【発明の詳細な説明】
熱転写染料担持シート
技術分野
本発明は熱転写（TTP）染料担持シートに関する。
背景技術
染料拡散熱転写は、熱による刺激に応答して１種又はそれ以上の熱転写性染料
を染料担持シートから被転写シートに転写させる方法についての一般的用語であ
る。染料担持シートの全印刷領域に均一に拡がった１種又はそれ以上のかゝる染
料を含有する染料被覆層（ダイコート）を担持する薄い支持体を包含する染料担
持シートを用いると、印刷は染料担持シートの選択した個々の領域を加熱するこ
とにより行なうことができ、その間に染料被覆層を被転写シートに対して押圧し
ながら印刷を行なう。転写される柄模様の形状は加熱を受けるダイシートの個々
の領域の個数及び位置によって決定される。複雑な画像は互いに密に配置した多
数のごく小さな画素（ピクセル）から構成でき、最終的に得られる画像の解像力
はかゝる画素の個数、大きさ及び間隔によって決定される。フルカラープリント
は同様な要領で種々に着色した染料被覆層で順次に印刷することにより製造でき
る。
熱的刺激は、個々の画素を転写させるのに選択的にエネルギー付与されるごく
小さな加熱素子（典型的には１mmに対し６個又はそれ以上）の母材を有する感熱
印刷ヘ
ッドによって通常は生成される。単色又は全色の画像（例えばビデオカメラ、電
子スチールカメラ又はコンピューターからの画像）を表わす電子信号に応答する
ように印刷ヘッドをプログラムすることにより、これらの画像のハードコピーを
作製できる。あるいは別法として、熱的刺激は、ラスター模様で染料被覆層内を
走査するレーザー光線により生成でき、レーザー光線の強度は個々の画素を転写
するのに前記の電子信号に応じて調節される。
通常、染料担持シートは典型的にはポリエチレンテレフタレート製のリボンの
形であり、その際種々に着色した染料被覆層はリボンに沿って反復した配列でリ
ボンの軸線に対して横方向の個々別個の縞模様の形で存在しており、３色染料（
イエロー、マゼンタ及びシアン）の印刷は、被転写シートに関して且つ熱的刺激
を生成するのに如何なる手段を用いようとも染料リボンを軸方向に移動させるこ
とにより実施される。各々の染料被覆層即ちダイコートは通常、熱転写性染料と
結合剤典型的にはビニル重合体例えばポリビニルブチラール又はポリ塩化ビニル
又はセルロース系重合体例えばエチルセルロースとよりなる。
被転写シート即ち受理シートは通常、染料が熱転写され且つ保持される染料受
理表面を片側に有する支持体を包含する。染料受理表面は支持体の片面だけに設
けることができる。然しながら、被転写シートは典型的には、
染料受理表面を呈する受容層を担持する支持体を包含する。受容層は典型的には
、染料受容性重合体と架橋結合剤と剥離系とを包含する。染料受容重合体用の適
当な材料はポリエステル又はポリ塩化ビニルである。
印刷の行程中に、染料担持シート及び被転写シートは加熱／冷却サイクルを経
験しながら加圧下に互いに保持される。これによって互いに両方のシートの２枚
の表面を融着させる傾向があり、該表面が印刷後にきれいに剥離するのを確保す
るのが剥離系の役目である。然しながら、きれいな分離を与える材料でさえ高い
残留摩擦を有してしまい、画像形成後にプリンターから供給することができない
被転写シートの問題を生起してしまう。何故ならば染料担持シートと被転写シー
トとの間の摩擦力は、プリンターを通して被転写シートを供給する駆動力に打ち
勝つのに十分な程に大きいからである。
剥離系は別個の被覆層として被転写シートに施用できるが、被転写被覆層の一
部として施用されしかも架橋済み構造体の一部として通常化学的に結合される低
表面エネルギーの材料例えばシリコーン又はポリフッ素化化合物であるのがより
通常である。低表面エネルギーの材料の量を増大することにより染料担持シート
と被転写シートとの間の摩擦をごく低い値にまで減少させ得るが、これは別の場
合には画像を書くのに用い得る例えばボールペンからのインキを被転写シートが
受容する能力を低下させるという望ましくない結果を有する。この種の筆記
適性の欠如は、例えば画像が医療記録の一部を形成するならば且つ医師が特定の
所見を強調することを望むならば特に重大な欠陥となる。
欧州特許第0227092号は加工処理後に染料供給成分と染料受容成分とのきれい
な分離を促進するのに染料供給成分の染料層中に配合するための種々の剥離剤を
記載している。
発明の開示
本発明の１つの要旨によると、支持体の１表面上に熱転写性染料を含有する染
料被覆層を有する支持体を包含してなる熱転写染料担持シートであって前記支持
体表面の少なくとも一部にポリカプロラクトンとポリジメチルシロキサンとの共
重合体を設けた熱転写染料担持シートが提供される。
該共重合体が存在することによって染料担持シートの表面と被転写シートとの
間の摩擦を有意な程に大きく低下させ得ることが見出された。
該共重合体は、典型的には重合体状結合剤をも含有する染料被覆層中に配合す
るのが好都合である。
即ち、別の要旨では本発明は、支持体の１表面上に熱転写性染料と重合体状結
合剤とポリカプロラクトン及びポリジメチルシロキサンの共重合体とを包含する
染料被覆層を有する支持体を含有してなる熱転写染料担持シートを提供する。
染料担持シートと被転写シートとの間の摩擦作用は、
印刷が完了した時且つ被転写シートをプリンターから取出そうとする時に関連す
るのみであり、こうして摩擦低減材料を全ての染料被覆層に含有させ得るけれど
も、各々の配列で印刷した染料担持シートの最後の部分（通常シアン）に又は最
後の部分の下流側に摩擦低減材料を含有させるのが必要であるに過ぎずあるいは
別法として例えば染料担持シートのオーバーレイパネル又は専用パネルに摩擦低
減材料を含有させ得る。
本発明の別の要旨によると、リボンの形での支持体の１表面上に、リボンの軸
線に対して横方向にある個々の縞模様の形の染料被覆層が反復配列されている支
持体よりなる熱転写染料担持シートであって、各々の染料被覆層が熱転写性染料
と重合体状結合剤とを含有してなり、各々の配列で用いるべき少なくとも最後の
染料被覆層がまたポリカプロラクトン又はポリジメチルシロキサンの共重合体を
も含有している熱転写染料担持シートが提供される。各々の配列で用いるべき最
後の染料被覆層は一般にシアンである。
ポリカプロラクトンとポリジメチルシロキサンとの共重合体はＴＨゴールドシ
ュミット社から例えばテゴマー(Tegomer)6420、6440又は6460（テゴマーは商標
名である）として市販されて入手可能である。相異なるテゴマー材料は化学的に
且つ構造的に類似しているが、分子量が異なっている。適当な共重合体の混合物
も用い得る。
該共重合体は染料組成物の0.001〜１w/v%の範囲の量
で存在するのが都合良く、0.01〜0.1w/v%の範囲で存在するのが好ましい。シア
ン染料組成物中にテゴマー6440の0.05w/v%の量を用いると良好な結果を得る。
染料担持シートは別の場合には一般に慣用の組成を有することができ、しかも
既知の要領で製造できる。
染料担持シートの表面と被転写シートとの間の摩擦係数は約1.0以下であるの
が好ましく、約0.9以下であるのがより好ましく、約0.5以下でもあり得る。
本発明を次の実施例で且つ添附図面を参照しながら例示のため更に記載するが
