JP2002308688A - 有機廃棄物を原料とした肥料の製造方法及びその装置 - Google Patents

有機廃棄物を原料とした肥料の製造方法及びその装置

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Tsuneo Shono
統夫 庄野
Koji Takewaki
幸治 竹脇
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機廃棄物を原料として、雑草種子や病原性
の微生物、それに塩素などの植物に対して有害となりや
すい生物や物質の残留が少なく、即効性に優れた肥料を
製造する方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 有機廃棄物を、亜臨界水条件下の水熱反
応により液状化するとともに、液状化された水熱反応処
理物を、アンモニアが分解されにくい処理条件下で湿式
酸化処理し、酸化処理された処理物を液体肥料として回
収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ごみや糞尿など
の有機廃棄物を原料として肥料を製造する方法及びその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生ごみや糞尿などの有機廃棄物を原料と
して肥料を製造する方法としては、微生物が持つあるい
は微生物に誘導された酵素を触媒として利用することに
より、有機廃棄物を分解処理(発酵処理)し、それらを
減容化及び堆肥(コンポスト)化する方法が知られてい
る。
【0003】こうした方法では、一般に、分解反応の速
度を高めることなどを目的として、微生物の増殖活性を
阻害しない範囲で処理温度(例えば30〜50℃)が設
定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た肥料の製造方法では、原料の有機廃棄物を固体状のま
ま分解処理することから、原料の性状や処理温度にムラ
が生じやすく、反応速度にばらつきが生じやすい。その
ため、有機廃棄物に含まれる雑草種子や病原性の微生物
が分解・死滅されずにそのまま製造された肥料に残留
し、それらが繁殖して植物に被害を及ぼす恐れがある。
さらに、上述した肥料の製造方法では、製造された肥料
に塩素が残留しやすく、植物に対して塩害を及ぼす恐れ
がある。また、上述した肥料の製造方法では、製造され
た肥料に有機性の窒素(有機態窒素)やリンが残留す
る。有機性の窒素やリンは、通常、微生物を介して無機
性の窒素や燐酸に分解された後に、肥料として植物に吸
収される。そのため、無機性の窒素や燐酸に比べて、肥
料としての即効性に乏しいとされる。
【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、有機廃棄物を原料として、雑草種子や病原
性の微生物、それに塩素などの植物に対して有害となり
やすい生物や物質の残留が少なく、即効性に優れた肥料
を製造する方法及びその装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の有機廃棄物を原
料とした肥料の製造方法では、有機廃棄物を、亜臨界水
条件下の水熱反応により液状化する水熱反応処理工程
と、液状化された水熱反応処理物を、アンモニアが分解
されにくい処理条件下で湿式酸化処理する酸化処理工程
と、酸化処理された処理物を液体肥料として回収する回
収工程とを備えることを前記課題の解決手段とした。
【0007】この製造方法によれば、有機廃棄物を、亜
臨界水条件下の水熱反応により液状化したり、湿式酸化
処理したりすることにより、有機廃棄物に含まれる雑草
種子や病原性の微生物などの植物に対して有害となりや
すい生物を、分解・死滅させて確実に無害化することが
可能となる。また、液状化された水熱反応処理物を、ア
ンモニアが分解されにくい処理条件下で湿式酸化処理す
ることにより、その液状化された水熱反応処理物に含ま
れるアミノ酸を分解するとともに、そのアミノ酸の分解
により生成された無機性のアンモニアを、液体肥料の成
分として回収することが可能となる。
【0008】この場合において、回収工程では、酸化処
理された処理物を濃縮するとともに、酸化処理された処
理物に含まれる塩素を除去することにより、植物に対し
て有害となりやすい塩素の残留を少なくすることが可能
となる。
【0009】さらに、この場合において、回収工程で
