JP2002507935A - 気体水和物による水の浄化処理 - Google Patents

気体水和物による水の浄化処理

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、1つの態様において、100メートルを越える深度の海水中にメタンを供給し、メタン水和物を生じさせ、メタン水和物を上昇させて、メタンと水とに分離させ、水を回収することによって海水を脱塩処理することに関する。メタンはリサイクルする。

Description

【発明の詳細な説明】 メタン水和物による脱塩処理 発明の属する技術分野 本発明は、適当な温度および圧力条件にてメタン水和物を生じさせることによ って海水を脱塩処理(desalination)した後、それから飲料水を製造することに関 する。 従来技術 海水を脱塩処理するために提案された初期の方法には、海水を沸点まで加熱し た後、水蒸気を凝縮させることによって淡水を製造する脱塩処理が含まれていた 。脱塩処理は、水を蒸発させるために太陽光線を利用することを含んでおり、そ の後、凝縮物を回収して、淡水ないし飲料水を形成している。 蒸留による脱塩処理の次には、海水フィードタンクに高い圧力を適用すること によって海水から半透膜を通して淡水を拡散させることを含む逆浸透(reverse o smosis)を利用することが行われている。逆浸透による脱塩処理は、主として、 必要とされる高圧ポンプおよび半透膜のコストのために、蒸留による脱塩処理よ りもコストが高くつくと考えられている。 今日では、海水の脱塩処理は凍結方法(freezing)によって行われている。間 接的凍結方法は、熱交換器を通して、冷たい冷媒を循環させ、海水から熱を除去 することによって行われている。熱交換器の表面に氷が生じ、氷を回収し、溶解 させて淡水が得られる。直接的凍結方法による凍結脱塩処理のカテゴリーでは、 脱塩処理は、冷媒に直接的に接触させることにより海水から熱を除去する減圧凍 結蒸気圧縮方法(vacuum freezing vapor compression)によって行われる。こ の方法における第2の冷媒モードでは、水に対する溶解性が低い冷媒を圧縮し、 塩水の凍結温度に近い温度まで冷却して海水と混合する。冷媒が蒸発するにつれ て混合物から熱が吸収され、水は凍結して氷になる。 凍結脱塩処理の代替方法として提案された種々の方法については、Herbert Wi egandtによる「Desalination by Freezing」(School of Chemical Engineering ,Cornell University,1990年3月)という標題の論文に開示されている。 気体の水和物または包接化合物を用いる凍結脱塩処理では、水の凍結温度より も高い温度にて、炭化水素のまわりに水分子を凝集させることにより、気体の水 和物を自然発生的に生じさせる。気体の水和物が溶融すると、淡水および炭化水 素へ戻り、従って同時に、淡水および炭化水素が生成し、炭化水素は再循環する ことができる。これは、他の直接的凍結方法などに比べて、操作温度がより高く 、従って、気体の水和物を生じさせおよび溶融させる場合に要求される動力(出 力(power))を小さくすることができるという点で有利である。 米国特許第5,553,456号(McCormack)には、海中において、周囲の海 水の温度が包接化合物を生成させる温度よりも低い温度である所定の深度のとこ ろに沈めて設置(submerge)したパイプラインの中に、包接化合物形成剤を注入 (inject)する方法および包接化合物凍結脱塩処理システムが開示されている。 包接化合物形成剤は塩水と結合して、ブライン(brine)および氷の結晶の包接化 合物のスラリーを生じる。パイプラインは、これを取り囲む外側のパイプライン と同心状および同軸状であり、そこでスラリーが形成される。スラリーは外側パ イプラインを通つて表面へポンプ送りして戻され、氷の結晶は洗浄されて、塩分 が除去される。洗浄された結晶はその後溶融され、得られる水は包接化合物形成 剤から分離される。包接化合物形成剤は、処分したり、内側のパイプラインを通 して再度注入するようにリサイクルしたりすることができる。脱塩処理プラント において冷水および空気を循環させることならびに包接化合物の氷を溶融させる ことは、小域的(local)な建造物および施設などの空気調和のソースとして利用 することもできる。 第5,553,456号に開示されている包接化合物形成剤には二酸化炭素、ハ ロゲン化メタンおよびエタンならびにシクロプロパンが含まれている。包接化合 物(clathrate)とは、水および小さい寸法の他の分子からなる包含化合物(inclus ion compound)についての総称である。メタン水和物(methane hydrate)は明ら かに包接化合物である。 発明の目的および要旨 本発明の1つの目的は、メタン水和物を用いることによって海水を脱塩処理す ることである。 本発明のもう1つの目的は、水和物安定領域において即時的に、海水中にメタ ン水和物を生じさせることである。 本発明のもう1つの目的は、汚染された水を浄化(purifying)することであ る。 以上のような本発明の目的は、 メタン水和物を自然発生的に生じさせるのに十分な温度および圧力の、汚染され た水または塩水の塊(多量の水または塩水)の下側領域へメタンガスを供給して メタン水和物を生じさせた後、メタン水和物をそれ自体の浮力によってより上側 の領域へ上昇させ、より上側の領域にてメタンおよび脱塩処理水に分解させ、脱 塩処理水を回収する方法によって達成される。