JP2002329214A - 表情合成方法及び表情合成装置 - Google Patents

表情合成方法及び表情合成装置

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JP2002329214A
JP2002329214A JP2001131615A JP2001131615A JP2002329214A JP 2002329214 A JP2002329214 A JP 2002329214A JP 2001131615 A JP2001131615 A JP 2001131615A JP 2001131615 A JP2001131615 A JP 2001131615A JP 2002329214 A JP2002329214 A JP 2002329214A
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semi
area
facial expression
elliptical
expression
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Shotaro Miwa
祥太郎 三輪
Mieko Osuga
美恵子 大須賀
Kazuo Hajima
一夫 羽島
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 括約筋周辺において、上下非対称な動きに対
しても自然な表情合成ができる表情合成方法及び表情合
成装置を提供する。 【解決手段】 表情合成方法が、表情モデルの括約筋に
囲まれた略楕円形の括約筋領域を抽出し、括約筋領域の
長軸より上方の領域を、長軸と半楕円形状とで囲まれた
半楕円領域として規定する抽出工程と、顔の表情が変化
した場合の、半楕円領域に含まれる特徴点の移動ベクト
ルを計算する計算工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックスを用いた表情合成方法及び表情合成装置に関
し、特に、括約筋周辺において自然な表情変化の合成を
可能とする表情合成方法及び表情合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表情筋モデルを用いた表情合成方法にお
いて、口や目のような括約筋の動きにより表情が変化す
る領域では、楕円領域を設定したばねモデルが用いられ
ていた。
【0003】図10は、Keith Waters が、"A Muscle M
odel for Animating Three-Dimensional Facial Expres
sion (Computer Graphics (SIGGRAPH '87), 21(4), pp.
17-24, July, 1987)"に発表した表情筋モデルを用いた
表情合成のフローチャートである。かかる表情合成方法
では、以下のS101〜S105の工程で、表情合成が
行なわれる。
【0004】工程S101:コンピュータグラフィック
スの表情合成を行うコンピュータに、顔の表情モデルの
データが入力される。表情モデルは、例えば、顔の複数
の特徴点の座標データからなる。
【0005】工程S102:例えば、目や口のように、
括約筋の動きにより表情が変化する領域を囲む楕円領域
を設定する。
【0006】工程S103:S102で設定された楕円
領域内の、表情モデルの特徴点を検出する。
【0007】工程S104:楕円領域内の特徴点につい
て、表情が変化した場合の各点の移動量を計算する。表
情の変化としては、目を閉じる、笑う等が該当する。か
かる表情筋モデルでは、表情が変化した場合に、楕円領
域内の各点は、楕円の中心方向に移動するものとして取
り扱われる。
【0008】図11を参照しながら、工程S104の移
動量の計算について説明する。図中、Sは、目や口を囲
むように設けた楕円を示す。O点は、楕円の中心点であ
り、長軸と短軸の交点として求められる。また、A点
は、楕円Sに含まれる表情モデルの特徴点の1つを表
す。B点は、中心点OとA点とを結ぶ直線の延長と楕円
Sとの交点である。ここで、OBの距離をd1、OAの
距離をd2とする。また、表情が変化した場合の、A点
の中心点O方向への移動距離をd3とする。
【0009】表情の変化に伴う各特長点の移動量は、非
線形な関数として、例えばcos関数を用いた以下の式
1に従って計算される。
