JP2002285803A - ガスタービンクリアランス制御装置 - Google Patents

ガスタービンクリアランス制御装置

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JP2002285803A
JP2002285803A JP2001091038A JP2001091038A JP2002285803A JP 2002285803 A JP2002285803 A JP 2002285803A JP 2001091038 A JP2001091038 A JP 2001091038A JP 2001091038 A JP2001091038 A JP 2001091038A JP 2002285803 A JP2002285803 A JP 2002285803A
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gas turbine
blade
turbine rotor
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JP2001091038A
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English (en)
Inventor
Keisuke Takagi
圭介 高木
Kazuhiro Kitayama
和弘 北山
Yoichi Okubo
陽一 大久保
Junji Ishii
潤治 石井
Kazunari Fujiyama
一成 藤山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の位置でのクリアランスSが最適量とな
るように抑制できるようにする。 【解決手段】 内殻11と外殻12との間の殻空間を区
画板14により区画してタービンロータの軸方向に延び
る複数の冷却チャネルCを形成する。また、シュラウド
セグメント13に当該シュラウドセグメント13とガス
タービン動翼16の先端とのクリアランスSを計測する
クリアランス計測器15を設ける。そして、該クリアラ
ンス計測器15で計測したクリアランスSに基づき、所
定の温度及び流量の冷却空気を冷却チャネルCに供給さ
せて、少なくとも内殻11の熱膨張量を制御すること
で、クリアランスSが所定値になるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン動翼
とシュラウドセグメントとのクリアランスを最適値に制
御できるようにして、ガスタービンの出力損失等が抑制
できるようにしたガスタービンクリアランス制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にガスタービンは、複数のシュラウ
ドセグメント内にガスタービン動翼(以下、単に動翼と
適宜記載する)が内設されて、燃料ガスの膨張仕事によ
り当該動翼が回転し、例えばタービンロータに連結され
た発電機を回転させて発電等を行ようになっている。
【0003】このとき、動翼先端とシュラウドセグメン
トとのクリアランスは、ガスタービンの性能を大きく左
右する重要な因子で、クリアランスが広すぎると当該ク
リアランスを介して多量の燃焼ガスがリークしてガスタ
ービンの出力低下が生じ、またクリアランスが小さくな
りすぎると動翼先端とシュラウドセグメントとが接触す
るような事態が発生する恐れがある。
【0004】かかるクリアランスは、タービンロータ、
動翼、シュラウドセグメント及びガスタービンケーシン
グ等の熱膨張量によって支配され、これを考慮して定格
運転時におけるクリアランスが設定されている。
【0005】しかし、起動運転時、停止運転時及び停止
時等においては熱的条件が異なるためクリアランスもこ
れに応じて異なり、上述したように特定の運転状態を想
定してクリアランスが設定されていると、運転状態によ
っては動翼先端とシュラウドセグメントとの接触が起き
たりする恐れがある。
【0006】そこで、特開平10−8911号公報にお
いては、常に最適なクリアランスを確保するため、ガス
タービンケーシングの周方向に沿って冷却通路を設け、
当該冷却通路に熱的条件に応じた流量の冷却空気を流す
ことでガスタービンケーシングの熱膨張量を制御して、
当該クリアランスを調整するという方法が提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
タービンロータに撓みやガスタービンケーシングの剛性
