JP2002320492A - ヒトケモカインβ−11およびヒトケモカインα−1 - Google Patents

ヒトケモカインβ−11およびヒトケモカインα−1

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JP2002320492A
JP2002320492A JP2002032255A JP2002032255A JP2002320492A JP 2002320492 A JP2002320492 A JP 2002320492A JP 2002032255 A JP2002032255 A JP 2002032255A JP 2002032255 A JP2002032255 A JP 2002032255A JP 2002320492 A JP2002320492 A JP 2002320492A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトケモカインポリペプチド、およびそのよ
うなケモカインポリペプチドをコードするDNA(RN
A)、およびそのようなポリペプチドを組換え技術によ
り製造する方法を開示する。 【解決手段】 そのようなケモカインポリペプチドを、
白血病、腫瘍、慢性感染、自己免疫疾患、線維症障害、
創傷治癒および乾癬の処置に利用する方法もまた開示す
る。そのようなケモカインポリペプチドに対するアンタ
ゴニスト、および慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、お
よび慢性並びに急性の炎症性並びに感染症、アレルギー
反応、プロスタグランジンとは無関係の発熱、骨髄不全
を処置するための治療法としての、それらの使用もまた
開示する。核酸配列における変異、およびポリペプチド
の濃度変化に関係がある疾患を検出するための診断アッ
セイもまた開示する。ケモカインポリペプチドをコード
するポリヌクレオチドにおける変異を検出するための、
および宿主におけるポリペプチドのレベル変化を検出す
るための診断アッセイもまた開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、そのようなポリヌクレオチドにより
コードされるポリペプチド、そのようなポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの使用、さらにはまた、そのよう
なポリヌクレオチドおよびポリペプチドの製造に関す
る。とりわけ、本発明のポリペプチドは、時として以下
でヒトケモカインβ−11(Ckβ−11)およびヒトケ
モカインα−1(Ckα−1)と呼ぶ、ヒトケモカインポ
リペプチドである。本発明はまた、そのようなポリペプ
チドの作用を阻害することにも関する。
【0002】インタークリン(intercrine)サイトカイン
とも呼ばれるケモカインは、構造上および機能上関係の
あるサイトカインのサブファミリーである。これらの分
子は、大きさが8−10kdである。一般に、ケモカイン
は、アミノ酸レベルで20〜75%の相同性を示し、ま
た2つのジスルフィド結合を形成する、4つの保存され
たシステイン残基により特徴付けられる。最初の2つの
システイン残基の配置に基づいて、ケモカインは、2つ
のサブファミリー、αおよびβに分類されている。αサ
ブファミリーでは、最初の2つのシステインが1つのア
ミノ酸により分けられていることから、「C−X−C」
サブファミリーと呼ばれる。βサブファミリーでは、2
つのシステインが隣接した位置にあることから、「C−
C」サブファミリーと呼ばれる。これまで、このファミ
リーの少なくとも8つの異なったメンバーがヒトにおい
て同定されている。
【0003】インタークリンサイトカインは、広範囲に
わたる様々な機能を示す。特質的な(hallmark)特徴は、
単球、好中球、Tリンパ球、好塩基球、および線維芽細
胞を含め、別の細胞種の走化性移動を誘引する、それら
の能力である。多くのサイトカインは、前炎症活性を有
しており、また炎症性反応の間の多数の過程に関与す
る。これらの活性には、ヒスタミン放出、リソソーム酵
素並びにロイコトリエン放出の刺激、標的免疫細胞の内
皮細胞への付着の増加、補体タンパク質の結合の向上、
顆粒球付着分子並びに補体受容体の発現の誘発、および
レスピラトリーバーストが含まれる。炎症におけるそれ
らの関与に加えて、あるケモカインは他の活性を示すこ
とが示されている。例えば、マクロファージ炎症性タン
パク質1(MIP−1)は造血幹細胞の増殖を抑制するこ
とができ、血小板因子(PF−4)は内皮細胞増殖の有効
な阻害剤であり、インターロイキン−3(IL−8)はケ
ラチノサイトの増殖を促進し、またGROはメラノーマ
細胞に対するオートクリン増殖因子である。
【0004】様々な生物学的活性から考えて、ケモカイ
ンが、リンパ球のトラフィッキング(trafficking)、創
傷治癒、造血調節、およびアレルギー、喘息、並びに関
節炎といったような免疫学的障害を含め、多くの生理学
的状態および疾患状態に関係していることは驚くべきこ
とではない。
【0005】「C−C」分枝のメンバーは、それらの効
果を次の細胞に対して発揮する:寄生生物を死滅させ
て、寄生生物感染を減少させ、また呼吸器系の気道にお
ける慢性炎症を引き起こす好酸球;脊椎動物における腫
瘍形成を抑制するマクロファージ;およびアレルギー性
炎症における役割を担うヒスタミンを放出する好塩基
球。しかし、1つの分枝のメンバーは、普通、他の分岐
のケモカインに応答する細胞に対して効果を発揮し得る
ことから、その分岐のメンバーに正確な役割を結び付け
ることはできない。
【0006】C−C分枝のメンバーは主に単核細胞に対
して作用し、またC−X−C分枝のメンバーは主に好中
球に対して作用するが、別の化学誘引物質の特性は、こ
のガイドラインに基づいてケモカインに属し得ない。あ
るファミリーに由来する幾つかのケモカインは、他の特
色を示す。
【0007】本発明のポリペプチドは、保存されたシス
テイン残基を有する、つまり、Ckβ−11は「C−
C」を有し、Ckα−1は「C−X−C」領域を有し、
またそれらは、既知のケモカインに対して高いアミノ酸
配列の相同性を有することから、ヒトケモカインとして
推定的に特徴付けられている。
【0008】本発明の一態様により、ヒトCkβ−11
およびCkα−1である新規ポリペプチド、さらにはま
た、生物学的に活性であって、診断上または治療上有用
な、そのフラグメント、アナログおよび誘導体を提供す
る。
【0009】本発明の別の態様により、mRNA、DN
A、cDNA、ゲノムDNAを含め、そのようなポリペ
プチドをコードする、単離された核酸分子、さらにはま
た、生物学的に活性であって、診断上または治療上有用
な、そのフラグメント、アナログおよび誘導体を提供す
る。
【0010】本発明の別の態様により、Ckβ−11お
よびCkα−1配列へ特異的にハイブリダイズするのに
十分な長さの核酸分子を含んでなる核酸プローブを提供
する。本発明のまたさらなる態様により、そのようなポ
リペプチドを組換え技術により製造する方法であって、
当該タンパク質の発現、およびその後の当該タンパク質
の回収を促進する条件下、Ckβ−11またはCkα−1
核酸配列を含む組換え原核および/または真核宿主細胞
を培養することを含んでなる方法を提供する。
【0011】本発明のまたさらなる態様により、そのよ
うなポリペプチド、またはそのようなポリペプチドをコ
ードするポリヌクレオチドを、治療目的に、例えば、固
体(solid)腫瘍、慢性感染、白血病、T細胞により媒介
される自己免疫疾患、寄生生物感染、乾癬、喘息、アレ
ルギーを処置するために、造血を調節するために、増殖
因子活性を刺激するために、脈管形成を阻害するため
に、また創傷治癒を促進するために利用する方法を提供
する。
【0012】本発明のまたさらなる態様により、そのよ
うなポリペプチドに対する抗体を提供する。
【0013】本発明のまた別の態様により、例えば、あ
る自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症並
びに感染症、ヒスタミン並びにIgEにより媒介される
アレルギー反応、プロスタグランジンとは無関係の発
熱、骨髄不全、癌、珪肺症、サルコイドーシス、慢性関
節リウマチ、ショック、過エオシン好性症候群、および
喘息の肺における線維症の処置において、そのようなポ
リペプチドの作用を阻害するために使用することができ
る、そのようなポリペプチドに対するアンタゴニストを
提供する。
【0014】本発明の別の態様により、Ckβ−11ま
たはCkα−1核酸配列、およびそのような核酸配列に
よりコードされるタンパク質における変異に関係がある
疾患、または疾患に対する感受性を診断する方法を提供
する。
【0015】本発明のまたさらなる態様により、そのよ
うなポリペプチド、またはそのようなポリペプチドをコ
ードするポリヌクレオチドを、科学的研究、DNAの合
成、およびDNAベクターの製造に関係があるインビト
ロにおける目的に利用する方法を提供する。
【0016】本発明のこれらの態様および他の態様は、
本明細書中の教示から当業者に明らかであろう。
【0017】次の図面は、本発明の態様を説明するもの
であって、請求の範囲により包含される本発明の範囲を
限定しようとするものではない。第1図は、Ckβ−1
1のcDNA配列および対応する推定アミノ酸配列を示
す。最初の17個のアミノ酸はリーダー配列を示すこと
から、推定される成熟ポリペプチドは81個のアミノ酸
を含んでなる。アミノ酸に関する標準的な1文字略号を
使用する。配列決定は、373 自動化DNAシークエ
ンサー(Applied Biosystems,Inc.)を使用して行っ
た。配列決定の正確さは、97%以上正確であると予想
される。第2図は、Ckα−1のcDNA配列および対応
する推定アミノ酸配列を示す。最初の22個のアミノ酸
はリーダー配列を示すことから、推定される成熟ポリペ
プチドは87個のアミノ酸を含んでなる。アミノ酸に関
する標準的な1文字略号を使用する。第3図は、Ckβ
−11(上段)とラットRANTESポリペプチド(下段)
との間のアミノ酸配列の相同性を示す。第4図は、Ck
α−1とOvis Ariesインターロイキン−8(下段)との
間のアミノ酸配列の相同性を示す。
【0018】本発明の一態様により、第1図(配列番号
2)および第2図(配列番号4)の推定アミノ酸配列を有
する成熟ポリペプチド、または1994年11月11日
にATCC寄託番号第75948号(Ckβ−11)およ
び同第75947号(Ckα−1)として寄託されたクロ
ーンのcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドを
コードする、単離された核酸(ポリヌクレオチド)を提供
する。
【0019】Ckβ−11をコードするポリヌクレオチ
ドは、多数のヒト成人および胎児cDNAライブラリ
ー、例えば、ヒト胎児脾臓cDNAライブラリーから単
離することができる。Ckβ−11は、C−C分枝のケ
モカインのメンバーである。それは、98個のアミノ酸
残基のタンパク質をコードするオープンリーディングフ
レームを含み、このうち、最初の約17個のアミノ酸残
基は推定されるリーダー配列であることから、成熟タン
パク質は81個のアミノ酸を含んでなる。そのタンパク
質は、ラットRANTESポリペプチドに対し、89個
のアミノ酸範囲にわたり、31%の同一性および47%
の類似性をもって、最も高い程度の相同性を示す。ケモ
カインにおける4つの空間的に保存されたシステイン残
基が、そのポリペプチドにおいて見い出されることもま
た重要である。
【0020】Ckα−1をコードするポリヌクレオチド
は、多数のヒト成人および胎児cDNAライブラリー、
例えば、ヒト扁桃腺cDNAライブラリーから単離する
ことができる。Ckα−1は、C−X−C分枝のケモカ
インのメンバーである。それは、109個のアミノ酸残
基のタンパク質をコードするオープンリーディングフレ
ームを含み、このうち、最初の約22個のアミノ酸残基
は推定されるリーダー配列であることから、成熟タンパ
ク質は87個のアミノ酸を含んでなる。そのタンパク質
は、ヒツジ(Ovis Aries)由来のインターロイキン−8
に対し、97個のアミノ酸範囲にわたり、31%の同一
性および80%の類似性をもって、最も高い程度の相同
性を示す。ケモカインにおける4つの空間的に保存され
たシステイン残基が、そのポリペプチドにおいて見い出
されることもまた重要である。
【0021】本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形
で、またはDNAの形であり得、このDNAには、cD
NA、ゲノムDNA、および合成DNAが含まれる。該
DNAは、二本鎖または一本鎖であり得、また一本鎖で
あるなら、コード鎖または非コード(アンチ−センス)鎖
であり得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配列
は、第1図(配列番号1)および第2図(配列番号3)に示
すコード配列もしくは寄託されたクローンのコード配列
と同じであってよく、または遺伝コードの重複または縮
重の結果として、第1図(配列番号1)および第2図(配
列番号3)のDNAもしくは寄託されたcDNAと同じ成
熟ポリペプチドをコードする異なったコード配列であっ
てもよい。
【0022】第1図(配列番号2)および第2図(配列番
号4)の成熟ポリペプチドまたは寄託されたcDNAによ
りコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリヌク
レオチドには、以下のものが含まれ得る:成熟ポリペプ
チドのコード配列のみ;成熟ポリペプチドのコード配
列、およびリーダーもしくは分泌配列またはプロタンパ
ク質配列といったような付加的コード配列;成熟ポリペ
プチドのコード配列(また場合により、付加的コード配
列)、および成熟ポリペプチドのコード配列のイントロ
ンまたは非コード配列5'および/または3'といったよ
うな非コード配列。
【0023】従って、「ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド」という用語は、ポリペプチドのコード配
列のみが含まれるポリヌクレオチド、さらにはまた、付
加的コードおよび/または非コード配列が含まれるポリ
ヌクレオチドを包含する。
【0024】本発明はさらに、第1図(配列番号2)およ
び第2図(配列番号4)の推定アミノ酸配列を有するポリ
ペプチドまたは寄託されたクローンのcDNAによりコ
ードされるポリペプチドのフラグメント、アナログおよ
び誘導体をコードする、上記のポリヌクレオチドの変異
体に関する。ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレ
オチドの天然に存在するアレル変異体またはポリヌクレ
オチドの天然には存在しない変異体であり得る。
【0025】従って、本発明には、第1図(配列番号2)
および第2図(配列番号4)に示すのと同じ成熟ポリペプ
