JP2002311122A - Gps受信機 - Google Patents

Gps受信機

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JP2002311122A
JP2002311122A JP2001110270A JP2001110270A JP2002311122A JP 2002311122 A JP2002311122 A JP 2002311122A JP 2001110270 A JP2001110270 A JP 2001110270A JP 2001110270 A JP2001110270 A JP 2001110270A JP 2002311122 A JP2002311122 A JP 2002311122A
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JP2001110270A
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English (en)
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Masahiro Sasaki
雅広 佐々木
Akifumi Miyano
暁史 宮野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3個のGPS衛星を用いる測位においても誤
収束することなく、正しい測位計算結果を出力すること
が可能なGPS受信機を提供する。 【解決手段】 GPS衛星からの電波を受信するアンテ
ナ部1と、前記アンテナ部1で受信された電波から航法
メッセージを復調する復調部2と、前記復調された航法
メッセージから衛星軌道情報を取得するデータ解析部3
と、前記復調された航法メッセージから衛星の送信時刻
を算出するとともに前記データ解析部で取得された詳細
軌道情報を用いて、逐次近似計算により現在位置を測定
する測位部4と、前記逐次近似計算で初期位置として使
用する前回の測位結果を記憶する記憶部5と、前記記憶
部5に記憶されている初期位置が不定の場合に3個以上
の前記衛星の位置を平均した位置と地球中心とを結んだ
直線と、地球表面との交点を受信機の初期位置とする初
期位置決定部6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地球を周回するG
PS(Global Positioning System)衛星からの電波を
受信して、車両などの位置および速度を算出するGPS
受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GPS受信機は、複数のGPS衛星の電
波を同時に受信して、GPS衛星からの航法メッセージ
(軌道情報や時刻情報など)を取得することによって地
球上での絶対位置を算出することが可能なシステムであ
る。
【0003】図11は従来のGPS受信機の概略ブロッ
ク図である。このGPS受信機は、GPS衛星(図示せ
ず)から送信される電波を受信するアンテナ部11と、ア
ンテナ部11で受信された電波から航法メッセージと呼ば
れるGPS衛星からの信号を復調する復調部12と、復調
された信号から軌道情報などを取得するデータ解析部13
と、同じく復調された信号からの衛星の送信時刻を算出
するとともに、データ解析部13で取得された詳細軌道情
報などを用いて現在位置を測定する測位部14と、逐次近
似計算で初期位置として使用する前回の測位結果を記憶
する記憶部15とを備えている。
【0004】GPS衛星を用いてGPS受信機の位置を
算出するためには、GPS衛星からGPS受信機までの
伝搬時間を測定し、距離に変換する。GPS衛星の位置
を中心として、測定した伝搬時間から求めた距離を半径
とする球を仮定する。
【0005】ところで、GPS衛星からGPS受信機ま
での伝搬時間を測定する際に、GPS受信機の時計誤差
が含まれるので、この時計誤差をδtとすると、仮定し
た球の方程式は下記の(式1)となる。
【0006】 {(Xi−Xr)2+(Yi−Yr)2+(Zi−Zr)2}1/2=c(τi+δt)…(式1)
【0007】ここで、(Xr,Yr,Zr)はGPS受信機の位
置、(Xi,Yi,Zi)はGPS衛星の位置、cは光速、τi
は測定したGPS受信機からGPS衛星までの間の伝搬
時間、δtはGPS受信機の時計誤差である。
【0008】(式1)に示す2次元の方程式において、
GPS衛星の位置についてはGPS衛星から送信される
軌道情報を用いて算出することができる。したがって、
