JP2002369288A - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JP2002369288A
JP2002369288A JP2001169709A JP2001169709A JP2002369288A JP 2002369288 A JP2002369288 A JP 2002369288A JP 2001169709 A JP2001169709 A JP 2001169709A JP 2001169709 A JP2001169709 A JP 2001169709A JP 2002369288 A JP2002369288 A JP 2002369288A
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信也 溝根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカにおいて、使用される導電金糸線が
横断面の偏平な角状の銅リボン線を使用した導電金糸線
にあっては、芯線と編組して巻き着いているだけで遊離
した状態であるので、振動によって応力が集中して、金
属疲労が重なり、断線するに至り、非導通となる欠点が
あった。 【解決手段】 紡績糸等を芯線1とし、その周囲を高弾
性率機能繊維2で囲繞し、さらにその表面を銅メッキ等
の導電性金属のメッキ3を施した導電金糸線4を使用し
て、ボイスコイル5の両巻き端5aと入力端子9の間を
電気接続した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、図1に示すとお
り、振動板7に直結されたボイスコイルボビン6に巻着
され、磁気回路18の磁気空隙8内に懸垂されているボ
イスコイル5に、外部から音声電流を供給するために、
ボイスコイル5の両巻き端5aと、フレーム16等に取
り付けた外部端子9との間を電気接続する導電性の給電
用の導電金糸線4として、表面に銅等の導電性金属のメ
ッキ3を施した高弾性率機能繊維2を用いたスピーカに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1はスピーカの断面図であり、振動板
7の振動の上限及び下限をそれぞれ太い一点鎖線で示
し、それに付随した導電金糸線4,4’の運動態様の上
限、下限(振幅A)をそれぞれ細い一点鎖線で示す。以
下、図12は、従来例のスピーカの導電金糸線4’の構
造を示す外観図、図13は、従来例のスピーカの導電金
糸線4’の銅リボン12の構造を示す拡大斜視図であ
る。図14は、前記図12,13に示す従来例の紡績糸
芯線11に銅リボン12を巻着した導電金糸線4’の素
線2b’の構造を示す外観図であって、図15は、図1
2、図13、図14に示す従来例の導電金糸線4’を用
いた態様を示すスピーカの一部拡大断面図である。図1
6は、スピーカの振動の共振のQ特性を示す電気インピ
ーダンスカーブ特性図である。
【0003】従来のこの種の導電金糸線4’は、図1
2、図13に示すように、メタ系アラミド繊維の紡績糸
(例えば#40双糸(40S/2))11を束ねた線材
を芯材として、その周囲に銅製の細い金属リボン12
(例えば厚さ(t)0.02mm、幅(w)0.4m
m)を、撚って数本螺旋状に巻き付けて、所要長さ(数
cm)に切断した素線2bであって、その両端を、図1
に示すスピーカのボイスコイル5の両巻き端5aと、フ
レーム16等に取り付けた入力端子9との間を、振動板
7の軸方向の振動を抑制しない程度の弛み(撓み)を持
った適当な長さを保持して、ハンダ付け等で電気接続し
てある。通常小入力のスピーカ用の導電金糸線4’にあ
っては、図12のように単線のまま使用することがある
が、大入力用導電金糸線4として使用すると、抵抗値が
大きくなり温度が上昇して断線の恐れがあるので、図9
に示すように、上記のような素線2bを、紡績糸の芯線
1の周囲に丸打組物4a状に巻着して構成する。このよ
うな構成のスピーカは、外部の増幅器から入力端子9を
