JP2002328704A - 開発支援システム及びプログラム - Google Patents

開発支援システム及びプログラム

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JP2002328704A
JP2002328704A JP2001136151A JP2001136151A JP2002328704A JP 2002328704 A JP2002328704 A JP 2002328704A JP 2001136151 A JP2001136151 A JP 2001136151A JP 2001136151 A JP2001136151 A JP 2001136151A JP 2002328704 A JP2002328704 A JP 2002328704A
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software
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JP2001136151A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tashiro
宏 田代
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F8/00Arrangements for software engineering
    • G06F8/30Creation or generation of source code
    • G06F8/36Software reuse

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Control By Computers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開発仕様に照らし合わせて、開発のベースと
なる適切な既存ソフトウェアを、作業者が簡単に選択で
きるようにする。 【解決手段】 既存ソフトウェアを選択し、新たな制御
ソフトウェアを開発するための開発装置と、制御ソフト
ウェアの最終的な動作確認を行うベンチ装置とを備えた
開発支援システムによる。このシステムでは、ベンチ装
置が、開発装置に対し動作確認終了の通知を行う。開発
装置では、動作確認終了の通知があると(S100:Y
ES)、開発された制御ソフトウェアに対応させて品番
を割り付け(S140,S150)、制御ソフトウェア
を保存すると共に制御ソフトウェアに対応させて品番を
保存する(S160)。開発装置における既存ソフトウ
ェアの選択時には、作業者からの仕様関連情報に基づ
き、既存ソフトウェアの特徴情報と品番とを用いて自動
的に、開発仕様に近い最新のものが選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジンな
どの制御対象を制御する制御ソフトウェアの開発技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高性能マイクロプロセッサの出現
などエレクトロニクス技術の進歩を背景として、機械技
術と電子技術とが結びついたメカトロニクス技術の進歩
が著しい。メカトロニクス技術の進歩により、自動車等
の車両や家庭用の電気機器等にも組込型のマイクロコン
ピュータを有する電子制御装置が搭載されるようにな
り、その制御対象をコンピュータで制御するようになっ
てきた。特に車両について言えば、エンジン・駆動系、
走行・安全系、エンターテイメント系、及びその他の随
所に電子制御装置が搭載されている。
【0003】このような現状においては、上述した電子
制御装置を機能させるための制御ソフトウェアを如何に
して迅速に開発するかが、重要なテーマとなってくる。
そのため従来より、開発したソフトウェアの再利用性や
拡張性を向上させる目的で、いわゆるオブジェクト指向
設計の思想が、このような制御ソフトウェアの開発にも
導入されている。
【0004】例えば、図10に示すように、エンジンを
制御するための制御ソフトウェアを、フレームソフト
と、フレームソフト上で動作する複数のパーツソフトと
で構成する。フレームソフトはエンジン制御に関する基
本機能を実現するプログラムであり、パーツソフトは、
VVT制御、空燃比制御、ISC制御、・・・といった
各種制御を実現する独立したプログラムである。この場
合、制御対象であるエンジンが車種やグレードなどによ
って変更された場合を想定し、エンジンの変更によって
生じるソフトウェアの変更部分を、パーツソフトとして
独立させた。そのため、エンジンが変更された場合の制
御ソフトウェアの変更は、パーツソフトの単位の変更で
済み、制御ソフトウェアの再利用性が向上することにな
る。また、エンジンが変更された場合の制御ソフトウェ
アの拡張は、パーツソフトの追加によって実現できるこ
とになり、制御ソフトウェアの拡張性が向上することに
なる。
【0005】従来、このようなオブジェクト指向設計を
用いた開発手法に、プラントモデルを使用して制御ソフ
トウェアを開発するV字プロセスと呼ばれるものがあ
る。プラントモデルとは、制御対象と同様の動作を実現
するソフトウェアである。つまり、制御ソフトウェアの
実装された電子制御装置と制御対象とを接続して最終的
な動作確認に先だって、プラントモデルを利用して制御
ソフトウェアによる動作をシミュレートすることによ
り、開発効率を向上させるのである。
【0006】上述したV字プロセスでは、開発済みのフ
レームソフトとパーツソフトとを最初に選択し、選択し
たパーツソフトを利用して、例えば一部を修正して、制
御ソフトウェアを開発する。このとき、選択したパーツ
ソフトの組み合わせの妥当性や、制御ソフトウェア全体
の妥当性が、プラントモデルによってシミュレートされ
る。そしてその後、上述したような電子制御装置に実装
されて、実際の制御対象と接続されることにより、最終
的な動作確認が行われる。つまり、過去に開発された制
御ソフトウェアをベースとして利用し、その妥当性をプ
ラントモデルでチェックしながら制御ソフトウェアの変
更を行い、新たな制御ソフトウェアを開発するのであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したV
字プロセスにおいてフレームソフトとパーツソフトとを
選択する際、開発しようとする制御ソフトウェアの仕様
に照らし合わせて適切なフレームソフト及びパーツソフ
トの中で、通常は最新のものを選択する。その理由は、
制御ソフトウェアは開発を重ねる毎にバージョンアップ
されていくため、最新のものをベースにするのが妥当な
場合が多いからである。
【0008】しかしながら、制御ソフトウェアはいくつ
ものプロジェクトで並行して開発されるものであるし、
また、各プロジェクトにおいて複数の作業者が個々にパ
ーツソフトを開発する。さらに、上述した最終的な動作
確認が開発装置とは別のベンチ装置でなされるため、そ
のベンチ装置での動作確認が終了していない開発途中の
制御ソフトウェアも開発装置に存在することになる。
【0009】これらの理由から、開発の完了した制御ソ
フトウェア(以下「既存ソフトウェア」という。)の中
で開発仕様に近い最新のものを適切に選択することは困
難であり、既存ソフトウェアの中の古いものを誤って選
択してしまうことが往々にしてあった。このような場
合、例えば、いずれかの既存ソフトウェアに存在する機
能(パーツソフト)を、すなわち開発する必要のない機
能を、別の作業者が重複して作成してしまうという事態
が生じる。そのため、ベースとなる既存ソフトウェアの
選択を誤ることは、開発効率を悪化させる原因となって
しまう。
【0010】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、開発仕様に照らし合わせて、開
発のベースとなる適切な既存ソフトウェアを、作業者が
簡単に選択できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
開発支援システムは、制御対象と同様の動作を実現する
ソフトウェアであるプラントモデルを使用し、過去に開
発された既存ソフトウェアを選択的に利用して、制御対
象を制御するための制御ソフトウェアを開発するために
用いられ、開発装置とベンチ装置とを備えている。
【0012】開発装置では、選択手段が、作業者の指示
に基づいて既存ソフトウェア及びプラントモデルを選択
する。作業者の指示は、例えばキーボードやマウスとい
った入力装置を介してなされることが考えられる。作成
手段は、選択された既存ソフトウェアを利用し、制御ソ
フトウェアを作業者が作成するためのものである。これ
は、いわゆるエディタとして実現することができる。
【0013】シミュレート手段は、作成された制御ソフ
トウェアの動作を、選択されたプラントモデルを用いて
シミュレートする。上述したように制御ソフトウェアが
複数のパーツソフトからなる場合、その組み合わせの妥
当性や全体としての動作をシミュレートするという具合
である。
【0014】そして、保存手段は、シミュレート手段に
よるシミュレートを経て開発された制御ソフトウェアを
