JP2002325349A - 油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法 - Google Patents
油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法Info
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- JP2002325349A JP2002325349A JP2001126314A JP2001126314A JP2002325349A JP 2002325349 A JP2002325349 A JP 2002325349A JP 2001126314 A JP2001126314 A JP 2001126314A JP 2001126314 A JP2001126314 A JP 2001126314A JP 2002325349 A JP2002325349 A JP 2002325349A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、高圧CVケーブルの油浸式ケーブ
ル終端部において、終端部内に充填の絶縁油を簡便に洗
浄する油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法を提供す
るものである。 【解決手段】 碍管内に絶縁油が充填されている油浸式
ケーブル終端部において、ケーブル保護銅管に設けた注
油コネクタから終端部内に充填の絶縁油を、終端部内が
負圧にならない範囲の量を抜き取り、新たに水分含有量
の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に相当する量を注
油コネクタから終端部内に注入し、その状態で一定時間
静置し、次いで、再度前記と略同量の絶縁油を抜き取
り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に
相当する量を注入して一定時間静置する操作を複数回繰
り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油を洗浄するこ
とを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法
である。
ル終端部において、終端部内に充填の絶縁油を簡便に洗
浄する油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法を提供す
るものである。 【解決手段】 碍管内に絶縁油が充填されている油浸式
ケーブル終端部において、ケーブル保護銅管に設けた注
油コネクタから終端部内に充填の絶縁油を、終端部内が
負圧にならない範囲の量を抜き取り、新たに水分含有量
の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に相当する量を注
油コネクタから終端部内に注入し、その状態で一定時間
静置し、次いで、再度前記と略同量の絶縁油を抜き取
り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に
相当する量を注入して一定時間静置する操作を複数回繰
り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油を洗浄するこ
とを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法
である。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧CVケーブル
の油浸式ケーブル終端部において、終端部内に充填の絶
縁油を簡便に洗浄する油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗
浄方法に関するものである。
の油浸式ケーブル終端部において、終端部内に充填の絶
縁油を簡便に洗浄する油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗
浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CVケーブル(プラスチック絶縁電力ケ
ーブル)を長年月実使用すると、終端部内に充填の絶縁
油が水分を吸収し、電気絶縁性能が劣化する。このた
め、絶縁油中の水分が一定基準をオーバーすると絶縁油
を交換するか洗浄する必要が生じる。
ーブル)を長年月実使用すると、終端部内に充填の絶縁
油が水分を吸収し、電気絶縁性能が劣化する。このた
め、絶縁油中の水分が一定基準をオーバーすると絶縁油
を交換するか洗浄する必要が生じる。
【0003】本発明の対象となる例えば油浸式電力機器
直結型ケーブル終端部は図3に示すように、CVケーブ
ル1、該CVケーブル1の終端部外周に配置した碍管
2、該碍管2下部に設けたリザーバタンク3とからな
り、該リザーバタンク3と碍管2とは絶縁筒4を介し
て、また、リザーバタンク3とケーブル1とは注油コネ
クタ6を有するケーブル保護銅管5を介して油密に接続
され、碍管内に絶縁油7が充填されている。このように
かかるケーブル終端部は絶縁油7の注油コネクタ6が一
ヶ所にしか付いていないため、絶縁油7の洗浄方法とし
ては終端部内の全絶縁油7を抜き取り、新しい絶縁油と
入れ換える方法が考えられるが、下記理由により、この
方法は採用できない。
直結型ケーブル終端部は図3に示すように、CVケーブ
ル1、該CVケーブル1の終端部外周に配置した碍管
2、該碍管2下部に設けたリザーバタンク3とからな
り、該リザーバタンク3と碍管2とは絶縁筒4を介し
