JP2002500535A

JP2002500535A - 安全注射器

Info

Publication number: JP2002500535A
Application number: JP50041299A
Authority: JP
Inventors: ソメール，ブリス
Original assignee: ソメール，ブリス
Priority date: 1997-05-26
Filing date: 1998-05-20
Publication date: 2002-01-08
Also published as: WO1998053867A1; AU7226998A; EP0984804A1; DE69816443D1; US6342045B1; EP0984804B1

Abstract

(57)【要約】筒部（１）と針キャリヤ（７）とプランジャ（３，４）とを備える安全注射器。プランジャ（３，４）と針キャリヤ（７）は、それぞれ、プランジャを軸線方向に押すだけでプランジャと針キャリヤとを接続する結合装置を有する。筒部（１）の遠位部（１１）は、内側環状止め（１２）を有する。針キャリヤ（７）の中央部（１７）は環状止め（１２）の内径に対応する外径を有するが、この部分（１７）の近位端は筒部（１）の遠位部（１１）の内径に対応する直径を有する。針キャリヤ（７）の遠位先端に対する軸線方向圧力により針キャリヤ（７）が筒部（１）の内部に押し込まれるのを一時的に防ぐための手段（２１，２２）が、設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】安全注射器技術分野本発明は、医療従事者が傷を負うことを制限或いは可能ならば回避することができる医療用の安全注射器に関する。これらの安全注射器の目的は、注射器の取り扱い中に汚染する危険を回避すると共に、ウイルス性肝炎やエイズ等の病気に罹っている患者に注射を施した後針を安全に保護する前に針で看護人を傷つけたりすることを防ぐことにある。背景技術かかる安全注射器は、ＷＯ９０／０６１４８号公報、欧州特許第０．３２６．９８３号公報、欧州特許第０．３４７．７４２号公報、米国特許第４．５０７．１７７号公報又は米国特許第４．６７５．００５号公報から公知である。これらの公報に記載された注射器は全て、回転移動や差込ピンによる結合等を含む複雑な操作により、使用後に針を注射器筒部内に引っ込める必要があるが、これらは、病院スタッフが実施に不慣れな非実用的な動作であり、また、両手の使用を必要としてそのうちの一方を汚染された針の尖端に近づけなければらならない。発明の開示本発明の目的は、使用後に針を円筒内に引っ込めることができ、しかも、その準備と使用時には全ての標準的な注射器と同じ方法で、即ち、必要な針を取り付け、充填し、必要ならば針を交換し、必要ならばエアフィルタ上に結合し、気泡を排出し、注射する等を通して利用可能な、医療用の安全注射器を生成することである。それにも拘わらず、標準的な注射器と比較した場合の差異と利点は、ピストンを引っ張る動作中の一方の手を注射器の近位端に位置決めすることが求められるので、傷を負う原因となる注射器の危険な遠位領域にオペレータの手を接近させることができないということである。本発明のもう一つの目的は、ユーザが汚染された針に再びキャップを被せようとすること或いは常に軽便とは限らない特別な廃棄箱内にこの針を捨てなければならないということが生じないようにすることである。更に別の目的は、針から導入された液体の容量の読み取りを容易にすることである。本発明の別の目的は、少数の部品から成って製造が容易で他の公知の安全注射器と比較しても低コストの、且つ既存の低コストの標準型使い捨て注射器と比肩し得るコストの純粋に機械的な注射器を生成することである。本発明の別の目的は、注射器を採用するに先立ち、低コストの従来の使い捨て注射器と同様ではあるが安全注射器についてはしばしば困難であった、ユーザが適当な標準針を選定すること及びそれを注射器に取り付けることができる安全注射器を生成することである。本発明の目的は、既存の注射器の欠点を回避して上述した目的を達成可能とし、筒部と、該筒部の内部を水密のまま直線的に移動し得るプランジャと、同様に筒部内を直線的に移動可能なキャリヤとを備え、請求の範囲第１項に記載した特徴により識別される安全注射器である。図面の簡単な説明添付図面は、本発明による安全注射器の実施の形態と変形例とを模式的且つ例示的に示す。図１は、貯留時の使用前位置にある本発明による注射器の縦断面を示す。図２は、針キャリヤの遠位端上に押込嵌めにより取り付けられるように構成された、保護キャップ内の標準的な針の縦断面を示す。