JP2002360570A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2002360570A
JP2002360570A JP2001171515A JP2001171515A JP2002360570A JP 2002360570 A JP2002360570 A JP 2002360570A JP 2001171515 A JP2001171515 A JP 2001171515A JP 2001171515 A JP2001171515 A JP 2001171515A JP 2002360570 A JP2002360570 A JP 2002360570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置において、フレームレートを
向上し、また生体深部の画質を向上する。 【解決手段】 1送信あたり同時的に3つの送信ビーム
が形成され、また1受信あたり3つの受信ビームが形成
される。3つの送信ビームを形成するために、各メモリ
22内には3種類のパルス波形が格納されている。圧縮
演算器50、52、54においては各パルス波形に対応
したパルス圧縮が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置に関
し、特にフレームレートを向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】超音波診断装置において
は、通常は1送受信当たり、1本の送信ビーム及び1本
の受信ビームが形成される。1フレーム(1枚の超音波
画像に相当)を構成する送信ビームの本数をNtrと
し、送信繰り返し周期をTprtとすると、フレームレ
ートFR(フレーム数/秒)は、以下の周知の演算式か
ら一義的に演算される。
【0003】 FR=1/(Ntr×Tprt) ・・・(1) 上記の演算式から、フレームレートを向上させるには、
送信ビームの本数を少なくすること、送信繰り返し周期
を短くすること、が考えられるが、前者によると、空間
分解能の低下あるいは取込領域の制限、後者によると計
測深さが浅くなる、といった問題が生じる。そこで、従
来から、複数の受信処理系を並列設置し、1送信ビーム
当たり複数の受信ビームを形成し、フレームレートを向
上させることが行われている。一方、送信に関しては、
互いに異なる複数の送信帯域を利用して、多方向同時送
信(複数の送信ビームの同時形成)を行うことも可能で
はあるが、そのような単純な周波数方式では、各送信ビ
ームに対応した受信信号の分離が非常に困難であり、ま
た、極めて広帯域の超音波振動子を利用しなければなら
ない。更に、同じ振動素子に対して複数の送信パルスが
同時に供給されると、超音波パルスが相互に干渉し合っ
て適正に超音波を生成できない可能性がある。
【0004】ところで、生体の深い部分(深部)をより
良好な画質で観測するためには、送波される超音波パル
スの中心周波数を低く設定するのが望ましい。これは、
生体中を超音波が伝播する際に周波数が高いほど大きく
減衰する特性(周波数依存減衰特性)があるためであ
る。しかし、常に低い中心周波数を設定すると、十分な
距離方向の空間分解能が得られなくなる。したがって、
深部において、十分な感度及び十分な空間分解能を同時
に得ることはできなかった。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、信号の識別分離が容易な多方
向同時送信(及び多方向同時受信)を実現することにあ
る。
【0006】本発明の他の目的は、フレームレートを向
上させて時間分解能を向上させることにある。また、本
発明の他の目的は、深部における空間分解能と感度の両
方を向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、複数の振動素子からなるアレイ振
動子と、1回のマルチ送信当たりN個の送信ビームを同
時的に形成するために、前記アレイ振動子に対して、1
回のマルチ送信当たりN個の送信パルスセットを出力す
る送信部と、前記アレイ振動子から出力される受信信号
を入力し、前記N個の送信パルスセットに対応した複数
の受信信号成分を抽出する受信部と、前記複数の受信信
号成分に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、
を含み、前記各送信パルスセットは送信ビームを形成す
るための遅延関係をもって並列出力された複数の送信パ
ルスで構成され、前記各送信パルスセットごとにそれぞ
れ異なるパルス波形が定められ、それを利用して前記複
数の受信信号成分が抽出されることを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、1回のマルチ送信当た
り、アレイ振動子にはN個(Nは2以上の整数)の送信
パルスセットが順次供給される。その各送信パルスセッ
