JP2002515556A - 短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法 - Google Patents

短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法

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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
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    • D21F11/00Processes for making continuous lengths of paper, or of cardboard, or of wet web for fibre board production, on paper-making machines
    • D21F11/006Making patterned paper

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Abstract

(57)【要約】 短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法は、水分を少なくともウェブの選択部に付加することにより選択部のクレープを緩和させそして選択部を膨脹させる一方、ウェブの残部のクレープを維持することを含む。好ましい装置は、1対の対向面の少なくとも1つの面が膨脹導管を全域に有し、ウェブがそれらの面間で刻印される1対の対向面を有する。選択部に付加された水分を追い出し、かくして膨脹導管中へ膨脹する選択部クレープを緩和させる一方2つの対向面間で刻印されたウェブの残部ではクレープは維持されるに十分な温度差を2つの対向面間につくる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は強く、柔軟で、吸収性のある繊維ウェブを製造する方法と装置に関す
る。特に、本発明は短縮された繊維ウェブに関する。
【0002】 発明の背景 繊維構造体たとえば紙ウェブは種々の方法で製造される。たとえば、紙ウェブ
は、1996年9月17日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許
第5,556,509号明細書、1996年12月3日発行のアンプルスキ外(
Ampulski et al)の米国特許第5,580,423号明細書、1997年3月
11日発行のファン(Fhan)の米国特許第5,609,725号明細書、199
7年5月13日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許第5,62
9,052号明細書、1997年6月10日発行のアンプルスキ外(Ampulski
et al)の米国特許第5,637,194号明細書、および1997年10月7
日発行のマクファーランド外(McFarland et al)の米国特許第5,674,
663号明細書に従い製造され、これらの開示事項は参照として本明細書に取込
んでいる。紙ウェブはまた以下の明細書に記載の通気空気乾燥方法を用いて製造
される。すなわち、1985年4月30日発行のジョンソン外(Johnson et a
l)の米国特許第4,514,345号明細書、1985年7月9日発行のトロ
クハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、1985年7月
16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,480号明細書
、1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,637
,859号明細書、および1994年8月2日発行のトロクハン外(Trokhan e
t al)の米国特許第5,334,289号明細書である。上記特許の開示事項
は参照として本明細書に取込んでいる。
【0003】 繊維ウェブの短縮化はウェブの厚さ、吸収性および柔軟性を増加するために使
用される。短縮化は乾燥ウェブの長さにおける減少を云い、ウェブにエネルギが
与えられた結果である。典型的に、短縮化処理の間にウェブ中の繊維の再配列が
起き、繊維間結合の少なくとも部分破壊が伴う。短縮化の結果として、一般的に
“クレープ”と呼ばれる微小ひだがウェブに形成される。
【0004】 短縮されたウェブの厚さまたは嵩の増加は、さらにウェブのクレープを少なく
とも部分的に緩和させることにより達成されることを見出した。さらに、クレー
プをウェブの事前選択部で緩和させることができ、その場合ウェブの残部がクレ
ープ緩和による影響を受けずに、短縮されたウェブの品質を維持することができ
ることを見出した。
【0005】 従って、ウェブの選択部のクレープを緩和させることにより、短縮されたウェ
ブの嵩を増加する新規な方法を提供することが本発明の主題である。ウェブの選
択部のクレープを緩和させることにより、短縮されたウェブの嵩を増加する装置
を提供することが本発明の別の目的である。
【0006】 発明の概要 本発明は、短縮された繊維ウェブの選択された微小区域または一部を、その中
のクレープを緩和させることによって、ウェブの全体的平面から外側に張出させ
ることにより短縮されたウェブの厚さ/嵩を増加する方法と装置を提供する。こ
の方法は、クレープと全体的平面とを有する短縮されたウェブを準備する段階、
および水分をウェブまたは少なくともウェブの選択部に付加することにより選択
部のクレープを緩和させ選択部をウェブの全体的な面から外側に膨張させる一方
ウェブの残部のクレープを維持する段階を有する。好ましい装置は、短縮された
ウェブをそれらの間に受容し拘束するように設計された2つの相互対向面、流体
透過性の複数の膨張導管を有する少なくとも1つの面、および、短縮されたウェ
ブが2つの相互対向面間に配置されたときウェブまたは膨張導管に対応する少な
くともその選択部を湿潤する手段、およびウェブが2つの相互対向面間に拘束さ
れたとき温度差によりウェブに付加された水分が1つの面から他面へ向けてウェ
ブを貫通して移動することによってウェブの選択部のクレープを緩和させそして
選択部を膨張導管中に膨張させるに十分であるように2つの相互対向面間に温度
差をつくり出す手段、とからなる。
【0007】 本発明の方法の第1段階は短縮されたウェブ、および好ましくは短縮された繊
維のウェブを準備することを含む。用語“短縮された”ウェブは長さが減少した
すなわち抄紙方向にその長さに沿って実質的に均等に収縮したウェブをいう。繊
維ウェブを準備する第1段階はそのようなウェブを形成する段階が先にあり次に
ウェブを短縮する。本発明に適した繊維ウェブは、従来からの方法と通気空気乾
燥方法を含むがこれに限定されない既存技術に知られた任意の抄紙方法で製造さ
れる。本発明ではまた、短縮される前に再湿潤されたウェブの使用も考慮される
。短縮されたウェブは一般に、ウェブの長さ方向を横切って続く複数の微小ひだ
を特徴とし、これは既存技術で“クレープ”として知られる。短縮化は、既存技
術に知られる任意の方法、たとえばクレープ加工により、ウェブを第1プレス面
からそれより遅く走行する転移ファブリックへ移送することにより、またはこれ
らの組み合わせにより達成される。
【0008】 好ましくは短縮されたウェブは作用面上に配置される。好ましい作用面は流体
透過可能な複数の膨張導管を全域に有する。1つの好ましい作用面は、流体透過
可能な補強構造体に結合したそして補強構造体から外側に突き出した(好ましく
は樹脂の)枠組みを有することにより網状組織領域を形成したベルトにより形成
される。枠組みは本質的に連続したまた目視的に単一平面の網状組織領域を有し
、この場合複数の膨張導管は好ましくは複数の別々のオリフィスまたは孔を有し
、これらは作用面の全域に分散しまた連続網状組織領域により取囲まれている。
代わりにまたは付加的に、作用面は補強構造体から伸びる別々の突出部により形
成される複数の別々の領域を含み、この場合本質的に連続した膨張導管は複数の
別々の突出部を取囲む。
【0009】 好ましくは、膨張導管および/または突出物は事前選択模様で配列され、また
さらに好ましくは膨張導管および/または突出物の配列模様は非ランダムに反復
している。模様付き作用面が個別の突出物で形成される別々の領域を含む場合は
、作用面の別々の領域は連続作用面の別々の膨張導管に類似した、別々の膨張導
管を全面に有する。作用面は流体透過可能なプラテン面または好ましい連続方法
では抄紙方向に走行可能であり流体透過可能な環状ベルトまたはバンドを有する
【0010】 短縮されたウェブを作用面上に配置しまたウェブを湿潤する段階は順番にまた
は同時に行う。乾燥短縮されたウェブが先ず作用面上に配置される場合、引き続
き水分が作用面上に配置されたウェブに付加される。種々の手段が短縮されたウ
ェブの湿潤に使用され、たとえばウェブに水をスプレーし、またはウェブに加圧
水蒸気を浸透させる。事前に決定した模様に従いウェブの選択部への複数のジェ
ット噴射水も使用される。好ましくは、ウェブまたはその選択部は約95%から
約25%の水分を持つように湿潤する、即ち、ウェブの好ましい繊維濃度は約5
から約75%である。さらに好ましくは、ウェブ選択部の水分は、湿潤した後で
約85%から約35%である、即ちウェブのさらに好ましい繊維濃度は約15か
ら約65%である。
【0011】 水分は短縮されたウェブの選択部に主に付加される、即ち、作用面の膨張導管
に対応しまた作用面に直接接触していない部分に付加される。水分は、好ましく
はウェブを作用面上に配置する段階の後にまたは配置と同時に、ウェブの選択部
に付加する。ウェブに付加された水分は、洗浄剤、香料、抗細菌剤、湿潤強度向
上剤等を含むがこれらに限定されない柔軟化剤と結合抑制剤のような機能性抄紙
薬品を有してもよい。
【0012】 付加された水分の影響下で、ウェブの選択部はその中のクレープを緩和させそ
してその結果ウェブの全体的な面から外側に膨張し、このようにしてウェブの嵩
を増加する。同時に、ウェブの残部は、作用面に直接接触する面接触部を有し、
その中のクレープを維持する。得られるウェブ構造体は、それゆえ、少なくとも
2つの異なる区域即ちその中のクレープを維持したウェブの既短縮部で形成され
る区域と(既短縮部に比較して)増加した厚さを有するクレープ緩和部を有する
区域とを有する。各区域は実質的に連続でもよく、または複数の別々の区域を有
してもよく、またはこれらの組み合わせを有してもよい。好ましくは、クレープ
緩和部はウェブの短縮部で形成される面から外側に伸びる複数の別々の半球状部
を有する。半球状部はウェブの片面からまたはウェブの両対向面から張出してい
る。
【0013】 短縮されたウェブの面接触部のクレープを維持する1つの方法は、面接触部の
接触作用面に対する相対的横方向移動を妨げるように、面接触部を作用面に接着
することを含む。これを行うため、作用面を接着物質たとえばクレープ加工用接
着剤で処理できる。代わりにまたは付加的に、作用面は表面粗さを有し、面接触
部の横方向移動を妨げることができる。作用面と短縮されたウェブの面接触部と
の間に十分な摩擦をつくる他の手段を、面接触部の作用面に対する相対的横方向
移動を阻止するために用いてもよい。
【0014】 この方法と装置の好ましい実施例では、作用面の向かい側でかつそれに面する
プレス面が準備される。プレス面は短縮されたウェブを作用面に刻印するに適し
た面である。短縮されたウェブは、膨張導管に対応しないウェブの部分の膨張を
阻止する(望む場合は収容する)に必要な程度に、作用面とプレス面間で圧迫さ
れまたは刻印される。これらの部分(本明細書で“表面接触部”と定義される)
はこの中のクレープを維持するのであるが、ウェブの選択部は膨張導管中へ束縛
されずに膨張する。
【0015】 プレス面は本質的に平坦な領域を有するまたは突き出た領域を有する。突き出
た領域は連続網状組織領域または別々の領域またはこれらの組み合わせを有する
。プレス面はまた作用面と同様にその全域に膨張導管を有してもよい。プレス面
の膨張導管は作用面の膨張導管と対応することができる。後者の場合、水分(水
および/または水蒸気)を、プレス面と作用面の対応膨張導管を用い、ウェブに
付与しまたウェブから除去することができる。後者の実施態様によって、選択部
が作用面の膨張導管とプレス面の膨張導管との中へ両反対向きに膨張するという
追加の効果が得られる。別の実施例では、プレス面導管は作用動面導管に対応し
ない。この場合ウェブ選択部の一部はプレス面導管中へのみ膨張することができ
るけれども、他の選択部は作用面導管中へのみ膨張することができる。この方法
と装置の最後の2つの実施例により組織化された模様付きウェブをつくることが
できる。
【0016】 好ましくは、ウェブをその上に有する作用面がプレス面(ウェブと接触してい
る)と支持面との間に近接配置されるように、作用面は支持面と協同している。
本発明の装置と方法の好ましい実施例では、少なくとも27.8℃(50度F)
の温度差がプレス面と支持面間につくられる。好ましくは、しかし必要ではない
が、プレス面が比較的高い温度を有しまた支持面が比較的低い温度を有する。好
ましい温度差は少なくとも27.8℃(50度F)であり、さらに好ましい温度
差は少なくとも55.6℃(100度F)である。“冷たい”面の好ましい温度
は100℃(212度F)未満である。ウェブに付加された水分を温度差により
ウェブ選択部中へ追い出すことによって選択部中のクレープを緩和させそして選
択部を膨張導管中へ膨張させる。ウェブ中へ追い出された水分を集めるために、
流体透過性のファブリックが“冷たい”(好ましくは作用)面と“熱い”(好ま
しくは支持)面との間に近接配置される。ファブリックはその中に凝縮する水分
を集めるに十分な空隙容積を有しなければならない。この方法または既存技術に
知られる他の方法をウェブの乾燥に使用してもよい。
【0017】 1つの好ましい実施例では、プレス面は水分の十分な量を保持することができ
る焼結状層表面を有する。好ましい焼結状層は十分な量の水分を含有することが
でき、そして温度差の影響下で水分を放出する金属織のベルトを有する。金属は
その優れた熱伝達特性のため好まれる。ウェブと作用面がプレス面と支持面間に
押付けられるとき、焼結状層に含まれる水分はウェブ中を支持層へ向けて移動す
る。プレス面と作用面間に十分抑制されているウェブ面接触部のクレープは、ウ
ェブ中をプレス面から支持面へ向けて追い出される水により影響されない(また
は所望の場合低い程度に影響される)。ウェブ選択部は、作用面および/または
プレス面の膨張導管に対応し、両面または片面の膨張導管の存在により、プレス
面と作用面間で十分には抑制されない。それゆえ、選択部は膨張導管中への膨張
を阻止されない(または面接触部と比べて十分に低い程度に阻止される)。ウェ
ブの膨張した選択部は最終製品の“半球状物”を形成することにより嵩または最
終ウェブの全体的厚さを増加する。
【0018】 本発明の好ましい連続方法の1つの実施例では、プレス面と作用面の各々は抄
紙方向に走行する環状ベルトまたはバンドにより形成される。抄紙方向に走行し
また十分な量の凝縮水分を受容できる環状凝縮ベルト(ファブリック)は支持面
と作用面間に配置される。ウェブの選択部と作用面の膨張導管とを通り追い出さ
れる水分は作用面と支持面間に配置されるファブリック中へ凝縮する。水分を集
めそして再利用する手段は、既存技術によく知られ、本発明の方法に使用しても
よい。
