JP2002325844A - 少量の薬液投与に適した薬液注入器 - Google Patents
少量の薬液投与に適した薬液注入器Info
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Abstract
薬液を連続的に投与することが出来る薬液注入器を提供
する。 【解決手段】 筒状体1には、長手軸に関して反対側の
側壁に薬液の入口13と出口14が設けられており、2
つのガスケット2、3の間は薬液室4になっている。第
1のガスケット2は、シール部21、23の間に薬液通
路22を有しており、薬液通路22が薬液の入口13と
出口14を連通する第1の位置から先端11まで移動可
能である。薬液室4に面する第1のガスケット2の基端
と第2のガスケット3の先端には、筒状体1の内径より
小さな外径を有する円柱状の突起24、32が設けられ
ている。薬液の入口13は出口14より先端側で筒状体
1の内腔に開口しており、第1のガスケット2が先端ま
で移動したときに、円柱状突起24、32部分を介して
薬液の入口13と出口14が連通するようになってい
る。
Description
から連続した操作で少量の薬液を投与するのに好適な薬
液注入器に関する。本発明の薬液注入記は、薬液投与の
途中で別の薬液を投与する場合や、抗癌剤など混注操作
に際して操作者が汚染される虞のある薬剤の投与に好適
である。
薬液投与に際して、薬液投与の途中で別の薬液の投与を
必要とすることがよくある。例えば、造影剤や、ホルモ
ン製剤、ペプチド製剤、抗癌剤、ビタミン剤等の場合で
あり、薬液が予め充填された注射器、所謂プレフィルド
シリンジを使用して行われることが多い。従来、このよ
うな混注を必要とする場合、三方活栓やY字管を使用し
て流路を切り換えることにより行っていた。
管を使用した混注の場合、プレフィルドシリンジの接続
操作やプライミングの際に、中に収容された薬液が外部
に漏れる虞があり、特に抗癌剤など発ガン性の高い製剤
を混注する場合には、操作者の健康上問題がある。ま
た、高価な薬液を少量投与する場合、操作が煩雑であ
り、他の薬液と混合して濃度が希薄になり効果的な投与
が出来なかったり、残液があるなどの問題もあった。
に鑑みてなされたもので、操作が簡単で、薬液投与の途
中で少量の別の薬液を連続的に投与することが出来る薬
液注入器を提供することを目的とする。
決するために、鋭意検討の結果、押し子を押し続けると
いう単一の操作で投薬モードを変更できるプレフィルド
シリンジを採用することにより上記課題を解決できるこ
とに想到し、本発明を完成した。すなわち本発明は、両
端が開放された筒状体と、該筒状体の内腔に所定距離隔
てて液密かつ内壁に沿って摺動可能に挿着された、先端
側の第1のガスケットと基端側の第2のガスケットを含
んでなり、前記筒状体には、長手軸に関して反対側の側
壁に薬液の入口と出口が設けられており、第1のガスケ
ットと第2のガスケットの間は薬液が充填された薬液室
になっており、前記第1のガスケットは、基端側および
先端側に夫々シール部を有するとともに該シール部の間
に薬液通路が設けられており、該薬液室に面する第1の
ガスケットの基端と第2のガスケットの先端の少なくと
も一方には、前記筒状体の内径より小さな外径を有する
円柱状の突起が設けられており、前記第1のガスケット
は前記薬液通路が前記薬液の入口と出口を連通する第1
の位置から前記筒状体の先端まで移動可能であり、前記
薬液の入口は出口より先端側で前記筒状体の内腔に開口
しており、前記第1のガスケットを筒状体の先端まで移
動させたときに、前記円柱状突起部分を介して薬液の出
口と入口が連通するようにされてなる薬液注入器に関す
る。
された環状溝であっても、ガスケットを横断する貫通孔
であってもよい。筒状体の基端には第2のガスケットを
先端方向に移動させる押し子を設けてもよい。
て、心筋シンチグラフィーのために行う造影剤の血管注
入や、腎性貧血の治療のために行う透析回路へのホルモ
ン製剤の混注、骨粗鬆症の治療のためのペプチド製剤の
混注、抗癌剤の混注などに使用できるほか、輸液バック
やボトルにチューブを介して接続して、メイラード反応
を防止するために高カロリー輸液の開始直前にビタミン
剤を注入する場合などに使用できる。
づいて説明する。図1は本発明の一実施例に係る縦断面
図であり、図2〜図4は本発明の薬液注入器の使用状態
を説明するための図である。図1に示すように、本発明
の薬液注入器は、筒状体1と、この筒状体1に挿着され
た2つのガスケット2、3を含んでなる。筒状体1に
は、長手軸に関して反対側の側壁に薬液の入口13と出
口14が設けられており、2つのガスケット2、3の間
は薬液室4になっている。第1のガスケット2は、シー
ル部21、23の間に薬液通路22を有しており、薬液
通路22が薬液の入口13と出口14を連通する第1の
位置から先端11まで移動可能である。薬液室4に面す
る第1のガスケット2の基端と第2のガスケット3の先
端には、筒状体1の内径より小さな外径を有する円柱状
の突起24、32が設けられている。薬液の入口13は
出口14より先端側で筒状体1の内腔に開口しており、
第1のガスケット2が先端まで移動したときに、円柱状
突起24、32部分を介して薬液の入口13と出口14
が連通するようになっている。
おり、その長手軸に関して反対側の側壁には薬液の入口
13と出口14が設けられ、薬液の入口13は出口14
より先端11側で筒状体1の内腔に開口している。筒状
体1の内腔には所定距離隔てて2つのガスケット2、3
が液密かつその内壁に沿って摺動可能に挿着されてお
り、2つののガスケット2、3の間は薬液室4になって
いる。薬液室4には薬液(省略されている)が充填され
ている。図中15はガスケット2の移動を停止するため