チドまたは寄託されたクローンのcDNAによりコード
される同じ成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオ
チド、さらにはまた、そのようなポリヌクレオチドの変
異体が含まれ、これらの変異体は、第1図(配列番号2)
および第2図(配列番号4)のポリペプチドまたは寄託さ
れたクローンのcDNAによりコードされるポリペプチ
ドのフラグメント、誘導体またはアナログをコードす
る。そのようなヌクレオチド変異体には、欠失変異体、
置換変異体、および付加または挿入変異体が含まれる。
【0026】先に示したように、該ポリヌクレオチド
は、第1図(配列番号1)および第2図(配列番号3)に示
すコード配列の天然に存在するアレル変異体または寄託
されたクローンのコード配列の天然に存在するアレル変
異体であるコード配列を有し得る。当業界で知られてい
るように、アレル変異体は、1つまたはそれ以上のヌク
レオチドの置換、欠失または付加を有し得る別の形のポ
リヌクレオチド配列であり、これは、コードされるポリ
ペプチドの機能を実質的には変えない。
【0027】本発明にはまた、成熟ポリペプチドのコー
ド配列が、宿主細胞からのポリペプチドの発現および分
泌を助けるポリヌクレオチド配列、例えば、細胞からの
ポリペプチドの輸送を制御するための分泌配列として機
能するリーダー配列に、同じ読み枠内で融合し得るポリ
ヌクレオチドも含まれる。リーダー配列を有するポリペ
プチドがプレタンパク質であり、また宿主細胞により切
断されて、成熟型のポリペプチドを形成したリーダー配
列を有することがある。該ポリヌクレオチドはまた、付
加的5'アミノ酸残基を加えた成熟タンパク質であるプ
ロタンパク質もコードし得る。プロ配列を有する成熟タ
ンパク質がプロタンパク質であり、また不活性型のタン
パク質である。プロ配列が一度切断されると、活性成熟
タンパク質が残る。
【0028】従って、例えば、本発明のポリヌクレオチ
ドは、成熟タンパク質、またはプロ配列を有するタンパ
ク質、またはプロ配列およびプレ配列(リーダー配列)の
両方を有するタンパク質をコードし得る。
【0029】本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明
のポリペプチドの精製を可能とするマーカー配列に枠内
で融合したコード配列も有し得る。細菌宿主の場合に
は、そのマーカー配列は、マーカーに融合した成熟ポリ
ペプチドの精製を提供するための、pQE−9ベクター
により与えられるヘキサ−ヒスチジンタグ(tag)であっ
てよく、または、例えば、哺乳動物宿主、例えば、CO
S−7細胞を使用する場合には、そのマーカー配列は、
赤血球凝集素(HA)タグであってよい。HAタグは、イ
ンフルエンザ赤血球凝集素タンパク質から得られるエピ
トープに対応する(Wilson,I.ら、Cell、37:76
7(1984))。
【0030】本発明はさらに、配列間に少なくとも50
%、また好ましくは70%の同一性がある場合に、上記
の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す
る。本発明は特に、ストリンジェント条件下、上記のポ
リヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチド
に関する。本明細書中で使用する場合、「ストリンジェ
ント条件」という用語は、配列間に少なくとも95%、
また好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合に
のみ、ハイブリダイゼーションが起こるであろうことを
意味する。好ましい態様では、上記のポリヌクレオチド
にハイブリダイズするポリヌクレオチドは、第1図(配
列番号1)および第2図(配列番号3)のcDNAまたは寄
託されたcDNAによりコードされる成熟ポリペプチド
と同じ生物学的機能または活性を実質的には保有するポ
リペプチドをコードする。
【0031】本明細書中で言う寄託は、特許手続上の微
生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約の条件の
下に保持されるであろう。これらの寄託は、単に当業者
への便宜として与えられるものであって、寄託が35
U.S.C. §112下に要求されることを承認するもの
ではない。寄託された物質中に含まれるポリヌクレオチ
ドの配列、さらにはまた、それによりコードされるポリ
ペプチドのアミノ酸配列は、本明細書の一部を構成し
て、本明細書中の配列のいずれかの記載と矛盾する際は
いつでも照合している。寄託された物質を製造し、使用
し、または販売するには、実施許諾が要求され得、また
そのような実施許諾は、ここでは付与されない。
【0032】本発明はさらに、第1図(配列番号2)およ
び第2図(配列番号4)の推定アミノ酸配列を有する、ま
たは寄託されたcDNAによりコードされるアミノ酸配
列を有するポリペプチド、さらにはまた、そのようなポ
リペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体に関
する。
【0033】第1図(配列番号2)および第2図(配列番
号4)のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコ
ードされるポリペプチドを示す場合、「フラグメン
ト」、「誘導体」および「アナログ」という用語は、そ
のようなポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能また
は活性を保有するポリペプチドを意味する。従って、ア
ナログには、プロプロテイン部分を切断することにより
活性化して、活性な成熟ポリペプチドを製造することが
できるプロプロテインが含まれる。
【0034】本発明のポリペプチドは、組換えポリペプ
チド、天然ポリペプチドまたは合成ポリペプチド、好ま
しくは組換ポリペプチドであってよい。
【0035】第1図(配列番号2)および第2図(配列番
号4)のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコ
ードされるポリペプチドのフラグメント、誘導体または
アナログは、(i)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基
が同型または非同型アミノ酸残基(好ましくは、同型ア
ミノ酸残基)で置換されており、またそのような置換ア
ミノ酸残基が遺伝コードによりコードされるものであっ
てもよく、またはコードされたものでなくてもよいも
の、(ii)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基に置換基
が含まれるもの、または(iii)成熟ポリペプチドが、
該ポリペプチドの半減期を増加させる化合物(例えば、
ポリエチレングリコール)のような、他の化合物と融合
しているもの、または(iv)リーダーもしくは分泌配
列、または成熟ポリペプチドの精製に使用される配列、
またはプロプロテイン配列といったような、付加的アミ
ノ酸が成熟ポリペプチドに融合しているものであり得
る。そのようなフラグメント、誘導体およびアナログ
は、本明細書中の教示から当業者の範囲内であると思わ
れる。
【0036】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドは、単離された形で提供されるのが好ましく、好ま
しくは、均一となるまで精製される。
【0037】「単離された」という用語は、物質がその
元の環境(例えば、それが天然に存在するなら、天然の
環境)から除去されていることを意味する。例えば、生
きている動物にある天然に存在するポリヌクレオチドま
たはポリペプチドは単離されていないが、天然の系にお
ける共存物質のいくつかまたは全てから分離された同じ
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されてい
る。そのようなポリヌクレオチドはベクターの部分とな
り得、および/またはそのようなポリヌクレオチドまた
はポリペプチドは組成物の部分となり得、またそのよう
なベクターまたは組成物はその天然の環境の部分ではな
いという点で、なお単離されている。
【0038】本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド
が含まれるベクター、本発明のベクターで遺伝的に操作
された宿主細胞、および本発明のポリペプチドの組換え
技術による製造にも関する。
【0039】宿主細胞は、例えば、クローニングベクタ
ーまたは発現ベクターであり得る本発明のベクターで遺
伝的に操作される(トランスデュースされ、またはトラ
ンスフォームされ、またはトランスフェクトされる)。
該ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子、フ
ァージ等の形であり得る。操作された宿主細胞は、プロ
モーターを活性化し、トランスフォーマントを選択し、
またはCkβ−11またはCkα−1遺伝子を増幅するの
に適するよう改変された従来の栄養培地で培養すること
ができる。温度、pH等といったような培養条件は、発
現用に選択された宿主細胞で先に使用した培養条件であ
って、当業者に明らかであろう。
【0040】本発明のポリヌクレオチドは、ペプチドを
組換え技術により製造するのに使用することができる。
従って、例えば、該ポリヌクレオチドを、ポリペプチド
を発現するための様々な発現ベクターのいずれか1つに
含ませることができる。そのようなベクターには、染色
体、非染色体および合成DNA配列、例えば、SV40
の誘導体;細菌プラスミド;ファージDNA;バキュロ
ウイルス;酵母プラスミド;プラスミドとファージDN
Aとの組合せから得られるベクター;ワクシニア、アデ
ノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病といったような
ウイルスDNAが含まれる。しかし、他のいずれのベク
ターも、それが宿主中で複製可能であって、生存可能で
ある限り、使用することができる。
【0041】適当なDNA配列を様々な方法によりベク
ターに挿入することができる。一般には、DNA配列を
当業界で既知の方法により適当な制限エンドヌクレアー
ゼ部位に挿入する。そのような方法および他の方法は、
当業者の範囲内であると思われる。
【0042】発現ベクターのDNA配列を、適当な発現
制御配列(プロモーター)に作動可能に結合し、mRNA
合成を行わせる。そのようなプロモーターの代表例とし
て、以下のものが挙げられる:LTRまたはSV40プ
ロモーター、E.coli. lacまたはtrp、ファージラムダ
プロモーター、および原核もしくは真核細胞または
それらのウイルスでの遺伝子の発現を制御することが知
られている他のプロモーター。発現ベクターはまた、翻
訳開始のためのリボソーム結合部位および転写終結区も
含む。該ベクターはまた、発現を増幅するのに適当な配
列も含み得る。
【0043】さらに、発現ベクターは、真核細胞培養の
場合にはジヒドロフォレートレダクターゼまたはネオマ
イシン耐性といったような、またはE.coliではテトラ
サイクリンまたはアンピシリン耐性といったような、ト
ランスフォームされた宿主細胞の選択のための表現型特
性を与えるために、1つまたはそれ以上の選択可能なマ
ーカー遺伝子を含むのが好ましい。
【0044】上記のような適当なDNA配列、さらには
また、適当なプロモーターまたは制御配列を含むベクタ
ーを、適当な宿主をトランスフォームするために使用し
て、その宿主がタンパク質を発現するのを可能にするこ
とができる。
【0045】適当な宿主の代表例として、以下のものが
挙げられる:E.coli、Streptomyces、Salmonella ty
phimuriumといったような細菌細胞;酵母のような真菌
細胞;Drosophila S2およびSpodoptera Sf9とい
ったような昆虫細胞;CHO、COSまたはBowesメラ
ノーマといったような動物細胞;アデノウイルス;植物
細胞等。適当な宿主の選択は、本明細書中の教示から当
業者の範囲内であると思われる。
【0046】とりわけ、本発明にはまた、先に広く記載
した配列を1つまたはそれ以上含んでなる組換え構築物
も含まれる。その構築物は、本発明の配列が順または逆
方向で挿入されている、プラスミドまたはウイルスベク
ターといったようなベクターを含んでなる。この実施態
様の好ましい態様では、該構築物はさらに、例えば、該
配列に作動可能に結合したプロモーターを含め、制御配
列を含んでなる。適当なベクターおよびプロモーターが
多数、当業者に知られていて、市販されている。次のベ
クターを例として挙げる。細菌用: pQE70、pQE
60、pQE−9(Qiagen)、pBS、pD10、ファージ
スクリプト(phagescript)、psiX174、pBluescript
SK、pBSKS、pNH8A、pNH16a、pNH18
A、pNH46A(Stratagene);pTRC99a、pKK
223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT
5(Pharmacia)。真核生物用: pWLNEO、pSV2
CAT、pOG44、pXT1、pSG(Stratagene)、p
SVK3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia)。
しかし、他のいずれのプラスミドまたはベクターも、そ
れらが宿主中で複製可能であって、生存可能である限
り、使用することができる。
【0047】プロモーター領域は、CAT(クロラムフ
ェニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたは選択マ
ーカーを有する他のベクターを用いて、いずれかの所望
の遺伝子から選択することができる。2つの適当なベク
ターは、PKK232−8およびPCM7である。個々
に名付けられた細菌プロモーターには、lacI、lacZ、
T3、T7、gpt、ラムダP、Pおよびtrpが含まれ
る。真核プロモーターには、CMV即時初期(immediate
early)、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期S
V40、レトロウイルス由来のLTR、およびマウスの
メタロチオネイン−Iが含まれる。適当なベクターおよ
びプロモーターの選択は、十分、当業者のレベルの範囲
内である。
【0048】さらなる態様では、本発明は、上記の構築
物を含む宿主細胞に関する。その宿主細胞は、哺乳動物
細胞のような高等真核細胞、酵母細胞のような低等真核
細胞であり得、または該宿主細胞は、細菌細胞のような
原核細胞であり得る。構築物の宿主細胞への導入は、リ
ン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキ
ストラン媒介トランスフェクションまたはエレクトロポ
レーションにより行うことができる。(Davis,L.、Di
