JP2002312755A - 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体

Info

Publication number
JP2002312755A
JP2002312755A JP2001119130A JP2001119130A JP2002312755A JP 2002312755 A JP2002312755 A JP 2002312755A JP 2001119130 A JP2001119130 A JP 2001119130A JP 2001119130 A JP2001119130 A JP 2001119130A JP 2002312755 A JP2002312755 A JP 2002312755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
individual
population
evaluation
evolutionary
conditions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001119130A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Torii
毅 鳥居
Kazuhiko Matsuda
一彦 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001119130A priority Critical patent/JP2002312755A/ja
Priority to EP02008192A priority patent/EP1251459A3/en
Priority to US10/123,422 priority patent/US20020156752A1/en
Publication of JP2002312755A publication Critical patent/JP2002312755A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N3/00Computing arrangements based on biological models
    • G06N3/12Computing arrangements based on biological models using genetic models
    • G06N3/126Evolutionary algorithms, e.g. genetic algorithms or genetic programming

Abstract

(57)【要約】 【課題】遺伝的アルゴリズムを用いた最適化手法におい
て、局所解にトラップされる可能性を低減し、良質な最
適解を高速かつ効率的に算出する。 【解決手段】複数の条件が組み合わさった評価条件に適
合した最適解を遺伝的アルゴリズムを用いて算出する最
適化システムにおいて、遺伝的アルゴリズムに基づい
て、個別に設定された評価条件に適合した解の候補を進
化個体群PGn(n=1〜N)として出力するGAエンジン
1が、下位から上位に亘って複数段設けられている。個
体移民制御部2は、下位側の進化個体群PGnと上位側
の進化個体群PGn+1との間で、進化個体群PGn,PG
n-1の一部を移動させる。収束判定部3は、最上位のG
Aエンジン1の進化個体群PGNに基づいて、最適化の
収束判定を行う。各段に設定される評価条件は、下位か
ら上位に向かうに従い、条件が段階的に追加されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、最適化問題の最適
解を遺伝的アルゴリズムを利用して求める最適化システ
ムに係り、特に、多数の条件が組み合わさった評価条件
に適合した最適解を段階的進化手法によって求める最適
化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】様々な技術分野において、最適化問題の
解決を高速かつ高精度で行いたいという要求が存在す
る。最適化問題とは、複数の要素の組み合わせ(解の候
補)の内、所定の評価条件下において所望の目的を達成
し得る最適な要素の組み合わせ(最適解)を求めるもの
をいう。このような問題の一例としては、所望の特性を
有する電気回路を構成するために様々な回路要素をどの
ように組み合わせるかという問題、歩行型ロボットを最
も効率よく自然に稼働させるために脚部の動作をどのよ
うに組み合わせるかという問題、或いは、物資搬入経路
を最適化するために交通網中の各拠点をどのように組み
合わせるかという問題等が挙げられる。
【0003】近年、このような最適化問題の解探索手法
として、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:以
下、適宜「GA」という)が注目されている。遺伝的ア
ルゴリズムは、生物界に存在する遺伝法則に則り、世代
進化に伴い解の候補を変化させながら解探索を行うもの
である。解の候補は、要素の組み合わせを染色体の如く
一列の要素配列として表現したものである。そして、交
叉や突然変異といった染色体類似の操作(GAオペレー
タ)を配列に適宜施し、適応度に応じて配列を選別する
(世代進化)。このような操作を何世代にも亘って繰り
返すことで、膨大なバリエーションをとり得る解の候補
の中から条件と目標とに最も合致するものを最適解とし
て算出する。
【0004】遺伝的アルゴリズムに関する従来技術とし
て、特開平9−251446号公報には、不均衡進化説
に基づく遺伝的アルゴリズムを用いた最適化手法が開示
されている。具体的には、突然変異率の高いグループと
突然変異率の低いグループとに分け、それぞれのグルー
プにおいて親候補から一対の子候補を分裂生成する。そ
の際、一方の子候補は親候補をそのまま複製し、他方の
子候補は高低いずれかの突然変異率に基づいて構成要素
を突然変異させる。世代進化を繰り返すことにより、突
然変異率の高いグループでは、多様な形質を有する最適
解候補の集団が生成される。そのため、世代進化の初期
段階において、適応度がある程度高い最適解候補が素早
く算出される。一方、突然変異率の低いグループでは、
それまでに求めた最高の適応度を有する親候補周辺に存
在する類似した最適解候補の集団が形成される。その結
果、初期段階における効率的な大域探索と成熟段階にお
ける精密な近傍探索とを同時に実現できる。
【0005】なお、比較的単純な遺伝的アルゴリズムを
各種の制御装置に適用した従来技術としては、特開平1
0−63306号公報や特開平5−241639号公報
等が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最適化問題
に対する実際の解決アプローチでは、多数の条件が組み
合わさった評価条件(複合条件)に総合的に適合するよ
うな最適解を求めたり、最適化の結果または制御結果を
見ながら新たな条件を逐次的に追加していくことが多
い。しかしながら、最適化の初期段階から複合条件を同
時に与えた場合、或いは、既に収束した結果に別の評価
条件を加える場合等において、従来の一般的な手法では
局所的な解からの脱出が困難になることが多かった。そ
のため、複雑な複合条件に関する最適化問題では、解探
索に要する計算時間が極端に遅くなったり、全く進まな
くなってしまう現象(所謂、局所解へのトラップ)が発
