JP2002500896A - 治療標的の同定法 - Google Patents

治療標的の同定法

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JP2002500896A
JP2002500896A JP2000528722A JP2000528722A JP2002500896A JP 2002500896 A JP2002500896 A JP 2002500896A JP 2000528722 A JP2000528722 A JP 2000528722A JP 2000528722 A JP2000528722 A JP 2000528722A JP 2002500896 A JP2002500896 A JP 2002500896A
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cell
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ロバーツ,ブルース・エル
シャンカラ,スリニヴァス
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6809Methods for determination or identification of nucleic acids involving differential detection

Abstract

(57)【要約】 本発明は細胞の表現型を「機能的遺伝子型」、すなわち細胞内で発現する塩基配列の一群と関係づける方法を広く供給する。加えて、本発明は治療上関連性のある遺伝子および遺伝子産物を識別するための方法を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は1998年1月26日、1998年3月13日および1998年10
月5日に各々提出された仮出願番号60/100,436;60/077,85
3;および60/103,230、すなわち本開示中に参考事項として挙げられ
れている内容について、米国35 U.S.C 119(e)の規定により、優
先権を主張する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は分子生物学、細胞生物学および免疫学の分野に属する。さらに詳細に
は、本発明は細胞の表現型をその遺伝子発現様式と関連付け、および新たな治療
標的を同定する機能ゲノム学の技術を使用する。
【0003】
【従来の技術】
近く全ヒトゲノム塩基配列が獲得されることにより遺伝子およびゲノムの構造
および組織の情報という富が提供されるだろう。この遺伝子情報の莫大な富をヒ
トの疾患の予知および治療に使用するために、データの解析法を開発することが
次の段階である。特に、異なる細胞間の、または同細胞の異なる病理段階間の異
なる遺伝子発現の全体的な様式を同定可能とするような方法が要求されている。
この型の方法はしばしば機能ゲノム学と呼ばれる。
【0004】 いかなる時点においても細胞内に存在する多くの、しかし全てではない遺伝子
が発現されていることはよく知られている。生物学の基本的な疑問はどの遺伝子
が転写されているかということおよび異細胞間における転写産物の相対量の知識
を必要とする。典型的には、遺伝子がいつおよびどの程度の量発現されるか解析
されるのは、一度に一遺伝子についてである。
【0005】 よって、細胞における全ての発現遺伝子の同定およびこれらの遺伝子の発現程
度に関する情報は活性化、分化、老化、ウィルスの転換、形態発生および体細胞
分裂等の多くの細胞過程の研究を容易にすると考えられる。同または異環境刺激
下におけるある特定の細胞または様々な個体または種由来の同細胞の発現遺伝子
の比較は細胞の分子生物学に価値ある知識を提供する。
【0006】 したがって、他の細胞に対する特定の細胞の発現遺伝子の比較を提供する方法
は非常に価値があると考えられる。本発明は他と比較してある細胞に異なって発
現されている治療関連遺伝子を同定するための方法を提供する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は概ね細胞の表現型を「機能的な遺伝子型」すなわち細胞において発現
された塩基配列の型と関連付ける方法を提供する。さらに、本発明は治療関連遺
伝子および遺伝子産物を同定する方法を提供する。 本発明はまたコンピューター関連システムおよび方法をも提供する。より詳細に
は、本発明は自動的に細胞試料から遺伝子標識のデータベースを産出し、細胞か
らの標識数からさらなる試行および解析のための有意な候補を抽出するためのデ
ータベースを使用するシステムおよび方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
様々な出版物、特許および開示されている特許明細書は個々の引用により参照
とされている。これらの出版物、特許および開示されている特許明細書の開示は
、本発明が関係する当該分野の現状をより完全に記載するために本開示中に参考
事項により編入される。
【0009】 本発明は選択された表現型に関与する遺伝子を同定する方法を提供する。その
ような遺伝子の塩基配列の知識はまた当業者にその遺伝子のタンパク質産物の配
列および構造を提供する。望ましい態様において、遺伝子および/またはその産
物の機能は選択された表現型について原因となるかまたは何らかの点で関与する
と考えられる。
【0010】 本発明の実施は、特別の記述がない場合は、当該技術分野における分子生物学
、微生物学、細胞生物学および組み変えDNAの従来の技術を使用すると考えら
れる。Sambrook,Fritsch and Maniatis,MOL
ECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL第2
版(1989);CURRENT PROTOCOLS IN MOLECUL
AR BIOLOGY(F.M.Ausubel et el.eds.,(1
987));the series METHODS IN ENZYMOLO
GY(Academic Press,Inc.):PCR 2:A PRAC
TICAL APPROACH(M.J.MacPherson,B.D.Ha
mes and G.R.Taylor eds.(1995))and AN
IMAL CELL CULTURE(R.I.Freshney,ed.(1
987)).等参照。 定義 本明細書および特許請求範囲中で使用される場合、単数形の名詞は文脈に明確
に述べていない限り複数を含む。例えば、「細胞」という語は複数の細胞やそれ
らの混合物を含む。
【0011】 「ポリヌクレオチド」および「核酸分子」という語は何らかの長さの核酸の多
量体型を示すのに互換的に使用される。ポリヌクレオチドはデオキシリボ核酸、
リボ核酸および/またはそのアナログを含む可能性がある。核酸はいずれかの三
次元構造を有し得、既知または未知の機能を果たし得る。「ポリヌクレオチド」
という語は例えば、一本鎖、二本鎖および三重らせん分子、遺伝子または遺伝子
断片、エキソン、イントロン、mRNA、tRNA、rRNA、リボザイム、c
DNA、組み変えポリヌクレオチド、枝分かれポリヌクレオチド、プラスミド、
ベクター、いずれかの塩基配列の単離DNA、いずれかの塩基配列の単離RNA
、核酸プローブおよびプライマーを含む。核酸分子は修飾核酸分子をも含む可能
性がある。
【0012】 「異なって発現された」という語は対照細胞より多くまたは少なく発現されて
いるか、または対照細胞では発現されていないところで発現されているか、また
は対照細胞では発現されているところで発現されていないかのいずれかである細
胞または組織における核酸の塩基配列を言及する。
【0013】 「オリゴヌクレオチド」は約5から100塩基の一本鎖または二本鎖DNAの
ポリヌクレオチドを言及する。オリゴヌクレオチドはオリゴマーまたはオリゴと
しても知られ、遺伝子から単離されるかまたは当該分野において知られる方法に
より化学合成されうる。[遺伝子」は古典的な意味でゲノムまたは染色体内の特
別な位置(場所)を占める遺伝的な単位であり、組織の表現型に一つ以上の特異
的な効果を有する単位であり、様々な対立遺伝子型に突然変異可能な単位であり
、他の単位等と組み変わる単位である。以下の三種のポリヌクレオチドが現在で
は認識されている。(1)mRNAに転写され、そしてポリペプチド鎖に翻訳さ
れる構造遺伝子、(2)直接的に使用されるrRNAまたはtRNA分子に翻訳
される構造ポリヌクレオチド、(3)転写はされないが、DNA複製および転写
に含まれる酵素または他のタンパク質の認識部位を提供する調節塩基配列。
【0014】 「プライマー」は酵素媒介の核酸合成の開始のための3’ヒドロキシル末端を
提供するたいてい一本鎖のオリゴヌクレオチドを言及する。プライマー塩基配列
は鋳型の正確な塩基配列を反映する必要はない。「PCRプライマー」は、Ta
qポリメラーゼ等の熱安定性なポリメラーゼ、および二つのオリゴヌクレオチド
プライマー(一方は増幅される配列の一端にあるプラス鎖に相補的であり、他方
は他端のマイナス鎖に相補的である)を使用してDNA塩基配列を増幅する方法
である「ポリメラーゼ鎖反応」または「PCR」において使用されるプライマー
を言及する。新たに合成されたDNA鎖は同じプライマー配列の付加的な鋳型と
して連続的に供給されうるので、プライマーのアニーリング、鎖の伸長および解
離の連続的な回転は望む塩基配列の対数的および高度に特異的な増幅を産生する
。PCRはまたDNA試料中の定義された塩基配列の存在を検出するためにも使
用されうる。
【0015】 「塩基配列タグ」または「SAGEタグ」はメッセンジャーRNAにおけるあ
る位置に生じる一般的に約20ヌクレオチド以下の短い塩基配列である。タグは
対応する転写産物およびそれる転写元の遺伝子を同定するために使用されうる。
「ダイタグ」は二つの塩基配列タグの二量体である。
【0016】 「cDNA」という語は相補DNA、すなわち細胞または組織に存在する逆転
写酵素等の酵素によりcDNAに作られるmRNAに相当する。「cDNAライ
ブラリー」は細胞または組織に存在し、逆転写酵素でcDNAに全て転換され、
そして「ベクター」(外来DNAの付加後に複製し続けうる他のDNA分子)に
挿入された全てmRNAの収集物に対応する。例えばライブラリーのベクターは
バクテリオファージ(ファージとしても知られる)、バクテリアに感染するウィ
ルス、例えばラムダファージを含む。ライブラリーによって関心のある特異的な
cDNA(つまりmRNA)について調べることが可能である。
【0017】 「免疫効果細胞」という語は抗原に結合しおよび免疫反応を媒介することが可
能な細胞を言及する。これらの細胞は、T細胞、B細胞、単核白血球、マクロフ
ァージ、NK細胞および毒性Tリンパ球(CTLs)、例えばCTL系、CTL
クローン、および腫瘍、炎症または他の浸潤由来のCTLを含むが、これに限ら
ない。特定の疾患組織は特異的な抗原を発現しこれらの抗原に特異的なCTLが
同定される。例えば、色素細胞腫の約80%はGPー100として知られている
抗原を発現する。
【0018】 本明細書中で記載されている「Tリンパ球」という語は、典型的には抗CD3