【0019】 作用面とプレス面間で刻印される部分は所望の場合さらに濃密化される。膨張
導管に対応するウェブ選択部は濃密化されないまたは所望の場合刻印される部分
よりも低い程度に濃密化される。後者の場合、圧力差は一方ではプレス面と対応
作用面間間隔により、また他方ではプレス面と選択部の膨張を制限する面との間
隔により制御される。
【0020】 突き出た領域を有するプレス面では、突き出た領域の一部は、ウェブがプレス
面と作用面間で押付けられたとき、(こぶ対こぶパターンで、またははめ込みパ
ターンで、またはこれらの組み合わせを有するパターンで)作用面とずれずに合
う。プレス面の突き出た領域の一部のみが作用面の対応する突き出し領域を有す
る装置の実施例が考えられる。このようにして、ウェブ選択部の一部は、作用面
とプレス面間で作用面に垂直な方向に押付けられた部分に比較して少ない程度に
部分的に拘束される。その結果、ウェブ選択部は後者の場合、作用面に垂直方向
に比較的圧迫されない細分部および比較的に圧迫されそして作用面の膨張導管に
対応するプレス面突き出し領域により部分的に押付けられる(そして、それゆえ
おそらく濃密化される)細分部を有する。作用面とプレス面のそのような配置に
より少なくとも3つの異なる微小区域を有するウェブがつくられる。すなわち、
作用面に垂直方向に圧迫されそしてこのようにその中のクレープが実質的に維持
される部分により形成された第1微小区域、作用面に垂直方向に部分的に圧迫さ
れそしてこのように部分的に緩和されたクレープを有する細部分により形成され
、作用面に垂直方向に部分的に膨張した第2微小区域、および作用面に垂直方向
に比較的圧迫されない細部分により形成され、その中に実質的に緩和されたクレ
ープを有し、作用面に垂直方向に膨張した第3微小区域である。
【0021】 選択部の膨張は、湿潤されたウェブ選択部を膨張導管中へ加圧下で偏向するこ
とにより支援される。真空または差圧は選択部を膨張導管中へ偏向する手段とし
て使用可能である。偏向の手段はまた、好ましくは加圧下で、選択部と偏向導管
を通り移動する水蒸気または水を含む。偏向の手段として水蒸気と水の組み合わ
せはまた本発明で考慮されている。作用面の膨張導管に対応するプレス面突き出
し領域はまた、ウェブ選択部を偏向する手段を有する。1つの典型的実施例では
、プレス面の突き出し領域は作用面の膨張導管に対応するそしてウェブ選択部と
接触している。ウェブがプレス面と作用面間で圧迫されるとき、プレス面の突き
出し領域はウェブ選択部を作用面の膨張導管により押すことにより選択部の膨張
を容易にする。
【0022】 選択部の“斜めの”膨張もまた本発明により考慮される。この場合、ウェブ選
択部はベルト面、すなわち選択部により形成された半球状物の少なくとも一部の
軸、に対して“斜めの”位置を形成するように膨脹する、また作用面はそれらの
間に鋭角を形成する。作用面は複数の突起状物を有し、これらの少なくとも一部
は作用面すなわち突起状物の軸に相対的に角度をなす。そこで、ウェブ選択部は
、膨張導管中に膨張する間に、作用面に相対的に“斜めの”位置を取る、そして
最終ウェブ製品は“斜めの”連続半球状物すなわち、ウェブの全体的面と鋭角を
形成する連続半球状物断面軸を有する。
【0023】 選択部で緩和されたクレープを有するウェブは、たとえばウェブのクレープが
緩和されまた膨張した選択部をクレープ加工用表面に接着しそして次にドクター
・ブレードでクレープ加工することにより再短縮してもよい。
【0024】 発明の詳細な説明 本発明は、短縮されたウェブの選択部をクレープ緩和させることによりウェブ
の片面または両対向面から外側に膨張させることによって短縮されたウェブの嵩
を増加する方法と装置を提供する。
【0025】 本発明の方法の第1段階は短縮されたウェブ、そして好ましくは短縮された繊
維ウェブを準備することを含む。本明細書で使用の用語“繊維ウェブ”または単
に“ウェブ”はセルロース性繊維、合成繊維、またはこれらの任意の組み合わせ
を有する目視的に平坦な基材を示す。ウェブ60を準備する第1段階は、そのよ
うなウェブを形成し次にウェブを短縮する工程で始まる。当業者はウェブ60の
形成には複数の抄紙繊維を準備する工程が含まれることは容易に認識する。ウェ
ブ60を構成する適正繊維には、抄紙用バージン繊維のみならず再生繊維、また
は抄紙用2次繊維も含まれる。そのような繊維は広葉樹繊維、針葉樹繊維および
非木材繊維を含む。
【0026】 典型的な連続抄紙方法では、複数の繊維が好ましくは液体キャリアに懸濁され
る。さらに好ましくは、複数の繊維は水性分散体を有する。繊維の水性分散体を
準備する装置は既存技術によく知られまたそれゆえ本明細書に説明されない。繊
維の水性分散体は1つのヘッドボックスまたは複数のヘッドボックスに供給され
る。繊維の水性分散体を準備するヘッドボックスと装置は典型的に、1976年
11月30日発行のモルガンとリッチ(Morgan, Rich)の米国特許第3,99
4,771号明細書に開示される種類のものである。これは参照として本明細書
に取り込んでいる。抄紙用繊維の水性分散体の準備とそのような水性分散体の代
表特性とは、参照として本明細書に取り込んでいる米国特許第4,529,48
0号明細書にかなり詳細に記述される。本発明に適した繊維ウェブは、従来方法
および通気空気乾燥方法を含むがこれらに限定されない既存技術に知られた任意
の抄紙方法により製造される。本発明は再湿潤されたウェブ60の使用も考慮す
る。既に製造された乾燥ウェブの再湿潤は、たとえば再湿潤されたウェブをエン
ボス加工しそして次にエンボス加工されたウェブを乾燥することにより3次元ウ
ェブ構造体をつくるために使用される。
【0027】 本明細書で使用される用語“短縮された”ウェブはその長さに沿いすなわち抄
紙方向に実質的に均等に縮小したウェブをいう。抄紙では、抄紙方向(MD)は
抄紙装置を通るウェブの流れに平行でそれと同じ方向を有する方向を示す。幅方
向(CD)は抄紙方向に直角でウェブの全体的平面に平行である。
【0028】 短縮されたウェブは一般に、ウェブの長さを横切って続く複数の微小ひだを特
徴とする。そのような微小ひだは典型的に、既存技術で“クレープ”として知ら
れる。短縮化は、既存技術に知られた任意の方法によりたとえばクレープ加工に
より、ウェブを第1プレス面からそれより低速走行の転移ファブリックへ移送す
ることにより、またはこれらの組み合わせにより達成される。本明細書で使用の
ように、短縮化されたウェブは短縮化方法に関係なくその中にクレープを有する
【0029】 クレープ加工は通常、それに接着されたウェブを有するクレープ加工用面に近
接配置されたクレープ加工用ドクター・ブレードにより行われる。クレープ加工
は、1992年4月24日発行のソーダイ(Sawdai)の米国特許第4,919,
756号明細書に従い行われ、これの開示事項は参照として本明細書に取り込ん
でいる。従来のクレープ加工用ブレードは、ブレードとクレープ加工用面間に衝
撃角をつくるようにクレープ加工用面に対して位置する。ここで衝撃角は約70
度乃至約90度の範囲である。クレープ加工用接着剤はクレープ加工用面に直接
付与される。ポリビニルアルコール、獣たん白質にかわ、またはこれらの混合物
を含むクレープ加工用接着剤が、当該技術によく知られ、利用される。1975
年12月16日発行のベイト(Bates)の、参照として本明細書に取り込まれた
米国特許第4,501,640号明細書はポリビニルアルコール・クレープ加工
用接着剤を教示している。1985年2月26日発行のソエレン(Soerens)の
米国特許第4,501,640号明細書、1993年2月16日発行のファーマ
ン(Farman,Jr)の米国特許第5,187,219号明細書、1996年2月2
7日発行のエドワーズ外(Edwards et al)の米国特許第5,494,554
号明細書は種々の種類のクレープ加工用接着剤を記述している。選択的に、CREP
ETROL R 6390として市販の種々の可塑剤が、ハーキュレス社(Hercules Inc.,デラウエア州、ウイルミントン)から入手できる。
【0030】 短縮化は“微小縮小”として一般的にいわれる方法を含む。微小縮小はウェブ
をある走行面(典型的に多孔性部材または抄紙ベルト)から別のそれより低速の
走行面(典型的に転移ベルト)へ移送することを含む。参照として本明細書に取
り込んでいる米国特許第 4,440,597号明細書は“湿潤−微小縮小”を
詳細に述べている。簡単にいえば、湿潤−微小縮小は低繊維濃度を有するウェブ
を第1部材(多孔部材)から第1部材より低速で走行する第2部材(たとえば環
状透かし織ファブリック)へ移送することを含む。米国特許第4,440,59
7号明細書によれば、移送前の好ましいウェブの濃度は、好ましくは約10乃至
約30繊維重量%であり、そして最も好ましい濃度は約10乃至15%である。
1997年12月19日出願のキャロル外(Carol A.Mclaughlin et al)の
“短縮されたセルロース構造体を製造する方法と装置”と題する特許出願(P&G
整理番号#6966)が参照として本明細書に取り込んでいる。
【0031】 本発明方法の次の段階は短縮されたウェブ60を受けるように設計された作用
面20を準備することを含む。図1−図7は作用面20の種々の実施例を示す。
実施例に関係なく、好ましい作用面20は流体透過可能な複数の微小区域すなわ
ち膨張導管25を全域に有する。本明細書に使用の用語“流体透過可能な”は、
流体たとえば液体(水)または気体(空気または水蒸気)を重大な詰まりなしに
導管25を通り送る導管25の能力をいう。導管25は“膨張導管”といわれる
が、それが、ウェブ選択部がその中で外側に膨張することができる、空隙領域を
提供するからである。これは以下にさらに詳細に説明される。好ましい膨張導管
25は詰まりのないオリフィスまたは孔を作用面20の全域に有する。好ましく
は、膨張導管25は事前選出模様で配置される、またさらに好ましくは配置模様
は作用面の全域で非ランダムで、かつ反復する。
【0032】 1つの好ましい作用面20は図1−図3に示すように補強構造体23に結合し
た枠組み21を有するベルトにより形成される。好ましくは、枠組み21は樹脂
製である。枠組み21は補強構造体23から外側に突き出していることにより網
状組織領域22を形成する。これは図1−図6に最もよく示される。この種類の
ベルトは参照として本明細書に取込んでいるまた上述のいくつかの米国特許明細
書に記述される。図1、図6および図2に示す実施例では、網状組織22は本質
的に連続しておりまた目視的に単一平面である、そして流体透過可能な複数の導
管25は複数の別々のオリフィスまたは孔を有する。これは全域に分散しており
また本質的に連続した網状組織22により取囲まれている。本明細書に使用の用
語“本質的に連続した”は、完全幾何学的連続性の中断が、好ましくないけれど
も、この中断が枠組み21と網状組織22の性能に悪影響しない限り、許容され
ることを示す。枠組み21(およびかくして網状組織22)の絶対的連続性の中
断が作用面20の全体設計の一部として意図される実施例(示されない)が可能
であることにも十分注目しなければならない。
【0033】 好ましくは、導管25は事前に選定した模様で網状組織22の全域に配置され
る、そして、さらに好ましくは、導管25の配置模様はたとえば連続網状模様の
ように非ランダムで反復する、最も好ましくは図6に示される。連続網状組織2
2と別々の流体透過可能な膨張導管25を有するベルトは主に以下の、参照とし
て本明細書に組込んでいる明細書に開示される。それらは、1985年7月9日
発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、19
85年7月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,48
0号明細書、1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第
4,637,859号明細書、1992年3月24日発行のトロクハン外(Trok
han et al)の米国特許第5,098,522号明細書、1994年1月4日
発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第5,275,7000号明細書、1
994年8月2日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第5,334,28
9号明細書、および1985年11月15日発行のスマルコスキ外(Smurkoski et al)の米国特許第5,364,504号明細書である。
【0034】 代わりにまたは連続網状組織22に加えて、模様付き作用面20は別々の区域
を有する。図3と図7は、補強構造体23から外側に伸びる別々の突出部27に
より形成されそして本質的に連続した導管25の区域により相互から分離した複
数の別々の区域を有する作用面20を示す。個々の突出部により形成された別々
の区域は、連続作用区域の文脈で述べた別々の膨張導管25と同様の別々の膨張
導管25を全域に有する。別々の突出物を有する枠組み21を有するベルトは、
本明細書に参照として取り込んでいる1993年9月14日発行のトロクハン外
(Trokhan et al)の米国特許第4,245,025号明細書、1996年6
7月18日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許第5,527,
428号明細書に主として開示される。また、ファブリック面より上部に出た別
々の突出物を有する製紙用ベルトは、1995年4月12日出願のウェンド外(
Wends et al)の欧州特許出願第95105513.6号明細書、公開番号第
0667612A2により製造される。
【0035】 作用面20は流体透過可能なプラテンまたは、好ましい連続法では図5に模式
的に示すように流体透過可能な環状ベルトまたはバンド28を有する。環状ベル
トまたはバンド28は抄紙方向に連続的に走行するように設計される。バンド2
8の流体透過性はバンド28にその厚さを貫通して(好ましくは、既決模様に従
い)孔をあけることまたは、他の普通の手段により膨張導管25を提供すること
が成される。好ましくは、バンド28は流体透過可能なファブリック50に近接
配置される(図4と図5)。ファブリック50は好ましくは、ウェブ60からフ
ァブリック50中へ追い出された水分を受容できるに十分な量の空隙を有しなけ
ればならない。このことは以下にさらに詳細に説明する。ファブリック50は織
布または不織布が可能である。1つの好ましいファブリックは、アルバニー社(
Albany International Engineered Fabrics,テネシー州、ポートランド)製
のSpiral Weave Duraflex Belt である。
【0036】 本発明方法の次の2つの段階は短縮されたウェブ60を作用面20上に載せそ
してウェブ60を湿潤することからなる。これらの段階は順番にまたは同時に行
う。乾燥短縮ウェブ60を最初に作用面20上に載せる場合は、引き続き水分を
、作用面20と協同するウェブ60に付加することができる。本発明方法で短縮
されたウェブ60を最初に湿潤しそして次に作用面に載せる場合には、湿潤移送
を、ウェブ60を作用面20上に載せる段階に用いる。当業者が認識するように
、湿潤移送は湿潤ウェブを1つの担体(多孔性部材またはベルト)から別の担体
へ真空または差圧を利用して移送することからなる。
【0037】 種々の手段が短縮されたウェブ60の湿潤に使用される。たとえば、短縮され
たウェブ60は水をスプレーされ、または水蒸気で湿潤される。好ましくは、ウ
