JP2002517725A - 顕微鏡スライド上で不安定試薬を合わせることによる生物学的検体を染色する方法 - Google Patents

顕微鏡スライド上で不安定試薬を合わせることによる生物学的検体を染色する方法

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JP2002517725A JP2000552498A JP2000552498A JP2002517725A JP 2002517725 A JP2002517725 A JP 2002517725A JP 2000552498 A JP2000552498 A JP 2000552498A JP 2000552498 A JP2000552498 A JP 2000552498A JP 2002517725 A JP2002517725 A JP 2002517725A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、目的の生物学的試料上で直接混合された成分組織化学溶液を使用することを特徴とするスライド上で生物学的材料を染色する自動方法に関する。該方法は、一緒になって不安定染色溶液を含む少なくとも2つの安定溶液を供し、安定溶液を表面上の目的の生物学的試料に順次送達し、目的の生物学的材料上で直接的に安定溶液を混合して該材料の染色を行うことを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本出願は1998年6月2日に出願された米国出願番号第60/087,67
3号の一部継続出願である。
【0002】 (発明の分野) 本発明は成分の組織化学的染色溶液のための処方ならびに不安定組織化学染色
溶液の成分を処方し、貯蔵しおよび合わせる方法に関する。特に、本発明は目的
の生物学的試料上で直接的に成分組織化学溶液を合わせる方法に関する。
【0003】 (背景) 組織化学は、化学反応を用いて細胞内の特定の物質を同定する科学である。細
胞中の特定の物質を同定する1つの方法は、このような物質または構造をより可
視的とする化学薬品(染料)で細胞を染色することによる。恐らくは、最も普通
の染色材料はヘマトキシリンおよびエオシンである。ヘマトキシリンは細胞の核
を暗い青色に染色するのに利用され、他方、エオシンは細胞質を核の青色染色と
は対照的な赤色または黄色の種々の色彩に染色する。他の染色を用いてコラーゲ
ン、エラスチン、ムチン、鉄および他の物質のごとき細胞内の他の物質を同定す
ることができる。さらに他の染色を用いて細菌および菌類のごときヒトの身体に
感染する病原菌を同定することができる。細胞内または細胞外のある種の物質お
よび/または構造を同定するのに使用される染色の多くは不安定で毒性であり、
一般に乱雑であって取り扱うのが困難な染色の使用を要する。
【0004】 現在、多くの自動および手動組織化学染色プロトコルは、試料組織の染色に先
だって2以上の溶液の予備混合を要する。多くの場合において、染色用の単一溶
液を調製するためのいくつかの溶液の混合により固有に不安定な染色溶液が生じ
る。不安定性は、染色溶液中の沈殿または薄膜の出現によってそれを呈し得る。
例えば、多くの銀染色溶液は光不安定性である。アンモニア性銀溶液は迅速に分
解し、混合から数時間内に溶液の頂部に銀残渣が観察することができる。薄膜お
よび沈殿の形成は組織の染色に悪影響を及ぼし、従って、組織化学テストの精度
を低下させる。さらに、新鮮な組織化学染色溶液の毎日の調製は時間を消費する
ものである。それはコストがかかることでもある。というのはもし染色溶液を調
製し、その日中に使用できない場合、硝酸銀のような高価な試薬が浪費されるか
らである。従って、不安定染色溶液を使用する改良された組織化学染色方法に対
する要望が存在する。
【0005】 本発明は、毎日のベースでの新しい染色調製物を調製する必要性を軽減する。
本発明は、試料組織スライド上の成分組織化学染色溶液、従前には、スライド試
料を染色するに先だって実験室で合わされた溶液の混合を可能とする。不安定で
ある合わされた溶液とは異なり、分離された成分溶液は長時間安定である。本発
明の成分組織化学溶液は長時間別の溶液として貯蔵することができ、次いで、顕
微鏡スライド上に置かれた試料組織上で合わせることができる。本発明の成分組
織化学染色を用いる組織アッセイの結果は、完全に混合された標準的組織化学染
色溶液を利用する手動または自動方法と同等またはそれよりも優れている。
【0006】 (発明の要約) 本発明は目的の生物学的試料上で直接合わされた成分組織化学溶液を使用する
ことを特徴とするスライド上の生物学的材料を染色する自動方法に関する。1つ
の実施形態において、該方法は、不安定な染色溶液を一緒に含む少なくとも2つ
の安定溶液を供し、安定溶液を平面表面上の目的の生物学的試料に順次送達し、
次いで、目的の生物学的試料上で直接安定溶液を合わせて材料の染色を行うこと
を含む。特別の実施形態において、銀染色、鉄染色、三色染色およびムチカルミ
ン染色のための方法が提供される。
【0007】 種々の好ましい実施形態において、生物学的材料は組織セクション、組織培養