て、また、リザーバタンク3とケーブル1とは注油コネ
クタ6を有するケーブル保護銅管5を介して油密に接続
され、碍管内に絶縁油7が充填されている。このように
かかるケーブル終端部は絶縁油7の注油コネクタ6が一
ヶ所にしか付いていないため、絶縁油7の洗浄方法とし
ては終端部内の全絶縁油7を抜き取り、新しい絶縁油と
入れ換える方法が考えられるが、下記理由により、この
方法は採用できない。
【0004】1.終端部内は常に正圧に維持する必要が
あり、終端部内を正圧に維持したままで絶縁油の全量入
れ換えは注油コネクタが一ヶ所では技術的に不可能であ
る。 2.終端部を長年使用していると終端部内を気密に保持
している各所に配置のO−リング等のパッキングが絶縁
油を抜くことにより終端部の気圧変化に追随できなくな
っており、例え絶縁油の抜き取り、再注入が可能となっ
ても終端部内の気密性を確保することができなくなる。
あり、終端部内を正圧に維持したままで絶縁油の全量入
れ換えは注油コネクタが一ヶ所では技術的に不可能であ
る。 2.終端部を長年使用していると終端部内を気密に保持
している各所に配置のO−リング等のパッキングが絶縁
油を抜くことにより終端部の気圧変化に追随できなくな
っており、例え絶縁油の抜き取り、再注入が可能となっ
ても終端部内の気密性を確保することができなくなる。
【0005】従って、絶縁油7が劣化した時には、終端
部を一度解体し、再度組み立て、電気絶縁性能を正常に
戻す方法しかなかった。
部を一度解体し、再度組み立て、電気絶縁性能を正常に
戻す方法しかなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この終端部を
一度解体し、再度組み立てる方法では、下記の問題が生
じていた。 1.絶縁油の洗浄作業に長時間を要し、この間線路を停
止しなければなら。 2.パッキング等の部品交換等費用が大幅にかかり、作
業に熟練を要する。
一度解体し、再度組み立てる方法では、下記の問題が生
じていた。 1.絶縁油の洗浄作業に長時間を要し、この間線路を停
止しなければなら。 2.パッキング等の部品交換等費用が大幅にかかり、作
業に熟練を要する。
【0007】
【発明が解決するための手段】本発明の第1は、CVケ
ーブル、該CVケーブル終端部外周に配置した碍管、碍
管下部に設けたリザーバタンクとからなり、前記リザー
バタンクと碍管とは絶縁筒を介して、また、リザーバタ
ンクとケーブルとは注油コネクタを有するケーブル保護
銅管を介して油密に接続され、碍管内に絶縁油が充填さ
れているケーブル終端部において、前記ケーブル保護銅
管に設けた注油コネクタから終端部内に充填の絶縁油
を、終端部内が負圧にならない範囲の量を抜き取り、新
たに水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に
相当する量を注油コネクタから終端部内に注入し、その
状態で一定時間静置し、次いで、再度前記と略同量の絶
縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して
抜き取り量に相当する量を注入して一定時間静置する操
作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油
を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶
縁油洗浄方法である。
ーブル、該CVケーブル終端部外周に配置した碍管、碍
管下部に設けたリザーバタンクとからなり、前記リザー
バタンクと碍管とは絶縁筒を介して、また、リザーバタ
ンクとケーブルとは注油コネクタを有するケーブル保護
銅管を介して油密に接続され、碍管内に絶縁油が充填さ
れているケーブル終端部において、前記ケーブル保護銅
管に設けた注油コネクタから終端部内に充填の絶縁油
を、終端部内が負圧にならない範囲の量を抜き取り、新
たに水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り量に
相当する量を注油コネクタから終端部内に注入し、その
状態で一定時間静置し、次いで、再度前記と略同量の絶
縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して
抜き取り量に相当する量を注入して一定時間静置する操
作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油
を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶
縁油洗浄方法である。
【0008】本発明の第2は、CVケーブル、該CVケ
ーブル終端部外周に配置した碍管、碍管下部に設けたリ
ザーバタンクとからなり、前記リザーバタンクと碍管と
は絶縁筒を介して、また、リザーバタンクとケーブルと
は注油コネクタを有するケーブル保護銅管を介して油密
に接続され、碍管内に絶縁油が充填されているケーブル
終端部において、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コ
ネクタから終端部内に充填した油量の約10%に相当す
る絶縁油を抜き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油
を加熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから
終端部内に注入して一定時間静置し、次いで、再度前記
と略同量の絶縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁
油を加熱して抜き取り量に相当する量を注入して一定時
間静置する操作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低
減させ絶縁油を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブ
ル終端部の絶縁油洗浄方法である。
ーブル終端部外周に配置した碍管、碍管下部に設けたリ
ザーバタンクとからなり、前記リザーバタンクと碍管と
は絶縁筒を介して、また、リザーバタンクとケーブルと
は注油コネクタを有するケーブル保護銅管を介して油密
に接続され、碍管内に絶縁油が充填されているケーブル
終端部において、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コ
ネクタから終端部内に充填した油量の約10%に相当す
る絶縁油を抜き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油
を加熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから
終端部内に注入して一定時間静置し、次いで、再度前記
と略同量の絶縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁
油を加熱して抜き取り量に相当する量を注入して一定時
間静置する操作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低
減させ絶縁油を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブ
ル終端部の絶縁油洗浄方法である。
【0009】本発明の第3は、CVケーブル、該CVケ
ーブル終端部外周に配置した碍管、碍管下部に設けたリ
ザーバタンクとからなり、前記リザーバタンクと碍管と
は絶縁筒を介して、また、リザーバタンクとケーブルと
は注油コネクタを有するケーブル保護銅管を介して油密
に接続され、碍管内に絶縁油が充填されているケーブル
終端部において、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コ
ネクタからリザーバタンク容量の略90%に相当する充
填油を抜き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油を加
熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから終端
部内に注入して一定時間静置し、次いで、再度前記と略
同量の絶縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を
加熱して抜き取り量に相当する量を注入して一定時間静
置する操作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減さ
せ絶縁油を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブル終
端部の絶縁油洗浄方法である。
ーブル終端部外周に配置した碍管、碍管下部に設けたリ
ザーバタンクとからなり、前記リザーバタンクと碍管と
は絶縁筒を介して、また、リザーバタンクとケーブルと
は注油コネクタを有するケーブル保護銅管を介して油密
に接続され、碍管内に絶縁油が充填されているケーブル
終端部において、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コ
ネクタからリザーバタンク容量の略90%に相当する充
填油を抜き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油を加
熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから終端
部内に注入して一定時間静置し、次いで、再度前記と略
同量の絶縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を
加熱して抜き取り量に相当する量を注入して一定時間静
置する操作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減さ
せ絶縁油を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブル終
端部の絶縁油洗浄方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】図3は本発明の対象となる絶縁油
注油コネクタ6が一つのケーブル終端部で、該終端部
は、CVケーブル1、該ケーブル1外周に配置した碍管
2、該碍管2下部に設けたリザーバタンク3とからな
り、このリザーバタンク3と碍管2とは絶縁筒4を介し
て、また、リザーバタンク3とケーブル1とは注油コネ
クタ6を有するケーブル保護銅管5を介して油密に接続
され、碍管2内に絶縁油7が充填されている。
注油コネクタ6が一つのケーブル終端部で、該終端部
は、CVケーブル1、該ケーブル1外周に配置した碍管
2、該碍管2下部に設けたリザーバタンク3とからな
り、このリザーバタンク3と碍管2とは絶縁筒4を介し
て、また、リザーバタンク3とケーブル1とは注油コネ
クタ6を有するケーブル保護銅管5を介して油密に接続
され、碍管2内に絶縁油7が充填されている。
【0011】本発明は、かかる終端部に充填の絶縁油7
を洗浄する方法で、先ず、前記ケーブル保護銅管5に設
けた注油コネクタ6から終端部内の絶縁油7を、終端部
内が殆ど負圧にならない範囲の量だけ抜き取る。次に、
この抜き取った量に見合う、水分含有量の少ない新たな