回収したメタンは、パイプライン の深端部へリサイクルされる。 図面の簡単な説明 図1(a)は、海水からメタン水和物を製造するための装置の模式図である。 図1(b)は、気−水分離装置の模式図である。 図2は、淡水についての水―氷―メタン水和物の安定領域の状態図である。 好ましい態様の説明 本発明の方法は、水よりも重いまたは軽い汚染物質から水を分離するために用 いることができる。より重質の汚染物質、例えばブライン(brine)または塩分( salt)の場合の脱塩処理について説明すると、水はブラインよりも軽いので、水 はカラム(column)の頂部において、ブラインの上側に集まる。より軽い汚染物 質、例えば油から水を分離する場合には、そのような汚染物質は水の上側に集ま り、水の上方の所にて選択的に回収される。 図1(a)に示す装置の図を参照して、本発明の脱塩処理方法について説明す る。カラム20は、頂部22は閉じており、底部34は開放されており、外周部 は壁部26によって規定されている。カラム20は、一般に、底部が開放され、 頂部が閉じているパイプの形態である。カラムは、一般に、カラムの下側部分に おける海水が十分に冷たく、メタン水和物を生じるのに十分な圧力下にあるよう な十分な深さの海水の中に直立した状態に配設されている。温度および圧力を人 為的に制御することも可能であるが、自然の海のプロファイルにおいては、海中 の深部にてメタン水和物を自然発生的に生じさせるのに十分な温度および圧力が 一般に得られる。 図2は、メタンガス、氷、水およびメタン水和物の共存状態を規定する状態図 である。図2は、垂直方向の氷−海水相境界100によって、メタンガスおよび 海水の領域2から隔てられたメタンガスおよび氷の領域1を示している。メタン 水和物、氷およびメタンガスの領域3は、垂直な氷−海水相境界100によって 、メタン水和物、海水およびメタンガスの領域4から隔てられている。領域1お よび2は、水和物−メタンガス相境界200によって領域3および4から隔てら れており、水和物−メタンガス相境界200は、約100メートルの深さから、 約10000メートルおよびそれ以下の深さへ延びている。10000メートル を越える深度にて、メタン水和物は存在することができ、および生成することが できるということを理解されたい。図2の状態図は、メタン水和物が海中におい て約100メートルを越える深度および約30℃以下の温度にて安定な状態を保 ち得るということを示している。 図2の状態図に従って、カラム20の一方の端部は領域3または4内に配置さ れる。領域4では、メタン水和物、海水およびメタンガスが平衡な状態にあるの で、氷を溶融させるのにエネルギーを供給する必要がないように、カラムは領域 4に配置するか、または温度が0℃以上である深さに位置させる必要がある。海 中では自然な圧力−温度の変動(variation)があるので、メタン水和物を自然発 生的に生じさせる深度の海水中へメタンをポンプ送りすることができる。 カラムを海中に配置すると、水深が増すことに伴う圧力の増大および温度の低 下の自然な機能(function)として、海水の温度はメタン水和物を生成させる温度 になる。水温が高すぎる場合、メタン水和物が安定ではなく、メタン水和物の生 成が自然には行われない領域1または2にカラムが配設されていることになる。 水温が低すぎる場合、メタン水和物の生成は達成されるが、その深度は実用的深 度ではない可能性がある。 カラムは、一般的に、カラムの下側部分が境界線の下側にあり、カラムの上側 部分が境界線の上側に位置するように、メタン水和物−メタンガスの境界線の付 近に配設される。カラムをそのように配することによって、カラムの下側部分に おいてメタン水和物の生成が促進され、カラムの上側部分においてメタン水和物 の分解が促進される。この方法は、配管28を通してメタンをカラム20の部分 30へ供給又は注入し、そこでメタンはカラム内に入り、ほぼ即時的にメタン水 和物およびメタンを充満した気泡を生成する工程を含む。メタンガスの淡水に対 するモル比は、メタン水和物中のメタンガスの水に対するおよそのモル比を基準 とすると、1:6と推定されるので、モル基準にて、カラムの中へ供給されるメ タンの量は、回収される淡水の約1/6とすべきである。気泡の寸法は変動する が、それは既知の手段によって制御することができる。気泡はより小さなものが 、メタン水和物の生成を促進するので、より望ましい。 メタン水和物および気泡はカラム20の下側領域32において生成する。本明 細書において、領域32も水和物安定領域と称する。気泡の表面において多数の メタン水和物が生成し、気泡がその浮力によってカラム内を上昇するので、メタ ン水和物も上昇する。水の氷のように、固体となっているメタン水和物も本質的 に浮力を有する。水和されていないガスまたは気泡中のガスは、上昇するにつれ て膨張し、気泡のシェルを破り、メタン水和物または新たな気泡のシェルを形成 する。このような自然の破裂およびそれに続く結晶生成によって、気泡中のメタ ンは実質的にすべてメタン水和物へ転化される。 カラム20の下側領域32は、メタンの注入口30よりも上方に配設されるが 、メタン水和物の生成が促進されるように、相境界36よりは下方に配設される 。メタン水和物が生成する際に、融解熱が発せられ、その熱は周囲に吸収され、 周囲の媒質を上昇させる傾向を示す。しかしながら、放出される熱の量はごく微 量であり、また、水塊に対するカラムの寸法によってその影響は無視し得る傾向 にある。水和物安定領域におけるカラムの下側の端部には、カラムを取り囲む低 温の海水との熱交換が促進されるように、種々のフィンを設けることができる。 