図３は、針キャリヤのプランジャ上への結合の状態を示す。図４は、カーソルを後方に摺動させて針キャリヤを針と共に円筒部の内部に引っ込め得るようにした、注射器の行程の終了時における注射器の縦断面を示す。図５は、筒部の内部に引っ込んだ針キャリヤとその針とを示す。図６は、注射器を一度使用すると自動的に再使用不能にする注射器特にプランジャの速位端の変形例を示す。発明を実施するための最良の形態特に図１に示した安全注射器は、例えば透明なポリプロピレンから射出成形された筒部１を備える。この筒部１は、注射器の使用の容易性と標準針の長さ等他の通常構造とを考慮して、注射器の容量に応じた長さと直径を有する。注射器のこの筒部１は、その近位端に、筒部と一体成形されて大径で且つ平面図上細長い形状のフランジ２を有する。注射器は、更に、軸部３を有するプランジャを備える。軸部３の近位端は、筒部１から突出して押しボタンを有する。軸部３の遠位端に位置するプランジャヘッド４は、筒部１内を水密状態で摺動するＯリング６を保持するためのハウジング５を含む。プランジャと筒部との間の水密性を確保するためのＯリングの使用は、この種の継手がゴムで成形したフルピストンヘッドよりもコストが安く、且つ医学的な全ての要求条件を満足させる合成エラストマから射出成形することができるので、有利である。筒部１の速位端の方向にプランジャのＯリング６を越えて位置する軸部３の遠位端は、針キャリヤ７とのプランジャ３〜６のカップリングの突出部８を備える。これらの結合突出部は、筒部１の遠位端の方向に軸線方向に延びる突起８により形成される。これらの突起８は、筒部１の軸線を中心とした円周上に位置し、その半径方向延長部は、突起８の数に応じて４０°乃至１２０°程度である。一般には、プランジャ３〜６の軸線周りに均一に分布して４５°乃至７０°の角度的広がりを呈する３又は４個の突起８が使用される。各突起８は、その先端に、筒部１の近位端の方向に拡がるその外面上の傾斜面９を有する。傾斜面９は、突起８の近位端の円筒面上に係止隆起部１０を形成する。筒部１の遠位部１１は、筒部１の速位開口部を減少するように、筒部１の軸線に対向する円形縁部により形成された環状の内側止め１２をその速位端に有する小径の延長部を備える。筒部のこの遠位部１１は、その外周面上に位置する環状溝１１ａを有する。注射器は、また、押込嵌めにより皮下注射針１４を保持するように構成された中空円錐部１３から成る速位端を有する針キャリヤ７を含む。針キャリヤの近位端１５は、筒部１の遠位延長部１１の内径に対応する外径を有する円筒部１６を備える。針キャリヤ７のこの近位端部１６は、筒部の遠位部の内側を水密状態で摺動する。針キャリヤの周囲の環状溝内に位置決めされる封止装置例えばＯリング１６ａは、筒部１と針キャリヤ７との間の完全に水密な嵌合を保証している。カーソル２１，２２を摺動させることにより針キャリヤが解放されると、針キャリヤを筒部１内に引っ込めることができる。針キャリヤ７の速位部の外径は、筒部１の遠位開口部の直径を超えない。この針キャリヤの中間部１７は、筒部の速位端１１に位置する縁部の内径に対応する直径を有する。従って、筒部１内での針キャリヤ７の最も遠位の位置は、針キャリヤ７の中間部１７と近位部１６とを分離する肩部の、筒部１の止め１２に対する接触により画定される。針キャリヤ７のこの中間部１７は、針キャリヤ７がその最遠位位置にあるとき筒部１の遠位端１１のリムの前面の延長部内に位置する近位環状面を有する円形溝１８を備える。図１に示した注射器の待機又は貯留位置において、針キャリヤ７は、筒部１の遠位部１１内に位置決めされる。針キャリヤ７の近位部１６は、その内周部の一部即ち約６０°乃至１２０°に亘り、後述するようにプランジャの突起８の少なくとも一方の先端のキャッチ１０と協働するように構成された、針キャリヤ内へのプランジャのカップリングの雌部を構成する隆起部即ちキャッチ１９を含む。一本又は二本の突起８のキャッチ１０と針キャリヤ７のキャッチ１９とにより構成されるカップリングは、解放可能である。従って、プランジャと針キャリヤとを既に一度係止した後でこれらを再係止することが可能であり、この場合使用後にユーザがカーソル２２を後方に摺動させて針キャリヤ７を解放したとしても、針を筒部１の内側に引き入れたままにすることができる。貯留時の初期位置（図１）において、オペレータは、針キャリヤ７の遠位突出部１３上に針１４を押込嵌めすることができると共に、従来の注射器の場合と同様のやり方で必要に応じて針を交換することができる。針キャリヤ７は、この位置で、カーソルにより筒部１に対して係止することができる。このカーソルは、筒部の周囲を摺動自在なリング２１〜２２から成る。