細胞、核酸、蛋白質および染色体よりなる群から選択され;不安定染色溶液は菌
類染色溶液、銀染色溶液、三色染色溶液、ムチン染色、ムチカルミン染色溶液、
鉄染色溶液、ベルホッフ(Verhoff)染色溶液およびステイナー(Ste
iner)染色溶液よりなる群から選択され、該溶液は混合され、該混合は生物
学的材料上の少なくとも第1および第2の安定溶液にガス流を適用することによ
って達成される。
【0008】 (好ましい実施形態の詳細な記載) 本発明は、目的の生物学的試料上で直接混合された成分組織化学溶液を使用す
ることを特徴とする表面の生物学的材料を染色する自動方法に関する。いくつか
の成分溶液よりなる染色溶液の使用を要する多くの組織化学染色手法がある。こ
れらの成分溶液は、目的の組織セクションを含有する顕微鏡スライド上に置かれ
るに先だって一緒に混合される。本発明において、これらの成分溶液は別の容器
中に保持され、目的の生物学的材料上に順次に各溶液を置いた後のみに混合され
る。好ましい実施形態において、溶液は自動組織化学装置および該装置のために
最適化された溶液の濃度および混合の方法によってスライド上で混合される。本
発明の方法は溶液の混合を要しないが、このような混合は得られた溶液中の変動
をスピードアップし制限する。
【0009】 本明細書中で用いる用語「溶液」は溶液、エマルジョンおよび懸濁液を含む。
【0010】 本明細書中で用いる用語「安定な」は、溶液が貯蔵し再使用でき、このような
使用に先だって新たに作成される必要がないことを示す。好ましくは、「安定な
溶液」は少なくとも一週間の保持期限を有する。
【0011】 本明細書中で用いる用語「不安定な」は、1時間程度の任意の時間放置した場
合、溶液が標的生物または組織を染色するための能力の低下を呈するということ
を意味する。例えば、多くの銀染色溶液は光不安定であって熱不安定である。同
様に、多くの染色溶液は、鉄ヘマトキシレンのごとく酸化の結果として色彩を変
化させ、または沈殿物を形成し、使用後に捨てなければならない。本発明の方法
は、2以上の安定なサブ成分を一緒に混合することによって作成できる任意の不
安定なマルチ成分染色溶液にも適用される。特別の染色色彩、または金属でのコ
ート、ある種の特別の種類の細胞または細胞構造である。これは、標的染色が達
成されるまで、順に色素および他の化学物質(酸化剤、還元剤、金属)を適用す
ることによってなされる。いくつかの染色は10種ほどの多くの異なる溶液を使
用する。各溶液は染色の成分と呼ばれる。
【0012】 染色のいくつかの個々の成分は「サブ成分」からなる。もし使用するのに必要
となるまで溶液の最終処方を貯蔵することができないならば、別の成分を「スト
ック溶液」として作成し、使用直前に合わせなければならない。合わされた溶液
は「安定」ではなく、それが分解し、染色手法においてその機能を呈さなくなる
前に短期間で使用しなければならない。この「不安定な」合わされた溶液を「作
用溶液」と呼ぶ。染色の単一成分は、所望の結果を達成するのに種々の方法で組
み合わせることができる複数のサブ成分を有することができる。
【0013】 本発明の方法は、1時間程度の任意の短い時間放置した場合、標的生物または
組織を染色するための能力の低下を呈する任意の組織化学溶液とともに用いるこ
とができる。このような不安定マルチ成分染色溶液は、限定されるものではない
が、菌類染色溶液、銀染色溶液、鉄染色溶液、鉄ヘマトキシリン溶液、三色染色
溶液、ムチン染色、ムチカルミン染色溶液、ベルホッフ(Verhoff)染色
溶液、アミロイド染色溶液およびステイナーSteiner)染色溶液を含む。
例えば、Manual of Histologic Staining Me
thods of the Armed Forces Institute
of Pathology(McGraw−Hill,New York,Le
e G.Luna,Ed.(1968年))(AFIP Manual);Te
hory and Practice of Histological Te
chniques(CHurchill Livingston,NY.Ban
croftおよびStevens編,第4版、1996年参照);この両者を参
照によりその全体を本明細書に組み込む。本発明の方法は2成分、(後記実施例
におけるごとく)3成分および他のマルチ成分不安定組織化学溶液で用いること
ができる。
【0014】 例えば、菌類用の通常のグロコット(Grocott)方法(GMS)は菌類
組織の染色を達成するのに多数の溶液を必要とする(クロム酸、重亜硫酸ナトリ
ウム、塩化金、チオ硫酸ナトリウム、光緑色溶液)。加えて、この染色プロトコ
ルは、硝酸銀−メタナミンストック溶液(0.25%硝酸銀、2.85%メタナ
ミン)と5%ホウ砂溶液を混合して作用メタナミン−硝酸銀溶液(0.125%
硝酸銀、1.425メタナミン、0.2%ホウ砂)を得ることによって作成され
るメタナミン−硝酸銀−ホウ砂溶液の使用を要する。ストックメタナミン−硝酸
銀溶液は安定であるが、作用溶液は不安定であり、このように、毎日新たに作成
しなければならない。
【0015】 本発明においては、硝酸銀溶液は、2つの溶液が目的の組織上で直接的に混合
