JP2002507622A - 殺精子活性および抗ウイルス活性を示すazt誘導体 - Google Patents

殺精子活性および抗ウイルス活性を示すazt誘導体

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Abstract

(57)【要約】 殺精子活性または精子を動けなくする活性を示すピリミジン系ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含有する避妊用組成物によって避妊活性ならびに抗ウイルス保護を提供する。一実施形態によれば、活性成分は、5−ハロ、6−アルコキシ置換基を持つチミン環(例えば、AZT)を含有する。特定のAZT誘導体の抗HIV活性は、AZTのペントース環にアリールホスフェート置換基を付与することによってさらに改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、避妊効果、例えば、殺精子効果を提供する際のAZT誘導体および
その類似体の使用に関する。特別の一実施形態によれば、本発明は殺精子活性を
示し、かつ抗HIVウイルス活性を維持するという二重機能を持つ新規なAZT
誘導体に関する。
【0002】
【発明の背景】
公知の殺精子剤、ノノキシノール−9(N9)およびグラミシジンは、精子の
形質膜を傷つけ、その形態を崩し、その半透膜性を破壊し、それによって精子運
動性および卵子の受精機能を損なわせる洗剤様の能力によってその効果を示す(
ウィルボーンら、ファータイル ステリル(Wilborn, et al., Fertil Steril,
1983 ; 39:717-719 ;バウリンバイアーら、ライフサイエンス(Bourinbaiar, e
t al.,Life Sci )1994;54:PL5−9)。非特異的な膜破壊特性ゆえ 、そのような膣内殺精子剤は膣頚部の上皮細胞を傷つけ、また性行為により感染
する疾患を防ぐ程度を低下させる可能性があることがわかっている(ニルシサー
ドら、セックシュアリー トランスミッテド ディジーズ(Niruthsisard et al
., Sex Transm Dis )1991;18:176−179)。現在入手可能な膣内
避妊薬の洗剤タイプの作用を媒介とした非特異的膜毒性の働きをしない膣内避妊
薬が望ましい。
【0003】 さらに、性行為により感染する疾患の危険性が広く認識されており、今日まで
に教育や予防策が行われているにもかかわらず、HIVなどの疾患の広がりは依
然として重大な健康の問題である。HIVなどの性行為により感染する疾患に対
する何らかの保護をする避妊薬、特に、異性間感染により、そのような疾患にか
かる危険性の高い女性の危険性を減少させるためにを提供することが望ましいだ
ろう。
【0004】
【発明の要約】
HIV感染に対する効果について、AZTが広範囲に研究されてきたが、AZ
T自体が、避妊活性、例えば、殺精子活性および/または精子を動けなくする活
性を有するということは認識されていなかった。本発明は、避妊薬として有用な
AZT誘導体、生成物およびそれらを使用するための方法を提供する。そのよう
な生成物の例としては、膣内フォーム、クリーム、ローションまたはゲル剤、ス
ポンジ、その他の膣内挿入物およびコンドーム潤滑性組成物が挙げられる。本発
明はまた、抗HIV活性を維持しながら、避妊特性を示す特定のAZT誘導体に
関する。
【0005】 本発明の一局面によれば、AZTのチミン環上に5−ハロおよび6−アルコキ
シ置換基を含み、避妊特性を示すAZT誘導体に関する。
【0006】 本発明の非常に重要な局面によれば、AZTのチミン環上に5−ハロおよび6
−アルコキシ置換基およびAZTのペントース環上に化合物を細胞へ入りやすく
する置換基を含む、殺精子活性および抗HIVウイルス活性の双方の活性を有す
る新規な二重機能AZT誘導体を使用した避妊効果を提供することに関する。例
えば、とりわけ、ペントース環上の置換基はホスフェート基といっしょに存在す
ることができ、それはさらにアリール含有基と置換されてもよい。そしてアリー
ル基自身はさらに置換され得る。本発明の上記局面によれば、AZTのペントー
ス環上のアジド基は、NH2と置換されることができ、それは、任意に置換され ることができ、または前記アジド基はハロ、CNまたはCOOHと置換されるこ
とができる。
【0007】 本発明のさらに別の局面によれば、殺精子活性を有するAZT誘導体を活性物
質として使用する避妊用生成物、およびそのような避妊用生成物の製造に関する
【0008】 本発明のさらに別の局面によれば、精子を殺精子AZT誘導体、例えば、上記
のように本発明の避妊用生成物に接触させることを含む方法に関する。 (発明の詳細な説明) HIV感染に対する活性の高められた活性物質を探求する中で、AZT誘導体
が殺精子活性および/または精子を動けなくする活性を持ち、したがって避妊用
生成物および避妊方法に有用な活性物質であるという予期せぬ発見がなされた。
これらの誘導体は、性行為によって感染する疾患の流行を減少させることができ
、同様に避妊を行うことができる避妊用生成物を生成するのに特に有用である。
特に、避妊活性を有するAZT誘導体は、AZT誘導体のチミン環を5位におい
てハロゲンで、6位においてアルコキシ、特にC1−3アルコキシで置換するこ
とによって提供される。本発明のこの局面による誘導体は、下記式(I)で表さ
れる化学構造を有する。
【0009】
【化6】
【0010】 但し、R1はH、N3、ハロ、CN、COOHまたはNH2であり、R2はハロ(特
にCl、BrまたはI、より特にBr)であり、R3はアルコキシ(特にC1− 3アルコキシ、より特にメトキシ(−OCH3))である。前記NH3基は、官能
基化され得、例えば、−CH3、−COCH3、−Ph、−COPhおよび−CH 2 Phと結合され得る。薬学的に許容できる塩もしくはそのエステル剤型として は、例えば、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウム塩を使用することもでき
る。
【0011】 本発明のさらに別の局面によれば、上記式(I)で表される誘導体は、AZT
ペントース環部分の上に置換基を有する。本発明の別の誘導体は下記式(II)で
あらわされる化学構造を有する。
【0012】
【化7】
【0013】 但し、R1はH、N3、ハロ、CN、COOHまたはNH2であり、R2はハロ(特
にCl、BrまたはI、より特にBr)であり、R3はアルコキシ(特にC1− 3アルコキシ、より特にメトキシ(−OCH3))であり、R’は化合物を細胞 へ通過しやすくする基である。式(I)に示されるように、NH2基は、例えば 、NHCH3、NHCOCH3、NHPh、NHCOPh、およびNHCH2Ph に変換することが可能である。R’基は、例えばホスフェート、脂質または脂肪
酸基である。または、精子反応性抗体またはサイトカインをこれらの化合物(同
様に式(I)で表される化合物)を誘導体化するために、標的輸送のためのR’
またはR1位置において使用することができる。薬学的に許容できる塩もしくは そのエステル剤型としては、例えば、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウム
塩も使用することもできる。
【0014】 本発明のさらに別の局面によれば、R’基は、ホスフェート基を形成する。ホ
スフェートの−OH部分のHは、C1−4アルキルまたはアリール置換基(例え
ば、フェニル−、ナフチル−、またはアントラシニル(anthracinyl)−置換基 )と置換されることができ、それらは任意に置換され、SHまたはNH2基はホ スフェートのOHを置換することができる。そしてこれらの各場合において、N
2またはSHのHは、既に述べたOH基のHと同じ方法で置換されることがで きる。アリールホスフェート基は驚くほどすぐれた抗HIV活性を効果的に維持
する。アリールホスフェートOR’基の例としては下記(化8)が挙げられる。
【0015】
【化8】
【0016】 但し、R4、R5およびR6は、同一もしくは異なり、水素、メチル、エチル、フ ルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ジクロロ、ジブロモ、ジフルオロ、トリフル
オロメチル、ニトロ、シアノ、メトキシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシ
から選択され、特に水素、フルオロ、ブロモおよびメトキシであり、R”は、任
意に置換および/またはエステル化され得るアミノ酸残基、例えば、アラニニル
(alaninyl)基(−NHCH(Me)COOMe)である。アラニニル基の場合
、CH基に付いたメチル基を、例えばフェニル基で置換することができ、メチル
エステル化は、他のC2またはC3エステル化で置換することができる。
【0017】 上記式(I)、(II)で表される誘導体において、R1がNH2である場合、R 1 がN3である場合に比べて殺精子(即ち、避妊)活性が高いことがわかる。しか
しながら、抗HIV活性は、有用なレベルではあるものの減少する。R4置換基 の中で、ブロモ置換基が最も高い殺精子活性を有し、フルオロ、メトキシ、水素
の順に高かった。抗HIV活性もブロモR4置換基が最も高く、水素、メトキシ 、フルオロの順に高かった。
【0018】 ここで述べた誘導体の全ては、精子細胞において有用な代謝産物を産出すると
考えられている。上記AZT誘導体と同様の代謝産物を産出する他の構造、およ
び現構造に対するプレカーサとして機能する構造が開発され得ることが当業者に
とっては明白であろうことは容易にわかる。本発明は、これらの他の構造を包含
することを考えなければならない。同様の代謝産物を産出する他の構造の例とし
ては、下記式(a)〜(l)が挙げられる。
【0019】
【化9】
【0020】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0021】
【化10】
【0022】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0023】
【化11】
【0024】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0025】
【化12】
【0026】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0027】
【化13】
【0028】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0029】
【化14】
【0030】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0031】
【化15】
【0032】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0033】
【化16】
【0034】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0035】
【化17】
【0036】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0037】
【化18】
【0038】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0039】
【化19】
【0040】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0041】
【化20】
【0042】 但し、R2はCl、BrまたはIであり、R3は、メトキシ、エトキシまたはイソ
プロポキシであり、R6はH、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはCH2
hであり、R7はメチル、エチルまたはプロピルである。
【0043】 本発明は、チミン含有ヌクレオシドAZTおよびその誘導体について説明して
きたが、避妊効果をもつ5−ハロゲンおよび6−アルコキシ置換基は、ピリミジ
ン環系を基礎とした他のヌクレオシドおよびヌクレオチドにも効果的である。そ
の一例がチミンである。これらの他のヌクレオシドとしては、例えば、ウラシル
またはシトシン環などの環部分が挙げられる。これらは例えば、チミンと同様の
方法で置換するのに好適である。
【0044】 チミン環上に5−ブロモおよび6−メトキシ置換基を有するAZT誘導体は、
公知の方法で調製できる。例えば、クマールら、ジャーナルオフメディカルケミ
ストリー(Kumar et al. J. Med. Chem. )37,4297(1994);エル .ワングら(L. Wang et al. )、ジャーナルオフメディカルケミストリー、3 9,826(1996)を参照されたい。同様に、アリールホスフェート誘導体
も公知のホスホロクロリデート化学的技法(phosphorochloridate chemistry te
chniques)で調製できる。例えば、シー.マクギアンら(C.McGuigan et al. )
、ジャーナルオフメディカルケミストリー、36,1048(1993);同3
9,1748(1996);バイオロジカルメディカルケミストリー レター(
Biorg. Med. Chem. Lett. )6,1183(1996)。アジド基、例えばNH 2 基への変換は公知の技術で行うことができる。ジャーナルオフメディカルケミ ストリー21,109(1978)を参照されたい。
【0045】 下記式(化21)(合成スキームI)は合成スキームの一例である。
【0046】
【化21】
【0047】 化合物3aは公知の文献に記載の方法で調製した。化合物3aをBrOMeで
処理し、(5R,6R)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’
−アジドチミジン 5’−(p−メトキシフェニル メトキシアラニニルホスフ
ェート)と(5S,6S)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン5’−(p−メトキシフェニルメトキシアラニニルホスフェ
ート)とのジアステレオマ性混合物(4a)(混合比2:1)を作製した。3b
の調製は、市販のp−ブロモフェノールおよびエチルエーテル中リンオキシクロ
ライドで開始し、中間物1bを得た。中間物1bをアラニンと結合させ、中間物
2bを得た。さらに中間物2bを、N−メチルイミダゾールでの触媒でAZTと
結合させ、化合物3bを得た。化合物3bをBrOMeで処理して、望ましい生