このリング２１は、筒部１の遠位先端の方向に延びる少なくとも一つの可撓性係止指状部２２を有する。その作用位置(図１)において、カーソルはその遠位位置にあり、その指状部２２の端部は針キャリヤ７の溝１８内に位置決めされる。これにより、針キャリヤ７はその使用位置に係止され、例えば針固定時や瓶からの液体の吸引時或いは注射の実施時に針キャリヤを筒部内に押し込むことができない。このカーソルは、透明であり、注射器を充填する際に可視性を妨げることがない。次に、オペレータは、液体を吸引することや患者の体内に注入すること、或いは患者の静脈から血液を採取して従来の操作で試験管内に移すことを含め、必要な全ての臨床的要求条件を実施することができる。オペレータが作業を終了して注射器を廃棄したい場合は、針にキャップを被せたり或いは針を刺して傷つく危険が常に潜在的に大きい裸の針を廃棄したりしないで、注入行程の終わりにプランジャに僅かに大きい圧力をかけることで、図４に示したように指状部８のキャッチ１０を指状部８の弾性変形により針キャリヤ７のキャッチ１９上に係止してプランジャと針キャリヤとを結合させる。カーソル２１〜２２がその遠位使用位置に留まる限り、プランジャ４は、まだ針キャリヤ７から解放可能である。このことは、この結合がプランジャの遠位行程の終わりに意図せずして生じることがあるので、重要である。プランジャを用いて筒部１の内側に針キャリヤ７を引き入れる前に、ユーザは、カーソル２１〜２２を筒部１に沿って近位方向に摺動させ指状部２２を針キャリヤ７の溝１８から引き抜くことにより針キャリヤ７を解放しなければならない。指状部２２は、次に、筒部の周囲の環状外側凹部１１ａ内に位置決めすることができる。この時点から、プランジャと針キャリヤは互いに結合し、カーソル２１〜２２を後方に摺動させて針キャリヤを解放した後、プランジャを引っ込めるに際して針キャリヤ７とその針１４を筒部１の内側に後退させる(図５)。突起８の可撓性のために、及び突起８のうちの一つ又は二つだけが針キャリヤ７のキャッチ１９と結合しているために、針キャリヤは、筒部の軸線に対して傾斜し(図５)、プランジャが十分に引っ込むと針は筒部から突出し得なくなる。筒部１の近位端は、プランジャを筒部１内に挿入可能とする傾斜路を有する内側止めリング２３を含み、該止めリング２３は、プランジャが引き抜かれるのを防止する。従って、オペレータは、針を筒部からその近位開口部を通って引き抜くことができず、使用済みの針は筒部１の内側に不変に収容される。この止めリングは、プランジャを筒部からその近位開口部を通って容易に抜き出すことができる標準的な注射器に普通含まれる止めリングよりも相当に突出している。変形例では、プランジャ軸は、Ｘ断面の代わりにＹ断面を有する。この結果、この部分に使用されるプラスチックを約２５％節約してもなお十分な剛性を実現することができる。これにより、これらの注射器の製造コストを減少させることが可能である。この安全注射器の主たる利点は、以下の通りである。１．医療スタッフが注射を施した後、汚染された針で偶然針の刺し傷を負う可能性を除去する。２．その使用方法（充填／注入）が、標準的な注射器についての既存の使用手順と全く同じままである。３．注射器を全体として再使用不能とするために、プランジャをその行程の限界まで押し込んでプランジャの遠位先端を針キャリヤに結合させるだけでよい。次に、カーソルを後方に摺動させた後、プランジャにより針を筒部内に引っ込めて阻止する。４．これらの動作により針が傾斜して筒部の内側に押圧されるので、筒部の遠位開口部から再突出することがない。また、止めリング２３のために、筒部から近位開口部を通って針を引き抜くことができない。５．針キャリヤ上への針の押込嵌めの間、及び注射器の使用の全サイクルの間、針キャリヤがカーソル２１，２２により係止されるので、針キャリヤを筒部の内側に押し込むことができない。６．他方、プランジャによる針キャリヤとの結合（上記３参照）が、何ら困難を生じない。７．注射器を再使用できず、僅かな危険も伴なわずに廃棄焼却することができる。８．針で刺す事故を生じさせる危険な速位領域に手を延ばすこともできない。即ち、一方の手で注射器の筒部を保持しつつ、他方の手でプランジャを引っ張っている。９．注射器が、四つの成形プラスチック要素と、二つの標準的なエラストマ封止装置とから成る。１０．注射器が全ての標準的な針を使用可能であり、注射器の全容積が同寸法の針キャリヤを収容する。１１．製造コストが、標準的な非安全単独使用注射器の製造コストと比肩し得る。１２．注射の終了時の死容積が、ＩＳＯ国際標準の範囲内にある。図６は、自己破壊する、即ち一度使用されたら意図しても再使用することができない、注射器の実施の形態を示す。