モノクローナル抗体を適した標識技術との組み合わせで使用することにより検出
される表現型的にCD3+であるリンパ球を意味する。本発明のTリンパ球はま
た一般的にCD4、CD8または両方に対して陽性である。
【0019】 本明細書中で使用されている際は、「制限エンドヌクレアーゼ」および「制限
酵素」という語は認識部位または認識核酸塩基配列と呼ばれる特異的な二本鎖の
DNA塩基配列に結合し、およびその特異的な認識部位にあるまたは近辺の二本
鎖DNAを切断する細菌性酵素を言及する。「IIS型」制限エンドヌクレアー
ゼは認識部位から定義された距離(20塩基まで離れ得る)で切断する。エンド
ヌクレアーゼは当業者に知られている。(Current Protocols
in Molecular Biology,第2巻,1995,Ed.Au
subel et al.,Greene Publish.Assoc.& Wiley Interscience,Unit 3.1.15;New E
ngland Biolabs Catalog,1995等参照)。「ナイー
ブ(未処理)」細胞は抗原に一度もさらされていない細胞である。
【0020】 「培養」という語は細胞または組織の様々な種の培地上または内でのインビト
ロでの生殖反応を言及する。培養液において生育した細胞の子孫は親細胞と完全
に同一ではない(形態学的に、遺伝学的にまたは表現型的に)可能性もあること
は理解される。「増殖した」とはいかなる細胞増殖または分裂も意味する。
【0021】 「被検者」は脊椎動物、好ましくはほ乳動物、さらに好ましくはヒトである。
ほ乳動物はネズミ、類人猿、ヒト、家畜動物、競技動物および愛玩動物を含むが
、これに限定されない。
【0022】 「宿主細胞」または「受容細胞」はベクターまたは外因性の核酸分子、ポリヌ
クレオチドおよび/またはタンパク質が合併したものの受体となりうるまたはな
っているいずれかの個体の細胞または細胞培養を含むことを意図する。それはま
た、単一細胞の子孫を含むことも意図し、その子孫は生来の、偶然のまたは意図
的な突然変異のためその起源の親細胞と(形態学においてまたはゲノムまたは全
DNA相補において)完全に同一である必要はないかもしれない。細胞は原核生
物または真核生物であることができ、および細菌性細胞、酵母細胞、動物細胞お
よびほ乳細胞、例えばネズミ、ラット、類人猿またはヒトを含むが、これに限定
されない。「抗体」は抗原と結合可能な免疫グロブリン分子である。本明細書中
で使用されている際は、その語は完全な免疫グロブリン分子だけでなく、要求さ
れた特異性の抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の抗イディオタイプ型抗体
、突然変異体、断片、融合タンパク質、ヒト化タンパク質および修飾をも包含す
る。
【0023】 「抗体複合体」は抗体(上記で定義した)およびその結合相手またはリガンド
との組み合わせである。 天然抗原はポリペプチド、タンパク質または抗原決定基を含む断片であり、基
質の免疫応答を誘導する。
【0024】 「単離した」という語は成分、細胞およびその他から分離することを意味し、
そこにおいてはポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体
またはその断片が天然には通常結合している。当業者に明らかなように、非天然
に生じるポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体または
その断片は天然に生じる対応物からそれを区別する「単離」を必要としない。さ
らに、「濃縮した」「分離した」または「希釈した」ポリヌクレオチド、ペプチ
ド、ポリペプチド、タンパク質、抗体またはその断片は、濃度または体積当たり
の分子数が天然に生じる対応物よりもより「濃縮され」またはより「分離され」
ていないという点で天然に生じる対応物から区別可能である。一次塩基配列にお
いてまたは例えば、グリコシル化の様式によって天然に生じる対応物と異なるポ
リヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体またはその断片は
その一次塩基配列または選択的にグリコシル化の様式等の他の特徴によって天然
に生じる対応物と区別できるため単離体で存在する必要はない。本明細書中に開
示されている各々の発明に対して明白に述べてはいないが、下記に開示された各
構成物に対しておよび適切な条件下の全ての上記の具体例が本発明により提供さ
れたことは理解されうる。よって、非天然的に生じるポリヌクレオチドは単離さ
れた天然に生じるポリヌクレオチドとは別のものとして提供される。細菌性細胞
において産生されたタンパク質は真核生物細胞(そこでは天然に産生される)か
ら単離された天然に生じるタンパク質とは別のものとして提供される。
【0025】 細胞の「分離した」または「濃縮した」集団は天然に結合している細胞および
物質から「十分に遊離して」いる。「十分に遊離して」または「十分に精製され
て」いるということは少なくとも集団の50%、好ましくは少なくとも70%、
さらに好ましくは少なくとも80%、およびさらにより好ましくは少なくとも9
0%が望む細胞型であることを意味する。
【0026】 「組成物」は活性剤および、補助薬等の不活性な(例えば、検出可能成分、固
体支持または標識剤)または活性な他の化合物または組成物の組み合わせを意味
する。
【0027】 「製薬組成物」はインビトロ、インビボまたはエクスビボの診断または治療に
使用するのに適した組成物をつくる、不活性または活性な担体と活性化剤の組み
合わせを含む傾向がある。
【0028】 本明細書中で使用されている際は、「製薬学的に受容可能な担体」という語は
、りん酸緩衝生理食塩水、水、油/水または水/油エマルジョン等のエマルジョ
ン、および様々な型の湿潤剤等のいずれかの基本的な製薬担体を包含する。組成
物はまた安定化剤および防腐剤も含むことが可能である。担体、安定化剤および
補助薬の例は、Martin,REMINGTON’S PHARM.SCI.
,第15版(Mack Publ.Co.,Easton(1975))参照。 「有効量」は有益または望ましい結果をもたらすのに十分な量である。有効量
は一回以上の投与、適用または投薬において投与されることが可能である。
【0029】 下記により詳細に記載されるように、本方法は選択された表現型を単一細胞、
複数細胞、組織に与えるかまたは与えるのに関与し、または潜在的な治療標的を
提示することに関与するポリヌクレオチド断片又は遺伝子を同定する。本方法は
対照細胞に比べて試料細胞では異なって発現されている遺伝子を表す特有のポリ
ヌクレオチドを同定することを要求する。ある態様において、特有のポリヌクレ
オチドに相当する遺伝子は同定およびクローン化され、それによって、試料細胞
に選択された表現型を与える、または選択された表現型の原因ではないが選択さ
れた表現型に関連している遺伝子の塩基配列および正体を提供する。特有のポリ
ヌクレオチドは、差異的に対照細胞に比べて試料細胞では過剰発現または発現量
が低下している遺伝子を象徴するか、またはそれに相当するか、またはその断片
である可能性がある。一つより多い試料細胞型を一つの対照細胞と比較し得、ま
たは、一つより多い対照細胞型を一つの試料細胞と比較しうる。治療標的は本明
細書中に開示されている方法を用いて同定されうる。これらのポリヌクレオチド
と遺伝子にコードされているポリペプチドとタンパク質はさらに産生され、単離
され特性分析されることが可能である。
【0030】 ある態様においては、本方法は一つ以上の分泌された生物因子および/または
該因子またはその断片をコードする遺伝子を同定するのに有用である。本方法は
、因子を分泌する一つ以上の試料細胞およびその因子を分泌しない一つ以上の対
照細胞を提供すること;試料細胞における遺伝子発現を表すポリヌクレオチドの
組を得;対照細胞における遺伝子発現を示すポリペプチドの組を得;および試料
細胞に共通するが対照細胞において存在しないかまたは低い程度で発現されてい
る特有のポリヌクレオチドを一つ以上同定することの段階を含む。最終的に、特
有のポリヌクレオチドに相当する遺伝子を決定することにより、一つ以上の分泌
された生物因子が同定される。
【0031】 本発明の実施はある細胞(試料細胞)と他方(対照細胞)の間で異なるいかな
る特質に関連する遺伝子の同定にも適用されうる。そのような特質は疾患状態、
感染、薬剤耐性、サイトカイン分泌、分泌タンパク質の発現、分化状態、成長調
節、外界環境刺激にさらされたことの結果等を含むが、これに限定されない。さ
らに、本発明の実施は一例として植物、動物および微生物を含むいかなる細胞型
にも適用されうる。 [材料および方法] 試料細胞 本発明は試料細胞における選択された表現型に関連する、ポリヌクレオチド、
遺伝子およびその断片を同定および獲得する方法を提供する。”試料細胞”は腫
瘍細胞、薬剤耐性腫瘍細胞、血管新生を促進する腫瘍細胞、脱分化した細胞、分
化した細胞、アポトーシスする細胞、過剰増殖性の細胞、病原体に感染した細胞
または病原体に感染した薬剤耐性細胞を含むが、それらに限定されない。
【0032】 本発明の方法に用いられるために得られ得る細胞が由来する癌は、癌、肉腫、
白血病、および神経系の細胞に由来する癌を含む。これらは、星細胞腫、乏突起
膠腫、上衣腫、髄芽腫、および原始神経外胚葉腫瘍(Primitive Ne
ural Ectodermal Tumor、PNET)のような脳腫瘍;膵
臓管腺癌のような膵臓腫瘍;小細胞および大細胞腺癌、鱗細胞腫瘍、気管支肺胞
腫のような肺癌;上皮腺癌のような大腸癌、およびこれらの腫瘍の肝転移物;肝
細胞腫、胆管腫のような肝臓癌;管および小葉腺癌のような胸部癌;子宮頚部の
鱗および腺癌、および子宮および卵巣上皮腺癌のような婦人科的腫瘍;前立腺腺
癌のような前立腺癌;移行、鱗細胞腫のような膀胱癌;BおよびT細胞リンパ腫
(結節および拡散)、プラズマ細胞腫、および急性および慢性白血病のような細
網内皮系(ReticuloEndothelial System, RES
)の癌;黒色腫のような皮膚癌;軟組織肉腫および平滑筋肉腫のような軟組織肉
腫を含むが、それらに限定されない。 腫瘍細胞は、癌患者より切除、生検、または内視鏡的採取によって得られ、細胞
は直接使用、凍結保存、または培養において維持または増幅される。腫瘍および
患者の血液または血液分画由来の試料の両方は、細胞の共培養の前に全体的に滅
菌性を確認されるべきである。標準的な滅菌性の検査は当該技術分野における技
術を有するものに知られており、ここでは詳細に記載されない。腫瘍細胞はin
vitroで培養して、細胞株を作製することができる。様々な型の腫瘍から
、短期培養を安定に確立し、少なくとも108 の細胞を得る条件はDillma
r et al. (1993) J.Immunother.14:65−6
9に記載される。あるいは、腫瘍細胞は使用の前に、例えば生検試料から標準的
な機械的手法により分散され得る。
【0033】 腫瘍細胞は、当該技術分野において知られる任意の方法によって得られ得る。
以下は、技術を有する技術者によって用いられた一つの方法の例である。患者よ
り切除された固形腫瘍(10−30g)は滅菌的方法で5mm3 の小片に切断さ
れ、0.01%ヒアルロニダーゼV型、0.002%DNAseI型、0.1%
