JP2002502221A - 壊死杆菌ロイコトキソイドワクチン - Google Patents

壊死杆菌ロイコトキソイドワクチン

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JP2002502221A
JP2002502221A JP6-502525A JP50252594A JP2002502221A JP 2002502221 A JP2002502221 A JP 2002502221A JP 50252594 A JP50252594 A JP 50252594A JP 2002502221 A JP2002502221 A JP 2002502221A
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ナガラジャ,ティルヴーア・ジー
チェンガッパ,ミュッカティラ・エム
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カンサス・ステート・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデーション
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Abstract

(57)【要約】 F.necrophorumからのロイコトキシンの産生を高める方法、並びにF.necrophorum感染及びそれによって引き起こされる肝膿瘍及び/又は趾間腐乱に対する不活化トキソイド反芻動物ワクチンの生産法を提供する。この方法は該細菌をその中で生育させ、同時に上清中にロイコトキシンを産生させる、生育培地中におけるF.necrophorum細菌の培養物の形成を含む;培養は好ましくは約35−41℃の温度で、pH約6.5−8で、約4−9時間実施する。培養の終点で細菌の生育およびロイコトキシンの産生を終了させ、好ましくはロイコトキシン上清を分離し、少なくとも上清を不活化させることによってワクチンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】 壊死杆菌ロイコトキソイドワクチン関連出願 これは、1992年6月26日出願の同一標題の出願第07/905,041 号の一部継続である。発明の背景 1. 発明の分野 本発明は、ウシおよびヒツジなどの反芻動物における肝臓膿瘍および/または 趾間腐乱に対する不活化免疫用ワクチンの製造を容易にするために、壊死杆菌( Fusobacterium necroporum)(かつては、スフェロフ ォルス・ネクロフォルス(Spaerophorus necrophorus ))からのロイコトキシン産生を促進する方法に関する。更に詳しくは、本発明 は、このような方法、更には、壊死杆菌(好ましくはバイオタイプA菌株)の培 養物が、白血球毒性を最大限にするための温度(好ましくは35〜41℃)、p H(好ましくは6.5〜8)および時間(好ましくは4〜10時間)の具体的条 件下において上澄みとしてロイコトキシンを付随産生しながら増殖する、結果と してのワクチンおよびワクチン自体の製造法に関する。培養工程の最後に、細菌 増殖およびロイコトキンシ産生を終結させ、そして少なくともロイコトキシン上 澄みを不活性化させることによってワクチンを産生する。 2. 先行技術の説明 飼育牛群における肝臓膿瘍は深刻な経済的問題であり、米国では毎年300万 件を越える肝臓の廃棄処分が決定され且つ推定1500万ドルの損害を引き起こ している。この推測は、主として肝臓および他の器官の廃棄処分決定に基いてお り、減少した飼料効率および低下した体重増加に起因する経済的損失は含まれて いない。多数の研究で、膿瘍肝臓を有するウシは体重増加が低く(平均4〜5% )、健康な肝臓を有するウシと比較して飼料効率を減少させた(平均7%)こと が確証された。穀物で飼育されたウシにおける膿瘍肝臓の平均発症率は25〜 30%近くである。 壊死杆菌は、反芻動物における肝臓膿瘍の主要な病原因子である。該微生物は 、1800年代末以来、動物およびヒトの病原体として認識されており、家畜お よび野生動物における多数の壊死性疾患症状に関係している。肝臓膿瘍に加えて 、該微生物は、趾間腐乱、足膿瘍、子ウシのジフテリアの主要な病原因子でもあ り、しばしば乳房炎、子宮炎および口腔の壊死性病変の症例から単離される。 ウシの肝臓膿瘍は、膿瘍形成が、第一胃上皮における感染の一次的病巣に続き 二次的に生じる複合疾患の一部分である。病原論は、以下のように要約しうる。 (1)第一胃病巣が、高穀物飼料で長期間飼養する、高粗飼料から高穀物への急 速な飼料変化に伴うアシドーシスによって、または時々は第一胃上皮からの異物 貫入によって引き起こされ;(2)第一胃中に存在する細菌が上皮に侵入し且つ 第一胃壁中に病巣膿瘍を形成し;そして(3)細菌が門脈循環に入り、肝臓に運 ばれ、そこで実質中に局在して引き続き膿瘍形成する。 肝臓中で壊死杆菌が定着する能力は、ロイコトキシン(またはロイコチジン) と称する毒素の産生に起因すると考えられる。該毒素は可溶性、タンパク質性で あり、ウシ白血球に対する特異性を有する。ロイコトキシンは、直接的には正常 な防御機序を損傷させることによって並びに間接的には好中球およびマクロファ ージから肝細胞へ放出された細胞溶解性産物により引き起こされた損傷によって 肝臓中での壊死杆菌の定着を助けると考えられる。したがって、壊死杆菌から産 生されたロイコトキシンは、肝臓の壊死杆菌感染において重要な役割を果たして いる。 壊死杆菌は、グラム陰性、非胞子形成性、非運動性、厳密に嫌気性および多形 性の微生物である。形態学的には、該微生物は、鋭いおよび丸い先端を有する短 桿状体から糸状体まである。細胞長さは、長径0.5〜0.7μmの烏口状体か ら100μmを越える糸状体まである。表面コロニーは、直径1〜2mmの円形 で、透明〜不透明であり、そして若干の菌株はαまたはβ溶血を示す。該微生物 は、グルコース、フルトースおよびマルトースを僅かだけ発酵して最終pH約5 .0〜6.3をもたらす。それは乳酸塩を酢酸塩、プロピオン酸塩および酪酸塩 に発酵する。酪酸塩は、乳酸発酵からの主産物である。インドールは、ペプトン か ら生じる。壊死杆菌は、ヒトおよび動物の口腔、胃腸腔および尿生殖器管中の正 常フローラから単離された。更に、該微生物は土壌中で生存することが知られて いる。 壊死杆菌の4種類のバイオタイプ(A、B、ABおよびC)が報告されている 。肝臓膿瘍から最も頻繁に単離されるバイオタイプAは、第一胃壁膿瘍において 優勢であるバイオタイプBよりも病原性である。バイオタイプABは希にしか単 離されないが、バイオタイプAとBとの中間の病原性を有する。バイオタイプC は非病原性である。 従来、肝臓壊死に対してウシおよびヒツジを免疫感作するための薬剤として壊 死杆菌の細菌ワクチンを用いることが提案されている。1991年12月11日 のEPO出願第460480号明細書。