の違い等が存在したりするとタービンロータの軸方向及
び周方向のクリアランスは不均一になってしまい、かか
るクリアランスは不均一性は、上記公報による構成では
対応できない問題があった。
【0008】そこで、本発明は、任意の位置でのクリア
ランスが最適量となるように抑制できるようにしたガス
タービンクリアランス制御装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、内殻と外殻とのなす殻空
間が、タービンロータの軸方向に沿って延設されたガス
タービンケーシングと、内殻内側に複数設けられたシュ
ラウドセグメントと、該シュラウドセグメントにより形
成される空間に挿着して設けられたガスタービン動翼と
を備えるガスタービンのガスタービン動翼とシュラウド
セグメントとのクリアランスを調整するガスタービンク
リアランス制御装置において、殻空間を区画してタービ
ンロータの軸方向に延びる冷却チャネルを少なくとも2
以上形成する区画板と、シュラウドセグメントに設けら
れて、当該シュラウドセグメントとガスタービン動翼と
のクリアランスを計測するクリアランス計測器と、該ク
リアランス計測器で計測したクリアランスに基づき、冷
却空気の温度及び流量を調整して冷却チャネルに供給す
ることにより、少なくとも内殻の熱膨張量を制御してタ
ービンロータの軸方向のクリアランス分布及び周方向の
クリアランス分布が最適分布となるように調整するクリ
アランス調整器とを有して、任意の位置でのクリアラン
スが最適量となるように抑制できるようにしたことを特
徴とする。
【0010】請求項2にかかる発明は、クリアランス計
測器が、タービンロータの軸方向に少なくとも1以上シ
ュラウドセグメントに設けられて、当該軸方向でのクリ
アランスの変化を検出して、その最小クリアランスが所
定値になるようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項3にかかる発明は、クリアランス調
整器が、クリアランス計測器で計測したクリアランスに
基づき、タービンロータの軸方向のクリアランス分布及
び周方向のクリアランス分布が最適分布となるように、
外気を吸気して圧縮する圧縮機から抽気した圧縮空気と
外気との混合比を調整することで冷却空気の温度調整を
行うと共に、当該冷却空気の供給流量を調整する流量温
度調整部を有することを特徴とする。
【0012】請求項4にかかる発明は、クリアランス調
整器が、流量温度調整部で温度及び流量調整された冷却
空気を供給する際に、クリアランス計測器で計測したク
リアランスに基づき、タービンロータの軸方向のクリア
ランス分布及び周方向のクリアランス分布が最適分布と
なるように、供給先の冷却チャネルを判断して分配供給
する空気分配部を有することを特徴とする。
【0013】請求項5にかかる発明は、定格運転時にお
けるガスタービン動翼の先端中央側とシュラウドセグメ
ントとのクリアランス変動幅をガスタービン動翼の変形
量と関係付けて、これを変形判断指標として設定され、
当該変形判断指標を用いて、実定格運転時における当該
部位のクリアランス変動幅からそのときのガスタービン
動翼の変形量を判断する動翼先端変形量判定部を設けた
ことを特徴とする。
【0014】請求項6にかかる発明は、ガスタービン停
止時のガスタービン動翼の先端中央側とシュラウドセグ
メントとのクリアランスが傾倒基準として予め設定さ
れ、定格運転時に当該ガスタービン動翼におけるタービ
ンロータの軸方向の先端両端部のクリアランスを計測し
て、その内の少なくとも1端部のクリアランスが傾倒基
準より所定量大きくなった場合にはガスタービン動翼が
傾倒したと判断する動翼傾倒量判定部を設けたことを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図1はタービンロータに直交する面でのガ
スタービンケーシングの断面図を示し、図2はクリアラ
ンス制御装置の概念図を示している。また、図3は動翼
とシュラウドセグメントとのなすクリアランスを模式的
に示した図である。
【0016】当該ガスタービンケーシングは、内殻11
及び外殻12から形成された2重殻ガスタービンケーシ
ングで内殻11の内側にシュラウドセグメント13が複
数設けられている。
【0017】内殻11及び外殻12は上下に分けられ
て、これらはフランジ11c,12cにおいて結合され
ている。このフランジ11c,12cはタービンロータ
の軸方向に沿って設けられ、これにより内殻11と外殻