既存ソフトウェアとして保存する。一方、ベンチ装置
は、シミュレート手段によるシミュレートの後、制御ソ
フトウェアを実装した電子制御装置の最終的な動作を確
認する。具体的には、上述したV字プロセスに従い、シ
ミュレート手段により妥当性が確認された制御ソフトウ
ェアが、コンパイルされてオブジェクトコードとされ、
電子制御装置に実装される。そして、実際の制御対象と
接続された後、その動作内容を計測するのがベンチ装置
である。
【0015】ここで特に本発明では、制御ソフトウェア
の最終的な動作が確認された場合、ベンチ装置の通信手
段が、その旨を開発装置へ通知する。この通知がある
と、開発装置の品番保存手段が、保存手段にて保存され
る制御ソフトウェアに対応させて、開発の時間的な前後
が分かる品番を保存する。
【0016】つまり、本発明では、ベンチ装置にて最終
的な動作確認が行われたことを通信手段による通知によ
って開発装置側で把握できる構成にし、この通知に基づ
いて、開発装置の品番保存手段が、開発の時間的な前後
が分かる品番を保存するのである。これによって、開発
の完了した制御ソフトウェアである既存ソフトウェアの
開発の時間的な前後が分かり、その結果、この品番を参
照しつつ、開発仕様に照らし合わせて既存ソフトウェア
を選択すれば、開発のベースとなる適切な既存ソフトウ
ェアを簡単に選択できる。
【0017】なお、上述したように、制御ソフトウェア
がフレームソフトとパーツソフトとを含む構成となって
いる場合には、パーツソフトの単位で制御ソフトが変更
されることになり、パーツソフトの単位で開発の前後と
いう概念が生じる。そこで、制御ソフトウェアが、基本
機能を実現するフレームソフトと、当該フレームソフト
上で動作し、変更単位となる複数のパーツソフトとを含
む階層構造をなしていることを前提として、品番保存手
段は、変更されたパーツソフトに対応させて、品番を保
存するようにすることが考えられる(請求項2)。この
ようにパーツソフト毎に品番を付せば、開発仕様に照ら
し合わせて既存ソフトウェアを選択する際、開発のベー
スとなる既存ソフトウェアを、パーツソフトの組み合わ
せとして適切に選択できる。
【0018】ところで、フレームソフトとそのフレーム
ソフト上で動作する複数のパーツソフトは、ある仕様を
満足する組み合わせである。したがって、既存ソフトウ
ェアを選択する場合、このようなフレームソフト及びパ
ーツソフトの組み合わせで選択することが考えられる。
【0019】そこで、品番保存手段は、フレームソフト
に対応させて品番を保存し、さらに、フレームソフトと
パーツソフトとの対応関係であるソフト階層構造を作成
するようにするとよい(請求項3)。ソフト階層構造
は、品番の一部を同一にするなど、品番自体の工夫で作
成することが考えられる。また、品番間のツリー構造を
品番とは別に用意することで作成してもよい。なお、フ
レームソフト及びパーツソフトのまとまりが制御ソフト
ウェアを構成するため、制御ソフトウェアにも品番を付
して、すなわち、制御ソフトウェア、フレームソフト、
各パーツソフトのそれぞれに品番を付して、制御ソフト
ウェアの品番からフレームソフト及びパーツソフトが特
定されるようにしてもよい。これによって、既存ソフト
ウェアの開発の時間的な前後を、フレームソフト及びパ
ーツソフトのまとまりの単位で把握できる。
【0020】このとき、フレームソフトを特定する情報
が利用者から指示されると、選択手段は、ソフト階層構
造に基づいて、当該情報にて特定されるフレームソフト
と共に当該フレームソフトに対応するパーツソフトを選
択するようにしてもよい(請求項5)。フレームソフト
を特定する情報は、フレームソフトの品番であることが
考えられる。また、フレームソフトと共に制御ソフトウ
ェアに品番が付されている場合には、制御ソフトウェア
の品番であってもよい。このようにすれば、ある仕様を
満たすフレームソフト及びパーツソフトを簡単に選択で
きる。
【0021】このようにして、フレームソフト及びパー
ツソフトを一まとめにして選択することを考えた場合、
パーツソフトの変更によって、過去に作成されたソフト
階層構造が古いパーツソフトとの対応関係を示すものと
なることが考えられる。そこで、品番保存手段は、過去
に作成したソフト階層構造に、変更されたパーツソフト
の品番があれば、当該品番を更新することによって、ソ
フト階層構造を更新する構成にするとよい(請求項
4)。これによって、特定されたフレームソフトからソ
フト階層構造に基づき選択されるパーツソフトは、常に
最新のものとなる。
【0022】なお、フレームソフトを特定する情報とし
て、フレームソフトの品番や制御ソフトウェアの品番を
入力する場合、作業者自身が開発仕様に近い既存ソフト
ウェアを判断することを想定している。これに対して、
既存ソフトウェアを特徴付ける特徴情報を既存ソフトウ
ェアに対応させて記憶しておき、選択手段が、作業者に
よって入力される仕様関連情報に基づき、特徴情報を参
照してフレームソフトを特定するようにするとさらによ
い(請求項6)。仕様関連情報とは、開発仕様を示す種
々の情報を意味する。例えば、直列4気筒・V型6気筒
といった気筒レイアウト、ターボの有無、VVTの有無
などの情報である。この場合、このような仕様関連情報
を入力するだけで、自動的に、フレームソフトが特定さ
れて、対応するパーツソフトが読み出される。これによ
って、開発仕様に近い既存ソフトウェアを作業者自身が
判断する必要がなくなり、ベースとなる既存ソフトウェ
アの選択が極めて簡単になる。
【0023】ここで特徴情報は、上述した仕様関連情報
に対応するものにすればよい。したがって、特徴情報
は、制御ソフトウェアの開発後、品番保存手段によっ
て、作業者からの仕様関連情報に基づき、自動的に保存
されるようにすることが考えられる(請求項7)。この
ようにすれば、開発されたソフトウェアに対応させて自
動的に特徴情報が保存されるため、特徴情報を入力する
必要がなくなって便利である。
【0024】なお、制御ソフトウェアがフレームソフト
及びパーツソフトを含む構成について上述してきたが、
制御ソフトウェアの最終的な動作確認では、制御対象へ
の適合性を制御ソフトウェアの有するパラメータにて調
整するのが一般的である。したがって、このようなパラ
メータを保存したデータファイルが制御ソフトウェアに
含まれるのが一般的である。
【0025】したがって、この場合、ベンチ装置がデー
タファイル中のパラメータの適合処理を行ってデータフ
ァイルを更新することを前提として、通知手段は、制御
ソフトウェアの最終的な動作が確認された場合、更新さ
れたデータファイルを開発装置へ出力し、開発装置の品
番保存手段は、さらに、データファイルに対応させて、
品番を保存するようにしてもよい(請求項8)。データ
ファイルに対応させて保存される品番は、制御ソフトウ
ェアに関連付けされたものとすることが考えられる(請
求項9)。通常、フレームソフトやパーツソフトに対応
させてそれぞれ、モデルデータファイルが用意される。
したがって、フレームソフトやパーツソフトに対応させ
てモデル品番を保存する。このようにすれば、選択手段
にて、データファイルをも一緒に読み出すことができ
る。
【0026】以上は、適切な既存ソフトウェアを選択す
るという観点から、開発後の制御ソフトウェアに対する
品番設定について説明した。一方、選択手段にてプラン
トモデルが選択されることは上述したが、このプラント
モデルも固定的なものではなく、最終的な動作確認の結
果とシミュレート結果とが異なっている場合には、修正
される。
【0027】従来、このような修正作業が忘れられてし
まうことがあったり、折角修正がなされても、既存ソフ
トウェアと同様に、古いプラントモデルが選択されてし
まうことがあった。そこで、次に示す構成を採用するこ
とが考えられる。すなわち、その構成は、ベンチ装置の
報知手段が、さらに、シミュレート手段によるシミュレ
ート結果を開発装置から読み出し、電子制御装置の最終
的な動作結果と比較することによって、プラントモデル
に修正が必要であると判断すると、少なくともその旨を
報知することを特徴とするものである(請求項10)。
これによって、プラントモデルの修正の必要性が自動的
に判断されて報知されるため、プラントモデルの修正作
業が忘れられてしまう可能性を減少させることができ
る。
【0028】また、プラントモデルは、通常、エンジン
で言えば、吸気系、排気系、・・・といった機能単位で
モデル化されており(以下「パーツモデル」とい
う。)、このパーツモデルの単位で修正される。そこ
で、プラントモデルが、修正対象となる複数のパーツモ
デルを含んでいることを前提として、報知手段は、修正
が必要であるパーツモデルを報知するようにするとよい
(請求項11)。この場合、修正を要するパーツモデル
が報知されるため、作業者にとって修正作業が簡単にな
る。
【0029】そして、このようなプラントモデルの修正
は、モデル修正装置でなされるのが一般的である。した
がって、開発支援システムがさらに、プラントモデルを
修正するためのモデル修正装置を備えるようにし、報知
手段による報知は、モデル修正装置への通知によってな
されるものとすることが考えられる(請求項12)。こ
のようにモデル修正装置へ直接的に修正の必要が連絡さ