具体的には、毒性壊死杆菌単離物を、β −プロピオラクトンを用いて不活性化させた後、アジュバントを加える。更に、 アベ(Abe)ら(Infection and Immunity,13:1 473〜1478,1976)は、壊死杆菌を48時間増殖させた。細胞を、遠 心分離、食塩水で3回洗浄によって得、そしてホルマリン(食塩水中0.4%) で不活性化させた。次に、不活化細胞をマウスに注射して免疫を引き起こした。 最後のブースター注射後2週間目に、それぞれのマウスに壊死杆菌の生細胞を投 与した。死菌細胞で免疫感作されたマウスおよび生細胞を試験投与されたマウス の肝臓、肺または脾臓中では、最大28日まで細菌が検出されなかった。ホルマ リンで死滅させた壊死杆菌によるマウスの免疫感作は、感染に対する防御を与え たと結論された。ガルシア(Garcia)ら(Canadian J.Com p.Med. ,38:222〜226,1974)は、壊死杆菌のミョウバン沈 殿トキソイドの効力を評価する実験を行なった。ワクチン標品は、音波処理によ って破裂させた(ロイコトキシンを含む見込みのない)洗浄された細胞から成っ た。最も有望な結果は、細胞質トキソイドのタンパク質15.5mgの注射によ って達成された。この群において、肝臓膿瘍の発生率は、対照群での平均35% から10%まで減少した。最後に、エメリー(Emery)ら(Vet.Mic robiol. ,12:255〜268,1986)は、壊死杆菌の18時間培 養物上澄みのゲル濾過によって材料を調製した。これは、生きた壊死杆閑 の投与に対して有意の免疫を誘導した。注射された標品は、内毒素と、ロイコト キシン活性の大部分を含んでいた。発明の概要 本発明は、免疫感作された動物におけるロイコトキシン生産の防止(またはそ の活性の阻害)が、壊死杆菌感染の定着を妨げるという発見に基いている。した がって、壊死杆菌ロイコトキシンに対する動物の免疫感作は、該動物の白血球ま たは組織マクロファージが該菌を摂取するようにすると、壊死杆菌感染に関係し た疾患、例えば、ウシおよびヒツジにおける肝臓膿瘍並びにウシの趾間腐乱を予 防する有効な方法を与える。 最も有効なロイコトキソイドワクチンを製造するために、壊死杆菌細菌は、上 澄み中でのロイコトキシンの産生を促進するように培養されるべきである。培養 後、細菌増殖およびロイコトキシン産生を終結させ、そして少なくともロイコト キシン上澄みを不活性化することによって有効なワクチンを製造しうる。 更に詳細には、本発明のロイコトキシン産生法は、最初に、増殖培地中で壊死 杆菌細菌の培養物を生成した後、該細菌を培養物中で増殖させ、同時に、上澄み 中にロイコトキシンを産生させることを含む。培養は、約35〜41℃、最も好 ましくは約39℃の温度で行なうべきである。更に、培養物のpHは、約6.5 〜8、最も好ましくは約6.7程度で保持されるべきである。培養時間は、ロイ コトキシンの生産を最大限にするために、約4〜10時間、更に好ましくは約4 〜9時間、そして最も好ましくは約6〜9時間であるべきである。約10時間を 越える連続細菌増殖は、毒素を分解する1種類または複数のタンパク質分解酵素 の細菌による生産を引き起こすと考えられる。壊死杆菌はタンパク質分解酵素を 生産することが知られており、そしてロイコトキシンはタンパク質性であるので 、このような酵素による不活性化は、約10時間後の白血球毒性の急激な低下の 原因と考えられる。 好ましくは、選択された壊死杆菌菌株は、それらのバイオタイプA菌株が最も 毒性であることが知られていることから、このような菌株であるべきである。特 に良好な結果は、本明細書中において「菌株25」と称する特定の壊死杆菌バイ オタイプA菌株によって得られた。この菌株は、12301パークローン・ドラ イブ、ロックビル、メリーランド州、20852、米国のアメリカン・タイプ・ カルチャー・コレクション(American Type Culture C ollection)に寄託されており、ATCC受託番号55329を与えら れている。 本発明の特に好ましい態様において、培地は、脳−心臓浸出液(BHI)およ び肝臓浸出液ブイヨンから成る群より選択されるべきである。更に、培地は、好 ましくは、約0.2〜50μMの培地中鉄濃度を含むべきである。これらの培地 は周知であり且つ当該技術分野において商業的に入手可能である。更に、培養は 、嫌気条件下において酸化還元電位約−230〜−280mVで行なわれるべき である。嫌気条件は、好ましくは、培地を沸騰させ、窒素ガス下で冷却し、そし て0.05%システイン塩酸塩を加えることによって培地を還元することによっ て達成される。次に、培地を嫌気的に分配し且つオートクレーブ処理する。 培養工程の最後に、すなわち、約4〜10時間の範囲内の選択された培養時間 の最後に、細菌の増殖およびロイコトキシン産生を終結させ、そしてロイコトキ ソイドワクチンを製造する。好都合には、これは、最初にロイコトキシン上澄み を細菌から分離した後、ホルマリン、β−プロピオラクトン、熱、放射線または 任意の他の既知の不活性化法の使用によって不活性化することを含む。或いは、 全培養物を不活性化してワクチンを生成することができる。図面の簡単な説明 図1は、嫌気的BHIブイヨン中で増殖させた壊死杆菌のバイオタイプA及び Bの典型的な菌株の増殖(三角形データポイント)に関するロイコトキシン生産 (点データポイント)を例示する一組のグラフであり、グラフは4回の反復試験 それぞれについての2種類の菌株の平均を示し; 図2A、2Bおよび2Cは、それぞれ、壊死杆菌の比増殖速度および白血球毒 性に対する培地、培地pHおよびインキュベーション温度の効果を示すグラフで あり;ロイコトキシン検定用試料は後期対数期で得られ、各図面中の種々の文字 を付した棒は、培地および温度についてp<0.05で並びにpHについてはp <0.10で有意の差を示し; 図3は、種々の鉄濃度の嫌気的BHIブイヨン中で増殖させた壊死杆菌の比増 殖濃度および白血球毒性に対する鉄濃度の効果を示すグラフであり;ロイコトキ シン検定用試料は後期対数期に得られ、種々の文字を付した棒は、p<0.05 で有意の差を示し、そして 図4は、実施例3に記載されている6週間の試験期間にわたって決定された血 清ロイコトキシン中和性抗体力価を示すグラフである。好ましい実施態様の詳細な説明 以下の実施例は、壊死杆菌ロイコトキシンの産生、並びに引き続きのロイコト キソイドワクチン製造に好ましい技法を記載する。しかしながら、これらの実施 例は単に例示として示されており、そこには本発明の全範囲に対する制限ととる べきものは何もないということを理解すべきである。 実施例1 以下の実施例は、壊死杆菌の種々の菌株からのロイコトキシンの最大限の産生 のための条件を決定するための一連の試験を記載している。関連文献の完全な列 挙は明細書の最後に示されている。