JP2002374374A - スプリッタ回路 - Google Patents

スプリッタ回路

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JP2002374374A
JP2002374374A JP2001247738A JP2001247738A JP2002374374A JP 2002374374 A JP2002374374 A JP 2002374374A JP 2001247738 A JP2001247738 A JP 2001247738A JP 2001247738 A JP2001247738 A JP 2001247738A JP 2002374374 A JP2002374374 A JP 2002374374A
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Japan
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filter
splitter circuit
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chebyshev
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Application number
JP2001247738A
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English (en)
Inventor
Makoto Kasahara
眞 笠原
Takahide Ogasawara
孝秀 小笠原
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IRIICHI TSUSHIN KOGYO CO Ltd
IRIICHI TSUSHIN KOGYO KK
Original Assignee
IRIICHI TSUSHIN KOGYO CO Ltd
IRIICHI TSUSHIN KOGYO KK
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Publication date
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  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が単純であり、小さい素子数のxDSL用
スプリッタ回路に利用するローパス・フィルタを実現す
る。ITU−T規格を満足する簡単な構成のスプリッタ
回路を実現する。 【構成】n次チェビシェフ型フィルタを基本型として、
シリーズ・アームに小さい抵抗器を挿入して、リターン
ロスの改善をはかる。このn次チェビシェフ型フィルタ
の基本型は、その特性インピーダンスを実際の線路の特
性インピーダンスよりやや低く設定して設計する。シリ
ーズ・アームに挿入する抵抗器に代えてシリーズ・アー
ムのインダクタ巻線抵抗を利用することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電話加入者線ケー
ブルに高速ディジタル通信信号を重畳して伝送するxD
SL(Digital Subscriber Line) に利用する。本発明
は、一つの電話加入者線に伝送される音声信号をPOT
S(Plain Old Telephone Service) が利用し、データ
信号をxDSLが利用するために、加入者線ケーブルの
信号を分離または合成するために利用する。本発明は、
素子数が小さくリターンロス(反射減衰)特性の優れた
xDSL用フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットへの接続その他に利用す
るために、既存の電話加入者線を利用して、音声信号帯
域外に高速ディジタル信号を伝送する方式が普及しよう
としている。この方式は近い将来に大規模な需要が見込
まれている。xDSLとは、ADSL(Asymmetric DS
L),VDSL(Very high speed DSL), HDSL(High
speed DSL),SDSL(Symmetric DSL) その他ディジタ
ル加入者線の総称である。xDSL方式では電話と高速
ディジタル通信とが一つの回線を利用して、同時にそれ
ぞれ双方向の信号を伝送することができる。
【0003】電話交換機から家庭やオフィスに配線され
ている電話加入者線をxDSLに利用するには、加入者
側に図3に示すような分離合成フィルタを含むスプリッ
