JP2002511324A - ゴルフボール組成物 - Google Patents

ゴルフボール組成物

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JP2002511324A JP2000543211A JP2000543211A JP2002511324A JP 2002511324 A JP2002511324 A JP 2002511324A JP 2000543211 A JP2000543211 A JP 2000543211A JP 2000543211 A JP2000543211 A JP 2000543211A JP 2002511324 A JP2002511324 A JP 2002511324A
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golf ball
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hydrogen
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1の層を有するゴルフボールであって、該層が、鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドから形成され、該鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドの100質量部を基準として、約1〜約99部の少なくとも1の鹸化ポリマーと、約99〜1部の少なくとも1のメタロセン触媒ポリマーとを有するゴルフボール及びその製造方法に関する。前記層は、発泡され又は発泡されなくてよく、またカバー、コア、又は該カバーと該コアの間に配置されるマントル層のどれの少なくとも一部分をも形成しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1995年11月21日提出の米国出願第08/560,763号の一部継続出願、及
び1995年1月24日提出の米国出願第08/377,553号(現在放棄されている)の一部継
続出願で、現在米国特許第5,703,166号である1995年6月7日提出の米国出願第0
8/482,514号の一部継続出願である1996年6月5日提出の米国出願第08/658,338
号の一部継続出願である1997年11月14日提出の米国出願第08/950,197号の一部継
続出願ある。これら各特許はその全体が本明細書に含まれる。
【0002】 (発明の分野) 本発明はゴルフボールに係り、詳細には、少なくとも1の鹸化ポリマー材料と
、単一部位メタロセン触媒を用いた重合プロセスで製造された少なくとも1のポ
リオレフィンポリマーとのブレンドを含んでなる少なくとも1の層を有するゴル
フボールに関する。メタロセン触媒ポリマーは変性しなくてもよく、又は後重合
反応で該ポリマー鎖にグラフトされる少なくとも1のペンダント官能基を含んで
よい。その層は、発泡され、又は発泡されなくてもよく、ボールのカバー若しく
はコアのいずれにも、又はカバーとコアの間に配置されるマントル層に配置され
うる。
【0003】 (発明の背景) バラタカバーを有するスリーピースの糸巻きゴルフボールは、最も熟練したゴ
ルファーに好まれる。このボールは、他のタイプのゴルフボールでは得られない
飛距離、高スピン速度、及びコントロールの組合せを与える。しかし、バラタは
通常のプレイで容易に破損してしまい、そのため平均的なゴルファーに要求され
る耐久性を欠く。 対照的に、アマチュアゴルファーは、通常、飛距離と耐久性の組合せを与える
アイオノマーカバーを有する固体ツーピースボールを好む。硬いアイオノマーカ
バーのため、このボールはほとんど切断されないが、ゴルファーが許容できない
非常に硬い「感触」、及び低スピン速度をも有しており、このボールをドロー又
はフェードすることを難しくしている。スピン速度の相違は、カバーとコア両方
の組成物及び構成の相違に起因しうる。
【0004】 糸巻きバラタボールのコントロールと感触及び固体ツーピースボールの耐久性
を有するゴルフボールを製造するために多くの試みが為されてきたが、完全には
成功していない。理想的なゴルフボールを製造する種々の試みにおいて、ゴルフ
業界は硬いアイオノマー樹脂(すなわち、ASTM法D-2240によって測定される
ショアD硬度スケールで約60〜66の硬さを有するアイオノマー樹脂)を、軟
らかいポリウレタンのような多くの軟らかいポリマーとブレンドしてきた。しか
し、硬いアイオノマー樹脂と軟らかいポリマー材料とのブレンドは、一般にこの
ボールが多くの加工上の問題を示すということで満足いくものではなかった。さ
らに、このような組合せで製造されるボールは、通常飛距離が短い。
【0005】 先行技術のアイオノマーのような1種類のポリマー種のいろいろなブレンド配
合、すなわちオレフィンとα,β−不飽和カルボン酸とのコポリマーは先行技術
で成功しているが、カルボン酸系アイオノマーとバラタ又は他の非イオン性ポリ
マーのような異なるポリマーは、ゴルフボールカバー用途ではうまくブレンドさ
れていない。一般に、先行技術のポリマー成分のブレンドは不混和、すなわち微
視的スケールで不均一であり、かつ不適合、すなわちカルボン酸系アイオノマー
とカルボキシル基を含む他のポリマーとの間に観察されるように混合物中でポリ
マー成分間の強い相互作用が存在しない限り、巨視的スケールで不均一である。
特に、アイオノマーが、イオン性、酸性、塩基性、又は他の極性ペンダント基を
含まないポリオレフィンホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーとブレン
ドされ、かつメタロセン触媒と共に生成されない場合に、この適合性の欠如があ
る。これら混合物は、引張り強さ、衝撃強さ等が劣っていることが多い。それゆ
え、これら不適合性混合物から製造されるゴルフボールは、耐久性、切断耐性等
のようなゴルフボール特性が劣るだろう。対照的に、適合性ブレンドは微視的ス
ケールでは不均一であるが、巨視的スケールでは均一であり、従って有用なゴル
フボール特性を有する。
【0006】 この点に関し、米国特許第5,397,840号は、「イオン性コポリマー」及び「非
イオン性コポリマー」のブレンドを含むゴルフボールカバーを開示している。し
かし、「イオン性コポリマー」は、α−オレフィンとαβ−不飽和カルボン酸の
金属塩とのコポリマーとして定義され、また「非イオン性コポリマー」は、エチ
レン又はプロピレン及びアクリル酸又はメタクリル酸モノマーを含有するコポリ
マー又はターポリマーである。従って、「イオン性コポリマー」の金属塩と、「
非イオン性コポリマー」のアクリル酸又はメタクリル酸モノマーとの間に強い相
互作用が存在し、適合性ブレンドを生成できる。この相互作用は、従来技術のア
イオノマーブレンド及び真に非イオン性又は非極性のポリマー、特にメタロセン
触媒の使用を伴わない方法で製造されるポリマーには存在しない。
【0007】 ポリオレフィンの重合で単一部位のメタロセン触媒を使用すると、狭い分子量
分布及び一様な分子構造を生成し、そのため、ポリマー中のモノマーの秩序及び
配向性、及び分岐する量及びタイプが、各ポリマー鎖で本質的に同一である。狭
い分子量分布及び一様な分子構造は、従来のポリマーでは得られない特性を有す
るメタロセンポリマーを与え、及び特定用途に特異的にあつらえられる独特の性
質を有するポリマーを製造できる。所望の分子量分布及び分子構造は、適切なメ
タロセン触媒と重合条件の選択によって得られる。後重合反応によってポリマー
鎖に適切な官能基をグラフトすることによって、ある用途にその性質をさらに合
わせることができる。
【0008】 グラフトメタロセン触媒ポリマーは、市販品を入手でき、狭い分子量分布と一
様な分子構造を含め、未変性のメタロセン触媒ポリマーとその利点を共有する。
メタロセン触媒ポリマーにグラフトすることによって官能基を付加すると、官能
基化されないメタロセン触媒ポリマー又はメタロセン触媒を使用せずに生成され
るポリマーでは得られない特性を有するポリマーを製造することができる。
【0009】 同時係属出願第08/482,514号に示されるように、メタロセン触媒ポリマーとア
イオノマーは、有用なゴルフボール特性を有する適合性ブレンドを生成する。し
かし、グラフト又は非グラフトメタロセン触媒ポリマー、すなわち単一部位メタ
ロセン触媒によって生成されるポリマー、及びペンダントエステル基含有コポリ
マーに加水分解又は鹸化を行って、通常のカルボン酸系アイオノマーよりも親水
性が低いアイオノマー性ポリマーを生成することによって製造されるエステル系
アイオノマー性ポリマーの適合性ブレンドを含んでなるゴルフボールについての
公知の開示はない。
【0010】 架橋性ポリマー鎖中のアルキルアクリレート単位の加水分解又は鹸化は、Gros
sによって米国特許第3,926,891号に開示されている。これは、ポリマーを水性ア
ルカリ金属水酸化物溶液に溶解し、加熱することによって達成される。生成物は
、溶液を基材上にコーティングして水をエバポレートするか、又は溶液を非溶媒
中に抽出することによって回収される。米国特許第3,970,626号において、Hurst
は、アルカリ金属水酸化物、熱可塑性エチレン−アルキルアクリレートコポリマ
ー及び水の混合物を加熱してアクリレート単位を鹸化し、水性エマルジョンを生
成することを開示している。このエマルジョンは、部分的に乾燥してペースト若
しくは湿性固体に、又は完全に乾燥して固状形態のようにして使用できる。
【0011】 エチレン−アルキルアクリレートコポリマーの加水分解又は鹸化の異なったア
プローチは、Kurkovによって米国特許第5,218,057号で開示されており、鹸化が
起こり、及びコポリマーが相変化するのに十分な温度で、コポリマーを無機アル
カリ金属塩基の水溶液と混合する。通常、コポリマーは該水溶液と混合されると
溶融するだろう。
【0012】 これらすべての従来法は、反応を水性溶媒中で行うか、又はポリマーに水溶液
を添加するかによって、ポリマー成分が水と接触することを必要とする。しかし
ながら、この本質のプロセスはいくつかの欠点を引き起こす。第一に、加水分解
又は鹸化されたポリマー生成物から水を除去することが難しいことである。ポリ
マー生成物は、反応物質であるアクリレートエステルより極性であり、そのため
水のような極性溶媒と会合し、又は水素結合し易い。水のような高度に相互作用
している極性溶媒を除去するのに必要なエネルギーは、非極性又は弱い極性の有
機溶媒についてよりもずっと大きい。第二に、水の存在は、有効な架橋部位とし
て作用する極性イオン領域によって与えられるアイオノマーの機械的性質に有害
な影響を及ぼしうるので、アイオノマー生成物から水を除去することが重要なこ
とである。残った水は、これら領域内のイオン性相互作用を弱め、それによって
、該領域が与える機械的性質の利益を減じてしまう。最後に、水の不完全な除去
は、該生成物アイオノマーが再加熱され、及び例えばゴルフボールに成形される
、後の二次加工段階における困難性を導く。残った水は、水泡の形成によって二
次加工品の表面上に望ましくない不規則性及び不完全さを引き起こしうる。二次
加工ポリマー製品中の残りの水は、ボイドの形成及び二次加工品の支持力や耐久
性といった機械的性質に望ましくない影響を伴う無制御な発泡さえ導きうる。
【0013】 アルカリ金属塩の固体、溶液又はスラリーによるエチレン−アクリル酸コポリ
マーの溶融状態中和については、Walterによって米国特許第3,472,825号に開示
されている。提供されている実施例では、加水分解は、バンバリーミキサー中又
はツーロールミル上で、一定温度でアルカリ水酸化物をコポリマーと混合するこ
とによって行われる。Wlterは、この中和のために押出型ポリマー加工装置の使
用は開示していない。
【0014】 McClainは、米国特許第4,638,034号で、金属水酸化物との溶融状態のエチレン
−アルキルアクリレートコポリマーを鹸化してアイオノマー及び副産物、すなわ
ちアルカノールを生成し、それから任意にそのアイオノマーを酸性にして遊離酸
コポリマーを生成することによって、エチレン−アルキルアクリレートコポリマ