細菌菌株および培養技術 ウシ肝臓膿瘍から従来単離された24種類の壊死杆菌菌株(9種類のバイオタ イプAおよび15種類のバイオタイプB)(レクテンベルグ(Lechtenb erg)ら、1988年)並びにジョーン・バーグ博士(Dr.John Be rg)、ミズーリ大学、コロンビアから入手した菌株2159および5076( バイオタイプA)および5111(バイオタイプB)を用いた。予め還元された (0.05%システインHCl)、嫌気性滅菌されたBHIブイヨン(ディフコ ・ラボラトリーズ(DIFCO Laboratories)、デトロイト、M I)中において39℃で細菌を増殖させた。培地の調製および分配、接種並びに 試料除去に用いられた嫌気性技術は、ホールドマン(Holdeman)ら(1 977)にしたがった。変動を最小限にするために、対数期(分光光度測定によ って決定される)細菌増殖を、全実験において接種材料として用いた。壊死杆菌 のコロニー計数は、ハンゲート(Hungate)回転管法(ハンゲート、19 69年)による嫌気的BHI寒天中で決定された。増殖は、A660での分光光度 測定によって、最初におよびそ の後最大吸光度が記録されるまで1時間間隔で監視された。比増殖速度は、コッ ホ(Koch)(1981)にしたがって計算された。ロイコトキシン検定 ロイコトキシン検定用の培養物上澄みは、15,000xgにおいて4℃で3 0分間の遠心分離によって得られた。上澄みを0.2μmメンブランフィルター (ミクロン・セパレーションズ・インコーポレーテッド(Micron Sep arations,Inc.)、ウェストボロー、MA)を介して濾過し、そし て等量のリン酸緩衝溶液(PBS;pH7.4)と混合した。試料を−70℃で 貯蔵し、そして白血球毒性について検定した。白血球毒性は、標的細胞としてウ シ多形核好中球(PMN)を用いるテトラゾリウム(MTT)−色素(3−[4 ,5−ジメチルチアゾイル−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブ ロミド)還元検定(ベガ(Vega)ら、1987年)によって定量された。血 中PMN細胞を、レディー(Reddy)ら(1990)によって記載されたよ うに単離した。簡単にいうと、頚静脈からの血液をヘパリン処理した試験管中に 集め、そして1,500xgにおいて40℃で10分間遠心分離した。血漿、バ フィーコート層および赤血球(RBC)層の3分の1を捨てた。PMN含有沈降 物を0.83%アンモニウムHCl(10mMトリス緩衝液中、pH7.5)で 1分間処理して残りのRBCを溶解させた後、RPMI−1640(ギブコ・ラ ボラトリー(GIBCO Laboratory)、グランド・アイランド、N Y)の20mlと混合した。500xgで10分間遠心分離後、ペレットを集め 、そしてアンモニウムHClで再処理した。単離されたPMNを、ウシ胎児血清 (5%)、L−グルタミン(1mM)、ペニシリン(5,000U/ml)およ びストレプトマイシン(5,000μg/ml)を補足したRPMI−1640 培地中にPMN細胞最終濃度2.5x106個/mlで懸濁させた。細胞濃度お よび生存率(>97%)は、トリパンブルー色素排除法によって決定された。 PMN懸濁液100μlを96ウェル平底細胞培養微量滴定プレートの各ウェ ル中に分配し且つ5%CO2給湿空気雰囲気中において37℃で一晩中インキュ ベートして好中球を付着させた。インキュベーション後、培地を真空ポンプによ って各ウェルから吸引して非付着細胞を除去し、そしてRPMI−1640培地 100μlを補給した。等量の連続希釈培養物上澄みを、好中球が入っている各 ウェル中に加えた。混合物を1時間インキュベートした後、0.5%(w/v) MTT−色素(シグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Co.)、セント・ルイス、MO)を20μl/ウェル加えた。5%のCO2 中において37℃で3時間インキュベーション後、生存率を表わすホルマザン濃 度を、二波長(検査波長としての570nmおよび対照としての650nm)を 用いるエリザ(ELIZA)リーダーでの吸光度を測定することによって決定し た。細胞死の百分率で表わされる白血球毒性は以下のように計算された。 (1−毒素処理された細胞の吸光度/対照細胞の吸光度)x100 ロイコトキシンの力価は、白血球の生存率を10%減少させる培養物上澄み希釈 度の逆数として計算された。増殖期におけるおよびバイオタイプによるロイコトキシン生産 ロイコトキシン生産の時間経過を評価するために、壊死杆菌バイオタイプA菌 株21および25並びにバイオタイプB菌株16および35を嫌気的BHIブイ ヨン100ml中で増殖させた。コロニー計数および毒素検定用に、アリコート 5mlを0、2、4、6、8、10、12、16および29時間に採取した。ロ イコトキシ生産は、両方のバイオタイプの増殖の後期対数期(6〜8時間)にピ ークに達したので、ロイコトキシン検定用の引き続きの試料は、特に断らない限 り、後期対数期(6〜8時間)に得られた。バイオタイプ間のロイコトキシン生 産を比較するために、27種類の壊死杆菌菌株(11種類のバイオタイプAおよ び16種類のバイオタイプB)を嫌気的BHIブイヨン中で増殖させた。後期対 数期からの培養物上澄みの白血球毒性を検定した。増殖およびロイコトキシン生産に対する培地、pHおよびインキュベーション温 度の効果 壊死杆菌バイオタイブA菌株25を、種々の培養条件下で増殖させた。最大限 のロイコトキシン生産を支持すると考えられる適当な市販培地を選択するために 、細菌をBHI、オイゴン(Eugon)および肝臓浸出液ブイヨン(ディフコ )中において39℃で増殖させた。全増殖培地をシステイン塩酸塩で予め還元し 且つ嫌気性滅菌した。接種材料は、同様の培地中で細菌を増殖させることによっ て 得られた。増殖およびロイコトキシン生産に対する培地pHの効果を評価するた めに、pHが6.7、7.3、7.7および8.2の嫌気的BHIブイヨン中に おいて39℃で細菌を増殖させた。培地pHは、1N NaOHまたは1N H Clを加えることによって調整された。種々のインキュベーション温度下の増殖 および毒素生産を比較するために、嫌気的BHIブイヨン(pH7.7)中の細 菌を30℃、35℃、39℃および43℃でインキュベートした。いずれの場合 にも、ロイトキシン検定用試料は、6〜8時間のインキュベーション時間(後期 対数期)に得られた。 増殖及び毒素産生への作用 BHIブイヨンのEhを、プログラム可能なマイクロプロセッサー制御ピペッ ト(ハミルトン・ボナダズAG(Hamilton Bonaday AG),スイス)で、酸化剤の 0.20Mフェリシアン化カリウム(フィッシャー・サイエンティフィック(Fis her Scientific)又は還元剤の0.06MシステインHCL、0.13Mジチオス レイトール(DTT;シグマ・ケミカル社,セントルイス,MO)又は0.10 Mクエン酸チタニウム(III)(TC;フィッシャー・サイエンティフィック,Fai r Lawn,NJ)を添加することによって調節した。