コラゲナーゼIV型、50IU/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマ
イシン、50μg/mlゲンタマイシンを含むRPMI1640培養液に浸され
る。この混合物は、室温で6から24時間かき回された後、粗い針金の格子を通
されて未消化の組織片が除かれる。その結果生じた腫瘍細胞件懸濁物は400x
gで10分間遠心分離される。沈殿は、Ca2+またはMg2+またはフェノールレ
ッドなしのHanks balanced salt solution(HB
SS)によって二回洗浄され、HBSSに懸濁され、フィコール−ヒパーク勾配
に導入する。生存腫瘍細胞、リンパ球、および単核球を含む勾配の界面を回収し
、さらに二度HBSSによって洗浄された。回収された細胞は10%DMSO(
v/v)を含む型適合性のヒト血清中で保存のために凍結される。
【0034】 単数形または複数形のいずれかで用いられる”新生物細胞”、”腫瘍細胞”ま
たは”癌細胞”という語は、宿主生体に対し病理的となる悪性の形質転換が起き
た細胞を指す。(悪性形質転換の部位の近傍より得られた細胞である)一次癌細
胞は、特に組織学的試験のようなよく確立された技術により、非癌細胞から容易
に区別され得る。本明細書において用いられる癌細胞の定義は一次癌細胞だけで
なく祖先癌細胞に由来するいずれの細胞をも含む。これは、転移した癌細胞、i
n vitro培養物、および癌細胞に由来する細胞株を含む。通常固形腫瘍と
して明示される種類の癌に言及する場合は、”臨床的に検出可能な”腫瘍は、例
えばCAT走査、磁気共鳴画像(MRI),X−線、超音波または触診などのよ
うな腫瘍の大きさに基づいて検出可能な物である。生化学的または免疫学的な発
見単独ではこの定義に合うには不十分で有り得る。
【0035】 化学療法薬剤に対する腫瘍細胞の抵抗性の出現は、悪性な血液および固形腫瘍
の治療における主要な問題を有する。形質転換した腫瘍細胞は、多剤耐性(MD
R)として知られる現象である、多くの薬剤に対する臨床的な抵抗性を示す傾向
があるため、この抵抗性は、癌患者が任意の抗癌剤に対しての反応への消失を引
き起こす。薬剤取り込みの減少、薬剤放出の増大、酸化還元電位の変更、DNA
修復の増大、および薬剤隔離機構の増大または薬剤標的タンパク質の増大を含む
いくつかの機構が、分子および細胞レベルでMDRを説明し得る。抗腫瘍化学療
法効果が証明された、MDRが観察される薬剤はビンブラスチン、ビンクリスチ
ン、エトポシド、テニポシド、ドクソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノル
ビシン、プリアマイシン、およびアクチノマイシンDを含む。Jones et
al.(1993) Cancer (Suppl.)72:3484−34
88。(大腸および腎臓の腺癌のような)多くの腫瘍は元来多剤耐性であるが、
(神経芽腫および小児白血病のような)他の腫瘍は治療の間にMDRを獲得する
。本発明の目的となる”薬剤耐性癌細胞”は単一の抗腫瘍化学療法剤に抵抗性を
持つ細胞および二つ以上の抗腫瘍化学治療剤に抵抗性である細胞を含む。抗腫瘍
化学療法剤のような細胞傷害性薬剤は、幾つかのカテゴリーに分類され得る:(
1)メクロレタミン、シクロホスファミド、メルファラン、ウラシルマスタード
、クロラムブチルおよびカルムスチンのようなアルカリ化薬剤;(2)メトトレ
キセート、フルオロウラシル、アザラビン、メルカプトプリン、チオグアニンお
よびアデニンアラビノシドのような抗代謝薬剤;(3)ビンブラスチン、ビンク
リスチン、ドクソルビシン、ブレオマイシン、トポシド、テニポシド、およびマ
イトマイシン−cのような天然産物誘導体;および(4)ヒドロキシウレア、プ
ロカルベジンおよびミチテンのようなその他の薬剤。
【0036】 試料細胞はさらに血管新生を促進する新生物細胞をも含む。腫瘍は、血管新生
因子の過剰発現および血管安定化因子の局所的な阻害の組み合わせによって血管
新生(または新血管新生)を促進する。この方策は腫瘍成長および転移を促進す
る血管新生環境をもたらす。血管新生因子はCXCファミリーのケモカインを含
む(Arenberg et al.(1997)J.Leukocyte B
iol.62:554−562)。
【0037】 試料細胞はまた、抗原発現するもの、または抗原を特異的に認識するもの、お
よびT−細胞のような免疫応答を誘導するものをも含む。試料細胞はまた、完全
な全体の細胞および、望ましくはMHCクラスI分子と連携して一つまたはそれ
以上の抗原提示を誘導することができるその他の分子を含む”抗原提示細胞(A
ntigen Presenting Cell,APC)”のような、抗原発
現細胞をも含む。適切なAPCの例はマクロファージ、樹状細胞、B細胞のよう
な細胞全体、β2−ミクログロブリンと複合体になった精製されたMHCクラス
I分子、および養子抗原提示細胞を含むがこれらに限定されない。”養子抗原提
示細胞”という語は、それらが反応すべき免疫効果細胞と通常接触する抗原提示
細胞(APC)の変わりに用いられる、抗原提示能を有する、修飾された、また
は天然に存在する(野生型または突然変異体の)細胞を指す。言葉をかえれば、
T細胞がin vivoで出会わないような、任意の機能的APCである。
【0038】 養子抗原提示細胞は以下のように誘導できる。T2と呼ばれるヒト細胞株17
4xCEM.T2は、内在的なペプチドと細胞表面のMHCクラスI分子の結合
を制限するように抗原加工経路に突然変異を持つ。(Zweerink et al.(1993)J.Immunol. 150:1763−1771)。こ
れは、MHCクラスI制限CD8+ CTLに対する抗原提示に必要なTAP1、
TAP2、LMP1およびLMP2遺伝子を囲むMHCクラスII領域の大きな
ホモ接合の欠失による。この結果、”空の”MHCクラスI分子だけがこれらの
細胞の表面に提示される。培養液に加えられた外来ペプチドは、そのペプチドが
アリル特異的結合モチーフを含む限りこれらのMHC分子に結合する。これらの
T2細胞は”養子”APCSと呼ばれる。
【0039】 試料細胞はポリヌクレオチドにより形質導入をされたものを含む。本明細書に
おいて用いられる”ポリヌクレオチド”という語は、リボヌクレオシドまたはデ
オキシリボヌクレオシドのいずれかの任意の長さの多量体型ヌクレオチドを指す
。したがってこの用語は一本鎖および二本鎖のDNAおよびRNAを含む。本明
細書で用いられる”DNA”は、塩基としてA、T、CおよびGだけでなく、メ
チル化ヌクレオチドのようなそれらの任意の類似物またはこれらの塩基の修飾型
、非電荷架橋およびチオエートのようなヌクレオチド間修飾、糖類似物の使用、
およびポリアミドのような修飾されたおよび/または代替的な骨組み構造をも含
む。含まれる物は一つまたはそれ以上のタンパク質をコードする物またはアンチ
センスRNAまたはリボザイムをつくるように転写され得る物も本発明に含まれ
る。
【0040】 ポリヌクレオチドの取り扱いに関する適切な方法は、MOLECULAR C
LONING:A LABORATORY MANUAL,2nd Ed.,V
ol.1−3,eds.Sambrook et al. Cold Spri
ng Harbor Laboratory Press (1989);およ
びCURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOL
OGY, eds. Ausubel et al., Greene Pub
lishing and Wiley−Interscience:New Y
ork (1987)およびその定期的な改訂版を含むがそれらに限定されない
様々な参考文献に記載された物を含む。
【0041】 例えば、精製されたDNA、ウィルスベクター、またはDNAまたはRNAウ
ィルスを用いたリポフェクション、形質導入、感染または電気穿孔のような、当
該技術分野において知られた任意の方法が、外来のポリヌクレオチドの宿主細胞
への形質転換または挿入に用いられ得る。外来ポリヌクレオチドはたとえば、プ
ラスミドのような取り込まれていないベクターとして維持され得るか、あるいは
宿主細胞ゲノムに取り込まれ得る。
【0042】 試料細胞は病原体に感染した物を含む。”病原体”は原核生物、ウィルスおよ
び単細胞真核生物を含む、細胞に有害でありえる任意の微生物を含む。このよう
な病原体は、ヒト免疫不全症候群ウィルス、エプスタインーバーウィルスのよう
なウィルス、真菌類、クラミジアspp、Legionella pneumo
phila、Mycobacterium spp(Sinai and Jo
iner (1997) Ann. Rev. Microbiol.51:4
15−462)、Salmonella typhosa、Brucella abortusのような哺乳類細胞に感染可能な細菌、Toxoplasma gondii、Leishmania donovani、Trypanozo
ma cruzi、マラリア原虫のような寄生性の原生動物を含むが、それらに
限定されない。 対照細胞 本発明の実際は試料細胞と対照細胞の間で発現されている遺伝子に対応するポ
リヌクレオチドを比較することを含む。適切な細胞または細胞種の選択は初めに
選択された試料細胞および調査中の試料細胞の形質に依存する。
【0043】 本発明の一つの側面においては、試料細胞は新生物細胞であり、一つまたはそ
れ以上の対応物は別の新生物細胞または試料細胞の非新生物前駆体であり、対照
細胞として用いられ得る。対応物は例えば、試料細胞集団において見られるもの
に関連する細胞または同一の細胞から確立された細胞株を含み得る。例えば、対
照細胞は、対応する正常細胞種、対応する良性細胞種、対応する非転移性細胞種
および新生物細胞の非転移性前駆体のいずれかで有り得る。
【0044】 あるいは、例えば抗原提示細胞のような免疫効果細胞による試料細胞の認識に
関与するペプチドをコードする遺伝子の発現に基づいて試料細胞が選択され得、
適切な対照細胞は、適合するMHC複合体を持つが抗原を発現しないものである
。このような対照細胞は例えば細胞傷害性Tリンパ球による溶解に適合するが細
胞傷害性Tリンパ球によって溶解されない。
【0045】 試料細胞が生物学的因子を分泌する細胞である場合、対照細胞はその因子を分
泌しない細胞である。 ポリヌクレオチド断片または発現タグ 本発明の実際の方法は、発現した細胞の又は対応するポリヌクレオチド断片の
解析を含む。このポリヌクレオチドは、当該技術分野においてよく知られた方法
で試料および対照細胞から得られる。別々に発現されるポリヌクレオチドを同定
する多くの方法が当該技術分野において知られ、それぞれはこれらのポリヌクレ
オチドを提供するために用いられ得る。本明細書において用いられる、”ポリヌ
クレオチド”という語は、(上に定義された)SAGEタグおよび、定量的/比
較的な遺伝子発現のデータを得る方法によって得られたほかの任意の核酸を含む
。このような方法はcDNA差し引き、ディファレンシャルディスプレイおよび
EST(発現配列タグ)法を含むがそれらに限定されない。cDNA差し引きま
たはディファレンシャルディスプレイに基づく技術は二つの細胞種での遺伝子発
現の違いを比較するのに非常に有用で有り得る(Hedrick et al.