生していた。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、遺伝的アルゴリズムを用いた最
適化手法において、局所解にトラップされる可能性を低
減することである。
【0008】さらに、本発明の別の目的は、このような
最適化手法において、良質な最適解を高速かつ効率的に
算出することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、第1の発明は、複数の条件が組み合わさった評価
条件に適合した最適解を遺伝的アルゴリズムを用いて算
出する最適化システムにおいて、遺伝的アルゴリズムに
基づいて、個別に設定された評価条件に適合した解の候
補を進化個体群として出力する算出部が、下位から上位
に亘って複数段設けられた複数の算出部と、下位側の進
化個体群と上位側の進化個体群との間で、進化個体群の
一部を移動する制御部と、最上位の算出部の進化個体群
に基づいて、最適化の収束判定を行う判定部とを有す
る。ここで、各段に設定される評価条件は、下位から上
位に向かうに従い、条件が段階的に追加されている。
【0010】第1の発明において、複数の条件が組み合
わさった評価条件を段階的に分割することにより、各段
の評価条件を個別に設定し、下位側に設定される条件
は、上位側に設定される条件よりも拘束力が強いことが
好ましい。
【0011】また、第1の発明において、制御部は、互
いに隣接した算出部の間で、進化個体群の一部を交換す
ることが好ましく、特に、所定の個体選択法に基づいて
進化個体群を構成する個々の個体を評価し、この進化個
体群の中で相対的な評価が良い個体を上位側の進化個体
群にステップアップすることが望ましい。この場合、制
御部は、上位側に個体をステップアップさせた代わり
に、上位側より個体を受け取り、受け取った個体を進化
個体群にセットしてもよい。
【0012】また、上記ステップアップを行う場合、制
御部は、所定の個体選択法に基づいて進化個体群を構成
する個々の個体を評価し、この進化個体群の中で相対的
な評価が悪い個体を下位側の進化個体群にステップダウ
ンすることが好ましい。この場合、制御部は、下位側に
個体をステップダウンさせた代わりに、下位側より個体
を受け取り、受け取った個体を進化個体群にセットする
ことが望ましい。
【0013】第2の発明は、上述した第1の発明に係る
最適化システムを用いて、制御対象の最適な制御パラメ
ータを算出し、当該制御パラメータに基づいて制御対象
を制御する制御装置を提供する。
【0014】第3の発明は、複数の条件が組み合わさっ
た評価条件に適合した最適解を遺伝的アルゴリズムを用
いて算出する最適化方法において、複数の条件が組み合
わさった評価条件を段階的に分割し、下位から上位に亘
って条件が段階的に追加されるように各段の評価条件を
個別に設定し、遺伝的アルゴリズムに基づいて、各段の
評価条件に適合した解の候補を進化個体群として独立に
算出する第1のステップと、下位側の進化個体群と上位
側の進化個体群との間で、進化個体群の一部を移動させ
る第2のステップと、最上位の評価条件に適合した進化
個体群に基づいて、最適化の収束判定を行う第3のステ
ップとを有する最適化方法を提供する。
【0015】ここで、第3の発明において、下位側に設
定される条件は、上位側に設定される条件よりも拘束力
が強いことが好ましい。
【0016】また、第3の発明において、上記第2のス
テップは、互いに隣接した進化個体群の間で、進化個体
群の一部を交換することが好ましく、特に、所定の個体
選択法に基づいて進化個体群を構成する個々の個体を評
価し、この進化個体群の中で相対的な評価が良い個体を
上位側の進化個体群にステップアップするステップを含
むことが望ましい。この場合、上記第2のステップは、
上位側に個体をステップアップさせた代わりに、上位側
より個体を受け取り、受け取った個体を進化個体群にセ
ットするステップを含んでいてもよい。
【0017】また、第3の発明において、上記第2のス
テップは、所定の個体選択法に基づいて進化個体群を構
成する個々の個体を評価し、この進化個体群の中で相対
的な評価が悪い個体を下位側の進化個体群にステップダ
ウンするステップを含んでいてもよい。この場合、上記
第2のステップは、下位側に個体をステップダウンさせ
た代わりに、下位側より個体を受け取り、受け取った個
体を進化個体群にセットするステップを含むことが望ま
しい。
【0018】第4の発明は、複数の条件が組み合わさっ
た評価条件を段階的に分割し、下位から上位に亘って条
件が段階的に追加されるように各段の算出部の評価条件
を個別に設定し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリ
ズムに基づいて、各段の評価条件に適合した解の候補を
進化個体群として独立に算出することにより、最上位の
最適解を求める最適化方法をコンピュータで実行する
際、最下位の算出部に相当するコンピュータにおいて実
行されるプログラムにおいて、所定の個体選択法に基づ
いて、進化個体群を構成する個々の個体を評価し、この
進化個体群の中で相対的な評価が良い個体を上位側の進
化個体群にステップアップする第1のステップと、上位
側の進化個体群より個体を受け取り、受け取った個体を
進化個体群にセットする第2のステップとを有する最適
化方法を実行する、コンピュータが実行可能なプログラ
ムを提供する。
【0019】第5の発明は、複数の条件が組み合わさっ
た評価条件を段階的に分割し、下位から上位に亘って条
件が段階的に追加されるように各段の算出部の評価条件
を個別に設定し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリ
ズムに基づいて、各段の評価条件に適合した解の候補を
進化個体群として独立に算出することにより、最上位の
最適解を求める最適化方法をコンピュータで実行する
際、最上位の算出部に相当するコンピュータにおいて実
行されるプログラムにおいて、所定の個体選択法に基づ
いて、進化個体群を構成する個々の個体を評価し、この
進化個体群の中で相対的な評価が悪い個体を下位側の進
化個体群にステップダウンする第3のステップと、下位
側に個体をステップダウンさせた代わりに、下位側より
個体を受け取り、受け取った個体を進化個体群にセット
する第4のステップとを有する最適化方法を実行する、
コンピュータが実行可能なプログラムを提供する。
【0020】第6の発明は、複数の条件が組み合わさっ
た評価条件を段階的に分割し、下位から上位に亘って条
件が段階的に追加されるように各段の算出部の評価条件
を個別に設定し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリ
ズムに基づいて、各段の評価条件に適合した解の候補を
進化個体群として独立に算出することにより、最上位の
最適解を求める最適化方法をコンピュータで実行する
際、中間段の算出部に相当するコンピュータにおいて実
行されるプログラムにおいて、所定の個体選択法に基づ
いて、進化個体群を構成する個々の個体を評価し、この
進化個体群の中で相対的な評価が良い個体を上位側の進
化個体群にステップアップする第1のステップと、上位
側の進化個体群より個体を受け取り、受け取った個体を
進化個体群にセットする第2のステップと、所定の個体
選択法に基づいて、進化個体群を構成する個々の個体を
評価し、この進化個体群の中で相対的な評価が悪い個体
を下位側の進化個体群にステップダウンする第3のステ
ップと、下位側に個体をステップダウンさせた代わり
