JP2002510213A - 除草剤試験法 - Google Patents

除草剤試験法

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Abstract

(57)【要約】 パントテネートシンテターゼ活性を有する植物からのタンパク質をコードする単離DNA分子、パントテネートシンテターゼ活性を有する植物からのタンパク質をコードするDNA分子に操作性に連結したプロモーターからなる天然に存在しないキメラ遺伝子、キメラ遺伝子からなる組換えベクターにおいて宿主細胞に安定にトランスフォーム可能なベクター、ベクターにより安定にトランスフォームされる宿主細胞において宿主細胞はDNA分子を発現できる宿主細胞、パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をアッセイする方法、パントテネートシンテターゼを阻害する化合物の除草剤としての使用、およびアッセイにおいて有意なパントテネートシンテターゼ阻害を示す1種または2種以上の活性成分からなる除草性組成物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 除草剤試験法 本発明は、補酵素Aの生合成に関与する植物酵素活性ならびにその関連態様に 関する。本発明はとくにパントエート−β−アラニンリガーゼ(EC 6.3.2.1)、 パントエート活性化酵素またはパントテネートシンテターゼ(PS)のいずれかと して知られる植物酵素に関する。PSはパントテネートの合成を触媒する。 PSは、植物におけるビタミンおよび補酵素A前駆体パントテネートの生合成に 必須の酵素である。それは以下の反応を触媒する。 ATP+(R)-パントエート+β-アラニン→ AMP+ピロリン酸塩+(R)-パントテネート PS遺伝子は以前、大腸菌Escherichia coli(GenBank受入番号P 31663)、枯草 菌Bacillus subtilis(GenBank受入番号P 52998)、ならびにシアノバクテリアSyn echocystis(GenBank受入番号U 44896)から単離されている。機能は未だ不明であ るSaccharomyces cerevisiae(GenBank受入番号P 40459)、ならびにSchizosacc haromyces pombe(GenBank受入番号Q 09673)からのDNA配列がDNAおよび導き出 されたアミノ酸配列の類似性に基づいて、PS酵素をコードするものとの提案があ る。しかしながら、今日まで、いずれの植物種においても、PS酵素をコードする 遺伝子は報告されていない。したがって、本発明の目的は植物中に存在するPS酵 素をコードする遺伝子を同定、単離および配列決定することにある。 PS活性の測定については、多くのアッセイが報告されている。Maas(1950aお よび1950b)によって開発された一つのアッセイでは、大腸菌パントテネート栄 養要求株(M99-1,panC)の成長を促進する能力に基づいて パントテネートの微生物学的なアッセイを利用している。Pfleidererら(1960) により開発されたアッセイはPS反応において遊離されるAMPを測定するものであ る。このアッセイでは、ミオキナーゼが、アッセイ混合物中に供給されるATPを 用いるパントテネートの合成において放出される各1モルのAMPにつき2モルのA DPの産生を触媒する。ついで、ピルビン酸キナーゼがホスホエノールピルビン酸 およびADP2モルからピルビン酸およびATP 2モルを発生する。最後にラクテー トデヒドロゲナーゼが、2モルのピルビン酸を還元して2モルの乳酸を生成し、 これに伴ってNADHのNADへの化学量論的な酸化を生じ、これを340nmの吸収を追跡 することによって分光光学的にモニターすることができる。Miyatakeら(1979) によって開発された第三のアッセイは、14C−β−アラニンと非標識パントエー トを含有するアッセイ混合物を使用する。このアッセイでは、生成した14C−パ ントテネートが未反応14C−β−アラニンから陽イオン交換クロマトグラフィー によって分離され、ついで液体シンチレーションカウンターにより定量される。 しかしながら、これらのアッセイはスループットの高い生化学的スクリーニング での使用には不適当であり、PSの有用な阻害剤の発見に必要な化合物の大規模な 生化学的スクリーニングに使用することはできない。 本発明者らは、従来技術に伴う上述の欠点を解消する発明を開発した。本発明 は、同じ発明概念を包含する多数の関連態様をカバーする。 本発明の第一の態様によれば、植物からのPS活性を有するタンパク質をコード する単離DNAを分子を提供する。好ましい実施態様においては、DNAは、Lotus ja ponicusまたはOryza sativaから単離される。 本発明を支持するために、本発明者らは、Lotus japonicusからのcDNA配列を ここに開示する。さらに、本発明者らは、Oryza sativa(GenBank 受入番号D 25017)の以前に帰属されていない発現配列タッグが、Oryza sativa におけるPS酵素をコードするcDNAの一部であることを示し、本発明の一部として Oryza sativaからのPS遺伝子の完全なcDNA配列を開示する。さらに本発明者らは 配列の類似性により、またPS酵素をコードすると推定的に記載されたSaccharomy ces cerevisiaeからのDNA配列(GenBank受入番号P 40459)がSaccharomyces cerev isiaeのPS酵素をコードするとの酵素アッセイにより、PS酵素活性を欠くEscheri chia coli突然変異体の機能的な相補を確認した。Lotus japonicusにおけるPS酵 素をコードするcDNA配列は図1.2に提供する。Oryza sativaにおいてPS酵素をコ ードするcDNA配列は図2.2に提供する。Saccharomyces cerevisiaeにおいてPS酵 素をコードするDNA配列は図3.3に提供する。本発明の結果として、任意の植物源 からPS酵素の配列をコードするDNAを、当業者に利用できる方法を用いて取得す ることが現在では可能である。 本発明のこの局面におけるさらに好ましい実施態様はPS活性を有するLotus ja ponicusからのタンパク質をコードする単離DNA分子であり、上記タンパク質は図 1.2に示すアミノ酸配列からなる。さらに他の実施態様は、PS活性を有するOryza sativaからのタンパク質をコードする単離DNA分子であり、このタンパク質は図 2.2に掲げたアミノ酸配列からなる。 加えて、本発明者らは、植物からのPS活性を有するタンパク質をコードするDN A分子に操作性に連結したプロモーターからなる天然には存在しないキメラ遺伝 子を提供する更なる態様を包含するように本発明を拡張した。好ましくは、タン パク質は双子葉植物または単子葉植物、たとえばLotus japonicusもしくはOryza sativaから単離される。好ましくは、アミノ酸配列は図1.2(Lotus japonicus )および図2.2(Oryza sativa)に掲げた群より選択される。 本発明者らは、キメラ遺伝子からなり、宿主細胞に安定にトランスフォームで きる組換えベクターを提供する他の態様を開発した。この態様はまた、ベクター で安定にトランスフォームされ、好ましくは細菌細胞、酵母細胞および昆虫細胞 からなる群より選択され、さらに本発明のDNA分子を発現できる宿主細胞からな る。 さらに他の態様においては、本発明者らは、PS酵素の組換え産物に本発明を適 用した。とくに、本発明は、最初にPS活性を有するタンパク質をコードするDNA 配列を、選択された宿主用に設計した発現カセットに挿入し、適正なリーディン グフレームで連結した個々のエレメントを含有する得られた分子を、宿主細胞に トランスフォームできるベクター中に挿入し、このようにしてトランスフォーム された宿主細胞を適当な培養培地中で増殖させ、ついでトランスフォームされた 宿主細胞もしくは培養培地のいずれかまたはその両者からタンパク質産物を単離 し、それを精製することによって宿主生物体中でPS活性を有するタンパク質を産 生する方法を提供する。 