JP2002300168A - 無線アクセスシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線基地局２と無線加入者局１との間のデー
タ通信チャネルの割り当てをスケジューリングすること
により、無線帯域の保証機能を有した無線アクセスシス
テムを提供する。 【解決手段】 無線基地局２に、フレーム周期毎のデー
タ通信チャネルの割当を予め設定したスケジューリング
管理テーブル２１ｂと、スケジューリング管理テーブル
の設定内容に従ってフレーム周期毎にデータ通信チャネ
ルの割当情報を無線加入者局１へ通知する通知手段２０
とを備え、スケジューリング管理テーブル２１ｂにデー
タ種別毎（ユニキャスト／ブロードキャスト）や、無線
加入者局毎の識別子を設定しておくことにより、これら
設定されたデータ種別や無線加入者局に割り当てるデー
タ通信チャネルの割当を保証する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、加入者系無線アク
セスシステムのように、固定された無線基地局と固定さ
れた無線加入者局との間で無線通信を行う無線アクセス
システムに関し、特に、無線基地局と無線加入者局との
間のデータ通信に用いるデータ通信チャネルの割当スケ
ジューリングに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＦＷＡ（Fixed Wireless Access）など
と称せられる加入者系無線アクセスシステムでは、無線
基地局と無線加入者局との間の情報伝送媒体として無線
媒体を使用する。無線媒体は無線基地局毎に割り当て、
無線基地局が管理するサービスエリア内の複数の無線加
入者局で共有する。無線基地局とバックボーンＬＡＮ、
或いは、無線加入者局と加入者端末が、Ｅｔｈｅｒｎｅ
ｔ及びＩＥＥＥ８０２．３の有線ＬＡＮインタフェース
で接続される場合、無線媒体を経由して送受信されるデ
ータは、各加入者局端末宛の個別アドレスを有するデー
タ（ユニキャスト・パケット）と、複数台の加入者端末
宛に割り当てられたアドレスを有するデータ（ブロード
キャスト・パケット）に大別される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような無線アクセ
スシステムでは、無線帯域の有効利用を図るため、無線
基地局はデータ通信チャネルの割り当てを制御する機能
を搭載することが必要である。ここで、無線基地局は、
不特定の加入者端末宛パケットであるブロードキャスト
パケットを受信した場合、パケットの性質上、全ての無
線加入者局に中継して送信しなければならない。

【０００４】しかしながら、無線基地局と無線加入者局
間のデータ通信において、このブロードキャストパケッ
トのトラフィックによって無線帯域が専有された場合、
各無線加入者局との通信（すなわち、ユニキャストパケ
ット通信）に必要な無線帯域を充分確保できず、通信サ
ービスに支障が生じるという問題がある。さらに、収容
する加入者局端末台数が多い無線加入者局ほど大きなト
ラフィックが発生することが考えられるため、より多く
の無線帯域を確保しなければ充分なユニキャストパケッ
トデータ通信サービスを提供できないという問題があ
る。

【０００５】本発明は上記技術の事情に鑑みなされたも
のであり、データ通信チャネルの割り当てをスケジュー
リングすることにより、無線帯域の保証機能を有した無
線アクセスシステムを提供することを目的とする。な
お、本発明の更なる目的は以下に説明するところにより
明らかである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、無線基地局
と、加入者端末が接続された複数の無線加入者局とを備
え、無線基地局と無線加入者局との間でデータ通信チャ
ネルを含む無線フレームにより無線通信を行う無線アク
セスシステムであり、無線基地局に、フレーム周期毎の
データ通信チャネルの割当を予め設定したスケジューリ
ング管理テーブルと、スケジューリング管理テーブルの
設定内容に従ってフレーム周期毎にデータ通信チャネル
の割当情報を無線加入者局へ通知する通知手段とを備え
ている。

【０００７】例えば、本発明では、スケジューリング管
理テーブルに設定することにより、全無線加入者局宛の
データ通信用（ブロードキャスト用）又は各無線加入者
局宛のデータ通信用（ユニキャスト用）に無線帯域を分
割することができ、無線加入者局毎の無線帯域（データ
通信チャネル）を保証することができる。また、例え
ば、本発明では、スケジューリング管理テーブルに設定
することにより、各無線加入者局宛のデータ通信用の無
線帯域を分割することができ、各無線加入者局の無線帯
域（データ通信チャネル）を保証することができる。