bner,M.、Battey,L.、Basic Methods inMolecula
r Biology(1986))。
【0049】宿主細胞中の構築物を通常の方法で使用し
て、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を製造す
ることができる。あるいはまた、本発明のポリペプチド
は、従来のペプチド合成装置により合成的に製造するこ
とができる。
【0050】成熟タンパク質は、適当なプロモーターの
制御下、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中
で発現させることができる。そのようなタンパク質を、
本発明のDNA構築物から得られるRNAを用いて製造
するために、無細胞翻訳系もまた使用することができ
る。原核および真核宿主で使用するのに適当なクローニ
ングおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual, 第2版、Cold S
pring Harbor、ニューヨーク、(1989)により記載
されており、この開示は、本明細書の一部を構成する。
【0051】本発明のポリペプチドをコードするDNA
の高等真核生物による転写は、エンハンサー配列をベク
ターに挿入することにより増加する。エンハンサーは、
プロモーターに作用してその転写を増加させる、通常、
約10〜300bpの、DNAのシス作用性要素である。
例には、bp 100〜270の、複製開始点の後期側に
あるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期
プロモーターエンハンサー、複製開始点の後期側にある
ポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハ
ンサーが含まれる。
【0052】通例、組換え発現ベクターには、複製開始
点、および宿主細胞のトランスフォーメーションを可能
にする選択可能なマーカー、例えば、E.coliのアンピ
シリン耐性遺伝子並びにS.cerevisiae TRP1遺伝
子、および下流の構造配列の転写を行わせるために高度
に発現される遺伝子から得られるプロモーターが含まれ
るであろう。そのようなプロモーターは、とりわけ、3
−ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)のような解糖系
酵素、α因子、酸性ホスファターゼ、または熱ショック
タンパク質をコードするオペロンから得ることができ
る。ヘテロロガス構造配列は、翻訳開始および終結配
列、また好ましくは、翻訳されたタンパク質の細胞周辺
腔または細胞外媒体への分泌を行わせることができるリ
ーダー配列と共に、適当な相(phase)で構築される。場
合により、そのヘテロロガス配列は、所望の特性、例え
ば、発現された組換え生成物の安定化または精製の簡易
化を与えるN−末端同定ペプチドが含まれる融合タンパ
ク質をコードすることができる。
【0053】細菌で使用するのに有用な発現ベクター
は、所望のタンパク質をコードする構造DNA配列を、
適当な翻訳開始および終結シグナルと共に、機能的なプ
ロモーターを有する作動可能なリーディング相に挿入す
ることにより構築される。そのベクターは、ベクターの
維持を確実なものとするために、また所望により、宿主
内での増幅を与えるために、1つまたはそれ以上の表現
型の選択可能なマーカーおよび複製開始点を含んでなる
であろう。トランスフォーメーションに適当な原核宿主
には、E.coli、Bacillus subtilis、Salmonella typ
himurium、およびPseudomonas属、Streptomyces属、
並びにStaphylococcus属の範囲内の様々な種が含まれ
るが、他のものもまた、選択物質として使用することが
できる。
【0054】代表的であるが、非限定的な例として、細
菌で使用するのに有用なベクターは、周知のクローニン
グベクター pBR322(ATCC 37017)の遺伝
要素を含んでなる市販のプラスミドから得られる、選択
可能なマーカーおよび細菌の複製開始点を含んでなり得
る。そのような市販のベクターには、例えば、pKK2
23−3(Pharmacia Fine Chemicals、Uppsala、ス
ウェーデン)およびpGEM1(Promega Biotec、Madi
son、WI、米国)が含まれる。これらのpBR322「骨
核」部分を適当なプロモーターおよび発現されるべき構
造配列と組み合わせる。
【0055】適当な宿主株をトランスフォーメーション
して、その宿主株を適当な細胞密度まで増殖させた後、
選択されたプロモーターを適当な方法(例えば、温度シ
フトまたは化学誘導)により誘導して、細胞をさらなる
期間培養する。
【0056】細胞を、一般的には、遠心分離により収集
し、物理的または化学的方法により破壊して、その結果
得られた粗製の抽出物を更なる精製のために保有する。
【0057】タンパク質の発現に使用される微生物細胞
は、凍結−解凍サイクル、音波処理、機械的破壊、また
は細胞溶解剤の使用を含め、いずれの従来法によっても
破壊でき、そのような方法は、当業者に周知である。
【0058】組換えタンパク質を発現させるために、様
々な哺乳動物細胞培養系もまた使用することができる。
哺乳動物発現系の例には、Gluzman、Cell、23:1
75(1981)により記載されている、サルの腎臓線
維芽細胞のCOS−7系、および適合可能なベクターを
発現させることができる他の細胞系、例えば、C12
7、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞系が含ま
れる。哺乳動物発現ベクターは、複製開始点、適当なプ
ロモーターおよびエンハンサー、またいずれかの必要な
リボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライス
ドナーおよびアクセプター部位、転写終結配列、および
5'に隣接する非転写配列もまた含んでなるであろう。
SV40のスプライシングから得られるDNA配列、お
よびポリアデニル化部位を使用して、必要とされる非転
写遺伝要素を与えることができる。
【0059】該ポリペプチドは、硫酸アンモニウムまた
はエタノール沈降、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交
換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラ
フィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフィニ
ティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトク
ロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィー
が含まれる方法により、組換え細胞培養物から回収し
て、精製することができる。必要に応じて、タンパク質
の再生工程を、成熟タンパク質の立体配置を完成するの
に使用することができる。最後に、高性能液体クロマト
グラフィー(HPLC)を最終精製工程に使用することが
できる。
【0060】本発明のポリペプチドは、天然に精製され
た産物、もしくは化学合成法の産物であり得るか、また
は原核もしくは真核宿主から(例えば、培養物中の細
菌、酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞によっ
て)組換え技術により製造することができる。組換え製
造方法で使用する宿主により、本発明のポリペプチド
は、グリコシル化され得るか、またはグルコシル化され
得ない。本発明のポリペプチドにはまた、最初のメチオ
ニンアミノ酸残基が含まれ得る。
【0061】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、ヒト疾患に対する処置および診断の発見のため
の研究試薬および物質として使用することができる。
【0062】ヒトケモカインポリペプチドは、癌の化学
療法の間の、また白血病に対する補助的保護処置とし
て、骨髄幹細胞のコロニー形成を阻害するために使用す
ることができる。
【0063】該ヒトケモカインポリペプチドはまた、ケ
ラチノサイトの過増殖により特徴付けられる乾癬の処置
として、表皮ケラチノサイト増殖を阻害するために使用
することもできる。
【0064】該ヒトケモカインポリペプチドはまた、宿
主防御細胞、例えば、細胞障害性T細胞およびマクロフ
ァージの侵入および活性化を刺激することにより、また
腫瘍の脈管形成を阻害することにより、固形腫瘍を処置
するために使用することもできる。それらはまた、耐性
の慢性および急性感染、例えば、殺菌性白血球の誘引お
よび活性化によるミコバクテリア感染に対する宿主防御
を高めるために使用することもできる。
【0065】該ヒトケモカインポリペプチドはまた、T
細胞により媒介される自己免疫疾患およびリンパ性白血
病の処置のためのIL−2生合成の阻害により、T細胞
増殖を阻害するために使用することもできる。
【0066】Ckβ−11およびCkα−1はまた、デブ
リ(debris)をクリアリングする、また結合組織を促進す
る炎症性細胞の漸増によって、また過剰のTGFβによ
り媒介される線維症の制御によっても、創傷治癒を刺激
するために使用することもできる。これと同じ方法で、
Ckβ−11およびCkα−1をまた、肝硬変、変形性関
節症および肺線維症が含まれる、他の線維症障害を処置
するために使用することもできる。
【0067】該ヒトケモカインポリペプチドはまた、住
血吸虫症、旋毛虫症および回虫症でのように、組織に侵
入する寄生生物の幼虫を殺すという、特徴のある機能を
有する好酸球の存在も増加させる。
【0068】それらはまた、様々な造血始原細胞の活性
化および分化を調節することにより、造血を調節するた
めに、例えば、化学療法後に成熟白血球を骨髄から放出
させるために使用することもできる。
【0069】該ポリヌクレオチド、およびそのようなポ
リヌクレオチドによりコードされるポリペプチドはま
た、科学的研究、DNAの合成、およびDNAベクター
の製造に関係があるインビトロにおける目的に、またヒ
ト疾患の処置に対する治療および診断を設計するために
利用することもできる。
【0070】完全な長さのCkβ−11またはCkα−1
遺伝子のフラグメントは、完全な長さの遺伝子を単離す
るために、また該遺伝子に対する高い配列類似性、また
は類似の生物学的活性を有する他の遺伝子を単離するた
めに、cDNAライブラリーに対するハイブリダイゼー
ションプローブとして使用することができる。この種類
のプローブは、通例、少なくとも20塩基を有する。好
ましくは、しかし、該プローブは、少なくとも塩基を有
しており、また通例、50塩基を越えないが、それら
は、より多数の塩基を有していてもよい。該プローブは
また、完全な長さの転写物、およびゲノムクローン、ま
たは調節並びにプロモーター領域、エキソン、およびイ
ントロンが含まれる、完全な遺伝子を含むクローンに対
応するcDNAクローンを同定するのに使用することも
できる。スクリーニングの例は、既知のDNA配列を使
用してオリゴヌクレオチドプローブを合成することによ
り、遺伝子のコード領域を単離することを含んでなる。
本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識化オ
リゴヌクレオチドを、ヒトのcDNA、ゲノムDNAま
たはmRNAのライブラリーをスクリーニングするため
に使用して、ライブラリーのどのメンバーにプローブが
ハイブリダイズするかを決定する。
【0071】本発明はまた、Ckβ−11またはCkα−
1核酸配列における変異の存在に関係がある疾患、また
は疾患に対する感受性を検出するための診断アッセイの
一部としての、Ckβ−11またはCkα−1遺伝子の使
用にも関する。そのような疾患、例えば、腫瘍および癌
は、ヒトケモカインポリペプチドの発現不足に関係があ
る。
【0072】Ckβ−11またはCkα−1遺伝子におい
て変異が起こっている個体は、様々な技術により、DN
Aレベルで検出することができる。診断用の核酸は、患
者の細胞から、例えば、血液、尿、唾液、組織生検およ
び剖検材料から得ることができる。ゲノムDNAは、検
出のために直接使用することができ、または分析前にP
CR(Saikiら、Nature、324:163−166(1
986))を利用することにより、酵素的に増幅するこ
とができる。RNAまたはcDNAもまた、同じ目的に
使用することができる。例としては、Ckβ−11また
はCkα−1をコードする核酸に相補的なPCRプライ
マーを使用して、Ckβ−11またはCkα−1変異を同
定して分析することができる。例えば、欠失および挿入
は、正常な遺伝子型と比較しての増幅産物のサイズにお
ける変化により検出することができる。点変異は、増幅
されたDNAが、放射能標識化Ckβ−11またはCkα
−1のRNA、あるいはまた、放射能標識化Ckβ−1
1またはCkα−1のアンチセンスDNA配列にハイブ
リダイズすることにより同定することができる。完全に
対合している配列は、RNアーゼ A 消化により、また
は融解温度の相違により、対合していない複式物(duple
xes)と区別することができる。
【0073】DNA配列の相違に基づいた遺伝試験は、
変性剤を含む、または含まないゲルでのDNAフラグメ
ントの電気泳動移動度における変化の検出により成し遂
げることができる。小さな配列の欠失および挿入は、高
分解能ゲル電気泳動により視覚化することができる。D
NAフラグメントの様々な配列は、ホルムアミジングラ
ジエントゲルを変性することで区別することができ、こ
こでは、様々なDNAフラグメントの移動度が、それら
の特異的な融解または部分的な融解温度により、ゲルに
おける様々な位置で遅延される(例えば、Myersら、Sc
ience、230:1242(1985)を参照)。
【0074】特定の位置での配列変化もまた、RNアー
ゼおよびS1保護といったようなヌクレアーゼ保護アッ
セイ、または化学切断法により示すことができる(例え
ば、Cottonら、PNAS、USA、85:4397−
4401(1985))。従って、特異的なDNA配列
の検出は、ゲノムDNAのハイブリダイゼーション、R
Nアーゼ保護、化学切断、直接DNA配列決定、または
制限酵素の使用(例えば、制限酵素断片長多型(RFL
P))、およびサザンブロッティングといったような方
法により成し遂げることができる。
【0075】さらに従来的なゲル電気泳動およびDNA
配列決定に加えて、変異はまた、insitu 分析により検
出することもできる。
【0076】本発明はまた、正常な対照の組織試料と比
較しての該タンパク質の過剰発現により、疾患、または
疾患に対する感受性、例えば、腫瘍の存在を検出するこ
とができることから、様々な組織におけるCkβ−11
またはCkα−1タンパク質レベルの変化を検出するた
めの診断アッセイにも関する。宿主から得られた試料中
のCkβ−11またはCkα−1タンパク質レベルを検出