れれば、プラントモデルの修正作業が忘れられてしまう
可能性をより減少させることができる。
【0030】このようにしてモデル修正装置にて修正さ
れたプラントモデルは、開発装置へ出力されて保存され
る。これは既存ソフトウェアと同様に、新たな制御ソフ
トウェアの開発に利用可能とするためである。しかし、
上述したように、折角修正がなされても、既存ソフトウ
ェアと同様に、古いプラントモデルが選択されてしまう
ことがあった。
【0031】そこで、プラントモデルについても作業者
が適切なものを簡単に選択できるように、上述した既存
ソフトウェアと同様に、プラントモデルに対する品番
(以下「モデル品番」という。)を保存することが考え
られる。すなわち、モデル修正装置にて修正されたプラ
ントモデルが開発装置へ出力されることを前提として、
保存手段が、修正されたプラントモデルを保存し、品番
保存手段が、保存手段にて保存されるプラントモデルに
対応させて、開発の時間的な前後が分かるモデル品番を
保存する構成にするとよい(請求項13)。これによっ
て、既存ソフトウェアと同様、プラントモデルについて
も、適切なものを簡単に選択できるようになる。
【0032】ところで、プラントモデルがパーツモデル
を含むことは既に述べた。このとき、それらのパーツモ
デルは、基本機能を実現するフレームモデル上で動作す
るのが一般的である。つまり、プラントモデルは、フレ
ームモデル及びパーツモデルを含む構成となるのが一般
的であり、これは、制御ソフトウェアがフレームソフト
とパーツソフトとを含むのと同様である。したがって、
プラントモデルに対応させてモデル品番を保存する場
合、制御ソフトウェアに対応させて品番を保存する場合
と同様の技術思想を採用できる。
【0033】すなわち、プラントモデルが、基本機能を
実現するフレームモデルと、当該フレームモデル上で動
作し、変更単位となる複数のパーツモデルとを含む階層
構造をなしていることを前提として、品番保存手段は、
修正されたパーツモデルに対応させて、モデル品番を保
存することが考えられる(請求項14)。このようにパ
ーツモデルにモデル品番を付せば、開発仕様に照らし合
わせてプラントモデルを選択する際、パーツモデルの組
み合わせとして適切に選択できる。
【0034】また、フレームモデル及びパーツモデルか
らなるプラントモデルは、ある仕様の制御対象の動作を
実現するための組み合わせである。したがって、品番保
存手段は、フレームモデルに対応させてモデル品番を保
存し、さらに、フレームモデルとパーツモデルとの対応
関係であるモデル階層構造を作成するようにするとよい
(請求項15)。このようにすれば、プラントモデルの
修正の時間的な前後を、フレームモデル及びパーツモデ
ルのまとまりの単位で把握できる。
【0035】このとき、フレームモデルを特定する情報
が利用者から指示されると、選択手段は、モデル階層構
造に基づいて、当該情報にて特定されるフレームモデル
と共に当該フレームモデルに対応するパーツモデルを選
択するようにしてもよい(請求項17)。このようにす
れば、ある仕様を満たすフレームモデル及びパーツモデ
ルを簡単に選択できる。
【0036】さらに、品番保存手段は、過去に作成した
モデル階層構造に、修正されたパーツモデルのモデル品
番があれば、当該モデル品番を更新することによって、
モデル階層構造を更新する構成にするとよい(請求項1
6)。これによって、特定されたフレームモデルからソ
フト階層構造に基づき選択されるパーツモデルは、常に
最新のものとなる。
【0037】また、プラントモデルを特徴付けるモデル
特徴情報をプラントモデルに対応させて記憶しておき、
選択手段が、作業者によって入力される仕様関連情報に
基づき、モデル特徴情報を参照してフレームモデルを特
定するようにするとさらによい(請求項18)。これに
よって、開発仕様に近いプラントモデルを作業者自身が
判断する必要がなくなり、プラントモデルの選択が極め
て簡単になる。
【0038】このモデル特徴情報は、プラントモデルの
修正後、品番保存手段によって、作業者からの仕様関連
情報に基づき、自動的に保存されるようにすることが考
えられる(請求項19)。このようにすれば、修正され
たプラントモデルに対応させて自動的にモデル特徴情報
が保存されるため、モデル特徴情報を入力する必要がな
くなって便利である。
【0039】さらにまた、プラントモデルは、制御に係
るパラメータを保存したモデルデータファイルを含んで
おり、モデル修正装置によって、モデルデータファイル
中のパラメータが修正され、モデルデータファイルが更
新されることを前提として、品番保存手段が、さらに、
モデルデータファイルに対応させて、モデル品番を保存
するようにしてもよい(請求項20)。モデルデータフ
ァイルに対応させて保存されるモデル品番は、プラント
モデルに関連付けされたものとすることが考えられる
(請求項21)。通常、フレームモデルやパーツモデル
に対応させてそれぞれ、モデルデータファイルが用意さ
れる。したがって、フレームモデルやパーツモデルに対
応させてモデル品番を保存する。このようにすれば、選
択手段にて、モデルデータファイルをも一緒に読み出す
ことができる。
【0040】以上は開発支援システムの発明として説明
してきたが、上述した開発支援システムにおける各手段
をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、
コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備
えることができる。したがって、プログラムの発明とし
て実現することもできる(請求項22)。
【0041】このようなプログラムの場合、例えば、F
D、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディ
スク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録
し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起
動することにより用いることができる。この他、ROM
やバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記
録媒体としてプログラムを記録しておき、このROMあ
るいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組
み込んで用いてもよい。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
例を図面を参照して説明する。図1は、実施例の制御ソ
フトウェア開発の流れを示す説明図である。図1には、
開発支援システム1と、ECU通信装置40と、車両6
0とが示されている。ここで開発支援システム1が上述
した「開発支援システム」に相当し、開発支援システム
に搭載されるプログラムが上述した「プログラム」に相
当する。
【0043】開発支援システム1は、開発装置10、ベ
ンチ装置20、モデル修正装置30を備えている。この
開発装置10には、既存ソフトウェア及びプラントモデ
ルが記憶されている。また、ECU通信装置40は、電
子制御装置(以下「ECU」という。)50との通信を
行うためのコンピュータシステムである。車両60は自
動車である。本実施例は、この車両60のエンジンを制
御するためにECU50に搭載される制御ソフトウェア
の開発を示すものである。
【0044】ここに示される開発の流れは、オブジェク
ト指向設計を用いたV字プロセスの流れに沿うものであ
る。まず最初に、開発の流れの概要を説明する。開発装
置10には、既存ソフトウェア及び、プラントモデルが
記憶されている。プラントモデルは、車両60のエンジ
ンと同様の動作を実現するソフトウェアである。
【0045】開発装置10では、新たに制御ソフトウェ
アを開発しようとする作業者からの情報に基づき、記憶
されている既存ソフトウェア及びプラントモデルの中
で、制御ソフトウェア開発のベースとなるものを選択す
る。そして、この既存ソフトウェアをベースにして、制
御ソフトウェアが作成される。このとき、制御ソフトウ
ェアの個々の機能の組み合わせの妥当性や、制御ソフト
ウェア全体の動作の妥当性が、選択されたプラントモデ
ルによるシミュレートによって確認される。
【0046】そして、プラントモデルによって妥当性が
確認された制御ソフトウェアは、ECU50に実装され
る。ECU通信装置40は、ECU50との通信処理を
行い、制御ソフトウェアのエラーを検出する。エラーが
検出された場合には制御ソフトウェアの手直しが行われ
る。ECU通信装置40によって制御ソフトウェアの動
作が確認されると、ECU50が車両60に接続され、
実際のエンジンを用いた最終的な動作確認が行われる。
【0047】この動作確認は、車両60に接続されたベ
ンチ装置20でなされる。ベンチ装置20によって制御
ソフトウェアの最終的な動作確認がなされると、制御ソ
フトウェアが、開発装置10内の既存ソフトウェアとし
て反映される。また、プラントモデルの修正の必要性が
判断され、修正が必要である場合には、モデル修正装置
30へその旨が報知される。これによって、モデル修正
装置30によってプラントモデルが修正され、この修正