メタン水和物は、カラム20の領域32において生成し、領域32において同 様に生成する気泡にも付着し得る。領域32は数メートルもの長さを有すること ができ、カラム20の直径は気泡およびメタン水和物が氷によって妨害されずに 上昇するのに十分な大きさである必要がある。同様に、領域32における海水の 温度および圧力がメタン水和物の生成を促進し得るように、領域32は水和物− ガス相境界線200の下側にあることが必要である。領域32における海水は自 然の低温および高圧によって特徴付けられる。 領域32は、熱の移動が生じることが明らかに観察される自然なフラクショネ ーション効果も有している。メタン水和物およびメタンを含む気泡が領域32に おいて生成し、融解熱が放出される際に、自然のフラクショネーションが小さな 規模で起こり、水が海水から取り出される際に生じる、より重質のブラインは冷 却された後、カラム20の開放端34を通して沈降し、カラムの外側の海水と混 合される。所望する場合には、ブラインは、開放端34よりも上方のカラムの下 側部分に設けられている配管35を通して、カラム20から取り出すこともでき る。 メタン水和物はガスを消費して、気泡のシェルとして生成するので、ガスおよ び水和物は上昇する。海水は約1.1g/cm3の密度する一方で、約0.9g /cm3の密度を有するメタン水和物と同様に、ガスは浮力を有する。メタン水 和物および水和されていない気泡が領域32から境界36の上方へ送られると、 それらは圧力がより低い領域に入り、その領域は境界線200の上側の領域1ま たは2のいずれかの状態にあるので、気泡に付着しているメタン水和物はもはや 安定ではなくなる。工業的方法の一部としては、気泡中の実質的にすべてのメタ ンガスを、メタン水和物が溶融するより暖かい水の表面領域に達する前にメタン 水和物に転化させることが考えられている。メタン水和物が一旦境界36の上方 へ送られると、カラム20の上側部分に存在する領域38に入る。メタン水和物 は、状態図において示されているように、境界線200の上方に位置する領域で あるため、領域38においてはあまり安定ではなく、メタン水和物ユニットセル は、水およびメタンガスを放出しながら溶融し始める。水(淡水または飲料水) は海水よりも軽いので、カラム20の上側部分、例えば領域38に集まり、これ は領域38の上方に配設されている配管40を通して取り出すことができる。メ タン水和物ユニットセルの溶融または分解には、メタンガスの放出も伴っており 、メタンガスはカラム頂部22を通してカラム20の頂部に設けられた配管42 から取り出すことができる。回収されたメタンは一般にカラムへリサイクルされ る。 気泡を生じさせることはこの方法において必須の要件ではないと理解されるべ きである。メタン水和物と海水との相対的な密度は、メタン水和物が生成したカ ラム内を上方へ推進されるような程度である。 気泡が生成すると、気泡内のメタンガスは、気泡がカラム内を上方へ移動する につれて次第に消散し、メタン水和物が生成することによってメタンガスが減る ので、気泡の寸法および数は減少する。より小さい寸法を有する気泡は、体積に 対する表面積の割合がより好適となるので、気泡をできるだけ小さくすることが 望ましい。そのことは、カラムの底部分のフリット(frit)の領域を通してメタ ンガスを通過させることによって行うことができる。フリットは大きな気泡をよ り小さな気泡へ更に細かく分けることによって、気泡の寸法を小さくすることが できる。 メタン水和物は、周囲の暖かい表面水から熱を吸収することによってカラム内 で分解し、水和物のスラッシュ(半融解物(slush))を生じる。代わりに、水和 物スラッシュを、その熱がメタン水和物を融解させるのに十分である淡水にスプ レーすることもできる。いずれの場合であっても、メタンの水に対する溶解性は 非常に小さいので、淡水とメタンとを別々に回収することができる。 水和物の溶融領域は何メートルもの長さであってよく、周囲の水からの熱を利 用してメタン水和物をメタンガスと水とに十分に分解するには、長さがより長い 程、より時間がかけられる。メタン水和物ユニットセルは、46個の水のホスト 分子と、1〜8個のメタンガスのゲスト分子から構成されるので、メタン水和物 セルが分解することによって、46個の水分子と1〜8個のメタンガス分子とが 生じる。モル基準では、1体積の水は、70〜160以上もの体積のメタンガス を収容することができる。1体積のメタン水和物が分解する場合、得られる水の 量は、メタン水和物の1体積よりも多少は少なく、ガスの量は、標準温度(ST P)および圧力にて、約70〜160体積である。 メタン水和物の分解は解離熱の吸収を伴っており、周囲の媒質は冷却される傾 向にある。領域38における熱の吸収は、規模の小さな自然的フラクショネーシ ョンを伴っており、従って冷却された媒質は沈降し、より暖かい媒質がそれに替 わる傾向がある。 図1(b)は、気体−水分離装置50であって、これをカラム20の頂部に設 けて、配管40を通してメタン54から淡水52を分離することができ、メタン 54は配管42を通して取り除くことができる。カラム20の頂部は、内部にメ タン54を集めるガスヘッド56および側部配管40をカラム20の頂部に設け ることによって、図1(a)の装置に関連させて示す図1(b)のような分離装 置50に転換することができる。導管を通すカラム20の中へのメタンガスの供 給を制御することによって、淡水レベルをレベル60と62との間とし、配管4 0もその間とし、ならびにガスヘッド56をレベル60の上方とするように維持 する。 メタン水和物ユニットセルは、複数の水のホスト分子および少なくとも1つの メタンのゲスト分子から構成されている。