JP2002297845A - 介護労働者評価方法,介護労働者能力評価書,介護労働者報酬設定方法および介護労働者の給与体系表 - Google Patents

介護労働者評価方法,介護労働者能力評価書,介護労働者報酬設定方法および介護労働者の給与体系表

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JP2002297845A
JP2002297845A JP2001103315A JP2001103315A JP2002297845A JP 2002297845 A JP2002297845 A JP 2002297845A JP 2001103315 A JP2001103315 A JP 2001103315A JP 2001103315 A JP2001103315 A JP 2001103315A JP 2002297845 A JP2002297845 A JP 2002297845A
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Hajime Yoshida
肇 吉田
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 労働者の職務能力の評価基準を明確にし、労
働者の職務能力の評価および報酬の設定を支援する介護
労働者評価方法、介護労働者能力評価書、介護労働者報
酬設定方法および介護労働者の給与体系表を提供するこ
と。 【解決手段】 労働者の職務能力の評価基準として、複
数の職務評価項目と、各職務評価項目に対する職務技能
を設定し、介護労働者能力評価書に記載した。この介護
労働者能力評価書に沿って、職務技能を評価した結果に
基づき、労働者への報酬を決める。また、介護労働者の
給与体系表に表示して、労働者および評価者による評価
基準を明確に示すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、介助または介護が
必要な被介護者を、介助または介護する介護事業に携わ
る労働者の職務能力の評価を行う介護労働者評価方法、
介護労働者能力評価書、介護労働者報酬設定方法および
介護労働者の給与体系表に関するものである。
【0002】
【背景の技術】高齢化社会に伴い、介護または介助が必
要な高齢者のための有料介護施設や、訪問介護サービス
業等の介護産業が拡大する傾向にある。この介護産業の
発展に伴い、介護または介助を行う介護者の人材確保お
よび人材育成が必要となっている。介護者の人材として
は、介護業務を運営する企業や団体等の正規職員のほ
か、時間給で働く、いわゆるパート労働者がいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術には次
のような課題があった。第1に、介護または介助の業務
は、簡単な作業から心身ともに負担の重い業務まで多様
であり、経験や知識を有するものもある。介護を行う介
護労働者は、労力や技能の差に応じた賃金の配分が必要
であるが、多種多様な介護業務において、労働者の労働
の評価を的確に行うのは難しかった。第2に、介護労働
者の労働の評価が明確でないために、労働者は、同一賃
金であっても労働内容に格差が生じる可能性がある。ま
た、労働者自らの能力向上への努力すべき点が漠然とな
り、効果的な能力の向上を妨げている。本発明は上記課
題を鑑みてなされるものであり、労働者の職務能力の評
価基準を明確にし、労働者の職務能力の評価および報酬
の設定を支援する介護労働者評価方法、介護労働者能力
評価書、介護労働者報酬設定方法および介護労働者の給
与体系表を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に対し、請求項
1の発明は、介助または介護が必要な被介護者を介護ま
たは介助する介護事業に携わる労働者の職務能力の評価
を行う介護労働者評価方法であって、評価の基準となる
複数の職務評価項目と、各職務評価項目に対する職務技
能とが設定され、前記職務技能の評価を行い、この評価
に基づいて職務能力の評価を行うことを特徴としてい
る。
【0005】請求項1の発明によれば、複数の職務評価
項目を設定することにより、労働者の評価の基準を明示
できる。また、各職務評価項目に対する職務技能が設定
されることにより、各職務評価項目にて評価される職務
技能を明確にすることができる。したがって、労働者の
評価基準が明確化され、公正かつ的確な評価を実現でき
るとともに、労働者側に、自分が習得すべき職務技能を
