JP2002282392A - 多層ゴルフボール - Google Patents

多層ゴルフボール

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JP2002282392A JP2002009671A JP2002009671A JP2002282392A JP 2002282392 A JP2002282392 A JP 2002282392A JP 2002009671 A JP2002009671 A JP 2002009671A JP 2002009671 A JP2002009671 A JP 2002009671A JP 2002282392 A JP2002282392 A JP 2002282392A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】本発明は、センター及びそれに続く層との
間にクッションインタフェースを設けることで改善した
プレー特性をもたらすゴルフボールに関する。斯かるボ
ールは、センターと、柔らかな中間層と、カバーとを含
むことができるが、様々な構造及び修正が可能である。
前記中間層は、エラストマーラテックスまたは溶液を含
むことができ、該ラテックスまたは溶液は、乾燥すると
前記センターの表面に柔らかな薄膜を形成する。斯かる
柔らかなゴム中間層は、クッションインタフェースの役
割を果たして、クラブで打った時のボールの耐久性及び
柔らかさを改善することができる。別の実施例では、前
記薄い中間層が、せん断力がかかると粘度が高くなる反
応性粘度弾性配合物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願は、1999年2月3日
に出願され、現在係属中の特許出願第09/243,4
55号の一部継続出願であり、斯かる出願が開示するも
のを斯かる出願の迅速な引用として本明細書に組み入れ
る。
【0002】本発明は、多層ゴルフボール及び該多層ゴ
ルフボールの一部を形成する方法に関し、該ゴルフボー
ルの一部は、少なくとも1つのセンター層を備えたセン
ターを有したコア、該センターの周りに同心に配置され
た弾性ポリマー成分から成る少なくとも1つのマントル
層を有したマントル、好適には前記センター及び前記マ
ントルの間に配置された柔らかく薄い中間層及び前記コ
アに隣接して同心に配置された少なくとも1つのカバー
層を含む。本発明は、また、前記中間層の形成に使用さ
れるポリマー配合物に関する。別の実施例では、前記薄
い中間層は、せん断力がかかると粘度が高くなる反応ね
ん弾性配合物を含む。
【0003】
【従来の技術】一般的に、ゴルフボールは、中実ボール
または糸巻きボールに分類される。中実ボールは、概
ね、中実なポリマーコア及びカバーを備える。斯かるボ
ールは、一般的には製造し易いが、プレー特性に限界が
あると見なされている。糸巻きボールは、中実または液
体を充填したセンターを備えており、該センターはぴん
と張ったエラストマー材料及びカバーにより囲繞され
る。糸巻きボールは、一般的には良好なプレー特性を有
するが、中実ボールより製造が難しい。
【0004】従来の技術は、様々なゴルフボールを提供
しており、斯かるゴルフボールは、最適なプレー特性を
提供するように設計されている。これらの特性は、一般
的には、ゴルフボールの初速度及びスピンであり、様々
なプレーヤーに合わせて最適なものにすることができ
る。例えば、あるプレーヤーは、プレー性(playa
bility)を求めてスピン速度の高いボールでプレ
ーする。他のプレーヤーは、スピン速度が低いボールで
プレーをして飛距離を最大限にするのを好む。しかしな
がら、これらのボールは、フィーリングが硬く、グリー
ン周りでのコントロールが難しい。従って、中実ボール
の製造の容易性と糸巻きボールの有益なプレー特性と結
合したゴルフボールを創造しようとする試みが色々なさ
れてきた。
【0005】日本国特許公報第10127819号は、
「柔らかな」打球感を与える中実ゴルフボールの構成す
る方法に関する。斯かるボルフボールは、内部層、中間
層及びカバー層から成る三層構造の中実コア及び該中実
コアの上に設けたカバーから成る。三層構造中の内部層
は、JIS−C硬度で40乃至90に設定され、前記中
間層は、熱可塑性樹脂配合物から構成されてJIS−C
硬度で50乃至80に設定され、且つ、カバー層は、J
IS−C硬度で65以上に設定される。
【0006】別の引用例である米国特許第5,184,
828号は、2重コアゴルフボールを開示し、斯かるボ
ールのコアは、内部コアの表面で最大硬度を有すると共
に、前記内部コアの表面から内部コアの中心まで且つ前
記内部コアの表面から外側コアの本体を通して硬度が高
くなる。各部位の比硬度範囲は特定されるが、前記特許
は、層間での柔らかなエラストマー薄膜の使用には言及
していない。
【0007】同様に、カスコ社(Kasco Corp
oration)の日本国特許出願第8−322964
−Aは、2重コアボールを開示し、該ボールのコアは、
硬度勾配が高くなっており、外側コアの内側面の硬度が
外側コアの残りの部分の硬度より高くなければならな
い。
【0008】従来の技術では、更に、糸巻き構造上に柔
らかなエラストマー薄膜(ラテックスディップ(lat
ex dip)等)を使用したゴルフボールを製造する
様々な方法が開示されている。米国特許第5,733,
428号は、糸巻きコアの本体内でラテックスディップ
を使用して多層糸巻きコアを製造することを開示する。
斯かる従来の技術は、コア及びボールの外側カバーの間
に被膜を設ける概念を開示する。即ち、斯かる被膜は、
完全に硬化させたエポキシまたはその他の接着材料から
成りコアとカバーの接着を高める一助となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
許の何れも、本明細書に開示する如き材料及び材料特性
を有した非糸巻き2重マルチコアまたは液体充填ボール
の開示はおろか提案もしておらず、特に、内側球体とそ
れに続くマントル層との間に柔らかい中間層を使用して
本発明の改良したボールを提供することは開示または提
案されていない。前記柔らかなゴム製の中間層は、クッ
ションインタフェースとして機能して、ボールの柔らか
さ並びに破断耐久性を改善する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴルフボール
に関し、より詳細には、センター及びそれに続く任意の
層との間にクッションインタフェースを設けてプレー特
性を改善した多層コアを有したゴルフボールに関する。
斯かるボールは、センター、該センターの周りの柔らか
く薄いエラストマーラテックス中間層であって、その厚
さが約0.0254cm(約0.01インチ)未満で曲
げ弾性率が約10,000psi未満の中間層、該中間
層に隣接して同心に配置された1つ以上のマントル層で
あって、該マントル層の材料が弾性ポリマー成分から成
る1つ以上のマントル層、及び該マントルの周りに同心
に配置されたカバー層から成る。任意の柔らかなエラス
トマーラテックスまたは溶液は、乾燥されて前記センタ
