JP2002291829A - 棒状振動マッサージ器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる振動と自転によって前方に進む作用の
ある棒状振動マッサージ器を提供する。 【解決手段】内部に振動駆動部を有した棒状振動マッサ
ージ器において、棒状円形中空部２に螺子形状窓２ａが
孔着しており、その螺子形状窓２ａを通して、本体内部
から枝状に伸びた螺子形状突起３ａを棒状円形中空部２
の外側に出した構造で、螺子形状突起３ａの基端から螺
子形状突起３ａまでの長さによって、本体とは異なる振
動が発生する。 また棒状円形中空部２の外側に出てい
る螺子形状突起は螺旋状になっているため、柔軟な物質
に挿入した場合、振動による本体自転作用により前方に
進む作用をもつ構造になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、強弱の振動を同時
に有し、柔軟な物質に挿入された場合には単一方向に進
む棒状振動マッサージ器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の棒状振動マッサージ器はモータ等
を使用して機械的振動をおこし、あるいは、例えば特開
平７−２９９１５１公報に記載されているように、振動
と伴に磁力を働かせてそれを肩や腰あるいは足の裏に当
てて使用していた。

【０００３】一般的に棒状振動マッサージ器は前記のマ
ッサージ効果に加え、人体への刺激を得る目的に使用さ
れている。 そのため、図１０のように棒状円筒の両端
を曲面構造にして人体局部に挿入し易い構造になってお
り、本体外面は滑らかになっている。 また図１１のよ
うに両端が曲面の棒状振動マッサージ器の外周に突起を
設け、表面積を大きくして且つ指圧の応用で効果的なマ
ッサージと刺激を得る目的で作られているものもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上に述べた従来の片
端あるいは両端が曲面の棒状振動マッサージ器は、手に
把持して肩や腰及び足裏等に当てて使用する目的のた
め、あるいは人体局部に挿入して使用する目的のため、
本体の長さと直径の大きさには限度があり、本体内部に
使用する振動駆動部の能力にも限界があった。 そのた
め動力の小ささに起因する弱い振動とまた本体全体が同
じ動きをする単純な振動であった。

【０００５】また人体局部に挿入して使用する場合、本
体外面が滑らかなため、本体の振動により人体から外れ
易く安心して刺激を得ることが難しかった。 本体外面
に突起がある場合においても摩擦抵抗は大きくなるが、
本体全体の振動により、人体から外れる方向で移動する
動きは同様である。

【０００６】本発明は、小さな動力でより振幅の大きい
振動と複数の異なる振動を生じさせ且つ人体局部に挿入
して使用する場合には人体内部方向に移動する働きを実
現することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために棒状円筒中空体に、駆動モータと同回転方向
で前方に移動する、螺子形状の窓を長手方向に等間隔に
複数設け更に対の形に配列し、該棒状円筒中空内部の本
体の一部から弾性部材で枝状に伸び該螺子形状窓と同間
隔で且つ同配置に構成された螺子形状突起を設け、該螺
子形状突起が該螺子形状窓を通して該棒状円筒中空体外
周に現れるようにしたものである。

【０００８】

【作用】上記課題解決手段による作用は次の通りであ
る。 前記螺子形状窓を通して該棒状円筒中空体の外周
に現れた該螺子形状突起は、該棒状円筒中空体内部の本
体の一部に固着されている基端から該螺子形状突起まで
一定の長さがあるため、本体とは異なる振幅が生じ振動
が大きくなる。 また本体が柔軟な物質に挿入された場
合には、複数の該螺子形状突起が等間隔に且つ対の形で
該棒状円筒中空体外周に配置されているため該棒状円筒
中空体内部の駆動モータ回転と合わせて本体が振動によ
り自ら回転を行い前方に進むことができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
一実施例を図１−図９に基づいて詳述する。図１及び図
２は本発明の実施例に係わる棒状振動マッサージ器にお
ける部品組立状況と各部品を確認できる斜視図である。
棒状円筒中空体２の壁には螺子形状窓２ａが孔着されて
おり、螺子形状窓２ａは長手方向に等間隔で配置されて
いる。また同様に螺子形状窓２ａが棒状円筒中空体２の
反対側に対の形で配置されており、両者は螺旋状で同一
方向を向いている。 棒状円筒中空体２の片端内壁には
中空ヘッド１と結合する雌螺子２ｂを有し、もう一方の
片端側には中空スイッチ蓋３の凹部溝に嵌合する突起２
ｃが固着されている。 突起２ｃは棒状円筒中空体２の
内壁反対側にも対の形で固着されている。 また棒状円
筒中空体２の内壁にはテーパ２ｄを有しており、挿着す
る駆動モータ５を棒状円筒中空体２の内壁に固定される
ようになっている。

【００１０】棒状円筒中空体２の長手方向一端には中空
ヘッド１を有している。 中空ヘッド１は先端が球状の
曲面を成しており、棒状円筒中空体２とは中空ヘッド１
の雄螺子１ａと棒状円筒中空体２の雌螺子２ｂで連結さ
れている。 中空ヘッド１の直径は棒状円筒中空体２の
直径と同一である。 また中空ヘッド１の内壁中間部は
肉厚が薄くなっている。

