JP2002359173A - 光源装置、露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

光源装置、露光装置およびデバイス製造方法

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JP2002359173A
JP2002359173A JP2001163633A JP2001163633A JP2002359173A JP 2002359173 A JP2002359173 A JP 2002359173A JP 2001163633 A JP2001163633 A JP 2001163633A JP 2001163633 A JP2001163633 A JP 2001163633A JP 2002359173 A JP2002359173 A JP 2002359173A
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shutter
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exposure
source device
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JP2001163633A
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Nobumichi Kawahara
信途 川原
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Canon Inc
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光光を発生する光源装置のシャッタ反射光
によるトラブルを防ぐ。 【解決手段】 露光光を発生するランプ1は、集光ミラ
ー2とともにランプ室3に収容され、モータ5によって
回転するシャッタ羽根4はシャッタ室6に収容される。
シャッタが閉じたときのシャッタ反射光によってシャッ
タ室6内が昇温するのを防ぐため、シャッタ反射光を導
光管7によって、シャッタ室6の傍に配設された暗箱8
内へ導き、その内部で拡散板8bによって拡散される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、液晶
表示素子および薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィ
工程で製造する際に使用される露光装置の照明系内で、
露光制御用のシャッタを含む光源装置、露光装置および
デバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や液晶表示素子および薄膜磁
気ヘッドを製造する際に用いられる投影露光装置は、マ
スクまたはレチクル等原版の表面に形成されたパターン
を、レジストと呼ばれる感光材をシリコンウエハやガラ
ス基板の表面に塗布した感光基板上に転写するために、
レジストを感光させる露光光を、前記原版を通して前記
感光基板上に照射する。
【0003】このような投影露光装置には、原版と感光
基板を密着ないしは近接させて一括露光を行なうプロキ
シミティ露光方式や、ミラー反射光学系を介して円弧状
の露光光を原版と感光基板上で走査露光するミラープロ
ジェクション露光方式や、感光基板上の各露光領域(シ
ョット)を投影領域に順次移動させながら原版の縮小露
光像を一括露光するステップ・アンド・リピート方式の
縮小投影型露光装置(ステッパ)が知られている。
【0004】また近年では、矩形形状あるいは円弧状あ
るいはスリット状の露光光を用いて、マスクとウエハと
を同期させながら走査移動させることによって、走査露
光を行なうスリットスキャン露光方式またはステップ・
アンド・スキャン方式の露光装置が用いられているが、
これらの露光装置は、一般に紫外線領域の波長を発生さ
せるレーザないしは水銀ランプ等の光源からの露光光を
マスクおよびウエハに照射することによってパターンの
転写を行なっているため、露光が行なわれない時には、
光源から発せられた露光光をシャッタ装置で遮ることに
