JP2002507201A - アテローム性動脈硬化症を治療するためのファクター▲XIII▼a阻害剤の使用 - Google Patents

アテローム性動脈硬化症を治療するためのファクター▲XIII▼a阻害剤の使用

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Abstract

(57)【要約】 アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物、特にヒトを治療する方法を提供する。該方法は、アテローム性動脈硬化症病変の形成に関与するファクターXIIIaの阻害剤を哺乳動物に投与することを含む。ファクターXIIIa阻害剤を同定する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 アテローム性動脈硬化症を治療するためのファクターXIIIa阻害剤の使用 発明の分野 本発明は、アテローム性動脈硬化症の治療に関する。 発明の背景 リポプロテイン(a)(Lp(a))は、そのコレステロール、リン脂質およびア ポリポプロテインB−100(apoB−100)の含量において、低密度リポ プロテイン(LDL)に類似するリポプロテイン複合体である。Lp(a)をLD Lから区別する特徴は、ジスルフィド結合によりapoB−100に結合する、 アポリポプロテイン(a)(apo(a))として知られるさらなるタンパク質の存 在である(Scanu et al.,1991,Ann.Intern.Med.115:209-218)。Lp(a)は、 アテローム性動脈硬化症の主な遺伝的危険因子として同定されている(Scanu,19 91,supra;Lawn,1992,Sci.Am.266:54-60)。Lp(a)は、フィブリンクロッ トにおいて血管壁内に沈積するようになり、蓄積して、脂肪条痕を形成し、これ はやがて閉塞性のアテローム性動脈硬化症プラークに発達する(Hajjar et al., 1989,Nature 339:303-305)。閉塞性動脈硬化症を発症する個体は、冠心臓疾患 (CHD)を罹患しており、高い血漿Lp(a)は、早期(CHD)の発症の独立 した危険因子であることが示されている(Bostrom et al.,1996,JAMA 276:544- 548)。ヒトにおいて、血漿Lp(a)濃度は、<1から>100mg/dLの範囲 であり、平均血漿濃度は約10mg/dLであり、>30mg/dLのレベルで 危険を伴う(Bostrom et al.,1996,supra;Liu et al.,1994,Trends in Cardi ovascular Medicine 4:40-44)。フィブリンクロット内のLp(a)の沈積は、ア テローム性動脈硬化症において脂肪条痕の発達に寄与する初期の事象の一つであ る。しかしながら、Lp(a)が安定にフィブリンクロット中に組み込まれる実際 のメカニズムは、本発明まで知られいなかった。 ファクターXIII(EC 2.3.2.13)は、トランスグルタミナーゼ酵素であり、凝固 カスケードの最終工程を触媒する(McDonagh et al.,1995,In:Handin,Lux and Stossel(Eds.)Blood,Principles and Practice of Hematology,pp,1219-1 259;Board et al.,1993,Blood Reviews 7:229-242)。この酵素は、チモーゲン として存在し、2つの分子形態にて存在する。血小板、マクロファージおよび胎 盤で同定されたファクターXIIIの組織形態は、2つの同一のA鎖からなる二量 体(A2)である。血漿形態は、2つのAサブユニットおよび2つのBサブユニ ットからなる4量体(A22)である。ファクターXIIIのファクターXIIIaへ の活性化は、トロンビンにより媒介され、アミノ末端プロペプチドのタンパク質 分解除去により開始され、ついで、活性部位中にシステイン残基を暴露する、カ ルシウム−依存性のコンフォメーション変化がおこる。活性化はまた、血漿ファ クターXIIIのA2およびB2サブユニットの解離を引き起こし、この時点で、フ ァクターXIIIaの組織および血漿形態は同一である。 血漿トランスグルタミナーゼ、フィブリノリガーゼおよびフィブリン−安定化 因子とも称されるファクターXIIIaは、カルシウム−依存性チオール酵素であ り、タンパク質のエンド−γ−グルタミニル残基およびエンド−ε−リジル残基 間のアミド結合の形成を触媒する。