水分子は、1つのケージについてのメ タン分子を1つとして、内部にメタン分子が配設されるケージまたはサイトを形 成するが、場合によっては空のケージやメタン分子を収容していないケージもあ る。そのような物質は、包含化合物(inclusion compound)として知られている 。メタン水和物中のメタン分子および水分子は、ファン・デル・ワールスカ(Va nder Waal's forces)によって互いに結合している。ケージの内部およびメタン 分子の相対的な寸法によって、1つの水のホスト分子ケージの中にはメタンのゲ スト分子が1個だけ収容され得る。 特に、メタン水和物のユニットセルは、46個の水分子と1〜8個のメタン分 子とから構成されている。メタン水和物は、結晶格子の構造によって許容される 最大値までの種々の量のガスをゲストセルの中に収容することができるという点 で、化学量論的ではない結晶性物質である。温度がより低く、圧力がより高いと 、水和物ユニットセルの中のメタン分子の数は増加する。このことは、メタンの 量が格子のサイトを占めるのに十分であると想定すると、海中のより深い深度の ところで生成するメタン水和物の中にはより多くのメタン分子が存在するであろ う ということを意味する。一般に、ゲストサイトの中には塞がれていないものもあ るという点で、メタン水和物は十分には飽和されていない。しかしながら、十分 に飽和されているメタン水和物は、液化したメタンに比べて、より多くのガス含 有しており、BTU/リットル単位でより高いエネルギー密度を有している。そ の理由は、結晶格子中のメタンサイトは、液体のメタン分子よりも互いにより近 いためである。 メタン水和物は、固形で、ワックス質の結晶性物質であり、以下の物理的特性 を有している: 解離/融解熱 54kJ/mol(273Kにて) 熱容量 257KJ/mol 溶解熱 13.26KJ/mol 膨張係数 2/7 密度 0.9g/cm3 以上、海水中でメタン水和物を生成させることに関連して、脱塩処理について 説明した。温度および圧力が水和物安定領域;即ち、図2の状態図における領域 3および4を規定するような範囲にある限り、どのような種類の水の中でもメタ ン水和物を生じさせることができるということを理解されたい。メタン水和物は 、分解すると、メタンガスおよび純水を放出するので、本発明の方法を汚染され た水の中で用いることによって、浄化された淡水を製造することができる。従っ て、「浄化(purification)」という用語およびそこから導かれるものには、脱 塩処理も含まれる。更に、「汚染された水(polluted water)」という用語には 塩水も含まれる。 適当な温度および圧力にてメタン水和物が自然におよび即時的に生成するとい うことは既に説明した。本発明の目的に関して、「即時的(instantaneous)」 という用語は、一般に約5秒以内、更には2〜3秒以内、例えば0.5〜2秒を 意味する。 脱塩処理の速度(rate)は多くのパラメーター、特に、カラムの寸法、メタン の注入流量、水の塩分濃度または不純物濃度、およびカラムを配置する深さなど に依存する。しかしながら、直径2メートルのカラムパイプの場合には、海水中 に、500メートルの深度にて、100メートルの長さのものを沈めて付設し、 メタン供給流量を12m3/分とし、脱塩処理速度または淡水もしくは飲料水の 製造速度を約310000m3/24時間(日)とすることが好ましい。 本明細書において説明した方法によって製造される生成物の1つは、人間の飲 用に適する淡水または飲料水である。淡水中へのメタンの溶解度はppmレベル であって、人間に有害なものではない。水中におけるメタン分子の存在は、pp mレベルで検出することができる。他の分子の水に対する溶解度が少なくともあ る程度の値であると想定すると、水和物がメタン以外の分子を含有する場合の包 接化合物についても有効であるので、このことは、本発明の方法による生成物の 淡水に標識をつける(識別する)方法の1つである。 本発明の現時点において好ましい態様を示して、これについて説明したが、当 業者であれば、請求の範囲によって規定しおよび識別される本発明の精神から離 れることなく、種々の変更や改良を行い得ることが容易に理解できるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年2月13日(1999.2.13) 【補正内容】 明細書 気体水和物による水の浄化処理 発明の属する技術分野 本発明は、適当な温度および圧力条件にて気体水和物(gas hydrate)を生じさ せることによって海水を脱塩処理(desalination)ならびに/または汚染された水 を浄化(purification)した後、それから飲料水を製造することに関する。 従来技術 海水を脱塩処理するために提案された初期の方法には、海水を沸点まで加熱し た後、水蒸気を凝縮させることによって淡水を製造する脱塩処理が含まれていた 。脱塩処理は、水を蒸発させるために太陽光線を利用することを含んでおり、そ の後、凝縮物を回収して、淡水ないし飲料水を形成している。 蒸留による脱塩処理の次には、海水フィードタンクに高い圧力を適用すること によって海水から半透膜を通して淡水を拡散させることを含む逆浸透(reverse o smosis)を利用することが行われている。逆浸透による脱塩処理は、主として、 必要とされる高圧ポンプおよび半透膜のコストのために、蒸留による脱塩処理よ りもコストが高くつくと考えられている。 今日では、海水の脱塩処理は凍結方法(freezing)によって行われている。