これを実現するために、プランジャ軸の遠位先端は、プランジャの水密封止装置６の両側に位置する筒部１に接した空間を接続する通路３０を有する。この通路３０は、閉鎖手段例えば球体３１により閉鎖され水密にされている。球体３１は、好ましくはエラストマ製であり、この目的で内側リム３３を有する突起８の間に位置決め保持された要素３２により所定の位置に保持されている。この要素３２は、該要素が乾いているか湿っているかに応じて可変の圧縮抵抗を呈する特性を有する。要素は、乾いた状態では、硬く、球体３１をその座に対して強く押し付けることにより、通路３０を閉鎖する。注射器が液体で充填されると、要素３２は、その機械的抵抗を減少させる。従って、ユーザが注射器に含まれる液体を空にしている間、球体３１は常にその座に対して押し付けられ、筒部１の遠位室に加わる圧力は該筒部の近位室に加わる圧力よりも大きい。他方、ユーザが注射器を再充填しようとする場合は、ユーザは液体を針を通って吸引するためにプランジャを引き戻さなくてはならず、筒部の遠位室内の圧力が降下する。この時点で、球体３１は、今や軟らかくなっている要素３２を変形させることで移動し、筒部の遠位室を満たしているのは空気であり、今や液体を充填することはできない。この第二の実施の形態において、ユーザは同様にプランジャを筒部内でその行程の限界まで十分に押し込むことができ、且つプランジャを針キャリヤに確実に結合して針キャリヤとこれが支持する針とを筒部の内側に引き入れることにより注射器を完全に安全に廃棄し得るようにしていることは明らかである。従って、この変形例は、上述した注射器の第一の実施形態の利点に加えて、自己破壊し、意図したとしても再使用することができない。別の変形例では、注射器の製造に必要なプラスチックの量を一層減少させる目的で、把持フランジ２を筒部１の近位端ではなく筒部のこの近位端から１乃至２ｃｍの位置に成形することができる。これにより、プランジャの操作の容易性を損なうことなく、プランジャヘッド４を筒部内部でその行程の限界まで押し込んで筒部近位端の開口部に当接させるように押しボタン（２）の位置を前進させるプランジャ軸３の長さを短くすることができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】平成１１年５月３１日（１９９９．５．３１）【補正内容】請求の範囲１．筒部（１）と、筒部（１）の遠位部内を水密状態で摺動する針キャリヤ（７）と、筒部（１）の近位部内を水密状態で摺動するプランジャ（３，４）とを備える医療用の安全注射器であって、プランジャ（３，４）と針キャリヤ（７）とが、それぞれ、注射の終了時に針キャリヤ（７）をその針と共に筒部（１）の内部に引き込み得るようにするためにプランジャ（３，４）を軸線方向に押すだけで互いに接続する結合手段を備え、筒部（１）の遠位部が、その遠位開口部から針キャリヤ（７）が引き込まれる或いは押し込まれるのを防ぐ内側環状止め（１２）を有し、針キャリヤ（７）の中央部（１７）が、環状止め（１２）の内径より大きい外径を有すると共に、針キャリヤ（７）の近位部（１５）が筒部（１）の遠位部（１１）の内径に対応する直径を有する、安全注射器において、係止部（２２）を有して筒部の周囲に摺動自在に設けられた手で操作可能な手段（２１）を備え、前記手段（２１）が筒部（１）の、前記係止部（２２）が針キャリア（７）に係止して針キャリヤ（７）の遠位端に加わる軸線方向圧力により針キャリヤ（７）が筒部（１）の内側に押し込まれる或いはプランジャ（３，４）により針キャリヤ（７）が筒部（１）の内側に引き込まれるのを防ぐ前方遠位係止位置から、係止部（２２）が針キャリア（７）に非係合状態となり針キャリア（７）が筒部（１）の内側で摺動自在とされた後引き込まれた非係止位置へと変位可能であることを特徴とする安全注射器。２．針キャリア（７）を係止可能な前記手で操作可能な手段（２１，２２）が、少なくとも一つの可撓性の係止指状部（２２）を有して筒部の周囲を摺動自在なリング（２１）から成るカーソルを備え、指状部がその前方係止位置にあるとき指状部の先端が針キャリヤ（７）の溝（１８）内に位置決めされる、ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の注射器。３．針キャリヤ（７）を解放するためにカーソルがその後方摺動位置にあるときカーソルの指状部（２２）を位置決めする目的で、筒部（１）がその遠位部（１１）の周囲に環状溝（１１ａ）を有する、ことを特徴とする請求の範囲第２項記載の注射器。４．プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に結合させるべく針キャリヤ（７）に含まれる結合手段が、針キャリヤ（７）の近位部（１５）の内側円錐面の一部のみに亘るリム即ちキャッチ（１９）により形成されると共に、プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に結合するプランジャ（３，４）の部材が、筒部の遠位端の方向に軸線方向に前進するプランジャ（３，４）の軸（３）に固定された少なくとも三つの突起（８）から形成され、これらの突起（８）の端部が外側円錐面（９）とフックキャッチ（１０）とを有し、プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に対して押圧すると前記突起（８）の弾性変形によりキャッチ（１０）が針キャリヤ（７）の円錐壁と及びキャリヤのキャッチ（１９）と協働する、ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の注射器。５．プランジャ（３，４）と針キャリヤ（７）との結合キャッチ（１９）が、針キャリヤを筒部内に引っ込める際にプランジャ（３，４）の突起（８）の弾性により針キャリヤが注射器の軸線に対して傾斜した傾斜位置を採るように、針キャリヤ（７）の近位部（１５）の内側円錐面の周面全体に亘り延びていない、ことを特徴とする請求の範囲第４項記載の注射器。６．筒部（１）の遠位端（１１）が、筒部の遠位開口部の直径を減少させるべく注射器の軸線方向に延びるリム（１２）により形成される、ことを特徴とする請求の範囲第５項記載の注射器。７．プランジャが、封止装置（６）が位置決めされる溝（５）を有するヘッド（４）を備え、該ヘッドが筒部（１）の内壁に対して水密状態で摺動する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。８．筒部の近位端側に、筒部壁の内側環状突出部により止め（２３）が形成され、この突出部が、筒部の近位端の方向に減少する円錐部と、筒部の遠位部の方向の環状面とを構成し、プランジャが筒部からその近位開口部を通って外れるのを防止する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。９．針キャリヤ（７）の中央部（１７）が、環状溝（１８）を備え、該溝の横方向近位面が使用時には筒部の遠位面の連続面内に位置する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１０．針キャリヤの近位部の外面が、円形の封止装置（１６ａ）が収納される溝を有する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１１．プランジャの軸断面（３）が、略Ｙ字形である、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１２．プランジャの遠位先端が、このプランジャ（３，４）により分離される筒部（１）の遠位室と近位室とを接続する通路（３０）を有し、この通路（３０）を閉鎖する手段（３１）が、該通路（３０）を閉鎖する位置で、突起（８）の間に保持された可変抵抗要素（３２）により保持され、この要素（３２）が、乾いたときより湿ったときに低くなる機械的抵抗を有する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１３．筒部（１）の近位端から１〜２ｃｍの距離に、把持鍔部（２）が位置決めされている、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１４．プランジャの針キャリヤ内への結合が、軸線方向に引っ張るだけで解放可能である、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】１．筒部（１）と、筒部（１）の速位部内を水密状態で摺動する針キャリヤ（７）と、筒部（１）の近位部内を水密状態で摺動するプランジャ（３，４）とを備える医療用の安全注射器であって、プランジャ（３，４）と針キャリヤ（７）とが、それぞれ、注射の終了時に針キャリヤ（７）をその針と共に筒部（１）の内部に引っ込め得るようにするためにプランジャ（３，４）を軸線方向に押すだけで互いに接続する結合手段を備え、筒部（１）の遠位部が、その遠位開口部から針キャリヤ（７）が引き出される或いは押し出されるのを防ぐ内側環状止め（１２）を有し、針キャリヤ（７）の中央部（１７）が、環状止め（１２）の内径より大きい外径を有すると共に、針キャリヤ（７）の近位部（１５）が筒部（１）の遠位部（１１）の内径に対応する直径を有し、針キャリヤ（７）の遠位端に加わる軸線方向圧力により針キャリヤ（７）が筒部（１）の内側に押し込まれるのを一時的に防ぐための手段（２１，２２）が設けられた、安全注射器において、前記手段（２１，２２）が、針キャリヤ（７）を係止解放すべく手で操作可能であって、少なくとも一つの可撓性の係止指状部（２２）を有して筒部の周囲を摺動自在なリング（２１）から成るカーソルを備え、指状部がその前方係止位置にあるとき指状部の先端が針キャリヤ（７）の溝（１８）内に位置決めされる、ことを特徴とする安全注射器。