ファクターXIIIaは、はじめ凝固カスケー ドにおける関与について注目され、そこではフィブリンモノマーと共有結合で架 橋し、柔らかなフィブリンクロットを硬いクロットに変換する(McDonagh et al. ,1995,supra;Board et al.,1993,supra)。ファクターXIIIaはまた、α2 −アンチプラスミンをフィブリンに架橋し、クロットを溶解に対してより抵抗性 とすること、フィブロネクチン、ビトロエンクチンおよびコラーゲンなどの細胞 外マトリックスタンパク質をフィブリンに架橋し、それによりクロットを溶解に 対してより抵抗性とすること、および、フィブロネクチン、ビトロネクチンおよ びコラーゲンなどの細胞外マトリックスタンパク質をフィブリンに架橋し、それ によりクロットを血管壁に固定できることも知られている。 アテローム発生プロセスの一部として、Lp(a)のマトリックスタンパク質へ の架橋におけるファクターXIIIaの機能は、本発明以前には知られていなかっ た。本発明は、アテローム発生プロセスにおいてファクターXIIIaの沈殿を阻 害する化合物を用いるアテローム性動脈硬化症の効果的な予防的測定または治療 、およ びかかる化合物を見出すための方法に関する。 発明の要約 本発明は、アテローム性動脈硬化症を患う哺乳動物を治療する方法であって、 該哺乳動物にファクターXIIIa阻害剤を投与することを含む方法に関する。 本発明はまた、ファクターXIIIa阻害剤を同定する方法であって、(a)マ トリックス成分、Lp(a)成分、および、ファクターXIIIaを、試験阻害剤の 存在下および非存在下にインキュベートし、(b)Lp(a)成分およびマトリッ クス成分間の複合体形成が試験阻害剤の存在により阻害されるかどうかを調べ、 (c)複合体形成を阻害する試験阻害剤をファクターXIIIa阻害剤として同定 することを含む方法にも関する。 本発明はまた、ファクターXIIIa阻害剤を同定する方法であって、(a)フ ァクターXIIIa、および、Lp(a)成分およびマトリック成分を含む第1の基 質対を、試験阻害剤の存在下または非存在下にインキュベートし、(b)ファク ターXIIIaおよび第2の基質対を、試験阻害剤の存在下または非存在下にイン キュベートし、ここで、第2の基質対は、複合体形成のためのファクターXIII a基質であるいずれか2つの成分を含み、(c)第1の基質対間の複合体形成の 阻害が、第2の基質対間の複合体形成の阻害よりも強いかどうかを調べ、(d) 第1の基質間の複合体形成を、第2の基質間の複合体形成よりも強く阻害する試 験阻害剤を、ファクターXIIIa阻害剤と同定することを含む方法にも関する。 図面の簡単な説明 図1は、ELISAアッセイにより測定したLp(a)とフィブリノーゲンとの ファクターXIIIa−媒介架橋を示すグラフである。網目を付した棒グラフはフ ァクターXIIIaの存在下の結果を示し、塗りつぶした棒グラフはファクターXI IIaの非存在下の結果を示す。結果を平均およびSEM(n=3)として示す。 発明の詳細な説明 本発明により、ファクターXIIIaがリポプロテイン(a)(Lp(a))を、フィ ブ リンの可溶性前駆体であるフィブリノーベンと架橋することが見出された。ファ クターXIIIaがアテローム性動脈硬化症の病変に存在することもまた見出され た。かくして、本発明は、ファクターXIIIaがアテローム性動脈硬化症の発症 に寄与するという知見に基づく。いずれの特定の学説にとらわれることなく、本 発明者らは、Lp(a)のフィブリンへのファクターXIIIa−媒介架橋は、フィ ブリンクロット内のLp(a)の局所濃度を増加させ、それにより、抗−フィブリ ン溶解環境、泡細胞形成、脂肪条痕の生成および平滑筋細胞含量の増加の促進に より、アテローム性動脈硬化症の病因に寄与すると考えている。 本発明は、哺乳動物、特にヒトにおけるアテローム性動脈硬化症を治療する方 法であって、哺乳動物またはヒトにファクターXIIIaの阻害剤を投与すること を含む方法に関する。 本明細書において用いる「治療する」は、疾患の臨床症状が存在していても存 在していなくても、疾患を予防し、緩和し、または除去する目的のために行うい ずれかの治療を意味する。それゆえ、限定するものでないが例として、本発明は 疾患のリスクを有するかもしれない健康な個体の治療を包含する。 本明細書において用いる「アテローム性動脈硬化症」は、血管上および血管内 のアテローム性動脈硬化の病変の確立を意味し、ここで、アテローム性動脈硬化 症の病変は、限定するものではないが、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、再 狭窄、発作および関連する疾患または症状を包含するいずれかの有害な健康状態 の危険因子である。 