成物4bを得た。中間物2bを化合物、すなわち、トランス−(5R、6R)5
−ブロモ−6−メトキシ−5,6 ジヒドロ−3’−アジド−3’−デオキシチ
ミジンと結合させることによって、(R,R)ジアステレオマを達成した。
【0048】 本発明で殺精子活性物質として使用されるヌクレオシドを避妊用組成物として
使用するために調製することができる。そのような組成物は、特に哺乳動物、す
なわち、乳腺から分泌される母乳によって幼若動物を栄養する高等脊椎動物の全
てのクラス、例えば、ヒト、ウサギ、サル等の使用を意図している。本発明は非
常に実用的な用途で、ヒトに使用されることが期待されている。
【0049】 本発明の避妊用組成物は、1以上の殺精子ヌクレオシドを含有する。殺精子剤
の総量は通常、避妊用組成物の総重量の約0.025〜0.5重量%である。通
常使用される殺精子剤の量は、望ましい殺精子効果および抗ウイルス保護効果を
達成するために必要な量であろう。その量は、具体的な組成物の必要に応じて変
えることができる。殺精子AZT誘導体の使用量は、避妊用組成物の総重量の約
0.05〜0.5重量%であることが好ましく、約0.05〜0.25重量%で
あることがより好ましい。
【0050】 本発明の避妊用組成物は、殺精子ヌクレオシドのみならず、必要に応じて、薬
学的に許容できる担体、希釈剤または賦形剤、すなわち、殺精子ヌクレオシドを
精子との接触部位に適切に輸送および/または維持し、望ましい殺精子活性およ
び抗ウイルス保護を達成するための物質を含有する。
【0051】 殺精子剤の投与のための薬学的組成物の有利な成分の1つは、USP5,59
5,980に記載の重合体輸送成分である。その特許をここに引用する。そのよ
うな重合体輸送成分は殺精子剤の効率性を高め、投与したときの膣への刺激を減
少させることがわかっている。
【0052】 重合体成分の他に、避妊用組成物のバランスは、一般的に約0.1〜99.8
%、しばしば約50〜99.8重量%であるが、それは、任意に1以上のコスメ
ティック成分(cosmetic ingredient)を含んでもよい。そのようなコスメティ ック成分は、当該技術分野の当業者に公知であり、しばしば希釈液、溶媒および
補助剤の技術において言及される。一般的にはコスメティック成分としては、例
えば、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン、グリセロ
ールプロピレングリコール、ソルビトールおよびその他の高分子量アルコール類
が挙げられる。さらに、避妊用組成物は、少量例えば、避妊用組成物の重量を基
準として約0.1〜5重量%の他の添加剤、例えば、安定剤、界面活性剤、メタ
ノール、ユーカリ油、その他の精油、フレグランス等を含有してもよい。その組
成物に使用される安定剤としては、ポリオキシエチレン20ソルビタンモノラウ
レートが好ましい。コスメティック成分、その他の添加物の選択および量、なら
びに混合方法の選択は当該技術分野の当業者に公知の技術にしたがって行うこと
ができる。
【0053】 本発明の殺精子活性成分およびそれを含有する避妊用組成物は、当該技術分野
の当業者に公知の方法によって哺乳動物の膣に適用することができる。前記組成
物の典型的な剤型としては、例えば、クリーム、ローション、ゲル剤、フォーム
や、スポンジ、坐薬およびフィルムの膣内デバイスが挙げられる。さらに、本発
明の避妊用化合物および組成物は、例えば、コンドームルーブリカント等のパー
ソナルケア製品として使用してもよい。そのようなルーブリカントとしては、通
常公知の成分、例えば、潤滑剤、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニト
ール、グリコール、およびグリコールエーテル;緩衝剤、例えば、グルコノ−d
−ラクトン;殺菌剤または殺細菌剤、例えば、クロルヘキシジングルコネート;
防腐剤、例えば、メチルパラベン;増粘剤、例えば、ヒドロキシエチルセルロー
ス等;その他の補助剤、例えば、着色剤やフレグランスを本発明の組成物に加え
て含むことができる。当該分野の当業者は、そのような剤型の物性、例えば粘度
を広範に変え得ることを認識しているだろう。例えば、本発明の組成物のゲル剤
型の粘度は、例えば150,000センチポアズであるが、本発明の組成物のロ
ーション剤型の粘度は、例えば100センチポアズより実質的に高い。そのよう
な輸送形態の材料、成分、比率および処置についての更なる詳細は、当該技術分
野の当業者に公知である。
【0054】 本発明の避妊用組成物は、膣内に存在する精子を動けなくする、および/また
はそれらの子宮頚管粘液内への侵入を阻止するのに効果的な用量で哺乳動物に膣
内投与することが好ましい。典型的な用量は前記哺乳動物の体重1kgあたり、
約0.0001〜0.001グラムの範囲である。
【0055】 米国特許第5,069,906号明細書に記載の殺精子活性成分または避妊用
組成物の投与を助けるために膣内デバイスを使用してもよい。その開示をここに
引例として取り入れる。
【0056】 上記組成物の形状での殺精子活性成分の投与においては、前記組成物を薬物が
急速に放出されるように製剤してもよいし、また、徐放されるように製剤しても
よい。急速および徐速の放出をもたらす剤型は、米国特許第4,707,362
号明細書に記載されており、その特許もここに引用する。
【0057】 本発明を以下の実施例によって更に明確に述べる。それは、本発明を限定する
ものではない。
【0058】
【実施例】
本発明のAZT誘導体の効果を評価した。いくつかのAZT誘導体を上記の合
成方法によって調製した。具体的な誘導体を下記表1および2に示す。合成例 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アミノ−3’−デオキシ
チミジン 新鮮に調製したメチル次亜臭素酸塩溶液(無水メタノール中ブロミン)を無水
メタノール(5mL)中3’−アミノ−3’−デオキシチミジン溶液(0.10
g,0.41mmol)に滴下し、反応混合物の淡黄色が持続するまで攪拌した
。その反応を20分続けた。空泡中の溶媒を除去して、5−ブロモ−6−メトキ
シ−5,6−ジヒドロ−3’−アミノ−3’−デオキシチミジン(0.2g,1
00%)および黄色の泡固体を得た;m.pt. 188-190℃(d),UV(MeOH):λmax 2
02,235nm. IR(KBr):3440, 2979, 2358, 2107, 1699, 1469, 1249および1085 Cm -11H NMR (DMSO) テ゛ルタ 8.25 (s, 1H, NHC=O), 6.20 (dd, J = 8.0, 5.9 Hz, 1H, H-1'), 5.08 (s, 1H, H-6), 3.99 (m, 1H, H-3'), 3.69 (br s, 2H, NH2),
3.40 (s, 2H, H-5'), 3.21 (s, 3H, CH3O), 2.49-2.15 (m, 2H, CH2-2'), 1.83
(s, 3H, CH3).MS (CI, m/e) 353.9(M+1, 23), 351.6 (21), 339.8(4), 338 (5),
321.8 ( 10), 319.8( 13), 304.8 (1), 230(1)。 (5R,6R)−5−ブロモ−6−(d3)メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’
−アジド−3’−デオキシチミジン 新鮮に調製した重水素メチル次亜臭素酸塩溶液(重水素メタノール中ブロミン
)を、重水素メタノール(5mL)中AZT溶液(0.50g,1.87mmo
l)に滴下し、反応混合物の淡黄色が持続するまで攪拌した。その反応を20分
続けた。空泡中の溶媒を除去して、残滓を分離薄層クロマトグラフィー(PTL
C)に塗布して、(5R,6R)−5−ブロモ−6−(d3)メトキシ−5,6
−ジヒドロ−3’−アミノ−3’−デオキシチミジン(0.791g,44%)
および(5S,6S)−5−ブロモ−6−(d3)メトキシ−5,6−ジヒドロ
−3’−アミノ−3’−デオキシチミジン(0.527g,28%)の双方を白
い泡固体として得た; UV (MeOH): λmax , 237, 305 nm. IR (ニート液体、KBr テ゛ィスク ):3396, 3097, 2942, 2836, 2096, 1712, 1459, 1380, 1247, 1080 Cm-1 1H N
MR (CDCl3) (5R, 6R) テ゛ルタ 1.95 (s, CH3), 2.2 (m), 2.85 (q), 3.7-3.78 (dd)
, 4.2-4.44 (m), 4.90 (s), 5.90 (t), 8.6 (bs, NH); 13C NMR (CDCl3) :テ゛ルタ
22.82 (CH3), 36.98 (C-2'), 53.15 (C-5), 57.53 (OCH3), 60.02 (C-3'), 61.9
7 (C-5'), 83.94 (C-4'),86.36 (C-1'), 89.10 (C-6), 150.65 (C-2,CO), 167.3
3 (C-4,CO) . GC/MS: M + NH3, 398 (100.0), M + 2, 383, (62.0), M + 1, 38
2 (9.9), M+, 381 (65.5), 365 (8.0), 363 (8.0), 348 (61.0), 346 (62.0), 2
87 (4.9), 285 (10.5), 268 (23.6), 211 (6.8), 159 (6.8), 127 (7.8), 116 (
8.7), 114 (17.8), 99 (26.7), 89.1 (12.6), 86.1 (9.6), 35 (4.5)。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アジドチミジン−5’−
(p−メトキシフェニルメトキシアラニニルホスフェート): 新鮮に調製したメチル次亜臭素酸塩溶液(無水メタノール中ブロミン)を無水
メタノール(5mL)中3’−アジドチミジン5’−(p−メトキシフェニルメ
トキシアラニニルホスフェート)溶液(0.11g、0.2mmol)に滴下し
、反応混合物の淡黄色が持続するまで攪拌した。その反応を20分続けた。空泡
中の溶媒を除去し、この物質をシリカゲルコラムの上部に塗布し、続いてクロロ
ホルムメタノール(95:5,v/v)で溶出して、5−ブロモ−6−メトキシ
−5,6−ジヒドロ−3’−アミノ−3’−アジドチミジン5’−(p−メトキ
シフェニルメトキシアラニニルホスフェート)(0.085g,0.13mmo
l,64%)を黄色の粘性オイルとして得た; UV (MeOH) λmax 329, 280, 241
nm. IR (ニート、KBrテ゛ィスク): 3282, 2954, 2838, 2358, 2103, 1739, 1635, 1506, 1 456, 1378, 1209, 1103 Cm-1. 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.66 (s, 1H, NHC=O), 7.2
6-7.10 (m, 2H, o-H), 6.87-6.76 (m, 2H, m-H), 6.04 (d, J = 6.2, 2.3 Hz, 1
H, H-1'), 4.88 (s, 1H, H-6), 4.33-4.22 (m, 1H, H-3'), 4.07-3.98 (m, 3H,
H-4', 5'), 3.77 (s, 3H, CH3OPh), 3.72 (s, 3H, CH3OC=O), 3.48 (s, 3H, CH3 O-6), 3.44 (d, J = 3.5 Hz, 1H, NH), 2.46-2.31 (m, 2H, CH2-2'), 1.96 (s,
3H, CH3-5), 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H, CH3-Ala).13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.7
(COOMe), 167.30 (C2), 156.6 (Ph ハ゜ラ), 150.7 (C4), 149.0(Ph イフ゜ソ), 121.6
(Ph オルト), 114.6(Ph メタ), 87.4(C6), 84.7 (C1'), 81.44 (C4'), 61.3 (C5'),
60.1(C3'), 57.9(OMe), 55.6 (Ph OMe), 52.5 (C5), 52.4 (COOMe) , 50.5 (Ala
CH), 36.61 (C2'), 22.74 (Me), 20.93 (Ala Me)。追加的ヒ゜ークが下記のアイソマーで 観察された: 150.2, 120.8, 114.44), 93.3, 89.82, 65.3, 65.6, 65.9, 56.9,
55.58, 50.37, 35.2 等。31 P NMR (CDCl3) テ゛ルタ: 3.51 および 3.38 ppm,標準0 ppmとしてのリン酸との比較。 MS/電子スフ゜レー: 651, 649 (M+1). GC/mass : 645 (0.2), 643 (2.3), 572 (0.8), 559 (20.4), 558 (100), 501 (2.3), 446 (4.6), 435(3.5), 416 (1.4), 409 (
7.9), 328 (2.7), 272(6.1), 245 (1.6), 244 (8.8), 204 (3.2), 200 (0.1), 1
39 (6.1), 138 (4.7), 126 (10.1), 124 (29.0), 123 (3.3), 109 (14.01), 91
(11.5), 81 (11.9), 77 (13.1), 60 (13.6), 55 (9.0), 44 (26.2), 43 (54.9)。 p−ブロモフェニルホスホロジクロリデート 無水ジエチルエーテル中p−ブロモフェノールおよびトリエチルアミンの溶液
をジエチルエーテル中塩化ホスホリル溶液に滴下し、0oCで強く攪拌した。そ の混合物を15時間攪拌しながら、室温まで暖め、そのご2時間還流しながら加
熱した。その混合物を濾過し、析出物をジエチルエーテルで洗浄した。濾液と洗
浄液の混合物を減圧下で蒸発させて乾燥させ、色の着いたオイルを得た。そのオ
イルを真空蒸留し、無色のオイルの生成物を得た;B.Pt97oC/0.1m m,収率90%, UV (MeOH) λmax 271, 242nm, IR (KBr disc) 3878, 3095,