は、酸化処理された処理物を、塩素が通過しかつカリウ
ムが通過しにくい濾過膜を用いて濃縮することにより、
カリウム及びカリウムよりも大きい有価物を液体肥料の
成分として回収することが可能となる。
【0010】また、回収工程では、酸化処理された処理
物を、逆浸透膜を用いて濃縮するとともに、その濃縮液
に水酸化ナトリウムを加えることにより、酸化処理物に
含まれる塩素を塩化ナトリウムとして固化させて容易に
除去することが可能となる。
【0011】また、回収工程では、酸化処理された処理
物を加熱するとともに、気化したガスを凝縮することに
より、無機性のアンモニアを、液体肥料の成分として容
易に回収することが可能となる。
【0012】本発明の有機廃棄物を原料とした肥料の製
造装置では、有機廃棄物を、亜臨界水条件下の水熱反応
により液状化する水熱反応処理装置と、液状化された水
熱反応処理物を、アンモニアが分解されにくい処理条件
下で湿式酸化処理する酸化処理装置と、酸化処理された
処理物を液体肥料として回収する回収装置とを備えるこ
とを前記課題の解決手段とした。
【0013】この製造装置によれば、上記の製造方法を
実施できることから、植物に対して有害となりやすい生
物を、分解・死滅させて確実に無害化するとともに、無
機性のアンモニアを、液体肥料の成分として回収するこ
とが可能となる。
【0014】この場合において、回収装置は、酸化処理
された処理物を濃縮する濃縮システムと、酸化処理され
た処理物に含まれる塩素を除去する脱塩システムとを有
することにより、植物に対して有害となりやすい塩素の
残留を少なくすることが可能となる。
【0015】さらに、この場合において、濃縮システム
は、塩素が通過しかつカリウムが通過しにくい濾過膜を
含むことにより、カリウム及びカリウムよりも大きい有
価物を液体肥料の成分として回収することが可能とな
る。
【0016】また、濃縮システムは、逆浸透膜を含み、
脱塩システムは、逆浸透膜で濃縮された濃縮液と、水酸
化ナトリウムとが投入される脱塩槽を含むことにより、
酸化処理された処理物に含まれる塩素を、塩化ナトリウ
ムとして固化させて容易に除去することが可能となる。
【0017】また、回収装置は、酸化処理された処理物
を加熱する加熱器と、気化したガスを凝縮する凝縮器と
を含むことにより、無機性のアンモニアを、液体肥料の
成分として容易に回収することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1及び図2は、本発明の有機廃棄物を原料とした肥料
の製造装置の一実施形態例を説明するための概略構成図
であり、符号1は肥料の製造装置である。この肥料の製
造装置1は、特に、生ごみ(食品店からの残飯や厨芥ご
み、生活ごみなど)や、糞尿(人糞、家畜の糞など)な
どの有機廃棄物を原料とした肥料の製造に好適なもの
で、前処理装置2と、亜臨界水条件下の水熱反応によ
り、有機廃棄物を液状化する水熱反応処理装置3と、液
状化された水熱反応処理物を、アンモニアが分解されに
くい処理条件下で湿式酸化処理する酸化処理装置4と、
酸化処理された処理物を液体肥料として回収する回収装
置5とを備えて構成されている。
【0019】前処理装置2は、原料となる有機廃棄物を
破砕する破砕手段を有し、装置内に投入された有機廃棄
物を、高圧ポンプで連続供給が可能なまでにスラリー化
するものである。スラリー化された有機廃棄物は、ポン
プ10を介して水熱反応処理装置3の反応室内に送られ
る。
【0020】水熱反応処理装置3は、ポンプ10によっ
て反応室内に送られてきた有機廃棄物を、亜臨界水条件
下、具体的には例えば150〜250℃、3〜5MPa
の亜臨界圧条件下での水熱反応によって組成分解するも
のである。この水熱反応処理装置3は、反応室が処理物
が通る通路とその周囲の熱媒油用の通路との二重管構造
とされ、有機廃棄物を昇圧して反応室に送る昇圧手段と
してのポンプ10、昇圧された有機廃棄物の流量を制御
するための不図示の流量制御装置、熱媒油を循環させて
反応室内を加熱する加熱装置(熱媒油ポンプ11、熱媒
油ヒータ12)等を含んで構成されている。
【0021】湿式酸化処理装置4は、液状化された水熱
反応処理物が投入された反応塔13a〜13d内に、酸
化剤としての空気(あるいは酸素ガスなど)を供給し、
水熱反応処理物に含まれる物質を酸化反応させるもので
ある。また、反応性を高めるため、反応塔13a〜13
d内には例えばラシヒリングやベルルサドルなどの充填
物が充填されるとともに、処理対象によって適宜に選択