本明細書において用いる「ファクターXIIIa阻害剤」は、例えば、本明細書 において記載するアッセイのいずれか1つまたはそれ以上により決定されるよう な、Lp(a)のマトリックスタンパク質への架橋におけるファクターXIIIaの 活性を阻害する化合物を意味する。 ファクターXIIIaの阻害剤には、限定するものではないが、小さな非−ペプ チド分子、ファクターXIIIa基質の特異的部分を含むペプチドもしくはペプチ ドアナログ、ファクターXIIIa基質の特異的部分を模倣するペプチド模倣物、 ファクターXIIIもしくはファクターXIIIaに対するそれらの抗体もしくは操作 されたフラグメント、ファクターXIIIをコードする核酸のすべてもしくは一部 に対するア ンチセンスである配列を有する核酸、ファクターXIIIaの発現もしくは活性を 阻害もしくは妨げる化合物、および、ファクターXIIIのファクターXIIIaへの 活性化を阻害もしくは妨げる化合物が包含される。 ファクターXIIIa阻害剤の一具体例は、本明細書において、Lp(a)のマト リックスタンパク質へのファクターXIIIa媒介架橋に対して、他のファクター XIIIa機能、例えば、凝固カスケードの一部としてのフィブリン−フィブリン 架橋、または、α2−アンチプラスミンのフィブリンへの架橋、または、フィブ ロネクチン、ビトロネクチンおよびコラーゲンなどの細胞外マトリックスタンパ ク質のフィブリンへの架橋に対するよりも、強い阻害作用を有する阻害剤として 定義される、「ファクターXIIIa Lp(a)−マトリックス特異的阻害剤」であ る。 ファクターXIIIa阻害剤の第2の具体例は、本明細書において、Lp(a)の フィブリンへのファクターXIIIa媒介架橋に対して、他のファクターXIIIa機 能、例えば、凝固カスケードの一部としてのフィブリンの架橋、または、α2− アンチプラスミンのフィブリンへの架橋、または、フィブロネクチン、ビトロネ クチンおよびコラーゲンなどの細胞外マトリックスタンパク質のフィブリンへの 架橋に対するよりも、強い阻害作用を有する阻害剤として定義される「ファクタ ーXIIIa Lp(a)−フィブリン特異的阻害剤」である。 ファクターXIIIa阻害剤を同定するため、試験化合物を、本明細書もしくは 実験実施例セクションにおいて記載するアッセイの1もしくはそれ以上、または 、ファクターXIIIa機能の測定についてのいずれかの他のアッセイにおいて、 ファクターXIIIaの阻害における効力を評価する。好ましくは、in vitro試験 をはじめに用い、ファクターXIIIa活性の阻害において有効な化合物を同定す る。かかるin vitro試験には、限定するものではないが、Lp(a)成分およびマ トリックス成分間の複合体形成を触媒するかまたはさもなければ影響するファク ターXIIIaの能力の阻害における試験化合物の効果を評価する試験が包含され る。限定するものではないが、Lp(a)成分の例には、Lp(a)成分それ自体、 または、apo(a)部分を含むそれらのそのいずれかの部分、またはapo(a) 部分それ自体、またはapo(a)部分のいずれかのサブユニットがある。限定す るものではないが、マトリックス成分の例には、フィブリン、フィブリン成分、 例えば、 フィブリノーゲンもしくは他のフィブリンサブユニット、フィブロネクチン、ビ トロネクチンおよびコラーゲン、またはいずれかのその部分がある。加えて、フ ァクターXIIIのファクターXIIIaへの活性化を妨げる阻害剤を同定するため、 試験化合物を、ファクターX・のファクターXIIIaへのトロンビン−媒介変換 に干渉するそれらの能力について評価できる。有用なin vitroアッセイには、ト ロンビンをファクターXIIIとインキュベートし、ついで、La(a)成分および マトリックス成分間の複合体形成を触媒する酵素の能力を評価する試験が包含さ れる。 「ファクターXIIIa Lp(a)−マトリックス特異的阻害剤」もしくは「ファ クターXIIIa Lp(a)−フィブリン特異的阻害剤」を同定するため、阻害試験 化合物を、上記したように同定する。ついで、試験化合物を、第2の基質対の架 橋に対するその阻害効果に関して、Lp(a)成分のフィブリンなどのマトリック ス成分へのファクターXIIIa媒介架橋に対する阻害効果を決定するために評価 する。ここで、第2の基質対は、複合体形成のためにファクターXIIIa基質で あるいずれか2つの成分を含む。