するために利用されるアッセイは当業者に周知であっ
て、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウェス
タンブロット分析、ELISAアッセイ、および「サン
ドイッチ」アッセイが含まれる。ELISAアッセイ
(Coliganら、Current Protocols in Immunology、
1(2)、第6章、(1991))は、まず最初に、Ck
β−11またはCkα−1抗原に特異的な抗体、好まし
くはモノクローナル抗体を調製することを含んでなる。
さらに、リポーター抗体を、そのモノクローナル抗体に
対して調製する。そのリポーター抗体に、放射能、蛍
光、または本実施例では、ワサビペルオキシダーゼ酵素
といったような、検出可能な試薬を結合させる。試料を
宿主から取り除いて、試料中のタンパク質を結合する固
形保持体、例えば、ポリスチレン皿の上でインキュベー
トする。次いで、BSAのような、非特異的なタンパク
質と共にインキュベートすることにより、その皿の上の
空いているタンパク質結合部位を全て覆う。次に、モノ
クローナル抗体を皿においてインキュベートするが、そ
の間に、そのモノクローナル抗体は、ポリスチレン皿に
結合した全てのCkβ−11またはCkα−1タンパク質
に結合する。結合しなかったモノクローナル抗体を全
て、緩衝液で洗い流す。ワサビペルオキシダーゼに結合
したリポーター抗体を直ちに皿に置くと、リポーター抗
体の、Ckβ−11またはCkα−1に結合した全てのモ
ノクローナル抗体への結合が起こる。次いで、結合しな
かったリポーター抗体を洗い流す。次いで、ペルオキシ
ダーゼ基質を皿に加えて、一定時間に発生した色の量
は、標準曲線に対して比較する場合、患者の試料の一定
体積中に存在するCkβ−11またはCkα−1タンパク
質の量の測定値である。
【0077】競合アッセイを利用することができ、ここ
では、Ckβ−11またはCkα−1に特異的な抗体を固
形保持体に結合させて、標識化Ckβ−11またはCkα
−1および宿主から得られた試料を固形保持体上に通過
させて、例えば、液体シンチレーションクロマトグラフ
ィーにより検出される標識の量を、試料中のCkβ−1
1またはCkα−1の量に関連づけることができる。
【0078】「サンドイッチ」アッセイは、ELISA
アッセイに似ている。「サンドイッチ」アッセイでは、
Ckβ−11またはCkα−1を固形保持体上に通過させ
て、固形保持体に結合した抗体に結合させる。次いで、
第二抗体をCkβ−11またはCkα−1に結合させる。
標識化され、また第二抗体に特異的な第三抗体を固形保
持体上に通過させて、第二抗体に結合させた後、量を定
量することができる。
【0079】本発明は、ヒトケモカインポリペプチドに
対する受容体の同定方法を提供する。該受容体をコード
する遺伝子は、当業者に知られている多数の方法、例え
ば、リガンドパンニングおよびFACS選別により同定
することができる(Coliganら、Current Protocols i
n Immun.、1(2)、第5章、(1991))。好まし
くは、発現クローニングを使用し、ここでは、ポリアデ
ニル化RNAを該ポリペプチドに応答する細胞から調製
して、このRNAから作られるcDNAライブラリーを
プールに分けて、COS細胞または該ポリペプチドに応
答しない他の細胞をトランスフェクトするために使用す
る。ガラススライド上で増殖させた、トランスフェクト
された細胞を、標識化ポリペプチドにさらす。該ポリペ
プチドは、ヨウ素化または部位特異的プロテインキナー
ゼに対する認識部位の包含を含め、様々な方法により標
識化することができる。固定およびインキュベーション
に続いて、そのスライドをオートラジオグラフ分析にか
ける。陽性のプールを同定して、サブプールを調製し、
反復サブプーリングおよび再スクリーニング方法を利用
して、再びトランスフェクトし、最終的には、推定され
る受容体をコードする単一クローンを得る。
【0080】受容体を同定するための他の方法として、
標識化ポリペプチドを細胞膜と光親和性により結合させ
るか、または受容体分子を発現する調製物を抽出するこ
とができる。橋かけ(cross-linked)物質をPAGE分析
により分けて、X線フィルムにさらす。該ポリペプチド
の受容体を含む標識化複合体を切除し、ペプチドフラグ
メントに分けて、タンパク質ミクロ配列決定にかけるこ
とができる。ミクロ配列決定から得られるアミノ酸配列
を使用して、一組の縮重オリゴヌクレオチドプローブを
設計し、cDNAライブラリーをスクリーニングして、
推定される受容体をコードする遺伝子が同定されるであ
ろう。
【0081】本発明は、本発明のヒトケモカインポリペ
プチドに対するアゴニストおよびアンタゴニストを同定
するために、化合物をスクリーニングする方法を提供す
る。アゴニストは、該ポリペプチドと同様の生物学的機
能を有する化合物であるが、アンタゴニストは、そのよ
うな機能をブロックする。本発明のポリペプチドのいず
れかにより化学誘引される細胞を、細胞を通すのに十分
な直径(約5μm)の細孔を有するフィルターの上部に置
くことにより、走化性をアッセイすることができる。可
能性のあるアゴニストの溶液を、上方のコンパートメン
ト(compartment)に適当な対照媒体の入ったチャンバー
の底部に置くことから、アゴニストの濃度グラジエント
を、時間中に多孔膜の中へ、または多孔膜を通って移動
する細胞を計数することにより測定する。
【0082】アンタゴニストに関してアッセイする場
合、本発明のヒトケモカインポリペプチドをチャンバー
の底部に置いて、可能性のあるアンタゴニストを加え
て、その細胞の走化性が妨げられるかどうかを測定す
る。
【0083】あるいはまた、化合物の存在下、該ポリペ
プチドの受容体を発現する哺乳動物細胞または膜調製物
を標識化ヒトケモカインポリペプチド、例えば、放射能
と共にインキュベートする。次いで、この相互反応をブ
ロックする化合物の能力を測定することができる。この
方法でアゴニストに関してアッセイする場合、ヒトケモ
カインポリペプチドは存在せず、また受容体と相互作用
するアゴニスト自体の能力を測定することができる。
【0084】可能性のあるCkβ−11およびCkα−1
アンタゴニストの例には、抗体、また幾つかの場合に
は、ポリペプチドに結合するオリゴヌクレオチドが含ま
れる。可能性のあるアンタゴニストの別の例は、ポリペ
プチドの負の(negative)優性突然変異体である。負の優
性突然変異体は、野生型のポリペプチドの受容体に結合
するが、生物学的活性を保有していないポリペプチドで
ある。
【0085】アンチセンス技術を利用して製造されたア
ンチセンス構築物もまた、可能性のあるアンタゴニスト
である。アンチセンス技術を利用して、三重らせん形成
またはアンチセンスDNAもしくはRNAによって遺伝
子発現を制御することができ、この方法は両方とも、ポ
リヌクレオチドのDNAまたはRNAへの結合に基づ
く。例えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードする、
ポリヌクレオチド配列の5'コード部分を使用して、長
さ約10〜40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌク
レオチドを設計する。DNAオリゴヌクレオチドを、転
写に関与する遺伝子領域に対して相補的であるよう設計
し(三重らせん−Leeら、Nucl.Acids Res.、6:3
073(1979);Cooneyら、Science、241:
456(1988);およびDervanら、Science、2
51:1360(1991)を参照)、そのことによっ
て、転写およびヒトケモカインポリペプチドの産生を妨
げる。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、イン
ビボにおいてmRNAにハイブリダイズして、mRNA分
子のポリペプチドへの翻訳をブロックする(アンチセン
ス−Okano、J.Neurochem.、56:560(199
1);Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibi
tors of Gene Expression、CRC Press、BocaRa
ton、FL(1988))。上記のオリゴヌクレオチドを
また、細胞に送り込むことから、アンチセンスRNAま
たはDNAをインビボにおいて発現させて、ヒトケモカ
インポリペプチドの産生を阻害することができる。
【0086】別の可能性のあるヒトケモカインアンタゴ
ニストは、生物学的機能を失ってしまってはいるが、そ
れにもかかわらず、ポリペプチドの受容体を認識して結
合し、それによって、その受容体を有効にブロックする
ポリペプチドの、自然に、または合成的に修飾されたア
ナログである、ポリペプチドのペプチド誘導体である。
ペプチド誘導体の例には、これらに限定されるものでは
ないが、小さなペプチドまたはペプチド様分子が含まれ
る。
【0087】該アンタゴニストは、ある自己免疫疾患お
よび慢性の炎症性疾患および感染症において、マクロフ
ァージ並びにそれらの前駆体の、および好中球、好塩基
球、Bリンパ球並びに幾つかのT細胞サブセット、例え
ば、活性化並びにCD8細胞障害性T細胞、および天然
のキラー細胞の走化性並びに活性化を阻害するために使
用することができる。自己免疫疾患の例には、多発性硬
化症、およびインスリン依存性糖尿病が含まれる。
【0088】該アンタゴニストはまた、単核食細胞の漸
増および活性化を妨げることにより、珪肺症、サルコイ
ドーシス、特発性肺線維症が含まれる感染症を処置する
ために使用することもできる。それらはまた、好酸球産
生および移動を妨げることにより、特発性過エオシン好
性症候群を処置するために使用することもできる。内毒
素性ショックもまた、マクロファージの移動および本発
明のヒトケモカインポリペプチドの産生を妨げることに
より、該アンタゴニストによって処置することができ
る。
【0089】該アンタゴニストはまた、動脈壁における
単球浸潤を妨げることにより、アテローム性動脈硬化症
を処置するために使用することもできる。
【0090】該アンタゴニストはまた、ケモカインによ
り誘発されるマスト細胞並びに好塩基球の脱顆粒、およ
びヒスタミンの放出を阻害することにより、ヒスタミン
により媒介されるアレルギー反応、および後期(late ph
ase)アレルギー反応、慢性じんま疹、並びにアトピー性
皮膚炎が含まれる免疫学的障害を処置するために使用す
ることもできる。アレルギー性喘息、鼻炎、および湿疹
といったような、IgEにより媒介されるアレルギー反
応もまた処置することができる。
【0091】該アンタゴニストはまた、単球の創傷領域
への誘引を妨げることにより、慢性および急性の炎症を
処置するために使用することもできる。それらはまた、
慢性および急性の炎症性肺疾患が、肺における単核食細
胞の腐骨形成と関連があることから、正常な肺のマクロ
ファージ数を調節するために使用することもできる。
【0092】アンタゴニストはまた、患者の関節におい
て単球の滑液中への誘引を妨げることにより、慢性関節
リウマチを処置するために使用することもできる。単球
の流入および活性化は、変性および炎症性関節炎の両方
の病因において重要な役割を担う。
【0093】該アンタゴニストはまた、他の炎症性サイ
トカインの生合成を妨げる、主としてIL−1およびT
NFが原因となる有害なカスケードを妨げるために使用
することもできる。この方法では、該アンタゴニストは
また、炎症を妨げるために使用することもできる。該ア
ンタゴニストはまた、ケモカインにより誘発される、プ
ロスタグランジンとは無関係の発熱を阻止するために使
用することもできる。
【0094】該アンタゴニストはまた、骨髄不全の病
症、例えば、再生不良性貧血および脊髄形成異常症候群
を処置するために使用することもできる。
【0095】該アンタゴニストはまた、肺における好酸
球蓄積を妨げることにより、喘息およびアレルギーを処
置するために使用することもできる。該アンタゴニスト
はまた、喘息肺の顕著な特徴である上皮下基底膜線維症
を処置するために使用することもできる。
【0096】該アンタゴニストはまた、薬学上許容され
得る担体、例えば、以下に記載するような担体と共に、
組成物中で使用することもできる。
【0097】該ヒトケモカインポリペプチドおよびアゴ
ニストおよびアンタゴニストは、適当な薬学的担体と組
み合わせて使用することができる。そのような組成物
は、治療上有効な量のポリペプチド、および薬学上許容
され得る担体または賦形剤を含んでなる。そのような担
体には、これに限定されるものではないが、生理食塩
水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グリセロ
ール、エタノール、およびそれらの組み合わせが含まれ
る。その製剤は、投与方法に適合すべきである。
【0098】本発明はまた、本発明の医薬組成物の成分
を1つまたはそれ以上充填した、1つまたはそれ以上の
容器を含んでなる医薬品パックまたはキットも提供す
る。そのような容器に関連して、薬学的または生物学的
製品の製造、使用または販売を規制する政府当局により
規定された形の通知を付してもよく、この通知は、ヒト
への投与のための製造、使用または販売の、該当局によ
る承認を表わす。さらに、該ポリペプチドおよびアゴニ
ストおよびアンタゴニストは、他の治療化合物と共に使
用することができる。
【0099】該医薬組成物は、局所、静脈内、腹腔内、
筋肉内、腫瘍内、皮下、鼻腔内または皮内経路といった
ような、便利な方法で投与することができる。該医薬組
成物は、具体的な徴候を処置および/または予防するの
に有効な量で投与される。一般に、該ポリペプチドは、
少なくとも約10μg/kg(体重)の量で投与され、最も
多くの場合、それらは、1日当り約8mg/kg(体重)を超
えない量で投与されるであろう。最も多くの場合、投与
経路および症状等を考慮に入れて、投薬量は、毎日約1
0μg/kg〜約1mg/kg(体重)である。
【0100】該ヒトケモカインポリペプチド、およびポ
リペプチドであるアゴニストまたはアンタゴニストは、
「遺伝子治療」と呼ばれることが多い、そのようなポリ
ペプチドのインビボにおける発現により、本発明に従っ
て使用することができる。
【0101】従って、例えば、患者由来の細胞を、エク
スビボにおいてポリペプチドをコードするポリヌクレオ
チド(DNAまたはRNA)で操作した後、操作した細胞
を該ペプチドで処置すべき患者に与える。そのような方
法は、当業界で周知である。例えば、本発明のポリペプ
チドをコードするRNAを含むレトロウイルス粒子の使
用によって、細胞を当業界で既知の方法により操作する
ことができる。
【0102】同様に、例えば、当業界で既知の方法によ
り、ポリペプチドのインビボにおける発現のために、細
胞をインビボにおいて操作することができる。当業界で
知られているように、細胞をインビボにおいて処理し
て、ポリペプチドをインビボにおいて発現させるため