に、下位側より個体を受け取り、受け取った個体を進化
個体群にセットする第4のステップとを有する最適化方
法を実行する、コンピュータが実行可能なプログラムを
提供する。
【0021】ここで、上述した第4から第6の発明のい
ずれかにおいて、下位側に設定される条件は、上位側に
設定される条件よりも拘束力が強いことが好ましい。
【0022】さらに、第7の発明は、上述した第4から
第6の発明のいずれかに係るプログラムが記録されたコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本実
施形態に係る最適化システムのブロック構成図である。
このシステムは、N個のGAエンジン1と、(N−1)
個の個体移民制御部2と、収束判定部3とを有し、分散
GAを構成している。このシステムが通常の分散GAと
異なるのは、GAエンジン1が下位から上位に亘って複
数段設けられており、後述するように、個々のGAエン
ジン1に設定される評価条件が下位から上位へ段階的に
追加されている点である。各段のGAエンジン1は、最
下位を1段目、上位に向かって順次2段目,3段目,・・
・、そして最上位をn段目と定義する。個体移民制御部
2は、互いに隣接したGAエンジン1の間に設けられて
おり、最適化対象となる進化個体群PGn(n=1〜N)中
の一部個体群を、互いに隣接した直近段の間で移動させ
る。収束判定部3は、最上位のGAエンジン1のみに付
随しており、最上位のGAエンジン1で出力される進化
個体群PGNに基づいて、最適化の収束判定を行う。
【0024】ここで、「最上位」とは、最終的な目的と
なる最適解を含み得る目的段、換言すれば、最終的に与
えるべき全条件が設定されている段をいう。したがっ
て、オペレータが最終的に求める最適解、すなわち考慮
すべき全条件に適合する解は、最上位のGAエンジン1
において算出される。
【0025】各段のGAエンジン1に設定される評価条
件は、下位から上位に向かって段階的に追加された形態
となっている。具体的には、1段目の評価条件(1段目
のGAエンジン1に設定される評価条件)が単一の「条
件1」のみであるのに対して、2段目の評価条件は1段
目の「条件1」に新たな「条件2」を追加した「条件1
+2」(”+”は「かつ(and)」の意味)となってい
る。また、3段目の評価条件は、直下位の評価条件であ
る「条件1+2」に新たな「条件3」を追加した「条件
1+2+3」になっている。すなわち、複数の条件が組
み合わさった「評価条件1+2+・・・+N」(最終的な
評価条件)を段階的に分割し、下位から上位に亘って条
件が段階的に追加されるように各段の評価条件を個別に
設定する。なお、各段に追加する条件は単一である必要
は必ずしもなく、複数の条件を同時に追加してもよい。
例えば、1段目の評価条件を「条件1」とし、2段目の
評価条件を「条件1+2+3」とするといった如くであ
る。
【0026】それぞれのGAエンジン1に段階的に追加
される条件は、拘束力の強いものほど下位に配置し、拘
束力の弱いものほど上位に配置する。換言すれば、下位
側には必要条件的な条件を配置し、上位側には十分条件
的な条件を配置する。歩行型ロボットに関する歩行の最
適化を例に説明すると、この最適化問題で考慮すべき条
件としては、「腹を着かない」,「転倒しない」,「一
歩当たりの消費エネルギーが少ない」等が考えられる。
この場合、歩行の大前提である「腹を着かない」という
拘束力の強い条件が最下位の「条件1」に相当する。そ
して、「転倒しない」という条件がそれに続く「条件
2」に相当し、高度な条件である「一歩当たりの消費エ
ネルギーが少ない」という条件が最上位の「条件N」
(拘束力が最も弱い)に相当する。
【0027】本最適化システムをスタンドアロンのコン
ピュータで実現する場合、単一のCPU(中央演算装
置)がN個のGAエンジン1(算出部),(N−1)個
の個体移民制御部2および収束判定部3の全機能を担
う。また、処理速度の高速化を図るために、マルチプロ
セッサ型のコンピュータまたはLAN等によってネット
ワーク接続された複数のコンピュータによって本最適化
システムを実現してもよい。この場合、それぞれのCP
Uが、1個のGAエンジン1およびそれに対応した個体
移民制御部2に相当し、並列処理を行うCPU間の情報
伝達(個体交換)は、LAN等のネットワークまたはバ
ス結線、その他のインターフェースを介して行われる。
そして、最上位のGAエンジン1に相当するCPUに収
束判定部3の機能を担わせる。それぞれのGAエンジン
1は互いに独立してGA演算を行うため簡単に並列化で
き、最適化に要する処理時間は、使用するCPUの数の
増加に伴い短縮化される。互いに隣接したGAエンジン
1間の個体交換に要するデータ量は比較的少なく、その
発生頻度も高くない。そのため、個体交換用のインター
フェースとして高速な専用線を用いる必要は必ずしもな
い。なお、単一のGAエンジン1に通常の分散GAを用
いて更に細分化・並列化すれば、処理速度の一層の高速
化を図ることができる。
【0028】図2は、世代進化のタイミングチャートで
ある。一世代は「GA演算フェィズ」と「個体移民フェ
ィズ」とで構成されており、世代進化に伴い各フェィズ
が繰り返される。「GA演算フェィズ」では、全段のG
Aエンジン1が周知の遺伝的アルゴリズム(GA)に則
った解探索を同時かつ独立に実行する。そして、各段の
GAエンジン1は、個別に設定された評価条件に適合し
た解の候補を進化個体群PGnとして出力する。進化個
体群PGnを構成する個々の個体は、最適化問題に応じ
て適宜設定されたルールに従いコーディングされてい
る。なお、各段の進化個体群PGnの初期設定は、個体
の多様性を確保するために、GAエンジン1毎にランダ
ムに作り出すことが好ましい。また、各段のGAエンジ
ン1に設定する進化個体群PGnの個体数は同一であっ
てもよいが、異なる個体数に設定してもよい。
【0029】「GA演算フェィズ」において、収束判定
部3は、最上位のGAエンジン1により算出された進化
個体群PGNを常時観測し、最終的な評価条件である
「条件1+2+・・・+N」を満足する最適化が行われた
か否かを判断する。具体的には、この「評価条件1+2
+・・・+N」に適合する個体ほど高い適合度が得られる
ように適切に設定された評価関数に基づいて、最上位の
進化個体群PGNを構成する個体を個別に評価する。そ
して、ある世代Kにおいて最適化が満足されたならば、
演算結果として最適解を出力するとともに、各GAエン
ジン1に対してGA演算の終了を指示する。これによ
り、最適化システム全体における最適化演算が終了す
る。これに対して、「GA演算フェィズ」で満足な最適
化が完了しない場合には、続く「個体移民フェィズ」に
移行する。
【0030】「個体移民フェィズ」において、それぞれ
の個体移民制御部2は、下位側の進化個体群PGnの一
部を上位側に移動させるとともに、上位側の進化個体群
PGnの一部を下位側に適宜移動させる。本明細書で
は、上下の進化個体群PGn間で移動される個体を「移
民」と呼ぶ。
【0031】図3は、個体移民の処理手順を示すフロー
チャートである。この処理は、それぞれの個体移民制御
部2において独立して実行されるが、以下、中間段であ
るn段目のGAエンジン1に関する処理を例示しながら
説明する。
【0032】まず、ステップ1において、上位移民タイ
ミング、すなわち、進化個体群PGnの一部を直上位に
ステップアップさせるタイミングであるか否かが判断さ