されるまでメタナミン−ホウ砂溶液から別に保持される。本発明の好ましい実施
形態において、硝酸銀溶液は約0.2%から約1.0%硝酸銀よりなる。本発明
の好ましい実施形態において、メタナミン−ホウ砂溶液は蒸留水中の約2.0%
から約4.0%のメタナミンおよび約0.2%から約0.6%のホウ砂である。
本発明の好ましい実施形態において、硝酸銀溶液を試料に添加し、カバーグラス
溶液の添加後、等用量のメタナミン−ホウ砂溶液を試料に添加する。また、3つ
のサブ成分の各々を別の溶液として試料に添加することができる。さらに、当業
者であれば、メタナミン−硝酸銀ストックをホウ砂溶液と組織上で混合すること
ができる。
【0016】 同様に、通常のアンモニア性銀染色は硝酸銀および水酸化アンモニウム/水酸
化ナトリウム溶液双方の使用を要する。ストック硝酸銀および水酸化アンモニウ
ム/水酸化ナトリウム溶液は安定であるが、合わせた作用溶液は不安定であり、
このように、毎日新たに作成しなければならない。
【0017】 本発明において、2つの溶液を目的の組織上で直接的に混合するまで硝酸銀溶
液を水酸化アンモニウム/水酸化ナトリウム溶液から別に保存する。本発明の好
ましい実施形態において、硝酸銀溶液は約0.2%から約1.0%の硝酸銀より
なる。本発明の好ましい実施形態において、水酸化アンモニウム/水酸化ナトリ
ウム溶液は蒸留水中の約0.3%から約1%水酸化アンモニウムおよび約0.1
%から約0.5%の水酸化ナトリウムである。また、3つのサブ成分の各々を別
の溶液として試料に添加することができる。
【0018】 三色染色およびムチカルミン染色はWeigerts鉄ヘマトキシリンAおよ
びB溶液を共に要する。ストックWeigertsAおよびB溶液は安定である
が、合わせた作用溶液は不安定である。このように、毎日新たに作成しなければ
ならない。
【0019】 本発明において、2つの溶液を目的の組織上で直接混合するのまでWeige
rts A溶液をWeigertsB溶液から別に保存する。本発明の好ましい
実施形態において、WeigertsA溶液は95%アルコール中の約0.7%
から1.5%ヘマトキシリンよりなる。本発明の好ましい実施形態において、W
eigertsB溶液は蒸留水中の約0.7%から約1.5%水性塩化第2鉄お
よび約0.5%から1.5%HClである。本発明の好ましい実施形態において
、WeigertsB溶液を試料に添加し、液体カバーグラス溶液の添加後に、
等用量のWeigertsA溶液を試料に添加する。
【0020】 ゴモリ(Gomori)鉄染色はフェロシアン化カリウムおよび塩酸溶液を共
に要する。ストック溶液は安定であるが、合わせた作用溶液は不安定であり、こ
のように、毎日新たに作用しなければならない。
【0021】 本発明において、2つの溶液が目的の組織上で直接的に混合されるまでフェロ
シアン化カリウムは塩酸溶液から別々に保存される。本発明の好ましい実施形態
において、フェロシアン化カリウム溶液は95%蒸留水中の約8%から約12%
フェロシアン化カリウムよりなる。本発明の好ましい実施形態において、塩酸溶
液は蒸留水中の約15%から約30%HClである。
【0022】 本発明の方法において、溶液を種々の時間、生物学的材料と接触させて検体を
染色する目的を達成することができる。1つの実施形態において、溶液を約1秒
から約1時間の間、好ましくは約10秒から45分の間、最も好ましくは約1分
から30分の間、生物学的検体と接触させる。
【0023】 本発明の方法は広い温度範囲にわたって行うことができる。1つの実施形態に
おいて該方法は約20℃から約90℃、より好ましくは約40℃から約70℃、
最も好ましくは約50℃から約60℃で行うことができる。
【0024】 染色を行う温度、および生物学的検体を溶液と接触させる持続のパラメーター
は、当業者に認識されるごとく、広く、染色、生物学的検体および使用される器
具に依存して変化させることができる。
【0025】 本発明の好ましい実施形態において、スライド上で溶液を混合することができ
る自動メカニズムによって溶液を試料組織に添加する。このような自動装置は、
参照によりその全部を本明細書に組み込む米国特許第5,595,707号;5
,654,199号;第5,654,200号および第5,650,327号に
記載されているものを含む。成分溶液における試薬の特定の濃度は、濃度、酸化
/還元電位、イオン化、および/またはpHの最適範囲を供するように設計され
た標準的実験によって最適化することができる。
【0026】 好ましい実施形態において、本発明の方法は自動化される。手動および最も機
械な染色は、色素および化学物質の予備混合溶液を充填した開いた容器にスライ
ドを浸漬することによって行われる。この技術の変形はスライドを含有するチャ
ンバーをより混合溶液で満たすことである。対照的に、本発明の方法では、スラ
イドまたは他の表面は染色溶液のための容器としてそれ自体使用される。スライ
ドは平坦な生物学的材料に立て掛け、染色溶液のアリコットを順次送達し、生物
学的材料上で混合する。このような自動染色を行うための装置は限定されるもの
ではないがNexEsTMシステム(Ventana Medical Sys
