JP2002517625A - 一時的湿潤強度を有する柔軟なティシュ - Google Patents

一時的湿潤強度を有する柔軟なティシュ

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Abstract

(57)【要約】 開示されるものは、製紙用繊維とカチオン性一時的湿潤強度向上樹脂を用いてつくられた柔軟で低密度の紙製品である。そのような紙製品は、約0.6g/cc未満の密度を有し、坪量は約10乃至約65g/m2であり、乾燥強度は約197g/cm(500g/in)未満であり、初期湿潤強度の乾燥強度に対する比は約0.15:1を超え、かつ、30分湿潤強度の初期湿潤強度に対する比は約0.4未満である。そのような紙製品をつくる方法も開示される。紙製品は均質構造体としてまたは多層構造体としてつくられて良く、またクレープ加工されてもクレープ加工されなくてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は一時的湿潤強度を有する紙製品に関する。本発明は、望ましく柔軟で
ある一方普通の下水処理系統に曝された場合急速に分散する性能を有する、一時
的湿潤強度を有する紙製品に関する。
【0002】 発明の背景 紙ウェブまたは紙シートは、ティシュまたは紙ティシュ・ウェブまたは紙ティ
シュ・シートと呼ばれることもあり、近代的社会で広範囲に使用されている。こ
れらには紙タオル、化粧用ティシュおよび衛生用(または手洗い用)ティシュが
含まれる。これらの紙製品は湿潤強度、乾燥強度、柔軟性および耐紙粉性を含め
種々の望ましい特性を有することが出来る。
【0003】 強度は、使用条件下、特に湿潤時に物理的一体性を保持しそして裂け、破裂お
よび割れに抵抗する、紙製品とそれを構成するウェブとの、性能である。
【0004】 柔軟性は、男性/女性がある特定の製品を手に持ち、男性/女性の肌を横切っ
て擦るまたは男性/女性の手中で揉みくちゃにするときに消費者が感じる触感で
ある。この触感はいくつかの物理特性の組み合わせにより与えられる。柔軟性に
関する重要な物理特性は、製品を構成する紙ウェブのこわさ、表面平滑性および
滑らかさであると当業者に一般に考えられている。こわさは、順番に、ウェブの
乾燥強度とウェブを構成する繊維のこわさとに直接的に左右されると通常考えら
れている。特に、乾燥強度が増加すると柔軟性は低下する。
【0005】 耐紙粉性は、湿潤時も含め使用条件下で相互結合する、繊維製品およびそれを
構成するウェブの、性能である。言い換えれば、耐紙粉性が高いほどウェブが紙
粉化する傾向は低下する。
【0006】 紙製品の乾燥強度は製品を製造でき、かつ、比較的乾燥条件下で使用できるに
十分でなければならない。乾燥強度の増加は、抄紙用隣接繊維の水酸基間水素結
合の適正形成を確実にするための機械的処理により、または何かの乾燥強度向上
剤の使用により達成できる。そのような乾燥強度向上剤は典型的に天然ポリマー
または合成ポリマーである。代表的な乾燥強度向上剤には、澱粉および澱粉誘導
体、ポリビニルアルコールおよびポリアクリルアミドが含まれる。
【0007】 湿潤強度は、使用時に水性流体と接触する多くの使い捨て可能な紙製品たとえ
ばナプキン、紙タオル、家事用ティシュ、使い捨て可能な病院衣服の望ましい特
性である。特に、そのような紙製品が湿ったまたは濡れた状態で使用可能である
に十分な湿潤強度を有することが望まれる場合が多い。たとえば、湿ったティシ
ュまたはタオルは身体またはその他の清浄化用に使用される。不都合なことには
、未処理のセルロース繊維集合体は、湿ったまたは濡れた状態でその強度の95
%から97%を典型的に失う結果、湿ったまたは濡れた状態で通常使用すること
が出来ない。
【0008】 これまでは、湿潤強度を紙製品に付与する1つの方法は、水により破壊されな
いまたは、一時的湿潤強度向上剤によるような、水により破壊されることに抵抗
する繊維間結合の形成に有効である添加物を紙製品に併用することである。水溶
性湿潤強度向上樹脂がパルプに添加されるのは、一般に紙製品が紙層形成される
前である(ウェット・エンド添加)。樹脂は、一般にカチオン官能性を有する結
果自然にアニオン性のセルロース繊維により容易に保持される。
【0009】 多くの樹脂が、湿潤強度を紙製品に付与するために使用され、あるいは特に使
用されるとして開示されてきた。これらの湿潤強度向上剤のいくつかにより、永
久的湿潤強度を持つ紙製品すなわち水性媒質に入れられたとき時がたってもその
初期湿潤強度の大部分を保持する紙が得られる。この種類の代表的樹脂には、尿
素フォルムアルデヒド樹脂、メラミンフォルムアルデヒド樹脂、およびポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂が含まれる。そのような樹脂は湿潤強度の減少を制限
する。
【0010】 紙製品の永久的湿潤強度が不必要で望まれない特性である場合が多い。紙製品
たとえば手洗いティシュ等は一般に短時間使用された後、下水処理系統等へ廃棄
される。紙製品がその湿潤強度特性を永久的に保持する場合、下水系統のつまり
が発生する可能性がある。それゆえ、製造業者は極最近は紙製品に、その湿潤強
度が意図した使用に十分であるが次に水浸漬時に減少する一時的湿潤強度向上剤
を添加してきた。湿潤強度の減少により汚水浄化系統を通る紙製品の流動が容易
になる。時がたてば十分に減少する良好な初期湿潤強度を有するとして特許請求
された多くの紙製品製造方法が提案されてきた。
【0011】 1つの種類の一時的湿潤強度向上剤は、ナショナルスターチ社(National Sta
rch & Chemical Co.,ニュージャージー州、ブルックフィールド)から市
販されるアルデヒド官能性カチオン澱粉、COBONND1000、およびサイテック
社(Cytec Industries Inc.,ニュージャージー州、ウエストパターソン)か
ら市販のアルデヒド官能性カチオンポリアクリルアマイド、PAREZ750Aにより
例示されるアルデヒド含有樹脂である。
【0012】 一時的湿潤強度向上剤を含有する紙製品を記述する代表的特許に含まれるもの
には、1991年1月1日に発行のビヨルクイスト(Bjorkquist)の米国特許第
4,981,557号明細書、1997年11月25日発行のヘドラム外(Hedl
am et al)の米国特許第5,690,790号明細書、1998年3月3日発
行のダウプライス外(Dauplaise et al)の米国特許第5,723,022号
明細書がある。全てのこれらの特許明細書は、水または水溶液に暴露後強度が経
時的に減少する紙製品を記述しているにも拘わらず、これらのいずれも、水に暴
露後の短期間強度保持、水暴露後の強度の経時減少および柔軟性を組み合わせて
有する低密度紙製品を記述していない。このような紙製品はタオル、衛生ティシ
ュ等として使用される紙製品に特に望ましい。特に、先に確認された特許に記述
される紙製品は柔軟性の改良に対する必要性をまたは、乾燥引張り強さの開示が
何らない場合は、水に暴露されたときの乾燥強度特性の短期間維持の改良に対す
る必要性を示唆する乾燥引張り強さ特性を有する。
【0013】 このように、タオル、衛生ティシュ等に使用される紙製品の改良に対する絶え
ざる必要性が存在する。特に、紙製品が始めに湿潤したときその乾燥強度の大部
分を維持する一方、次に水または水溶液に暴露されたとき、当初の湿潤強度から
実質的に減少する紙製品への必要性が存在する。さらに、そのような望ましい湿
潤強度を有し柔軟で耐紙粉性もある紙製品に対する必要性が存在する。
【0014】 発明の概要 本発明の柔軟で低密度の紙製品は抄紙用繊維とカチオン性一時的湿潤強度向上
樹脂を有する。そのような紙製品は約0.6g/cc未満の密度を有し、坪量は
約10乃至約65g/m2 であり、乾燥強度は約197g/cm(500g/i
n)未満であり、初期湿潤強度の乾燥強度に対する比は約0.15:1より大き
く、そして30分湿潤強度の初期湿潤強度に対する比は約0.4より小さい。本
発明の紙製品は均一構造体としてまたは多層構造体として製造されても良く、ま
たクレープ加工されてもされなくてもよい。
【0015】 発明の詳細な説明 この明細書は発明として考慮される主題を特に指摘しそして明確に特許請求し
ている特許請求項で終わっているけれども、本発明は付属する図面に関連するお
よび付け加えた具体例の以下の詳細説明の解釈からより良く理解することができ
る。
【0016】 本明細書に使用の用語“耐紙粉性”は湿潤時も含め使用条件下で相互に結合す
る、繊維製品およびその構成ウェブの、性能である。換言すれば、耐紙粉性が高
いほどウェブの紙粉化傾向がそれだけ低くなる。
【0017】 本明細書に使用の用語“結合剤”は、抄紙技術に知られる種々の湿潤強度向上
樹脂、乾燥強度向上樹脂および歩留まり向上樹脂をいう。
【0018】 本明細書の用語“水溶性”は水に25℃で少なくとも3%溶解する物質をいう
【0019】 本明細書で使用する用語“ティシュ紙ウェブ、紙ウェブ、ウェブ、紙シートお
よび紙製品”は全て、抄紙用水性完成紙料を調製し、この完成紙料を多孔性表面
たとえばフォードリニア・ワイヤ上に堆積し、そして重力または真空支援の排水
により、プレスは有りまたは無しで、および蒸発により水を完成紙料から除去す
る工程を有する方法により製造される紙シートをいう。
【0020】 本明細書で使用の“抄紙用水性完成紙料”は抄紙用繊維の水性スラリーと以下
に述べる化学薬品をいう。
【0021】 本明細書で使用の用語“多層ティシュ紙ウェブ、多層紙ウェブ、多層ウェブ、
多層紙シートおよび多層紙製品”は全て、ティシュ抄紙に使用の典型的に比較的
長い針葉樹と比較的短い広葉樹の異なる種類の繊維から好ましくはなる抄紙用水
性完成紙料の2つ以上の層から調製された紙のシートをいう。層は好ましくは、
1枚以上の環状多孔性スクリーン上で希薄な繊維スラリーの別々の流れの堆積か
ら紙層形成される。個々の層が始めに個別のワイヤ上で紙層形成される場合、複
数の層は引き続き(湿潤の間に)組み合わされ層状構成ウェブを形成する。
【0022】 本明細書で使用の用語“複数プライ・ティシュ紙製品”は少なくとも2プライ
からなるティシュ紙をいう。各個別プライは順番に単独層のまたは多層のティシ
ュ紙ウェブからなることができる。複数プライ構造体は2枚以上のティシュ・ウ
ェブをたとえば接着またはエンボス加工により一緒に結合することにより形成さ
れる。
【0023】 本明細書に使用の用語“通気空気乾燥”はウェブを熱風により乾燥する技術を
いう。
【0024】 本明細書に使用の用語“機械的脱水”はウェブを脱水用フェルトを用いた機械
的プレス処理により乾燥する技術をいう。
【0025】 本発明の紙の一般的記載 本発明の紙は初期湿潤強度、湿潤強度減少、柔軟性および耐紙粉性の望ましい
組み合わせを有する。既存技術は典型的に化学的強度向上剤(乾燥強度向上剤、
湿潤強度向上樹脂等)を使用するけれども、出願人が見出したところでは、抄紙
用繊維と一時的湿潤強度向上樹脂が本発明方法により紙構造体に形成されたとき
、得られた低密度ティシュ紙は、乾燥強度、高い初期湿潤強度、湿潤強度の急速
減少、柔軟性および耐紙粉性に関する特有の組み合わせを有する。これらの特性
の各々につき以下にさらに詳細に述べる。
【0026】 初期湿潤強度 上述のように、紙製品の初期湿潤強度は多くの使用時状況下でその用途を最大
にするために重要である。たとえば、紙タオルでの拭き仕事の間に製品の一体性
を維持すること、放尿後に手を保護すること、衛生ティシュを片付けること、お
よびフェイシャル・ティシュに関し粘液に対し保護することである。言い換えれ
ば、紙製品が水または水溶液で湿潤したとき紙製品の乾燥強度の可能な限り多く
の維持が強く望まれる。
【0027】 そのような乾燥強度維持の一般的尺度は初期湿潤強度(Wi)の乾燥強度(DS
)に対する比である。本明細書で使用のこの比は湿潤対乾燥強度比として認定さ
れる。湿潤強度と乾燥強度は以下の試験方法の部に記述する方法で測定する。既
存技術は約0.2:1のまたは幾分高くさえある湿潤対乾燥強度比を有する紙製
品を記述しているにもかかわらず、そのような製品はまた、それの柔軟性が不十
分であった故に、タオル、衛生ティシュまたはフェイシャル・ティシュとしての
使用に好ましくなかった。公知でありまた以下の柔軟性の部に記述するように、
乾燥強度と感知される柔軟性との間に乾燥強度を増加することにより感知される
柔軟性が減少することを示す明瞭な関係が存在する。言い換えれば、既存技術に
より実質的な乾燥強度維持を達成できた唯一の方法は、製品たとえばタオル、衛
生ティシュおよびフェイシャル・ティシュの感知される柔軟性の受け入れること
ができない悪化を引起す程度まで乾燥強度を上げることである。典型的には、既
存技術では湿潤対乾燥強度比を0.1:1またはおそらく0.12:1のオーダ
ーに達成することができた一方同時に受け入れることのできない程度の柔軟性が
維持された。
【0028】 一方、本発明の紙製品は少なくとも約0.15:1、または好ましくは0.2
:1、またはさらに好ましくは0.25:1、の湿潤対乾燥強度比を達成するこ
とができる。理論に拘束されずに、出願人は、そのような比が達成できるのは出
願人が特定の原料組成、抄紙条件そして、典型的に低密度ティシュ紙の1成分で
ある一時的湿潤強度向上剤を使用する最終的紙組成を認定して、大きな乾燥強度
をもたらした故であると信じる。一時的湿潤強度向上樹脂の程度を増すことによ
りまた乾燥強度が増加することは知られている。しかしながら、過去の技術では
この増加は、柔軟性が維持される場合は、好機よりむしろ制約とみなされてきた
。たとえば、既存技術では、1973年8月28日発行のフレイマーク外(Frei
mark et al)の米国特許第3,755,220号明細書のように、柔軟で不快
感の少ない紙シートをもたらすようにこの知覚される望ましくない乾燥強度を相
殺するための結合抑制剤を提供した。 以下に、出願人が本発明の達成に重要で
あると認めた特定原料、抄紙、および紙組成因子が詳細に説明される。
【0029】 一時的湿潤強度向上樹脂 上述のように、一時的湿潤強度向上樹脂は一時的湿潤強度を与えるのみならず
乾燥強度にも寄与する。本発明の中心要素は一時的湿潤強度向上樹脂の水準を実
質的に上げることである。たとえば、市販の良好な衛生ティシュには約0.45
kg(1lb)/トン(0.05%)の水準で一時的湿潤強度向上樹脂が使用さ
れる。一時的湿潤強度向上樹脂はまた適正条件で調製された低密度紙製品の乾燥
強度の大部分を与えることを認める場合、出願人は、本発明の低密度紙について
紙は一時的湿潤強度向上樹脂を抄紙用繊維トン当たり約1.8kg(4lb)(
0.2%)乃至約7.3kg(16lb)(0.8%)含有すべきであることを
見出した。好ましくは、紙はトン当たり約2.7kg(6lb)(0.3%)乃
至約5.4kg(12lb)(0.6%)含有する。本発明の特に好ましい多層
抄き紙製品では、内層がトン当たり約1.4−5.4kg(3―12lb)(0
.15−0.6%)含有しそして外層がトン当たり約0.45−1.8kg(1
―4lb)(0.05−0.2%)含有するように、一時的湿潤強度向上樹脂は
内層と外層に分配される。好ましくは、好ましい多層抄き紙製品の内層はトンあ
たり約1.8−3.6kg(4−8lb)(0.2−0.4%)含有し、外層は
トンあたり約0.91−1.8kg(2−4lb)(0.1−0.2%)含有す
る。特に好ましい多層抄き紙製品は一時的湿潤強度向上樹脂を抄紙用繊維トン当
たり内層は約3.6kg(8lb)(0.4%)また外層は約1.4kg(3l
b)(0.15%)含有する。全ての百分率は抄紙用繊維の全重量(すなわち、
使用される任意の抄紙用短繊維と任意の抄紙用長繊維の統合重量)基準である。
【0030】 ヘッドボックスpH 出願人は、ヘッドボックスpHを約4.5乃至約5.5に、好ましくは約4.