ーまたはその他のそれに続くマントル層の表面に柔らか
な薄膜を形成するものであり、中間層として使用するこ
とができる。典型的な熱硬化性ラテックス材料は、コア
を被覆するのに使用することができ、低アンモニア天然
ラテックス及び/または事前に加硫した天然ラテックス
を含む。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、ゴルフボールに関し、
より詳細には、センター及びそれに続く任意の層との間
にクッションインタフェースを設けてプレー特性を改善
した多層コアを有したゴルフボールに関する。斯かるボ
ールは、センター、該センターの周りの柔らかく薄いエ
ラストマーラテックス中間層であって、その厚さが約
0.0254cm(約0.01インチ)未満で曲げ弾性
率が約10,000psi未満の中間層、該中間層に隣
接して同心に配置された1つ以上のマントル層であっ
て、該マントル層の材料が弾性ポリマー成分から成る1
つ以上のマントル層、及び該マントルの周りに同心に配
置されたカバー層から成る。
【0012】任意の柔らかなエラストマーラテックスま
たは溶液は、乾燥されて前記センターまたはその他のそ
れに続くマントル層の表面に柔らかな薄膜を形成するも
のであり、中間層として使用することができる。典型的
な熱硬化性ラテックス材料は、コアを被覆するのに使用
することができ、低アンモニア天然ラテックス及び/ま
たは事前に加硫した天然ラテックスを含む。天然ラテッ
クスは、高引っ張り強さ、優れた弾性、粘着性、低弾性
率、及び強く、凝集性がある湿式及び乾式薄膜を形成す
る能力を組み合わせて有している事で知られる。天然ゴ
ムラテックスもまた、比較的不活性、無毒性で、コスト
効果があり、且つ大抵のコア及び外側シェルゴム配合物
と相溶性があると共に、自然乾燥ができる。
【0013】好適なラテックス材料は、一部事前に加硫
した天然ラテックスであり、水で希釈して任意の中実含
有量にすることが出来る。非ラテックス封入材料を使用
することも可能である。斯かる材料は、水性及び非水性
接着剤のみならずエラストマー接着剤、ウレタン分散
液、合成ラテックス及びアルキド樹脂を含む。前記の柔
らかい中間層に適したその他の材料は、水性アクリル及
びラテックスコポリマー及びポリウレタン被覆及び配合
物を含む。前記柔らかい中間層もまた、添加剤、充填
剤、増粘剤、または、それらの組合せを含んで、該層の
比重を調整して必要または所望に応じてゴルフボールの
特性を様々に変更することが可能である。
【0014】天然のゴムラテックスは、乾燥されると、
ゴルフボールの製造に従来使用されている内側コア及び
外側コア配合物より柔らかである。この特性は、内側コ
ア及び外側コア配合物を架橋したときに特に顕著となる
が、ラテックスはそうではない。柔らかなゴム中間層
は、クッションインタフェースとして機能して、ボール
耐久性及びボールがクラブで打たれた時の柔らかさを改
善する一助となる。柔らかなゴム中間層は、また、破断
耐久性を改善する機能も果たす。特に、センター及びマ
ントル層との間の接着が強固でない場合の破断耐久性の
改善に役立つ。本発明の1実施例では、中間層の厚さ
は、約0.00127cm乃至0.0254cm(約
0.0005インチ乃至0.01インチ)である。好適
には、中間層の厚さは、約0.002032cm乃至
0.0254cm(0.0008インチ乃至0.01イ
ンチ)である。別の実施例では、中間層の硬度は、ショ
アA硬度で約90未満である。好適な実施例では、中間
層の硬度は、ショアA硬度で約70未満である。或い
は、中間層の曲げ弾性率は、約3,000psi未満で
ある。
【0015】内側球体またはセンターは、任意の寸法ま
たは配合とすることが可能であり、熱硬化中実ゴム球
体、熱可塑性中実球体、木、コルク、金属またはゴルフ
ボールの製造技術分野の当業者に公知の任意の材料から
形成することが可能である。好適には、前記中実内側球
体は、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエンまたはスチレン−プロピレン−ジエ
ンゴム等の弾性ポリマーから形成される。同様に、内側
球体は、ゴムサック、熱可塑性または金属シェルデザイ
ン等の流体充填球体とすることが可能であり、斯かるデ
ザインでは、前記流体は、当業者に利用可能な任意の配
合または粘度を有することが可能となる。また、前記セ
ンターを空隙またはガスセンターを備えた構造とするこ
とが可能である。1実施例では、前記センターの外径
は、約1.27cm乃至3.81cm(約0.5インチ
乃至1.50インチ)である。好適には、センターの外
径は、約1.905cm乃至3.175cm(約0.7
5インチ乃至1.25インチ)である。別の実施例で
は、センター、柔らかな弾性中間層及びマントルを組み
合わせた外径は約3.683cmないし4.064cm
(約1.45インチ乃至1.6インチ)である。好適に
は、センター、柔らかな弾性中間層及びマントルを組み
合わせた外径は、約3.81cm乃至4.0132cm
(約1.5インチ乃至1.58インチ)である。別の実
施例では、前記センターは、液体またはガス等の流体、
ゲルまたは気泡性発泡体で充填することができる。
【0016】更に別の実施例では、前記中間層は、低ア
ンモニア天然ラテックス及び/または事前に加硫した天
然ラテックス、弾性接着剤、合成ラテックス、アクリル
エステル、アルキド樹脂またはそれらの混合物から成
る。好適には、前記柔らかい中間層は、天然または合成
ラテックスから成る。
【0017】本発明では、少なくとも1つの層であっ
て、弾性ポリマー成分から成る層を備えたマントルは、
前記中間層の回りに同心状に配置される。該マントル層
は、補強ポリマーを含むことが可能である。補強ポリマ
ー成分は、弾性ポリマーの架橋または熱分解が起きるの
を回避するのに十分な低いガラス転移温度を有しなけれ
ばならない。斯かる補強ポリマーは、トランスポリイソ
プレン、ブロックコポリマーエーテル/エステル、アク
リルポリオール、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマ
ー、1,2−ポリブタジエン(シンジオタクチック)、
エチレン−ビニルアセテートコポリマー、シクロオクテ
ン、トランス−ポリブタジエン及びそれらの混合物であ
る。或いは、前記マントル層の前記弾性ポリマー成分
は、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチ
レン−ブタジエンまたはスチレン−プロピレン−ジエン
ゴム、またはそれらの混合物から成る。1実施例では、
中実センターの弾性ポリマー成分は、ポリブタジエン、
天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンまた
はスチレン−プロピレン−ジエンゴム、またはそれらの
混合物から成る。好適には、前記弾性ポリマー成分は、
分子量平均が約50,000乃至約1,000,000
である1,4−シス−ポリブタジエンから成る。マント
ル層の弾性ポリマー成分の量は、ポリマー成分の総重量
の約60乃至約99重量パーセントである。マントル層
