JP2002322578A - アルミニウム薄膜のエッチング液およびアルミニウム薄膜パターン形成方法 - Google Patents

アルミニウム薄膜のエッチング液およびアルミニウム薄膜パターン形成方法

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JP2002322578A
JP2002322578A JP2001125783A JP2001125783A JP2002322578A JP 2002322578 A JP2002322578 A JP 2002322578A JP 2001125783 A JP2001125783 A JP 2001125783A JP 2001125783 A JP2001125783 A JP 2001125783A JP 2002322578 A JP2002322578 A JP 2002322578A
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aluminum thin
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etching solution
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JP2001125783A
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Kazuhiro Kojima
和弘 小島
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Noritake Co Ltd
Noritake Electronics Ltd
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Noritake Co Ltd
Noritake Electronics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取扱いの危険性、酸性ガスによる環境汚染や機
器の腐蝕、廃液や洗浄水の処理制限等の問題が抑制され
たエッチング液およびアルミニウム薄膜の形成方法を提
供する。 【解決手段】レジスト26の未露光の不溶部が保護剤に
よってアルカリ溶液の溶解作用から保護されると共に、
酸化剤および燐酸塩によってアルミニウム薄膜24の溶
解性(溶解速度)が高められる。そのため、エッチング液
中において、露光部30すなわち可溶部が溶解されると
共に、アルミニウム薄膜がその露光部30の除去された
跡に形成された開口部34内で溶解されるが、レジスト
26の不溶部は上記のような処理時間では殆ど溶解させ
られずアルミニウム薄膜24を覆った状態に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上にアルミニ
ウム薄膜パターンを形成する方法およびそのために用い
られるアルミニウム薄膜のエッチング液に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガラス等の耐蝕性を有する基板
上にアルミニウム薄膜で回路パターン、特に高精細パタ
ーンを形成する場合には、フォト・レジスト(通常はポ
ジ・タイプのレジスト)を用いてウェット・エッチング
を施すことが行われている。このようなウェット・エッ
チングでは、アルミニウム薄膜の全面を覆って設けたレ
ジストを、所定パターンのマスクで覆って露光した後、
レジストの可溶部分(ポジ・タイプでは露光部分)を除去
する現像処理、およびレジストが除去された開口内に露
出したアルミニウム薄膜を除去するエッチング処理が順
次に施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エッチング処理は、濃硝酸および燐酸の混合物等の濃厚
な酸がエッチング液として用いられ、且つ50(℃)前後の
高温で処理されていた。そのため、エッチング液の取扱
いに危険が伴い、発生する硝酸ガス(HNO3)、窒素酸化物
ガス(NOx)等の酸性ガスが環境汚染や機器の腐蝕等の原
因になり、更には廃液および洗浄水に処理方法の制限さ
れている窒素(N)や燐(P)等が高濃度で含まれる等の種々
の不都合があった。
【0004】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、上述したような種々の不
都合が抑制されたエッチング液およびアルミニウム薄膜
パターンの形成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明のエッチング液の要旨とするところ
は、基板上に設けられたアルミニウム薄膜を、所定パタ
