JP2002296150A - 作動機器の異常診断方法および異常診断装置 - Google Patents

作動機器の異常診断方法および異常診断装置

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JP2002296150A
JP2002296150A JP2001100577A JP2001100577A JP2002296150A JP 2002296150 A JP2002296150 A JP 2002296150A JP 2001100577 A JP2001100577 A JP 2001100577A JP 2001100577 A JP2001100577 A JP 2001100577A JP 2002296150 A JP2002296150 A JP 2002296150A
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JP2001100577A
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Tetsuya Nagata
哲也 永田
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M15/00Testing of engines
    • G01M15/04Testing internal-combustion engines
    • G01M15/042Testing internal-combustion engines by monitoring a single specific parameter not covered by groups G01M15/06 - G01M15/12

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種作動機器の異常診断を、高精度で容易か
つ迅速に行うことができる異常診断方法を提供する。 【解決手段】 エンジン2のクランク軸の回転トルクの
異常診断を行う際には、回転トルクを作動波形として測
定する。そして、動作波形が正常波形でない場合は、回
転トルクが異常であると判定する。この場合、動作波形
を波形領域毎の部分波形に分割し、各部分波形をピーク
値およびエンベロープからなる判定パラメータに基づい
て2値デジタルデータに置き換え、波形領域と両判定パ
ラメータとを識別指標とし、デジタルデータの値を要素
とする実測異常マトリクスを作成する。この後、実測異
常マトリクスを、回転トルクの異常原因に対応する見本
異常マトリクスと比較し、実測異常マトリクスが見本異
常マトリクスと一致したときには、回転トルクの異常が
上記異常原因により生じたものと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動機器の異常診
断方法および異常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、作動時に、回転運動、往復運動
などといった力学的な動作を行い、あるいは圧力、温度
などといった状態量が変化する各種作動機器、例えばエ
ンジン、モータ等においては、その作動(動作、状態変
化等)が異常であることがある。したがって、作動機器
においては、その異常を検出ないしは判定して異常があ
るときには異常原因の究明を行うといった異常診断を行
うことが、該異常を是正しあるいは該作動機器の改良を
行う上で必要・不可欠である。そして、かかる異常診断
は、従来は、主として異常が発見された作動機器の解体
チェックなどの手直しにより行われてきた。
【0003】しかしながら、解体チェック等の手直しに
よる異常診断は、多大な労力と時間とを必要とする。そ
こで、かかる作動機器の動作が異常である場合、その解
体チェック等を行わず、その異常動作のパターンを予め
設定されたパターンと比較することにより、該作動機器
の異常の原因を究明するといった異常診断手法が提案さ
れている。
【0004】具体的には、例えば特開平10−2745
58号公報には、回転機器の異常時における(周波数特
徴量−時間特徴量)の組を異常原因別に基準データとし
て登録しておき、回転機器の回転時の波形データから求
めた(周波数特徴量−時間特徴量)の組を上記基準デー