の曲げ弾性率は、好適には、約3.5MPaを超えるも
のである。同様に、ゴルフボールは、更に、充填剤、遊
離基開始剤または架橋剤の少なくとも1つを含む。
【0018】本発明は、また、多層コアを有したゴルフ
ボールの製造方法において、内側球体を形成する段階
と、柔らかく、弾性を有した中間層を前記内側球体の周
りに形成する段階であって、前記中間層の厚さが、約
0.0254cm(約0.01インチ)未満であり、曲
げ弾性率が約10,000psi未満である段階と、前
記内側球体及び前記中間層から、及び、弾性材料から離
れて、略半球キャビティを有した2つの略半球カップを
成型する段階と、前記内側球体及び前記中間層を前記2
つのカップの間で前記キャビティ内に設置する段階と、
前記カップを接合して、内側球体、柔らかな中間層及び
外側層を有した前記ゴルフボールコアを形成する段階
と、該ゴルフボールコア上にカバーを形成する段階とを
備えたゴルフボールの製造方法を提供する。
【0019】第1の方法では、前記柔らかな中間層が、
浸漬方法により前記内側球体上に形成される。前記内側
球体は、正しい粘度及び中実パーセントを備えて非常に
薄い材料層を形成すると共に、厚さが略均一であって前
記内側球体を囲繞するラテックスまたはその他の材料浴
中に降下させる。第2の方法では、前記柔らかな中間層
が、前記ラテックスがノズルを介して塗布されて前記内
側球体の表面を均一に被覆するスプレー工程により設け
られる。
【0020】更に、前記カップを成型する段階は、好適
には、弾性材料から第1及び第2のカップを1つのモー
ルド部品の両側に圧縮成型する段階を備える。前記セン
ターは、柔らかなラテックスで浸漬またはスプレー工程
により被覆され、前記2つのカップの間に設置され、該
2つのカップが高温で接合されて、その間で架橋を発生
させて前記コアの外側層が形成される。或いは、ラテッ
クスディップをゴルフボールの内側カバー層上に配置す
ることができる。前記カップを接合する段階は、前記カ
ップを互いに接着取り付けする段階を備える。前記カッ
プが接合されると、前記半球キャビティが一体となって
球形キャビティを形成し、該球形キャビティが前記セン
ターまたは内側球体に占められ、且つ、前記カップ自体
が前記コアの外側層を形成する。従って、前記センター
は、完成ボール内で容易に同心状に位置決めされる。別
の実施例では、前記カップの接合が、圧縮成型により達
成される。更に別の実施例では、成型が、更に、前記キ
ャビティに隣接して前記カップ上に非平面嵌め合い面を
成型して、前記カップを接合する段階が、前記嵌め合い
面を噛合する段階を備える。
【0021】最後に、カバーが、前記コアの周りに成型
される。コアをカバー内で中央に正確に繰り返し設置で
きる方法であれば任意の方法を使用することができる。
全体として、カバーは、圧縮成型、射出成型またはコア
上にカバー材料を注型することで設けられる。
【0022】本発明は、更に、第1の硬度を有した中実
センター、前記第1の硬度より小さい第2の硬度を有し
た、前記中実センター上に形成される中間層、前記第1
の硬度より大きい第3の硬度を有した、前記中間層上に
形成される外側層及びカバーを備えたゴルフボールを提
供する。好適には、前記第1の硬度は、約20乃至40
ショアDであり、前記第2の硬度は、約20ショアD未
満であり、且つ、前記第3の硬度は、約50ショアDよ
り大きい。
【0023】本発明は、また、少なくとも1つの層を有
したコア、該コアの周りに同心状に配置されると共に、
少なくとも1つの層を有したカバー、及び、前記コア及
び前記少なくとも1つのカバー層との間に配置された、
反応粘度弾性配合物から形成された中間層を含んだ多層
ゴルフボールに関する。前記反応粘度弾性配合物は、ダ
イラタントまたはチキソロトープ粘度を有した、即ち、
せん断力等の圧力に反応して粘度が高くなる少なくとも
1つの材料を含む。
【0024】1実施例では、前記中間層の厚さは、約
0.0254cm(約0.01インチ)未満である。好
適な実施例では、前記中間層の厚さは、約0.0012
7cm乃至0.0254cm(約0.0005インチ乃
至0.01インチ)である。もう1つの好適な実施例で
は、前記中間層の厚さは、約0.002032cm乃至
お0.00508cm(0.0008インチ乃至0.0
02インチ)である。
【0025】別の実施例では、前記中間層の厚さは、
0.0254cm乃至0.254cm(0.01インチ
乃至0.1インチ)である。1つの好適な実施例では、
前記中間層の厚さは、約0.0254cm乃至0.07
62cm(約0.01インチ乃至0.03インチ)であ
る。
【0026】1実施例では、前記中間層は、2つのカバ
ー層の間に配置される。別の実施例では、前記中間層
は、前記コア及び第2の中間層との間に配置される。更
に、別の実施例では、前記中間層の可塑度は、約20ミ
ル乃至150ミルである。1好適な実施例では、前記中
間層の可塑度は、約60ミル乃至120ミルである。
【0027】1実施例では、前記中間層は、中実、半中
実、ゲル、またはゲル状材料を含む。1好適な実施例で
は、前記材料は、ポリジメチルシロキサン、ジメチルシ
クロシロキサン、ヒドロキシを末端基とするポリジメチ
ルシロキサン、ポリビニルアルコール、アクリルプラス
チゾル、アクリルオルガノゾル、炭化水素をベースにし
たゲル、スルホン酸イオノマー、ブチルゴムイオノマ
ー、イオン化架橋ポリアクリルアミドゲル、微孔性速反
応性ゲル、熱可塑性エラストマーゲル、またはそれらの
ブレンドを含むことが出来る。
【0028】1実施例では、前記中間層の硬度は、約9
0ショアA未満である。1好適な実施例では、前記材料
の硬度は、約70ショアA未満である。1実施例では、
前記カバーの厚さは、約0.0508cm乃至0.25
4cm(約0.02インチ乃至0.1インチ)である。
【0029】本明細書で使用する場合には、「約」なる
用語は、ある範囲を表す数字の双方の数字を示すもので
ある。
【0030】本明細書で使用する場合には、「流体」な
る用語は、液体、ペースト、ゲル、ガスまたはそれらの
任意の組合せを含む。
【0031】
【実施例】図1を参照すると、ボール10は、カバー1
1及びコア12を含む。コア12は、センターまたは内
側球体13を有し、該内側球体は、柔らかい中間層15
内のキャビティ内の中実または流体充填したセンター1
4から成ることができる。コア12は、また、外側マン
トル16を有することが可能であり、該マントルは、前
記内側球体13を囲繞する。ボールの中実コアは、典型
的には且つ好適には、中実または流体充填され、その径
は、概ね約1.27cm乃至3.81cm(約0.5イ
ンチ乃至1.5インチ)であり、好適には、約1.27
cm乃至3.429cm(約0.5インチ乃至1.35
インチ)であり、より好適には、約1.905cm乃至
3.175cm(約0.75乃至1.25インチ)であ
る。柔らかな中間層の厚さは、約0.00127cmな
いし0.0254cm(約0.0005乃至0.010
インチ)であり、好適には、約0.002032cm乃
至0.0127cm(約0.0008乃至0.005イ
ンチ)とすることができる。マントルの厚さは、約0.