【０００８】したがって、本発明によれば、スケジュー
リング管理テーブルにデータ種別毎（ユニキャスト／ブ
ロードキャスト）や、無線加入者局毎の識別子を設定し
ておくことにより、これら設定されたデータ種別や無線
加入者局に割り当てるデータ通信チャネルが保証され
る。すなわち、或る大きなトラフィックが発生した場合
にあっても、当該スケジューリングによって全体として
のデータ通信サービスを支障なく維持することが可能と
なる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明を図に示す一実施例に基づ
いて具体的に説明する。図１には本発明の一実施例に係
る無線アクセスシステムの構成を示してあり、この無線
アクセスシステムは、バックボーンネットワークNに接
続された無線基地局２と、当該無線基地局２に収容され
る複数の無線加入者局１とを固定設置した構成となって
いる。なお、１ａは無線加入者局１の無線通信用アンテ
ナ、２ａは無線基地局２の無線通信用アンテナである。

【００１０】無線加入者局１は、無線基地局２とのデー
タ無線通信を行う装置であると共に、Ｅｔｈｅｒｎｅｔ
インタフェースで接続されたＰＣなどの加入者端末３か
らのデータをフィルタリング又はフォワーディングする
ブリッジ機能を有している。無線加入者局１は、通信処
理やその他必要な制御処理を行う制御部１０と、送受信
するデータなどを保持する記憶部１１とを有しており、
記憶部１１には当該無線加入者局配下の加入者端末３を
個別に識別するＩＤを記述した加入者端末管理テーブル
１１ａが記憶されている。

【００１１】無線基地局２は、無線加入者局１とのデー
タ無線通信を行う装置であると共に、バックボーンネッ
トワークＮとのデータ送受信機能を有している。無線基
地局２は、通信処理やその他必要な制御処理を行う制御
部２０と、送受信するデータなどを保持する記憶部２１
とを有しており、記憶部２１には、当該無線基地局配下
の加入者局２を個別に識別するＩＤを記述した加入者局
別端末管理テーブル２１ａと、図４を参照して後述する
ようにデータ通信チャネル割り当てのためのチャネルス
ケジューリング管理テーブル２１ｂが記憶されている。

【００１２】図２には、本例に係る無線加入者局１と無
線基地局２とのデータ送受信に使用するデータ通信チャ
ネル（図３に示す下りデータ通信チャネル５３又は上り
／下りデータ通信チャネル５４）のフォーマットを示し
てある。データ通信チャネルの先頭から、ビット同期信
号４１、フレーム同期信号４２、チャネル種別識別子４
３、無線加入者局識別子４４、データ信号４５、誤り検
出符号４６を含んでいる。チャネル割当の対象となるデ
ータ信号部４５には、加入者端末３から送信された又は
無線基地局２バックボーンネットワークＮから送信され
たＥｔｈｅｒｎｅｔパケットが格納される。

【００１３】ここで、無線基地局２から複数台の加入者
端末３宛に割り当てられたアドレスを有するデータ（ブ
ロードキャスト・パケット）を送信する場合は、無線加
入者局識別子４４として既定値（例えば、ＦＦＦＦ）を
設定し、各加入者端末３宛の個別アドレスを有するデー
タ（ユニキャスト・パケット）を送信する場合は、当該
加入者端末３を収容する無線加入者局１の識別子（例え
ば、ＸＸ０１）を無線加入者局識別子４４として設定す
る。これにより、データ通信チャネルの受信において、
当該識別子を判定することで不特定多数又は特定の無線
加入者局１の受信動作を制御することができる。

【００１４】図３には、本例に係る無線加入者局１と無
線基地局２との無線回線制御に使用される無線フレーム
のフォーマットを示してある。無線フレームの先頭か
ら、報知制御チャネル５１、フレーム制御チャネル５
２、下りデータ通信チャネル５３、上り／下りデータ通
信チャネル５４、リンク制御チャネル５５を含んでい
る。

【００１５】報知制御チャネル５１では、無線セル全体
（配下の全加入者局）に、無線フレームの同期確立タイ
ミングの通知、何番目の無線フレームかを示すフレーム
カウンタ（本例では、０〜４０９５）、無線基地局２識
別子等の運用情報、データ通信チャネルの帯域割当情報
を通知する。フレーム制御チャネル５２では、リンク制
御チャネル５５の帯域割当情報、無線基地局２における
無線加入者局1や加入者端末３の認証結果情報を通知す
る。