れる。このタイミングは、例えば20世代毎のような固
定タイミングでもよいが、一定確率による抽選で決定し
てもよい。ステップ1で肯定判定された場合には、ステ
ップ2に進む。これに対して、このステップ1で否定判
定された場合には、上位移民処理(ステップ2〜5)を
スキップしてステップ6に進む。なお、最上位のGAエ
ンジン1に関しては、上位側にGAエンジン1が存在し
ないため、上位移民処理(すなわち、移民のステップア
ップ処理および上位側からの交換移民の受取り処理)は
行われない。
【0033】ステップ2において、n段目の進化個体群
PGnの中で上位側にステップアップさせる一部個体
群、すなわち上位側への移民が決定される。具体的に
は、所定の個体選択法に基づいて進化個体群を構成する
個々の個体を評価し、基本的には、この進化個体群の中
で相対的な評価が良い個体をステップアップする移民と
して選択する。選択される移民数は一定であり、進化個
体群PGnの全体個体数が進化計算中に変化することは
ない。また、移民数は、最初に全個体数からの割合で決
めるのが妥当である。GAには評価値の良い個体を選択
する手法として一般的な手法がいくつかあり、適宜の手
法に基づいて上位側への移民が決定される。これらの手
法は、単純に評価値が良いものだけを順位から一意に決
定するという方法ではなく、集団の遺伝子の多様性を維
持するという意味合いから確率的選択で行う。代表的な
ものとしては、ルーレット式選択,ランク方式選択,ト
ーナメント式選択等が挙げられる。標準的なGAにおい
て、これらの手法は、次世代の個体を作り出す際の親個
体の選択に用いられるが、本実施形態ではそれと同等な
選択方式を採用している。
【0034】ステップ3において、上位側への移民に関
する移民データが上位側である(n+1)段目に送信さ
れる。すなわち、n段目で決定された移民は、図2の矢
印aに示すように(n+1)段目に対して送信され、n
段目は、交換移民データの受信待ち状態となる(ステッ
プ4)。そして、図2の矢印bに示すように、(n+
1)段目からの交換移民データをn段目が受信すると、
受信した交換移民がn段目の進化個体群PGnにセット
される(ステップ5)。
【0035】ステップ5に続くステップ6において、n
段目が下位側である(n−1)段目からの移民データを
受信しているか否かが判断される。移民データを受信し
ている場合(図2の矢印c)、ステップ7に進み、下位
移民処理(ステップ7〜9)が行われる。最下位のGA
エンジン1に関しては、下位側にGAエンジン1が存在
しないため、下位移民処理(すなわち、移民のステップ
ダウン処理および下位側からの交換移民の受取り処理)
は行われない。
【0036】ステップ7において、進化個体群PGnの
中で下位側に移動させる個体、すなわち下位側への移民
が決定される。具体的には、所定の個体選択法に基づい
て進化個体群を構成する個々の個体を評価し、基本的に
は、この進化個体群の中で相対的な評価が悪い個体をス
テップダウンさせる移民として選択する。下位側への移
民数は一定であり、進化個体群PGnの全体個体数が進
化計算中に変化することはない。また、移民数は、最初
に全個体数からの割合で決めるのが妥当である。下位側
への移民を決定する手法としては、逆ルーレット式選
択,逆ランク方式選択,逆トーナメント式選択といった
周知の手法を用いることができ、選択率を評価値に関し
て逆転させて(評価値の悪い方が選択率が高まるよう
に)使用する。
【0037】ステップ8において、図2の矢印dに示す
ように、n段目は、下位側への移民に関する移民データ
を下位側である(n−1)段目に送信する。そして、n
段目の進化個体群PGnには、一部個体を移民として削
除したことに代えて、図2の矢印cに示したように、下
位側からの移民がセットされる(ステップ5)。
【0038】このような個体移民処理では、各段の進化
個体群PGnの個体総数は変化せずに一定である。移民
のステップアップ/ステップダウンは、上位進化群と下
位進化群との間で同期的に行われ、同数の個体交換にな
る。一方、一つの中間段で見た場合、ステップアップ/
ステップダウンは同時に発生せず、ステップアップは上
位進化群と同期をとったタイミングで行われ、ステップ
ダウンは下位進化群と同期をとったタイミングで行われ
る。
【0039】上述した段階的進化手法を用いた最適化シ
ステムにおいて、最下位のGAエンジン1は、最も単純
な評価条件1のみに基づき解探索を行い、進化個体群P
G1を出力する。また、これよりも1つ上位のGAエン
ジン1は、上記条件1に新たな条件2を加えた評価条件
(1+2)下で解探索を行い、進化個体群PG2を出力
する。同様に、GAエンジン1が上位になるにつれて条
件が段階的に追加され、より複雑な評価条件下での解探
索を試みる。個体移民制御部2は、定められたタイミン
グで、進化個体群PGnから定められた数の個体(移
民)を、相対的な評価値の良い順番に、上位の進化個体
群PGn+1に移動させる(ステップアップ)。移民を受
け入れた上位側のGAエンジン1は、下位の評価条件に
ついてはそこそこの評価を得ている個体から進化操作を
行う。したがって、条件の段階的な追加とともに最適解
が存在するであろう空間を限定していくことができるた
め、最適解発見の可能性を高めることができる。
【0040】また、個体移民制御部2は、定められたタ
イミングで、進化個体群PGnから定められた数の移民
を、相対的な評価値の悪い順番に、下位の進化個体群P
Gn-1に移動させる(ステップダウン)。移民を受け入
れた下位側のGAエンジン1は、従前よりも単純な評価
条件下で解探索をリトライする。これは、複合条件での
解探索が難しかった場合に、条件を簡略化して個体近傍
の新たな局所解を素早く見つけ、再度上位に個体移動さ
せるためである。そして、最上位に位置する収束判定部
3は、満足できる最適化が行われたか否かを常に観測
し、最適化が満足されたならば、最上位の最適解を演算
結果を出力し、最適化システム全体の最適化計算を終了
する。
【0041】このように、段階的に条件が追加された評
価環境の下で、最適化演算を段階的に実行し、上下間で
進化個体群PGnの一部を相互に交換を行うことで、個
体の最適化度合いに応じた進化計算を自動的・自律的に
行うことが可能となる。それとともに、上位側における
進化個体群PGnの解探索も効率的に行われ、個体遺伝
子の偏りも避けられる(多様性の維持)。したがって、
局所解に陥ったとしても、局所解脱出の可能性が飛躍的
に高まるとともに、進化の進行度合いはより連続的にな
るため、複雑な評価条件下においても良質な解を高速に
算出することが可能となる。
【0042】ここで、上位に位置する複合度の増した解
空間において局所解(最適解)へは近いがアプローチが
難しい場合(解にたどり着くまでに1山あるようなケー
ス)を考える。本実施形態では、個体移民制御部2によ
る制御によって、ステップアップしたがやはり進化に行
き詰まった個体をステップダウンし、下位側で若干の修
正を加えた後に再度ステップアップというリトライルー
プが結果として構成される。このリトライループによっ
て、下位にステップダウンした個体に若干の変更を加え
て再びステップアップすれば、アプローチの角度が変わ
り、結果的に山を迂回し解にたどり着く可能性を高める
ことができる。
【0043】また、本実施形態によれば、集団の多様性
が維持できるという効果もある。GAにおいて多様性の
維持こそが広い解探索を保証する唯一の拠り所であり、
下位側において生成・変更された個体を移民すること