254cm乃至1.524cm(約0.1乃至0.6イ
ンチ)であり、好適には、約0.381cm乃至0.8
89cm(約0.15乃至0.35インチ)であり、よ
り好適には、約0.508cm乃至0.762cm(約
0.2乃至0.3インチ)である。センター、柔らかい
中間層及びマントルを含んだコア全体の径は、約3.6
83乃至4.064cm(約1.45乃至1.60イン
チ)であり、好適には、約3.81乃至4.0132c
m(約1.50乃至1.58インチ)とすることができ
る。柔らかい中間層及び特別なセンターに相当するマン
トル及び該マントル及びセンターの周りに形成するカバ
ーの径は、センターの径に応じて調整して、USGAに
より求められる総最小径を備えた、本発明により形成し
たゴルフボールを提供することが可能である。
【0032】中央球体またはセンターは、任意の寸法ま
たは配合物とすることが可能である。該球体は、熱硬化
性中実ゴム球体、熱可塑性中実球体、木、コルク、金属
またはボールの製造技術分野の当業者に公知の任意の材
料とすることが可能である。同様に、前記球体は、ゴム
サック等の流体充填球体、熱可塑性または金属シェルデ
ザインとすることが可能である。当業者に公知の任意の
配合または粘度の液体を含むことが出来る。また、空隙
または「ガス」センターを備えたセンターを構成するこ
とも可能である。
【0033】本発明に従って作製されたゴルフボールセ
ンター13を形成する代表的な且つ好適なベース配合物
は、ポリブタジエン、及びポリブタジエン100部に対
する重量部で言えば、20乃至50部の金属塩ジアクリ
レート、ジメタクリレートまたはモノメタクリレート、
好適にはジアクリレート亜鉛から成る。ポリブタジエン
のシス−1,4−ポリブタジエン含有量は、好適には、
約90%を超え、より好適には約96%を超える。ポリ
ブタジエンの市販源は、シェルケミカル社(Shell
Chemical)により製造される「CARIFL
EX」BR1220、アインケム・エラストマー社(E
inchem Elastomers)により製造され
る「NEOCIS」BR40及びウベコウサン(Ube
Industries,Ltd)により製造される
「UBEPOL」BR150である。所望であれば、ポ
リブタジエンを天然ゴム、スチレンブタジエン及び/ま
たはイソプレン等の当技術分野で公知のその他のエラス
トマーと混合してセンター13の特性を更に改質するこ
ともできる。エラストマーの混合物を使用するときに
は、コア配合物中のその他の成分の量は全体のエラスト
マー混合物を100重量部として決定する。
【0034】本発明に使用するのに適した金属塩ジアク
リレート、ジメタクリレート及びモノメタクリレート
は、金属が、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミ
ニウム、ナトリウム、リチウムまたはニッケルであるも
のを含む。ジアクリレート亜鉛は、USGA試験におい
てゴルフボールに高初速度を与えることから好適であ
る。適当な、市販のジアクリレート亜鉛は、サートマー
(Sartomer)社からのものを含む。使用可能な
ジアクリレート亜鉛の好適な濃度は、ポリブタジエン1
00部、または、その他のエラストマーから成る混合物
を備えたポリブタジエン100部とすると、約15乃至
30部であり、好適には約18乃至25部である。
【0035】遊離基開始剤を使用して金属塩ジアクリレ
ート、ジメタクリレートまたはモノメタクリレート及び
ポリブタジエンの架橋を促進する。本発明で使用する適
当な遊離基開始剤は、ジクミル過酸化物、1,1−ジ
(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、a−aビス(t−ブチルペルオキシ)ジイ
ソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5ジ(t
−ブチルペルオキシ)ヘキサン、または、ジ−t−ブチ
ルペルオキシ及びそれらの混合物を含むが、それらに限
定されるものではない。その他の有益な開始剤は、当業
者には、実験などせずとも容易に明白となる。100%
活動している開始剤を好適にはブタジエンまたは1つ以
上のその他のエラストマーと混合したブタジエン100
部に対して約0.05部乃至2.5部の範囲の量で添加
する。より好適には、添加する開始剤の量は、約0.1
5部乃至2部の範囲であり、最も好適には、約0.25
部乃至2.0部の範囲である。
【0036】典型的な従来の技術のゴルフボールコア
は、コア成型工程中にポリブタジエンを架橋するジアク
リレート亜鉛−過酸化物硬化系中に5部乃至50部の酸
化亜鉛を含有する。本発明では、ゴルフボールコア配合
物中の酸化亜鉛をある程度酸化カルシウムに代えること
ができる。斯かる混合物から生成されるコア及びボール
は、典型的に高性能特性を示す。標準ボールの初速度
は、維持されるが、ボールの圧縮は、標準の圧縮尺度で
少なくとも約2圧縮ポイントだけ低減される。他方、あ
る程度の酸化カルシウムの使用と高パーセントのジアク
リレート亜鉛との組み合わせを使用して、同一の圧縮を
維持することができるが、初速度は著しく高められる。
従来の技術のコアに含まれた酸化亜鉛の量が、典型的に
は、5部乃至50部であるとすると、本発明のコア成型
配合物に活性剤として添加される酸化カルシウムの量
は、ゴムを100部とした酸化カルシウムの部数で言え
ば、約0.1乃至15部であり、好適には、約1乃至1
0部であり、最も好適には、約1.25乃至5部であ
る。
【0037】本発明の配合物は、また、充填剤を含むこ
とが可能であり、該充填剤は、エラストマー配合物に添
加されてコアの密度及び/または比重を調整する。本明
細書で使用される場合、「充填剤」なる用語は、当該ゴ
ルフボールコアの密度及びその他の特性を変化させるの
に使用できる任意のコンパウンドまたは配合物である。
本発明による有益な充填剤は、一般的には、無機であ
り、適当な充填剤は、多数の金属、酸化金属及び無機コ
ンパウンドを含み、それらは、酸化亜鉛及び酸化錫及び
硫酸バリウム、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、クレイ、タングステン、酸化タングステン、タング
ステンカーバイド、一列のシリカ、硬化ゴムの粉砕粒子
(約20乃至40メッシュ粒子サイズに粉砕されたリサ
イクルされたコアの成型マトリックスを含むことができ
る)、着色剤等である。充填剤は、使用されるときに
は、配合物に対して約0.5乃至50重量パーセントの
量で存在する。使用される充填剤の量及び種類は、配合
物中のその他の成分の量及び重量により決定されるが、
これは、USGAによりゴルフボールの最大重量が1.