タ回路を接続する。すなわち、加入者線と従来からのア
ナログ電話設備との間には、双方向性のローパス・フィ
ルタLPFが接続され、加入者線とxDSL設備との間
には双方向性のハイパス・フィルタHPFが接続され
る。既設の加入者線は平衡対ケーブルであり、アナログ
電話設備の端子は原則として平衡形であり、xDSL設
備の端子も平衡形である。そしてこのハイパス・フィル
タHPFは、平衡形の場合には2個のキャパシタにより
構成されるきわめて単純な回路により構成することがで
きるから、ハイパス・フィルタHPFについては技術的
な問題はほとんどない。ローパス・フィルタLPFはそ
の構成がやや複雑になる。本発明はこのローパス・フィ
ルタLPFの改良に関するものである。
【0004】このローパス・フィルタLPFの通過帯域
は、直流から3.4kHzである。このローパス・フィ
ルタLPFは、アナログ電話設備に直流通話電流を供給
するために直流(最大130mA)を通過させることが
必要である。またxDSLは周波数領域で考えると25
kHz以上の信号であり、ローパス・フィルタLPFは
この信号を遮断するとともに、既存のアナログ電話設備
(POTS)が、高速ディジタル通信を併設することに
より受ける影響を排除しなければならない。すなわちロ
ーパス・フィルタLPFのLINE側に、既存の電話加
入者線が接続され、ハイパス・フィルタHPFを介して
xDSL設備が接続されたときに、POTS側から見た
リターンロス(反射減衰)特性の規格を満足しなければ
ならない。この規格は国際電気通信連合の電気通信標準
化部門(ITU−T)により制定されている。
【0005】このITU−Tの規格では、既存の電話加
入者線について図4に示す等価回路が制定されている。
すなわち、電話加入者線は600Ωなどの単純な特性イ
ンピーダンスではなく、xDSL設備の利用周波数帯域
に即して、加入者端末を接続する線路側(LINE)の
インピーダンスは図4に示す容量性のリアクタンス回路
とするものである。
【0006】このようなローパス・フィルタとしては、
さまざまな形態のものが知られている。リターンロスを
改善するもの、構成を簡単化するものなどが提案されて
いる。近年のものとしては、特開2000-165553号公報
(出願人:富士通ほか)、特開2000-224337 号公報(出
願人:トーキン)などに開示された技術がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電話加入者線の加入者
側端子から線路側をみたインピーダンスが、特性インピ
ーダンスに相当する純抵抗ではなく、図4に示すような
容量性のインピーダンス回路で等価されると、従来から
広く知られたフィルタの設計思想がそのまま利用できな
い。つまり、従来からのフィルタ設計技術は、四端子フ
ィルタの両端は特性インピーダンスに相当する純抵抗で
終端されるものとして確立されている。したがって、こ
のための従来例技術は、上記公報に開示されているよう
に、標準的な手法により設計されたフィルタに、複数の
素子を付加することにより、容量性インピーダンスの終
端に対するリターンロス特性を満足するように設計され
ることになった。このためローパス・フィルタの素子数
が大きくなり、その構成が複雑になった。
【0008】さらに市場の状況として、上述のように今
後数年のうちにxDSLの急激な普及が予想されてい
る。このために素子数が少なく安価に製造することがで
きるとともに、製造工数の小さいスプリッタ回路が求め
られている。
【0009】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、ローパス・フィルタの素子数が小さく、しかも
ITU−T規格に定められた線路インピーダンスに対し
て、十分なリターンロス特性を有するスプリッタ回路を
提供することを目的とする。本発明は、単純な構成であ
って安価であり、信頼性の高いスプリッタ回路を提供す
ることを目的とする。本発明はローパス・フィルタの構
成を単純化して、製造歩留りが大きく、製造後の調整が
不要なスプリッタ回路を提供することを目的とする。本
発明は、ITU−T規格を満足するスプリッタ回路であ
って、可及的に素子数の小さいスプリッタ回路を提供す
ることを目的とする。さらに本発明は、ローパス・フィ
ルタの通過域の損失が小さいスプリッタ回路を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローパス・フ
ィルタとして直流が通過する梯子形フィルタであるチェ
ビシェフ型フィルタを基本的な構成とするとともに、そ
の直流通路となるシリーズ・アームに小さい値の抵抗成
分を含ませたことを最大の特徴とする。すなわち本発明