【0010】 d3=K・cos((π/2)・(d2/d1)) (式1) ここで、Kは一定の定数を表す。
【0011】式1を用いて計算された楕円領域内の特徴
点の移動量は、中心点Oから距離が離れるほど大きくな
り、楕円S上で最大となる。計算の結果、例えば、A点
はA’点に移動する。
【0012】工程S105:最後に、工程S104で、
A点を含む各特長点について計算した移動量に従って各
特徴点を移動させ(方向は、中心点O方向)、グラフィ
ック画面上に移動後の各特長点を表示する。これによ
り、表情が変化した後の表情が合成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる表情筋
モデルを用いた場合、口をすぼめるような上下対称の動
きに対しては、自然な表情変化の合成が可能であるが、
上下非対称の動きに対しては、変化後の表情が不自然に
なるという問題があった。特に、上下方向の動きが主と
なる目を閉じる、唇を閉じる、笑った時に唇が薄くなる
等の表情の合成において、不自然さが顕著に現れた。
【0014】また、上記表情モデルを用いた場合、楕円
S上の特徴点の移動量が最大となる一方、楕円領域の外
部では特徴点の移動量は0となる。また、楕円Sは、目
や口の輪郭と必ずしも一致しないため、特に楕円領域の
周辺部において、合成された表情が不自然になる。
【0015】そこで、本発明は、括約筋周辺において、
上下非対称な動きに対しても自然な表情変化の合成がで
きる表情合成方法及び表情合成装置を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンピュータ
グラフィックスを用いた表情合成方法であって、顔の表
情モデルを、顔の特徴点のデータとして入力する工程
と、該表情モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋
領域を抽出し、該括約筋領域の長軸より上方の領域を、
該長軸と半楕円形状とで囲まれた半楕円領域として規定
する抽出工程と、該半楕円領域に含まれる該特徴点を検
索する工程と、該顔の表情が変化した場合の、該半楕円
領域に含まれる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算
工程と、該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、
表情変化後の表情モデルを合成する工程とを含む表情合
成方法である。このように、半楕円領域を規定して表情
モデルの合成を行うことにより、長軸の上下の動作が非
対称な表情変化を、自然な表情変化として合成すること
ができる。従って、特に、目を閉じる動作等が、自然な
動作として合成できる。
【0017】また、上記抽出工程が、更に、上記括約筋
領域の長軸より下方の領域を、該長軸と半楕円形状とで
囲まれた半楕円領域として規定する工程を含む表情合成
方法でもある。このように、長軸の上下に対して、別々
に半楕円領域を規定して表情合成を行うことにより、自
然な表情変化の合成が可能となる。
【0018】上記計算工程は、非線形な関数を用いて上
記特徴点の移動ベクトルを計算する工程である。
【0019】また、本発明は、更に、上記半楕円領域の
上方に、上記半楕円形状と、該半楕円形状と長軸が等し
く短軸がより大きい外部半楕円形状とに囲まれた外部半
楕円領域を規定する工程と、該外部半楕円領域に含まれ
る上記特徴点を検索する工程と、該顔の表情が変化した
場合の、該外部半楕円領域に含まれる該特徴点の移動ベ
クトルを計算する計算工程と、該移動ベクトルに従って
該特徴点を移動させ、表情変化後の表情モデルを合成す
る工程とを含むことを特徴とする表情合成方法でもあ
る。半楕円領域の周囲にマージン領域として外部半楕円
領域を設けて、表情合成を行うことにより、より自然な
表情変化の合成が可能となる。特に、規定された半楕円
領域が、括約筋領域より狭いような、設定誤差が生じた
場合にも、自然な表情変化の合成が可能となる。また、
ポリゴンモデルを用いた場合に発生する、設定誤差の拡
大による不自然な表情変化の合成を防止できる。
【0020】上記計算工程は、上記半楕円領域と上記外
部半楕円領域との境界近傍で上記移動ベクトルの大きさ
が最大となり、該外部半楕円領域の周辺近傍で該移動ベ
クトルの大きさが最小となるように、非線形な関数を用
いて上記特徴点の移動ベクトルを計算する工程であるこ
とが好ましい。このような非線形な関数を用いることに