よって遮光状態とし、余分な露光が行なわれないように
なっている。
【0005】図9は、一従来例による露光装置の光源部
の構成を示すものであって、光源であるランプ101は
楕円集光ミラー102の第1焦点近傍に配置されてお
り、ランプ101から発せられた露光光はランプ室10
3内の楕円集光ミラー102によって反射され、楕円集
光ミラー102の第2焦点近傍に一たん集光した後に再
び拡散して、図示しない照明光学系へと伝達されてい
く。シャッタ装置は、1mm以下の厚さの金属板の表面
を高い反射率を有するように研磨加工を施した上で整形
されたシャッタ羽根104をモータ105で回転させる
構造となっており、シャッタ羽根104は回転方向に遮
光部分と投光部分が2〜4分割されて配置されている。
【0006】シャッタ羽根104を楕円集光ミラー10
2の第2焦点近傍に挿入して、モータ105の駆動力に
よって回転させると、回転角度に連動して、露光光が投
光・遮光を繰り返すことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、以下のような未解決の課題があっ
た。
【0008】まず第1には光源装置内の温度分布の変動
があげられる。例えば図9の従来例においては、シャッ
タ羽根104が遮光状態にある場合は、シャッタ羽根1
04の表面で反射した光が再びランプ101側へ戻るた
めに、ランプ室103内の温度が上昇する。また、ラン
プ101の口金の温度が上昇して、バルブの封止部に亀
裂が入り、バルブ破裂の原因となり、さらにバルブの温
度も上昇して、ランプ101の発光状態まで変化すると
いう不都合が生じる。
【0009】これを防ぐために、図10に示すように、
シャッタ羽根104を光軸に対して傾けて取り付けるこ
とによって反射光の進行方向を変更したとしても(特開
平9−27446号公報参照)、今度はシャッタ室10
6内が散乱光等によって加熱され、内部温度が上昇して
しまう。
【0010】第2の問題点はシャッタ羽根104の損傷
事故の発生である。シャッタ羽根104は投光・遮光を
精密に制御するために高速で回転することが必要であ
り、従って、軽量であることが重視され、例えば1mm
以下の厚さのアルミニウム板を研磨して表面の反射率を
高め、さらに反射率増加・酸化防止等の目的で保護膜を
施したものが使用されるが、表面での反射率は100%
には達することはないので、光源ランプ側のエネルギの
一部が熱としてシャッタ羽根104に貯えられ、光源エ
ネルギの増大程度や、シャッタ羽根104上での露光光
の集光度合いによっては、シャッタ羽根104が変形を
起したり、さらには、シャッタ羽根104の一部に溶融
・破損が発生して、シャッタ装置として機能を果たさな
くなる事故が発生していた。
【0011】この時、前述のように、シャッタ室106
内の温度が上昇すると、シャッタ羽根104の温度上昇
も加速するためにシャッタ羽根104の破損の可能性が
高くなるという結果を招いている。
【0012】第3の問題点として、光源装置の昇温が露
光装置本体部へ与える影響がある。半導体素子や液晶表
示素子を製造するための露光装置に用いる光源装置の場
合は、露光装置がチャンバ内に収納されていて、被露光
物であるウエハや露光装置を構成する構造体の熱変形を
防ぐためにチャンバ内の環境は例えば25℃±0.1℃
という厳しい温度管理がなされており、上記のようにラ
ンプ室の温度がシャッタの開閉によって、例えば数℃〜
十数℃の範囲で変動すると、前記チャンバ内の温度管理
が困難になるという不都合があった。
【0013】先に説明した特開平9−27446号公報
による露光装置用のシャッタ装置では、まず、温度上昇
を抑制するために送風機107によって温度制御された
気体を吹き付けて冷却ができるように構成されており、
さらに、シャッタ羽根104の表面に化学物質が精製さ
れていわゆるクモリ状態となって反射率が低下すること
を抑制するために、前述の吹き付け用気体は、図示しな
いケミカルフィルタによってフィルタリングされた空気
を供給することによって、空気中に存在するアンモニウ
ムイオン(NH4 +)、硫酸イオン(SO4 2- )等、シャ
ッタ表面にクモリを発生させる原因となる物質を除去す