620オンス(45.92g)と確立されているためで
ある。一般的に使用される適切な充填剤の比重の範囲
は、約2乃至20である。好適な実施例では、センター
は、センターの比重がマントル層の比重より大きくなる
程の量の充填剤を含む。
【0038】図1に図示する如く、ゴルフボールセンタ
ー13では、1実施例における好適な比重の範囲は、約
1.1乃至1.7であり、より好適には、約1.1乃至
1.4の範囲であり、センター、柔らかな中間層、カバ
ー、マントル層及び完成したボール、及び、カバー及び
マントル層の比重により決定される。
【0039】本発明により製造されるエラストマーセン
ターには、酸化防止剤も含むことが可能である。酸化防
止剤は、エラストマーの崩壊を防止するコンパウンドで
ある。本発明における有益な酸化防止剤は、キノリンタ
イプの酸化防止剤、アミンタイプの酸化防止剤、及びフ
ェノールタイプの酸化防止剤を含むが、それらに限定さ
れるものではない。
【0040】処理助剤、処理オイル、可塑剤、染料及び
顔料、及び当業者に公知のその他の添加物等のその他の
成分も、本発明においては、それらが典型的に使用され
る目的を達成するに足る量で使用することが可能であ
る。
【0041】センター13は、また、流体充填球体とす
ることができ、米国特許第5,683,312号に記載
された如き空気、水溶液、ゲル、発泡体、ホットメル
ト、その他の流体材料及びそれらの組合せを含んだ広範
な材料で充填される。なお、斯かる米国特許の開示は、
引用として本明細書に組み込む。
【0042】ボールコアに使用するハーフシェル及び其
の結果生じるマントルは、弾性ポリマー成分を含み、該
成分は、配合物及び方法において大多数のポリマーとし
て使用される。ボールコアに使用されるのに適した弾性
ポリマーは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレ
ン−ブタジエン、スチレン−プロピレン−ジエンゴム
(EPDM)及びそれらの混合物を含む。弾性ポリマー
成分は、好適には、ポリブタジエンであり、より好適に
は、1,4−シス−ポリブタジエンである。1,4−シ
ス−ポリブタジエンの一例は、シェルから市販されてい
る「CARIFLEX」BR1220である。ポリブタ
ジエンまたはその他の弾性ポリマー成分は、主に1,4
−シスを含有する任意の適当な触媒で生成することが可
能であり、好適には、1,4−シスの含有量が高く且つ
分子量平均が高い触媒で生成され、斯かる分子量平均
は、少なくとも約50,000乃至1,000,000
であり、好適には、約250,000乃至750,00
0であり、より好適には、約200,000乃至32
5,000である。ポリブタジエン中の1,4−シス成
分は、ポリブタジエンが存在する場合には、弾性ポリマ
ー成分の主たる部分を占める。本明細書では、「主た
る」または「主として」を使用する場合には、50重量
パーセントを超えることを意味する。1,4−シス成分
は、ポリブタジエン成分の、好適には、約90重量パー
セントを超え、より好適には、約95重量パーセントを
超える量である。弾性ポリマー成分は、典型的には、ポ
リマーブレンドの少なくとも約60重量パーセントの量
で存在し、好適には、約65乃至99重量パーセント、
より好適には、約75乃至90重量パーセントの量で存
在する。「ポリマーブレンド」なる用語は、本明細書で
は弾性ポリマー成分と補強ポリマー成分とのブレンドを
意味するのに使用する。
【0043】マントルもまた、補強ポリマー成分を含む
ことが可能であり、該成分は、混合温度で、2つのポリ
マー成分が適切に混合するのを可能にするのに十分低い
粘度を有する。斯かる補強ポリマー成分は、典型的に
は、ガラス転化温度Tg(結晶の場合には、結晶融点)
を有し、該ガラス転化温度Tgは、混合温度で、弾性成
分が実質的に架橋または熱崩壊するのを避けつつ、弾性
ポリマー成分との混合を可能にするのに十分低い温度で
ある。補強ポリマー成分として使用するのに適したポリ
マーの例は、以下を含む。即ち、トランスポリイソプレ
ン、ブロックコポリマーエーテル/エステル、アクリル
ポリオール、ポリエチレン、ポリエチレンコポリマー、
1,2−ポリブタジエン(シンジオタクチック)、エチ
レン−ビニルアセテートコポリマー、シクロオクテン、
トランス−ポリブタジエン及びそれらの混合物である。
特に適切な補強ポリマーは下記を含む。即ち、日本国カ
ワサキシ、カワサキク、ヤコのアサヒケミカル(Asa
hi Chemical of Yako,Kawas
akiku,Kasakishi)から入手できる「F
UREN」88等のトランスポリブタジエン、クラレア
メリカ社(Kuraray America Co.)
としてのニューヨーク州ニューヨーク(MewYor
k,NY)のクラレ社(Kuraray Co.)から
市販されているトランスポリイソプレンである「KUR
ARAY」TP251、オハイオ州アクロン(Akro
n,OH)のバイエルゴム部門(Bayer−Rubb
er Division)から市販されているエチレン
−ビニルアセテートである「LEVAPREN」700
HV、及びオハイオ州トールマッジ(Tallmadg
e,OH)のハルス・アメリカ社(Huls Amer
ica Inc.)から市販されているシクロオクテン
である「VESTENAMER」8012である。幾つ
かの適当な補強ポリマー成分を下記にリストアップす
る。尚、それらの結晶融点及び/またはTgを書き添え
る。
【0044】補強ポリマー成分は、好適には、処理中に
シェルに剛性を付与するが、架橋ポリマーブレンドのレ
ジリエンスを望ましくなくは低減せずに最終製品に望ま
しくない効果を及ぼすのに十分な量で存在する。本発明
に使用するのに適した材料の粘度は、当業者であれば容
易に決定することが可能である。斯かる粘度は、一般的
には、約1,000,000ポワズ未満として混合を容
易にすることが可能である。トランスポリイソプレンを
補強ポリマー成分として使用するときには、ポリマーブ
レンドの約10乃至40重量パーセントの量で存在する
のが典型的であり、約15乃至30重量パーセントの量
で存在するのが好適である。総配合物に対する補強ポリ
マーの重量は、一般的には約5乃至25重量パーセント
であり、好適には約10乃至15重量パーセントであ
る。非架橋マントルの曲げ弾性率は、ASTM D79
0M−93の方法IIで測定して、約3.5MPaを超
え、好適には、約7MPaを超える。補強ポリマー成分
は、第1の混合物が、架橋されるまで所望の形状を維持
するのに十分な剛性度をシェルに付与する。
【0045】適当な架橋剤は、不飽和脂肪酸またはモノ
カルボン酸等の1つ以上の金属塩を含み、それらは、亜
鉛、カルシウムまたはマグネシウムアクリレート塩等で
ある。好適なアクリレートは、アクリレート亜鉛、ジア
クリレート亜鉛及びメタクリレート亜鉛を含む。架橋剤
は、好適には、ポリマーブレンド中の様々なポリマー鎖
をそれ自体及び互いに対して架橋させるのに十分な量で
存在する。マントルの所望の弾性率は、特定の種類また
は量の架橋剤を選択して架橋の量を調整することで得る
ことが可能である。これは、例えば、架橋剤の種類及び
量を変えることで達成することが可能であり、この方法
は、当業者には公知のことである。架橋剤は、典型的に
は、ポリマーブレンドの約1部乃至50部の量で存在
し、好適には約20部乃至45部で存在し、より好適に
は約30部乃至45部で存在する。
【0046】必要とされるわけではないが、遊離基開始
剤を本発明の配合物及び方法に含むのが好適である。斯
かる遊離基開始剤は、任意のコンパウンドまたはコンパ
ウンド組合せであり、その量は、架橋剤及びポリマーブ
レンド中の補強及び弾性ポリマー成分との間で架橋反応
を開始するのに十分な量で存在する。斯かる遊離基開始
剤は、好適には過酸化物である。適当な遊離基開始剤