さらに、本発明者らは、パントテネートシンテターゼがパントエート、β−ア ラニンおよびATPのパントテネート、AMPおよびピロリン酸塩への変換を触媒でき る適当な反応混合物中でパントテネートシンテターゼをインキュベートし、形成 されたピロリン酸塩の量を、Changら(1983)によって開発されたピロリン酸塩の アッセイに基づく比色法により測定し、またはパントテネートシンテターゼの触 媒活性によって形成されたピロリン酸塩を、無機ピロホスファターゼ、好ましく は酵母の無機ピロホスファターゼの触媒活性により無機リン酸塩に変換し、上記 無機ピロホスファターゼの触媒活性によって生成した無機リン酸塩の量を比色法 好ましくはLanzettaら(1979)によって開発された無機リン酸塩のアッセイ、ま たはChifflet ら(1988)によって開発された無機リン酸塩のアッセイのいずれかに基づく方法 により測定することからなるパントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク 質のアッセイ方法を提供する本発明を開発した。 たとえば上述の組換え方法を用いることによるPSの産生は、穀物とくに農業的 に重要な穀物たとえばトウモロコシおよび他の穀類たとえば小麦、オート麦、ラ イ麦、モロコシ、コメ、大麦、キビ、芝、および牧草等、ならびに綿糖キビ、砂 糖ダイコン、サラダ菜、および大豆の栽培される畑における望ましくない植物の 制御に除草剤として使用できる新規なPS活性阻害剤のスクリーニングに精製PSを 使用する方法の開発を可能にした。 とくに、本発明は、植物からのPS酵素の活性を阻害する能力について化学的実 体をアッセイするための方法に関し、 a)上記PS酵素を適当な反応混合物中に混合し、この場合、 i)上記PS酵素は、パントエート、β−アラニンおよびATPのパントテネート 、AMPおよびピロリン酸塩への変換を触媒することが可能であり; ii)PS反応において遊離するピロリン酸塩を比色法、好ましくはChangら(198 3)により開発されたピロリン酸塩のアッセイに基づく方法により定量し; iii)またはPS反応中に遊離されるピロリン酸塩をさらに、無機ピロホスファ ターゼ好ましくは酵母無機ピロホスファターゼの触媒活性によって無機リン酸塩 に変換し; iv)無機ピロホスファターゼの触媒活性によって生成した無機のリン酸塩を比 色法、好ましくはLanzettaら(1979)によって開発された無機リン酸塩のアッセ イに基づく方法またはChiffletら(1983)により開発された無機リン酸塩のアッ セイに基づく方法により定量する のに適当な反応混合物中でPS酵素と混合し、 b)上記化学物質およびPS酵素を上記の第一の反応混合物中と同じ条件下に第二 の反応混合物中に混合し、 c)上記の第一または第二の反応混合物中に産生したピロリン酸塩または無機リ ン酸塩を定量することから構成され、 この場合、上記化学物質は、上記第二の反応混合物中で定量されたピロリン酸 塩または無機リン酸塩の量が第一の反応混合物で定量されたピロリン酸塩または 無機リン酸塩の量よりも有意に少ない場合、上記PS酵素の活性を阻害できるとす る方法に関する。 ここに発明されたアッセイ原理はPS活性の測定に限定されるものではなく、そ の触媒活性が相当するヌクレオシド三リン酸からのヌクレオチジル残基の適当な 基質への移送により基質−ヌクレオチジル反応の中間体を形成し、それによって 反応生成物の一つとして無機ピロリン酸塩の生成に関与する任意の酵素の測定に 使用できる。このような酵素には、それらに限定されるものではないが、すべて のアミノアシル−tRNAシンテターゼ、アスパラギンシンテターゼ、アセテートチ オキナーゼ、脱リン酸補酵素A−ピロホスホリラーゼ、およびヌクレオチド二リ ン酸−糖の形成を触媒するすべての酵素が包含される。アッセイは好ましくはマ イクロタイターの規模で実施され、好ましくは酵素阻害剤のスループットの高い 生化学的スクリーニングに使用される。 本発明はまた、植物PS遺伝子、cDNAまたはmRNAに特異的にハイブリダイズでき るプローブを目的とし、この場合、プローブは植物からのPS酵素をコードする配 列の少なくとも10個の長さのヌクレオチドの連続部分からなる。 さらに他の態様として、本発明は、PS活性を有するタンパク質をコードするDN A部分からなるDNA分子を製造する方法において、 a)植物からのPS酵素のコード配列の長さ少なくとも10ヌクレオチドの連続部 分からなり、植物PS遺伝子、cDNAまたはmRNAに特異的にハイブリダイズできるヌ クレオチドプローブを調製し、 b)選択された生物体からのクローン化されたゲノムDNAフラグメントまたはc DNAフラグメントの集団中の他のPSコード配列を、工程a)により調製したヌク レオチドプローブを用いてプロービングし、ついで c)PS活性を有するタンパク質をコードするDNA部分からなるDNA分子を単離す る方法を提供する。 PS酵素をコードするDNAは、本発明により任意所望の植物種から単離すること ができる。植物PSコード配列の単離が教示される一方法は実施例1よって提供さ れる。この方法においては、PS酵素をコードするcDNAクローンは、PS酵素活性を 欠く突然変異宿主生物体にこの活性を供給するそれらの能力に基づき興味ある植 物に由来するcDNAクローンのライブラリーから同定される。この方法における使 用に適当な宿主生物体は、cDNA発現ライブラリーのスクリーニングに使用が可能 な宿主生物体であり、PS活性を欠くその突然変異体が利用可能であるかまたはル ーチンに発生できる宿主生物体である。このような宿主生物体には、それらに限 定されるものではないが、大腸菌panC(株AT 1371)が包含される。 また、植物PSコード配列は、図1.2に掲げたLotus japonicusPSコード配列また は図2.2に掲げたOryza sativaPSコード配列に対するそれらの配列ホモロジーに 基づくよく知られた技術によって単離することができる。これらの技術では、既 知のPSコード配列のすべてまたは部分を、選択された生物体からのクローン化ゲ ノムDNAフラグメントもしくはcDNAフラグメントの集団(すなわちゲノムまたはc DNAライブラリー)に存在する他のPSコード配列に選択的にハイブリダイズする プローブとして使用する。この ような現在の技術水準には、平板培養DNAライブラリーのハイブリダイゼーショ ンスクリーニングおよび既知のPSアミノ酸配列中に保存されている配列に相当す るオリゴヌクレオチドプライマーを使用するPCRによる増幅が包含される。 宿主生物体中でのPS酵素の組換え製造には植物のPSコード配列を選択される宿 主のために設計された発現カセット中に挿入し、それを組換え産生する宿主に導 入することができる。選択される宿主に適当な特定の調節配列、たとえばプロモ ーター、シグナル配列、5'および3'非翻訳配列およびエンハンサーは当業者のレ ベル内にある。適正なリーディングフレームで連結された個々のエレメントを含 む得られた分子を宿主細胞にトランスフォーム可能なベクター中に挿入する。適 当な発現ベクターおよびタンパク質の組換え産生法は、大腸菌、酵母および昆虫 細胞のような宿主生物体でよく知られている。特殊な例にはたとえば、pBLUESCR IPT、pFLAG、pTrcHisのようなプラスミド、およびバキュロウイルス発現ベクタ ー、たとえばAutographi cacalifornia核多角体ウイルスのゲノムから誘導され る発現ベクターが包含される。 組換えによって調製された植物PSは多様な標準技術を用いて単離し、精製する ことができる。使用できる現実の技術は使用された宿主生物体、PS酵素が分泌す るように設計されたか、および当業者には周知の他のこのような因子に依存して 変動する。 組換えにより調製された植物PSは各種の目的に有用である。たとえば、その標 的が同定されていない既知の除草性化学物質がPSを阻害するかどうかを決定する ためのスクリーニングにおけるインビトロアッセイに使用できる。このようなイ ンビトロアッセイはまた、PS活性を阻害し、したがって除草剤候補である化学物 質を同定するさらに一般的なスクリーニングと しても使用できる。