絶縁油を加熱して注油コネクタ6から終端部内に注入
し、その状態で一定時間静置する。新たに注入された絶
縁油は加熱されているため碍管2内に入ると比重が軽い
ので碍管内を上昇して古い絶縁油と拡散し、その過程で
碍管内に残っている絶縁油と接触して古い絶縁油から水
分当を吸収し、全体としての水分含有量が減少する。
を洗浄する方法で、先ず、前記ケーブル保護銅管5に設
けた注油コネクタ6から終端部内の絶縁油7を、終端部
内が殆ど負圧にならない範囲の量だけ抜き取る。次に、
この抜き取った量に見合う、水分含有量の少ない新たな
絶縁油を加熱して注油コネクタ6から終端部内に注入
し、その状態で一定時間静置する。新たに注入された絶
縁油は加熱されているため碍管2内に入ると比重が軽い
ので碍管内を上昇して古い絶縁油と拡散し、その過程で
碍管内に残っている絶縁油と接触して古い絶縁油から水
分当を吸収し、全体としての水分含有量が減少する。
【0012】次いで、再度前記と略同量の絶縁油7を抜
き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り
量に相当する量を注入して一定時間静置する操作を複数
回繰り返し、絶縁油7内の水分を低減させ絶縁油7を洗
浄する。
き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取り
量に相当する量を注入して一定時間静置する操作を複数
回繰り返し、絶縁油7内の水分を低減させ絶縁油7を洗
浄する。
【0013】本発明の特徴は、ケーブル保護銅管5に設
けた注油コネクタ6から碍管2内の絶縁油7を、碍管2
内が殆ど負圧にならない範囲の量を抜き取る点にある。
抜き取る量は、碍管2内に充填の絶縁油7の量の10%
程度、もしくはリザーバタンク3の容量の90%程度が
適当である。この程度の量の抜き取りでは、碍管2内は
正圧を保ち、パッキング等への影響は現れない。
けた注油コネクタ6から碍管2内の絶縁油7を、碍管2
内が殆ど負圧にならない範囲の量を抜き取る点にある。
抜き取る量は、碍管2内に充填の絶縁油7の量の10%
程度、もしくはリザーバタンク3の容量の90%程度が
適当である。この程度の量の抜き取りでは、碍管2内は
正圧を保ち、パッキング等への影響は現れない。
【0014】次に、新たに水分含有量の少ない絶縁油を
加熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから終
端部内に注入する点を特徴とする。加熱温度は60〜7
0°Cが適当である。加熱した絶縁油を注入すると加熱
油は比重が軽いために碍管内に入って上昇し、絶縁油を
攪拌する役割をし、終端部内に残っていた絶縁油と混合
して絶縁油内の水分比率を均等に低下させる。
加熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから終
端部内に注入する点を特徴とする。加熱温度は60〜7
0°Cが適当である。加熱した絶縁油を注入すると加熱
油は比重が軽いために碍管内に入って上昇し、絶縁油を
攪拌する役割をし、終端部内に残っていた絶縁油と混合
して絶縁油内の水分比率を均等に低下させる。
【0015】また、本発明は加熱した絶縁油を碍管2内
に注油してから一定時間静置する。終端部に入った加熱
絶縁油が残っていた絶縁油と均等に混合するには一定の
時間を要する。その間、静置し、絶縁油の温度が冷め、
攪拌が終了したならば、再度、碍管2内から絶縁油7を
抜き取り、新しい加熱絶縁油を注油する注入作業を繰り
返す。繰り返し回数は図1に示す。十数回繰り返すこと
により洗浄効果は十分となる。図1に具体例を示す。図
3と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。図1
において、11は新しい絶縁油の補給タンクで、該タン
ク11と終端部の注油コネクタ6との間には輸送ポンプ
12、絶縁油の加熱装置13とが設置されている。1
4,15,16は送油パイプに取り付けたバルブ、17
は絶縁油の温度監視用の温度計である。
に注油してから一定時間静置する。終端部に入った加熱
絶縁油が残っていた絶縁油と均等に混合するには一定の
時間を要する。その間、静置し、絶縁油の温度が冷め、
攪拌が終了したならば、再度、碍管2内から絶縁油7を
抜き取り、新しい加熱絶縁油を注油する注入作業を繰り
返す。繰り返し回数は図1に示す。十数回繰り返すこと
により洗浄効果は十分となる。図1に具体例を示す。図
3と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。図1
において、11は新しい絶縁油の補給タンクで、該タン
ク11と終端部の注油コネクタ6との間には輸送ポンプ
12、絶縁油の加熱装置13とが設置されている。1
4,15,16は送油パイプに取り付けたバルブ、17
は絶縁油の温度監視用の温度計である。
【0016】この図1に示す装置で、絶縁油を洗浄する
には、先ず、ケーブル保護銅管5の注油コネクタ6から
バルブ14,15を開いて碍管2内の水分を含んだ絶縁
油をリザーバタンク3の容量の90%(終端部全油量の
約10%に相当)を抜き取る。このとき、リザーバタン
ク3に10%の絶縁油を残すのは、リザーバタンク3か
ら碍管2内に常に正圧がかかるようにしておくためであ
る。本具体例において抜き取った絶縁油に含まれた水分
の量は50PPMである。
には、先ず、ケーブル保護銅管5の注油コネクタ6から
バルブ14,15を開いて碍管2内の水分を含んだ絶縁
油をリザーバタンク3の容量の90%(終端部全油量の
約10%に相当)を抜き取る。このとき、リザーバタン
ク3に10%の絶縁油を残すのは、リザーバタンク3か