の環状突起である。
側および基端側に夫々シール部21、23を有してお
り、シール部21、23の間には薬液通路22が設けら
れている。薬液通路22は、シール部21の間に形成さ
れた環状溝22であっても、ガスケットを横断する貫通
孔(図示していない)であってもよい。第1のガスケッ
ト2は、その薬液通路22を介して筒状体1の薬液の入
口13と出口14が連通する第1の位置から筒状体1の
先端11まで摺動可能である。第1のガスケット2は、
これを先端11方向に移動させた時、薬液の出口14か
ら薬液が注出される位置、すなわち薬液室4が薬液の出
口14と連通し入口13とは連通しない位置で自動的に
停止する。薬液室4に面する第1のガスケット2の基端
と基端側の第2のガスケット3の先端には、筒状体1の
内径より小さな外径を有する円柱状の突起24、32が
設けられている。突起24、32は両方にではなくどち
らか一方に設けてもよい。従って、第1のガスケット2
に突起24を設けた場合、第2のガスケット3は、従来
のもの、または従来のものに突起32を設けたものであ
ってもよい。薬液室4の薬液が無くなると、第1のガス
ケット2と第2のガスケット3は一緒に移動し、第1の
ガスケット2が先端11に達したときに停止する。この
とき、薬液の入口13と薬液の出口14は円柱状突起2
4、32部分を介して連通する。
先端11方向に移動させる押し子5を設けてもよい。押
し子5としては、特に限定するものではないが、例えば
図1に示すような、筒状体1の外壁と係合し、容易に先
端11方向に移動させることが出来るキャップ状のもの
が好ましく採用される。図中、51は係合部、52は押
圧部であり、押し子5は、筒状体1の環状溝16と係合
部51の環状リブ511が係合する位置から、筒状体1
の段部17と環状リブ511が係合する位置まで移動可
能になっている。
図面を用いて説明する。図2〜図4は血管に造影剤を注
入する場合の使用例である。先ず、薬液室4に造影剤
(図示していない)の充填された薬液注入器Iを用意
し、その薬液の出口14に例えば翼状針(図示していな
い)を接続する。この時、第1のガスケット2は薬液通
路22が薬液の入口13と出口14を連通する第1の位
置ある。次に、図2に示すように、薬液注入器Iの薬液
の入口13に、生理食塩水(図示していない、以下、生
食という)を充填したシリンジSのチップ6を挿着し、
プランジャ7を押すと、シリンジSの生食は薬液の入口
13、薬液通路22、出口14および翼状針を通って流
れ、造影剤の流路が洗浄される(プライミングとい
う)。
患者の血管に刺入して血管を確保する。次に、薬液注入
器Iの押し子5を押すと、第2のガスケット3と薬液室
4および第1のガスケット2が先端方向に移動し、薬液
室4が円柱状状突起24部分を介して薬液の出口14と
連通する位置で停止する。このとき、薬液室4の造影剤
は薬液の出口14から翼状針を介して血管に注入される
(図3参照)。薬剤室4の造影剤が空になると、2つの
ガスケット2、3が接触して、第1のガスケット2が先
端11に達する位置まで一体的に移動する。この時、円
柱状突起24、32部分を介して薬液の入口13と出口
14が連通する。次に、シリンジSのプランジャ7を押
すと、生食が薬液の入口13、円柱状突起24、32部
分、薬液の出口14および翼状針を通って流れ、このと
き、円柱状突起24、32部分、薬液の出口14および
翼状針の中に残っている造影剤が血管内に流し込まれる
(図4参照)。
発明によれば、以下のような効果が期待できる。押し子
を押し続けるだけの単純な操作で投薬モードを変更でき
るので、操作が簡単である。また、投薬の途中で別の薬
液を連続して投与できるので、高価な薬液を少量投与す
る場合に便利であり、この場合、他の薬液と混合するよ
うに投与するものではないので濃度が希薄になることも
無く、効果的な投与が出来る。高価な薬液の投与後再び
安価な薬液を投与することにより、高価な薬液の残液を
流し込むことが出来るので、高価な薬液を無駄にしない
で済む。
の図である。
の図である。
の図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 両端が開放された筒状体と、該筒状体の
内腔に所定距離隔てて液密かつ内壁に沿って摺動可能に
挿着された、先端側の第1のガスケットと基端側の第2
のガスケットを含んでなり、前記筒状体には、長手軸に
関して反対側の側壁に薬液の入口と出口が設けられてお
り、第1のガスケットと第2のガスケットの間は薬液が
充填された薬液室になっており、前記第1のガスケット
は、基端側および先端側に夫々シール部を有するととも
に該シール部の間に薬液通路が設けられており、該薬液
室に面する第1のガスケットの基端と第2のガスケット
の先端の少なくとも一方には、前記筒状体の内径より小
さな外径を有する円柱状の突起が設けられており、前記
第1のガスケットは前記薬液通路が前記薬液の入口と出
口を連通する第1の位置から前記筒状体の先端まで移動
可能であり、前記薬液の入口は出口より先端側で前記筒
状体の内腔に開口しており、前記第1のガスケットを筒
状体の先端まで移動させたときに、前記円柱状突起部分
を介して薬液の出口と入口が連通するようにされてなる
薬液注入器。 - 【請求項2】 薬液通路がシール部の間に形成された環
状溝である請求項1に記載の薬液注入器。 - 【請求項3】 薬液通路がシール部の間に形成されたガ
スケットを横断する貫通孔である請求項1に記載の薬液
注入器。 - 【請求項4】 筒状体の基端に第2のガスケットを先端
方向に移動させる押し子を設けてなる請求項1〜3のい
ずれかに記載の薬液注入器。
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