間 接的凍結方法は、熱交換器を通して、冷たい冷媒を循環させ、海水から熱を除去 することによって行われている。熱交換器の表面に氷が生じ、氷を回収し、溶解 させて淡水が得られる。直接的凍結方法による凍結脱塩処理のカテゴリーでは、 脱塩処理は、冷媒に直接的に接触させることにより海水から熱を除去する減圧凍 結蒸気圧縮方法(vacuum freezing vapor compression)によって行われる。こ の方法における第2の冷媒モードでは、水に対する溶解性が低い冷媒を圧縮し、 塩水の凍結温度に近い温度まで冷却して海水と混合する。冷媒が蒸発するにつれ て混合物から熱が吸収され、水は凍結して氷になる。 凍結脱塩処理の代替方法として提案された種々の方法については、Herbert Wi egandtによる「Desalination by Freezing」(School of Chemical Engineering ,Cornell University,1990年3月)という標題の論文に開示されている。 気体の水和物または包接化合物を用いる凍結脱塩処理では、水の凍結温度より も高い温度にて、炭化水素気体のまわりに水分子を凝集させることにより、気体 の水和物を自然発生的に生じさせる。気体の水和物が溶融すると、淡水および炭 化水素気体へ戻り、従って同時に、淡水および炭化水素が生成し、炭化水素は再 循環することができる。この方法は、他の直接的凍結方法などに比べて、操作温 度がより高く、従って、気体の水和物を生じさせおよび溶融させる場合に要求さ れる動力(出力(power))を小さくすることができるという点で有利である。 米国特許第5,553,456号(McCormack)には、海中において、周囲の海 水の温度が包接化合物を生成させる温度よりも低い温度である所定の深度のとこ ろに沈めて設置(submerge)したパイプラインの中に、包接化合物形成剤を注入 (inject)する方法および包接化合物凍結脱塩処理システムが開示されている。 包接化合物形成剤は塩水と結合して、ブライン(brine)および氷の結晶の包接化 合物のスラリーを生じる。パイプラインは、これを取り囲む外側のパイプライン と同心状および同軸状であり、そこでスラリーが形成される。スラリーは外側パ イプラインを通って表面へポンプ送りして戻され、氷の結晶は洗浄されて、塩分 が除去される。洗浄された結晶はその後溶融され、得られる水は包接化合物形成 剤から分離される。包接化合物形成剤は、処分したり、内側のパイプラインを通 して再度注入するようにリサイクルしたりすることができる。脱塩処理プラント において冷水および空気を循環させることならびに包接化合物の氷を溶融させる ことは、小域的(local)な建造物および施設などの空気調和のソースとして利用 することもできる。 第5,553,456号に開示されている包接化合物形成剤には二酸化炭素、ハ ロゲン化メタンおよびエタンならびにシクロプロパンが含まれている。包接化合 物(clathrate)とは、水および小さい寸法の他の分子からなる包含化合物(inclus ion compound)についての総称である。メタン水和物は明らかに包接化合物であ る。 水温が低すぎる場合、メタン水和物の生成は達成されるが、その深度は実用的深 度ではない可能性がある。 カラムは、一般的に、カラムの下側部分が境界線の下側にあり、カラムの上側 部分が境界線の上側に位置するように、メタン水和物−メタンガスの境界線の付 近に配設される。カラムをそのように配することによって、カラムの下側部分に おいてメタン水和物の生成が促進され、カラムの上側部分においてメタン水和物 の分解が促進される。この方法は、配管28を通してメタンをカラム20の部分 30へ供給又は注入し、そこでメタンはカラム内に入り、ほぼ即時的にメタン水 和物およびメタンを充満した気泡を生成する工程を含む。メタンガスの淡水に対 するモル比は、メタン水和物中のメタンガスの水に対するおよそのモル比を基準 とすると、1:6と推定されるので、モル基準にて、カラムの中へ供給されるメ タンの量は、回収される淡水の約1/6とすべきである。気泡の寸法は変動する が、それは既知の手段によって制御することができる。気泡はより小さなものが 、メタン水和物の生成を促進するので、より望ましい。 メタン水和物および気泡はカラム20の下側領域32において生成する。本明 細書において、領域32も水和物安定領域と称する。気泡の表面において多数の メタン水和物が生成し、気泡がその浮力によってカラム内を上昇するので、固体 のメタン水和物も上昇する。水の氷のように、固体となっているメタン水和物も 本質的に浮力を有する。水和されていないガスまたは気泡中のガスは、上昇する につれて膨張し、気泡のシェルを破り、メタン水和物の新たな気泡のシェルを形 成する。このような自然の破裂およびそれに続く結晶生成によって、気泡中のメ タンは実質的にすべてメタン水和物へ転化される。 カラム20の下側領域32は、メタンの注入口30よりも上方に配設されるが 、メタン水和物の生成が促進されるように、相境界36よりは下方に配設される 。メタン水和物が生成する際に、融解熱が発せられ、その熱は周囲に吸収され、 周囲の媒質を上昇させる傾向を示す。しかしながら、放出される熱の量はごく微 量であり、また、水塊に対するカラムの寸法によってその影響は無視し得る傾向 にある。水和物安定領域におけるカラムの下側の端部には、カラムを取り囲む低 温の海水との熱交換が促進されるように、種々のフィンを設けることができる。 メタン水和物は、カラム20の領域32において生成し、領域32において同様に生 成する気泡にも付着し得る。