ーンのレジストで覆ってエッチング処理するために用い
られるエッチング液であって、(a)アルカリ溶液と、前
記レジストを保護するための保護剤として機能する有機
酸塩および水溶性高分子の少なくとも一方とを含むこと
にある。
【0006】
【第1発明の効果】このようにすれば、保護剤を含むア
ルカリ溶液でエッチング液が構成されることから、アル
ミニウム薄膜を覆うレジストの不溶部分の溶解が保護剤
によって抑制される一方、両性金属であるアルミニウム
は酸を用いた場合と同様に除去されるため、このエッチ
ング液を用いることにより、レジストを露光する際のフ
ォト・マスクに設けられたパターンに従ってアルミニウ
ム薄膜をパターン形成し得る。したがって、取扱いの危
険性、酸性ガスによる環境汚染や機器の腐蝕、廃液や洗
浄水の処理制限等の問題が抑制されたエッチング液が得
られる。
【0007】因みに、アルカリ溶液は、一般に露光処理
後にレジストの可溶部(ポジ・タイプでは露光部、ネガ
・タイプでは非露光部)を除去するための現像に用いら
れるが、レジストの不溶部も溶解するものであり、それ
ら可溶部と不溶部とは溶解速度が相違するに過ぎない。
そのため、アルカリ溶液を用いてエッチング処理を行お
うとしても、エッチング処理中にも現像が進行してオー
バ現像延いてはオーバ・エッチング(予定した範囲より
も広範囲にアルミニウム薄膜が除去されること)が生ず
ることから、アルカリ溶液をエッチング処理に用いるこ
とは困難であった。本発明によれば、エッチング液にレ
ジストの保護剤として機能する有機酸塩や水溶性高分子
等が含まれていることから、エッチング処理の際の溶解
速度(エッチング・レート)がレジストの不溶部ではアル
ミニウム薄膜に比較して著しく低くなる。そのため、そ
の溶解速度の差をレジストおよびアルミニウム薄膜の膜
厚等に応じて適宜設定することにより、レジストのオー
バ現像を抑制してアルミニウム薄膜の所定部分だけを除
去し得る。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明のエッチング液の要旨とすると
ころは、基板上に設けられたアルミニウム薄膜を、所定
パターンのレジストで覆ってエッチング処理するために
用いられるエッチング液であって、(a)アルカリ溶液
と、燐酸塩とを含むことにある。
【0009】
【第2発明の効果】このようにすれば、燐酸塩を含むア
ルカリ溶液でエッチング液が構成されるため、両性金属
であることからアルカリ溶液でも溶解されるアルミニウ
ムの溶解速度が燐酸塩によって高められる。そのため、
レジストの不溶部の溶解速度との差が著しく拡大される
ことから、このエッチング液を用いることにより、レジ
ストを露光する際のフォト・マスクに設けられたパター
ンに従ってアルミニウム薄膜をパターン形成し得る。し
たがって、取扱いの危険性、酸性ガスによる環境汚染や
機器の腐蝕、廃液や洗浄水の処理制限等の問題が抑制さ
れたエッチング液が得られる。前述したようにアルカリ
溶液はレジストの不溶部も溶解するものであるが、エッ
チング液に含まれる燐酸塩は、専らアルミニウムの溶解
速度だけを高める作用があるため、エッチング処理中の
現像の進行速度が相対的に抑制され、その処理中、レジ
ストが所期のパターンに保たれるのである。
【0010】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための第3発明のアルミニウム薄膜パターンの
形成方法の要旨とするところは、基板上に設けられたア
ルミニウム薄膜の全面を覆ったレジストに所定パターン
のマスクを介して露光処理を施す露光工程と、そのレジ
ストの可溶部を除去する現像工程と、前記アルミニウム
薄膜のうちそのレジストが除去されることにより露出さ
せられた部分を除去するエッチング工程とを含むアルミ
ニウム薄膜パターン形成方法であって、(a)前記エッチ
ング工程は、前記第1発明または前記第2発明のエッチ
ング液を用いることにある。
【0011】
【第3発明の効果】このようにすれば、保護剤または燐
酸塩を含むアルカリ溶液から成るエッチング液が用いら
れるため、両性金属であることからアルカリ溶液でも溶
解されるアルミニウム薄膜の溶解速度が、エッチング液
に含まれる保護剤或いは燐酸塩の前述した作用により、
レジストの不溶部の溶解速度に対して著しく高められ、
エッチング処理中、レジストが所期のパターンに保たれ
る。そのため、濃厚な酸が用いられていた場合のような
エッチング液の取扱いの危険性、酸性ガスによる環境汚
染や機器の腐蝕、廃液や洗浄水の処理制限等の問題を抑
制しつつ、レジストを露光する際のフォト・マスクに設
けられたパターンに従ってアルミニウム薄膜をパターン
形成し得る。
【0012】
【発明の他の態様】ここで、好適には、上記第3発明に