また、組換えにより調製された植物PSはこの酵素の複雑な構 造の解明に使用することもできる。PS酵素の構造に関するこのような情報は、た とえば、新たな阻害性除草剤の合理的な設計に使用することができる。 通常PSに対する阻害作用は、インビトロアッセイにおけるパントテネート合成 の測定技術に固有の誤差の限界よりも大きな低下、有意な低下によって決定され る。このような測定は、候補阻害剤の存在下および不存在下におけるインビトロ アッセイで合成されるパントテネートの量を、単純に比較することによって行わ れる。 この出願が優先権を主張する英国特許出願97 111 63.7および97 134 77.9の開 示およびこの出願に付随する要約は引用により本明細書に導入される。 本発明は以下の詳細な実施例を参照することによってさらに説明する。これら の実施例は単に例示の目的のみで提供されるものであり、とくに他の指示がない 限り限定を意図するものではない。実施例 本発明の開発時には多くの標準技術が使用された。これらには、機能的相補に よる植物遺伝子のクローニング(たとえば、Senecoff&Meagher,1993);慣用の ライブラリー中には存在しない遺伝子フラグメントを回収するための逆PCRの使 用(Ochamら、1989)およびそれらの提出時にはその機能が不明であった他の種 からクローン化されたPS遺伝子を発見するためのDNAデータベースの使用が包含 される。 実施例 1 Lotus japonicusからのパントテネートシンテターゼをコードするcDNAクローン の単離 Lotus japonicus PSクローンは大腸菌AT 1371(panC4,Δ(gpt-proA)62,lacY 1,tsx-29,glnV44(AS),galK2,λ-,rac-0,hisG4(Oc),rfbD1,xylA5,mtl-1 ,argE3(Oc),thi-1,Cronanら、1982により記載)のcDNAライブラリー(Corinn a Tetzlaff,Department of Plant Sciences,University of Cambridge,Downi ng Street,Cambridge,CB2 3EA,UKから)の機能的相補により単離された。PS cDNAは大腸菌AT 1371の50,000アンピシリン抵抗性トランスフォーマント集団中 に見出された。PSクローン(pLC)を図1.1に要約したようにしてサブクローニン グし、配列決定した。得られたヌクレオチド配列(図1.2)から、大腸菌からのPS タンパク質配列に61%の類似性の308残基のポリペプチドをコードするオープン リーディングフレームの存在が明らかになった。PSのオープンリーディングフレ ームはpBLUESCRIPTベクター上のlacZとインフレームで、これは多分、L.japonic us PSの発現を、したがって、大腸菌AT 1371の相補を説明するものと考えられる 。 実施例 2 Oryza sativaからパントテネートシンテターゼをコードするcDNAクローンの単離 コメからのPS cDNA配列は、Japanese Rice Genome Research Programの名前に おいてGenBankに提出された(受入番号D 25017)コメの発現配列タグ(EST)として ヌクレオチドデータベース探索により見出された。完全に相当するcDNAクローン が、National Institute of Agrobiological Resources,Kannondai,Tsukuba I baraki,JapanのYuzo Minobe博士から恵与された。このcDNAクローンはpRC1と呼 ばれ、サブクローニングされ、図2.1に示すように配列決定された。pRC1の1.3kb SalI-NotI挿入体のヌクレオチド配列とPS遺伝子の推定アミノ酸配列は図2.2 に示した。この配 列を他のPS配列と比較すると、5'EST領域内に元から見られた類似性がpRC1中の コメcDNAがPSをコードすることを意味する全オープンリーディングフレームを維 持した。しかしながら、pRC1は大腸菌panC突然変異体を相補しなかった。したが って、lacZとコメPS遺伝子の融合クローンを、コメcDNAの転写およびタンパク質 のβ−ガラクトシダーゼ融合体としての翻訳の両者を可能にしたpRC2(図2.3) から誘導した。コメパントテネートシンターゼ遺伝子での大腸菌panC突然変異体 の相補はこの融合クローンを用いて達成された。 実施例 3 パントテネートシンテターゼの既知のもしくは推測されているアミノ酸配列の比 較 既知のまたは推測されたパントテネートシンテターゼのアミノ酸配列をアライ ンすると(図3.1)、Saccharomyces cerevisiaeおよびSchizosaccharomycespomb eの推定PSタンパク質配列は、大腸菌PSと有意なホモロジーを示した。Saccharom yces cerevisiaeの推定PS遺伝子がPS活性を有する酵素をコードすることを確認 するために、推定PS遺伝子をまたぐ酵母染色体IXの20kbゲノムフラグメントを含 有するファージクローン(PM 4950)を、Sanger Centre,Hinxton Hall,Cambri dge,UKのCarol Churcher博士から入手した。推定遺伝子をコードするオープン リーディングフレームを2工程で図3.2に示すように大腸菌での発現のためにサ ブクローニングした。得られたプラスミド、pYC1では、酵母PS遺伝子がlacZプロ モーターの転写制御下にあった。しかしながら、PSはlacZとインフレームではな く、したがって融合タンパク質としては発現しなかった。そのヌクレオチド配列 およびpYC1中の1.5kb EcoRV-HindIIIゲノムフラグメントの推定翻訳産物を図3.3 に示す。酵母PSは大腸菌AT1371のpanC損傷を 機能的に相補し、その遺伝子が機能性PSをコードしていたことが確認された。 実施例 4 Lotus japonicusからのパントテネートシンテターゼの5'および3'末端の単離 本発明者らは植物PSがクロロプラスト内に存在するものと期待したが、クロロ プラストの一過性シグナルのいずれもL.japonicusおよびO.sativaのPS cDNAク ローンからのものである証拠はなかった。さらに両酵素はPSORT(Molecular Biol ogy Tools,ExPasy WWW Server)によりサイトソルタンパク質であることが予測 された。 PS遺伝子の5'および3'配列をクローン化するためには、逆PCR(iPCR)を使用し た。ゲノムDNAをL.japonicus葉組織から単離し、Dellaportaら(1983)により 報告されたように調製した。LotusゲノムDNAのアリコート(8μg)を、一夜、 以下の制限エンドヌクレアーゼで消化した。すなわちBamHI、EcoRI、HindIII 、NotI、SalI、XbaI、XhoIである。DNAフラグメントをイソプロパノールで 沈殿させ、TE緩衝液に再懸濁したのちアガロースゲルに負荷した。電気泳動後、 2kb〜15kbのフラグメントサイズに相当するゲル片を、アガロースゲルから単離 し、US BioClean MPキット(United States Biochemical,Cleveland,Ohio,US A)を用いて精製した。各反応混合物を、分子内リゲーションを促進する条件でT 4 DNAリガーゼ1.5単位を用い、14℃で一夜リゲートした。DNAをリゲーション混 合物からイソプロパノールで沈殿させ、エタノールで洗浄し、滅菌蒸留水に再懸 濁し、以下のPCR工程において鋳型として使用した。 PCR増幅は、Boehringer Mannheim,FRGからのExpand High Fidelity PCRシス テムを用い、3kbまでのサイズのDNAの増幅のための製造業者によ るプロトコールを採用して実施した。L.japonicusPS特異的なプライマーLi5お よびLi3(Li5:dCGGGATCCATGGTGGGAACGAGGGCGATGAGおよびLi3:dCATCAAGCTTATGT ATCAAAGTGCCCCAGG)の設計はOchmanら(1989)によるiPCRの一般的なプロトコール に従った。