ーからエチレン−アクリル酸コポリマー又はそのアイオノマーを調製する方法を
開示している。このプロセスは、溶融状態で、及び副産物のアルカノール以外は
溶媒又は水が存在せずに進行する。鹸化は、非静的混合条件下、通常はマルチロ
ールミルのような混合溶融ポリマー材料の技術で一般に利用される装置で進行す
る。
【0015】 しかし、034参照文献で開示されている方法は、当該参照文献で教示されてい
るように、単一の操作でブレンド及び鹸化するので、加水分解が速く起こり、同
時に粘度が速く上昇してしまい、最適な品質を与えることができない。この速い
粘度上昇のため、生成する混合物は不均一であり、その結果この材料から製造さ
れる製品の物理的性質は製品全体で一貫性がない。
【0016】 アルキル−アクリレートコポリマーの金属アクリレートコポリマー塩への溶融
状態変換の際、溶融粘度の大きな増加に対応して、メルトフローインデックスが
大きく減少する。いかなる特定の理論によっても拘束するつもりではないが、こ
のメルトフローインデックスの減少は、相対的に非極性の未反応アルキルアクリ
レート又はコモノマー鎖セグメントよりはむしろ、相対的に極性のイオン性塩の
官能性自体が会合するために鹸化反応の際に生じる相対的に極性のイオン性塩の
官能性の傾向によると考えられる。異なる鎖に結合された側基から生じる塩部分
のイオン性領域中への凝集が、溶融コポリマー全体に有効な架橋点を導入する。
有効な架橋は、順次コポリマーの溶融粘度をかなり高め、それに対応してコポリ
マーのメルトフローインデックスを大きく減少させる。
【0017】 ゴルフボール技術において、改良されたパフォーマンスを有し、及び事実上感
触及びスピン速度のいずれの組合せをも有するようにあつらえることのできる高
い耐久性のゴルフボールが要望されている。本発明は、このようなゴルフボール
を提供する。
【0018】 (発明の概要) 本発明は、少なくとも1の層を有するゴルフボールであって、該層が、約1〜
約99部の少なくとも1の鹸化ポリマーと、約99〜1部の少なくとも1のメタ
ロセン触媒ポリマーを含んでなる鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレン
ドから形成されるゴルフボールに関し、ここで部は、鹸化ポリマー/メタロセン
触媒ポリマーブレンドの100質量部を基準とする。該層は、発泡され又は発泡
されなくてよく、及びカバー、コア、又は該カバーと該コアとの間に配置される
マントル層のどれの少なくとも一部分をも形成しうる。 好ましいメタロセン触媒ポリマーとしては、ポリエチレンのようなオレフィン
性ホモポリマー、及びエチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、及
びノルボルネンとのコポリマー、及びプロピレンのオレフィン性ホモポリマー及
びプロピレンとブテン、ヘキセン、オクテン、及びノルボルネンとのコポリマー
が挙げられる。しかし、メタロセン触媒ポリマーは、次式のいずれのメタロセン
触媒ポリマーでもよく:
【0019】
【化7】
【0020】 式中、 R1は、水素であり; R2は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群より
選択される低級アルキルであり; R3は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群より
選択される低級アルキルであり; R4は、H、CH3、C25、C37、C49、C511、C613、C715、C817、C919、C1021、及びフェニルからなる群より選択され、R4内の0〜
5個のHは、COOH、SO3H、NH2、F、Cl、Br、I、OH、SH、シ
リコーン、低級アルキルエステル及び低級アルキルエーテルからなる群より選択
される置換基で置換されていてよく、ただし、R3とR4が一緒になって二環式環
を形成でき; R5は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であ
り; R6は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であ
り;及び xは、ポリマーの99〜50質量パーセントの範囲であり、yは、ポリマーの1
〜50質量パーセントの範囲であり、及びzは、ポリマーの0〜49質量パーセ
ントの範囲である。
【0021】 鹸化ポリマーは、通常は2〜8個の炭素原子を有する第1オレフィン性モノマ
ー成分と、4〜22個の炭素原子及び少なくとも1個のエステル基を有する不飽
和カルボン酸ベースアクリレート系エステルを含んでなる第2モノマー成分とを
含み、前記エステル基の少なくとも一部分が、無機金属塩基で鹸化されている。
有用な無機金属塩基としては、限定するものではないが、リチウム、ナトリウム
、カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、
亜鉛、アルミニウム、チタン、タングステン、ジルコニウム、白金、ルビジウム
、及びストロンチウムのような少なくとも1の金属カチオン、及びハイドロオキ
シド、アルコキシド、アセテート、カーボネート、ビカーボネート、オキシド、
ホルメート、及びニトレートのような少なくとも1のアニオンが挙げられる。 典型的には、第1モノマー成分は、次式のような不飽和の末端点を有するα−
オレフィンモノマーであり:
【0022】
【化8】
【0023】 式中、R7は水素又はアルキル基であり、及びR8は、水素、C1〜C5を含む低
級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環である。好ましくは、第1モノマー成
分はエチレンである。 典型的には、第1モノマー成分は、全ポリマー質量の約1〜約99質量パーセ
ント、好ましくは全ポリマー質量の約10〜約95質量パーセント、最も好まし
くは全ポリマー質量の約10〜約70質量パーセントを構成する。 典型的には、第2モノマー成分は、次式を有する不飽和アクリレート系エステ
ルであり:
【0024】
【化9】
【0025】 式中、R9は水素又はアルキル基であり;R10は、水素、C1〜C5を含む低級
アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であり;R11は、n=1〜18のCn2 n+1 及びフェニルからなる群より選択され、R10内の0〜5個のHは、COOH
、SO3H、NH3、無水コハク酸及びそれらの塩、F、Cl、Br、I、OH、
SH、エポキシ、シリコーン、低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル、
及び芳香環又はヘテロ環で置換されていてよく、ただし、R10とR11が一緒にな
って二環式環を形成できる。典型的には、第2モノマー成分は、全ポリマー質量
の約99〜約1質量パーセント、好ましくは全ポリマー質量の約90〜約5質量
パーセント、最も好ましくは全ポリマー質量の約90〜約30質量パーセントを
構成する。 鹸化ポリマーは、第3モノマー成分を含んでもよい。有用な第3モノマー成分
としては、一酸化炭素、二酸化イオウ、無水物モノマー、不飽和モノカルボン酸
、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン、及び4〜21個の炭素原子を有する
アルキル酸のビニルエステル又はビニルエーテルが挙げられる。好ましい第3モ
ノマー成分は、次式のモノマーを包含し、
【0026】
【化10】
【0027】 式中: R12は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R13は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R14は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R15は、水素又はC1〜C5を含む低級アルキルであり; R16は、水素、又はn=1〜18のCn2n+1及びフェニルからなる群より選
択され、R16内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH3及びそれらの塩、
F、Cl、Br、I、OH、SH、シリコーン、低級アルキルエステル、低級ア
ルキルエーテル、及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される置換基で置
換されていてよく、ただし、R15とR16が一緒になって二環式環を形成でき; R17は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R18は、水素又はC1〜C5を含む低級アルキルであり; R19は、水素、又はn=1〜18のCn2n+1及びフェニルからなる群より選
択され、R19内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH3及びそれらの塩、
F、Cl、Br、I、OH、SH、エポキシ、シリコーン、低級アルキルエステ
ル、低級アルキルエーテル、及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される
置換基で置換されていてよく、ただし、R18とR19が一緒になって二環式環を形
成できる。
【0028】 典型的には、第3モノマー成分は、鹸化ポリマーの全ポリマー質量の約0〜4
9質量パーセントを構成する。ポリマーのモノマー成分は、ランダム、交互、ブ
ロック又はグラフト配列で存在してよく、また鹸化ポリマーは、アイソタクチッ
ク、シンジオタクチック、アタクチックポリマー、又はそれらの組合せでよい。 グラフト化剤を、少なくとも1の鹸化ポリマー又はメタロセン触媒ポリマーに
添加してグラフトポリマーを形成してもよい。好ましいグラフト化剤は、次式を
有する無水物であり:
【0029】
【化11】 式中、R20及びR21は同一又は異なり、典型的には水素、直鎖若しくは分岐鎖
アルキル、又は置換若しくは無置換カルボキシル基である。 典型的には、グラフト化剤は、ポリマーの約1〜約50質量パーセント、好ま
しくは約1〜約25質量パーセント、最も好ましくは約1〜約15質量パーセン
トの量で添加される。
【0030】 本発明は、ゴルフボールの製造方法であって、2〜8個の炭素原子を有する第
1オレフィン性モノマー成分と、4〜22個の炭素原子を有する不飽和カルボン
酸ベースアクリレート系エステルを含んでなる第2モノマー成分とを含んでなる
ポリマーを製造する工程;前記ポリマーを実質的に溶融状態に変えるのに十分量
の熱を前記ポリマーに与える工程;前記溶融ポリマーに、無機金属塩基を加えて
混合物を形成する工程であって、該混合物の粘度が前記溶融ポリマーの粘度から
実質的に変化せずに残存するように混合物を形成する工程;前記混合物を鹸化し
て、鹸化ポリマーに、十分量の無機金属塩基を添加して、約1〜50パーセント
の範囲のポリマーの鹸化度を得る工程;を含む方法にも関する。任意に、ポリマ
ーは、さらに一酸化炭素、二酸化イオウ、無水物モノマー、不飽和モノカルボン
酸、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン、又は4〜21個の炭素原子を有す
るアルキル酸のビニルエステル又はビニルエーテルのような第3モノマー成分を
含む。
【0031】 (発明の詳細な説明) ここで、用語「メタロセン触媒ポリマー」は、メタロセン触媒を用いて重合さ
れるいずれのポリマー、コポリマー、又はターポリマーをも意味し、特にポリオ
レフィンを意味する。用語「グラフトメタロセン触媒ポリマー」は、メタロセン
触媒ポリマーが後重合を受けて少なくとも1の官能基が、メタロセン触媒ポリマ
ー上にグラフトされたいずれのメタロセン触媒ポリマーをも意味する。同様に、
用語「非グラフトメタロセン触媒ポリマー」は、メタロセン触媒ポリマーがこの
ような後重合を受けていないいずれのメタロセン触媒ポリマーをも意味する。従
って、用語「メタロセン触媒ポリマー」は、非グラフトメタロセン触媒ポリマー
と、グラフトメタロセン触媒ポリマーの両方を包含する。