は、ローパス・フィルタに接続されるアナログ電話設備
に供給する直流通話電流に大きい影響を与えない程度
の、小さい値の抵抗器を挿入する、あるいはローパス・
フィルタの構成要素であるインダクタの巻線に積極的に
抵抗成分をもたせることにより、既存のアナログ電話設
備に対する音声帯域内のリターンロスをきわめて大きく
することができることに着目したものである。
【0011】本発明は、一端が加入者線(LINE)に
接続され他端がアナログ電話設備(POTS)に接続さ
れる双方向性のローパス・フィルタ(LPF)と、一端
が前記加入者線(LINE)に接続され他端がxDSL
設備に接続される双方向性のハイパス・フィルタ(HP
F)とを備えたスプリッタ回路において、前記ローパス
・フィルタ(LPF)はn次チェビシェフ型フィルタで
あってそのシリーズ・アームのインピーダンスに抵抗成
分(R,Ra+Rb)を含ませたことを特徴とする。
【0012】前記抵抗成分の値は、前記アナログ電話設
備の側で対線間の直流回路が短絡されたときに十分な通
話電流が通過する範囲で選択されることが望ましい。そ
して、この抵抗成分は前記シリーズ・アームに接続され
た抵抗器を含む構成とすることができるし、この抵抗成
分の一部または全部を前記シリーズ・アームに接続され
たインダクタの巻線抵抗を利用する構成とすることがで
きる。これをさらに詳しく説明すると、従来から音声周
波数帯域で利用されるローパス・フィルタには巻線形の
インダクタが利用され、そのインダクタの巻線には当然
に抵抗成分がある。従来のフィルタ設計では、インダク
タは理想的な抵抗成分のないインダクタとして設計し、
現実のインダクタに含まれる抵抗成分は、この設計に対
して無視できる程度に小さくするようにインダクタが製
作された。これに対して本発明の装置では、設計として
インダクタに直列に抵抗成分を積極的に付加するところ
に特徴がある。さらに具体的には、インダクタの巻線抵
抗に加えてインダクタに直列に抵抗器を接続する、ある
いはインダクタの巻線として、所望の抵抗成分を含む細
い電線もしくは比抵抗の大きい材料による電線を利用す
る。上記記載の「抵抗成分を含ませた」とはその意味で
ある。
【0013】この抵抗成分(R,Ra+Rb)の値は、
前記アナログ電話設備(POTS)の側で対線間の直流
回路が短絡されたときに十分な通話電流が通過する範囲
で選択される値である。具体的には、加入者線(LIN
E)の特性インピーダンス(500〜600Ω)の数十
分の1に相当する値である。さらに具体的には、発明者
がPOTS側にITU−Tの規格に基づく終端回路を接
続して、実験的に求めた最適値を例示すると、前記ロー
パス・フィルタが平衡形であるときには、前記抵抗成分
の値は片側6.5Ωないし17.5Ωであり、前記ロー
パス・フィルタが不平衡形であるときには、前記抵抗成
分の値は13Ωないし35Ωである。この「抵抗成分の
値」は上記説明のように、抵抗器を直列に接続する場合
にはその抵抗値とインダクタの巻線抵抗の和であり、巻
線抵抗のみで設計する場合には巻線抵抗の値である。
【0014】上記括弧内の符号は、あとから説明する実
施例図面の参照符号である。これは本発明の構成を理解
しやすいように付すものであって、本発明を実施例の構
成に限定して解釈するためのものではない。以下の説明
においても同様である。
【0015】チェビシェフ型フィルタは旧くから知られ
たローパス・フィルタの一つの典型である。チェビシェ
フ型フィルタは、シリーズ・アームにインダクタとキャ
パシタの並列回路が接続され、シャント・アームにキャ
パシタが接続される梯子形フィルタである。チェビシェ
フ型フィルタは平衡形でも不平衡形(片側接地)でも実
現できる。そしてxDSL用のスプリッタ回路として
も、チェビシェフ型フィルタを基本回路とする構成はす
でによく知られている。
【0016】チェビシェフ型フィルタは、上記梯子の段
数に応じて次数が表される。本発明ではn次チェビシェ
フ型フィルタとして表現するが、この次数nはよく知ら
れているように、遮断周波数近傍の周波数特性がどれだ
け鋭く設計されるかにより決定される。本発明の用途で
はローパス・フィルタの通過域が音声周波数(0ないし
3.4kHz)であり、遮断周波数をxDSL通信方式
が利用する帯域(25kHz以上)の約半分程度(具体
的には約13kHz)として設計することが適当であ
り、遮断減衰量の規格値は65dBであるから、チェビ
シェフ型フィルタの次数nの値は4以上に選ぶことが適
当である。次数nが大きくなるにしたがって、素子数が
大きくなりフィルタとしての構成が複雑になる。発明者
がさまざまな試験をした結果からは、この次数nの値は