される触媒(例えば白金族元素)が、前記充填物間に、
あるいは充填物そのものとして充填されている。
【0022】また、酸化処理装置4は、複数の反応塔1
3a〜13dが直列に連結されるとともに、処理物の性
状に応じてバルブ14を操作することにより、水熱反応
処理物を通過させる反応塔の数を選択的に定めることが
可能な構成となっている。
【0023】回収装置5は、酸化処理された処理物を濃
縮する濃縮システム17と、酸化処理された処理物に含
まれる塩素を除去する脱塩システム18とを主体に構成
されている。
【0024】ここで、図3は、回収装置5の構成例を概
略的に示しており、この回収装置5は、ナノ濾過膜2
2、逆浸透膜(RO膜)23、脱塩槽24、加熱器2
5、凝縮器26、回収槽27等を有して構成されてい
る。ナノ濾過膜22は、本例では、塩素(Cl)が通過
しかつカリウム(K)が通過しないようにカリウムより
小さい孔を有して製造されたものである。このナノ濾過
膜22で濾過された液体は逆浸透膜23に送られ、ナノ
濾過膜22で濃縮された濃縮液は回収槽27へ送られ
る。また、逆浸透膜23で濾過された液体は、希釈水と
して用いられ、逆浸透膜23で濃縮された物質は脱塩槽
24に送られる。さらに、脱塩槽24には、槽内の処理
物を加熱する加熱器25が設けられるとともに、水酸化
ナトリウム(NaOH)が投入される構成となってい
る。また、脱塩槽24で気化したガスは凝縮器26によ
って凝縮され回収槽27に送られる。
【0025】このような構成の製造装置1による肥料の
製造方法に基づき、本発明の有機廃棄物を原料とした肥
料の製造方法を先に示した図2及び図3を参照して説明
する。まず、原料となる有機廃棄物を、前処理装置2に
おいて、水に分散させるなどの処理とともに、破砕手段
を介してスラリー化し、これを水熱反応処理装置3に導
入する。なお、この前処理は、原料となる有機廃棄物の
性状に応じて実施される。例えば、比較的水分が多い糞
尿などを原料として用いる場合にはこの前処理を省いて
もよい。
【0026】水熱反応処理装置3において、亜臨界水条
件下、例えば150〜250℃、3〜5MPaの亜臨界
圧条件下で水熱反応を行い(例えば処理時間10分程
度)、有機廃棄物を組成分解してその大部分を液状化す
る。このとき、水熱反応によって固体であるタンパク
質、炭水化物が液体であるアミノ酸や糖類、カルボン酸
程度にまで分解される。これにより、有機廃棄物に含ま
れる雑草種子や病原性の微生物などの植物に対して有害
となりやすい生物(通常、80℃以上で死滅する)が、
分解・死滅し確実に無害化される。
【0027】液状化された水熱反応処理物(固体状の処
理物も含まれる)は、酸化処理装置4に送られ、空気
(酸化剤)により酸化される。このときの酸化処理条件
は、アンモニアが分解されないように設定される。すな
わち、アミノ酸のアミノ基は残したままでカルボキシル
キ基が壊れてCO2に酸化されるように、原料となる有
機廃棄物の性状に応じて、有機物処理温度や処理圧力と
ともに、反応塔内に充填される触媒、及び処理時間(使
用する反応塔の数)が適宜選択・決定される。
【0028】ここで、図4は、触媒が互いに異なる2つ
の処理条件下で、上述した水熱反応処理及び湿式酸化処
理試験を行った際の、各試験結果を示す。なお、処理条
件1ではPt系の触媒を用い、処理条件2ではRu系の
触媒を用いた。図4に示す処理結果より、処理条件2に
比べて、処理条件1では、アンモニア性N(NH4
N)、及び硝酸性N(NO3−N)が多く残留すること
が分かった。すなわち、処理条件1では処理後の液体に
含まれるNH4−Nが 111.92g、NO3−Nが 0.14gで
あったのに対し、処理条件2ではNH4−Nが 46.00
g、NO3−Nが 0.1g未満であった。これにより、処
理物の性状に応じて、例えば触媒を適宜選択することに
より、湿式酸化処理において、アンモニア(アンモニア
性N)が分解されにくい処理条件を設定できることが分
かった。
【0029】したがって、先の図2に示した酸化処理装
置4において、糖類、カルボン酸は二酸化炭素、水に分
解され、アミノ酸はアンモニアと二酸化炭素、水に分解
される。また、液状化された有機廃棄物にリンが含まれ
ている場合には、リンが燐酸に酸化される。なお、この
酸化処理装置4において、水熱反応処理物に残留する固
体状の処理物はその多くが分解されて液体状となる。
【0030】湿式酸化処理された処理物(例えばN
4 +、NO3 -、Cl-、K+、H2Oを含む)は、回収装
置5に送られ、ナノ濾過膜22(図3参照)によって濾