tems,Tuscos,AZ)および参照によりその全体を本明細書に組み込
む米国特許第5,654,200号、第5,650,327号、第5,654,
199号および第5,595,707号に開示されたものを含む。
【0027】 好ましい実施形態において、出典明示してその全体を本明細書の一部とみなす
米国特許5,654,200号、第5,650,327号、第5,654,19
9号および第5,595,707号に記載されているもののごとく、染色溶液の
「プール」上に層を適用して蒸発を妨ぎ、温度を調節し、混合を増強する方法が
用いられる。特に好ましい実施形態において、重ねる方法は(a)その上に取り
付けられた生物学的試料に隣接する平面表面に水性溶液を適用することによって
試料を水性表面層で被覆し、次いで、(b)試料上に蒸発阻害液体の連続層を形
成するのに十分な量で生物学的試料に隣接する平面支持体表面に蒸発阻害液体を
適用することによって水性表面層を蒸発阻害液体で被覆することを含む。蒸発阻
害液体は実質的に水不溶性であり、実質的に水非混和性であって、実質的に非粘
性であり;水よりも小さな比重、および50℃を超える融点を有し;試料上で行
われる生化学反応にかなり干渉するであろう化学的特徴を欠く。次いで、所望に
より、(c)生物学的試料を生物学的試料に隣接する平面支持体表面に試薬溶液
を適用することによって水性試薬溶液で処理することができる。蒸発阻害液体層
下で試薬溶液は生物学的試料まで流動し、試料は蒸発阻害層によって脱水から連
続的に保護される。
【0028】 本発明の方法は生物学的材料の表面上で安定な溶液を混合することを含む。好
ましい実施形態において、これは、蒸発阻害層の中心および平面支持体表面のエ
ッジの間の蒸発阻害液体層の表面の領域に少なくとも1つのガス流を適用するこ
とによって達成され、該ガス流は平面支持体表面とで鋭角を形成する中心軸を有
する。本発明の1つの実施形態によると、試薬溶液は、蒸発阻害液体層に反対方
向に流れる2つのオフセンターガス流を適用することによって形成された渦によ
り好ましくは撹拌される。本発明のさらなる実施形態によると、安定な溶液は、
スライドの長手方向エッジにそって単一ガス流を適用することによって形成され
た渦により安定な溶液は撹拌され、該ガス流はスライドの遠位エッジに由来する
【0029】 本発明の方法によって染色することができる生物学的材料は、限定されるもの
ではないが、組織セクション、組織培養細胞、細胞オルガネラ、染色体、核酸、
炭水化物、脂質および蛋白質を含めた細胞成分、血液のスミア、および他の体液
、分泌物および分泌物類、寄生虫、ウイルス、細菌、菌類を含めた微生物を含む
【0030】 本発明の方法は新たに開発された染色を利用することもできる。本発明をほと
んどのいずれかの染色に適用するための上位概念方法は以下を含む: 1.染色文献をレビューし、特定の染色プロトコルを選択する。 2.使用すべき装置プラットフォームを評価して、装置で利用できる時間、温
度およびすすぎおよび混合事象におけるパラメーターおよび制限を決定する。 3.染色手法を、装置パラメーターに適合させる。例:もし多かれ少なかれ必
要であるが、利用できなければ、温度または試薬濃度を増加または減少させる。 4.修飾された染色手法をテストし、結果を評価する。 5.もし結果が最適下であれば、問題の原因となる成分を特定する。 6.試薬を置き換えまたは再処方して問題を解決する。 7.染色が最適化されるまでループにて再テストし、再評価する。
【0031】 この手法は、当業者が、Theory and Practive of H
istotechnology,Denza C Sheehan H. T.
(ASCP),Battelle Press,第2版,1980; および
Laboratory Histopathology,Anthony E.
Woods & Roy C. Ellis,Churchill Livi
ngstone,第1版,1994(参照によりその全部を本明細書に組み込む
)に記載されたものを含めたほとんどいずれかの染色手法に本発明を適用するの
を可能とするであろう。
【0032】
【実施例】
以下の実施例は説明目的のみで提示し、断じて本発明を限定するものと解釈す
るものではない。当業者であれば、以下の変形は本発明の精神または範囲を逸脱
することなく成すことができるのを認識するであろう。
【0033】 (実施例1) 菌類用グロコット(Grocott)方法(GMS)染色 0.35gの硝酸銀を100mlの脱イオン水に添加することによって0.3
5%硝酸銀の溶液を作成した。3gのメテナミンおよび0.4gのホウ砂を10
0mlの蒸留水に溶解させることによって3.0%メテナミンおよび0.4%ホ
ウ砂の溶液を作成した。0.5gの重亜硫酸ナトリウムを100mlの蒸留水に
溶解させることによって0.5%重亜硫酸ナトリウムを含有する溶液を作成した
。3.75gの三酸化クロムを100mlの蒸留水に溶解させることによって3
.75%クロム酸を含有する溶液を作成した。0.2gの塩化金を100mlの
蒸留水に溶解させることによって0.2%塩化金を含有する溶液を作成した。2
.0gのチオ硫酸ナトリウムを100mlの蒸留水に溶解させることによって2