4ないし8が適当であり、さらに具体的な設計として
は、この次数nはリターンロスとくに音声帯域外のリタ
ーンロスとの調和により選択することがよい。発明者が
実験的に求めた次数nの最適値を例示するとn=4ない
し6である。
【0017】チェビシェフ型フィルタの次数nが4以上
であると、上記シリーズ・アームに直列に挿入する抵抗
成分を個別の抵抗器で構成する場合には、この抵抗器
(R,Ra+Rb)の挿入位置として複数の位置が選択
可能である。すなわちこの挿入位置は、直列アームの抵
抗成分を大きくするものであるから、シリーズ・アーム
のどの位置に挿入してもよい。しかし、この抵抗器は、
直列アームの抵抗成分を大きくするとともに、シリーズ
・アームに接続されているインダクタと、シャント・ア
ームに接続されているキャパシタとの共振を緩和させる
作用を併せて期待するものであるから、複数の梯子形状
に接続された素子の段間に挿入することがさらに望まし
い。次数nが4であれば段間の数は3であり、次数nが
6であればその段間の数は5である。その段間のいずれ
の位置に接続しても本発明を実施することができる。そ
の抵抗値の総和(すなわち直列抵抗値)が上記の値にな
るように複数の段間に分散して配置することも可能であ
る。発明者が実験的にその挿入位置を変更して試験を行
ったが、挿入位置を変更することによる特性上の相違は
あまり大きくなかった。すなわち段間のどの位置に挿入
してもリターンロス特性を相応に改善することができ
た。
【0018】発明者は、原理的な設計としては、上記の
ように抵抗成分はシリーズ・アームに抵抗器を個別の素
子として接続するかたちで設計した。この場合には、シ
リーズ・アームには複数のインダクタが接続されること
になるから、このインダクタの巻線として直流抵抗が十
分に小さい太い線を用いることにした。しかし、このイ
ンダクタの巻線として、ある程度に直流抵抗が大きい細
い電線を選ぶことにより、個別の抵抗器を接続しなくと
も、等価の抵抗成分をシリーズ・アームに含ませるよう
に実現することができることに気づいた。これを具体的
に設計すると、線径が0.1mm 前後の現実的に利用
できる銅線を用いて、設計上必要な抵抗成分を作り出す
ことができることがわかった。すなわち、シリーズ・ア
ームの構成要素であるインダクタの巻線抵抗が、シリー
ズ・アームに含ませる所望の抵抗値となるように、巻線
の種類および長さを選択し設計することができることが
わかった。
【0019】抵抗器を個別部品として接続する場合と、
インダクタの巻線抵抗を利用して抵抗成分を含ませる場
合との得失を考えると、抵抗器を個別部品として接続す
る場合には、部品点数が大きくなるが、インダクタには
太い巻線を利用することができるからインダクタの信頼
性が向上する。とくにこのフィルタでは使用形態とし
て、インダクタの巻線には直流通話電流が流れるから、
何らかの原因により直流電流が過大になったときなどに
故障する可能性が小さくなる利点がある。一方、インダ
クタの巻線に抵抗成分を含ませるように設計すると、部
品点数が小さくなり、接続点の個数が小さくなるから、
この観点からは信頼性が向上することになる。そして部
品点数が小さいから全体としてフィルタを小型に構成す
ることができる。
【0020】抵抗器を個別部品として接続する場合に
も、その抵抗器の値を必要な抵抗値の一部を分担するよ
うに選択し、抵抗器とインダクタの巻線抵抗との和が必
要な抵抗値になるように設計して本発明を実施すること
もできる。
【0021】さらに本発明では、前記ローパスフィルタ
の基本回路となるチェビシェフ型フィルタの基本型につ
いて、その特性インピーダンスを標準値600Ωより1
0ないし25%低い値に設定して設計することを特徴と
する。これにより、上記シリーズ・アームに直列に挿入
する抵抗成分(R,Ra+Rb)と調和をとることがで
きる。さらに具体的には、前記n次チェビシェフ型フィ
ルタは、その特性インピーダンスを500Ω±10Ωの
範囲にとることがよい。これは実験的に設定したもので
あり、これを約500Ωと表現する。
【0022】つぎに通過域の損失を小さくするためにチ
ェビシェフ型フィルタのシリーズアームのリアクタンス
の絶対値をチェビシェフ型フィルタの基本型として設計
された値より小さく、シャントアームのリアクタンスの
絶対値を同じくチェビシェフ型フィルタの基本型として
設計された値より大きく設定することが有効である。こ
のための具体的な構成は、1)前記n次チェビシェフ型
フィルタのシリーズ・アームにキャパシタと並列に接続
されるインダクタの一以上についてその値がチェビシェ
フ型フィルタの基本型よりリアクタンスの絶対値をわず
かに小さく設定すること、2)前記n次チェビシェフ型