8乃至約5.4に管理することが湿潤対乾燥強度比の増加に寄与することを見出
した。理論に束縛されずに、出願人は、pHが酸性であるほど一時的湿潤強度向
上樹脂によりさらに有効な架橋構造形成が促進されると信じる。既存技術のティ
シュ製品についてのヘッドボックスpHは具体的な原料組成によって約4乃至約
6の間で変化するけれども、既存技術では、pH減少に従いフォードリニア・ワ
イヤ上への不溶性物質(粘着物)堆積の危険性が増加することに気付いたため6
に近いpHで操業することが好まれた。粘着物はフォードリニア・ワイヤの目詰
まり部により適切な紙層形成を妨害する。しかしながら、さらに詳細に以下に述
べるように、出願人は、pHの段階的減少を上述のpH管理と組み合わせること
により、より酸性範囲で操業するとき不適当な粘着物形成を防止することを見出
した。管理されたpHへ至るこの新規な方法を考慮して、出願人は望ましい湿潤
対乾燥強度比を有する低密度ティシュを製造する抄紙方法を達成することができ
た。
【0031】 長繊維の減少 既存技術に公知のように、抄紙用長繊維を用いて製造された紙は短繊維を用い
て製造された紙より高い乾燥強度を有する。たとえば、北部クラフト繊維(NS
K)を用いた紙は短いユーカリ繊維により製造された紙より大きな乾燥強度を有
する。逆に、ユーカリ繊維を用いて製造された紙はNSK繊維を用いて製造され
た紙より柔軟である。多層抄紙構造体を用いることにより、既存技術ではこれら
の特性を利用して、乾燥強度のための長繊維の中央層および柔軟性のための短繊
維の外層を有する紙構造体を製造した。
【0032】 出願人は、紙構造体の長繊維量を減少することにより一時的湿潤強度向上樹脂
の低密度紙の乾燥強度に対する寄与を利用することができた。特に、約13%乃
至約25%の長繊維を含む抄紙用繊維配合物を有する本発明の紙構造体は、湿潤
対乾燥強度比が望ましく増加する。好ましくは、抄紙用繊維配合物は約14%乃
至約16%の長繊維を含む。さらに好ましくは、これらの長繊維は3層抄き紙構
造体の中央層に集められそして短繊維は構造体の外層に集められる。
【0033】 リファイニング 当該技術では紙製品の乾燥強度を増加するためにリファイニングを使用する。
公知のように、リファイニングは抄紙用繊維をフィブリル化させ繊維間水素結合
の形成を促進する機械的処理である。リファイニングの1つの尺度は、以下の試
験方法の部に記述のパルプ濾過抵抗(PFR)試験である。典型的には、抄紙用
長繊維は乾燥強度への寄与を高めるためにリファイニングされる。典型的な抄紙
用長繊維たとえばNSKをリファイニング工程に通すことにより典型的に約1乃
至約3秒の、さらに典型的には約2乃至約3秒のPFR変化が起きる。本発明の
低密度ティシュ製品では実質的に少ないリファイニングを用いて望ましい湿潤対
乾燥強度比を達成することができる。適切には、本発明の紙製品に関するPFR
変化は約0.5乃至約1.5秒である。好ましくは、この変化は約0.5乃至約
1.0秒である。
【0034】 乾燥強度向上剤 上述のように、既存技術ではティシュ製品の製造に1種類の乾燥強度向上剤と
1種類以上の湿潤強度向上樹脂を用いる。おそらく、結合抑制剤も、乾燥強度向
上剤の反柔軟化効果の一部を克服するために用いる。一時的湿潤強度向上剤の乾
燥強度への寄与を利用することにより、本発明の低密度ティシュ製品では結合抑
制剤を原料に添加する必要がなくなり、また乾燥強度向上剤の必要性が実質的に
減少する。適切には、本発明の低密度ティシュ製品は、抄紙用長繊維のトン当た
り約0乃至約0.91kg(0−2lb)の乾燥強度向上剤を含む中央層を有す
る(0−0.1%)。さらに好ましくは、本発明の低密度ティシュ製品は約0乃
至0.45kg(0−1lb)含有する(0−0.05%)。本発明の特に好ま
しい低密度ティシュ製品は乾燥強度向上剤を含まない。
【0035】 湿潤強度の低下 本明細書で使用の用語“湿潤強度の低下”は30分後湿潤強度(W30)の初期
湿潤強度(Wi)に対する比として定義される。上述のように、湿潤強度の低下
は、下水管系統と汚水浄化槽を通過することができるようにするために重要であ
る。湿潤強度の低下により紙製品はそのような系統における配管が詰まらないよ
うな十分小さな部分に破断する。湿潤強度の低下が急速であるほど詰まりの危険
性はそれだけ減少すると認められる。典型的には、一時的湿潤強度を有する既存
技術の紙製品は30分水暴露後に初期湿潤強度の約30%乃至半分を失う。特定
の高乾燥強度紙製品は初期湿潤強度の80%程度失う(W30/Wi〜0.2)。 本発明の紙製品は初期湿潤強度の少なくとも約60%(W30/Wi<0.4)、 好ましくは少なくとも約70%(W30/Wi<0.3)失う。
【0036】 上述のように、本発明の低密度ティシュ製品は乾燥強度と湿潤強度を共に備え
るために一時的湿潤強度向上樹脂を高い水準で使用する。公知のように、湿潤強
度向上樹脂は抄紙用繊維間に化学変化を起こしやすい架橋を付与することにより
機能する。水に暴露したとき、この架橋は低下を開始する結果ティシュの廃棄時
問題(下水管の詰まり)の危険性は実質的に減少する。出願人は、W30が約14
g/cm(35g/in)未満である限り廃棄問題は極小化されることを見出し
た。好ましくは、W30が約12g/cm(30g/in)未満である。出願人の
信じるところでは、本発明の低密度ティシュ製品が実質的に高い初期湿潤強度を
有していても、湿潤強度は時間に対し相対的に一定速度で低下するので、本発明
の低密度ティシュ製品はそのような受け入れ可能な低下水準を達成することがで
きる。すなわち、一定時間後に、湿潤強度は一定パーセンテージだけ低下し、高
い初期湿潤強度はW30の高い絶対値に低下するけれども、この値は廃棄問題の実
質的危険性を引起さないようにするためになお十分に低い。
【0037】 柔軟性 本発明の紙製品は望ましくは柔軟であることである。特に、本発明の紙製品は
既存技術の紙製品に少なくとも匹敵する柔軟性を有する。本明細書で使用される
、ある紙製品の柔軟性が別の紙製品の柔軟性に少なくとも匹敵するということは
、2つの製品が試験方法の部に記述のパネル柔軟性法に従い比較されるとき、相
対的柔軟性値が約−0.2PSU未満である場合である。この望ましい柔軟性を
達成するために出願人は柔軟性に対するいくつかの寄与物を調査しそして本発明
の他の局面に沿った柔軟性を付与するように製品と製法の条件を定めた。そのよ
うな寄与物を以下に個別に述べる。
【0038】 乾燥強度 上述のように、柔軟性と乾燥強度の間には逆の関係が存在する。柔軟性は典型
的に標準紙と比較することにより測定される。そのような測定を行う方法が以下
の試験方法の部に記述される。タオル、衛生ティシュ、またはフェイシアル・テ
ィシュのような用途を有する紙製品に関して柔軟性は極めて好ましい。柔軟性と
乾燥強度の関係が与えられると、そのような望ましい柔軟性は乾燥強度に上限を
置くことが有効である。出願人は、約197g/cm(500g/in)未満の
総括乾燥引張り強さを有する紙製品は既存技術の紙製品に少なくとも匹敵する柔
軟性を有することを見出した。総括乾燥引張り強さは好ましくは約177g/c
m(400g/in)未満、さらに好ましくは約167g/cm(425g/i
n)未満、なおさらに好ましくは約148g/cm(375g/in)未満であ
る。
【0039】 既存技術では、乾燥強度を達成するために種々の手段を使用してきた。代表的
な手段に含まれるものには、抄紙用繊維間水素結合を増加するためのフィブリル
化により抄紙用繊維の表面積が増加するリファイニング、前記の乾燥強度向上剤
、および付与してもよい任意の湿潤強度向上樹脂(永久的湿潤強度向上樹脂また
は一時的湿潤強度向上樹脂)の乾燥強度への寄与がある。上述のように、出願人
は、乾燥強度の望ましい水準は本発明の紙製品で達成できる一方本質的でない手
段たとえばリファイニングまたは特別に添加された乾燥強度向上剤の使用を極小
化できることを見出した。理論に拘束されずに、出願人は、乾燥強度の好ましい
水準のこの達成は一時的湿潤強度向上樹脂のより有効な使用によると信じる。す
なわち、本発明の繊維間水素結合と一時的湿潤強度の組み合わせにより、不都合
な柔軟性の側面を引起すほどには大きくなくて紙製品の製造工程と性能との必要
性を満たすに十分な乾燥強度が提供される。
【0040】 モジュラス 公知のように、よりこわい製品は柔軟性が低いと感じられる。こわさの1つの
尺度はモジュラス(すなわち、応力/歪曲線の勾配)である。モジュラスを測定
する方法が以下の試験方法の部に用意される。出願人は、本発明の柔軟性が少な
くとも従来技術の柔軟性に匹敵する一方高い一時的湿潤強度を備える1つの理由
は、本発明の低密度紙が従来技術の低密度紙のモジュラスに匹敵する、好ましく
はそれより低い、モジュラスを有することであると信じる。約12g/cm%未
満のモジュラスを有する低密度ティシュ紙は満足する柔軟性を有する。好ましく
は、モジュラスは約10g/cm%未満である。本発明の特に好ましい実施例は
約6乃至約10g/cm%のモジュラスを有する。
【0041】 特に好ましい低モジュラス・ティシュ紙は模様状濃密化ティシュ紙である。模
様状濃密化ティシュ紙は相対的に低い繊維密度の相対的嵩高分野と相対的に高い
繊維密度の濃密化領域の配列とを有することに特徴を有する。嵩高分野は代わり
に、クッション区域の分野として特徴を有する。濃密化領域は代わりに、ナック
ル区域といわれる。濃密化領域は嵩高分野の中に別々に一定間隔で配置されても
よく、または嵩高分野の中に、完全にまたは部分的に、相互連結されてもよい。
より低い密度の故に、クッション区域は、実質的に均一な密度を有するウェブよ
りも低い総括モジュラスを模様状濃密化ティシュに持たせる相対的に高い伸びを
与えると信じられる区域を提供する。
【0042】 模様状濃密化ティシュ・ウェブを製造する好ましい方法が以下に開示される。
すなわち、1967年1月31日発行のサンフォードとシッソン(Sanford and
Sisson)の米国特許第3,301,746号明細書、1976年8月10日発
行のエイヤース(Peter G.Ayers)の米国特許第3,974,025号明細書
、1980年3月4日発行のトロクハン(Paul D.Trokhan)の米国特許第4,
191,609号明細書、および1987年1月20日発行のトロクハン(Paul
D.Trokhan)の米国特許第4,637,859号明細書であり、これらは参照
により本明細書に取込んでいる。
【0043】 一般的には、模様状濃密化ウェブは好ましくは、抄紙原料を多孔性の紙層形成
用ワイヤたとえばフォードリニア・ワイヤに堆積してウェット・ウェブを形成し
そして次にウェブを支持体の配列に対して近接配置することにより製造される。
ウェブを支持体の配列に対してプレスすることにより、支持体の配列とウェット
・ウェブとの間の接触点に地理的に相当する位置でウェブに濃密化領域を形成す
る。この操作の間に圧縮されないウェブの残部は嵩高分野といわれる。ウェブは
、嵩高分野の圧縮を実質的に避けるような方法で、脱水されまた選択的に予備乾
燥される。このことは好ましくは、流体圧力たとえば真空型装置またはブロー・
スルー乾燥機により、または代わりに嵩高分野が圧縮されないようにウェブを支
持体の配列に対して機械的にプレスすることにより行われる。脱水操作、選択的
予備乾燥および濃密化領域の形成は、処理実施工程の全数を減らすために統合ま
たは部分的に統合してもよい。濃密化領域の形成、脱水および選択的予備乾燥に