トは、それら相互間で異なるパルス波形を有し、かつ、
並列出力される複数の送信パルスで構成される。このN
個の送信パルスセットがアレイ振動子に供給されると、
N個の送信ビームが同時的に形成される。より具体的に
は、ビーム形成開始タイミングが短時間ずつずれて多重
化されつつ、N個の送信ビームが形成される。
【0009】受信時においては、N個の送信ビームに合
致してN個の受信ビームが形成される。あるいは、N個
の送信ビームのそれぞれに対してM個(Mは2以上の整
数)の受信ビームが形成され、つまりN×M個の受信ビ
ームが形成される。いずれにしても、各受信ビームごと
に受信信号が処理されて、複数(N個又はN×M個)の
受信信号成分が抽出される。そして、それらの受信信号
成分を利用して超音波画像が形成される。
【0010】以上のように、1回の送受信で複数の超音
波ビームを構成できるのでフレームレートを向上でき、
時間分解能を向上できる。
【0011】望ましくは、前記送信部はパルス変調の条
件を変えることによってN個のパルス波形を生成する。
ここで、送信時(マルチ送信時)のパルス変調は、受信
時(マルチ受信時)のパルス復調(パルス圧縮)を前提
とするものである。そのようなパルス圧縮方式によれ
ば、特に生体深部において感度を向上させて、また距離
方向の空間分解能を高められる。そのようなパルス圧縮
方式としては、二値化コードによる直接拡散方式、チャ
ープ信号方式、周波数ホッピング方式などが周知であ
る。送信時において、各送信ビームを変調によって個性
化しておくことにより、受信時において、各送信ビーム
に対応する信号成分を精度よく弁別することができる。
【0012】望ましくは、前記N個の送信パルスセット
は、それらの相互間において振動素子単位でのパルス波
形の重なりが生じず、かつ、マルチ送信繰り返し周期の
1/Nよりも短い間隔で出力される。1マルチ送信当た
り、振動素子に複数の送信パルスが供給される場合に、
それらが時間的に重なり合うと相互干渉の問題が生じる
が、上記構成によればそれを防止できる。また、それら
のN個の送信パルスセットは、マルチ送信繰り返し周期
の1/Nよりも短い間隔で出力されるが、より望ましく
は、フレームレートをより向上させるために、極めて短
時間の間隔をもってN個の送信パルス列が送信される。
【0013】望ましくは、前記複数の振動素子に対して
開口位置がシフトしたN個の送信開口が設定され、各送
信開口を構成する複数の振動子に対して、それに対応す
る送信パルスセットが供給される。この構成によれば、
超音波ビームの電子リニア走査(コンベックス走査を含
む)で上記構成を実現できる。
【0014】望ましくは、前記複数の振動子の全部に対
して送信開口が設定され、それら全部の振動素子に対し
て各送信パルスセットが供給される。この構成によれ
ば、超音波ビームの電子セクタ走査で上記構成を実現で
きる。
【0015】望ましくは、前記受信部は、前記N個の送
信ビームに合致したN個の受信ビームを同時的に形成す
るために並列配置されたN個の整相加算部と、前記N個
の整相加算部から出力されるN個の整相加算信号からN
個の受信信号成分を抽出する並列配置されたN個の抽出
部と、を含む。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0017】図1には、本発明に係る超音波診断装置の
全体的な構成がブロック図として示されている。
【0018】図1において、アレイ振動子10は、図示
されていない超音波探触子内に設けられるものであり、
このアレイ振動子10は直線状に整列したあるいは円弧
状に整列した複数の振動素子12によって構成される。
図1においては、それらの複数の振動素子12がch1
〜chmとして示されている。
【0019】マルチ送信ビームフォーマ16は、1回の
送信(マルチ送信)あたり、本実施形態において3本の
送信ビームを多重的に形成するための送信回路である。
具体的に説明すると、マルチ送信ビームフォーマ16
は、図1に示す例において、各振動素子12ごとに設け
られたm個の送信ユニット20によって構成される。各
送信ユニット20は、送信制御部18によって制御され
る。また、送信制御部18等は主制御部14によって制
御される。
【0020】各送信ユニット20は、図1に示す例にお
いて、メモリ22、D/A変換器24、ローパスフィル
タ(LPF)26、重み付け回路としての減衰器28及
び送信アンプ29によって構成されている。メモリ22
は、波形メモリとして構成され、本実施形態において、
互いに異なるパルス波形をもった3つの送信パルス(原
波形)をデジタル信号として格納している。それら3つ
のパルスは、後に図6を用いて示すように、互いに異な
るコードによって変調されたすなわち差別化された所定
数の波からなるものである。
【0021】送信制御部18は、各メモリ22に対して
送信パルスの種別の選択及び、選択された送信パルスの
出力タイミングの制御を実行する。メモリ22から出力