フィルタのシャント・アームを構成するキャパシタの一
以上についてその値がチェビシェフ型フィルタの基本型
よりリアクタンスの絶対値をわずかに大きく設定するこ
と、3)前記n次チェビシェフ型フィルタのシリーズ・
アームに単独で接続されるインダクタについてその値が
チェビシェフ型フィルタの基本型よりリアクタンスの絶
対値をわずかに大きく設定すること、である。
【0023】ここで、インダクタまたはキャパシタにつ
いて「一以上」と表現するが、これはn次チェビシェフ
型フィルタでは、回路内にインダクタまたはキャパシタ
はそれぞれ複数個あるので、そのいずれか一つまたはそ
れ以上について、との意味である。実施例について後か
ら詳しく説明するように、すべてのインダクタまたはキ
ャパシタについて、調和をとりながらその値を少しずつ
変更することが最も望ましいが、一つまたは一部の複数
のインダクタまたはキャパシタについて、上記のような
値の変更を行うことによっても本発明を実施することが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】具体的な数値を含む設計例および
試験例について説明する。以下の説明は発明者が多数の
設計および試験を行ったものの中からの例示である。発
明の範囲をこの例示に限定して理解するためのものでは
ないことはいうまでもない。
【0025】図1は本発明実施例ローパス・フィルタの
回路図である。この回路は不平衡形の6次チェビシェフ
型フィルタ基本型の構成に加えて、シリーズ・アームに
抵抗器Rを接続することにより抵抗成分を装荷するとこ
ろに特徴がある。この抵抗器Rは左側の端子LINEに
電話加入者線が接続されたときに、右側の端子POTS
からみたリターンロスを大きくするために挿入されたも
のである。そして上で説明したように、このローパス・
フィルタの特性インピーダンスは、標準値に対してやや
低く、具体的には約20%ほど低く設計されている。
【0026】このローパスフィルタLPFは図3に示す
ように接続されて、電話加入者線LINEに同時に重畳
して伝送されるアナログ電話信号とxDSLのディジタ
ル信号とを分離または合成するためのスプリッタ回路と
なる。すなわち、アナログ電話信号は約4kHz以下の
周波数帯域の信号であり直流通話電流(最大130m
A)を含む。xDSL信号は約25kHz以上の周波数
帯域に分散するディジタル信号である。右側の端子PO
TSからみたリターンロスが小さいと、たとえばアナロ
グ電話設備として従来型の電話機を接続して通話を行う
ときに、自分の声が受話器に聞こえることになって通話
に不都合をきたす。図3に示すハイパス・フィルタHP
Fは、すでに説明したように単純な1個のキャパシタに
より構成することができる。
【0027】(第一実施例)図2に本発明第一実施例ロ
ーパス・フィルタの回路図を示す。この回路は平衡形の
6次チェビシェフ型フィルタを基本型とするものであ
り、そのシリーズ・アームに抵抗器RaおよびRbが接
続されているところに特徴がある。これも上の説明のと
おり右側の端子POTSからみたリターンロスを大きく
するために挿入されたものである。図1の回路と対応さ
せると、抵抗器の値はR=Ra+Rbとなる。このロー
パス・フィルタも図3に示すようにハイパス・フィルタ
と組み合わせて接続されスプリッタ回路となる。既存の
加入者電話線は平衡形であり、既存のアナログ電話設備
も平衡形であるから、実用的には図2の回路が利用され
る。
【0028】図5は6次チェビシェフ型フィルタの基本
型の回路図である。図5(a)は不平衡形であり、図5
(b)は平衡形である。このチェビシェフ型ローパス・
フィルタの設計手法については旧くから知られた技術で
あり、ここでは詳しく説明することを省略する。この設
計手法については、例えば、A.I.Zverev: Handbook of
FILTER SYNTHESIS, John Wiley & Sons,1967 に詳しい
説明があるので参照されたい。
【0029】ここで本発明の特徴ある構成およびその設
計について説明すると、はじめにこの実施例回路では、
遮断周波数13kHz、特性インピーダンスを500Ω
として、6次チェビシェフ型フィルタの基本型を設計し
た。この基本型の設計による各素子の数値はつぎのとお
りである。それぞれ図5(a)に対応して、 L1 =11.4mH,L2 =10.2mH,L3 =8.0m
H C1 = 32nF,C2 = 4.2nF,C3 = 44nF,C4 =
2.9nF,C5 =43nF である。この第一段階の基本型の設計により、阻止域減
衰量、挿入損失の周波数特性、およびリターンロスを検
討すると、ITU−Tで規定される規格を満たさないの