結果が開発装置10内のプラントモデルへ反映される。
【0048】つまり、このような流れで開発すれば、制
御ソフトウェアの再利用性を向上させることができる。
また、プラントモデルを用いることにより、車両60を
用いた実機テストに先立って、制御ソフトウェアの妥当
性を確認することができる。これらによって、制御ソフ
トウェアの開発効率が向上する。
【0049】しかしながら、制御ソフトウェアはいくつ
ものプロジェクトで並行して開発されるものであるし、
また、各プロジェクトにおいて複数の作業者が個々に制
御ソフトを部分的に開発する。さらに、上述した最終的
な動作確認が開発装置10とは別のベンチ装置20でな
されるため、そのベンチ装置20での動作確認が終了し
ていない開発途中の制御ソフトウェアも開発装置10に
存在することになる。
【0050】これらの理由から、既存ソフトウェアの中
で開発仕様に近い最新のものを選択することは困難であ
り、既存ソフトウェアの中の古いものを誤って選択して
しまうことが往々にしてあった。このような場合、例え
ば、いずれかの既存ソフトウェアに存在する機能を、す
なわち、開発する必要のない機能を、別の作業者が重複
して作成してしまうという事態が生じる。そのため、ベ
ースとなる既存ソフトウェアの選択を誤ることは、開発
効率を悪化させる原因となってしまう。
【0051】そこで、本実施例では、開発装置10にお
ける既存ソフトウェアやプラントモデルに対応させて、
開発の時間的な前後が分かる品番を保存するようにし
た。これによって、作業者による既存ソフトウェアやプ
ラントモデルの選択を容易にする。
【0052】そこで次に、開発装置10及びベンチ装置
20の詳細な構成及び動作を説明する。図2は開発装置
10の機能ブロック図であり、図3はベンチ装置20の
機能ブロック図である。図2に示すように、開発装置1
0は、記憶部11、「選択手段」としての選択部15、
「作成手段」としての設計エディタ16、「シミュレー
ト手段」としてのシミュレート部17、コードジェネレ
ータ18、「保存手段」及び「品番保存手段」としての
保存部19を備えている。一方、図3に示すように、ベ
ンチ装置20は、自動計測部21、自動適合部22、誤
差判定部23、報知部24を備えている。ここで、自動
適合部22が「通知手段」に相当し、誤差判定部23及
び報知部24が「報知手段」に相当する。
【0053】開発装置10の記憶部11は、例えばハー
ドディスク装置などで構成することが考えられ、この記
憶部11には、既存ソフトウェア情報12、プラントモ
デル情報13、シミュレート結果14が保存される。こ
こで、既存ソフトウェア情報12及びプラントモデル情
報13について説明する。
【0054】最初に既存ソフトウェア情報12について
説明する。既存ソフトウェア情報12は、図4(a)に
示すように、フレームソフト12a、パーツソフト12
b、データファイル12c、品番情報12d、特徴情報
12eから構成されている。
【0055】フレームソフト12aは、基本機能を実現
するためのソフトウェアである。例えばエンジンを制御
するためのフレームソフト12aは、直列4気筒でター
ボ無し、直列4気筒でターボ有り、直列6気筒でターボ
無し、直列6気筒でターボ有り、・・・といった基本的
なエンジン形式に対応させて用意される。新たに制御ソ
フトウェアを開発する場合、制御ソフトウェア毎に、一
つのフレームソフト12aが選択される。
【0056】パーツソフト12bは、上述したフレーム
ソフト12a上で動作するソフトウェアである。例えば
エンジンを制御するためのパーツソフト12bは、各気
筒独立噴射、2気筒グループ噴射といった単位で用意さ
れる。新たな制御ソフトウェアを開発する場合には、制
御ソフトウェア毎に、複数のパーツソフト12bが選択
される。そして、制御ソフトウェアの開発において、こ
のパーツソフト12bが変更単位となる。言い換えれ
ば、ソフトウェアの変更単位でパーツソフト12bを用
意することによって、ベースとなる既存ソフトウェアか
らの変更を、パーツソフト12bの変更によって実現で
きるようにしている。これによって、変更する必要のな
いパーツソフト12bは、そのまま利用できることにな
り、既存ソフトウェアの再利用性が向上する。また、パ
ーツソフト12bの追加により、簡単に機能追加が行え
るため、既存ソフトウェアの拡張性が向上する。
【0057】データファイル12cは、上述したフレー
ムソフト12aやパーツソフト12bに対応するもので
あり、フレームソフト12aやパーツソフト12bで実
現される制御のためのパラメータのファイルである。な
お、全てのフレームソフト12a及びパーツソフト12
bに対応させて、データファイル12cが用意されると
は限らない。
【0058】品番情報12dは、制御ソフトウェアの開
発後、当該制御ソフトウェア及び、当該制御ソフトウェ
アに含まれるフレームソフト12a、パーツソフト12
bにそれぞれ対応させて保存される品番の情報である。
この情報は、品番そのものと品番間の対応関係からな
る。なお、品番は、少なくとも開発の時間的な前後が分
かるものとする。
【0059】図5(a)に品番の形式を示し、図5
(b)に品番間の対応関係を示した。図5(a)に示す
ように、制御ソフトウェアに対応する制御ソフトウェア
品番は「CA−××××××−△△△−□□□」となっ
ている。「CA」はアッシー品番を示し、次の「×××
×××」は製品番号、その次の「△△△」はバージョン
品番、最後の「□□□」はマイナーバージョン品番を示
す。バージョン品番は制御ソフトウェアの制御内容が変
更になった場合、例えばオープン制御がフィードバック
制御に変わった場合などを管理するためのものであり、
マイナーバージョン品番は制御ソフトウェアの制御内容
の比較的小さな変更があった場合、例えば同じPID制
御であって制御定数のみが変わった場合などを管理する
ためのものである。
【0060】フレームソフト12aに対応するフレーム
ソフト品番は「CF−××××××−△△△−□□□」
となっており、最初の「CF」がフレームソフト12a
を示す。そして、その後に製品番号、バージョン品番、
マイナーバージョン品番が続くのは、上述した制御ソフ
トウェア品番と同様である。なお、製品番号、バージョ
ン品番、マイナーバージョン品番は、上述した制御ソフ
トウェアと同一の記号「××××××」、「△△△」、
「□□□」で示したが、制御ソフトウェア品番と同一の
製品番号、バージョン品番、マイナーバージョン品番が
付されることを示すものではない。これは、次のパーツ
ソフト品番でも同様である。
【0061】パーツソフト12bに対応するパーツソフ
ト品番は「CP○○−××××××−△△△−□□□」
となっており、最初の「CP○○」がパーツソフト12
bを示す。CPに続く「○○」の部分はパーツソフト1
2bによる制御系列毎に設定される記号であり、例え
ば、燃料噴射に係るパーツソフトであれば「A1」を設
定し、点火に係るパーツソフトであれば「B1」を設定
するという具合である。
【0062】データファイル12cに対応するデータフ
ァイル品番は、データファイル12cがフレームソフト
12aに対応するものである場合、フレームソフト品番
の「CF」の部分を「CFD」とし、そのまま、フレー
ムソフト品番の製造番号、バージョン品番、マイナーバ
ージョン品番を続ける。さらに、制御ソフトウェア品番
との対応付けのために、制御ソフトウェア品番の製造番
号及びバージョン品番を、さらにその後に、スラッシュ
「/」で区切って付す。一方、データファイル12cが
パーツソフト12bに対応するものである場合、パーツ
ソフト品番の「CP○○」の部分を「CPD○○」と
し、そのまま、パーツソフト品番の製造番号、バージョ
ン品番、マイナーバージョン品番を続ける。さらに、制
御ソフトウェア品番との対応付けのために、制御ソフト
ウェア品番の製造番号及びバージョン品番を、さらにそ
の後に、スラッシュ「/」で区切って付す。これによっ
て、データファイル品番は、フレームソフト12a又は
パーツソフト12bと共に制御ソフトウェアに関連付け
られる。
【0063】また、図5(b)に示すように、制御ソフ
トウェア品番、フレームソフト品番、パーツソフト品番
の間の対応関係(ツリー構造)が記憶される。これによ
って、開発された制御ソフトウェアに含まれるフレーム
ソフト12aと、そのフレームソフト12a上で動作す
るパーツソフト12bとが品番によって対応付けられ
る。ここで記憶される対応関係が、上述した「ソフト階
層構造」に相当する。
【0064】図4(a)中に示す特徴情報12eは、フ
レームソフト品番に対応させて記憶される。これは、開
発された制御ソフトウェアの特徴を示す情報であり、例
えば制御仕様を示す情報とすることが考えられる。図7
(a)に示すように、気筒レイアウト、ターボの有無、
VVTの有無、EGRの有無、スロットル形式、SCV
の有無、・・・などの情報とすることが考えられる。な
お、本実施例では、フレームソフト品番に対応させて記
憶するようにしたが、制御ソフトウェア品番に対応させ
て記憶してもよい。
【0065】続いて、プラントモデル情報13について
説明する。プラントモデル情報13は、図4(b)に示
すように、フレームモデル13a、パーツモデル13
b、モデルデータファイル13c、モデル品番情報13
