JP2002523061A - 腫瘍マーカーとしての微細なミトコンドリア突然変異 - Google Patents

腫瘍マーカーとしての微細なミトコンドリア突然変異

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Abstract

(57)【要約】 特定の腫瘍細胞のミトコンドリアDNAにおいて、ホモプラスミーの体細胞突然変異の蓄積が認められた。腫瘍の存在または再発は、患者の細胞検体からのミトコンドリアゲノム中の1個の塩基対突然変異を決定することによって検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1998年8月20日に出願された米国特許仮出願第60/097,307号の優先
権を請求するものである。
【0002】 米国政府は、国立衛生研究所により授与された助成金CA43460により提供され
た財政的支援のため、本発明に一定の権利を有する。
【0003】発明の技術分野 本発明は、癌遺伝学の分野に関する。特にこれは、癌に関連した体細胞突然変
異に関する。
【0004】発明の背景 ヒトのミトコンドリアゲノムは、ミトコドリア呼吸鎖の13種のポリペプチド、
タンパク質合成に必要な22種のトランスファーRNAおよび2個のリボソームRNAを
コードしている、16kbの環状二本鎖DNAである。ミトコンドリアゲノムは、低レ
ベルのDNA修復と、オルガネラにおいて発生した高レベルの活性酸素種の組合せ
のために、特に突然変異を受けやすい(7-10)。 驚くべきことに、ミトコンドリ
アは、新生物およびアポトーシス(2-6)に加え、癌増殖(1)にも関与しているとい
う指摘があるが、癌におけるヒトミトコンドリアDNAの変化に関する詳細な分析
はほとんどない。従って当技術分野において、ヒトミトコンドリアDNAの変化と
癌の関係を確定することは依然必要である。
【0005】発明の概要 本発明の目的は、患者における腫瘍細胞の存在の検出を補助する方法を提供す
ることである。本発明のこの目的およびその他の目的は、下記に説明された1つ
または複数の態様により提供される。
【0006】 本発明の一つの態様は、腫瘍細胞の存在について患者をスクリーニングする方
法を提供することである。この方法は、患者の細胞検体中のミトコンドリアゲノ
ムの1個の塩基対突然変異の存在を決定する段階を含む。患者の正常組織中には
見出されない1個の塩基対の置換が、患者の細胞検体中に見出されたならば、こ
の患者は腫瘍を有すると同定される。
【0007】 従って本発明は、ミトコンドリアDNAを体細胞突然変異の出現について試験す
ることにより、腫瘍を検出しかつ追跡する新規方法の技術を提供する。
【0008】発明の詳細な説明 本発明者らは、ミトコンドリアゲノム中の微細な突然変異の存在を、患者にお
ける腫瘍の存在、拡大、転移、増殖または再発を追跡する手段として用いること
ができることを見出した。このような微細な突然変異は、1個の塩基対の置換、
1個の塩基対の挿入、および1個の塩基対の欠失を含む。1個の塩基対の置換は
、転位または転換のいずれかであるが、前者の方がより頻発する。このような突
然変異の検出は、腫瘍の最初の出現に加え、先に同定された腫瘍の再発をスクリ
ーニングするために有用であり得る。これらの方法は、抗癌療法、再発、転移、
および外科的切除の完全さのモニタリングに特に適している。
【0009】 1個の塩基対の置換は、1個のヌクレオチド塩基の同じ位置での異なるヌクレ
オチド塩基との置換であり、DNAのもう一方の鎖上の相補的塩基の対応する置換
を伴う。あらゆる1個の塩基対置換を本発明の範囲内とみなすことができるが、
最も頻繁に目にする置換は、TからCまたはGからAへの転位のような、酸化的損傷
に一致するものである。突然変異は、タンパク質コード領域またはリボソームRN
AもしくはトランスファーRNAをコードする領域に出現しうる。
【0010】 腫瘍由来のほとんどの変異体ミトコンドリアゲノムのホモプラスミー特性は、
患者から得たミトコンドリアDNAの検体内でのこのような突然変異の容易な検出
を可能にする。ホモプラスミー突然変異は、所与の細胞または組織内のミトコン