2358, 1888, 1712, 1483, 1189, 831 Cm-1, 1H NMR(CDCl3) テ゛ルタ 7.50 (d, 2H, アリール H, J = 9.0 Hz), 7.15 (d, 2H, アリール H, J = 9.0 Hz , 13 C NMR (CDCl3 ) テ゛ルタ : 148.5, 133.30, 122.38, 120.48.. 31 P NMR (CDCl3.) テ゛ルタ 3.12。 p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスホロクロリデート 無水ジクロロメタン中トリエチルアミン溶液をジクロロメタン中L−アラニン
メチルエステルヒドロクロリドおよびp−ブロモフェニルホスホロジクロリデー
トの溶液に滴下し、−70oCで強く攪拌した。その反応混合物を6時間攪拌し ながらゆっくり室温まで暖め、空泡中の溶媒を除去した。その残滓をジエチルエ
ーテルで処理し、その混合物を濾過し、濾液を凝縮し、無色の粘性オイル生成物
を得た;収率80%、UV (MeOH) :λmax 272, 231, 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.70 (s, br, 1H, Ala-NH), 7.16 (d, 2H, aryl H, J = 9.0 Hz), 7.48 (d, 2H, ary
l H, J = 9.0 Hz), 3.793 (s, 1H, -OCH3), 3.77 (s, 1H, -OCH3), 1.51 (d, 3H
, Ala-CH3), 1.40 (d, 3H, Ala-CH3); 13C NMR (CDCl3 ) テ゛ルタ: 172.78および17 2.54, 148.46および148.50, 132.61および132.49, 122.14および 122.05, 52.70
および52.60, 50.31 および 50.51, 20.20 および 20.11 (2つのアイソマー). 31 P NMR (CDCl3) テ゛ルタ: 8.48および 8.35. IR (ニート): 3212 (s, br), 2989 および 2952 (w-m), 1747 (s), 1483 (s), 1270, 1209 および 1147 (s), 1010 および
927 (s), 831 (m), 757 (m) cm-1; MS (CI, m/e): 357.9 (M+ + 2), 355.9 (
M+), 322.0 (M+ + 2 -Cl), 320 (M+ - Cl), 295.9 (M+ -COOCH3), 186.0(M+ + 2
-Br-Ph-O), 184.0 (M+ - Br-Ph-O)。 3’−アジドチミジン5’−(p−ブロモフェニル メトキシアラニニルホスフ
ェート) AZTをTHF中に溶解し、p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスホロ
クロリデートおよびN−メチルイミダゾールの溶液に添加し、強く攪拌した。1
2時間後、室温で、その溶媒を真空下で除去した。その残滓をクロロホルムに溶
解し、1M塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、続いて水で洗浄した。その有機相
を乾燥させ、真空下で蒸発させ、その残滓をシリカゲル上のクロマトグラフィー
によって、クロロホルム中5%メタノールを用いて溶出して浄化した。生成物を
望ましい濃度とした;収率83%. 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.69 (s, br, 1H, 3 -NH), 7.45 (d, 2H, aryl H, J = 9.0 Hz), 7.33 (s, 1H, ヒ゛ニルH at C6), 7.11
(d, 2H, アリールH, J = 9.0 Hz), 6.18 (t, 1H, J = 6.6 Hz, H at C1) 6.13 (t, 1
H, J = 6.6 Hz, H at C1), 4.44-3.77 (m, 6H, H's at C3', 4', 5', Ala-NH お よび Ala-CH), 3.73 (s, 3H, -COOCH3), 3.72 (s, 3H, -COOCH3), 2.18 (s, 3H,
-CH3 at C5), 1.90 (s, br, 3H, Ala-CH3).13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ: 173.6 (COO Me, 弱), 163.2, 160.7 (C2, 弱)、149.9 (C4),144.1,144.3(d, Ph イフ゜ソ, J =6Hz ), 135.4(C6), 121.79,121.72 (m,Ph オルト),119 (Ph メタ), 111.36 (C5), 85.41,8
5.05 (C1'), 82.20(C4'), 65.73 (C5'), 60.31, 60.17 (C3'), 52.75 (Ala OMe)
, 50.37, 50.22 (Ala CH), 37.28 (C2'), 21.07 (Ala Me) , 12.54 (C5- Me ).
IR (KBr): 3205 (m, br), 3066 (w), 2954 9w), 2109 (s), 1475 (s), 1691 (
vs), 1484 (m), 1270および1216 (m), 1153 (w-m), 1010および926 (m), 833お よび757 (w) cm-1. MS (CI, m/e): 589.1 (M+ + 2), 587.1 (M+), 418.0 (M+
+ 2-Br-Ph-O), 416.0 (M+ - Br-Ph-O), 340.0 [M+ + 2-(AZT-O)], 338.0 [M+-(A
ZT-O)], 250.1 [(AZT-O)+], 81 (Br)。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アジドチミジン−5’−
(p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスフェート) メチル次亜臭素酸塩溶液(無水メタノール中ブロミン)の新鮮に調製した溶液
を無水メタノール(5mL)中3’−アジドチミジン5’−(p−ブロモフェニ
ルメトキシアラニニルホスフェート)の溶液に滴下し、反応混合物の淡黄色が持
続するまで攪拌した。その反応を20分続けた。空泡中の溶媒を除去し、この物
質をシリカゲルコラムの上部に塗布し、続いてクロロホルム−メタノール(95
:5,v/v)で溶出して、5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン5’−(p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスフェー
ト)を黄色の粘性オイルとして得た;収率73%.IR (ニート、KBr テ゛ィスク):3218, 3 093, 2925, 2850, 2105.9, 1712, 1484, 1456, 1378, 1241, 1153, 1010, 929 C
m-1. 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.70 (br s, 1H, 3-NH ), 7.43 ( 2H, d, Aryl H, J
= 9.0 Hz ), 6.01 ( 1H, t, C-1'の-CH ), 4.87 ( 1H, s, C-6の-CH), 4.35-3. 96 (6H, m, C-3'の-CH, 4', 5' および Ala-NH, a -CH ), 3.74 ( 3H, s, -COOC
H3 ), 3.44 ( 3H, s, C-6の-OCH3), 2.56-2.47 および 2.41-2.30 ( 1H および
1H, m および m, C-2'の-CH), 1.93 ( 3H, s, C-5の-CH3), 1.39 および 1.37 (
3H, d, a Alaの-CH3); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ: 173.6(COOMe), 166.7 (C2), 15 0.1 (C4), 148.9 (d,Ph イフ゜ソ),132.7および132.5 (C6), 121.9 (Ph, オルト), 121. 7 (Ph, メタ), 85.14 (C1'), 81.46 および 81.57および81.7(m,C4'), 65.48およ び65.60 (m,C5'), 60.0(C3'), 57.9および57.8(C5), 52.77 (al Ome),50.25およ
び50.37 (Ala CH), 36.96 および 36.91 (C2'), 22.87 および22.77 (Me), 21.1
3 および21.19 (d, Ala Me) (アイソマーが複数のためタ゛フ゛ルヒ゜ークが現れる) 31P NMR ( CDCl3, 内部の標準値としてリン酸 0 ppm) テ゛ルタ: 2.854, 2.754 (1:1) および 2. 7 および 2.46 (3:1)、系内に 4つのアイソマーが存在するため。MS (CI, m/e): 700.5 ( M++4 ), 698.5 (M++2 ), 696.5 ( M+ ), 588.8 ( M++2-Br-OCH3), 586.8 ( M+ -Br-OCH3 ).MALDI-TOF 721.8 (M+ + Na)。 その他の合成化合物の物性データ (5S,6S)−5−ブロモ−6−(d3)−メトキシ−5,6−ジヒドロ−
3’−アジドチミジン1 H NMR (CDCl3 ) テ゛ルタ 8.00 (br s, 1H), 5.28-5.20 (t, 1H), 4.58 (s, 1H), 4 .52-4.48 (m, 2H), 3.75-3.70 (dd, 1H), 2.90 (q, 1H), 2.20 (m, 2H), 2.00 (
s, 3H); GC/mass: 383 (M+2, 97.0), 382 (M+1, 13.0), 381 (M+, 100), 377 (5
.0), 365 (6.0), 363 (6.0), 351 (4.0), 349 (3.0), 348 (45.0), 347 (5.0),
346 (41.0), 310 (22.0), 309 (2.0), 308 (21.0), 268 (23.0), 267 (9.0), 18
6 (4.0), 159 (4.0), 127 (10.0), 116 (5.0), 115 (1.0), 114 (7.0), 102 (7.
0), 99 (4.0), 89 (15.0), 81 (6.0); UV (MeOH): λmax 237 および 305 nm; I R (ニート): 3396, 3097, 2942, 2836, 2096, 1712 cm-1。 トランス−(5R,6R)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン 5’−[p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスフェ
ート](WHI−07a) 青白い黄色の粘性オイル;収率(73%); 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.75 (br s ,1H), 7.44 (d, 2H), 7.14 (d, 2H), 6.03 (t, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.22-4.3
7, 3.93-4.08, 3.62-3.78 (m, 6H), 3.74 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 2.31-2.58 (
m, 2H), 1.93 (s, 3H), 1.38 (d, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 174.0, 167.1, 1
50.6, 133.2, 122.2, 122.1, 88.2, 85.6, 81.9, 65.9, 60.4, 58.3, 54.1, 53.
2, 50.7, 37.3, 23.3, 21.6; MS (MALDI-TOF) m/z 721.5 (M + Na); HPLC滞留時 間 14.4分; UV (MeOH): λmax 217, 226 および 270 nm; IR (ニート): 3218, 3093 , 2850, 2106, 1712 cm-1。 トランス−(5S,6S)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン−5’−[p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスフェ
ート](WHI−07b) 無色の粘性オイル;収率(42%); 1H NMR (CDCl3 ) テ゛ルタ 8.37 (br, 1H), 7.44 (dd, 2H), 7.13 (d, 2H), 5.34 (t, 1H, ), 5.01 (s, 1H), 3.92-4.54 (m
, 6H ), 3.73 (s, 3H), 3.43 (s, 3H), 2.77-2.90 (m, 1H),, 2.25-2.37 (m, 1H
), 1.93 (s, 3H), 1.38 (dd, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 176.0, 166.7, 149.6
, 132.5, 122.9, 94.2, 82.38, 66.2, 61.4, 57.1, 53.3, 52.6, 50.2, 35.4 ,
29.8, 22.8, 21.1; UV: (MeOH): λmax 217, 226および270 nm; IR (ニート): 321 8, 3093, 2850, 2106, 1712 cm-1。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3(−アジドチミジン− 5(−
[p−フルオロフェニルメトキシアラニニルホスフェート](WHI−06) 粘性液体;収率(71%); 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.41, 8.21 (br s, 1H), 7.19 (dd, 2H), 7.03 (dd, 2H), 6.13 (t, 0.7H, 5R, 6R アイソマー), 5.38 (m, 0.