に、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレ
トロウイルス粒子を製造するための産生細胞を患者に投
与することができる。そのような方法により本発明のポ
リペプチドを投与するためのこれらの方法および他の方
法は、本発明の教示から当業者に明らかであろう。例え
ば、細胞を操作するための発現ビヒクルは、レトロウイ
ルス以外のもの、例えば、適当な運搬ビヒクルと組み合
わせた後、細胞をインビボにおいて操作するために使用
することができるアデノウイルスであってもよい。
【0103】本発明の配列はまた、染色体同定にも有益
である。その配列を個々のヒト染色体上の特定の位置に
対して具体的に標的化して、ハイブリダイズさせること
ができる。そのうえ、現在、染色体上の特定の部位を同
定する必要がある。実際の配列データ(反復多型性)に基
づいた染色体マーキング試薬は、現在、染色体位置をマ
ークするのにはほとんど利用できない。本発明によるD
NAの染色体へのマッピングは、それらの配列を病気と
関連する遺伝子と関係づける重要な第一段階である。
【0104】簡単に言えば、cDNA由来のPCRプラ
イマー(好ましくは、15−25bp)を調製することによ
り、配列を染色体にマップすることができる。3'非翻
訳領域のコンピューター分析を使用して、ゲノムDNA
中の1つ以上のエクソンをスパン(span)しないプライマ
ーを迅速に選択することから、増幅過程を複雑なものと
する。次いで、これらのプライマーを、個々のヒト染色
体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに
使用する。プライマーに対応するヒト遺伝子を含む、そ
れらのハイブリッドのみが、増幅されたフラグメントを
与えるであろう。
【0105】体細胞ハイブリッドのPCRマッピング
は、特定のDNAを特定の染色体に帰属させるための迅
速な方法である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを
用いての本発明を利用して、サブローカリゼーション
は、具体的な染色体または大きいゲノムクローンのプー
ル由来のフラグメントのパネルを用いる類似の方法で達
成することができる。その染色体へマップするのに同様
に利用することができる他のマッピング方法には、in s
itu ハイブリダイゼーション、標識化フロー−ソーティ
ッド(flow−sorted)染色体を用いてのプレスクリーニン
グ、および染色体特異的cDNAライブラリーを構築す
るためのハイブリダイゼーションによるプレセレクショ
ンが含まれる。
【0106】cDNAクローンの、中期染色体スプレッ
ドへの蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FIS
H)を利用して、正確な染色体位置を一工程で与えるこ
とができる。この技術は、500または600塩基とい
う短いcDNAで利用することができる;しかし、それ
より大きいクローンは、簡単な検出に十分なシグナル強
度を有する独自の染色体位置へ結合する可能性が高い。
FISHは、ESTが得られるクローンの使用を必要と
し、また長ければ長いほどよい。例えば、2,000bp
が良好であり、4,000はより良好であって、4,00
0以上は、恐らく、良好な結果を妥当な時間割合で得る
のに必要ない。この技術の復習には、Vermaら、Human
Chromosomes:a Manual of Basic Techniques、P
ergamon Press、ニューヨーク(1988)を参照。
【0107】ある配列が正確な染色体位置に一度マップ
されると、染色体上の配列の物理的位置を遺伝マップデ
ータと関連付けることができる。そのようなデータは、
例えば、V.McKusick、Mendelian Inheritance in
Man(Johns Hopkins University Welch Medical
Libraryを介してオンラインで利用できる)に見い出さ
れる。次いで、同じ染色体領域にマップされている遺伝
子と疾患との間の関係を結合分析(物理的に隣接した遺
伝子の共遺伝(coinheritance))によって確認する。
【0108】次に、病気に冒された個体と冒されていな
い個体との間のcDNAまたはゲノム配列の相違を決定
する必要がある。変異が、冒された個体のいくつかまた
は全てにおいて認められるが、いずれの正常な個体にお
いても認められないなら、その変異は疾患の原因となる
ものであるらしい。
【0109】現在、物理的マッピングおよび遺伝的マッ
ピングの分析から、疾患と関連する染色体領域に正確に
局在化したcDNAは、50〜500の可能な原因とな
る遺伝子の1つとなり得るであろう。(これは、1メガ
ベースのマッピング分析および20kb当り1つの遺伝子
を仮定する)。
【0110】ポリペプチド、それらのフラグメントもし
くは他の誘導体、もしくはそれらのアナログ、またはそ
れらを発現する細胞を免疫原として使用して、それらに
対する抗体を製造することができる。これらの抗体は、
例えば、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であ
り得る。本発明にはまた、キメラ、単鎖、およびヒト化
抗体、さらにはまた、Fabフラグメント、またはFab発
現ライブラリーの生成物も含まれる。当業界で既知の様
々な方法を、そのような抗体およびフラグメントの製造
に使用することができる。
【0111】本発明の配列に対応するポリペプチドに対
して生成される抗体は、ポリペプチドを動物に直接注入
することにより、またはポリペプチドを動物、好ましく
はヒトでない動物に投与することにより得ることができ
る。次いで、そのようにして得られた抗体は、そのポリ
ペプチド自体に結合するであろう。この方法では、ポリ
ペプチドのフラグメントのみをコードする配列さえも、
完全な天然のポリペプチドを結合する抗体を製造するの
に使用することができる。次いで、そのような抗体を使
用して、そのポリペプチドを発現する組織からポリペプ
チドを単離することができる。
【0112】モノクローナル抗体を調製するには、連続
的な細胞系培養により産生される抗体を与える技術を全
て使用することができる。例には、ハイブリドーマ技術
(KohlerおよびMilstein、1975、Nature、25
6:495−497)、トリオーマ(trioma)技術、ヒト
B細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら、1983、Imm
unology Today 4:72)、およびヒトモノクローナル
抗体を製造するためのEBV−ハイブリドーマ技術(Co
leら、1985、Monoclonal Antibodies andCancer
Therapy、Alan R.Liss,Inc.、77−96頁にお
いて)が含まれる。
【0113】単鎖抗体の産生に関して記載されている技
術(米国特許第4,946,778号)は、本発明の免疫原
性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を製造するのに適
合し得る。それにまた、トランスジェニックマウスを使
用して、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対するヒ
ト化抗体を発現させることができる。
【0114】本発明をさらに、次の実施例に関して記載
する;しかし、本発明は、そのような実施例に限定され
ないことを理解すべきである。部または量は全て、特に
ことわらない限り、重量単位である。次の実施例の理解
を容易にするために、幾つかの頻繁に出てくる方法およ
び/または用語を記載する。
【0115】「プラスミド」は、前置きする小文字のp
および/または続けて大文字および/または数字により
示す。本明細書中の出発プラスミドは、市販されてい
て、限定されない基盤の下に公に入手可能であるか、ま
たは公開された方法により入手可能なプラスミドから構
築できる。さらに、記載したプラスミドと同等のプラス
ミドは、当業界で既知であって、当業者に明らかであろ
う。
【0116】DNAの「消化」は、DNAのある配列に
のみ作用する制限酵素でDNAを触媒切断することを示
す。本明細書中で使用する様々な制限酵素は市販されて
おり、それらの反応条件、補因子および他の必要条件
は、当業者に知られているように使用した。分析目的に
は、一般的に、緩衝溶液約20μl中、1μgのプラスミ
ドまたはDNAフラグメントを約2単位の酵素と共に使
用する。プラスミド構築のためのDNAフラグメントを
単離する目的には、一般的に、より多量の体積中、DN
A5〜50μgを20〜250単位の酵素で消化する。
特定の制限酵素に適当な緩衝液および基質量は、製造者
により指定されている。37℃で約1時間のインキュベ
ーション時間が通常利用されるが、供給者の指示に従っ
て変えることができる。消化後、その反応物をポリアク
リルアミドゲルで直接電気泳動して、所望のフラグメン
トを単離する。切断したフラグメントのサイズ分離は、
Goeddel,Dら、Nucleic Acids Res.、8:4057
(1980)により記載されている8% ポリアクリル
アミドゲルを用いて行う。
【0117】「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成
することができる、一本鎖ポリデオキシヌクレオチド、
または2つの相補的ポリヌクレオチド鎖を示す。そのよ
うな合成オリゴヌクレオチドは5'ホスフェートを有さ
ないことから、キナーゼの存在下、ATPでホスフェー
トを加えることなしには、別のオリゴヌクレオチドにラ
イゲートしないであろう。合成オリゴヌクレオチドは、
脱リン酸化されていないフラグメントにライゲートする
であろう。
【0118】「ライゲーション」は、2つの二本鎖核酸
フラグメントの間にホスホジエステル結合を形成する過
程をいう(Maniatis,T.ら、同上、146頁)。特にこ
とわらない限り、ライゲーションは、ライゲートさせる
べきDNAフラグメントのほぼ等モル量の0.5μg当り
10単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)と共に、
既知の緩衝液および条件を用いて成し遂げることができ
る。
【0119】特にことわらない限り、トランスフォーメ
ーションは、Graham,F.およびVan der Eb,A.、Vi
rology、52:456−457(1973)の方法に記
載されているようにして行った。
【0120】
【実施例】
【0121】実施例 1 Ckβ−11の細菌発現および精製 最初に、Ckβ−11をコードするDNA配列、ATC
C第75948号を、プロセシングされたCkβ−11
核酸配列の5'および3'末端配列(推定されるシグナル
ペプチド配列なし)に対応するPCRオリゴヌクレオチ
ドプライマーを利用して増幅する。Ckβ−11遺伝子
に対応する付加的ヌクレオチドを各々、5'および3'末
端配列に付加する。5'オリゴヌクレオチドプライマー
は、配列:5' CCCGCATGCC AACTCTGAGT GGCACCA 3'を有
し、SphI制限酵素部位(肉太の活字)、続いて、成熟タ
ンパク質をコードする配列の第2ヌクレオチドから始ま
る18ヌクレオチドのCkβ−11コード配列(下線を引
いた活字)を含む。ATGコドンは、SphI部位に含ま
れる。ATGに続く次のコドンでは、1つ目の塩基がS
phI部位に由来し、また残りの2つの塩基は、推定され
る成熟タンパク質の最初のコドン(残基18)の2つ目お
よび3つ目の塩基に対応する。3'配列:5' CCCGGATCCC
AATGCTTGAC TCGGACT 3'は、BamH1部位に対する相補
的配列(肉太の活字)、続いて、終止コドンより前に、1
8ヌクレオチドの遺伝子特異的配列を含む。その制限酵
素部位は、細菌発現ベクター pQE−9(Qiagen,Inc.
Chatsworth、CA)上の制限酵素部位に対応する。pQ
E−9は、抗生物質耐性(Amp)、細菌の複製開始点(o
ri)、IPTG−調節可能なプロモーターオペレーター
(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6−Hisタグ
および制限酵素部位をコードする。次いで、pQE−9
をSphIおよびBamH1で消化する。増幅された配列を
pQE−9にライゲートして、ヒスチジンタグおよびR
BSをコードする配列と共に枠内に挿入する。次いで、
そのライゲーション混合物を使用して、Sambrook,J.
ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、
Cold Spring Laboratory Press(1989)に記載
されている手順により、E.coli.株 M15/rep4(Qi
agen,Inc.)をトランスフォームする。M15/rep4は
プラスミドpREP4の多重コピーを含み、これは、lac
Iリプレッサーを発現して、またカナマイシン耐性(Ka
n)も与える。トランスフォーマントを、それらがLB
プレートで増殖する能力により同定して、アンピシリン
/カナマイシン耐性コロニーを選択する。プラスミドD
NAを単離して、制限分析により確認する。所望の構築
物を含むコロニーを、Amp(100ug/ml)とKan(25u
g/ml)の両方を補ったLB培地中での液体培養で一晩増
殖させる(O/N)。そのO/N培養物を使用して、大き
な培養系に1:100〜1:250の割合で播種する。
細胞が、0.4〜0.6の光学密度600(O.D.600)
まで増殖する。次いで、IPTG(「イソプロピル−B
−D−チオガラクトピラノシド」)を、最終濃度が1mM
となるまで加える。IPTGは、lacIリプレッサーを
不活性化することにより、P/Oのクリアリングを誘導
し、遺伝子発現を増加させる。細胞をさらに3〜4時間
増殖させる。次いで、細胞を遠心分離により収集する。
細胞ペレットをカオトロピック剤である6モルのグアニ
ジンHCl pH 5.0中で可溶化する。清澄後、この溶
液から、6−ヒスチジンタグを含むタンパク質による強
固な結合を可能にする条件下、ニッケル−キレートカラ
ムでのクロマトグラフィーにより、可溶化したCkβ−
11を精製する(Hochuli,E.ら、J.Chromatography
411:177−184(1984))。6Mのグアニ
ジンHCl中、Ckβ−11(純度 >98%)をカラムか
ら溶出する。GnHClからのタンパク質の再生は、幾つ
かのプロトコルにより成し遂げることができる(Jaenic
ke,R.およびRudolph,R.、Protein Structure−A
Practical Approach、IRL Press、ニューヨーク
(1990))。まず最初に、段階透析を利用して、Gn
HCLを除去する。あるいはまた、Ni−キレートカラ
ムから単離される精製タンパク質を、減少型リニアGn
HCLグラジエントを通す第2カラムに結合させること
ができる。そのタンパク質をカラムに結合している間に
再生させた後、250mMのイミダゾール、150mMの
