JP2002517078A - チャンバー内に磁場を生成させる装置 - Google Patents

チャンバー内に磁場を生成させる装置

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JP2002517078A
JP2002517078A JP2000551587A JP2000551587A JP2002517078A JP 2002517078 A JP2002517078 A JP 2002517078A JP 2000551587 A JP2000551587 A JP 2000551587A JP 2000551587 A JP2000551587 A JP 2000551587A JP 2002517078 A JP2002517078 A JP 2002517078A
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    • H05H1/10Arrangements for confining plasma by electric or magnetic fields; Arrangements for heating plasma using externally-applied magnetic fields only, e.g. Q-machines, Yin-Yang, base-ball

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、壁(11)に画定されており、原子状態であって気相の材料のための少なくとも1つの入側オリフィス(12)と、前記材料をイオン化することによって生成されたイオン、電子又は電磁放射を取り出すための少なくとも1つのオリフィス(14)とを備えたチャンバー(10)の内部に磁場(B)を生成するための装置であって、前記チャンバーの少なくとも一部を取り囲むのに適した磁場生成手段(20、21、22、24、26、28)を備えており、前記磁場生成手段は、前記チャンバー(10)の壁から数ミリメートルの距離(L,)に前記チャンバーのほぼ最大寸法の長さにわたって配置されており、16Kから273Kの範囲で超伝導性を示す材料でできた少なくとも1つのコイルを、前記磁場生成手段を前記温度に維持する低温システム(40)とともに備えていることを特徴とする装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、チャンバー内に磁場を生成させる装置に関する。
【0002】 さらに詳しく言えば、本発明は、チャンバー内にプラズマを閉じ込めるための
磁場を生成させる装置に関する。
【0003】 プラズマは、ガスがイオン化されたものであり、イオンと電子が混在する電気
的に中性な状態であり、産業界においては、特に、表面に非常に薄い生成物を形
成する際に使われている。
【0004】 プラズマは、各種の方法によって生成される。例えば、所定の分布の磁場を含
むチャンバー内に気相状態で導入されたイオン化されていない原子から生成され
る。ここで、「分布」とは、磁場の存在する3次元の全ての位置における磁場の
3次元的形態及び磁場の強さの両方を含めたものをいう。
【0005】 磁場の分布は、主にチャンバーの周囲に配置された磁場生成手段の性質に依存
する。チャンバー内の磁場の分布は、磁場生成装置の配置場所を適宜変えること
によって、所定の分布を得ることが可能となる。
【0006】 チャンバー内に導入される原子は、例えば、チャンバー内の高周波増幅手段に
よって加熱された「熱い」と言われる高エネルギー電子によってイオン化され、
そして、チャンバー内において以下の式に示す関係で磁場Bと結合される。 B=(2πmf)/e ここで、mとeは、それぞれ質量及び電荷を示し、fは高周波の周波数を示す。
【0007】 高周波の影響下にある原子の核から分裂した電子は、磁場Bに当てられた後に
、らせん状に運動しながら付近の他の原子と衝突し、それらをイオン化する。
【0008】 このように、プラズマを構成するイオンと電子は、らせん軌道上のみを運動で
き、プラズマは、磁場Bによって画定された限定された容量内に閉じ込められる
。換言すると、磁場は、プラズマの為の非物質的な容器となる。原子と電子間の
衝突は、イオン化されていない、或いは、既にイオン化されているガス気体のイ
オン化を加速させる。このようにして、一つの原子から複数の電子を移動させる
ことが可能であるので、多価イオンの形成が可能となる。
【0009】 チャンバー内の磁場は、チャンバーの外部に配置された永久磁石あるいはコイ
ルによって形成される。一般的に、磁場の強さは、0.01テスラ(T)から数
テスラの範囲が使用される。このような磁石又はコイルによって生成された磁場