3H, 5S, 6S アイソマー), 4.88 および 4.61 (dおよびd, 0.7H および 0.3H), 4.46 -3.80 (m, 6H), 3.73 および 3.71 (s, 3H), 3.49 および 3.44 (s, 3H), 2.83-
2.22 (m, 2H), 1.95 (s, 3H), 1.36 (dd, 3H); MS (MALDI-TOF) m/z 660.1 (M +
Na); IR (ニート): 3230, 3081, 2107, 1736, 1712, 1504, cm-1. トランス−(5R,6R)−5−ブロモ−6−エトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン5’−[p−メトキシフェニルメトキシアラニニルホスフェ
ート] 粘性オイル;収率(40%); 1HNMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.20 (br s, 1H), 7.15- 7.11 (d, 2H), 6.86-6.82 (d, 2H), 6.10 (t, 3H), 4.94 (s, 1H), 4.33-4.00 (
m, 6H), 4.03-4.02 (m, 2H), 3.80 (m, 3H), 3.70 (m, 3H), 2.50-2.40 (m, 1H)
, 2.40-2.20 (m, 1H), 1.92( s, 3H), 1.39-1.38 (d, 3H), 1.36 (t, 3H); 13C
NMR (CDCl3) テ゛ルタ 180.1, 166.9, 150.3, 148.1, 121.1, 121.0, 120.8, 114.6,
114.5, 114.5, 86.3, 84.9, 81.7, 81.5, 66.3, 66.2, 65.5, 65.3, 60.1, 55.
9, 52.6, 52.4, 50.4, 50.2, 36.9, 22.93, 22.9, 21.2, 15.2; MS (MALDI-TOF)
m/z 687.9 (M + Na); HPLC滞留時間1.74分および1.82分; UV (MeOH): λmax 20
8, 221, 278 nm; IR (ニート): 3242, 2852, 2106, 1732, 1506 cm-1. トランス−(5R,6R)−5−ブロモ−6−エトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン 収率 (60%); 1HNMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.70 (s, 1H), 5.82 (t, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.40-4.30 (m, 1H), 4.00-3.72 (m, 4H), 3.60-3.50 (m, 1H), 2.77-
2.68 (q, 1H), 2.37-2.29 (dd, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.17 (t, 3H); MS (MALDI-
TOF) m/z 415.7 (M + Na); UV (MeOH): λmax 210 および 214 nm; IR (ニート): 3 485, 3217, 3093, 2104, 1685 cm-1。 トランス−(5S,6S)−5−ブロモ−6−エトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン 粘性オイル; 収率(24%); 1HNMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.40 (s, 1H), 5.22 ( t, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.02-3.68 (m, 4H) 3.60-3.50 (m, 1H), 2.98 (q, 1H),
2.22 (dd, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.25-1.22 (t, 3H); MS (MALDI-TOF) m/z 415.
7 (M+Na); UV (MeOH): λmax 210および214 nm; IR (ニート): 3485, 3217, 3093, 2929, 2104, 1685 cm-1。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−デオキシチミジン5’−
[p−メトキシフェニルメトキシアラニニルホスフェート] 粘性オイル; 収率(86%); 1HNMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.24 (br s, 1H), 7.3 6-7.26 (m, 2H), 6.94-6.92 (m, 2H), 6.03-5.99 (m, 1H), 5.1-5.0 (s, 1H), 4
.40-4.0 (m, 5H), 3.87-3.86 (s, 3H), 3.80-3.79 (s, 3H), 3.55-3.54 (m, 3H)
, 2.34-2.03 (m, 7H), 1.46-1.43 (d, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.7, 167.
9, 156.3, 150.3*, 143.7*, 120.7*, 114.3*, 86.7, 86.2*, 78.4*, 67.6*, 57.
8*, 55.6, 52.4*, 50.1*, 31.8*, 25.7*, 22.8, 21.1; 31P NMR (CDCl3) テ゛ルタ 3
.11, 3.22 (1:1); MS (MALDI-TOF) m/z 631.8 (M + Na); HPLC 滞留時間14.54分
、15.18分; UV (MeOH): λmax 226 および 279 nm; IR (ニート): 3419, 2850, 1645 , 1506 cm-1。 トランス−(5R,6R)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3
’−アジドチミジン 5’−[o,o−ジメトキシフェニルメトキシアラニニル
ホスフェート] 無色の粘性液体; 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.44 (s, 1H), 7.05 (t, 1H), 6.59 (d, 1H), 6.12* (t, 1H), 5.90* (t, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.5-4.3 (m, 1H), 4.
20-4.05 (m, 1H), 3.88* (s, 3H), 3.86* (s, 3H), 3.90-3.84 (m, 2H), 3.74*
(s, 3H), 3.73* (s, 3H), 3.73 (q, 1H), 3.48 (s, 6H), 2.70-2.30 (m, 2H), 1
.97 (s, 3H), 1.43* (d, 3H), 1.38* (d, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 151.9 ,
137.5, 129.1, 125.3, 124.9, 124.7, 88.2, 87.1, 85.8, 84.4*, 84.3*, 84.1,
81.8*, 81.7*, 61.7, 60.1, 56.1, 49.8, 37.0*, 36.8*, 22.9, 21.3, 21.2; 3 1 P NMR (CDCl3) テ゛ルタ 5.70, 5.27; MS (MALDI-TOF) m/z 702.4 (M + Na); IR (ニ
ート): 3340 (br), 2096, 1741, 1710 cm-1。 (5S,6S )−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロチミジン 白色泡; 収率 (20%); 1H NMR (DMSO-d6) テ゛ルタ 10.87 (s, 1H), 5.76 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 5.17 (s, 1H), 4.80 (s, 1H), 4.24 (m,
1H), 3.72 (m, 1H,), 3.52 (m, 1H), 3.44 (s, 3H), 2.2 (m, 1H), 2.0 (m, 1H
), 1.84 (s, 3H); 13C NMR (DMSO-d6) テ゛ルタ 167.9, 150.4, 88.9, 86.9, 86.7,
71.1, 62.2, 57.3, 53.8, 37.7, 22.7; MS (MALDI-TOF) m/z 375.3 (M + Na), 3
77.3 (M + 2 + Na); IR (ニート): 3371 (br), 3214 (ショルタ゛ー), 1706 cm-1。 (5R,6R)−5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロチミジン 白色泡; 収率 (80%); 1H NMR (DMSO-d6 ) テ゛ルタ 10.84 (br s, 1H), 6.04 (dd, 1H, J = 8.4, 5.4 Hz), 5.18 (s, 1H), 5.13 (s, 1H), 4.89 (s, 1H)
, 4.18 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 2.20 (m, 1H),
1.80 (m, 1H), 1.84 (s, 3H); 13C NMR (DMSO-d6) テ゛ルタ 167.9, 150.9, 86.7, 8 6.2, 83.4, 70.5, 61.8, 57.9, 54.5, 38.2, 22.6; MS (MALDI-TOF) m/z 375.8
(M + Na) および 377.4 (M +2 + Na); IR (ニート): 3366 (br), 3214 (ショルタ゛ー), 1 701 cm-1。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−デオキシチミジン5’−
[p−ブロモフェニルメトキシアラニニルホスフェート] (WHI−11) 粘性オイル; 収率 (86%); 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 8.74 (br s, 1H), 7.46-7.44 (m, 2H), 7.16-7.10 (m, 2H), 5.91 (t, 1H), 5.1-5.0 (s, 1H), 4.4
0-4.0 (m, 5H), 3.79* (s, 3H), 3.54* (s, 3H), 2.29-1.93 (m, 7H), 1.39-1.3
7 (d, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.5, 167.1, 150.5,148.5* 132.5*, 121.9
*, 117.7, 86.8, 86.2*, 78.3*, 67.6* , 57.8*, 53.8*, 50.1*, 31.6*, 25.7*
, 22.8*, および 20.9*; 31P NMR (CDCl3) テ゛ルタ 2.65 および 2.74 (1:1), MS ( MALDI-TOF) m/z 679.1 (M -1 + Na); HPLC retention time 23.87, 24.49 minut
es; UV (MeOH): λmax 226 および 274 nm; IR (ニート): 3417, 1705, 1614 cm-1. 3’−アミノ−3’−デオキシチミジン5’−[p−メトキシフェニルメトキシ
アラニニルホスフェート] 無色の液体; 収率(70%); 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.44 (br d, 1H), 7. 15-7.11 (d, 2H), 6.82-6.80 (d, 2H), 6.28-6.20 (t, 1H), 4.42-3.80 (m, 6H
), 3.75 (s, 3H), 3.71 (s, 3H,), 2.40-2.28 (m, 2H), 1.88 (br s, 3H), 1.39
および1.35 (dd, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.8, 163.8, 156.4, 150.3, 1 35.2, 121.0, 120.8, 114.4, 113.8, 110.8, 84.9, 84.2, 66.0, 58.0, 55.5, 5
5.3, 51.1, 34.2, 21.1, 20.8, 20.1; MS (MALDI-TOF) m/z 535.5 (M + Na); H
PLC 滞留時間10.48分、10.49分; UV (MeOH): λmax 218, 225 および 273 nm; IR ( ニート): 3261, 2839, 2096, 1741, 1693, 1506 cm-1。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アジドチミジン5’−
[フェニルメトキシアラニニルホスフェート](WHI−04) 粘性オイル; 収率 (92%);1HNMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.90 (br s, 1H), 7. 37-7.15 (m, 5H), 6.06-6.02 (t, 1H), 4.87* (s, 1H), 4.40-4.0 (m, 5H), 3.7
2 (s, 3H) , 3.44* (s, 3H), 2.29-1.93 (m, 6H), 1.39-1.37 (dおよびd, 3H); 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.5, 167.1, 152.1*,150.5, 129.8*, 125.2*, 120.1* , 87.3, 84.7,81.5, 60.0, 57.9*, 52.6*, 50.1*, 36.7,35.2, 22.7, 21.0; 31 P NMR (CDCl3) テ゛ルタ 2.32, 2.51 (小さなヒ゜ーク) および 2.58, 2.71 (大きなヒ゜ーク ) (1:1); MS (MALDI-TOF) m/z 679.1 (M -1 + Na); HPLC 滞留時間17.60分、20.9 0分; UV (MeOH): λmax 218 および 262 nm; IR (ニート): 3265, 2852, 2104, 171 3, 1591 cm-1。 5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−デオキシチミジン5’−
[フェニルメトキシアラニニルホスフェート](WHI−12) 粘性オイル; 収率 (86%); 1H NMR (CDCl3) テ゛ルタ 7.94 (br s, 1H), 7.46-7.10 (m, 5H), 5.93-5.90 (t, 1H), 5.02* (s, 1H), 4.40-4.0 (m, 5H), 3
.70* (s, 3H), 3.45* (s, 3H), 2.29-1.93 (m, 7H), 1.39-1.37 (dおよびd, 3H) ; 13C NMR (CDCl3) テ゛ルタ 173.5, 167.2, 150.5*, 129.8, 129.5*, 125.0, 120.0 , 86.7*, 78.4*, 67.6*, 57.9*, 53.7, 52.6, 50.1*, 31.7*, 25.6, 22.8, 21.