未知数となるのはGPS受信機の位置(Xr,Yr,Zr)とG
PS受信機の時計誤差δtの4個である。未知数が4個
であるので、4個のGPS衛星について(式1)の方程
式を立てて、連立方程式を解くことにより、GPS受信
機の位置を算出することができる。2次元の連立方程式
であるので、当然解は2組算出されることになるが、1
つの解は地球から大きく離れた点となるので、正しい位
置を容易に判定することができる。
【0009】上記方程式を解くためには、4個以上のG
PS衛星からの電波を同時に受信する必要があるが、G
PS受信機の周囲の環境によっては、常に4個上のGP
S衛星からの電波を受信できるとは限らない。そのた
め、3個のGPS衛星からの電波を受信した場合におい
ても位置を算出するため、GPS受信機の高度情報を用
いて、下記の(式2)により、地球中心を1つのGPS
衛星と仮定して位置を算出する手法が一般的に用いられ
る。
【0010】 {(Xr)2+(Yr)2+(Zr)2}1/2=Al …(式2) ここで、Alは地球中心から仮定高度までの距離である
【0011】上記連立方程式を用いて解を算出した場合
には、その高度は必ず仮定した高度となるため、一般的
には2次元測位と呼ばれている。
【0012】ところで、2次元の連立方程式は簡単に解
くことができないため、未知数をその仮定値と補正量と
の和で表し、補正量について展開する。補正量について
は小さいと仮定して、2次以降の項を省略して1次元の
連立方程式とする手法がよく用いられる。算出した補正
量については仮定値に加えて、とりあえずの解とする。
さらに更新された仮定値を用いて、同様の連立方程式を
繰り返し解き、補正量が必要な精度まで収束したと判断
した時点で計算を打ち切る。この手法は逐次近似法と呼
ばれている。
【0013】逐次近似法で位置を算出する場合において
は、必ず初期位置(仮定点)が必要である。一般的に
は、GPS受信機の記憶部15に記憶してある前回の測位
結果を用いるか、前回の測位結果が無い場合において
は、ユーザーに入力を要求している。また、特開平06-2
7215号公報に示されているように、電界強度の最も強い
GPS衛星と地球中心を結んだ直線と地球表面の交点を
初期位置とする方式も発明されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】既に説明したように、
GPS受信機の位置算出手順においては、逐次近似法が
広く用いられている。しかしながら、3個のGPS衛星
を用いて2次元測位を行った場合、地球上に2点の解が
算出されてしまい、逐次近似法ではその仮定点の近い方
の解に収束してしまう可能性がある。つまり仮定点の位
置によっては誤収束してしまう可能性がある。
【0015】ナビゲーションなどの車載を目的としたG
PS受信機の場合は、電源をオフにしている間に長距離
の移動が殆どないため、大きな問題にはならなかった。
しかしながら、携帯端末などにGPS受信機が使用され
た場合は、飛行機などで長距離を移動する場合が考えら
れるため、正確に初期位置を決定することが大きな課題
となる。
【0016】また、電源オフ中にGPS受信機が大きく
移動することにより、初期位置が現実の位置と大きく離
れてしまっている状態で測位計算した結果、誤収束が発
生してしまった場合に、その誤収束を検出することが困
難であった。
【0017】さらに、初期位置をGPS受信機の外部装
置から設定する場合においては、自動的にGPS受信機
の利用地域を限定して設定することが困難であった。
【0018】そして、初期位置が設定された場合におい
ても、記憶部で記憶している前回測位結果とどちらが有
効か判定することが困難であった。
【0019】また、初期位置を外部装置から設定する場
合においても、初期位置の設定が必要か否かを外部装置
から判定することが困難であった。
【0020】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、精度の高い初期位置設定が可能な
GPS受信機を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明は、誤収束が発生してしまっ
た場合に、それを検出することが可能なGPS受信機を
提供することを目的とする。
【0022】さらに、本発明は、GPS受信機の外部装
置から、自動的にGPS受信機の利用地域を限定して初
期位置を設定することが可能なGPS受信機を提供する
ことを目的とする。
【0023】そして、本発明は、外部装置から設定され
た初期位置の有効性を判定し、有効な場合のみ、その初
期位置を使用することが可能なGPS受信機を提供する