、図面はプリンターの一部での断面図解図である。
図面の詳細な説明
図面を参照するに、インキカセットは供給スプール14と巻取スプール16との間
に延びる染料リボン12を収容するカセット本体10よりなる。染料リボン12は前記
の如くリボンの幅内で延びる縞模様の形での染料被覆層の反復した配列を含有し
てなり、各々の配列はイエローパネルとマゼンタパネルと次いでシアンパネルと
を含有してなり、その際各々のパネルは関連する色の染料被覆層よりなる。カセ
ットは両スプール間のリボンが円筒状の熱盤ローラー18を横切って延びるように
定置される。被転写シート20は熱盤の表面上に、固定ガイド22と一対のローラー
26を担持するバネ押しアーム24との間の間隙に通して供給する。被転写シートの
巻出口は保持クリップ28により適所に保持される。熱盤18は第１の染料パネル直
下
の又は染料リボン12の被覆層直下の画像形成位置に被転写シートを運搬するよう
に回転駆動され、その際被転写シート20はアーム24のローラー26下での進行によ
り平滑とされる。
画像形成（イメージング）はカセット中の開孔（図示せず）を通って、操作さ
れる感熱プリントヘッド（図示せず）により行われ、該プリントヘッドは被転写
シート20に対して染料リボン12をつまむように移動される。印刷中に、熱盤18の
回転と、染料リボンと被転写シート（感熱ヘッドにより互いに保持した）との間
の摩擦力とによって、染料リボンを被転写シート付きのリボンとして移動させ、
印刷が進行するにつれて供給スプール14から染料リボンを巻き解く。使用済みの
染料リボンは巻取スプール16に巻付け、該スプール16は印刷後に染料リボンと被
転写シートとを分離するのに価値ある程に十分な一定の低トルク下に保持される
。３色を順次に印刷し、熱盤ローラー18は全体に亘って同じ方向（右回りに）に
回転し続ける。プリントの長さは被転写シート20が熱盤の回りを快適に取り巻く
ように熱盤18の円周よりもわずかに短かい。
最後の色を印刷した後に、感熱ヘッドを引込め、こうして染料リボンは被転写
シートに対してもはやつまむ必要はなく、保持クリップ28は解放される。被転写
シートは図面に示した通り出口ローラー38を通って自由に移動するものである。
これらの低い負荷条件下で染料リボンと
被転写シートとの間で過度の摩擦が存在するならば、その時は被転写シートの前
進運動が該摩擦作用により妨害される。何故ならば熱盤の駆動力は所望の進行方
向に対して接線方向であるからであり、被転写シートはたわみしかも尚更に接触
領域を増大させるからである。これによって、ばね押しアーム24上のローラー26
からの圧力は被転写シートを駆動するのに十分な把持力を与えないので、被転写
シート20は静止したまゝであり然るに熱盤18は被転写シートの下を移動するよう
な高い制動力が生ずる。それ故被転写シートは出口駆動ローラー30に到達せず、
これによってプリンターを目詰りさせる。
この問題に対する解決は次の実施例に例証される。実施例１
一連の染料担持シート実験試料を製造するに当って、製品名K203Eとしてダイ
アホイル−ヘキスト社により形成された厚さ4.5μｍのポリエチレンテレフタレ
ートシートを次の組成のシアン染料被覆溶液で被覆する：
シアンＣ１〔３−アセチルアミノ−４−（３−
シアノ−５−フェニルアゾチオフェニル−２−
イルアゾ）−Ｎ，Ｎ−ジエチルアニリン〕 1.25w/v%
シアンＣ２（ＣＩソルベントブルー63） 5.0w/v%
ポリビニルブチラール（結合剤） 3.75w/v%
テトラヒドロフラン(THF)溶剤 100ml
添加剤 後記の通りw/v
用いた添加剤は次の通りである：
１．テゴマー6440、α，ω−ヒドロキシ有機官能性ポリカプロラクトン−ポリ
ジメチルシロキサン共重合体、ＴＨゴールドシュミット社製
２．テゴマー2311、ポリジメチルシロキサン、ＴＨゴールドシュミット社製（
比較の目的で使用）
３．パラフィンワックス（比較の目的で使用）
12gの湿時被覆重量を与えるNo.２、線巻きメイア（Mayer）バーを用いてシア
ン染料組成物を全て手塗りした。次いで被覆層をヘアードライアーで乾燥させ次
いで110℃で30秒間オーブンに配置した。
各々の染料シートの試料を平坦なガラス板に強固に固定した。ポリエステル被
転写被覆層で被覆したポリエチレンテレフタレートシートよりなる被転写シート
を、プリンター熱盤の曲率と同等な曲率を有し且つ0.3Ｎの降下力に対応するプ
リンター内の条件を擬似するに適当な重量を有するソリ形(sled)に固定した。こ
のソリ形を被転写被覆層表面と共に染料被覆層表面と接触させておき、インスト
ロンフォースゲージを取付けた。染料シート上の被転写シートを抜取るに要する
力（ニュートン）を測定した。結果を表１に示す。 パラフィンワックスは処理系の摩擦特性を増大すると思われ、従って摩擦低減
添加剤としては不適当であると思われる。テゴマー6440とテゴマー2311との両方
は摩擦を有意な程に低下させる。実施例２
テゴマー2311とテゴマー6440とを用いて一連の同様な実験を行なって染料シー
トの製造後の種々の相異なる時間での摩擦力を試験し且つシアン染料組成物中の
添加剤の経時安定性を試験した。
結果を表２に示す。
テゴマー2311はかくして、８日間の時間尺度に亘って経時的に摩擦を低減させ
次いで摩擦を増大させながら、幾分不安定な処理系を製造すると思われる。対照
的に、テゴマー6440は摩擦が測定した時間枠に亘って有意な程に変化しない安定
な処理系を製造した。長期の試験ではテゴマー6440が少なくとも１年の時間規模
に亘っても安定であることを示した。テゴマー6440はかくして摩擦の低減を調節
でき、きわめて低濃度で有効であり、染料シートの安定性を損なわない。同様な
性能は密に関連する材料、テゴマー6420及び6460からも予期されるものである。実施例３
テゴマー6440を含有する染料担持シートの供給特性を更に試験するために、イ
エローパネルとマゼンタパネルとシアン染料パネルとの連続配列を有する一連の
工場被覆した染料リボンを製造した。
実施例１に記載した如き染料組成物を用いながら、種
々の量のテゴマー6440をシアンパネルのみに含有させた。相異なる染料を有する
が、テゴマー6440を含有しない同様な染料組成物をイエローパネル及びマゼンタ
パネルについて用いた。
リボンは直接グラビア塗布により本体12gsmの湿時被覆重量（塗布量）で被覆
した。温風を大体100℃で被覆済み表面上に吹き当てて被覆層を乾燥させる。次
いでリボンを大体30秒間110℃でオーブン中に配置した。この工場被覆と実施例
１に記載した手塗りとの間の主たる差異は乾燥される前の湿時被覆層の滞留時間
であり；工場被覆では滞留時間は大体１秒であり、手塗りついては滞留時間は容
易に10倍程長くできしかも被覆層はヘアードライアーを結局は用いる時間まで実
質上乾燥させ得る。
摩擦の測定は実施例１の如く実施し、染料リボンをまた用いてソニーUP-5500
プリンター中でポリエステル被転写被覆層を有する被転写シートを印刷した。
結果を表３に示す。 手塗り試料と工場被覆した試料との作用には既知の差異がある。これは得られ
た実際の摩擦測定値に反映される。