ェブ60は水分約95%乃至約25%を持つように湿潤する。さらに好ましくは
、湿潤後のウェブ水分は約80%ないし約40%である。
【0038】 本発明に従えば、全てのウェブ60が必要水分を持つように湿潤することがで
きる。あるいは、水分はウェブ60の選択部62に主として付加する。本明細書
で使用のウェブ60の“選択部”62は、ウェブを作用面20上に載せたとき、
作用面20の膨張導管25に対応する部分である。好ましくは、選択部62は、
膨張導管25の存在のため作用面20と直接かつ即時には接触しない。水分がウ
ェブ60の選択部62に主として付加する段階では、短縮されたウェブ60を湿
潤する段階はウェブ60を作用面20上に載せる段階後にまたはこれと同時に行
うことが好ましい。
【0039】 ウェブ60に付加する水分は種々の製紙用添加剤たとえば柔軟化剤または結合
抑制剤を含んでもよい。たとえば以下の添加剤が含まれるがこれらに限定されな
い。すなわち、1996年6月18日発行のフェレシュテーコウ外(Fereshtehk
hou et al)の米国特許第5,527,560号明細書に記載のノニオン界面
活性剤、1996年11月12日発行のアンプルスキ(Ampulski et al)外の
米国特許第5,573,753号明細書に記載の第四アンモニウム化合物、ポリ
シロキサン化合物および結合剤を含有する柔軟化組成物、1997年4月29日
発行のファン外(Phan et al)の米国特許第5,624,532号明細書に記
載の水溶性多価水酸基化合物、1996年2月2日発行のエドワーズ外(Edward
s et al)のカナダ特許第2,118,529 号明細書に記載の結合抑制剤
、1998年2月10日発行のジェニイ外(Jenny et al)の米国特許第5,
716,498号明細書に記載の柔軟化剤、1997年12月9日発行のアオフ
ェソ外(Awofeso et al)の米国特許第5,695,607号明細書に記載の
カチオン窒素含有の柔軟化剤/結合抑制剤、1996年9月3日発行のシュレー
ダー外(Schroeder et al)の米国特許第5,552,020号明細書に記載
の柔軟化剤/結合抑制剤、1997年1月7日発行のカウン外(Kaun et al)
の米国特許第5,591,306号明細書に記載のカチオン性シリコン、および
その他である。他の機能性添加剤たとえば洗浄剤、エマルジョン、香料、孔細菌
剤と抗バクテリア剤、および湿潤強度向上樹脂もまた水分に含んでもよい。
【0040】 本発明によると、ウェブ60またはウェブ選択部62に付加された水分は選択
部62のクレープを緩和させる。その結果、選択部62はウェブ60の全体的面
から外側に膨張し、このようにしてウェブ60の嵩を増加する。好ましくは、選
択部62は作用面20の膨張導管25中に膨張する。同時に、本発明により、ウ
ェブ60の残部はその中のクレープを維持する。本明細書で使用の、クレープを
維持するウェブ残部はウェブ60の“面接触部”61からなるとして定義される
。これは、面接触部61は、膨張導管25に対応する選択部62と対照的に、作
用面20と直接かつ即時に接触するためである。
【0041】 水分がウェブ選択部62のみに付加する実施例では、面接触部61は主に湿潤
されないためクレープを維持する。さらに、作用面20は、作用面20と面接触
部61間の摩擦を高めるため処理される。この摩擦は好ましくは、面接触部61
が作用面20に相対的に横方向に動くことを阻止するに十分でなければならない
。作用面20と面接触部61間の摩擦は、たとえば面接触部61の横方向移動を
阻止または制約するようにそれを機械的にかみ合わせるべく設計して作用面20
に表面粗さを与えることにより、高められる。代わりにまたは付加的に、作用面
20を適正な接着剤で処理して、面接触部61を作用面20に一時的に接着する
ことができる。表面粗さも接着剤処理も図に説明していないが、これは当業者が
両実施例を容易に心に描くからである。作用面20とウェブ60の接触面61と
の間に十分な摩擦をつくる他の手段を、接触面61の作用面20に対する相対的
横移動を阻止するために本発明の装置に採用してもよい。
【0042】 クレープが水分の影響下に選択部62で緩和された後、ウェブ60の残部はク
レープを維持し、ウェブ60は少なくとも2つの全く異なる区域を有する。すな
わち、その中のクレープを維持したウェブの既に短縮された部分により形成され
た区域(すなわち、面接触部61からなる)およびウェブ60の全体的面から外
側に伸びそしてそれにより好ましくは面接触部より増加した厚さを有するクレー
プ緩和部により形成された区域(すなわち、選択部62からなる)である。各区
域は、上述したように作用面20の設計により、実質的に連続または複数の別々
の微小区域、またはこれらの組み合わせである。好ましくは、最終製品ではクレ
ープ緩和選択部62は、ウェブの短縮された部分により形成された平面から外側
に伸びる複数の別々の半球状物を有する。半球状物はウェブ60(図2−図5)
の片面またはウェブ60の両対向面(図5Aと図8)から伸びる。
【0043】 選択的に、ウェブ60の湿潤された選択部62は作用面20の膨張導管25中
への偏向を受け、作用面20の膨張導管25中へのウェブ60の選択部62の膨
張を容易にする。種々の偏向手段が本発明の方法と装置10に用いられる。当業
者は真空圧または差圧が偏向手段として用いられることを知っている。偏向手段
には、好ましくは圧力下で、選択部62と作用面20の膨張導管25とを通過す
る蒸気または水が含まれる。偏向手段としての蒸気と水の組み合わせもまた本発
明で考慮される。
【0044】 装置10の1つの好ましい実施例はプレス面30を有する。プレス面30はウ
ェブ60を作用面20に対して押込めるまたは刻印するために設計された面であ
る。プレス面30は作用面20の反対側にありそして好ましくは作用面20に実
質的に平行である。線画はプレス面30と作用面20を実質的な平面として示す
けれども、プレス面と作用面30、20共に、これらがウェブ60をこれらの間
で収容しそして押込めることができる限り、曲面であることが可能であり、また
は別の非平面形状を有することが可能である。
【0045】 図1−図8はプレス面30のいくつかの典型的実施例を示す。図1と図2では
、プレス面30は実質的に平坦で模様無しの領域を有する。図3と図4では、プ
レス面30は、好ましくは既決模様を有する突出領域31を有する。突出領域3
1は、作用面20の網状組織22の関連で先に説明したように、実質的に連続し
たまたは代わりに別々の領域を有する。プレス面30の連続領域と隔離領域の組
み合わせもまた本発明で考慮されている。図3と図4は、プレス面30の突出部
31の少なくとも一部が作用面20の膨張導管25に対応していることを示す。
これらの2つの実施例では、偏向手段は作用面20の膨張導管25に対応する、
プレス面30の突出領域31を有する。突出部31によって、導管25中への選
択部62の膨張が容易になる。
【0046】 図4と図8に示すように、プレス面30は、平坦であっても突出部31を有し
ても、作用面20と同様な膨張導管35を有する。図4は突出部31に対応する
膨張導管35を示し、図8は突出部31に対応しない導管35を示す。いずれの
場合も、しかしながら、ウェブ60がプレス面30と作用面20の間で圧迫され
るとき、図4と図8に示すように、プレス面30の膨張導管35の少なくとも一
部は作用面20の膨張導管25に対応する。勿論、プレス面30のいずれの膨張
導管35も作用面20の膨張導管25に対応しない実施例が可能である(示され
ない)。
【0047】 図5は十分な水分量を保持できる焼結状層40の表面を有するプレス面30の
実施例を示す。焼結状層40はウェブ60を湿潤する1つの好ましい手段である
。焼結状層40は任意の適正材料から作ることができる。焼結状層40に対する
1つの適正材料は、モット社(Mott Co.,コネチカット州、06032−31
59、スプリング・レーン・ファーミントン84)製の直径約40μmの孔を有
する焼結ステンレス鋼である。好ましくは、焼結状層40は、本明細書に定義さ
れる必要濃度/水分にウェブ60を湿潤するに十分な量でその中に水分を保持す
ることができる。
【0048】 本発明の装置10は好ましくは支持面24をさらに有する。支持面24は、図
4、図5および図8に示すように、作用面20を支持面24とプレス面30の間
に介在させることができまた作用面20がプレス面30に向いているように設計
された、面である。好ましくは支持面24は作用面20に直接接触しない。この
ことは、図4と図5に示すように、作用面20と支持面24の間に間隔Dが存在
する。好ましくは、支持面24は、図4と図5に示すように、ファブリック50
を介して作用面20と協同している。支持面24を有する、本発明の装置10と
方法の実施例では、短縮されたウェブ60を作用面20とプレス面30の間で圧
迫する段階は、プレス面30と支持面24の間で作用面20と協同するウェブ6
0を刻印することを含む。
【0049】 本発明方法の1つの好ましい実施例では、図5に概略説明するように、短縮さ
れた乾燥ウェブ60を始めに任意の普通の手段で作用面20上に載せる。次に、
作用面20に載せられた短縮ウェブ60は、ウェブ60がプレス面30と焼結状
層40を有するプレス面30との間で圧迫されるように、作用面20により接触
させられる。ウェブ60がこのように焼結状層40に接触させられるとき、ウェ
ブ60は水分をウェブの片面で焼結状層40から受け入れはじめる。焼結状層4
0によるウェブ60の湿潤を容易にするため圧力を加えてもよい。
【0050】 本発明の好ましい実施例による場合、温度差がプレス面30と作用面20の間
につくられる。温度差は、ウェブ60の少なくとも選択部62に付加された水分
を、面30,20の1つから他面20,30への向きで選択部62を貫通して移
動させるに十分でなければならない。好ましくは、プレス面30と作用面20間
の温度差は、プレス面30をT1に加熱し、そして支持面24をT1より十分に低
い温度T2に保持することによりつくられる。このようにして、プレス面30と
作用面20間の温度差は、好ましくはプレス面30と支持面24間の温度差をつ
くることにより与えられる。図には好ましい配置が説明されており、ここではプ
レス面30に接触するウェブの片面が始めに湿潤され、そして水分は、プレス面
30から作用面20へそしてさらに作用面20の膨張導管25を通過してファブ
リック50中へ温度差の下で追い出される。しかしながら、当業者は、作用面2
0の温度がプレス面30の温度と比較して十分に高い場合ウェブを通過する水分
移動の向きは反対にすることができることを理解しなければならない。また、本
明細書で使用の用語“プレス面”および“作用面”は関連用語であり、そして膨
張導管はプレス面30と作用面20の両方または片方のいずれに備えられてもよ
い。その結果、ウェブ60の選択部62はプレス面30と作用面20の両方また
は片方のいずれの導管によっても膨張することができる。
【0051】 好ましい実施例では、プレス面30を支持面24の温度T2よりも高い温度T1
を有するように加熱する。図4では、プレス面30と支持面24間の温度差ΔT
により焼結状層40に含まれる水分がウェブ60中を通過して支持層24へ向け
て移動する。ウェブ60の面接触部61はプレス面30と作用面20の間で十分
に圧迫されるので、ウェブ接触部61のクレープは、プレス面30からウェブ6
0を通過して支持面24へ向けて追い出される水分による影響を受けない(また
は所望の場合、低い程度で影響を受ける)。しかしながら、図5に示すように、
作用面20の膨張導管25の存在によって、選択部62は、膨張導管25に対応
しており、圧迫されない、または仮にプレス面30と一緒の片面では圧迫される
。それ故、選択部62は支持面24へ向けて比較的自由に膨張する。プレス面3
0と支持面24間の好ましい温度差ΔTは少なくとも27.8℃(50度F)で
ありそして、さらに好ましい温度差ΔTは少なくとも55.6℃(100度F)
である。“低温度”面(すなわち図4、図5、および図8の支持面24)は好ま
しくは100℃(212度F)未満である。
【0052】 図5Aは、選択部62がウェブ60の両面で比較的圧迫されない実施例を示す
。なぜならば、図5Aでは作用面20の膨張導管25がプレス面30の膨張導管
35に対応しているからである。図5Aは、同一選択部62が選択部62の相互
対向両面で外側に膨張するけれども、選択部62の一部がウェブ60の片面で外
側に膨張する一方選択部62の他部がウェブ60の他(対向)面で膨張する実施
例が可能である(また好ましくすらある)ことを示す。図8に示すように、選択
部62がウェブ60の相互対向両面で外側に部分的に膨張する、すなわち選択部
62の一部のみがウェブ60の両面で膨張する実施例がまた可能である。図8で
は、プレス面30の導管35は作用面20の導管25に部分的に対応している。
【0053】 好ましくは、選択部62は膨張導管25と35によって自由に膨張できる。選
択部62および導管25を通過して支持面24へ向けて移動する水分により膨張
導管25中への選択部62の膨張が容易になることによってウェブ60の選択部
62のクレープが緩和される。ウェブ60の湿潤選択部62は膨張導管25およ
び/または35中へ膨張するので、選択部62の厚さが増加することによりウェ
ブ60の全体的な嵩が増加する。最終ウェブ製品では(示されない)、選択部6
2は、平面図では膨張導管25および/または35を含め作用面20の模様に本
質的に類似である模様を有する。面接触部61を構成する、好ましい連続的で依
然として短縮された領域が強さを与える一方、クレープ緩和選択部62を構成す
る別々の半球状物は嵩を出し、そしてこのようにして最終ウェブ製品の柔軟性と
吸収性を改良する。面接触部の更なる濃密化により最終ウェブ製品の強さがさら
に改良される。
【0054】 好ましくはないけれども、ウェブ選択部62を通過して圧力下で移動する水蒸
気を、プレス面30と支持面24を使用しなくとも、またプレス面30と支持面
24間の温度差ΔTの支援無しに本発明で使用してもよい。当業者は、水蒸気を
圧力下で選択部62に浸透させそして膨張導管25を通過して移動させることに
よって選択部62のクレープを緩和させ膨張させる実施例(示されない)を容易
に心に描く。後者実施例では、水蒸気は好ましくはファブリック50中で凝縮し
そして再利用される。
【0055】 図4と図5は2つの対向部材を有する、本発明の装置10の好ましい実施例を
示す。これらは、プレス面30を有するプレス部材36および支持面24を有す
る支持部材26である。本発明の好ましい連続方法では、プレス部材36と支持
部材26の各々は抄紙方向に走行する環状ベルトまたはバンドを有する。図5で
は、プレス部材36は焼結状層40を有し、そして支持部材26は水分受容ファ
ブリック50と協同しており、また環状ベルトを有する。好ましくは、ウェブ6
0の選択部を通り作用面20の膨張導管25を通過して追い出された水分は作用
面20と支持面24間に配置されたファブリック50中で凝縮する。好ましくは
、当該技術によく知られる、水分を収集しそして再利用する手段は、本発明の方
法に使用される。
【0056】 図2−図5に示すように、ウェブ60の選択部62は作用面20の膨張導管2
5に対応する、そしてウェブ60の面接触部61は作用面20に対応しまたこれ
と接触する。図2−図5では、面接触部61は作用面20とプレス面30の間で
圧迫される。先に説明したように、加圧は、面接触部61に存在するクレープを
維持するように、面接触部61を作用面20に垂直方向に有効に圧迫するに十分
でなければならない。しかしながら、所望により、加圧は面接触部61のクレー