.0%チオ硫酸ナトリウムを含有する溶液を作成した。ストック溶液(99ml
蒸留水および1ml氷酢酸に溶解させたライトグリーンの2g)の25mlを1
00mlの脱イオン水に希釈することによって0.05%ライトグリーン溶液を
作成した。自動組織化学分注装置(Ventana Medical Syst
ems Inc.,Tucson Arizona)を用い、200μlの硝酸
銀溶液および200μlのメテナミン−ホウ砂溶液を顕微鏡スライド上に設けた
組織試料上に分注した。試料組織Aspergillus ctyptococ
cusは標準的な技術によって染色用に調製した。試料組織を自動組織化学染色
装置に入れ、組織を染色するのに以下のプロトコルを用いた。
【0034】 本実施例ならびに4つの連続した実施例において、洗浄溶液は脱イオン水中の
0.2% Tween20よりなるものであった(7.0±0.5までのpH)
。液体カバーグラスは99.99%Norpar15および0.01%未満のオ
イルレッド0である。
【0035】 表1 1.すすぎ緩衝液を41℃まで加温する。 2.スライドをすすぐ。 3.スライド用量を調整する。 4.液体カバーグラスを適用する。 5.スライドチャンバーを60℃まで加温する。 6.スライドをすすぐ。 7.スライド用量を調整する。 8.液体カバーグラスを適用する。 9.適時の工程を開始する。 10.スライドをすすぐ。 11.スライド用量を調整する。 12.200μlの4%クロム酸を適用し、15分間インキュベートする。 13.液体カバーグラスを適用する。 14.スライドをすすぐ。 15.スライド用量を調整する。 16.200μlの0.5%重亜硫酸ナトリウムを適用し、3分間インキュベー
トする。 17.液体カバーグラスを適用する。 18.スライドをすすぐ。 19.スライドをすすぐ。 20.スライド用量を調整する。 21.200μlの0.5%硝酸塩溶液を適用し、3分間インキュベートする。 22.液体カバーグラスを適用する。 23.200μlの4%メテナミン/0.4%ホウ砂溶液を適用し、18分間イ
ンキュベートする。 24.液体カバーグラスを適用する。 25.スライドをすすぐ。 26.スライド用量を調整する。 27.液体カバーグラスを適用する。 28.200μlの0.5%塩化銀を適用し、3分間インキュベートする。 29.液体カバーグラスを適用する。 30.スライドをすすぐ。 31.スライド用量を調整する。 32.200μlの2.5%チオ硫酸ナトリウム溶液を適用し、3分間インキュ
ベートする。 33.液体カバーグラスを適用する。 34.スライドをすすぐ。 35.スライド用量を調整する。 36.液体カバーグラスを適用する。 37.200μlのライトグリーン溶液を適用し、3分間インキュベートする。 38.液体カバーグラスを適用する。 39.スライドをすすぐ。
【0036】 前記した自動プロトコルを用いて調製した組織の間の視覚的比較を、Manu
al of Histologic Staining Methods of
the Armed Forces Institute of Patho
logy (McGraw−Hill,New York,Lee G.Lun
a,Ed.(1968)(AFIP Manual)に記載されたGMSのため
のプロトコルに従って行われた同一組織の手動染色と比較した。このような比較
は、自動システムにて成分溶液で染色された組織がより明瞭であり、すなわち、
試料組織の回りの黒色リングはないことを示した。すべての組織試料はスライド
に付着したままであり、手動で染色されたものはスライドからはずれはじめた。
染色コントラストは成分溶液で染色したスライドで良好であった。
【0037】 硝酸銀溶液およびメタナミン/ホウ砂溶液を4℃にて3カ月間保存し、その後
、表1のプロトコルを同様の組織で再度実行した。視覚的比較は、貯蔵した溶液
および新たに作成した領域での同一組織の手動染色を用いて前記したごとくに調
製した組織の間で行った。染色の比較は、自動システムで行った貯蔵溶液によっ
て染色された組織が新たに作成された溶液で手動染色された組織に匹敵するか、
またはそれよりも良好なことを示した。
【0038】 (実施例2) アンモニア性銀染色 10gの硝酸銀を脱イオン水に溶解させることによって10%硝酸銀ストック
溶液を作成した。2mlの10%ストック溶液を48mlの脱イオン水で希釈す
ることによって0.2%硝酸銀の作用溶液を作成した。9.20mlの1N水酸
化アンモニウムおよび3.60mlの3%水酸化ナトリウムを37.2mlの脱
イオン水に溶解させることによって水酸化アンモニウム/水酸化ナトリウム溶液
を作成した。0.5gの過マンガン酸カリウムを100mlの蒸留水に溶解させ
ることによって0.5%過マンガン酸カリウムを含有する溶液を作成した。0.
5gのシュウ酸を100mlの蒸留水に溶解させることによって0.5%シュウ
酸を含有する溶液を作成した。2.5gの硫酸第二鉄アンモニウムを100ml
の蒸留水に溶解させることによって2.5%硫酸第二鉄アンモニウムを含有する
溶液を作成した。10mlの濃ホルムアルデヒド(37−40%)を90mlの
蒸留水に希釈することによって10%ホルマリン含有する溶液を作成した。0.