0.05w/v%のテゴマー6440を用いて良好な結果が得られることが見られる。Description: TECHNICAL FIELD The present invention relates to a thermal transfer (TTP) dye-carrying sheet. BACKGROUND ART Dye diffusion thermal transfer is a general term for a method of transferring one or more thermally transferable dyes from a dye-bearing sheet to a receiving sheet in response to a thermal stimulus. With a dye-bearing sheet comprising a thin support carrying a dye-coating layer (die coat) containing one or more such dyes spread evenly over the entire printing area of the dye-bearing sheet, the printing is carried out by the dye-bearing sheet. This can be done by heating selected individual areas of the sheet, during which printing is performed while pressing the dye coating layer against the sheet to be transferred. The shape of the pattern to be transferred is determined by the number and position of the individual areas of the die sheet to be heated. A complex image can be composed of many very small pixels (pixels) densely arranged with each other, and the resolution of the finally obtained image is determined by the number, size and spacing of such pixels. Full-color prints can be produced by sequentially printing variously colored dye coating layers in a similar manner. Thermal stimuli are typically generated by thermal printing heads having a matrix of tiny heating elements (typically six or more per mm) that are selectively energized to transfer individual pixels. Is done. Hard copies of these images can be made by programming the printhead to respond to electronic signals representing single or full color images (eg, images from video cameras, electronic still cameras or computers). Alternatively, the thermal stimulus may be generated by a laser beam scanning the dye coating layer in a raster pattern, the intensity of the laser beam being adjusted in response to the electronic signal to transfer individual pixels. Usually, the dye-carrying sheet is typically in the form of a ribbon made of polyethylene terephthalate, in which the variously colored dye coating layers are arranged in a repeating arrangement along the ribbon, each individual transversely to the axis of the ribbon. Present in the form of stripes, the printing of three color dyes (yellow, magenta and cyan) moves the dye ribbon axially with respect to the transferred sheet and whatever means is used to generate the thermal stimulus It is implemented by having Each dye coating or die coat usually comprises a heat transferable dye and a binder, typically a vinyl polymer such as polyvinyl butyral or polyvinyl chloride or a cellulosic polymer such as ethyl cellulose. The receiving or receiving sheet usually includes a support having on one side a dye receiving surface on which the dye is thermally transferred and retained. The dye receiving surface can be provided on only one side of the support. However, the transferred sheet typically includes a support bearing a receiving layer that exhibits a dye-receiving surface. The receiving layer typically includes a dye-receiving polymer, a crosslinking agent, and a release system. Suitable materials for the dye receiving polymer are polyester or polyvinyl chloride. During the printing