は、所定の分布の磁場が、略数リットルという非常に小さい容量内でのみ生成さ
れることを可能とする。
【0010】 非常に大きな容量内に磁場を生成するときは、超伝導材料から形成されたコイ
ルが使用される。このようなコイルは、ヘリウムの液化温度である約4ケルビン
(K)の温度に冷却されて使用する必要がある。
【0011】 これらコイルは、これを所望の温度に維持する為に十分な量の液体ヘリウムを
含む複数のケースによって囲まれている。上記冷却装置は、超伝導製コイルをチ
ャンバーの壁から少なくとも5センチメートル(cm)の距離に配置する必要が
ある。これは、チャンバー内に任意の分布の磁場を確立するのには非常に不利で
ある。
【0012】 このような条件下において、2つの問題が発生する。一つは、チャンバーの全
内部空間を磁化させることができない、すなわち、チャンバー内の全ての位置に
おいて磁場の強度が所望の値に到達しないということである。そして、もう一つ
は、チャンバー内で所望の分布の磁場を得ることができないという問題である。
【0013】 本発明は、前記課題を解決することを目的とする。
【0014】 前記目的は、壁に画定されており、原子状態であって気相の材料のための少な
くとも1つの入側オリフィスと、前記材料をイオン化することによって生成され
たイオン、電子又は電磁放射を取り出すための少なくとも1つのオリフィスとを
備えたチャンバーの内部に磁場(B)を生成するための装置であって、前記チャ
ンバーの少なくとも一部を取り囲むのに適した磁場生成手段を備えており、前記
磁場生成手段は、前記チャンバーの壁から数ミリメートルの距離(L,)に前
記チャンバーのほぼ最大寸法の長さにわたって配置されており、16Kから27
3Kの範囲で超伝導性を示す材料でできた少なくとも1つのコイルを、前記磁場
生成手段を前記温度に維持する低温システムとともに備えていることを特徴とす
る装置によって解決される。
【0015】 好ましくは、磁場生成手段を、チャンバーの壁から約1mm〜50mmの距離
に位置させる。
【0016】 このように、16Kから273Kの温度範囲で超伝導性を示す材料を使用した
装置とすることによって、冷却装置に液体ヘリウムを使用する必要をなくすこと
ができる。例えば、コイルを更に内側に移動させることを可能にするだけでなく
、ヘリウム冷却システムに比べて、厚くなく、高価でなく、さらに柔軟な利用性
を有るとともに、高い信頼性という利点を有する「クライオクーラー(Cryo
cooler)」型の低温システムを使用することが可能となる。このように、
設備費用を大幅に低減できるとともに、設備の安全性を改善することができる。
【0017】 例えば、従来のヘリウム低温システムは、一般的に1立方メートル(m3 )の
容量と、数百キログラム(kg)の重さを有していた。一方、「クライオクーラ
ー」型の低温システムは、数10リットルの容量を占めるのみである。
【0018】 加えて、超伝導材料を使用することによって電気消費量を低減することが可能
となり、本発明の装置を含めた各種装置の稼働コストを低減することが可能とな
る。
【0019】 このような装置は、例えば、何か他の装置によって形成されたプラズマを閉じ
込めるために使用することができる。
【0020】 壁と生成手段との間の非常に小さい距離は、任意の容量のチャンバー内の全て
の位置で、約1Tから5Tの磁場を確立することを可能とする。この磁場は複数
の応用を可能にするのに十分である。
【0021】 好ましくは、さらに、チャンバー内に、原子を噴射するための噴射システムと
、チャンバー内で生成されたプラズマからイオンと電子を抽出する抽出システム
を有することを特徴とするものである。このような装置は、各種装置へ組付ける
ことができる。
【0022】 好ましくは、さらに、チャンバー内に、噴射された原子のイオン化のためのイ
オン化装置を有することを特徴とするものである。
【0023】 好ましくは、さらに、チャンバー内で高周波をガイドするための導波管を有す
ることを特徴とするものである。このような装置とすることによって、従来例で
説明したように、電子サイクロトロン共鳴源(以下、ECRという)によって原
子をイオン化することができる。この方法は、装置の寿命を短命化する原因の一
つであるフィラメントを使用しなくても良いという利点を有している。
【0024】 好ましくは、さらに、幅広のビームを得ることができる抽出システムを有する
ことを特徴とするものである。これによって、幅広のビームや、或いは、工業的
規模における表面処理装置の作製に使用することができる。このように、本発明
に係る装置によって磁化される容量は非常に大きくすることができ、試料を、処
理のためにプラズマ中にその全てをさらすことが可能となる。それは、試料表面