された送信パルスは、D/A変換器24においてデジタ
ル信号からアナログ信号へ変換され、そのアナログ信号
に変換された送信パルスがLPF26を通過して減衰器
28に入力される。減衰器28は、送信開口内において
重み付けを行う回路であって、例えば送信開口の中央部
よりもその端部については小さな重み付け、すなわち大
きな減衰量を設定する回路である。
【0022】減衰器28から出力される送信パルスは送
信アンプ29を介して対応するチャンネルの振動素子1
2へ出力される。よって、電子セクタ走査が行われる場
合においては、送信制御部18の制御によって、まず最
初に第1送信ビームを形成するために所定の遅延関係を
もって各メモリ22からそれぞれ第1送信パルスが出力
され、それらによって構成される第1送信パルスセット
が各回路を通過した後にアレイ振動子10の各振動素子
12へ出力されることになる。また、送信制御部18の
制御によって、第1送信パルスセットの出力に引き続い
て、第2送信パルスセットが複数のメモリ22から出力
され、上記同様にアレイ振動子10へ出力される。更
に、送信制御部18の制御により、複数のメモリ22か
ら第2送信パルスセットに引き続いて第3送信パルスセ
ットが出力され、その第3送信パルスセットもアレイ振
動子10へ出力されることになる。
【0023】各送信パルスセットはそれぞれ送信ビーム
を形成するために、上述のように所定の遅延関係をもっ
て並列出力された例えばm個の送信パルスからなるもの
であり、それぞれの送信パルスセット間において各送信
パルスの波形は上述のように異なっている。本実施形態
においては、後に図4及び図5を用いて説明するよう
に、各送信パルスセットが極めて微小の間隔をもって順
番に出力されており、よって、アレイ振動子10におい
ては、1マルチ送信あたり3つの送信ビームが同時的に
形成される。もちろん、各送信ビームの形成開始時点に
は実際には時間的にわずかなずれがあるが、各送信パル
スセット間における時間的な間隔は極めて短時間である
ため、ほぼ同時期に3つの送信ビームが形成されるとみ
なすことができる。よって、同時的にあるいは多重的に
3つの異なる方向に送信ビームを形成することができる
ので、フレームレートを従来よりもほぼ1/3にするこ
とができる。
【0024】一般には、N個の送信ビームが同時的に形
成される場合には、従来に比べてフレームレートをほぼ
1/Nにすることができる。ちなみに、このようなマル
チ送信の送信繰り返し周期Tごとに、上述のような3つ
の送信ビームの同時的な形成が繰り返し実行されてお
り、その場合において、それぞれの送信ビームのビーム
アドレスは異なっており、3本の送信ビームは電子セク
タ走査(あるいは電子リニア走査)されることになる。
【0025】次に、受信系について説明する。図1にお
いて、各チャンネルごとに信号切換器などが設けられて
いるが、図示省略されている。また、電子リニア走査を
行う場合には、マルチ送信ビームフォーマ16及び後述
する受信信号処理部30と、アレイ振動子10との間に
スイッチングマトリックス回路などが設けられる。
【0026】受信信号処理部30は、本実施形態におい
て、m個の受信信号処理ユニット32によって構成され
ている。各受信信号処理ユニット32は、それぞれ各チ
ャンネルに対応したものである。それぞれの受信信号処
理ユニット32において、対応するチャンネルからの受
信信号は、アンプ34において増幅された後、LPF3
6を通過してA/D変換器38に入力される。そのA/
D変換器38において、アナログ信号からデジタル信号
への変換が実行される。このような処理が各受信信号処
理ユニット32ごとに実行される。整相加算部40は、
互いに並列的に設けられた3つの受信ビームフォーマ4
2、44、46によって構成される。それぞれの受信ビ
ームフォーマー42、44、46には、受信信号処理部
38から出力される受信信号セットが入力される。
【0027】各受信ビームフォーマー42、44、46
は、従来の受信ビームフォーマと同様に、各チャンネル
ごとに設けられた複数の遅延器と、それらの複数の遅延
器から出力される受信信号を加算する加算器と、によっ
て構成されるものである。本実施形態においては、3つ
の送信ビームが同時的に形成された場合に、それらに合
致する3つの受信ビームが同時的に形成されており、各
受信ビームはそれぞれの受信ビームフォーマ42、4
4、46によって電子的に形成される。
【0028】相関演算部48は、本実施形態において3
つの圧縮演算器(相関演算器)50、52、54によっ
て構成されている。各圧縮演算器50、52、54に
は、対応する受信ビームフォーマー42、44、46か
ら出力された整相加算後の受信信号が入力される。各圧
縮演算器50、52、54の具体的な構成例については
後に図2及び図3を用いて説明するが、この圧縮演算器
50、52、54は、対応する送信ビームを形成する際
に利用されたパルス波形に従って、受信信号に対してパ
ルス圧縮処理を実行することにより、公知のパルス圧縮