Ehは、対照標準としてAg /AgClとの白金組み合わせ電極(combination electrode)(コーニング・グ ラス・ワークス(Corning Glass Works),コーニング,NY)で測定した。この電 極は、キンヒドロンで飽和した0.05Mリン酸二水素カリウム−水酸化ナトリ ウム緩衝液(pH7.0)(イーストマン・コダック社,ロチェスター,NY) 中で、25℃でEh値を+86±10mVに調節することにより校正した。全測 定は、嫌気性グローブボックス(フォルマ・サイエンティフィック社 (Forma S cientific,Inc.),マリエッタ,OH)内で行った。Eh値は、下式(Hentges and Maier,1972;Segel,1976)に従って計算した。 EH7=E+222−59(pHx−7) EH7=pH7.0における水素電極に関する酸化還元電位; E =対照標準としてAg/AgClとの白金組み合わせ電極により測 定した酸化還元電位; pHx =培養物のpH 増殖及び白血球毒性へのEhの作用を測定するために、F.ネクロホルム(necr ophorum)株25を+375〜−352mVの範囲のEhを有する培地中で増植 させた。6〜8時間のインキュベーションの後、ロイコトキシン検定のためにサ ンプルを採取した。 増殖及び毒素産生への鉄の作用 異なる濃度の鉄を含有する嫌気性BHIブイヨン中でF.ネクロホルム株25 を増殖させた。この実験で用いた全てのガラス器具と栓は、1M HCl中に一 晩浸漬してから脱イオン蒸留水で徹底的に洗浄した。ケレックス(Chelex)10 0樹脂(50〜100メッシュ,バイオラッド・ラボラトリーズ(Bio-Rad Labo ratories),ロックビルセンター,NY)を用いて、次の変更を加えたマーフィ ー(Murphy)ら(1978)の方法により培地から鉄を減らした;(i)5gタンパク 質の樹脂を100mlのBHIブイヨンに添加して1時間攪拌し;(ii)樹脂を濾 過により除いて、この操作を2回繰り返した。得られた鉄制限培地(<0.2μ M)にCa2+及びMg2+(培地100ml当たり6.0mgのCaCl2・2H2O及び2 .2mgのMgSO4)を補充した。塩化第二鉄溶液(FeCl3・6H2O)をこの鉄制限培 地に添加して、4.2、42.1及び361.4μMのFe3+濃度にした。次いで 、この培地を煮沸し、システインHClを添加し、そして嫌気的に殺菌した。培 地中の鉄含有量は、原子吸光分光分析器で測定した。 統計的解析 各実験を4回繰り返した。データは、SAS(1987)のゼネラル・リニアー・ モデル手順により解析した。デュンカン(Duncan)の多重範囲試験(multiple r ange test)をグループ比較に用いた。全解析についての有意性レベルは、他に 断らない限りp<0.05であった。 結果 増殖期 両バイオタイプによる毒素の産生は、細菌増殖が増すにつれて増加し、後期対 数増殖期及び初期定常期にピークに達し、次いで急勾配で衰えた(図1)。16 時間インキュベーション後に白血球毒性は殆ど完全に消失した。両バイオタイプ は同じような細胞密度を有したが、バイオタイプAからの培養上澄み液は、全増 殖期においてより高いロイコトキシン力価を有した。11バイオタイプA株及び 16バイオタイプB株についての平均ロイコトキシン力価は、それぞれ882及 び56であった。バイオタイプA及びバイオタイプBについてのロイコトキシン 力価の範囲は、それぞれ160〜1172及び0〜162であった。16バイオ タイプB株中の4株は、検出可能レベルのロイコトキシンを産生しなかった。 培地、pH、及びインキュベーション温度 試験した培地間では、BHI及びリバー・インフュージョン・ブイヨンが最高 の細菌増殖を支援した(図2A)。BHI及びリバー・インフュージョン・ブイ ヨン中でのその比増殖速度は、それぞれ0.69h-1及び0.70h-1で、倍加時 間は60分及び59分であった。しかしながら、ロイコトキシン活性は、リバー ・インフュージョン・ブイヨン中よりもBHI中での培養増殖において高かった (p<0.05)。F.ネクロホルムは、オイゴン(Eugon)ブイヨン中でゆっくり と増殖し(比増殖速度=.55h-1及び倍加時間=76分)、最低の毒素を産生 した。6.7〜8.2の培地pHは、増殖速度に何の作用も及ぼさなかった(<0 .05)が、白血球毒性はpH6.7の培養よりもpH8.2の培養における方が 低かった(p<0.1)(図2)。最大ロイコトキシン活性は、増殖のための最 適温度である39℃でインキュベートした培養で得られた(図2)。43℃では 増殖は認められなかった。 酸化還元電位 増殖速度及びロイコトキシン力価のいずれも、酸化されたBHIブイヨン中で 低かった(表1)。しかしながら、フェリシアン化カリウムを添加して培地Eh を+170から+375mVに高めても、増殖速度及び白血球毒性に更なる作用 はなかった(p<0.05)。如何なる還元剤も含まない嫌気性培地中での細菌 増殖速度は低かった(0.40h-1)。還元剤の添加は、低濃度のTC(0.32 mm)及び高濃度のDTT(3.8mm)を除いては、増殖速度を高めた(p< 0.05)。F.ネクロホルム増殖のための最適Ehは−230〜−280mMの 範囲にあるらしく、この範囲は、培地中に1.4μMのシステインHCl、3.2 μMのDTT、又は1.0μM TCを要した。これらは、嫌気性培地に普通に 用いられる濃度範囲内のものであった(Costilow,1981)。培地にシステインH Clを添加すると、最大のロイコトキシン力価(974〜1,413)が得られ 、これはその 高い増殖速度(0.50〜0.60h-1)を反映するものであった。しかしながら 、TC及びDTTを含有する培養物中の白血球毒性は、その増殖速度に対応しな かった。(7.78mM)のDTT及びTCは細菌増殖を支援したが、ロイコト キシン力価は低かった。TC還元培地では、ロイコトキシン力価は、TCの濃度 が増加するにつれて減少した。 鉄濃度 BHIブイヨンのイオン交換樹脂処理は、培地鉄濃度を6.1μMから0.2μ M未満に低下させた。予備的研究では、樹脂処理培地は、Ca2+とMg2+をそれ に添加しなければ、F.ネクロホルム増殖を支援しなかった。F.ネクロホルムは、 鉄を補充した培地におけるよりも鉄制限培地においてより低い増殖速度(p<0 .05)を示した(図3)。しかしながら、この補充された培地では、増殖速度 は鉄濃度による影響を受けなかった。ロイコトキシン力価は、42.1μM又は それより低い鉄を含有する培地において似たようなものであった。361.4μ Mの鉄を含む培地は細菌増殖を支援したが、その培養上澄み液中に白血球毒性は 検出されなかった。表 1 F. ネクロホルムの増殖及び白血球毒性への培地Ehの作用 aBHIブイヨンを煮沸して溶存酸度を除去することはしなかった。 bリザズリンが紫色から無色になるまでBHIブイヨンを煮沸した。 c還元剤を含む嫌気性培地中の増殖速度又は白血球毒性は、還元剤を添加しな いものと相違した(p<0.05)。d濃度を普通に用いて嫌気性培地を調製した。 