過される。これにより、ナノ濾過膜22によってカリウ
ム(K+)以下のサイズの物質が分離され濃縮液(例え
ばNH4 +、NO3 -、K+、H2Oを含む)として回収槽2
7に送られる。このとき、塩素(Cl-)も一部、回収
槽27に送られるが、希釈水を混ぜて再度ナノ濾過膜2
2を通過させることにより、徐々にその塩素分を薄くす
ることができる。
【0031】また、ナノ濾過膜22で濾過された液体
(例えばNH4 +、Cl-、H2Oを含む)は、逆浸透膜
(RO膜)23に送られる。この逆浸透膜23で濃縮さ
れた濃縮液(例えばNH4 +、Cl-、H2Oを含む)は、
脱塩槽24に送られ、脱塩される。すなわち、濃縮液に
は、塩素とともにアンモニアも混在していることから、
脱塩槽24において、水酸化ナトリウム(NaOH)を
加えて加熱することにより、アンモニア及び水を気化さ
せ、塩素は塩化ナトリウムとして固化・沈殿させる。こ
れにより、濃縮液に含まれる塩素とアンモニアとを分離
することができる。さらに、脱塩槽24で気化したガス
(例えばNH4 +、H2Oを含む)は凝縮器26によって
凝縮され回収槽27に送られる。
【0032】ナノ濾過膜22及び脱塩槽24から回収槽
27に送られた処理液は、雑草種子や病原性の微生物、
それに塩素などの植物に対して有害となりやすい生物や
物質の残留が少なく、無機性のアンモニアやカリウム等
を含む(例えばNH4 +、NO 3 -、K+、H2Oを含む)こ
とから、即効性に優れた肥料として用いることができ
る。また、酸化処理装置4において生成された二酸化炭
素は、回収槽27から外部に排出される。
【0033】なお、上述した実施例において示した各構
成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明
の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき
種々変更可能である。例えば、上述した実施形態の製造
装置では、水熱反応処理装置3で液状化された水熱反応
処理物を、そのまま酸化処理装置4に導入しているが、
この水熱反応処理装置3と酸化処理装置4との間に固液
を分離する固液分離装置を設置してもよい。もっとも、
上述した実施形態では、水熱反応処理装置3で液状化さ
れた水熱反応処理物に含まれる固体状の無機分もそのま
ま用いることで、それらを肥料の成分として有効利用す
ることができるという利点を有する。また、上述した実
施形態の製造装置では、酸化処理装置4で酸化処理され
た処理物を回収装置5で濃縮しているが、必ずしも濃縮
する必要はない。この濃縮処理は、酸化処理された処理
液中に含まれる無機分の割合が水分に比べて少ないと考
えられることから、余分な水分や塩分を除去して肥料と
しての性能を高めるために行われる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機廃棄
物を原料とした肥料の製造方法及びその装置は、亜臨界
水条件下の水熱反応により液状化したり、湿式酸化処理
したりすることにより、有機廃棄物に含まれる雑草種子
や病原性の微生物などの植物に対して有害となりやすい
生物を、分解・死滅させて確実に無害化することができ
る。また、液状化された水熱反応処理物を、アンモニア
が分解されにくい処理条件下で湿式酸化処理することに
より、その液状化された水熱反応処理物に含まれるアミ
ノ酸を分解するとともに、そのアミノ酸の分解により生
成された無機性のアンモニアを、液体肥料として回収す
ることができる。したがって、植物に対して有害となり
やすい生物や物質の残留が少なく、無機性のアンモニア
が含まれる即効性に優れた肥料を製造することができ
る。さらに、酸化処理された処理物に含まれる塩素を除
去することにより、植物に対して有害となりやすい塩素
の残留を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機廃棄物を原料とした肥料の製造
装置の一実施形態例の、概略構成を説明するための図で
ある。
【図2】 図1の実施形態例を、処理物のフローを中心
に示した図である。
【図3】 回収装置の構成例を概略的に示す図である。
【図4】 水熱反応処理及び湿式酸化処理試験を行った