プを維持するに必要な以上に加えてもよい。後者の場合、面接触部61は濃密化
する一方、膨張導管25に対応する選択部62は濃密化されない、または所望に
より面接触部61よりも低程度に濃密化される。短縮された面接触部61を濃密
化することにより、ウェブ強さの更なる改良を達成できる。当業者は、面接触部
61と選択部62の濃密化程度の差異が付与された圧力および作用面20とプレ
ス面30の相対的幾何学形状に依ることを理解する。所望により、ウェブ60の
選択部62はまた作用面20に垂直方向に圧迫される。たとえば、選択部62は
図4に示すようにプレス面30とファブリック50の間で刻印される。後者の場
合、ウェブ60の面接触部61も選択部62も濃密化されるが、濃密化の程度は
異なる。面接触部61に付与される圧力と選択部62に付与される圧力の間の圧
力差は、一方ではプレス面30とこれに対応する作用面20の間の間隔により、
そして他方ではプレス面30と選択部62の膨張を制限する面すなわち図3の補
強構造体23の面または図4のファブリック50の面との間隔により、管理され
る。
【0057】 図3と図4はプレス面30に重ねられた作用面20の2つの代表的実施例を示
す。図3では、プレス面30は突出領域31を有する。突出領域31の一部すな
わち31bとして指定される突出領域は作用面20に対応する(作用面20とず
れずに合致する)。他の突出領域31すなわち31aとして指定される突出領域
は作用面20の膨張導管25に対応する(膨張導管25とずれずに合致する)。
図3と図7に示す作用面20の実施例は連続膨張導管25により取囲まれる別々
の突起物27を有するけれども、作用面20とプレス面30の双方の突出領域は
上述されそして図6に最もよく示される連続網状組織22を有してもよい(そし
て好ましくは必ず有する)ことを理解しなければならない(当業者は、図3に示
す略側面図は図6に示す連続模様と図7に示す隔離模様との両方を有する網状組
織22に等しく適用可能であることを理解する)。
【0058】 図3では、プレス面30の突出領域31の一部すなわち突出領域31aは、作
用面20のいずれの対応突起物27も有していないゆえにいかなる対応作用面2
0も有していないことに用心深く注目しなければならない。なお、ウェブ60の
選択部62は突出領域31aと補強構造体23との間で部分的に圧迫される。選
択部62は選択部61に比較して低程度に圧迫される。突出領域31aは作用面
20の膨張導管25に対応するので、温度差ΔTの下で水分は、上述のように、
突出領域31aからウェブ60を通って移動する。図3に示す実施例では、選択
部62を補強構造体23に向けて部分的に刻印する突出領域31aにより引起さ
れる圧力は、面接触部61を作用面20に対して刻印する突出領域31bにより
引起される圧力よりも低い。それゆえ、図3に模式的に示す実施例では選択部6
2は作用面20に垂直な方向に比較的拘束されない細分部62aと作用面20の
膨張導管25に対応する突出領域31aにより拘束されそして部分的に刻印され
る細分部62bとを有する。理論に拘束されることを望まないけれども、出願人
は、作用面20とプレス面30のこの主要な配置により少なくとも以下の3つの
異なる微小区域を有するウェブが製造されると信じる。すなわち、作用面20に
垂直方向に圧迫されまたその中のクレープを実質的に維持している面接触部61
により形成された第1微小区域、作用面20に垂直方向に部分的に圧迫されまた
部分的に膨張している細分部62bにより形成された第2微小区域、および作用
面20に垂直方向に比較的圧迫されずまたその中のクレープを実質的に緩和され
そして作用面20に垂直方向に膨張している細分部62aにより形成された第3
微小区域である。
【0059】 図4には本発明の装置10の別の代表的実施例が示され、プレス面30の突出
領域31は、作用面20の導管25とずれずに合致している結果、ウェブ60が
プレス面30と作用面20の間で圧迫されたとき、突出領域31によって選択部
62の作用面20の膨張導管25内への偏向が容易になる。図4では、プレス面
30の突出領域31は作用面20の膨張導管25に対応しておりそしてウェブ6
0の選択部62と接触している。ウェブ60が刻印されるとき、図4に示すよう
に、突出領域31は、接触により、選択部62を導管25中へ押込むことにより
選択部62を膨張させる。
【0060】 図2−図5は作用面20とウェブ60の全体的面とに実質的に垂直に膨張して
いるウェブ60の選択部62を示すけれども、選択部62の“斜めの”膨張もま
た本発明で考慮される。“セルロース性ウェブ、斜めの断面構造を有する製紙用
ベルトを用いそれを製造する方法および装置”と共に題する2つの特許出願、出
願番号08/858,662号明細書および出願番号08/858,661号明
細書を参照として本明細書に取込んでいる。前者の出願明細書は、補強構造体と
協同する樹脂状枠組みを有しそしてその中に複数の別々の導管を有し、少なくと
も一部の導管がベルトの面に対し相対的に“斜めの”位置を有する製紙用ベルト
を開示している、すなわち導管の軸とベルトの面とがそれらの間で鋭角を形成す
る。後者の明細書は、補強構造体と協同する複数の樹脂状突起物および連続導管
を有し、少なくとも一部の突起物がベルトの面に相対的に斜めであるベルトを開
示している、すなわち突起物の軸とベルトの面はそれらの間に鋭角を形成する。
これらの実施例は本明細書に示していない。これは、先に本明細書に引用した2
つの特許出願明細書を考慮して当業者はウェブ60の選択部62の“斜めの”膨
脹を容易に心に描くことができるからである。
【0061】 ウェブ60は、本発明の方法で処理された後、所望により、再度短縮されても
よい。本明細書で使用の用語“再短縮化”は既に少なくとも部分的に短縮された
ウェブを短縮する工程を言う。たとえば、既に短縮された部分61と膨脹した選
択部62を有するウェブ60をクレープ加工用面に接着しそして次にクレープ加
工ブレードでクレープ加工してもよい。
【0062】 説明の目的でまた限定の目的ではなく、以下の具体例を提示する。約17.9
g/m2(約11lb/3000ft2)の坪量と152μm(6.0mil)の厚
さを有し普通に製造されクレープ加工された紙ウェブを、本発明の方法に従いク
レープ緩和させそして試験した。以下の表は試験結果を示す。
【0063】
【表】 比較のため、本発明の方法で処理しなかった、152μm(6.0mil)の厚
さを有する乾燥ウェブの原紙試料を表の第1行に示した。
【0064】 試験Iと試験IIは、主に図5に示す本発明の装置10を用いて行った。さらに
具体的には、この装置10は複数の膨脹導管25をその中に有する15.2cm
×15.2cm(6in×6in)のプラテン面により形成される作用面20お
よび焼結状層40の面により形成されるプレス面30を有する。導管25は、プ
ラテン28が40%開口面積を有する(すなわち導管25が全プラテン面の40
%を有する)ように互い違い配置模様で作用面20の全域に分布する。プラテン
28は多孔金属、14ゲージALから製作する。各導管25は0.318cm(
0.125in)の口径を有する。焼結状層40は、40μmの孔径を有する、
モット社(Mott Co.,)製でそして本明細書で先述の15.2cm×25.4
cm×0.198cm(6in×10in×0.078in)焼結ステンレス鋼(
Sintered Stainless Steel)である。プラテン28は、本明細書で先述のスパ
イラル織デュラフレックス(Spiral Weave Duraflex)・ベルトの15.2c
m×15.2cm(6in×6in)部分から形成された凝縮ファブリック50
に隣接する。
【0065】 試験IIIと試験IVは図5aに模式的に示す装置10を用いて行った。この装置
10は、先のパラグラフで記述した2つの相互に対向する15.2cm×15.
2cm(6in×6in)プラテン28を有する。プラテン28は、それらのそ
れぞれの導管25、35が図5aに示すように対応するように挿入される。焼結
状層40とファブリック50は先のパラグラフの記述と同じである。
【0066】 試験I―試験IVの全てにおいて、プレス(示されない)を、プレス部材36と
支持部材26を相互に向けて移動させそして作用面20と協同しているウェブ6
0をそれらの間で刻印するために使用した。使用したプレスは、インディアナ(
Indiana)(インディアナ州、46992−0544、ウオボシュ、モリス通1
569)のカーバー社(Carver Inc.,)製のカーバー実験プレス、モデル“
C”である。プレスは、カーバー社から入手可能な15.2cm×15.2cm
(6in×6in)電気加熱プラテン、カタログ番号2101を備える。試験I
―試験IVの全てにおいて、ウェブ60を作用面20とプレス面30の間に挿入し
た。ウェブ60を、少なくとも部分的に湿潤しそしてプレス面30と作用面20
の間で3.79×105Pa(55psi)の圧力で7分間刻印した。次に、乾
燥ウェブ60(約95%の繊維濃度を有する)の選択部の厚さを測定した。
【0067】 試験Iでは、ウェブ60の全試料を約20%の繊維濃度を有するように湿潤し
た。表が示すように、ウェブ60の厚さは、226μm(8.9mils)へ、すな
わち152μm(6.0mils)の原紙試料厚さの48%を超える分量で増加した
。比較のため、試験IIでは、ウェブ60の乾燥(約95%繊維濃度)試料を同一
圧力下で刻印した。得られた厚さは135μm(5.3mils)に過ぎなかった。
【0068】 試験IIIでは、膨脹導管25と35に対応する選択部62のみを約20%の繊
維濃度を有するように湿潤した。選択部62の得られた厚さは208μm(8.
2mils)であったすなわち原紙試料厚さ152μm(6.0mils)の36%を超
える分量で増加した。試験IVでは、ウェブの乾燥(約95%繊維濃度)試料は、
3.79×105Pa(55psi)の圧力で刻印した後で、132μm(5.
2mils)の厚さを有した。
【0069】 ウェブ60の選択部62の厚さは、15g/cm2すなわち95g/in2の圧
縮加重を直径5.08cm(2in)の圧搾機フートで加えたときの“事前調湿
した”選択部62の厚さとして測定した。用語“事前調湿した”は、TAPPI法#
4020M−88に従い23±1℃の温度と50±2%の相対湿度で24時間処
理したウェブを意味する。厚さは、スイング−アルバート社(Thwing−Albert
Co.,ペンシルバニア州、フィラデルフィア)製のスイング−アルバート、モデ
ル89−11厚さ試験機で測定した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の装置の簡略側面図であり、作用面に配置されたウェブを示す。
【図2】 図2は図1に示すものと同様の側面図であり、作用面とプレス面間で刻印され
るウェブを示す。
【図3】 図3は本発明装置の別の実施例の簡略側面図であり、張出している突出領域を
有するプレス面を有する。
【図4】 図4は本発明の装置のさらに別の実施例の簡略側面図であり、張出している突
出領域と膨張導管を有するプレス面を有する。
【図5】 図5は本発明装置の別の実施例の簡略側面図であり、焼結状層を有するプレス
面を示す。
【図5A】 図5Aは、対応する膨張導管をその全域に有する2つの相互対向面を有する、
装置のさらに別の実施例の簡略側面図である。
【図6】 図6は、図1の6−6線に沿い描かれた、複数の別々の導管を有する作用面の
1つの実施例の略平面図である。
【図7】 図7は、図3の7−7線に沿い描かれた、連続導管を有する作用面の別の実施
例の略平面図である。
【図8】 図8は本発明装置の別の実施例の簡略側面図であり、双方の全域に膨張導管を
有するプレス面と作用面を示し、作用面の導管はプレス面の導管に部分的に対応
している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年4月6日(2000.4.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は強く、柔軟で、吸収性のある繊維ウェブを製造する方法と装置に関す
る。特に、本発明は短縮された繊維ウェブに関する。
【0002】 発明の背景 繊維構造体たとえば紙ウェブは種々の方法で製造される。たとえば、紙ウェブは
、1996年9月17日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許第
5,556,509号明細書、1996年12月3日発行のアンプルスキ外(Am
pulski et al)の米国特許第5,580,423号明細書、1997年3月1
1日発行のファン(Fhan)の米国特許第5,609,725号明細書、1997
年5月13日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許第5,629
,052号明細書、1997年6月10日発行のアンプルスキ外(Ampulski et
al)の米国特許第5,637,194号明細書、および1997年10月7日
発行のマクファーランド外(McFarland et al)の米国特許第5,674,6
63号明細書に従い製造され、これらの開示事項は参照として本明細書に取込ん
でいる。紙ウェブはまた以下の明細書に記載の通気空気乾燥方法を用いて製造さ
れる。すなわち、1985年4月30日発行のジョンソン外(Johnson et al
)の米国特許第4,514,345号明細書、1985年7月9日発行のトロク
ハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、1985年7月1
6日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,480号明細書、
1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,637,
859号明細書、および1994年8月2日発行のトロクハン外(Trokhan et
al)の米国特許第5,334,289号明細書である。上記特許の開示事項は
参照として本明細書に取込んでいる。
【0003】 プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Co.,)のPCT
国際公開公報WO93/11301号はセルロース性繊維構造体、特に、セルロー
ス性繊維構造体の各面から外側に伸びる複数の突起物を有する消費者製品たとえ
ば手洗いティシュ、化粧用ティシュ、または紙タオルを開示している。突起物は
セルロース性繊維構造体の両面から外側に2つの向きに伸びる。両側に伸びる突
起物は、セルロース性繊維構造体に具体化される消費者製品の厚さと表面粗さを
増加する。突起物は機械的エンボス加工または流動的エンボス加工によりもたら
される。この出願はまたそのようなセルロース性繊維構造体を製造する流動エン
ボス加工方法を開示している。
【0004】 米国特許第5,702,571号明細書は、細かなエンボス模様でエンボス加
工され最小限度の強度損失で嵩が増加した、化粧用または手洗い用ティシュに利
用するティシュ・シートを開示している。細かなエンボス加工模様は、平方セン
チメートル当たり約15個の別々の相互にかみ合ったエンボス加工要素を有し、
そしてティシュ製造業者が、適正な柔軟性、嵩および強さを有し珍重される品質
のティシュを普通のティシュ原紙から多層化用または通気乾燥用の装置を用いず
に製造できるようにする。
【0005】 英国1,220,070出願明細書は模様付き紙の連続製造装置を開示してい
る。装置が含むものは、走行できる機械−ワイヤの手段、液状紙料を前記機械−
ワイヤの手段上に均一な厚さで分散させ、均一な厚さの連続ウェット・ウェブを