Liプライマーに導入された制限部位は、Li3についてHindIII、Li5に ついてBamHIとした(下線)。全7種の鋳型中、BamHI誘導の環状Lotusライブ ラリーのみがiPCR反応に有効であった。750bpの単一の生成物が約250bpの微量の 夾雑物とともに得られた。このiPCR産物は期待されたようにBamHIで切断され、 PCR T/Aクローニングキット(Invitrogen,NV Leek,Netherlands,製造業者の 説明書に従う)を用いpCRIIベクターにクローニングした。得られたプラスミド のEcoRI挿入体をCentre of MolecularRecognition,Department of Biochemist ry,University of Cambridgeにおいて配列を決定した(図4A)。L.japonicus PS の配列比較することにより、ゲノムiPCR産物はcDNAの3'および5'末端でマッチし 、標準的PS隣接領域を含むものと推定された。注釈したヌクレオチド配列は図4B に示す。 プライマーおよびcDNA配列はiPCR産物内で簡単に同定されたが、イントロン− エキソンの境界がある程度の信頼性でしか同定できなかったことから、隣接領域 の分析はより困難を伴うものであった。NetPlantGeneServer(Center for Biolo gical Sequence Analysis,Technical University of Denmark,Lyngby,Denmar k)におけるHebsgaardら(1996)によるスプライス部位の予測では、図4Bに示し た配列中の位置258および281における可能なドナースプライス部位と位置179、3 16、338および536における可能なアクセプタースプライス部位が示唆された。こ れらの部位はほぼすべての真の部位を含むプログラムの低確率閾値様式で見出さ れた。興味あることに、これらのスプライス部位のいずれもがcDNAに相当する領 域内に位置するものではない。 PS内の真の翻訳開始部位の問題に関しては、一つの価値のある配列の特徴があ る。これは5'隣接領域内、推定開始部位から21塩基上流の停止コドンであり、こ れはPSのORFとインフレームである。この停止コドンがスプライス部位の推定に おいて意味したようにPSの5'−リーダー配列の部分を形成するならば、PS cDNA によりコードされるORFが完全であることは安全に推定される。とくに、この結 論は、停止コドンとcDNA開始の間におけるアクセプタースプライス部位の不存在 という条件付きである。このような一次配列情報は、第一に校正活性をもつDNA ポリメラーゼをPCR増幅に用い、第二に2つの配列決定試行で発生したクロマト グラムがいずれも疑いの余地のないものであることから合理的のようにみえる。 実施例 5 Lotus japonicusからのパントテネートシンテターゼの発現ベクターへのクロー ニング MacFerrinら(1990)のPCR方法を用いPSのL.japonicus cDNAから発現カセット を発生させた。Lotus panC ORFは約25ngのプラスミドpLCからプライマーLC5およ びLC3を用いて増幅した。LC5は開始部位、ATG、ボールド体で強調したXbaI部位 を有するPSのコドンおよび下線を施したリボソーム結合部位をPCRプライマー:d CGCGC TCTAGA AGGAGGAATTTAAA ATG GCACCAATGGTGATATCTGAT中に包含するように 設計した。LC3はORFの停止コドン(TTA)およびボールド体のXhoI制限部位をPCR プライマー:dGCGCG CTCGAG TTACAAGTTGATTTCTATGTT中に包含するように設計し た。 プライマーに導入されたXbaIおよびXhoI制限部位を使用してpBLUESCRIPT SK- (Stratagene Ltd.,Cambridge Innovation Centre,140 Cambridge SciencePa rk,Milton Road,Cambridge,CB44 GF,UK)にPCR 産物をクローン化し、得られたクローンをpSKLと命名した。発現カセットは図5 に示すようにL.japonicus PS ORFを含有するように設計された。正しい構築体 はDNA配列決定によって確認された(データは示していない)。 実施例 6 大腸菌中Lotus japonicus,Oryza sativaおよびSaccharomyces cerevisiaeから のパントテネートシンテターゼの発現 野生型大腸菌株はかなりのPS活性を有し、それが組換え酵素の精製をさらに難 しくするので、L.japonicus PSを大腸菌panC突然変異体AT 1371中で発現させた 。大腸菌AT 1371(panC)をLotusでトランスフォームし、panCを過剰に発現する プラスミドpSKLを、100μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地10ml中で単一の コロニーから一夜増殖させた。2YT培地(水中1.6%(w/v)バクトペプトン、1.0% (w/v)酵母エキスおよび0.5%(w/v)NaCl)のアリコート500mlを、60μg/mlのア ンピシリンおよび20μg/mlのIPTGを含有する2リットルのフラスコ4個にそれ ぞれ5mlの一夜培養液を接種し、振盪(190RPM)しながら10時間37℃でインキュベ ートし収穫した。大腸菌細胞を遠心分離により(10分、5000RPM)回収し、直ち に20mlの緩衝液A(50mM Tris-HCl,1mM EDTA,0.1mM DTT,pH8.0)に再懸濁した 。細胞を超音波処理で溶解した。細胞懸濁液の2つの等しいアリコートをそれぞ れ氷上で30秒間6回超音波処理し、各バースト間に30秒休止した。細胞屑を遠心 分離(30分、12000RPM)で除去し、粗抽出物の酵素活性をアッセイした。 Lotus PS発現クローンpSKLとともにPS活性の発現を他のすべての利用可能なPS クローンで、すなわちLotusとコメ(それぞれpLCおよびpRC)のlacZ-PS融合クロ ーン、酵母panC(pYC1)および大腸菌panC(pCL)で調べ た。しかしながら、pSKLクローンと異なり、発現を至適化する試みは行わなかっ た。これらのパントテネートシンテターゼクローンまたはベクター単独でトラン スフォームした大腸菌AT 1371からの粗抽出物を基質としてパントエートまたは パントイル−ラクトンのいずれかを用いて、パントテネートシンターゼ活性につ いてアッセイした。野生型大腸菌からの粗抽出物もアッセイし、結果は以前に報 告されたPS活性を含めて付属の表(表1)に示す。調べたすべての場合で、酵素 活性はパントエートでパントイル−ラクトンよりはるかに高かった。精製した大 腸菌PSがパントイル−ラクトンに対して活性をもたない(Miyatakeら、1979)こ とを考えると、後者の基質でこの場合に見られる残った活性は細胞抽出液中に存 在する加水分解活性によるものと思われる。パントイル−ラクトンの加水分解を 触媒する活性は、以前にMaas(1952aおよび1952b)により暗示されている。Lotu sまたはコメpanC-lacZ融合クローンに由来するサンプル中に活性を検出できなか ったことは、酵素的に活性なPSの発現の欠如を指示するものである。しかしなが ら、これらのクローンは大腸菌におけるpanC損傷を補償するのに有効に使用され 、したがって少なくとも低レベルのPS活性を発現していると考えられる。ベクタ ー単独でトランスフォームされた野生型の大腸菌またはAT 1371に見いだされる 活性は以前に報告された値と一致する。 実施例 7 大腸菌で発現された組換えLotus japonicusパントテネートシンテターゼの精製 Lotus panC発現クローンpSKLでトランスフォームされた大腸菌AT 1371の粗抽 出物を実施例6に記載のようにして調製した。この粗抽出物に出発しPSは硫酸ア ンモニウム分画および陰イオン交換クロマトグラフィーの2つの工程でほぼ精製 された。