ら碍管2内に常に正圧がかかるようにしておくためであ
る。本具体例において抜き取った絶縁油に含まれた水分
の量は50PPMである。
【0017】次に、バルブ15を閉め、バルブ16を開
いて新しい絶縁油をポンプ12によりリザーバタンク3
に送る。送られる絶縁油は加熱装置13で60℃〜70
℃に昇温され、抜き取った量と略同量を補給する。絶縁
油の温度を60℃〜70℃に加熱するのは、補給する絶
縁油と碍管2内の常温の絶縁油とが効率良く対流し、攪
拌作用が行われ、かつ、絶縁油としての特性を損なわ
ず、作業現場で容易に加熱できる油温であるからであ
る。加熱した新しい絶縁油を補給したならば、5〜10
分バルブ14、16を閉めて静置する。5〜10分静置
するのは、碍管内において高温の絶縁油が残存絶縁油と
対流、攪拌効果を促進するのに適した時間である。新し
い絶縁油を補給し、5〜10分経過したならば、最初の
作業と同様バルブ14,15を開いてリザーバタンク3
内の絶縁油を抜き取り、次いで新しい加熱絶縁油を補給
する作業を繰り返す。
いて新しい絶縁油をポンプ12によりリザーバタンク3
に送る。送られる絶縁油は加熱装置13で60℃〜70
℃に昇温され、抜き取った量と略同量を補給する。絶縁
油の温度を60℃〜70℃に加熱するのは、補給する絶
縁油と碍管2内の常温の絶縁油とが効率良く対流し、攪
拌作用が行われ、かつ、絶縁油としての特性を損なわ
ず、作業現場で容易に加熱できる油温であるからであ
る。加熱した新しい絶縁油を補給したならば、5〜10
分バルブ14、16を閉めて静置する。5〜10分静置
するのは、碍管内において高温の絶縁油が残存絶縁油と
対流、攪拌効果を促進するのに適した時間である。新し
い絶縁油を補給し、5〜10分経過したならば、最初の
作業と同様バルブ14,15を開いてリザーバタンク3
内の絶縁油を抜き取り、次いで新しい加熱絶縁油を補給
する作業を繰り返す。
【0018】図2は水分を50PPM含有する絶縁油が
充填された終端部から本発明方法により水分を除去する
操作の回数と水分の減少量との関係を測定した結果を示
すグラフで、10回の操作で20PPM以下に15回で
15PPMにまで水分を減少させることができる。本発
明は上述したように、終端部を解体することなく絶縁油
に含まれる水分を取り除くことができ、作業も短時間で
済み、碍管2内を負圧にすることがないので、終端部に
組み込まれているパッキング等を損傷することもないの
で作業時においても停電することなく作業ができる。
充填された終端部から本発明方法により水分を除去する
操作の回数と水分の減少量との関係を測定した結果を示
すグラフで、10回の操作で20PPM以下に15回で
15PPMにまで水分を減少させることができる。本発
明は上述したように、終端部を解体することなく絶縁油
に含まれる水分を取り除くことができ、作業も短時間で
済み、碍管2内を負圧にすることがないので、終端部に
組み込まれているパッキング等を損傷することもないの
で作業時においても停電することなく作業ができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上述したとうに、終端部内を常
に正圧に維持した状態で、しかも終端部内油量の10%
程度を排油、注入することで、注油コネクタが一ヶ所で
も絶縁油を洗浄することができる方法である。また、本
発明によれば、碍管内は常に正圧に保たれるため、パッ
キン等に異常が発生する恐れはない。
に正圧に維持した状態で、しかも終端部内油量の10%
程度を排油、注入することで、注油コネクタが一ヶ所で
も絶縁油を洗浄することができる方法である。また、本
発明によれば、碍管内は常に正圧に保たれるため、パッ
キン等に異常が発生する恐れはない。
【0020】更に、本発明によれば、絶縁油の洗浄作業
は10分程度の作業を10乃至10数回繰り返すだけで
済むため、準備作業を考慮しても2〜3時間で済む。ま
た、線路を停止することなく、或いは安全を期して線論
を停止しても短時間で済み、作業による外部への影響も
最小限に抑えることが、終端部を解体しないで洗浄でき
るため、作業は比較的簡単にでき、高度の技術を要しな
い等の優れた効果を有するものである。
は10分程度の作業を10乃至10数回繰り返すだけで
済むため、準備作業を考慮しても2〜3時間で済む。ま
た、線路を停止することなく、或いは安全を期して線論
を停止しても短時間で済み、作業による外部への影響も
最小限に抑えることが、終端部を解体しないで洗浄でき
るため、作業は比較的簡単にでき、高度の技術を要しな
い等の優れた効果を有するものである。
【図1】本発明の作業工程を示す説明図である。
【図2】本発明の操作回数と絶縁油内水分の減少状況を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図3】CVケーブルの終端部を示す一部断面説明図で
ある。
ある。
1 ケーブル 2 碍管 3 リザーバタンク 4 絶縁筒 5 ケーブル保護銅管 6 注油コネクタ 7 絶縁油 11 タンク 12 ポンプ 13 加熱装置 14 バルブ 15 バルブ 16 バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G355 AA03 BA02 BA09 BA18 5G375 AA02 BA23 BB51 CA02 CA17 CB10 CB15 CB36 CD09 DA32 EA15 EA17
Claims (3)
- 【請求項1】CVケーブル、該CVケーブル終端部外周
に配置した碍管、碍管下部に設けたリザーバタンクとか
らなり、前記リザーバタンクと碍管とは絶縁筒を介し
て、また、リザーバタンクとケーブルとは注油コネクタ