領域32は数メートルもの長さを有することができ 、カラム20の直径は気泡およびメタン水和物が氷によって妨害されずに上昇す るのに十分な大きさである必要がある。同様に、領域32における海水の温度お よび圧力がメタン水和物の生成を促進し得るように、領域32は水和物−ガス相 境界線200の下側にあることが必要である。領域32における海水は自然の低 温および高圧によって特徴付けられる。 領域32は、熱の移動が生じることが明らかに観察される自然なフラクショネ ーション効果も有している。メタン水和物およびメタンを含む気泡が領域32に おいて生成し、融解熱が放出される際に、自然のフラクショネーションが小さな 規模で起こり、水が海水から取り出される際に生じる、より重質のブラインは冷 却された後、カラム20の開放端34を通して沈降し、カラムの外側の海水と混 合される。所望する場合には、ブラインは、開放端34よりも上方のカラムの下 側部分に設けられている配管35を通して、カラム20から取り出すこともでき る。 メタン水和物は、ガスを消費して、気泡のシェルとして生成するので、ガスお よび水和物は上昇する。海水は約1.1g/cm3の密度する一方で、約0.9 g/cm3の密度を有する固体のメタン水和物と同様に、ガスは浮力を有する。 メタン水和物および水和されていない気泡が領域32から境界36の上方へ送ら れると、それらは圧力がより低い領域に入り、その領域は境界線200の上側の 領域1または2のいずれかの状態にあるので、気泡に付着しているメタン水和物 はもはや安定ではなくなる。工業的方法の一部としては、気泡中の実質的にすべ てのメタンガスを、メタン水和物が溶融するより暖かい水の表面領域に達する前 にメタン水和物に転化させることが考えられている。メタン水和物が一旦境界3 6の上方へ送られると、カラム20の上側部分に存在する領域38に入る。メタ ン水和物は、状態図において示されているように、境界線200の上方に位置す る領域であるため、領域38においてはあまり安定ではなく、メタン水和物ユニ ットセルは、水およびメタンガスを放出しながら溶融し始める。水(淡水または 飲料水)は海水よりも軽いので、カラム20の上側部分、例えば領域38に集ま り、これは領域38の上方に配設されている配管40を通して取り出すことがで きる。メタン水和物ユニットセルの溶融または分解には、メタンガスの放出も伴 っており、メタンガスはカラム頂部22を通してカラム20の頂部に設けられた 配管42から取り出すことができる。回収されたメタンは一般にカラムへリサイ クルされる。 気泡を生じさせることはこの方法において必須の要件ではないと理解されるべ きである。メタン水和物と海水との相対的な密度は、メタン水和物が生成したカ ラム内を上方へ推進されるような程度である。 気泡が生成すると、気泡内のメタンガスは、気泡がカラム内を上方へ移動する につれて次第に消散し、メタン水和物が生成することによってメタンガスが減る ので、気泡の寸法および数は減少する。より小さい寸法を有する気泡は、体積に 対する表面積の割合がより好適となるので、気泡をできるだけ小さくすることが 望ましい。そのことは、カラムの底部分のフリット(frit)の領域を通してメタ ンガスを通過させることによって行うことができる。フリットは大きな気泡をよ り小さな気泡へ更に細かく分けることによって、気泡の寸法を小さくすることが できる。 メタン水和物は、周囲の暖かい表面水から熱を吸収することによってカラム内 で分解し、水和物のスラッシュ(半融解物(slush))を生じる。水和物のスラッ シュは最終的には溶融して淡水および水和物生成ガスを生じる。代わりに、水和 物スラッシュを、その熱がメタン水和物を融解させるのに十分である淡水にスプ レーすることもできる。いずれの場合であっても、メタンの水に対する溶解性は 非常に小さいので、淡水とメタンとを別々に回収することができる。 水和物の溶融領域は何メートルもの長さであってよく、周囲の水からの熱を利 用してメタン水和物をメタンガスと水とに十分に分解するには、長さがより長い 程、より時間がかけられる。メタン水和物ユニットセルは、46個の水のホスト 分子と、1〜8個のメタンガスのゲスト分子から構成されるので、メタン水和物 セルが分解することによって、46個の水分子と1〜8個のメタンガス分子とが 生じる。モル基準では、1体積の水は、70〜160以上もの体積のメタンガス を収容することができる。1体積のメタン水和物が分解する場合、得られる水の 量は、メタン水和物の1体積よりも多少は少なく、ガスの量は、標準温度(ST P)および圧力にて、約70〜160体積である。 メタン水和物の分解は解離熱の吸収を伴っており、周囲の媒質は冷却される傾 向にある。領域38における熱の吸収は、規模の小さな自然的フラクショネーシ ョンを伴っており、従って冷却された媒質は沈降し、より暖かい媒質がそれに替 わる傾向がある。 図1(b)は、気体−水分離装置50であって、これをカラム20の頂部に設 けて、配管40を通してメタン54から淡水52を分離することができ、メタン 54は配管42を通して取り除くことができる。カラム20の頂部は、内部にメ タン54を集めるガスヘッド56および側部配管40をカラム20の頂部に設け ることによって、図1(a)の装置に関連させて示す図1(b)のような分離装 置50に転換することができる。導管を通すカラム20の中へのメタンガスの供 給を制御することによって、淡水レベルをレベル60と62との間とし、配管4 0もその間とし、ならびにガスヘッド56をレベル60の上方とするように維持 する。 メタン水和物ユニットセルは、複数の水のホスト分子および少なくとも1つの メタンのゲスト分子から構成されている。