引き続き、ウェブは、好ましくは依然として機械的プレス処理をせずに、完全乾
燥される。好ましくは、多層抄きティシュ紙表面の約8%乃至約55%が嵩高分
野の密度の少なくとも125%の相対的密度を有する濃密化ナックルを有する。
【0044】 支持体の配列は好ましくは、加圧時に濃密化領域の形成を容易にする支持体配
列として作用するナックルの模様状置き換えを有する刻印用担体ファブリックで
ある。ナックルの模様は前述の支持体の配列を構成する。刻印用担体ファブリッ
クは以下の明細書に開示される。すなわち、1967年1月31日発行のサンフ
ォードとシッソン(Sanford and Sisson)の米国特許第3,301,746号
明細書、1974年5月21日発行のサルバシ外(Salvucci,Jr.et al)の米
国特許第3,821,068号明細書、1976年8月10日発行のエイヤース
(Peter G.Ayers)の米国特許第3,974,025号明細書、1971年3
月30日発行のフリードベルグ外(Friedberg et al)の米国特許第3,57
3,164号明細書、1969年10月21日発行のアムネウス(Amneus)の米
国特許第3,473,576号明細書、1980年12月16日発行のトロクハ
ン(Trokhan)の米国特許第4,239,065号明細書、および1985年7
月9日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書
であり、これらは全て参照として本明細書に取込んでいる。
【0045】 本発明の特に好ましい模様状濃密化低密度ティシュは、前述の米国特許第4,
637,859号明細書に記載の偏向部材を用いて前述の米国特許第4,737
,859号明細書に従い製造される。そのような紙は偏向部材のナックルに合致
した高密度の相互に連結した模様を有する。濃密化領域は、非ランダム反復模様
で分布する複数の低密度クッション部を取囲みそして隔離する。すなわち、各ク
ッション部は、円、楕円、6以下の辺の多角形、蝶ネクタイ形状の図形、および
織成状模様を含むがこれらに限定されない形状(平面図にて)を有する閉じた図
形の形状である。そのような模様は、1997年10月21日発行のラシュ外(
Rasch et al)の米国特許第5,679,222号明細書にさらに詳細に述べ
られており,この開示事項は参照として本明細書に取込んでいる。
【0046】 前述の米国特許第5,679,222号明細書に記述されるように、突き出し
高さはベルトを用いて製造される任意の紙の特性に著しく影響を与える。そのよ
うな特性には、ピンホールの程度、厚さの増加およびモジュラスがある。米国特
許第5,679,222号明細書の教示に加えて、出願人は、約0.05mm(
2.0mil)乃至約0.2mm(8mil)の突き出し高さが、厚さの増加、
モジュラスおよびピンホール発生防止の間の受け入れ可能な均衡を与えることを
見出した。特に好ましい突き出し高さは約0.14mm(5.5mil)乃至約
0.17mm(6.5mil)である。上述のように、出願人は、クッション区
域は同程度の坪量を有する非模様状濃密化ティシュに比較してより低い総括モジ
ュラスを模様状濃密化ティシュに対して与える相対的に高い伸びを提供すると信
じる。
【0047】 湿潤破裂強さ 改良された一時的湿潤強度と低いモジュラスとの組み合わせにより、既存技術
の低密度ティシュ製品に比較して改良された一時的湿潤破裂強さが提供される。
湿潤破裂強さは、そのような製品が使用中に備える保護の尺度であるので、衛生
ティシュ製品に特に重要である(耐“突き通し”性)。すなわち、不十分な湿潤
破裂強さを有する紙製品は極めて望ましくないと見られる。本発明の低密度ティ
シュ製品は少なくとも約35gの初期湿潤破裂強さを有し、好ましくは、湿潤破
裂強さは約35乃至約70gである。さらに好ましくは、湿潤破裂強さは約45
乃至約60gである。湿潤破裂強さの測定法は以下の試験方法の部に示す。
【0048】 耐紙粉性 耐紙粉性は低密度ティシュ製品の多くの用途に重要な特性である。たとえば、
紙粉化傾向にある衛生ティシュ製品は、そのような製品が離解されるように粉落
ちを引起し、そして多紙粉性フェイシャル・ティシュ製品は、拭いた後に表面(
たとえば眼鏡)に見苦しい繊維くずを残す。出願人は、紙製品が、試験方法の部
に記述される紙粉性試験により測定されたときに、約8未満の紙粉値を有すると
き、マイナスの紙粉評価が実質的に減少する。好ましくは、紙粉値は約7未満で
ある。
【0049】 本発明の低密度ティシュ製品は、一時的湿潤強度向上樹脂の水準が高い故に、
そのような望ましい低い紙粉値を有する。たとえば、本発明の特に好ましい多層
抄き紙製品に低水準の一時的湿潤強度向上樹脂を備えさせることにより(典型的
に強度向上剤は柔軟性を低下するため低密度ティシュ製品の外層には供給されな
い)、耐紙粉性が実質的に増加する。
【0050】 紙製品の組成 抄紙用繊維 全ての種類の木材パルプが普通には本発明に使用の抄紙用繊維を有すると予想
される。しかしながら、他のセルロース性繊維パルプたとえばコットン・リンタ
ー、バガス、レイヨン等が使用可能でありいずれも本発明に含まれる。本明細書
で有用な木材パルプには機械パルプたとえば砕木パルプ、熱機械パルプ、化学的
熱機械パルプ(CTMP)のみならず化学パルプたとえばサルファイト・パルプ
、クラフト・パルプが含まれる。広葉樹および針葉樹由来のパルプが使用可能で
ある。
【0051】 合成繊維たとえばレイヨン、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維もまた上
記の天然セルロース繊維に配合して使用される。使用してもよい1つの代表的ポ
リエチレン繊維は、ハーキュリーズ社(Hercules Inc.,デラウエア州、ウイ
ルミントン)から入手できるPulpex(登録商標)である。
【0052】 広葉樹パルプと針葉樹パルプの配合物のみならず各単独パルプを用いてもよい
。本明細書で使用の用語広葉樹パルプは、落葉樹(被子植物)の木部由来の繊維
パルプをいう。ここでは針葉樹パルプはきゅう果を結ぶ樹木(裸子植物)の木部
由来の繊維パルプである。広葉樹たとえばユーカリのパルプは以下の本明細書に
記載の多層抄きティシュ・ウェブの外層用に特に適している一方、北部針葉樹ク
ラフト(NSK)・パルプは内層または内部プライとして好まれる。また本発明
に利用できるものとしてはリサイクル紙由来の安価な繊維がある。この繊維には
、非繊維質物質たとえば填料および元の抄紙を容易にするための添加物のみなら
ず上記範疇の任意のまたは全ての繊維が含まれる。
【0053】 一時的湿潤強度向上樹脂 本発明の紙製品はまた必須原料として一時的湿潤強度向上樹脂を含む。好まし
くは、一時的湿潤強度向上樹脂はフリーのアルデヒド基を含むカチオン性ポリア
ルデヒドポリマーである。“フリーアルデヒド基”により、アルデヒド基がセル
ロース繊維と反応しないようにする他の官能基に結合していないことを意味する
。たとえば、アルデヒド基は、紙製品が乾燥されるときセルロース性水酸基と繊
維間化学結合、典型的には共有結合を形成する(異なるセルロース繊維をつなぐ
化学結合が形成される)。好ましいポリアルデヒドは、それが唯一の強度向上剤
として同等の紙製品に加えられたとき永久的よりむしろ一時的湿潤強度を紙製品
に与えるものである。
【0054】 好ましいアルデヒドは、水ベースの方法を容易にするため水溶性である。本明
細書に使用の“水溶性”は、水に溶解、膨潤、水和または同様に混合する能力を
含む。同様に本明細書で使用の句“実質的に溶解された”、“実質的に溶解する
”および類似表現に言及すれば、液体媒質(たとえば水)におけるある物質の溶
解、分散、膨潤、水和および同様の混合をいう。混合物は典型的に、裸眼で見て
1つの物理的相を有する概ね均質な液体混合物を形成する。
【0055】 適正ポリアルデヒドポリマーには、アルデヒド基を含むように調製されたまた
は修飾された天然おとび合成のポリマーが含まれる。適正ポリアルデヒドポリマ
ーにはアルデヒド修飾された澱粉およびポリアクリルアミド、およびアクロレイ
ンポリマーが含まれるが,これらに限定されない。
【0056】 ポリアルデヒドポリマーは電気的に中性でも、または荷電されていてもよい。
たとえばアニオンまたはカチオンのポリアルデヒドポリマーのようなイオン性ポ
リマーである。カチオン性ポリアルデヒドポリマーが好まれる。理論に限定また
は拘束されずに、カチオン性ポリアルデヒドは本来的にアニオンであるセルロー
ス繊維上に保持される傾向にあると信じられている。代表的カチオン性ポリアル
デヒドポリマーには、カチオン性アルデヒド官能性澱粉とカチオン性アルデヒド
官能性ポリアクリルアミドが含まれ、ポリアクリルアミドが好まれる。本明細書
で使用に適したカチオン性アルデヒド官能性澱粉には、商標COBOND1000の下
でナショナルスターチ社(National Starch &Chemical Co.,ニュージャー
ジー州、ブルームフィールド)から市販されるものが含まれる。本明細書で使用
に適したカチオン性アルデヒド官能性ポリアクリルアミドには、商標PAREZの下
でサイテック社(Cytec Industries Inc.,ニュージャージー州、ウエストパ
ターソン)から市販されるものが含まれる。この種類の適正樹脂は631NCお
よびPAREZ750Aを含む。特に好ましいカチオン性アルデヒド官能化ポリアク
リルアミドはPAREZ750BおよびPAREZ EXPN3683である。
【0057】 本明細書で使用に適したアルデヒド官能性ポリマーにはまた、以下に記載の別
の一時的湿潤強度向上樹脂が含まれる。すなわち、1990年9月発行のダウプ
ライス外(Dauplaise et al)の米国特許第4,954,538号明細書、1
991年1月1日発行のビヨルクイスト(Bjorquist)の米国特許第4,981
,557号明細書、1994年7月14日発行のダウプライス外(Dauplaise e
t al)の米国特許第5,320,711号明細書、1998年3月3日発行の
ダウプライス外(Dauplaise et al)の米国特許第5,723,022号明細
書であり、各々の開示事項は参照として本明細書に取込んでいる。
【0058】 抄紙方法 図1−図3は本発明の好ましい実施例を組入れている抄紙方法の種々の部分の
概略表示である。これらの好ましい実施例は以下の論述に記載され、ここでは、
図1が本発明の紙製品の製造に適した抄紙方法のための水性抄紙用原料を調製す
る工程を説明する概略表示であることに言及し、また図2と図3は本発明の低密
度ティシュの製造に適した抄紙機の側面図である。
【0059】 抄紙方法は1種類以上の抄紙用原料の準備から始める。最終紙製品の望ましい
構造および使用する抄紙機の型式により、1種類または2種類以上の原料が準備
される。均一な紙構造体に対しては1種類の原料のみが必要である。多層抄き紙
構造体には2種類以上の原料が必要である。図1に関し、特に好ましい多層抄き
紙構造を有する本発明の紙の製造に必要な原料を準備する方法がこれ以後に記載
される。
【0060】 図2に関し、この図は本発明の紙を製造するための好ましい抄紙機80の側面
図であるが、原料は抄紙機80に配送される。均一な紙構造体を製造する抄紙機
は1つ以上の室82−83を有する(当業者は同一の原料が1つ以上の室に向け
られることを認識している)。多層抄き紙構造体を製造する抄紙機は少なくとも
2つの室82−83を必要とする。そのような多層抄紙機80はたとえば上部室