を有するケーブル保護銅管を介して油密に接続され、碍
管内に絶縁油が充填されているケーブル終端部におい
て、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コネクタから終
端部内に充填の絶縁油を、終端部内が負圧にならない範
囲の量を抜き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油を
加熱して抜き取り量に相当する量を注油コネクタから終
端部内に注入し、その状態で一定時間静置し、次いで、
再度前記と略同量の絶縁油を抜き取り、水分含有量の少
ない絶縁油を加熱して抜き取り量に相当する量を注入し
て一定時間静置する操作を複数回繰り返し、絶縁油内の
水分を低減させ絶縁油を洗浄することを特徴とする油浸
式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法。 - 【請求項2】CVケーブル、該CVケーブル終端部外周
に配置した碍管、碍管下部に設けたリザーバタンクとか
らなり、前記リザーバタンクと碍管とは絶縁筒を介し
て、また、リザーバタンクとケーブルとは注油コネクタ
を有するケーブル保護銅管を介して油密に接続され、碍
管内に絶縁油が充填されているケーブル終端部におい
て、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コネクタから終
端部内に充填した油量の約10%に相当する絶縁油を抜
き取り、新たに水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜
き取り量に相当する量を注油コネクタから終端部内に注
入して一定時間静置し、次いで、再度前記と略同量の絶
縁油を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して
抜き取り量に相当する量を注入して一定時間静置する操
作を複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油
を洗浄することを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶
縁油洗浄方法。 - 【請求項3】CVケーブル、該CVケーブル終端部外周
に配置した碍管、碍管下部に設けたリザーバタンクとか
らなり、前記リザーバタンクと碍管とは絶縁筒を介し
て、また、リザーバタンクとケーブルとは注油コネクタ
を有するケーブル保護銅管を介して油密に接続され、碍
管内に絶縁油が充填されているケーブル終端部におい
て、前記ケーブル保護銅管に設けた注油コネクタからリ
ザーバタンク容量の略90%に相当する充填油を抜き取
り、新たに水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き取
り量に相当する量を注油コネクタから終端部内に注入し
て一定時間静置し、次いで、再度前記と略同量の絶縁油
を抜き取り、水分含有量の少ない絶縁油を加熱して抜き
取り量に相当する量を注入して一定時間静置する操作を
複数回繰り返し、絶縁油内の水分を低減させ絶縁油を洗
浄することを特徴とする油浸式ケーブル終端部の絶縁油
洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126314A JP2002325349A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126314A JP2002325349A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002325349A true JP2002325349A (ja) | 2002-11-08 |
Family
ID=18975374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001126314A Pending JP2002325349A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | 油浸式ケーブル終端部の絶縁油洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002325349A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102607891A (zh) * | 2012-03-19 | 2012-07-25 | 上海市电力公司 | 一种电缆终端绝缘油的取样装置 |
CN109821805A (zh) * | 2019-01-30 | 2019-05-31 | 自然资源部第二海洋研究所 | 一种一体式科考铠装钢缆便携保养装置 |
-
2001
- 2001-04-24 JP JP2001126314A patent/JP2002325349A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102607891A (zh) * | 2012-03-19 | 2012-07-25 | 上海市电力公司 | 一种电缆终端绝缘油的取样装置 |
CN109821805A (zh) * | 2019-01-30 | 2019-05-31 | 自然资源部第二海洋研究所 | 一种一体式科考铠装钢缆便携保养装置 |
CN109821805B (zh) * | 2019-01-30 | 2023-07-14 | 自然资源部第二海洋研究所 | 一种一体式科考铠装钢缆便携保养装置 |
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