タと照合し、その結果から異常の有無および異常の種類
を特定するようにした異常診断手法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−274558号公報に開示されている従来の異常
診断手法は、単に(周波数特徴量−時間特徴量)の組の
みに基づいて、すなわち非常に少ない情報量に基づいて
種々の異常の種類を特定するようにしている関係上、多
種の異常を正確に特定することは困難であり、異常診断
の精度の向上には限界がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、各種作動機器の異常診断を、
高精度で容易かつ迅速に行うことができる異常診断方法
ないしは異常診断装置を提供することを解決すべき課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明にかかる作動機器の異常診断方法は、
(i)作動機器の異常の有無および異常原因を診断する
際、該作動機器の作動特性(経時的特性)を波形として
測定し、(ii)測定された波形が、予め設定された正常
波形でない場合は、作動機器が異常であると判定し、
(iii)作動機器が異常であると判定されたときは、上
記波形を所定の波形領域(時間領域)毎の部分波形に分
割し、各部分波形を所定の判定パラメータ(判定基準な
いしは判定条件)に基づいてデジタル信号(データ)に
置き換えて、波形領域と判定パラメータとを識別指標
(行、列)とし該デジタル信号の値を要素(内容)とす
る実測異常(不具合)マトリクスを作成し、(iv)実測
異常マトリクスを、該実測異常マトリクスと同一形式
(行、列の数が同一)であり作動機器の所定の異常原因
に対応する見本異常(不具合)マトリクスと比較し、
(v)実測異常マトリクスが見本異常マトリクスと一致
したときには、作動機器の異常が上記見本異常マトリク
スに対応する異常原因により生じたものと判定すること
を特徴とするものである。この異常診断方法を用いるの
にとくに適した作動機器としては、例えば、エンジンな
いしはその部品、あるいはモータ等があげられる。
【0008】この異常診断方法によれば、多数の波形領
域毎の部分波形、すなわち多数の部分的な動作特性によ
って異常診断が行われるので、異常診断の精度が高くな
り、正確に(細かく)作動機器の異常原因を究明するこ
とができる。また、実測異常マトリクスを見本異常マト
リクスと比較・対比するだけの簡単な情報処理で、異常
診断を行うことができる。したがって、例えば、エンジ
ン、モータ等の各種作動機器の異常診断を、高精度で容
易かつ迅速に行うことができる。
【0009】上記作動機器の異常診断方法においては、
判定パラメータを複数設定するのが好ましい。このよう
にすれば、実測異常マトリクスおよび見本異常マトリク
スに含まれる作動機器の動作特性に関する情報量が増え
るので、異常診断の精度をさらに高めることができる。
また、上記作動機器の異常診断方法においては、デジタ
ル信号として2値化信号を用いるのが好ましい。このよ
うにすれば、実測異常マトリクスおよび見本異常マトリ
クスの設定、あるいはこれらの比較・対比を極めて容易
に行うことができる。
【0010】上記作動機器の異常診断方法においては、
上記異常原因の判定結果に基づいて異常原因が特定され
た作動機器の手直しを行った際に、実際の異常原因に基
づいて(実測結果をフィードバックして)見本異常マト
リクスを学習補正するのが好ましい。このようにすれ
ば、異常判定の精度を実績に基づいて経時的に向上させ
てゆくことができ、異常診断の精度をさらに高めること
ができる。
【0011】本発明にかかる作動機器の異常診断装置
は、(i)作動機器の異常の有無および異常原因を診断
する際、該作動機器の作動特性を波形として測定する波
形測定手段と、(ii)測定された波形が、予め設定され
た正常波形でない場合は、作動機器が異常であると判定
する異常判定手段と、(iii)作動機器が異常であると
判定されたときには、上記波形を所定の波形領域毎の部
分波形に分割し、各部分波形を所定の判定パラメータに
基づいてデジタル信号に置き換えて、波形領域と判定パ
ラメータとを識別指標とし該デジタル信号の値を要素と
する実測異常マトリクスを作成する異常マトリクス作成
手段と、(iv)実測異常マトリクスを、該実測異常マト