2gの塩化金を100mlの蒸留水に溶解させることによって0.2%塩化金の
溶液を作成した。2gのチオ硫酸ナトリウムを100mlの蒸留水に溶解させる
ことによって2.0%のチオ硫酸ナトリウムを含有する溶液を作成した。0.1
5gの核ファストレッドを硫酸アルミニウムの5%溶液(100ml蒸留水中の
5%硫酸アルミニウム)に加熱しつつ溶解させることによって1.5g/L各フ
ァストレッドの溶液を作成した。自動組織化学分注装置(Ventana Me
dical Systems Inc.,Tucson Arizona)を用
い、200μlの0.2%硝酸銀および200μlの水酸化アンモニア/水酸化
ナトリウム溶液を顕微鏡スライド上に取り付けた組織試料上に分注した。試料肝
臓組織を標準的なプロトコルに従って調製した。試料組織を自動組織化学染色層
に入れ、以下のプロトコルを用いて組織を染色した。
【0039】 表2 1.すすぎ緩衝液を41.0℃まで加温する。 2.スライドをすすぐ。 3.スライド容量を調整する。 4.液体カバーグラスを適用する。 5.スライドチャンバーを60.0℃まで加温する。 6.スライドをすすぐ。 7.スライド容量を調整する。 8.液体カバーグラスを適用する。 9.スライドをすすぐ。 10.スライド容量を調整する。 11.200μlの0.5%過マンガン酸カリウムを適用し、3分間インキュベ
ートする。 12.液体カバーグラスを適用する。 13.スライドをすすぐ。 14.スライド容量を調整する。 15.200μlの0.15%シュウ酸を適用し、3分間インキュベートする。 16.液体カバーグラスを適用する。 17.スライドをすすぐ。 18.スライド容量を調整する。 19.200μlの2.5%硫酸第2鉄アンモニウム溶液を適用し、3分間イン
キュベートする。 20.液体カバーグラスを適用する。 21.スライドをすすぐ。 22.200μlの0.2%硝酸銀溶液を適用し、3分間インキュベートする。 23.200μlの水酸化アンモウム/水酸化ナトリウム溶液を適用し、3分間
インキュベートする。 24.液体カバーグラスを適用する。 25.スライドをすすぐ。 26.スライドをすすぐ。 27.スライド容量を調整する。 28.200μlの10%ホルマリン溶液を適用し、3分間インキュベートする
。 29.液体カバーグラスを適用する。 30.スライドをすすぐ。 31.スライド容量を調整する。 32.200μlの0.2%塩化金を適用し、3分間インキュベートする。 33.液体カバーグラスを適用する。 34.スライドをすすぐ。 35.スライド容量を調整する。 36.200μlの2.0%チオ硫酸ナトリウムを適用し、3分間インキュベート
する。 37.液体カバーグラスを適用する。 38.スライドをすすぐ。 39.スライド容量を調整する。 40.200μlの1.5g/L 核ファストレッドを適用し、3分間インキュ
ベートする。 41.液体カバーグラスを適用する。 42.スライドをすすぐ。
【0040】 前記したごとくに調製した組織の間の視覚的比較は、AFIP Manual
に記載された小網染色についてのプロトコルに従って行った同一組織の手動染色
と比較した。両技術によって染色された組織は同一であるように見えた。
【0041】 硝酸銀溶液および水酸化アンモニウム/水酸化ナトリウム溶液を4℃で2カ月
間所蔵し、その後、表1のプロトコルを硝酸銀に対して再度行った。貯蔵された
溶液を用いて前記したごとくに調製した組織の間の視覚的比較を、AFIP M
anualに記載された小網染色についてのプロトコルに従って行った新たに作
成した溶液での同一組織の手動染色と比較した。染色比較は、自動システムで行
った貯蔵溶液によって染色した組織が、新たに作成した溶液で手動により染色し
た組織と匹敵するまたはそれよりも良好なことを示した。
【0042】 貯蔵溶液を用いて前記したごとくに調製した組織の間の視覚的比較を、AFI
P Manualに記載された小網染色についてのプロトコルに従って行った1
日経った溶液での同一組織の手動染色と比較した。染色比較は、自動システムで
行った貯蔵された溶液によって染色された組織が、1日経った溶液で手動により
染色した組織よりも有意に良好であることを示した。
【0043】 (実施例3) マッソン(Masson)三色スキャン マッソン(Masson)三色染色のための溶液は以下のごとくに調製した。
1gのヘマトキシリンを100mlの95%アルコールに添加することによって
Weigerts鉄ヘマトキシリン溶液Aを作成した。4mlの29%水性塩化
第二鉄、95mlの蒸留水および1mlの塩酸を一緒に添加することによってW
eigerts鉄ヘマトキシリン溶液Bを作成した。90mlのビーブリッヒス
カーレットの5%水溶液を10mlの10%酸性フクシン水溶液および1mlの
氷酢酸と合わせることによってビーブリッヒスカーレット−酸性フクシン溶液を
作成した。得られた溶液を混合し、ワットマン3濾紙を通して濾過した。
【0044】 1gのリンタングステン酸を100mlの脱イオン水中に合わせることによっ
て1%リンタングステン酸溶液を作成した。0.4gのアニリンブルーを100
mlの蒸留水および1mlの酢酸に添加することによってアニリンブルー溶液を
作成した。0.5mlの酢酸を100mlの蒸留水に添加することによって酢酸
溶液を作成した。
【0045】 表3 1.すすぎ緩衝液を41.0℃まで加温する。 2.スライドをすすぐ。 3.スライドチャンバーを60.0℃まで加温する。 4.スライドをすすぐ。 5.300μlのWeigertsB溶液(1×)を適用し、3分間インキュベ