はリターンロスのみである。したがってリターンロスに
ついて詳しく説明する。
【0030】図6は、リターンロスの測定系を示すブロ
ック構成図である。被試験ローパス・フィルタLPFの
LINE側に、図4に示すITU−Tで制定された加入
者線の擬似回路 (ZNL−xと表記する)を接続し、そ
のLINE側に並列に、ハイパス・フィルタHPFとし
てキャパシタを介してxDSLの擬似回路(ZHP−x)
を接続する。そして、被試験ローパス・フィルタLPF
のPOTS側から、測定装置(Test Eqp)によりリター
ンロスを測定する。測定装置(Test Eqp)の基準インピ
ーダンス端子に接続する回路は、この場合純抵抗ではな
く、図4に示す加入者線の擬似回路ZNL−xである。
この測定結果を図7に示す。図7から、ITU−T規格
に対して音声周波数帯域の高域部分で規格を割り込んで
しまうことがわかる。
【0031】これを改善するために、図6に矢印で示す
方向をみた複素インピーダンスZについて、その実数成
分Rと虚数成分Xとに分離して考えることにする。すな
わち図6の測定装置(Test Eqp) が測定しているリター
ンロスは、 Return Loss=20log|(Zref+Z)/(Zref−Z)| ……(1) となる。ここで上記複素インピーダンスZを実部レジス
タンスRと虚部リアクタンスXを用いて、 Z=R+jX ……(2) と表すことができる。これを用いてリターンロスは、 Return Loss=20log|{(Rref+R)+j(Xref+X)} /{(Rref−R)+j(Xref−X)}| …… (3) と表すことができる。リターンロスを大きくするには、
式(3)の分子を大きくするか分母を小さくするかであ
り、この場合には式(3)の分母を小さくすることが適
当であり、これを Rref−R→0 と Xref−X→0 との二つに分けて考えることにする。このように実数成
分と虚数成分に分解して考察することにより問題を単純
化することができる。
【0032】はじめに Rref−R→0 すなわち式
(3)の分母の実数成分を小さくする方法について検討
すると、Rref およびRの周波数特性は図8のようにな
る。この図8からRref をRに近づけるために、4kH
z以下の低周波域では Rref> R であるから、ローパ
スフィルタのシリーズ・アームに抵抗器を挿入すること
にする。この抵抗器を挿入することにより、図8に示す
Rの周波数特性のピーク#1も小さくなる。これだけで
もかなり改善されるが、さらに、図8では3.8kHz
付近にある Rref とRとの交点をさらに低い周波数に
移動させるために、ローパスフィルタLPFのシリーズ
・アームにあるインダクタL1のインダクタンス値を増
加させる。
【0033】つぎに、Xref−X→0について検討する
と、Xref およびXの周波数特性は図9のとおりにな
る。この図9から低周波域Xの値を小さくすることによ
りXre f−X→0となり、これはインダクタL2およびL
3のインダクタンスを小さくすることにより実現するこ
とができる。また、図9に示す周波数特性の二つのピー
ク#2については、Xref と Xとの交点周波数を低く
する、すなわちインダクタL1のインダクタンスを大き
くすることにより実現することができる。
【0034】このような操作を組み合わせて数回繰り返
し行うことにより、図7で説明したリターンロスの周波
数特性は、図10に実線で示すような特性まで改善する
ことができた。所望の特性が得られたところで設計を確
定する。図10の点線は図7に実線で示す改善前の特性
である。この特性が得られた回路設計について図1に示
す素子記号に対応させて各素子の望ましい数値は、 L1 =32.3mH〜35.7mH、巻線抵抗:9Ω、 L2 =L3 =2.85mH〜3.15mH、巻線抵抗:
2.8Ω、 C1 =C3 =C5 =31.35nF〜34.65nF C2 =14.25nF〜15.75nF C4 =9.5nF〜12.6nF R=10Ω〜24Ω となる。この数値から部品の種類もきわめて少なくなる
ことがわかる。
【0035】上記説明は不平衡形の設計について説明し
たが、図2に示す平衡形の場合には、各素子の望ましい
数値は、 図2の記号(1次、2次、3次など)に対応
させて、 L1 1次、2次=8.075mH〜8.925mH、巻線抵
抗:4.5Ω、 L2 =L3 1次、2次=0.7125mH〜0.7875mH、巻
線抵抗:1.4Ω 3次 = 2.85mH〜3.15mH、巻線抵抗:2.8
Ω C1 =C3 =C5 =31.35nF〜34.65nF C2 =14.25nF〜15.75nF C4 =9.5nF〜12.6nF R=5Ω〜12Ω