２．針キャリヤ（７）を解放するためにカーソルがその後方摺動位置にあるときカーソルの指状部（２２）を位置決めする目的で、筒部（１）がその遠位部（１１）の周囲に環状溝（１１ａ）を有する、ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の注射器。３．プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に結合させるべく針キャリヤ（７）に含まれる結合手段が、針キャリヤ（７）の近位部（１５）の内側円錐面の一部のみに亘るリム即ちキャッチ（１９）により形成されると共に、プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に結合するプランジャ（３，４）の部材が、筒部の遠位端の方向に軸線方向に前進するプランジャ（３，４）の軸（３）に固定された少なくとも三つの突起（８）から形成され、これらの突起（８）の端部が外側円錐面（９）とフックキャッチ（１０）とを有し、プランジャ（３，４）を針キャリヤ（７）に対して押圧すると前記突起（８）の弾性変形によりキャッチ（１０）が針キャリヤ（７）の円錐壁と及びキャリヤのキャッチ（１９）と協働する、ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の注射器。４．プランジャ（３，４）と針キャリヤ（７）との結合キャッチ（１９）が、針キャリヤを筒部内に引っ込める際にプランジャ（３，４）の突起（８）の弾性により針キャリヤが注射器の軸線に対して傾斜した傾斜位置を採るように、針キャリヤ（７）の近位部（１５）の内側円錐面の周面全体に亘り延びていない、ことを特徴とする請求の範囲第３項記載の注射器。５．筒部（１）の遠位端（１１）が、筒部の遠位開口部の直径を減少させるべく注射器の軸線方向に延びるリム（１２）により形成される、ことを特徴とする請求の範囲第４項記載の注射器。６．プランジャが、封止装置（６）が位置決めされる溝（５）を有するヘッド（４）を備え、該ヘッドが筒部（１）の内壁に対して水密状態で摺動する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。７．筒部の近位端側に、筒部壁の内側環状突出部により止め（２３）が形成され、この突出部が、筒部の近位端の方向に減少する円錐部と、筒部の遠位部の方向の環状面とを構成し、プランジャが筒部からその近位開口部を通って外れるのを防止する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。８．針キャリヤ（７）の中央部（１７）が、環状溝（１８）を備え、該溝の横方向近位面が使用時には筒部の遠位面の連続面内に位置する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。９．針キャリヤの近位部の外面が、円形の封止装置（１６ａ）を有する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１０．プランジャの軸断面（３）が、略Ｙ字形である、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１１．プランジャの遠位先端が、このプランジャ（３，４）により分離される筒部（１）の速位室と近位室とを接続する通路（３０）を有し、この通路（３０）を閉鎖する手段（３１）が、該通路（３０）を閉鎖する位置で、突起（８）の間に保持された可変抵抗要素（３２）により保持され、この要素（３２）が、乾いたときより湿ったときに低くなる機械的抵抗を有する、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１２．筒部（１）の近位端から２ｃｍ未満の距離に、把持鍔部（２）が位置決めされている、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。１３．プランジャの針キャリヤ内への結合が、軸線方向に引っ張るだけで解放可能である、ことを特徴とする前記請求の範囲のいずれか一項に記載の注射器。