d、モデル特徴情報13eから構成されている。プラン
トモデルも制御ソフトウェアと同様のソフトウェア構造
をとっている。そのため、プラントモデル情報13は、
上述した既存ソフトウェア情報12と同様のものにな
る。
【0066】フレームモデル13aは、制御対象のエン
ジンの基本機能を実現するためのソフトウェアである。
したがって、フレームモデル13aは、直列4気筒でタ
ーボ無し、直列4気筒でターボ有り、直列6気筒でター
ボ無し、直列6気筒でターボ有り、・・・といった基本
的なエンジン形式に対応させて用意される。プラントモ
デル毎に、一つのフレームモデル13aが選択される。
【0067】パーツモデル13bは、上述したフレーム
モデル13a上で動作するソフトウェアである。エンジ
ンの動作を実現するためのパーツモデル13bは、吸気
系、排気系といった機能系列単位で用意される。プラン
トモデル毎に、複数のパーツモデル13bが選択され
る。そして、プラントモデルを修正する場合、このパー
ツモデル13bが変更単位となる。言い換えれば、プラ
ントモデルの変更単位でパーツモデル13bを用意する
ことによって、プラントモデルからの変更を、パーツモ
デル13bの変更によって実現できるようにしている。
これによって、修正する必要のないパーツモデル13b
は、そのまま利用できることになり、プラントモデルの
再利用性が向上する。また、パーツモデル13bの追加
により、簡単に機能追加が行えるため、プラントモデル
の拡張性が向上する。
【0068】モデルデータファイル13cは、上述した
フレームモデル13aやパーツモデル13bに対応する
ものであり、フレームモデル13aやパーツモデル13
bで実現される動作のためのパラメータのファイルであ
る。なお、全てのフレームモデル及びパーツモデル13
bに対応させて、モデルデータファイル13cが用意さ
れるとは限らない。
【0069】モデル品番情報13dは、修正されたプラ
ントモデル、当該プラントモデルに含まれるフレームモ
デル13a及びパーツモデル13bにそれぞれ対応させ
て保存されるモデル品番の情報である。この情報は、品
番そのものと品番間の対応関係からなる。なお、モデル
品番は、少なくとも修正の時間的な前後が分かるものと
する。
【0070】図6(a)にモデル品番の形式を示し、図
6(b)にモデル品番間の対応関係を示した。図6
(a)に示すように、プラントモデルの各モデル品番
は、図5(a)に示した制御ソフトウェアの各品番と同
様の構成をとる。すなわち、プラントモデルに対応する
プラントモデル品番は「PA」で始まり、フレームモデ
ル13aに対応するフレームモデル品番は「PF」で始
まり、パーツモデル13bに対応するパーツモデル品番
は「PP○○」で始まる。PPに続く「○○」の部分は
パーツモデル13bの機能系列毎に設定される記号であ
り、例えば、吸気系のパーツモデルであれば「C1」を
設定し、排気系のパーツモデルであれば「D1」を設定
するという具合である。
【0071】モデルデータファイル13cに対応するモ
デルデータファイル品番は、モデルデータファイル13
cがフレームモデル13aに対応するものである場合、
フレームモデル品番の「PF」の部分を「PFD」と
し、プラントモデル品番との対応付けのために、プラン
トモデル品番の製造番号及びバージョン品番を、さらに
その後に、スラッシュ「/」で区切って付す。一方、モ
デルデータファイル13cがパーツモデル13bに対応
する場合、パーツモデル品番の「PP○○」の部分を
「PPD○○」とし、プラントモデルとの対応付けのた
めに、プラントモデル品番の製造番号及びバージョン品
番を、さらにその後に、スラッシュ「/」で区切って付
す。これによって、モデルデータファイル品番は、フレ
ームモデル13a又はパーツモデル13bと共にプラン
トモデルに関連付けられる。
【0072】また、図6(b)に示すように、プラント
モデル品番、フレームモデル品番、パーツモデル品番の
間の対応関係(ツリー構造)が記憶される。これによっ
て、修正されたプラントモデルに含まれるフレームモデ
ル13aと、そのフレームモデル13a上で動作するパ
ーツモデル13bとが品番によって対応付けられる。こ
こで記憶される対応関係が、上述した「モデル階層構
造」に相当する。
【0073】図4(b)中に示すモデル特徴情報13e
は、フレームモデル品番に対応させて記憶される。これ
は、プラントモデルの特徴を示す情報であり、例えば制
御対象の仕様を示す情報とすることが考えられる。車両
60のエンジンの動作を実現する場合、図7(b)に示
すように、気筒レイアウト、ターボの有無、VVTの有
無、EGRの有無、スロットル形式、SCVの有無、・
・・などの情報とすることが考えられる。なお、本実施
例では、フレームモデル品番に対応させて記憶するよう
にしたが、プラントモデル品番に対応させて記憶しても
よい。
【0074】以上、記憶部11に記憶される既存ソフト
ウェア情報12及びプラントモデル情報13について詳
述した。ここで図2に示す開発装置10の説明に戻る。
選択部15には、作業者によって仕様関連情報が入力さ
れる。この仕様関連情報は、開発仕様を示す情報であ
り、上述した特徴情報12eやモデル特徴情報13eに
対応するものである。例えば、気筒レイアウト、ターボ
の有無、VVTの有無、EGRの有無、スロットル形
式、SCVの有無、・・・などの情報とすることが考え
られる。
【0075】選択部15は、仕様関連情報に基づき、既
存ソフトウェア情報12の特徴情報12eを参照して
(図7(a)参照)、フレームソフト12aの中の最新
のものを選択する。そして、図5(b)に示した品番間
の対応関係を用いて、対応するパーツソフト12bを選
択する。さらに、選択されたフレームソフト12a及び
パーツソフト12bに対応するデータファイル12cを
選択する。データファイル12cは、品番で検索する。
【0076】また、選択部15は、仕様関連情報に基づ
き、プラントモデル情報13のモデル特徴情報13eを
参照して(図7(b)参照)、フレームモデル13aの
中の最新のものを選択する。そして、図6(b)に示し
たモデル品番間の対応関係を用いて、対応するパーツモ
デル13bを選択する。さらに、選択されたフレームモ
デル13a及びパーツモデル13bに対応するモデルデ
ータファイル13cを選択する。
【0077】設計エディタ16は、選択部15にて選択
された既存ソフトウェアに基づき、制御ソフトウェアを
作成するためのエディタである。具体的には、選択され
たパーツソフト12bのいくつかを変更することによっ
て、制御ソフトウェアが作成される。
【0078】シミュレート部17は、制御ソフトウェア
のパーツソフト12bの組み合わせの妥当性や、制御ソ
フトウェア全体の動作の妥当性を判断するため、選択さ
れたプラントモデルを用いたシミュレートを行う。そし
て、これらの妥当性が判断されるまで、設計エディタ1
6にて制御ソフトウェアの修正がなされる。また、シミ
ュレート部17による結果は、記憶部11にシミュレー
ト結果14として保存される。
【0079】シミュレート部17によって妥当であるこ
とが判断された制御ソフトウェアは、コードジェネレー
タ18によってコード化されてオブジェクトコードとな
り、その後、ECU50に実装される。そして、上述し
たように、ベンチ装置20によって制御ソフトウェアの
最終的な動作確認が行われる。
【0080】ここでベンチ装置20の構成及び動作を説
明する。図3に示すベンチ装置20において、自動計測
部21は、車両60との間で通信を行い、制御ソフトウ
ェアによる車両60の制御動作に係る計測を行う。この
計測結果は、自動適合部22及び誤差判定部23へ出力
される。
【0081】自動適合部22は、計測結果に基づき制御
ソフトウェアが開発仕様を満たしていると判断すると、
制御ソフトウェアのパラメータを適合させる。例えばエ
ンジン制御におけるエンジン出力が開発の仕様を満たす
ことを確認した後、予め定められたエンジン出力となる
ように、パラメータを調整するという具合である。パラ
メータの適合結果は、動作確認終了の通知と共に、デー
タファイル12cの形式で、開発装置10の保存部19
へ出力される。
【0082】誤差判定部23は、記憶部11に記憶され
たシミュレート結果14と、自動計測部21からの計測
結果とを比較して、プラントモデルの誤差を判定する。
つまり、車両60のエンジンとプラントモデルで実現さ
れる仮想エンジンとの誤差を判断するのである。誤差判
定の結果は、報知部24へ出力される。
【0083】報知部24は、誤差が一定以上である場
合、誤差が一定以上となっているパーツモデル13bを
特定し、どのパーツモデル13bに修正が必要であるか
を、モデル修正装置30へ報知する。これによって、モ
デル修正装置30は、該当するプラントモデルを開発装
置10の記憶部11から読み出す。したがって作業者
は、モデル修正装置30を介して、容易にプラントモデ
ルを修正することができる。具体的には、修正指示のあ
ったパーツモデル13bに係る修正を行う。なお、パー
ツモデル13bと共に必要に応じてモデルデータファイ
ル13cを修正してもよい。そして、モデル修正装置3
0にて修正されたプラントモデルは、開発装置10の保
存部19へ出力される。