0; 31P NMR (CDCl3) テ゛ルタ 2.51, 2.58 (小さなヒ゜ーク) および 2.65, 2.74 (大き なヒ゜ーク) (1:1); MS (MALDI-TOF) m/z 642.1(M + Na); HPLC滞留時間6.97分、7.41 分; UV (MeOH): λmax: 230 および 241 nm; IR (ニート): 3226, 2850, 1728, 159 1 cm-1実施例1 方法 AZTおよび様々な誘導体の抗HIV−1活性を評価するために、正常末梢血
単核細胞を、加熱不活化した20%(v/v)ウシ胎児血清、3%インターロイ
キン−2、2mMのグルタミン、25mMのHEPES、2g/LのNaHCO 3 、50μg/mlのゲンタマイシンおよび4μg/mlのフィトヘマグルチニ ンを添加したRPMI1640培地(ジブコ−ビーアールエル(Gibco−B
RL))中で72時間培養し、感染多重度0.1、吸収周期1時間で、HIV−
1に曝露した。続いて細胞を96ウェルマイクロタイタプレート(100μl/
ウェル;2×106細胞/ml、3つの同じウェル)中で、様々な濃度(0.0 01μM〜100μM)の薬剤の存在下または不存在下で7日間培養した。感染
7日目に培養液の上澄みの一部を除去し、ウイルス複製を示すp24抗原エンザ
イムアッセイを行った。エリスら、アンチミクロバイアル エージェント アン
ド ケモセラピー(Erice et al. Antimicrob. Agents and Chemother. ) 37,
835 (1993);ジェー.エム.ザーリングら、ネイチャー(J. M. Zarling
et al. Nature )347,92(1990)、エフ.エム.ウックンら(F. M.
Uckun et al. )、アンチミクロバイアル エージェント アンド ケモセラピ ー42,383(1998)。ウイルス複製の阻害率は、試験薬物で処理した感
染細胞のp24抗原値と、未処理の感染細胞のp24抗原値とを比較することに
よって計算した。試験化合物の抗HIV活性をIC50(HIV−1の複製を50
%減少させる培養培地中化合物の最終濃度)で表した。細胞の生存能力は、比色
MTAアッセイによって定量した。エフ.エム.ウックンら、アンチミクロバイ
アル エージェント アンド ケモセラピー42,383(1998)。
【0059】 AZTおよび様々な誘導体の強力な毒性が精子運動性に及ぼす効果を評価し、
洗剤様殺精子剤ノノキシノール−9(N−9、アイゲパールCO−630;フォ
ーン−ポーレン社製、クランベリー、ニュージャージー(IGEPAL CO-630 ; Phon
e-Poulene, Cranbury, NJ )と比較するために、プールされたドナー精子(n=
10)の運動性の高い画分を不連続(90〜45%)パーコール勾配(コンセプ
ションテクノロジー(Conception Technologies )、サンディエゴ、カリフォル
ニア)遠心分離およびオー.ジェー.ドクルツおよびジー.ジー.ハースジュニ
ア、バイオロジーリプロダクション(O. J. D’Cruz and G. G. Haas Jr., Biol
. Reprod. )53,1118(1995))に記載の「泳動(swim−up)
」法によって調製した。全てのドナー検体は、インフォームドコンセントの後、
ウェイン ヒュース インスチチュートの倫理委員会(Institutional Review B
oard of The Wayne Hughes Institute )のガイドラインを遵守して提供を受け た。運動性精子(10×106/ml以上)を25mM HEPES(アーヴィ ン サイエンティフィック社、サンタアナ、カリフォルニア(Irvine Scientifi
c Co.,Santa Ana, CA ))および0.3%ウシ血清アルブミン(BSA;フラク
ションV、シグマケミカル社、セントルイス、ミズーリ(Fraction V,Sigma Che
mical Co., St. Louis, MO ))を含有するビッガーズ、ホウィットン、ホウィ ッテンガム培地(Biggers, Whitten, and Whittingam’s medium )(BWW) 中に、1%DMSO中試験物質(300μM〜4.6μM)の連続2倍希釈液(
serial two fold dilution )の存在下および不存在下で懸濁させた。合成WH I化合物の保存液をDMSO(10mg/ml)中で調製し、DMSO中に希釈
し、望ましい濃度とした。対応する体積のDMSO(1%)を対照試験管に添加
した。N−9をBWW0.3%BSA(pH7.4)中で希釈し、望ましい濃度
とした(4.6〜300μM)。37℃で3時間インキュベーションした後、エ
ル、ジェー、ブルックマン、ファータイル ステリル(L. J. Burkman, Fertil.
Steril. )55,363(1991),オー.ジェー.ドクルツら、バイオロ ジーリプロダクション(1998)に記載のように運動性精子の割合をコンピュ
ータ補助精子分析器(CASA)(computer assisted sperm analyzer)で分析
して評価した。運動性割合を、模擬処理した運動性精子の対照懸濁液と比較した
。試験化合物の殺精子活性をEC50(運動性精子の割合を50%減少させる培地
中化合物の最終濃度)で表した。非線形回帰分析を行い、EC50値をグラフパッ
ドプリズム(Graph Pad PRISM)ソフトウェア(サンディエゴ、カリフォルニア )を用いた濃度効果曲線から測定した。
【0060】 CASAを用いた精子運動キネティクスを評価するため、37℃で、4μlず
つの精子懸濁液を、計測チャンバ上に配置された2つの20μmマイクロセルチ
ャンバ(コンセプションテクノロジー)上に置いた。各チャンバに、少なくとも
5〜8フィールドをハミルトンソーンインテグレーテッドビジュアルオプティカ
ルシステム(Hamilton Thorne Integrated Visual Optical System)(IVOS
)、バージョン10インストルメント(ハミルトンソーン リサーチ インスチ
チュートインク、デンバー、マサチューセッツ(Hamilton Thorne Research Inc
.,Danvers,MA))を用いて走査分析した。各フィールドにつき30秒記録した。
ハミルトンソーンコンピュータキャリブレーションをフレーム速度30/sで3
0フレームに設定した。載物台の温度を載物台ウォーマーを用いて37℃に維持
し、最低コントラスト、8;最小サイズ、6;低サイズゲート、1.0;高サイ
ズゲート2.9;低強度ゲート0.6;高強度ゲート、1.4;相コントラスト
輝度;低パス速度(path velocity )10μm/s、および閾値直線度80%;
HTM倍率、1.95に維持した。分析器の性能は、再生機能を用いて周期的に
検査した。精子のカイネティクスパラメータとしては、運動性(MOT)および
前進運動性(PRG)精子の数;曲線速度(VCL:区切られた経過時間ごとに
得た、所与の精子が動いた距離の総合値);平均パス速度(VAP;精子頭部の
ぐらつきを除外した空間的平均パス)、直線速度(VSL;時間毎の軌跡の始点
から終点までの直線距離)、ビートクロス回数(beat cross frequency )(B CF;精子頭部が精子平均パスを横切る回数)、横向き頭部ずれの幅(amplitud
e of lateral head displacement )(ALH;精子頭部のぐらつきの幅の平均 )および誘導体、直線性(STR=100×VAP/VCL);線性(LIN=
100×VSL/VCL;精子トラックの直線からの離間)があげられる。個別
のそれぞれの細胞トラックのデータを記録し、分析した。採取した各標本につき
、少なくとも200の精子を分析した。 結果 生理学的受精は、射精された精子が泳ぎ、卵細胞の透明帯と結合し、卵子に侵
入する能力に依存する。これらのプロセスは、主に精子の運動性に依存する。ヒ
ト精子の運動性の高い画分をAZTに曝露したところ、ヒト末梢血単核細胞にお
けるHIV−1複製を生体外において、IC50値0.006μMまで阻害したが
、300μMの高濃度でも、精子運動性に影響を及ぼさなかった(図1A)。さ
らに、コンピュータ補助精子分析器(CASA)を用いた精子運動性キネマティ
クスによって、精子運動性パラメータ、例えば、前進運動性、トラック速度、パ
ス速度および直線速度、泳動パターンの直線性、精子トラックの線性、ビートク
ロス回数、および横向き精子頭ずれを確認した。驚くべきことに、[5−ブロモ
−6−メトキシ]置換基をAZTのチミン系環に導入して得た5−ブロモ−6−
メトキシ−5,6−ジヒドロ−AZT(化合物WHI−01)は、抗HIV活性
を有意に減少させることなく、殺精子機能を有意に増加させた(EC50 =10 4μM)(図1A、図2A)。NH2基を持つペントース環にアジド基を置くと (化合物WHI−03)、殺精子活性は向上した(EC50=12μM)が、抗H
IV活性は実質的に減少した。
【0061】 アリールホスフェート置換誘導体の殺精子活性をCASAによって評価した(
図1B)。非置換アリール部分を持つ化合物WHI−04は、WHI−01より
高い殺精子活性を示した。p−メトキシ(化合物WHI−05、EC50=29μ
M),p−フルオロ(化合物WHI−06、EC50=15μM)またはp−ブロ
モ(化合物WHI−07、EC50=6μM)置換基をアリール部分に導入すると
、殺精子活性は更に増加した。力価はp−ブロモ>p−フルオロ>p−メトキシ
の順であった。アリール部分のp−ブロモ置換基はまた、予期に反して、抗HI
V機能の有意な増加を示した。p−メトキシ置換されたアリールホスフェート誘
導体WHI−05(5−ブロモ−6−メトキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アジ
ドチミジン−5’−(p−メトキシフェニル)メトキシアラニニルホスフェート
)は、精子運動性アッセイにおいてEC50値29μM、HIV複製アッセイにお
いて、IC50値0.05μMを示した。p−ブロモ置換基(5−ブロモ−6−メ
トキシ−5,6−ジヒドロ−3’−アジドチミジン−5’−(p−ブロモフェニ
ル)−メトキシアラニニルホスフェート)をもつ化合物WHI−07は、精子運
動性アッセイにおいてEC50値6μMを示した(図1B、図2A)。それは、洗
剤様殺精子剤N−9(EC50=81μM)より、1ログ高い力価となっている。
WHI−07はHIV複製アッセイにおいてIC50値0.005μMの強力な抗
HIV活性を示した。それは、実際AZT(IC50 =0.006μM)と一致 し、また、N−9(IC50=2.195μM)の439倍強力であった(図2B
)。
【0062】 ペントース環のアジド基(WHI−11およびWHI−12)を除去すること
によって抗HIV活性は減少したが、AZT誘導体の殺精子活性は改善した(図
1B)。実施例2 方法 本発明のAZT誘導体(WHI化合物01、03、05および07、図1Aお
よび図1B)の存在下で、インキュベーションの持続性が精子を動けなくする活
性に及ぼす効果を試験するために、精子の運動性画分(107/ml)を200 μM WHI−01、またはそれぞれ100μMのWHI−03、WHI−05
およびWHI−07もしくは1%DMSO(0.1%)のみを存在させた0.5
mlのBWW−0.3%BSA中で、37℃でインキュベーションした。一定間
隔毎に、2つの同じアリコート(4μl)を2つの20μmマイクロセルチャン
バに移し、CASAによって精子運動性を評価した。CASAは、WHI−01
については20分毎に180分間、WHI−03およびWHI−07については
5分毎に40分間行った。 結果 精子を動けなくするカイネティクスは、本発明のAZTにおいて速かった(図
1B)。WHI−05およびWHI−07(濃度100μM)に曝露された精子
の前進運動性を失うのに要する時間はそれぞれ17分(95%CI:12〜26
分)、6分(95%CI:4〜11分)であった。WHI−05に曝露60分後
、WHI−07に曝露30分後に、精子は完全に動けなくなった。比較例によれ
ば、180分のモニターの間は、対照サンプル中の精子の運動性は依然として安
定していた(基準値との比較で96±2.5%)。実施例3 方法 精漿がWHI化合物のSIAに及ぼす可能な効果をアッセイ培地中の10%無
細胞精漿の存在下で、またはWHI−03、WHI−05およびWHI−07を
リン酸緩衝食塩水(PBS)中液化ドナー精液(n=3)の希釈液(1:2〜1
:6)に直接添加(200μM)して調べ、37℃でインキュベーションした。
3時間のインキュベーション後、2つの同じアリコート(4μl)を使用してC
ASAを行った。
【0063】 WHI化合物の除去後、SIAの粘度を評価するために、1%DMSO中WH
I−01、WHI−05およびWHI−07の存在下(100μM)または不存
在下でプールされた運動性精子(5×106)を0.5mlのアッセイ培地に添 加した。37℃で30分、60分のインキュベーション後、2つの同じアリコー
トを使用して、CASAを用いた精子運動性評価を行った。残りの精子について
は、新鮮なアッセイ培地を添加し、遠心分離(500xgで5分間)を行うこと
によって洗浄した。この上澄みを捨て、ペレットを新鮮な培地(WHI化合物を
含まない)中で再び懸濁させ、もとの体積にし、再びインキュベーションした。
37℃で30分後、2つの同じアリコートについて、CASAによって精子の運
動性パラメータを再び評価した。その結果を2つの評価の手段として表し、DM
SOのみを含有する対照培地に懸濁させた運動性精子の同様に処理した上澄みの
精子運動性パラメータと比較した。 結果 WHI−05およびWHI−07をリン酸緩衝食塩水中に希釈された精液に直
接添加したところ、CASAにより評価される精子運動性は完全に喪失していた
。したがって、殺精子活性は精漿の存在による影響を受けなかった。WHI−0
5またはWHI−07のSIAがが可逆的であるかどうかを調べるために、精子
をいずれかの化合物100μMに30分間曝露し、洗浄し、新鮮な精子運動性ア
ッセイ培地中に再び懸濁させ、精子の運動性をCASAによって再び評価した。
精子運動性の回復は認められなかった。これは、薬物誘導性の精子を動けなくす
る性質は不可逆的であることを示すものである。WHI−05およびWHI−0
7によって誘発された用量依存性、および時間依存性の精子運動性の喪失を生残
精子の運動性の有意な変化、例えばトラック速度、パス速度、および直線速度の
著明な減少と関連していた。実施例4 方法 大多数の殺精子化合物は、洗剤様の活性を精子形質膜に及ぼした結果、精子を
動けなくすると考えられているので、WHI−05およびWHI−07が精漿の
膜透過性に及ぼす効果を、よう化プロピジウムで染色した精子のフローサイトメ
トリック分析によって調べ、精子先体膜の完全性に及ぼす効果を、FITC−レ
クチン、TOTO3ヨウ化物およびナイルレッドで染色した精子について共焦レ
ーザ走査顕微鏡検査によって調べた。
【0064】 固定化、精子ペレットのエタノール透過性、続くフルオレスセイン(FITC
)−結合エンドウレクチン(シグマ社)を用いた染色の後に、蛍光顕微鏡(オリ
ンパスBX−60)によって、無傷の先体を持つ精子の割合を測定した。陽性対
照精子において、精子懸濁液を10μMカルシウムイオノフォア(CaI)A2
3187(シグマ社)でインキュベーション(37℃で3時間)することによっ
て先体反応を誘発した。各100μMのWHI−01、WHI−03、WHI−
05、WHI−07またはN−9の存在下または不存在下で運動性精子(5×1
6/ml)を37℃で4時間インキュベーションし、続いてPI(10μg/ ml)を添加し、フローサイトメトリーによって分析した。PIに陽性の精子の
割合をFACSバンテージ(FACS Vantage )フローサイトメータ(ベクトンデ ィキンソンアンドカンパニー、マウンテンビュー(Becton Dickinson and Co.,M
ountain View )カリフォルニア)を用いたフローサイトメトリーによって測定 した。泳動画分中の精子を特徴的前進および90°光散乱特性(オー.ジェー.