経て入力された電気音響信号を、導電金糸線4,4’を
経て上記ボイスコイル5に入力して、発生する電気音響
振動に応じた上下振動により上記振動板7を振動させて
放音するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来のこ
の種導電金糸線4’は、ボイスコイル5の振動と共に激
しく上下に振動して、接続した両端の中間点は大きな振
幅で振動をなすので、図12、図13に示すような横断
面の偏平な角状の銅リボン線12を使用した単線の導電
金糸線4’にあっては、銅リボン線12が紡績糸11の
芯線と編組してその外側に巻き着いているだけの遊離し
た状態であるので、振動によって応力が集中して、金属
疲労が重なってヒビ割れ、更に甚だしきは短期間に折損
して断線するに至り、導通が途切れる欠点を生じ易いと
いう問題があった。
【0005】また、前記のような導電金糸線4’は、耐
反復屈曲性に乏しく、その剛性の弱さによって特定周波
数で共振し易く、両端の振動の割りに中間部が大きい振
幅(A)で搖れ、所謂「縄跳び現象」を起こし易く、
(大きい共振のQの値を有する)切断し易い欠点を有し
ている。特に、両端の接続付け根部分及びボイスコイル
5側の接続端と入力端子9の接続端(図1の矢印部分)
では、狭隘な箇所に激甚な屈曲応力が反復して作用する
ので、断線し易いという問題もあった。更に、銅リボン
線12を数本編組してあるので、重量が大となり、振動
に連れて振動板7との荷重バランスが崩れ易く、捩れに
基づくローリング運動を起こし易いので、共振による振
動歪みを起こして歪音の原因になるという問題もあっ
た。
【0006】そこで、本発明は、このような従来の銅リ
ボン線12を編組した導電金糸線4’が有していた課題
を解決するために、本発明スピーカに使用する導電金糸
線4の外観を示す図2、及び本発明スピーカに使用する
導電金糸線4の構成の断面を示す図3のように、紡績糸
を芯線1として、その外周に耐水性加工を施した、(例
えば東レ・デュポン社製ケブラー繊維のような)高弾性
率機能繊維2を囲繞し、更にその表面に銅、銀のような
導電性金属メッキ3を施した導電線2aを束になしたも
ので、長期に亙る屈曲疲労に耐え、重量を軽量化でき、
剛性が強く、さらに図6に示すように外部をワックス3
aにより被覆するなどして、金属疲労を起こし難く、耐
腐食性が優れた給電用の導電金糸線4を用いたスピーカ
を提供しようとするものである。なお、芯線1はフィラ
メント糸状であってもよい。また、本発明は、前記図
2、図3に示すような紡績糸の芯線1を備えないで、高
弾性率機能繊維2の表面に導電性金属メッキ3を施した
導電線2aを束にした図4、図5によって形成される導
電金糸線4を用いたスピーカを提供するものである。導
電線2aは、高弾性率機能繊維2などの表面に導電性メ
ッキ3を施し、さらに耐水加工を施したものであっても
良い。
【0007】図1に示すスピーカにおいて、16は成形
されたフレームであり、一対の入力端子9および磁性材
からなる磁気回路18を一体に成形している。磁気回路
18は、フレーム16に取り付けられたプレート13
と、その下部に装着された円環状のマグネット14と、
このマグネット14の下面に装着されたヨーク15と、
ヨーク15の中心部に取り付けた中心磁極17で構成さ
れ、8は上記プレート13と中心磁極17間に形成され
た磁気空隙であり、この磁気空隙8内に、上端が振動板
7に固着されたボイスコイルボビン6に巻着され、両終
端が入力端子9に接続されたボイスコイル5が嵌め込ま
れる。そして、上記振動板7とボビン6に取り付けたダ
ンパ10の外周部をフレーム16に装着することによっ
て、前記ボイスコイル5は前記磁気空隙8内に懸垂保持
されている。
【0008】以上のように構成されたスピーカは、入力
端子9から入力される電気音響信号を導電金糸線4,
4’を経て、上記ボイスコイル5に入力して、ボイスコ
イル5に発生する電磁誘導振動を振動板7に伝達して放
音するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明は、高弾性率機
能繊維2の表面に導電性金属のメッキ3を鞘状に施した
導電線2aを用いて導電金糸線4となし、ボイスコイル
5の巻き端5aと入力端子9の間を電気接続したスピー
カである。丸打ち組物4a状の構造は、図7にその一例
の模式図を示し、図8に導電金糸線4の導電線2aを芯
線を備えない丸打組物4a状に編組した素線2bの実施
例の外観を、図9に導電金糸線4の導電線2aを芯線1
を備えた丸打組物4a状に編組した素線2bの実施例の
外観をそれぞれ示す。図10は、本発明の導電金糸線4
の外観図、図11は、本発明の導電金糸線4を用いたス
ピーカの一部拡大断面図である。
【0010】第2発明は、高弾性率機能繊維2の表面に
導電性金属のメッキ3を施した導電線2aを複数本組み
合わせて円筒状に丸打ち組物4a状に組織された組物素
線2bを、外周に用いた金糸線組み紐又は撚り合わせ糸
状となした導電金糸線4を用いて、ボイスコイル5の巻
き端5aと入力端子9の間を電気接続したスピーカであ
る。
【0011】第3発明は、紡績糸等を芯線1とし、その
周囲を取り巻くように高弾性率機能繊維2の表面に導電
性金属のメッキ3を施した導電線2aを複数本組み合わ
せて円筒状に丸打ち組物4a状に組織された組物素線2
bを、外周に用いた金糸線組み紐又は撚り合わせた糸状
となした導電金糸線4を用いて、ボイスコイル5の巻き
端5aと入力端子9の間を電気接続したスピーカであ
る。
【0012】第4発明は、高弾性率機能繊維2の表面に
導電性金属のメッキ3を施した導電線2aに、さらにそ
の表面にワックス3a等の耐食処理を施した導電線2
a’を用いて、ボイスコイル5の巻き端5aと入力端子
9の間を電気接続した第1発明乃至第3発明のいずれか
のスピーカである。
【0013】第5発明は、前記第1発明乃至第4発明の
高弾性率機能繊維2がパラ系アラミド繊維である第1発
明乃至第4発明のいずれかのスピーカである。
【0014】本第1発明乃至第5発明は、このような構
成の導電金糸線4を使用したスピーカであって、図12
に示す従来のスピーカの銅箔リボン線12の導電金糸線
4’と同様に、適当な長さに切断して、その両端をボイ
スコイル5の巻き端5aと入力端子9を電気接続して用
いられる。従って、本発明の製造工程において、従来の
スピーカの製造工程と同様に、導電金糸線4を接続する
ことができる。その結果、製造設備、工程を変更するこ
となく、自動組み立て工程による生産に好都合であるば
かりでなく、導電金糸線4の寿命の延長、振動特性、振
動板に与える影響等、スピーカの品質の向上を図ること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】該目的を達成するための本発明の
構成のスピーカを、実施例に対応する図面によって説明
すると、図1は一般のスピーカの断面図で、スピーカの
振動板7が前方に突出したときの振動板の態様と、後方
に引っ込んだときの態様をそれぞれ太い一点鎖線で示
し、それに伴う導電金糸線4の前方に突出したときの振
動の動きと、振動板7が後方に引っ込んだピストン運動
時の導電金糸線4の振動の動きをそれぞれ細い一点鎖線
で示す。図2は、第3発明のスピーカに使用する芯材1
を備え、その外周に導電性金属メッキ3を施した高弾性
率機能繊維2を丸打組物4a状に巻着して囲繞した導電
金糸線4を形成する素線2bの外観を示す図である。図
3は、図2に示す導電金糸線4を形成する素線2bの拡
大断面を示す図である。
【0016】図4は、芯線を備えない導電金糸線4を形
成する素線2bの外観を示す図である。図5は、図4に
示す芯線を備えない導電金糸線4を形成する素線2bの
拡大断面を示す図である。図6は、図2に示す本第3発
明の芯線1の外周に導電性金属メッキ3を施した高弾性
率機能繊維2を囲繞した導電金糸線4のさらに外側表面
にワックス処理3aを施した素線2bの構造の断面を示
す図である。図7は、素線2bの丸打組物4aの構造の