ドリアゲノムの本質的に全てのコピーに出現するものである。しかし、細胞また
は組織のミトコンドリアゲノム画分にのみ出現するヘテロプラスミー突然変異も
、本発明における使用に適している。
【0011】 癌であるかまたは癌であると疑われる患者から得られる全ての細胞検体を試験
することができる。適当な細胞検体は、癌性であると疑われるかまたは癌性であ
ることがわかっている増殖からの組織、切除腫瘍に隣接する組織、および腫瘍部
位から離れている組織、例えば転移性細胞を生じる疑いのあるリンパ節などを含
むが、これらに限定されるものではない。細胞は、癌性細胞または転移性細胞を
含み得る体液または分泌物、例えば血液、尿、痰、唾液または糞便などから得る
ことができる。細胞検体は、当技術分野において公知であるように、その他の生
体分泌物および組織から収集することもできる。細胞検体は、癌性であることが
疑わしいもしくは癌性であることがわかっている組織から、または癌細胞を保持
している体液もしくは分泌物から、さらには正常であると考えられるもしくは分
かっている組織もしくは正常細胞を有する体液もしくは分泌物から収集すること
ができる。
【0012】 患者の細胞検体からミトコンドリアゲノムの突然変異を検出するために、この
細胞検体から、当技術分野において公知の方法のいずれかを用いて、ミトコンド
リアDNAを単離することができる。微細な突然変異を同定するひとつの方法は、
ミトコンドリアDNAの配列決定に関っている。これは、当技術分野において公知
のいずれかの方法に従い行うことができる。例えば、単離されたミトコンドリア
DNAは、エンドヌクレアーゼを用いて、配列決定のために適当なサイズ、例えば
長さ約1〜3kbの重複する断片へと切断し、その後ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増
幅および断片の配列決定を行うことができる。DNA配列決定法の例は、Brumley,
R.L. Jr.およびSmith, L.M.、Rapid DNA sequencing by horizontal ultrathin
gel electrorhoresis、Nucleic Acids Res.、19:4121-4126(1991)、ならびにLuc
key, J.A.、Drossman, H.、Kostihka, T.、およびSmith, L.M,、High-speed DNA
sequencing by capillary gel electrophoresis、Methods Enzymol.、218:154-
172(1993)に記されている。PCRのような増幅法は、1個の細胞程度の小さい検体
に適用することができ、完全な配列解析に十分なDNAを得る。ミトコンドリアDNA
のPCRおよび配列決定の併用は、Hopgood, K、Sullivan, K.M.およびGill, P.、S
trategies for automated sequencing of human mitochondrial DNA directly f
rom PCR products、Biotechniques、13:82-92(1992)、ならびにTanaka, M、Haya
kawa, M.、およびOzawa, T.、Automated sequencing of mitochondrial DNA、Me
thods Enzymolgy、264:407-21(1996)に記されている。
【0013】 突然変異は最初に、ヒトミトコンドリアDNAに関する公のデータベース、例え
ばhttp://www.gen.emory.edu/mitomap.htmlに存在する配列との比較により同定
することができる。データベースから得た正常な配列と比較した検体DNA中で同
定されたいずれか1個の塩基対置換は、検体のミトコンドリアDNAまたはそれか
ら得られた配列を、同一個体からの対照細胞ミトコンドリアDNAまたはそれから
得られた配列と比較することにより、多型変異体とは対照的に、体細胞突然変異
であることを確認することができる。対照細胞は、別の明らかに正常な組織、す
なわち表現型が正常であり、かつ癌組織の肉眼的、組織学的または免疫学的特性