ことを目的とする。
【0024】また、本発明は、初期位置の設定が必要か
否かを外部装置から容易に判定することが可能なGPS
受信機を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のGPS受信機
は、GPS衛星から送信された信号を用いて逐次近似計
算により測位を行う測位部と、前記逐次近似計算で初期
位置として使用する前回の測位結果を記憶する記憶部
と、前記記憶部に記憶されている初期位置が不定の場合
に、3個以上のGPS衛星の位置を平均した位置と地球
中心とを結んだ直線と、地球表面との交点を初期位置と
する初期位置決定部とを備えたことを特徴とする。この
構成により、記憶部に記憶されている初期位置が不定の
場合にも精度の高い初期位置を自動的に決定することが
でき、3個のGPS衛星で測位計算を行った場合にも誤
収束せずに正しい測位結果を算出することができること
となる。
【0026】また、本発明は、前記記憶部に記憶されて
いる初期位置と、その初期位置を使用して算出された測
位結果との間の距離が所定のしきい値以上の場合は、前
記記憶部に記憶されている初期位置が異常、または、前
回測位結果が算出されてから長距離移動した可能性があ
ると判断し、前記算出された測位結果に誤収束の可能性
があると判定する収束判定部を備えたものである。この
構成により、前記記憶部に記憶されている初期位置と、
その初期位置を使用して算出した測位結果との間の距離
を基に、誤収束の可能性を判定することとなる。
【0027】さらに、本発明は、移動通信システムの基
地局の位置を前記初期位置として設定可能な初期位置設
定部を設けたものである。この構成により、移動通信シ
ステムの基地局が通信可能な位置に存在し、その位置が
既知の場合は、その位置をGPS受信機に設定すること
により、精度の高い初期位置を自動的に設定することと
なる。
【0028】そして、本発明は、前記初期位置設定部か
ら設定される初期位置と、前記記憶部に記憶されている
前回測位結果との間の距離を基に、前記記憶部に記憶さ
れている前回測位結果の信頼性を判定する初期位置判定
部を設けたものである。この構成により、設定される初
期位置と記憶部に記憶されている前回測位結果の間の距
離を算出し、その距離により前回測位結果の信頼性を判
定することとなる。
【0029】また、本発明は、前記記憶部に記憶されて
いる初期位置が不定の場合、および前記収束判定部で初
期位置の信頼性が低いと判定された場合に、初期位置設
定部に異常通知を行う異常通知部を設けたものである。
この構成により、記憶部に記憶されている初期位置が不
定の場合、および前記収束判定部で初期位置の信頼性が
低いと判定された場合は、初期位置設定部に異常通知を
行うこととなる。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態1)図1は本
発明の第1の実施の形態の構成を示す概略図であり、図
2はその初期位置決定処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【0031】図1に示すように、本実施の形態のGPS
受信機(以下、「GPS受信機」を「受信機」と略す)
は、GPS衛星(図示せず。以下、衛星と略す)から送
信される電波を受信するアンテナ部1と、アンテナ部で
受信された電波から航法メッセージと呼ばれる衛星から
の信号を復調する復調部2と、復調された信号から衛星
軌道情報などを取得するデータ解析部3と、同じく復調
された信号から衛星の送信時刻を算出するとともにデー
タ解析部3で取得された詳細軌道情報などを用いて、逐
次近似計算により現在位置を測定する測位部4と、逐次
近似計算で初期位置として使用する前回の測位結果を記
憶する記憶部5と、受信機の初期位置を決定する初期位
置決定部とを備えている。
【0032】衛星からは、1.57542GHzの搬送
波周波数で信号が送信されており、各衛星固有のPRN
(Pseudo Random Noise)符号でスペクトラム拡散され
ている。復調部2では受信衛星と同一のPRN符号を、
位相を合わせて掛け合わせることにより復調して、航法
メッセージを取得することができる。航法メッセージ
は、50bpsで送信されており300ビットを1つの
単位として、サブフレームと呼ばれている。サブフレー
ムは、5つの種類で構成されており、サブフレーム1〜
3については、送信している衛星自身の固有のデータが
格納されている。サブフレーム4、5については、その
他の衛星の軌道情報などが格納されている。サブフレー
ム1〜5を1つのメインフレームとして、25種類のメ