12との間の殻空間は、タービンロータの軸方向に沿っ
て区画されている。このように区画された空間が冷却チ
ャネルCとして作用する。
【0018】なお、図1において殻空間は、タービンロ
ータの軸方向に沿って延設された区画板14により複数
の冷却チャネルCが形成されている。
【0019】この区画板14は、タービンロータの周方
向に所定間隔で設けられているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、予想されるクリアランス分布を調
整するのに適した冷却チャネルCが形成されるように任
意間隔で設けることも可能である。例えば、タービンロ
ータは重力により撓むことが明らかな場合には、当該撓
みによるクリアランス分布が調整しやすいように区画板
14を設けることが好ましい。
【0020】図3に示すように、内殻11の内側にはシ
ュラウドセグメント13が設けられ、このシュラウドセ
グメント13と動翼16との間のクリアランスSを計測
するレーザー変位計や超音波変位計等により構成された
クリアランス計測器15が設置されて、その出力はクリ
アランス調整器21に入力するようになっている。
【0021】クリアランス調整器21は、クリアランス
計測器15からの計測結果に基づき冷却チャネルCに供
給する冷却空気の条件を制御して、動翼16とシュラウ
ドセグメント13とのクリアランスSが最適値になるよ
うに少なくとも内殻11の熱膨張量を制御するもので、
図2に示すように、冷却空気の温度や流量を制御する流
量温度調整部22、各冷却チャネルCに供給する冷却空
気の分配を判断して行う空気分配部23により構成され
ている。
【0022】冷却空気は図示しない圧縮機から抽気され
た空気と外気との混合空気で、流量温度調整部22は、
クリアランス計測器15からの計測値に基づき混合比率
を判断して混合すると共に、供給する冷却空気の総流量
を判断して供給する。
【0023】このようにして流量及び温度が制御された
冷却空気は、空気分配部23でどの冷却チャネルCに供
給するかが判断され、図示しない電磁バルブを制御して
冷却空気の分配が行われる。
【0024】このような構成で、例えばタービンロータ
の撓みにより下端側B(図1参照)のクリアランスSが
最適値より小さく、上端側A(図1参照)のクリアラン
スSが最適値より大きく、また両サイド側C(図1参
照)のクリアランスSが最適値であるような場合を例に
クリアランス調整手順を説明する。その際、全ての冷却
チャネルCには一様に冷却空気が供給されているものと
する。
【0025】各冷却チャネルCに隣接するシュラウドセ
グメント13と動翼16とのクリアランスSは、クリア
ランス計測器154により計測され、この計測値がクリ
アランス調整器21の流量温度調整部22に入力する。
【0026】流量温度調整部22は、かかるクリアラン
スSの分布を無くし、かつ、最適なクリアランス値にな
るように、温度及び流量を判断して圧縮機から抽気され
た空気と外気との混合比を決定する。
【0027】上述した場合には、上端側Aのクリアラン
スSが最適値より大きいので、冷却温度を上げて当該上
端側Aの熱膨張量を大きくする。これにより、ガスター
ビンケーシングは垂曲るような変形が促進されて、上端
側AのクリアランスSが小さくなり、下端側Bのクリア
ランスSが大きくなる。
【0028】冷却空気の温度を上昇させると、両サイド
側Cの熱膨張量も大きくなるが、タービンロータの変形
が垂線に対して左右対称であるとすると、両サイド側C
の熱膨張量が同じ量だけ大きくなってもクリアランスS
は変化しない。
【0029】無論、タービンロータの変形が垂線に対し
て左右対称でない場合には、両サイド側Cの熱膨張量に
も違いが生じるように該当する冷却チャネルCへの冷却
空気の停止等を判断してクリアランス調整を行う必要が
ある。
【0030】なお、この場合上端側Aの熱膨張量を大き
くするために冷却空気の温度を上げたが、当該上端側A
に近接する冷却チャネルCへの冷却空気の供給を停止し
ても、熱膨張量を大きくすることができる場合がある。
【0031】冷却空気の温度を上昇させるには、圧縮機
からの多量の圧縮空気を抽気して外気と混合する必要が
あるが、圧縮空気を多量に消費することは圧縮空気を作
るために費やしたエネルギーが消費されることを意味す
るのでエネルギー効率の低下等の要因となる。
【0032】しかし、上述したように冷却空気の供給停
止による場合には、圧縮機の負荷軽減が図れるのでこの
ようなエネルギー効率の低下が抑制できる利点がある。