【0084】再び開発装置10の説明に戻る。図2に示
す開発装置10の保存部19は、品番保存処理を実行す
ることによって、ベンチ装置20の自動適合部22から
動作確認終了の通知と共にデータファイル12cが出力
されると、制御ソフトウェアを既存ソフトウェアとして
記憶部11へ保存すると共に、制御ソフトウェアに対応
させて品番を保存する。また、モデル品番保存処理を実
行することによって、モデル修正装置30から修正され
たプラントモデルが出力されると、修正されたプラント
モデルを記憶部11へ保存すると共に、プラントモデル
に対応させてモデル品番を保存する。
【0085】そこで、保存部19によって実行される品
番保存処理及びモデル品番保存処理を説明する。ここで
は最初に品番保存処理を説明し、続けて、モデル品番保
存処理を説明する。図8は、品番保存処理を示すフロー
チャートである。この品番保存処理は、保存部19によ
って所定時間間隔で繰り返し実行される。
【0086】まず最初のステップ(以下、ステップを単
に記号Sで示す)100において、ベンチ装置20から
の通知があったか否かを判断する。ここで通知があった
と判断された場合(S100:YES)、S110へ移
行する。一方、通知がないと判断された場合(S10
0:NO)、本品番保存処理を終了する。
【0087】S110では、制御ソフトウェア及びデー
タファイル12cを表示する。ここでは、データファイ
ル12cの内容と共に、フレームソフト12a及びパー
ツソフト12bとデータファイル12cとの関係を品番
で表示する。ただし、変更されているものに対しては、
仮の品番を設定して表示する。
【0088】続くS120では、データファイル12c
の妥当性を判断する。すなわち、データファイル12c
のデータ保存形式、データ単位系、データ値の範囲等が
対象とすべきものであるか否かを判断する。そして、S
120の判断結果に基づいてデータファイル12cが妥
当であると判断されると(S130:YES)、S14
0へ移行する。一方、データファイル12cが妥当でな
いと判断されると(S130:NO)、本品番保存処理
を終了する。この場合、ベンチ装置20の自動適合部2
2によってデータファイル12cの再適合がなされる。
【0089】S140では、制御ソフトウェアの品番を
入力する。制御ソフトウェア品番は、作業者が入力す
る。ここでは、上述した製品番号、バージョン品番、マ
イナーバージョン品番の入力が必須である。続くS15
0では、品番の割付を行う。この処理は、フレームソフ
ト12a、パーツソフト12b、データファイル12c
に品番を割り付けるものである。具体的には、図5
(b)に示すようなソフト階層構造において、変更され
たパーツソフト12bに対しパーツソフト品番が新たに
割り付けられ、これに伴い、フレームソフト品番が新た
に割り付けられる。また、変更されたデータファイル1
2cに対応させてデータファイル品番が新たに割り付け
られる。なお、S110における表示は、仮の品番によ
ってなされていたが、ここで、正式な品番が確定される
ことになる。
【0090】またここで、他の品番情報12dの対応関
係に、変更対象となったパーツソフト12bのパーツソ
フト品番があれば、このパーツソフト品番を更新して品
番情報12dを更新するようにしてもよい。このように
すれば、選択されたフレームソフト12aに対応するパ
ーツソフト12bが、常に最新のものとなる。
【0091】そして次のS160では、制御ソフトウェ
アを既存ソフトウェアとして保存する。ここで保存され
るのは、パーツソフト12b及びデータファイル12c
の中の変更されたものである。そしてその後、本品番保
存処理を終了する。続いて、モデル品番保存処理を説明
する。図9は、モデル品番保存処理を示すフローチャー
トである。このモデル品番保存処理も、品番保存処理と
同様、保存部19によって所定時間間隔で繰り返し実行
される。
【0092】まず最初のS200において、プラントモ
デルが出力されたか否かを判断する。モデル修正装置3
0から修正されたプラントモデルが出力された場合に、
ここで肯定判断される。プラントモデルが出力されたと
判断された場合(S200:YES)、S210へ移行
する。一方、プラントモデルが出力されていないと判断
された場合(S200:NO)、以降の処理を実行せ
ず、本モデル品番保存処理を終了する。
【0093】S210では、プラントモデルの表示を行
う。ここでは、フレームモデル13a及び、パーツモデ
ル13b、モデルデータファイル13cを品番で表示す
る。ただし、変更されているものに対しては、仮の品番
を設定して表示する。続くS220では、プラントモデ
ルの品番を入力する。プラントモデル品番は、作業者が
入力する。ここでは、上述した製品番号、バージョン品
番、マイナーバージョン品番の入力が必須である。
【0094】次のS230では、プラントモデル品番が
過去に保存されているものと重複するか否かを判断す
る。ここで重複すると判断された場合(S230:YE
S)、S220へ移行し、プラントモデル品番の再入力
を行う。一方、重複していないと判断された場合(S2
30:NO)、S240へ移行する。
【0095】S240では、モデル品番の割付を行う。
ここでは、フレームモデル13a、パーツモデル13
b、モデルデータファイル13cにモデル品番を割り付
ける。具体的には、図6(b)に示すようなモデル階層
構造において、変更されたパーツモデル13bに対しパ
ーツモデル品番が新たに割り付けられ、これに伴い、フ
レームモデル品番が新たに割り付けられる。また、変更
されたモデルデータファイル13cに対応させてモデル
データファイル品番が新たに割り付けられる。なお、S
210での表示は、仮の品番によってなされていたが、
ここで正式な品番が確定されることになる。
【0096】またここで、他のモデル品番情報13dの
対応関係に、変更対象となったパーツモデル13bのパ
ーツモデル品番があれば、このパーツモデル品番を更新
してモデル品番情報13dを更新するようにしてもよ
い。このようにすれば、選択されたフレームモデル13
aに対応するパーツモデル13bが、常に最新のものと
なる。
【0097】そして次のS160では、修正されたプラ
ントモデルを保存する。ここで保存されるのは、パーツ
モデル13b及びモデルデータファイル13cの中の変
更されたものである。そしてその後、本モデル品番保存
処理を終了する。上述した品番保存処理及びモデル品番
保存処理において、制御ソフトウェア品番とプラントモ
デル品番は、作業者によって入力されるものとした(図
8中のS140,図9中のS220)。一方、フレーム
ソフト品番、パーツソフト品番、データファイル品番、
フレームモデル品番、パーツモデル品番、モデルデータ
ファイル品番は、自動的に割り付けられる(S150,
S240)。しかし、この構成は一具体例であって、こ
れに限定されるものではない。例えば、全ての品番が自
動的に割り付けられる構成としてもよい。また、全ての
品番が作業者によって割り付けられる構成としてもよ
い。
【0098】なお、図8中のS100及びS160の処
理、図9中のS200及びS250の処理が、保存手段
及び品番保存手段としての処理に相当する。次に、本実
施例の開発支援システム1が発揮する効果を説明する。
本実施例では、ベンチ装置20において制御ソフトウェ
アの最終的な動作が確認され、自動適合部22が、開発
装置10に対して動作確認終了の通知を行う。開発装置
10の保存部19は、動作確認終了の通知があると(図
8中のS100:YES)、開発された制御ソフトウェ
アに対応させて品番を割り付け(S140,S15
0)、制御ソフトウェアを保存すると共に制御ソフトウ
ェアに対応させて品番を保存する(S160)。これに
よって、開発の完了した制御ソフトウェアである既存ソ
フトウェアの開発の時間的な前後が分かり、その結果、
この品番を参照しつつ、開発仕様に照らし合わせて既存
ソフトウェアを選択すれば、開発のベースとなる適切な
既存ソフトウェアを簡単に選択できる。
【0099】本実施例では特に、制御ソフトウェアに対
応させて保存される品番の情報、すなわち、既存ソフト
ウェア情報12の品番情報12dには、品番間の対応関
係が含まれる(図5(b)参照)。また、既存ソフトウ
ェア情報12の特徴情報12eとして、フレームソフト
品番に対応させ、制御ソフトウェアを特徴付ける情報
(制御仕様)が保存される(図7(a)参照)。そし
て、開発装置10の選択部15は、作業者によって仕様
関連情報が入力されると、特徴情報12eを用いて、開
発仕様に近いフレームソフト12aの中の最新のものを
選択し、さらに、品番情報12dの対応関係を用いて、
対応するパーツソフト12bを選択する。これによっ
て、仕様関連情報を入力するだけで適切な既存ソフトウ
ェアが選択でき、作業者による既存ソフトウェアの選択
が極めて簡単になる。
【0100】また、ベンチ装置20の自動適合部22
が、パラメータの適合処理を行い、上述した動作確認の
終了通知と共に、データファイル12cを出力する。そ
して、開発装置10の保存部19は、このデータファイ
ル12cにも品番を割り付けて保存する。このとき、デ
ータファイル品番は、フレームソフト12a又はパーツ
ソフト12bの品番と制御ソフトウェアの品番とに関連