リクスと同一形式であり作動機器の所定の異常原因に対
応する見本異常マトリクスと比較する比較手段と、
(v)実測異常マトリクスが見本異常マトリクスと一致
したときには、作動機器の異常が上記見本異常マトリク
スに対応する異常原因により生じたものと判定する異常
原因特定手段とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0012】この異常診断装置によれば、多数の波形領
域毎の部分波形、すなわち多数の部分的な動作特性によ
って異常診断が行われるので、異常診断の精度が高くな
り、正確に作動機器の異常原因を究明することができ
る。また、実測異常マトリクスを見本異常マトリクスと
比較・対比するだけの簡単な情報処理で、異常診断を行
うことができる。したがって、例えば、エンジン、モー
タ等の各種作動機器の異常診断を、高精度で容易かつ迅
速に行うことができる。
【0013】上記作動機器の異常診断装置においては、
判定パラメータが複数設定されているのが好ましい。こ
のようにすれば、実測異常マトリクスおよび見本異常マ
トリクスに含まれる作動機器の動作特性に関する情報量
が増えるので、異常診断の精度をさらに高めることがで
きる。また、デジタル信号として2値化信号が用いられ
るのが好ましい。このようにすれば、実測異常マトリク
スおよび見本異常マトリクスの設定、あるいはこれらの
比較・対比を極めて容易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。図1は、本発明にかかる異常診断システ
ムを備えたエンジン組立ライン用の制御システムのシス
テム構成図である。図1に示すように、このエンジン組
立ラインAにおいては、コンベア1によって複数のエン
ジン2が一定方向(図1中における位置関係では右向
き)に搬送されている。なお、各エンジン2には、それ
ぞれ、これを特定ないしは識別するためのIDタグ3が
添付されている。
【0015】そして、制御システムSには、それぞれコ
ンベア1上のエンジン2のIDタグ3に記録されている
ID情報を読み取り、またIDタグ3に所定の情報を書
き込むあるいは制御することができる複数のIDコント
ローラ4が設けられている。ここで、エンジン2の搬送
方向にみて、上流側の3つのIDコントローラは、それ
ぞれ、対応するPLCからなる測定ステーション5aに
接続(リンク)されている。また、上流側から4番目の
IDコントローラ4はPLCあるいはPCからなるテス
トステーション5bに接続され、5番目のIDコントロ
ーラ4はPLCまたはPCからなるアップロードステー
ション5cに接続されている。
【0016】これらの5つのステーション5a、5b、
5cは、マシンコントロールネットワーク6(PLCネ
ットワーク7)を介して、PCからなるデータ収集装置
7に接続されている。このデータ収集装置7は、生産コ
ントロールネットワーク8を介して、データサーバ9
と、デザインワークステーション10と、波形測定装置
11(データ解析装置)と、リペアベイコンピュータ1
2とに接続されている。なお、図1中において破線Mで
囲まれた部分は、本発明にかかる異常診断システムを含
む検査部を示している。
【0017】図2に示すように、検査部Mには、前記の
各機器に加えて、測定装置15が設けられている。ここ
で、測定装置15は、エンジン2の種々の寸法、特性、
性能等を測定する。前記の波形測定装置11は、コンピ
ュータを内蔵していて、エンジン2の異常の有無および
異常原因を診断する際、エンジン2の診断の対象となっ
ている所定の作動特性を、波形(以下、「作動波形」と
いう。)として測定する。そして、波形測定装置11
は、測定された作動波形が、予め設定された正常波形で
ない場合は、エンジン2が異常であると判定する。
【0018】波形測定装置11によってエンジン2が異
常であると判定されたときには、およそ次のような手法
で、波形測定装置11によって実測異常マトリクスが作
成される。すなわち、まず、作動波形が所定の波形領域
毎の部分作動波形に分割される。続いて、各部分作動波
形は、所定の判定パラメータ(判定基準、判定条件)に
基づいて、2値化されたデジタルデータ(○または×)
に置き換えられる。そして、波形領域と判定パラメータ
とを識別指標(行、列)とし、デジタルデータの値を要