【0032】 ここで、用語「鹸化ポリマー」及び「鹸化アイオノマー」は、少なくとも1の
オレフィンと、ペンダントエステル基を含む少なくとも1の不飽和モノマーとを
含んでなるポリマーであって、そのペンダントエステル基の少なくともいくつか
が加水分解又は鹸化されているポリマーを意味する。鹸化アイオノマーは、先行
技術のアイオノマーにおける中和後残存しているペンダントカルボキシル基とは
対照的に、鹸化プロセスで変性されないいずれのペンダント基もエステル基であ
る点で先行技術のアイオノマーとは異なる。
【0033】 ここで、用語「鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンド」及び「鹸化
/メタロセン触媒ポリマーブレンド」は、少なくとも1の鹸化ポリマーと、少な
くとも1のグラフト又は非グラフトメタロセン触媒ポリマーを含むいずれのポリ
マーをも意味する。 ここで、用語「層」は、ワンピースコア及びワンピースボールを含むゴルフボ
ール又はゴルフボールのコア、中心、若しくはマントルの一般に球状部分のいず
れをも包含する。ここで、「マントル」は、ゴルフボールのカバーとコアの間の
体積を占有する部分として定義される。当然に、当業者には理解されるように、
本発明のゴルフボールのいずれのコア、カバー、及びマントルも、当該用語がこ
こで定義されているように、1層又は複数層で形成されうる。
【0034】 さらに、ポリマーブレンドに関して使用する用語「適合性」は、巨視的スケー
ルで均一性であるという有用なゴルフボール特性を有する2以上のポリマーのブ
レンドを意味する。適合性ブレンドは混和性、すなわち微視的スケールで均一、
又は少なくとも部分的に不混和性、すなわち微視的スケールでは不均一であるが
、巨視的スケールでは均一でありうる。用語「非適合性」は、微視的スケールで
も巨視的スケールでも不均一であり、耐久性のような有用なゴルフボール特性が
欠如しているような少なくとも2のポリマーの混合物を意味する。
【0035】 本発明は、少なくとも1の鹸化ポリマーと、1以上のグラフト又は非グラフト
メタロセン触媒ポリマーの適合性ブレンド、すなわち鹸化ポリマー/メタロセン
触媒ポリマーブレンドを含む少なくとも1の発泡性又は非発泡性層を含んでなる
ゴルフボールに関する。上述したように、層は、コア、カバー、又はカバーとコ
アの間に配置されるマントル層のいずれにもありうる。
【0036】 本発明で有用な鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドは、通常少な
くとも1のグラフト又は非グラフトメタロセン触媒ポリマーと、少なくとも1の
鹸化ポリマーとの適合性ブレンドの少なくとも1の層を含み、鹸化ポリマー/メ
タロセン触媒ポリマーブレンドの100質量部に基づいて、通常約1〜約99部
のメタロセン触媒ポリマーと約99〜約1部の鹸化ポリマー、好ましくは約5〜
約90部の少なくとも1のメタロセン触媒ポリマーと約95〜約10部の少なく
とも1の鹸化ポリマー、さらに好ましくは約10〜約75部の少なくとも1のメ
タロセン触媒ポリマーと約90〜約25部の少なくとも1の鹸化ポリマー、最も
好ましくは約10〜約50部の少なくとも1のメタロセン触媒ポリマーと約90
〜約50部の少なくとも1の鹸化ポリマーを含んでいる。通常、層は、約0.127
〜約3.175mm(約0.005〜約0.125インチ)の厚さ及び約15〜約80のショアD硬
度を有する。層を発泡する場合、成形する際にいずれの従来の発泡剤によっても
ポリマーブレンドを発泡させうる。好ましくは、鹸化ポリマー/メタロセン触媒
ポリマーブレンドを取込んだ発泡層は、約6.9〜約1000Mpa(約1000〜約150,000ps
i)の曲げ弾性率を有する。
【0037】 鹸化ポリマーとメタロセン触媒ポリマーを含んでなる本発明の適合性ブレンド
は熱成形でき、従って、本発明のゴルフボールのカバー、コア、又はマントルに
圧縮又は射出成形のいすれかで発泡又は非発泡鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポ
リマーブレンドの層を形成できる。グラフト又は非グラフトメタロセン触媒ポリ
マーと鹸化ポリマーのブレンドは弾力があり、加工しやすい材料であり、改良さ
れたパフォーマンス及び事実上感触とスピン速度のいずれの組合せも有する高耐
久性ゴルフボールを製造することができる。
【0038】 本発明のゴルフボールは、鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドと
共に、鹸化ポリマー若しくはポリマーブレンド、グラフトメタロセン触媒ポリマ
ー若しくはポリマーブレンド、非グラフトメタロセン触媒ポリマー若しくはポリ
マーブレンド、又は従来の材料を含んでなるコアを取込むことんできる。少なく
とも1の鹸化ポリマーと少なくとも1のグラフト又は非グラフトメタロセン触媒
ポリマーのブレンドを含んでなるコアは、発泡又は非発泡鹸化ポリマー/メタロ
セン触媒ポリマーブレンドの単一ピースを含むワンピース、又は液体若しくは固
体コア若しくは中心と、1以上の層を含んでなり、該中心又は少なくとも1の層
のいずれもが、鹸化ポリマーとグラフト若しくは非グラフトメタロセン触媒ポリ
マーの発泡又は非発泡ブレンドを含むマルチピースのどちらでもよい。
【0039】 例えば、図1は、ワンピースコアを有する本発明のゴルフボールを示す。ゴル
フボール1は、コア2及びカバー3を含み、コア2又はカバー3のどちらかは、
鹸化ポリマーとグラフト若しくは非グラフトメタロセン触媒ポリマーの発泡又は
非発泡ブレンドを含んでなる少なくとも1の層を取り込んでいる。 同様に、図2は、マルチピースコアを取込んだ本発明のゴルフボールを示す。
ゴルフボール10は、カバー12、中心14を有するコア及び少なくとも1の付
加的なコア層16を含む。カバー12、中心14、又はコア層16のいずれもが
、少なくとも1の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドを含む発泡又
は非発泡層を取込みうる。
【0040】 本発明のゴルフボールの中心、コア、又はコア層に有用な従来の材料としては
、限定するものではないが、ベースゴム、架橋剤、及びフィラーを有する組成物
が挙げられる。ベースゴムは、通常天然又は合成ゴムを包含する。好ましいベー
スラバーは、少なくとも40%のシス構造を有する1,4-ポリブタジエンである
。任意に、1,4-ポリブタジエンに、天然ゴム、ポリイソプレンゴム及び/又は
スチレン−ブタジエンゴムを加えることができる。架橋剤としては、アクリル酸
又はメタクリル酸の亜鉛又はマグネシウム塩のような不飽和脂肪酸の金属塩が挙
げられる。フィラーとしては、典型的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、
炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等のような材料が挙げられる。本発明のゴルフボール
は、コアが弾性巻線に覆われた液体又は固体中心を含む従来の糸巻きコアを有し
てもよい。
【0041】 本発明のゴルフボールは、カバーとコアの間に配置されるマントル層を含むこ
とができる。好ましくは、マントル層は、鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマ
ーブレンドを含む少なくとも1の発泡又は非発泡層を含むが、鹸化ポリマー若し
くはポリマーブレンド、グラフト若しくは非グラフトメタロセン触媒ポリマー若
しくはポリマーブレンドから、又は限定するものではないが、DuPontから入手可
能なHYTREL(登録商標)のようなポリ(エーテル−エステル)のブロックコポリマー
、Elf Atochemから入手可能なPEBAX(登録商標)のようなポリ(エーテル−アミド)
のブロックコポリマー、及びShell Chemicalから入手可能なKRATON D(登録商標)
及びKRATON G(登録商標)のようなスチレン−ブタジエン−スチレンとスチレン−
(エチレン−プロピレン)−スチレン若しくはスチレン−(エチレン−ブタジエン)
−スチレンのブロックコポリマーを含む所望の特性を有する他の適切なポリマー
材料から製造してもよい。
【0042】 マントル層を取込んだゴルフボールは、図3に示され、カバー23、コア24
、及びカバーとコアとの間に配置されるマントル層25を有するゴルフボール2
0が図示されている。カバー23、コア24、及びマントル層25のいずれもが
、発泡又は非発泡鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドの少なくとも
1の層を取込みうる。さらに、コア24は、ワンピースコア、多層コア、又は固
体又は液体中心を有する糸巻きコアでよい。
【0043】 また、本発明のゴルフボールは、発泡又は非発泡鹸化ポリマー/メタロセン触
媒ポリマーブレンド、グラフトメタロセン触媒ポリマー若しくはポリマーブレン
ド、非グラフトメタロセン触媒ポリマー若しくはポリマーブレンド、又はバラタ
及びアイオノマーカバー原料を含む従来の材料を含んでなるカバー層をも取込む
ことができる。本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドカバー
層は、従来の固体又は糸巻きコア、及び鹸化ポリマー又はグラフト若しくは非グ
ラフトメタロセン触媒ポリマー若しくはポリマーブレンドと共に使用できる。好
ましくは、本発明のゴルフボールのカバーは、少なくとも1のグラフトメタロセ
ン触媒ポリマーと少なくとも1の鹸化ポリマーを含むブレンドから製造される。
【0044】 発泡又は非発泡鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドの層をゴルフ
ボールカバー又はマントルに使用すると、ボールは硬いアイオノマーを用いたボ
ールよりソフトな感触を有し、及びより変形する。ボールのカバー及び外層の変
形が大きくなると、ボールを打つ時のクラブフェース上の「かみつき」が増加し
、クラブフェース上にボールがスライドすることを妨げ或いは減少させるためコ
ントロールが改良され、及びインパクト時にコアに直接大きなエネルギーを与え
て、初速を高めることができる。この改良されたコントロール及び感触は、通常
バラタに付随する耐久性の低減なしで、ソフトバラタカバーを用いて得られるも
のに匹敵する。
【0045】 また、発泡鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドを使用すると、ゴ
ルフボールデザイナーは、ボールの密度又は質量分布を調整して慣性の角運動量
、ひいてはボールのスピン速度及びパフォーマンスを調整できる。発泡材料は、
ポリマー材料の使用量を減じるため費用の節約をも可能にする。
【0046】 ここで、鹸化ポリマー及びメタロセン触媒ポリマーに関して使用されるフレー
ズ「分岐又は直鎖アルキル」は、いずれの置換又は無置換の非環式炭素含有化合
物をも意味する。アルキル基の例としては、低級アルキル、例えば、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル又はtert−ブ
チル;上級アルキル、例えば、オクチル、ノニル、デシル等;及び低級アルキレ
ン、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン
、オクテン、ノルボルネン、ノネン、デセン等が挙げられる。当業者は、多くの
直鎖及び分岐鎖アルキル基に精通しており、それらは本発明の範囲内である。 さらに、このようなアルキル基は、1個以上の水素原子が官能基で置換された
種々の置換基をも含むことができる。官能基としては、限定するものではないが
、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、スルホン酸アミド、エステル、エーテ
ル、ホスフェート、チオール、ニトロ、シラン及びハロゲン(フッ素、塩素、臭
素及びヨウ素)等が挙げられる。
【0047】 ここで、「置換及び無置換炭素環式」は、炭素含有環化合物を意味し、限定す