【0036】本発明実施例について、最終的な特性の測
定値を表1に示す。図11にはこの実施例装置の挿入損
失周波数特性実測値をその規格値と併せて示す。図12
にはこの実施例装置の阻止域減衰量周波数特性実測値を
その規格値と併せて示す。この実施例装置は、すべての
項目でITU−Tの規格を満足することができた。
【0037】
【表1】
【0038】(第二実施例)つぎにチェビシェフ型フィ
ルタの次数nを4とした実施例について説明する。図1
3は4次チェビシェフ型フィルタの基本回路図である。
図13(a)は平衡型4次チェビシェフ型フィルタの基
本回路図であり、同図(b)は不平衡型4次チェビシェ
フ型フィルタの基本回路図である。この例は遮断周波数
を10kHz、特性インピーダンスを500Ωとして、上
で説明した第一実施例と同様に基本設計を行い、それぞ
れ図13(b)に対応して、 L1 = 13.2 mH, L2 = 11.3 mH C1 = 48 nF, C2 = 2.7 nF, C3 = 50 nF となる。この基本設計について上記第一実施例と同様に
リターンロスについて調節作業を行い、それぞれ図13
(b)に対応して、各素子の望ましい数値は、 L1 = 31.5 mH 〜 34.1 mH、巻線抵抗:9Ω、 L2 = 8.83 mH 〜 9.56 mH、巻線抵抗:5Ω、 C1 = 37 nF 〜 41 nF C2 = 3.7 nF 〜 4.1 nF C3 = 59 nF 〜 65 nF であって、シリーズ・アームにさらに10〜24Ωの抵
抗成分を加えることが必要であることが設計された。
【0039】ここで、この第二実施例ではこの抵抗成分
をインダクタの巻線抵抗として、シリーズ・アームの直
列抵抗成分とすることにすると、図13(b)に対応し
て、表2に示す値を設計した。これは、上記第一実施例
ではインダクタの巻線として線径0.2mm以上の銅線
を用いていたところ、各線径および線長を表2に示すに
ように調節したものである。
【0040】
【表2】 この表2の設計により、第二実施例回路のシリーズ・ア
ームの直流抵抗成分は、 (L1の1次)+(L1の2次)+(L2の1次)+(L2
の2次)= 34Ω となる。これは直流(通話電流)に対する抵抗成分であ
り、L2の3次巻線の抵抗分は加算されていない。これ
により、新たに抵抗器を追加することなく所望のリター
ン・ロス特性を得ることができる。
【0041】この第二実施例回路について同様に特性測
定を行った結果について、図14に挿入損失周波数特性
を、図15に阻止域減衰量周波数特性を示す。いずれも
所望の規格(ITU-Tの規格)を満足するものであった。
この第二実施例回路は、みかけ上抵抗器が接続されてい
ないから、回路を構成する部品数が少なくなり、小型に
構成されるとともに、接続点の数が少なくなるから信頼
性が向上する利点がある。
【0042】ここで、巻線抵抗の値はそれぞれ直流によ
り測定したものであり、その高周波特性は表皮効果によ
り周波数の平方根に比例して増大するので、その影響に
ついて考察すると、このフィルタの特性上から問題とな
るリターンロスは、その周波数帯域は音声周波数帯域
(4kHz以下)であり、表皮効果の影響は無視すること
ができる。また、25kHz 〜1104kHz の阻止域周波数に
ついては、表皮効果の影響によりみかけ上の抵抗値が高
くなるから、減衰量が増大する方向に影響があらわれる
ことになる。したがってこれらは設計値としては無視で
きるものと判断した。この第二実施例回路について、イ
ンダクタを巻線の太いものに置き換え、それぞれ直列に
相当する値の抵抗器を接続して同様の特性測定を行った
が、ほとんど差異は観測されなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明の回路に利用するローパス・フィ
ルタはその構成が単純であり、多数の付加素子を必要と
しない。本発明の装置は、チェビシェフ型フィルタの基
本型に部品として追加されるものがないように設計する
ことができる。かりに抵抗器を接続するように設計する
場合にも部品2個追加するのみである。したがって、従
来例装置に比べてその部品数はきわめて小さく、しかも
リターンロスをはじめ、すべての項目においてITU−
Tの規格を満足することができる。本発明の装置は、と
くに低周波数域での挿入損失を小さくすることができ
る。本発明の装置は、構成が単純であり部品の種類が少
ないから安価に製造することができるとともに、高い信
頼性のある装置を提供することができる。本発明の装置
は、構成が簡単であるから製造歩留りが大きい。本発明
の装置は製造後の調整が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例装置の回路図(不平衡型)。