付けされて割り付けられる(図5(a)参照)。これに
よって、開発装置10の選択部15は、フレームソフト
12a及びパーツソフト12bと共に、対応するデータ
ファイル12cを自動的に選択でき、データファイル1
2cの変更が以降のソフトウェア開発に生かされる結果
となる。
【0101】このように本実施例によれば、制御ソフト
ウェアの開発に際し、既存ソフトウェアの適切で簡単な
選択が実現される。さらにまた、本実施例では、プラン
トモデルの修正を考慮し、プラントモデルの選択に対し
ても、既存ソフトウェアの選択と同様の工夫を行った。
【0102】すなわち、本実施例では、修正されたプラ
ントモデルがモデル修正装置30から出力されるように
なっており、開発装置10の保存部19は、プラントモ
デルが出力されると(図9中のS200:YES)、修
正されたプラントモデルに対応させてモデル品番を割り
付け(S220,S240)、プラントモデルを保存す
ると共に、プラントモデルに対応させてモデル品番を保
存する(S250)。これによって、プラントモデルの
修正の時間的な前後が分かり、その結果、このモデル品
番を参照しつつ、開発仕様に照らし合わせてプラントモ
デルを選択すれば、開発に利用される適切なプラントモ
デルを簡単に選択できる。
【0103】本実施例では特に、プラントモデルに対応
させて保存されるモデル品番の情報、すなわち、プラン
トモデル情報13のモデル品番情報13dには、モデル
品番間の対応関係が含まれる(図6(b)参照)。ま
た、プラントモデル情報13のモデル特徴情報13eと
して、フレームモデル品番に対応させ、プラントモデル
を特徴付ける情報(制御仕様)が保存される(図7
(b)参照)。そして、開発装置10の選択部15は、
作業者によって仕様関連情報が入力されると、モデル特
徴情報13eを用いて、開発仕様に近いフレームモデル
13aの中の最新のものを選択し、さらに、モデル品番
情報13dの対応関係を用いて、対応するパーツモデル
13bを選択する。これによって、仕様関連情報を入力
するだけで適切なプラントモデルが選択でき、作業者に
よるプラントモデルの選択が極めて簡単になる。
【0104】さらにまた、モデルデータファイル13c
の修正を考慮し、開発装置10の保存部19は、プラン
トモデルに含まれるモデルデータファイル13cが修正
された場合、このモデルデータファイル13cにも品番
を割り付けて保存する。このとき割り付けられるモデル
データファイル品番は、フレームモデル13a又はパー
ツモデル13bの品番と制御ソフトウェアの品番とに関
連付けされて設定されるようにした(図6(a)参
照)。これによって、開発装置10の選択部15は、フ
レームモデル13a及びパーツモデル13bと共に、対
応するモデルデータファイル13cを自動的に選択で
き、モデルデータファイル13cの変更が以降のソフト
ウェア開発に生かされる結果となる。
【0105】このように本実施例によれば、制御ソフト
ウェアの開発に際し、プラントモデルの適切で簡単な選
択が実現される。さらに、プラントモデルに修正が必要
であるか否かは、自動的に、ベンチ装置20にて判定さ
れ、モデル修正装置30へ通知される。具体的には、ベ
ンチ装置20の誤差判定部23が、開発装置10の記憶
部11からシミュレート結果14を読み出し、自動計測
部21による計測結果と比較する。そして、報知部24
が、その比較結果に基づき、どのパーツモデル13bに
修正が必要であるかを通知する。このようにモデル修正
装置へ直接的に修正の必要が連絡されるため、プラント
モデルの修正作業が忘れられてしまう可能性を極力減少
させることができる。また、修正が必要なパーツモデル
13bが指示されるため、作業者による修正作業が簡単
になる。
【0106】以上、本発明はこのような実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
において種々なる形態で実施し得る。 (イ)上記実施例では、開発装置10の選択部15が、
作業者からの仕様関連情報に基づき、特徴情報12e、
モデル特徴情報13eを参照して、既存ソフトウェア及
びプラントモデルを選択する。これら特徴情報12e、
モデル特徴情報13eは、作業者によって更新されるよ
うにしてもよいが、制御ソフトウェアやプラントモデル
を保存する際に、入力された仕様関連情報に基づき自動
的に更新されるようにするとよい。入力作業の手間がな
くなり、作業者にとってより便利である。
【0107】(ロ)上記実施例では、図5及び図6に示
すような品番、品番間の対応関係を保存するようにして
いたが、品番の割付方は、これに限定されるものではな
い。例えば、データファイル品番はフレームソフト品番
又はパーツソフト品番と、制御ソフトウェア品番とに利
用して付されており、データファイル品番から、対応す
るフレームソフト12a又はパーツソフト12bと、対
応する制御ソフトウェアとが特定されるようになってい
た。しかし、少なくともフレームソフト12a又はパー
ツソフト12bとの対応が分かれば、選択部15によっ
てデータファイル12cを自動的に読み出せるため、図
5(a)に示した「/」以下の部分はなくてもよい。
【0108】また、制御ソフトウェア品番、フレームソ
フト品番、パーツソフト品番の間の対応関係(図5
(b)参照)と同様に、データファイル12cについて
も、品番間の対応関係を設け、品番間の対応関係で、上
述した対応付けを行うことも考えられる。逆に、図5
(b)に示すような対応関係の代わりに、制御ソフトウ
ェア品番を利用してフレームソフト品番やパーツソフト
品番を割り付けるようにし、品番自体で、制御ソフトウ
ェア、フレームソフト12a、パーツソフト12bを対
応付けることも考えられる。
【0109】これらのことは、図6に示すプラントモデ
ル品番、フレームモデル品番、パーツモデル品番につい
ても同様である。 (ハ)上記実施例は車両60のエンジン制御のための制
御ソフトウェアについてのものであったが、上述したよ
うな開発形態を採る制御ソフトウェアであれば同様に適
用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御ソフトウェアの開発の流れを示す説明図で
ある。
【図2】開発装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ベンチ装置の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図4】(a)は既存ソフトウェア情報を示す説明図で
あり、(b)はプラントモデル情報を示す説明図であ
る。
【図5】(a)は既存ソフトウェアに割り付けられる品
番を示す説明図であり、(b)は、それら品番間の対応
関係を示す説明図である。
【図6】(a)はプラントモデルに割り付けられるモデ
ル品番を示す説明図であり、(b)は、それらモデル品
番間の対応関係を示す説明図である。
【図7】(a)はフレームソフト品番と特徴情報との対
応を示す説明図であり、(b)は、フレームモデル品番
とモデル特徴情報との対応を示す説明図である。
【図8】品番保存処理を示すフローチャートである。
【図9】モデル品番保存処理を示すフローチャートであ
る。
【図10】制御ソフトウェアの構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1…開発支援システム 10…開発装置 11…記憶部 12…既存ソフトウェア情報 12a…フレームソフト 12b…パーツソフト 12c…データファイル 12d…品番情報 12e…特徴情報 13…プラントモデル情報 13a…フレームモデル 13b…パーツモデル 13c…モデルデータファイル 13d…モデル品番情報 13e…モデル特徴情報 14…シミュレート結果 15…選択部 16…設計エディタ 17…シミュレート部 18…コードジェネレータ 19…保存部 20…ベンチ装置 21…自動計測部 22…自動適合部 23…誤差判定部 24…報知部 30…モデル修正装置 40…ECU通信装置 50…ECU 60…車両

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象と同様の動作をソフトウェアで実
    現するプラントモデルを使用し、過去に開発された既存
    ソフトウェアを選択的に利用して、前記制御対象を制御
    するための制御ソフトウェアを開発するために用いら
    れ、 作業者の指示に基づいて前記既存ソフトウェア及び前記
    プラントモデルを選択する選択手段と、該選択手段にて
    選択された既存ソフトウェアを利用し、前記制御ソフト
    ウェアを作業者が作成するための作成手段と、該作成手
    段にて作成された制御ソフトウェアの動作を、前記選択
    手段にて選択されたプラントモデルを用いてシミュレー
    トするシミュレート手段と、該シミュレート手段による
    シミュレートを経て開発された前記制御ソフトウェアを
    前記既存ソフトウェアとして保存する保存手段とを有す
    る開発装置と、 前記シミュレート手段によるシミュレートの後、前記制
    御ソフトウェアを実装した電子制御装置の最終的な動作
    を確認するベンチ装置とを備えた開発支援システムにお