考察 F.ネクロホルムのロイコトキシンのこれまでの研究は、18時間(Roberts,1 970;Coyle-Dennis and Lauerman,1978;Emery et al.,1984;Emery et al.,198 6)、3〜4日間(Scanlan et al.,1982)、又は7日間(Fales et al.,1977 )インキュベーション後の培養物を用いてきた。Emery et al.(1984)は、ロ イコトキシン産生は細胞濃度及びインキュベーション時間により決定的に影響さ れることを示した。18時間培養、凡その細菌濃度が109細胞/mlでロイコ トキシン力価は1,000を上回ったが、3日間培養上澄み液の白血球毒性はか なり低かった。この実施例では、ブイヨンA及びBバイオタイプにおける白血球 毒性において、最大毒素産生は後期対数増殖期及び初期定常期に起こり、その後 急勾配で衰えた。示されるように、定常期後の急速な白血球毒性の低下は、多分 、細菌により産生されるタンパク質分解酵素による毒素の分解よるものであろう とされてきた。F.ネクロホルムは、タンパク質分解酵素を産生する(Wallace an d Brammall,1985)。ロイコトキシンはタンパク質である(Garcia et al.,197 5a;Coyle-Dennis and Lauerman.1978)ので、タンパク質分解酵素による不活性 化は、白血球毒性の急勾配での低下の論理的理由であるように思われる。 Scanlan et al.(1986)は、F.ネクロホルムバイオタイプAが、バイオタイ ブAB及びBよりも多くのロイコトキシンを産生したことを報告した。バイオタ イプA、AB及びBからの培養濾液によるマクロファージ死滅のパーセンテージ は、それぞれ93%、77%及び21%であった。27株での本研究では、ロイ コトキシン力価の平均は、バイオタイプAのものがバイオタイプBのものよりも 約18倍高かった。バイオタイプによる毒素産生のこの相違は、バイオタイプA がバイオタイプBよりも毒性が強くかつ肝臓膿瘍において高頻度に遭遇できると いう事実(Scanlan and Hathcock,1983)の説明になり得る。同じ増殖段階(後 期対数増殖期)で毒素検定のサンプルを得たが、毒素産生にかなりの株間バラツ キが認められた。幾つかの株では毒素力価は1,000以上であったのに反して 他のものでは毒性は検出されなかった。これら非ロイコトキシン産生株は、溶血 性であ り液体培地内で堆積物を形成したため、非病原性バイオタイプCについての規準 (Fievez,1963)に適合しなかった。 Emery et al.(1984)は、ロイコトキシン産生は、オイゴン又は修飾オイゴ ンブイヨン中の方が栄養又はチオグリコレートブイヨン中よりも高いことを報告 した。しかしながら、本実施例では、オイゴンブイヨンは、増殖及びロイコトキ シン産生について試験した3種の培地のうちで支援の程度が最も低かった一方で 、BHIは支援の程度が最も高かった。毒素産生への培地のこの影響の理由は不 明である。種々の培地を用いて、F.ネクロホルムによるロイコトキシン産生を研 究した。これらには、M−1連続透析sac培地(Fales et al.,1977;Scanlan et al.,1982)、イーグル最小必須培地(Fales et al.,1977)、修飾チオグ リコレートブイヨン(Coyle-Dermis and Lauerman,1979)、BHIアガー(Sca nlan et al.,1982)及び修飾ハート・インフュージョン・ブイヨン(Kanoa et al.,1985)が含まれた。pH8.2の培地は、F.ネクロホルム増殖を支援したが 、ロイコトキシン産生を支援しなかった。極端なpH(4.0〜9.0)に対する ロイコトキシンの安定性が報告されている(Emery et al.,1984;Scanlan et a l.,1986)。従って、高pHは、ロイコトキシンの活性よりもむしろ産生に影響 を与えるのかも知れない。 肝臓は、約+126〜+422の血液EHを有する(Meynell,1963)高度に 血管形成された臓器であるので、F.ネクロホルムによる増殖及びロイコトキシン 産生への培地Ehの影響を知るには興味がある。多くの研究者(Hentges and Ma ier,1972)が、嫌気性細菌の増殖は、その培地のEhにより主として影響され ることを示唆した。対照的に、嫌気性生物の増殖を促進する還元剤の効力は、完 全にそれらの酸素除去特性によるものであると仮定されており(O'Brian and Mo rris.1971)、両方が重要であるといえる(Hentges and Maier,1972)。この実 施例では、還元剤を添加する前に煮沸することにより及び酸素不含CO2の使用 で酸素を追い出した。従って、低Eh培地中での高い増殖速度は、Ehが増殖に 作用しないことを示したものである。肝臓内に感染を発生させ維持するために、 F.ネクロホルムは好気性環境を克服しなければならない。アクチノミセス・ピオ ゲネア(pyogenea)及びストレプトコッカスsppの如き好気性又は通性細菌が 、 肝臓膿瘍中で頻繁にF.ネクロホルムと一緒に単離されている(Kanoa et al.,1 976;Berg and Scanlan,1982;Lechtenberg et al.,1988)。肝臓内では、F.ネ クロホルムと通性細菌の間に共働的相互作用が存在すると仮定される。これら通 性生物は、宿主組織内で酸素と低Ehを用いてF.ネクロホルムが増殖できるよ うにするのかも知れない(Beveridge,1934;Roberts,1970;Takeuchi et al.,19 83;Brook and Walker,1984)。しかしながら、F.ネクロホルムは、しばしば肝臓 膿瘍中の純粋な培養物中で単離される。また、F.ネクロホルムを単独で注射する ことによって、マウス及びウシの肝臓膿瘍も実験的に誘発させた(Takeuchi et al.,1984;Itabisashi et al.,1987;Lechtenberg and Nagaraja,1991)。F.ネ クロホルムが強い内毒素性リポポリサッカライドを有していることが知られてい る(Hofstad and Kristoffersen.1971;Garcia et al.,1975b;Warner et al., 1975;Berg and Scanlan,1982)。この内毒素及びF.ネクロホルムの血球凝集素 の如き他の成分は血小板凝集を起こしてを限局性血管内凝血を誘発することがで きる(Forrester et al.,1985;Kanoa and Yamanka,1989)。これは、F.ネクロホ ルムが増殖するであろう嫌気性小増殖圏をもたらすことができる。血小板凝集は バイオタイプAによってのみ誘発される(Forrester et al.,1985)が、これは 、なぜバイオタイプAがしばしば純粋な培養物として単離されるのかを説明する ものである(Berg and Scanlan,1982;Lechtenberg et al.,1988)。 