形成するように前記ワイヤ手段上に分散された液状原料中の水分の大部分を除去
するための第1脱水手段、多孔体を有しそして前記ワイヤ手段と同一速度で走行
する模様加工用ベルト手段、圧力下で前記多孔体を通して前期ウェット・ウェブ
上に水を噴出する手段、前記水噴出手段の下部にそして前記模様加工用ベルトの
上部に配置された、水圧下で均一化する手段、前記噴出水が多孔体、ウェット・
ウェブおよび機械−ワイヤ手段を通過した後噴出水を除去する第2脱水手段、お
よびウェット・ウェブを加熱して乾燥された模様付き紙を製造する手段、である
。このように乾燥された模様付き紙は、さらに機械的ふくれ付け処理に付してア
ルキルアミンにより収縮する紙を製造してもよい。この明細書による模様付き紙
はまた、模様付き紙をウェット・ウェブ上に重ねそしてこれらを圧力下でローラ
ー掛けすることにより非模様付き紙と積層してもよい。
【0006】 繊維ウェブの短縮化はウェブの厚さ、吸収性および柔軟性を増加するために使
用される。短縮化は乾燥ウェブの長さにおける減少を云い、ウェブにエネルギが
与えられた結果である。典型的に、短縮化処理の間にウェブ中の繊維の再配列が
起き、繊維間結合の少なくとも部分破壊が伴う。短縮化の結果として、一般的に
“クレープ”と呼ばれる微小ひだがウェブに形成される。
【0007】 短縮されたウェブの厚さまたは嵩の増加は、さらにウェブのクレープを少なく
とも部分的に緩和させることにより達成されることを見出した。さらに、クレー
プをウェブの事前選択部で緩和させることができ、その場合ウェブの残部がクレ
ープ緩和による影響を受けずに、短縮されたウェブの品質を維持することができ
ることを見出した。
【0008】 従って、ウェブの選択部のクレープを緩和させることにより、短縮されたウェ
ブの嵩を増加する新規な方法を提供することが本発明の主題である。ウェブの選
択部のクレープを緩和させることにより、短縮されたウェブの嵩を増加する装置
を提供することが本発明の別の目的である。
【0009】 発明の概要 本発明は、短縮された繊維ウェブの選択された微小区域または一部を、その中の
クレープを緩和させることによって、ウェブの全体的平面から外側に張出させる
ことにより短縮されたウェブの厚さ/嵩を増加する方法と装置を提供する。この
方法は、クレープと全体的平面とを有する短縮されたウェブを準備する段階、お
よび水分をウェブまたは少なくともウェブの選択部に付加することにより選択部
のクレープを緩和させ選択部をウェブの全体的な面から外側に膨張させる一方ウ
ェブの残部のクレープを維持する段階を有する。好ましい装置は、短縮されたウ
ェブをそれらの間に受容し拘束するように設計された2つの相互対向面、流体透
過性の複数の膨張導管を有する少なくとも1つの面、および、短縮されたウェブ
が2つの相互対向面間に配置されたときウェブまたは膨張導管に対応する少なく
ともその選択部を湿潤する手段、およびウェブが2つの相互対向面間に拘束され
たとき温度差によりウェブに付加された水分が1つの面から他面へ向けてウェブ
を貫通して移動することによってウェブの選択部のクレープを緩和させそして選
択部を膨張導管中に膨張させるに十分であるように2つの相互対向面間に温度差
をつくり出す手段、とからなる。
【0010】 本発明の方法の第1段階は短縮されたウェブ、および好ましくは短縮された繊
維のウェブを準備することを含む。用語“短縮された”ウェブは長さが減少した
すなわち抄紙方向にその長さに沿って実質的に均等に収縮したウェブをいう。繊
維ウェブを準備する第1段階はそのようなウェブを形成する段階が先にあり次に
ウェブを短縮する。本発明に適した繊維ウェブは、従来からの方法と通気空気乾
燥方法を含むがこれに限定されない既存技術に知られた任意の抄紙方法で製造さ
れる。本発明ではまた、短縮される前に再湿潤されたウェブの使用も考慮される
。短縮されたウェブは一般に、ウェブの長さ方向を横切って続く複数の微小ひだ
を特徴とし、これは既存技術で“クレープ”として知られる。短縮化は、既存技
術に知られる任意の方法、たとえばクレープ加工により、ウェブを第1プレス面
からそれより遅く走行する転移ファブリックへ移送することにより、またはこれ
らの組み合わせにより達成される。
【0011】 好ましくは短縮されたウェブは作用面上に配置される。好ましい作用面は流体
透過可能な複数の膨張導管を全域に有する。1つの好ましい作用面は、流体透過
可能な補強構造体に結合したそして補強構造体から外側に突き出した(好ましく
は樹脂の)枠組みを有することにより網状組織領域を形成したベルトにより形成
される。枠組みは本質的に連続したまた目視的に単一平面の網状組織領域を有し
、この場合複数の膨張導管は好ましくは複数の別々のオリフィスまたは孔を有し
、これらは作用面の全域に分散しまた連続網状組織領域により取囲まれている。
代わりにまたは付加的に、作用面は補強構造体から伸びる別々の突出部により形
成される複数の別々の領域を含み、この場合本質的に連続した膨張導管は複数の
別々の突出部を取囲む。
【0012】 好ましくは、膨張導管および/または突出物は事前選択模様で配列され、また
さらに好ましくは膨張導管および/または突出物の配列模様は非ランダムに反復
している。模様付き作用面が個別の突出物で形成される別々の領域を含む場合は
、作用面の別々の領域は連続作用面の別々の膨張導管に類似した、別々の膨張導
管を全面に有する。作用面は流体透過可能なプラテン面または好ましい連続方法
では抄紙方向に走行可能であり流体透過可能な環状ベルトまたはバンドを有する
【0013】 短縮されたウェブを作用面上に配置しまたウェブを湿潤する段階は順番にまた
は同時に行う。乾燥短縮されたウェブが先ず作用面上に配置される場合、引き続
き水分が作用面上に配置されたウェブに付加される。種々の手段が短縮されたウ
ェブの湿潤に使用され、たとえばウェブに水をスプレーし、またはウェブに加圧
水蒸気を浸透させる。事前に決定した模様に従いウェブの選択部への複数のジェ
ット噴射水も使用される。好ましくは、ウェブまたはその選択部は約95%から
約25%の水分を持つように湿潤する、即ち、ウェブの好ましい繊維濃度は約5
から約75%である。さらに好ましくは、ウェブ選択部の水分は、湿潤した後で
約85%から約35%である、即ちウェブのさらに好ましい繊維濃度は約15か
ら約65%である。
【0014】 水分は短縮されたウェブの選択部に主に付加される、即ち、作用面の膨張導管
に対応しまた作用面に直接接触していない部分に付加される。水分は、好ましく
はウェブを作用面上に配置する段階の後にまたは配置と同時に、ウェブの選択部
に付加する。ウェブに付加された水分は、洗浄剤、香料、抗細菌剤、湿潤強度向
上剤等を含むがこれらに限定されない柔軟化剤と結合抑制剤のような機能性抄紙
薬品を有してもよい。
【0015】 付加された水分の影響下で、ウェブの選択部はその中のクレープを緩和させそ
してその結果ウェブの全体的な面から外側に膨張し、このようにしてウェブの嵩
を増加する。同時に、ウェブの残部は、作用面に直接接触する面接触部を有し、
その中のクレープを維持する。得られるウェブ構造体は、それゆえ、少なくとも
2つの異なる区域即ちその中のクレープを維持したウェブの既短縮部で形成され
る区域と(既短縮部に比較して)増加した厚さを有するクレープ緩和部を有する
区域とを有する。各区域は実質的に連続でもよく、または複数の別々の区域を有
してもよく、またはこれらの組み合わせを有してもよい。好ましくは、クレープ
緩和部はウェブの短縮部で形成される面から外側に伸びる複数の別々の半球状部
を有する。半球状部はウェブの片面からまたはウェブの両対向面から張出してい
る。
【0016】 短縮されたウェブの面接触部のクレープを維持する1つの方法は、面接触部の
接触作用面に対する相対的横方向移動を妨げるように、面接触部を作用面に接着
することを含む。これを行うため、作用面を接着物質たとえばクレープ加工用接
着剤で処理できる。代わりにまたは付加的に、作用面は表面粗さを有し、面接触
部の横方向移動を妨げることができる。作用面と短縮されたウェブの面接触部と
の間に十分な摩擦をつくる他の手段を、面接触部の作用面に対する相対的横方向
移動を阻止するために用いてもよい。
【0017】 この方法と装置の好ましい実施例では、作用面の向かい側でかつそれに面する
プレス面が準備される。プレス面は短縮されたウェブを作用面に刻印するに適し
た面である。短縮されたウェブは、膨張導管に対応しないウェブの部分の膨張を
阻止する(望む場合は収容する)に必要な程度に、作用面とプレス面間で圧迫さ
れまたは刻印される。これらの部分(本明細書で“表面接触部”と定義される)
はこの中のクレープを維持するのであるが、ウェブの選択部は膨張導管中へ束縛
されずに膨張する。
【0018】 プレス面は本質的に平坦な領域を有するまたは突き出た領域を有する。突き出
た領域は連続網状組織領域または別々の領域またはこれらの組み合わせを有する
。プレス面はまた作用面と同様にその全域に膨張導管を有してもよい。プレス面
の膨張導管は作用面の膨張導管と対応することができる。後者の場合、水分(水
および/または水蒸気)を、プレス面と作用面の対応膨張導管を用い、ウェブに
付与しまたウェブから除去することができる。後者の実施態様によって、選択部
が作用面の膨張導管とプレス面の膨張導管との中へ両反対向きに膨張するという
追加の効果が得られる。別の実施例では、プレス面導管は作用動面導管に対応し
ない。この場合ウェブ選択部の一部はプレス面導管中へのみ膨張することができ
るけれども、他の選択部は作用面導管中へのみ膨張することができる。この方法
と装置の最後の2つの実施例により組織化された模様付きウェブをつくることが
できる。
【0019】 好ましくは、ウェブをその上に有する作用面がプレス面(ウェブと接触してい
る)と支持面との間に近接配置されるように、作用面は支持面と協同している。
本発明の装置と方法の好ましい実施例では、少なくとも27.8℃(50度F)
の温度差がプレス面と支持面間につくられる。好ましくは、しかし必要ではない
が、プレス面が比較的高い温度を有しまた支持面が比較的低い温度を有する。好
ましい温度差は少なくとも27.8℃(50度F)であり、さらに好ましい温度
差は少なくとも55.6℃(100度F)である。“冷たい”面の好ましい温度
は100℃(212度F)未満である。ウェブに付加された水分を温度差により
ウェブ選択部中へ追い出すことによって選択部中のクレープを緩和させそして選
択部を膨張導管中へ膨張させる。ウェブ中へ追い出された水分を集めるために、
流体透過性のファブリックが“冷たい”(好ましくは作用)面と“熱い”(好ま
しくは支持)面との間に近接配置される。ファブリックはその中に凝縮する水分
を集めるに十分な空隙容積を有しなければならない。この方法または既存技術に
知られる他の方法をウェブの乾燥に使用してもよい。
【0020】 1つの好ましい実施例では、プレス面は水分の十分な量を保持することができ
る焼結状層表面を有する。好ましい焼結状層は十分な量の水分を含有することが
でき、そして温度差の影響下で水分を放出する金属織のベルトを有する。金属は
その優れた熱伝達特性のため好まれる。ウェブと作用面がプレス面と支持面間に
押付けられるとき、焼結状層に含まれる水分はウェブ中を支持層へ向けて移動す
る。プレス面と作用面間に十分抑制されているウェブ面接触部のクレープは、ウ
ェブ中をプレス面から支持面へ向けて追い出される水により影響されない(また
は所望の場合低い程度に影響される)。ウェブ選択部は、作用面および/または
プレス面の膨張導管に対応し、両面または片面の膨張導管の存在により、プレス
面と作用面間で十分には抑制されない。それゆえ、選択部は膨張導管中への膨張
を阻止されない(または面接触部と比べて十分に低い程度に阻止される)。ウェ
ブの膨張した選択部は最終製品の“半球状物”を形成することにより嵩または最
終ウェブの全体的厚さを増加する。
【0021】 本発明の好ましい連続方法の1つの実施例では、プレス面と作用面の各々は抄
紙方向に走行する環状ベルトまたはバンドにより形成される。抄紙方向に走行し
また十分な量の凝縮水分を受容できる環状凝縮ベルト(ファブリック)は支持面
と作用面間に配置される。ウェブの選択部と作用面の膨張導管とを通り追い出さ
れる水分は作用面と支持面間に配置されるファブリック中へ凝縮する。水分を集
めそして再利用する手段は、既存技術によく知られ、本発明の方法に使用しても
よい。
【0022】 作用面とプレス面間で刻印される部分は所望の場合さらに濃密化される。膨張
導管に対応するウェブ選択部は濃密化されないまたは所望の場合刻印される部分
よりも低い程度に濃密化される。後者の場合、圧力差は一方ではプレス面と対応
作用面間間隔により、また他方ではプレス面と選択部の膨張を制限する面との間
隔により制御される。
【0023】 突き出た領域を有するプレス面では、突き出た領域の一部は、ウェブがプレス
面と作用面間で押付けられたとき、(こぶ対こぶパターンで、またははめ込みパ
ターンで、またはこれらの組み合わせを有するパターンで)作用面とずれずに合
う。プレス面の突き出た領域の一部のみが作用面の対応する突き出し領域を有す
る装置の実施例が考えられる。このようにして、ウェブ選択部の一部は、作用面
とプレス面間で作用面に垂直な方向に押付けられた部分に比較して少ない程度に
部分的に拘束される。その結果、ウェブ選択部は後者の場合、作用面に垂直方向
に比較的圧迫されない細分部および比較的に圧迫されそして作用面の膨張導管に
対応するプレス面突き出し領域により部分的に押付けられる(そして、それゆえ
おそらく濃密化される)細分部を有する。作用面とプレス面のそのような配置に
より少なくとも3つの異なる微小区域を有するウェブがつくられる。すなわち、
作用面に垂直方向に圧迫されそしてこのようにその中のクレープが実質的に維持
される部分により形成された第1微小区域、作用面に垂直方向に部分的に圧迫さ
れそしてこのように部分的に緩和されたクレープを有する細部分により形成され
、作用面に垂直方向に部分的に膨張した第2微小区域、および作用面に垂直方向
に比較的圧迫されない細部分により形成され、その中に実質的に緩和されたクレ
ープを有し、作用面に垂直方向に膨張した第3微小区域である。
【0024】 選択部の膨張は、湿潤されたウェブ選択部を膨張導管中へ加圧下で偏向するこ
とにより支援される。真空または差圧は選択部を膨張導管中へ偏向する手段とし
て使用可能である。偏向の手段はまた、好ましくは加圧下で、選択部と偏向導管
を通り移動する水蒸気または水を含む。偏向の手段として水蒸気と水の組み合わ
せはまた本発明で考慮されている。作用面の膨張導管に対応するプレス面突き出
し領域はまた、ウェブ選択部を偏向する手段を有する。1つの典型的実施例では
、プレス面の突き出し領域は作用面の膨張導管に対応するそしてウェブ選択部と
接触している。ウェブがプレス面と作用面間で圧迫されるとき、プレス面の突き
出し領域はウェブ選択部を作用面の膨張導管により押すことにより選択部の膨張
を容易にする。
【0025】 選択部の“斜めの”膨張もまた本発明により考慮される。この場合、ウェブ選
択部はベルト面、すなわち選択部により形成された半球状物の少なくとも一部の
軸、に対して“斜めの”位置を形成するように膨脹する、また作用面はそれらの
間に鋭角を形成する。作用面は複数の突起状物を有し、これらの少なくとも一部
は作用面すなわち突起状物の軸に相対的に角度をなす。そこで、ウェブ選択部は
、膨張導管中に膨張する間に、作用面に相対的に“斜めの”位置を取る、そして
最終ウェブ製品は“斜めの”連続半球状物すなわち、ウェブの全体的面と鋭角を
形成する連続半球状物断面軸を有する。
【0026】 選択部で緩和されたクレープを有するウェブは、たとえばウェブのクレープが