にビームを移動させて試料の表面処理を行う場合よりも容易で早く処理すること
ができる。また、このように実行された場合の方が、表面に堆積される生成物の
特性を一定にすることができる。
【0025】 好ましくは、さらに、プラズマ中に含有されている重い元素を抽出できる抽出
システムを有することを特徴とするものである。
【0026】 具体的な実施形態例として、本発明に係る装置は、磁場生成手段の少なくとも
一部を移動させることができる移動部材をも含めることができる。
【0027】 このような移動手段は、チャンバーの外部に配置されている磁場生成手段の位
置調整を行うことによって、チャンバー内の磁場の分布を調整する。
【0028】 好ましくは、さらに、コイルへの給電量を調整する調整手段を有することを特
徴とするものである。調整手段には、例えば、分圧器を使用することができる。
この調整手段と、コイル或いは他の磁場生成手段の移動手段の一つ或いは複数の
手段とを組み合わせることも可能である。
【0029】 本発明に係る装置は、プラズマ生成装置を作製するための装置として用いるこ
とができる。
【0030】 他の使用例としては、前述したように、原子をイオン化するECR法の使用に
よるX線発生装置を作製するための装置として用いることができる。
【0031】 第3の応用例としては、表面処理装置を作製するための装置として用いること
ができる。
【0032】 本発明の利点を一層明確にするために、以下に具体的な実施形態によって本発
明を詳述する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。以下
の説明に参照される図面の簡単な説明は、次の通りである。 図1Aは、本発明の一実施形態を示す図である。図1Bは、図1Aの装置を使
用した場合に得られる各種分布を示す図である。 図2Aは、プラズマ生成装置に使用される一実施形態例を示す図である。図2
Bは、チャンバー内に形成される磁場の一例を示す図である。 図3Aは、多価のイオンを生成するために使用される本発明の第2の実施形態
例を示す図である。図3Bは、チャンバー内に形成される磁場の一例を示す図で
ある。 図4は、広い表面を工業的に処理して滑らかにそして一定にするためのプラズ
マ生成システムに使用される第3の実施形態例を示す図である。 図5Aは、例えば、X線発生装置に使われる装置を作製するために用いられる
第4の実施形態例を示す図である。図5Bは、この装置を使用した場合に形成さ
れる磁場の分布の例を示す図である。
【0033】 図1Aに、z軸に対して対称な円筒形状の磁場Bをチャンバー10内で得るこ
とができる一例を示す。5つのコイル20、21、22、23、24は、z軸に
平行な軸方向の磁場Bzを生成する。
【0034】 2本の多重極26、28は、放射状の磁場Brを形成するためにこれらコイル
の中央部に配置されている。したがって、チャンバー内に形成される磁場は、放
射状成分Brと軸方向成分Bzとから構成される。コイル20、21、22、2
3、24は、これらの温度を16Kから273Kに維持するように、例えば、ク
ライオクーラー(図1中には図示していない)に連結された容器30に収納され
ている。これらコイルは、電流の給電量が調整でき、軸方向成分の大きさを調整
でき、その結果チャンバー10内の磁場の形状を調整できるように分圧器に連結
されている。また、例えば、各コイルは容器に収納され、クライオクーラー型の
低温システムに連結されることもある。
【0035】 図1Bは、このような装置におけるコイルへの給電量を変えた場合に得られる
軸方向の磁場の種々の分布を示す図である。各曲線は、z軸に沿った各位置にお
けるチャンバー内の磁場の軸方向の大きさを示すものである。この構成における
最大強度は、約数テスラであり、サイクロトロン共鳴周波数の影響を受ける。曲
線100、101、102は、2個の極大値と、1個の極小値を有し、曲線10
2は、その極小値が水平となる範囲が形成されている。曲線103は、殆ど平坦
である。曲線104と105は、z軸にそって1個の極大値のみを有している。
この位置は、例えば、分圧器によってコイルへの電流の印加量を調整することに
よって調整することができる。コイルへの電流の給電量は約2〜300アンペア
である。
【0036】 図2Aは、本発明に係る一実施形態例を示す図である。16Kから273Kの
温度範囲で超伝導性を示す材料から形成された5個のコイル20、22、24、
26、28は、容器30に収納され、例えば、約30Kに温度を維持することが
できるクライオクーラーのような低温システム40に連結されている。ここで、
容器30自身の温度は、周囲の温度と同じである。なお、各コイルをそれぞれ別
個の容器に収納し、各容器をそれぞれ独立した低温システムに連結することも可