(1984)nature 308:149およびLian and Pard
ee (1992) Science 257:967に記載されている)。発
現配列タグ(Expression Sequence Tag,EST)のア
プローチは、ノザンブロッティング、RNase保護、および逆転写酵素−
ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)解析(Sambrook et al.
(1989)supra; Alwine et al. (1977) P
NAS 74:5350;Zinn et al.(1983) Cell 3
4:865; およびVeres et al.(1987) Science
237:415に記載されている)のようなもう一つの有用な遺伝子発見法で
ある。さらなる方法は、同時PCTおよび代表相違解析(representational diff
erence analysis)と組合せたディファレンシャルディスプレイ(Lisitis
yn and Wigler (1995) Meth. Enzymol. 254:291−304に記載されている)を利用する。別のアプローチは遺伝
子発現の連続的解析(Serial Analysis of Gene Ex
pression,SAGE,米国特許番号5,695,937に記載されてい
る)として知られる技術である。SAGEを用いて、発現された遺伝子に対応す
る配列タグ(タグはポリヌクレオチドと同義に用いられている。)が解析され得
る。
【0046】 配列タグまたは、発現された遺伝子に対応するポリヌクレオチドは基本的に以
下のように調製される。まず、主題の遺伝子を含む試料が提供される。適切な試
料源は細胞、組織、細胞抽出物またはその類似物を含む。望ましくは、試料は、
興味ある特定の病状を持つまたはその特定の発達段階にある個体から得られる。 相補的DNA(cDNA)は、例えば当該技術分野において技能を有するもの
に知られた方法を用いて試料から単離される。一つの態様においては、cDNA
はmRNAからビオチン化されたオリゴ(dT)プライマーを用いて合成される
【0047】 より小さいcDNA断片は、望ましくは多くの転写物を一度に解裂させること
が期待される制限酵素を用いて作製される。望ましくは、4塩基対認識部位酵素
が用いられる。一つ以上の制限酵素もまた、連続的あるいは続けて用いられ得る
。解裂したcDNAは、上記のプライマーに結合された標識に対する捕獲支持体
への結合によって単離され得る。例えば、cDNA合成におけるオリゴdTプラ
イマーがビオチン化されている場合、定義された3’ヌクレオチド配列ポリヌク
レオチドを単離するために、ストレプトアビジンビーズが用いられる。他の捕獲
系(例えばビオチン/ストレプトアビジン、ジゴキシジェニン/抗ジゴキシジェ
ニン)もまた用いられ得る。
【0048】 一つの側面において、単離された定義されたヌクレオチド配列のポリヌクレオ
チドは二つのcDNAプールに分けられる。それぞれのプールは適切なリンカー
を用いてライゲーションされる。リンカーは同一または異なるもので有り得るが
、リンカーが同一の配列を持つ場合にはポリヌクレオチドをプールに分ける必要
はない。第一のオリゴヌクレオチドリンカーはPCRプライマーのハイブリダイ
ゼーションの為の第一の配列を含み、第二のオリゴヌクレオチドリンカーはPC
Rプライマーのハイブリダイゼーションの為の第二の配列を含む。加えて、リン
カーはさらに二つ目の制限酵素部位を持つ。リンカーは、第二の制限酵素部位を
持つライゲーション産物の解裂が、定義されたヌクレオチド配列のポリヌクレオ
チド(例えば制限酵素解裂部位の3’側)を持つリンカーの放出をもたらすよう
に設計される。定義されたヌクレオチド配列のポリヌクレオチドは約6から30
塩基対で有り得る。ポリヌクレオチドは約9から11塩基対で有ることが望まし
い。したがって、二量体タグ(すなわち二つの配列タグの二量体)は約12から
60塩基対であり、望ましくは18から22塩基対である。
【0049】 典型的には、第二の制限酵素は、認識部位から離れた部位または認識部位の外
側の部位で解裂させる。例えば、第二の制限酵素はIIS型制限酵素で有り得る
。IIS型制限酵素はその非対称な認識部位から20塩基対までの決まった距離
だけ離れた部位で解裂させる(Szybalski W. (1985) Ge
ne 40:169)。IIS型制限酵素の例は、BsmFIおよびFokIを
含む。他の類似した酵素が当該技術分野における技術を有するものに知られ得る
(CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOL
OGY,supraを見よ)。
【0050】 同一の配列を持つリンカーにライゲーションされた定義されたタグのプールま
たは、異なるヌクレオチド配列を持つリンカーにライゲーションされた定義され
た配列タグを持つ二つのプールは無作為に、互いに”尾部”を合わせるようにラ
イゲーションされる。cDNAポリヌクレオチドのリンカーから最も離れた部分
が”尾部”と呼ばれる。これは、二量体タグの上流(5’)に第一の制限酵素部
位をもち、下流(3’)に第一の制限酵素部位を持つ二量体タグ、二量体タグの
上流および下流に第二の制限酵素部位を持つ二量体タグ、および、二量体タグの
上流および下流に、第二の制限酵素認識部位および増幅プライマーハイブリダイ
ゼーション部位をもつ二量体タグを含むリンカーオリゴヌクレオチドをもたらす
。言葉を変えれば、二量体タグは、それぞれ第一の制限酵素部位、第二の制限酵
素解裂部位およびリンカーに囲まれる。
【0051】 それぞれのリンカーの一つの鎖に特異的にハイブリダイズするプライマーを利
用して、この二量体タグは増幅され得る。二量体タグが互いにライゲーションさ
れた後に、例えば米国特許番号4,683,195に記載されたような標準的な
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いて増幅が行われることが望ましい。あ
るいは、二量体タグは原核生物適合ベクターにクローニングされるか、または当
該技術分野における技術を有するものに知られる他の増幅技術によって増幅され
得る。当該技術分野における技術を有するものは同様な増幅のためのプライマー
をリンカーのヌクレオチド配列に基づいて、過度の実験無しに調製し得る。 第一の制限エンドヌクレアーゼによる、増幅されたPCR産物の切断は、ダイ
タグを単離する事を可能にし、それはライゲーションにより連結することが可能
である。ライゲーションの後、必ずしも必要ではないがコンカテマー(鎖状体)
の単離を望んでも良い。ダイタグまたは鎖状体の解析は、増幅が行われていよう
となかろうと、配列解析法により行うことが可能である。鎖状体は一般には2か
ら200のダイタグからなり、望ましくは8から20のダイタグからなる。これ
らは鎖状体であることが望まれるが、連結されるダイタグの数は各タグの長さに
依存し、過度の実験をせずとも当該技術者には容易に決定可能である。鎖状体の
形成の後、複数のタグが配列解析のためにベクター中にクローン可能であり、あ
るいは、ダイタグまたは鎖状体は、当該技術者に知られる方法により、手動また
は自動方法のいずれかを用いてクローンせずに直接配列決定することが可能であ
る。
【0052】 本発明の定義されたヌクレオチド配列タグのクローニングのための一般的な手
順は、プラスミドまたはファージといったベクターへのタグの挿入である。本明
細書において記載の方法により生産されたダイタグまたはダイタグの鎖状体は、
さらなる解析、例えば配列決定解析、当該技術者に知られる方法によりタグをプ
ローブとして用いるプラーク/プラスミドハイブリダイゼーション、のために組
換えベクターにクローニングされる。ダイタグがクローンされたベクターは、適
切な宿主細胞に形質転換可能である。「宿主細胞」とはベクターが増幅され、そ
のDNAが発現される細胞である。この単語は宿主細胞のいかなる子孫も含む。
複製の最中に変異が発生する可能性があるため、全ての子孫が親細胞と同一とい
うわけではないと理解されている。しかし、「宿主細胞」という単語が使用され
た時、そのような子孫も含まれる。外来DNAが宿主において継続的に維持され
ることを意味する、安定な転移体の方法は当該技術分野では知られている。
【0053】 ダイタグを含むベクターの宿主細胞への形質転換は、当該技術者によく知られ
ている平凡な方法で行うことが可能である。宿主がE. coliなどの原核生
物である場合、DNAの取り込みが可能であるコンピテント細胞は、対数増殖期
後に回収し、その後当該技術分野でよく知られている手順を用いたCaCl2
を用いて処理した細胞より調整可能である。あるいはMgCl2 またはRbCl
が使用可能である。形質転換はエレクトロポレーションあるいは当該技術分野に
おいて通常使用される他の方法を用いて行うことが可能である。
【0054】 個々のタグまたはダイタグは、固相支持体(例えば、ニトロセルロースフィル
ター、ガラススライド、シリコンチップ)上で固定化したオリゴヌクレオチドと
ハイブリダイズする事が可能である。加えて、ダイタグまたはオリゴヌクレオチ
ドプローブのいずれかは検知可能なラベル、例えばラジオアイソトープ、蛍光化
合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、または酵素などでラ
ベルする。当該技術分野において一般的な技術を持つ者は、ダイタグに結合させ
るのに適切なその他のラベルを知っている、または用いているこのようなルーチ
ン実験を確認することが可能である。例えば、PCRはラベルされた(例えば蛍
光タグ)プライマーを用いて行うことが可能である。
【0055】 ダイタグは、望ましくは系列希釈し、例えば全ての可能な10量体の順列を提
示する(例えばチップの各格子において)オリゴヌクレオチドを含む固相支持体
(例えば、Fodorら、Science 251:767,1991に記載さ
れているシリコンチップ)に加えられる一本鎖分子に分割される。固相支持体は
、その後、異なる条件下(例えば、成長因子の存在及び非存在下での細胞の異な
る発生成長段階、通常に対し形質転換した細胞、異なる組織での発現の比較、な
ど)の細胞より生産されたタグと共に、固相支持体上のオリゴヌクレオチドとの
ハイブリダイゼーションにより、固相支持体(例えばチップ上の格子)に含まれ
るタグの差分発現を決定するために用いられる。末端蛍光ラベルしたダイタグの
場合、蛍光の解析は特定の10量体に対するハイブリダイゼーションを指示する
。固定化したオリゴヌクレオチドが蛍光化した場合、例えば(ハイブリダイズし
たダイタグとラベルしたオリゴが接近することによる)クエンチングによる蛍光
の消失が観察され、遺伝子発現のパターンが解析される。 コンピューター解析 ポリヌクレオチド情報が得られた後、二つまたはそれ以上の細胞種間で異なっ
た発現をする遺伝子に対応したポリヌクレオチドの単離が解析される。発現する