おいて、(b)前記現像工程は、前記第1発明または第2
発明のエッチング液を現像液として用いるものであり、
(a-2)前記エッチング工程は、その現像工程と同じエッ
チング液を用いるものである。このようにすれば、現像
工程にもエッチング工程と同じエッチング液が現像液と
して用いられることから、現像およびエッチング処理を
共通の処理槽で行い得る。したがって、現像およびエッ
チング処理のための処理槽をそれぞれ設ける場合に比較
して、処理槽の占める面積を小さくできると共に、それ
らの処理を連続的に行い得る利点がある。なお、本発明
によれば、レジストの可溶部、不溶部、およびアルミニ
ウム薄膜の溶解速度は、「不溶部≪アルミニウム薄膜<
可溶部」との関係にあり、前二者の速度が著しく相違す
る。そのため、露光処理を終えた基板をエッチング液に
浸すと、可溶部が速やかに除去され、次いで、アルミニ
ウム薄膜のうち露出させられた部分が除去されるが、不
溶部は殆ど溶解させられずそのまま残存することから、
現像処理およびエッチング処理を連続的に行い得るので
ある。
【0013】また、前記第1発明乃至第3発明におい
て、好適には、前記エッチング液は、前記アルミニウム
薄膜の溶解を促進する酸化剤を含むものである。このよ
うにすれば、アルミニウム薄膜の溶解速度が一層高めら
れることから、レジストの溶解速度との差が一層拡大さ
れるため、形成されるパターン精度が高められると共
に、処理条件の管理が容易になる等の利点がある。しか
も、アルミニウム薄膜とエッチング液との反応によって
水素が発生しても、酸化剤の酸素と反応して水になり、
水素ガス(気泡)の発生が抑制されることから、その水素
気泡の付着した部分でアルミニウム薄膜の溶解が妨げら
れることが抑制される。そのため、アルミニウム薄膜の
露出部分のエッチング速度の一様性が高められ、延いて
は形成されるパターンの精度が高められる利点がある。
【0014】また、好適には、前記第1発明のエッチン
グ液は、燐酸塩を含むものである。このようにすれば、
保護剤のレジスト保護機能と燐酸塩のアルミニウム溶解
促進機能とによってアルミニウム薄膜とレジストとの溶
解速度の差が一層拡大されるため、パターン精度が高め
られると共に処理条件の管理が容易になる等の利点があ
る。なお、燐酸塩は、酸化剤と共に添加されてもよい。
【0015】また、好適には、前記保護剤は、酢酸、ク
エン酸、ポリビニルアルコール(PVA)、或いはポリエ
チレングリコール(PEG)である。
【0016】また、好適には、前記燐酸塩は、燐酸3ナ
トリウム(Na3PO4・12H2O)または燐酸3カリウム(K3PO4
・3H2O)である。
【0017】また、好適には、前記酸化剤は、臭素酸ナ
トリウム(NaBrO3)等の臭素酸塩、次亜塩素酸ナトリウム
(NaClO)等の次亜塩素酸塩、亜塩素酸ナトリウム(NaCl
O2)等の亜塩素酸塩、過酸化水素水(H2O2)、およびオゾ
ン(O3)の何れかである。
【0018】また、好適には、前記のアルカリ溶液は、
水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、およ
び水酸化リチウム(LiOH)のうちの少なくとも一種から成
るものである。
【0019】なお、前記エッチング液の構成成分の割合
は、例えば、前記アルカリ溶液を0.5〜2(%)程度、前記
酸化剤を0〜5(%)程度、前記燐酸塩を0〜5(%)、前記保護
剤を0.1〜5(%)程度とすれば、処理温度や処理速度の面
で好ましい。アルカリはエッチング速度(現像液として
も用いられる場合には現像およびエッチング速度)を決
定する最大の要因であり、0.5(%)未満では速度が遅過ぎ
て実用性が無く、2(%)を越えると可溶部以外の部分の溶
解速度が速くなり過ぎるため工程の管理が困難になる。
また、酸化剤は濃度が5(%)を越えると液の劣化が生じ易
くなる。また、前記の酸化剤のうち水溶液でないもの
(例えば過酸化水素水および次亜塩素酸ソーダ以外のも
の)は溶解度の制限もある。また、燐酸塩は5(%)を越え
ると環境上好ましくない。また、保護剤は0.1(%)未満で
は添加効果(レジストの保護効果)が得られず、5(%)を越
えるとレジストの可溶部までも保護されて現像が困難に
なる。但し、これらの割合は、何れもレジストの種類や
厚さ等の他の工程条件に応じて変動し得るものである。
【0020】また、好適には、前記レジストは、ジアゾ
ナフトキンを含むノボラック樹脂を主成分とするもので
ある。この種のレジストはアルカリ溶液を含むエッチン
グ液に比較的容易に溶解し得るが、第1発明および第2
発明のエッチング液はアルミニウムとレジストの不溶部
との溶解速度が著しく相違するため、本発明を適用する
ことによりアルミニウム薄膜のパターン形成が容易にな