    いて、 前記ベンチ装置は、前記制御ソフトウェアの最終的な動
    作が確認された場合、その旨を前記開発装置へ通知する
    通知手段を有し、 一方、開発装置は、前記通知手段による通知があると、
    前記保存手段にて保存される前記制御ソフトウェアに対
    応させて、開発の時間的な前後が分かる品番を保存する
    品番保存手段を有していることを特徴とする開発支援シ
    ステム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記制御ソフトウェアは、基本機能を実現するフレーム
    ソフトと、当該フレームソフト上で動作し、変更単位と
    なる複数のパーツソフトとを含む階層構造をなしてお
    り、 前記品番保存手段は、変更されたパーツソフトに対応さ
    せて、前記品番を保存することを特徴とする開発支援シ
    ステム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記品番保存手段は、前記フレームソフトに対応させて
    品番を保存し、さらに、前記フレームソフトと前記パー
    ツソフトとの対応関係であるソフト階層構造を作成する
    ことを特徴とする開発支援システム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記品番保存手段は、過去に作成したソフト階層構造
    に、変更されたパーツソフトの品番があれば、当該品番
    を更新することによって、当該ソフト階層構造を更新す
    ることを特徴とする開発支援システム。
  5. 【請求項5】請求項3又は4に記載の開発支援システム
    において、 前記選択手段は、前記フレームソフトを特定する情報が
    利用者から指示されると、前記ソフト階層構造に基づい
    て、前記情報にて特定されるフレームソフトと共に当該
    フレームソフトに対応するパーツソフトを選択すること
    を特徴とする開発支援システム。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記既存ソフトウェアを特徴付ける特徴情報を前記既存
    ソフトウェアに対応させて記憶しておき、前記選択手段
    は、作業者によって入力される仕様関連情報に基づき、
    前記特徴情報を参照して前記フレームソフトを特定する
    ことを特徴とする開発支援システム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記品番保存手段は、前記作業者からの仕様関連情報に
    基づき、前記保存手段によって保存される制御ソフトウ
    ェアに対応させて、前記特徴情報を保存することを特徴
    とする開発支援システム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の開発支援
    システムにおいて、 前記制御ソフトウェアは、制御に係るパラメータを保存
    したデータファイルを含んでおり、 前記ベンチ装置が前記データファイル中のパラメータの
    適合処理を行って前記データファイルを更新することを
    前提として、前記通知手段は、前記制御ソフトウェアの
    最終的な動作が確認された場合、さらに、前記更新され
    たデータファイルを前記開発装置へ出力し、 前記品番保存手段は、さらに、前記データファイルに対
    応させて、前記品番を保存することを特徴とする開発支
    援システム。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の開発支援システムにおい
    て、 前記データファイルに対応させて保存される品番は、前
    記制御ソフトウェアに関連付けされたものであることを
    特徴とする開発支援システム。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の開発支
    援システムにおいて、 前記ベンチ装置は、さらに、 前記シミュレート手段によるシミュレート結果を前記開
    発装置から読み出し、前記電子制御装置の最終的な動作
    結果と比較することによって、前記プラントモデルに修
    正が必要であると判断すると、少なくともその旨を報知
    する報知手段を備えていることを特徴とする開発支援シ
    ステム。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記プラントモデルは、変更対象となる複数のパーツモ
    デルを含んでおり、 前記報知手段は、前記修正が必要であるパーツモデルを
    報知することを特徴とする開発支援システム。
  12. 【請求項12】請求項10又は11に記載の開発支援シ
    ステムにおいて、 さらに、プラントモデルを修正するためのモデル修正装
    置を備え、 前記報知手段による報知は、前記モデル修正装置への通
    知によってなされることを特徴とする開発支援システ
    ム。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記モデル修正装置にて修正されたプラントモデルが前
    記開発装置へ出力されるようになっており、 前記保存手段は、前記修正されたプラントモデルが出力
    されると、当該修正されたプラントモデルを保存し、 前記品番保存手段は、前記保存手段にて保存されるプラ
    ントモデルに対応させて、開発の時間的な前後が分かる
    モデル品番を保存することを特徴とする開発支援システ
    ム。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記プラントモデルは、基本機能を実現するフレームモ
    デルと、当該フレームモデル上で動作し、変更単位とな
    る複数のパーツモデルとを含む階層構造をなしており、 前記品番保存手段は、修正されたパーツモデルに対応さ
    せて、前記モデル品番を保存することを特徴とする開発
    支援システム。
  15. 【請求項15】請求項13又は14に記載の開発支援シ
    ステムにおいて、 前記品番保存手段は、前記フレームモデルに対応させて
    品番を保存し、さらに、前記フレームモデルと前記パー
    ツモデルとの対応関係であるモデル階層構造を作成する
    ことを特徴とする開発支援システム。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記品番保存手段は、過去に作成したモデル階層構造
    に、修正されたパーツモデルのモデル品番があれば、当
    該モデル品番を更新することによって、当該モデル階層
    構造を更新することを特徴とする開発支援システム。
  17. 【請求項17】請求項15又は16に記載の開発支援シ
    ステムにおいて、 前記選択手段は、前記フレームモデルを特定する情報が
    利用者から指示されると、前記モデル階層構造に基づい
    て、前記情報にて特定されるフレームモデルと共に当該
    フレームモデルに対応するパーツモデルを選択すること
    を特徴とする開発支援システム。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記プラントモデルを特徴付けるモデル特徴情報を前記
    プラントモデルに対応させて記憶しておき、 前記選択手段は、作業者によって入力される仕様関連情
    報に基づき、前記モデル特徴情報を参照して前記フレー
    ムモデルを特定することを特徴とする開発支援システ
    ム。
  19. 【請求項19】請求項18に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記品番保存手段は、前記作業者からの仕様関連情報に
    基づき、前記保存手段によって保存されるプラントモデ
    ルに対応させて、前記モデル特徴情報を保存することを
    特徴とする開発支援システム。
  20. 【請求項20】請求項13〜19のいずれかに記載の開
    発支援システムにおいて、 前記プラントモデルは、制御に係るパラメータを保存し
    たモデルデータファイルを含んでおり、 前記モデル修正装置によって、モデルデータファイル中
    のパラメータが修正され、前記モデルデータファイルが
    更新されることを前提として、 前記品番保存手段は、さらに、前記モデルデータファイ
    ルに対応させて、前記モデル品番を保存することを特徴
    とする開発支援システム。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の開発支援システムに
    おいて、 前記モデルデータファイルに対応させて保存されるモデ
    ル品番は、前記プラントモデルに関連付けされたもので
    あることを特徴とする開発支援システム。
  22. 【請求項22】請求項1〜19のいずれかに記載の開発
    システムの各手段としてコンピュータを機能させるプロ
    グラム。
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