ることができるように構成されている。
【0014】しかし、この場合であってもあくまで、シ
ャッタ羽根の表面の温度上昇を抑制するものであって、
シャッタ室内に反射光が散乱することによる室内温度の
上昇を防ぐことはできない。
【0015】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、シャッタの反射光に
よるシャッタ室等の昇温を回避して、シャッタ羽根の長
寿命化や、露光装置の光学特性の安定化および信頼性の
向上等に貢献できる光源装置、露光装置およびデバイス
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光源装置は、照明光を発生する光源と、前
記照明光を選択的に遮光するシャッタと、前記照明光の
光路の側傍に配設された暗箱と、前記シャッタが閉じた
ときのシャッタ反射光を前記暗箱に導くための導光手段
を有することを特徴とする。
【0017】暗箱を冷却するための冷却手段を備えてい
るとよい。
【0018】暗箱を断熱するための断熱手段を有すると
よい。
【0019】シャッタ反射光を拡散させるための光拡散
手段を有するとよい。
【0020】本発明の露光装置は、上記光源装置と、該
光源装置の照明光を露光光とする投影光学手段を有する
ことを特徴とする。
【0021】本発明のデバイス製造方法は、上記露光装
置によってウエハを露光する工程を有することを特徴と
する。
【0022】
【作用】シャッタの遮光中のシャッタ反射光をシャッタ
室の傍に配設された暗箱に導いて、その内部で拡散させ
る。また、暗箱に断熱手段を設けるとともに、冷却エア
等の冷却手段によって冷却することで、シャッタ反射光
によるシャッタ室の昇温を防ぎ、シャッタ羽根、さらに
は光源等の昇温によるトラブルを効果的に抑制する。
【0023】すなわち、光源の昇温による発光状態の変
化や、昇温によるシャッタ羽根の損傷等を防ぎ、さらに
は、露光装置を収容するチャンバの温度管理への影響等
を排除することで、露光装置の露光性能を大きく改善で
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0025】図1は一実施の形態による光源装置を示
す。これは、いわゆるスリットスキャン方式の投影露光
装置に用いられるもので、例えば出力2.0KWの光源
であるランプ1から放射状に拡散する照明光である露光
光は、集光ミラー2へと照射されているが、集光ミラー
2の内表面は放物楕円面の一部を切り取った形状の反射
面を有しており、集光ミラー2の第1焦点から放射状に
出射した光は、楕円の内面で反射すると第2焦点に集光
する特性を有しているために、ランプ1の輝点を集光ミ
ラー2の第1焦点に一致させて配置すると、ランプ1か
ら放射状に拡散した照明光(露光光)は第2焦点に集光
する。
【0026】なお、集光ミラー2の反射面には熱線透過
膜がコーティングされていて、ランプ1から拡散した露
光光の内、熱線の成分は集光ミラー2を透過し、その他
の波長成分だけが前記第2焦点側へ反射・集光されてい
る。
【0027】この時、ランプ1は図示しないランプステ
ージ上に固定されていて、集光ミラー2に対して、相対
的に移動することが可能となっているが、ランプステー
ジ内に設置された図示しないランプ識別手段によってラ
ンプの種類が特定され、特定された種類に応じて後述す
る露光量制御系23は電源24からランプ1に供給する
電力の調整を行っている(図4参照)。
【0028】集光ミラー2によってその第2焦点位置に
集光された露光光に対して、前記集光点近傍には、シャ
ッタ(回転シャッタ羽根)であるシャッタ羽根4が露光
光の光軸に対して概ね45度の角度で挿入され、モータ
5によって回転し、露光光の通過を周期的に制御する。
【0029】シャッタ羽根4は、図3に示すように、回
転方向に遮光部分4aと投光部分4bが2〜4分割され
て周方向に配設されている。シャッタ羽根4が開放状態
にあるときは、露光光は、ランプ室3を経てシャッタ室
6を出射し、図4に示すように光路変更ミラー11、コ
リメータレンズ12を介して概ね平行な光束に変換され
た後、バンドパスフィルタ13によって露光に使われる
波長のみを透過して、さらに視野絞り14を通過し、第