process, the dye-carrying sheet and the transferred sheet are held together under pressure while undergoing a heating / cooling cycle. This tends to fuse the two surfaces of both sheets together, and it is the job of the release system to ensure that the surfaces release cleanly after printing. However, even materials that provide clean separation have high residual friction, causing problems with transferred sheets that cannot be fed from a printer after image formation. This is because the frictional force between the dye-carrying sheet and the transferred sheet is large enough to overcome the driving force that feeds the transferred sheet through the printer. The release system can be applied to the transferred sheet as a separate coating layer, but a low surface energy material, such as silicone or the like, applied as part of the transferred coating layer and usually chemically bonded as part of the crosslinked structure More usually it is a polyfluorinated compound. By increasing the amount of low surface energy material, the friction between the dye-carrying sheet and the transferred sheet can be reduced to very low values, but this may otherwise be used to write images, for example. This has the undesirable consequence of reducing the ability of the transferred sheet to receive ink from a ballpoint pen. This type of lack of writability is a particularly serious deficiency, for example if the image forms part of a medical record and if the physician wants to emphasize certain findings. EP 0227002 describes various release agents for incorporation into the dye layer of the dye-supplying component to facilitate clean separation of the dye-supplying component and the dye-receiving component after processing. DISCLOSURE OF THE INVENTION According to one aspect of the present invention, there is provided a heat transfer dye-carrying sheet comprising a support having a dye coating layer containing a heat transferable dye on one surface of the support, wherein at least one of the surfaces of the support is provided. A thermal transfer dye-carrying sheet partially provided with a copolymer of polycaprolactone and polydimethylsiloxane is provided. It has been found that the presence of the copolymer can significantly reduce the friction between the surface of the dye-carrying sheet and the transferred sheet significantly. The copolymer is typically conveniently incorporated into a dye coating that also contains a polymeric binder. That is, in another aspect, the present invention comprises a support having on one surface thereof a dye coating layer comprising a heat transferable dye, a polymeric binder, and a copolymer of polycaprolactone and polydimethylsiloxane. A heat transfer dye-carrying sheet is provided. The frictional action between the dye-carrying sheet and the transferred sheet is only relevant when printing is completed and when the transferred sheet is about to be removed from the printer, thus including a friction reducing material in all dye coating layers. However, it is only necessary to include a friction reducing material in the last part (usually cyan) or downstream of the last part of the dye-carrying