は、ジ(2−t−ブチル−ペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼンペルオキシド、1,1−ビス(t−ブチルペルオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジク
ミル過酸化物、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−
ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキ
サン、珪酸カルシム上のn−ブチル−4,4−ビス(t
−ブチルペルオキシ)バレリアレート、ラウロイルペル
オキシド、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルヒドロ
ペルオキシド等を含む。遊離基開始剤は、好適には、ポ
リマーブレンドに対して2部まで、好適には約0.2乃
至1部までの量で存在する。
【0047】弾性ポリマー成分、補強ポリマー成分、遊
離基開始剤及び本発明によりゴルフボールセンター及び
コアを形成するのに使用される任意のその他の材料は、
当業者に公知の任意の種類の混合により結合することが
可能である。オプションとしての架橋剤及びゴルフボー
ルセンターの特性を改質するのに使用する任意のオプシ
ョンとしてのその他の添加剤は、同様に、任意の種類の
混合により結合することが可能である。適当な混合装置
は、Banburyミキサー等の当業者に公知のもので
ある。ポリマーを結合する従来の混合速度を使用するの
が典型的であるが、斯かる速度は、好適には、弾性及び
補強ポリマー成分を実質的に均一に分散するのに十分な
高速である。他方、斯かる速度は、混合速度が高くなる
と、混合中のポリマーを破壊する傾向があり、特に、弾
性ポリマー成分の分子量を低減して望ましくないので、
高過ぎてはならない。従って、混合速度は、高せん断を
避けるために十分に低くしなければならず、高せん断で
は、弾性ポリマー成分の所望の高分子量部分を損失する
結果となる可能性がある。また、混合速度が、高過ぎる
と、温度が高くなって、プレフォームが形付けられ且つ
コアの周りに組みつけられる前に望ましくない架橋が開
始されてしまう結果となる可能性がある。混合温度は、
弾性及び補強ポリマー成分の種類により決定され、より
重要であるのは、遊離基開始剤の種類のより決定される
ことである。混合温度は、好適には、補強ポリマーの溶
融温度より高いが、実質的に架橋を開始してしまうほど
高くなない。例えば、ジ(2−t−ブチル−ペルオキシ
イソプロピル)ベンゼンペルオキシドを遊離基開始剤と
して使用する場合には、混合温度は約80℃乃至125
℃であり、好適には、約88℃乃至110℃であり、よ
り好適には、約90℃乃至100℃とするのが成分を安
全に混合するのに適している。混合速度及び温度は、不
要な実験をせずとも当業者であれば容易に決定できる。
【0048】マントル層は、代替として、熱可塑性コポ
リエステルブロックコポリマー、動的に硫化した熱可塑
性エラストマー、結合した無水マレイン酸またはスルホ
ン酸等の官能基を備えたスチレン−ブタジエンエラスト
マー、メタローセン触媒を使用して作製した熱可塑性ポ
リウレタンまたはポリマー、またはそれらのブレンドを
から成ることが可能である。適当な熱可塑性コポリエー
テルエステルは、「HYTREL」3078及び「HY
TREL」G4078Wを含み、それらは、デラウェア
州ウィルミントン(Wilmington,DE)のデ
ュポン(DuPont)社から市販されている。適当な
動的に硫化された熱可塑性エラストマーは、「SANT
OPRENE」及び「SARLINK」を含み、それら
は、アドバンスト・エラストマー・システム社(Adv
anced ElastomerSystem)から市
販されている。適当な官能化されたスチレン−ブタジエ
ンエラストマーは、「KRATON」FG−1901x
及びFG−1921xを含み、それらは、シェル社から
入手可能である。適当な熱可塑性ポリウレタンは、「E
STANE」58133及び「ESTANE」5814
4を含み、それらは、B.F.グッドリッチ社(B.
F.Goodrich Company)から市販され
ている。更に、上記に説明したマントル層の材料は、発
泡ポリマー材料の形態とすることが可能である。例え
ば、適当はメタローセンポリマーは、メタローセンシン
グルサイト触媒ベースの発泡体から成る発泡体を含む。
【0049】更に、マントル層は、第1及び第2の熱可
塑性プラスチックのブレンドとすることが可能であり、
前記第1の熱可塑性プラスチックは、熱可塑性コポリエ
ーテルエステルまたはコポリエステルエステルブロック
コポリマー、動的に硫化した熱可塑性エラストマー、官
能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性
ポリウレタンまたはメタローセンポリマーであり、第2
の熱可塑性プラスチックは、熱可塑性ポリウレタン、熱
可塑性ポリエーテルエステルまたはポリエーテルアミ
ド、熱可塑性イオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、
別の動的に硫化したエラストマー、別の官能化したスチ
レン−ブタジエンエラストマー、別のメタローセンポリ
マーまたはそれらのブレンド等の材料である。
【0050】適当な熱可塑性ポリエーテルアミドは、ペ
ンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelp
hia,PA)のエルフ−アトケム(Elf−Atoc
hem)社から市販されている「PEBAX」253
3、「PEBAX」1205及び「PEBAX」403
3を含む。適当な熱可塑性イオノマー樹脂は、任意の数
のオレフィンベースのイオノマーを含み、該イオノマー
は、「SURLYN」及び「IOTEK」を含み、それ
らは、それぞれデュポン社及びエクソン(Exxon)
から市販されている。適当な熱可塑性ポリエステルは、
ポリブチレンテレフタレートを含む。同様に、動的に硫
化された熱可塑性エラストマー、官能化されたスチレン
−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタンまた
は上記に同定したメタローセンポリマー等が斯かるブレ
ンドにおける第2の熱可塑性プラスチックとしても有益
である。更に、上記に記載した第2の熱可塑性プラスチ
ックの材料は、発泡ポリマー材料の形態をとることが可
能である。
【0051】充填剤は、ゴルフボールセンターでの使用
に加えて、マントル層配合物または双方のボール部分に
添加してコアの密度を高めて、均一なゴルフボール基準
に適合させるようにする。充填材は、また、例えば、ス
イング速度の低いプレーヤーは低重量コアを好むといっ
たプレーヤーに使用されるスペシャルティボールのコア
の重量の修正するのに使用することが可能である。充填
剤は、典型的には、処理助剤またはコンパウンドを含ん
で流動学的及び混合特性、比重、弾性率、せん断強度、
補強等に影響を与える。充填剤は、一般には、無機であ
り、適当な充填剤は、多数の金属及び酸化金属を含み、
酸化亜鉛及び酸化錫、及び硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、クレイ、タングステン、タングステ
ンカーバイド、シリカ等がそうである。使用されるとき
には、充填剤は、配合物の約0.5乃至50重量パーセ
ントの量で存在する。
【0052】図2及び図3を参照すると、浸漬装置17
は、浸漬タンク18を含み、該浸漬タンクは、レベル1
8aまで満たされると共に、電気ミキサー18mにより
攪拌される。装置17は、また、ボールコアキャリア2
0を備えた楕円形の搬送ラック19を含む。浸漬タンク
18は、レベル18aまでラテックス浴18bで満たさ
れ、且つ、ラテックスが、かなりの長さの時間タンク1
8内にある場合には、該タンク18内の浴18bの初期