1リレーレンズ15を経てオプティカルインテグレータ
16に入射する。続いてオプティカルインテグレータ1
6から出射した露光光は光量絞り17、第2リレーレン
ズ18、オプティカルインテグレータ19a、19bを
経て、照明系開口絞り20を通過した後にハーフミラー
21によって光路が分岐されている。
【0030】ハーフミラー21には95%以上の透過率
を有する半透過膜がコーティングされており、露光光の
ほとんどは透過するが、一部は反射されて投光量検知セ
ンサ22上に集光し、ランプ1の出力状態が測定される
ようになっていて、ここで検出されたランプ1の出力は
露光量制御系23に送信され、ランプ1に電力を供給し
ている電源24の出力を調整することによって、露光光
の強度が目的の値で安定するように調整がなされてい
る。
【0031】一方、ハーフミラー21を透過した露光光
は、第3リレーレンズ25を経て、オプティカルインテ
グレータのフーリエ変換面に配置されたマスキング・ブ
ラインド26によって照明領域の形状が調整され、続い
て、マスキング・ブラインド26の近傍に配置された露
光ムラ調整ブラインド27によって露光光の照度ムラを
調整して、第4リレーレンズ28、コリメータレンズ2
9、反射ミラー30を介してマスク31上に投影され、
マスク31を透過した露光光は、投影光学手段である投
影光学系32を通過して最後にウエハ33上に投影さ
れ、マスク31上にクロム等によって形成されたパター
ンが、ウエハ33上に結像転写されることになる。
【0032】ここで、ウエハ33はウエハステージ34
上におかれているのでマスク31の像を結像する結像面
内で移動することが可能であるが、ウエハ33と同一平
面上には像面照度計35が設置されていて、投影光学系
32の露光範囲内での露光光の強度分布を計測すること
が可能となっている。
【0033】図1の光源装置においては、露光光の光軸
に対して概ね45度の角度でシャッタ羽根4が挿入され
ており、約40度の立体角で入射する露光光の全域に対
して90%以上の反射率を有し、シャッタが遮光状態に
あるとき、シャッタ羽根4の表面で反射された反射光
(シャッタ反射光)を、導光手段である導光管7によっ
て、シャッタ室6の側傍に設けられた暗箱8へ導くよう
に構成されている。すなわちシャッタ羽根4の反射光
は、露光光の光軸に対して概ね垂直な方向に反射されて
導光管7の方向へ向かうために、シャッタが遮光状態と
なった場合でも、シャッタ羽根4からの反射光がランプ
室3へ戻ることはない。
【0034】従って、図6に示すランプ1の特に口金9
5およびバルブ97が反射光によって熱せられて,バル
ブ破裂の原因を作ったり、ランプ1の発光状態が変化す
るといった不都合を起こすことがなくなっている。
【0035】ここで、ランプ室3の温度についてさらに
詳しく説明する。図6は、光源であるランプ1および集
光ミラー2の詳細を示したものであって、ランプ1は、
石英等の材料からなるバルブ97の内部にHg、Cd、
Zn等の金属、Xe、Ar、Kr、Ne等の希ガスと各
種金属ハロゲン化物等を封止して、バルブ97内の図示
しない電極間で放電を行なって放射光を発生させている
が、ランプ1の両端部に形成された金属製の口金95、
99は放電によって生じるバルブ97および前記電極の
温度上昇分の伝播とランプ1からの輻射による加熱によ
って温度が上昇する。
【0036】特に、集光ミラー2の第2焦点側に位置す
る口金95は集光ミラー2の反射光による輻射も受ける
ために、220℃〜250℃程度まで昇温し、これに伴
なって金属部品である口金95と石英等のガラス材料か
らなるバルブ97との境界部である、いわゆる封止管部
96の温度も250℃〜400℃程度に達する。
【0037】そして、封止管部96がこのような温度ま
で昇温すると、封止管部96に埋設されている給電接続
用のモリブデン箔の酸化反応が起こり、酸化反応に伴な
うモリブデン箔の体積膨張によって封止管部にクラック
が生じ、これにより、放電ランプのバルブが破損してし
まう。そこで、図6の光源装置では口金部の温度が例え
ば150℃以下で安定するように冷却エアー94を吹き
付けて冷却している。
【0038】上記シャッタが投光状態にある場合、ラン