を何ら有さないような組織から単離される。検体と対照との差異により、腫瘍に
関連した体細胞突然変異が同定される。
【0014】 1個の塩基対置換を同定するための全ミトコンドリアゲノムの一連の配列決定
の代わりに、ミトコンドリアDNAの、オリゴヌクレオチドアレイへのハイブリダ
イゼーションが使用される。検体の、ヒトミトコンドリアゲノムを基にマッチし
たまたはミスマッチの配列へのハイブリダイゼーションを比較することにより、
突然変異を迅速に同定することができるような当技術分野のハイブリダイゼーシ
ョン技法を利用できる。このようなアレイは、2種のオリゴヌクレオチドプロー
ブのように単純なものであり、そのうちのひとつの配列は、野生型または1個の
塩基置換を含む変異体領域にマッチしていて(マッチしたプローブ)、かつもう一
方の配列は、1個のミスマッチした塩基を含んでいる(ミスマッチの対照プロー
ブ)。検体DNAが、マッチしたプローブにはハイブリダイズするが、ミスマッチの
プローブにはしない場合は、マッチしたプローブと同じ配列を有すると同定され
る。ガラススライドまたはマイクロチップ上のこのようなマッチ/ミスマッチの
プローブ対を数千含む比較的大きいアレイ(「マイクロアレイ」または「遺伝子
チップ」)を使用することができ、ミトコンドリアの全ゲノムの配列決定を非常
に迅速に行うことが可能である。このようなアレイは市販されている。ゲノムお
よびDNAの配列解析におけるマイクロアレイの使用について説明しているレビュ
ー論文および市販の業者へのリンクは、www.gene-chips.com.において入手でき
る。
【0015】 本発明は、腫瘍細胞の存在について、癌を有することが疑わしい患者をスクリ
ーニングするのに使用することができる。細胞検体は、最初に患者の疑わしい腫
瘍から得るか、または例えば転移が疑わしいような場合には、血液もしくはリン
パ組織のような別の供給源から得る。細胞検体を試験し、先に概説した技法を用
いて、細胞検体から得たミトコンドリアDNAにおける1個の塩基対突然変異の存
在を判定する。任意に、患者の正常で非癌性の細胞または組織からの細胞検体も
得て、ミトコンドリアDNAにおける1個の塩基対突然変異の有無について試験す
る。1個の塩基対突然変異が、患者の正常組織由来の細胞検体中には存在しない
ことが判定されたならば、その結果この変異は体細胞突然変異であり、かつ患者
に腫瘍細胞が存在することが示唆される。1個以上の1種の塩基対突然変異が患
者の細胞検体のミトコンドリアゲノムにおいて決定されたならば、この患者は腫
瘍を有すると同定される。あらゆる癌診断法のように、この診断を確認または拡
大するために、別の診断法で確証することができる。例えば通常の生検標本の組
織学的検査を行い、腫瘍細胞を検出することができ、または血液もしくは組織検
体中の腫瘍特異性抗原の分析を行うことができる。
【0016】 先に概略した方法は、体細胞突然変異がこれまでに分かっている状況または以
前は不明である状況のいずれかにおいて実践することができる。本発明者らの知
見を基に、患者細胞のミトコンドリアゲノムにおいてそれまでは不明の体細胞突
然変異が同定されることは、恐らく患者における腫瘍細胞の存在を示していると
考えられる。従ってこの方法は、いずれか特定の体細胞突然変異についての知識
がこれまで存在しないような場合にも実践することができる。更にこの方法は、
患者のまたは別の患者の細胞のミトコンドリアゲノムにおける体細胞突然変異の
検出に続けて行うこともできる。この場合、体細胞突然変異と、その患者におけ
るまたは別の患者における腫瘍の存在との過去の関係は、患者における腫瘍細胞
の存在を強力に示している。これは更に、腫瘍が再発したことまたは過去の患者
からの癌性組織の切除が不完全であったことも示し得る。
【0017】 治療効果は、腫瘍がミトコンドリアゲノムにおいて1個の塩基対置換を有する
ことが既に同定され見出された時点で評価することができる。一旦1個の塩基対
突然変異が患者の腫瘍のミトコンドリアDNAにおいて同定されたならば、転移が
生じている場合は、更に腫瘍細胞を、切除の周辺組織または別の部位において検
出することができる。先に概説した方法を用いて、腫瘍の再発またはその不完全