【００１６】下りデータ通信チャネル５３は、無線基地
局２から無線加入者局１へＥｔｈｅｒｎｅｔパケット等
のデータ通信に使用される。上り／下りデータ通信チャ
ネル５４は、無線加入者局１から無線基地局２へ（上
り）、または、その逆方向（下り）へのＥｔｈｅｒｎｅ
ｔパケット等のデータ通信に使用される。

【００１７】リンク制御チャネル５５では、上り／下り
データ通信チャネル５４を上りデータ通信用として使用
する無線帯域の割当要求、無線加入者局１の認証要求情
報を無線加入者局１から無線基地局２へ通知する。無線
フレームは本例では３２個の周期で連続しており、この
ような無線フレームを用いて無線基地局２と無線加入者
局１において、ＴＤＭＡ／ＴＤＤ方式（時分割多元接続
／時分割複信方式）の無線回線制御を行う。

【００１８】図４には、上記のように無線基地局２に記
憶されているチャネルスケジューリング管理テーブル２
１ｂの構成例を示してあり、このテーブル２１ｂにはオ
フセットａに対応付けて割当候補ｂを予め設定してあ
る。オフセットａは、フレーム周期とフレームカウンタ
とから算出される値に対応する順次番号（０〜（ｎ―
１））であり、フレームカウンタが０〜４０９５、フレ
ーム周期が３２である本例では、０〜３１の順次番号で
ある。

【００１９】割当候補ｂは、オフセットを算出した無線
フレームにおいて、ユニキャストであるかブロードキャ
ストであるかのデータ種別毎、さらには、無線加入者局
１毎にデータ通信チャネルの割当を指定する情報が設定
されている。例えば、オフセット“２”にはブロードキ
ャストを示す既定値（ＦＦＦＦ）が設定され、オフセッ
ト“１”にはユニキャスト送信先の加入者端末３を収容
する無線加入者局１の識別子（ＸＸ０２）が設定されて
いる。すなわち、このオフセットに対応した割当候補よ
り無線基地局２は既定のフレーム周期でデータ通信チャ
ネルの帯域割当を行う。したがって、例えば、割当候補
に設定（スケジューリング）を予めしておくことによ
り、そのデータ種別や加入者に対するデータ通信チャネ
ルの割当を保証することができる。

【００２０】次に、無線基地局２の制御部２０がチャネ
ルスケジューリング管理テーブル２１ｂを参照して行う
データ通信チャネルの割当処理を、その動作手順を示す
図５を参照して説明する。無線フレームが切り替わる毎
にフレームカウントを＋１し、チャネルスケジューリン
グ管理テーブルの順次番号（オフセット）を算出する
（ステップＳ１）。この算出処理は、順次番号はフレー
ムカウンタを既定フレーム周期で割った剰余を順次番号
とするものであり、フレームカウンタが０〜４０９５、
フレーム周期が３２である本例では、フレームカウンタ
“２５１”では順次番号“２７”、フレームカウンタ
“２５２”では順次番号“２８”といったように０〜３
１の順次番号のオフセットが算出される。

【００２１】次いで、チャネルスケジューリング管理テ
ーブル２１ｂの算出されたオフセットに対応する割当候
補にブロードキャスト既定値（ＦＦＦＦ）が設定されて
いるかを判定し（ステップＳ２）、当該規定値が設定さ
れている場合には、当該無線フレームではブロードキャ
スト・パケットを送信するためのデータ通信チャネルの
帯域を割り当てた帯域割当情報を作成して割当処理を終
了する（ステップＳ３）。なお、この帯域割当情報は、
制御部２０が報知制御チャネル５１に含ませて当該無線
基地局配下の無線セル全体に無線送信して通知する。

【００２２】一方、算出されたオフセットに対応する割
当候補に加入者局識別子が設定されている場合には、該
当する加入者端末宛のユニキャスト・パケットを送信す
るための下りデータ通信チャネル５３をユニキャストパ
ケット送信用として使用する帯域割当情報を作成する
（ステップＳ４）。なお、この帯域割当情報は、制御部
２０が報知制御チャネル５１に含ませて当該無線基地局
配下の無線セル全体に無線送信して通知する。