【００１１】棒状円筒中空体２の長手方向のもう一端に
は中空スイッチ蓋３を有している。中空スイッチ蓋３の
終端外面は滑らかな曲面３ｄを構成しており、中空スイ
ッチ蓋３の内部は電池７とコネクター６が挿着する孔３
ｅを有している。 中空スイッチ蓋３の外径は棒状円筒
中空体外径と同一であるも、中間部３ｆ及び先端部の螺
子形状突起３ａと螺子形状突起３ｂは棒状円筒中空体内
に収まる構造に成っている。 中空スイッチ蓋３の中間
部３ｆには凹形状の溝３ｃが周面上対に掘ってあり、棒
状円筒中空体２の突起２ｃが溝３ｃに嵌合し、溝３ｃの
形状に合わせて中空スイッチ蓋３が前後左右に動くよう
に設計されている。 中空スイッチ蓋３の中間部３ｆか
ら長手方向に断面で４分割された四半円筒部３ｈが伸び
ており、４つの四半円筒部３ｈには螺子形状突起３ａと
螺子形状突起３ｂが対の形で固着している。 四半円筒
部３ｈ上の螺子形状突起３ａと螺子形状突起３ｂは棒状
円筒中空体２の螺子形状窓２ａと同形状、同間隔そして
同位置であり、中空スイッチ蓋３を操作して螺子形状突
起３ａあるいは螺子形状突起３ｂが螺子形状窓２ａに嵌
合するよう設計されている。 螺子形状突起３ａの高さ
は棒状円筒中空体２の外径よりも大きく、螺子形状窓２
ａに嵌ったとき、棒状円筒中空体２の外周からはみ出る
構造である。螺子形状突起３ｂは棒状円筒中空体２の外
径と同径で、螺子形状窓２ａに嵌ったとき、棒状円筒中
空体２の外周と同面になるよう設計されている。 尚、
四半円筒部３ｈは弾性部材であり且つ四半円筒形状その
もので弾性効果を持っているが、更に弾発効果を高める
ためにノッチ３ｇを四半円筒部３ｈの外周と内周に掘っ
てある。 上記の中空ヘッド１、棒状円筒中空体２及び
中空スイッチ蓋３で本体のハウジングを形成している。

【００１２】上記棒状円筒中空体２の内部には駆動モー
タ５が挿着されており、棒状円筒中空体２の内壁に有す
るテーパ２ｄで固定されている。 偏心分銅４の偏心軸
穴は駆動モータ５のシャフトに挿着されている。

【００１３】コネクター６は電気伝導率の高い材料から
出来ており、中空スイッチ蓋３に挿着固定され、中空ス
イッチ蓋３の移動と同移動するよう設計されている。
コネクター６の終端は電池７のプラス（＋）極に端子と
して接続するよう弾性効果をもって折り曲げられてい
る。 もう一端は電池７を取り囲む形状の端子６ａにな
っており、中空スイッチ蓋３の動きと合わせて駆動モー
タ５のプラス（＋）極端子に接続あるいは切断を行い、
電源スイッチの役割をしている。 電池７は中空スイッ
チ蓋３に挿着され、プラス（＋）極側がコネクター６に
そしてマイナス（−）極側が駆動モータ５の端子に接続
している。

【００１４】偏心分銅４で発生した振動は駆動モータ５
を通して本体全体に伝わる。既述の中空ヘッド１の内壁
中間部肉厚を薄くしていることにより、偏心分銅が中空
ヘッド１の内壁に接触するのを避けられると伴に、薄い
肉厚によって振動が大きくなり中空ヘッド１の先端振動
を効果的にするためでもある。 尚、駆動振動部を偏心
分銅と駆動モータの例について説明したが、これに限る
ことなく他の駆動振動器でも良い。

【００１５】中空スイッチ蓋３に伝わった振動は四半円
筒部３ｈを通して螺子形状突起３ａ及び螺子形状突起３
ｂに伝わる。 図３の断面図に示しているとおり四半円
筒部３ｈはそれぞれ独立しており、螺子形状突起３ａあ
るいは螺子形状突起３ｂが図４のように棒状円筒中空体
２内に圧迫内蔵されているときは、本体と同振動をする
が、中空スイッチ蓋３の操作で螺子形状突起３ａあるい
は螺子形状突起３ｂが棒状円筒中空体２の螺子形状窓２
ａに嵌ったときは、開放状態になり、四半円筒部基端か
ら螺子形状突起３ａあるいは螺子形状突起３ｂまでの長
さによって振幅が拡大され、大きな振動を生じる。 螺
子形状突起３ｂが螺子形状窓２ａに嵌ったときは、棒状
円筒中空体２の周面が同一であるため、大きな振動の違
いは区別出来ないが、螺子形状突起３ａが螺子形状窓２
ａに嵌ると、螺子形状突起３ａが棒状円筒中空体２の周
面から飛び出ている形になり、より大きな振動と刺激が
使用者に伝わる効果がある。 尚、螺子形状突起３ｂは
従来の棒状振動マッサージ器として使用するために設け
たものである。