は、上位側における集団の多様性維持に大きく貢献して
いる。
【0044】また、下位側には上位側よりも拘束力が強
い条件を設けることで、最終的な最適解の探索を効率的
に行うことが可能となる。一般に、ある条件に合致する
解が存在する空間は、与えられた条件の拘束力が大きい
ほど大きくなる傾向がある。したがって、下位側になる
ほど拘束力の強い条件を段階的に追加し、下位側におい
て求められた大域的な解を考慮した上で、上位側での解
探索を実行すれば、上位側での解探索を効率的に行うこ
とが期待できる。
【0045】図4は、世代進化と最適化結果との関係の
説明図である。多数の条件が組み合わさった複雑な評価
条件が与えられるほど解空間が飛躍的に広がるため、従
来の単純GAでは局所解に陥り易い(同図(a)参
照)。これに対して、本実施形態に係る最適化手法で
は、同図(b)に示すように、進化の進み具合は連続的
となり、局所解に陥ることなく良好な最適解が得られる
ことがわかる。
【0046】また、本実施形態に係る最適化システムで
は、オペレータが最適化の結果を見て新たな条件の逐次
的に追加(挿入)したい場合、その評価条件を加えた新
たなGAエンジン1を一つ追加すればよい。GAエンジ
ン1の追加位置は、新たに追加する評価条件に関する拘
束力の強さに基づいて決定する。つまり、追加する条件
の拘束力が強いならば、下位側にGAエンジン1を追加
することが好ましく、追加する条件の拘束力が弱いなら
ば、上位側にGAエンジン1を追加することが好まし
い。これにより、最適化問題に対する実際の解探索アプ
ローチにマッチした優れた利便性を有するシステムを実
現でき、オペレータの作業を簡略化・効率化することが
できる。
【0047】なお、上述した実施形態は、互いに隣接し
た直近の進化個体群PGn,PGi+n(またはPGn,P
Gn-1)の間で個体移動を行う例について説明した。し
かしながら、本発明は、これに限定されるものではな
く、例えば2つ跳ばしといった飛び級的な個体移動に対
して適用することも可能であり、このような移民形態も
本発明の適用範囲に当然含まれる。
【0048】また、上述した実施形態は、互いに隣接し
た進化個体群の間で移民を交換する例について説明し
た。しかしながら、上述したリトライループによる最適
解の精度向上よりも処理速度の方を優先する場合には、
ステップダウンを行うことなく、ステップアップのみを
単独で行ってもよい。なお、ステップダウンについては
単独で行っても意味はなく、ステップアップと併せて行
う必要がある。
【0049】なお、上述した段階的進化手法を用いた最
適化方法を実現するコンピュータプログラムを記録した
記録媒体を、コンピュータに対して供給してもよい。こ
の場合、このコンピュータが、記録媒体に格納されたコ
ンピュータプログラムを読み取り実行することによっ
て、本発明の目的を達成する。したがって、記録媒体か
ら読み取られたコンピュータプログラム自体が本発明の
新規な機能を実現するため、そのプログラムを記録した
記録媒体が本発明を構成する。コンピュータプログラム
を記録した記録媒体としては、例えば、CD−ROM、
フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、メ
モリカード、光ディスク、DVD−ROM、DVD−R
AM等が挙げられる。また、上述した実施形態の機能を
実現するコンピュータプログラム自体も、本発明の目的
を達成する新規な機能を有している。
【0050】(第2の実施形態)図5は、段階的進化手
法に基づく最適化装置を組み入れた制御装置のブロック
構成図である。この制御装置10は、上述した最適化手
法を実現する最適化装置11と、I/O部化12と、制
御対象20を模擬するシミュレータ部13とで構成され
ている。
【0051】最適化装置11は、制御対象20を駆動・
制御する最適な制御パラメータを算出するとともに、そ
れに基づきI/O部12を介して制御対象20を制御す
る。また、最適化装置11は、I/O部12を介して取
り込んだ制御結果に基づいて再評価し、最適化演算を進
めていく。制御対象20を直接制御すると、制御対象2
0を破壊するおそれがあったり、制御結果を得るのに長
時間かかる場合には、シミュレータ13を用いて評価を
進めていく。
【0052】制御対象20として四脚歩行ロボットを一
例に挙げ、その歩行パターンを自動生成するケースを考
える。歩行パターンと称される各関節角の一周期分の発
生は、図6に示すシグモイド関数を用いたフィードフォ
ワード型ニューラルネットワークで行う。ここで、wは
歩行周期、tは経過時間、TH1〜TH3は歩行ロボッ
トの関節角度を示している。このようなニューラルネッ
トワークの結合重み係数を、段階的進化法で調整し、最
適な歩行パターンを生成する。
【0053】歩行パターンを評価する評価条件として
は、「腹を着かない」,「転倒しない」といった拘束の
強い条件をはじめとして、比較的拘束の弱い「歩行距離
が長い」,「使用エネルギーが小さい」,「接地脚が構
成する三角形の面積が小さい」といった様々な条件が考
えられる。このうち拘束力が強い条件が下位になるよう
に、図1に示した各GAエンジン1に評価条件を個別に
割り当てていく。
【0054】一例として、「腹を着かない」という評価
条件を最下位に割り当てた場合における下位空間(調整
パラメータP1,P2がなす空間)の模式図を図7に示
す。「腹を着かない」いくつかの局所解がGAによる進
化で算出される。この局所解は、下位空間上に多数存在
し、互いに無関係の位置にあるかもしれない。この局所
解近傍にある個体を確率的に選択し、「腹を着かない+
転倒しない」を評価条件とする上位側に移民する。上位
側では、「腹を着かない」という条件については、そこ
そこの評価を得ている個体から進化操作が行えるので、
最適解発見の可能性が高まる。
【0055】また、上位側からは評価が低い個体を移民
として受け入れ、「腹を着かない」という単純な条件の
みで解探索をやり直す。その理由は、上述したように、
複合条件での解探索が難しかった場合、条件を単一化・
簡略化することにより、その個体近傍に存在する新たな
局所解を素早く見つけ、再度上位に個体移動させるため
である。
【0056】
【発明の効果】このように、本発明によれば、遺伝的ア
ルゴリズムによる多段的な解探索を独立して行うととも
に、所定のタイミングで、上位と下位との間で進化個体
群の一部を移動させる。これにより、個体の最適化度合
いに応じた進化計算が自動的・自律的に行われるように
なる。また、進化個体群の解探索も効率的に行われ、個
体遺伝子の偏りも避けられる。その結果、局所解にトラ
ップされる可能性が低くなり、進化の進行度合いはより
連続的になるため、良質な解を高速に算出することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最適化システムのブロック構成図
【図2】世代進化のタイミングチャート
【図3】個体移民の処理手順を示すフローチャート
【図4】世代進化と最適化結果との関係の説明図
【図5】最適化装置を組み入れた制御装置のブロック構
成図
【図6】1脚分の歩行パターンに関する発生ネットワー
クの説明図
【図7】下位空間の模式図
【符号の説明】
1 GAエンジン 2 個体移民制御部 3 収束判定部 10 制御装置 11 最適化装置 12 I/O部 13 シミュレータ部 20 制御対象