82a、中央室82bおよび底部室83、スライス・ルーフ84を有する多層ヘ
ッドボックス81、およびブレスト・ロール86、デフレクター90、バキュー
ム・サクション・ボックス91、クーチ・ロール92および複数のターニング・
ロール94を回って環状を呈するフォードリニア・ワイヤ85を有する。
【0061】 本発明の紙製品は均一なまたは多層抄きの紙製品を有することができるけれど
も、特に好ましい実施例は3層で多層抄きされる。2つの外層が図2に示すよう
に室82と室83にポンプで送られた第1原料22で製造される、そして中層が
中央室82bにポンプで送られた第2原料21で製造される。以下に特に好まし
い各原料の組成を記述する。
【0062】 さらに図1に関し、貯蔵槽1が相対的に長い抄紙用繊維の水性スラリーを多段
処理するために設けられる。スラリーは普通のパルパー(示されない)を用い繊
維を水に分散させることによりつくられる。ポンプ2の入り口でpHが約5.0
乃至約6.5になるようにスラリーpHを調整するために、苛性溶液(たとえば
水に水酸化ナトリウム)もまた、離解中に添加してもよい。スラリーはポンプ2
により、そして選択的にリファイナー3を通りミキサー4へ送られる(他の繊維
原料たとえば損紙の選択的添加に備えて)。長繊維系統第1添加管5が酸性溶液
を添加するために備えられ、原料pHが望ましい範囲に向けて始めに調整される
。長繊維系統第2添加管6が備えられ、一時的湿潤強度向上樹脂の水溶液が抄紙
用繊維スラリーに加えられる。ポンプ7により抄紙用繊維スラリー、酸、および
一時的湿潤強度向上樹脂を混合する。混合後のスラリーpHを約4.8乃至約5
.4の間に管理する。ポンプ7により、始めに調整され樹脂処理された抄紙用長
繊維スラリーを長繊維系統第3添加管8へ向けて送る。ここでは、白水のアルカ
リ性を補償するために酸の第2部分が添加され、スラリーPHが管理される。フ
ァンポンプ10によりスラリーおよび追加の酸を管9からの希釈用白水と混合す
る。完全に調整されたスラリー21(pHは約4.8乃至約5.4を保つ)を次
にヘッドボックス81の中央室82b(図2に示す)へ送る。
【0063】 さらに図1に関し、貯蔵槽11を抄紙用短繊維スラリー用に備える。スラリー
は普通のパルパー(示されない)を用い抄紙用短繊維を水に分散させることによ
りつくられる。ポンプ12の入り口でpHが約5.0乃至約6.5になるように
スラリーpHを調整するために、苛性溶液(たとえば水に水酸化ナトリウム)も
また、離解中に添加してもよい。スラリーはポンプ12により、ミキサー14へ
送られる(他の繊維原料たとえば損紙の選択的添加に備えて)。短繊維系統第1
添加管15が酸を添加するために備えられ、原料pHが望ましい範囲に向けて始
めに調整される。短繊維系統第2添加管16が備えられ、一時的湿潤強度向上樹
脂の水溶液が抄紙用繊維スラリーに加えられる。ポンプ17により抄紙用繊維ス
ラリー、酸、および一時的湿潤強度向上樹脂を混合する。混合後のスラリーpH
を約4.8乃至約5.4の間に管理する。ポンプ17により、始めに調整され樹
脂処理された抄紙用短繊維スラリーを短繊維系統第3添加管18へ向けて送る。
ここでは、白水のアルカリ性を補償するために酸の第2部分が添加され、スラリ
ーPHが管理される。ファンポンプ20によりスラリーおよび追加の酸を管19
からの希釈用白水と混合する。完全に調整されたスラリー22(pHは約4.8
乃至約5.4を保つ)を次に2つの部分に分割し、1つの部分をヘッドボックス
81の上部室82へ送り、そして他の部分をヘッドボックス81の底部室83へ
送る(図2に示されない)。
【0064】 再び図2に関し、抄紙用第1原料22は上部室82と底部室83を通りポンプ
で送られ、また抄紙用第2原料21は中央室82bを通りポンプで送られ、それ
からスライス・ルーフ84の外側に上部および下部の関係でフォードリニア・ワ
イヤ上で層88a、88bおよび88cからなる初期ウェブ88が形成される。
脱水が、フォードリニア・ワイヤ85を通して起きまたデフレクター90と真空
ボックス91に支援される。フォードリニア・ワイヤが矢印で示す向きに反復走
行するとき、ブレスト・ロール86を過ぎて次の通過を始めるに先立ちシャワー
95がワイヤを洗浄する。ウェブ移送ゾーン93で初期ウェブ88は真空移送ボ
ックス97の作用により多孔性担体ファブリック96へ移送される。担体ファブ
リック96は、移送ゾーン93から真空脱水ボックス98を過ぎてブロー・スル
ー・プレドライヤー100を通過してウェブを運び、そして2本のターニング・
ロール101を通過する。半乾燥された初期ティシュ紙ウェブ106が形成され
、依然として多孔性担体ファブリック96に支持される。
【0065】 半乾燥ティシュ紙ウェブはスプレー・ブーム107と108により付与された
接着剤に助けられヤンキー・ドライヤー109のシリンダー面に固着する。ウェ
ブの接着は対向する円筒形スチール・ドラム102の使用により促進される。乾
燥の完成は、蒸気加熱のヤンキー・ドライヤー109上でまた示されない手段に
より乾燥用フード110を通り加熱されまた循環される熱風による。ウェブは次
に、ヤンキー・ドライヤー109からドクター・ブレード111いわゆるクレー
プ加工用ブレードにより乾燥クレープ加工される。その後に、それはヤンキー側
層71、中央層77および反ヤンキー側層75からなる指定された紙シート70
である。紙シート70は次にカレンダー・ロール112と113の間を通り、リ
ール115の周囲を回り、そしてそれからシャフト118上に配置されたコア1
17上の巻取116へと巻かれる。
【0066】 ウェブがヤンキー・ドライヤー109に移送された後、担体ファブリック96
は次に、別のターニング・ロール101、シャワー103、および真空脱水ボッ
クス105の上部を回って通過することによりそのループを完結し、洗浄されそ
して脱水される。
【0067】 別の乾燥方式では、図3に示すように、フォードリニア・ワイヤ85に支持さ
れる初期ウェブ88は真空移送ボックス187とターニング・ロール189の作
用により多孔性移送(すなわち担体)ファブリック186に移送される。担体フ
ァブリック186はフォードリニア・ワイヤ85よりも遅い速度で走行する。従
って担体ファブリック186の目的は初期ウェブ88をフォードリニア・ワイヤ
85上に支持される間のその長さに対し相対的に短縮することである。担体ファ
ブリック186の更なる目的は初期ウェブをブロー・スルー・ドライヤー・ファブ
リック190に移送することである。この走行の間に、初期ウェブは示されない
真空ボックスにより選択的にさらに脱水されることが可能である。担体ファブリ
ック186の経路は、示されるが簡略のため番号を付されない複数のターニング
・ロールにより管理される。ブロー・スルー・ドライヤー・ファブリック190へ
の移送は真空ボックス191により行われる。担体ファブリック186は好まし
くは、真空ボックス187により支援されるウェブ移送ゾーンに戻るに先立ち示
されない手段によりシャワー処理される。ブロー・スルー・ドライヤー・ファブリ
ック190に移送後に、ウェット・ウェブはブロー・スルー・ドライヤー192
を通り搬送され、そこで示されない手段により発生する熱風が乾燥ファブリック
および、必然的に、その表面上に存在する初期ウェブを通過する。乾燥されたウ
ェブ193はプレドライヤー出口でドライヤー・ファブリック190から取り除
かれる。この位置で、乾燥されたウェブ193を選択的に、2枚の比較的平滑な
乾燥終期搬送ファブリックである、上部ファブリック196と下部ファブリック
194の間に向けることができる。ファブリック196と194の間に固定され
る間に、乾燥されたウェブ193は対向する複数対のロール195間に形成され
た一連の固定間隙カレンダー・ニップによりカレンダー処理できる。これらニッ
プはティシュ紙の表面を平滑にし厚さをコントロールできる。さらに図3に関し
、出来上がったカレンダー処理ウェブ171は対向搬送ファブリック196と1
94間の間隙から依然として搬送ファブリック194により支持されて現れ、そ
の後リール198上で巻き取られる。
【0068】 本発明は、下水処理系統に廃棄される紙製品たとえば手洗いティシュに対し特
に適する。しかしながら、本発明は使い捨て可能な吸収性紙製品たとえば家事、
身体、他の清浄用物品および身体流出物たとえば尿と月経の吸収に用いるものを
含むがこれらに限定されない種々の紙製品に適用される。このように代表的紙製
品に含まれるものは、手洗いティシュとフェイシャル・ティシュを含むティシュ
紙、紙タオル、おむつ、衛生ナプキン、パンティ裏当ておよびタンポンを含む女
性の衛生用品、成人失禁用物品と類似物、および筆記用紙である。
【0069】 本発明のティシュ紙は均一な構造または多層抄き構造が可能である。そしてそ
れからつくられたティシュ紙製品は単プライ構造体または複数プライ構造体が可
能である。ティシュ紙は好ましくは、約10乃至約65g/m2の坪量と約0.
6g/cm3未満の密度を有する。さらに好ましくは、坪量は約40g/m2未満
であり、密度は約0.3g/cm3未満である。もっとも好ましくは、密度は約
0.04乃至約0.2g/cm3である。1991年10月22日発行の米国特
許第5,059,282号明細書(アンプルスキ外(Ampulski et al))の1
3欄61−67行を参照のこと。そこにはティシュ紙の密度を測定する方法が記
載されている。(別に特定されない場合、紙に関する全ての量と重量は乾燥基準
である。)ティシュ紙は、模様付き濃密化ティシュ紙および非圧縮の模様無し濃
密化ティシュ紙でもよい。これらの種類のティシュ紙およびそのような紙を製造
する方法は既存技術に公知であり、たとえば1994年8月2日発行のファンお
よびトロクハン(Dean V.Phan and Paul D.Trokhan)の米国特許第5,3
34,286号明細書に記載され、これは参照として本明細書に全体で組み込ん
でいる。
【0070】 試験方法 A.強さ試験 紙製品は試験に先立ち最低24時間、温度が約22.8±2.2℃(73±4
°F)で相対湿度が50±10%の調湿室内で調湿する。
【0071】 1.総括乾燥引張り強さ(DS) この試験は、約2.5×12.7cm(1×5in)の紙細片(手抄き紙以外
の紙シートのみならず以下に記載の手抄き紙を含む)について温度が約22.8
±2.2℃(73±4°F)で相対湿度が50±10%の調湿室内で行う。電子
式引張り試験機(モデル1122、インストロン社、マサチュウセッツ州、カン
トン)を使用して、約5.1cm/分(2.0in/分)のクロスヘッド速度お
よび約10.2cm(4.0in)の標点距離で操作する。抄紙方向に対する関
係は、試験する試料を12.7cm(5in)の寸法がその方向に対応するよう
に準備することを意味する。このように、抄紙方向(CD)DSに関し、細片は、1
2.7cm(5in)の寸法が紙製品製造の抄紙方向に平行であるように断裁す
る。幅方向(CD)DSに関し、細片は、12.7cm(5in)の寸法が紙製品製
造の幅方向に平行であるように断裁する。製造の抄紙方向と横方向は製紙技術で
公知の用語である。MDとCDの引張り強さは普通の方法で上述の装置と計算を用い
決定する。報告値は、各方向の強さに関し試験した少なくとも6本の細片の算術
平均である。DSはMDとCDの引張り強さの算術和である。
【0072】 2.湿潤引張り強さ 電子式引張り試験機(モデル1122、インストロン社)を使用して、約2.