【００１６】螺子形状突起３ａが棒状円筒中空体２の螺
子形状窓２ａに嵌っている状態では、螺子形状突起３ａ
が棒状円筒中空体２の外周から飛び出しており、螺子山
の形状を成している。 この状態で本体を摩擦の少ない
柔軟な物質に挿入すると、駆動モータ５の回転と偏心分
銅４で生じる振動により本体全体が駆動モータと同方向
の回転を行なう。 駆動モータ５を右回転の順回転に設
定し、螺子形状突起３ａを右に回転すると前進する、順
螺子の形状にすると本体が中空ヘッド１の方向に進む働
きをするのである。 尚、以上の実施例の他に棒状円筒
中空体の外周部に螺子を切ってある状態あるいは螺子山
を固着してある状態も同様である。

【００１７】図の５は中空スイッチ蓋３を棒状円筒中空
体２に嵌合挿着して中空スイッチ蓋３を時計廻りに４５
°回転させた状態である。 コネクター６の端子６ａと
駆動モータ５ａの端子が接続しておらず、電源が切の状
態である。 図６は中空スイッチ蓋３を棒状円筒中空体
２に押し込んだ状態である。 コネクター６の端子６ａ
と駆動モータ５ａが接続し電源が入の状態になり駆動モ
ータ５が作動する。このとき、螺子形状突起３ｂは螺子
形状窓２ａに嵌っている状態である。 図７は中空スイ
ッチ蓋３を更に時計回りに９０°回転させた状態であ
る。 コネクター６の端子６ａと駆動モータ端子５ａは
接続したままの状態であり、駆動モータ５は作動してい
る。 このとき、螺子形状窓２ａには螺子形状突起３ａ
が嵌っており、螺子形状突起３ａが開放されている状態
である。

【００１８】図８は螺子形状突起３ｂが螺子形状窓２ａ
に嵌っている状態を示した本体の外観である。 全体が
滑らかな棒状円筒形になっており、従来の棒状振動マッ
サージ器と変わらない概観を呈している。 図９は螺子
形状突起３ａが螺子形状窓２ａに嵌っているときの本体
の概観である。 螺子形状突起３ａが棒状円筒中空体２
から螺子山のように飛び出ている状態を示している。

【００１９】

【発明の効果】上述したように本発明の振動マッサージ
器は、弾性部材で弾発効果のある突起が本体外周部に現
れ、本体の振動とは異なる振動を提供することができ
る。

【００２０】また、摩擦の少ない柔軟な物質に挿入して
使用するときは、挿入位置から本体自らの動きで前へ進
む作用を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す振動マッサージ器の部
分斜視断面図

【図２】同棒状振動マッサージ器の斜視組立部品図

【図３】同中空スイッチ蓋の正面図及び水平断面図

【図４】同中空スイッチ蓋の垂直断面図

【図５】同電源切状態の部分斜視断面図

【図６】同螺子形状突起３ｂが嵌った状態の部分斜視断
面図

【図７】同螺子形状突起３ａが嵌った状態の部分斜視断
面図

【図８】同螺子形状突起３ｂが嵌った状態の斜視概観図

【図９】同螺子形状突起３ａが嵌った状態の斜視概観図

【図１０】従来の棒状振動マッサージ器の斜視概観図

【図１１】従来の表面に突起がある棒状振動マッサージ
器の斜視概観図

【符号の説明】

１・・・・中空ヘッド ２・・・・棒状円筒中空体 ２ａ・・・螺子形状窓 ３・・・・中空スイッチ蓋 ３ａ・・・螺子形状突起 ３ｂ・・・螺子形状突起 ４・・・・偏心分銅 ５・・・・駆動モータ ６・・・・コネクター ７・・・・電池

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に電気によって駆動される振動駆動
   部を有し、片端あるいは両端が曲面構造を成した円筒中
   空体において、該円筒中空体に螺子形状を成した窓を複
   数有し、該螺子形状窓を通して該円筒中空体内部に有す
   る螺子形状を成した突起が該円筒中空体外周に現れる構
   造を備えた棒状振動マッサージ器。
2. 【請求項２】 請求項１記載の螺子形状突起が弾性部材
   から成り、該螺子形状突起基端部が本体の一部に固着さ
   れて該基端部から枝状に伸びていることにより、本体と
   は異なる振幅で、本体の振動とは強弱が異なる振動が生
   じる機能を備えた棒状振動マッサージ器。
3. 【請求項３】 内部に電気によって駆動される振動駆動
   部を有し、片端あるいは両端が曲面構造を有した円筒中
   空体において、該円筒中空体の外周に螺旋形状の突起あ
   るいは溝を設け、本体が柔軟な物質に包まれた場合、本
   体の振動と螺旋形状突起の螺子山の働きにより単一方向
   に進む機能を持った棒状振動マッサージ器。