ートする。 6.液体カバーグラスを適用する。 7.200μlのWeigertsA溶液(1×)を適用し、6分間インキュベ
ートする。 8.液体カバーグラスを適用する。 9.スライドをすすぐ。 10.スライドをすすぐ。 11.200μlの5%ビーブリッヒスカーレットを適用し、9分間インキュベ
ートする。 12.液体カバーグラスを適用する。 13.スライドをすすぐ。 14.300μlの1%リンタングステン酸溶液を適用し、6分間インキュベー
トする。 15.液体カバーグラスを適用する。 16.スライドをすすぐ。 17.200μlの0.40%アニリンブルーを適用し、3分間インキュベート
する。 18.液体カバーグラスを適用する。 19.スライドをすすぐ。 20.300μlの0.5%酢酸を適用し、3分間インキュベートする。
【0046】 前記したごとくに調製した組織間の視覚的比較を、AFIP Manualに
記載されたMasson三色染色のためのプロトコルに従って行った同一組織の
手動染色と比較した。染色比較は、手動システムで行った場合の所蔵溶液によっ
て染色された組織が新たに作成された溶液で手動により染色された組織と匹敵す
ることを示した。
【0047】 (実施例4) ムチカルミン染色 ムチカルミンのための溶液は以下のごとくに作成した。Meyerのストック
ムチカルミン溶液は、1gのカルミンおよび0.5gの無水塩化アルミニウムを
パイレックスビーガー中で合わせ、2mlの蒸留水を添加することによって作成
した。溶液を小さな火炎上で加熱し、溶液が紫色に変わり、シロップの粘度を有
するようになるまで、ほぼ2時間ガラスロッドで撹拌した。その後、100ml
の50%エタノールをシロップ混合物に添加し、溶液を室温で24時間インキュ
ベートした。溶液をワットマン3濾紙を通して濾過した。
【0048】 表4 1.すすぎ緩衝液を41.0℃まで加温する。 2.スライドをすすぐ。 3.スライド容量を調整する。 4.液体カバーグラスを適用する。 5.スライドチャンバーを60.0℃まで加温する。 6.スライドをすすぐ。 7.スライド容量を調整する。 8.液体カバーグラスを適用する。 9.適時の工程を開始する。 10.スライドをすすぐ。 11.スライド容量を調整する。 12.300μlのWeigertsB溶液を適用し、3分間インキュベートす
る。 13.300μlのWeigertsA溶液を適用し、3分間インキュベートす
る。 14.液体カバーグラスを適用する。 15.スライドをすすぐ。 16.スライド容量を調整する。 17.200μlの0.40%ムチカルミン溶液を適用し、6分間インキュベー
トする。 18.液体カバーグラスを適用する。 19.スライドをすすぐ。 20.スライド容量を調整する。 21.液体カバーグラスを適用する。 22.100μlの0.1%タートラジン溶液を適用し、3分間インキュベート
する。 23.液体カバーグラスを適用する。 24.スライドをすすぐ。
【0049】 前記したごとく調製した組織の視覚的比較を、AFIP Manualに記載
されたムチカルミンについてのプロトコルに従って行った同一組織の手動染色と
比較した。両技術によって染色された組織は同一であるように見えた。
【0050】 (実施例5) ゴモリ(Gomori)鉄染色 0.15gの核ファストレッドを硫酸アルミニウムの5%溶液に加熱しつつ溶
解させることによって1.5g/L核ファストレッドの溶液を作成した。20m
lの濃塩酸を80mlの蒸留水に添加することによって20%塩酸の溶液を作成
した。10gのフェロシアン化カリウムを100mlの蒸留水に溶解させること
によって、10%フェロシアン化カリウムの溶液を作成した。
【0051】 表5 1.すすぎ緩衝液を41.0℃まで加温する。 2.スライドをすすぐ。 3.スライド容量を調整する。 4.液体カバーグラスを適用する。 5.スライドチャンバーを60.0℃まで加温する。 6.スライドをすすぐ。 7.スライド容量を調整する。 8.液体カバーグラスを適用する。 9.適時の工程を開始する。 10.スライドをすすぐ。 11.スライド容量を調整する。 12.200μlの10%フェロシアン化カリウム溶液。 13.200μlの20%塩酸を適用し、9分間インキュベートする。 14.液体カバーグラスを適用する。 15.スライドをすすぐ。 16.スライド容量を調整する。 17.100μlの1.5%核ファストレッド溶液を適用し、3分間インキュベ
ートする。 18.液体カバーグラスを適用する。 19.スライドをすすぐ。
【0052】 前記したごとくに調製した組織の間の視覚的比較を、AFIP Manual
に記載されたGomori鉄染色のためのプロトコルに従って行った同一の組織
の手動染色と比較した。両技術によって染色された組織は同一であるように見え
た。
【0053】 本発明は前記した特定の好ましい実施形態によって限定されない。当業者であ
れば、本発明の概念から逸脱することなく開示された好ましい実施形態に対して
種々の修飾をなすことができる。全てのこのような修飾は本発明の範囲内である
ことを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グラハム、 マーシャ アメリカ合衆国 85711 アリゾナ州 ツ ーソン イースト ウィンセット ストリ ート 4858 (72)発明者 ポメランツ、 アンルイーズ アメリカ合衆国 85705 アリゾナ州 ツ ーソン エル カミノ デ セーロ 4656 Fターム(参考) 2G045 BA14 BB01 BB14 BB24 BB29 BB50 BB51 CB01 FA16 FB16 2G058 BB02 BB15 FB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)少なくとも第1および第2の安定な溶液を供し、ここで