5cm/分(1.0in/分)のクロスヘッド速度および約2.5cm(1.0
in)の標点距離でDSと同じ大きさの細片を用い操作する。細片の両端を測定器
の上部ジョーに挟みそして細片の中心をステンレス鋼のペグの回りに取り付ける
。細片を蒸留水に約20℃で望む浸漬時間の間浸漬する、そして次に引張り強さ
を測定する。測定された湿潤引張り強さの2分の1を単一細片の湿潤引張り強さ
として採用する。DSの場合と同様に、抄紙方向に対する関係は、試験する試料を
12.7cm(5in)の寸法がその方向に対応するように準備することを意味
する。MDとCDの湿潤引張り強さは普通の方法で上述の装置と計算を用い決定する
。報告値は、各方向の強さに関し試験した少なくとも6本の細片の算術平均であ
る。ある浸漬時間に対する総括湿潤引張り強さはその浸漬時間のMDとCDの引張り
強さの算術和である。初期総括湿潤引張り強さ(Wi)は紙が5±0.5秒間飽和
されたとき測定する。30分総括湿潤引張り強さ(W30)は紙が30±0.5分
間飽和されたとき測定する。
【0073】 3.引張りモジュラス ティシュ試料の引張りモジュラスは、その試料の引張り強さを測定すると同時
に得られる。この方法では10.16cm幅の単独プライ試料を5.08cmの
標点距離で引張り試験機(LMSデータ・システムに接続されたスウィング・アル
バート QCII)を取り付ける。試料を2.54cm/分の速度で伸長する。荷重
が10g/cm(F10)、15g/cm(F15)、および20g/cm(F2
0)に到達するとき試料伸びを記録する。次にタンジェント傾斜を、15g/c
m(F15)伸びである中間点で計算する。
【0074】 タンジェント傾斜は次の方式で計算する。
【0075】
【数1】
【0076】 15g/cmでタンジェント傾斜を得る別の代表的方法はスイングアルバートST
D引張り試験機を使用しそしてタンジェント傾斜計算プログラムにおいて荷重ト
ラップを152.4gに設定することである。これは10.16cm幅の試料を
用いるときの15g/cmに等しい。
【0077】 総括引張りモジュラスは、抄紙方向と幅方向における15g/cmでの引張り
モジュラスを測定しそして次に幾何平均を計算することにより得る。数学的には
、これは、抄紙方向引張りモジュラス(TenMod15MD)および幅方向引張りモジ
ュラス(TenMod15CD)の積の平方根である。
【0078】
【数2】
【0079】 総括引張りモジュラスの高い値は試料がこわくそして堅いことを示す。
【0080】 4.破裂強さ 外観 試験試料は、環状クランプ間に保持され、1.59cm(0.625in)直
径の研磨されたステンレス鋼球により加えられ増加しつつある力を受ける。破裂
強さは試料を破断させる力である。破裂強さは湿潤試料または乾燥試料につき測
定する。
【0081】 装置 破裂強さ試験機 Intelect−II−STD引張り試験機、カタログ番号1451−24PGBまたはThwi
ng−Albert破裂試験機はいずれも適している。両機器がスイングーアルバート社
(Thwing−Albert Instrument Co.,ペンシルバニア州、フィラデルフィア)
から入手可能である。機器は2000gロード・セルを備えなければならない、
また湿潤破裂試験を行う場合機器は、ロード・セル遮蔽とフロント・パネル水遮
蔽を備えなければならない。 調湿室 温度と湿度を以下の限界内に保持するように管理しなければならない。
【0082】 温度:23±2℃(73±3°F) 湿度:50±2%相対湿度 紙用カッター はさみまたは同等物が使用される。 パン 湿潤破裂測定試料浸漬用、試料の大きさに適したもの 溶液 湿潤破裂測定試料用水は調湿室の温度に平衡しなければならない。 タイマー 浸漬時間を測定するために 試料の調製 1)試料を試験に適した大きさに断裁する(試料の最小大きさは11.4×11
.4cm(4.5×4.5in))。試験される各条件に対し最小5試料を調製
する。 2)湿潤破裂試験をする場合適当数の裁断試料を温度平衡水で満たされたパン中
に入れる。
【0083】 装置の設定 1)破裂試験機を製造業者の説明書に従い設定する。Intelect−II−STD引張り
試験機が使用される場合以下が適当である。
【0084】 速度:12.7cm/分 破断感度:20g 最大荷重:2000g 2)ロード・セルを予想される破裂強さによって校正する。
【0085】 測定と報告 1)破裂試験機を製造業者の説明書に従い操作して各試料に対する破裂強さ測定
を行う。 2)各試料の破裂強さを記録し、そして各条件の破裂強さに対する平均と標準偏
差を計算する。 3)各条件に対する平均値と標準偏差を最も近いグラムで報告する。
【0086】 B.密度 多層抄きティシュ紙の密度は、この用語が本明細書で使用されるように、この
紙の坪量を厚さで除して計算した平均密度であり、この中には適切な単位換算が
組み込まれている。本明細書で使用の、多層抄きティシュ紙の厚さは15.5g
/cm2(95g/in2)の圧縮荷重を受けたときの紙の厚さである。
【0087】 C.ティシュ紙のパネル柔軟性の測定 理想的には、柔軟性試験に先立ち、試験される紙試料はTAPPI法#T402OM−
88に従い調湿しなければならない。ここで、試料は24時間10乃至35%の
相対湿度水準および22乃至40℃の温度範囲内で事前調湿する。この事前調湿
段階後に、試料は24時間48乃至50%の相対湿度水準および22乃至24℃
の温度範囲内で調湿しなければならない。
【0088】 理想的には、柔軟性パネル試験は一定温湿度室内で行わなければならない。こ
れが不可能な場合、全ての試料は標準も含めて同一環境露出条件を経験しなけれ
ばならない。
【0089】 柔軟性試験は、米国試験材料協会から1968年に出版された(参照として本
明細書に組み込んでいる)、ASTM特別技術出版434“感触試験方法のマニュア
ル”の記載と同様な形式で一対比較として行った。柔軟性は一対差異試験といわ
れるものを用いる主観的試験により評価する。その方法では試験材料そのものに
対する外部標準を採用する。触って感じる柔軟性に関しては、試験する人がその
試料を見ることができないように2つの試料が提出される、そして試験する人は
触った柔軟性を基準にしてそれらのうち1つを選ぶことを要求される。試験の結
果はパネル・スコア・単位(PSU)と呼ばれるもので報告する。本明細書にPSUで報
告される柔軟性データを得るための柔軟性試験に関しては、多くの柔軟性パネル
試験を行った。各試験では10人の熟練した柔軟性判断者が3組の対試料の相対
柔軟性の評価を求められた。対試料は、一度に1対が各判断者により判断され、
各対の1つの試料がXと指定されまた他の試料がYと指定された。簡潔には、各
X試料はその対のY試料に対し以下のように等級を定めた。 1.XがYよりも少し柔軟であるかもしれないと判断される場合+1の等級が与
えられる、そしてYがXよりも少し柔軟であるかもしれないと判断される場合−
1の等級が与えられる。 2.XがYよりも確実に少し柔軟であると判断される場合+2の等級が与えられ
る、そしてYがXよりも確実に少し柔軟であると判断される場合−2の等級が与
えられる。 3.XがYよりも大幅に柔軟であると判断される場合+3の等級が与えられる、
そしてYがXよりも大幅に柔軟であると判断される場合−3の等級が与えられる
。 そして、最後に 4.XがYよりも全てで大幅に柔軟であると判断される場合+4の等級が与えら
れる、そしてYがXよりも全てで大幅に柔軟であると判断される場合−4の等級
が与えられる。
【0090】 等級を平均すると得られる値の単位はPSUである。得られたデータは1回のパ
ネル試験の結果と考えられる。2組以上の試料対を評価する場合には全ての試料
対をそれらの等級に従い対比統計解析によりランク付けする。そこで、ランクは
、ゼロベース標準であると選択された試料に対しゼロPSUを与えるに必要なよう
に値が上方へまたは下方へシフトする。次に他の試料は、ゼロベース標準に関し
それらの相対的等級により決められるようにプラスまたはマイナスの値を有する
。実施してまた平均するパネル試験の回数が多いので、約0.2 PSUが主観的
に感じる柔軟性における意味のある差異を表す。
【0091】 D.ティシュ紙の紙粉の測定 ティシュ製品から発生する紙粉の量はサザーランド(Sutherland)摩擦試験機
を用いて測定した。この試験機では静止した手洗いティシュの上部で錘付きフェ
ルトを5回摩擦するためにモーターを使用する。ハンター(Hunter)測色のL値
を摩擦試験の前後で測定する。
【0092】 試料の準備 紙粉の摩擦試験に先立ち、試験用の紙試料は、TAPPI法#T402OM−88に従
い調湿しなければならない。ここで、試料は24時間10乃至35%の相対湿度
水準および22乃至40℃の温度範囲内で事前調湿する。この事前調湿段階後に
、試料は24時間48乃至50%の相対湿度水準および22乃至24℃の温度範
囲内で調湿しなければならない。この摩擦試験はまた一定温湿度室内で行わなけ
ればならない。
【0093】 サザーランド(Sutherland)摩擦試験機はテスティング・マシン社(Testing
Machines Inc.,ニューヨーク州、アミチビル)から入手可能である。始めに
ティシュは、取り扱い時に擦られたかもしれないいかなる製品、たとえば巻取外
層、も取除いて捨てることにより準備する。複数プライ最終製品に対しては、各
々が複数プライ製品の2枚のシートを含む3つのセクションを取り出して台の上
に置く。単独プライ製品に対しては、各々が単独プライ製品の2枚のシートを含
む6つのセクションを取り出して台の上に置く。次に各試料を、折り目がティシ
ュ試料の幅方向(CD)に沿って延びるように半分に折りたたむ。複数プライ製品
に対しては、外側を向いた面が試料を折りたたんだ後も同じ外側面であることを
確認する。換言すれば、全プライをお互いから引き裂いて分離し、また互いに製
品の内側を向いた面を摩擦してはいけない。単独プライ製品に対しては、ワイヤ
面外側で3つの試料をまた非ワイヤ面外側で3つの試料作る。どちらの試料がワ
イヤ面外側でまたどちらの試料が非ワイヤ面外側であるかを見失わぬようにする
【0094】 クレセント(Crescent)#300板紙の76.2×101.6cm(30×4
0in)のシートをコーデッジ社(Cordage Inc., オハイオ州、シンシナチ
ロス通り)から入手する。紙用カッターを用い、6.35×15.24cm(
2.5×6in)寸法の板紙を6枚切り出す。サザーランド(Sutherland)摩擦
試験機の維持ピン上に板紙を押付けることにより6枚の板紙の各々に2つの孔を
明ける。
【0095】 単独プライ最終製品に関して操作する場合、6.35×15.24cm(2.
5×6in)寸法の板紙シートの各々を以前に折った6つの試料上に中心を合わ
せそして注意深く置く。板紙の15.24cm(6in)寸法が各ティシュ試料
の抄紙方向(MD)に平行に延びていることを確認する。複数プライ最終製品に関
して操作する場合、6.35×15.24cm(2.5×6in)寸法の板紙の
3枚のみのシートが必要である。板紙シートの各々を3つの以前に折った試料上
に中心を合わせそして注意深く置く。更にもう一度、板紙の15.24cm(6
in)寸法が各ティシュ試料の抄紙方向(MD)に平行に延びていることを確認す
る。
【0096】 ティシュ試料露出部の1つの端を板紙の背面へ折る。板紙のこの端をスリーエ
ム社(3M Inc.,ミネソタ州、セントポール)から入手できる接着テープ(1
.905cm(3/4in)幅スコッチ・ブランド)で固定する。はみだしてい
るティシュの他端を注意深く掴みそしてティシュを板紙の背面上に折り曲げる。
ティシュの板紙上への密着を維持する間に、この第2端を板紙の背面にテープ止
めする。この手順を各試料に対し繰り返す。
【0097】 各試料をひっくり返しそしてティシュ紙の幅方向の端を板紙にテープ止めする
。接着テープの半分がティシュ紙に接触する一方他の半分は板紙に接触しなけれ
ばならない。この手順を各試料に対し繰り返す。ティシュ試料が、この試料の準
備手順進行中のある時点で、破断、引き裂かれ、またはほつれる場合には、捨て
てそして新しい試料を新しいティシュ試料細片で作成する。
【0098】 複数プライ加工製品で操作する場合、いまや3つの板紙上試料が存在する。単
一プライ最終製品に関しては、いまや板紙上の3つのワイヤ面外側の試料と板紙
上の3つの非ワイヤ面外側の試料が存在する。
【0099】 フェルトの準備 クレセント(Crescent)#300板紙の76.2×101.6cm(30×4
0in)のシートをコーデッジ社(Cordage Inc., オハイオ州、シンシナチ
ロス通り)から入手する。紙用カッターを用い、5.715×18.415c
m(2.25×7.25in)寸法の板紙を6枚切り出す。板紙の白色面上に短
寸法に平行にそして上端および下端から2.8575cm(1.125in)の
ところに2本の線を描く。ガイドとして真っ直ぐな縁を用い安全かみそり刃で線
の長さに注意深く刻み目を入れる。板紙の厚さの内部へ約半分の深さに刻み目を
入れる。この刻み目を入れることにより、板紙/フェルトの結合体がサザーラン
ド摩擦試験機の錘の回りにきつく合うようになる。板紙のこの刻み目を入れた面
上に板紙の長い寸法に平行に延びる矢印を描く。
【0100】 6片の黒色フェルト(F−55または低密度ティシュ紙に対し0.5乃至0.