ドクルツ、ジー.ジー.ハースジュニア、ファータイル、ステリル、58、63
3(1992)によって確認した。全ての分析は、PI発光において635nm
のバンドパスフィルタを有するクリプトン/アルゴンレーザからの488nm励
起を用いて行った。PI染色に陽性の精子の割合を、膜無傷の精子に対するカッ
トオフシグナルを用いて測定した。
【0065】 エタノール透過性の、空気乾燥された精子の塗抹標本を、それぞれ異なる標的
をマークするFITCエンドウ、TOTO−3ヨウ化物およびナイルレッド(そ
れぞれ、透過した精子の先体、核、形質膜をそれぞれ標的とする)を用いて順次
染色した。クリプトン/アルゴン混合ガスレーザー(励起直線、488、568
および647nm)を備え、ニコンエクリプス(Nikon Eclipse)
E800シリーズアップライト顕微鏡に搭載したバイオラッド(Bio Rad
)MRC−1024レーザー走査共焦顕微鏡(バイオラッド社、ヘラクレス、カ
リフォルニア(BioRad Laboratories, Hercules, CA ))で、サンプルを調べた
。598/40nm、522DF32および680DF32発光/フィルタをそ
れぞれ用いて、エタノール透過後の精子の先体領域、核、および形質膜からのフ
ルオレスセイン、TOTO−3ヨウ化物、ナイルレッドの蛍光発光を同時に検出
した。ニコン60×(NA1.35)対物レンズおよびカルマン(Kalman
)集光フィルターを用いて共焦画像を得た。デジタル画像をアドーブフォトショ
ップ(Adove Photoshop )ソフトウェア(アドーブシステム、マウンテンヴュー
、カリフォルニア(Adove Systems,Moutain View,CA ))を用いて処理した。最
終的な画像は、フジックス ピクトログラフィ(Fujix Pictography )3000
(富士写真フィルム株式会社、東京、日本)カラープリンタを用いて印刷した。
【0066】 高解像度低電圧走査電子顕微鏡検査を用いて精子頭部上の異なる膜ドメインの
地形学的な画像化を、エム.エイチ.ストフェッルら、モレキュラー リプロダ
クション デベロプメント(Stoffel et al., Molecular Reprod Develop )、 34:175(1993);およびエス.エル.エルランドセンら、スキャニン
グ(S.L.Erlandesen et al., Scanning )、11:169(1989))に記載
の方法で行った。運動性精子のアリコート(20×106)をDMSO(1%) のみ、またはDMSO中WHI−05、WHI−07各100μM、またはDM
SO中10μM CaIを用いて、37℃で3時間インキュベーションした。洗
浄した精子懸濁液を0.1%ポリ−L−リジンをコーティングしたガラスチップ
上におき、60分かけて氷上でインキュベーションし、ガラスに接着させた。上
澄み液を別の容器に移し、3時間、付着細胞を0.14Mナトリウムカコジレー
ト緩衝液中1%パラホルムアルデヒドおよび1%グルタールアルデヒド内で固定
した。形質膜の完全性を保存するため、精子を、0.14Mカコジレート緩衝液
中に0.1%のルテニウムレッドを含有する1%オスミウムテトロキシド(Os
4)中に4℃で1時間、後固定した。全てのサンプルをエタノールの級数を上 げながら脱水した、臨界点乾燥し、約2nmの白金をアルゴンを用いたイオンビ
ームスパッタ法によって塗布した(10keVで4mM;イオンテック リミテ
ッド、ミドルセックス、英国(Ion Tech Ltd., Middlesex, England ))。全て
のサンプルを日立製作所製(Hitachi )S−900 SEMを用いて加速電圧2
keVで試験した。低倍率(×2,000−5000)で精子を観察し、中間倍
率(×18,000−25,000)で典型的な精子を写真撮影した。評価した
各検体では、少なくとも200の精子を走査し、先体領域の無傷性を調べた。
【0067】 透過性電子顕微鏡では、0.2Mカコジレート緩衝液中5%スクロース中の3
%グルタールアルデヒド内で室温で固定した。そのサンプルを4℃で2時間、1
%OsO4、5%スクロースおよび0.1%ルテニウムレッド内で後固定(post-
fixed )した。エタノールの級数を上げながら前記サンプルを脱水し、シュプー
ルエポキシ(Spurr’s epoxy )中に包埋した。レイチェルトユングウルトラカ ットイー(Reichert-Jung Ultracut E )上に薄い切片(90nm)を調製し、 酢酸ウラニルおよび鉛クエン酸塩で染色した。JEOL−1200EX II電
子顕微鏡(JEOL、パリ)を用いて、60kVで加圧しながらグリッドを調べ
た。精子を低倍率(×25.000)および高倍率(×100,000)で観察
した。典型的な精子を写真撮影した。精子の各評価では、100〜200の精子
についての精子頭部膜の無傷性を評価した。 結果 WHI−05およびWHI−07の存在下では、精子は完全に動けなくなった
にもかかわらず、これらの化合物を用いた4時間のインキュベーション後PIに
透過性を示したのは精子の3%未満であった。先体の完全性の研究では、濃度1
00μMでの3時間のインキュベーション後、運動性は完全に喪失したにも関わ
らず、WHI−05およびWHI−07処理された精子(模擬処理された精子と
同様)の先体は無傷のままであった(それぞれ97.0(2.0および93.0(
5.6)。FITC−レクチン、TOTO−3、およびナイルレッドで染色した
精子についての共焦顕微鏡検査によれば、強力な先体がFITC−レクチンで染
色され(緑)、核がTOTO−3で染色され(青)、膜がナイルレッド(赤)で
それぞれ染色されていることがわかった(図3A〜図3D)。非先体反応精子に
おいて、精子頭部の先体領域は、賦形剤(すなわち、1%DMSO)のみ(図3
A)、100 μM WHI−05 (図3B)および100μM WHI−0
7(図3C)に3時間曝露した精子において、均一な明るい緑の蛍光塗料を示し
た。比較例において、100μMのN−9に3時間、同じ条件で曝露した精子は
、膜の完全性が破壊されているため先体反応精子だけであることがわかった(図
3D)、これは先の観察と一致する。ダブリュー.エイチ.ウィルボーン、ディ
ー.ダブリュー.ハーン、ジェー.ジェーマクガイア(W. H. Wilborn, D. W. H
ahn, J. J. McGuire )、ファータイルステリル)39,717(1983)) ;エイ.エス.バウリンバイアー、エス.リーハング、コントラセプション(A.