他のファクターXIIIa基質対の例には、凝固 カスケードの一部として起こるような、フィブリン−フィブリン架橋、または、 α2−アンチプラスミン−フィブリン架橋、または、フィブロネクチン、ビトロ ネクチンおよびコラーゲンなどの細胞外マトリックスタンパク質のフィブリンへ の架橋が包含される。例えば、in vitro試験を用い、フィ0ブリン−フィブリン 複合体のファクターXIIIa媒介形成におけるよりも、Lp(a)−フィブリン複 合体のファクターXIIIa媒介形成においてより強い阻害効果を引き起こす特異 的阻害化合物であるかどうかを決定できる。第2の基質対に対する試験化合物の 阻害作用の評価において、第2の基質対の成分は、in vitro基質それ自体におけ るものでもよく、または、その代表的なものもしくは成分であってもよい。例え ば、フィブリノーゲンを基質フィブリンの代わりに用いることができる。それゆ え、本発明の目的のため、「複合体形成のためのファクターXIIIa基質」なる 用語は、限定するものではないが、フィブリンもしくはフィブリノーゲンを包含 する、実際のin vivo基質、または、その代表的なものもしくは成分を包含する ものと定義される。 潜在的な阻害試験化合物を、in vivoアッセイによりファクターXIIIaの阻害 における効果についてアッセイしてもよい。実験実施例セクションにおいて示す データから明らかなように、アテローム性動脈硬化症の発症についてマウス動物 モデルが利用可能である。アテローム性動脈硬化症の予防、緩和または除去にお けるファクターXIIIa阻害剤の効果をアッセイするため、対照および試験マウ スに高脂肪食餌を与え、アテローム性動脈硬化症の発症を促進し、試験マウスに 慣用経路で試験阻害化合物を投与し、疾患発症に対する化合物の効果を調べる。 例えば、実施例において記載されるように、対照および試験マウスをアテローム 性動脈硬化症の発症について、大動脈洞の顕微鏡検査により評価する。 ファクターXIIIa阻害剤の投与によるヒトを含む哺乳動物におけるアテロー ム性動脈硬化症の治療のためのプロトコールは、当業者に明らかであり、疾患の 種類および哺乳動物またはヒトの種類および年齢に応じて変わり得る。計画され る治療形態には、単一用量、または、1時間ごと、1日ごと、1週間ごと、1月 ごと、または1年ごとに投与される投薬が包含される。投薬量は、阻害剤1〜1 000mg/kg体重で変えることができ、化合物のデリバリーに適当な形態に ある。投与経路もまた治療する疾患に応じて変えることができる。 本発明は、アテローム性動脈硬化症を予防、緩和または除去する目的のため、 ヒトにファクターXIIIa阻害剤を投与することを含む。ヒトへのファクターXI IIa阻害剤の投与について以下に記載するプロトコールは、ファクターXIIIa をヒトにどのように投与するかの一例を示すものである。このプロトコールは、 用いることのできるただ一例を構成するものではなく、むしろ、その一例を構成 するのみである。本発明の範囲内の他のプロトコールは、当業者に明らかとなる であろう。 ファクターXIIIa阻害剤を、生理食塩水、塩溶液またはかかる投与において 当業者に明らかである他の処方物などの医薬上許容される担体中に懸濁するかま たは溶解することにより投与用に調製する。本発明の組成物を、哺乳動物または ヒトに、慣習的な方法(例えば、経口、非経口、経皮または経粘膜など)の1つ で、生分解性生物適合性ポリマーを用いる徐放性処方で、または、ミセル、ゲル およびリポソームを用いるオン−サイトデリバリーにより、または、直腸(例え ば、座剤もしくは浣腸により)または経鼻(例えば、経鼻スプレーにより)によ り投 与してもよい。このように、ファクターXIIIa阻害剤を、哺乳動物またはヒト に、その作用を発揮する哺乳動物における標的領域、すなわち血管に到達するよ うにいずれかの経路により投与してもよい。適当な医薬上許容される担体は、当 業者に明らかであり、投与の経路による。本質的には、ヒトへの投与にはファク ターXIIIa阻害剤を約1mlの生理食塩水溶液または他の医薬上許容される溶 媒もしくは担体中に溶解し、体重1kgあたり1〜1000mgの用量を経口ま たは非経口で1日に1回から1日に数回、投与する。 ファクターXIIIa阻害剤はまた、特異的細胞種を標的とするように調製して もよい。例えば、細胞上の特異的レセプターに指向するように化合物を被包化す るかまたは処方することが、現在、当該分野において知られている。かかる処方 には、抗体−タグ化処方、レセプター−リガンド結合処方などが包含される。 