【0033】このような判断は空気分配部23が行い、
該当する冷却チャネルCへの冷却空気を停止する。従っ
て、上端側A近傍の冷却チャネルCには冷却空気が供給
されず、他の冷却チャネルCへの冷却空気の供給が継続
されるようになる。
【0034】このようにして、クリアランスSの不均一
性が抑制されると共に、常に最適値に保つことが可能に
なってガスタービンの性能の低下に伴う出力低下が抑制
できると共に、動翼16の先端とシュラウドセグメント
13とが接触する等の不都合が防止できるようになる。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上記実施の形態と同一構成に関
しては同一符号を用い説明を適宜省略する。
【0036】図4は本実施の形態の説明に適用されるク
リアランス制御装置の概念図を示し、図5は動翼16と
シュラウドセグメント13とのなすクリアランスSを模
式的に示した図である。なお、図5(a)はタービンロ
ータの軸に対して垂直な面での部分断面図であり、図5
(b)は、当該軸に対して平行な面での部分断面図であ
る。
【0037】本実施の形態においては、先の実施の形態
にかかる構成に対して、タービンロータの軸方向におけ
るクリアランスの不均一性についても調整可能にすると
共に、動翼16とシュラウドセグメント13とのクリア
ランスSの時間変化及び瞬間的変化を計測できるように
して、動翼16の傾倒量や動翼16の先端変形量が限界
を超えた場合に警報が出力できるようにしたものであ
る。
【0038】動翼16は所定の厚み(タービンロータの
軸方向の長さ)を有し、燃焼ガス流れ方向へに傾く場合
があり、また動翼16の先端は時間的に変形する場合が
あることが知られていて、このような場合にはタービン
ロータの軸方向のクリアランスSが不均一となったり、
時間的変化をしたりする。
【0039】そこで、本実施の形態では、図5に示すよ
うに、燃焼ガスの流れる方向(タービンロータの軸方
向)Fに1以上のクリアランス計測器15(15a,1
5b,15c)を設けると共に、図4に示すように動翼
保守管理器25を設けてかかるクリアランスS変動に対
して対応できるようにしている。
【0040】動翼保守管理器25は、クリアランス計測
器15からの計測値に基づき動翼16の傾倒量を判定す
る動翼傾倒量判定部26、動翼16の先端変形量を判定
する動翼先端変形量判定部27、これら各判定部26,
27における判定結果に基づき動翼の傾倒限界及び動翼
の先端変形限界の警報を出力する動翼保守管理部28と
を有している。
【0041】なお、図5においては、燃焼ガスの流れF
に対して下流側、中央側、上流側にそれぞれクリアラン
ス計測器15a,15b,15cが設けられて、それぞ
れクリアランスSa,Sb,Scを計測するようになっ
ている。
【0042】このようにタービンロータの軸方向にわた
るクリアランスを計測して、その最小クリアランスを代
表クリアランスとして、クリアランス調整器21に出力
されて、先の実施の形態において説明した手順でクリア
ランス調整が行なわれる。
【0043】従って、タービンロータの軸方向における
クリアランスも常に最適値にすることが可能になって、
ガスタービンの性能の低下に伴う出力低下が抑制できる
と共に、動翼16の先端とシュラウドセグメント13と
が接触する等の不都合が防止できるようになる。
【0044】また、クリアランスSが時間変化する場合
があることは上述したとおりであるが、かかる時間変化
としては長期間的変化、瞬間的変化、計測位置による変
化に分類することが可能である。
【0045】長期的な変化としては、例えば金属疲労等
による変形が挙げられ、図6に示すにような瞬間的な変
化としては、燃焼ガスの温度変化等による変形が挙げら
れる。
【0046】なお、図6(a)はクリアランスSの計測
点を示す図で、図6(b)はその時間変化を示す図であ
る。そして、図6(b)において、実線が瞬間的に変化
するクリアランスSの計測値を示し、点線は動翼16の
先端変形限界におけるクリアランスの時間変化、一点鎖
線は補修後等の新規な状態でのクリアランスの時間変化
を示している。
【0047】また、計測位置よる変化は、図7に示すよ
うに動翼16に傾倒が発生した場合が挙げられる。図7
(a)は動翼16が傾倒した様子を示した図であり、図
7(b)は中央側と上流側及び下流側とのクリアランス
差の時間変化を示す図である。
【0048】動翼16の傾倒量としては、中央側のクリ
アランスSbと上流側のクリアランスScとの差及び中