混合は、浴18bが均一となるまで実施される。斯かる
混合の後、ゴルフボールコア21が搭載ステーション2
2において各々がステム20a及び保持リング20bを
備えた保持キャリア20内に装填される。装填されたキ
ャリア20は、搬送ラック19により搬送されて、セン
ター21が約1乃至60秒間ラテックス浴18bに浸漬
される。ラック19は、搬送回路の降下部23、浸漬部
24及び上昇部25を移動してラテックス浸漬コア処理
を完了する。中実コアでは、ラテックスがコア上に約
0.00127cm乃至約0.0254cm(約0.0
005インチ乃至0.01インチ)厚の封入被膜を形成
する。
【0053】例えば、ボールセンター21が浸漬タンク
18を出た後で、硬化室26内へと通過して行き、該硬
化室内では、熱、紫外線またはその他の硬化を促進する
手段が設けられる。あるラテックス浴材料は、硬化室2
6を必要としない周囲条件下で十分に硬化する。
【0054】使用するラテックス材料の性質により、ゴ
ルフボール浸漬処理部は、一定の時間貯蔵されて更に硬
化を行うことができ、または、ラテックス材料がこの時
点で十分に硬化していれば、ラテックス浸漬封入ボール
部は直接成型領域へ搬送して外側カバー層またはその他
のカバー材料を成型する。
【0055】あるラテックス材料は浸漬タンク18内で
煙霧またはヒュームを発生するので、浸漬タンク18の
上方に真空フード27を有するのが好適である。真空フ
ード27には、好適には、クリーンな空気を浸漬タンク
18の周囲に発生させて望ましくないガスが逃げるのを
防止する手段が設けられる(図示なし)。硬化室26に
も適当なガス除去手段を設けることができる。
【0056】熱硬化性ラテックス材料は、本発明の1つ
以上の中間層において有益であり、斯かる熱硬化性ラテ
ックス材料は、任意の材料であって、好適にはマントル
が直接熱硬化性ラテックス材料に隣接して成型される状
況下でマントル材料が成型される温度に耐えられるよう
な材料である。これらのラテックスまたはその他の柔ら
かな材料をコア層、中間層、または、カバー層に使用す
ることが可能であるが、好適には、それらは、中間層に
含まれるか、または、少なくとも1つの中間層を形成す
るのに使用される。典型的な熱硬化性ラテックス材料
は、コアを被覆するのに使用することができ、低アンモ
ニアの天然ラテックス及び/または事前に硫化した天然
ラテックスを含む。天然ラテックスは、高引張り強さ、
優れた弾性、粘着性、低弾性率及び強く、凝集性のある
湿式及び乾式薄膜を形成する能力を組み合わせて持って
いることで知られる。これらの特性により天然ラテック
スは、浸漬した品物を製造するのに理想的なものとな
り、前記特性の全てを所有した他のポリマー置換物は未
だ見つかってはいない。
【0057】オハイオ州アクロン(Akron,OH)
のファイアストーン(Firestone)社から市販
されている「HARTEX」101または「HARTE
X」103、または事前に硫化した天然ラテックスであ
る「HEVEATEX」H1704等の好適なラテック
ス材料は、任意の中実含有量に水で希釈することができ
る一部事前に硫化された天然ラテックスである。非ラテ
ックス封入材料を使用することも可能である。斯かる材
料は、水性及び非水性接着剤及びエラストマー接着剤を
含むと共に、下記の例がその代表であるが、非包括的例
でもある。「CHEMLOK」252H等のエラストマ
ー接着剤は、Lord Corporationにより
販売される。「AQUATHANE」等のウレタン分散
液は、Reichhold Chemicals,In
c.により販売される。「CHEMLOK」EP696
2−62等の水性接着剤は、Lord Corpora
tionにより販売される。「SILAPRENE」D
C−11687等の非水性接着剤は、Uniroyal
Technology Corporationによ
り販売され、カルボキシレーテッド「NBR」ラテック
ス及び「THIXON」等の合成ラテックスは、それぞ
れReichhold Chemicals,In
c.、Morton International及び
Guardsman Chemicals,Inc.に
より販売される。「VPI」等のアルキド樹脂は、Ba
ll Chemical Companyから市販され
る。
【0058】柔らかな中間層に適したその他の材料は、
水性アクリル及びラテックスコポリマーを含み、「RH
OPLEX」2438エマルジョン、「RHOPLE
X」E−32NPエマルジョン及び多数の市販製品がそ
うであり、それらの多くは本発明で開発された柔らかな
中間層としての使用を薦める特性を有する。
【0059】前記柔らかい中間層は、また、添加剤、増
粘剤またはそれらの組合せを含んで該層の比重を調整し
て、必要または所望とする如くゴルフボール特性を様々
に変化させる。「RENACIT」7は、ペンシルベニ
アはフィラデルフィアのマイルズ社(Miles,In
c.)により製造されるしゃく解剤であり、カオリン、
クウォーツ及び鉱物油を含んだペンタクロロシオフェノ
ール混合物である。「RENACIT」7等の材料を使
用してマントル層の内側表面の特性を変更することが可
能である。特に、内側表面を軟化させるのに使用するこ
とが出来る。充填剤を中間層に添加することが可能であ
る。充填剤は、典型的には、処理助剤またはコンパウン
ドを含んで、流動学的及び混合特性、比重、弾性率、せ
ん断強度、補強等に影響を及ぼす。適当な充填剤は、コ
アまたはセンターに使用するように本明細書にて記載さ
れたのと同一の充填剤を含む。好適には、中間層に使用
される時には、充填剤は、配合物中に約0.5乃至50
重量パーセントの量で存在することが可能である。1好
適な実施例では、充填剤は、0.5乃至20重量パーセ
ントの量で存在する。1実施例では、充填剤は、酸化亜
鉛を含む。
【0060】薄膜の厚さは、柔らかなエラストマー中間
層の形成を考慮するに当っては、重要なパラメータであ
る。天然または合成ラテックス材料の薄膜厚は、ボール
センターがラテックス浴中に存在する時間またはラテッ
クスの中実度パーセント等のパラメータを調整して制御
する。最も一般的には、薄膜厚の制御は、総中実粒子の
重量パーセントを調整して達成される。例えば、オハイ
オ州アクロンのファイアストーン社が販売する「HAR
TEX」101または「HARTEX」103等の低ア
ンモニア天然ラテックスコンパウンドは、中実粒子の含
有量が30%で30秒の滞留時間でもって0.0177
8cm(0.007インチ)の膜厚を生成する。
【0061】中間層は、また、反応性粘度弾性配合物を
含む、または、斯かる配合物から全体的に形成すること
ができる。これらの配合物は、中実、半中実、ゲルまた
はゲル状材料を含み、斯かる材料は、レオペクシー、ダ
イラタントまたはチキソトロープ粘度を有しており、せ
ん断力、張力、圧縮応力またはそれらの組合せに応答し
て粘度が上昇する。実際、斯かる材料は、ゴルフボール
の一部の周り、または、好適には、ゴルフボールの一部
を完全に囲繞するように配置された被膜または薄膜とし
て形成することができ、または、前記材料は、圧縮、射
出または反応射出成型、注型等の従来のゴルフボール形
成方法により形成することができ、何れの方法を使用す
るかは材料により決定される。好適には、前記反応性粘
度弾性配合物は、少なくとも1つの連続した材料層を形
成する。本実施例では、前記中間層は、コアの内側層と
外側カバー層との間でボールの任意のポイントに設置す
ることができる。1つの好適な実施例では、反応性粘度
弾性材料を含んだ中間層は、マントルと外側カバー層と
の間に配置され、別の実施例では、コアに直接隣接して
配置される。
【0062】理論に拘束されるされることなく、前記材
料は、クラブヘッド速度が低い場合には、低せん断応力
に対しては抵抗が低くなり、クラブヘッド速度が高い場
合には、高せん断応力に対して抵抗が高くなる。即座の