【００２３】そして、下りデータ通信チャネル５３を割
り当てた当該加入者局からリンク制御チャネル５５で上
りデータ通信チャネルの帯域割当要求があるかを判定し
（ステップＳ５）、無い場合には割当処理を終了する一
方、ある場合には、上り／下りデータ通信チャネル５４
を上りデータ通信用として（つまり、ユニキャストパケ
ット受信用として）使用するための帯域割当情報を作成
して割当処理を終了する（ステップＳ６）。なお、この
帯域割当情報は、制御部２０が報知制御チャネル５１に
含ませて当該無線基地局配下の無線セル全体に無線送信
して通知する。

【００２４】すなわち、無線基地局２から無線加入者局
１への下りデータ通信のシーケンスでは、図６に示すよ
うに、無線基地局２が上記のようにスケジューリングに
従った割当処理を行い、それによって決定されたブロー
ドキャスト規定値又は宛先加入者局ＩＤを無線フレーム
の報知制御チャネル５１で配下の加入者局１へ通知し、
当該無線フレームの下りデータ通信チャネル５３により
送信対象のデータを送信する。

【００２５】また、無線加入者局１から無線基地局２へ
の上りデータ通信のシーケンスでは、図７に示すよう
に、或る無線フレームにおいて、無線基地局２がフレ
ーム制御チャネル５２でリンク制御チャネルの使用を許
可する配下の無線加入者局ＩＤを通知すると、当該許可
された無線加入者局が無線フレームのリンク制御チャ
ネルを用いて無線基地局２へ上り帯域の割当を要求す
る。

【００２６】これを受けた無線基地局２では、図７に示
すように、上記と同様にスケジューリングに従った割当
処理及びそれに従った下りデータ通信を行うが、割当要
求を許可できる時点の無線フレームＸの報知制御チャネ
ル５１で宛先加入者局ＩＤと共に上り／下りデータ通信
チャネルを上りと下りとのいずれで使用するか及び上り
で使用するときには使用する加入者局ＩＤを配下の加入
者局１へ通知し、使用を許可された無線加入者局１が無
線フレームＸの上り／下りデータ通信チャネル５４によ
り送信対象のデータを無線基地局２へ送信する。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
無線アクセスシステムの無線基地局において、スケジュ
ーリングに従ってフレーム周期毎のデータ通信チャネル
の割当を行うようにしたため、データ種別や各無線加入
者局の状況に応じた支障の無いサービスを実現すること
ができる。すなわち、本発明によれば、例えば、ユニキ
ャストパケットやブロードキャストパケットといったデ
ータ種別毎のデータ通信チャネルの割り当てを保証して
当該種別毎のサービスを支障無く実施することができ、
また、例えば、加入者端末の台数が多い無線加入者局ほ
ど多くの専有無線帯域を割り当てるといったトラフィッ
クに応じたデータ通信チャネルの割り当てを実現するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例に係る無線アクセスシステ
ムの構成図である。

【図２】 本発明の一実施例に係るデータ通信チャネル
のフォーマットを説明する図である。

【図３】 本発明の一実施例に係る無線フレームのフォ
ーマットを説明する図である。

【図４】 本発明の一実施例に係るチャネルスケジュー
リング管理テーブルを説明する図である。

【図５】 本発明の一実施例にスケジューリング割当処
理を説明するフローチャートである。

【図６】 本発明の一実施例に係る下りデータ通信のシ
ーケンスを説明する図である。

【図７】 本発明の一実施例に係る上りデータ通信のシ
ーケンスを説明する図である。

【符号の説明】

1：無線加入者局、 ２：無線基地局、３：加入者端
末、 １０：制御部、２０：制御部（割当処理及び通知
機能部）、２１ｂ：チャネルスケジューリング管理テー
ブル、５１：報知チャネル、 ５３：下りデータ通信チ
ャネル、５４：上り／下りデータ通信チャネル、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無線基地局と、加入者端末が接続された
   複数の無線加入者局とを備え、無線基地局と無線加入者
   局との間でデータ通信チャネルを含む無線フレームによ
   り無線通信を行う無線アクセスシステムにおいて、 無線基地局は、フレーム周期毎のデータ通信チャネルの
   割当を予め設定したスケジューリング管理テーブルと、
   スケジューリング管理テーブルの設定内容に従ってフレ
   ーム周期毎にデータ通信チャネルの割当情報を無線加入
   者局へ通知する通知手段を有していることを特徴とする
   無線アクセスシステム。