本発明を以下の実施例を参照してさらに詳細に記載する。これらの実施例は、 例示の目的のためだけに示すものであって、特記しない限り、本発明を限定する ものではない。したがって、本発明は、いかなるようにも以下の実施例に限定さ れるべきではなく、本明細書において提供される教示の結果として明らかとなる いずれの、および、すべての変形を包含すると考えられるべきである。 本明細書に示すデータによれば、ファクターXIIIaはLp(a)をフィブリノ ーゲンに架橋することができ、ファクターXIIIaタンパク質発現はアテローム 性動脈硬化症病変に伴うものであるため、本明細書において記載する実施例は、 ファクターXIIIa阻害剤がアテローム性動脈硬化症の治療に有用であることを 確実なものとする方法および結果を提供する。 実施例1 ファクターXIIIaは、Lp(a)とフィブリノーゲンを架橋できる。 ファクターXIIIaがLp(a)をフィブリノーゲンと架橋するかどうかを調べ るため、ファクターXIIIaを溶液中でLp(a)およびフィブリノーゲンとイン キュベートし、ついで、30分から6時間の範囲の時間経過にわたって、Lp( a)−フィブリノーゲン架橋について解析した。簡単には、最終濃度100μg /mlの精製ヒトフィブリノーゲン(Calbiochem,San Diego,CA)を、最終濃度 500 μg/mlの精製ヒトLp(a)(Enzyme Research Laboratories,South Bend,I N)と、30U/mlの精製ヒトファクターXIIIa(Enzyme Research Laboratori es,South Bend,IN)の存在下で、インキュベートした。対照として、ファクタ ーXIIIaを反応から除くか、または、ファクターXIIIaの存在下に10mM EDTAを加えて、ファクターXIIIa活性を阻害した。反応を37℃にて、4 0mM Tris、0.15M NaCl、5mMジチオスレイトールおよび10 mM CaCl2、pH8.3の緩衝液中で行った。ファクターXIIIをトロンビ ンと、3U/mlで、40mM Tris、0.15M NaCl、pH8.3中 で室温にて1時間インキュベートすることにより、各実験の直前にファクターX IIIをファクターXIIIaに予め活性化した。活性化反応を、100U/mlでヒ ルジン(Sigma)を加えトロンビンを阻害することにより、ストップさせた。各時 間点の終わりで、架橋反応をEDTAを最終濃度25mMにまで加えることによ り終了させた。さらに実験を行い、Lp(a)量を増加させて反応に加えた場合の フィブリノーゲンの架橋の程度を調べた。Lp(a)を、Lp(a)の最終濃度を2 00〜800μg/mlの範囲に調整すること以外は上記したように、ファクタ ーXIIIaの存在下または非存在下にフィブリノーゲンとインキュベートした。 フィブリノーゲンおよびLp(a)間に形成された共有結合により架橋した複合 体を、免疫沈降により単離した。ウサギ抗ヒト−フィブリノーゲン抗体(Calbioc hem,La Jolla,CA)を反応混合物に最終濃度5μg/mlまで添加し、ついで、 回転させながら4℃にて18時間インキュベートした。プロテインAセファロー スビーズ(Pharmacia,Piscataway,NJ)(20mg/ml)をついでサンプルに加え、回転 させながら4℃にてさらに4時間インキュベートした。ビーズにより結合するL p(a)−フィブリノーゲン複合体を、ついでPBS中の1%、0.5%および0 .05%Triton X−100での一連の洗浄に付した。ビーズを14,0 00gにて遠心分離することにより各洗浄間でペレットとし、最終ペレットを、 62.5mM Tris、pH6.8、2%SDS、5%グリセロール、0.7 M 2−メルカプトエタノールおよび0.025%ブロモフェノールブルーを含 むLaemmli緩衝液中に再度懸濁し、ついで100℃にて3分間加熱した。 免疫沈降した複合体内のLp(a)の存在を同定するため、サンプルをLp(a) に対する抗体を用いてウェスタンブロットにより解析した。簡単には、サンプル (各30μl)を、4〜20%ポリアクリルアミド勾配ゲル(BioRad)(Laemmli, 1970,Nature 227:680-685)により電気泳動し、ついで、ニトロセルロース膜に 移した。ふさがされていない結合部位を、一晩4℃にて、1.5M NaClお よび0.5% Triton X−100を含む0.1M Tris−HCl緩衝 液、pH8.0(TBST buffer)中の5%脱脂粉乳でブロックした。