より、半楕円領域の外側と内側で動きが不連続になるこ
とにより、表情変化が不自然になることを防止できる。
【0021】また、本発明は、コンピュータグラフィッ
クスを用いた表情合成方法であって、顔の表情モデル
を、顔の特徴点のデータとして入力する工程と、該表情
モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域を抽出
し、該括約筋領域の長軸より下方の領域を、該長軸と2
次曲線とで囲まれた2次曲線領域として規定する工程
と、該2次曲線領域に含まれる該特徴点を検索する工程
と、該顔の表情が変化した場合の、該2次曲線領域に含
まれる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算工程と、
該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
後の表情モデルを合成する工程とを含む表情合成方法で
もある。このように、長軸より下の領域を、2次曲線領
域として規定することにより、例えば、微笑んだ時の口
元のように、口の両側が外側に引っ張られるような表情
変化の自然な合成が可能となる。
【0022】上記計算工程は、上記長軸方向に非線形な
関数を適用して移動ベクトルを計算する第1工程と、該
長軸に略垂直方向に非線形な関数を適用して移動ベクト
ルを計算する第2工程とを含むことが好ましい。
【0023】また、本発明は、コンピュータグラフィッ
クスを用いた表情合成装置であって、顔の表情モデル
を、顔の特徴点のデータとして入力する手段と、該表情
モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域を抽出
し、該括約筋領域の長軸より上方の領域を、該長軸と半
楕円形状とで囲まれた半楕円領域として規定する手段
と、該半楕円領域に含まれる該特徴点を検索する手段
と、該顔の表情が変化した場合の、該半楕円領域に含ま
れる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算手段と、該
移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化後
の表情モデルを合成する手段とを含む表情合成装置でも
ある。
【0024】また、本発明は、更に、上記半楕円領域の
上方に、上記半楕円形状と、該半楕円形状と長軸が等し
く短軸がより大きい外部半楕円形状とに囲まれた外部半
楕円領域を規定する手段と、該外部半楕円領域に含まれ
る上記特徴点を検索する手段と、該顔の表情が変化した
場合の、該外部半楕円領域に含まれる該特徴点の移動ベ
クトルを計算する計算手段と、該移動ベクトルに従って
該特徴点を移動させ、表情変化後の表情モデルを合成す
る手段とを含むことを特徴とする表情合成装置でもあ
る。
【0025】また、本発明は、コンピュータグラフィッ
クスを用いた表情合成装置であって、顔の表情モデル
を、顔の特徴点のデータとして入力する手段と、該表情
モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域を抽出
し、該括約筋領域の長軸より下方の領域を、該長軸と2
次曲線とで囲まれた2次曲線領域として規定する手段
と、該2次曲線領域に含まれる該特徴点を検索する手段
と、該顔の表情が変化した場合の、該2次曲線領域に含
まれる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算手段と、
該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
後の表情モデルを合成する手段とを含む表情合成装置で
もある。
【0026】上記計算手段は、非線形な関数を適用して
移動ベクトルを計算する手段である。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本実施の
形態にかかる表情筋モデルを用いた、コンピュータグラ
フィックス上での表情合成のフローチャートである。か
かる表情合成方法では、以下のS1〜S5の工程で、表
情合成が行なわれる。
【0028】工程S1:表情合成を行うコンピュータ
に、顔の表情モデルのデータが入力される。表情モデル
は、例えば、顔の複数の特徴点の座標データからなる。
【0029】工程S2:工程S1で入力された座標デー
タのうち、顔モデルの頂点データ1〜4(例えば、口の