明確に提示できるので、労働者の能力向上を支援するこ
とができる。また、評価者の違いによる評価の格差を是
正することができる。
【0006】職務能力とは、例えば、予め事業主により
定められた職員の能力を段階的に区分する資格や階級で
ある。また、職務評価項目は、例えば、図2に示すよう
に、有料介護施設において、「勤務態度と自己管理」2
5aや、「特異職業意識」25b等、職務内容に関して
分類されたものである。さらに、職務技能は、例えば、
図2の職務評価項目「勤務態度と自己管理」25aに対
して、「変則勤務で働く施設業務を理解し、模範となる
自己管理を行っている。」261,「気分にムラがな
く、気持ち良く入居者に接することができる。」262
等のように、前記職務評価項目に対応して要求される技
術の具体的内容が記載されているものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の介護労
働者評価方法において、前記職務技能の評価は、段階的
な評価値で行うことを特徴としている。
【0008】請求項2の発明によれば、前記職務技能の
評価を段階的な評価値で行うので、職務技能の評価の度
合いを明確に示すことができる。したがって、評価の結
果がより具体的に明示され、労働者の改善すべき点や良
い評価に伴い今後も維持すべき点等評価の度合いが明確
にでき、労働者の質の向上に貢献できる。一方、労働者
側にとっても、良い評価を受けるために改善すべき点等
の度合いがわかりやすくなり、評価の向上の指標として
目標が定めやすくなる。
【0009】段階的な評価値は、例えば、「普通にでき
る(評価A)」,「ある程度できる(評価B)」,「ま
だ力不足である(評価C)」の3段階に分けた評価であ
り、評価の優劣の度合いを表現するものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の介護労働者評価方法に用いられる介護労働者能力評
価書1であって、評価の基準となる複数の職務評価項目
(例えば、職務5等)と、各職務評価項目に対する職務
技能(例えば、職務遂行レベル6等)とが設定され、表
示されていることを特徴としている。
【0011】請求項3の発明によれば、介護労働者能力
評価書1は、前記複数の職務評価項目と、各職務評価項
目に対する職務技能とが設定され、表示されているの
で、この介護労働者能力評価書を閲覧することによっ
て、容易に職務評価項目と職務技能とを確認することが
できる。
【0012】請求項4の発明は、請求項3記載の介護労
働者能力評価書1において、前記評価基準に対する労働
者の評価を記入する評価記入欄7〜9が、労働者自身
(例えば、本人評価欄7)と、一次評価者(例えば、主
任評価欄8)と、二次評価者(例えば、上司評価欄9)
とによる評価記入欄に分けて設けられていることを特徴
としている。
【0013】請求項4の発明によれば、前記評価基準に
対する労働者の評価を記入する評価記入欄が、労働者自
身と、一次評価者と、二次評価者とによる評価記入欄に
分けて設けられているので、労働者自身と、一次評価者
と、二次評価者それぞれの評価を一覧可能に表示するこ
とができる。また、この三者の評価内容の比較を行いや
すく、評価の状況をより詳しく確認することができる。
【0014】請求項5の発明の介護労働者報酬設定方法
は、請求項1または2に記載の介護労働者評価方法によ
って評価された労働者への報酬を、前記職務能力に基づ
いて設定することを特徴としている。
【0015】請求項5の発明によれば、前記介護労働者
評価方法によって評価された労働者への報酬を、前記職
務能力に基づいて設定するので、職務能力と報酬との対
応を明確にすることができ、労働者は能力に応じた報酬
を受け取ることとなり、労働者の意欲と、業務効率との
向上をはかることができる。
【0016】請求項6の発明における労働者の給与体系
表2は、請求項5記載の介護労働者報酬設定方法に基づ
いて設定された労働者への報酬を、前記職務能力と対応
させて表示したことを特徴としている。
【0017】請求項6の発明によれば、労働者の給与体
系表2は前記介護労働者報酬設定方法に基づいて設定さ
れた労働者への報酬を、前記職務能力と対応させて表示
しているので、職務能力に応じた報酬を明確に表示でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る介護労働者評価方法および介護労働者能力評価書につ
いて説明する。介護労働者評価方法は、雇用者側が、労
働者に対して望む職務遂行能力の目安を提示するととも
に、該労働者の職務遂行能力の評価を行うものであり、