技術の適用によって受信信号に対して時間軸上における
パルス圧縮を実行するものである。
【0029】この場合において、そのパルス圧縮の方式
としては、二値化コードによる直接拡散方式、チャープ
信号方式、周波数ホッピング方式などの各種の方式を利
用することができ、上記の3つの送信パルス波形を構成
する場合においては、それぞれ異なる符号系列を用いて
直接拡散方式によって3つの送信パルス波形を構成する
ようにしてもよいし、互いに異なる周波数の組を利用し
て周波数ホッピング方式によって3つの送信パルス波形
を構成するようにしてよいし、互いに異なる周波数変調
条件をもってチャープ信号方式に従って3つの送信パル
ス波形を構成するようにしてもよい。いずれにしても、
各メモリ22から出力される3つの送信パルスに適用さ
れた変調条件と、3つの圧縮演算器50、52、54に
おける3つの復調方式(パルス圧縮方式)を対応付ける
ことによって、3つの送信ビーム及びそれによって得ら
れる3つの受信信号成分をそれぞれ相互に識別すること
ができる。
【0030】また、このようにパルス圧縮技術を適用し
て超音波の送受信を行うので、特に生体の深部におい
て、距離方向における空間分解能を維持しながら検出感
度を向上することができるという利点がある。
【0031】もちろん、上述したように、従来よりもフ
レームレートを極めて高めることができるので、フレー
ム間の時間分解能も従来よりも飛躍的に高められる。
【0032】検波部56は、本実施形態において3つの
検波器58、60、62によって構成されている。各検
波器58、60、62には、それぞれ対応する圧縮演算
器50、52、54から出力された圧縮後の受信信号が
入力され、各検波器58、60、62は包絡線検出を実
行し、すなわちエンベロープの検出を行って、検波後の
受信信号を出力する。それぞれの受信信号が図示される
ようにスキャン変換部64に送られ、そこに設けられた
フレームメモリ65上には、各受信ビームに対応するエ
コーデータが格納される。すなわち、本実施形態におい
ては、フレームメモリ65上に、1回の送受信あたり、
3つの送受信ビームに対応したエコーデータを同時的に
書き込むことができる。
【0033】ちなみに、スキャン変換部64は、従来装
置同様に、座標変換機能、データ補間機能、などの各種
の機能を有し、そのフレームメモリ65上には、表示部
66に表示するための超音波画像データが構成される。
ここで、超音波画像としてはBモード画像などをあげる
ことができる。もちろん、本実施形態における方式は、
さらに三次元画像処理に拡張利用することも可能であ
る。
【0034】図1に示した実施形態においては、1回の
マルチ送信あたりN個(3つの)送信ビームが形成さ
れ、それに対応して、N個(3つの)受信ビームが形成
されていたが、もちろん2つ、あるいは4以上の超音波
ビームが送受信において形成されるようにしてもよい。
また、後に説明するように、送信ビームN個に対して、
受信ビームをそれ以上形成するようにしてもよい。さら
に、上述した説明では、電子セクタ走査が適用されてい
たが、本実施形態における装置は、基本的にそのままの
構成で電子リニア走査に適用することができる。
【0035】図2には、図1に示した圧縮演算器50、
52、54の具体的な構成例が示されている。各圧縮演
算器50、52、54はそれぞれ同一の構成を有してい
るため(但し乗算される係数列の内容は異なる)、圧縮
演算器50を代表して説明することにする。
【0036】圧縮演算器50は、図示されるように、互
いに直列接続された複数のディレイライン(DL)72
からなるDL群70を有している。それらのDL群によ
って時間軸上において揃えられたエコーデータは、並列
的に出力されている。ここで、各ディレイライン72
は、1エコーデータ(1サンプリングクロック)分のデ
ータ遅延を実行する遅延器である。
【0037】DL群70から並列出力された複数のエコ
ーデータは、乗算器群74に入力される。乗算器群74
は、複数の乗算器76によって構成され、それぞれの乗
算器76においては、パルス圧縮を行うための係数が、
対応するエコーデータに対して乗算されている。すなわ
ち、並列出力された複数のエコーデータに対してパルス
圧縮を適用するための係数列が乗算され、それぞれの乗
算結果が加算器78において加算され、加算後のパルス
圧縮信号が出力されている。
【0038】各圧縮演算器50、52、54において
は、それぞれ異なる係数列が設定されており、それぞれ
の係数列は上述したように3つの送信パルス波形に対応
したものである。
【0039】図3には、圧縮演算器50の他の構成例が
示されており、この構成例では、受信信号がFFT回路
80に入力され、ここで時間軸上の受信信号が周波数軸
上の受信信号に変換される。乗算器84においては、周
波数軸上の受信信号に対してメモリ82から出力された
周波数軸上の係数列が乗算され、その乗算後の信号がI
FFT回路86に入力され、そこで周波数軸上の信号か