際の試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 有機廃棄物を原料とした肥料の製造装置、 2 前処理装置、 3 水熱反応処理装置、 4 酸化処理装置、 5 回収装置、 17 濃縮システム、 18 脱塩システム、 22 ナノ濾過膜、 23 逆浸透膜、 24 脱塩槽、 25 加熱器、 26 凝縮器、 27 回収槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 11/06 C05F 9/00 C05F 3/00 17/02 9/00 C05G 5/00 A 17/02 B09B 3/00 304Z C05G 5/00 ZAB Fターム(参考) 4D004 AA02 AA03 AC05 BA04 CA04 CA12 CA36 CA39 CB04 CC09 DA02 DA06 DA07 4D006 GA03 GA06 KA02 KB30 PA02 PB27 PC61 4D059 AA01 AA07 BC01 BK12 CC01 EB06 EB08 4H061 AA02 AA03 CC35 CC55 FF01 GG22 GG31 GG32 GG69 HH02 HH08 HH11 HH44

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生ごみや糞尿などの有機廃棄物を原料と
    して肥料を製造する方法であって、 有機廃棄物を、亜臨界水条件下の水熱反応により液状化
    する水熱反応処理工程と、 液状化された水熱反応処理物を、アンモニアが分解され
    にくい処理条件下で湿式酸化処理する酸化処理工程と、 酸化処理された処理物を液体肥料として回収する回収工
    程とを備えることを特徴とする有機廃棄物を原料とした
    肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】 回収工程では、酸化処理された処理物を
    濃縮するとともに、酸化処理された処理物に含まれる塩
    素を除去することを特徴とする請求項1に記載の有機廃
    棄物を原料とした肥料の製造方法。
  3. 【請求項3】 回収工程では、酸化処理された処理物
    を、塩素が通過しかつカリウムが通過しにくい濾過膜を
    用いて濃縮することを特徴とする請求項2に記載の有機
    廃棄物を原料とした肥料の製造方法。
  4. 【請求項4】 回収工程では、酸化処理された処理物
    を、逆浸透膜を用いて濃縮するとともに、その濃縮液に
    水酸化ナトリウムを加えて、塩素を除去することを特徴
    とする請求項2または請求項3に記載の有機廃棄物を原
    料とした肥料の製造方法。
  5. 【請求項5】 回収工程では、酸化処理された処理物を
    加熱するとともに、気化したガスを凝縮して、アンモニ
    アを回収することを特徴とする請求項1から請求項4の
    うちのいずれか一項に記載の有機廃棄物を原料とした肥
    料の製造方法。
  6. 【請求項6】 生ごみや糞尿などの有機廃棄物を原料と
    して肥料を製造する装置であって、 有機廃棄物を、亜臨界水条件下の水熱反応により液状化
    する水熱反応処理装置と、 液状化された水熱反応処理物を、アンモニアが分解され
    にくい処理条件下で湿式酸化処理する酸化処理装置と、 酸化処理された処理物を液体肥料として回収する回収装
    置とを備えることを特徴とする有機廃棄物を原料とした
    肥料の製造装置。
  7. 【請求項7】 回収装置は、酸化処理された処理物を濃
    縮する濃縮システムと、酸化処理された処理物に含まれ
    る塩素を除去する脱塩システムとを有することを特徴と
    する請求項6に記載の有機廃棄物を原料とした肥料の製
    造装置。
  8. 【請求項8】 濃縮システムは、塩素が通過しかつカリ
    ウムが通過しにくい濾過膜を含むことを特徴とする請求
    項7に記載の有機廃棄物を原料とした肥料の製造装置。
  9. 【請求項9】 濃縮システムは、逆浸透膜を含み、 脱塩システムは、逆浸透膜で濃縮された濃縮液と、水酸
    化ナトリウムとが投入される脱塩槽を含むことを特徴と
    する請求項7または請求項8に記載の有機廃棄物を原料
    とした肥料の製造装置。
  10. 【請求項10】 回収装置は、酸化処理された処理物を
    加熱する加熱器と、気化したガスを凝縮する凝縮器とを
    含むことを特徴とする請求項6から請求項9のうちのい
    ずれか一項に記載の有機廃棄物を原料とした肥料の製造
    装置。
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