58の摩擦係数を有する同等のもの。適正フェルトはニュウイングランド・ガス
ケット社(New England Gasket,コネチカット州、ブリストル)から入手でき
る。)を5.715×21.59×0.15875cm(2.25×8.5×0
.0625in)の寸法に裁断する。フェルトと板紙の長い端が平行かつ1列に
並ぶように板紙の刻み目のつかない緑色面上にフェルトを置く。フェルトの柔ら
かい面が上向きであることを確認する。また1.27cm(0.5in)が板紙
の上部と底部の端に覆い被さるようにする。覆い被さるフェルト両端を板紙の裏
側上にスコッチ・ブランドのテープによりぴったりと折り重ねる。6つのこれら
フェルト/板紙結合体の全てを準備する。
【0101】 最良の再現性のために、全試料は同一ロットのフェルトで試験しなければなら
ない。明らかなように,単一ロットのフェルトを完全に使い果たす場合がある。
新ロットのフェルトを入手しなければならないこのような場合には、新ロットの
フェルトに関し補正因子を測定しなければならない。補正因子を測定するために
、関心のある代表的単一ティシュ試料と新ロットおよび旧ロットに関し24個の
板紙/フェルト試料を作成するために十分なフェルトとを入手する。
【0102】 下記のようにそしていかなる摩擦も起きる前に、新ロットおよび旧ロットのフ
ェルトの24個の板紙/フェルト試料の各々に対するハンターL値を得る。旧ロ
ットの24個の板紙/フェルト試料と新ロットの24個の板紙/フェルト試料と
に対する平均値を計算する。
【0103】 次に、以下に述べるように新ロットの24個の板紙/フェルト試料と旧ロット
の24個の板紙/フェルト試料を摩擦試験に付する。板紙/ティシュ試料の準備
におけるティシュのサンプリングは、新ロットのフェルトと旧ロットのフェルト
が可能な限り代表的なティシュ試料に曝されるようにしなければならない。単独
プライ・ティシュ製品の場合には、損傷したまたは擦られたいかなる製品も廃棄
する。次に、48個のティシュ細片を各々使用可能な2単位(またシートという
)長で得る。始めの使用可能な2単位細片を実験台の左端にそして48個の試料
の最後を実験台の右端に置く。左端の試料に番号“1”を試料の1cm角の面積
内に印する。右端の最後の試料が48の番号になるように試料に連続して48ま
で印付けを継続する。
【0104】 24個の奇数番号付き試料を新フェルトに対しそして24個の偶数番号付き試
料を旧フェルトに対し使用する。奇数番号試料を最も低いものから最も高いもの
へと並べる。偶数番号試料を最も低いものから最も高いものへと並べる。直ちに
、各セットの最も低い番号の試料に文字“W”の印をつける。次に最も高い番号
の試料に文字“N”の印をつける。試料にこの交互の“W/N”パターンで印付け
を継続する。“W”試料をワイヤ面外側の紙粉分析にそして“N”試料を非ワイ
ヤ面外側の紙粉分析に使用する。単独プライ製品に関しては、新ロット・フェル
トと旧ロット・フェルトに対し全24個の試料が存在する。この24個のうち、
12個をワイヤ面外側の紙粉分析にそして12個を非ワイヤ面外側の紙粉分析に
使用する。
【0105】 以下に記述のように旧フェルトの全24試料につき摩擦してハンター測色L値
を測定する。旧フェルトに付き12個のワイヤ側ハンター測色L値を記録する。
12個の値を平均する。旧フェルトに付き12個の非ワイヤ側ハンター測色L値
を記録する。12個の値を平均する。当初の摩擦前フェルトのハンター測色平均
L値をワイヤ側摩擦後試料のハンター測色平均L値から差し引く。これがワイヤ側
試料のデルタ平均差異である。当初の摩擦前フェルトのハンター測色平均L値を
非ワイヤ側摩擦後試料のハンター測色平均L値から差し引く。これが非ワイヤ側
試料のデルタ平均差異である。ワイヤ側のデルタ平均差異と非ワイヤ側のデルタ
平均差異の合計を計算しそしてこの合計を2で割る。これが旧フェルトの補正前
の紙粉値である。旧フェルトについて通用している補正因子が存在する場合、旧
フェルトの補正前紙粉値にこれを加える。この値が旧フェルトの補正後紙粉値で
ある。
【0106】 以下に記述のように新フェルトの全24試料につき摩擦してハンター測色L値
を測定する。新フェルトに付き12個のワイヤ側ハンター測色L値を記録する。
12個の値を平均する。新フェルトに付き12個の非ワイヤ側ハンター測色L値
を記録する。12個の値を平均する。当初の摩擦前フェルトのハンター測色平均
L値をワイヤ側摩擦後試料のハンター測色平均L値から差し引く。これがワイヤ側
試料のデルタ平均差異である。当初の摩擦前フェルトのハンター測色平均L値を
非ワイヤ側摩擦後試料のハンター測色平均L値から差し引く。これが非ワイヤ側
試料のデルタ平均差異である。ワイヤ側のデルタ平均差異と非ワイヤ側のデルタ
平均差異の合計を計算しそしてこの合計を2で割る。これが新フェルトの補正前
の紙粉値である。
【0107】 旧フェルトの補正後紙粉値と新フェルトの補正前紙粉値との差を取る。この差
が新ロットのフェルトのフェルト補正因子である。
【0108】 このフェルト補正因子を新フェルトの補正前紙粉値に加えることにより、旧フ
ェルトの補正後紙粉値に同一となる。
【0109】 同じ種類の手順が、旧フェルトに関し24試料試験でそして新フェルトに関し
24試料試験で2プライ・ティシュ製品に適用された。しかし、2プライの消費
者が使用する外側層のみが摩擦試験された。上述のように、代表的試料が旧フェ
ルトと新フェルトに関し得られるように試料が準備されることを確認する。
【0110】 1.81kg(4ポンド)錘に関する注意 1.81kg(4lb)錘は、0.454kg/6.45cm2(1lb/i
2)の接触圧力を提供する25.81cm2(4in2)の有効接触面積を有す
る。接触圧力は錘の表面に当てられたゴム・パッドの変更により変化するので、
製造業者(ブラウン社(Brown Inc.,メカニカル・サービス部門、ミシガン州
、カラマーズー)により供給されるゴム・パッドのみを使用することが重要であ
る。このパッドは、堅くなる、摩滅するまたは欠ける場合には取り替えなければ
ならない。
【0111】 使用しないときは、錘は、パッドが錘の全重量を支持しないような位置に置か
なければならない。錘をパッドのそばに保管することが最良である。
【0112】 摩擦試験機の校正 最初にサザーランド摩擦試験機を使用に先立ち校正しなければならない。先ず
、サザーランド摩擦試験機のスイッチを“cont”位置まで動かして試験機の電源
を入れる。試験機のアームが使用者に最も近い位置にあるとき、試験機のスイッ
チを“auto”位置に回す。大きな目盛盤上の指針を“5”設定位置まで動かして
5ストローク走行するように試験機を設定する。1ストロークは、錘の一回のか
つ完全な前進と後退運動である。摩擦用ブロックの端は各試験の始めと終わりに
操作者に最も近い位置でなければならない。
【0113】 上述のように板紙に載せたティシュ紙試料を準備する。加えて、上述のように
板紙に載せたフェルト試料を準備する。両方のこれらの試料を、装置の校正に使
用し、実際の試料のデータ取りには使用しない。
【0114】 板紙の溝を留め針上で滑らせることにより、この校正用ティシュ試料を基板上
に置く。留め針により試料が試験中に移動しないようにする。校正用のフェルト
/板紙試料を1.81kg(4lb)上に板紙面が錘のパッドと接触するように
クリップで留める。板紙/フェルトの結合体が錘に対して平らに横たわることを
確認する。この錘を試験機のアーム上に取り付け、そしてティシュ試料を錘/フ
ェルト結合体の下に静かに置く。操作者に最も近い錘端はティシュ試料の板紙上
に存在しなければならず、ティシュ試料そのものの上に存在してはならない。フ
ェルトはティシュ上に平らに横たわらなければならず、またティシュ表面と10
0%接触しなければならない。“push”ボタンを押して試験機を作動させる。
【0115】 ストローク数を数え続け、試料に関連するフェルト被覆錘の始動位置と停止位
置を観察し記憶する。ストロークの全数が5回でありそして操作者に最も近いフ
ェルト被覆錘の端がこの試験の始めと終わりでティシュ試料の板紙上に存在する
場合、試験機は校正されており使用する用意ができている。ストロークの全数が
5でないまたは操作者に最も近いフェルト被覆錘の端がこの試験の始めか終わり
に実際のティシュ試料上に存在する場合、5ストロークが数えられそして操作者
に最も近いフェルト被覆錘の端がこの試験の始めも終わりもティシュ試料の板紙
上に位置するまでこの校正手順を繰り返す。
【0116】 試料を実際に試験する間は、ストローク数とフェルト被覆錘の始動と停止の位
置を監視する。
【0117】 ハンター測色計の校正 ハンター色差計を、機器の操作説明書に概説される手順に従い黒色および白色
標準板に対して調整する。日常の色安定性検査のみならず標準化に対する安定性
検査が過去8時間行われていない場合、この検査を行う。さらに、ゼロ反射を検
査し、必要な場合は調整する。
【0118】 機器の丸窓下の試料台上に白色標準板を載せる。試料台を離しそして試料板を
試料丸窓の下に上げる。
【0119】 “L−Y”、“a−X”、“b−Z”標準化ノブを用いて、“L”、“a”、
および“b”押しボタンを順番に押し込むとき“L”、“a”、および“b”の
標準白色板値を表示するように機器を調整する。
【0120】 試料の測定 紙粉測定の第1段階はティシュを摩擦するに先立ち黒色フェルト/板紙試料の
ハンター色度を測定することである。この測定の第1段階は標準白色板をハンタ
ー測色計の機器丸窓下から低くすることである。フェルト被覆板紙を、測色計の
裏側を示す矢印に従い、標準板の上部に中心を合わせる。試料台を離し、フェル
ト被覆板紙を試料丸窓の下に上げる。
【0121】 フェルト幅は検査領域直径より少し大きいだけなので、フェルトが検査領域を
完全にカバーすることを確認する。完全カバーリングを確認後、L押しボタンを
押し込み、そして指示が安定するまで待つ。このL値を0.1桁の近似値で読み
取って記録する。
【0122】 D25D2Aヘッドを用いる場合、フェルト被覆板紙と標準板を低くして、矢
印が測色計の左側を指すようにフェルト被覆板紙を90度回す。次に、試料台を
はなし、そして検査領域が完全にフェルトでカバーされることを確認するために
もう1回検査する。L押しボタンを押し込む。この値を0.1桁の近似値で読み
取って記録する。D25D2Mユニットでは、記録値はハンター測色L値である
。回転された試料の読み値も記録されるD25D2Aヘッドでは、ハンター測色
L値は2つの記録値の平均値である。
【0123】 この測定に使用する全てのフェルト被覆板紙のハンター測色L値を測定する。
全てのハンター測色L値が相互に0.3以内である場合、平均を取り初期L値を
得る。全てのハンター測色L値が相互に0.3単位以内ではない場合、これらの
フェルト/板紙結合体を限界外として捨てる。新しい試料を準備して、全ての試
料がお互いの0.3単位以内になるまでハンター色度L値測定を繰り返す。
【0124】 実際のティシュ紙/板紙結合体の測定には、板紙の溝を留め針上で滑らせるこ
とによりにティシュ紙/板紙結合体を基板上に置く。留め針は試験中に試料が動
かないようにする。板紙面が錘のパッドに接触するように校正用フェルト/板紙
試料を1.81kg(4lb)錘上に挟む。板紙/フェルト結合体が錘に対して
平らに収まることを確認する。この錘を試験機アーム上にホックで止め、ティシ
ュ試料を錘/フェルト結合体の下に静かに置く。操作者に最も近い錘の端は、テ
ィシュ試料の板紙上に存在しなければならず、ティシュ試料そのものの上に存在
してはならない。フェルトは、ティシュ試料上に平らに収まらなければならず、
ティシュ表面と100%接触しなければならない。
【0125】 次に、“push”ボタンを押して試験機を作動する。5ストロークの終わりに試
験機が自動的に停止する。フェルト被覆錘の試料に対する相対的な停止位置に注
目する。フェルト被覆錘の操作者側の端が板紙上に存在する場合、試験機は適正
に動いている。フェルト被覆錘の操作者側の端が試料上に存在する場合、この測
定を無視して、サザーランド摩擦試験機校正の部に既述のように再度校正する。
【0126】 錘をフェルト被覆板紙と共に取除く。ティシュ試料を検査する。引き裂かれた
場合、フェルトとティシュを捨てて再度始める。ティシュが破損しない場合、フ
ェルト被覆板紙を錘から取り外す。ブランク・フェルトに関して上述のようにフ
ェルト被覆板紙のハンター測色L値を測定する。摩擦試験後フェルトのハンター
測色L値を記録する。全ての残試料につき、摩擦し、測定しそして記録する。
【0127】 全ティシュを測定した後、全てのフェルトを取除いて捨てる。フェルト片は再
使用しない。板紙は、曲がり、引き裂かれ、しなやかになりまたはもはや平滑な
表面を有しなくなるまで使用する。
【0128】 計算 未使用フェルトの平均初期L値を試料のワイヤ面および非ワイヤ面の各測定値
から差し引くことによりデルタL値を求める。複数プライ製品は紙の1つの面の
みを摩擦することを思い出す。このように、複数プライ製品には3つのデルタL
値を得る。3つのデルタL値を平均して、フェルト因子をこの最終平均値から差
し引く。この最終結果を2プライ製品の紙粉という。
【0129】 ワイヤ面と非ワイヤ面の測定値が得られる単独プライ製品では、3つのワイヤ
面L指示値の各々と3つの非ワイヤ面L指示値の各々から未使用フェルトの平均
初期L指示値を差し引く。平均デルタを3つのワイヤ面値に対して計算する。平
均デルタを3つの非ワイヤ面値に対して計算する。フェルト因子をこれらの平均
値の各々から差し引く。最終結果は、単独プライ製品の非ワイヤ面の紙粉とワイ
ヤ面の紙粉である。これら2つの値の平均値を取ると、究極の紙粉が全体の単独
プライ製品に対して得られる。
【0130】 E パルプ濾過抵抗(PFR) PFRは、カナダ標準濾水度(CSF)のように、パリプ・スラリーの濾水速
度を測定する方法である。PFRは繊維の濾水特性に関して繊維を特徴づける優
れた方法であると信じられている。評価のためにCSFは以下の式によりPFR
に関連している。
【0131】 PFR=11270/CSF−10.77 ここでPFRは秒単位でありそしてCSFはml単位である。この関係には誤差
が含まれるので、推定目的のみに使用されなければならない。PFRを測定する
さらに正確な方法は以下の通りである。
【0132】 PFRは、0.1%濃度のスラリーの3分割物を分配装置から排出してそして
分配装置の排出物に連結したスクリーンを通してろ過することにより測定する。