職務に関する知識や実技能力に関して評価基準が設定さ
れている。この設定された評価基準の達成具合に応じ
て、社員1級(主任)と社員2級(ライン管理職または
専任職)と、社員3級(スタッフ)と、パート職員との
4段階の資格として職務能力を分類している。また、前
記資格ごとに設定された職務技能をもとに、労働者の職
務技能の評価が行われる。以下に各資格において求めら
る能力について説明する。
【0019】社員1級(主任)は、職員の管理、主任と
しての業務の実行力、介護職員だけでなく他部門との調
整能力に重点をおき、現場を統率できることを期待して
いる。また、間接介護および直接介護においては、既に
指導可能な能力を備えているものと考えられている。こ
れに伴い、社員1級(主任)の評価は、(1)自己管理
能力と職員管理能力と、(2)主任業務実施能力と、
(3)現場・職員の統率能力との3つの分野に分けら
れ、各分野には職務評価項目が設定されている。
【0020】社員2級(ライン管理職)では、主任と下
位者職員とのパイプ役や、担当制の模範となるべく業務
の実行力があることが望まれている。また、介護におい
ては指導できる能力に達することを目標としている。さ
らに、主任代行として、勤務管理ができることは必須条
件であり、管理職として仕事をすすめていく能力が求め
られている。これに伴い、社員2級(ライン管理職)の
評価は、(1)自己管理能力と職員管理能力と、(2)
主任補佐能力と、(3)担当制の実施と、(4)間接介
護能力と、(5)直接介護能力との5つの分野に分けら
れ、各分野に職務評価項目が設定されている。
【0021】社員2級(専任職)では、被介護者の家族
や職員から信頼され、模範的な介護を実践できる現場の
モデルワーカーとなることを目標としている。また、現
場で介護サービスの質を高めて行くことが求められてい
る。これに伴い、社員2級(専任職)の評価の分野は、
(1)自己管理能力と、(2)担当制の実施能力と、
(3)間接介護能力と、(4)直接介護能力との4つの
分野に分けられている。
【0022】社員3級(スタッフ)は、介護者の仕事の
素養を身につけ、自己管理、担当制への理解、介護業務
全般の技術の取得が求められている。これに伴い、社員
3級(スタッフ)の評価の分野は、(1)自己管理能力
と、(2)担当制の理解と実施能力と、(3)間接介護
能力と、(4)直接介護能力との4つの分野に分けられ
ている。
【0023】パート社員は、介護者の特性を意識し、社
員とともに能力を発揮することが期待されている。した
がって、短時間、特定業務の単純作業であっても、それ
が入居者の生活を支えるという自覚を持ち、社員同様に
業務に専念することを望まれている。これに伴い、パー
ト社員の評価の分野は、(1)自己管理能力と、(2)
間接介護能力と、(3)直接介護能力との3つの分野に
分けられている。
【0024】前記労働者に対する評価は、各資格ごとに
異なる評価基準が設定されている。図2〜10は、本実
施の形態における介護労働者能力評価書1であり、社員
2級(ライン管理職)の介護労働者能力評価書1を示す
図である。図2〜10に示すように、介護労働者能力評
価書1は、前記評価の分野ごとに分類して作成され、職
務内容を区分した「職務」欄5と、この区分された職務
内容に対する具体的な職務技能の評価基準を示す「職務
遂行レベル」欄(職務技能)6とが列記されている。
【0025】図2は、自己管理能力と職員管理能力に関
する評価基準が示されている。参照すると、「職務」欄
5の区分が「勤務態度と自己管理」25aの場合、職務
遂行レベル(職務技能)には、「変則勤務で動く施設業
務を理解し、模範となる自己管理を行っている」261
や、「気分にムラがなく、気持ち良く入居者に接するこ
とができる」262や、「入居者、家族、来訪者には社
会的常識を持ち模範となる対応ができる」263等の5
項目が設定されている。
【0026】なお、前記「職務遂行レベル」欄(職務技
能)6に記載される表現は、予め、その定義が示され、
周知されるようになっている。すなわち、業務が、「上
司からの指導・援助」と、「下位資格者への指導」と、
「状況変化の対応」とに区分されている。この業務の区
分に対する、職務遂行レベル(職務技能)が、「指導で
きる」と、「できる」と、「要点の指示を受けてでき
る」とに分けられており、前記業務の区分に対応して各
職務遂行レベル(職務技能)の定義が示されている。例
えば、「下位資格者への指導」の区分における「でき
る」とは、「状況変化への対応以外は指導可能」と定義
されている。同様にして、前記各職務遂行レベル(職務