遺伝子を定義し検出する、以前に単離された及び蓄えられた配列情報を用い、上
記記載の方法を行うことが、本発明の主眼である。この情報は、個人的に、公的
に入手可能な及び商業的に入手可能な配列データベースより得ることができる。
【0056】 例えば、標本細胞標本中が一つの遺伝子産物の存在に依存する表現型、例えば
、その活性をインビトロ解析において測定できる生物因子を分泌する細胞、特定
の抗原を認識する抗体により染色される細胞、または特定の抗原を認識する細胞
障害性T細胞により溶解される細胞、を有しているかで、細胞または組織を選択
した後、細胞は選択された表現型の極端なものを提示する標本細胞を単離するた
めにさらに選択され、理想的には全てのその他の側面または表現型の特徴におい
て一致する。例えば、例えば同一個体由来で一致した細胞は組織適合性の違いを
扱う必要性を最小にする。
【0057】 理想的には、選択した表現型を顕著に提示する標本細胞の二つの例(いわば「
A」及び「B」)及び、表現型を全く有さない標本細胞の二つの例(いわば「C
」及び「D」)を選択する。本発明の方法を用い、各細胞由来のライブラリー形
態で存在するポリヌクレオチドは、単離されそれらの相対的な発現が記録される
。各ライブラリーは、配列解析され、配列に及びいくつかの態様における相対的
発現に関する情報は、いくつかの機能的に関連したプログラム、例えばSAGE
ソフトウェア(Johns Hopkins大学のKen Kinzler博士
より入手可能)を用いた比較報告に蓄えられる。比較報告は、ポリヌクレオチド
配列及び、そのライブラリーあたりの定義されたポリヌクレオチドの数(例えば
25000)に標準化した標本(例えば上記A、B、C及びD)の量の、表を提
供する。これは直接MS−ACCESSに導入する、または、エクセルスプレッ
ドシートにデータをまずコピーし、その後の追加作業でそこからMS−ACCE
SSに導入するかされる。SYBASEまたはポリヌクレオチドの数が比較可能
であるOracleなどのその他のプログラムは、MS−ACCESSの代替物
として使用可能である。ソフトウェアに対する増強は、これらの追加機能を取り
込むよう設計可能である。これらの機能は、一般的Boolean、代数性及び
、巨大な入力セットを特に定義された興味のポリヌクレオチドの操作可能な下部
セットに減少させるための様々な組み合わせにおいて応用されるテキスト検索操
作、からなる。
【0058】 研究者は、集団内の特定のポリヌクレオチド数を結合させることにより(例え
ば通常集団=通常1+通常2、腫瘍集団=始源腫瘍1+腫瘍細胞系列)、一つま
たはそれ以上の企画からなる集団を創造することが可能である。追加の特徴的価
値は、集団における各タグで計算される(例えば、平均数、最小数、最大数)。
研究者は、各タグの数の割合を集団間で、例えば、各ポリヌクレオチドの通常集
団の数の平均と腫瘍集団の数の平均で、計算することが可能である。研究者は観
察された集団間のタグ数における違いの特徴の安定計測を計算することができる
【0059】 MS−ACCESSにおけるポリヌクレオチドを単離するために、標本細胞に
おける量に基づいたポリヌクレオチドタグをソートする質問がなされる。この質
問報告からなされる出力は、ソート基準及び様々な標本細胞におけるその量に適
合したポリヌクレオチドを(配列により)リスト化する。
【0060】 ソートは、興味の遺伝子産物(及び対応したポリヌクレオチド)は、選んだ表
現型を全く示さない標本に比べ、選んだ表現型を顕著に示す標本においてより豊
富にあるという原則に基づく。
【0061】 例えば、標本A及びBにおいて10またはそれ以上、標本C及びDにおいて1
以下の程度で存在するポリヌクレオチドを検出する質問をした場合、検索結果は
、5つのポリヌクレオチドがソート基準に適合し、つまり、表現型を有さないC
及びDに類似の標本に形質転換したとき表現型を与えるか否か決定するよう試験
すべき5つの候補遺伝子が存在することを明らかにする。
【0062】 ソート基準をさらに厳密にすると、ソートはさらに効果的になるべきである。
その結果、もし標本A及びBにおいて5コピーかそれ以上、及び標本C及びDに
おいて5コピー以下のポリヌクレオチドを訪ねた場合、多くの候補が生産される
。しかし、もし差分を大きくすることが可能であるならば、標本が極端な表現型
を示すため(例えば標本A及びBにおいて10以上、及び標本C及びDにおいて
1以下)、検出される候補の数は制限される。
【0063】 ソート変数のセットを代数的に選択し、データ解析を行い、試験候補を検出で
きるときには、遺伝子産物の量(つまりポリヌクレオチドの量)は表現型を与え
るのに必要であるという先立つ知識は必須ではない。もし、望まれた候補が発見
されない場合、ソート基準の厳密さを減少させれば(つまり、差分を減らす)、
発見される候補を試験することが可能である。ソート及び候補試験の反復周期は
、望まれた候補の成功裏に終わる復帰において、最終的には最高になる。
【0064】
【表1】 回数 ソート基準 候補の数 調べるべき候補の数 標本A及びBにおいて10 1 標本C及びDにおいて1 10 10 (最小差分=10×) 標本A及びBにおいて5 2 標本C及びDにおいて2 30 20* (最小差分=2.5×) 標本A及びBにおいて5 3 標本C及びDにおいて5 80 50# (最小差分=1×) * 30の候補の内、10は回数1において既に調べられるので、20候補のみ
が調査する必要がある。
【0065】 # 80の候補の内、30は既に調べられているので(10は回数1において、
20は回数2において)、50候補のみが調査する必要がある。 遺伝子産物の量(つまりポリヌクレオチドの量)は表現型を与えるのに必要で
あるという知識は、厳密なソート基準の合理的使用を許可し、望まれた遺伝子を
一握りの候補の中に捕らえるような検出過程を大幅に加速する。
【0066】 遺伝子産物の量は表現型を与えるのに必要であるということを確立するのは、
疑問の特定の表現型及び、その表現型を測定する解析の感度に依存する。 例えば、発明者は、1/5000の頻度(25000のライブラリーの大きさ
に標準化した5コピーのSAGEタグ)が標本細胞において抗原特異的T細胞に
より溶解されるほどの感受性を与える腫瘍抗原の発現と十分に関連しており、1
/25000の頻度が溶解に弱く感受性であることと関連することを発見した。
【0067】 つまり、候補の腫瘍抗原に向かうために、5以上のソート基準を溶解されやす
い標本細胞において、及び、1以下を溶解されにくい標本において使用可能であ
る。
【0068】 それゆえ、あらゆる知られている遺伝子と一致するか、またはそれらは潜在的
に新規である(一致せず=NM)か、を決定するために質問報告由来の個々のポ
リペプチド配列をプログラムに挿入する。
【0069】 その後、質問報告由来の特異的配列に対応したcDNAを回収し、それらは表
現型を与えるかを決定するための適切な生物学的解析において、個別に試験する
。知られている遺伝子に対応した候補の内から、これら候補の相補DNAを得て
、表現型を示さない細胞に形質転換したときに特定の表現型を与えるかを決定す
るために個別に試験するのはたやすい仕事である。知られている遺伝子の内で表
現型を与えるものが存在しない場合、質問報告の一致しなかった配列に対応する
cDNAを、PCRクローニングにより回収し、表現型を与える能力について新
規cDNAを個別に試験する。ここまでにできた仮説が十分であるなら(つまり
単一の遺伝子産物が表現型を与える;ソート基準が望まれた候補を閉め出すほど
には厳密すぎない)、質問報告の候補の一つに対応するcDNAは、表現型を与
えることが判明し探索は終わる。しかしもし表現型を与える候補が発見されない
場合、「粗い網を投げる」ためにソート変数の厳密性を減らし、上記のように試
験するより多くの候補を捕らえる。
【0070】 一つの態様において、ポリヌクレオチドまたは遺伝子配列は、例えば、標本配
列を既知の配列と一致させるためにコンピューター方法を使用することにより、
配列データベースと比較されることも可能である。配列の一義性は、例えば当該
技術分野において既知の、CURRENT PROTOCOL IN MOLE
CULAR BIOLOGY(F. M. Ausubelら、eds., 1
987)サプリメント30、セクション7.7.18、表7.7.1のような配
列整列化プログラムを用いた配列比較により決定することが可能である。所望の
整列化プログラムは、ALIGN Plus(Scientific and Educational Software, Pennsylvania)で
あり、以下の初期設定変数を用いることが所望である:ミスマッチ=2;オープ
ンギャップ=0;及びエクステンドギャップ=2。その他の所望のプログラムは
、二つのヌクレオチド配列の整列化を行うBLASTプログラムであり、以下の
初期設定変数を用いる:オープンギャップ=50;エクステンションギャップ−
2ペナルティー;ギャップXドロップオフ=0;エクスペクト=10;ワードサ
イズ=11。BLASTプログラムは以下のインターネットアドレスにおいて入
手可能である:http://www.ncbi.nlm.nih.gov。あ
るいは、高い、中間及び低い厳密性条件下でのハイブリダイゼーションが配列の
一義性の度合いを示すことが可能である。 本発明の方法を用いた研究に受け入れられる表現型 本発明の一つの側面において、癌および腫瘍細胞に関連する遺伝子及び遺伝子
産物が決定される。さらに、本発明の方法は、他の型の細胞の多様な表現型及び
、SAGEタグ遺伝型間の関連性を確立するために使用可能である。例えば、他
の側面において、本発明の方法は、遺伝病、先天性疾患及び/または後天性疾患
に関連した遺伝子産物の検出において使用可能である。薬剤耐性及び薬剤代謝に
関連した遺伝子産物もまた検出可能である。薬剤代謝に関連した遺伝子の検出は
、治療効果を最大にし副作用を最小にするために、個体の特定の治療薬に対する
反応を決定するという点で、薬理遺伝学の分野において重要な応用性を有する。
さらなる側面において、本発明の方法は、活性が未成熟または未分化の前駆体に
よっては提示されない点で、成熟したまたは分化した細胞集団において測定可能
な生物学的活性を与える遺伝子産物の検出において使用される。例えば、細胞障
害性T細胞として知られるT細胞のクラスは、標的細胞を認識し溶解する能力を
有する、一方、その他の型のT細胞は認識能力はあるが溶解能力はない。本発明
の方法を用いることで、この差分、つまり、細胞障害性T細胞により標的細胞を
溶解することを特異的に可能とする遺伝子発現、に反応する遺伝子を検出するこ
とが可能である。
【0071】 当該分野の技術者にとっては、細胞の表現型を決定し、その表現型及びそのS
AGE遺伝子型の間の関連性を確立する能力は、細胞の表現型を確立するために
使用された解析の感度、特異性及び/または複雑さに依存することは明らかであ
る。例えば、多くの因子に依存しやすい転移性などの表現型は、程度が単一の特