sheet printed in each arrangement, or alternatively, for example, dyes The overlay or dedicated panel of the carrier sheet may include a friction reducing material. According to another aspect of the present invention, there is provided a support in which, on one surface of the support in the form of a ribbon, a dye-coating layer in the form of individual stripes transverse to the axis of the ribbon is repeated. A heat transfer dye-carrying sheet, wherein each dye coating layer comprises a heat transferable dye and a polymeric binder, and at least the last dye coating layer to be used in each arrangement also comprises polycaprolactone or polycaprolactone. A thermal transfer dye-carrying sheet is also provided that also contains a copolymer of dimethylsiloxane. The last dye coating to be used in each arrangement is generally cyan. Copolymers of polycaprolactone and polydimethylsiloxane are commercially available from TH Goldschmidt, for example, as Tegomer 6420, 6440 or 6460 (Tegomer is a trade name). Different tegomer materials are chemically and structurally similar, but differ in molecular weight. Mixtures of suitable copolymers may also be used. The copolymer is conveniently present in an amount ranging from 0.001 to 1 w / v% of the dye composition, preferably from 0.01 to 0.1 w / v%. Good results are obtained with an amount of 0.05 w / v% of tegomer 6440 in the cyan dye composition. The dye-carrying sheet can otherwise have the generally customary composition and can be manufactured in a known manner. The coefficient of friction between the surface of the dye-carrying sheet and the sheet to be transferred is preferably about 1.0 or less, more preferably about 0.9 or less, and may be about 0.5 or less. The present invention will be further described by way of example in the following examples and with reference to the accompanying drawings, which are sectional illustrations of parts of a printer. Detailed Description of the Drawings Referring to the drawings, the ink cassette comprises a cassette body 10 containing a dye ribbon 12 extending between a supply spool 14 and a take-up spool 16. Dye ribbon 12 comprises a repeating arrangement of dye coating layers in the form of stripes extending within the width of the ribbon as described above, each arrangement comprising a yellow panel, a magenta panel, and then a cyan panel. Wherein each panel comprises a dye coating of the associated color. The cassette is positioned so that the ribbon between the spools extends across the cylindrical hot platen roller 18. The transfer sheet 20 is supplied onto the surface of the hot plate through a gap between the fixed guide 22 and a spring pressing arm 24 carrying a pair of rollers 26. The winding exit of the sheet to be transferred is held in place by a holding clip 28. The hot platen 18 is rotatably driven to convey the transfer sheet to an image forming position directly below the first dye panel or directly below the coating layer of the dye ribbon 12, and the transfer sheet 20 is moved under the rollers 26 of the arm 24. Is made smooth by the progress of. Imaging is performed by an operated thermal printhead (not shown) through