技能)に表示される文言には、評価者と被評価者間で共
通な認識がされるように定義されている。
【0027】さらに、各「職務遂行レベル」欄6に対す
る評価として、「本人評価」欄(労働者自身記入欄)
7,「主任評価」欄(第一次評価者記入欄)8,「上司
評価」欄(第二次評価者記入欄)9とが設けられてい
る。なお、労働者本人、第一次評価者および第二次評価
者の判断による評価の他に、技術試験や筆記試験による
評価手段が必要なものについては、「その他の評価」欄
10に、指定された試験方法が記載されている。
【0028】前記「本人評価」欄(労働者自身記入欄)
7,「主任評価」欄(第一次評価者記入欄)8,「上司
評価」欄(第二次評価者記入欄)9に記載される評価
は、図2の上方に示すように、評価の優劣の度合いで3
段階に分けて行うように設定されている。すなわち、
「普通にできる(評価A)」,「ある程度できる(評価
B)」,「まだ力不足である(評価C)」の中から該当
するものを記入するものである。なお、例えば、図2の
職務遂行レベル(職務技能)「ミーティング、勉強会な
どに参加する意欲があり、自己の向上に努めている」2
64のように、前記3段階の評価の他に、特に重要と思
われる事項には、星印m…が付記されている。この星印
m…が付された職務技能に対しては、「優れている(評
価S)」が加わって4段階の評価を行うようになってい
る。また、図2〜4,6,10の下方に示すように、前
記評価の分野ごとに、「評価基準について」と書かれた
注意事項が記載されている。
【0029】次に、図3は(2)主任補佐能力の職務分
野に関する職務遂行レベル(職務技能)を示す介護労働
者能力評価書1である。主任補佐能力における職務(職
務評価項目)は、「主任業務の理解」のみであり、この
職務(職務評価項目)には、11の職務遂行レベル(職
務技能)が設定されている。例えば、「主任業務全般を
理解し、また、より理解することに努めている。」36
aや、「主任の扱う書類全般を把握し、またより把握す
ることに努めている。」36b等が設定されている。
【0030】図4は、介護労働者能力評価書1であり、
(3)担当制の実施と指導能力の職務分野に関する職務
遂行レベル(職務技能)を示しており、その職務(職務
評価項目)は「担当制の実施と指導能力」45aのみで
あり、この職務(職務評価項目)には、11の職務遂行
レベル(職務技能)が設定されている。例えば、「担当
制の業務内容について理解している。」46aや、「担
当入居者の受け入れに際して介護方法を考えることがで
き、また下位者の担当入居者について相談者となること
ができ、指導ができる」46b等が設定されている。な
お、前記職務遂行レベル(職務技能)「担当制の業務内
容について理解している。」46aには、前記本人評価
(労働者自己評価)、主任評価(第一次評価者)、上司
評価(第二次評価者)の3者による評価のほかに、その
他の評価として筆記試験が課せられている。このよう
に、前記3者の評価の他に筆記試験や実技試験等による
評価が行われる場合があり、その際は、「その他の評
価」欄10に評価方法が表示されている。
【0031】図5および図6は、(4)間接介護指導能
力の職務分野に関する職務(職務評価項目)と職務遂行
レベル(職務技能)とを示した介護労働者能力評価書1
である。この図5および図6に示す介護労働者能力評価
書1は、間接介護に関する業務の遂行を指導する職務に
関する職務技能の評価基準であり、職務(職務評価項
目)は「衛生観念と指導管理」55aと、「居室の環境
つくり」55bと、「書類管理能力と記載能力」55c
と、「伝達管理と経過伝達能力」55dと、「変則勤務
による業務の管理」55eと、「分担業務の理解と管
理」55fとの6つに区分されている。この6つに区分
された職務(職務評価項目)ごとに間接介護に関する複
数の職務遂行レベル(職務技能)が設定されている。な
お、この(4)間接介護指導能力の職務分野では、職務
遂行レベル(職務技能)のうち、「申し送り用紙にもと
づき的確に申し送りを行うことができる。申し送りの方
法について、指導することができる。」561と、「変
則勤務において不都合な状況が発生した場合、意見の収
集につとめ、まとめて主任に報告するか、職員で話し合
う機会の提言を行える。職員の問題意識や不満を意見と
してまとめることができる」562の評価基準について
は、筆記試験が必要とされている。
【0032】続いて、図7〜10は、(5)直接介護指
導能力に関する13の職務(職務評価項目)およびそれ
ぞれの職務(職務評価項目)に対応した複数の職務遂行