央側のクリアランスSと下流側のクリアランスSaの差
として定義することができる。
【0049】図7(b)において、一点鎖線は中央側と
下流側とのクリアランス差(Sb−Sa)の時間変化を
示し、実線は中央側と上流側とのクリアランス差(Sb
−Sc)の時間変化を示している。また、点線は動翼傾
倒が限界に達した際のクリアランスを示している。
【0050】動翼16の傾倒や先端変形は、動翼16と
シュラウドセグメント13との接触要因になるので保守
点検時に元の状態に戻す補修が行われるが、先端変形量
が大きい場合には補修が不可能となる場合がある。
【0051】このような動翼16の傾倒や先端変形は、
従来の構成では事前に知ることが困難であり、またその
程度も事前に把握することが困難なため、補修の可否の
判断は、実際の保守点検時において判断するしかなく、
資材調達が遅れたりする事態が発生する。
【0052】そこで、本発明では、予め定格運転時にお
ける動翼16の先端中央側におけるクリアランスSbの
変動幅をそのときの動翼16の先端変形量と対応付け、
これを変形判断指標として動翼傾倒量判定部26に記憶
している。
【0053】そして、この変形判断指標を用いて、動翼
傾倒量判定部26は実際の運転時において計測したクリ
アランスSの変動幅から動翼16の先端変形量を判断す
る。
【0054】動翼保守管理部28には予め先端変形限界
量が記憶されているので、この先端変形限界量と実際の
先端変形量とを比較して、先端変形量が先端変形限界量
より大きくなった場合には警報を発して、運転員に保守
点検の必要性を知らせるようになっている。
【0055】また、ガスタービン停止時に予めガスター
ビン動翼16の先端中央部分におけるクリアランスが計
測され、これが傾倒基準として動翼傾倒量判定部26に
記憶されている。
【0056】そして、動翼傾倒量判定部26は、定格運
転時に当該ガスタービン動翼16の先端におけるタービ
ンロータの軸方向両端部、即ち上流側又は下流側のクリ
アランスSc,Saを計測し、これらと傾倒基準とを比
較してその差を動翼傾倒量と判定する。
【0057】動翼保守管理部28には、予め傾倒限界量
が記憶されているので、動翼傾倒量がこの傾倒限界量よ
り大きくなると警報を発して、運転員に保守点検の必要
性を知らせるようになっている。
【0058】これにより、動翼16とシュラウドセグメ
ント13と接触を防止し、また適切な補修時期を知るこ
とが可能になり信頼性等が向上する。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、殻
空間を区画板により区画してタービンロータの軸方向に
延びる冷却チャネルを複数形成すると共にシュラウドセ
グメントにクリアランスを計測するクリアランス計測器
を設けて、クリアランス計測器で計測したクリアランス
に基づき、所定の温度及び流量の冷却空気を殻空間に供
給させて、少なくとも内殻の熱膨張量を制御すること
で、クリアランスが所定値になるように調整したので、
任意の位置でのクリアランスを最適量となるように抑制
できるようになり、ガスタービンの性能の低下に伴う出
力低下が抑制できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明に適用される
タービンケーシングの断面図である。
【図2】クリアランス制御装置の概念図である。
【図3】動翼とシュラウドセグメントとのなすクリアラ
ンスを模式的に示した図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の説明に適用される
クリアランス制御装置の概念図である。
【図5】動翼とシュラウドセグメントとのなすクリアラ
ンスを模式的に示した図である。
【図6】クリアランスの時間変化を示す図である。
【図7】クリアランスの時間変化を示す図である。
【符号の説明】
11 内殻 12 外殻 13 シュラウドセグメント 14 区画板 15 クリアランス計測器 16 動翼 21 クリアランス調整器 22 流量温度調整部 23 空気分配部 25 動翼保守管理器 26 動翼傾倒量判定部 27 動翼先端変形量判定部 28 動翼保守管理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 陽一 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 石井 潤治 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 藤山 一成 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 3G002 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内殻と外殻とのなす殻空間が、タービン