高濃度のTC(3.0mM)は、F.ネクロホルムの増殖に好ましくない作用を 有した。反芻胃(ruminal)細菌へのTCの阻害作用が報告されている(Wachenh eim and Hespell,1984)。白血球毒性の減少は、還元剤の強さと濃度に関係し ている。TCは3種の還元剤のうちで最も強い還元剤であるので、たとえ低濃度 (0.25mM)であってもこの毒素を不活性化する。おそらく、還元剤は、ジ スルフィド結合を還元することによって、この渇素、つまりタンパク質物質を構 造的に変化させるのであろう。 他の多くの病原性細菌(Bjorn et al.,1979;Field et al.,[986;Kadurugam uwa et al.,1987)のように、F.ネクロホルムは増殖因子として鉄を必要とする 。微生物の鉄の獲得容易性は、トランスフェリン及びラクトフェリン の如き宿主鉄結合タンパク質との競合の故に制限される(Finkelstein et al., 1983)。それらの増殖及び代謝に必須の鉄を獲得するために、微生物は宿主と鉄 について競合しなければならない。F.ネクロホルムの溶血活性が報告されている (Garcia et al.,1975a;Abe et al.,1979;Kanoa et al.,1984;Emery et al. ,1985)。溶血素は赤血球を破壊して鉄を放出させる。従って、F.ネクロホルム の溶血活性は、多分、宿主から鉄を獲得するのを助けるであろう。また、幾つか の病原性細菌は鉄を獲得するために鉄キレート態(siderophore)を形成すること が証明されている(Finkelstein et al.,1983;Field et al.,1986)。F.ネク ロホルムが鉄キレート態を形成するか否かは不明である。 鉄獲得容易性と毒素産生との関係は、多くの研究で報告されている。Gentry e t al.(1986)は、鉄含有及び鉄キレート性化合物によってパスツレラ・ヘモリ チカ内でのロイコトキシン産生の速度が高められることを報告している。そのあ と、StrathdeeとLo(1989)は、ロイコトキシン決定基は4つの連続した遺伝子 から構成されていること及びこの毒素の発現は鉄が制限されると大きく減少する ことを見出した。対照的に、ジフテリア菌内のジフテリア毒素(Murphy et al. ,1978)及び緑膿菌内の内毒素A(Bjorn et al.,1979;Woods et al.,1982) の産生は鉄の存在によって阻害された。本実施例では、F.ネクロホルムの白血球 毒性は、高濃度の場合(361.4μM)を除いては鉄によって影響されなかっ た。高濃度の鉄を含有する培地では、F.ネクロホルム白血球毒性は減少したが、 その増殖性は影響を受けなかった。従って、この毒素の産生よりむしろ活性の方 が、高濃度の鉄により影響を受けると思われた。これらの結果は、増殖条件がF .ネクロホルムによるロイコトキシン産生に影響を与えることを証明している。 しかしながら、インキュベーションを通してpH及びEhのような条件を調節又 は追跡しなかったことが強調されるべきである。従って、それら初期測定値は、 増殖期間全体を通して存在する条件を反映するものではないかも知れない。 実施例2 次の実施例は、ウシ及びヒツジの如き反芻動物の免疫感作に用いるワクチンを 製造するために、ロイコトキシン上澄み液を不活性化及び全培養物を不活性化す る好例となる方法を説明するものである。 ロイコトキシンを含有する全培養物又は培養上澄み液の不活性化は、好ましく は、ホルマリン(0.3〜0.4%)又はβ−プロピオラクトン(0.10〜0.1 2%)を容量基準で添加することによって行われる。不活性化した全培養物をア イスバス中で冷却して2日間冷やす。β−プロピオラクトンを用いる場合には、 培養物を39℃で4〜6時間加熱することによってそのあらゆる残余を加水分解 する。全培養物の不活性化は、(0.05%塩酸システインで還元した)BHI 血液アガー上にサンプルの筋をつけ、そしてそのプレートを嫌気的に24時間イ ンキュベートすることによって試験される。得られたプレートは如何なる増殖も 示さない筈である。この仕上がったワクチンは、筋肉内又は非経口注射による如 き種々の方法で投与することができる。 実施例3 次の実施例は、ワクチンの製造及びF.ネクロホルムに対するその予防用途の ための好例となる方法を示すものである。 63日免疫誘発試験において200〜370kg体重の30頭のホルスタイン 雄牛それぞれをF.ネクロホルムからのロイコトキシンで免疫感作して、血清ロ イコトキシン中和抗体がF.ネクロホルムに対して防御を行うか否かを確認した 。0日目の初回免疫感作前に、超音波走査により、全動物が肝臓膿瘍を有してい ないことを確認した。ベースライン血清ロイコトキシン中和抗体力価の測定のた めに、標準MTT色素還元中和検定法に従って、血液サンプル測定を行った。3 0頭の雄牛を無作為に5頭毎の6グループに分けて、以下に記載するように、0 及び21日目のそれぞれに1回ずつ皮下注射することにより、各グループに異な る接種試料を注射した。 幾つかの嫌気性ブイヨン培養試験管を調製して、後で用いるためにF.ネクロ ホルム培養物を入れておいた。このブイヨン培養物調製工程は、現存するF.ネ クロホルムの株25A(バイオタイプA)培養物で開始した。この培養物を嫌気 性BHI血液アガー上に接種し、そして嫌気性グローブボックス(フォルマ・サ イエンティフィック社)内で39℃で24時間インキュベートして分離コロニー を得た。嫌気性BHI血液アガーは、0.05容量%塩酸システインで市販のB HIブイヨンを予備還元し、次いでこのブイヨン15mlをそれぞれ300mg のアガーを含有する幾つかの試験管それぞれに窒素雰囲気下で分注することによ り調製した。更に、0.001容量%のリザズリンを酸化還元電位指示薬として 培地中に含めた。ブチルゴム栓で試験管の栓をし、アルミニウムシールで覆い、 そして15分間オートクレーブ処理した。ピンクに着色した試験管(酸化した証 拠である)を全て捨てた。これらオートクレーブ処理した試験管をグローブボッ クス内に配置し、5容量%の血液(0.75ml)に達するように、試験管内に 牛の血液をピペットで入れた。試験管に栓をし、それら試験管を逆転させること によって緩やかに混合し、その中の培養物を滅菌ペトリプレート中に注いだ。血 液アガープレートをグローブボックス内に保持して、平衡のために少なくとも2 4時間が経過した後に培養に用いた。これら血液アガープレートからのF.ネク ロホルムの1コロニーずつを10mlの嫌気性BHIブイヨンを含有する試験管 内にループと共に接種した。この嫌気性BHIブイヨンは、アガーなしであるが 、予備還元をし、そして嫌気性滅菌をし、先ほどのようにして調製した。それぞ れの試験管の内側に接種したブイヨン培養物を39℃で6〜9時間インキュベー トした。培養の間、7.5の開始pHが約6.8に下がった。