各分割物を集めるのに要する時間を記録し、そして濾過の間にスクリーンを取除
かずまたは洗浄しない。
【0133】 分配装置(スペシャル・マシーナリ社(Special Machinery Co.,オハイオ
州、シンシナチ;Drawing#C-PP-318)から入手)をPFR付属物(また、スペ
シャル・マシーナリ社(Special Machinery Co.,オハイオ州、シンシナチ;
Drawing#4A-PP-103,part#8)とともに備える。PFR付属物をクリーンな
スクリーンに取り付ける(手抄きに使用するスクリーンと同種類の2.9cm(
18in)の打ち型円、アップルトン・ワイヤ84X76M、を使用して、そしてそ
れをシート面を上向きにして試験機に装填する)。
【0134】 離解パルプの0.10%濃度スラリーを19リッターの容量で分配装置に準備
し、PFR付属物を定位置に置く。100ml容積測定フラスコをPFR付属物
の出口の下に置く。分配装置の出口バルブを開放してタイマーをスタートする。
100mlが容積測定フラスコに集まった瞬間にバルブを閉じてタイマーを止め
る(バルブを閉じた後それ以上の液体がおそらくフラスコ中に流出する)。時間
を0.1秒単位の近似値で、“A”と印をつけ記録する。
【0135】 濾液を捨て、フラスコを置きなおしそして別の100ml区分を、濾過の合間に
スクリーンを除去せずに清浄にせず同じ手順により集める。この時間間隔を“B
”として記録する。再び、濾液を捨て、フラスコを置きなおしそして別の100
ml区分を、濾過の合間にスクリーンを除去せずに清浄にせず同じ手順により集め
る。この時間間隔を“C”として記録する。
【0136】 PFRを次に下記式を用いて計算する。
【0137】
【数3】
【0138】 ここで、A、BおよびCは記録された時間間隔であり、EはPFRを24℃(7
5°F)で観察されたであろう値に補正するために使用の、温度の関数である。
【0139】 E=1+(0.013.Times.(T−75)) ここでTは最終区分を採取した後に分配装置における華氏温度で測定したスラリ
ー温度近似値である。
【0140】 具体例 以下の制限しない具体例が本発明による紙製品の製造を説明するために準備さ
れる。発明の範囲は付随する特許請求の範囲により決定される。
【0141】 具体例1 この具体例は先行技術に従い一時的湿潤強度を有する低密度ティシュの製造を
示すためのものである。
【0142】 商業用フォードリニア抄紙機を本発明の実施に使用する。
【0143】 北部針葉樹クラフト(NSK)の約3.5%濃度の水性スラリーを普通のパル
パーを用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約
6に調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボッ
クスへ送る。
【0144】 スラリーをリファイナーに通してNSKをフィブリル化させ、パルプ濾過抵抗
を約2.5秒だけ増加させる。
【0145】 最終製品に乾燥強度を付与するために、RediBOND 5330(登録商標)(ナ
ショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical
Co.,ニュージャージー州、ブリッジウオーター)から市販のカチオン澱粉)
の1.5%分散液を調製し、そしてNSK繊維の乾燥重量を基準にして0.17
%のRediBOND 5330(登録商標)を送るに十分な比率でNSK原料パイプに
添加する。乾燥強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインライン・ミキ
サーに通すことにより高められる。
【0146】 最終製品に一時的湿潤強度を付与するために、Parez 750B(登録商標)
の1.5%分散液を調製し、そしてNSK繊維の乾燥重量を基準にして0.42
%のParez 750B(登録商標)を送るに十分な比率でNSK原料パイプに添
加する。一時的湿潤強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインライン・
ミキサーに通すことにより高められる。
【0147】 ユーカリ広葉樹クラフト繊維の約3.5%濃度水性スラリーを普通のパルパー
を用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約6に
調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボックス
へ送る。
【0148】 NSK繊維を、NSK繊維スラリーの全重量を基準にして約0.15%の濃度
までファン・ポンプ入口で白水により希釈する。ユーカリ繊維を同様にユーカリ
繊維スラリーの全重量を基準にして約0.15%の濃度までファン・ポンプ入口
で白水により希釈する。ユーカリ・スラリーとNSKスラリーを共に、別々の流
れとしてスラリーを保持することができる多層ヘッドボックスに向け、それらを
フォードリニア上の紙層形成用ファブリック上に堆積する。
【0149】 抄紙機は上部室、中央部室および底部室を有する多層ヘッドボックスを有する
。ユーカリ繊維スラリーは上部室と底部室を通ってポンプで送られ、同時にNS
K繊維スラリーは中央部室を通ってポンプで送られ、そしてフォードリニア・ワ
イヤ上で重なり合った関係で送られてその上に3層初期ウェブが形成される。ウ
ェブの約70%はユーカリ繊維で形成され、また30%はNSK繊維から形成さ
れる。脱水は、フォードリニア・ワイヤを通して起こり、デフレクターと真空ボ
ックスにより支援される。フォードリニア・ワイヤは、1cm当たりそれぞれ抄
紙方向で34.3(87/in)本幅方向で29.9(76/1in)本のモノ
フィラメントを有する5−ひ口サテン織構造でつくられる。初期ウェブは、フォ
ードリニア・ワイヤから模様付き乾燥用ファブリックへ移送点で約22%の繊維
濃度で移送される。
【0150】 乾燥用ファブリックは模様状濃密化ティシュをつくるように設計され、1cm
当たりそれぞれ抄紙方向で17.3(44/in)本幅方向で13.0(33/
in)本のモノフィラメントを有する5−ひ口サテン織構造を有する。フィラメ
ント交差部は砂で磨かれ、約38%のナックル領域を備える。
【0151】 ウェブは、乾燥用ファブリック上で真空脱水ボックスを過ぎてブロー・スルー
・プレドライヤーを通って運ばれる。その後ウェブはヤンキー・ドライヤー上へ
移送される。繊維濃度は真空脱水ボックス後で約27%であり、そしてプレドラ
イヤーの作用によりヤンキー・ドライヤー上へ移送前で約65%である。0.2
5%ポリビニルアルコール水溶液を含むクレープ加工用接着剤をヤンキー・ドラ
イヤー表面へスプレーで付与する。繊維濃度は、ウェブをドクター・ブレードで
乾燥クレープ加工する前で推定98%まで増加する。ドクター・ブレードは26
度のベベル角度を有し、ヤンキー・ドライヤーに関して約81度の衝撃角度を備
えるように位置決めされる。ヤンキー・ドライヤーは約171℃(340°F)
で運転する。ヤンキー・ドライヤーは約180m/分(3800ft/分)で運
転する。ウェブは次に2本のカレンダー・ロールの間を通り、リールに巻き取ら
れる。
【0152】 得られた紙は本明細書に記載の方法に従い評価され、結果が表1に示される。
【0153】 表1 試験項目 結果 密度 0.26g/cm3 坪量 11g/m2 総括乾燥強度 162g/cm(411g/in) 総括初期湿潤強度 17g/cm(44g/in) 総括30分湿潤強度 6g/cm(15.2g/in) 総括乾燥引張りモジュラス 13.0g/cm% 湿潤破裂 21g 耐紙粉性 7 具体例1に従いつくられた紙に関して初期湿潤強度の乾燥強度に対する比率は
0.11:1であり、具体例1に従いつくられた紙に関して30分湿潤強度の初
期湿潤強度に対する比率は0.35:1である。
【0154】 体具例2 この具体例は本発明の1つの観点に従い一時的湿潤強度を有する低密度ティシ
ュの製造を示すためのものである。
【0155】 商業用フォードリニア抄紙機を本発明の実施に使用する。
【0156】 北部針葉樹クラフト(NSK)の約3.5%濃度の水性スラリーを普通のパル
パーを用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約
6に調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボッ
クスへ送る。
【0157】 1%濃度の硫酸をNSK原料パイプに管理された方法で添加し、スラリーpHを
5.1±0.2に管理する。
【0158】 最終製品に一時的湿潤強度を付与するために、Parez 750B(登録商標)
の1.5%分散液を調製し、そしてNSK繊維の乾燥重量を基準にして1.4%
のParez 750B(登録商標)を送るに十分な比率でNSK原料パイプに添加
する。一時的湿潤強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインライン・ミ
キサーに通すことにより高められる。
【0159】 追加の1%濃度硫酸を、ヘッドボックスpHを5.1±0.2に管理するため
に、処理されたNSKスラリーに添加する。
【0160】 ユーカリ広葉樹クラフト繊維の約3.5%濃度水性スラリーを普通のパルパー
を用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約5.
7に調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボッ
クスへ送る。
【0161】 1%濃度の硫酸をユーカリ原料パイプに管理された方法で添加し、ユーカリ・
スラリーpHを5.1±0.2に管理する。
【0162】 最終製品に一時的湿潤強度を付与するために、Parez 750B(登録商標
)の1.5%分散液を調製し、そしてユーカリ繊維の乾燥重量を基準にして0.
12%のParez 750B(登録商標)を送るに十分な比率でユーカリ原料パイ
プに添加する。一時的湿潤強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインラ
イン・ミキサーに通すことにより高められる。
【0163】 追加の1%濃度硫酸を、ヘッドボックスpHを5.1±0.2に管理するため
に、処理されたユーカリ・スラリーに添加する。
【0164】 NSK繊維を、ヘッドボックス完成紙料の第1部分を形成するNSK繊維スラ
リーの全重量を基準にして約0.15%の濃度までファン・ポンプ入口で白水に
より希釈する。ユーカリ繊維を同様に、ヘッドボックス完成紙料の第2部分を形
成するユーカリ繊維スラリーの全重量を基準にして約0.15%の濃度までファ
ン・ポンプ入口で白水により希釈する。ユーカリ・スラリーとNSKスラリーを
共に、別々の流れとしてスラリーを保持することができる層状ヘッドボックスに
向け、それらをフォードリニア上の紙層形成用ファブリック上に堆積する。
【0165】 抄紙機は上部室、中央部室および底部室を有する多層ヘッドボックスを有する
。ユーカリ繊維スラリーは上部室と底部室を通ってポンプで送られ、同時にNS
K繊維スラリーは中央部室を通ってポンプで送られ、そしてフォードリニア・ワ
イヤ上で重なり合った関係で送られてワイヤ上に3層初期ウェブが形成される。
ウェブの約78%はユーカリ繊維で形成され、また22%はNSK繊維から形成
される。脱水は、フォードリニア・ワイヤを通して起こり、デフレクターと真空
ボックスにより支援される。フォードリニア・ワイヤは、1cm当たりそれぞれ
抄紙方向で34.3(87/in)本幅方向で29.9(76/1in)本のモ
ノフィラメントを有する5−ひ口サテン織構造でつくられる。初期ウェブは、フ
ォードリニア・ワイヤから模様付き乾燥用ファブリックへ移送点で約22%の繊
維濃度で移送される。
【0166】 乾燥用ファブリックは、高密度ナックル領域の連続網状組織内に配列した不連
続の低密度偏向領域を用いて模様状濃密化ティシュをつくるように設計される。
この乾燥用ファブリックは不透過性の樹脂面を繊維性網目状支持ファブリック上
に成形することによりつくられる。支持ファブリックは2重48×52(フィラ
メント)メッシュである。成型加工品上の樹脂成形の厚さは約0.140mm(
5.5mil)である。ナックル領域は約36%であり、開口部は89.1/c
2(575/in2)の頻度で存在する。
【0167】 ウェブは、乾燥用ファブリック上で真空脱水ボックスを過ぎてブロー・スルー
・プレドライヤーを通って運ばれる。その後ウェブはヤンキー・ドライヤー上へ
移送される。繊維濃度は真空脱水ボックス後で約27%であり、そしてプレドラ
イヤーの作用によりヤンキー・ドライヤー上へ移送前で約65%である。0.2
5%ポリビニルアルコール水溶液を含むクレープ加工用接着剤をアプリケーター
でヤンキー・ドライヤー表面へスプレー付与する。繊維濃度は、ウェブをドクタ
ー・ブレードで乾燥クレープ加工する前で推定98%まで増加する。ドクター・
ブレードは26度のベベル角度を有し、ヤンキー・ドライヤーに関して約81度
の衝撃角度を備えるように位置決めされる。ヤンキー・ドライヤーは約171℃
(340°F)で運転する。ヤンキー・ドライヤーは約161m/分(3400
ft/分)で運転する。ウェブは次に2本のカレンダー・ロールの間を通り、リ
ールに巻き取られる。
【0168】 得られた紙は本明細書に記載の方法に従い評価され、結果が表2に示される。
【0169】 表2 試験項目 結果 密度 0.21g/cm3 坪量 13.5g/m2 総括乾燥強度 150g/cm(380g/in) 総括初期湿潤強度 33g/cm(85g/in) 総括30分湿潤強度 13g/cm(32g/in) 総括乾燥引張りモジュラス 7.9g/cm% 湿潤破裂 46g 耐紙粉性 7 具体例2に従いつくられた紙に関して初期湿潤強度の乾燥強度に対する比率は
0.22:1であり、具体例2に従いつくられた紙に関して30分湿潤強度の初
期湿潤強度に対する比率は0.38:1である。
【0170】 具体例3 この具体例は本発明の第2の観点に従い一時的湿潤強度を有する低密度ティシ
ュの製造を示すためのものである。
【0171】 商業用フォードリニア抄紙機を本発明の実施に使用する。
【0172】 北部針葉樹クラフト(NSK)の約3.5%濃度の水性スラリーを普通のパル
パーを用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約