一例の外観を示す模式図である。図8は、導電金糸線4
の導電線2aを芯線を備えない丸打組物4a状に編組し
た素線2bの外観を示す模式図である。図9は、導電金
糸線4の導電線2aを芯線1を備えた丸打組物4a状に
編組した素線2bの外観を示す模式図である。図10
は、本発明に使用する導電金糸線4の外観図である。図
11は、本発明の導電金糸線4を用いたスピーカの一部
拡大断面図である。
【0017】図12〜図15は、それぞれ従来の導電金
糸線4’とスピーカの図であって、図12は、従来例の
紡績糸芯線11に銅リボン12を巻着した導電金糸線
4’の素線2b’の構造を示す拡大斜視図、図13は、
図12に示す銅リボン12の寸法を表わす図、図14
は、図12,13に示す従来例の紡績糸芯線11に銅リ
ボン12を巻着した導電金糸線4’の構造を示す外観
図、図15は、図12、図13、図14に示す従来例の
導電金糸線4’を用いたスピーカの一部拡大断面図であ
る。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。本発明スピーカに用いる導電金糸線4は、図
2,図3に示すとおり、耐熱性繊維の芯線1に、表面に
導電性金属メッキ3を施した高弾性率機能繊維2を囲繞
し、更にその表面に銅、銀のような導電性金属メッキ3
を施した導電線2aを束になしたものを囲繞して成形し
た導電金糸線4であるので、振動板7の強く、大きな振
幅の振動に対して好適な特性剛性、耐反復屈曲性を有し
ている。
【0019】ここに高弾性率機能繊維とは、引張弾性率
が25N(ニュートン)/Tex以上、引張強度が1N
/Tex以上、限界酸素指数が25(%)以上、熱重量
測定法による熱分解温度が400℃以上の有機繊維であ
る。繊維の引張弾性率は、JIS L 1013 化学
繊維フィラメント試験法に示される初期引張抵抗度であ
る。ここでは機能繊維の分野で用いられる用語の“引張
弾性率”を用いる。高弾性率機能繊維には、パラ系アラ
ミド繊維、全芳香族ポリエステル(クラレ(株)製商品
名・ベクトラン)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
サゾール繊維(東洋紡績(株)製商品名・ザイロン)な
どがある。パラ系アラミド繊維には、ポリパラフェニレ
ンテレフタラミド繊維(東レ・デュポン(株)製商品名
・ケブラー)、及びコポリパラフエニレン−3,4’−
オキシジフェニレンテレフタラミド繊維(帝人(株)製
商品名・テクノーラ)などがある。
【0020】なかでも、引張弾性率が高く、またしなや
かであることからパラ系アラミド繊維が望ましく、さら
に耐熱性や燃え難さの指標である限界酸素指数が高く、
また金属メッキが施し易いことからポリパラフェニレン
テレフタラミド繊維がより望ましい。また、高弾性率機
能繊維2は、メッキを施したとき良好な導電性を保つ上
で、紡績糸よりも切れ目のないフィラメント(長繊維)
が望ましい。
【0021】芯線1は、紡績糸であってもフィラメント
(長繊維)であってもよいが、限界酸素指数25以上、
熱重量測定法による熱分解温度が400℃以上の耐熱繊
維が望ましい。例えば、耐熱繊維としては限界酸素指数
29(%)、熱重量測定法による熱分解温度開始温度が
430℃のメタ系アラミド繊維(デュポン社製商品名・
ノーメックス、帝人(株)製商品名・コーネックス)が
望ましい。また、図4のように、芯線を備えない導電金
糸線4もある。
【0022】このように、高弾性率機能繊維2は、剛性
(弾性率)が強く、優れた耐屈曲性を有し、金属との親
和性を強化する加工を施してあるから、銅等の導電性金
属メッキ3を表面に施して、緊密に付着し、十分の融合
度をもって融着するので、銅等の導電性金属メッキ3が
剥離したり、ヒビ割れが生じたりして折損するようなこ
とはないから、スピーカの大入力に対しても耐久度の向
上に役立つものである。
【0023】すなわち、銅等の導電性金属メッキ3は、
ある程度の厚さを保持することによって、電気抵抗の極