素(数値的内容)とする実測異常マトリクスが作成され
る。
【0019】この後、実測異常マトリクスが、予め作成
されている見本異常マトリクスと比較・対比される(○
×パターンマッチングが行われる)。なお、見本異常マ
トリクスは、実測異常マトリクスと同一形式のマトリク
スである。すなわち、両異常マトリクスは、波形領域の
数(マトリクス1行中の要素の数)および判定パラメー
タの数(マトリクス1列中の要素の数)が同一である。
1つの見本異常マトリクスは、エンジン2の1つの異常
原因(例えば、塗装片噛み込み、切り粉噛み込み等)に
対応している。なお、このような見本異常マトリクス
は、エンジン2の種々の異常原因毎に作成されている。
つまり、見本異常マトリクスは複数(多数)存在する。
【0020】ここで、実測異常マトリクスが、複数の見
本異常マトリクス中のある1つの見本異常マトリクスと
一致したときには、エンジン2の異常が、この見本異常
マトリクスに対応する異常原因により生じたものと判定
される。
【0021】波形測定装置11によって測定ないしは作
成された各種データ(作動波形、部分作動波形、実測異
常マトリクス等)または判定結果(異常の有無、比較の
結果(○×パターンマッチング)等)はデータサーバ9
に送られる(a)。そして、データサーバ9は、波形測
定装置11から入力された各種データ、判定結果等をリ
ペアベイコンピュータ12に転送する(b)。
【0022】他方、測定装置15ないしは波形測定装置
11によって異常が検出されたエンジン2(測定NGの
エンジン)は、NG手直し場13(リペアベイ)に搬送
され(c)、手直しマン14(手直し作業者)によって
手直しないしは修理され、あるいは異常原因が除去され
る。なお、必要であれば、解体チェック等の手直しも行
われる。手直しマン14は、手直しの内容、あるいはエ
ンジン2の異常内容ないしは不具合内容をリペアベイコ
ンピュータ12にインプットする(d)。他方、リペア
ベイコンピュータ12は、データサーバ9から入力され
た、波形測定装置16の各種データ、判定結果等をその
表示部に表示し、手直しマン14に報知する(e)。
【0023】また、リペアベイコンピュータ12は、手
直しマン14によって入力されたエンジン2の手直し内
容、異常内容等をデータサーバ9に転送する(d)。そ
して、データサーバ9は、この手直し内容、異常内容等
に基づいて、自動的に見本異常マトリクスを更新する
(f)。すなわち、データサーバ9は、異常原因の判定
結果に基づいて異常原因が特定されたエンジン2の手直
しを行った際に、実際の異常原因に基づいて見本異常マ
トリクスを学習補正する。
【0024】以下、エンジン2における、より具体的な
異常診断手法を説明する。(クランク軸の回転トルクの
異常診断)以下、クランク軸の回転トルク(以下、「軸
回転トルク」という。)の異常診断の具体的な手法を説
明する。図3は、軸回転トルクの作動波形の一例を示す
グラフである。図3中に破線で示すグラフはある程度の
許容幅を伴った正常波形であり、実線で示すグラフは異
常な作動波形である。また、図3中で、ステップ1〜ス
テップ12は、これらの作動波形を分割するために設定
された波形領域である。各ステップ1〜12中の作動波
形が部分作動波形である。
【0025】そして、この軸回転トルクの異常診断で
は、判定パラメータは2つ設定されている。1つはピー
ク値であり、もう1つはエンベロープである。ここで、
ピーク値とは、各ステップ(波形領域)内における部分
作動波形のピークとなる値である。また、エンベロープ
とは、許容幅を伴った正常波形のバンド域(帯域)に入
っているか否かである。かくして、ピーク値を判定パラ
メータとする部分作動波形の、2値化されたデジタルデ
ータ(○または×)への置き換えは、各ステップにおけ
るピーク値が所定の上限値以下であるか否かにより行わ
れる。すなわち、ピーク値が上限値以下であれば、デジ
タルデータは「○」となり、ピーク値が上限値を超えて
いれば、デジタルデータは「×」となる。
【0026】他方、エンベロープを判定パラメータとす
る部分作動波形の、2値化されたデジタルデータ(○ま
たは×)への置き換えは、各ステップにおける部分作動
波形がバンド域に入っているか否かにより行われる。す
なわち、部分作動波形がバンド域に入っていれば、デジ
タルデータは「○」となり、各ステップ1〜12内にお