能である。
【0037】 これら2個のコイルは、原子によって構成されるガス状材料の導入口となるオ
リフィス12と、チャンバー10内で生成、若しくは噴射されたプラズマの抽出
口となるオリフィス14とを有したチャンバー10の周囲に配置されている。
【0038】 チャンバー内に導入された原子をイオン化するイオン化装置46を備えること
もできる。イオン化装置としては、チャンバー10内に高周波を運搬できるもの
であればよく、例えば、フィラメント、導波管、光学式システム等がある。磁化
されるチャンバー内に適切な大きさの多数のコイルを配置することも可能である
【0039】 16Kから273Kの温度範囲で超伝導性を示す材料を使用することによって
、コイルをチャンバー10の壁11から距離Lの位置に配置することができる。
この距離Lは、従来の超伝導材料だと数10センチメートルであったが、約数ミ
リメートル(mm)とできる。
【0040】 好ましくは、チャンバー10内で生成したプラズマを抽出するための典型的な
抽出システム50と、噴出システム52とを含ませることによって、チャンバー
10内にプラズマ或いは原子を収容することが可能な装置とすることができる。
【0041】 プラズマをECR法によって生成させるのであれば、磁場は、図2Bに示す分
布とすることが好ましい。磁場は、ECRが任意の磁場形によって得られる少な
くとも1つの値を有する。
【0042】 好ましくは、コイルは、磁化される容量を最小限とするために、プラズマチャ
ンバーに近接して配置される。
【0043】 図3Aは、例えば、複数の正の電荷が印加された多価のイオンのプラズマを生
成するための装置の一例を示す図である。
【0044】 好ましくは、円筒状のチャンバー10に対して、超伝導コイルや永久磁石を有
する多重の磁場生成システム60や、チャンバー10内でECRによってプラズ
マを生成するためにチャンバー10の内側に高周波をガイドするためのシステム
(図3A中には図示していない。)を加えた構成とする。
【0045】 コイル20、21、22は、チャンバー10の周囲に配置することが好ましく
、約数ミリメーターの距離lに配置する。各コイルは、低温システムに連結され
たそれぞれの容器30、31、33に収納されている。各容器は、それぞれ独立
した複数の低温システムに連結されていてもよい。
【0046】 図3Bは、チャンバー内で、z軸について円筒状に対称に形成される磁場Bの
、チャンバーの中央部のz軸に対して直角な断面における磁場の好ましい分布を
示す。
【0047】 磁場Bは、1つの極小値B3の両側に2つの極大値B1、B2を有しているこ
とが判る。極大値は、サイクロトロン共鳴によって得られるBECR よりも大きい
。BECR は、使用した原子と、チャンバー10中に導入された高周波に依存する
。極小値B3は、BECR よりも小さい。この磁場分布のタイプは、チャンバー1
0内で任意の分布の磁場を確立することが可能な本実施形態例に示す方法によっ
て得られる。
【0048】 図4は、幅広で、密度が一定なプラズマによる表面処理のための実施形態を示
す図である。
【0049】 簡略化のため、図4は、1つのコイル20のみを示す。コイル20は、これを
16Kから273Kの温度範囲に維持できる冷却システムに連結された容器30
に収納されている。抽出器システム70は、装置の真下に固定若しくは移動する
基板Sに適用できる、幅の広いプラズマビームを生成するためのグリッド74を
有している。表面処理される基板Sの表面は、例えば、数10センチメートルの
距離Rになるように設置される。また、表面処理される面をプラズマ中に直接突
っ込むようしてもよい。複数の導波管200、201、202、203、204
、205、206、207を備えた導波管システムは、チャンバー10の全域に
沿って配置され、HF波の電力密度が一定に分布し、周波数900MHz以上の
給電が行えるように設定されている。
【0050】 チャンバー10内の磁場Bは、強度が高く、一定であり、その強度は0.01
T以上であることが好ましい。
【0051】 このように、磁化可能な体積が非常に大きいため、長く幅広のビームを抽出し
て約1m2 の表面積に供給することが可能となる。これによって、非常に広い面
積を素早く処理することができ、また、表面に一定の生成層を得ることができる
【0052】 図5Aは、X線を発生させるために用いられる本発明の第4の実施形態例を示
す図である。
【0053】 本実施形態に係る装置は、好ましくは2.45GHzの高周波用の導波管シス
テム58がチャンバー10内に備えられている。
【0054】 磁場生成手段は、複数のコイル20、21、22、23、24を備え、z軸に
沿って配置されている。図面を簡略化するためにz軸に対して円筒形対称である