澄明な抽出液(28ml)に、(NH4)2SO4の飽和溶 液(12ml)を終濃度30%(NH4)2SO4に達するまで加えた。この溶液を1時間撹拌 しながら氷上に保持し、タンパク質凝集物を形成させた。不溶性のタンパク質を 遠心分離(12,000RPM、30分)により4℃で除去した。上清を回収し(36ml)、つい で6mlの飽和(NH4)2SO4溶液を加えて40%(NH4)2SO4飽和にした。この溶液を前回 と同様にインキュベートし、遠心分離した。ペレット化したタンパク質凝集物を 緩衝液A 5mlに溶解し、2リットルの緩衝液Aに対して4℃で一夜透析した。透 析溶液を12,000RPMで30分間遠心分離し、上清をそのまま陰イオン交換クロマト グラフィー工程に使用した。 サンプル(5ml)を、予め緩衝液Aに平衡化したPharmacia FPLC MonoQ HR 10 /10カラム上に負荷した。カラムを平衡化緩衝液で溶出液のA280が一定の0.1未 満になるまで洗浄し、試行を通して2ml/分の一定の流速を維持した。タンパク 質は緩衝液A中0〜250mM KClの直線勾配(80ml)で溶出し、勾配を通じて分画各 1mlを集め、PSの活性をアッセイした。図6は、このクロマトグラフィー工程の PS活性(図6A)およびタンパク質(図6B)プロファイルを示す。PS活性の大部分 は約100mM KCl濃度で溶出した。PS活性の第二のピークは、勾配に沿ってちょう ど200mM KClで第一のピークから十分に分離されて溶出した。このピークは第一 のピークより広く、はるかに少ないが有意な量の活性を含有した。均一な過剰発 現産物は原理的に単一のピークとして溶出することが期待されるため、PS活性の 2つのピークへの分離は、最初はアーチファクトと考えられた。しかしながら、 異なるカラム(MonoQ HR 16/10)の使用、または溶質のKClから酢酸アンモニウ ムへの変化を包含する勾配パラメーターの変化も、溶出パターンには変化を与え なかった。この挙動を説明できると思われるピーク1および2におけるPSタンパ ク質間における物理的な差は異なるフォールディングま たは翻訳後プロセッシングによるものであろう。両ピークにおいて最高の活性を もつ分画を、図6Aに示すようにプールした。第一のピーク内の分画29〜32には、 カラムに負荷したPS活性の73%が回収されたサンプルPS−I(4ml)を与えた。 同様に、第二のピークからの分画57〜60には、元のPS活性の12%を含有するPS-I I(4ml)がプールされた。サンプルPS-IならびにPS-IIは合わせてPS 21.7mgを 含有した。 PS-IおよびPS-IIの両者を緩衝液A 1リットルに対して4℃で一夜透析し、 遠心分離して不溶性のタンパク質を沈殿させた。PS-I、PS-IIの両者の500μl のアリコートを緩衝液Aに平衡化したPharmacia Superose 6カラムに負荷し、 一定の流速0.5ml/分に維持し、各1mlの分画を集めた。両サンプルからのPS活 性が注射後等しい保持容量で単一ピーク中に溶出し、PS-IおよびPS-IIの同じネ イティブな分子量を指示した。この工程はPSの更なる精製を提供しなかった。実 際、表2の精製要約から明らかなように比活性はいずれの場合もわずかに低下し た。しかしながら、これらのサンプルのSDS-PAGE分析(Laemmli,1970;Sambrook ら、1989)では、ゲルろ過による一部のタンパク質夾雑物の除去が明らかにされ た。分画16および17をそれぞれの場合にプールし、サンプルPS-I/GFおよびPS- II/GFを与えた。組換えPSの物理的特性は次項で扱うこととし、PS-IおよびPS- IIの両者について実施した。一方、動力学的分析(実施例9)はPS-1に限って行 った。 実施例 8 組換えLotus japonicusパントテネートシンテターゼの特性 過剰発現Lotus PSの同一性を確認するために、N−末端タンパク質配列決定( 表3)およびアミノ酸分析(表4)をPS-IおよびPS-IIの両者について、Applie d Biosystems 477Aタンパク質シークエンサーによって、 University of Cambridgeにてthe Department of Biochemistry,Protein and N ucleic Acid Chemistry Facilityで実施した。 PS-IおよびPS-IIについて得られたN−末端配列をL.japonicusのPSの理論的 なN−末端に対し表3のようにアラインメントすると、精製組換えタンパク質は L.japonicusからのPSであることが証明された。過剰発現タンパク質は、明らか にN−末端でプロセッシングを受け、PS-IおよびPS-IIの両者の大部分は2個の N−末端残基(メチオニンおよびアラニン)を欠いていた。しかしながら一部の タンパク質はメチオニンのみを欠き、観察された二次配列を生じた。これらの異 なるプロセッシングを受けた種の比率に関しPS-IとPS-IIでは若干相違する。こ れは一次および二次配列が得られた相対収率から見ることができる。N末端アラ ニンがより少ないタンパク質種は一次配列に見られる場合の70%(PS-I)また は40%(PS-II)からなる平均収率で配列決定された。 組換えL.japonicus PSの理論分子量は34.2kDであり、この値は精製過剰発現 産物のSDS-PAGE分析により得られたサブユニット重量(約37kD)と合理的に一致 する。PS-IまたはPS-IIのネイティブな分子量はゲルろ過による評価では72.8kD であったことから、ネイティブなタンパク質はホモダイマーと解釈される。 Lotus PSサブユニット分子量のさらに正確な測定は、電気スプレー質量分析ES MS[電子スプレーイオン化(陽イオンモード)四重極質量分析計(BioQ;VG,Man chester,UK)で製造業者により供給されたソフトウエアを用いて実施]により 行われた。変換された質量データによりそれぞれ72.3Daおよび70.3Da異なるPS- IおよびPS-II両者の2つのタンパク質種の存在が明らかにされた。これは、71. 0DaであるN末端アラニンの存在または不存在間の理論的に期待される質量差に よく一致する。組換えPSの タンパク質の配列決定はすでにN−末端メチオニンが過剰発現産物から失われて いるが、一方アラニン残基以下は部分的にのみ除去されたことを示していた。主 要なESMSシグナル(100%)は軽種に属し、したがってN−末端プロリンをもつPS に多分相当するものと思われる。同様に、相対強度75%(PS-I)または40%(PS- II)で得られる二次シグナルはN末端アラニンをもつPSによるものである。N末 端配列決定データから結論されるように、この場合に得られる軽種および重種PS の相対比はPS-IIがPS-Iよりも効果的にプロセッシングされたことを指示する。 L.japonicus PS ORFは予想される分子量34.2kDaの残基308のポリペプチドを コードし、プロセッシングされた組換えタンパク質(3−プロリンから308−ロ イシン)は理論的質量34,037.7Daを有する。 これはPS-I(33,969.0±12.3Da)およびPS-II(33,967.0±10.2Da)について 得られた重量と大ざっばに一致するのみで、すなわちこれらのタンパク質は期待 されたよりもそれぞれ68.7Daおよび70.7Da軽い。ESMS質量測定の正確さを考慮す れば、この不一致は機械的なアーキテクトによるものではないと思われる。質量 の差の可能性のある説明はL.japonicus panC発現カセットのPCR増幅により導入 された過剰発現クローンにおける突然変異が考えられる。しかしながら、問題の PCR工程は校正活性を包含するポリメラーゼミックスを用いて実施し、前述のよ うに、panC cDNAと発現カセットの間にヌクレオチド配列の変化は見いだされな かった。また、過剰発現PSは、たとえばそのC−末端においてさらにプロセッシ ングを受けたのかもしれない。 実施例 9 パントテネートシンテターゼ活性の高スループットアッセイ PS活性の測定には、以前に、3種の異なるアッセイが報告されている(上 記参照)。