プ室3の温度は排気口からの熱排気を行なうことで約6
5℃に保たれているが、シャッタ羽根4からのシャッタ
反射光は10〜数十Wの出力を持っており、仮にシャッ
タが遮光状態になることによって反射光がランプ室3に
戻った場合には、ランプ室3の温度が数℃上昇するほか
に口金95も加熱されて、200℃程度まで温度上昇す
る危険がある。そこで本実施の形態においては、前述の
ように反射光をランプ室3とは異なる方向へ導くことに
よって温度の上昇を防止している。
【0039】図1の導光管7はシャッタ反射光の集光角
度に合わせてコーン状に整形され、内面を鏡面状態に仕
上げられており、導光管7内を通過した光は暗箱8へと
導かれる。この暗箱8内では光路変更ミラー8aによっ
て光の光路を変更した後に、光拡散手段である拡散板8
bによって光を拡散し、暗箱8からシャッタ室6へ反射
光が戻ることを極力小さく押さえている。
【0040】また、暗箱8は断熱手段である断熱材9に
よってシャッタ室6とは熱的に分離されているために、
たとえ暗箱8内部の散乱光による輻射によって暗箱8内
部が加熱されたとしてもシャッタ室6側の温度が上昇す
ることはない。
【0041】さらに、暗箱8に対して冷却エアを送風す
る図示しない冷却ファン等の冷却手段を設けて、暗箱8
を強制冷却するのが望ましい。
【0042】ここで、シャッタ室6の温度について詳し
く説明すると、上記の光源装置において、シャッタ室6
は、例えシャッタが開放状態であってもランプ室3から
の熱伝導や、露光光等の散乱光の輻射、さらにはシャッ
タ用のモータ5等のアクチュエータからの発熱によって
約50℃まで温度が上昇している。
【0043】従って、仮に導光管7を閉じた状態でシャ
ッタ羽根4が遮光状態になった場合は、シャッタ羽根4
の表面が図5のグラフに示すように第1段階および第2
段階の加熱によって露光光の照射位置では150℃程度
まで加熱され、さらに反射光がシャッタ室6内に散乱す
るために室温が5℃〜10℃上昇する。
【0044】これに対して、前述のように導光管7によ
って反射光を排除した場合には、シャッタ羽根4の表面
温度は上昇するものの、シャッタ室6の室温は数℃の温
度上昇に押さえることができる。
【0045】シャッタ羽根4は、1mm以下の厚さのア
ルミニウム板等を研磨し、表面の反射率を高めた後に、
反射率増加・酸化防止等の目的で保護膜を施したものが
使用されるが、光源であるランプ1の高出力化やシャッ
タスピードの向上のためのシャッタ羽根4の面積の縮小
化に伴なって、シャッタ羽根4にかかる熱負荷が増大
し、変形・溶融等の破損事故が発生する傾向がある。
【0046】参考のために、従来例によるシャッタ装置
においては、シャッタ羽根が上記のごとき損傷に至る代
表的なプロセスとして、図5に示す温度変化が確認され
ている。すなわち、
【0047】第1段階・・・露光光による直接的・間接
的輻射、および周辺環境からの熱伝達によるシャッタの
熱エネルギ吸収。 第2段階・・・シャッタ表面の温度上昇。 第3段階・・・シャッタ表面の変質(シャッタ内部から
の不純物の析出、外気との反応による酸化等)。 第4段階・・・シャッタ表面(光照射側:鏡面)の反射
率低下。 第5段階・・・シャッタ表面の光エネルギ吸収量の増
加。 第6段階・・・シャッタ表面の局部的で急激な温度上
昇。 第7段階・・・シャッタ温度上昇部の変形・溶融・破
損。
【0048】本実施の形態によれば、特にシャッタ室内
の温度が上昇することで前記第1段階、第2段階での温
度上昇が促進されてシャッタ羽根の損傷を誘発するのを
効果的に回避することができるため、シャッタ羽根の寿
命延長が可能であり、また、シャッタ反射光による光源
の光学特性の変化を防ぎ、露光光の安定化に貢献でき
る。
【0049】加えて、ランプ室およびシャッタ室の内部
温度が、シャッタの投光・遮光状態に関わらず概ね一定
に保たれることによって、当然のことながらそれぞれの
外壁温度も30℃以下の温度で一定に保つことが可能と
なり、露光装置を収容する図示しないチャンバ内の温度
制御の条件変更を行なう必要がない。
【0050】図2は一変形例を示す。これは、例えば厚
さが0.5mmのAl製で開閉時間が0.05秒程度の
高速駆動型のシャッタ羽根4のほかに、開閉時間が0.