apertures (not shown) in the cassette, which print the dye ribbon 12 against the transfer sheet 20. Moved to pinch. During printing, the rotation of the hot platen 18 and the frictional force between the dye ribbon and the sheet to be transferred (held together by the thermal head) move the dye ribbon as a ribbon with the sheet to be transferred, and printing proceeds. Unwinds the dye ribbon from the supply spool 14 as needed. The used dye ribbon is wrapped around a take-up spool 16 which is maintained under a constant low torque sufficient to separate the dye ribbon and the transferred sheet after printing. The three colors are sequentially printed, and the hot platen roller 18 continues to rotate in the same direction (clockwise) throughout. The length of the print is slightly shorter than the circumference of the hotplate 18 so that the transferred sheet 20 comfortably surrounds the hotplate. After printing the last color, the thermal head is retracted, so that the dye ribbon no longer needs to be pinched against the transferred sheet, and the retaining clip 28 is released. The transfer sheet freely moves through the exit roller 38 as shown in the drawing. If there is excessive friction between the dye ribbon and the transferred sheet under these low load conditions, then the forward movement of the transferred sheet is impeded by the friction action. This is because the driving force of the hot platen is tangential to the desired direction of travel, and the transferred sheet bends and further increases the contact area. As a result, the pressure from the roller 26 on the spring-pressed arm 24 does not provide a sufficient gripping force to drive the transfer sheet, so that the transfer sheet 20 remains stationary and the hot platen 18 A high braking force is generated such as moving under the seat. Therefore, the sheet to be transferred does not reach the exit driving roller 30, thereby clogging the printer. The solution to this problem is illustrated in the following example. EXAMPLE 1 In preparing a series of experimental dye-carrying sheets, a 4.5 μm thick polyethylene terephthalate sheet formed by Diafoil-Hoechst under the product name K203E was coated with a cyan dye coating solution of the following composition: : Cyan C1 [3-acetylamino-4- (3-cyano-5-phenylazothiophenyl-2-ylazo) -N, N-diethylaniline] 1.25 w / v% cyan C2 (CI solvent blue 63) 5.0 w / v% polyvinyl butyral (binder) 3.75 w / v% tetrahydrofuran (THF) solvent 100 ml Additives As described below w / v Additives used are as follows: 1. Tegomer 6440, α, ω-hydroxy organofunctional polycaprolactone-polydimethylsiloxane copolymer, manufactured by TH Goldschmidt 2. Tegomer 2311, polydimethylsiloxane, manufactured by TH Goldschmidt (used for comparison purposes) Paraffin wax (used for comparative purposes) All of the cyan dye compositions were hand painted using a No. 2, wire wound Mayer bar giving a wet coat weight of 12 g. The coating was then dried with a hair dryer and placed in an oven at 110 ° C. for 30 seconds. A sample of each dye sheet was firmly fixed to a flat glass plate. A transfer sheet made of a polyethylene terephthalate sheet coated with