緩和されまた膨張した選択部をクレープ加工用表面に接着しそして次にドクター
・ブレードでクレープ加工することにより再短縮してもよい。
【0027】 発明の詳細な説明 本発明は、短縮されたウェブの選択部をクレープ緩和させることによりウェブ
の片面または両対向面から外側に膨張させることによって短縮されたウェブの嵩
を増加する方法と装置を提供する。
【0028】 本発明の方法の第1段階は短縮されたウェブ、そして好ましくは短縮された繊
維ウェブを準備することを含む。本明細書で使用の用語“繊維ウェブ”または単
に“ウェブ”はセルロース性繊維、合成繊維、またはこれらの任意の組み合わせ
を有する目視的に平坦な基材を示す。ウェブ60を準備する第1段階は、そのよ
うなウェブを形成し次にウェブを短縮する工程で始まる。当業者はウェブ60の
形成には複数の抄紙繊維を準備する工程が含まれることは容易に認識する。ウェ
ブ60を構成する適正繊維には、抄紙用バージン繊維のみならず再生繊維、また
は抄紙用2次繊維も含まれる。そのような繊維は広葉樹繊維、針葉樹繊維および
非木材繊維を含む。
【0029】 典型的な連続抄紙方法では、複数の繊維が好ましくは液体キャリアに懸濁され
る。さらに好ましくは、複数の繊維は水性分散体を有する。繊維の水性分散体を
準備する装置は既存技術によく知られまたそれゆえ本明細書に説明されない。繊
維の水性分散体は1つのヘッドボックスまたは複数のヘッドボックスに供給され
る。繊維の水性分散体を準備するヘッドボックスと装置は典型的に、1976年
11月30日発行のモルガンとリッチ(Morgan, Rich)の米国特許第3,99
4,771号明細書に開示される種類のものである。これは参照として本明細書
に取り込んでいる。抄紙用繊維の水性分散体の準備とそのような水性分散体の代
表特性とは、参照として本明細書に取り込んでいる米国特許第4,529,48
0号明細書にかなり詳細に記述される。本発明に適した繊維ウェブは、従来方法
および通気空気乾燥方法を含むがこれらに限定されない既存技術に知られた任意
の抄紙方法により製造される。本発明は再湿潤されたウェブ60の使用も考慮す
る。既に製造された乾燥ウェブの再湿潤は、たとえば再湿潤されたウェブをエン
ボス加工しそして次にエンボス加工されたウェブを乾燥することにより3次元ウ
ェブ構造体をつくるために使用される。
【0030】 本明細書で使用される用語“短縮された”ウェブはその長さに沿いすなわち抄
紙方向に実質的に均等に縮小したウェブをいう。抄紙では、抄紙方向(MD)は
抄紙装置を通るウェブの流れに平行でそれと同じ方向を有する方向を示す。幅方
向(CD)は抄紙方向に直角でウェブの全体的平面に平行である。
【0031】 短縮されたウェブは一般に、ウェブの長さを横切って続く複数の微小ひだを特
徴とする。そのような微小ひだは典型的に、既存技術で“クレープ”として知ら
れる。短縮化は、既存技術に知られた任意の方法によりたとえばクレープ加工に
より、ウェブを第1プレス面からそれより低速走行の転移ファブリックへ移送す
ることにより、またはこれらの組み合わせにより達成される。本明細書で使用の
ように、短縮化されたウェブは短縮化方法に関係なくその中にクレープを有する
【0032】 クレープ加工は通常、それに接着されたウェブを有するクレープ加工用面に近
接配置されたクレープ加工用ドクター・ブレードにより行われる。クレープ加工
は、1992年4月24日発行のソーダイ(Sawdai)の米国特許第4,919,
756号明細書に従い行われ、これの開示事項は参照として本明細書に取り込ん
でいる。従来のクレープ加工用ブレードは、ブレードとクレープ加工用面間に衝
撃角をつくるようにクレープ加工用面に対して位置する。ここで衝撃角は約70
度乃至約90度の範囲である。クレープ加工用接着剤はクレープ加工用面に直接
付与される。ポリビニルアルコール、獣たん白質にかわ、またはこれらの混合物
を含むクレープ加工用接着剤が、当該技術によく知られ、利用される。1975
年12月16日発行のベイト(Bates)の、参照として本明細書に取り込まれた
米国特許第4,501,640号明細書はポリビニルアルコール・クレープ加工
用接着剤を教示している。1985年2月26日発行のソエレン(Soerens)の
米国特許第4,501,640号明細書、1993年2月16日発行のファーマ
ン(Farman,Jr)の米国特許第5,187,219号明細書、1996年2月2
7日発行のエドワーズ外(Edwards et al)の米国特許第5,494,554
号明細書は種々の種類のクレープ加工用接着剤を記述している。選択的に、CREP
ETROL R 6390として市販の種々の可塑剤が、ハーキュレス社(Hercules Inc.,デラウエア州、ウイルミントン)から入手できる。
【0033】 短縮化は“微小縮小”として一般的にいわれる方法を含む。微小縮小はウェブ
をある走行面(典型的に多孔性部材または抄紙ベルト)から別のそれより低速の
走行面(典型的に転移ベルト)へ移送することを含む。参照として本明細書に取
り込んでいる米国特許第 4,440,597号明細書は“湿潤−微小縮小”を
詳細に述べている。簡単にいえば、湿潤−微小縮小は低繊維濃度を有するウェブ
を第1部材(多孔部材)から第1部材より低速で走行する第2部材(たとえば環
状透かし織ファブリック)へ移送することを含む。米国特許第4,440,59
7号明細書によれば、移送前の好ましいウェブの濃度は、好ましくは約10乃至
約30繊維重量%であり、そして最も好ましい濃度は約10乃至15%である。
1997年12月19日出願のキャロル外(Carol A.Mclaughlin et al)の
“短縮されたセルロース構造体を製造する方法と装置”と題する特許出願(P&G
整理番号#6966)が参照として本明細書に取り込んでいる。
【0034】 本発明方法の次の段階は短縮されたウェブ60を受けるように設計された作用
面20を準備することを含む。図1−図7は作用面20の種々の実施例を示す。
実施例に関係なく、好ましい作用面20は流体透過可能な複数の微小区域すなわ
ち膨張導管25を全域に有する。本明細書に使用の用語“流体透過可能な”は、
流体たとえば液体(水)または気体(空気または水蒸気)を重大な詰まりなしに
導管25を通り送る導管25の能力をいう。導管25は“膨張導管”といわれる
が、それが、ウェブ選択部がその中で外側に膨張することができる、空隙領域を
提供するからである。これは以下にさらに詳細に説明される。好ましい膨張導管
25は詰まりのないオリフィスまたは孔を作用面20の全域に有する。好ましく
は、膨張導管25は事前選出模様で配置される、またさらに好ましくは配置模様
は作用面の全域で非ランダムで、かつ反復する。
【0035】 1つの好ましい作用面20は図1−図3に示すように補強構造体23に結合し
た枠組み21を有するベルトにより形成される。好ましくは、枠組み21は樹脂
製である。枠組み21は補強構造体23から外側に突き出していることにより網
状組織領域22を形成する。これは図1−図6に最もよく示される。この種類の
ベルトは参照として本明細書に取込んでいるまた上述のいくつかの米国特許明細
書に記述される。図1、図6および図2に示す実施例では、網状組織22は本質
的に連続しておりまた目視的に単一平面である、そして流体透過可能な複数の導
管25は複数の別々のオリフィスまたは孔を有する。これは全域に分散しており
また本質的に連続した網状組織22により取囲まれている。本明細書に使用の用
語“本質的に連続した”は、完全幾何学的連続性の中断が、好ましくないけれど
も、この中断が枠組み21と網状組織22の性能に悪影響しない限り、許容され
ることを示す。枠組み21(およびかくして網状組織22)の絶対的連続性の中
断が作用面20の全体設計の一部として意図される実施例(示されない)が可能
であることにも十分注目しなければならない。
【0036】 好ましくは、導管25は事前に選定した模様で網状組織22の全域に配置され
る、そして、さらに好ましくは、導管25の配置模様はたとえば連続網状模様の
ように非ランダムで反復する、最も好ましくは図6に示される。連続網状組織2
2と別々の流体透過可能な膨張導管25を有するベルトは主に以下の、参照とし
て本明細書に組込んでいる明細書に開示される。それらは、1985年7月9日
発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,528,239号明細書、19
85年7月16日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第4,529,48
0号明細書、1987年1月20日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第
4,637,859号明細書、1992年3月24日発行のトロクハン外(Trok
han et al)の米国特許第5,098,522号明細書、1994年1月4日
発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第5,275,7000号明細書、1
994年8月2日発行のトロクハン(Trokhan)の米国特許第5,334,28
9号明細書、および1985年11月15日発行のスマルコスキ外(Smurkoski et al)の米国特許第5,364,504号明細書である。
【0037】 代わりにまたは連続網状組織22に加えて、模様付き作用面20は別々の区域
を有する。図3と図7は、補強構造体23から外側に伸びる別々の突出部27に
より形成されそして本質的に連続した導管25の区域により相互から分離した複
数の別々の区域を有する作用面20を示す。個々の突出部により形成された別々
の区域は、連続作用区域の文脈で述べた別々の膨張導管25と同様の別々の膨張
導管25を全域に有する。別々の突出物を有する枠組み21を有するベルトは、
本明細書に参照として取り込んでいる1993年9月14日発行のトロクハン外
(Trokhan et al)の米国特許第4,245,025号明細書、1996年6
7月18日発行のトロクハン外(Trokhan et al)の米国特許第5,527,
428号明細書に主として開示される。また、ファブリック面より上部に出た別
々の突出物を有する製紙用ベルトは、1995年4月12日出願のウェンド外(
Wends et al)の欧州特許出願第95105513.6号明細書、公開番号第
0667612A2により製造される。
【0038】 作用面20は流体透過可能なプラテンまたは、好ましい連続法では図5に模式
的に示すように流体透過可能な環状ベルトまたはバンド28を有する。環状ベル
トまたはバンド28は抄紙方向に連続的に走行するように設計される。バンド2
8の流体透過性はバンド28にその厚さを貫通して(好ましくは、既決模様に従
い)孔をあけることまたは、他の普通の手段により膨張導管25を提供すること
が成される。好ましくは、バンド28は流体透過可能なファブリック50に近接
配置される(図4と図5)。ファブリック50は好ましくは、ウェブ60からフ
ァブリック50中へ追い出された水分を受容できるに十分な量の空隙を有しなけ
ればならない。このことは以下にさらに詳細に説明する。ファブリック50は織
布または不織布が可能である。1つの好ましいファブリックは、アルバニー社(
Albany International Engineered Fabrics,テネシー州、ポートランド)製
のSpiral Weave Duraflex Belt である。
【0039】 本発明方法の次の2つの段階は短縮されたウェブ60を作用面20上に載せそ
してウェブ60を湿潤することからなる。これらの段階は順番にまたは同時に行
う。乾燥短縮ウェブ60を最初に作用面20上に載せる場合は、引き続き水分を
、作用面20と協同するウェブ60に付加することができる。本発明方法で短縮
されたウェブ60を最初に湿潤しそして次に作用面に載せる場合には、湿潤移送
を、ウェブ60を作用面20上に載せる段階に用いる。当業者が認識するように
、湿潤移送は湿潤ウェブを1つの担体(多孔性部材またはベルト)から別の担体
へ真空または差圧を利用して移送することからなる。
【0040】 種々の手段が短縮されたウェブ60の湿潤に使用される。たとえば、短縮され
たウェブ60は水をスプレーされ、または水蒸気で湿潤される。好ましくは、ウ
ェブ60は水分約95%乃至約25%を持つように湿潤する。さらに好ましくは
、湿潤後のウェブ水分は約80%ないし約40%である。
【0041】 本発明に従えば、全てのウェブ60が必要水分を持つように湿潤することがで
きる。あるいは、水分はウェブ60の選択部62に主として付加する。本明細書
で使用のウェブ60の“選択部”62は、ウェブを作用面20上に載せたとき、
作用面20の膨張導管25に対応する部分である。好ましくは、選択部62は、
膨張導管25の存在のため作用面20と直接かつ即時には接触しない。水分がウ
ェブ60の選択部62に主として付加する段階では、短縮されたウェブ60を湿
潤する段階はウェブ60を作用面20上に載せる段階後にまたはこれと同時に行
うことが好ましい。
【0042】 ウェブ60に付加する水分は種々の製紙用添加剤たとえば柔軟化剤または結合
抑制剤を含んでもよい。たとえば以下の添加剤が含まれるがこれらに限定されな
い。すなわち、1996年6月18日発行のフェレシュテーコウ外(Fereshtehk
hou et al)の米国特許第5,527,560号明細書に記載のノニオン界面
活性剤、1996年11月12日発行のアンプルスキ(Ampulski et al)外の
米国特許第5,573,753号明細書に記載の第四アンモニウム化合物、ポリ
シロキサン化合物および結合剤を含有する柔軟化組成物、1997年4月29日
発行のファン外(Phan et al)の米国特許第5,624,532号明細書に記
載の水溶性多価水酸基化合物、1996年2月2日発行のエドワーズ外(Edward
s et al)のカナダ特許第2,118,529 号明細書に記載の結合抑制剤
、1998年2月10日発行のジェニイ外(Jenny et al)の米国特許第5,
716,498号明細書に記載の柔軟化剤、1997年12月9日発行のアオフ
ェソ外(Awofeso et al)の米国特許第5,695,607号明細書に記載の
カチオン窒素含有の柔軟化剤/結合抑制剤、1996年9月3日発行のシュレー
ダー外(Schroeder et al)の米国特許第5,552,020号明細書に記載
の柔軟化剤/結合抑制剤、1997年1月7日発行のカウン外(Kaun et al)
の米国特許第5,591,306号明細書に記載のカチオン性シリコン、および
その他である。他の機能性添加剤たとえば洗浄剤、エマルジョン、香料、孔細菌
剤と抗バクテリア剤、および湿潤強度向上樹脂もまた水分に含んでもよい。
【0043】 本発明によると、ウェブ60またはウェブ選択部62に付加された水分は選択
部62のクレープを緩和させる。その結果、選択部62はウェブ60の全体的面
から外側に膨張し、このようにしてウェブ60の嵩を増加する。好ましくは、選
択部62は作用面20の膨張導管25中に膨張する。同時に、本発明により、ウ
ェブ60の残部はその中のクレープを維持する。本明細書で使用の、クレープを
維持するウェブ残部はウェブ60の“面接触部”61からなるとして定義される
。これは、面接触部61は、膨張導管25に対応する選択部62と対照的に、作
用面20と直接かつ即時に接触するためである。
【0044】 水分がウェブ選択部62のみに付加する実施例では、面接触部61は主に湿潤
されないためクレープを維持する。さらに、作用面20は、作用面20と面接触
部61間の摩擦を高めるため処理される。この摩擦は好ましくは、面接触部61