な切除を評価することができる。同様に、腫瘍が、化学療法または放射線療法の
ような非外科的方法を用いて治療されている場合には、治療の成功は前記分析を
繰り返すことにより後に評価することができる。患者の細胞検体のミトコンドリ
アゲノムにおける1個の塩基対突然変異の存在を判定する段階は、腫瘍の発達も
しくは退縮をモニタリングするため、または、腫瘍を消失するために行われた治
療法の進行もしくは進行が認められないこと(lack of progress)をモニタリング
するために、1、2、3、4、5、6、8、10回以上行うことができる。
【0018】 反復分析時には、1個の塩基対突然変異の存在を判定する段階は、配列決定が
必要なゲノム領域は良く定義されかつ限定されているので、簡略化される。例え
ばハイブリダイゼーション法を用いて、アレイ中に1個のマッチ/ミスマッチの
オリゴヌクレオチドプローブ対のみを有する突然変異の存在を評価することが可
能である。遺伝子型の混合が認められる場合には、当技術分野において公知の技
術、例えばハイブリダイゼーションを用いる、各ミトコンドリア遺伝子型の相対
量に関する定量的情報を得ることが可能である。定量分析は、経時的に組織にお
けるまたは治療に対する反応における、腫瘍細胞の正常細胞に対する相対比の変
化を明らかにすることができる。
【0019】 前述の方法を、ヒトの結腸直腸腫瘍細胞由来のミトコンドリアDNAにおける体
細胞突然変異の研究に使用した(実施例1および2を参照のこと)。概して認めら
れた突然変異は転位であり、一般のDNAおよび特にミトコンドリアDNAに対する酸
化的損傷の好ましい標的となる(少なくともインビトロにおいて)ようなG残基に
影響を及ぼす(12、13、17、18)。この突然変異スペクトルは、ミトコンドリアDN
Aの突然変異が、ミトコンドリアで連続して生成される活性酸素種により生じる
という考えを裏付けている。ミトコンドリアDNA突然変異について研究した同じ1
0種の細胞株由来の核遺伝子の配列解析により、突然変異の発生率が、ミトコン
ドリアゲノムにおいての方がそれらの細胞の核ゲノムにおいてよりも少なくとも
10倍高いことが示された。先行する実験は、いくつかの腫瘍のミトコンドリアDN
Aにおける大きい欠失を明らかにしており(19〜23)、これは本明細書において認
められた微細な突然変異よりも大きい。PCRを基にした戦略において複数のプラ
イマー対を使用し欠失を発見しようといくつか試みたが、本明細書において試験
した細胞株においては欠失は認められなかった。文献は、完全な配列決定による
、ミトコンドリアゲノムの微細な突然変異を調べるこれまでの試みを明らかにし
ていない。
【0020】 表1に報告された突然変異は、大半はホモプラスミーであったが、腫瘍細胞ま
たは高齢者の正常細胞においてこれまで認められた欠失は、一般にヘテロプラス
ミーであり、ミトコンドリア集団の小さい割合でのみ存在していた(19〜24)。本
明細書において示されたこれらの結果は、D-ループ配列の200bpにおける体細胞
突然変異が見つかっていないこれまでの研究と矛盾していない。このDループ配
列は、ミトコンドリアゲノムの転写のためのプロモーターエレメントを含む一方
で、本発明者らにより発見された突然変異は、ミトコンドリアタンパク質のコー
ド領域またはrRNAに限定されていた。
【0021】 本発明者らにより同定された突然変異の衝撃的かつ予想外のホモプラスミー性
は、いくつかのレベルでの有意な選択を示している。第一に、体細胞性変異体ミ
トコンドリアゲノムは、生殖細胞系において存在するものよりも良好に複製され
なければならない。これまでの実験は、恐らく補償しようとする努力(compensat
ing efort)(25)において、異常に機能しているミトコンドリア由来のシグナルは
、それらの過剰複製を誘導する点において、ミトコンドリアの複製が個別に制御
され得ることを示している。実施例2の融合実験は、腫瘍細胞におけるミトコン
ドリア選択の過程が、迅速に発生し得ることを明らかにしている(図2C)。この過
程は、インビボにおける腫瘍発生に必要な数千世代にわたる、変異型による細胞