フロントページの続き Fターム(参考) 3C007 LW08 LW13 LW15 WA14 WB05 5H004 GB16 HA07 HB07 JA03 KC02 KC03 KC12 KC45 KD42 KD67

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の条件が組み合わさった評価条件に適
    合した最適解を遺伝的アルゴリズムを用いて算出する最
    適化システムにおいて、 遺伝的アルゴリズムに基づいて、個別に設定された評価
    条件に適合した解の候補を進化個体群として出力する算
    出部が、下位から上位に亘って複数段設けられた複数の
    算出部と、 下位側の進化個体群と上位側の進化個体群との間で、進
    化個体群の一部を移動する制御部と、 最上位の前記算出部の進化個体群に基づいて、最適化の
    収束判定を行う判定部とを有し、 各段に設定される評価条件は、下位から上位に向かうに
    従い、条件が段階的に追加されていることを特徴とする
    最適化システム。
  2. 【請求項2】複数の条件が組み合わさった評価条件を段
    階的に分割することにより、各段の評価条件を個別に設
    定し、 下位側に設定される条件は、上位側に設定される条件よ
    りも拘束力が強いことを特徴とする請求項1に記載され
    た最適化システム。
  3. 【請求項3】前記制御部は、互いに隣接した前記算出部
    の間で、進化個体群の一部を交換することを特徴とする
    請求項1または2に記載された最適化システム。
  4. 【請求項4】前記制御部は、所定の個体選択法に基づい
    て進化個体群を構成する個々の個体を評価し、当該進化
    個体群の中で相対的な評価が良い個体を上位側の進化個
    体群にステップアップすることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載された最適化システム。
  5. 【請求項5】前記制御部は、上位側に個体をステップア
    ップさせた代わりに、上位側より個体を受け取り、当該
    受け取った個体を進化個体群にセットすることを特徴と
    する請求項4に記載された最適化システム。
  6. 【請求項6】前記制御部は、所定の個体選択法に基づい
    て進化個体群を構成する個々の個体を評価し、当該進化
    個体群の中で相対的な評価が悪い個体を下位側の進化個
    体群にステップダウンすることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載された最適化システム。
  7. 【請求項7】前記制御部は、下位側に個体をステップダ
    ウンさせた代わりに、下位側より個体を受け取り、当該
    受け取った個体を進化個体群にセットすることを特徴と
    する請求項6に記載された最適化システム。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれかに記載された最
    適化システムを用いて、制御対象の最適な制御パラメー
    タを算出し、当該制御パラメータに基づいて制御対象を
    制御する制御装置。
  9. 【請求項9】複数の条件が組み合わさった評価条件に適
    合した最適解を遺伝的アルゴリズムを用いて算出する最
    適化方法において、 複数の条件が組み合わさった評価条件を段階的に分割
    し、下位から上位に亘って条件が段階的に追加されるよ
    うに各段の評価条件を個別に設定し、遺伝的アルゴリズ
    ムに基づいて、各段の評価条件に適合した解の候補を進
    化個体群として独立に算出する第1のステップと、 下位側の進化個体群と上位側の進化個体群との間で、進
    化個体群の一部を移動させる第2のステップと、 最上位の評価条件に適合した進化個体群に基づいて、最
    適化の収束判定を行う第3のステップとを有することを
    特徴とする最適化方法。
  10. 【請求項10】下位側に設定される条件は、上位側に設
    定される条件よりも拘束力が強いことを特徴とする請求
    項9に記載された最適化方法。
  11. 【請求項11】上記第2のステップは、互いに隣接した
    進化個体群の間で、進化個体群の一部を交換することを
    特徴とする請求項9または10に記載された最適化方
    法。
  12. 【請求項12】上記第2のステップは、所定の個体選択
    法に基づいて進化個体群を構成する個々の個体を評価
    し、当該進化個体群の中で相対的な評価が良い個体を上
    位側の進化個体群にステップアップするステップを含む
    ことを特徴とする請求項9または10に記載された最適
    化方法。
  13. 【請求項13】上記第2のステップは、上位側に個体を
    ステップアップさせた代わりに、上位側より個体を受け
    取り、当該受け取った個体を進化個体群にセットするス
    テップを含むことを特徴とする請求項12に記載された
    最適化方法。
  14. 【請求項14】上記第2のステップは、所定の個体選択
    法に基づいて進化個体群を構成する個々の個体を評価
    し、当該進化個体群の中で相対的な評価が悪い個体を下
    位側の進化個体群にステップダウンするステップを含む
    ことを特徴とする請求項12または13に記載された最
    適化方法。
  15. 【請求項15】上記第2のステップは、下位側に個体を
    ステップダウンさせた代わりに、下位側より個体を受け
    取り、当該受け取った個体を進化個体群にセットするス
    テップを含むことを特徴とする請求項14に記載された
    最適化方法。
  16. 【請求項16】複数の条件が組み合わさった評価条件を
    段階的に分割し、下位から上位に亘って条件が段階的に
    追加されるように各段の算出部の評価条件を個別に設定
    し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリズムに基づい
    て、各段の評価条件に適合した解の候補を進化個体群と
    して独立に算出することにより、最上位の最適解を求め
    る最適化方法をコンピュータで実行する際、最下位の算
    出部に相当するコンピュータにおいて実行されるプログ
    ラムにおいて、 所定の個体選択法に基づいて、進化個体群を構成する個
    々の個体を評価し、当該進化個体群の中で相対的な評価
    が良い個体を上位側の進化個体群にステップアップする
    第1のステップと、 上位側の進化個体群より個体を受け取り、当該受け取っ
    た個体を進化個体群にセットする第2のステップとを有
    する最適化方法を実行する、コンピュータが実行可能な
    プログラム。
  17. 【請求項17】複数の条件が組み合わさった評価条件を
    段階的に分割し、下位から上位に亘って条件が段階的に
    追加されるように各段の算出部の評価条件を個別に設定
    し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリズムに基づい
    て、各段の評価条件に適合した解の候補を進化個体群と
    して独立に算出することにより、最上位の最適解を求め
    る最適化方法をコンピュータで実行する際、最上位の算
    出部に相当するコンピュータにおいて実行されるプログ
    ラムにおいて、 所定の個体選択法に基づいて、進化個体群を構成する個
    々の個体を評価し、当該進化個体群の中で相対的な評価