輪郭の上下、左右の頂点)をもとに、括約筋のある領域
を囲む楕円領域を規定する。本実施の形態では、図2に
示すように、長軸方向(x軸方向)の長さが等しく、短
軸方向(y軸方向)の長さが異なる2つの半楕円領域A
1、B1が別々に規定される。
【0030】工程S3:S2で設定された半楕円領域A
1、B1内の、表情モデルの特徴点を検出する。
【0031】工程S4:半楕円領域A1、B1のそれぞ
れに含まれる特徴点について、表情が変化した場合の各
点の移動量を計算する。本実施の形態では、上下方向の
動きが主となる目を閉じる、唇を噛む等の表情の合成を
行うため、各特徴点は上下方向(楕円の短軸方向)のみ
に移動するものとして、各特徴点の移動量を計算する。
特徴点の移動量の計算について、図3を参照しながら簡
単に説明する。なお、図3では、半楕円領域A1につい
て、特徴点の移動量が計算される。図3において、表情
が変化した場合に、表情モデルの特徴点の1つであるA
点は、楕円の短軸方向(y軸方向)にA’点まで移動す
るものとする。B点、C点は、A点を通りy軸方向に延
びた直線が、楕円、x軸(楕円の長軸)とそれぞれ交わ
る点である。ここで、BCの距離をd1、ACの距離を
d2とする。また、表情が変化した場合の、A点の移動
距離をd3とする。
【0032】表情の変化に伴う各特長点の移動量は、非
線形な関数を用いた上述の式1に従って計算される。
【0033】工程S5:最後に、工程S4でA点を含む
各特長点について計算した移動量に従って各特徴点を移
動させ、グラフィック画面上に移動後の各特長点を表示
する。これにより、表情が変化した後の顔の表情が合成
され、表示される。
【0034】続いて、半楕円領域B1についても同様に
工程S2〜S5を行い、変化後の表情が合成される。
【0035】このように本実施の形態にかかる表情合成
方法では、表情が変化する領域を、上下2つの半楕円領
域に分けてそれぞれ変化後の表情を合成するため、上下
非対称な表情の変化についても、自然な表情となるよう
に表情の合成ができる。
【0036】実施の形態2.図4は、本実施の形態にか
かる表情筋モデルを用いた、コンピュータグラフィック
ス上での表情合成のフローチャートである。かかる表情
合成方法では、以下のS11〜S15の工程で、表情合
成が行なわれる。
【0037】工程S11:表情合成を行うコンピュータ
に、顔の表情モデルのデータが入力される。表情モデル
は、例えば、顔の複数の特徴点の座標データからなる。
【0038】工程S12:実施の形態1と同様の方法
で、まず、内部半楕円領域A2を規定する。次に、内部
半楕円領域A2の外側に、長軸(y軸)の長さがA2と
等しく、短軸(x軸)方向の長さを所定倍した外部半楕
円領域A3が規定される。所定の定数は、ケースバイケ
ースで設定されるが、例えば、1.1や1.2のような
値となる。
【0039】工程S13:S12で設定された内部半楕
円領域A2、外部半楕円領域A3内の、表情モデルの特
徴点を検出する。
【0040】工程S14:内部半楕円領域A2内の特徴
点については、上述の実施の形態1と同様に、式1を用
いて各特徴点の移動量を計算する。一方、外部半楕円領
域A3に含まれる特徴点については、以下の式2に従っ
て、別途移動量が計算される。ここで、外部半楕円領域
A3に含まれる特徴点の1つをD点、D点を含むy軸方
向の直線が、内部半楕円領域A2、外部半楕円領域A3
の周囲と交わる点をB、Eとし、D点の下方への移動量
をd6とする。実施の形態1と同様に、BCの距離をd
1、ACの距離をd2とする。また、CEの距離をd
4、CBの距離をd5とする。更に、表情が変化した場
合の、D点のC点方向への移動距離をd6とする。表情
の変化に伴う各特長点の移動量は、非線形な関数を用い
た、例えばsin関数を用いた以下の式2に従って計算
される。
【0041】 d6=K1・sin((π/2)・((d1−d5)/(d1−d4)) (式2) ここで、K1は一定の定数を表す。
【0042】式2を用いて計算された外部半楕円領域A
3内の特徴点の移動量は、B点からの距離が離れるほど
小さくなり、外部半楕円領域A3の周辺上では0とな
る。
【0043】工程S15:工程S14で計算した、内部
半楕円領域A2、外部半楕円領域A3内のそれぞれの特
徴点の座標に基づいて、表情の変化後の表情合成を行
う。
【0044】y軸より下方の領域についても、工程S1
2〜S15を行うことにより、表情の変化後の表情合成