用いた調製、分注、 接種、及びサンプル除去方法は、Holdeman et al,Anaerobic Laboratory Manua l,4th Edition,Virginia Polytechnical Instituteに記載された通りであった 。これらブイヨン培養物は、異なる培地を有するより大きな培養液にF.ネクロ ホルムを導入するための接種材料として後で用いた。この異なる培地から、試験 動物への次の注射用のロイコトキシン試験組成物が得られるのである。この試験 組成物は、“不活性化細胞培養物”、“粗製毒素”、及び“半精製毒素”を含ん だ。 “不活性化細胞培養物”は、活性細胞培養物をホルマリンで処理することによ って調製した。嫌気性BHI培地(VPI Anaerobic Culture System)は、3 リッターの培地を含有する4リッターフラスコ内で標準的方法に従って調製した 。フラスコを35mlの対数増殖期F.ネクロホルム株25A培養物で接種し、 ロッキングプラットフォーム上で39℃で6〜8時間インキュベートした(A66 0 =0.6〜0.75)。2.4×108CFU/mlの数を有するこの細胞培養物 を、 ホルマリンを添加して0.3%(v/v)ホルマリン濃度にすることによって不 活性化した。 “粗製毒素”は、濾過滅菌培養上澄み液から作った。細胞培養物は、不活性化 細胞培養物についての方法と同じ方法で調製した。13,500gで15分間( ロイコトキシンを保護するため4℃で)活性培養物を遠心分離した後、上澄み液 をデカンテーションし、そして1mlをロイコトキシン活性の試験のために残し た。デカンテーションした上澄み液は、ホルマリン濃度が0.3%(v/v)に 達するまでホルマリンを添加することにより不活性化した。不活性化した上澄み 液を0.45μmメンブランで4℃で濾過することにより滅菌した。 “半精製毒素”は、濃縮した粗製毒素のゲル濾過物として調製した。粗製毒素 は、6リッター培養容積(フラスコ2個)で行った以外は先の通りに調製した。 続いて、粗製毒素を濃縮及び濾過操作に付して、以下に記載するようにして半精 製毒素を得た。 濃縮工程において、メーカーの説明書に従って10Kホローファイバーフィル ターをホローファイバー濃縮/脱塩装置(アミコン(Amicon)DC10)内に取 り付けた。フィルターを洗浄して次の一連の工程に条件を設定した:4リッター の蒸留水での洗浄;2リッターの2回蒸留水の少なくとも1時間の循環;及び2 リッターのPBS(pH7.4)の少なくとも2時間の循環。フィルターの条件 を設定した後、その装置で6リッターの培養上澄み液の濾液を4℃で100ml まで濃縮した。この濃縮ロイコトキシンを3mlずつのアリコートに分注して− 70℃で貯蔵した。2アリコートをロイコトキシン力価及びタンパク質濃度の測 定のために残した。 ゲル濾過工程ではファルマシアからのサファクリル(Saphacryl)S300ゲ ルを用いた。これは1×104〜1.5×104の大きさの分子を分別するのに適 している。この濾過工程では、濾過滅菌2回蒸留水、pH7.4の食塩加リン酸 緩衝液(PBS)、10μM CaCl2、及び10μM MgCl2と混合した溶出緩衝 液を用いた。ロイコトキシン活性を維持するために全濾過操作を4℃で行った。 ゲルをメーカーの説明書に従ってXK26/70カラムに詰めた。カラムの下方 末端をUVモニター及びフラクションコレクターに接続した。カラムを35 0mlの緩衝液で予備平衡化し、そしてカラム気孔容積を測定するために0.0 02%(w/v)ブルーデキストランを添加した。濃縮ロイコトキシンを9:1 の比率(v/v)で50%グリセロール水溶液と濾過直前に混合した。9容量部 の濃縮ロイコトキシンを約200mgタンパク質を含有するように選択した。こ の混合物をカラムに充填し、30ml/hの速度で濾過した。タンパク質がカラ ムから溶出し始めた後、5mlの画分を採集した。 Ribiアジュバント(モンタナ州ハミルトンのRibiイムノケム(Ribi Im munochem)により調製されたオイルエマルジョンアジュバント)と混合した不活 性化細胞培養物から形成された20mlのワクチンをグループ1のそれぞれに注 射した。このRibiアジュバントは、10%ドラケオール(Drakeol)6VR 軽質鉱油(バトラー,PAのペンレコ(Penreco)より)、12%(w/v)レ シチン(インディアナ州フォートワインのセントラル・ソーヤ(Central Soya) からのセントロレックスP(Centrolex P))、及び2.0mg/ml合成トレハロ ース・ジコリネマイコレート(RibiイムノケムからのS−TDCM)を含ん だ。不活性化培養物を、0.4%(v/v)ツィーン80を含有する滅菌食塩水 で2.4×104CFU/mlに等しい濃度まで希釈し、10%(v/v)のRi biアジュバントと混合し、そして4℃で乳化させた。 グロープ2の各雄牛には、Ribiアジュバントと混合した20mlの粗製毒 素を注射した。この粗製毒素は、ホルマリン処理前に0.6mgタンパク質/m l又はml当たり15,640ロイコトキシンユニットを含み、これを注射毎に 10%(v/v)のRibiアジュバントと混合した。 グローブ3の各雄牛には、Ribiアジュバントと混合した4.6mlの半精 製毒素を注射した。この毒素試料は、ホルマリン処理前に10mgタンパク質( 又は1,022,994ロイコトキシンユニット)を含み、これを注射毎に10% (v/v)のRibiアジュバントと混合した。 グロープ4の雄牛各々には、スチムロン−21(Stimulon-21)アジュバント (マサチューセッツ州バースターのケンブリッジ・バイオテック・コーポレーシ ョンからのQS−21)と混合した4.6mlの半精製毒素を注射した。この古 素試料は、ホルマリン処理前に10mgタンパク質(又は1,022,994ロイ コト キシンユニット)を含み、これを注射毎に100μgのスチムロン−21アジュ バントと混合した。 グロープ5の雄牛は、タイロシン抗生物質(インディアナ州グリーンフィール ドのエランコ・アニマル・ヘルス(Elanco Animal Health)からのタイラン(Tyl an))コントロール動物として用いた。これら各々に、10%(v/v)Rib iアジュバントと混合した10mlのPBS含有溶液を注射した。続いて、これ ら雄牛に1日当たり100mgのタイロシン抗生物質を0.5kgのグランドコ ーンと混ぜて食べさせた。 グロープ6の雄牛は、PBSを10%(v/v)Ribiアジュバントと混合 することにより作ったPBSコントロールであり、10mlのこの溶液をコント ロール動物に注射した。 Ribi及びスチムロンの如きアジュバントは、非特異的に抗体産生を促進す る結果、誘発された抗体産生の−般レベルを高めるように働く。この応答の指標 として、血清ロイコトキシン中和抗体力価を研究全体を通して試験動物において 追跡した。0日目のロイコトキシンの接種後42日間が経過するまで、7日間毎 に血液サンプルを採取し、それらサンプルを試験して血清ロイコトキシン中和抗 体力価を追跡した。