定の転写産物の量比に依存する表現型と比べて確立するのがより困難である。 以下の実施例は、本明細書において定義されるような発明を示すことを意図す
るものであり、制限するものではない。
【0072】 ポリヌクレオチドに関する配列情報を生産するための平凡な配列を使用するた
めのいくつかの選択肢がある: 1)ニトロセルロースフィルター、ガラススライド、またはシリコンシップ(
「平行配列解析」またはPSA)といった固体マトリックスに固定されたオリゴ
ヌクレオチド配列に対する、タグ、または望ましくは増幅されたタグへのハイブ
リダイゼーション;または 2)ダイタグ(または鎖状体)調製物の限界希釈を行い、その後、先立つ増幅
を行い、または行わず、個々のDNAを、例えば質量スペクトロスコピー(クロ
ーナル配列または「CS」)を含めた技術により配列解析すること。 PSA 望まれるPSAの態様において、以下の段階はダイタグと共に行われる: 1)ダイタグはSAGE技術により定義されたアンカー酵素により調製、増幅
、及び切断される: OOOOOOOOOOXXXXXXXXXXCATG GTACOOOOOOOOOOXXXXXXXXXX 3)単離するもの(例えば蛍光部分、FL)を含む4塩基オリゴマーは突出部
に相補的に調製される: FL−CATG 4)FL−CATGオリゴマー(超過分)はダイタグに結合される: FL−CATGOOOOOOOOOOXXXXXXXXXXCATG GTACOOOOOOOOOOXXXXXXXXXXGTAC−FL 5)ダイタグは精製され及び、一本鎖DNAを集めるために溶解する: FL−CATGOOOOOOOOOOXXXXXXXXXXCATG GTACOOOOOOOOOOXXXXXXXXXXGTAC−FL 6)一本鎖DNAの混合物は、系列希釈される。
【0073】 7)各系列希釈物は、適度に厳密な条件下で、格子状の一本鎖オリゴヌクレオ
チドを含む固体基質とともにハイブリダイズする;全てのオリゴヌクレオチドは
、アンカー酵素切断配列の半サイトを含んでいる。本明細書において使用される
例において、オリゴヌクレオチド配列はCATG配列を5’端に含む: CATGOOOOOOOOOO、CATGXXXXXXXXXX、等: (またはもしくはGATC配列を3’端に含む:OOOOOOOOOGTAC) 基質は、当該技術分野において知られているいくつかの材質から構築され、オ
リゴヌクレオチドを含むチップは、当該技術分野において知られている手順によ
り精製される、例えば、VLSIP手順により調製されるオリゴヌクレオチドを
含むシリコンチップ。例えば米国特許番号5424186を参照。
【0074】 8)オリゴヌクレオチドを含む基質は、格子における各場所において蛍光ダイ
タグが存在するまたは存在しないか調べる。 好ましい態様では、全ての可能な10塩基配列がCATGに対して3’に抽出
されているような、一般的な配列CATGOOOOOOOOOOの文字盤上の、
10または1,048,576のオリゴヌクレオチドがある。ヒトゲノムにはた
った100,000から200,000の異なる発現遺伝子が算出されているた
め、ヒトゲノム中の発現遺伝子由来のcDNAにおいて見られる、3’端付着酵
素部位に連結する全ての可能な配列を識別するための十分なオリゴヌクレオチド
配列が存在する。
【0075】 測定は、異なるライブラリー間で異なる希釈において蛍光データ格子図を比較
することによる、差違発現からなされる。 例えば、
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】 要約表から、1Aおよび3Bにハイブリダイズする標識は、(標識が両方のラ
イブラリーに全ての希釈においてハイブリダイズすることから)差違発現されて
いない高度に豊富なmRNAを反映すること、2CはライブラリーBのみを除き
高度に豊富なmRNAであること、および4DはライブラリーAのみを除き豊富
であることが結論づけられる。2Eは(最低希釈においてのみ検出されることか
ら)差違発現が見いだされない低量の転写物を反映し、3Cは、ライブラリーA
において低量発現する、(低度ふたつの希釈においてのみ発現することから)ラ
イブラリーBで中程度に豊富な転写物を反映する。4Dは差違発現する、ライブ
ラリーAに限り高度に豊富な転写物を反映し、5AはライブラリーAにおいて高
度に豊富に発現し、ライブラリーBにおいて低量のみである転写物を反映し、お
よび5Eは(ライブラリーBにおいて)差違発現する、低量転写物を反映する。
【0079】 他のPSA態様では、上記ステップ3は蛍光または他の識別物の使用を含まず
、代わりとしてチップ上の半分の分子が標識されるように、二量体タグの増幅最
終回において蛍光dNTPが用いられる。
【0080】 さらに他のPSA態様では、二量体タグに代わり、例えば転写物の3’末端と
最初の酵素付着部位の間の塩基配列といった転写物の特定の一部分が用いられる
。その特別な場合において、WO97/10363に記述されるように二本鎖c
DNA逆転写産物が生成される。転写物は付着酵素で切断され、PCRプライマ
ーを含むリンカーが添加され、転写物がまだストレプトアビジンビーズ上にある
一方、(片方の末端のプライマーおよび他の末端のA尾部を用い)増幅が開始さ
れる。増幅最終回で、蛍光dNTPがチップ上で半分の分子が標識するように用
いられる。リンカープライマーは、断片の大きさを減らすためにこの時点で付着
酵素で任意に除去される。可溶断片は前例のように溶解され、およびCATGO
OOOOOOOOOを含む固体基質に定着される。(蛍光塩基を含む半分の断片
のみの)解析および計測は上述のとおりである。 CS: 二量体タグまたは鎖状分子は、ウエルが(細胞クローニングのための限界希釈
で行われるように)確率的に一ウエルにつき一DNA分子以下を平均的に含むよ
うに希釈され、およびウエルまたは他の容器に添加される。各ウエルはPCRま
たは他の増幅過程の反応物を受け取り、各容器のDNAは例えば定量分光器によ
って塩基配列決定される。結果は、単一の塩基配列(その容器中には単一配列が
あった)、「無」配列(DNAが存在しない)または廃棄される二つの配列(一
DNA分子以上)のいずれかである。その後、差違発現の評価はSAGE技術に
よる定義と同様である。
【0081】 前述の議論および例は、当該技術分野を記述することのみを目的とする。当該
技術分野における技術の一つに対し明白なこととして、本発明の精神および視野
から離れることなく、上述に様々な修飾を行ってよい。 実施例1. 研究者は、腫瘍細胞の根絶につながりうる抗腫瘍細胞免疫応答を創造する目的
で、抗原特異的T細胞応答の顕在化につとめた。今日まで、腫瘍細胞により過剰
発現される自己タンパク質である分化抗原、HPV16E6およびE7のような
ウイルス抗原、MAGEに類型化される癌/精巣抗原ファミリー、およびras
およびp53のような変異タンパク質の4クラスの腫瘍抗原が識別された。分化
抗原の大部分は、メラノーマ付随抗原であり、細胞傷害性T細胞の標的として好
ましい候補であり得る肺、胎盤、胸、または大腸カルシノーマにより過剰発現さ
れる自己抗原を識別試みは、多くが失敗であった。従って今日まで行われた癌免
疫治療の試みの大部分は、メラノーマ治療のためであり、他の悪性疾患に苦しむ
患者に提供する免疫治療はない。
【0082】 本発明は、標的細胞に対し免疫応答を生むためのワクチンの構築において、標
的細胞中で差違発現する遺伝子の使用を要求する。発明者は、先に腫瘍細胞と付
随しなかった、癌細胞で差違発現する多様な転写物を識別するために、(米国特
許第5,695,937号に記載された)SAGE分析を適用した。
【0083】 gp100特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)による溶解に差違感受性で
あるメラノーマ細胞系は、溶解に感受性でない細胞系に存在しない、またはより
豊富でないポリヌクレオチドに対し、感受性である細胞系に共通するSAGE標
識を決定するため、SAGE分析の対象とされた。10個のSAGEポリヌクレ
オチドが選別基準に合致し、(溶解感受性である)624melおよび1300
melとして識別された細胞系において、(溶解に非感受性である)BA1およ
びA375として識別された細胞系より、高程度に提示されることがわかった。
gp100mRNAの異なるスプライス型を成す、二つの異なるポリヌクレオチ
ドは、差違発現される遺伝子群の中に識別され、候補が迅速に絞り込み得ること
を示し、しかし加えて8個の標識配列は、cdc2関連タンパク質キナーゼ(表
2)を成す標識を含むことがわかった。同時に他の差違発現される遺伝子は識別
された。従って、識別された遺伝子が過剰発現されたという事実のおかげで、い
くつかは免疫治療に用いる候補であってよい。
【0084】
【表4】
【0085】 仮に更なるメラノーマ細胞系が分析された場合、同種の抗原をコードし得る、
発現された転写物を成すSAGEポリヌクレオチドの数をより制限してよい。二
つの非HLA−A2メラノーマ細胞系(例えば、NM455およびSK28)は
選択され、HLA−A2をコードするアデノウイルスベクターでの形質転換によ
り表現型(gp100特異的CTLによる溶解に対する感受性)が構築された。
SA28はgp100特異的CTLに対する好ましい標的である一方、NM45
5はそうでなかった。HLA−A2陰性細胞系は、SAGE分析がなされ、およ
びSAGEポリヌクレオチドは、溶解に対し感受性の少ない細胞系において豊富
でない、溶解感受性である細胞系に共通のポリヌクレオチドを識別するために分
類された(表3参照)。分類基準に合致した二つのポリヌクレオチドのうち、ひ
とつはgp100標識CCTGGTCAAGであった。従って、HLA限定CT
Lによる溶解に対する感受性の異なる、6個の異なるメラノーマ細胞系のSAG
E分析を行うことによって、ひとつは同種の抗原の候補である、ただ二つの転写
物に焦点を当てることができ、そのうち一つが目的とする標的であった。
【0086】
【表5】
【0087】 実施例2 FACS解析により、抗HER−2抗体に対し異なる蛍光反応を呈すると判定
された、メラノーマおよび胸癌細胞系は、低い蛍光平均シグナルを示した細胞系
において豊富でない、高い蛍光平均シグナルを示す細胞系の間で、どのSAGE
ポリヌクレオチドが共通であるのかを決定するためにSAGE分析が行われた。
4個のSAGEポリヌクレオチドが分類基準に合致し、および(弱い蛍光シグナ
ルを示す)細胞系MDA−468,SK28,BA1,NM455および130
0melよりも、(強い傾向シグナルを示す)21PTおよび21MT細胞系に
おいて、高程度に提示されることがわかった(表4)。HER−2をなす一つの
標識は識別されたが、さらに他の3’標識配列は、インテグリンアルファー3を
なす標識を含むことがわかった。HER−2が先に患者由来T細胞に対する標的
として識別された一方、インテグリンアルファー3も患者由来免疫効果細胞また
は抗体に対する標的であり得ることは報告されていなかった。従って、インテグ