る利点がある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明のエッチング液を用いてエ
ッチング処理を施した基板10の全体を示す図である。
基板10は、例えば、ガラス、セラミックス、或いは琺
瑯等から成る絶縁体材料製平板であり、その一面12に
は、アルミニウム薄膜で回路パターンが形成されたパタ
ーン領域14が複数箇所に設けられている。このパター
ン領域14は、例えば基板10を多数の回路基板に分割
する場合の個々の基板に相当する位置毎に設けられてい
る。
【0023】上記の回路パターンは、図2に一部を拡大
して示すように、所定の間隔を以て設けられた多数のア
ルミニウム薄膜細線16で構成されたものである。細線
16は、例えば1(μm)程度の膜厚を備え、線幅Wが例え
ば15〜100(μm)程度で、その相互間隔dが例えば10〜10
0(μm)程度に構成されている。
【0024】上記の回路パターンは、例えば、図3に示
される製造工程に従って形成されたものである。以下、
工程の各段階における要部断面を表した図4(a)〜(c)を
参照して形成方法を説明する。図3において、アルミニ
ウム蒸着工程20においては、スパッタ法等の薄膜技術
を用いて一面12の全面にアルミニウムを1(μm)程度の
厚さ寸法で蒸着する。蒸着後の基板10に、水洗浄やU
V照射等適宜の清浄化処理を施した後、レジスト塗布工
程22では、ロール・コータ等を用いて、そのアルミニ
ウム薄膜24の全面を覆うレジスト26を1〜3(μm)程
度、例えば1.5(μm)程度の厚さ寸法で設ける。図4(a)
は、この段階を示している。レジスト26は、例えば、
光照射部がアルカリ性溶液に可溶化するポジ・タイプの
フォト・レジスト(例えば、感光剤としてジアゾナフト
キンを含むノボラック樹脂)であって、現像液として水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の
アルカリの1(%)程度の濃度の水溶液等が用いられるもの
である。露光工程28では、別途用意した図示しないフ
ォト・マスクをこのレジスト26上に配置し、露光機を
用いて紫外線を照射することによりこれを露光する。図
4(a)において、破線で示した部分30が露光された部
分である。
【0025】次いで、現像・エッチング工程32では、
上記のようにして露光処理を終えた基板10に現像処理
およびエッチング処理を施す。この工程では、レジスト
26が現像された後、同じ処理槽内で連続的にアルミニ
ウム薄膜24がエッチングされる。すなわち、基板10
が現像・エッチング処理槽内に投入されると、先ず、レ
ジスト26のうち露光されることにより可溶化した部分
30が速やかに溶解させられて除去され、アルミニウム
薄膜24がそれにより形成された開口部34内に露出さ
せられる。図4(b)は、この段階を示しており、これが
実質的に現像処理に対応する。次いで、そのアルミニウ
ム薄膜24のうち開口部34内に露出させられた部分が
溶解させられて除去される。図4(c)は、このようにし
てアルミニウム薄膜細線16が形成された段階を示して
おり、これが実質的にエッチング処理に対応する。
【0026】このように形成されたアルミニウム薄膜細
線16は、フォト・マスクに設けられたパターンが線幅
も含めて高精度で再現されたものとなっている。なお、
本実施例では、現像処理時間は例えば30秒〜1分間程
度、エッチング処理時間は例えば1.5〜3分間程度であ
り、処理槽内への投入時間は例えば2〜4分程度の時間と
なる。また、上記のエッチング処理の実施中、水素気泡
の生成は認められなかった。
【0027】なお、上記のエッチング処理に用いられる
エッチング液は、例えば、アルカリ1〜2(%)程度の範囲
内、例えば1.2(%)程度、酸化剤1〜5(%)程度の範囲内、
例えば3.0(%)程度、燐酸塩0.5〜2(%)程度の範囲内、例
えば1.2(%)程度、レジスト保護剤0.2〜1(%)程度の範囲
内、例えば0.5(%)程度、および水100(%)程度から成るも
のである。アルカリは例えば水酸化カリウム(KOH)であ
り、酸化剤は例えば臭素酸ナトリウム(NaBrO3)であり、
燐酸塩は例えば燐酸3ナトリウム(Na3PO4・12H2O)であ
り、レジスト保護剤は例えば分子量が300程度のポリエ
チレングリコール(PEG)である。
【0028】このようなエッチング液を用いることによ
り、本実施例では、レジスト26のうち図4(a)に示す
露光部30以外の未露光の不溶部が保護剤によってアル
カリ溶液の溶解作用から保護されると共に、酸化剤およ
び燐酸塩によってアルミニウム薄膜24の溶解性(溶解
速度)が高められる。すなわち、レジスト26の可溶部
30と不溶部との溶解速度の比は100:1程度と元々大き