るものではないが、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、アダマ
ンチル等が挙げられる。このような環式基は、1個以上の水素原子が官能基で置
換された種々の置換基をも含むことができる。このような官能基としては、上述
のもの、及び1〜28個の炭素原子を有する低級アルキル基が挙げられる。本発
明の環式基は、さらにヘテロ原子を含んでよい。
【0048】 ここで、「置換及び無置換アリール基」は、フェニル、ナフチル、アニシル、
トルイル、キシレニル等のような共有二重結合系を有する炭化水素環を含むいず
れの官能基をも意味する。本発明に従い、アリールはヘテロアリール基、例えば
ピリミジン又はチオフェンをも包含する。これらアリール基は、種々の官能基で
いくつでも置換されうる。置換アルキル基及び炭素環式基に関して上述した官能
基に加え、アリール基についての官能基はニトロ基を含めることができる。
【0049】メタロセン触媒ポリマー及びポリマーブレンド 狭い分子量分布のメタロセン触媒ポリマーは、従来の触媒で重合されるポリオ
レフィンに比し、より均一な組成物及び改良された機械的性質を与える。さらに
、メタロセン触媒ポリマーを後重合反応で変性して少なくとも1のペンダント官
能基をメタロセン触媒ポリマーに加えると、生じるグラフトメタロセン触媒ポリ
マーの他のポリマー、及び鹸化アイオノマーを含むアイオノマーとの適合性が特
に改良される。結果として、グラフトメタロセン触媒ポリマーとアイオノマーの
ブレンドは、パフォーマンス及び耐久性を含む優れたゴルフボール特性を有する
。例えば、同時係属出願第08/950,197号で提供されている実施例で示されている
ように、グラフトメタロセン触媒ポリマーとアイオノマーとの適合性ブレンドは
、VLMI、すなわち非常に低いモジュラスアイオノマー、及び第2アイオノマ
ーのブレンドを含むカバーに比し、与えられるカバーの硬さに対してより高い初
速を与えるゴルフボールカバー組成物を提供する。
【0050】 本発明のゴルフボールで有用なグラフトメタロセン触媒ポリマーは、DuPontか
ら実験量で入手でき、又は非グラフトメタロセン触媒ポリマーを後重合反応に供
して所望のペンダント基又は複数のペダント基を有するグラフトメタロセン触媒
ポリマーを与えることによっても得られる。本発明で使用するためにグラフトさ
れうるメタロセン触媒ポリマーの例としては、限定するものではないが、エチレ
ンのホモポリマー及びエチレンと第2オレフィン、好ましくはプロピレン、ブテ
ン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、及びノルボルネン、最も好まし
くはプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、及びノル
ボルネンとのコポリマーが挙げられる。一般に、本発明は、少なくとも1のグラ
フトメタロセン触媒ポリマー又はポリマーブレンドを含んでなる少なくとも1の
層を有するゴルフボールを包含する。ここで、該グラフトメタロセン触媒ポリマ
ーは、式Iを有するメタロセン触媒ポリマーに官能基をグラフトすることによっ
て製造される:
【0051】
【化12】
【0052】 式中、 R1は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、及びオクチルのような分岐鎖若しくは直鎖アルキル、炭素環、芳香環又
はヘテロ環であり; R2は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル;炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R3は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R4は、H、n=1〜18のCn2n+1、及びフェニルからなる群より選択され
、R4内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH2、F、Cl、Br、I、
OH、SH、シリコーン、低級アルキルエステル及び低級アルキルエーテルから
なる群より選択される置換基で置換されていてよく、ただし、R3とR4が一緒に
なって二環式環を形成でき; R5は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R6は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり;及び x、y及びzは、各コモノマーの相対パーセンテージである。数xは、1〜9
9パーセント又はさらに好ましくは10〜70パーセント、最も好ましくは約1
0〜50パーセントの範囲でありうる。数yは、99〜1パーセント、好ましく
は90〜30パーセント、又は最も好ましくは90〜50パーセントでありうる
。数zは、0〜49パーセントの範囲であるうる。
【0053】 好ましいグラフトメタロセン触媒ポリマーは、メタロセン触媒ポリエチレン又
は式IでR1が水素又は低級アルキル、R2が水素又は1〜10個の炭素原子を有
する炭素鎖を含むアルキルであるメタロセン触媒ポリマーに、官能基をグラフト
することによって製造される。しかし、R1及びR2は、アルキル、炭素環又はア
リール基のいずれの組合せも示し、例えば1−シクロヘキシルプロピル、ベンジ
ルシクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルプロピル、2,2−メチルシクロ
ヘキシルプロピル、2,2−メチルフェニルプロピル、2,2−メチルフェニルブ
チルである。
【0054】 さらに、R3は、好ましくは水素又は1〜10個の炭素原子を有する炭素鎖の
ような低級アルキル若しくはアルケニルであり、及びR4は、1〜10個の炭素
原子を有する低級アルキル基である。zがゼロでないターポリマーについては、
5は、好ましくは水素又は1〜10個の炭素原子を有する炭素鎖のような低級
アルキル若しくはアルケニルであり、及びR6は、1〜10個の炭素原子を有す
る低級アルキル基である。最も好ましいコポリマーでは、R1及びR2が水素であ
り、R3が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル又はオクチルであり、及びR4が、6個の炭素原子を有する直線状炭素
鎖である。ターポリマーについては、R5は、最も好ましくは水素、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルであり、
及びR6は、6個の炭素原子を有する直線状炭素鎖である。
【0055】 メタロセン触媒コポリマー又はターポリマーは、ランダム又はブロックコポリ
マー若しくはターポリマーでよく、またアイソタクチック、シンジオタクチック
又はアタクチックでよい。アイソタクチック、シンジオタクチック又はアタクチ
ックポリマーを生成するペンダント基を選択して、樹脂を形成する異なるポリマ
ー鎖間の相互作用を決定し、ゴルフボールカバー、コア、又はマントルに使用す
る樹脂の最終的な性質を調節する。当業者には明かなように、メタロセン触媒ラ
ンダム又はブロックコポリマー若しくはターポリマーから製造される本発明で有
用なグラフトメタロセン触媒ポリマーも、ランダム又はブロックコポリマー若し
くはターポリマーであろうし、また同じ立体規則性のメタロセン触媒ポリマー骨
格を有するだろう。
【0056】 本発明で有用な非グラフトメタロセン触媒ポリマーは、Dow Chemical社及びDu
Pont-Dowによる商品名AFFINITY(登録商標)ポリオレフィンプラストマー及びENGA
GE(登録商標)ポリオレフィンエラストマーの市販品を入手できる。優れた柔軟性
及び透明性と共に靱性を有するExxonのExact(登録商標)及びDowのInsight(登録
商標)系列の樹脂のような他の商業的に入手可能なメタロセン触媒ポリマーを使
用できる。Exact(登録商標)及びInsight(登録商標)系列のポリマーは、それらの
メタロセン触媒法による結果としての他の性質に加え、新規な流体力学的挙動を
も有する。メタロセン触媒ポリマーは、圧縮成形用発泡シートとして、マサチュ
ーセッツ、HyannisのSentinel Products Corporationからも入手できる。発泡グ
ラフトメタロセン触媒ポリマーシートは、約0.027〜0.625インチ(0.069〜0.159c
m)の範囲の厚さで入手できる。クローズドセルバンストック(closed cell bun s
tock)も、4インチ(10.2cm)までの厚さで入手可能である。 無水マレイン酸等のようなペンダント基で官能化されたグラフトメタロセン触
媒ポリマーは、DuPontから実験量で入手できる。
【0057】 さらに、グラフトメタロセン触媒ポリマーは、技術的に公知の後重合反応によ
って、商業的に入手可能なメタロセン触媒ポリマーから製造することができる。
例えば、グラフトメタロセン触媒ポリマーは、EPA 0 266 994に開示されている
方法を使用して、メタロセン触媒ポリマーに結合可能なモノマー及び有機ペルオ
キシドとメタロセン触媒ポリマーを混合し、及びその混合物をメタロセン触媒ポ
リマーの融点以上の温度で、後重合反応が起こるのに十分な時間混合することに
よって製造されうる。通常、混合は、有機ペルオキシドの半減期の少なくとも4
倍の時間継続される。モノマー、メタロセン触媒ポリマー、及びペルオキシドは
どんな順番で加えてもよいが、メタロセン触媒ポリマーとモノマーは、ペルオキ
シドを添加する前に完全に混合されていることが好ましい。
【0058】 メタロセン触媒ポリマーにグラフトするのに有用なモノマーとしては、限定す
るものではないが、官能基としてスルホン酸、クロロスルホン酸のようなスルホ
ン酸誘導体、ビニルエーテル、ビニルエステル、一級、二級、及び三級アミン、
モノカルボン酸、ジカルボン酸、部分的若しくは全体的にエステル誘導体化され
たモノカルボン酸とジカルボン酸、及びジカルボン酸の無水物、及びジカルボン
酸の環状イミドを有するオレフィン性モノマーが挙げられる。ポリエチレンでは
、後重合反応の結果、ポリマー骨格上の水素が該モノマーと置換される。ポリエ
チレンでは、すべての二級水素原子が等価なので、ペンダント基はポリマーのい
ずれの二級水素とも置換しうる。コポリマー及びエチレン以外のオレフィンのポ
リマーでは、二級と三級の水素が含まれ、三級水素はより不安定なので、反応は
実質的に排他的に三級水素の部位で起こる。
【0059】 さらに、メタロセン触媒ポリマーは、スルホン化、カルボキシル化、又はアミ
ン、ヒドロキシ、若しくはエポキシ基の付加によっても官能化できる。スルホン
化、カルボキシル化、又はヒドロキシ基の付加によって官能化されたメタロセン
触媒ポリマーは、塩基による処理でアニオン性アイオノマーに変換されうる。同
様に、アミンの付加によって官能化されたメタロセン触媒ポリマーは、アルカリ
ハライド、酸、又は酸誘導体による処理でカチオン性アイオノマーに変換されう
る。
【0060】 最も好ましいモノマーは無水マレイン酸であり、後重合反応で一旦メタロセン
触媒ポリマーに結合されると、さらに、無水物が他のペンダント又は官能基を含
有するグラフトメタロセン触媒ポリマーを形成しうるいずれの反応も受けうる。
例えば、水との反応は無水物をジカルボン酸に変え、アンモニアとの反応によっ
てアミドを生成し、アルコールとの反応でエステルを形成し、また塩基との反応
ではアニオン性アイオノマーを生じるだろう。 特に式IIの無水マレイン酸は、
【0061】
【化13】
【0062】 上述したように、後重合反応によってメタロセン触媒ポリマーにグラフトされう
る。無水マレイン酸は、式IIIのメタロセン触媒ポリマーにグラフトされて、
【化14】
【0063】 式IVのグラフトメタロセン触媒ポリマーを生成する。
【化15】
【0064】 式中、Rは水素、分岐鎖若しくは直鎖アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環
である。RがHでない場合は、三級Hは二級Hより不安定なので、メタロセン触
媒ポリマーにグラフトされるモノマーは、常に三級Hを置換するだろう。明らか
に、ポリエチレンでは、あらゆるHが二級Hであり、モノマーは二級Hと置換す