水分子は、1つのケージについてのメ タン分子を1つとして、内部にメタン分子が配設されるケージまたはサイトを形 成するが、場合によっては空のケージやメタン分子を収容していないケージもあ る。そのような物質は、包含化合物(inclusion compound)として知られている 。メタン水和物中のメタン分子および水分子は、ファン・デル・ワールス力(Va nder Waal's forces)によって互いに結合している。ケージの内部およびメタン 分子の相対的な寸法によって、1つの水のホスト分子ケージの中にはメタンのゲ スト分子が1個だけ収容され得る。 特に、メタン水和物のユニットセルは、ほぼ46個の水分子と1〜8個のメタ ン分子とから構成されている。メタン水和物は、結晶格子の構造によって許容さ れる最大値までの種々の量のガスをゲストセルの中に収容することができるとい う点で、化学量論的ではない結晶性物質である。温度がより低く、圧力がより高 いと、水和物ユニットセルの中のメタン分子の数は増加する。このことは、メタ ンの量が格子のサイトを占めるのに十分であると想定すると、海中のより深い深 度の所で生成するメタン水和物の中にはより多くのメタン分子が存在するであろ うということを意味する。一般に、ゲストサイトの中には塞がれていないものも あるという点で、メタン水和物は十分には飽和されていない。 メタン水和物は、固形で、ワックス質の結晶性物質であり、以下の物理的特性 を有している: 解離/融解熱 54kJ/mol(273Kにて) 熱容量 257KJ/mol 溶解熱 13.26KJ/mol 膨張係数 2/7 密度 0.9g/cm3 以上、海水中でメタン水和物を生成させることに関連して、脱塩処理について 説明した。温度および圧力が水和物安定領域;即ち、図2の状態図における領域 3および4を規定するような範囲にある限り、どのような種類の水の中でもメタ ン水和物を生じさせることができるということを理解されたい。メタン水和物は 、分解すると、メタンガスおよび純水を放出するので、本発明の方法を汚染され た水の中で用いることによって、浄化された淡水を製造することができる。従っ て、「浄化(purification)」という用語およびそこから導かれるものには、脱 塩処理も含まれる。更に、「汚染された水(polluted water)」という用語には 塩水も含まれる。 適当な温度および圧力にてメタン水和物が自然におよび即時的に生成するとい うことは既に説明した。本発明の目的に関して、「即時的(instantaneous)」 という用語は、一般に約5秒以内、更には2〜3秒以内、例えば0.5〜2秒を 意味する。 脱塩処理の速度(rate)は多くのパラメーター、特に、カラムの寸法、メタン の注入流量、水の塩分濃度または不純物濃度、およびカラムを配置する深さなど に依存する。しかしながら、直径2メートルのカラムパイプの場合には、海水中 に、500メートルの深度にて、100メートルの長さのものを沈めて付設し、 メタン供給流量を12m3/分とし、脱塩処理速度または淡水もしくは飲料水の 製造速度を約310000m3/24時間(日)とすることが好ましい。 本明細書において説明した方法によって製造される生成物の1つは、人間の飲 用に適する淡水または飲料水である。淡水中へのメタンの溶解度はppmレベル であって、人間に有害なものではない。水中におけるメタン分子の存在は、pp mレベルで検出することができる。他の分子の水に対する溶解度が少なくともあ る程度の値であると想定すると、水和物がメタン以外の分子を含有する場合の包 接化合物についても有効であるので、このことは、本発明の方法による生成物の 淡水に標識をつける(識別する)方法の1つである。 メタンに加えて、包接化合物または水和物を生成し得る他の種類の気体を使用 することもできる。そのような他の種類の気体には、エタン、プロパン、ブタン 、シクロプロパン、シクロブタンおよびそれらの混合物が含まれる。 本発明の現時点において好ましい態様を示して、これについて説明したが、当 業者であれば、請求の範囲によって規定しおよび識別される本発明の精神から離 れることなく、種々の変更や改良を行い得ることが容易に理解できるであろう。 請求の範囲 1.不純物を含む水を浄化する方法であって、 (a)気体水和物を生じさせるのに十分な温度および圧力にて、不純物を含む 水の塊の下側領域へ水和物生成気体を供給すること; (b)気体水和物を生じさせた後、気体水和物をより上側の領域へ自発的に上 昇させ、より上側の領域にて気体水和物を水和物生成気体および純水に分解させ る工程、ならびに (c)純水を回収する工程 を含んでなる方法。 2.不純物を含む水は塩水である請求の範囲1記載の方法。 3.不純物を含む水は汚染された水である請求の範囲1記載の方法。 4.水和物生成気体は炭化水素気体である請求の範囲1記載の方法。 5.水和物生成気体には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパ ン、シクロブタン、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる気体を含む請 求の範囲1記載の方法。 6.下側領域は、状態図において、気体水和物が水和物生成気体および不純物 を含む水または氷と共存する領域から、水和物生成気体が不純物を含む水または 氷と共存する領域を隔てる境界線の下側に示すことができる請求の範囲1記載の 方法。 7.下側領域において気体水和物が即時的に生成する請求の範囲1または6記 載の方法。 8.