と仮定されたチャンバー内に生成される磁場の好ましい分布を図5Bに示す。
【0055】 磁場は、対称軸zに沿ってBECR よりも大きい2つの極大値B1、B2を有し
、BECR と等しい大きさの水平な範囲のB3を有している。これら2つの極大値
間に閉じ込められた原子は、他の原子や、これら原子から離れた電子に衝突させ
られる。
【0056】 核に強固に結合していた電子は原子から引き離され、そして、既に引き離され
た電子よりも弱く核に結合された核の近くにある電子が、前記引き離された電子
の空孔に入り込む。この交換は、X線のような高いエネルギーフォトンの放射を
伴う。このタイプの装置もまた、チャンバー10内に任意の形の磁場を形成する
ことを可能にする。
【0057】 前述の各実施形態は、磁場生成手段の少なくとも一部の位置を移動させる部材
を含めることもできる。そして、磁場生成手段の位置を変えることによって、チ
ャンバー内に形成される磁場の形状を調整することができる。これは、チャンバ
ー内における全ての位置での磁場ベクトルの方向や強度の調整を可能とする。
【0058】 一つの実施形態として、例えば、コイルをプラズマチャンバーに沿って平行に
正確に移動させるために、例えば、コイルを正確に移動できるネジを含む移動部
材等にコイルを固定する。これによって、チャンバー内に形成される磁場の分布
の調整が可能となる。また、このことは同時に、コイルへの給電量を調整する分
圧器を装置に取り付けることを可能にする。
【0059】 このように、磁場生成手段を壁に近接して配置することができるため、チャン
バー内に形成される磁場の分布を微妙に精度良く調整することができる。即ち、
磁場の強度及び形を調整することが可能となる。また、任意の大きさの磁場を任
意の形で形成することが可能となる。
【0060】 ECRによってプラズマを生成する装置の場合、磁場の調整に対して幾つかの
長所を有する。チャンバーの大きさは、原子をイオン化する高周波に依存する。
磁場は同様に前記波に結合する。磁場Bを任意の強度に調整することができる能
力があるために、異なった周波数の波の使用が可能となり、異なった要素からや
って来る種々のイオンについて、電子サイクロトロン共鳴を得ることができる。
【0061】 コイルの形状はチャンバー10内に形成させる磁場の分布に依存して、例えば
、円形や四角形等に変更可能である。
【0062】 磁場の形状は、形成されるイオンの種類を決定する。本発明に係る装置は、磁
場の形状を変えることができるため、異なった種類のイオンを形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明の一実施形態を示す図である。
【図1B】 図1Aの装置を使用した場合に得られる各種分布を示す図である。
【図2A】 プラズマ生成装置に使用される一実施形態例を示す図である。
【図2B】 チャンバー内に形成される磁場の一例を示す図である。
【図3A】 多価のイオンを生成するために使用される本発明の第2の実施形態例を示す図
である。
【図3B】 チャンバー内に形成される磁場の一例を示す図である。
【図4】 広い表面を工業的に処理して滑らかにそして一定にするためのプラズマ生成シ
ステムに使用される第3の実施形態例を示す図である。
【図5A】 X線発生装置に使われる装置を作製するために用いられる第4の実施形態例を
示す図である。
【図5B】 図5Aの装置を使用した場合に形成される磁場の分布の例を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年8月2日(2000.8.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記コイルへの給電量を調整する調整手段をさらに有するこ
とを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の装置。
【請求項】 プラズマ生成装置を作製するために用いられる請求項1から のいずれかに記載の装置。
【請求項10】 X線発生装置を作製するために用いられる請求項1から
のいずれかに記載の装置。
【請求項11】 表面処理装置を作製するために用いられる請求項1から
のいずれかに記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 これらコイルは、これを所望の温度に維持する為に十分な量の液体ヘリウムを
含む複数のケースによって囲まれている。上記冷却装置は、超伝導製コイルをチ
ャンバーの壁から少なくとも5センチメートル(cm)の距離に配置する必要が
ある。これは、チャンバー内に任意の分布の磁場を確立するのには非常に不利で
ある。 チャンバー内に磁場を生成させる装置は、例えば、日本の特許要約集vol.