ら時間軸上の信号に戻される。そのIFFT回路86か
ら出力されるパルス圧縮後の受信信号が図1に示した検
波器58、60、62に入力される。
【0040】図4には電子リニア走査が適用される場合
における3つの送信ビームの同時的形成の概念が示され
ている。上述したように、アレイ振動子10には、微小
時間間隔ΔT(チャンネルごとに異なる)をもって3つ
の送信パルスセットが連続的に供給される。具体的に
は、第1送信パルスセット88、第2送信パルスセット
90、第3送信パルスセット92が順番に供給される。
ここで、第1送信パルスセット88は、第1パルス波形
をもった複数の第1送信パルス89によって構成されて
いる。ここでは、1番からi番までのi個の第1送信パ
ルスによって第1送信パルスセット88が構成されてい
る。それらの第1送信パルスセット88は、第1送信ビ
ーム#1を形成するための所定の遅延関係をもって並列
的にアレイ振動子10に供給される。これは、第2送信
パルスセット90についても同様であり、第2送信パル
スセット90は第2パルス波形をもったi個の第2送信
パルス91によって構成され、また、第3送信パルスセ
ット92は第3パルス波形をもったi個の第3送信パル
ス93によって構成される。送信ビーム#1〜#3は互
いに異なるビームアドレスにおいて形成されすなわち互
いに異なる位置あるいは方位に形成される。これに対応
して、それらのマルチ送信時においては、アレイ振動子
10上に多重的に3つの送信開口が設定される。それら
の3つの送信開口は互いにずれながら多重的に設定さ
れ、図においては送信ビーム#1に対応した送信開口#
1が代表されてハッチングで示されている。ちなみに、
図4においてTintは、送信パルスセットの出力周期を
示している。また、Tはマルチ送信の送信繰り返し周期
を示している。その各周期ごとに3つの送信パルスセッ
トが連続的にアレイ振動子10へ供給される。
【0041】図5には、電子セクタ走査が適用される場
合における3つの送信ビームの同時的形成の概念が示さ
れている。図5に模式的に示されているように、アレイ
振動子の全体を利用して共通の送信開口#0が設定さ
れ、すなわち全振動素子に対して、第1送信パルスセッ
ト100、第2送信パルスセット102及び第3送信パ
ルスセット104が供給される。これによって、送信ビ
ーム#1〜#3が微小時間間隔で多重的に形成され、こ
れは上記の電子リニア走査の場合と同様である。
【0042】図4及び図5に示した動作例において、本
実施形態では、各チャンネルについて、先行する送信パ
ルスに対して、少なくとも後続する送信パルスが重なら
ないように各送信パルスセットの間隔が設定されてい
る。図4に示すΔtは極短時間に設定されるのが望まし
く、理論的には、送信パルスが連なってもそれらが重な
らなければ送信パルスの干渉は生じない。なお、本実施
形態においては、同時的に形成される送信ビームの本数
をNとした場合、少なくともT/NよりもTintが小さ
くなるように設定され、より望ましくはTintができる
限り小さくなるように設定される。
【0043】図6には、送信されるパルス波形の一例が
示されている。上述したように、本実施形態においては
3つのパルス波形が利用されているが、図6にはそのう
ちの1つのパルス波形についてのいくつかの例が示され
ている。
【0044】(A)には、パルス波形を構成するための
変調条件としての第1コード(第1符号系列)が示され
ている。もちろん、図に示される例は一例であって、よ
りビット長の長いものを利用するのが望ましい。それら
の符号系列は、パルス圧縮をした場合において、一点に
収束する性質をもった符号系列である。(B)に示すよ
うに、例えば正位相と反転位相とを利用し、(A)に示
した符号系列をサイン波の連続として構成することもで
きる。また、(C)に示すように、2つの周波数を利用
して(A)に示した符号系列を表現することもできる。
もちろん、周波数変調の条件を異ならせることによって
符号系列を表現することもできるし、それ以外にも各種
の公知技術を利用可能である。図6に示すようなパルス
波形が図1に示したメモリ22内に3種類格納され、送
信部18の制御によって、第1パルス波形から第3パル
ス波形までが順番に選択されることになる。
【0045】図7には、上述した送受信方式を拡張させ
た変形例が示されている。図7に示す例では、1送信あ
たり同時的に2つの送信ビーム106、108が形成さ
れる。そして、それぞれの送信ビームごとに2つの受信
ビームが同時的に形成される。具体的には、第1送信ビ
ーム106については受信ビーム110、112が形成
され、第2送信ビーム108については受信ビーム11
4、116が形成される。図7には、送信開口106
A、108A及び受信開口110A〜116Aが参考と
して示されている。すなわち、この図7に示す構成例で
は、送信ビームの本数をNとし、各送信ビームごとに形
成される受信ビームの本数をMとした場合に、1回の送