a polyester transfer coating layer has a curvature equivalent to the curvature of the printer hot platen, and has an appropriate weight to simulate conditions in the printer corresponding to a 0.3 N drop force. It was fixed in a sled shape (sled) with. This sled was brought into contact with the surface of the dye coating layer together with the surface of the coating layer to be transferred, and an Instron force gauge was attached. The force (Newton) required to remove the transfer sheet on the dye sheet was measured. Table 1 shows the results. Paraffin waxes appear to increase the frictional properties of the treatment system and therefore appear to be unsuitable as friction reducing additives. Both Tegomer 6440 and Tegomer 2311 reduce friction significantly. Example 2 A series of similar experiments were conducted using Tegomer 2311 and Tegomer 6440 to test the frictional forces at various times after the preparation of the dye sheet and to stabilize the additives over time in the cyan dye composition. Sex was tested. Table 2 shows the results. Tegomer 2311 thus appears to produce a somewhat unstable treatment system, with reduced friction and then increased friction over time over an eight day time scale. In contrast, Tegomer 6440 produced a stable system in which friction did not change significantly over the measured time frame. Long-term studies have shown that Tegomer 6440 is stable over a time scale of at least one year. Tegomer 6440 can thus control the reduction of friction, is effective at very low concentrations, and does not impair the stability of the dye sheet. Similar performance is expected from the closely related materials, Tegomer 6420 and 6460. Example 3 To further test the feed characteristics of a dye-bearing sheet containing Tegomer 6440, a series of factory-coated dye ribbons having a continuous arrangement of yellow, magenta, and cyan dye panels were prepared. While using the dye composition as described in Example 1, various amounts of Tegomer 6440 were included in the cyan panel only. Similar dye compositions with different dyes but without Tegomer 6440 were used for the yellow and magenta panels. The ribbon was directly coated by gravure with a wet coating weight (application amount) of 12 gsm. Hot air is blown onto the coated surface at approximately 100 ° C. to dry the coating. The ribbon was then placed in an oven at 110 ° C. for approximately 30 seconds. The main difference between this factory coating and the handcoat described in Example 1 is the dwell time of the wet coating layer before it is dried; The time can easily be increased by a factor of 10 and the coating layer can be substantially dried until the hair dryer is eventually used. The measurement of friction was carried out as in Example 1, and a dye transfer ribbon was used to print a transfer sheet having a polyester transfer coating layer in a Sony UP-5500 printer. Table 3 shows the results. There are known differences in the effects of hand painted and factory coated samples. This is reflected in the actual friction measurements obtained. It can be seen that good results are obtained with 0.05 w / v% of Tegomer 6440.