を行う。
【0045】ここで、実施の形態1に示すように、表情
モデルを用いた場合には楕円S上の特徴点の移動量が最
大となる一方、楕円領域の外部では特徴点の移動量は0
となるため、特に楕円領域の周辺部において、合成され
た表情が不自然になる場合がある。特に、楕円Sは、目
や口の輪郭と必ずしも一致しないため、不自然な表情合
成が発生しやすい。これに対して、本実施の形態にかか
る合成方法では、実施の形態1と同様の方法で表情合成
を行う内部半楕円領域A2の外部に、マージン領域とし
て外部半楕円領域A3を設けている。外部半楕円領域A
3では、その外周部で特徴点の移動量が0となるように
設定されている。従って、かかる表情合成方法を用いる
ことにより、外部半楕円領域A3では、外周部に近づく
ほど特徴点の移動量が小さくなり、表情の動きが自然に
なるように表情合成を行うことができる。
【0046】実施の形態3.図6は、本実施の形態にか
かる表情筋モデルを用いた、コンピュータグラフィック
ス上での表情合成のフローチャートである。上記実施の
形態1、2では、表情変化の前後において、頂点2、4
(図2参照)に位置が移動しない場合であった。これに
対して、本実施の形態では、表情変化に伴って、頂点
2、4が外方にそれぞれ移動する場合の表情合成を行
う。かかる場合としては、例えば、微笑んだ場合の口元
の表情変化等が該当する。
【0047】本実施の形態にかかる表情合成方法では、
以下のS21〜S25及びS31〜S35の工程で、表
情合成が行なわれる。
【0048】本実施の形態では、実施の形態1と同様
に、顔モデルの頂点データをもとに、括約筋のある領域
を囲む領域を規定するが、長軸より上方の外周部は半楕
円により規定し、一方、長軸より下方の外周部は2次曲
線により規定される。
【0049】長軸より上方の領域では、S200で示
す、実施の形態1と同じ工程(工程S22〜S24)で
表情変化の合成を行う。
【0050】一方、長軸より下方の領域では、S300
で示す工程(工程S32〜S34)で、表情変化の合成
を行う。工程S32〜S34について、以下に説明す
る。
【0051】工程S32:長軸より下方の領域の外周
を、半楕円に代えて2次曲線で規定する。2次曲線と長
軸とで囲まれた領域が、2次曲線領域となる。
【0052】工程S33:2次曲線領域内の表情モデル
の特徴点を検出する。
【0053】工程S34:各特徴点について、移動ベク
トル(移動量、移動方向)を計算する。計算方法につい
ては、図7〜9を参照しながら説明する。
【0054】図7に示す2次曲線A(y=a・x
b、ここで、a、bは定数)とx軸とに囲まれた領域
が、表情の変化前における2次曲線領域である。本実施
の形態にかかる表情モデルでは、上述のようにF点、H
点(図2の頂点2、4に相当)がそれぞれ外方のI点、
K点に移動する。これにより、G点(図2の頂点3に相
当)が上部に持ち上げられる。この結果、2次曲線A
(y=a・x+b、ここで、a、bは定数)が、2次
曲線C(y=a’・x+b’、ここで、a’、b’は
定数)の位置に移動する。かかる場合の表情の変化を、
まず、2次曲線Aが2次曲線Bに変化し、更に、2次曲
線Bが2次曲線Cに変化する、2段階の変化として、2
次曲線領域内の各特徴点の移動ベクトルを計算する。
【0055】まず、図8を参照しながら、2次曲線Aが
2次曲線Bに変化する場合(第1段階)について説明す
る。このような変化としては、例えば、笑った時に口角
が広がる表情変化がある。かかる変化では、F点がI点
に移動するため、F点のx座標の値をm倍すると、I点
のx座標となる。具体的には、F点(√(b/a),
0)がI点(m・√(b/a),0)に移動する。ま
た、H点(−√(b/a),0)はK点(−m・√(b
/a),0)に移動する。
【0056】また、2次曲線A上の任意の点C(Xa,
Ya)は点M(Xb,Yb)に移動するため、2次曲線
領域内の各特徴点の移動量は、上述の式1の定数KをK
=Xb/Xaとし、かかる式1をy軸方向の動きに適用
することにより計算できる。
【0057】次に、図9を参照しながら、2次曲線Bが
2次曲線Cに変化する場合(第2段階)について考え
る。このような変化としては、例えば、笑った時に下唇
が持ちあがる(薄くなる)表情変化がある。かかる変化
では、G点がJ点に移動するため、G点のy座標の値を
α(m)倍することにより、J点のy座標となる。具体
的には、G点(0,b)がJ点(0,α(m)・b)と