内の全ミトコンドリアゲノムの置換を容易に生じる。その後この細胞は、選択的
増殖の利点を細胞内に生まれながらに備えた異常なミトコンドリア自身によるか
、または、このような利点を提供する核遺伝子突然変異を維持した細胞によるか
のいずれかの理由により、クローン増殖により集団数を追い越す。
【0022】 この説明により、ミトコンドリアの突然変異がそれら自身機能性作用を有する
という考えが誘起される。表1に列記された細胞株のいくつかの酸素消費および
呼吸鎖酵素活性は主として正常であるので、認められた体細胞突然変異のほとん
どは、ミトコンドリア機能の主要な混乱を生じる可能性は低いと考えられる。代
わりに、これらの突然変異は、恐らくミトコンドリアDNA多型の変動と協調して
、ROSよりもわずかに高レベルで発生する微細な変化をおそらく生じると考えら
れる。ROSの低レベルは高度に分裂促進性であると同時に、高いROSレベルは毒性
であることが示されている(9)。しかしこれらの選択の機構とは無関係に、ミト
コンドリアにより制御された細胞プロセスに有意な作用を有すると考えられる腫
瘍細胞においてこれまでは認められていない変化を示す突然変異が同定された。
それらのホモプラスミーは、ミトコンドリア内、細胞内および細胞集団レベルで
の、ミトコンドリアDNAの制御に関する興味深い疑問点を生じる。これは、変異
体ミトコンドリアゲノムを有する1個の細胞が、腫瘍進化の際に選択的増殖の優
位を獲得し、腫瘍細胞集団内の支配的な細胞型になることを可能にすることを示
している。更に、本明細書において使用した結腸直腸癌細胞株を含む細胞の各々
が、数百のミトコンドリアを含み、かつ各ミトコンドリアが1〜10個のDNA分子を
含むこと(14)を理解することは重要である。 従ってホモプラスミーは更に、個
々の変異体ミトコンドリアゲノムが、それが中に生じた特定のミトコンドリア内
に複製優位を有すること、およびこのミトコンドリアが同じ細胞において他のミ
トコンドリアに勝る選択的増殖を有することを示している。腫瘍ミトコンドリア
DNAの変化も、DNAチップ技術(26)を用いて今後試験することができる、それらの
環境背景または遺伝的背景の仮説に手がかりを提供する。
【0023】 概して前述の内容は本発明を説明するものである。下記の具体的な実施例を参
照することにより、より完全な理解を得ることができるが、これらは本明細書に
おいて単に例証のために提供されものであり本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0024】実施例1 ヒト結腸直腸癌細胞のミトコンドリアDNAにおける体細胞突然変異の同定 ミトコンドリアDNAの突然変異がヒトの結腸直腸腫瘍に存在するかどうかを決
定するために、10種のヒトの結腸直腸癌細胞株からの全ミトコンドリアゲノムを
、1〜3kb重複している断片でPCR増幅し、このPCR産物を完全に配列決定した。巨
大なPCR産物を使用することにより、核の偽遺伝子がこの分析を複雑にする(11)
可能性が排除された。
【0025】 細胞株および腫瘍:VACO株の誘導および維持は、以前に説明されている(27)。
ヒト結腸直腸癌細胞株DLD-1、HCT116、SW837およびHT29は、ATCCから入手し、か
つ10%ウシ胎仔血清(Hyclone)および抗生物質(Gybco)を補充したMcCoy培地(ギブ
コ社)において維持した。
【0026】 DNA精製、PCR増幅および配列決定:細胞株、原発性腫瘍、および正常結腸粘膜
に由来する細胞DNAを、既報(28)のように単離した。ミトコンドリアゲノムの重
複している断片(各1〜3kb)を、鋳型としてこのDNAを用いるPCRにより増幅した。
この配列決定法により、所与の検体中のミトコンドリアDNA分子の>25%に存在
するあらゆる突然変異が検出された。選択された場合、配列データの妥当性は、
精製したミトコンドリアDNAを鋳型として用いて確認した。原発性腫瘍における
突然変異を確認するために、より小さいPCR断片を、微小切片のパラフィン包埋
した検体から精製したDNAから生成した。DNA断片の手作業による配列決定は、サ
ーモシーケナーゼ(Thermosequenase)(Amersham)およびGenomyx電気泳動装置(B