6に調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボッ
クスへ送る。
【0173】 1%濃度の硫酸をNSK原料パイプに管理された方法で添加し、スラリーpHを
5.1±0.2に管理する。
【0174】 最終製品に一時的湿潤強度を付与するために、Parez EXPN3683の1
.5%分散液を調製し、そしてNSK繊維の乾燥重量を基準にして0.91%の
Parez EXPN3683を送るに十分な比率でNSK原料パイプに添加する。
一時的湿潤強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインライン・ミキサー
に通すことにより高められる。
【0175】 追加の1%濃度硫酸を、ヘッドボックスpHを5.1±0.2に管理するため
に、処理されたNSKスラリーに添加する。
【0176】 ユーカリ広葉樹クラフト繊維の約3.5%濃度水性スラリーを普通のパルパー
を用いて調製する。十分量の水酸化ナトリウムを離解中に添加してpHを約6に
調整する、そしてスラリーを原料パイプ経由でフォードリニアのヘッドボックス
へ送る。
【0177】 1%濃度の硫酸をユーカリ原料パイプに管理された方法で添加し、ユーカリ・
スラリーpHを5.1±0.2に管理する。
【0178】 最終製品に一時的湿潤強度を付与するために、Parez EXPN3683の
1.5%分散液を調製し、そしてユーカリ繊維の乾燥重量を基準にして0.12
%のParez EXPN3683を送るに十分な比率でユーカリ原料パイプに添加
する。一時的湿潤強度向上樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインライン・ミ
キサーに通すことにより高められる。
【0179】 追加の1%濃度硫酸を、ヘッドボックスpHを5.1±0.2に管理するため
に、処理されたユーカリ・スラリーに添加する。
【0180】 NSK繊維を、ヘッドボックス完成紙料の第1部分を形成するNSK繊維スラ
リーの全重量を基準にして約0.15%の濃度までファン・ポンプ入口で白水に
より希釈する。ユーカリ繊維を同様に、ヘッドボックス完成紙料の第2部分を形
成するユーカリ繊維スラリーの全重量を基準にして約0.15%の濃度までファ
ン・ポンプ入口で白水により希釈する。ユーカリ・スラリーとNSKスラリーを
共に、別々の流れとしてスラリーを保持することができる多層ヘッドボックスに
向け、それらをフォードリニア上の紙層形成用ファブリック上に堆積する。
【0181】 抄紙機は上部室、中央部室および底部室を有する多層ヘッドボックスを有する
。ユーカリ繊維スラリーは上部室と底部室を通ってポンプで送られ、同時にNS
K繊維スラリーは中央部室を通ってポンプで送られ、そしてフォードリニア・ワ
イヤ上で重なり合った関係で送られてワイヤ上に3層初期ウェブが形成される。
ウェブの約78%はユーカリ繊維で形成され、また22%はNSK繊維から形成
される。脱水は、フォードリニア・ワイヤを通して起こり、デフレクターと真空
ボックスにより支援される。フォードリニア・ワイヤは、1cm当たりそれぞれ
抄紙方向で34.3(87/in)本幅方向で29.9(76/1in)本のモ
ノフィラメントを有する5−ひ口サテン織構造でつくられる。初期ウェブは、フ
ォードリニア・ワイヤから模様付き乾燥用ファブリックへ移送点で約22%の繊
維濃度で移送される。
【0182】 乾燥用ファブリックは、高密度(ナックル)領域の連続網状組織内に配列した
不連続の低密度偏向領域を用いて模様状濃密化ティシュをつくるように設計され
る。この乾燥用ファブリックは不透過性の樹脂面を繊維性網目状支持ファブリッ
ク上に成形することによりつくられる。支持ファブリックは2重48×52(フ
ィラメント)メッシュである。成型加工品上の樹脂成形の厚さは約0.140m
m(5.5mil)である。ナックル領域は約36%であり、開口部は87.1
/cm2(562/in2)の頻度で存在する。
【0183】 ウェブは、乾燥用ファブリック上で真空脱水ボックスを過ぎてブロー・スルー
・プレドライヤーを通って運ばれる。その後ウェブはヤンキー・ドライヤー上へ
移送される。繊維濃度は真空脱水ボックス後で約27%であり、そしてプレドラ
イヤーの作用によりヤンキー・ドライヤー上へ移送前で約65%である。0.2
5%ポリビニルアルコール水溶液を含むクレープ加工用接着剤をアプリケーター
でヤンキー・ドライヤー表面へスプレー付与する。繊維濃度は、ウェブをドクタ
ー・ブレードで乾燥クレープ加工する前で推定98%まで増加する。ドクター・
ブレードは26度のベベル角度を有し、ヤンキー・ドライヤーに関して約81度
の衝撃角度を備えるように位置決めされる。ヤンキー・ドライヤーは約171℃
(340°F)で運転する。ヤンキー・ドライヤーは約161m/分(3400
ft/分)で運転する。ウェブは次に2本のカレンダー・ロールの間を通り、リ
ールに巻き取られる。
【0184】 得られた紙は本明細書に記載の方法に従い評価され、結果が表3に示される。
【0185】 表3 試験項目 結果 密度 0.20g/cm3 坪量 13.5g/m2 総括乾燥強度 160g/cm(407g/in) 総括初期湿潤強度 35g/cm(89g/in) 総括30分湿潤強度 11g/cm(29g/in) 総括乾燥引張りモジュラス 7.7g/cm% 湿潤破裂 46g 耐紙粉性 7 具体例3に従いつくられた紙に関して初期湿潤強度の乾燥強度に対する比率は
0.22:1であり、具体例3に従いつくられた紙に関して30分湿潤強度の初
期湿潤強度に対する比率は0.33:1である。
【0186】 具体例4 この具体例は本発明に従いつくられた低密度ティシュが先行技術に従いつくら
れた低密度ティシュに匹敵する柔軟性を有することを示すためのものである。
【0187】 具体例2と3に従いつくられたティシュは試験方法の部に記載した方法に従い
パネル柔軟性を評価した。具体例1に従いつくったティシュは対照ティシュとし
て使用する。この評価の結果を表4に示す。
【0188】 表4 試料 柔軟性(PSU) 具体例2によるティシュ −0.09 具体例3によるティシュ +0.02 見られるように、本発明に従いつくられた低密度ティシュが先行技術に従いつ
くられた低密度ティシュに匹敵する柔軟性を有する。
【0189】 全ての特許、特許出願(および対応公開外国特許出願のみならずそれらからの
特許)の開示と本記述にわたって挙げた出版物とは本明細書に参照として取り込
んでいる。しかしながら、参照として本明細書に取り込んでいるいずれの文献も
本発明を教示または開示していないことが明白である。
【0190】 本発明の特定の実施態様が説明されまた記述されたけれども、種々の他の変更
および修正が本発明の本旨と範囲から逸脱せずに成し得ることは当業者に明白で
ある。それ故、本発明の範囲内のそのような全ての変更と修正を付属の特許請求
の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の紙製品の製造用に適した抄紙方法用の抄紙用水性完成紙料を調成する
工程を示す概略説明図である。
【図2】 紙製品が乾燥後クレープ加工される本発明の紙製品を製造する抄紙工程を示す
概略説明図である。
【図3】 紙製品がクレープ加工されない代わりの乾燥工程の概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 スワード・ラリー・オデル アメリカ合衆国 オハイオ州,シンシナ チ,オークスタンド・ドライブ,11481 (72)発明者 ラスチ・デイビッド・マーク アメリカ合衆国 オハイオ州,シンシナ チ,フォーレスト・リッジ・コート,566 Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AG16 AG48 AG73 AH16 AH17 AH47 AH50 AJ05 AJ06 BD05 BD11 BD18 EA07 EA08 EA31 FA16 FA20 FA30 GA29

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一時的湿潤強度を有する柔軟で低密度の紙製品であって、前
    記紙製品が所定の密度、坪量、湿潤破裂強さ、初期湿潤強度、30分湿潤強度お
    よび乾燥強度を有し、前記紙製品が 抄紙用繊維および 化学的強度向上剤を含有し、 前記密度が約0.6g/cc未満であり、前記坪量が約10乃至約65g/m2
    であり、前記乾燥強度が約197g/cm(500g/in)未満であり、前記
    湿潤破裂強さが少なくとも約35gであり、前記初期湿潤強度の前記乾燥強度に
    対する比が約0.15:1よりも大きく、かつ前記30分湿潤強度の前記初期湿
    潤強度に対する比が約0.4未満であることを特徴とする紙製品。
  2. 【請求項2】 前記初期湿潤強度の前記乾燥強度に対する比が約0.2:1
    よりも大きい請求項1による柔軟で低密度の紙製品。
  3. 【請求項3】 前記化学的強度向上剤が一時的湿潤強度向上樹脂からなる請
    求項1または請求項2のいずれか1項による柔軟で低密度の紙製品。
  4. 【請求項4】 前記紙製品が層を成し2層の外層とそれらの間に1層の中央
    層とを有し、かつ、前記抄紙用繊維が相対的長繊維と短繊維とを含み、前記中央
    層が相対的に長い抄紙用繊維からなり、また前記外層が短い抄紙用繊維からなる
    請求項1から3のいずれか1項による柔軟で低密度の紙製品。
  5. 【請求項5】 前記紙製品が総括引張りモジュラスを有し、前記総括引張り
    モジュラスが約12g/cm%未満である請求項1から4のいずれか1項による
    柔軟で低密度の紙製品。
  6. 【請求項6】 前記湿潤破裂強さが約35g乃至約70gである請求項1か
    ら5のいずれか1項による柔軟で低密度の紙製品。
  7. 【請求項7】 前記紙製品が模様状に濃密化され、相対的低繊維密度の相対
    的嵩高分野と相対的高繊維密度の濃密化帯域の配列とを有し、前記濃密化帯域が
    相互に連結している請求項1による柔軟で低密度の紙製品。
  8. 【請求項8】 一時的湿潤強度を有し柔軟で低密度の紙製品を製造する方法
    において、前記方法が、 a)相対的に長い抄紙用繊維を有し、第1pHを有する第1水性スラリーを準備
    し、 b)前記第1pHを調整する手段を備え、前記第1pHを約5.0乃至約6.5
    の第1pH管理範囲に調整し、 c)前記第1pH管理範囲を約4.8乃至約5.4のさらに狭い第2pH管理範
    囲に調整する第1酸手段を備え、 d)一時的湿潤強度向上樹脂溶液を準備し、 e)第1の最初に調整され樹脂処理された抄紙用長繊維スラリーを準備するため
    に前記スラリー、前記第1酸手段および前記一時的湿潤強度向上樹脂溶液を混合
    し、 f)前記抄紙用完成紙料のpHを約4.8乃至約5.4の範囲に管理するために
    前期第2pH管理範囲を調整する第2酸手段を備えることを特徴とし、 g)希釈水を準備し、 h)前記最初に調整され樹脂処理された抄紙用長繊維スラリー、前記第2酸手段
    および前記希釈水を混合して抄紙用完成紙料を形成し、 i)前記完成紙料をヘッドボックスに向ける、 ことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 前記紙製品が層を成し2つの外層とそれらの間に1つの中央
    層を有し、かつ、前記ヘッドボックスが1対の外側室と1つの中央室とを有する3
    つの室を有する請求項8の方法であって、前記方法がさらに、 a)請求項8により第1抄紙用完成紙料を準備し、かつ、前記第1抄紙用完成紙料
    を前記中央室に向け、 b)第2抄紙用完成紙料を以下により準備し、 i)抄紙用短繊維を有し第4pHを有する第2水性スラリーを準備し、 ii)前記第4pHを調整する手段を準備し、かつ、前記第4pHを約5.0乃至約
    6.5の第3pH管理範囲に調整し, iii)前記第3pH管理範囲を約4.8乃至約5.4のさらに狭い第4pH管理範囲
    に調整するための第3酸手段を準備し、 iv)一時的湿潤強度向上樹脂溶液を準備し、 v)第2の最初に調整され、樹脂処理された抄紙用短繊維スラリーを準備するた
    めに前記スラリー、前記第3酸手段および前記一時的湿潤強度向上樹脂溶液を混
    合し、 vi)前記第2抄紙用完成紙料のpHを約4.8乃至5.4の範囲に管理するため
    に前記第4pH管理範囲を調整する第4酸手段を備え、 vii)希釈水を準備し、 viii)前記第2の最初に調整され、樹脂処理された抄紙用短繊維スラリー、前記
    第4酸手段および前記希釈水を混合して、前記第2抄紙用完成紙料の準備を完了
    し、 c)前記第2完成紙料を第1部分と第2部分に分割し、 d)前記第1部分を前記外側室の1つに、かつ、前記第2部分を前記外側室の他
    の1つへ向ける、 ことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9のいずれか1項の方法であって、前記方
    法がさらに、 a)前記完成紙料を前記ヘッドボックスから多孔性基材上に堆積して初期ウェブ
    を形成し、 b)前記初期ウェブを以下により乾燥し、 i)前記初期ウェブを前記多孔性基材から担体ファブリックへ移送し、 ii)前記初期ウェブと前記単体ファブリックを通して加熱空気を吹き付け、半乾
    燥初期ティシュ紙ウェブを形成し、前記担体ファブリックはナックルの相互連結
    した模様を有する刻印用担体ファブリックであり、 iii)前記半乾燥初期ティシュ紙ウェブをヤンキー・ドライヤーに移送し、 iv)前記半乾燥初期ティシュ紙ウェブを前記ヤンキー・ドライヤー上で乾燥し、 前記乾燥ウェブをそこからクレープ加工して乾燥ウェブを形成し、 c)前記乾燥ウェブをリール上で巻取り柔軟で低密度の紙製品を形成し、前記紙
    製品は約0.6g/cc未満の密度、約10乃至約65g/m2の坪量、約19
    7g/cm(500g/in)未満の乾燥強度、約0.15:1よりも大きい初
    期湿潤強度の前記乾燥強度に対する比、および約0.4未満である30分湿潤強
    度の前記初期湿潤強度に対する比を有する、 ことを特徴とする方法。
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