TBST中に 10μg/mlで希釈したヒツジ抗−ヒトLp(a)一次抗体(Enzyme Research L aboratories,South Bend,IN)を、ついで膜に加え、25℃にて1時間インキュ ベートした。膜を、3回、それぞれ20分、TBSTで洗浄し、ついで、ホース ラディッシュパーオキシダーゼにコンジュゲートした2次抗体(Sigma)と30分 間インキュベートした。膜を、上記したように洗浄し、ブロットを、増強化学ル ミネセンス法(Amersham)を用い、製造者の指示にしたがって確立した。 ウエスタンブロットの結果は、ファクターXIIIaの存在下、Lp(a)の増加 量は、時間の間中、フィブリノーゲンと架橋することを示した。ファクターXII Iaを反応から除くと、Lp(a)は免疫沈降物中に存在しなかった。また、ED TAを反応に加えてファクターXIIIaを阻害した場合も、Lp(a)は免役沈降 物中に組み込まれなかった。該結果は、Lp(a)は、濃度−依存的にフィブリノ ーゲンと架橋することも示した。ファクターXIIIaが反応中に含まれていない 場合、Lp(a)は検出されなかった。これらの結果は、ファクターXIIIaがL p(a)およびフィブリノーゲン間の架橋を媒介することを示唆する。 Lp(a)のフィブリノーゲンへのファクターXIIIa−媒介架橋を、ELIS A−ベースのアッセイにより解析した。マイクロタイターELISAプレート(C orning)を、精製ヒトフィブリノーゲン(American Diagnostica,Greenwich,CT) で、80μg/mlの濃度、1ウェルあたり100μlで、室温にて40分間、 被覆した。ふさがれていない結合部位を、ついで、緩衝液A(40mM Tris および0.15M NaCl、pH8.3)中1%ウシ血清アルブミンで1時間 ブロックした。Lp(a)(Sigma)をウェルに加え、10mM CaCl2および5 mMジチオスレイトールを含む緩衝液A中、最終濃度を270、375また は500μg/mlとした。ついで、上記のようにトロンビンで予め活性化した ファクターXIIIa(Enzyme Research Laboratories,South Bend,IN)を、最終 活性30U/mlとなるようにウェルに加えた。反応を室温にて2時間進行させ 、ついで、EDTAを最終濃度15mMまで加えることにより反応を止めた。つ いで、ウェルをELISA洗浄溶液(Kirkegaard and Perry,Gaithersburg,MD) で4回洗浄した。 ファクターXIIIaが固定化フィブリノーゲンにLp(a)を架橋するかどうか を調べるため、ELISA洗浄溶液中に10μg/mlに希釈したヒツジ抗−L p(a)抗体(Enzyme Research Laboratories,South Bend,IN)をウェルに加え、 4℃にて18時間インキュベートした。ウェルを上記のように洗浄し、ついでE LISA洗浄溶液中に1:150に希釈したビオチニル化抗−ヒツジIgG抗体 (Vector Laboratories,Burlingame,CA)を加え、室温にて1時間インキュベー トした。ウェルを上記のように洗浄し、その後、ELISA洗浄溶液中に1:1 000に希釈した150μlのストレプトアビジン−β−ガラクトシダーゼ(Gib co/BRL)を室温にて30分間添加した。ウェルを一度ELISA洗浄溶液で洗浄 し、ついでp−ニトロフェニル−β−ガラクトピラノシド(Sigma)を1mg/m lの濃度で加えた。室温にて30分間インキュベーション後、反応を止めて、得 られた着色した生成物を、各ウェルに20μlの1N NaOHを加えることに より増強した。ついでSPECTRAmaxTM250マイクロプレートスペクトロフォトメー ター(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)を用いて、405nmの波長にて吸光 度を測定した。結果は、ファクターXIIIa存在下の2時間のインキュベーショ ン期間の間、Lp(a)は、濃度−依存的にプレート上に固定化されたフィブリノ ーゲンに架橋した(図1)。ファクターXIIIaが存在しない場合、測定可能な Lp(a)の量が、非特異的にフィブリノーゲン−被覆プレートに非特異的に付着 した。 実施例2 ファクターXIIIaおよびLp(a)発現は、ヒトアテローム性動脈硬化症病変に ともに局在する。 ヒトアテローム性動脈硬化症病変におけるファクターXIIIaおよびLp(a) の発現を、免役組織化学により調べた。