NaCl、25mMのトリス−HCl(pH 7.5)および1
0%のグリセロールを含む緩衝液で溶出する。最後に、
可溶性タンパク質を、5mMの重炭酸アンモニウムを含
む貯蔵緩衝液に対して透析する。
【0122】実施例 2 Ckα−1の細菌発現および精製 最初に、Ckα−1をコードするDNA配列、ATCC
第75947号を、プロセシングされたCkα−1核酸
配列(推定されるシグナルペプチド配列なし)の5'およ
び3'末端配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプ
ライマーを利用して増幅する。Ckα−1に対応する付
加的ヌクレオチドを各々、5'および3'末端配列に付加
する。5'オリゴヌクレオチドプライマーは、配列:5'C
CCGCATGCC TTCTGGAGGT CTATTACACA 3'を有し、SphI制
限酵素部位(肉太の活字)、続いて、成熟タンパク質をコ
ードする配列の第2ヌクレオチドから始まる21ヌクレ
オチドのCkα−1コード配列を含む。ATGコドン
は、SphI部位に含まれる。ATGに続く次のコドンで
は、1つ目の塩基がSphI部位に由来し、また残りの2
つの塩基は、推定される成熟タンパク質の最初のコドン
(残基23)の2つ目および3つ目の塩基に対応する。結
果として、このコドンにおける1つ目の塩基は、もとの
配列と比較して、ValからLeuに変わり、結果的には、
組換えタンパク質においてEがQに置き換わる。3'配
列:5' CCCGGATCCG GGAATCTTTC TCTTAAAC 3'は、BamH
1部位に対する相補的配列(肉太の活字)、続いて、終止
コドンより前に、19ヌクレオチドの遺伝子特異的配列
を含む。その制限酵素部位は、細菌発現ベクター pQE
−9(Qiagen,Inc. Chatsworth、CA)上の制限酵素
部位に対応する。pQE−9は、抗生物質耐性(Am
p)、細菌の複製開始点(ori)、IPTG−調節可能な
プロモーターオペレーター(P/O)、リボソーム結合部
位(RBS)、6−Hisタグおよび制限酵素部位をコード
する。次いで、pQE−9をSphIおよびBamH1で消
化する。増幅された配列をpQE−9にライゲートし
て、ヒスチジンタグおよびRBSをコードする配列と共
に枠内に挿入する。次いで、そのライゲーション混合物
を使用して、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning:
A Laboratory Manual、Cold Spring Laboratory
Press(1989)に記載されている手順により、E.c
oli. M15/rep4(Qiagen,Inc.)をトランスフォー
ムする。M15/rep4はプラスミドpREP4の多重コ
ピーを含み、これは、lacIリプレッサーを発現して、
またカナマイシン耐性(Kan)も与える。トランスフォ
ーマントを、それらがLBプレートで増殖する能力によ
り同定して、アンピシリン/カナマイシン耐性コロニー
を選択する。プラスミドDNAを単離して、制限分析に
より確認する。所望の構築物を含むコロニーを、Amp
(100ug/ml)とKan(25ug/ml)の両方を補ったLB
培地中での液体培養で一晩増殖させる(O/N)。そのO
/N培養物を使用して、大きな培養系に1:100〜
1:250の割合で播種する。細胞が、0.4〜0.6の
光学密度600(O.D.600)まで増殖する。次いで、
IPTG(「イソプロピル−B−D−チオガラクトピラ
ノシド」)を、最終濃度が1mMとなるまで加える。IP
TGは、lacIリプレッサーを不活性化することによ
り、P/Oのクリアリングを誘導し、遺伝子発現を増加
させる。細胞をさらに3〜4時間増殖させる。次いで、
細胞を遠心分離により収集する。細胞ペレットをカオト
ロピック剤である6モルのグアニジンHCl pH 5.0
中で可溶化する。清澄後、この溶液から、6−ヒスチジ
ンタグを含むタンパク質による強固な結合を可能にする
条件下、ニッケル−キレートカラムでのクロマトグラフ
ィーにより、可溶化したCkα−1を精製する(Hochul
i,E.ら、J.Chromatography 411:177−184
(1984))。6MのグアニジンHCl中、Ckα−1
(純度 >98%)をカラムから溶出する。GnHClから
のタンパク質の再生は、幾つかのプロトコルにより成し
遂げることができる(Jaenicke,R.およびRudolph,
R.、Protein Structure−A PracticalApproach、
IRL Press、ニューヨーク(1990))。まず最初
に、段階透析を利用して、GnHCLを除去する。ある
いはまた、Ni−キレートカラムから単離される精製タ
ンパク質を、減少型リニアGnHCLグラジエントを通
す第2カラムに結合させることができる。そのタンパク
質をカラムに結合している間に再生させた後、250m
Mのイミダゾール、150mMのNaCl、25mMのトリ
ス−HCl(pH 7.5)および10%のグリセロールを含
む緩衝液で溶出する。最後に、可溶性タンパク質を、5
mMの重炭酸アンモニウムを含む貯蔵緩衝液に対して透
析する。
【0123】実施例 3 COS細胞における組換えCkβ−11の発現 プラスミド、Ckβ−11 HAの発現は、1)SV40
複製開始点、2)アンピリシン耐性遺伝子、3)E.co
li 複製開始点、4)ポリリンカー領域、SV40 イン
トロンおよびポリアデニル化部位が続くCMVプロモー
ターを含む、ベクター pcDNAI/Amp(Invitrogen)
から得られる。完全なCkβ−11前駆体およびその3'
末端に枠内で融合したHAタグ(tag)をコードするDN
Aフラグメントを、そのベクターのポリリンカー領域に
クローン化することから、組換えタンパク質発現は、C
MVプロモーターの下に指示される。HAタグは、前記
のようなインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質から得
られるエピトープに対応する(I.Wilson、H.Niman、
R.Heighten、A.Cherenson、M.Connolly、および
R.Lerner、1984、Cell 37、767)。HAタ
グを標的タンパク質へ融合させることにより、組換えタ
ンパク質を、HAエピトープを認識する抗体で容易に検
出することが可能となる。 プラスミド構築方法を次のように記載する:Ckβ−1
1をコードするDNA配列、ATCC第75948号
を、2つのプライマーを用いてのPCRにより構築す
る:5'プライマー5' AAAAAGCTTG CCATGGCCCT GCTACTG
3'は、HindIII部位、続いて、開始コドンに比べて3つ
の位置がないものから始まる18ヌクレオチドのCkβ
−11コード配列を含む;3'配列5' CGCTCTAGAT TAAGC
GTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAT AGGTTAACTG CTGCGAC 3'
は、XbaI部位に対する相補的配列、翻訳終止コドン、
HAタグ、およびCkβ−11コード配列の最後の18
ヌクレオチド(終止コドンは含まれていない)を含む。従
って、PCR産物は、HindIII部位、Ckβ−11コー
ド配列、続いて、枠内で融合したHAタグ、そのHAタ
グの隣の翻訳終了終止コドン、およびXbaI部位を含
む。PCRにより増幅されたDNAフラグメントおよび
ベクター、pcDNAI/Ampを、HindIIIおよびXbaI
制限酵素で消化して、ライゲートさせる。そのライゲー
ション混合物をE.coli株 SURE(Stratagene Clon
ing Systems、La Jolla、CA)にトランスフォーム
し、そのトランスフォームされた培養物をアンピシリン
培地プレート上に置いて、耐性コロニーを選択する。プ
ラスミド DNAをトランスフォーマントから単離し
て、正しいフラグメントの存在に関して制限分析により
試験する。組換えCkβ−11の発現には、DEAE−
DEXTRAN方法により、COS細胞を発現ベクター
でトランスフェクトする(J.Sambrook、E.Fritsch、
T.Maniatis、Molecular Cloning:A Laboratory
Manual、Cold Spring Laboratory Press、(19
89))。Ckβ−11 HAタンパク質の発現を、放射
能標識および免疫沈降法により検出する(E.Harlow、
D.Lane、Antibodies:A Laboratory Manual、Co
ld Spring Laboratory Press、(1988))。トラ
ンスフェクションから2日後、細胞を35S−システイ
ンで8時間標識化する。次いで、細胞培地を集めて、細
胞を界面活性剤(RIPA緩衝液(150mM NaCl、1
% NP−40、0.1%SDS、1% NP−40、0.
5% DOC、50mM トリス、pH 7.5))で溶菌す
る。(Wilson,I.ら、同上 37:767(198
4))。細胞溶菌液および培養培地は両方とも、HAに
特異的なモノクローナル抗体で沈降する。沈降したタン
パク質をSDS−PAGEにより分析する。
【0124】実施例 4 COS細胞における組換えCkα−1の発現 プラスミド、Ckα−1 HAの発現は、1)SV40
複製開始点、2)アンピリシン耐性遺伝子、3)E.col
i 複製開始点、4)ポリリンカー領域、SV40 イン
トロンおよびポリアデニル化部位が続くCMVプロモー
ターを含む、ベクター pcDNAI/Amp(Invitrogen)
から得られる。完全なCkα−1前駆体およびその3'末
端に枠内で融合したHAタグ(tag)をコードするDNA
フラグメントを、そのベクターのポリリンカー領域にク
ローン化することから、組換えタンパク質発現は、CM
Vプロモーターの下に指示される。HAタグは、前記の
ようなインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質から得ら
れるエピトープに対応する(I.Wilson、H.Niman、
R.Heighten、A.Cherenson、M.Connolly、および
R.Lerner、1984、Cell 37、767)。HAタ
グを標的タンパク質へ融合させることにより、組換えタ
ンパク質を、HAエピトープを認識する抗体で容易に検
出することが可能となる。
【0125】プラスミド構築方法を次のように記載す
る:Ckα−1をコードするDNA配列、ATCC第7
5947号を、2つのプライマーを用いてのPCRによ
り構築する:5'プライマー5' AAAAAGCTTA GAATGAAGTT
CATCTCG 3'は、HindIII部位、続いて、開始コドンに比
べて3つの位置がないものから始まる18ヌクレオチド
のCkα−1コード配列を含む;3'配列5' CGCTCTAGAT
TAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAG GGAATCTTTC TCTT
3'は、XbaI部位に対する相補的配列、翻訳終止コド
ン、HAタグ、およびCkα−1コード配列の最後の1
8ヌクレオチド(終止コドンは含まれていない)を含む。
従って、PCR産物は、HindIII部位、Ckα−1コー
ド配列、続いて、枠内で融合したHAタグ、そのHAタ
グの隣の翻訳終了終止コドン、およびXbaI部位を含
む。PCRにより増幅されたDNAフラグメントおよび
ベクター、pcDNAI/Ampを、HindIIIおよびXbaI
制限酵素で消化して、ライゲートさせる。そのライゲー
ション混合物をE.coli株 SURE(Stratagene Clon
ing Systems、La Jolla、CA)にトランスフォーム
し、そのトランスフォームされた培養物をアンピシリン
培地プレート上に置いて、耐性コロニーを選択する。プ
ラスミド DNAをトランスフォーマントから単離し
て、正しいフラグメントの存在に関して制限分析により
試験する。組換えCkα−1の発現には、DEAE−D
EXTRAN方法により、COS細胞を発現ベクターで
トランスフェクトする(J.Sambrook、E.Fritsch、
T.Maniatis、Molecular Cloning:A Laboratory
Manual、Cold Spring Laboratory Press、(19
89))。Ckα−1HAタンパク質の発現を、放射能標
識および免疫沈降法により検出する(E.Harlow、D.L
ane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold S
pring Laboratory Press、(1988))。トランス
フェクションから2日後、細胞を35S−システインで
8時間標識化する。次いで、細胞培地を集めて、細胞を
界面活性剤(RIPA緩衝液(150mM NaCl、1%
NP−40、0.1% SDS、1% NP−40、0.5
% DOC、50mM トリス、pH 7.5))で溶菌する。
(Wilson,I.ら、同上 37:767(1984))。細
胞溶菌液および培養培地は両方とも、HAに特異的なモ
ノクローナル抗体で沈降する。沈降したタンパク質をS
DS−PAGEにより分析する。
【0126】実施例 5 バキュロウイルス発現システムを用いてのCkβ−11
のクローニングおよび発現 完全な長さのCkβ−11タンパク質をコードするDN
A配列、ATCC第75948号を、遺伝子の5'およ
び3'配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライ
マーを利用して増幅する。
【0127】その5'プライマーは、配列:5' CGCGGGAT
CC GCCATCATGG CCCTGCTACT GGCCCT 3'を有し、またBam
HI制限酵素部位(肉太の活字)、続いて、真核細胞にお
ける翻訳の開始に有効なシグナルに似ている6ヌクレオ
チドを含み(Kozak,M.、J.Mol.Biol.、196:9
47−950(1987))、このすぐ後ろは、Ckβ−
11遺伝子の最初の20ヌクレオチドである(翻訳開始
コドン「ATG」に下線を引く)。
【0128】その3'プライマーは、配列:5' CGGCGGTA
CC TGGCTGCACG GTCCATAGG 3'を有し、また制限エンドヌ
クレアーゼ Asp781の切断部位、およびCkβ−11
遺伝子の3'非翻訳配列に対して相補的な19ヌクレオ
チドを含む。増幅された配列を、市販のキット(「Gene
clean」、BIO 101 Inc.、La Jolla、Ca.)を
使用して、1% アガロースゲルから単離する。次い
で、そのフラグメントをエンドヌクレアーゼ BamHI
およびAsp781で消化した後、1% アガロースゲル
上で次に精製する。このフラグメントをF2と名付け
る。
【0129】ベクター pRG1(pVL941ベクターの
修飾、以下に論ずる)を、バキュロウイルス発現システ
ムを用いてのCkβ−11タンパク質の発現に使用した
(レビューには、Summers,M.D.およびSmith,G.E.