eckman)を用いて行った。
【0027】 配列解析:得られた配列は、最初に、ミトコンドリアデータバンク(www.gen.e
mory.edu/mitomap.html)に公開されたものと比較した。このデータバンクに報告
されていない88種の配列変種が同定された(1腫瘍につき4〜31)。これらは、コー
ドされたタンパク質のアミノ酸配列を変更すると予想された27変種、タンパク質
コード領域にあるがサイレントと予想された48変種、およびrRNA遺伝子またはtR
NA遺伝子に影響した13種を含んでいた。
【0028】 しかしデータベースの検索は、稀な生殖細胞変種から体細胞突然変異を区別す
ることができないので、これは突然変異に関する予備的証拠のみを提供した。こ
の区別を行うために、同一患者の正常結腸から得たミトコンドリアDNA配列を決
定した。この分析は、真の体細胞突然変異を含んだ株を少なくとも7種示した。
これらの株の内の3種は1個の突然変異を含み、残りの4種は、2または3個の
突然変異を含んだ(表1)。
【0029】 アミノ酸の変更を生じると予想された27種の配列変種を各々、その体細胞の性
質を決定するために評価し;これらの内の8種は体細胞であることが判明し、か
つ19種は同じ患者の生殖細胞株において認められた。rRNA遺伝子またはtRNA遺伝
子の13種の変種のうち、9種はこの方法で評価し、4種は体細胞であることが認め
られた。48種のサイレント突然変異の内の25種も評価し、これらはいずれも体細
胞ではないことがわかった。
【0030】 同定された12種の体細胞突然変異の内、8種はタンパク質コード遺伝子内であ
り、かつ4種はrRNA遺伝子中であった(表1)。11種は、ヌクレオチド置換であり、
1個は1bpの挿入であった。タンパク質コード遺伝子の8種の変異の内、1種はナ
ンセンス突然変異であり、1種は1bp挿入であり、6種はミスセンス突然変異であ
った(表1)。11個のヌクレオチド(nt)置換の1種以外は全て、TからCまたはGからA
への転位であった。この突然変異スペクトルは、公知の酸化的損傷の突然変異ス
ペクトルに完全に一致する(12, 13)。
【0031】 これらの突然変異が、細胞培養の過程ではなくむしろインビボにおいて生じる
かどうかを決定するために、これらの細胞株が誘導された5種の原発性腫瘍からD
NAを精製した(2種については、原発性腫瘍を入手できなかった)。各評価可能な
場合において、突然変異は、原発性腫瘍に加え、細胞株においても見出された(
図1の例)。
【0032】 驚くべきことに、これら12種の突然変異の各々は、ミトコンドリアDNA分子の
大部分に存在し、12種の内の10種においては、突然変異はホモプラスミー、すな
わち、明らかに各ミトコンドリアゲノム上に存在した(表1)。このホモプラスミ
ーは、原発性腫瘍と細胞株の両方において認められた(図1)。
【0033】実施例2 体細胞突然変異を有するミトコンドリアの増幅 細胞融合実験は、腫瘍細胞が正常細胞に融合された場合に、腫瘍細胞由来のミ
トコンドリアは、選択的に増幅することができることを示した(15)。本発明者ら
は、2種の結腸直腸癌細胞株間で融合時に類似のミトコンドリア優性(dominance)
が認められるかどうかを決定しようとした。ミトコンドリア突然変異に関して試
験した細胞株を融合する試みは、技術的理由によりうまくいかなかった。従って
、より一般的な結腸直腸癌細胞株を用いたところ、細胞内融合が可能であった(1
6)。
【0034】 ゲネチシン耐性DLD-1細胞を、3種の異なる結腸直腸癌の各細胞株(HCT116、HT2
9、およびSW837)のヒグロマイシン-耐性サブクローンと融合した。ゲネチシン-
またはヒグロマイシン-耐性クローンは、適当なプラスミドベクターのトランス
フェクションにより得た。およそ106個のヒグロマイシン-耐性細胞を、同数のネ
オマイシン-耐性細胞と混合し、論文(16)に記されたPEG処理により融合した。ハ
イブリッドを、ゲネチシン1mg/mlおよびヒグロマイシン0.25mg/mlを含有する標
準増殖培地(DLD-1-HCT116融合体)、ゲネチシン1.5mg/mlおよびヒグロマイシン0.