いて部分作動波形の一部でもバンド域からはみ出してい
れば、デジタルデータは「×」となる。
【0027】図3中には、異常な作動波形(実線)につ
いての実測異常マトリクスの一例が示されている。この
実測異常マトリクスは、一方の識別指標であるステップ
(波形領域)の数(1行中の要素の数)が12であり、
他方の識別指標である判定パラメータの数(1列中の要
素の数)が2である、12行・2列のマトリクス(行
列)である。
【0028】表1に、軸回転トルクの異常診断に用いら
れる見本異常マトリクスの一例を示す。なお、表1で
は、多数の異常原因ないしは異常態様(パターン)のう
ちの4つだけを示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示す見本異常マトリクスを用いた場
合、図3に示す異常な作動波形の異常原因は、図3中の
実測異常マトリクスが見本異常マトリクス中のパターン
1に一致するので、塗装片噛み込みであると判定され
る。つまり、クランク軸の回転機構において、異常内容
ないしは不具合内容(例えば、塗装片の噛み込み、切り
粉の噛み込み、加工パウダのバリ残り等)が変わると、
実測異常マトリクスの○×パターンが変わる。この○×
パターンの違いを、波形測定装置11ないしはデータサ
ーバ9に記憶させておき、異常(NG)発生時に、実測
異常マトリクスと見本異常マトリクスの比較・対比すな
わち○×パターンマッチングを行い、異常ないしは不具
合の原因ないしは態様を特定するようにしている。
【0031】(バルブストロークの異常診断)以下、エ
ンジン2の吸気弁ないしは排気弁におけるバルブストロ
ークの異常診断の具体的な手法を説明する。図4および
図5(a)、(b)は、エンジン2のバルブストローク
(バケットリフト量)の作動波形の一例を示すグラフで
ある。図4に示すように、この例では、作動波形は5つ
の波形領域A〜Eによって分割され、各波形領域A〜E
中の作動波形が部分作動波形である。
【0032】図5(a)は、バルブ開弁時期(タイミン
グ)に対応する波形領域Aを拡大して示したものであ
る。また、図5(b)は、バルブストロークがピークと
なる波形領域Cを拡大して示したものである。そして、
図5(a)、(b)において、実線は正常な作動波形を
示し、破線は異常な作動波形を示している。
【0033】このバルブストロークの異常診断でも、前
記の軸回転トルクの異常診断の場合と同様に、判定パラ
メータは、ピーク値およびエンベロープである。図示し
ていないが、この場合も、軸回転トルクの異常診断の場
合と同様の手法で、異常な作動波形(破線)についての
実測異常マトリクスが作成される。ただし、この実測不
具合マトリクスは、一方の識別指標である波形領域の数
が5であり、他方の識別指標である判定パラメータの数
が2であるので、5行・2列のマトリクスとなる。
【0034】なお、表2に、このバルブストロークの異
常診断に用いられる見本異常マトリクスの一例を示す。
かくして、この場合も、実測異常マトリクスが見本異常
マトリクスと比較・対比され(○×パターンマッチング
が行われ)、バルブストロークの異常の原因ないしは態
様が特定される。
【0035】
【表2】
【0036】(圧縮圧の異常診断)図6は、気筒内圧縮
圧の作動波形の一例を示すグラフである。図6に示すよ
うに、この例では、作動波形は5つの波形領域A〜Eに
よって分割され、各波形領域A〜E中の作動波形が部分
作動波形である。図示していないが、この場合も、軸回
転トルクまたはバルブストロークの異常診断の場合と同
様の手法で、実測異常マトリクスが見本異常マトリクス
と比較・対比され(○×パターンマッチングが行わ
れ)、気筒内圧縮圧の異常の原因ないしは態様が特定さ
れる。
【0037】
【発明の効果】以上、本発明によれば、各種作動機器の
異常診断を、高精度で容易かつ迅速に行うことができる
異常診断方法ないしは異常診断装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる異常診断システムを備えたエ
ンジン組立ライン用の制御システムのシステム構成図で
ある。
【図2】 図1に示す制御システムの検査部の模式図で
ある。
【図3】 エンジンのクランク軸回転トルクの作動波形
の一例を示すグラフである。
【図4】 エンジンの吸気弁におけるバルブストローク