レベル(職務技能)について設定され、表示されたもの
である。例えば、「入居者の排泄介助、介助指導」75
aの職務(職務評価項目)では、職務遂行レベル(職務
技能)が8項目設定されている。直接介護指導につい
て、例えば、「安全に入居者にあった排泄を実施、指導
することができる」76aや「模範的なおむつの当て方
ができ、また指導できる」76bといった、具体的な職
務技能が示されている。
【0033】ところで、前記その他の評価方法には、筆
記試験と、2種類の技術試験とがある。図10に示すよ
うに、筆記試験の出題分野と技術試験の実施項目が、合
格基準とともに示されている。
【0034】次に、図11は介護労働者報酬設定方法に
基づいて設定された労働者への報酬を、前記職務能力と
対応させて表示した介護労働者の給与体系表2の例を示
す図である。図3では、時間給で働く、いわゆるパート
労働者の給与体系を示している。この介護労働者の給与
体系表2では、一番左側の列21には労働者の職務能力
の区分が記されている。職務能力の区分とは、予め事業
主により定められた職員の能力を段階的に区分する資格
である。また、表の最上段の行22には労働者の勤務形
態が表示されている。すなわち、「時間・曜日指定」2
21,222、「フリー」223、「フリー・社会保険
付」224の区分を示している。
【0035】なお、「時間・曜日指定」221,222
では、担当業務によって「ケア1指定」221と「ケア
2指定」222とに区分されている。この介護労働者の
給与体系表2において、縦の列21に示した前期職務能
力の区分と、横の列22に示した勤務形態の区分とに、
それぞれ対応する時間給が表示されている。例えば、職
務能力が「社員1級」211であり、「時間・曜日指
定」の勤務形態である「ケア1指定」221の労働者は
時間給が1100円であることを示している。
【0036】さらに、勤務時間が夜間勤務(22時から
7時)や早朝出勤(7時から9時)となった場合や、年
末年始になった場合の加算金額や、定められた特定業務
についても、給与が表示される。
【0037】次に、図1を参照して、介護労働者評価方
法について説明する。介護労働者評価方法は、まず、ス
テップS1において、前記介護労働者能力評価書1に従
って、労働者が自己評価を行う。自己評価は、各職務内
容に対する職務遂行レベル(職務技能)について、その
能力の習得度合いを判断する。すなわち、「普通にでき
る(評価A)」,「ある程度できる(評価B)」,「ま
だ力不足である(評価C)」の中から該当するものを記
入するものである。例えば、直接介護指導能力に関する
評価を行う場合、図7において、「入居者の排泄介助、
介助指導」75aの職務遂行レベル6で「安全に入居者
にあった排泄を実施、指導することができる。」76a
という職務技能について、労働者自身が「まだ力不足で
ある(評価C)」と判断している場合には、該当する本
人評価欄7に「C」を記入する。このようにして、労働
者能力評価書の「職務遂行レベル」6を順次確認して、
自己の評価結果を記入してゆく。
【0038】労働者による自己評価の結果を、前記労働
者能力評価書にすべて記載したら、次のステップS2に
おいて、第一次評価者である主任の職位である者が、前
記労働者の評価を行う。前記労働者による自己評価と同
様にして、この主任(第一次評価者)が評価を行い、前
記労働者能力評価書1の「主任評価」(第一次評価者)
欄8にすべての評価結果を記入したら、ステップS3に
進む。ステップS3では、第二次評価者である上司が、
前記労働者の評価を行い、前記ステップS1の労働者の
自己評価および、ステップS2の第一次評価者の評価と
同様にして、介護労働者能力評価書1の「上司評価」
(第二次評価者)欄9に全職務遂行レベルに対する評価
結果を記入する。
【0039】なお、ステップS1〜ステップS3までに
おける各者の評価の際に注意すべき事項が、前記介護労
働者能力評価書1に記載されている。すなわち、評価の
際の面接における注意事項の他、被評価者の意欲を持た
せることや、評価の視点等がある。さらに、評価の際に
誤りやすい傾向についても提示し、より公正で客観的な
評価を行えるように、事例と対策を表示している。
【0040】ステップS3までによって、労働者自身,
主任(第一次評価者),上司(第二次評価者)の評価を
終えたら、ステップS4において、該評価結果の集計を
行う。すなわち、前記介護労働者能力評価書1に記入さ
れた、労働者の自己評価と、主任(第一次評価者)と、
上司(第二次評価者)ごとに3段階による評価結果(A