なる。ここで、α(m)は、mの関数であり、x軸方向
の移動量に依存して、y軸方向の移動量も決まってくる
ことを表している。α(m)は、例えば、1/mのよう
な値となる。
【0058】また、2次曲線B上の任意の点N(Xn,
Yn)は点P(Xp,Yp)に移動するため、2次曲線
領域内の各特徴点の移動量は、上述の式1の定数KをK
=Yp/Ynとし、かかる式1をy軸方向の動きに適用
することにより、各特徴点の移動ベクトルが計算され
る。
【0059】このように、長軸より下方の領域を2次曲
線を用いて規定することにより、長軸の両端が移動する
ような表情変化に対しても、自然な表情合成が可能とな
る。
【0060】なお、実施の形態1〜3において、括約筋
で囲まれた領域と、半楕円領域や2次曲線領域等との、
ずれ(形状誤差)を求めておき、半楕円領域や2次曲線
領域を所定のマージンを含んで大きめに規定することも
可能である。これにより、目のような形状に固体差の大
きな部分についても、より自然な表情合成を行うことが
できるようになる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる表情合成方法を用いることにより、括約筋の近
傍においても、自然な表情変化の合成ができる。
【0062】特に、上下非対称な動作等についても自然
な表情合成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1にかかる表情合成のフローチャ
ートである。
【図2】 実施の形態1にかかる半楕円領域である。
【図3】 実施の形態1にかかる半楕円領域である。
【図4】 実施の形態2にかかる表情合成のフローチャ
ートである。
【図5】 実施の形態2にかかる内部半楕円領域及び外
部半楕円領域である。
【図6】 実施の形態2にかかる表情合成のフローチャ
ートである。
【図7】 実施の形態3にかかる2次曲線領域である。
【図8】 実施の形態3にかかる2次曲線領域である。
【図9】 実施の形態3にかかる2次曲線領域である。
【図10】 従来の表情合成のフローチャートである。
【図11】 従来の楕円領域である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽島 一夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5B050 AA09 BA07 BA08 BA12 EA07 EA13 EA19 EA24 FA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータグラフィックスを用いた表
    情合成方法であって、 顔の表情モデルを、顔の特徴点のデータとして入力する
    工程と、 該表情モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域
    を抽出し、該括約筋領域の長軸より上方の領域を、該長
    軸と半楕円形状とで囲まれた半楕円領域として規定する
    抽出工程と、 該半楕円領域に含まれる該特徴点を検索する工程と、 該顔の表情が変化した場合の、該半楕円領域に含まれる
    該特徴点の移動ベクトルを計算する計算工程と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する工程とを含む表情合成方法。
  2. 【請求項2】 上記抽出工程が、更に、上記括約筋領域
    の長軸より下方の領域を、該長軸と半楕円形状とで囲ま
    れた半楕円領域として規定する工程を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の表情合成方法。
  3. 【請求項3】 上記計算工程が、非線形な関数を用いて
    上記特徴点の移動ベクトルを計算する工程であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の表情合成方法。
  4. 【請求項4】 更に、上記半楕円領域の上方に、上記半
    楕円形状と、該半楕円形状と長軸が等しく短軸がより大
    きい外部半楕円形状とに囲まれた外部半楕円領域を規定
    する工程と、 該外部半楕円領域に含まれる上記特徴点を検索する工程
    と、 該顔の表情が変化した場合の、該外部半楕円領域に含ま