インフレームが存在する。サブフレーム1〜3について
は、同一のデータが繰り返し送られるが、サブフレーム
4、5については、メインフレームの種別とサブフレー
ムにより、予め定められたデータが格納されている。
【0033】データ解析部3は、復調部2で取得された
サブフレーム番号とメインフレームの種別とより、格納
されている航法メッセージの内容を特定し、データを収
集する。
【0034】測位部4は、データ解析部3で収集された
各衛星の詳細軌道情報と復調部2におけるPRN符号な
どから特定した衛星の送信時刻を用いて3個以上の衛星
について(式1)、(式2)を立てて、受信機の位置を
算出する。ここで、衛星の正確な送信時刻は、航法メ
ッセージに含まれる時刻情報(6sec単位)、サブフ
レーム先頭からの航法メッセージビット数(20msec
単位)、ビットエッジからのPRN符号繰り返し数
(1msec単位)、PRN符号(1msec以下)の4つ
の情報を組み合わせることにより算出する。
【0035】既に説明したように、測位部4では、逐次
近似法で球の連立方程式を解くため、初期位置が必要と
なる。そこで、前回算出して求めた受信機の位置を記憶
部5に記憶しておき、今回の測位計算の時に読み出す
(図2のステップS1)。前回の測位結果が記憶されて
いた場合には(ステップS2でNO)、それを今回の測位
計算における初期位置として使用する(ステップS
3)。
【0036】しかしながら、記憶部5においては何らか
の原因により、前回の測位結果を記憶できていない可能
性がある。そのような場合(ステップS2でYES)、初
期位置決定部6は、測位部4で使用する初期位置を決定
するために、まずデータ解析部3で受信して取得した3
個以上の衛星についての詳細軌道情報と復調部2におけ
るPRN符号などから算出した衛星の送信時刻を用い
て、受信した衛星の3次元位置(Xi、Yi、Zi)を特定す
る。次に各座標成分の平均(Xa、Ya、Za)を求める。そ
して、受信した衛星の平均位置から地球中心への直線
と、地球表面との交点を計算し、自動的に測位部4で使
用する初期位置を決定することができる(ステップS
4)。
【0037】このように、第1の実施の形態によれば、
記憶部に記憶しておいた前回の測位結果を今回の測位計
算における初期位置とし、何らかの原因により前回の測
位結果を記憶できていない場合には、受信した3個以上
の衛星の平均位置から地球中心への直線と地球表面との
交点を計算し、自動的に初期位置を決定することによ
り、精度良く初期位置を決定することができ、誤収束を
防止することができる。
【0038】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態の構成を示す概略図であり、図4はその初
期位置決定処理を説明するためのフローチャートであ
る。これらの図において、第1の実施の形態と同一の構
成要素には、第1の実施の形態で使用した符号を付し、
説明を省略する。
【0039】図3に示すように、本実施の形態の受信機
は、実施の形態1に対して、記憶部5の初期位置を用い
て位置を算出した結果の有効判定を行うために収束判定
部7を付加した構成を有する。
【0040】記憶部5は測位部4で最後に位置算出した
結果を記憶しており、本実施の形態では電源をオフとす
る直前の位置が記憶されているものとする。通常は電源
をオフとしている間に受信機が大きく移動していないと
仮定すると、記憶部5に格納されている位置と、電源投
入後に初めて算出した位置との間は非常に近いと考えら
れる。これに対して、電源がオフの間に大きく移動した
場合は、記憶部5で記憶している位置を初期位置として
計算すると、3個の衛星からの電波を用いた測位時に誤
収束する可能性がある。
【0041】そこで、本実施の形態では、図4に示すよ
うに、電源をオフとする直前の位置を記憶部5から読み
出し(ステップS1)、それを初期位置として測位を行
う(ステップS2→S3→S5)。そして、収束判定部
7は、初回の測位計算結果と前記初期位置とを比較し、
それらが規定されたしきい値(例えば1000km)以
上離れている場合(ステップS6でYES)は、測位部4
で算出した測位計算結果を無効とするように判定する
(ステップS7)ことにより、誤収束してしまう可能性
のある測位結果を除去する。そして、受信した3個以上
の衛星の平均位置から地球中心への直線と、地球表面と
の交点を計算し、初期位置決定部6において再度初期位
置を算出してから(ステップS4)、測位部4で位置を
算出する。
【0042】このように、第2の実施の形態によれば、
記憶部に記憶しておいた前回の測位結果を今回の測位計