    が悪い個体を下位側の進化個体群にステップダウンする
    第3のステップと、 下位側に個体をステップダウンさせた代わりに、下位側
    より個体を受け取り、当該受け取った個体を進化個体群
    にセットする第4のステップとを有する最適化方法を実
    行する、コンピュータが実行可能なプログラム。
  18. 【請求項18】複数の条件が組み合わさった評価条件を
    段階的に分割し、下位から上位に亘って条件が段階的に
    追加されるように各段の算出部の評価条件を個別に設定
    し、それぞれの算出部が、遺伝的アルゴリズムに基づい
    て、各段の評価条件に適合した解の候補を進化個体群と
    して独立に算出することにより、最上位の最適解を求め
    る最適化方法をコンピュータで実行する際、中間段の算
    出部に相当するコンピュータにおいて実行されるプログ
    ラムにおいて、 所定の個体選択法に基づいて、進化個体群を構成する個
    々の個体を評価し、当該進化個体群の中で相対的な評価
    が良い個体を上位側の進化個体群にステップアップする
    第1のステップと、 上位側の進化個体群より個体を受け取り、当該受け取っ
    た個体を進化個体群にセットする第2のステップと、 所定の個体選択法に基づいて、進化個体群を構成する個
    々の個体を評価し、当該進化個体群の中で相対的な評価
    が悪い個体を下位側の進化個体群にステップダウンする
    第3のステップと、 下位側に個体をステップダウンさせた代わりに、下位側
    より個体を受け取り、当該受け取った個体を進化個体群
    にセットする第4のステップとを有する最適化方法を実
    行する、コンピュータが実行可能なプログラム。
  19. 【請求項19】下位側に設定される条件は、上位側に設
    定される条件よりも拘束力が強いことを特徴とする請求
    項16,17または18に記載されたプログラム。
  20. 【請求項20】請求項16から19のいずれかに記載さ
    れたプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
JP2001119130A 2001-04-18 2001-04-18 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体 Withdrawn JP2002312755A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001119130A JP2002312755A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体
EP02008192A EP1251459A3 (en) 2001-04-18 2002-04-16 Optimization system using genetic algorithm, control apparatus, optimization method, and program and storage medium therefor
US10/123,422 US20020156752A1 (en) 2001-04-18 2002-04-17 Optimization system using genetic algorithm, control apparatus, optimization method, and program and storage Medium therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001119130A JP2002312755A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002312755A true JP2002312755A (ja) 2002-10-25

Family

ID=18969395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001119130A Withdrawn JP2002312755A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20020156752A1 (ja)
EP (1) EP1251459A3 (ja)
JP (1) JP2002312755A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7471997B2 (en) 2003-08-08 2008-12-30 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Landing-control device and landing-control method for aircraft
JP2012157965A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Kanazawa Univ ロボットの運動方法決定装置、ロボットの運動方法決定方法、及び、そのプログラム
EP3699829A1 (en) 2019-02-19 2020-08-26 Fujitsu Limited Arithmetic processing apparatus, storage medium, and arithmetic processing method
US11367005B2 (en) 2018-04-24 2022-06-21 Fujitsu Limited Optimization calculation method and optimization calculation apparatus

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7496450B2 (en) 2003-08-22 2009-02-24 Instituto Mexicano Del Petroleo Method for imaging multiphase flow using electrical capacitance tomography
US20060025929A1 (en) * 2004-07-30 2006-02-02 Chris Eglington Method of determining a genetic relationship to at least one individual in a group of famous individuals using a combination of genetic markers
US7882057B1 (en) * 2004-10-04 2011-02-01 Trilogy Development Group, Inc. Complex configuration processing using configuration sub-models
EP1913503A1 (en) * 2005-08-05 2008-04-23 Koninklijke Philips Electronics N.V. Search space coverage with dynamic gene distribution
US9015093B1 (en) 2010-10-26 2015-04-21 Michael Lamport Commons Intelligent control with hierarchical stacked neural networks