下側領域における温度は約−20℃から約+30℃であり、下側領域にお ける圧力は約10気圧〜約1000気圧であり、上側領域における温度は約−2 0℃以上で純水の沸点以下であり、上側領域における圧力は約0気圧〜約100 0気圧である請求の範囲1または6記載の方法。 9.下側領域における温度は約0℃〜約+30℃であり、下側領域における圧 力は約50気圧〜約1000気圧であり、上側領域における温度は約0℃以上で 純水の沸点以下であり、上側領域における圧力は約0気圧〜約1000気圧であ る請求の範囲1または6記載の方法。 10.下側領域は、状態図において、気体水和物が不純物を含む水および水和 物生成気体と共存する領域に位置するように示される請求の範囲1記載の方法。 11.下側領域は、少なくとも100メートルの深度にて不純物を含む水の塊 の中に配設される請求の範囲1または6記載の方法。 12.水和物生成気体の少なくとも一部は水和物生成気体の気泡を形成し、そ の状態で上方へ運ばれる請求の範囲1記載の方法。 13.気体水和物の分解により放出される水和物生成気体をリサイクルする工 程を更に含む請求の範囲1記載の方法。 14.請求の範囲1〜13のいずれかに記載の方法により製造される精製水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 マックス,マイケル・ディ アメリカ合衆国20007ワシントン・ディス トリクト・オブ・コロンビア、ノース・ウ エスト、サーティナインス・プレイス2457 番 (72)発明者 ペレンバーグ,ロバート・イー アメリカ合衆国20904メリーランド州シル バー・スプリング、チルトン・ドライブ 1309番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.汚染された水を浄化する方法であって、 (a)メタン水和物を生じさせるのに十分な温度および圧力の汚染された水の 塊の下側領域へメタンガスを供給してメタン水和物を生じさせた後、メタン水和 物をより上側領域へ上昇させ、より上側の領域にてメタンおよび純水に分解させ る工程、ならびに (b)純水を回収する工程 を含んでなる方法。 2.汚染された水もしくは氷とメタンガスとが共存する領域を、汚染された水 もしくは氷およびメタンガスとメタン水和物とが共存する領域から隔てる状態図 により規定される境界線の下側に、下側領域が位置する請求の範囲1記載の方法 。 3.下側領域においてメタン水和物が即時的に生成する請求の範囲2記載の方 法。 4.下側領域における温度は約−20℃から約+30℃であり、その圧力は約 10気圧〜約1000気圧であり、上側領域における温度は約−20℃以上で沸 点以下であり、その圧力は約0〜約1000気圧である請求の範囲3記載の方法 。 5.下側領域における温度は約0℃〜約+30℃であり、その圧力は約50〜 約1000気圧であり、上側領域における温度は約0℃以上で沸点以下であり、 その圧力は約0〜約1000気圧である請求の範囲3記載の方法。 6.メタン水和物は、水およびメタンガスと共存する請求の範囲4記載の方法 。 7.下側領域は、100メートルを越えて、10000メートルまでの深度の 汚染された水の塊の中に配設される請求の範囲6記載の方法。 8.メタン水和物のユニットセルは、水のホスト分子および少なくとも1つの メタンのゲスト分子から構成される請求の範囲7記載の方法。 9.少なくともある程度のメタン水和物がメタンガスの気泡に付着して、その 状態で上方へ運ばれる請求の範囲8記載の方法。 10.請求の範囲1記載の方法により製造される生成物。 11.塩分を含んだ水を飲用に適する水へ脱塩処理する方法であって、 (a)メタン水和物を生じさせるのに十分な温度および圧力にて、塩分を含ん だ水の塊の下側領域へメタンガスを供給してメタン水和物を生じさせた後、メタ ン水和物をより上側領域へ上昇させ、上側領域にてメタンおよび飲用に適する水 に分解させる工程、ならびに (b)飲用に適する水を回収する工程 を含んでなる方法。 12.汚染された水もしくは氷とメタンガスとが共存する領域を、汚染された 水もしくは氷およびメタンガスとメタン水和物とが共存する領域から隔てる状態 図によって規定される境界線の下側に、下側領域が位置する請求の範囲11記載 の方法。 13.下側領域においてメタン水和物が即時的に生成する請求の範囲12記載 の方法。 14.下側領域における温度は約−20℃から約+30℃であり、その圧力は 約10気圧〜約1000気圧であり、上側領域における温度は約−20℃以上で 沸点以下であり、その圧力は約0〜約1000気圧である請求の範囲13記載の 方法。 15.下側領域における温度は約0℃〜約+30℃であり、その圧力は約50 〜約1000気圧であり、上側領域における温度は約0℃以上で沸点以下であり 、その圧力は約0〜約1000気圧である請求の範囲13記載の方法。 16.パイプには下側領域および上側領域が設けられ、下側領域はパイプの下 側部分に配設され、上側領域はパイプの上側部分に配設され、下側領域はメタン 水和物が水およびメタンガスと共存している塩水の中に配設される請求の範囲1 5記載の方法。 17.下側領域は、100メートルを越えて、10000メートルまたはそれ を越える深度の塩水の中に配設される請求の範囲16記載の方法。 18.少なくともある程度のメタン水和物がメタンガスの気泡に付着して、そ の状態で上方へ運ばれる請求の範囲17記載の方法。 19.メタン水和物の分解から得られるメタンをリサイクルする工程を含む請 求の範囲18記載の方法。 20.請求の範囲11記載の方法により製造される生成物。
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