013,No.220(E−762)(5月23日、1989年)や、日本の特
許要約集vol.013,No.184(E−751)(4月28日、1989
年)に記載されている。これらは、チャンバーの周囲に超伝導特性を有した材料
を配置したものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 前記目的は、材料をイオン化することによって生成されたイオン、電子または
電磁放射を取り出すという目的のために原子状態であって気相の材料を収容する
のに適したチャンバーの内部に磁場(B)を生成するための装置であって、磁場
生成手段を備えており、前記磁場生成手段は、前記チャンバーの壁から数ミリメ
ートルの距離(L,l)に前記チャンバーのほぼ最大寸法の長さにわたって配置
されることによって前記チャンバーの少なくとも一部を取り囲むのに適しており
、且つ、16Kから273Kの範囲で超伝導性を示す材料でできた少なくとも1
つのコイルを、前記磁場生成手段を前記温度に維持する低温システムとともに備
えており、種々のタイプのイオンを生成し、そのそれぞれについて電子サイクロ
トロン共鳴(ECR)を得ることができるように、前記磁場生成手段の少なくと
も一部を移動させてチャンバー内に存在する磁場の分布を変更することを可能に
するための移動部材をさらに備えているとを特徴とする装置によって解決される
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 好ましくは、さらに、チャンバー内に、噴射された原子のイオン化のためのイ
オン化装置を有することを特徴とするものである。このような装置とすることに
よって、従来例で説明したように、電子サイクロトロン共鳴源(以下、ECRと
いう)によって原子をイオン化することができる。この方法は、装置の寿命を短
命化する原因の一つであるフィラメントを使用しなくても良いという利点を有し
ている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 好ましくは、さらに、処理できる面積が約1m2 幅広のビームを得ることが
できる抽出システムを有することを特徴とするものである。これによって、幅広
のビームや、或いは、工業的規模における表面処理装置の作製に使用することが
できる。このように、本発明に係る装置によって磁化される容量は非常に大きく
することができ、試料を、処理のためにプラズマ中にその全てをさらすことが可
能となる。それは、試料表面にビームを移動させて試料の表面処理を行う場合よ
りも容易で早く処理することができる。また、このように実行された場合の方が
、表面に堆積される生成物の特性を一定にすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】削除
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Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁(11)に画定されており、原子状態であって気相の材料
    のための少なくとも1つの入側オリフィス(12)と、前記材料をイオン化する
    ことによって生成されたイオン、電子又は電磁放射を取り出すための少なくとも
    1つのオリフィス(14)とを備えたチャンバー(10)の内部に磁場(B)を
    生成するための装置であって、 前記チャンバーの少なくとも一部を取り囲むのに適した磁場生成手段(20、
    21、22、24、26、28)を備えており、 前記磁場生成手段は、前記チャンバー(10)の壁から数ミリメートルの距離
    (L,)に前記チャンバーのほぼ最大寸法の長さにわたって配置されており、
    16Kから273Kの範囲で超伝導性を示す材料でできた少なくとも1つのコイ
    ルを、前記磁場生成手段を前記温度に維持する低温システム(40)とともに備
    えていることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記磁場生成手段(20、22、24、26、28)は、前
    記チャンバー(10)の壁(11)から約1mm〜50mmの距離に位置してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記チャンバー(10)内に、原子を噴射するための噴射シ
    ステム(52)と、前記チャンバー(10)内で生成されたプラズマからイオン
    と電子を抽出する抽出システム(50)をさらに有することを特徴とする請求項
    1又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記チャンバー(10)内に、噴射された原子のイオン化の
    ためのイオン化装置(46)をさらに有することを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記チャンバー内で高周波をガイドするための導波管(46
    )をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の装置。
  6. 【請求項6】 幅広のビームを得ることができる抽出システム(74)をさ
    らに有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記プラズマ中に含有されている重い元素を取り出せる抽出
    システムをさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の装
    置。
  8. 【請求項8】 前記磁場生成手段の少なくとも一部を移動させる移動部材を
    さらに有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記コイルへの給電量を調整する調整手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の装置。
  10. 【請求項10】 プラズマ生成装置を作製するために用いられる請求項1か
    ら9のいずれかに記載の装置。
  11. 【請求項11】 X線発生装置を作製するために用いられる請求項1から9
    のいずれかに記載の装置。
  12. 【請求項12】 表面処理装置を作製するために用いられる請求項1から9
    のいずれかに記載の装置。
JP2000551587A 1998-05-26 1999-05-26 チャンバー内に磁場を生成させる装置 Pending JP2002517078A (ja)

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