【図2】本発明第一実施例装置の回路図(平衡型)。
【図3】スプリッタ回路の構成図。
【図4】ITU−T規格による線路の等価回路図。
【図5】第一実施例装置の回路図。(a)は6次チェビ
シェフ型フィルタの基本回路図(不平衡型)。(b)は
6次チェビシェフ型フィルタの基本回路図(平衡型)。
【図6】リターンロスの測定系のブロック構成図。
【図7】第一実施例について調整操作を行う前のリター
ンロス周波数特性図。
【図8】第一実施例について調整操作を行う前のインピ
ーダンス抵抗成分の周波数特性図。
【図9】第一実施例について調整操作を行う前のインピ
ーダンス虚数成分の周波数特性図。
【図10】第一実施例について調整操作後のリターンロ
ス周波数特性図。
【図11】第一実施例装置の挿入損失周波数特性図。
【図12】第一実施例装置の阻止域減衰量周波数特性
図。
【図13】第二実施例装置の回路図。(a)は6次チェ
ビシェフ型フィルタの基本回路図(不平衡型)。(b)
は6次チェビシェフ型フィルタの基本回路図(平衡
型)。
【図14】第二実施例装置の挿入損失周波数特性図。
【図15】第一実施例装置の阻止域減衰量周波数特性
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J024 AA01 BA11 DA01 DA25 DA26 DA35 EA01 EA02 FA03 5K046 AA01 BB05 CC08 CC09 CC21 5K101 MM06 QQ11 SS04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が加入者線に接続され他端がアナログ
    電話設備に接続される双方向性のローパス・フィルタ
    と、一端が前記加入者線に接続され他端がxDSL設備
    に接続される双方向性のハイパス・フィルタとを備えた
    スプリッタ回路において、 前記ローパス・フィルタはn次チェビシェフ型フィルタ
    であってそのシリーズ・アームのインピーダンスに抵抗
    成分を含ませたことを特徴とするスプリッタ回路。
  2. 【請求項2】前記抵抗成分の値は、前記アナログ電話設
    備の側で対線間の直流回路が短絡されたときに十分な通
    話電流が通過する範囲で選択される請求項1記載のスプ
    リッタ回路。
  3. 【請求項3】前記抵抗成分は前記シリーズ・アームに接
    続された抵抗器を含む請求項2記載のスプリッタ回路。
  4. 【請求項4】前記抵抗成分は前記シリーズ・アームに接
    続されたインダクタの巻線抵抗である請求項2記載のス
    プリッタ回路。
  5. 【請求項5】前記ローパス・フィルタは平衡形であり、
    前記抵抗成分の値は片側6.5Ωないし17.5Ωであ
    る請求項2記載のスプリッタ回路。
  6. 【請求項6】前記ローパス・フィルタが不平衡形であ
    り、前記抵抗成分の値は13Ωないし35Ωである請求
    項2記載のスプリッタ回路。
  7. 【請求項7】前記n次チェビシェフ型フィルタは、その
    特性インピーダンスを標準値600Ωより10ないし2
    5%低い値に設定して設計されたものである請求項2記
    載のスプリッタ回路。
  8. 【請求項8】前記n次チェビシェフ型フィルタは、その
    特性インピーダンスを約500Ωに設定して設計された
    ものである請求項7記載のスプリッタ回路。
  9. 【請求項9】前記n次チェビシェフ型フィルタのシリー
    ズ・アームにキャパシタと並列に接続されるインダクタ
    の一以上についてそのリアクタンス値がチェビシェフ型
    フィルタの基本型よりわずかに小さく設定された請求項
    2記載のスプリッタ回路。
  10. 【請求項10】前記n次チェビシェフ型フィルタのシャ
    ント・アームを構成するキャパシタの一以上についてそ
    のリアクタンスの絶対値がチェビシェフ型フィルタの基
    本型よりわずかに大きく設定された請求項2記載のスプ
    リッタ回路。
  11. 【請求項11】前記n次チェビシェフ型フィルタのシリ
    ーズ・アームに単独で接続されるインダクタについてそ
    のリアクタンス値がチェビシェフ型フィルタの基本型よ
    りやや大きく設定された請求項2記載のスプリッタ回
    路。
  12. 【請求項12】n=6である請求項3記載のスプリッタ
    回路。
  13. 【請求項13】n=4である請求項4記載のスプリッタ
    回路。
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