が作用面20に相対的に横方向に動くことを阻止するに十分でなければならない
。作用面20と面接触部61間の摩擦は、たとえば面接触部61の横方向移動を
阻止または制約するようにそれを機械的にかみ合わせるべく設計して作用面20
に表面粗さを与えることにより、高められる。代わりにまたは付加的に、作用面
20を適正な接着剤で処理して、面接触部61を作用面20に一時的に接着する
ことができる。表面粗さも接着剤処理も図に説明していないが、これは当業者が
両実施例を容易に心に描くからである。作用面20とウェブ60の接触面61と
の間に十分な摩擦をつくる他の手段を、接触面61の作用面20に対する相対的
横移動を阻止するために本発明の装置に採用してもよい。
【0045】 クレープが水分の影響下に選択部62で緩和された後、ウェブ60の残部はク
レープを維持し、ウェブ60は少なくとも2つの全く異なる区域を有する。すな
わち、その中のクレープを維持したウェブの既に短縮された部分により形成され
た区域(すなわち、面接触部61からなる)およびウェブ60の全体的面から外
側に伸びそしてそれにより好ましくは面接触部より増加した厚さを有するクレー
プ緩和部により形成された区域(すなわち、選択部62からなる)である。各区
域は、上述したように作用面20の設計により、実質的に連続または複数の別々
の微小区域、またはこれらの組み合わせである。好ましくは、最終製品ではクレ
ープ緩和選択部62は、ウェブの短縮された部分により形成された平面から外側
に伸びる複数の別々の半球状物を有する。半球状物はウェブ60(図2−図5)
の片面またはウェブ60の両対向面(図5Aと図8)から伸びる。
【0046】 選択的に、ウェブ60の湿潤された選択部62は作用面20の膨張導管25中
への偏向を受け、作用面20の膨張導管25中へのウェブ60の選択部62の膨
張を容易にする。種々の偏向手段が本発明の方法と装置10に用いられる。当業
者は真空圧または差圧が偏向手段として用いられることを知っている。偏向手段
には、好ましくは圧力下で、選択部62と作用面20の膨張導管25とを通過す
る蒸気または水が含まれる。偏向手段としての蒸気と水の組み合わせもまた本発
明で考慮される。
【0047】 装置10の1つの好ましい実施例はプレス面30を有する。プレス面30はウ
ェブ60を作用面20に対して押込めるまたは刻印するために設計された面であ
る。プレス面30は作用面20の反対側にありそして好ましくは作用面20に実
質的に平行である。線画はプレス面30と作用面20を実質的な平面として示す
けれども、プレス面と作用面30、20共に、これらがウェブ60をこれらの間
で収容しそして押込めることができる限り、曲面であることが可能であり、また
は別の非平面形状を有することが可能である。
【0048】 図1−図8はプレス面30のいくつかの典型的実施例を示す。図1と図2では
、プレス面30は実質的に平坦で模様無しの領域を有する。図3と図4では、プ
レス面30は、好ましくは既決模様を有する突出領域31を有する。突出領域3
1は、作用面20の網状組織22の関連で先に説明したように、実質的に連続し
たまたは代わりに別々の領域を有する。プレス面30の連続領域と隔離領域の組
み合わせもまた本発明で考慮されている。図3と図4は、プレス面30の突出部
31の少なくとも一部が作用面20の膨張導管25に対応していることを示す。
これらの2つの実施例では、偏向手段は作用面20の膨張導管25に対応する、
プレス面30の突出領域31を有する。突出部31によって、導管25中への選
択部62の膨張が容易になる。
【0049】 図4と図8に示すように、プレス面30は、平坦であっても突出部31を有し
ても、作用面20と同様な膨張導管35を有する。図4は突出部31に対応する
膨張導管35を示し、図8は突出部31に対応しない導管35を示す。いずれの
場合も、しかしながら、ウェブ60がプレス面30と作用面20の間で圧迫され
るとき、図4と図8に示すように、プレス面30の膨張導管35の少なくとも一
部は作用面20の膨張導管25に対応する。勿論、プレス面30のいずれの膨張
導管35も作用面20の膨張導管25に対応しない実施例が可能である(示され
ない)。
【0050】 図5は十分な水分量を保持できる焼結状層40の表面を有するプレス面30の
実施例を示す。焼結状層40はウェブ60を湿潤する1つの好ましい手段である
。焼結状層40は任意の適正材料から作ることができる。焼結状層40に対する
1つの適正材料は、モット社(Mott Co.,コネチカット州、06032−31
59、スプリング・レーン・ファーミントン84)製の直径約40μmの孔を有
する焼結ステンレス鋼である。好ましくは、焼結状層40は、本明細書に定義さ
れる必要濃度/水分にウェブ60を湿潤するに十分な量でその中に水分を保持す
ることができる。
【0051】 本発明の装置10は好ましくは支持面24をさらに有する。支持面24は、図
4、図5および図8に示すように、作用面20を支持面24とプレス面30の間
に介在させることができまた作用面20がプレス面30に向いているように設計
された、面である。好ましくは支持面24は作用面20に直接接触しない。この
ことは、図4と図5に示すように、作用面20と支持面24の間に間隔Dが存在
する。好ましくは、支持面24は、図4と図5に示すように、ファブリック50
を介して作用面20と協同している。支持面24を有する、本発明の装置10と
方法の実施例では、短縮されたウェブ60を作用面20とプレス面30の間で圧
迫する段階は、プレス面30と支持面24の間で作用面20と協同するウェブ6
0を刻印することを含む。
【0052】 本発明方法の1つの好ましい実施例では、図5に概略説明するように、短縮さ
れた乾燥ウェブ60を始めに任意の普通の手段で作用面20上に載せる。次に、
作用面20に載せられた短縮ウェブ60は、ウェブ60がプレス面30と焼結状
層40を有するプレス面30との間で圧迫されるように、作用面20により接触
させられる。ウェブ60がこのように焼結状層40に接触させられるとき、ウェ
ブ60は水分をウェブの片面で焼結状層40から受け入れはじめる。焼結状層4
0によるウェブ60の湿潤を容易にするため圧力を加えてもよい。
【0053】 本発明の好ましい実施例による場合、温度差がプレス面30と作用面20の間
につくられる。温度差は、ウェブ60の少なくとも選択部62に付加された水分
を、面30,20の1つから他面20,30への向きで選択部62を貫通して移
動させるに十分でなければならない。好ましくは、プレス面30と作用面20間
の温度差は、プレス面30をT1に加熱し、そして支持面24をT1より十分に低
い温度T2に保持することによりつくられる。このようにして、プレス面30と
作用面20間の温度差は、好ましくはプレス面30と支持面24間の温度差をつ
くることにより与えられる。図には好ましい配置が説明されており、ここではプ
レス面30に接触するウェブの片面が始めに湿潤され、そして水分は、プレス面
30から作用面20へそしてさらに作用面20の膨張導管25を通過してファブ
リック50中へ温度差の下で追い出される。しかしながら、当業者は、作用面2
0の温度がプレス面30の温度と比較して十分に高い場合ウェブを通過する水分
移動の向きは反対にすることができることを理解しなければならない。また、本
明細書で使用の用語“プレス面”および“作用面”は関連用語であり、そして膨
張導管はプレス面30と作用面20の両方または片方のいずれに備えられてもよ
い。その結果、ウェブ60の選択部62はプレス面30と作用面20の両方また
は片方のいずれの導管によっても膨張することができる。
【0054】 好ましい実施例では、プレス面30を支持面24の温度T2よりも高い温度T1
を有するように加熱する。図4では、プレス面30と支持面24間の温度差ΔT
により焼結状層40に含まれる水分がウェブ60中を通過して支持層24へ向け
て移動する。ウェブ60の面接触部61はプレス面30と作用面20の間で十分
に圧迫されるので、ウェブ接触部61のクレープは、プレス面30からウェブ6
0を通過して支持面24へ向けて追い出される水分による影響を受けない(また
は所望の場合、低い程度で影響を受ける)。しかしながら、図5に示すように、
作用面20の膨張導管25の存在によって、選択部62は、膨張導管25に対応
しており、圧迫されない、または仮にプレス面30と一緒の片面では圧迫される
。それ故、選択部62は支持面24へ向けて比較的自由に膨張する。プレス面3
0と支持面24間の好ましい温度差ΔTは少なくとも27.8℃(50度F)で
ありそして、さらに好ましい温度差ΔTは少なくとも55.6℃(100度F)
である。“低温度”面(すなわち図4、図5、および図8の支持面24)は好ま
しくは100℃(212度F)未満である。
【0055】 図5Aは、選択部62がウェブ60の両面で比較的圧迫されない実施例を示す
。なぜならば、図5Aでは作用面20の膨張導管25がプレス面30の膨張導管
35に対応しているからである。図5Aは、同一選択部62が選択部62の相互
対向両面で外側に膨張するけれども、選択部62の一部がウェブ60の片面で外
側に膨張する一方選択部62の他部がウェブ60の他(対向)面で膨張する実施
例が可能である(また好ましくすらある)ことを示す。図8に示すように、選択
部62がウェブ60の相互対向両面で外側に部分的に膨張する、すなわち選択部
62の一部のみがウェブ60の両面で膨張する実施例がまた可能である。図8で
は、プレス面30の導管35は作用面20の導管25に部分的に対応している。
【0056】 好ましくは、選択部62は膨張導管25と35によって自由に膨張できる。選
択部62および導管25を通過して支持面24へ向けて移動する水分により膨張
導管25中への選択部62の膨張が容易になることによってウェブ60の選択部
62のクレープが緩和される。ウェブ60の湿潤選択部62は膨張導管25およ
び/または35中へ膨張するので、選択部62の厚さが増加することによりウェ
ブ60の全体的な嵩が増加する。最終ウェブ製品では(示されない)、選択部6
2は、平面図では膨張導管25および/または35を含め作用面20の模様に本
質的に類似である模様を有する。面接触部61を構成する、好ましい連続的で依
然として短縮された領域が強さを与える一方、クレープ緩和選択部62を構成す
る別々の半球状物は嵩を出し、そしてこのようにして最終ウェブ製品の柔軟性と
吸収性を改良する。面接触部の更なる濃密化により最終ウェブ製品の強さがさら
に改良される。
【0057】 好ましくはないけれども、ウェブ選択部62を通過して圧力下で移動する水蒸
気を、プレス面30と支持面24を使用しなくとも、またプレス面30と支持面
24間の温度差ΔTの支援無しに本発明で使用してもよい。当業者は、水蒸気を
圧力下で選択部62に浸透させそして膨張導管25を通過して移動させることに
よって選択部62のクレープを緩和させ膨張させる実施例(示されない)を容易
に心に描く。後者実施例では、水蒸気は好ましくはファブリック50中で凝縮し
そして再利用される。
【0058】 図4と図5は2つの対向部材を有する、本発明の装置10の好ましい実施例を
示す。これらは、プレス面30を有するプレス部材36および支持面24を有す
る支持部材26である。本発明の好ましい連続方法では、プレス部材36と支持
部材26の各々は抄紙方向に走行する環状ベルトまたはバンドを有する。図5で
は、プレス部材36は焼結状層40を有し、そして支持部材26は水分受容ファ
ブリック50と協同しており、また環状ベルトを有する。好ましくは、ウェブ6
0の選択部を通り作用面20の膨張導管25を通過して追い出された水分は作用
面20と支持面24間に配置されたファブリック50中で凝縮する。好ましくは
、当該技術によく知られる、水分を収集しそして再利用する手段は、本発明の方
法に使用される。
【0059】 図2−図5に示すように、ウェブ60の選択部62は作用面20の膨張導管2
5に対応する、そしてウェブ60の面接触部61は作用面20に対応しまたこれ
と接触する。図2−図5では、面接触部61は作用面20とプレス面30の間で
圧迫される。先に説明したように、加圧は、面接触部61に存在するクレープを
維持するように、面接触部61を作用面20に垂直方向に有効に圧迫するに十分
でなければならない。しかしながら、所望により、加圧は面接触部61のクレー
プを維持するに必要な以上に加えてもよい。後者の場合、面接触部61は濃密化
する一方、膨張導管25に対応する選択部62は濃密化されない、または所望に
より面接触部61よりも低程度に濃密化される。短縮された面接触部61を濃密
化することにより、ウェブ強さの更なる改良を達成できる。当業者は、面接触部
61と選択部62の濃密化程度の差異が付与された圧力および作用面20とプレ
ス面30の相対的幾何学形状に依ることを理解する。所望により、ウェブ60の
選択部62はまた作用面20に垂直方向に圧迫される。たとえば、選択部62は
図4に示すようにプレス面30とファブリック50の間で刻印される。後者の場
合、ウェブ60の面接触部61も選択部62も濃密化されるが、濃密化の程度は
異なる。面接触部61に付与される圧力と選択部62に付与される圧力の間の圧
力差は、一方ではプレス面30とこれに対応する作用面20の間の間隔により、
そして他方ではプレス面30と選択部62の膨張を制限する面すなわち図3の補
強構造体23の面または図4のファブリック50の面との間隔により、管理され
る。
【0060】 図3と図4はプレス面30に重ねられた作用面20の2つの代表的実施例を示
す。図3では、プレス面30は突出領域31を有する。突出領域31の一部すな
わち31bとして指定される突出領域は作用面20に対応する(作用面20とず
れずに合致する)。他の突出領域31すなわち31aとして指定される突出領域
は作用面20の膨張導管25に対応する(膨張導管25とずれずに合致する)。
図3と図7に示す作用面20の実施例は連続膨張導管25により取囲まれる別々
の突起物27を有するけれども、作用面20とプレス面30の双方の突出領域は
上述されそして図6に最もよく示される連続網状組織22を有してもよい(そし
て好ましくは必ず有する)ことを理解しなければならない(当業者は、図3に示
す略側面図は図6に示す連続模様と図7に示す隔離模様との両方を有する網状組
織22に等しく適用可能であることを理解する)。
【0061】 図3では、プレス面30の突出領域31の一部すなわち突出領域31aは、作
用面20のいずれの対応突起物27も有していないゆえにいかなる対応作用面2
0も有していないことに用心深く注目しなければならない。なお、ウェブ60の
選択部62は突出領域31aと補強構造体23との間で部分的に圧迫される。選
択部62は選択部61に比較して低程度に圧迫される。突出領域31aは作用面
20の膨張導管25に対応するので、温度差ΔTの下で水分は、上述のように、
突出領域31aからウェブ60を通って移動する。図3に示す実施例では、選択
部62を補強構造体23に向けて部分的に刻印する突出領域31aにより引起さ
れる圧力は、面接触部61を作用面20に対して刻印する突出領域31bにより
引起される圧力よりも低い。それゆえ、図3に模式的に示す実施例では選択部6
2は作用面20に垂直な方向に比較的拘束されない細分部62aと作用面20の
膨張導管25に対応する突出領域31aにより拘束されそして部分的に刻印され
る細分部62bとを有する。理論に拘束されることを望まないけれども、出願人
は、作用面20とプレス面30のこの主要な配置により少なくとも以下の3つの
異なる微小区域を有するウェブが製造されると信じる。すなわち、作用面20に
垂直方向に圧迫されまたその中のクレープを実質的に維持している面接触部61