【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項
【提出日】平成１１年３月１６日（１９９９．３．１６）
【補正内容】
請求の範囲
１．支持体の１表面上に、熱転写性染料を含有する染料被覆層を有する支持体
を有してなる熱転写染料担持シートであって、ポリカプロラクトンとポリジメチ
ルシロキサンとの共重合体を前記支持体表面の少なくとも一部に設け、該共重合
体は染料組成物の0.001〜１w/v%の範囲の量で存在する熱転写染料担持シート。
２．支持体の１表面上に、熱転写性染料と重合体状結合剤とポリカプロラクト
ン及びポリジメチルシロキサンの共重合体とを包含してなる染料被覆層を有する
支持体を有してなる熱転写染料担持シートであって該共重合体は染料組成物の0.
001〜１w/v%の範囲の量で存在する熱転写染料担持シート。
３．リボンの形での支持体の１表面上に、リボンの長さに対して横方向の個々
に別個の縞模様の形の染料被覆層が反復配列されている支持体を有してなる熱転
写染料担持シートであってしかも各々の染料被覆層は熱転写性染料と重合体状結
合剤とを包含してなり、各々の配列で用いるべき少なくとも最後の染料被覆層は
またポリカプロラクトンとポリジメチルシロキサンとの共重合体を含有し且つ該
共重合体は染料組成物の0.001〜１w/v%の範囲の量で存在する、熱転写染料担持
シート。
４．共重合体はシアン染料を含有してなる染料被覆層中に配合される請求の範
囲２又は３記載の染料担持シート。
５．共重合体はテゴマー6420、テゴマー6440及びテゴマー6460から選択される
請求の範囲１〜４の何れかに記載の染料担持シート。
６．共重合体は染料組成物の0.01〜0.１w/v%の範囲の量で存在する請求の範囲
１〜５の何れかに記載の染料担持シート。
７．共重合体はテゴマー6440を含有してなり、しかもシアン染料組成物の約0.
05w/v%の量で存在する請求の範囲６記載の染料担持シート。[Procedure of Amendment] Article 184-8, Paragraph 1 of the Patent Act
[Submission date] March 16, 1999 (March 16, 1999)
[Correction contents]
The scope of the claims
1. Support having on one surface of the support a dye coating layer containing a heat transferable dye
A heat transfer dye-carrying sheet comprising: polycaprolactone and polydimethylene.
Providing a copolymer with siloxane on at least a part of the surface of the support;
A thermal transfer dye bearing sheet wherein the body is present in an amount ranging from 0.001 to 1% w / v of the dye composition.
2. On one surface of the support, a heat transferable dye, a polymeric binder and polycaprolactone
And a copolymer of polydimethylsiloxane and a dye coating layer.
A thermal transfer dye-carrying sheet having a support, wherein the copolymer is a 0.1% dye composition.
Thermal transfer dye carrying sheet present in an amount in the range of 001 to 1 w / v%.
3. On one surface of the support in the form of a ribbon, the individual transverse to the length of the ribbon
Comprising a support in which a separate dye-coated layer in the form of stripes is repeatedly arranged
A dye-carrying sheet, and each dye-coating layer is polymerized with a heat transferable dye.
At least the last dye coating layer to be used in each arrangement
It also contains a copolymer of polycaprolactone and polydimethylsiloxane, and
The copolymer is present in an amount ranging from 0.001 to 1 w / v% of the dye composition, with the thermal transfer dye loaded
Sheet.
4. Claims wherein the copolymer is incorporated into a dye coating layer comprising a cyan dye.
4. The dye-carrying sheet according to box 2 or 3.
5. The copolymer is selected from Tegomer 6420, Tegomer 6440 and Tegomer 6460
A dye-carrying sheet according to any one of claims 1 to 4.
6. Claims wherein the copolymer is present in an amount ranging from 0.01 to 0.1% w / v of the dye composition.
6. The dye-carrying sheet according to any one of 1 to 5.
7. The copolymer comprises Tegomer 6440, and about 0.1% of the cyan dye composition.
The dye-carrying sheet according to claim 6, which is present in an amount of 05 w / v%.