るにちがいない。モノマーが無水マレイン酸の場合は、生じるグラフトメタロセ
ン触媒ポリマーは、水と反応して式Vのポリマーを生成し、
【0065】
【化16】
【0066】 さらに、式MOHの塩基と反応して、式VI
【化17】
【0067】 式VII
【化18】
【0068】 又は式VIII
【化19】 のアイオノマーを生成するか、又は式M(OH)2の塩基と反応して、式IXのアイ
オノマーを生成しうる。
【0069】
【化20】 式中、Rは、上記定義のとおり、水素、直鎖若しくは分岐鎖アルキル、炭素環
、芳香環又はヘテロ環である。 無水マレイン酸グラフトメタロセン触媒ポリマーは、アンモニアとも反応して
、式Xのポリマーを生成しうる。
【0070】
【化21】 式中、この場合もやはりRは上記定義どおり、水素、直鎖若しくは分岐鎖アル
キル、炭素環、芳香環又はヘテロ環である。 無水マレイン酸グラフトメタロセン触媒ポリマーは、アイオノマー及び他の熱
可塑性ポリマーとよく適合できるブレンドを生成することを見いだした。 さらに、メタクリル酸及びアクリル酸のような不飽和カルボン酸は、メタロセ
ン触媒ポリマーにグラフトされて、
【0071】
【化22】 を生成し、塩基と反応してアイオノマーを生成しうる。式中、この場合もやはり
Rは上記定義どおり、水素、直鎖若しくは分岐鎖アルキル、炭素環、芳香環又は
ヘテロ環である。H2SO4、ClSO3H、又はSO3のようなイオウ化合物は、
メタロセン触媒ポリマーにグラフトされると、次式
【0072】
【化23】 で、式中、この場合もやはりRは上記定義どおり、水素、直鎖若しくは分岐鎖ア
ルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であるポリマーを生成するだろう。式CH 2 =CH−COORのビニルエステルをグラフトすると、次式
【0073】
【化24】 のポリマーを与え、一級若しくは二級アミン又は他の適切な窒素化合物は、次式
【0074】
【化25】 で、式中、Rは上記定義のとおりのポリマーを与える。 次式のモノマーを使用すると、
【0075】
【化26】 その結果、次式のグラフトメタロセン触媒ポリマーが生じる。
【0076】
【化27】 式中、この場合もやはりRは、水素、直鎖若しくは分岐鎖アルキル、炭素環、
芳香環又はヘテロ環である。生成したグラフトメタロセン触媒ポリマーは、酸若
しくは酸誘導体又は式R+-であって、式中、R+は1〜12個の炭素原子を有
する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、及びXはハライドでありうる化合物と反応
して、カチオン性アイオノマーを生成しうる。鹸化ポリマー及びポリマーブレンド 本発明で有用な鹸化ポリマーは、式XVIIのポリマーから製造されうる:
【0077】
【化28】
【0078】 式中: R7は、水素、メチル、エチル、及び分岐鎖又は直鎖プロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルのようなアルキルであり; R8は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R9は、水素、メチル、エチル及び分岐鎖若しくは直鎖プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルのようなアルキルであり; R10は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R11は、H、n=1〜18のCn2n+1(例えば、CH3、C25、C37、C49、C511、C613、C715、C817、C919、C1021が挙げられる)
及びフェニルからなる群より選択され、R11内の0〜5個のHは、COOH、S
3H、NH3、無水コハク酸及びそれらの塩、F、Cl、Br、I、OH、SH
、エポキシ、シリコーン、低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル、及び
芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される置換基で置換されていてよく、た
だし、R10とR11が一緒になって二環式環を形成でき; R12は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり; R13は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
あり;及び a、b及びcは、各コモノマーの相対パーセンテージである。 また、鹸化ポリマーは、式XVIIIのポリマーから:
【0079】
【化29】 式中: R7、R8、R9、R10、及びR11は上記定義どおりであり;及びd、e及びf
は、各コモノマーの相対パーセンテージであり; 式XIXのポリマーから:
【0080】
【化30】 式中: R7、R8、R9、R10、及びR11は上記定義どおりであり;及びg、h及びi
は、各コモノマーの相対パーセンテージであり; 及び式XXから製造されうる:
【0081】
【化31】
【0082】 式中: R7、R8、R9、R10、及びR11は上記定義どおりであり;R14は、水素、C1 〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であり;R15は、水素
又はC1〜C5を含む低級アルキルであり;またR16は、水素、又はn=1〜18
のCn2n+1及びフェニルからなる群より選択され、R16内の0〜5個のHは、
COOH、SO3H、NH3、無水コハク酸及びそれらの塩、F、Cl、Br、I
、OH、SH、エポキシ、シリコーン、低級アルキルエステル、低級アルキルエ
ーテル及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される置換基で置換されてい
てよく、ただし、R15とR16が組合わさって二環式環を形成でき;及びk、m及
びnは、各コモノマーの相対パーセンテージである。 さらに、鹸化ポリマーは、式XXIのポリマーから製造されうる:
【0083】
【化32】
【0084】 式中: R7〜R11は上記定義どおりであり;R17は、水素、C1〜C5を含む低級アル
キル、炭素環、芳香環又はヘテロ環であり;R18は、水素又はC1〜C5を含む低
級アルキルであり;またR19は、水素又はn=1〜18のCn2n+1及びフェニ
ルからなる群より選択され、R19内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、N
3、無水コハク酸及びそれらの塩、F、Cl、Br、I、OH、SH、エポキ
シ、シリコーン、低級アルキルエステル、低級アルキルエーテル及び芳香環又は
ヘテロ環からなる群より選択される置換基で置換されていてよく;及び、R19
16と同一であり、ただし、R18とR19が一緒になって二環式環を形成でき;及
びr、s及びtは、各コモノマーの相対パーセンテージである。
【0085】 上述の各ポリマーにおいて、R7及びR8は、アルキル、炭素環若しくは芳香環
基のいずれの組合せでもよく、例えば、1−シクロヘキシルプロピル、ベンジル
シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルプロピル、2,2−メチルシクロヘ
キシルプロピル、2,2−メチフェニルプロピル、2,2−メチルフェニルブチル
である。上記式のコモノマー単位は、当業者に周知の方法及び合成戦略に従って
簡単に製造される。これらコモノマーは、多くの商業的配給元から商業的に入手
可能である。
【0086】 鹸化ポリマーは、ランダム、ブロック又は交互ポリマーでよく、2、3、4、
5又はそれ以上の異なるモノマーを、当業者に周知の方法に従ってブレンドする
ことで製造できる。さらに、当該ポリマーは、アイソタクチック、シンジオタク
チック若しくはアタクチック、又はこれら形態のいずれが組み合わさったタイプ
のポリマーでもよい。アイソタクチック、シンジオタクチック又はアタクチック
ポリマーを形成するペンダント基を選択して、樹脂を形成する異なるポリマー鎖
間の相互作用を決定し、ゴルフボールカバーに使用する樹脂の最終的な性質を調
節することができる。芳香族及び環状オレフィンも、メチル及びフェニルのよう
な特定の基と同様に本発明で使用することができる。
【0087】 ここで記載したコモノマーを種々の方法で混合して、様々な特徴を有する最終
的なコポリマーを得ることができる。文字a、d、g、k、及びrは、他と関係
なく1〜99パーセント、好ましくは10〜95パーセント、さらに好ましくは
10〜70パーセント、最も好ましくは約10〜50パーセントの範囲でよい。
係数b、e、h、m及びsは、他と関係なく99〜1パーセント、好ましくは9
0〜5パーセント、さらに好ましくは90〜30パーセント、最も好ましくは9
0〜50パーセントの範囲でよく、c、f、i、n及びtは、他と関係なく0〜
49パーセントの範囲でよい。 また、上記鹸化ポリマーのグラフトコポリマーを、ゴルフボール形成用にも調
製できる。例えば、ポリマー鎖間の連結を形成するグラフトセグメントが、無水
物を含むようにグラフトポリマーを製造することができ、ここで、「無水物」は
次式を有する化合物の意で解釈される:
【0088】
【化33】 式中: R20及びR21は、同一又は異なり、及び水素、直鎖又は分岐鎖アルキル及び置
換又は無置換カルボキシル基から選択される。しかし、これとは別に、二重又は
三重結合を含む他のグラフト性物質をグラフト化剤として使用できる。この物質
としては、限定するものではないが、アクリレート、スチレン及びブタジエンが
挙げられる。
【0089】 本発明のポリマー分子のグラフト化は、技術的に公知のいずれの方法でも達成
できる。例えば、参照によって本明細書に取込まれている、R.Ceresaのブロック 及びグラフトコポリマー ,Butterworths出版,London,U.S.(1962)を参照せよ。本
発明のポリマーのいずれのグラフト化も、約1〜約50パーセント、又は好まし
くは約1〜約25パーセント、最も好ましくは約1〜約15パーセントの上式XX
IIの無水物のようなグラフト化剤を加えることによって達成することが好ましい
。グラフト化剤は、固体又は非水性液体として、本発明のポリマーに添加できる
。このような後反応グラフト化は、最終的なグラフトポリマーをより柔軟にする
ことができる。
【0090】 多くの異なった合成手順を使用して特有の化合物を合成できることは、ポリマ
ー合成技術において周知なので、メタロセン触媒を含む種々の方法で、本発明で
使用するために鹸化可能なポリマーを合成できる。種々の経路は、高価又は安価
な試薬、容易又はより難しい分離若しくは精製手順、率直又は厄介なスケールア
ップ、及び高い又は低い収率を伴いうる。熟練の高分子合成化学者は、合成戦略
の競合する特徴のバランスのとりかたを周知している。従って、本発明で有用な
鹸化ポリマーは、合成戦略の選択によって制限されず、及び上述の鹸化ポリマー
を生成するいずれの合成戦略も使用できる。
【0091】 鹸化に有用なポリマーは、好ましくは以下を含む:(1)2〜8個の炭素原子を
有するオレフィン性モノマーを含んでなる第1モノマー成分;(2)4〜22個の
炭素原子を有する不飽和カルボン酸ベースアクリレート系エステルを含んでなる
第2モノマー成分;及び(3)一酸化炭素、二酸化イオウ、無水物モノマー、不飽
和モノカルボン酸、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン、及び4〜21個の
炭素原子を有するアルキル酸のビニルエステル又はビニルエーテルからなる群よ
り選択される少なくとも1のモノマーを含んでなる任意的な第3モノマー成分。
【0092】 鹸化ポリマーは、好ましくは、固体又は溶液状態の金属塩基又は金属塩を、前
パラグラフで記載したポリマーのようなポリマーに添加することによって調製さ
れる。しかし、好ましくは、金属塩基は粉末又はペレットのような固体状態であ
る。本発明で用いる粉末塩基は、好ましくは約1〜500ミクロンの平均粒径を
有する。さらに好ましくは、このような粉末は10〜100ミクロンの平均粒径