(バケットリフト量)の作動波形の一例を示すグラフで
ある。
【図5】 (a)は図4中の波形領域Aを拡大して示し
た図であり、(b)は図4中の波形領域Cを拡大して示
した図である。
【図6】 エンジンの気筒内圧縮圧の作動波形の一例を
示すグラフである。
【符号の説明】
A…エンジン組立ライン、M…検査部、S…制御システ
ム、1…コンベア、2…エンジン、3…IDタグ、4…
IDコントローラ、5a…測定ステーション、5b…テ
ストステーション、5c…アップロードステーション、
6…マシンコントロールネットワーク、7…データ収集
装置、8…生産コントロールネットワーク、9…データ
サーバ、10…デザインワークステーション、11…波
形測定装置、12…リペアベイコンピュータ、13…N
G手直し場、14…手直しマン、15…測定装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動機器の異常の有無および異常原因を
    診断する際、該作動機器の作動特性を波形として測定
    し、測定された波形が、予め設定された正常波形でない
    場合は、作動機器が異常であると判定し、作動機器が異
    常であると判定されたときは、上記波形を所定の波形領
    域毎の部分波形に分割し、各部分波形を所定の判定パラ
    メータに基づいてデジタル信号に置き換えて、波形領域
    と判定パラメータとを識別指標とし該デジタル信号の値
    を要素とする実測異常マトリクスを作成し、実測異常マ
    トリクスを、該実測異常マトリクスと同一形式であり作
    動機器の所定の異常原因に対応する見本異常マトリクス
    と比較し、実測異常マトリクスが見本異常マトリクスと
    一致したときには、作動機器の異常が上記見本異常マト
    リクスに対応する異常原因により生じたものと判定する
    ことを特徴とする作動機器の異常診断方法。
  2. 【請求項2】 判定パラメータを複数設定することを特
    徴とする請求項1に記載の作動機器の異常診断方法。
  3. 【請求項3】 デジタル信号として2値化信号を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の作動機器の異常診断
    方法。
  4. 【請求項4】 上記異常原因の判定結果に基づいて異常
    原因が特定された作動機器の手直しを行った際に、実際
    の異常原因に基づいて見本異常マトリクスを学習補正す
    ることを特徴とする請求項1に記載の作動機器の異常診
    断方法。
  5. 【請求項5】 作動機器がエンジンであることを特徴と
    する請求項1に記載の作動機器の異常診断方法。
  6. 【請求項6】 作動機器の異常の有無および異常原因を
    診断する際、該作動機器の作動特性を波形として測定す
    る波形測定手段と、測定された波形が、予め設定された
    正常波形でない場合は、作動機器が異常であると判定す
    る異常判定手段と、作動機器が異常であると判定された
    ときには、上記波形を所定の波形領域毎の部分波形に分
    割し、各部分波形を所定の判定パラメータに基づいてデ
    ジタル信号に置き換えて、波形領域と判定パラメータと
    を識別指標とし該デジタル信号の値を要素とする実測異
    常マトリクスを作成する異常マトリクス作成手段と、実
    測異常マトリクスを、該実測異常マトリクスと同一形式
    であり作動機器の所定の異常原因に対応する見本異常マ
    トリクスと比較する比較手段と、実測異常マトリクスが
    見本異常マトリクスと一致したときには、作動機器の異
    常が上記見本異常マトリクスに対応する異常原因により
    生じたものと判定する異常原因特定手段とを備えている
    ことを特徴とする作動機器の異常診断装置。
  7. 【請求項7】 判定パラメータが複数設定されているこ
    とを特徴とする請求項6に記載の作動機器の異常診断装
    置。
  8. 【請求項8】 デジタル信号として2値化信号が用いら
    れることを特徴とする請求項6に記載の作動機器の異常
    診断装置。
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