受信あたり、N×M個の受信ビームが形成される。そし
て、それらのN×M個の受信ビームに対応してN×M個
の受信ビームフォーマが設けられ、それぞれにおいて整
相加算処理が実行され、またそれらの後段においてN×
M個の圧縮演算器が利用され、上述したパルス圧縮演算
が実行される。
【0046】図7に示す構成例によれば、更にフレーム
レートを向上することができる。ちなみに、図7に示す
方式は、電子セクタ走査及び電子リニア走査のいずれの
方式についても適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フレームレートを向上することができ、またパルス圧縮
技術を利用して特に生体内の深部の画質を向上すること
ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波診断装置を示すブロック
図である。
【図2】 圧縮演算器の構成例を示す図である。
【図3】 圧縮演算器の他の構成例を示す図である。
【図4】 電子リニア走査が適用される場合における送
信時の動作を示す説明図である。
【図5】 電子セクタ走査が適用される場合における送
信時の動作を示す説明図である。
【図6】 パルス波形の例を示す図である。
【図7】 他の実施形態に係る送受信方式の概念を示す
図である。
【符号の説明】
10 アレイ振動子、12 振動素子、16 マルチ送
信ビームフォーマ、30 受信信号処理部、40 整相
加算部、48 相関演算部、56 検波部、64 スキ
ャン変換部(デジタルスキャンコンバータ)、66 表
示部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 AC13 BA03 BC13 CA01 DA02 DB02 EA07 EA09 GF06 GF07 GF08 GF12 GF18 GF20 GF22 GF33 GG34 4C301 AA01 BB23 BB24 CC01 EE07 EE10 HH01 HH08 HH09 HH11 HH37 HH38 HH40 JB28 JB29 JB33 JB44 JB45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動素子からなるアレイ振動子
    と、 1回のマルチ送信当たりN個の送信ビームを同時的に形
    成するために、前記アレイ振動子に対して、1回のマル
    チ送信当たりN個の送信パルスセットを出力する送信部
    と、 前記アレイ振動子から出力される受信信号を入力し、前
    記N個の送信パルスセットに対応した複数の受信信号成
    分を抽出する受信部と、 前記複数の受信信号成分に基づいて超音波画像を形成す
    る画像形成部と、 を含み、 前記各送信パルスセットは送信ビームを形成するための
    遅延関係をもって並列出力された複数の送信パルスで構
    成され、 前記各送信パルスセットごとにそれぞれ異なるパルス波
    形が定められ、それを利用して前記複数の受信信号成分
    が抽出されることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記送信部はパルス変調の条件を変えることによってN
    個のパルス波形を生成することを特徴とする超音波診断
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記N個の送信パルスセットは、それらの相互間におい
    て振動素子単位でのパルス波形の重なりが生じず、か
    つ、マルチ送信繰り返し周期の1/Nよりも短い間隔で
    出力されることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記複数の振動素子に対して開口位置がシフトしたN個
    の送信開口が設定され、各送信開口を構成する複数の振
    動子に対して、それに対応する送信パルスセットが供給
    されることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の装置において、 前記複数の振動子の全部に対して送信開口が設定され、
    それら全部の振動素子に対して各送信パルスセットが供
    給されることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の装置において、 前記受信部は、 前記N個の送信ビームに合致したN個の受信ビームを同
    時的に形成するために並列配置されたN個の整相加算部
    と、 前記N個の整相加算部から出力されるN個の整相加算信
    号からN個の受信信号成分を抽出する並列配置されたN
    個の抽出部と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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