を有する。ペレットの場合は、実質的にいずれの商業的に入手可能なペレット粒
径も使用できる。
【0093】 代わりに、金属塩基を溶液状態で添加できる。溶液は、後の加工及び使用の際
に不完全な水の除去によって生じる困難を避けるため、非水性であることが好ま
しい。このような非水性溶液は、通常アルコール、酢酸及び無水酢酸のような溶
媒を含むが、他の溶媒も当然使用できる。 金属塩基は、リチウム、Li、ナトリウム、Na、カリウム、K、セシウム、
Cs、マグネシウム、Mg、カルシウム、Ca、バリウム、Ba、亜鉛、Zn、
マンガン、Mn、銅、Cu、アルミニウム、Al、チタン、Ti、タングステン
、W、ジルコニウム、Zr、白金、Pt、ルビジウム、Rb、及びストロンチウ
ム、Srのような少なくとも1の金属カチオン、及びハイドロオキシド、アルコ
キシド、アセテート、カーボネート、ビカーボネート、オキシド、ホルメート、
又はニトレートのような少なくとも1のアニオンを含む。
【0094】 ここで記載したポリマーは、好ましくは、該ポリマーを押出機の入口ゾーンに
導入して、入口ゾーンで該ポリマーを溶融及び混合し;その溶融ポリマーを、入
口ゾーンから押出機の下流内の添加ゾーンを経て通過させ;及びその溶融ポリマ
ーに、金属塩基をそれが添加ゾーンを経て通過するように添加することによって
、鹸化又は加水分解される。該ポリマーが、例えばそのメルトインデックスによ
って又は酸に対する滴定によって示されるように、少なくとも部分的に鹸化され
るまで、鹸化条件下で、塩基を溶融ポリマーに添加してよい。
【0095】 しかし、好ましくは、非鹸化条件下で、金属塩基をポリマーと混合する。先行
技術におけるプラクティスのように、混合と鹸化又は加水分解を同時に行う代わ
りに、これら操作を別々に行う。第1工程で、選択したポリマーによって決まる
通常約50〜350℃の温度でポリマーを加熱し、実質的に溶融状態にして、続
く金属塩基との混合を容易にする。この予備加熱工程は、最終製品の高度な均一
度を保証し、ひいては改良された性質を有する最終製品を提供する。
【0096】 次の工程で、溶融ポリマーに金属塩基を添加し、及び実質的に加水分解が起こ
らない条件下で、ポリマーと金属塩基を広範囲に混合する。約1〜約50パーセ
ントのポリマーの鹸化度を得るのに十分な量の金属塩基を加えなければならない
。混合は、ポリマーの融点よりわずかに高い温度で行う。押出機での混合では、
スクリュースピードは約20〜500rpmの間で変化させることができるが、材
料の粘度によって決まり、すなわち粘度が高いほど適切な混合に必要な回転数が
多くなる。さらに、当業者にはよく理解されるように、押出機の運搬エレメント
の深さを選択して、混合時における材料の実質的な加水分解を防止する。
【0097】 これとは別に、ロールミルを用いて混合を行うことができる。この場合、シリ
ンダーロールスピードは、約5〜100rpmの間で調整され、材料の粘度によっ
て決まる。さらに、必要に応じてミルギャップを調整して、剪断量、ひいては加
水分解度を調節する。金属塩基は、溶融ポリマーに一度に全部添加するか、又は
代わりにバッチ又は段階的に導入してよい。 第3工程では、ポリマーと金属塩基間で加水分解又は鹸化が起こるような条件
を与える。鹸化は、実質的に融解点温度以上の高温におけるポリマーと塩基の連
続的な混合によって達成される。
【0098】 この新規な方法は、先行技術で開示された方法以上のいくつかの改良点を提供
する。第1に、それは、反応開始前の反応物の混合をずっと容易にする。塩でな
いポリマーの溶融粘度は塩ポリマー形態よりもずっと低いので、ポリマーと金属
塩基の溶融混合は、より少ない投入粉末所要量で容易に遂行される。また、まだ
反応しない領域内に存在する低いメルトフロー又は高い溶融粘度の実質的に加水
分解又は鹸化される領域がなく、それゆえ高いメルトフロー及び低い溶融粘度を
有するので、ポリマーと金属塩基の混合が、より均一的である。さらに、メルト
フローインデックスが溶融ポリマーの全体積で均一なので、容易にポリマー中の
塩基の混合の程度又は分散をコントロールできる。
【0099】 一旦実質的な鹸化が始まると、反応は先行技術で開示された方法より均一であ
ると考えられる。いずれの特定の理論によっても拘束するつもりではないが、混
合段階における反応物の分散をコントロールすることによって、加水分解段階の
際に均一な溶融形態になると考えられる。本発明の複数工程プロセスによって与
えられる混合及びその均一性をコントロールする大きな能力が、加水分解反応の
進行につれて、より細密な形態学的テクスチャーを発生させると考えられる。す
なわち、加水分解によって形成されたポリマーの塩と相対的に極性の低い未反応
領域及びコモノマーの異なる極性から、より小さいサイズの領域が生じる。さら
に、生じた形態学的テクスチャーは、過剰の剪断混合によって破壊されない。高
低のメルトフローインデックス領域のサイズ又は範囲の変化が減少することによ
って、溶融加水分解生成物が、後凝固形態及び性質が均一になると考えられる。
【0100】 このプロセスは、好ましくは、溶融、添加、及び混合ゾーン手段を含むツイン
スクリュー押出機によって達成される。このプロセスは、さらに、入口ゾーンに
導入されたポリマーと同一又は異なる組成のポリマーに濃縮量の金属塩基を含む
マスターバッチを用いて行うことができ、該マスターバッチは側流押出機から添
加される。側流押出機は、溶融、添加、及び混合ゾーン手段を含むツインスクリ
ュー押出機でよい。
【0101】 これとは別に、本発明で有用なポリマーの鹸化又は加水分解の連続プロセスは
、ポリマーを押出機の入口ゾーンに導入し、及び入口ゾーン内でポリマーを溶融
及び混合し;直列に連結された少なくとも2つの添加ゾーンを経て溶融ポリマー
を通過させ;及びポリマーが少なくとも部分的に鹸化されるまで各添加ゾーンを
経て金属塩基が通過するように、溶融ポリマー中に金属塩基の分量を添加するこ
とを含む。
【0102】 このプロセスは、溶融、添加、及び混合ゾーン手段を含むツインスクリュー押
出機を用いて達成できる。このプロセスは、さらに、入口ゾーンに導入されたポ
リマーと同一又は異なる組成のポリマーに濃縮量の金属塩基及び他のマスターバ
ッチと同一又は異なる量の金属塩基を含む単一又は複数のマスターバッチを用い
て行うことができ、該マスターバッチは側流押出機から添加される。本プロセス
は、溶融、添加、及び混合ゾーン手段を含むツインスクリュー押出機である単一
又は複数の側流押出機で行うことができる。
【0103】 本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンド用途では、アイオノ
マーの性質を有する鹸化ポリマーを、最初の鹸化ポリマーを生成するのに用いた
のとは異なる金属塩基カチオン又はカチオン種の分布を有する他の同様なポリマ
ーとブレンドして、所望のゴルフボール特性を有するブレンドを得ることができ
る。代わりに、同一の金属塩基カチオンを有する、アイオノマー性の2つの異な
る鹸化ポリマーをブレンドして有用なブレンドを得ることができる。2つのポリ
マーは、加水分解の程度、その後の酸性化の程度、分子量、分子量分布、立体規
則性、ブロック性等が異なってよい。
【0104】鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンド 本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドを、それのみで又は
他のポリマー又はアイオノマーとブレンドして用いて、技術的に公知の方法に従
い、ゴルフボール製造に有用な組成物を製造することができる。 例えば、本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドは、エチレ
ンメタクリル酸アイオノマー及びエチレンアクリル酸アイオノマー及びそれらの
ターポリマーのような、商品名SURLYN(登録商標)及びIOTEK(登録商標)で、それ
ぞれDuPont及びExxonから市販されている熱可塑性アイオノマーと併用してよい
【0105】 本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドは、他の非イオン性
熱可塑性プラスチックと併用してもよい。請求の範囲に記載されている発明のポ
リマーと共にゴルフボールカバーで使用できるこのタイプのポリマーは以下を包
含する: ポリ(エチルエチレン)、ポリ(ヘプチルエチレン)、ポリ(ヘキシルデシルエチレ
ン)、ポリ(イソペンチルエチレン)、ポリ(1,1−ジメチルトリメチレン)、ポリ
(1,1,2−トリメチルトリメチレン)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(4−
シアノブチルアクリレート)、ポリ(2−エチルブチルアクリレート)、ポリ(ヘプ
チルアクリレート)、ポリ(2−メチルブチルアクリレート)、ポリ(3−メチルブ
チルアクリレート)、ポリ(N−オクタデシルアクリルアミド)、ポリ(オクタデシ
ルメタクリレート)、ポリ(ブトキシエチレン)、ポリ[1,1−ビス(トリフルオロ
メトキシ)ジフルオロエチレン]、ポリ(メトキシエチレン)、ポリ(ペンチルオキ
シエチレン)、ポリ(1,1−ジクロロエチレン)、ポリ(シクロペンチルアセトキ
シエチレン)、ポリ(−[(2−ブトキシエトキシ)メチル]スチレン)、ポリ(4−ド
デシルスチレン)、ポリ(4−テトラデシルスチレン)、ポリ(フェネチルメチルエ
チレン)、ポリ[オキシ(アリルオキシメチル)エチレン]、ポリ[オキシ(エトキシ
メチル)エチレン]、ポリ(オキシエチルエチレン)、ポリ(オキシテトラメチレン)
、ポリ(オキトリメチレン)、ポリ(オキシカルボニルペンタメチレン)、ポリ(オ
キシカルボニル−3−メチルペンタメチレン)、ポリ(オキシカルボニル−1,5
−ジメチルペンタメチレン)、ポリ(オキシ−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオ
ロペンタメチレンオキシアジポイル)、ポリ[オキシ(メチル)−3,3,3−トリフ
ルオロプロピルシリレン−3p3−ジフルオロペンタメチレン(メチル)−3,3,
3−トリフルオロプロピルシリレン]、ポリ(シラン)及びポリ(シラザン)、主鎖
ヘテロ環ポリマー及びポリ(フランテトラカルボン酸ジイミド)及びそれらが属す
る種類のポリマー。
【0106】 さらに好ましくは、鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドと共にゴ
ルフボールカバーに使用できる他のポリマーは以下を包含する:DuPontから入手
可能なHYTREL(登録商標)のようなポリ(エーテル−エステル)のブロックコポリマ
ー、Elf Atochemから入手可能なPEBAX(登録商標)のようなポリ(エーテル−アミ
ド)のブロックコポリマー、Shell Chemicalから入手可能なKRATON D(登録商標)
グレードのようなスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、Shell
Chemicalから入手可能なKRATON G(登録商標)シリーズのようなスチレン−(エチ
レン−プロピレン)−スチレン又はスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレン
ブロックコポリマー、Shell Chemicalから入手可能なKRATON FD(登録商標)又はK
RATON FG(登録商標)シリーズのような無水マレイン酸若しくはスルホングラフト
若しくは官能性を有するKRATON(登録商標)のどちらか、Quantumから入手可能な
エチレン−アクリレート又はエチレンメタクリレートシリーズのようなオレフィ
ン性コポリマー、Dowから入手可能なAFFINITY(登録商標)又はENGAGE(登録商標)
シリーズのようなメタロセン触媒によって製造されるエチレン−オクテンコポリ
マー、Exxonから入手可能なEXACT(登録商標)シリーズのようなメタロセン触媒に
よって製造されるエチレン−αオレフィンコポリマー及びターポリマー、BF Goo