〜C)の数を集計する。次にステップS5において、各
職務能力ごとに設定された条件に応じて、集計の結果か
ら該労働者の職務能力を、現状維持とするか、昇格のた
めの面接へ進めるか等の判定を行い、介護労働者評価方
法を終了する。
【0041】次に、介護労働者報酬設定方法について説
明する。介護労働者報酬設定方法は、前記介護労働者評
価方法において前記複数の職務評価項目と、各職務評価
項目に対する職務技能によって設定された、職務能力の
評価に対応して、給与を設定する。具体的には、図11
に示す介護労働者の給与体系表2に示すように、前記介
護労働者評価方法において、設定された職務能力と、勤
務形態によって区分され、区分された職務能力および勤
務形態に応じて、時間給が設定されている。
【0042】上記介護労働者評価方法によれば、職務
(職務評価項目)を設定し,各職務(職務評価項目)に
対応する職務技能の評価基準が設定されているので、労
働者の評価の基準を明示できるとともに、各労働者の評
価を公正に行うことができる。また、介護労働者能力評
価書によれば、前記職務技能が表示されているので、労
働者および評価者が用意に評価基準を知ることができ
る。さらに、前記労働者および評価者による評価結果を
入力する欄が設けられているので、各職務技能に対する
評価の結果を容易に記載できるとともに、各評価者の評
価結果を容易に比較することができる。
【0043】上記介護労働者報酬設定方法によれば、前
記介護労働者評価方法により設定された評価項目にした
がって職務能力の評価が行われ、この職務能力に対応し
て、前記労働者の報酬が設定されるので、前記労働者は
自分の報酬とその根拠を容易に知ることができる。ま
た、前記介護労働者の給与体系表は、介護労働者報酬設
定方法によって設定され、作成されたものであり、労働
者は各職務能力における給与体系を容易に知ることがで
きる。
【0044】さらに、上位の資格(職務能力)における
報酬を知ることができるので、前記労働者は、より上位
の資格(職務能力)へ昇格する意欲を持ちやすくなる。
その際、前記介護労働者能力評価書を参照して、上位の
職務能力に昇格するための評価基準を容易に確認でき、
より具体的な目標を設定することができる。これによ
り、前記労働者は、自己の職務能力の向上を促進でき、
雇用者にとっては、効果的な人材の育成と業務効率の向
上を図ることができる。
【0045】また、それぞれの職務ごとに評価基準の注
意事項が、前記介護労働者能力評価書1に表示されてい
るので、各職務(職務評価項目)ごとの評価の際に、逐
次注意すべき点を確認できるので、より的確な評価を行
うことができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数の職務評
価項目と、各職務評価項目に対する職務技能とが設定さ
れることにより、各職務評価項目にて評価される職務技
能を明確にでき、労働者の評価の基準を明示できる。し
たがって、労働者の評価基準が明確化され、公正かつ的
確な評価を実現できるとともに、労働者側に各労働者が
習得すべき職務技能を明確に提示できるので、労働者の
能力向上を支援することができる。また、評価者の違い
による評価の格差を是正することができる。
【0047】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を得ることができるのはもちろんのこと、職務技
能の評価を段階的な評価値で行うので、職務技能の評価
の結果がより具体的に明示される。したがって、労働者
の改善すべき点や、良い評価に伴い今後も維持すべき点
等が明確にでき、労働者の質の向上に貢献できる。一
方、労働者側にとっても、良い評価を受けるために改善
すべき点等とその度合いがわかりやすくなり、評価の向
上の指標として目標が定めやすくなる。
【0048】請求項3の発明によれば、介護労働者能力
評価書を閲覧することによって、容易に職務評価項目と
職務技能とを確認することができる。
【0049】請求項4の発明によれば、請求項3と同様
の効果を得ることができるのはもちろんのこと、労働者
自身と、一次評価者と、二次評価者の評価基準に対する
労働者の評価が評価記入欄に記入されることにより、労
働者自身と、一次評価者と、二次評価者それぞれの評価
を一覧可能に表示することができる。また、この三者の
評価内容の比較を行いやすい。
【0050】請求項5の発明によれば、介護労働者評価
方法によって評価された労働者への報酬を、職務能力に
基づいて設定するので、職務能力と報酬との対応を明確
にすることができ、労働者は能力に応じた報酬を受け取