めて低い、電気伝導度の高い導線2aになるので、入力
の伝導損失を減少できるので、スピーカの輻射能率を向
上させることかできる。そして、このような構成の導電
金糸線4は、重量は軽く、剛性が強いので、スピーカの
振幅からくる共振現象が起こりにくく、かつ、優れた反
復屈曲性を有するので、スピーカの振動板7の激しく大
きな振幅の振動の影響を受け難く、振動板7の振動を不
規則に抑制したり、歪ませたりすることがない。
【0024】そして、さらに図6にその断面構造を示す
第4発明のように、前記導電金糸線4に被覆する銅等の
導電性金属メッキ3の上にさらにワックス3aを施すこ
とによって、耐摩耗性が増し、耐薬品性、耐ガス腐食
性、耐湿気性等をスピーカに付与できて、耐候性、耐水
性に優れたスピーカを実現できる。
【0025】上記の高弾性率機能繊維2の一例の性能を
下記の表1によって表示する。使用した繊維は、東レ・
デュポン(株)製のパラ系アラミド繊維(商品名・ケブ
ラー29)総繊度22テックス、単糸繊度0.17テッ
クスのマルチフィラメント糸である。評価方法は、次の
方法によった。 引張強度・引張弾性率(初期引張抵抗度)・JIS L
1013 化学繊維フィラメント試験法 限界酸素指数・JIS K 7201 酸素指数法によ
る高分子材料の燃焼試験方法。 熱分解点・JIS K 7120 プラスチックスの熱
重量測定方法。 比重・JIS L 1013 化学繊維フィラメント試
験方法。 なお、繊維の太さ(Tex)は、JIS L 0101
テックス方式に従って表した。
【表1】
【0026】従来の導電金糸線4’と本発明のパラ系ア
ラミド繊維(ケブラー)を用いた導電金糸線4の物理特
性を下記の表2に示す。
【表2】
【0027】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明スピーカに使用する導電金糸線4は、長繊維である
フィラメント糸、または紡績糸などを芯線として、その
外周を例えば高弾性率機能繊維の表面に導電性金属メッ
キを施したメッキ糸を外周に配置した構成として、ボイ
スコイルの巻き端と入力端子を電気接続したスピーカで
あるから、導電金糸線が振動板、ボイスコイルの振動と
共に激しく振動して、部分的に応力が集中して、金属疲
労が重なっても、剛性、引張強度の高さによってヒビ割
れ、断線し難く、非導通となることはない。導電金糸線
の両端の接続付けね部分、ボイスコイル側の接続端と入
力端子の接続端(図1の矢印部分)の激甚な屈曲応力が
反復して働く部分についても、それに伴う損傷は発生し
難い。また、本発明に使用する導電金糸線は剛性(保持
能力)が強いので、図1に示すように、振動板の振動振
幅からくる共振現象が起こり難く、所謂「縄跳び現象」
を起こし難いQ特性となる。
【0029】更に、重量が小さいので、振動する振動板
との荷重バランスは正常に保たれ、捩れによるローリン
グ運動を起こし難いので、スピーカが振動歪みを起こし
て歪音の原因になるということがない顕著な効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般のスピーカの断面図で、スピーカの振動板
が前方に突出したときの振動板の態様と、後方に引っ込
んだときの態様をそれぞれそれ太い一点鎖線で、それに
伴う導電金糸線の前方に突出したときの振動の動きと、
後方に引っ込んだときのピストン運動時の導電金糸線の
振動の動きをそれぞれ細い一点鎖線で示す。
【図2】第3発明のスピーカに使用する、芯材を備え、
その外周に、導電性金属メッキを施した高弾性率機能繊
維を丸打組物状に巻着して囲繞した導電金糸線を形成す
る素線の外観を示す図である。
【図3】図2に示す導電金糸線を形成する素線の拡大断
面を示す図である。
【図4】芯線を備えない導電金糸線を形成する素線の外
観を示す図である。
【図5】図4に示す芯線を備えない導電金糸線を形成す
る素線の拡大断面を示す図である。
【図6】図2に示す本第3発明の芯線の外周に導電性金
属メッキを施した高弾性率機能繊維を囲繞した導電金糸