Maas(1950aおよび1950b)およびMiyatakeら(1979)により記載された アッセイは微生物学的または放射分析のいずれかであり、一方、Pfleidererら( 1960)によって開発されたアッセイに要求される多くの補助酵素および基質はこ のアッセイを厄介で、高価で、その適用を低スループットなスクリーニングのみ に限定している。したがって、すべての3つのアッセイは新しいPS阻害剤の発見 に必要な化合物の大規模な、高スループットな生化学的スクリーニングには不適 当である。 本出願人らは、新規な除草剤の開発およびそれらの作用様式の決定におけるこ れらのアッセイの使用ならびにパントテネート生合成の生物学的に活性な阻害剤 およびそれによって得られる除草剤のためこの酵素の阻害剤を検出する高スルー プットな生化学的スクリーニングに使用できるインビトロアッセイを開発した。 このアッセイは、PS反応において遊離されたピロリン酸塩を、最初はChangら(19 83)によって記載された無機ピロリン酸塩の測定のための比色アッセイの改良方 法により直接または無機ピロリン酸塩を無機リン酸塩に変換したのちついで最初 はLanzettaら(1979)もしくはChiffletら(1988)によって記載された無機リン 酸塩の測定のための比色アッセイの改良方法により測定するために設計されてい る。このアッセイは室温で、好ましくはマイクロタイター規模で行われる。 1.PS反応中に遊離されたピロリン酸塩を比色的に測定するための好ましいア ッセイ混合物は、100μmol Tris-HCl(pH 8.0)、10μmol MgSO4、5μmol ATP 、10μmol β−アラニン、0.5μmolパントエート、およびパントテネートシンテ ターゼの総容量100μlからなる。適当なインキュベーション時間後に、ドデシ ル硫酸ナトリウムの10%(w/v)溶液中、0.8M 2−メルカプトエタノール10μl の添加、ついで5N硫酸中アンモニウムヘプタモリブデート2.5%(w/v)溶液5 0μlを加えてPS反応を終了させる。 室温で20分間インキュベートしたのち着色複合体の強度を620nmの吸収によって 測定する。PS反応中に遊離したピロリン酸塩の量は、適当量のピロリン酸塩から 発生させた標準曲線を参照し、完全なPSアッセイ混合物とパントエートを欠くPS アッセイ混合物の間の620nmにおける吸収の差を用いて測定する。PS活性の1単 位は1nmole/分のピロリン酸塩を産生する酵素量と定義され、比活性は単位/m gタンパク質として表される。 2.PS反応で遊離されたピロリン酸塩をその無機ピロリン酸塩を無機リン酸塩 に変換したのちに測定する好ましいアッセイ混合物は、100μmol Tris-HCl(pH 8.0)、10μmol MgSO4、5μmol ATP、10μmol β−アラニン、0.5μmolパント エート、1.0単位の酵母無機ピロホスファターゼおよびパントテネートシンテタ ーゼの総容量100μlからなる。適当なインキュベート期間後に、PS反応は a)1.88N塩酸中、62.3mgのマラカイトグリーン塩酸塩、1.9mgのアンモニウム ヘプタモリブデートおよび0.5%(v/v)の適当な洗浄剤(たとえばTritonX-100、T ween-80またはTergitol NPX)からなる試薬混合物100μlの添加により終結させ る。得られた着色複合体に1分後クエン酸三ナトリウム二水和物の26%(w/v)水 溶液50μlを添加して安定化し、さらに45分間室温でインキュベーション後に、 着色複合体の強度を620nmにおける吸収の測定により決定する。PS反応中に遊離 した無機リン酸塩の量は、完全なPSアッセイ混合物とパントエートを欠くPSアッ セイ混合物の間の620nmにおける吸収の差を用いて、適当量の無機リン酸塩から 発生させた標準曲線を参照して測定する。PS反応中に形成したピロリン酸塩各1 モルについて2モルの無機リン酸塩が遊離されるので、1単位のPS活性は無機リ ン酸塩2nmol/分を産生する酵素量と定義され、比活性は単位/mgタンパク質と して表される。または b)0.7N塩酸中、3mgのアスコルビン酸、0.5mgのアンモニウムヘプタモリブ デートおよびlmgのドデシル硫酸ナトリウムからなる試薬混合物100μlの添加に より終結させる。得られた着色複合体に7分後クエン酸三ナトリウムニ水和物の 6%(w/v)水溶液50μlを添加して安定化し、さらに20分間室温でインキュベー ション後に、着色複合体の強度を620nmにおける吸収の測定により決定する。PS 反応中に遊離した無機リン酸塩の量は、完全なPSアッセイ混合物とパントエート を欠くPSアッセイ混合物の間の620nmにおける吸収の差を用い、適当量の無機リ ン酸塩から発生させた標準曲線を参照して測定する。PS反応中に形成したピロリ ン酸塩各1モルについて2モルの無機リン酸塩が遊離されるので、1単位のPS活 性は無機リン酸塩2nmol/分を産生する酵素量と定義され、比活性は単位/mgタ ンパク質として表される。 この場合に使用されるアッセイの直線範囲を決定するため、陰イオン交換クロ マトグラフィー工程により精製した組換えPSを最終β−アラニンおよびパントエ ート濃度それぞれ10mMおよび0.5mMを用い方法2aによりアッセイした。様々な量 のPSをアッセイしたところ、形成された無機リン酸塩および酵素の比例関係はタ ンパク質1〜4μgで得られた(図7A)。さらに、与えられた量のPSを異なる時間 アッセイした場合、形成された無機リン酸塩とインキュベーション時間の比例関 係はインキュベーション0〜20分間で得られる(図7B)。 実施例 10 組換えLotus japonicusパントテネートシンテターゼの生化学的性質 ここで検討された組換えL.japonicus酵素には活性のために、パントエート、 β−アラニン、ATPおよびMg2+が要求されることが見いだされた。パントエート 類縁体、パントイル-ラクトンおよびケトパントエートはパ ントエートの代わりに基質として活性ではなかった。パントエートの10倍過剰に 存在しても、これらの類縁体は有意な阻害に影響しなかった(表5)。 100mM Tris-HCl緩衝至適PS活性はpH8.0で達成された。活性はさらに酸性のpH に向かって鋭く低下し、pH7.0では0になるが、より高いpHに対してはわずかな 低下しかなく、pH9.0では約75%の活性が残っていた。 パントエートおよびβ−アラニンについてのKmおよびKmax定数を反応速度に対 する基質濃度の影響を測定することにより決定した。パントエートおよびβ−ア ラニンはいずれも0.5または20mMのいずれかの一定濃度に保持し、活性のアッセ イを他のものの様々な濃度で実施した。PSの活性をLineweaver and Burk(1934 )ならびにEadie(1942)およびHofstee(1959)に従い、基質濃度の関数としてプ ロットしたところ、表6に掲げるような速度定数が明らかになった。 Lotus PSはパントエートによる基質阻害を受けていて、これはパントエート濃 度400μMまたはそれ以上で有意になる。β−アラニンについてのKmおよびKmaxに 対するパントエート濃度の影響は純粋な非競合的阻害に期待されるように、すな わち両定数はパントエート濃度の上昇とともに低下し、一方、それらの比は一定 のままであった。Lineweaver and Burk分析から誘導されたβ−アラニンについ てのKm対Kmaxの比はパントエート濃度20mMおよび0.5mMで、それぞれ0.106および 0.104に等しかった。非競合的基質阻害についての速度式をパントエートに対す るPS活性データにフィットさせるとKsおよびK'sについてそれぞれ42±2μMおよ び5.33±0.34mMの値が誘導された。Vmaxはこのフィッティングでは11.03±0.19 単位で、これはkcat値0.625±0.011sec-1の値に等しい。Ksおよびkcat値は、活 性データの線状化プロットから誘導されるKmおよびkcatにきわめて類似する。 このフィッティングで得られた非競合的基質阻害についての速度式、ならびに KsおよびK'sについての値を用いて、至適パントエート濃度470±30μMが計算さ れた。 PSはまた酵素に対して調節性を有することが期待される様々な化合物の存在下 にアッセイした。