S. Bourinbaiar, S. Lee-Huang, Contraception )、49,131(1994 )。二重機能のAZT類似体の殺精子活性は、膜の無傷性の喪失を伴わなかった
【0068】 高解像度低電圧走査電子顕微鏡検査によって薬物処理した精子頭部の地形学的
な画像化を行ったところ、精子中に平滑な連続面をもつ無傷の先体が(図3A’
〜3D’)が賦形剤(図3A’)または100μMのWHI−05(図3B’)
に曝露されていることがわかった。しかしWHI−07で処理された精子(図3
C’)は膜に穏やかな波うちの徴候があった。比較例においては、10μMのC
aI A23187に曝露された精子は、特徴的な小胞形成または小嚢形成、窓
形成および血漿および先体膜の喪失の特徴が観察された(図3D’)。精子頭部
の接線断面の透過性電子顕微鏡検査によれば、精子の血漿膜、外部および内部先
体膜が賦形剤(図3A”)、WHI−05(図3B”)およびWHI−07(図
3C”)に曝露されているが、CaI A23187(図3D”)には3時間曝
露されなかった(図3下のパネル)。これらの結果から、WHI−05またはW
HI−07の殺精子効果が、精子頭部の先体領域の精子形質膜の破壊を誘発する
洗剤タイプの活性によっては引き起こされないことが明らかになった。AZTの
ブロモメトキシ置換アリールホスフェート誘導体のこれらの特徴は、最も広く使
用されている典型的な洗剤型殺精子剤であるN−9の特徴とは異なる。実施例5 方法 ヒト精子−透明帯(zona)の認識および結合アッセイは、生体外および生
体内での受精の成果を予測するようである。したがって次に、WHI−05およ
びWHI−07が精子−卵子相互作用に及ぼす阻害作用を均一な精子−透明帯結
合アッセイにおいて、無傷のヒト透明帯および細胞透過性DNA特異的染料、S
YBR14(緑)およびSYTO17(青)でそれぞれ標識された2色の精子を
用いたレーザ走査共焦顕微鏡検査によって評価した。ヒト卵子と結合する精子の
数にばらつきがあるために、精子−透明帯結合比を用いて精子−透明帯結合能を
評価した。
【0069】 具体的には、生体外で受精しなかったヒト卵子を等しい数のSYBR14(緑
)およびSYTO17(青)標識された対照精子、または等しい数のSYBR1
4(緑)およびSYTO17(青)標識精子を含有する試験精子の混合物と個別
に受精させた。後者は、3種の濃度(25,50および100μM) の試験化
合物で予め処理しておいた。共インキュベーション後、しっかり結合した緑(S
YBR14)および青(SYTO17)精子についてレーザ走査共焦顕微鏡検査
を行った。凍結ヒト卵子(n=46)を解凍し、精子懸濁液を添加する前に、3
回 BWW−0.3%BSA中およびBWW−3.5%BSA中ですすいだ。卵
子の回復、凍結、解凍および生体外増殖の過程では、いつも積雲のない(cum
ulus−free)、非生存卵子となった。ヒト精子−透明帯結合上のWHI
−05およびWHI−07がヒト精子と透明帯との結合に及ぼす影響を調べるた
めに、生殖能力のある運動性画分を107/mlずつの2つに分け、2つの細胞 透過性DNA特異的染料(SYBR14およびSYTO17)で標識した。第一
の部分は2.5μM SYBR14(モレキュラープローブス(Molecul
ar Probes))を用いてインキュベーションし、第二の部分は5μM
SYTO17を用いてインキュベーションした。インキュベーション30分後、
精子の運動性をCASAによって評価した。強く染色された緑または青の核を持
つ運動性精子をBWW中で2回洗浄し、SYBR14(緑)およびSYTO17
(青)で染色された100万の運動性精子をヒト透明帯(n=2)を含む皿にミ
ネラルオイルの下で添加し、4時間共インキュベーションした。卵子を広い範囲
で洗浄した後、精子と緩く結合した全ての卵子をスライドガラスの上に載せ、上
記バイオラッドMRC−1024レーザ走査共焦顕微鏡によって実験した。蛍光
画像を用いて、精子頭部に局在する蛍光発光SYBR−14およびSYTO−1
7を598/40nmおよび680DF32発光/フィルターでそれぞれ記録し
た。ニコン20×(NA1.4)対物レンズおよびカルマン(Kalman)集
光フィルターを用いて、Zセクションの共焦画像を得た。デジタル画像をアドー
ブフォトショップ(Adobe Photoshop )ソフトウェアで画像処理し、最終画像は
フジックスピクトログラフィー(Fujix Pictography )3000カラープリンタ
を用いて印刷した。各ヒト卵子にしっかり結合した緑および青色精子核を、全て
の焦点面上のそれぞれの卵子蛍光画像のZセクションから計測し、結合比として
表した。 結果 対照と試験物質において、ヒト卵子に結合した緑と青の精子の数の比率は、著
明な違いが見られた。SYBR14およびSYTO17標識対照精子と共インキ
ュベーションした対照卵子の平均精子−透明帯結合比率は1.07であった。一
方、対照(SYBR14)および25、50、100μMのWHI−07で処理
した精子(SYTO17)と共インキュベーションした卵子の精子−透明帯結合
平均比率はそれぞれ0.088、0.039、0.009であった。25、50
、100μMのWHI−05で処理した対応平均比率はそれぞれ0.18、0.
07、0.10であった。図4Aは、緑と青の精子と対照卵子(A.1)および
試験卵子との代表的な精子−卵子結合パターンを示す。試験卵子においては青の
精子が100μMのWHI−05(A.2)または、緑で標識された精子と共イ
ンキュベーションする前に、25μMのWHI−07(A.3)のいずれかで予
め処理されている。個別の透明帯と結合する様々な数の精子にもかかわらず、対
照卵子と比較して、試験卵子と結合した青色精子は明らかに減少していた。実施例6 方法 異種の透明帯のないハムスター卵子侵入アッセイは、ヒト精子の生体内受精能
ならびにヒト精子が無傷のヒト卵子に生体内で受精する能力と関連しているよう
である。したがって、WHI−05およびWHI−07が精子−卵子相互作用に
及ぼす阻害効果を透明帯のないハムスター卵子侵入アッセイによって更に調べた
【0070】 WHI−05およびWHI−07に曝露されたヒト精子の受精能を透明帯のな
いハムスター卵子侵入アッセイによって評価した(ヤナギマチら、(Yanagimach
i et al. )バイオロジーリプロダクション15,471(1976))。90 −45%パーコール勾配遠心分離および洗浄によって得た精子の運動性画分(n
=4)をBWW−3.5%BSA培地(pH7.4)中で再び懸濁し、20(1 06精子/mlずつに分け、24時間受精できるようにした。その後、37(Cで
3時間、25μMまたは100μMの濃度のWHI−05およびWHI−07(
0.5%DMSO中)を用いて、受精可能条件のもとで精子を処理した。薬物へ
の曝露後、WHI処理した精子懸濁液をBWW−3.5%BSA培地中で洗浄し
た。受精およびBWW−3.5%BSA培地中での洗浄後の精子運動性をCAS
Aによって評価した。
【0071】 凍結ハムスター卵子(チャールズリバーラボラトリー、ウインブルトンマサチ
ューセッツ(Charles River Laboratories, Wilmington, MA ))を、解凍し、 BWW培地中、35mmのガラス底マイクロウェル(マットテックコーポレーシ
ョン、アシュランド、マサチューセッツ(Mat Tek Corporation, Ashland, MA ))に移した。透明帯を除去するため、洗浄した卵子を、BWW培地中0.05
%トリプシン(アーヴィン サイエンティフィック)で20分処理し、その後、
BWW−3.5%BSA培地に移し、3回洗浄した。1試験につき、15〜45
の透明帯のない卵子を、ミネラルオイルの下で100μlのBWW−3.5%B
SA培地に移した。<100μlのBWW−3.5%BSA培地中、対照および
試験精子懸濁液(2(106)を添加し、その生殖細胞を4時間、37(Cで5% CO2を含む空気中で共インキュベーションした。インキュベーション後、卵子 をBWW培地で3回洗浄し、緩く結合した精子を除去した。イーアイ−ダナスー
リら、(EI-Danasouri et al. )ファータイルステリル.59,470(199
3)に記載の方法で卵子を固定し、染色した。結合し、脱凝縮した、蛍光発光し
ている精子を、励起フィルタBP360−370およびDM400バリアフィル
タBA420を備えたオリンパス ビーエックス60(Olympus BX60 )エピフ ルオレスセント(epifluorescent )顕微鏡で観察した。卵子ごとに結合した精 子の数、卵子ごとに膨潤した精子頭部の数、および侵入を受けた卵子の割合を対
照精子および試験精子について測定した。少なくとも1つの膨潤した精子頭部を
原形質中に持つとき、その卵子は精子の侵入があったものとする。 結果 受精可能な精子を、いずれかの化合物とともに予備インキュベーションしたと
ころ、透明帯のない卵子と結合する精子の有意な阻害(P<0.001)が認め
られた(図4B)。同様に、WHI−05またはWHI−07の用量を増加させ
て曝露した後のヒト精子の透明帯のないハムスター卵子への侵入率は、著明に阻
害されていた(対照と比較で41%〜100%阻害)。したがって、AZTの殺
精子アリールホスフェート誘導体を有するヒト精子の侵入は、透明帯のないハム
スター卵子と結合および侵入する能力を用量依存的に喪失していた。実施例7 方法 生体内での受精は、精子の女性生殖器官への輸送の成功に依存するので、次に
、精子を生体内でWHI−07を曝露することがその後の受精率に影響するかど
うかを測定した。ホルモンで活性化された成体雌スイスマウス(CD−1)を副
睾丸運動性精子を用いて、WHI−07をクリーム基剤で経膣投与を行い/行わ
ずに子宮頸部を介して人工受精を行った。8日後、雌マウスの子宮内に胚が存在
するか否かを調べた。
【0072】 より特に、5IUの妊馬血清ゴナドトロピンを腹腔内注射(i.p.)するこ
とによって、続いて5IUのヒト絨毛性ゴナドトロピンを46〜48時間後にを
腹腔内注射(i.p.)することによって、成体(月齢5〜6ヶ月)雌CD−1
マウスを過剰排卵させた。マウスを処置群(27もしくは24匹/群)すなわち
、賦形剤対照群(1%のDMSOを含むクリーム基剤(タロファーマスーティカ
ルス、ホーソーン、ニュージャージー(Taro Pharmaceuticals, Hawthorne, NJ
))または、試験群(1%DMSO中1%WHI−07を含むクリーム基剤)の
2群に無作為に割り付け、人工受精する前に経膣投与(50μl)を行った。精
巣上体尾部をブリーダであることが証明されている成体CD−1雄ラット(月齢
5〜6ヶ月)から得た(ビー.ホーガン、アール.ベッディングトン、エフ.コ
スタンチーニ、イー.レーシー(編)、マウス胚の操作(コールドスプリングハ
ーバーラボラトリープレス、プレインビュー、ニューヨーク、1994(B. Hog
an, R. Beddington, F. Costantini, E. Lacy, Eds., Manipulating the Mouse
Embryo (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, NY, 1994 )。そ
して改質されたクレブスリンガーバイカーボネート培地(M2;ジブコ−ビーア
ールエル)に懸濁させ、ピルベート、ラクテートおよびグルコースを添加した。
M2培地−5%BSA中で精子を使用前1時間で受精可能とした。各実験のため
に精巣上体尾部を25匹のマウスからプールし、1−2(106運動性精子/50
μlを受精させるために調整して使用した。鋭い18ゲージ針を備えた1mlシ
リンジから、50μl体積/マウスで出した。調製物を分析し、精子濃度、運動
性、精子運動性パラメータを楕円形の精子頭部形態学(ハミルトンソーン)を用
いてCASAによって調べた。8日目に、対照群および試験群を代表するそれぞ
れの雌を屠殺し、子宮に胚が存在するかどうかを調べた。合計で3つの受精実験
を行った。 結果 3つの受精実験の結果を表1に示す。人口受精前にWHI−07を経膣投与さ
れたマウスにおいては、受精率は対照群と比較して劇的に少なかった(7.6%
対38.4%;P<0.001)。これは、WHI−07−曝露された精子が受
精部位に到達することができないことを示している。 (表1) WHI−07の経膣投与を行って/行わずに子宮頸部を介して人工受精を行っ
た場合の人口受精後の雌マウスにおける受精能 実験 各群の受精した 対照マウスの WHI−07− マウスの数* 受胎数†(%) 処理したマウスの 受精能 (%) 1 27 10 (37.0) 2 (7.4) 2 27 11 (40.7) 1 (3.7) 3 24 9 (37.5) 3 (12.5) 合計 78 30 (38.4) 6 (7.6)‡ * 動物は、妊娠8日目に屠殺した。 †子宮内に胚が存在するかどうかを調べることによって受精能を測定した ‡対照群との有意差 (p<0.001).実施例8 方法 現在市販されている膣内避妊薬の洗剤様活性により誘発される非特異的膜毒性
を考慮に入れて膣内避妊薬を改質しなければならない。これは、膣組織を傷つけ
、HIV等の性交渉によって感染する疾患にかかりやすくする。したがって、N
−9とWHI−07をマウスにおいて反復経膣投与して局部組織の変化および炎
症反応を比較した。各群15匹ずつの成体雌スイス(CD−1)マウスを5日間
(A群)または20日間(B群)連続して、5%N−9か5%WHI−07のい
ずれか、また、対照群はクリーム基剤で処置した。そして頚膣組織切片を調べ、
組織病理学的変化および炎症細胞の広がりを調べた(図5)。頚膣領域は、血管
粘膜下組織上に横たわる層状扁平上皮からなる。上皮組織の厚さは、発情周期の
4つの段階によって変わる。
【0073】 特に、30匹の雌CD−1マウス(月齢6ヶ月)を無作為に2群(A群および
B群)に割り付けた。各群をさらに3つのマウス5匹ずつのサブグループに分け
た。A群のマウスは5日間、B群のマウスは20日間毎日、1%DMSOのみ(
対照)、1%DMSO中5%WHI−07または5%N−9を添加したクリーム
基剤(タロファーマスーティカルス)を経膣投与した。それぞれ5日後、および
20日後に、マウスを頸部脱臼により屠殺し、生殖器官の組織を10%ホルマリ
ン緩衝液中に固定した。炎症の程度および膜のうろこ状上皮組織の無傷性を測定
するために、従来のパラフィン包埋切片(6−μm)を調製し、ヘマトキシリン
およびエオジンで染色し、画像分析システム(スキオン(Scion))と接触
したライカ(Leica)社製顕微鏡を用いて倍率300×で観察し、画像をア
ドーブフォトショップ(Adobe Photoshop )ソフトウェアで印刷した。発情周期
の4つの段階を組織生理学的に調べた。
【0074】 間接的免疫蛍光アッセイおよび共焦顕微鏡検査で、対照マウス、WHI−07
処置マウスおよびN−9処置マウスの頸膣切片のうろこ状上皮組織への好中球の
侵入を調べた。頸膣部組織切片を脱パラフィン化し、級別エタノール(graded e
thanol )を通して脱水し、ラットmAb(セダーレーンラボラトリーリミテッ ド、ウエストベリー、ニューヨーク(Cederlane Laboratories Ltd., Westbury,
NY ))を用いてマウス好中球(クローン5120−26.1−110)を免疫
染色した。加熱(10mMクエン酸ナトリウム緩衝液,pH6.0中で93℃で
10分)によって抗原回復後、切片をPBS中正常10%ヤギ血清を用いて予備
的にインキュベーションし、mAbの最適希釈剤(5μg/ml)で処理し、続
いてFITC−結合ヤギ抗ラットIgG(ピアスケミカル社、ロックフォード、
イリノイ(Pierce Chemical Co., Rockford, IL ))で処理した。各インキュベ
ーション工程を60分続け、工程間に5分ずつPBS洗浄を行った。スライドを
PI(1μg/ml)を用いて対比染色し、脱イオン水で洗浄し、フェージング
防止(バイオラッド社)に載せ、上記レーザ共焦顕微鏡検査によって視覚化した
。第一のmAbをPBSで置換することによって、または対照としてIgG2を
使用することによって陰性対照を行った。 結果 10匹の賦形剤のみで処理した対照マウスと同様、WHI−07で5日もしく
は20日間処置した10匹のマウスのいずれも、うろこ状上皮組織に有意な炎症
反応または膜破壊を示したものはなかった(図5AおよびE)。対照的に、N−
9を頸膣投与したマウスでは、上皮性裏打ちの破壊および頸膣クリプトの偏平状
上皮組織における好中球の流入との炎症性反応が10匹中9匹で認められた(図
5B およびE)、これは既に報告されているラットでの観察と矛盾しない。ト
リホナス、ブッター、トキシコロジーレター(Tryphonas and Buttar, Toxicol.