線のさらに外側表面にワックス処理を施した素線の構造
の断面を示す図である。
【図7】素線の丸打組物の構造の一例の外観を示す模式
図である。
【図8】導電金糸線の導電線を芯線を備えない丸打組物
状に編組した素線の外観を示す模式図である。
【図9】導電金糸線の導電線を芯線を備えた丸打組物状
に編組した素線の外観を示す模式図である。
【図10】本発明の導電金糸線の外観図である。
【図11】本発明の導電金糸線を用いたスピーカの一部
拡大断面図である。
【図12】従来例の紡績糸芯線に銅リボンを巻着した導
電金糸線の素線の構造を示す拡大斜視図である。
【図13】図12に示す銅リボンの寸法を表わす図であ
る。
【図14】図12,13に示す従来例の紡績糸芯線に銅
リボンを巻着した導電金糸線の構造を示す外観図であ
る。
【図15】図12、図13、図14に示す従来例の導電
金糸線を用いたスピーカの一部拡大断面図である。
【図16】スピーカの振動の共振のQ特性を示す電気イ
ンピーダンスカーブ特性図である。
【符号の説明】
1 芯線 2 高弾性率機能繊維 2a 導電線又は導電線の束 2a’ ワックス処理を施した導電線 2b,2b’ 素線 3 銅等良導体金属メッキ 3a ワックス層 4,4’ 導電金糸線 4a 丸打組物 5 ボイスコイル 5a ボイスコイル巻き端 6 ボイスコイルボビン 7 振動板 8 磁気空隙 9 入力端子 10 ダンパ 11 メタ系アラミド繊維又は紡績糸 12 銅リボン線 13 プレート 14 マグネット 15 ヨーク 16 フレーム 17 中心磁極 18 磁気回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝根 信也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 波多野 武 東京都中央区日本橋本町1−5−6 東 レ・デュポン株式会社内 Fターム(参考) 5D012 BC01 BC02 BC03 EA06 FA04 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高弾性率機能繊維(2)の表面に導電性金
    属のメッキ(3)を鞘状に施した導電線(2a)を用いて導電
    金糸線(4)となし、ボイスコイル(5)の巻き端(5a)と入力
    端子(9)の間を電気接続したスピーカ。
  2. 【請求項2】 高弾性率機能繊維(2)の表面に導電性金
    属のメッキ(3)を鞘状に施した導電線(2a)を複数本組み
    合わせて円筒状に丸打ち組物(4a)状に組織された組物素
    線(2b)を、外周に用いた金糸線組み紐又は撚り合わせ糸
    状となした導電性金糸線(4)を用いて、ボイスコイル(5)
    の巻き端(5a)と入力端子(9)の間を電気接続したスピー
    カ。
  3. 【請求項3】 紡績糸等を芯線(1)とし、その周囲を取
    り巻くように高弾性率機能繊維(2)の表面に導電性金属
    のメッキ(3)を施した導電線(2a)を複数本組み合わせて
    円筒状に丸打ち組物(4a)状に組織された組物素線(2b)
    を、外周に用いた金糸線組み紐又は撚り合わせた糸状と
    なした導電金糸線(4)を用いて、ボイスコイル(5)の巻き
    端(5a)と入力端子(9)の間を電気接続したスピーカ。
  4. 【請求項4】 高弾性率機能繊維(2)の表面に導電性金
    属のメッキ(3)を施した導電線(2a)に、さらにその表面
    にワックス(3a)等の耐食処理を施した導電線(2a')を用
    いて、ボイスコイル(5)の巻き端(5a)と入力端子(9)の間
    を電気接続した請求項1乃至3のいずれかに記載のスピ
    ーカ。
  5. 【請求項5】 高弾性率機能繊維(2)がパラ系アラミド
    繊維である請求項1乃至4のいずれかに記載のスピー
    カ。
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