1987、A manual of methods for baculovirus vec
tors and insect cell culture procedures、TexasAg
ricultural Experimental Station Bulletin No.1
555を参照)。この発現ベクターは、オートグラファ
(Autographa)カリフォルニア核多角体病ウイルス群(A
cMNPV)の強多角体(strong polyhedrin)プロモータ
ー、続いて、制限エンドヌクレアーゼ BamHIおよび
Asp781の認識部位を含む。シミアンウイルス(SV)
40のポリアデニル化部位を、有効なポリアデニル化
に使用する。組換えウイルスを容易に選択するには、
E.coli由来のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を、多角体
(polyhedrin)遺伝子のポリアデニル化シグナルが続く多
角体プロモーターと同じ向きに挿入する。同時トランス
フェクトした(cotransfected)野生型ウイルスDNA
の、細胞により媒介される相同組換えのためのウイルス
配列を多角体配列の両側に隣接させる。多くの他のバキ
ュロウイルスベクターを、pAc373、pVL941、
およびpAcIM1といったようなpRG1の代わりに使
用することができるであろう(Luckow,V.A.およびSu
mmers,M.D.、Virology、170:31−39)。
【0130】プラスミドを制限酵素BamHIおよびAsp
781で消化した後、当業界で既知の方法により、仔ウ
シ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いで、
DNAを、市販のキット(「Geneclean」、BIO 10
1 Inc.、La Jolla、Ca.)を使用して、1% アガロ
ースゲルから単離する。このベクター DNAをV2と
名付ける。
【0131】フラグメント F2および脱リン酸化プラ
スミド V2をT4 DNAリガーゼでライゲートさせ
る。次いで、E.coli HB101細胞をトランスフォー
ムして、Ckβ−11遺伝子を有するプラスミド(pBac
−Ckβ−11)を含む細菌を、酵素 BamHIおよびAs
p781を用いて同定する。クローン化されたフラグメ
ントの配列を、DNA配列決定により確認する。
【0132】リポフェクション法を利用して、プラスミ
ド pBac−Ckβ−11 5μgを市販の線形化バキュロ
ウイルス(「BaculoGoldTMバキュロウイルス DN
A」、Pharmingen、San Diego、CA)1.0μgと共
に同時トランスフェクトする(Felgnerら、Proc.Nat
l.Acad.Sci. USA、84:7413−7417(1
987))。
【0133】BaculoGoldTM ウイルス DNA 1μg
およびプラスミド pBac−Ckβ−11 5μgを、無血
清グレイス(Grace's)培地(Life Technologies In
c.、Gaithersburg、MD)50μlを含むマイクロタイ
タープレートの無菌ウェル中で混合する。その後、リポ
フェクチン(Lipofectin)10μlとグレイス培地90μ
lを加え、混合して、室温で15分間インキュベートす
る。次いで、トランスフェクション混合物を、無血清グ
レイス培地1mlを含む、35mmの組織培養プレートに播
種したSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴
加する。そのプレートを前後に揺り動かして、新たに加
えた溶液を混合する。次いで、そのプレートを27℃で
5時間インキュベートする。5時間後、そのトランスフ
ェクション溶液をプレートから除去して、10% ウシ
胎児血清を補ったグレイス昆虫培地1mlを加える。その
プレートをインキュベーターに戻して、27℃で4日間
培養し続ける。
【0134】4日後、上清を集めて、SummersおよびS
mith(上記)により記載されたようにして、プラークアッ
セイを行う。変更として、「Blue Gal」(Life Tech
nologies Inc.、Gaithersburg)を含むアガロースゲル
を使用するが、このことにより、青色に染色されたプラ
ークを容易に単離することが可能となる。(「プラーク
アッセイ」の詳細な記述はまた、昆虫細胞培養に関する
利用者のガイド、およびLife Technologies Inc.、
Gaithersburgにより配布されたバキュロウイルス学、
9−10頁にも見い出すことができる)。
【0135】連続希釈してから4日後に、ウイルスを細
胞に加えて、青色に染色されたプラークをエッペンドル
フピペットの先端で採取する。次いで、組換えウイルス
を含む寒天を、グレイス培地200μlを含むエッペン
ドルフ管内で再び懸濁させる。その寒天を短時間の遠心
分離により除去して、組換えバキュロウイルスを含む上
清を、35mmの皿に播種した昆虫Sf9細胞を感染させ
るのに使用する。4日後、これらの培養皿の上清を収集
した後、4℃で保存する。
【0136】Sf9細胞を、10% 熱不活性化FBSを
補ったグレイス培地で増殖させる。その細胞に、感染多
重度(MOI) 2で組換えバキュロウイルス V−Ckβ
−11を感染させる。6時間後、その培地を除去して、
メチオニンおよびシステインを含まないSF900 II
培地(Life Technologies Inc.、Gaithersburg)に替
える。42時間後、5μCiの35S−メチオニンおよ
び5μCiの35S システイン5μCi(Amersham)を加
える。その細胞をさらに16時間インキュベートした
後、それらを遠心分離により収集して、標識化タンパク
質を、SDS−PAGEおよびオートラジオグラフィー
により視覚化する。
【0137】実施例 6 バキュロウイルス発現システムを用いてのCkα−1の
クローニングおよび発現 完全な長さのCkα−1タンパク質をコードするDNA
配列、ATCC第75947号を、遺伝子の5'および
3'配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマ
ーを利用して増幅する。
【0138】その5'プライマーは、配列:5' GCCGGATC
CG CCATCATGAA GTTCATCTCG ACATC 3'を有し、またBam
HI制限酵素部位(肉太の活字)、続いて、真核細胞にお
ける翻訳の開始に有効なシグナルに似ている6ヌクレオ
チドを含み(Kozak,M.、J.Mol.Biol.、196:9
47−950(1987))、このすぐ後ろは、Ckα−
1遺伝子の最初の20ヌクレオチドである(翻訳開始コ
ドン「ATG」に下線を引く)。
【0139】その3'プライマーは、配列:5' CGCGGGTA
CC GGTGTTCTTA GTGGAAA 3'を有し、また制限エンドヌク
レアーゼ Asp781の切断部位(肉太の活字)、および
Ckα−1遺伝子の3'非翻訳配列に対して相補的な17
ヌクレオチドを含む。増幅された配列を、市販のキット
(「Geneclean」、BIO 101 Inc.、La Jolla、
Ca.)を使用して、1% アガロースゲルから単離する。
次いで、そのフラグメントをエンドヌクレアーゼ Bam
HIおよびAsp781で消化した後、1% アガロース
ゲル上で次に精製する。このフラグメントをF2と名付
ける。
【0140】ベクター pRG1(pVL941ベクターの
修飾、以下に論ずる)を、バキュロウイルス発現システ
ムを用いてのCkα−1タンパク質の発現に使用した(レ
ビューには、Summers,M.D.およびSmith,G.E. 1
987、A manual of methods for baculovirus vecto
rs and insect cell culture procedures、Texas Agr
icultural Experimental Station Bulletin No.1
555を参照)。この発現ベクターは、オートグラファ
(Autographa)カリフォルニア核多角体病ウイルス群(A
cMNPV)の強多角体(strong polyhedrin)プロモータ
ー、続いて、制限エンドヌクレアーゼ BamHIおよび
Asp781の認識部位を含む。シミアンウイルス(SV)
40のポリアデニル化部位を、有効なポリアデニル化
に使用する。組換えウイルスを容易に選択するには、
E.coli由来のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を、多角体
(polyhedrin)遺伝子のポリアデニル化シグナルが続く多
角体プロモーターと同じ向きに挿入する。同時トランス
フェクトした(cotransfected)野生型ウイルスDNA
の、細胞により媒介される相同組換えのためのウイルス
配列を多角体配列の両側に隣接させる。多くの他のバキ
ュロウイルスベクターを、pAc373、pVL941、
およびpAcIM1といったようなpRG1の代わりに使
用することができるであろう(Luckow,V.A.およびSu
mmers,M.D.、Virology、170:31−39)。
【0141】プラスミドを制限酵素BamHIおよびAsp
781で消化した後、当業界で既知の方法により、仔ウ
シ腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いで、
DNAを、市販のキット(「Geneclean」、BIO 10
1 Inc.、La Jolla、Ca.)を使用して、1% アガロ
ースゲルから単離する。このベクター DNAをV2と
名付ける。
【0142】フラグメント F2および脱リン酸化プラ
スミド V2をT4 DNAリガーゼでライゲートさせ
る。次いで、E.coli HB101細胞をトランスフォー
ムして、Ckα−1遺伝子を有するプラスミド(pBac−
Ckα−1)を含む細菌を、酵素BamHIおよびAsp78
1を用いて同定する。クローン化されたフラグメントの
配列を、DNA配列決定により確認する。
【0143】リポフェクション法を利用して、プラスミ
ド pBac−Ckα−1 5μgを市販の線形化バキュロウ
イルス(「BaculoGoldTM バキュロウイルス DN
A」、Pharmingen、San Diego、CA)1.0μgと共
に同時トランスフェクトする(Felgnerら、Proc.Nat
l.Acad.Sci. USA、84:7413−7417(1
987))。
【0144】BaculoGoldTM ウイルス DNA 1μg
およびプラスミド pBac−Ckα−1 5μgを、無血清
グレイス(Grace's)培地(Life Technologies Inc.、
Gaithersburg、MD)50μlを含むマイクロタイター
プレートの無菌ウェル中で混合する。その後、リポフェ
クチン(Lipofectin)10μlとグレイス培地90μlを
加え、混合して、室温で15分間インキュベートする。
次いで、トランスフェクション混合物を、無血清グレイ
ス培地1mlを含む、35mmの組織培養プレートに播種し
たSf9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴加す
る。そのプレートを前後に揺り動かして、新たに加えた
溶液を混合する。次いで、そのプレートを27℃で5時
間インキュベートする。5時間後、そのトランスフェク
ション溶液をプレートから除去して、10% ウシ胎児
血清を補ったグレイス昆虫培地1mlを加える。そのプレ
ートをインキュベーターに戻して、27℃で4日間培養
し続ける。
【0145】4日後、上清を集めて、SummersおよびS
mith(上記)により記載されたようにして、プラークアッ
セイを行う。変更として、「Blue Gal」(Life Tech
nologies Inc.、Gaithersburg)を含むアガロースゲル
を使用するが、このことにより、青色に染色されたプラ
ークを容易に単離することが可能となる。(「プラーク
アッセイ」の詳細な記述はまた、昆虫細胞培養に関する
利用者のガイド、およびLife Technologies Inc.、
Gaithersburgにより配布されたバキュロウイルス学、
9−10頁にも見い出すことができる)。
【0146】連続希釈してから4日後に、ウイルスを細
胞に加えて、青色に染色されたプラークをエッペンドル
フピペットの先端で採取する。次いで、組換えウイルス
を含む寒天を、グレイス培地200μlを含むエッペン
ドルフ管内で再び懸濁させる。その寒天を短時間の遠心
分離により除去して、組換えバキュロウイルスを含む上
清を、35mmの皿に播種した昆虫Sf9細胞を感染させ
るのに使用する。4日後、これらの培養皿の上清を収集
した後、4℃で保存する。
【0147】Sf9細胞を、10% 熱不活性化FBSを
補ったグレイス培地で増殖させる。その細胞に、感染多
重度(MOI) 2で組換えバキュロウイルス V−Ckα
−1を感染させる。6時間後、その培地を除去して、メ
チオニンおよびシステインを含まないSF900 II 培
地(Life Technologies Inc.、Gaithersburg、MD)
に替える。42時間後、5μCiの35S−メチオニン
および5μCiの35S システイン5μCi(Amersham)
を加える。その細胞をさらに16時間インキュベートし
た後、それらを遠心分離により収集して、標識化タンパ
ク質を、SDS−PAGEおよびオートラジオグラフィ
ーにより視覚化する。
【0148】上記の教示から見て、本発明の多数の変更
および変化が可能であることから、後記する請求の範囲
内で、特に記載した以外の方法で、本発明を行うことが
できる。
【0149】
【配列表】 (1) 一般的情報 : (i) 特許出願人 : リー等 (ii) 発明の名称 : ヒトケモカインβ−11およびヒトケモカインα−1 (iii) 配列の数 : 16 (iv) 連絡先 : (A) 住所 : カレラ,バーン,ベーン,ギルフィラン, セッチ,ステュアート・アンド・オルステイン (B) 通り : ベッカー・ファーム・ロード6番 (C) 市 : ローズランド (D) 州 : ニュージャージー (E) 国 : アメリカ合衆国 (F) ZIP : 07068 (v) コンピューター解読書式 : (A) 媒体型 : 3.5インチ ディスケット (B) コンピューター : IBM PS/2 (C) オペレーティング・システム : MS−DOS (D) ソフトウエア : ワードパーフェクト 5.1 (vi) 本出願のデータ : (A) 出願番号 : (B) 出願日 : 同日 (C) 分類 : (vii) 先行技術データ : (A) 出願番号 : (B) 出願日 : (viii) 弁理士/代理人情報 : (A) 氏名 : フェルラロ,グレゴリー・ディ (B) 登録番号 : 36,134 (C) 参照/整理番号 : 325800−272 (ix) 電話連絡先情報 : (A) 電話番号 : 201−994−1700 (B) ファックス番号 : 201−994−1744 (2) 配列番号1の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 297塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号1 : ATGGCCCTGC TACTGGCCCT CAGCCTGCTG GTTCTCTGGA CTTCCCCAGC CCCAACTCTG 60 AGTGGCACCA ATGAAGCTGA AGACTGCTGC CTGTCTGTGA CCCAGAAACC CATCCCTGGG 120 TACATCGTGA GGAACTTCCA CTACCTTCTC ATCAAGGATG GTTGCAGGGT GCCTGCTGTA 180 GTGTTCACCA CACTGAGGGG CCGCCAGCTC TGTGCACCCC CAGACCAGCC CTGGGTAGAA 240 CGCATCATCC AGAGACTGCA GAGGACCTCA GCCAAGATGA AGCGCCGCAG CAGTTAA 297 (2) 配列番号2の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 98アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (C) 鎖の数 : (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号2 : Met Ala Leu Leu Leu Ala Leu Ser Leu Leu Val Leu Trp Thr Ser Pro -15 -10 -5 Ala Pro Thr Leu Ser Gly Thr Asn Glu Ala Glu Asp Cys Cys Leu Ser 1 5 10 15 Val Thr Gln Lys Pro Ile Pro Gly Tyr Ile Val Arg Asn Phe His Tyr 20 25 30 Leu Leu Ile Lys Asp Gly Cys Arg Val Pro Ala Val Val Phe Thr Thr 35 40 45 Leu Arg Gly Arg Gln Leu Cys Ala Pro Pro Asp Gln Pro Trp Val Glu 50 55 60 Arg Ile Ile Gln Arg Leu Gln Arg Thr Ser Ala Lys Met Lys Arg Arg 65 70 75 Ser Ser 80 (2) 配列番号3の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 333塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号3 : ATGAAGTTCA TCTCGACATC TCTGCTTCTA ATGCTGCTGG TCAGCACCTC TCTCCAGTCC 60 AAGGTGTTCT GGAGGTCTAT TAACACAAGC TTGAGGTGTA GATGTGTCCA AGAAGAAGCT 120 CAGTCTTTAT CCCTAGACGC TTCATTGATC GAATTCAAAT CTTGGCCCCG TGGGAATGGT 180 TGTCCAAGAA AAGAAATCAT AGTCTGGAAG AAGAACAAGT CAATTGTGTG TGTGGACCCT 240 CAAGCTGAAT GGGTACAAAG AATGATGGAA GTATTGAGAA AAAGAAGTTC TTCAACTCTA 300 CCAGTTCCAG TGTTTAAGAG AAAGATTCCC TGA 333 (2) 配列番号4の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 109アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (C) 鎖の数 : (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号4 : Met Lys Phe Ile Ser Thr Ser Leu Leu Leu Met Leu Leu Val Ser Ser -20 -15 -10 Leu Ser Pro Val Gln Gly Val Leu Glu Val Tyr Tyr Thr Ser Leu Arg -5 1 5 10 Cys Arg Cys Val Gln Glu Ser Ser Val Phe Ile Pro Arg Arg Phe Ile 15 20 25 Asp Arg Ile Gln Ile Leu Pro Arg Gly Asn Gly Cys Pro Arg Lys Glu 30 35 40 Ile Ile Val Trp Lys Lys Asn Lys Ser Ile Val Cys Val Asp Pro Gln 45 50 55 Ala Glu Trp Ile Gln Arg Met Met Glu Val Leu Arg Lys Arg Ser Ser 60 65 70 Ser Thr Leu Pro Val Pro Val Phe Lys Arg Lys Ile Pro 75 80 85 (2) 配列番号5の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号5 : CCCGCATGCC AACTCTGAGT GGCACCA 27 (2) 配列番号6の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号6 : CCCGGATCCC AATGCTTGAC TCGGACT 27 (2) 配列番号7の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 30塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号7 : CCCGCATGCC TTCTGGAGGT CTATTACACA 30 (2) 配列番号8の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 28塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号8 : CCCGGATCCG GGAATCTTTC TCTTAAAC 28 (2) 配列番号9の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号9 : AAAAAGCTTG CCATGGCCCT GCTACTG 27 (2) 配列番号10の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 57塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号10 : CGCTCTAGAT TAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAT AGGTTAACTG CTGCGAC 57 (2) 配列番号11の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号11 : AAAAAGCTTA GAATGAAGTT CATCTCG 27 (2) 配列番号12の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 54塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号12 : CGCTCTAGAT TAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAG GGAATCTTTC TCTT 54 (2) 配列番号13の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 36塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号13 : CGCGGGATCC GCCATCATGG CCCTGCTACT GGCCCT 36 (2) 配列番号14の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 29塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号14 : CGGCGGTACC TGGCTGCACG GTCCATAGG 29 (2) 配列番号15の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 35塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号15 : GCCGGATCCG CCATCATGAA GTTCATCTCG ACATC 35 (2) 配列番号16の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : オリゴヌクレオチド (xi) 配列の記述 : 配列番号16 : CGCGGGTACC GGTGTTCTTA GTGGAAA 27