Lett., )20,289(1984)。マウス好中球に特異的なモノクローナル
抗体を用いてWHI−07およびN−9処理した頸膣上皮組織の切片の2色レー
ザ走査共焦蛍光画像によれば、WHI−07処理した検体の層状うろこ状上皮ク
リプトにおいて好中球が存在しないこと(図5C)、およびN−9処理した組織
切片のうろこ状上皮組織において強い陽性染色(緑)が明らかになった(図5D
)。これらの研究から、N−9処理とは違い、WHI−07をクリーム基剤で頸
膣投与することによっていかなる膜破壊または頸膣部の上皮組織のクリプトにお
いて急性の炎症反応を引き起こさなかった。
【0075】 本発明の置換されたピリミジン誘導体は、予期に反して強力な殺精子活性およ
び抗HIV活性特性を示す。その結果、それらは、特に膣内避妊薬として、性行
為により感染するHIVを予防するのに有用である。それゆえに本発明のAZT
誘導体は、異性間性交渉によってHIVに罹患する危険性の高いHIV女性の受
精コントロールに有用であろう。
【0076】 本発明の詳細を上に記載したが、本発明はこれに限定されるものでない。ここ
に記載した本発明は、別の実施形態を含む修正をしてもよい。そのような自明な
選択は全て、以下のクレームに述べる本発明の精神および範囲にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aおよび図1Bは、AZTの化学構造および本発明の特定のAZT誘導体
の例および誘導体の比較例を示す。
【図2】 図2Aおよび図2Bは、AZTおよび様々なAZT誘導体が精子の運動性に及
ぼす影響を示すグラフである。
【図3】 図3は、様々なAZT誘導体が精子の形質膜および精子先体膜の完全性に及ぼ
す影響を示す。
【図4】 図4は、本発明の様々なAZT誘導体で処理した対照精子の精子−透明帯結合
の走査レーザ共焦顕微鏡検査画像を示す。
【図5】 図5A〜Dは、本発明のAZT誘導体によって頚膣部の炎症がN−9より減少
したことを示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月14日(2000.11.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 但し、R1はH、N3、ハロゲン、CN、COOH、NH2または官能基化NH2で あり、R2はハロゲンであり、R3はC1−3アルコキシであり、およびR’はH
または化合物を細胞へ通過しやすくする基である。
【化2】 但し、R4、R5およびR6は、同一もしくは異なり、水素、メチル、エチル、フ ルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、メト
キシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシからなる群から選択され;R”は、
置換またはエステル化され得るアミノ酸残基である。
【化3】 但し、R1はH、N3、ハロゲン、CN、COOH、NH2または官能基化NH2で あり、R2はハロゲンであり、R3はC1−3アルコキシであり、およびR’はH
または化合物を細胞へ通過しやすくする基である。
【化4】 但し、R4、R5およびR6は、同一もしくは異なり、水素、メチル、エチル、フ ルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、メト
キシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシからなる群から選択され;R”は、
置換またはエステル化され得るアミノ酸残基である。
【化5】 但し、R1はN3、NH2または官能基化NH2であり、R2はハロゲン、R3はC1 −3アルコキシ、R4は水素、ハロゲンまたはC1−3アルコキシ、R5およびR 6 は水素である。
【化6】 但し、前記式(III)において、R1は水素、N3、ハロゲン、CN、COOH、 NH2、NH−CH3、NH−COCH3、NH−Ph、NH−COPhおよびN H−CH2−Phからなる群から選択された少なくとも一つの基であり、R2はハ ロゲンであり、R3は炭素数1〜3(C1−3)のアルコキシであり、および、 R’は水素またはこの化合物を細胞内へ通過し易くする基である。
【化7】 但し、前記式(IV)において、R4、R5およびR6は、同一または異なる基であ って、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオ ロメチル、ニトロ、シアノ、メトキシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシか らなる群から選択された少なくとも一つの基であり、R’’は、置換またはエス テル化され得るアミノ酸残基である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61P 31/18 A61P 31/18 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ヴェンカタチャラム、タラカード アメリカ合衆国、55418 ミネソタ州、セ ント.アンソニー、ケンズィー テラス 2600、アパートメント #209 Fターム(参考) 4C057 BB02 BB05 CC03 CC04 LL12 LL14 LL19 LL23 4C076 AA06 BB30 CC35 CC50 FF67 4C086 AA01 AA02 AA03 EA17 MA01 NA14 ZA86 ZB33

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物の精子を、殺精子活性または精子を動けなくする活
    性を示すAZT誘導体に接触させることを含む哺乳動物における避妊方法。
  2. 【請求項2】 前記AZT誘導体のチミン環は、5位がハロゲンで置換され
    、6位がアルコキシで置換されている請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アルコキシがC1−3アルコキシである請求項2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記AZT誘導体が下記式(化1)で表される化合物または
    薬学的に許容されるその塩もしくはエステルである請求項3に記載の方法。 【化1】 但し、R1はH、N3、ハロゲン、CN、COOH、NH2または官能基化NH2
    あり、R2はハロゲンであり、R3はC1−3アルコキシであり、およびR’はH
    または化合物を細胞へ通過しやすくする基である。
  5. 【請求項5】 R2がブロモであり、R3がメトキシである請求項4に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 R1がN3である請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 R1がNH2または官能基化NH2である請求項4に記載の方 法。
  8. 【請求項8】 R’が脂質、脂肪酸またはホスフェート基の残基である請求
    項4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 R’がホスフェート基の残基である請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 OR’が下記式(化2)で表される基である請求項9に記
    載の方法。 【化2】 但し、R4、R5およびR6は、同一もしくは異なり、水素、メチル、エチル、フ ルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、メト
    キシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシからなる群から選択され;R”は、
    置換またはエステル化され得るアミノ酸残基である。
  11. 【請求項11】 R4およびR5は、同一もしくは異なり、水素、フルオロ、
    ブロモおよびメトキシからなる群から選択される請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 哺乳動物の精子を、殺精子活性または精子を動けなくする
    活性を有するピリミジン系ヌクレオシドまたはヌクレオチドである活性物質に接
    触させることを含む哺乳動物における避妊方法。
  13. 【請求項13】 前記活性物質がチミン、ウラシルまたはシトシン環を含む
    請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記チミン、ウラシルまたはシトシン環は、5位がハロゲ
    ンで置換され、6位がアルコキシで置換されている請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 避妊効果用量の、殺精子活性または精子を動けなくする活
    性を有するAZT誘導体、および避妊のために好適に使用される担体、希釈剤ま
    たは賦形剤を含む避妊用組成物。
  16. 【請求項16】 AZT誘導体の前記チミン環部分は、5位がハロゲンで置
    換され、6位がアルコキシで置換されている請求項15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 前記アルコキシがC1−3アルコキシである請求項16に
    記載の組成物。
  18. 【請求項18】 前記AZT誘導体が下記式(化3)で表される化合物また
    は薬学的に許容できるその塩もしくはエステルである請求項17に記載の組成物
    。 【化3】 但し、R1はH、N3、ハロゲン、CN、COOH、NH2または官能基化NH2
    あり、R2はハロゲンであり、R3はC1−3アルコキシであり、およびR’はH
    または化合物を細胞へ通過しやすくする基である。
  19. 【請求項19】 R2はブロモであり、R3はメトキシである請求項18に記
    載の組成物。
  20. 【請求項20】 R1がN3である請求項18に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 R1がNH2または官能基化NH2である請求項18に記載 の組成物。
  22. 【請求項22】 R’が脂質、脂肪酸またはホスフェート基の残基である請
    求項18に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 R’がホスフェート基の残基である請求項22に記載の組
    成物。
  24. 【請求項24】 OR’が下記式(化4)で表される基である請求項23に
    記載の組成物。 【化4】 但し、R4、R5およびR6は、同一もしくは異なり、水素、メチル、エチル、フ ルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、メト
    キシ、トリフルオロメトキシおよびエトキシからなる群から選択され;R”は、
    置換またはエステル化され得るアミノ酸残基である。
  25. 【請求項25】 R4およびR5は、同一もしくは異なり、水素、フルオロ、
    ブロモおよびメトキシからなる群から選択される請求項24に記載の組成物。
  26. 【請求項26】 殺精子活性または精子を動けなくする活性を示すピリミジ
    ン系ヌクレオシドまたはヌクレオチドである活性物質を避妊に効果的な用量で含
    む避妊用組成物。
  27. 【請求項27】 前記活性物質がチミン、ウラシルまたはシトシン環を含む
    請求項26に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 前記チミン、ウラシルまたはシトシン環は、5位がハロゲ
    ンで置換され、6位がアルコキシで置換されている請求項27に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 下記式(化5)で表される化合物。 【化5】 但し、R1はN3、NH2または官能基化NH2であり、R2はハロゲン、R3はC1
    −3アルコキシ、R4は水素、ハロゲンまたはC1−3アルコキシ、R5およびR 6 は水素である。
  30. 【請求項30】 R1がN3である請求項29に記載の化合物。
  31. 【請求項31】 R1が官能基化または非官能基化NH2である請求項29に
    記載の化合物。
  32. 【請求項32】 R4が水素である請求項29に記載の化合物。
  33. 【請求項33】 R4がフルオロである請求項29に記載の化合物。
  34. 【請求項34】 R4がブロモである請求項29に記載の化合物。
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