いものであるが、保護剤によってこの差が更に拡大され
る。そのため、エッチング液中において、露光部30す
なわち可溶部が溶解されると共に、アルミニウム薄膜が
その露光部30の除去された跡に形成された開口部34
内で溶解されるが、レジスト26の不溶部は上記のよう
な処理時間では殆ど溶解させられずアルミニウム薄膜2
4を覆った状態に保たれる。したがって、フォト・マス
クのパターンに従った高精度の回路パターンが基板10
の一面12に形成されるのである。
【0029】なお、レジスト26は、アルカリに不溶な
ジアゾナフトキンおよびアルカリに僅かに溶けるノボラ
ック樹脂から成るものであるが、ポジ・タイプのレジス
トでは紫外線が照射されると感光剤すなわちジアゾナフ
トキンがアルカリに可溶な物質すなわちインデンカルボ
ン酸に変化する。そのため、上記のように露光処理後に
アルカリを含むエッチング液中に投入すると、露光され
た部分が速やかに溶解されるのである。
【0030】上記のように現像・エッチング処理を終え
た後、剥離工程36においては、基板10を所定の剥離
液内に投入することにより、レジスト26の残存部分を
除去する。これにより、前記図1に示したようなアルミ
ニウム薄膜配線16によって高精細パターンが形成され
た基板10が得られることになる。なお、上記の剥離液
は、例えば、無機アルカリ、有機溶剤、および水の混合
液が用いられる。無機アルカリは例えば水酸化ナトリウ
ム(NaOH)であり、有機溶剤は例えばエチレングリコール
モノブチルエーテルである。
【0031】上述したように、本実施例においては、保
護剤として機能するPEGを含む水酸化カリウム溶液で
エッチング液が構成されることから、アルミニウム薄膜
24を覆うレジスト26の不溶部分の溶解がそのPEG
によって抑制される一方、両性金属であるアルミニウム
は酸を用いた場合と同様に除去されるため、レジスト2
6を露光する際のフォト・マスクに設けられたパターン
に従ってアルミニウム薄膜24をパターン形成し得る。
したがって、酸がエッチング液として用いられる場合の
ような、取扱いの危険性、酸性ガスによる環境汚染や機
器の腐蝕、廃液や洗浄水の処理制限等の問題が抑制され
る。
【0032】また、本実施例では、エッチング液に更に
燐酸3ナトリウムが含まれるため、アルミニウムの溶解
速度が一層高められる。そのため、レジスト26の不溶
部の溶解速度との差が著しく拡大されることから、パタ
ーン再現性が一層高められる。
【0033】また、本実施例では、アルミニウム薄膜2
4とエッチング液との反応によって水素が発生しても、
臭素酸ナトリウムの酸素と反応して水になるため、アル
ミニウム薄膜24への水素気泡の付着が抑制される。そ
のため、アルミニウム薄膜24のエッチング速度の一様
性が高められ、延いてはパターン精度が一層高められ
る。
【0034】しかも、本実施例においては、現像処理お
よびエッチング処理が、同じエッチング液を用いて一つ
の処理槽内で実施されることから、現像およびエッチン
グ処理のための処理槽をそれぞれ設ける場合に比較し
て、処理槽の占める面積を小さくできると共に、それら
の処理を前述したように連続的に行い得る利点がある。
【0035】以上、本発明を図面を参照して詳細に説明
したが、本発明は更に別の態様でも実施できる。
【0036】例えば、実施例においては、エッチング液
が基板10の上にアルミニウム薄膜配線16から成る回
路パターンを形成するために用いられた場合について説
明したが、アルミニウム薄膜パターンを形成するもので
あれば、回路パターン以外の装飾用途等、種々のものに
も本発明は適用される。
【0037】また、実施例においては、エッチング液の
組成が、水酸化カリウム(アルカリ)1.2(%)程度、臭素酸
ナトリウム(酸化剤)3.0(%)程度、燐酸3ナトリウム(燐
酸塩)1.2(%)程度、分子量が300程度のポリエチレングリ
コール(レジスト保護剤)0.5(%)程度から成る場合につい
て説明したが、その構成成分の種類や割合は、アルミニ
ウム薄膜24の膜厚やレジスト26の組成および膜厚、
要求されるパターン精度等に応じて適宜変更される。例
えば、アルカリとしては水酸化ナトリウムや水酸化リチ
ウム等も用い得る。また、酸化剤としては、次亜塩素酸
ナトリウム等の次亜塩素酸塩、亜塩素酸ナトリウム等の
亜塩素酸塩、過酸化水素水、オゾン等も用い得る。ま
た、燐酸塩としては、燐酸3カリウム等も用い得る。ま
た、レジスト保護剤としては、PVA等の他の水溶性高
分子や酢酸或いはクエン酸等の有機酸塩も用い得る。
【0038】また、エッチング液は、少なくともアルカ
リとレジスト保護剤とを含むもの、すなわち例えば水酸
化カリウムおよびポリエチレングリコールから成るも
の、或いはアルカリと燐酸塩とを含むもの、すなわち例