により形成された第1微小区域、作用面20に垂直方向に部分的に圧迫されまた
部分的に膨張している細分部62bにより形成された第2微小区域、および作用
面20に垂直方向に比較的圧迫されずまたその中のクレープを実質的に緩和され
そして作用面20に垂直方向に膨張している細分部62aにより形成された第3
微小区域である。
【0062】 図4には本発明の装置10の別の代表的実施例が示され、プレス面30の突出
領域31は、作用面20の導管25とずれずに合致している結果、ウェブ60が
プレス面30と作用面20の間で圧迫されたとき、突出領域31によって選択部
62の作用面20の膨張導管25内への偏向が容易になる。図4では、プレス面
30の突出領域31は作用面20の膨張導管25に対応しておりそしてウェブ6
0の選択部62と接触している。ウェブ60が刻印されるとき、図4に示すよう
に、突出領域31は、接触により、選択部62を導管25中へ押込むことにより
選択部62を膨張させる。
【0063】 図2−図5は作用面20とウェブ60の全体的面とに実質的に垂直に膨張して
いるウェブ60の選択部62を示すけれども、選択部62の“斜めの”膨張もま
た本発明で考慮される。“セルロース性ウェブ、斜めの断面構造を有する製紙用
ベルトを用いそれを製造する方法および装置”と共に題する2つの特許出願、出
願番号08/858,662号明細書および出願番号08/858,661号明
細書を参照として本明細書に取込んでいる。前者の出願明細書は、補強構造体と
協同する樹脂状枠組みを有しそしてその中に複数の別々の導管を有し、少なくと
も一部の導管がベルトの面に対し相対的に“斜めの”位置を有する製紙用ベルト
を開示している、すなわち導管の軸とベルトの面とがそれらの間で鋭角を形成す
る。後者の明細書は、補強構造体と協同する複数の樹脂状突起物および連続導管
を有し、少なくとも一部の突起物がベルトの面に相対的に斜めであるベルトを開
示している、すなわち突起物の軸とベルトの面はそれらの間に鋭角を形成する。
これらの実施例は本明細書に示していない。これは、先に本明細書に引用した2
つの特許出願明細書を考慮して当業者はウェブ60の選択部62の“斜めの”膨
脹を容易に心に描くことができるからである。
【0064】 ウェブ60は、本発明の方法で処理された後、所望により、再度短縮されても
よい。本明細書で使用の用語“再短縮化”は既に少なくとも部分的に短縮された
ウェブを短縮する工程を言う。たとえば、既に短縮された部分61と膨脹した選
択部62を有するウェブ60をクレープ加工用面に接着しそして次にクレープ加
工ブレードでクレープ加工してもよい。
【0065】 説明の目的でまた限定の目的ではなく、以下の具体例を提示する。約17.9
g/m2(約11lb/3000ft2)の坪量と152μm(6.0mil)の厚
さを有し普通に製造されクレープ加工された紙ウェブを、本発明の方法に従いク
レープ緩和させそして試験した。以下の表は試験結果を示す。
【0066】
【表】 比較のため、本発明の方法で処理しなかった、152μm(6.0mil)の厚
さを有する乾燥ウェブの原紙試料を表の第1行に示した。
【0067】 試験Iと試験IIは、主に図5に示す本発明の装置10を用いて行った。さらに
具体的には、この装置10は複数の膨脹導管25をその中に有する15.2cm
×15.2cm(6in×6in)のプラテン面により形成される作用面20お
よび焼結状層40の面により形成されるプレス面30を有する。導管25は、プ
ラテン28が40%開口面積を有する(すなわち導管25が全プラテン面の40
%を有する)ように互い違い配置模様で作用面20の全域に分布する。プラテン
28は多孔金属、14ゲージALから製作する。各導管25は0.318cm(
0.125in)の口径を有する。焼結状層40は、40μmの孔径を有する、
モット社(Mott Co.,)製でそして本明細書で先述の15.2cm×25.4
cm×0.198cm(6in×10in×0.078in)焼結ステンレス鋼(
Sintered Stainless Steel)である。プラテン28は、本明細書で先述のスパ
イラル織デュラフレックス(Spiral Weave Duraflex)・ベルトの15.2c
m×15.2cm(6in×6in)部分から形成された凝縮ファブリック50
に隣接する。
【0068】 試験IIIと試験IVは図5aに模式的に示す装置10を用いて行った。この装置
10は、先のパラグラフで記述した2つの相互に対向する15.2cm×15.
2cm(6in×6in)プラテン28を有する。プラテン28は、それらのそ
れぞれの導管25、35が図5aに示すように対応するように挿入される。焼結
状層40とファブリック50は先のパラグラフの記述と同じである。
【0069】 試験I―試験IVの全てにおいて、プレス(示されない)を、プレス部材36と
支持部材26を相互に向けて移動させそして作用面20と協同しているウェブ6
0をそれらの間で刻印するために使用した。使用したプレスは、インディアナ(
Indiana)(インディアナ州、46992−0544、ウオボシュ、モリス通1
569)のカーバー社(Carver Inc.,)製のカーバー実験プレス、モデル“
C”である。プレスは、カーバー社から入手可能な15.2cm×15.2cm
(6in×6in)電気加熱プラテン、カタログ番号2101を備える。試験I
―試験IVの全てにおいて、ウェブ60を作用面20とプレス面30の間に挿入し
た。ウェブ60を、少なくとも部分的に湿潤しそしてプレス面30と作用面20
の間で3.79×105Pa(55psi)の圧力で7分間刻印した。次に、乾
燥ウェブ60(約95%の繊維濃度を有する)の選択部の厚さを測定した。
【0070】 試験Iでは、ウェブ60の全試料を約20%の繊維濃度を有するように湿潤し
た。表が示すように、ウェブ60の厚さは、226μm(8.9mils)へ、すな
わち152μm(6.0mils)の原紙試料厚さの48%を超える分量で増加した
。比較のため、試験IIでは、ウェブ60の乾燥(約95%繊維濃度)試料を同一
圧力下で刻印した。得られた厚さは135μm(5.3mils)に過ぎなかった。
【0071】 試験IIIでは、膨脹導管25と35に対応する選択部62のみを約20%の繊
維濃度を有するように湿潤した。選択部62の得られた厚さは208μm(8.
2mils)であったすなわち原紙試料厚さ152μm(6.0mils)の36%を超
える分量で増加した。試験IVでは、ウェブの乾燥(約95%繊維濃度)試料は、
3.79×105Pa(55psi)の圧力で刻印した後で、132μm(5.
2mils)の厚さを有した。
【0072】 ウェブ60の選択部62の厚さは、15g/cm2すなわち95g/in2の圧
縮加重を直径5.08cm(2in)の圧搾機フートで加えたときの“事前調湿
した”選択部62の厚さとして測定した。用語“事前調湿した”は、TAPPI法#
4020M−88に従い23±1℃の温度と50±2%の相対湿度で24時間処
理したウェブを意味する。厚さは、スイング−アルバート社(Thwing−Albert
Co.,ペンシルバニア州、フィラデルフィア)製のスイング−アルバート、モデ
ル89−11厚さ試験機で測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)クレープと平面を有する短縮されたウェブを準備する
    段階、 (b)水分を短縮されたウェブの少なくとも選択部に付加することによりウェブ
    の選択部のクレープを緩和させ、かつウェブの選択部をウェブの面から外側に膨
    脹させる段階、 (c)ウェブの残部のクレープを維持する段階、 とからなる短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法。
  2. 【請求項2】 (a)2つの対向面とクレープとをその中に有する短縮され
    たウェブを準備する段階、 (b)短縮されたウェブをそれらの間に受容するように設計された2つの相互対
    向面を準備し、かつ2つの相互対向面の少なくとも1つの面が流体透過可能な複
    数の膨脹導管を全域に有するようにする段階、 (c)短縮されたウェブを2つの相互対向面間に配置して2つの相互対向面の各
    面をウェブの1つの面と接触させることにより膨脹導管に対応しない短縮された
    ウェブの部分のクレープを維持する段階、 (d)短縮されたウェブが2つの相互対向面間で圧迫されるとき選択部が膨張導
    管に対応する、短縮されたウェブの少なくとも選択部に水分を付加することによ
    りウェブの選択部のクレープを緩和させ、かつ選択部を膨張導管中に膨張させる
    段階、 とからなる短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法。
  3. 【請求項3】 (a)クレープをその中に有する短縮された繊維ウェブを準
    備する段階、 (b)短縮されたウェブをその上に受容するように設計され、かつ流体透過可能
    な膨張導管を全域に有する作用面を準備する段階、 (c)作用面に対向するプレス面を準備し、作用面とプレス面がそれらの間で短
    縮された繊維ウェブを刻印するように設計される段階、 (d)作用面が支持面とプレス面間に配置されるように支持面を準備する段階、 (e)短縮されたウェブを作用面上に配置する段階、 (f)作用面の膨張導管に対応する、短縮された繊維ウェブの、少なくとも選択
    部に水分を付加する段階、 (g)作用面とプレス面との間で作用面に垂直な方向にウェブを圧迫することに
    より膨張導管に対応しない短縮されたウェブの部分のクレープを維持する段階、 (h)温度差を作用面と支持面の間に形成し、好ましくはプレス面の温度が支持
    面の温度よりも高く、温度差が短縮されたウェブの選択部に付加された水分を貫
    通して移動させることにより偏向導管に対応するウェブ選択部のクレープを緩和
    させるに十分である段階、 からなる短縮された繊維ウェブの嵩を増加する方法。
  4. 【請求項4】 短縮されたウェブの湿潤された選択部を圧力下で偏向するこ
    とによりウェブ選択部の膨張を容易にする段階からなる請求項1、2、および3
    のいずれか1項の方法。
  5. 【請求項5】 クレープを維持する段階が、短縮されたウェブの面接触部を
    作用面に接着することによりウェブの面接触部の横方向移動を阻止することから
    なる請求項1、2、3、および4のいずれか1項の方法。
  6. 【請求項6】 水分を少なくともウェブの選択部に付加する段階が、 水蒸気を準備する段階、 水蒸気を少なくともウェブの選択部を貫通して当てることによりその中のクレー
    プの緩和を容易にする段階からなる請求項1、2、3、4および5のいずれか1
    項の方法。
  7. 【請求項7】 ウェブを再度短縮する段階をさらに含む請求項1、2、3、
    4、5および6のいずれか1項の方法。
  8. 【請求項8】 水分をウェブの少なくとも選択部に付加する段階において水
    分が機能性製紙用添加剤からなる群から選択される物質を含む請求項1、2、3
    、4、5、6および7のいずれか1項の方法。
  9. 【請求項9】 クレープを有する短縮されたウェブをその上に受容するよう
    に設計された作用面、 短縮されたウェブを作用面上に配置する手段、 水分を短縮されたウェブの少なくとも選択部に付加することにより選択部のクレ
    ープを緩和させそして選択部を外側に膨張させる手段、 ウェブの残部のクレープを維持する手段、 からなる短縮されたウェブの嵩を増加する装置。
  10. 【請求項10】 クレープを有する短縮されたウェブをその上に受容するよ
    うに設計され、かつ流体透過可能な複数の膨張導管を全域に有する作用面、 短縮されたウェブを作用面上に配置する手段、 水分を短縮されたウェブの選択部に付加して、ウェブが作用面に配置されるとき
    ウェブの選択部が作用面の膨張導管に対応するそしてウェブの面接触部が作用面
    に対応する手段、 クレープをウェブの面接触部で維持して、ウェブが作用面に配置されるとき少な
    くとも選択部に添加された水分が選択部のクレープを緩和させそして選択部を作
    用面の膨張導管中に膨張させる一方、面接触部のクレープを維持する手段、から
    なる短縮されたウェブの嵩を増加する装置。
  11. 【請求項11】 作用面に対向し、かつ作用面上に配置された短縮されたウ
    ェブに接触するように設計されたプレス面をさらに有する請求項9および10の
    いずれか1項の装置。
  12. 【請求項12】 プレス面が突出た領域を有し、好ましくはプレス面の突出
    た領域が作用面の膨張導管と整合する請求項9、10および11のいずれか1項
    の装置。
  13. 【請求項13】 プレス面が膨張導管を全域に有し、好ましくはプレス面の
    膨張導管が作用面の膨張導管と整合する請求項9、10、11および12のいず
    れか1項の装置。
  14. 【請求項14】 作用面がプレス面に対向し支持面とプレス面との間に配置
    されるように作用面と協同する支持面、 プレス面と支持面間に、ウェブの選択部に付加された水分を貫通して移動させる
    ことによりウェブの選択部のクレープを緩和させるに十分である温度差を形成す
    る手段、 を有する請求項9、10、11、12および13のいずれか1項の装置。
  15. 【請求項15】 温度差が約27.8℃(約50度F)乃至約117.8℃
    (約212度F)であり、好ましくはプレス面の温度が支持面の温度より高く、
    温度差によりウェブの少なくとも選択部に付与された水分がプレス面から支持面
    に向かう向きに移動する、請求項9、10、11、12、13および14のいず
    れか1項の方法。
  16. 【請求項16】 ウェブの少なくとも選択部を湿潤する手段が焼結状層を有
    し、好ましくは焼結状層がプレス面を有する請求項9、10、11、12、13
    、14および15のいずれか1項の装置。
  17. 【請求項17】 ウェブの少なくとも選択部を湿潤する手段が水蒸気を有す
    る請求項9、10、11、12、13、14、15および16のいずれか1項の
    装置。
  18. 【請求項18】 プレス面、作用面、および支持面の各面が、抄紙方向に連
    続的に走行するように設計された環状ベルトまたはバンドを有する請求項9、1
    0、11、12、13、14、15、16および17のいずれか1項の装置。
  19. 【請求項19】 短縮されたウェブを2つの相互対向面の間に受容し、かつ
    拘束するように設計された2つの相互対向面の少なくとも1つの面がその全域に
    流体透過可能な複数の膨張導管を有する2つの相互対向面、 短縮されたウェブが2つの相互対向面間に配置されたとき2つの相互対向面の少
    なくとも1つの面の膨張導管に対応する短縮されたウェブの少なくとも選択部を
    湿潤する手段、 ウェブが2つの相互対向面間に拘束されるとき温度差がウェブの少なくとも選択
    部に付加された水分を1つの面から他の面へ向けた向きにウェブを貫通して移動
    させることによりウェブの選択部のクレープを緩和させそして選択部を膨張導管
    中に膨脹させるように、2つの相互対向面間に温度差をつくる手段、 とからなるクレープを有する短縮された繊維ウェブの嵩を増加する装置。
  20. 【請求項20】 2つの相互対向面を抄紙方向に連続走行させる手段をさら
    に有する請求項19の装置。
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