リンアルファー3をコードする遺伝子またはそれと一致する遺伝子産物またはペ
プチド断片は、インテグリンアルファー3を差違をもって発現する標的細胞への
免疫応答の誘発に用いうる。インテグリンアルファー3はこの実施例に対し用い
られたが、どのような(SAGEによって識別された)差違発現遺伝子または遺
伝子群およびそれらと一致するタンパク質またはペプチド断片は、抗標的細胞免
疫応答の誘発に用いうる。
【0088】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/30 180 G06F 17/30 230Z 230 C12N 15/00 ZNAA (31)優先権主張番号 60/103,230 (32)優先日 平成10年10月5日(1998.10.5) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 2G045 AA40 BB20 CA17 CA18 CA19 CB01 CB02 CB17 CB21 CB26 DA12 DA13 DA14 DA80 FA37 FB02 FB03 FB04 FB12 JA01 JA07 JA20 4B024 AA11 AA20 CA01 4B063 QA01 QA13 QQ02 QQ53 QR08 QR55 QR62 QS25 QS34 5B075 NR20 QT06 UU19

Claims (88)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下に記載されている工程を含む、試料細胞に選択される表現型を与えるある
    遺伝子のポリヌクレオチド断片を同定する方法: (a) 二つまたはそれ以上の試料細胞において遺伝子発現の典型を示すひと
    そろいのポリヌクレオチドを獲得し; (b) 一つまたはそれ以上の対照細胞において遺伝子発現を示すひとそろい
    のポリヌクレオチドを獲得し;および (c) 上記二つまたはそれ以上の試料細胞に共通でありおよび対照細胞と比
    較して試料細胞において特異的に発現される遺伝子である一つの独特のポリヌク
    レオチドを同定する。
  2. 【請求項2】 (c)において同定される独特のポリヌクレオチドに相当する遺伝子を同定し
    、そしてそれにより遺伝子を同定することをさらに含む、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 独特のポリヌクレオチドが、対照細胞と比較して少なくとも一つの試料細胞に
    おいて過剰発現または過小発現された遺伝子を示唆する、請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 対照細胞の型が一つ以上使用される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの試料細胞が腫瘍性の細胞である、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの試料細胞が分子、タンパク質または因子を分泌する、請求項
    1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 腫瘍性の細胞が乳癌、大腸癌、肺癌、膵癌、前立腺癌、および黒色腫から成る
    グループから選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 腫瘍性の細胞が白血病細胞、リンパ腫細胞および骨髄腫細胞から成るグループ
    から選択される、請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 対照細胞が対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移性細胞型および腫瘍
    性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択される、請求項5に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 腫瘍性の細胞が腫瘍から得られる、請求項5に記載の方法。
  11. 【請求項11】 腫瘍性の細胞が乳癌、大腸癌、肺癌、膵癌、前立腺癌、および黒色腫から成る
    グループから選択される、請求項5に記載の方法。
  12. 【請求項12】 腫瘍性の細胞が白血病細胞、リンパ腫細胞および骨髄腫細胞から成るグループ
    から選択される、請求項5に記載の方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一つの対照細胞が対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移性
    細胞型および腫瘍性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択される
    、請求項5に記載の方法。
  14. 【請求項14】 遺伝子が免疫実行細胞による少なくとも一つの試料細胞の認識において関与す
    るペプチドをコードする、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 免疫実行細胞がTリンパ球である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 免疫実行細胞がBリンパ球である、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 免疫実行細胞がNK細胞である、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 一つまたはそれ以上の試料細胞が免疫実行細胞により認識される表面マーカー
    を発現する、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 遺伝子が免疫実行細胞による少なくとも一つの試料細胞の認識において関与す
    るペプチドをコードする、請求項4に記載の方法。
  20. 【請求項20】 免疫実行細胞がTリンパ球である、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 免疫実行細胞がBリンパ球である、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 免疫実行細胞がNK細胞である、請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも一つの試料細胞が毒性Tリンパ球により溶解される腫瘍性の細胞で
    ある、請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】 対照細胞が毒性Tリンパ球により溶解されないが毒性Tリンパ球による溶解と
    両立できる細胞である、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも一つの対照細胞が、対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移
    性細胞型および腫瘍性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択され
    る、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 少なくとも一つの対照細胞が、対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移性
    細胞型および腫瘍性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択される
    、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 少なくとも一つの試料細胞が薬剤耐性である、請求項1に記載の方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも一つの試料細胞が薬剤耐性である、請求項5に記載の方法。
  29. 【請求項29】 少なくとも一つの試料細胞が血管形成を刺激する能力を有する、請求項1に記
    載の方法。
  30. 【請求項30】 少なくとも一つの試料細胞が病原体に感染されている、請求項1に記載の方法
  31. 【請求項31】 対照細胞が感染されていない細胞を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 病原体が薬剤または抗生物質に耐性である、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 病原体が薬剤または抗生物質に耐性を与える、請求項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】 少なくとも一つの試料細胞がアポトーシス細胞である、請求項1に記載の方法
  35. 【請求項35】 少なくとも一つの試料細胞が過剰増殖性の細胞である、請求項1に記載の方法
  36. 【請求項36】 選択される表現型が遺伝病に関連する、請求項1に記載の方法。
  37. 【請求項37】 選択される表現型が代謝活性の変化に関連する、請求項1に記載の方法。
  38. 【請求項38】 選択される表現型が老化に関連する、請求項1に記載の方法。
  39. 【請求項39】 選択される表現型がアポトーシスに関連する、請求項1に記載の方法。
  40. 【請求項40】 選択される表現型が薬剤代謝に関連する、請求項1に記載の方法。
  41. 【請求項41】 選択される表現型がアレルギー性反応に関連する、請求項1に記載の方法。
  42. 【請求項42】 試料細胞が動物細胞である、請求項1に記載の方法。
  43. 【請求項43】 試料細胞が哺乳類細胞である、請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 試料細胞が植物細胞である、請求項1に記載の方法。
  45. 【請求項45】 試料細胞が微生物である、請求項1に記載の方法。
  46. 【請求項46】 少なくとも一つの試料細胞が分化した細胞である、請求項1に記載の方法。
  47. 【請求項47】 対照細胞が分化した試料細胞の状態よりも早い分化の状態の細胞である、請求
    項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 遺伝子が分泌される生物因子をコードする、請求項1に記載の方法。
  49. 【請求項49】 以下の工程を含む、一つまたはそれ以上の分泌される生物因子に相当する一つ
    またはそれ以上のポリヌクレオチドを同定する方法: (a) その因子を分泌する一つまたはそれ以上の試料細胞において遺伝子発