えば水酸化カリウムおよび燐酸3ナトリウム等から成る
ものであればよく、その他の構成成分、前者においては
酸化剤および燐酸塩、後者においては酸化剤およびレジ
スト保護剤は、必ずしも含まれていなくともよい。これ
らのものは、製造コスト、製造効率や要求されるパター
ン精度等に応じて適宜加えられる。
【0039】また、実施例においては、露光処理の後に
直ちにエッチング液内に投入することにより、現像とエ
ッチングとを一つの処理槽内で実施していたが、これら
の処理は別々に用意した処理槽内で実施することもでき
る。
【0040】また、現像処理とエッチング処理とは、必
ずしも実施例で示したように同一のエッチング液を用い
る必要はなく、現像処理に別途用意した現像液を用いる
こともできる。
【0041】また、実施例においては、ポジ・タイプの
レジスト26が用いられる場合について説明したが、ネ
ガ・タイプのレジストが用いられる場合にも、本発明は
同様に適用される。
【0042】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のエッチング方法が適用され
た基板を示す斜視図である。
【図2】図1の基板表面に形成されている回路パターン
の要部を拡大して示す図である。
【図3】図1の基板の製造工程の要部を説明する工程図
である。
【図4】(a)〜(c)は、図3の製造工程の要部段階におけ
る基板の断面構造を説明する図である。
【符号の説明】
10:基板 16:アルミニウム薄膜配線 24:アルミニウム薄膜 26:レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K057 WA11 WB05 WC10 WE04 WE12 WE13 WE21 WE22 WE30 WG03 WN01 5F033 GG03 GG04 HH08 QQ08 QQ20 5F043 AA24 BB16 CC16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられたアルミニウム薄膜
    を、所定パターンのレジストで覆ってエッチング処理す
    るために用いられるエッチング液であって、 アルカリ溶液と、前記レジストを保護するための保護剤
    として機能する有機酸塩および水溶性高分子の少なくと
    も一方とを含むことを特徴とするアルミニウム薄膜のエ
    ッチング液。
  2. 【請求項2】 基板上に設けられたアルミニウム薄膜
    を、所定パターンのレジストで覆ってエッチング処理す
    るために用いられるエッチング液であって、 アルカリ溶液と、燐酸塩とを含むことを特徴とするアル
    ミニウム薄膜のエッチング液。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム薄膜の腐蝕を促進する
    酸化剤を含むものである請求項1または2のアルミニウ
    ム薄膜のエッチング液。
  4. 【請求項4】 基板上に設けられたアルミニウム薄膜の
    全面を覆ったレジストに所定パターンのマスクを介して
    露光処理を施す露光工程と、そのレジストの可溶部を除
    去する現像工程と、前記アルミニウム薄膜のうちそのレ
    ジストが除去されることにより露出させられた部分を除
    去するエッチング工程とを含むアルミニウム薄膜パター
    ン形成方法であって、 前記エッチング工程は、前記請求項1乃至3の何れかの
    エッチング液を用いることを特徴とするアルミニウム薄
    膜パターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記現像工程は、前記請求項1乃至3の
    何れかのエッチング液を現像液として用いるものであ
    り、 前記エッチング工程は、その現像工程と同じエッチング
    液を用いるものである請求項4のアルミニウム薄膜パタ
    ーン形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008066538A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Siltronic Japan Corp 半導体ウェーハ用のアルカリエッチング液及びアルカリエッチング方法
JP2013526050A (ja) * 2010-04-30 2013-06-20 ゲー・ペー・ゾラール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング アルカリエッチング液、特にテクスチャエッチング液のための添加剤、及びその製造方法

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