表2にその結果を示す。これら結果は、59,278の最大 力価が粗製上澄み液+Ribiグループについて第3週の間に生じたことを証明 している。表2 血清ロイコトキシン中和抗体力価 *ワクチンは0日、21日後に投与した。 42日後に、超音波で誘導される経皮カテーテル法の手順に従い、F.necro-ph orum 25A株の活性な7時間培養物から得られた接種材料を注入することにより 、各雄子牛の免疫応答をテストした。その後、各種手段を採用して、試験動物に 与えるF .necrophorum感染の衝撃を監視した。各雄子牛の肝臓を、42日後、4 9日後、63日後に超音波検査でスキャンした。最後のスキャンの後、各々の肝 臓の膿瘍を検査するため、それらの雄子牛を安楽死させ剖検した。結果を下記表 3に示す。第2グループの結果は、Ribiと混った粗毒素が肝膿瘍の防止に関 して最も効果的な予防薬を構成したことを示している。すなわち、剖検によって 確認されたとおり、PBS対照グループにおける発生率100%に対し、このグ ループにおける発生率は0であった。表3 肝膿瘍の誘発結果の比較 * 呼吸性感染により死亡・・・肝臓に膿瘍なし **呼吸性感染により死亡・・・肝臓に膿瘍あり
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 1/20 (C12N 1/20 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記段階よりなるF .necrophorumからロイコトキシンの産生を高める方法 : F .necrophorum細菌のバイオタイプA株の生育培地中の培養物を形成する段階 : 温度約35−41℃、pH約6.5−8で、約4−10時間で培養する段階を 含み、前記細菌を前記培養物中において生育せしめて上清中にロイコトキシンを 産生せしめる段階;及び 産生したロイコトキシンの実質的割合を保ちながら、前記時間の終了時に、前 記細菌の生育およびロイコトキシンの産生を終了せしめる段階。 2.前記F .necrophorumがATTCC受託番号55329である請求項1記載 の方法。 3.前記培養温度が約39℃である請求項1記載の方法。 4.前記pHが約6.7である請求項1記載の方法。 5.前記生育培地がその中に約0.2−50μMの濃度の鉄を含有する請求項 1記載の方法。 6.前記生育培地として脳−心臓浸出液を用いる段階を含む請求項1記載の方 法。 7.前記培養を嫌気的雰囲気下に行う段階を含む請求項1記載の方法。 8.前記終了段階が前記細菌からロイコトキシン上清を分離する段階からなる 請求項1記載の方法。 9.前記培養物中の酸化還元電位を約−230から−280mvに維持するこ とを含む請求項1記載の方法。 10.下記段階からなるF .necrophorum感染に対して反芻動物を免疫するため のワクチンを製造する方法; F .necrophorum細菌の生育培地中の培養物を形成する段階; 温度約35−41℃、pH約6.5−8で、約4−9時間で培養する段階を含 み、前記細菌を前記培養物中において生育せしめて上清中にロイコトキシンを産 生せしめる段階;及び 前記培養終点で、少なくとも前記ロイコトキシン上清を不活化させることによ って前記ワクチンを形成させる段階。 11.前記F .necrophorumがそのバイオタイプA株である請求項10記載の方 法。 12.前記F .necrophorumがATCC受託番号55329である請求項11項 記載の方法。 13.前記培養温度が約39℃である請求項10記載の方法。 14.前記pHが約6.7である請求項10記載の方法。 15.前記生育培地がその中に約0.2−50μMの濃度の鉄を含有する請求 項10記載の方法。 16.前記生育培地として脳−心臓浸出液を用いる段階を含む請求項10記載 の方法。 17.前記培養を嫌気的雰囲気下に行う段階を含む請求項10記載の方法。 18.前記ワクチン形成段階が、前記培養時間の終点において最初に前記細菌 からロイコトキシン上清を分離する段階、及びその後分離したロイコトキシン上 清を不活化する段階からなる請求項10記載の方法。 19.前記分離したロイコトキシン上清をホルマリン及びβ−プロピオラクト ンからなる群から選ばれる不活化剤と接触させる段階を含む請求項18記載の方 法。 20.前記ワクチン形成段階が前記培養物を不活化する段階を含む請求項10 記載の方法。 21.前記培養物中の酸化還元電位を約−230から−280mvに維持する ことを含む請求項10記載の方法。 22.前記時間が約4−9時間である請求項1記載の方法。 23.下記段階よりなるF .necrophorumからロイコトキシンの産生を高める方 法: F .necrophorum細菌の菌株の生育培地中の培養物を形成する段階; 温度約35−41℃、pH約6.5−8で、約4−9時間で培養する段階を含 み、前記細菌を前記培養物中において生育せしめて上清中にロイコトキシンを産 生せしめる段階;及び 産生したロイコトキシンの実質的割合を保ちながら、前記時間の終点で、前記 細菌の生育およびロイコトキシンの産生を終了せしめる段階。 24.前記F .necrophorumがそのバイオタイプA株である請求項23記載の方 法。 25.下記段階からなるF .necrophorum感染に対して反芻動物を免疫するため のワクチンを製造する方法: F .necrophorum細菌のバイオタイプA株の生育培地中の培養物を形成する段階 ; 温度約35−41℃、pH約6.5−8で、約4−10時間で、産生したロイ コトキシンの実質的割合を保ちながら培養する段階を含み、前記細菌を前記培養 物中において生育せしめて上清中にロイコトキシンを産生せしめる段階;及び 前記培養時間の終点で、少なくとも前記ロイコトキシン上清を不活化させるこ とによって前記ワクチンを形成させる段階。 26.前記ワクチン形成段階が、前記培養時間の終点において最初に前記細菌 からロイコトキシン上清を分離する段階、及びその後分離したロイコトキシン上 清を不活化する段階からなる請求項25記載の方法。 27.請求項25記載の方法により製造されたワクチン。 28.約4−9時間で培養されたF .necrophorumのバイオタイプA株の培養物 から得られ、不活化されたロイコトキシン含有上清;及び 前記上清に適合する担体 からなるF .necrophorumに対して反芻動物を免疫するための接種材料。 29.補助薬を含む請求項28記載の接種材料。
JP6-502525A 1993-06-18 1993-06-22 壊死杆菌ロイコトキソイドワクチン Pending JP2002502221A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/905,041 1992-06-26
US08/078,066 1993-06-18

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