これらの化合物中、とくにパントテネート生合成の中間体なら びに補酵素Aの存在下にアッセイした。補酵素Aは脂肪酸合成および分解に顕著 な役割を果たし、補酵素Aの様々なアシル型および遊離脂肪酸も包含された。PS は至適基質濃度でアッセイしなかったが、パントエートおよびβ−アラニンはそ れぞれのKm値に近い濃度(0.1mMおよび1mM)で存在させた。表7は試験した化 合物およびPS活性に対するそれらの影響を添加しなかった場合のアッセイにおけ る活性の百分率で表して掲げる。 (a)MonoQ-PS-Iプール(0.5ml中2.2mgのタンパク質)またはMonoQ-PS-IIプー ル(0.5ml中0.5mgのタンパク質)のアリコートをさらにSuperose 6ゲルろ過によ って精製した。PS-IおよびPS-II両者からのPS活性は、同一の保持容量において 単一のピークで溶出した。 (b)回収はゲルろ過カラムに負荷した活性に関して表す。 (a)PSに対するLotus japonicus ORFから推定されるN−末端のタンパク質 配列(図1.2参照)。下線を施した残基は過剰発現クローンの産生に使用したPCRプ ライマーのヌクレオチド配列に相当する。 (b)PS-IおよびPS-IIについて同一のN−末端タンパク質配列が得られた。 一次配列に比べて二次配列のモル収率は、PS-Iの場合約70%、PS-IIの場合約30 %であった。 (a)速度定数はLineweaver-Burk(LB)およびEadie-Hofstee(EH)により誘導 した。 (b)kcatの計算は、既知アッセイあたりの酵素量および分子量34kDを用いて LB−およびEH−測定値からのVmax−平均に基づくものである。 図面の簡単な説明 図1.1はpLC、パントテネートシンテターゼについてのLotus japonicusc DNAの 部分制限マップ(A)、サブクローニング(B)およびヌクレオチド配列(C)を示 す。A:Lotus japonicusパントテネートシンテターゼcDNA(pLC)は大腸菌AT 1 371(panC)の機能性相補により単離された。BはCに要約したDNA配列決定戦略の ために必要なサブクローンを表す。 図1.2はパントテネートシンテターゼについてのLotus japonicusc DNAのヌク レオチド配列およびその予測アミノ酸配列を示す。図1.2は1.33kbのEcoRIからX hoIのpLC挿入体のDNA配列を示す(図1.1に記載した)。オープンリーディング フレームは、308アミノ酸のポリペプチドをコードし、予測分子量34.2kDa、大腸 菌からのPSに対する類似性は61%である。指示した翻訳開始部位は推定であり、 停止コドン(TAA)は“*”として翻訳される。pLC上このORFはlacZとインフレ ームで、これは大腸菌における機能性酵素の発現、すなわち観察される相補効果 を説明するものである。 図2.1はコメパントテネートシンテターゼcDNAの部分制限マップ(A)、サブ クローニング(B)およびヌクレオチド配列(C)を示す。コメ遺伝子、pRC1の 元のcDNAはその完全なヌクレオチド配列を得るためにサブクローニングした。矢 印は個々の配列決定試行の位置、方向および長さを指示する。白い矢印はEST配 列(GenBank受入番号D 25017)を指示する。 図2.2はパントテネートシンテターゼについてのコメcDNAのヌクレオチド配列 およびその予測アミノ酸配列を示す。図はpRC1の1.26kbSalI〜NotI挿入体のDN A配列を示す(図2.1)。ORFは、推定分子量33.9kDを有する残基313のポリペプチド をコードする。指示された翻訳開始部位は推定であり、停止コドンは“*”とし て翻訳される。 図2.3は、大腸菌におけるコメパントテネートシンテターゼの発現のた めのlacZ−パントテネートシンテターゼ融合クローンの発生方法を記述する。pR C1におけるcDNAの方向性はオープンリーディングフレームがlacZプロモーターの 転写制御下にあり、pRC2が生成するように変化させた。lacZ-PS融合はpRC2から 4塩基対が欠失すlことにより発生させ、得られたプラスミドpRCは配列決定し て欠失を確認した(データは示していない)。 図3.1は、パントテネートシンテターゼタンパク質配列のアラインメントを示 す。既知の(Lotus japonicus,Oryza sativa,Escherichia coli,Bacilus sub tilis,Synechocystis sp.)、あるいは推定(Saccharomycescerevisiae,Schizo saccharomycespombe)遺伝子をGCGソフトウエアパッケージ内のCLUSTAL W(1.5) を用いてアラインした。完全に保存された残基は“*”により標識し、機能的に 保存された残基は“.”で標識する。 lotus:Lotus japonicus,コメ:Oryza sativa,coli:Escherichia coli(Gen Bank P 31663),subt:Bacillus subtilis(GenBank P 52998),syne:Synecho cystis sp.(GenBank P 44896),酵母:Saccharomyces cerevisiae(GenBank P 40459),pombe:Schizosaccharomyces pombe(GenBank Q 09673)。 図3.2は、大腸菌における発現のためのパントテネートシンテターゼのサブク ローニングについて記述する。A:λバクテリオファージクローンIPM4950はSan gerCentre,Hinxton Hall,Cambridge,UKから入手し、ここで酵母PS配列は発生 された。B+C:酵母panCは2工程でサブクローニングして、遺伝子がlacプロ モーターの転写制御下に配置されたプラスミドクローンpYC1を生成させた。ORF の位置は矢印で指示する。鋳型としてpYC1を使用したT3−プライム配列決定反応 によりプラスミドEcoRV-HindIII挿入体を確認した。 図3.3は、パントテネートシンテターゼについてSaccharomyces cerevisiaeゲノムDNAフラグメントのヌクレオチド配列およびその推定アミノ酸 配列を示す。図3.3はpYC1の挿入体を形成するS.cerevisiaeの1.5kb EcoRV〜Hin dIIIゲノムDNAフラグメントのヌクレオチド配列を示す。酵母PSの推定アミノ酸 配列は、オープンリーディングフレーム下にあるように思われる。偶然に大腸菌 におけるRBSとして働く翻訳開始コドンの上流のShine-Dalgarno様配列には下線 を付した。§:EcoRV;¶:HindIII。 図4はpan C隣接Lotus japonicusゲノム領域の逆PCR産物を示す。A:pCRIIに クローン化したiPCR産物の模式的表示。EcoRI-EcoRI挿入体はT7およびM13逆プラ イマーを用いて配列決定した。両配列決定試行は二重に、各約600塩基をまたい で実施した。B:クローン化したiPCR産物のヌクレオチド配列。panC cDNAとの マッチの指示は同一配列を意味する。panC cDNAの最初の塩基(5'-¶)または最 後の塩基(3'-§)に相当する位置にはマークを付した。5'-隣接ゲノム配列の内 部にpanCORFとインフレームに停止コドンがある。 図5は、Lotus japonicusパントテネートシンテターゼの発現カセットPCRを示 す。 図6は、組換えLotus japonicusパントテネートシンテターゼの陰イオン交換 クロマトグラフを示す。硫酸アンモニウムを沈殿させ、透析したPSのサンプルを 実施例7に記載のように、MonoQ HR 10/10カラム上陰イオン交換クロマトグラ フィーに付した。A:PS活性プロファイル。分画29〜32をプールしてサンプルPS -Iとし、分画57〜60をプールしてサンプルPS-IIとした。B:A280の連続測定に よって追跡したタンパク質溶出プロファイルおよび使用した塩化カリウム勾配。 図7は、組換えLotus japonicusパントテネートシンテターゼの高スループッ トアッセイの結果をグラフとして記述する。グラフAは反応速度に 対する酵素濃度の影響を示す。