6mg/mlを含有する標準増殖培地(DLD-HT29融合体)、ならびにゲネチシン1mg/mlお
よびヒグロマイシン0.25mg/mlを含有する標準増殖培地(DLD-SW837融合体)におい
て選択した。成功した融合体を、核遺伝子型決定により証明した。対立遺伝子型
決定を、論文(29)に記されたように、D19S591およびD16S764のためのプライマー
対wg1g5A/wglg5BまたはMapPairプライマー(Research Genetics)を用いて行った
。増幅した断片を、8%ポリアクリルアミドゲルにおける電気泳動により分解し
た。放射性標識されたプライマーを用いる反応は、4.5%配列決定ゲル(Genomyx
)上で分離し、他方蛍光標識したプライマーを用いる反応は、ABI Sequencing S
ystem(Perkin-Elmer)上で分析した。
【0035】 融合の成功したものは、核ゲノム多型を用いて示した(図2A)。ミトコンドリア
ゲノムの完全は配列決定は、各細胞株における3〜7種の可能性のある変種を明
らかにし;これらの細胞株が由来した個体から正常細胞は入手できなかったので
、これらの中のどれが体細胞性であるかを決定することはできなかった。しかし
、これらの変種は、融合体中のミトコンドリアDNAの運命を追跡する簡便な方法
を提供した。特に、NlaIII用の制限エンドヌクレアーゼ認識部位を作成するヌク
レオチド4,216位でのTからCへの変種を用いた(図2B)。このC変種は、DLD-1細胞
中に存在するが、他の3種の株にはいずれにも存在しなかった。図2Bに示される
ように、DLD-1ミトコンドリアは、融合体の各々において他のミトコンドリアよ
りも「優性」であった。DLD-1/HCT116融合体に由来する3種全ての被験クローン
は、専らDLD-1起源のミトコンドリアを含んだ。この融合体由来の100種以上の安
定したクローンのプールも、DLD-1細胞由来のミトコンドリアのみを含んだ。DLD
-1ミトコンドリアも、HT29およびSW837細胞由来のものに対して優性であり、こ
れは試験したクローン中のミトコンドリアゲノムの全てまたは大半のいずれかに
寄与している(図2B)。
【0036】 DLD-1ミトコンドリアの複製優位が発生した時間経過を調べるために、DLD-1/H
CT116融合体からクローンをプールした。この実験の開始時に、ミトコンドリア
ゲノムを混合し、HCT116細胞由来のミトコンドリアをわずかに過剰にした。5日
以内にDLD-1ミトコンドリアへの傾きが明らかであり、かつ大きいシフトが融合
後15〜60日の間に生じ、この時点までは、DLD-1ミトコンドリアのみがハイブリ
ッドであり続けた(図2C)。DLD-1ミトコンドリアの選択に寄与しているものが、
厳密にミトコンドリアであるか、または核要因とミトコンドリア要因の組合せで
あるかは、決定することができない。しかしこれらの実験は、ある種類の腫瘍ミ
トコンドリアは、他の種類に勝る有意な複製優位を有することができることを明
らかに記しており、これはミトコンドリア優性の可能性を明らかにしている他の
実験と一致する(15)。
【0037】
【0038】
【表1】 ミトコンドリアDNA突然変異の概要 *これらの突然変異は、V451 T11967CおよびV410 T2299A以外は全てホモプラス
ミーであり、これらは、ミトコンドリアDNA分子の〜50%で存在した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ミトコンドリアDNA突然変異の例を示している。ミトコ
ンドリアゲノムの配列を、同一患者からの正常細胞、原発性腫瘍、および腫瘍細
胞株について決定した。矢印は、V425株のCOXサブユニットI遺伝子のコドン121
におけるGからAへの転位(アンチセンス鎖)、V425株のND5遺伝子の(A)8区域(trac
t)内のAの挿入、478株のND1遺伝子のコドン1でのTからCへの転位、およびV429株
のCOXサブユニットII遺伝子のコドン142におけるGからAへの転位(アンチセンス
鎖)を示している。
【図2】 図2Aから図2Cは、体細胞融合を示している。図2Aは、指定された
株由来の核ゲノムDNA多型を用いた、成功した核融合の確認である。図2Bは、Nla
IIIの認識部位(CATG)を形成するヌクレオチド4,216でのTからCへの変種を用いる
、ミトコンドリアDNAの分析である。C変種は、1,140bpのPCR産物の制限消化後、
376および231断片を生じ、これはDLD-1細胞においてのみ存在する。図2Cは、DLD
-1ミトコンドリアの複製優位が明らかであるような時間経過である。最初HCT116
細胞のミトコンドリアが、融合体においてわずかに過剰に示されたが、DLD-1ミ
トコンドリアへのシフトは、5日以内に明白であり、この過程は15〜60日の間に
完了した。DNAを単離し、ミトコンドリアを、細胞融合後所定日にNlaIII消化す
ることにより分析した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 ポルヤック コーネリア アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ブ ルックリン マリオン ストリート #3 ビー 49 Fターム(参考) 4B024 AA12 CA01 DA03 GA04 GA09 GA18 HA14 4B063 QA12 QA13 QA17 QA18 QA19 QQ03 QQ42 QR32 QR62 QS25 QS34 QS36 QX02

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の段階を含む、患者における腫瘍細胞の存在の検出を補
    助する方法: 患者の細胞検体のミトコンドリアゲノム中の1個の塩基対突然変異の存在を判