算における初期位置とし、初回の測位計算結果と初期位
置とを比較し、規定されたしきい値以上離れていた場合
には、その測位計算結果を無効にした後、受信した3個
以上の衛星の平均位置から地球中心への直線と、地球表
面との交点を計算し、自動的に初期位置を再決定するこ
とにより、誤収束状態を検出し、修正することができ
る。
【0043】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施の形態の構成を示す概略図であり、図6はその初
期位置決定処理を説明するためのフローチャートであ
る。これらの図において、第1の実施の形態と同一の構
成要素には、第1の実施の形態で使用した符号を付し、
説明を省略する。
【0044】第3の実施の形態の受信機は携帯電話機な
どの移動通信端末装置において、その通信可能な基地局
の位置が既知の場合には、通信端末装置に搭載された受
信機の初期位置として、通信可能な基地局の位置を初期
位置として設定する初期位置設定部8を新たに設けた構
成を有する。
【0045】携帯電話システムやPHS(Personal Han
dy Phone System)などの移動通信システムにおいて
は、通信端末装置の通信可能地域に複数の通信基地局が
設定されており、その通信基地局と通信端末装置とが通
信することにより通話することが可能である。このと
き、通信端末装置は最も近い基地局と通信することが期
待されるので、通信端末装置は通信中の基地局の近傍に
あると考えられる。
【0046】そこで、本実施の形態では、通信端末装置
が基地局と通信可能な場合(ステップS8でYES)、そ
の基地局の位置が既知であれば、初期位置設定部8によ
り前記基地局の位置を受信機の初期位置として自動的に
設定し(ステップS9)、測位計算における初期位置と
して使用する。ここで、基地局の位置は、例えば基地局
の識別符号に国番号を付加しておき、予め受信機内部で
保持している各国に対応した位置情報に対応させること
で知ることが可能である。例えば、GSMでは、GPS
Assistance Dataとして、Reference Locationというリ
ファレンス用の位置データが送られる予定であり、また
国番号も送られる予定であるから、それらのデータを利
用することが考えられる。
【0047】また、基地局との通信が不可能な地域にお
いては(ステップS8でNO)、実施の形態1と同様に、
測位部4の初期位置としては、記憶部5に記憶された位
置を使用し(ステップS1→S2→S3)、記憶された
位置が不定の場合は、受信した3個以上の衛星の位置を
用いて初期位置決定部6で初期位置を決定する(ステッ
プS2→S4)。
【0048】このように、第3の実施の形態によれば、
通信端末装置に受信機が搭載されている場合は、通信可
能な基地局の位置(あるいは地域)が既知であれば、そ
れを受信機の初期位置として自動的に設定する初期位置
設定部8を設け、設定された初期位置を測位計算におけ
る初期位置として使用することにより、正しい位置の近
傍に初期位置を設定することができる。
【0049】また、基地局との通信が不可能な地域にお
いては、記憶部5に記憶しておいた前回の測位結果を今
回の測位計算における初期位置とし、前回の測位結果を
記憶できていない場合には、受信した3個以上の衛星の
平均位置から地球中心への直線と地球表面との交点を計
算し、自動的に初期位置を決定することにより、精度良
く初期位置を決定することができる。
【0050】(第4の実施の形態)図7は本発明の第4
の実施の形態の構成を示す概略図であり、図8はその初
期位置決定処理を説明するためのフローチャートであ
る。これらの図において、第3の実施の形態と同一の構
成要素には、第3の実施の形態で使用した符号を付し、
説明を省略する。
【0051】本実施の形態は、前記第3の実施の形態に
対して、記憶部5で記憶している前回測位結果と初期位
置設定部8で設定された初期位置との間の距離を基に、
記憶部5で記憶している前回測位結果の信頼性を判定す
る初期位置判定部9を新たに設けた構成を有する。
【0052】初期位置設定部8においては、携帯電話機
などの通信端末装置と通信可能な最寄の基地局の位置を
初期位置として設定するが、電源がオフとなっている時
に受信機が移動していない場合は、電源オフとなる前の
前回測位結果から受信機の位置が大きくずれていない可
能性が高い。
【0053】そこで、本実施の形態では、通信端末装置
が基地局と通信可能な場合(ステップS8でYES)、そ
の基地局の位置が既知であれば、初期位置設定部8によ
り前記基地局の位置を記憶する(ステップS10)。そし