中程度に進行したアテローム性動脈硬化 症病変を有するヒト冠状動脈の組織切片をとり、10%(wt/vol)リン酸 −緩衝化ホルマリン(Baxter Scientific Products)で固定化した。標準的な組織 学的処理およびパラフィン中包埋後、6μm−厚切片を、製造者の指示にしたが って、Vectastain ABCキット(Vector Laboratories,Burlingame,CA)を用い て免疫パーオキシダーゼ染色用に調製した。簡単には、内因性パーオキシダーゼ をメタノール中0.3%H22で30分間クエンチした。非特異的免役グロブリ ン結合部位を、正常ウサギ血清で1時間ブロックし、ついで、切片をヒツジ抗− ファクターXIII一次抗体(2.5μg/ml,Enzyme Research Laboratories,South B end,IN)またはヒツジ抗-Lp(a)一次抗体(2.5μg/ml,Enzyme Research Labor atories,South Bend,IN)で、室温にて1時間、インキュベートした。対照とし て、連続切片を、一次抗体の代わりにヒツジIgG(Sigma)とインキュベートし た。ついで、切片をビオチニル化ウサギ抗−ヒツジIgG二次抗体(1:200,Vect or Laboratories)と30分間インキュベートし、ついで、Vectastain Elite ABC 試薬溶液と30分間インキュベートした。免役グロブリン複合体を、50mM Tris−HCl、pH7.4および3%H22中、0.5mg/mlで、3, 3’−ジアミノベンジジンとインキュベーションして可視化した。切片を洗浄し 、ギルのヘマトキシリン(Gill's Hematoxylin)で対比染色し、清浄し、Aquamo unt(Polysciences)で固定し、光学顕微鏡で調べた。写真画像の結果は、ファク ターXIIIaおよびLp(a)がアテローム性動脈硬化症病変内で確かにともに発 現されていることを示した。ファクターXIIIaまたはLp(a)一次抗体の代わ りにヒツジIgGとインキュベートした連続切片は、ネガティブであった。 実施例3 ファクターXIIIaは、マウスのアテローム性動脈硬化症病変内に存在する。 免疫組織化学研究を行い、アテローム性動脈硬化症のマウスモデルにおいて作 成したアテローム性動脈硬化症病変におけるファクターXIIIaの発現を解析し た。 9週齢のC57BL/6JメスマウスをJackson Laboratory(Bar Harbor,ME) より購入し、5日間順化させた。動物を自動水システムを有するポリカーボネー トケージ中、1箱あたり10匹入れて、12時間明/暗サイクルで温度制御され た部屋に維持した。マウスに4%脂肪を含む標準齧歯動物食餌(Purina Mouse Ch ow 5001,Richmond,IN)または15%(w/wt)脂肪、1.25%コレステロ ールおよび0.5%コール酸を含む高脂肪、高コレステロールアテローム発生性 食餌(Harland Teklad 88051,Madison,WI)のいずれかを与えた。30週齢で( 高脂肪食餌21週)、マウスを頚椎脱臼により屠殺した。以下に記載するような 血漿におけるファクターXIIIa解析のため、クエン酸ナトリウムを含む試験管 中に尾部大静脈から血液を回収した。心臓および隣接する大動脈を摘出し、リン 酸緩衝化生理食塩水中で洗浄し血液を除去し、10%緩衝化ホルマリン中に置い た。心臓および隣接する大動脈の基底部分をパラフィン中に包埋し、連続切片( 20μm厚さ)を大動脈弁の見えるところから見えなくなるところまで(大動脈 洞領域)とった。各心臓からの異なる切片を、それぞれヘマトキシリンおよびエ オシンで染色し、アテローム性動脈硬化症病変の存在について調べるか、または 、以下に記載するような免疫組織化学用に染色せずにおいた。 他の発行された結果(Qiao et al.,1994,Arteriosclerosis and Thrombosis 14(9):1480-1497)と一致して、脂質−含有病変がアテローム発生性の食餌を与え られたマウスの100%において、大動脈洞領域に存在した。病変は大動脈弁洞 の基底を横切ってもっとも顕著であり、弁小葉付着部位と隣接していた。内膜は 泡細胞および粘液性の物質で厚くなっていた。いくつかの病変は、鉱化物の小さ な病巣を含んでおり、しばしば泡状物質内に分裂したリンパ球を含んでいた。標 準の齧歯動物食餌を与えられたマウスには、大動脈の同じ領域または他の領域の いずれにも病変が存在しなかった。 