    定する段階であって、該突然変異が患者の腫瘍中には認められるが患者の正常組
    織中には認められない、段階; 1種以上の1個の塩基対突然変異が、患者の細胞検体のミトコンドリアゲノム
    中に検出された場合に、該患者が腫瘍を有すると同定される段階。
  2. 【請求項2】 判定段階の前に、前記突然変異が腫瘍において同定されてい
    る、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 細胞検体が、転移が潜在していることが疑わしい組織に由来
    する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 細胞検体が血液に由来する、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 細胞検体が尿に由来する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 細胞検体が痰に由来する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 細胞検体が唾液に由来する、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 細胞検体が糞便に由来する、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 判定段階が、ミトコンドリアDNAを増幅することを含む、請
    求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 判定段階が、ミトコンドリアDNAの配列決定を含む、請求項
    1記載の方法。
  11. 【請求項11】 判定段階が、細胞検体のミトコンドリアゲノムから増幅され
    たDNAを、ヒトミトコンドリアゲノムDNAにマッチしたまたはミスマッチした配列
    を含むオリゴヌクレオチドアレイとハイブリダイゼーションすることを含む、請
    求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 1個の塩基対突然変異が、置換突然変異である、請求項1記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 1個の塩基対突然変異が、1個の塩基対の挿入である、請求
    項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 1個の塩基対突然変異が、1個の塩基対の欠失である、請求
    項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 1個の塩基対突然変異が、転移突然変異である、請求項1記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 1個の塩基対突然変異が、ホモプラスミー突然変異である、
    請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 1個の塩基対突然変異が、710位でのT→C置換である、請求
    項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 1個の塩基対突然変異が、1738位でのT→C置換である、請求
    項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 1個の塩基対突然変異が、3308位でのT→C置換である、請求
    項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 1個の塩基対突然変異が、8009位でのG→A置換である、請求
    項1記載の方法。
  21. 【請求項21】 1個の塩基対突然変異が、14985位でのG→A置換である、請
    求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 1個の塩基対突然変異が、15572位でのT→C置換である、請
    求項1記載の方法。
  23. 【請求項23】 1個の塩基対突然変異が、9949位でのG→A置換である、請求
    項1記載の方法。
  24. 【請求項24】 1個の塩基対突然変異が、10563位でのT→C置換である、請
    求項1記載の方法。
  25. 【請求項25】 1個の塩基対突然変異が、6264位でのG→A置換である、請求
    項1記載の方法。
  26. 【請求項26】 1個の塩基対突然変異が、12418位でのA挿入である、請求項
    1記載の方法。
  27. 【請求項27】 1個の塩基対突然変異が、1967位でのT→C置換である、請求
    項1記載の方法。
  28. 【請求項28】 1個の塩基対突然変異が、2299位でのT→A置換である、請求
    項1記載の方法。
  29. 【請求項29】 突然変異が、予め患者の腫瘍中で同定された、請求項2記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 患者が抗癌療法を受けており、判定段階が、抗癌剤療法の経
    過をモニタリングするために少なくとも3回行われる、請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 突然変異が存在しないことを判定するために、患者の正常組
    織を試験する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
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