て、初期位置判定部9により、記憶部5に記憶されてい
る前回測位結果を読み出し(ステップS1)、初期位置
設定部8に記憶されている前記基地局の位置との間の距
離が予め定めたしきい値(例えば100km)よりも近
い場合は、記憶部5に記憶されている前回測位結果を正
しい初期位置として設定する(ステップS2→S11→S
12→S3)。
【0054】もしも、初期位置設定部8に記憶されてい
る前記基地局の位置と前回測位結果との間の距離が予め
定めたしきい値(例えば100km)よりも遠い場合
は、第3の実施の形態と同様に最寄の基地局の位置を初
期位置として設定する(ステップS12→S9)。
【0055】また、基地局との通信が不可能な地域にお
いては、実施の形態1と同様に、測位部4の初期位置と
しては、記憶部5に記憶された位置を使用し(ステップ
S8→S1→S11→S3)、記憶された位置が不定の場
合は、受信した3個以上の衛星の位置を用いて初期位置
決定部6で初期位置を決定する(ステップS2→S13→
S4)。
【0056】このように、第4の実施の形態によれば、
初期位置設定部8により設定される初期位置と、記憶部
5で記憶している前回測位結果との間の距離を算出し、
その距離が予め定めたしきい値(例えば100km)よ
りも近い場合においては、記憶部5に記憶されている前
回測位結果を正しい初期位置として判定する初期位置判
定部9を新たに設けたことにより、記憶部5に記憶され
ている前回測位結果の信頼性が高い場合は、初期位置設
定部8で設定する初期位置ではなく記憶部5に記憶され
ている前回測位結果を初期位置として採用することで、
実際の受信機位置により近い位置を初期位置として設定
することができる。
【0057】(第5の実施の形態)図9は本発明の第5
の実施の形態の構成を示す概略図であり、図10はその
初期位置決定処理を説明するためのフローチャートであ
る。これらの図において、第4の実施の形態と同一の構
成要素には、第4の実施の形態で使用した符号を付し、
説明を省略する。
【0058】上記第4の実施の形態では初期位置判定部
9が毎回起動されることとなり、無駄な処理が発生して
しまう。本実施の形態は、第4の実施の形態から初期位
置判定部9を除去し、第2の実施の形態と同様に収束判
定部7を設け、収束判定部7において初期位置が異常と
判定された場合に、初期位置設定部8に対して異常が検
出された旨を通知する異常通知部10を新たに設けた構成
を有する。
【0059】本実施の形態では、通常は記憶部5に記憶
されている前回測位結果を測位計算の初期位置として使
用可能である(ステップS1→S2→S3→S5)。そ
して、収束判定部7において測位結果が誤収束した可能
性があると判定した場合(ステップS6でYES)や、記
憶部5において前回測位結果を記憶できていない場合な
どの初期位置が不定な場合(ステップS2でYES)に、
異常通知部10が初期位置設定部8に異常通知を行う(ス
テップS14)。初期位置設定部8においては、異常通知
を取得した場合に、通信端末装置が基地局と通信可能で
あれば(ステップS8でYES)、その基地局の位置を受
信機の初期位置として自動的に設定し(ステップS
9)、測位計算における初期位置として使用する。ま
た、基地局との通信が不可能な場合は、受信した3個以
上の衛星の位置を用いて初期位置決定部6で初期位置を
決定する(ステップS8→S4)。
【0060】このように、第5の実施の形態によれば、
収束判定部7において測位結果が誤収束した可能性があ
ると判定した場合や、記憶部5において前回測位結果を
記憶できていない場合などの初期位置が不定状態の時
に、異常状態を初期位置設定部8に通知する異常通知部
10を新たに設け、初期位置設定部8においては、異常
通知を取得した場合にのみ初期位置を設定することによ
り、無駄な通信の処理が発生することなく初期位置を設
定したり、または利用者に初期位置の設定を促すメッセ
ージを出力したりすることが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明は、記憶部に記憶さ
れている初期位置が不定の場合に、3個以上の衛星の位
置を平均した位置と地球中心を結んだ直線と、地球表面
との交点を受信機の初期位置とする初期位置決定部とを
備えたことにより、記憶部に記憶されている初期位置が
不定の場合にも、初期位置を決定することができ、3個
の衛星で測位計算を行った場合でも正しい測位結果を出
力することができるという優れた効果を有する受信機を
提供することができるものである。
【0062】また、記憶部に記憶されている前回の測位
結果と今回の測位結果とから、誤収束の可能性があるこ