    ロータの軸方向に沿って延設されたガスタービンケーシ
    ングと、前記内殻内側に複数設けられたシュラウドセグ
    メントと、該シュラウドセグメントにより形成される空
    間に挿着して設けられたガスタービン動翼とを備えるガ
    スタービンの前記ガスタービン動翼とシュラウドセグメ
    ントとのクリアランスを調整するガスタービンクリアラ
    ンス制御装置において、 前記殻空間を区画してタービンロータの軸方向に延びる
    冷却チャネルを少なくとも2以上形成する区画板と、 前記シュラウドセグメントに設けられて、当該シュラウ
    ドセグメントと前記ガスタービン動翼とのクリアランス
    を計測するクリアランス計測器と、 該クリアランス計測器で計測したクリアランスに基づ
    き、冷却空気の温度及び流量を調整して前記冷却チャネ
    ルに供給することにより、少なくとも前記内殻の熱膨張
    量を制御して前記タービンロータの軸方向のクリアラン
    ス分布及び周方向のクリアランス分布が最適分布となる
    ように調整するクリアランス調整器とを有することを特
    徴とするガスタービンクリアランス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記クリアランス計測器が、タービンロ
    ータの軸方向に少なくとも1以上前記シュラウドセグメ
    ントに設けられて、当該軸方向でのクリアランスの変化
    を検出して、その最小クリアランスが所定値になるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のガスタービンク
    リアランス制御装置。
  3. 【請求項3】 前記クリアランス調整器が、前記クリア
    ランス計測器で計測したクリアランスに基づき、前記タ
    ービンロータの軸方向のクリアランス分布及び周方向の
    クリアランス分布が最適分布となるように、外気を吸気
    して圧縮する圧縮機から抽気した圧縮空気と外気との混
    合比を調整することで冷却空気の温度調整を行うと共
    に、当該冷却空気の供給流量を調整する流量温度調整部
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のガスタ
    ービンクリアランス制御装置。
  4. 【請求項4】 前記クリアランス調整器が、前記流量温
    度調整部で温度及び流量調整された冷却空気を供給する
    際に、前記クリアランス計測器で計測したクリアランス
    に基づき、前記タービンロータの軸方向のクリアランス
    分布及び周方向のクリアランス分布が最適分布となるよ
    うに、供給先の冷却チャネルを判断して分配供給する空
    気分配部を有することを特徴とする請求項3記載のガス
    タービンクリアランス制御装置。
  5. 【請求項5】 定格運転時におけるガスタービン動翼の
    先端中央側とシュラウドセグメントとのクリアランス変
    動幅をガスタービン動翼の変形量と関係付けて、これを
    変形判断指標として設定され、当該変形判断指標を用い
    て、実定格運転時における当該部位のクリアランス変動
    幅からそのときのガスタービン動翼の変形量を判断する
    動翼先端変形量判定部を設けたことを特徴とする請求項
    1乃至4いずれか1項記載のガスタービンクリアランス
    制御装置。
  6. 【請求項6】 ガスタービン停止時のガスタービン動翼
    の先端中央側とシュラウドセグメントとのクリアランス
    が傾倒基準として予め設定され、定格運転時に当該ガス
    タービン動翼におけるタービンロータの軸方向の先端両
    端部のクリアランスを計測して、その内の少なくとも1
    端部のクリアランスが前記傾倒基準より所定量大きくな
    った場合にはガスタービン動翼が傾倒したと判断する動
    翼傾倒量判定部を設けたことを特徴とする請求項1乃至
    5いずれか1項記載のガスタービンクリアランス制御装
    置。
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