【図面の簡単な説明】
【図1】 Ckβ−11のcDNA配列および対応する推
定アミノ酸配列を示す。最初の17個のアミノ酸はリー
ダー配列を示すことから、推定される成熟ポリペプチド
は81個のアミノ酸を含んでなる。アミノ酸に関する標
準的な1文字略号を使用する。配列決定は、373 自
動化DNAシークエンサー(AppliedBiosystems,In
c.)を使用して行った。配列決定の正確さは、97%以
上正確であると予想される。
【図2】 Ckα−1のcDNA配列および対応する推定
アミノ酸配列を示す。最初の22個のアミノ酸はリーダ
ー配列を示すことから、推定される成熟ポリペプチドは
87個のアミノ酸を含んでなる。アミノ酸に関する標準
的な1文字略号を使用する。
【図3】 Ckβ−11(上段)とラットRANTESポ
リペプチド(下段)との間のアミノ酸配列の相同性を示
す。
【図4】 Ckα−1とOvis Ariesインターロイキン
−8(下段)との間のアミノ酸配列の相同性を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月7日(2002.3.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0149
【補正方法】変更
【補正内容】
【0149】
【配列表】 (1) 一般的情報 : (i) 特許出願人 : ヒューマン・ジェノム・サイエンシズ・ インコーポレイテッド アメリカ合衆国20850メリーランド州、 ロックビル、キー・ウエスト・アベニュー9410番 特許出願人/発明者 : リー,ハオドン (ii) 発明の名称 : ヒトケモカインβ−11およびヒトケモカインα−1 (iii) 配列の数 : 18 (iv) 連絡先 : (A) 宛名 : スターン,ケスラー,ゴールドスタイン・アンド・ フォックス,ピー・エル・エル・シー (B) 通り : スウィート600,ニューヨーク・アベニュー1100番 (C) 市 : ワシントン (D) 州 : コロンビア区 (E) 国 : アメリカ合衆国 (F) ZIP : 20005−3934 (v) コンピューター解読書式 : (A) 媒体型 : フロッピーディスク (B) コンピューター : IBM PC コンパティブル (C) オペレーティング・システム : PC−DOS/MS−DOS (D) ソフトウエア : パテント・イン・リリース・ナンバー1.0、 バージョン・ナンバー1.30 (vi) 本出願のデータ : (A) 出願番号 : PCT/US95/01780 (B) 出願日 : 1995年2月8日 (C) 分類 : (viii) 弁理士/代理人情報 : (A) 氏名 : ゴールドスタイン,ジョージ・エイ (B) 登録番号 : 29,021 (C) 参照/整理番号 : 1488.038PC00 (ix) 電話連絡先情報 : (A) 電話番号 : (202)371−2600 (B) ファックス番号 : (202)371−2540 (2) 配列番号1の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 297塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 二本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : CDS (B) 存在位置 : 1..294 (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : シグ・ペプチド (B) 存在位置 : 1..51 (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : マット・ペプチド (B) 存在位置 : 52..294 (xi) 配列の記述 : 配列番号1 : ATG GCC CTG CTA CTG GCC CTC AGC CTG CTG GTT CTC TGG ACT TCC CCA 48 Met Ala Leu Leu Leu Ala Leu Ser Leu Leu Val Leu Trp Thr Ser Pro -17 -15 -10 -5 GCC CCA ACT CTG AGT GGC ACC AAT GAT GCT GAA GAC TGC TGC CTG TCT 96 Ala Pro Thr Leu Ser Gly Thr Asn Asp Ala Glu Asp Cys Cys Leu Ser 1 5 10 15 GTG ACC CAG AAA CCC ATC CCT GGG TAC ATC GTG AGG AAC TTC CAC TAC 144 Val Thr Gln Lys Pro Ile Pro Gly Tyr Ile Val Arg Asn Phe His Tyr 20 25 30 CTT CTC ATC AAG GAT GGT TGC AGG GTG CCT GCT GTA GTG TTC ACC ACA 192 Leu Leu Ile Lys Asp Gly Cys Arg Val Pro Ala Val Val Phe Thr Thr 35 40 45 CTG AGG GGC CGC CAG CTC TGT GCA CCC CCA GAC CAG CCC TGG GTA GAA 240 Leu Arg Gly Arg Gln Leu Cys Ala Pro Pro Asp Gln Pro Trp Val Glu 50 55 60 CGC ATC ATC CAG AGA CTG CAG AGG ACC TCA GCC AAG ATG AAG CGC CGC 288 Arg Ile Ile Gln Arg Leu Gln Arg Thr Ser Ala Lys Met Lys Arg Arg 65 70 75 AGC AGT TAA 297 Ser Ser 80 (2) 配列番号2の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 98アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号2 : Met Ala Leu Leu Leu Ala Leu Ser Leu Leu Val Leu Trp Thr Ser Pro -17 -15 -10 -5 Ala Pro Thr Leu Ser Gly Thr Asn Asp Ala Glu Asp Cys Cys Leu Ser 1 5 10 15 Val Thr Gln Lys Pro Ile Pro Gly Tyr Ile Val Arg Asn Phe His Tyr 20 25 30 Leu Leu Ile Lys Asp Gly Cys Arg Val Pro Ala Val Val Phe Thr Thr 35 40 45 Leu Arg Gly Arg Gln Leu Cys Ala Pro Pro Asp Gln Pro Trp Val Glu 50 55 60 Arg Ile Ile Gln Arg Leu Gln Arg Thr Ser Ala Lys Met Lys Arg Arg 65 70 75 Ser Ser 80 (2) 配列番号3の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 330塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 二本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : CDS (B) 存在位置 : 1..327 (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : シグ・ペプチド (B) 存在位置 : 1..66 (ix) 配列の特徴 (A) 名称/キー : マット・ペプチド (B) 存在位置 : 67..327 (xi) 配列の記述 : 配列番号3 : ATG AAG TTC ATC TCG ACA TCT CTG CTT CTC ATG CTG CTG GTC AGC AGC 48 Met Lys Phe Ile Ser Thr Ser Leu Leu Leu Met Leu Leu Val Ser Ser -22 -20 -15 -10 CTC TCT CCA GTC CAA GGT GTT CTG GAG GTC TAT TAC ACA AGC TTG AGG 96 Leu Ser Pro Val Gln Gly Val Leu Glu Val Tyr Tyr Thr Ser Leu Arg -5 1 5 10 TGT AGA TGT GTC CAA GAG AGC TCA GTC TTT ATC CCT AGA CGC TTC ATT 144 Cys Arg Cys Val Gln Glu Ser Ser Val Phe Ile Pro Arg Arg Phe Ile 15 20 25 GAT CGA ATT CAA ATC TTG CCC CGT GGG AAT GGT TGT CCA AGA AAA GAA 192 Asp Arg Ile Gln Ile Leu Pro Arg Gly Asn Gly Cys Pro Arg Lys Glu 30 35 40 ATC ATA GTC TGG AAG AAG AAC AAG TCA ATT GTG TGT GTG GAC CCT CAA 240 Ile Ile Val Trp Lys Lys Asn Lys Ser Ile Val Cys Val Asp Pro Gln 45 50 55 GCT GAA TGG ATA CAA AGA ATG ATG GAA GTA TTG AGA AAA AGA AGT TCT 288 Ala Glu Trp Ile Gln Arg Met Met Glu Val Leu Arg Lys Arg Ser Ser 60 65 70 TCA ACT CTA CCA GTT CCA GTG TTT AAG AGA AAG ATT CCC TGA 330 Ser Thr Leu Pro Val Pro Val Phe Lys Arg Lys Ile Pro 75 80 85 (2) 配列番号4の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 109アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号4 : Met Lys Phe Ile Ser Thr Ser Leu Leu Leu Met Leu Leu Val Ser Ser -22 -20 -15 -10 Leu Ser Pro Val Gln Gly Val Leu Glu Val Tyr Tyr Thr Ser Leu Arg -5 1 5 10 Cys Arg Cys Val Gln Glu Ser Ser Val Phe Ile Pro Arg Arg Phe Ile 15 20 25 Asp Arg Ile Gln Ile Leu Pro Arg Gly Asn Gly Cys Pro Arg Lys Glu 30 35 40 Ile Ile Val Trp Lys Lys Asn Lys Ser Ile Val Cys Val Asp Pro Gln 45 50 55 Ala Glu Trp Ile Gln Arg Met Met Glu Val Leu Arg Lys Arg Ser Ser 60 65 70 Ser Thr Leu Pro Val Pro Val Phe Lys Arg Lys Ile Pro 75 80 85 (2) 配列番号5の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号5 : CCCGCATGCC AACTCTGAGT GGCACCA 27 (2) 配列番号6の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号6 : CCCGGATCCC AATGCTTGAC TCGGACT 27 (2) 配列番号7の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 30塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号7 : CCCGCATGCC TTCTGGAGGT CTATTACACA 30 (2) 配列番号8の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 28塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号8 : CCCGGATCCG GGAATCTTTC TCTTAAAC 28 (2) 配列番号9の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号9 : AAAAAGCTTG CCATGGCCCT GCTACTG 27 (2) 配列番号10の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 57塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号10 : CGCTCTAGAT TAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAT AGGTTAACTG CTGCGAC 57 (2) 配列番号11の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号11 : AAAAAGCTTA GAATGAAGTT CATCTCG 27 (2) 配列番号12の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 54塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号12 : CGCTCTAGAT TAAGCGTAGT CTGGGACGTC GTATGGGTAG GGAATCTTTC TCTT 54 (2) 配列番号13の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 36塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号13 : CGCGGGATCC GCCATCATGG CCCTGCTACT GGCCCT 36 (2) 配列番号14の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 29塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号14 : CGGCGGTACC TGGCTGCACG GTCCATAGG 29 (2) 配列番号15の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 35塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号15 : GCCGGATCCG CCATCATGAA GTTCATCTCG ACATC 35 (2) 配列番号16の情報 : (i) 配列の特徴 (A) 長さ : 27塩基対 (B) 型 : 核酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 直鎖状 (ii) 分子の種類 : cDNA (xi) 配列の記述 : 配列番号16 : CGCGGGTACC GGTGTTCTTA GTGGAAA 27 (2) 配列番号17の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 97アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 不明 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号17 : Leu Ala Val Ala Leu Leu Ala Ala Phe Leu Leu Ser Ala Ala Leu Cys 1 5 10 15 Glu Ala Ala Val Leu Ser Arg Met Ser Thr Glu Leu Arg Cys Gln Cys 20 25 30 Ile Lys Thr His Ser Thr Pro Phe His Pro Lys Phe Ile Lys Glu Leu 35 40 45 Arg Val Ile Glu Ser Gly Pro His Cys Glu Asn Ser Glu Ile Ile Val 50 55 60 Lys Leu Thr Asn Gly Lys Glu Val Cys Leu Asp Pro Lys Glu Lys Trp 65 70 75 80 Val Gln Lys Val Val Gln Ala Phe Leu Lys Arg Ala Glu Lys Gln Asp 85 90 95 Pro (2) 配列番号18の情報 : (i) 配列の特徴 : (A) 長さ : 89アミノ酸 (B) 型 : アミノ酸 (C) 鎖の数 : 一本鎖 (D) トポロジー : 不明 (ii) 配列の種類 : タンパク質 (xi) 配列の記述 : 配列番号18 : Ile Ser Ala Ala Ala Leu Thr Ile Ile Leu Thr Ala Ala Ala Leu Cys 1 5 10 15 Thr Pro Ala Pro Ala Ser Pro Tyr Gly Ser Asp Thr Thr Pro Cys Cys 20 25 30 Phe Ala Tyr Leu Ser Leu Glu Leu Pro Arg Ala His Val Lys Glu Tyr 35 40 45 Phe Tyr Thr Ser Ser Lys Cys Ser Asn Leu Ala Val Val Phe Val Thr 50 55 60 Arg Arg Asn Arg Gln Val Cys Ala Asn Pro Glu Lys Lys Trp Val Gln 65 70 75 80 Glu Tyr Ile Asn Tyr Leu Glu Met Ser 85
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61P 11/06 4C086 A61P 7/00 17/02 4H045 11/06 17/06 17/02 19/02 17/06 31/00 19/02 33/00 31/00 35/00 33/00 35/02 35/00 37/00 35/02 37/08 37/00 43/00 101 37/08 C07K 14/47 43/00 101 C12P 21/02 C C07K 14/47 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 M 33/53 33/566 C12R 1:19 33/566 1:91 //(C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:19) A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ハオドン・リー アメリカ合衆国20878メリーランド州ゲイ ザーズバーグ、ラトリッジ・ドライブ 11033番 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 BB20 CA25 CB01 CB03 CB07 DA12 DA13 DA14 DA36 DA77 FB02 FB03 FB04 FB07 4B024 AA01 AA11 BA21 CA04 DA02 DA06 EA04 GA11 HA12 4B064 AG02 CA02 CA10 CA19 CC24 DA01 4C084 AA01 AA02 AA06 AA13 AA16 BA01 BA08 BA19 BA20 BA21 CA53 DA01 NA14 ZA592 ZA892 ZA962 ZB132 ZB262 ZB272 ZB312 ZB372 ZC012 4C085 AA13 BB31 4C086 AA01 AA02 AA03 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA59 ZA89 ZA96 ZB13 ZB26 ZB27 ZB31 ZB37 ZC01 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 DA01 EA22 EA28 FA72 FA73 FA74

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本明細書に記載されたいずれかの発明。
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