drichから入手可能なESTANE(登録商標)シリーズのようなブロックポリ(ウレタン
−エステル)若しくはブロックポリ(ウレタン−エーテル)若しくはブロックポリ(
ウレタン−カプロラクトン)、Union Carbideから入手可能なCARBOWAXのようなポ
リエチレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム、Eastmanか
ら入手可能なEKTARのようなポリエステル、DuPont及びICIから入手可能なナイロ
ン6又はナイロン6,6のようなポリアミド、エチレン−プロピレン−(ジエンモ
ノマー)ターポリマー及びそのスルホン酸若しくはカルボン酸誘導体、及びMonsa
nto製のSANTOPRENE。
【0107】 本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドは、ポリマーのブレ
ンディング技術における当業者に周知のように、融和剤を添加して或いは添加せ
ずに、また分子量、立体規則性、ブロック度等を変えるように、ブレンド成分の
分子構築を変化させて調製できる。
【0108】 本発明で用いるポリマーの量は、ポリマーの総質量に基づいて、1〜99部の
鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドから99〜1部の他のポリマー
又はアイオノマーに増減できる。さらに好ましい割合は、95〜5部の鹸化ポリ
マー/メタロセン触媒ポリマーブレンドと、5〜95部の1以上の他のポリマー
である。最も好ましくは、約95〜約10部の主題の鹸化ポリマー/メタロセン
触媒ポリマーブレンドと、約5〜約90部の他のポリマー又はアイオノマーであ
る。
【0109】 鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドのブレンディングは、通常の
装置で通常の様式で達成される。固体、ペレット状のコモノマー又は樹脂を混合
し、それから射出成形機の加熱バレルに供給するのに用いられるホッパーに該混
合物を入れることによって、良い結果が得られた。さらなる混合は、加熱バレル
中のスクリューによって達成される。射出成形機を用いて、コア周囲に圧縮成形
するためのプレフォームハーフシェルを作製するか、又は引込−ピン型によって
コア周囲に流動性カバー原料を成形する。このような機械は従来のものである。
【0110】 本発明のゴルフボール組成物に加えることのできる添加成分としては、U.V.安
定剤、反応性及び無反応性フィラー、白色顔料、例えば、TiO2、ZnO、及
びBaSO4、着色顔料、蛍光顔料、蛍光増白剤、及び光安定剤が挙げられる。 本ポリマーは、上記のいずれの添加成分、例えば、いずれの従来のブレンディ
ング技術によってゴルフボールカバーに使用される添加成分もブレンドすること
ができる。例えば、本化合物をペレット状ポリマー樹脂含有の容器に添加し、1
50℃〜260℃(300゜F〜500゜F)に加熱する。加熱容器中のスクリューに
よって、材料を完全に混合する。
【0111】 本発明の鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドを用いて、いずれの
タイプのゴルフボールも製造できる。特に、コア周囲にカバーを有するツーピー
スボールは、液体、半固体又は固体コアが弾性合成材で覆われている糸巻きゴル
フボールと同様に本発明の範囲内である。ここで、用語「固体コア」は、ワンピ
ースコアのみならず、カバー下及びコア上に別個の固体層を有するコア、及び他
の多層及び/又は非糸巻きコアをも意味する。いずれのタイプのゴルフボールコ
アも本発明のゴルフボールに使用できる。しかし、好ましいコアは、いくらかの
量のシス−ポリブタジエンを含んでいる。主題のポリマーは、複数カバー及び/
又は複数コアを有するゴルフボールにも使用できる。
【0112】 通常、カバーは、カバー原材料のプレフォームハーフシェルを圧縮成形するか
、又はコア周囲にカバー原料を射出成形するかによって固体又は糸巻きコア周囲
に形成される。ハーフシェルは、通常の様式でカバー原料を通常のハーフシェル
型中に射出成形して製造される。好ましい方法は、プレフォームハーフシェルの
圧縮成形である。
【0113】 圧縮成形では、カバー原材料を通常のハーフシェル型中に、通常150℃〜2
70℃(300゜F〜520゜F)で短時間射出成形することによって、原材料のハー
フシェルが形成される。そして、そのプレフォームハーフシェルをコアの周りに
配置し、そのアセンブリを圧縮成形機に導入し、及び通常約120℃〜200℃
(250゜F〜400゜F)で、コア周囲に圧縮成形する。圧縮成形機は、それぞれ対
抗する型プレートのもう一方のハーフ型と整合されているハーフ型を支持する上
下の型プレートを有する水圧プレスである。そして、形作られたボールを型内で
冷却し、最後に、カバーが変形せずに取り扱うのに十分な硬さになったときに取
り出す。
【0114】 これとは別に、射出成形法だけを用いてゴルフボールをカバーすることができ
る。射出成形では、射出成形機を利用してコアアセンブリを型キャビティ内に入
れる。数本の引込ピンを用いて、コアアセンブリを適所に保持させる。このよう
な射出成形機は、技術的に周知である。溶融カバー材料をコア周囲のキャビティ
に注入する。カバー材料が冷えて硬化するにつれて、ピンが収縮し、形作られた
ボールが型から放出される。そして、ボールに、バフ仕上げ、塗装及びスタンピ
ングのような通常の仕上げ操作を施す。このタイプのカバー構成は、一般にワン
ピースカバーと言われる。
【0115】 本発明を使用して、いずれの所望サイズのゴルフボールも製造できる。全米ゴ
ルフ協会(USGA)による「ゴルフの規則」には、競技用ゴルフボールの大きさ
は、直径が4.267cm(1.680インチ)未満と決められているが、趣味としてのゴルフ
プレイではいずれの大きさのゴルフボールも使用できる。ゴルフボールの好まし
い直径は、約4.267〜4.572cm(1.680〜1.800インチ)である。さらに好ましい直径
は、約4.267〜4.470cm(1.680〜1.760インチ)である。約4.267〜4.420cm(1.680〜
1.740インチ)の直径が最も好ましいが、4.267〜約4.953cm(1.680〜約1.95インチ
)の範囲ぐらいの直径が使用できる。6.985(2.75インチ)大の直径を有するゴルフ
ボールまで約4.470cm(1.760インチ)以上のオーバーサイズのゴルフボールも本発
明の範囲内である。
【0116】 ここで開示した発明は、よく計算され、上記目的を満たすことは明かであるが
、当業者によって多くの変形及び実施態様が工夫されうることは、理解されるだ
ろう。従って、特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲内に入るこのよう
な変形及び実施態様のすべてを包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワンピースコアを有する本発明のゴルフボールを示す。
【図2】 マルチピースコアを取込んだ本発明のゴルフボールを示す。
【図3】 マントル層を取込んだ本発明のゴルフボールを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/26 C08L 23/26 Fターム(参考) 4J002 BB03W BB04W BB05W BB07X BB10W BB11X BB12W BB13W BB14W BB15W BB16W BB17W BB19W BB20W BB22X BB24W BB25W BB26W BB28W BG01X BN03W BN05W BN06W BN08W BP02W GC01

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1の層を有するゴルフボールであって、該層が、
    鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドから形成され、該鹸化ポリマー
    /メタロセン触媒ポリマーブレンドの100質量部を基準として、約1〜約99
    部の少なくとも1の鹸化ポリマーと、約99〜1部の少なくとも1のメタロセン
    触媒ポリマーとを含む前記ゴルフボール。
  2. 【請求項2】 さらに、カバーを含み、このカバーの少なくとも一部分を、
    前記層が形成している請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】 前記層が、発泡構造を有する請求項2に記載のゴルフボール
  4. 【請求項4】 コアを含み、このコアの少なくとも一部分を、前記層が形成
    している請求項1に記載のゴルフボール。
  5. 【請求項5】 さらに、糸巻きコアを含んでなる請求項1に記載のゴルフボ
    ール。
  6. 【請求項6】 前記層が、発泡構造を有する請求項5に記載のゴルフボール
  7. 【請求項7】 さらに、カバーと、コアと、該カバーと該コアとの間に配置
    されるマントルとを含んでなる請求項1に記載のゴルフボール。
  8. 【請求項8】 前記コアが、糸巻きコアである請求項7に記載のゴルフボー
    ル。
  9. 【請求項9】 前記層が、前記マントルの少なくとも一部分を形成している
    請求項8に記載のゴルフボール。
  10. 【請求項10】 前記層が、発泡構造を有する請求項9に記載のゴルフボー
    ル。
  11. 【請求項11】 前記メタロセン触媒ポリマーが、エチレンのオレフィン性
    ホモポリマー及びエチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、及びノ
    ルボルネンとのコポリマー、及びプロピレンのオレフィン性ホモポリマー及びプ
    ロピレンとブテン、ヘキセン、オクテン、及びノルボルネンとのコポリマーから
    なる群より選択される請求項1に記載のゴルフボール。
  12. 【請求項12】 前記メタロセン触媒ポリマーが、次式で示される請求項1
    に記載のゴルフボール。 【化1】 (式中、 R1は、水素であり; R2は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群よ
    り選択される低級アルキルであり; R3は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群よ
    り選択される低級アルキルであり; R4は、H、CH3、C25、C37、C49、C511、C613、C715
    817、C919、C1021、及びフェニルからなる群より選択され、R4内の
    0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH2、F、Cl、Br、I、OH、SH
    、シリコーン、低級アルキルエステル及び低級アルキルエーテルからなる群より
    選択される置換基で置換されていてよく、ただし、R3とR4が一緒になって二環
    式環を形成でき; R5は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R6は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり;及び xは、前記ポリマーの99〜50質量パーセントの範囲であり、yは、前記ポ
    リマーの1〜50質量パーセントの範囲であり、及びzは、前記ポリマーの0〜
    49質量パーセントの範囲である。)
  13. 【請求項13】 前記鹸化ポリマーが、2〜8個の炭素原子を有する第1オ
    レフィン性モノマー成分と、4〜22個の炭素原子及び少なくとも1個のエステ
    ル基を有する不飽和カルボン酸ベースアクリレート系エステルを含んでなる第2
    モノマー成分とを含み、前記エステル基の少なくとも一部分が、無機金属塩基で
    鹸化されている請求項1に記載のゴルフボール。
  14. 【請求項14】 前記金属塩基が、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシ
    ウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、亜鉛、アルミニウ
    ム、チタン、タングステン、ジルコニウム、白金、ルビジウム、及びストロンチ
    ウムからなる群より選択される少なくとも1の金属カチオン、及びハイドロオキ
    シド、アルコキシド、アセテート、カーボネート、ビカーボネート、オキシド、
    ホルメート、及びニトレートからなる群より選択される少なくとも1のアニオン
    を含む請求項13に記載のゴルフボール。
  15. 【請求項15】 前記第1モノマー成分が、不飽和の末端点を有するα−オ
    レフィンモノマーを含む請求項13に記載のゴルフボール。
  16. 【請求項16】 前記第1モノマー成分が、次式を有する請求項15に記載
    のゴルフボール。 【化2】 (式中: R7は、水素又はアルキル基であり;及び R8は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル;炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    ある。)
  17. 【請求項17】 前記第1モノマー成分が、エチレンである請求項16に記
    載のゴルフボール。
  18. 【請求項18】 前記第1モノマー成分が、全ポリマー質量の約1〜約99
    質量パーセントを構成する請求項13に記載のゴルフボール。
  19. 【請求項19】 前記第1モノマー成分が、全ポリマー質量の約10〜約9
    5質量パーセントを構成する請求項13に記載のゴルフボール。
  20. 【請求項20】 前記第1モノマー成分が、全ポリマー質量の約10〜約7
    0質量パーセントを構成する請求項13に記載のゴルフボール。
  21. 【請求項21】 前記第2モノマー成分が、次式を有する不飽和アクリレー
    ト系エステルである請求項12に記載のゴルフボール。 【化3】 (式中: R9は、水素又はアルキル基であり; R10は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R11は、n=1〜18のCn2n+1及びフェニルからなる群より選択され、R1 0 内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH3、無水コハク酸及びそれらの
    塩、F、Cl、Br、I、OH、SH、エポキシ、シリコーン、低級アルキルエ
    ステル、低級アルキルエーテル、及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択さ
    れる置換基で置換されていてよく、ただし、R10とR11が一緒になって二環式環
    を形成できる。)
  22. 【請求項22】 前記第2モノマー成分が、全ポリマー質量の約99〜約1
    質量パーセントを構成する請求項21に記載のゴルフボール。
  23. 【請求項23】 前記第2モノマー成分が、全ポリマー質量の約90〜約5
    質量パーセントを構成する請求項21に記載のゴルフボール。
  24. 【請求項24】 前記第2モノマー成分が、全ポリマー質量の約90〜約3
    0質量パーセントを構成する請求項21に記載のゴルフボール。
  25. 【請求項25】 さらに、一酸化炭素、二酸化イオウ、無水物モノマー、不
    飽和モノカルボン酸、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン、及び4〜21個
    の炭素原子を有するアルキル酸のビニルエステル又はビニルエーテルからなる群
    より選択される第3モノマー成分を含む請求項12に記載のゴルフボール。
  26. 【請求項26】 前記第3モノマー成分が、以下の式からなる群より選択さ
    れる少なくとも1のモノマーである請求項25に記載のゴルフボール。 【化4】 (式中: R12は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R13は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R14は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R15は、水素又はC1〜C5を含む低級アルキルであり; R16は、水素、又はn=1〜18のCn2n+1及びフェニルからなる群より選
    択され、R16内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH3及びそれらの塩、
    F、Cl、Br、I、OH、SH、シリコーン、低級アルキルエステル、低級ア
    ルキルエーテル、及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される置換基で置
    換されていてよく、ただし、R15とR16が一緒になって二環式環を形成でき; R17は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R18は、水素又はC1〜C5を含む低級アルキルであり; R19は、水素、又はn=1〜18のCn2n+1及びフェニルからなる群より選
    択され、R19内の0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH3及びそれらの塩、
    F、Cl、Br、I、OH、SH、シリコーン、低級アルキルエステル、低級ア
    ルキルエーテル、及び芳香環又はヘテロ環からなる群より選択される置換基で置
    換されていてよく、ただし、R18とR19が一緒になって二環式環を形成できる。
  27. 【請求項27】 前記第3モノマー成分が、全ポリマー質量の約0〜49質
    量パーセントを構成する請求項25に記載のゴルフボール。
  28. 【請求項28】 前記ポリマーの前記モノマー成分が、ランダム、交互、ブ
    ロック又はグラフト配列で存在する請求項13に記載のゴルフボール。
  29. 【請求項29】 前記ポリマーが、アイソタクチック、シンジオタクチック
    、及びアタクチックポリマー及びそれらの組合せからなる群より選択されるポリ
    マーである請求項13に記載のゴルフボール。
  30. 【請求項30】 少なくとも1の前記鹸化ポリマー又は前記メタロセン触媒
    ポリマーに、グラフト化剤が添加されてグラフトポリマーが形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のゴルフボール。
  31. 【請求項31】 前記グラフト化剤が次式を有する無水物を含む請求項30
    に記載のゴルフボール。 【化5】 (式中: R20及びR21は同一又は異なり、及び、水素、直鎖又は分岐鎖アルキル及び置
    換又は無置換カルボキシル基である。)
  32. 【請求項32】 前記グラフト化剤が、前記ポリマーの約1〜50質量パー
    セントの量で添加される請求項30に記載のゴルフボール。
  33. 【請求項33】 前記グラフト化剤が、前記ポリマーの約1〜25質量パー
    セントの量で添加される請求項30に記載のゴルフボール。
  34. 【請求項34】 前記グラフト化剤が、前記ポリマーの約1〜15質量パー
    セントの量で添加される請求項30に記載のゴルフボール。
  35. 【請求項35】 カバーと、コアと、該カバーと該コアの間に配置されるマ
    ントルとを含んでなるゴルフボールであって、前記カバー、前記コア、及び前記
    マントルの少なくとも1つが、少なくとも1の層を含み、この層が、鹸化ポリマ
    ー/メタロセン触媒ポリマーブレンドから形成され、該鹸化ポリマー/メタロセ
    ン触媒ポリマーブレンドの100質量部を基準として、約1〜約99部の少なく
    とも1の鹸化ポリマーと、約99〜1部の少なくとも1のメタロセン触媒ポリマ
    ーとを含むことを特徴とする前記ゴルフボール。
  36. 【請求項36】 前記コアが、糸巻きコアである請求項35に記載のゴルフ
    ボール。
  37. 【請求項37】 前記層が、発泡構造を有する請求項36に記載のゴルフボ
    ール。
  38. 【請求項38】 前記メタロセン触媒ポリマーが、エチレンとプロピレン、
    ブテン、ヘキセン、オクテン、及びノルボルネンとのコポリマー、及びプロピレ
    ンのホモポリマー及びプロピレンとブテン、ヘキセン、オクテン、及びノルボル
    ネンとのコポリマーからなる群より選択される請求項36に記載のゴルフボール
  39. 【請求項39】 前記メタロセン触媒ポリマーが、次式のポリマーである請
    求項36に記載のゴルフボール。 【化6】 (式中、 R1は、水素であり; R2は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群よ
    り選択される低級アルキルであり; R3は、水素又はCH3、C25、C37、C49、及びC511からなる群よ
    り選択される低級アルキルであり; R4は、H、CH3、C25、C37、C49、C511、C613、C715
    817、C919、C1021、及びフェニルからなる群より選択され、R4内の
    0〜5個のHは、COOH、SO3H、NH2、F、Cl、Br、I、OH、SH
    、シリコーン、低級アルキルエステル及び低級アルキルエーテルからなる群より
    選択される置換基で置換されていてよく、ただし、R3とR4が一緒になって二環
    式環を形成でき; R5は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり; R6は、水素、C1〜C5を含む低級アルキル、炭素環、芳香環又はヘテロ環で
    あり;及び xは、前記ポリマーの99〜50質量パーセントの範囲であり、yは、前記ポ
    リマーの1〜50質量パーセントの範囲であり、及びzは、前記ポリマーの0〜
    49質量パーセントの範囲である。)
  40. 【請求項40】 前記鹸化ポリマーが、2〜8個の炭素原子を有する第1オ
    レフィン性モノマー成分と、4〜22個の炭素原子及び少なくとも1個のエステ
    ル基を有する不飽和カルボン酸ベースアクリレート系エステルを含んでなる第2
    モノマー成分とを含み、前記エステル基の少なくとも一部分が、無機金属塩基で
    鹸化されている請求項36に記載のゴルフボール。
  41. 【請求項41】 以下の工程を含むゴルフボールの製造方法: 2〜8個の炭素原子を有する第1オレフィン性モノマー成分と、4〜22個の
    炭素原子を有する不飽和カルボン酸ベースアクリレート系エステルを含む第2モ
    ノマー成分とを含んでなるポリマーを製造する工程; 十分量の熱を前記ポリマーに与え、前記ポリマーを実質的に溶融状態に変える
    る工程; 前記溶融ポリマーに無機金属塩基を加えることによって混合物を形成する工程
    であって、該混合物の粘度が、前記溶融ポリマーの粘度から実質的に変化しない
    ように混合物を形成する工程; 前記混合物を鹸化して、鹸化ポリマーを形成する工程であって、 前記混合物を形成している前記溶融ポリマーに、十分量の無機金属塩基を添加
    して、約1〜50パーセントの範囲の前記ポリマーの鹸化度を得る工程; 前記鹸化ポリマーをメタロセン触媒ポリマーとブレンドして、鹸化ポリマー/
    メタロセン触媒ポリマーブレンドを形成する工程;及び 前記鹸化ポリマー/メタロセン触媒ポリマーブレンドから、ゴルフボールの少
    なくとも1の層を形成する工程。
  42. 【請求項42】 前記ポリマーが、さらに、一酸化炭素、二酸化イオウ、無
    水物モノマー、不飽和モノカルボン酸、2〜8個の炭素原子を有するオレフィン
    、及び4〜21個の炭素原子を有するアルキル酸のビニルエステル又はビニルエ
    ーテルからなる群より選択される第3モノマー成分を含む請求項41に記載の方
    法。
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