1秒程度と駆動速度は劣るものの、厚みが1mmのTi
製で熱衝撃に対する耐性を有するスライドシャッタ羽根
である第2のシャッタ羽根10を付加することで、露光
装置が照明条件の変更動作に入っている場合や、ウエハ
33の交換動作に入っている場合のようにシャッタを長
時間遮光状態に保持する期間は、第2のシャッタ羽根1
0によって遮光を行ない、シャッタ羽根4にかかる負荷
を低減する。
【0051】第2のシャッタ羽根10によって露光光を
遮光している場合においても、シャッタ羽根10表面で
の反射光は導光管7によって暗箱8内に導かれることは
言うまでもない。
【0052】なお、図1および図2の導光管はコーン状
に整形された管であるが、石英等の光学素子を円錐台形
状に整形した上で全表面を研磨加工して、円錐台の底面
部を入射面として用いると、シャッタ室と暗箱との間に
気密性も保たれるために、シャッタ室内の温度の安定性
がさらに向上することとなる。
【0053】ただしこの場合は、導光管の入射面および
射出面には露光光に対する反射防止膜のコーティングを
施すことが望ましい。
【0054】次に上記説明した露光装置を利用したデバ
イス製造方法の実施例を説明する。図7は半導体デバイ
ス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネ
ルやCCD等)の製造フローを示す。ステップ1(回路
設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステッ
プ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成し
た原版であるマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製
造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記
用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術に
よってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5
(組立)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製さ
れたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、ア
ッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケ
ージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ
6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイス
の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こ
うした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷
(ステップ7)される。
【0055】図8は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ
17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分
を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。これら
のステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法
を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体
デバイスを製造することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0057】シャッタ装置が投光・遮光のどちらの状態
にあっても、内部の著しい温度変化を招くことのない光
源装置を実現できる。これによって、露光装置の環境温
度制御が容易になり、また、光源装置内の構成要素であ
るランプやシャッタ羽根の耐久寿命を短くするような熱
衝撃も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による光源装置を示す模式図であ
る。
【図2】一変形例による光源装置を示す模式図である。
【図3】シャッタ羽根のみを示す斜視図である。
【図4】露光装置の全体構造を説明する図である。
【図5】シャッタ羽根の昇温を示すグラフである。
【図6】光源部の構成を説明する図である。
【図7】半導体製造プロセスを示すフローチャートであ
る。
【図8】ウエハプロセスを示すフローチャートである。
【図9】一従来例による光源装置を示す模式図である。
【図10】別の従来例による光源装置を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 ランプ 2 集光ミラー 3 ランプ室 4 シャッタ羽根 5 モータ 6 シャッタ室 7 導光管 8 暗箱 9 断熱材 10 第2のシャッタ羽根 23 露光量制御系 24 電源 31 マスク 32 投影光学系 33 ウエハ 34 ウエハステージ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を発生する光源と、前記照明光を
    選択的に遮光するシャッタと、前記照明光の光路の側傍
    に配設された暗箱と、前記シャッタが閉じたときのシャ
    ッタ反射光を前記暗箱に導くための導光手段を有する光
    源装置。
  2. 【請求項2】 暗箱を冷却するための冷却手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 【請求項3】 暗箱を断熱するための断熱手段を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光源装置。
  4. 【請求項4】 シャッタ反射光を拡散させるための光拡
    散手段を有することを特徴とする請求項1ないし3いず
    れか1項記載の光源装置。
  5. 【請求項5】 シャッタが、周期的に照明光を遮光する
    回転シャッタ羽根を有することを特徴とする請求項1な
    いし4いずれか1項記載の光源装置。
  6. 【請求項6】 シャッタが、一時的に前記照明光の光路
    を遮断するスライドシャッタ羽根を有することを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか1項記載の光源装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか1項記載の光
    源装置と、該光源装置の照明光を露光光とする投影光学
    手段を有する露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の露光装置によってウエハ
    を露光する工程を有するデバイス製造方法。
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