    現を示すひとそろいのポリヌクレオチドを獲得し; (b) その因子を分泌しない一つまたはそれ以上の対照細胞において遺伝子
    発現を示すひとそろいのポリヌクレオチドを獲得し; (c) 試料細胞に共通で、対照細胞において非存在またはより低い量の発現
    である、一つまたはそれ以上の独特のポリヌクレオチドを同定する。
  50. 【請求項50】 (c)において同定されるポリヌクレオチドに相当する遺伝子を決定し、それ
    により一つまたはそれ以上の分泌される生物因子を同定することをさらに含む、
    請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 以下の工程を含む、治療標的を同定する方法: (a) 二つまたはそれ以上の試料細胞において遺伝子発現を示すひとそろい
    のポリヌクレオチドを獲得し; (b) 一つまたはそれ以上の対照細胞において遺伝子発現を示すひとそろい
    のポリヌクレオチドを獲得し;および (c) 二つまたはそれ以上の試料細胞に共通であり対照細胞と比較して試料
    細胞において特異的に発現されている遺伝子を示す一つの独特のポリヌクレオチ
    ドを同定する。
  52. 【請求項52】 (c)において同定される独特のポリヌクレオチドに相当する遺伝子を決定し
    、それによりその遺伝子を同定することをさらに含む、請求項51に記載の方法
  53. 【請求項53】 独特のポリヌクレオチドが対照細胞と比較して少なくとも一つの試料細胞にお
    いて過剰発現される遺伝子の典型を示す、請求項51に記載の方法。
  54. 【請求項54】 対照細胞の型が一つ以上使用される、請求項51に記載の方法。 【請求項54】 少なくとも一つの試料細胞が腫瘍性の細胞である、請求項51に記載の方法。
  55. 【請求項55】 少なくとも一つの対照細胞が腫瘍性の細胞である、請求項53に記載の方法。
  56. 【請求項56】 腫瘍性の細胞が腫瘍から得られる、請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】 腫瘍性の細胞が乳癌、大腸癌、肺癌、膵癌、前立腺癌、および黒色腫から成る
    グループから選択される、請求項54に記載の方法。
  58. 【請求項58】 腫瘍性の細胞が白血病細胞、リンパ腫細胞および骨髄腫細胞から成るグループ
    から選択される、請求項54に記載の方法。
  59. 【請求項59】 対照細胞が対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移性細胞型および腫瘍
    性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択される、請求項55に記
    載の方法。
  60. 【請求項60】 少なくとも一つの試料細胞および少なくとも一つの対照細胞が腫瘍型が同じま
    たは異なる腫瘍性の細胞である、請求項51に記載の方法。
  61. 【請求項61】 腫瘍性の細胞が乳癌、大腸癌、肺癌、膵癌、前立腺癌、および黒色腫から成る
    グループから選択される、請求項60に記載の方法。
  62. 【請求項62】 腫瘍性の細胞が白血病細胞、リンパ腫細胞および骨髄腫細胞から成るグループ
    から選択される、請求項60に記載の方法。
  63. 【請求項63】 少なくとも一つの対照細胞が対照正常細胞型、対照良性細胞型、対照非転移性細
    胞型および腫瘍性の細胞の非腫瘍性前駆細胞から成るグループから選択される、
    請求項53に記載の方法。
  64. 【請求項64】 その遺伝子が免疫実行細胞による少なくとも一つの試料細胞の認識に関与する
    ペプチドをコードする、請求項60に記載の方法。
  65. 【請求項65】 免疫実行細胞がTリンパ球である、請求項64に記載の方法。
  66. 【請求項66】 免疫実行細胞がBリンパ球である、請求項64に記載の方法。
  67. 【請求項67】 免疫実行細胞がNK細胞である、請求項64に記載の方法。
  68. 【請求項68】 一つまたはそれ以上の試料細胞が免疫実行細胞により認識される表面マーカー
    を発現する、請求項51に記載の方法。
  69. 【請求項69】 その遺伝子が免疫実行細胞による少なくとも一つの試料細胞の認識に関与する
    ペプチドをコードする、請求項51に記載の方法。
  70. 【請求項70】 免疫実行細胞がTリンパ球である、請求項68に記載の方法。
  71. 【請求項71】 免疫実行細胞がBリンパ球である、請求項68に記載の方法。
  72. 【請求項72】 免疫実行細胞がNK細胞である、請求項68に記載の方法。
  73. 【請求項73】 少なくとも一つの試料細胞が毒性Tリンパ球により溶解される腫瘍性の細胞で
    ある、請求項51に記載の方法。
  74. 【請求項74】 対照細胞が毒性Tリンパ球により溶解されないが毒性Tリンパ球による溶解と
    両立できる細胞である、請求項73に記載の方法。
  75. 【請求項75】 請求項51の方法により同定される遺伝子により発現されるポリペプチドに対
    する抗体に、試料細胞を接触させることを含む、以前に腫瘍性の表現型と関連が
    なくおよび試料細胞において過剰発現されるポリペプチドに対する免疫応答を誘
    導する方法。
  76. 【請求項76】 請求項51の方法により同定される遺伝子により発現されるタンパク質に対す
    る抗体の効果的な量と試料細胞を接触させることを含む、以前に腫瘍性の表現型
    と関連がないポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法。
  77. 【請求項77】 MHC分子との関連において抗原提示細胞の表面上に存在する、請求項20の
    方法により同定される遺伝子により発現されるタンパク質を提示する抗原提示細
    胞への暴露により生じる、免疫実行細胞の効果的な量と試料細胞とを接触させる
    ことを含む、以前に腫瘍性の表現型と関連がない細胞に対する免疫応答を誘導す
    る方法。
  78. 【請求項78】 請求項77の抗原提示細胞の存在および消費において培養された、集団教育済
    の免疫実行細胞の効果的な量と試料細胞を接触させることを含む、以前に腫瘍性
    の表現型と関連がないポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法。
  79. 【請求項79】 サイトカインまたは共刺激性分子の効果的な量と細胞の接触をさらに含む、請
    求項77または78のいずれか1項に記載の方法。
  80. 【請求項80】 MHC分子との関連において抗原提示細胞の表面上に存在する、請求項51の
    方法により同定される遺伝子により発現されるタンパク質を提示する抗原提示細
    胞の効果的な量を、適する対象に投与することを含む、以前に腫瘍性の表現型と
    関連がないポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法。
  81. 【請求項81】 請求項77の抗原提示細胞の存在および消費において培養された、集団教育済
    の免疫実行細胞の効果的な量を適する対象に投与することを含む、以前に腫瘍性
    の表現型と関連がないポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法。
  82. 【請求項82】 サイトカインまたは共刺激性分子の効果的な量と細胞を接触させることをさら
    に含む、請求項80または81のいずれか1項に記載の方法。
  83. 【請求項83】 請求項51の方法により同定される遺伝子により発現されるタンパク質に対す
    る抗体の効果的な量を対象に投与することを含む、適する対象において以前に腫
    瘍性の表現型と関連がないポリペプチドに対する免疫応答を誘導する方法。
  84. 【請求項84】 以下の工程を含む、多数の細胞試料を処理する結果として生じるポリヌクレオ
    チドのデータのデータベースを作成する方法: a) 多数の細胞の試料から得られたポリヌクレオチドに相当する多数のシー
    クエンス記録を電子工学的にコンピュータープロセッサーに移行することおよび
    試料に関連し認められる多量のポリヌクレオチドを含む生データのファイルを作
    成し;および b) 上記生データのファイルを、他の試料から作成された他の生データのフ
    ァイルと連結することにより比較データファイルを作成し; その際、比較データファイルは生データファイルから連結される記録を含み、
    そのデータは多数の細胞からそれぞれの試料において多数のポリヌクレオチドの
    発生のための試料の割合を指し示すために基準化されるようにする。
  85. 【請求項85】 比較データファイルを関係データベース管理(RDBMS)にロードすること
    をさらに含む、請求項84の方法。
  86. 【請求項86】 要求選択基準に適合するポリヌクレオチドの報告書を作成するために、RDB
    MS中の比較データファイルに対して、要求選択基準に基づく質問を適用するこ
    とをさらに含む、請求項85の方法。
  87. 【請求項87】 以下のシステムを含む、選択されるポリヌクレオチドの記録を同定するための
    システム: デジタルコンピューター; コンピュータと連結されたデータベース; その中に保存されるデータを有するデータベースサーバーと連結されるデータ
    ベースであり、そのデータはポリヌクレオチドの生ファイルから連結されるデー
    タの記録を含み、そのデータは多数の試料のそれぞれのサンプルにおいて多数の
    同じ標識の発生のための試料の割合を指し示すために基準化されている;および 要求選択基準に適合するポリヌクレオチドの記録の報告書を作成するためにデ
    ータベースにおいてデータファイルに要求選択基準に基づく質問を利用するため
    のコード機構。
  88. 【請求項88】 以下の工程を含む、プロセッサー、メモリー、ディスプレイ、入力/出力装置
    を有するコンピューターを使用してデータベースから選択されるポリヌクレオチ
    ドの記録を同定するための方法: a) 中に保存されるデータを有するコンピューターと連結されるデータベー
    スの提供、そのデータはポリヌクレオチドの生ファイルから連結されるデータの
    表現を含み、そのデータは多数の試料のそれぞれにおいて多数の同じポリペプチ
    ドの発生の試料の割合を指し示すために基準化されている;および b) 要求選択基準に適合するポリヌクレオチドの記録の報告書を作成するた
    めにデータベースにおいてデータファイルに要求選択基準に基づく質問を利用す
    るためのコード機構の使用。
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