US8775341B1 (en) 2010-10-26 2014-07-08 Michael Lamport Commons Intelligent control with hierarchical stacked neural networks
CN106406082B (zh) 2015-07-27 2021-02-12 华为技术有限公司 一种系统控制方法、装置,控制器及控制系统
CN109202904B (zh) * 2018-09-30 2020-10-20 湘潭大学 一种机械臂运动路径的确定方法及确定系统
CN109634924B (zh) * 2018-11-02 2022-12-20 华南师范大学 基于机器学习的文件系统参数自动调优方法及系统

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5787274A (en) * 1995-11-29 1998-07-28 International Business Machines Corporation Data mining method and system for generating a decision tree classifier for data records based on a minimum description length (MDL) and presorting of records
US6006604A (en) * 1997-12-23 1999-12-28 Simmonds Precision Products, Inc. Probe placement using genetic algorithm analysis
JP3885183B2 (ja) * 2000-01-17 2007-02-21 独立行政法人産業技術総合研究所 光学装置、光学装置の調整方法、およびその調整方法で実行する処理プログラムを記録した記録媒体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7471997B2 (en) 2003-08-08 2008-12-30 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Landing-control device and landing-control method for aircraft
JP2012157965A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Kanazawa Univ ロボットの運動方法決定装置、ロボットの運動方法決定方法、及び、そのプログラム
US11367005B2 (en) 2018-04-24 2022-06-21 Fujitsu Limited Optimization calculation method and optimization calculation apparatus
EP3699829A1 (en) 2019-02-19 2020-08-26 Fujitsu Limited Arithmetic processing apparatus, storage medium, and arithmetic processing method
JP2020135363A (ja) * 2019-02-19 2020-08-31 富士通株式会社 演算処理装置、演算処理プログラムおよび演算処理方法
US11494164B2 (en) 2019-02-19 2022-11-08 Fujitsu Limited Arithmetic processing unit, storage medium, and arithmetic processing method
JP7172706B2 (ja) 2019-02-19 2022-11-16 富士通株式会社 演算処理装置、演算処理プログラムおよび演算処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1251459A3 (en) 2009-08-05
US20020156752A1 (en) 2002-10-24
EP1251459A2 (en) 2002-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cui et al. A novel artificial bee colony algorithm with an adaptive population size for numerical function optimization
JP2002312755A (ja) 遺伝的アルゴリズムを用いた最適化システム、制御装置、最適化方法、プログラムおよび記録媒体
CN104866904B (zh) 一种基于spark的遗传算法优化的BP神经网络并行化方法
CN108573326B (zh) 基于遗传蚁群混合算法的视频服务器选址方法
JPWO2018061699A1 (ja) マルチプレックスpcrに供するプライマーの設計方法
CN106445821A (zh) 一种基于遗传算法实现测试用例自动生成的方法
JP2004530208A5 (ja)
CN108465244B (zh) 用于竞速类ai模型的ai参数配置方法、装置、设备及存储介质
CN112995289B (zh) 一种基于非支配排序遗传策略的车联网多目标计算任务卸载调度方法
CN113128655B (zh) 基于多种群遗传算法工控入侵检测分类器参数选择方法
JPWO2018061693A1 (ja) マルチプレックスpcrに供するプライマーの設計方法
CN113554875A (zh) 一种基于边缘计算的高速公路异质交通流可变限速控制方法
JP2004116351A (ja) 制御パラメータの最適化システム
CN112686474A (zh) 一种基于改进的水波优化算法的可并行装配线平衡方法
CN116955959A (zh) 一种基于多目标演化算法的时间序列预测集成方法
JP6997404B2 (ja) 最適化装置、最適化装置の制御方法および最適化装置の制御プログラム
Kumar et al. An impact of cross over operator on the performance of genetic algorithm under operating system process scheduling problem
JP3905413B2 (ja) ロボット装置
CN106709572B (zh) 一种数据处理方法及设备
JP2000339005A (ja) 制御対象の最適化制御方法及び制御装置
TWI783594B (zh) 多目標神經網路演化方法及裝置
CN110321208B (zh) 一种求解云任务调度的进化计算方法
JP3847317B2 (ja) 最適解探索装置
Moran et al. Effects of cooperative and competitive coevolution on complexity in a linguistic prediction game
KR102188115B1 (ko) 생성적 적대 신경망을 기초로 암의 예후 예측에 사용되는 바이오 마커의 선정이 가능한 전자 장치 및 그 동작 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701