ることとなり、労働者の意欲と、業務効率との向上をは
かることができる。
【0051】請求項6の発明によれば、労働者の給与体
系表により、職務能力に応じた報酬が明確に表示でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる介護労働者評価方法を説明する
ためのフローチャートである。
【図2】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図3】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図4】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図5】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図6】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図7】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図8】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図9】本実施の形態の例における介護労働者能力評価
書を示す図である。
【図10】本実施の形態の例における介護労働者能力評
価書を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における労働者の給与体
系表の例を示す図である。
【符号の説明】
1 介護労働者職務能力評価書 2 介護労働者の給与体系表

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 介助または介護が必要な被介護者を介護
    または介助する介護事業に携わる労働者の職務能力の評
    価を行う介護労働者評価方法であって、 評価の基準となる複数の職務評価項目と、各職務評価項
    目に対する職務技能とが設定され、 前記職務技能の評価を行い、この評価に基づいて職務能
    力の評価を行うことを特徴とする介護労働者評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の介護労働者評価方法にお
    いて、 前記職務技能の評価は、段階的な評価値で行うことを特
    徴とする介護労働者評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の介護労働者評
    価方法に用いられる介護労働者能力評価書であって、 評価の基準となる複数の職務評価項目と、各職務評価項
    目に対する職務技能とが設定され、表示されていること
    を特徴とする介護労働者能力評価書。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の介護労働者能力評価書に
    おいて、 前記評価基準に対する労働者の評価を記入する評価記入
    欄が、労働者自身と、一次評価者と、二次評価者とによ
    る評価記入欄に分けて設けられていることを特徴とする
    介護労働者能力評価書。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の介護労働者評
    価方法によって評価された労働者への報酬を、前記職務
    能力に基づいて設定することを特徴とする介護労働者報
    酬設定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の介護労働者報酬設定方法
    に基づいて設定された労働者への報酬を、前記職務能力
    と対応させて表示したことを特徴とする介護労働者の給
    与体系表。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6248226B1 (ja) * 2017-06-07 2017-12-13 インキュベクス株式会社 介護事業に携わる介護職の人事評価装置、人事評価方法、介護職に対する人事評価を伴う介護事業方法、人事評価装置に用いられるジョブカード及び人事評価装置に用いられるコンピュータ読み取り可能な介護ソフトウエア
JP2020027544A (ja) * 2018-08-16 2020-02-20 富士通株式会社 評価装置、評価方法、及び評価プログラム

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