とを自動的に判定することにより、異常な測位結果を外
部に出力することを防止することができるという優れた
効果を有する受信機を提供することができるものであ
る。
【0063】さらに、近傍の基地局の位置が既知の状況
においては、それを初期位置として設定することによ
り、精度の高い初期位置を自動的に設定することが可能
になるという優れた効果を有する受信機を提供すること
ができるものである。
【0064】そして、記憶部に記憶されている前回測位
結果と、初期位置設定部で設定される位置とを比較し
て、前回測位結果の有効性を判定することにより、精度
が高いと推測できる前回測位結果を選択することができ
るという優れた効果を有する受信機を提供することがで
きるものである。
【0065】また、記憶部に初期位置が記憶されていな
い場合や、初期位置が異常のため不定状態に陥ってしま
った情報を取得した場合にのみ初期位置を設定したり、
利用者に初期位置設定を促したりすることにより、不要
な初期位置設定動作を削減することができるという優れ
た効果を有する受信機を提供することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における受信機の概
略ブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態における受信機の初
期位置決定処理を説明するためのフローチャート、
【図3】本発明の第2の実施の形態における受信機の概
略ブロック図、
【図4】本発明の第2の実施の形態における受信機の初
期位置決定処理を説明するためのフローチャート、
【図5】本発明の第3の実施の形態における受信機の概
略ブロック図、
【図6】本発明の第3の実施の形態における受信機の初
期位置決定処理を説明するためのフローチャート、
【図7】本発明の第4の実施の形態における受信機の概
略ブロック図、
【図8】本発明の第4の実施の形態における受信機の初
期位置決定処理を説明するためのフローチャート、
【図9】本発明の第5の実施の形態における受信機の概
略ブロック図、
【図10】本発明の第5の実施の形態における受信機の
初期位置決定処理を説明するためのフローチャート、
【図11】従来の受信機の概略ブロック図である。 1 アンテナ部 2 復調部 3 データ解析部 4 測位部 5 記憶部 6 初期位置決定部 7 収束判定部 8 初期位置設定部 9 初期位置判定部 10 異常通知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J062 AA01 AA02 AA12 BB01 CC07 DD02 DD14 DD23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPS衛星から送信された信号を用いて
    逐次近似計算により測位を行う測位部と、前記逐次近似
    計算で初期位置として使用する前回の測位結果を記憶す
    る記憶部と、前記記憶部に記憶されている初期位置が不
    定の場合に、3個以上のGPS衛星の位置を平均した位
    置と地球中心とを結んだ直線と、地球表面との交点を初
    期位置とする初期位置決定部とを備えたことを特徴とす
    るGPS受信機。
  2. 【請求項2】 前記記憶部に記憶されている初期位置
    と、その初期位置を使用して算出した測位結果との間の
    距離が所定のしきい値以上の場合は、前記記憶部に記憶
    されている初期位置が異常、または、前回測位結果が算
    出されてから長距離移動した可能性があると判断し、前
    記算出された測位結果に誤収束の可能性があると判定す
    る収束判定部を備えた請求項1記載のGPS受信機。
  3. 【請求項3】 移動通信システムの基地局の位置を前記
    初期位置として設定可能な初期位置設定部を備えた請求
    項1記載のGPS受信機。
  4. 【請求項4】 前記初期位置設定部から設定される初期
    位置と、前記記憶部に記憶されている前回測位結果との
    間の距離を基に、前記記憶部に記憶されている前回測位
    結果の信頼性を判定する初期位置判定部を備えた請求項
    3記載のGPS受信機。
  5. 【請求項5】 前記記憶部に記憶されている初期位置が
    不定の場合、および前記収束判定部で初期位置の信頼性
    が低いと判定された場合に、前記初期位置設定部に異常
    通知を行う異常通知部を備えた請求項3記載のGPS受
    信機。
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