MonoQ精製PS-Iの特定量を実施例9方法2aに記載 したようにアッセイした。活性−応答は各アッセイにつき1〜4μg PSの範囲で 比例する。グラフBは、無機リン酸塩形成の時間経過を示す。1.2mg(●)、2.4mg (■)および3.0mg(▲)のMonoQ精製PS-Iを実施例9方法2aに記載したように アッセイした。活性−応答は0〜20分のインキュベーションの範囲内で比例する 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/25 C12P 21/02 1/68 A C12Q 1/25 G01N 33/15 B 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/15 5/00 A B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GW,HU,I D,IL,IS,JP,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN, MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ ,VN,YU (72)発明者 スミス,アリスン・ゲイル イギリス国 ケンブリッジ・シー・ビー 2・3イー・エイ.ダウニングストリー ト.デパートメント・オブ・プラントサイ エンセズ.ユニバーシティ・オブ・ケンブ リッジ (72)発明者 ゲンシェル,ウルリヒ ドイツ連邦共和国 デー―22609 ハンブ ルク.オーンホルストシュトラーセ18.イ ンスティトュート・フューア・アルゲマイ ネボターニク.ウニヴェルジテート・ハン ブルク (72)発明者 ラーバー,ベルント ドイツ連邦共和国デー―65812 バートゾ ーデン.タールシュトラーセ4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.植物からのタンパク質をコードするDNA分子において、タンパク質はパント テネートシンテターゼ活性を有する単離DNA分子。 2.植物はLotus japonicusである請求項1記載の単離DNA分子。 3.DNA分子は図1.2に掲げたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする請求 項2記載の単離DNA分子。 4.DNA分子は図1.2に掲げたヌクレオチド配列からなる請求項3記載の単離DNA 分子。 5.植物はOryza sativaである請求項1記載の単離DNA分子。 6.DNA分子は図2.2に掲げたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする請求 項5記載の単離DNA分子。 7.DNA分子は図2.2に掲げたヌクレオチド配列からなる請求項6記載の単離DNA 分子。 8.パントテネートシンテターゼ活性を有する植物からのタンパク質をコードす るDNA分子に作用的に連結したプロモーターからなる天然に存在しないキメラ遺 伝子。 9.タンパク質は図1.2および図2.2に掲げた群から選択されるアミノ酸配列より なる請求項8記載の天然に存在しないキメラ遺伝子。 10.請求項8および9のいずれかに記載のキメラ遺伝子からなる組換えベクター において宿主細胞に安定にトランスフォーム可能なベクター。 11.請求項10記載のベクターにより安定にトランスフォームされる宿主細胞にお いて宿主細胞はDNA分子を発現できる宿主細胞。 12.細菌細胞、酵母細胞、および昆虫細胞からなる群より選択される請求項11記 載の宿主細胞。 13.パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質を宿主生物体内 で製造する方法において、 (a)パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をコードするDN A配列を選択された宿主のために設計された発現カセット中に挿入し、 (b)個々のエレメントを適切なリーディングフレームで含有する得られた 分子を宿主細胞にトランスフォームできるベクター中に挿入し、 (c)このようにしてトランスフォームされた宿主細胞を適当な培養培地中 で増殖させ、 (d)トランスフォームされた細胞もしくは培養培地またはその両者からタ ンパク質産物を単離し、それを精製することからなる方法。 14.パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をアッセイする方法に おいて、 a)パントエート、β−アラニンおよびATPのパントテネート、AMPおよびピ ロリン酸塩への変換を触媒できるタンパク質を適当な反応混合物中でインキュベ ートし、 b)パントテネートシンテターゼの触媒活性により発生したピロリン酸塩の 量を比色法により定量することからなる方法。 15.パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をアッセイする方法に おいて、 a)タンパク質がパントエート、β−アラニンおよびATPのパントテネート 、AMPおよびピロリン酸塩への変換を触媒できる適当な反応混合物中でタンパク 質をインキュベートし、 b)パントテネートシンテターゼの触媒活性により形成したピロリン酸塩を 無機ピロホスファターゼの触媒活性により無機リン酸塩に変換し、 c)無機ピロホスファターゼの触媒活性により発生した無機リン酸塩の量を 比色法により定量することからなる方法。 16.無機ピロホスファターゼは酵母ピロホスファターゼである請求項15記載の方 法。 17.植物からのパントテネートシンテターゼ酵素の活性を阻害する能力について 化合物をアッセイする方法において、 a)パントテネートシンテターゼ酵素を請求項14または15記載の特定の条件 下に第一の反応混合物中でインキュベートし、 b)第二の反応混合物中に、第一の反応混合物の場合と同一の条件下、化合 物とパントテネートシンテターゼ酵素を合わせ、 c)第一および第二の反応混合物中のピロリン酸塩または無機リン酸塩いず れかの量を測定することからなり、 この場合、第二の反応混合物中に形成したピロリン酸塩または無機リン酸塩 のいずれかの量が第一の反応混合物中に形成されたはピロリン酸塩または無機リ ン酸塩のいずれかの量よりも有意に少なければ、この化合物はパントテネートシ ンテターゼ酵素の活性を阻害できるとする方法。 18.パントテネートシンテターゼを阻害する化合物の除草剤としての使用。 19.請求項17記載のアッセイにおいて有意なパントテネートシンテターゼ阻害を 示す1種または2種以上の活性成分からなる除草性組成物。 20.植物パントテネートシンテターゼ遺伝子またはmRNAに特異的にハイブリダイ ズすることができるヌクレオチドプローブにおいて、プローブは植物からのパン トテネートシンテターゼのコード配列の連続部分で少なくとも長さ10ヌクレオチ ドからなるプローブ。 21.パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA部分 からなるDNA分子を製造する方法において、 a)植物パントテネートシンテターゼ遺伝子またはmRNAに特異的にハイブリ ダイズすることができるヌクレオチドプローブを製造し、この場合、プローブは 植物からのパントテネートシンテターゼのコード配列の連続部分で少なくとも長 さ10ヌクレオチドからなり、 b)選択された生物体からのクローン化ゲノムDNAフラグメントまたはcDNA フラグメントの集団における他のパントテネートシンテターゼコード配列を、工 程a)により調製されたヌクレオチドプローブを用いてプロービングし、 c)パントテネートシンテターゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA 部分から構成されるDNA分子を単離することからなる方法。 22.選択された生物体からポリメラーゼチェーン反応の方法によってパントテネ ートシンテターゼコード配列を増幅するための請求項19記載のヌクレオチドプロ ーブの使用。
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