    れる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算工程と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する工程とを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の表情合成方法。
  5. 【請求項5】 上記計算工程が、上記半楕円領域と上記
    外部半楕円領域との境界近傍で上記移動ベクトルの大き
    さが最大となり、該外部半楕円領域の周辺近傍で該移動
    ベクトルの大きさが最小となるように、非線形な関数を
    用いて上記特徴点の移動ベクトルを計算する工程である
    ことを特徴とする請求項4に記載の表情合成方法。
  6. 【請求項6】 コンピュータグラフィックスを用いた表
    情合成方法であって、 顔の表情モデルを、顔の特徴点のデータとして入力する
    工程と、 該表情モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域
    を抽出し、該括約筋領域の長軸より下方の領域を、該長
    軸と2次曲線とで囲まれた2次曲線領域として規定する
    工程と、 該2次曲線領域に含まれる該特徴点を検索する工程と、 該顔の表情が変化した場合の、該2次曲線領域に含まれ
    る該特徴点の移動ベクトルを計算する計算工程と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する工程とを含む表情合成方法。
  7. 【請求項7】 上記計算工程が、上記長軸方向に非線形
    な関数を適用して移動ベクトルを計算する第1工程と、 該長軸に略垂直方向に非線形な関数を適用して移動ベク
    トルを計算する第2工程とを含むことを特徴とする請求
    項6に記載の表情合成方法。
  8. 【請求項8】 コンピュータグラフィックスを用いた表
    情合成装置であって、 顔の表情モデルを、顔の特徴点のデータとして入力する
    手段と、 該表情モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域
    を抽出し、該括約筋領域の長軸より上方の領域を、該長
    軸と半楕円形状とで囲まれた半楕円領域として規定する
    手段と、 該半楕円領域に含まれる該特徴点を検索する手段と、 該顔の表情が変化した場合の、該半楕円領域に含まれる
    該特徴点の移動ベクトルを計算する計算手段と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する手段とを含む表情合成装置。
  9. 【請求項9】 更に、上記半楕円領域の上方に、上記半
    楕円形状と、該半楕円形状と長軸が等しく短軸がより大
    きい外部半楕円形状とに囲まれた外部半楕円領域を規定
    する手段と、 該外部半楕円領域に含まれる上記特徴点を検索する手段
    と、 該顔の表情が変化した場合の、該外部半楕円領域に含ま
    れる該特徴点の移動ベクトルを計算する計算手段と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する手段とを含むことを特徴とす
    る請求項8に記載の表情合成装置。
  10. 【請求項10】 コンピュータグラフィックスを用いた
    表情合成装置であって、 顔の表情モデルを、顔の特徴点のデータとして入力する
    手段と、 該表情モデルの括約筋に囲まれた略楕円形の括約筋領域
    を抽出し、該括約筋領域の長軸より下方の領域を、該長
    軸と2次曲線とで囲まれた2次曲線領域として規定する
    手段と、 該2次曲線領域に含まれる該特徴点を検索する手段と、 該顔の表情が変化した場合の、該2次曲線領域に含まれ
    る該特徴点の移動ベクトルを計算する計算手段と、 該移動ベクトルに従って該特徴点を移動させ、表情変化
    後の表情モデルを合成する手段とを含む表情合成装置。
  11. 【請求項11】 上記計算手段が、非線形な関数を適用
    して移動ベクトルを計算する手段であることを特徴とす
    る請求項8〜10のいずれかに記載の表情合成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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