    、該少なくとも第1および第2の安定な溶液は組み合わせた場合に不安定な染色
    溶液を含み; b)スライドを供し、ここで、染色されるべき生物学的材料がスライド上に存
    在し; c)該少なくとも第1および第2の安定な溶液の所定量をスライド上の生物学
    的材料に送達するための自動送達システムを供し;次いで d)該少なくとも第1および第2の安定な溶液を自動送達システムを用いてス
    ライド上の生物学的材料に順次適用する ことを特徴とするスライド上の生物学的材料を染色する自動方法。
  2. 【請求項2】 さらに、生物学的材料上で少なくとも第1および第2の安定
    な溶液を混合することを含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該生物学的材料が組織セクション、組織培養細胞、細胞小器
    官、染色体、核酸、炭水化物、脂質および蛋白質を含む細胞成分、血液のスミア
    、痰および他の体液、分泌物および分泌物類、および寄生虫、ウイルス、細菌お
    よび菌類を含めた微生物よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該不安定染色溶液が菌類染色溶液、銀染色溶液、鉄染色溶液
    、鉄ヘマトキシリン、三色染色溶液、ムチン染液、ムチカルミン染色溶液、Ve
    rhoff染色溶液、アミロイド染色溶液、およびステイナー(Steiner
    )染色溶液よりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該混合が、生物学的材料上の少なくとも第1および第2の安
    定溶液にガス流を適用することによって達成される請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 a)約0.2%から約1.0%の硝酸銀の溶液を供し、ここ
    で、該硝酸銀は組み合わせた場合に不安定な染色溶液を含む少なくとも第1およ
    び第2の安定な溶液であり、 b)約2.0%から約4.0%のメテナミンの溶液を供し、 c)約0.2%から約0.6%のホウ砂の溶液を供し、 d)スライドを供し、ここで、染色すべき生物学的材料は水平なスライド上に
    存在し、 e)硝酸銀、メテナミンおよびホウ砂溶液の所定量をスライド上の生物学的材
    料に送達するための自動送達システムを供し、 f)自動送達システムを用いてスライド上の生物学的材料に硝酸銀、メテナミ
    ンおよびホウ砂溶液を順次適用し、次いで、 g)硝酸銀、メテナミンおよびホウ砂溶液を混合して生物学的材料を染色する ことを特徴とするスライド上の生物学的材料を銀染色する自動方法。
  7. 【請求項7】 a)約0.2%から約1.0%の硝酸銀の溶液を供し、 b)約0.3%から約1.0%の水酸化アンモニウムの溶液を供し、 c)約0.7%から約1.5%の水酸化ナトリウムの溶液を供し、 d)スライドを供し、ここで、染色すべき生物学的材料は水平なスライド上に
    存在し、 e)硝酸銀、水酸化アンモニウムおよび水酸化ナトリウム溶液の所定量をスラ
    イド上の生物学的材料に送達するための自動送達システムを供し、 f)自動送達システムを用いてスライド上の生物学的材料に硝酸銀、水酸化ア
    ンモニウムおよび水酸化ナトリウム溶液を順次適用し、次いで、 g)硝酸銀、水酸化アンモニウムおよび水酸化ナトリウム溶液を混合して生物学
    的材料を染色する ことを特徴とするスライド上の生物学的材料を銀染色する自動方法。
  8. 【請求項8】 a)約0.7%から約1.5%のヘマトキシリン溶液を供し
    、 b)約0.5%から約1.5%の水性塩化第二鉄の溶液を供し、 c)スライドを供し、ここで、染色すべき生物学的材料は水平なスライド上に
    存在し、 d)ヘマトキシリンおよび水性塩化第二鉄溶液の所定量をスライド上の生物学
    的材料に送達するための自動送達システムを供し、 e)自動送達システムを用いてスライド上の生物学的材料にヘマトキシリンお
    よび水性塩化第二鉄溶液を順次適用し、次いで、 f)ヘマトキシリンおよび水性塩化第二鉄溶液を混合して生物学的材料を染色
    する ことを特徴とするスライド上の生物学的材料の三色またはムチカルミン染色の自
    動方法。
  9. 【請求項9】 a)約8%から約12%のフェロシアン化カリウムの溶液を
    供し、 b)約15%から約30%の塩酸の溶液を供し、 c)スライドを供し、ここで、染色すべき生物学的材料は水平なスライド上に
    存在し、 d)フェロシアン化カリウムの溶液の所定量をスライド上の生物学的材料に送
    達するための自動送達システムを供し、 e)自動送達システムを用いてスライド上の生物学的材料にフェロシアン化カ
    リウムの溶液を順次適用し、次いで、 f)フェロシアン化カリウムと塩酸の溶液を混合して生物学的材料を染色する
    ことを特徴とするスライド上の生物学的材料の鉄染色の自動方法。
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