対照マウスおよび高脂肪食餌を与えられたマウスから、免役パーオキシダーゼ 染色用に、Vectastain ABCキット(Vector Laboratories,Burlingame,CA)を用 いて製造者の指示にしたがって、心臓組織切片を調製した。簡単には、内因性の パーオキシダーゼをメタノール中0.3%H22で30分間クエンチした。非特 異的免役グロブリン結合部位を正常ウサギ血清で1時間ブロックし、ついで、 切片をヒツジ抗−ファクターXIII一次抗体(2.5μg/ml,Enzyme Research Labo ratories,South Bend,IN)または、ヒツジ抗-Lp(a)一次抗体(2.5μg/ml,E nzyme Research Laboratories,South Bend,IN)で1時間室温でインキュベート した。対照として、連続切片を一次抗体の代わりにヒツジIgG(Sigma)とイン キュベートした。ついで、切片をビオチニル化ウサギ抗−ヒツジIgG二次抗体 (1:200,Vector Laboratories)と30分間インキュベートし、ついで、Vectas tain Elite ABC試薬溶液と30分間インキュベートした。免役グロブリン複合体 を、50mM Tris−HCL、pH7.4および3%H22中、0.5mg /mlにて、3,3’−ジアミノベンジジンとインキュベートして可視化した。 切片を洗浄し、ギルのヘマトキシリンで対比染色し、清浄化し、Aquamount(Poly sciences)で固定し、ついで光学顕微鏡により調べた。写真画像の結果は、ファ クターXIIIaが弁洞の基底および弁小葉を包含する大動脈弁洞領域において、 泡状病変中に検出されることを示した。対照的に、対照食餌を与えられたマウス の大動脈内の対応する領域においては、少量のファクターXIIIaのみが検出さ れた。 本明細書において引用した各々すべての発行物は、出典明示により本明細書に 含める。 本発明を特定の具体例を参照して記載したが、本発明の他の具体例および変形 が本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者により工夫できることは 明らかである。添付する請求の範囲は、かかるすべての具体例および等価な変形 を包含するように構築されることが意図されている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 哺乳動物にファクターXIIIa阻害剤を投与することを含むアテローム性 動脈硬化症について哺乳動物を治療する方法。 2. ファクターXIIIa阻害剤が、ファクターXIIIaLp(a)−マトリックス 特異的阻害剤である請求項1記載の方法。 3. ファクターXIIIa阻害剤が、ファクターXIIIaLp(a)−フィブリン特 異的阻害剤である請求項1記載の方法。 4. 哺乳動物がヒトである請求項1記載の方法。 5. ファクターXIIIa阻害剤を同定する方法であって、 (a)Lp(a)成分、マトリックス成分、および、ファクターXIIIaを、試 験阻害剤の存在下および非存在下にインキュベートし、 (b)Lp(a)成分およびマトリックス成分間の複合体形成が試験阻害剤の存 在により阻害されるかどうかを調べ、 (c)複合体形成を阻害する試験阻害剤をファクターXIIIa阻害剤として同 定することを含む方法。 6. マトリックス成分がフィブリンおよびフィブリン成分から成る群より選択 される請求項5記載の方法。 7. ファクターXIIIa阻害剤を同定する方法であって、 (a)ファクターXIIIa、および、Lp(a)成分およびマトリック成分を含 む第1の基質対を、試験阻害剤の存在下または非存在下にインキュベートし、 (b)ファクターXIIIaおよび第2の基質対を、試験阻害剤の存在下または 非存在下にインキュベートし、ここで、第2の基質対は、複合体形成のためのフ ァクターXIIIa基質であるいずれか2つの成分を含み、 (c)第1の基質対間の複合体形成の阻害が、第2の基質対間の複合体形成の 阻害よりも強いかどうかを調べ、 (d)第1の基質間の複合体形成を、第2の基質間の複合体形成よりも強く阻 害する試験阻害剤を、ファクターXIIIa阻害剤と同定することを含む方法。 8. マトリックス成分がフィブリンおよびフィブリン成分から成る群より選択 される請求項7記載の方法。 9. 第2の基質対が、フィブリンおよびフィブリン成分からなる群より選択さ れる第1のメンバー、および、フィブリンおよびフィブリン成分からなる群より 選択される第2のメンバーを含む請求項7記載の方法。
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