反応は、ダイラタントであり、一方、時間により決定さ
れる遅れた反応はレオペクシーによるものと考えられ
る。好適には、反応は、ダイラタントであり、または、
せん断応力がかかると同時に反応する。反応性粘度弾性
材料は可逆的である。其の結果、高有効弾性率及び比較
的硬い圧縮を有したゴルフボールは、圧縮が柔らかく、
より低い有効弾性率から歪みが大きくなり、且つ、速度
が低いクラブヘッドで打った時により柔らかなフィール
が得られて効果的である。本発明による斯かるゴルフボ
ールは、ボールの特性が、ゴルフクラブが本発明による
ボールと打つときに、ゴルフクラブのスイング速度に応
じて変化することから、初心者および上級者双方に所望
となる特性を有していて効果的である。
【0063】適当な反応性粘度弾性配合物は、ポリシロ
キサン配合物を含み、Dow Corning社より市
販されると共に、米国特許第2,541,851号に記
載されたダイラタントシリコン配合物3179等がそれ
であり、前記米国特許の開示は、引用として本明細書に
組み入れる。斯かる材料は、高弾性、高CORを有す
る。好適なポリシロキサンコンパウンドの可塑度は、A
STM D−926で測定した場合、典型的には、約2
0ミル乃至150ミルであり、好適には、約60ミル乃
至120ミルであり、より好適には、65ミル乃至10
0ミルである。好適なポリシロキサンコンパウンドの比
重は、1.1乃至1.18g/cmであるのが好適で
ある。1実施例では、シリコンの引張り強さは、約10
psi乃至250psiであり、一方別の実施例では、
引張り強さが、約800psi乃至100,000ps
iである。1つの好適な実施例では、ポリシロキサン配
合物が、ポリジメチリシロキサン、ジメチルシクロシロ
キサン、ヒドロキシを末端基とするポリジメチルシロキ
サンポリマーを含む。これらのポリシロキサン配合物
は、また、1つ以上の添加物を含むことができ、それら
は、TiO、シリカ、クウォーツ、硼酸、グリセリン
等である。
【0064】追加の適当な反応性粘度弾性配合物は、本
質的には、未硬化のポリブタジエンまたは僅かに硬化し
たポリブタジエンを含み、該ポリブタジエンは、低レベ
ルの過酸化物、酸化亜鉛及び約10部未満のジアクリレ
ート亜鉛または別のα、β−不飽和カルボン酸またはそ
れらの誘導体を有する。「低レベル」の過酸化物は、典
型的には、約5パーセント未満を指し、好適には、約1
パーセント未満を指し、より好適には約0.1パーセン
ト未満を指し、最も好適には、約0.05パーセント未
満を指す。未硬化ポリブタジエンは、オプションで、約
50重量パーセントのトランス−ポリイソプレン(合
成)、バラタ(天然トランス−ポリイソプレン)、ポリ
オクテナマーまたは、本明細書に記載したその他の剛性
化ポリマー、またはそれらの組合せとブレンドして、成
型またはその他の所望の処理または最終製品特性を容易
にする。1実施例では、剛性化ポリマーは、10乃至4
0重量パーセントの量で存在し、一方、別の実施例で
は、該ポリマーは、約20乃至30重量パーセントの量
で存在する。
【0065】本発明により使用されるその他の適当な反
応性粘度弾性配合物は、下記を含む。即ち、(a)米国
特許第4,829,093号に記載のオイルを含有した
樹脂、並びに、1つ以上のオイルを含有したコポリマー
と1つ以上の熱可塑性樹脂との組合せ、(b)米国特許
第5,498,645号、第5,171,766号、第
5,506,280号、第5,364,892号、第
5,972,092号に記載されたモデリングドウ配合
物であって、中空微細球体を備えていても、備えていな
くとも良い、(c)米国特許第4,371,636号、
4,654,396号及び5,037,880号に記載
されてある如く狭い粒子分散を有したコポリマー分散液
であって、不飽和カルボン酸(ビニルアセテート、メタ
クリル酸等)、モノオレフィン不飽和モノマー(スチレ
ン等のビニルエステル、アクリル酸とアルカノールとの
エステル等)及び添加物(乳化剤、分散剤等)を含む分
散液、(d)米国特許第5,883,382号に記載し
た如き、複数の粒子、1つ以上の非揮発性緩和剤及びゲ
ル化剤を含んだダイラタント配合物、(e)米国特許第
5,679,735号に記載した如き保護コロイドによ
り安定化された合成樹脂分散液、(f)米国特許第5,
689,616号に記載された如き典型的には高MWの
熱可塑性コアを含んだ、剛性が管理されたオルガノゾル
ゲル、(g)米国開示第H363号に開示された如きス
ルホン化ポリスチレンイオノマー、または、スルホン化
EPDMまたはブチルゴムイオノマーの溶液、(h)ナ
トリウムテトラボレート架橋ポリビニルアセテート配合
物、(i)米国特許第5,021,170号に開示した
如き、オイルベースのウェルボア流体に基づいたゲラン
ト、(j)米国特許第4,536,310号に記載した
如き、炭化水素をベースにしたゲル、スルホネートイオ
ノマーまたはそれらのブレンド、(k)感光熱合体可能
なアクリルプラスチゾルまたはオルガノゾル等の米国特
許第4,465,572号に記載した如きアクリルプラ
スチゾルまたはオルガノゾル、(l)米国特許第5,8
27,459号に開示した如き、本明細書に開示した反
応性粘度弾性配合物に合致した反応性ゲル等を含み、ポ
リビニルアルコール、イオン化架橋ポリアクリルアミド
ゲル、微孔性速反応ゲル、熱可塑性エラストマーゲル、
またはそれらのブレンドを含む。上記特許の各々の開示
は引用として本明細書に組み入れる。更に、斯かる材料
を知る当業者であれば、本発明により作製したゴルフボ
ール内に前記材料を容易に含むことができる。任意の適
当な反応性粘度弾性配合物を互いに組み合わせること、
または、従来の材料と組み合わせることも想定できるこ
とである。
【0066】非反応性粘度弾性材料を配合物中に含む場
合には、斯かる材料は、該配合物に対して約50重量パ
ーセント未満の量で存在するのが典型的である。様々な
実施例では、斯かる非反応性粘度弾性材料は、約20重
量パーセント未満、約10重量パーセント未満、約5重
量パーセント未満、約1重量パーセント未満、及び約
0.1重量パーセント未満の量で存在する。
【0067】本明細書に記載した反応性粘度弾性材料の
あるものは、処理に難しい、即ち、非常に粘度の高い液
体またはゲル、または、粘度のある固体であるが、配合
物を処理により適するようにする材料の薄膜中に収容す
ることが可能である。例えば、前記材料を外側カバー材
料のハーフシェルの内側表面に注型して、その後で圧縮
成型をすることができる。
【0068】反応性粘度弾性配合物は何れも、従来の添
加物が、材料の反応特性を実質的に低減するものでなけ
れば、様々な従来の添加物で改質することができる。例
えば、密度変更重点材、ファイバー、フレーク、粒子、
熱可塑性またはガラス微小中空球、及び、ゴルフボール
のその他の層に関して本明細書に記載したその他の適当
な充填剤の何れかを含めることが可能である。米国特許
第6,127,457号、第5,895,805号、第
5,607,993号、及び第5,202,362号に
記載した様々な充填剤を、個々にまたは任意に組み合わ
せて含むことが出来ると共に、前記特許の開示は即座の
引用として本明細書に組み込む。
【0069】1実施例では、図1は、内側コア14、外
側コア15、反応性粘度弾性材料から形成した中間層1
6及びカバー11を有したゴルフボールを図示する。本
発明は、多層のカバーを包含するが、本実施例のカバー
11は、単層を有する。また、内側及び外側コア層1
4、15は単一の一体のコア(図示なし)として製造す
ることが可能である。
【0070】別の実施例では、図1は、一体のコア1
4、反応性粘度弾性材料から形成した中間層15、内側
カバー層16及び外側カバー層11から形成されるゴル
フボール10を図示する。更に別の実施例では、図1
は、コア14、内側カバー層15、反応性粘度弾性材料
から形成した中間層16及び外側カバー層11から形成
したゴルフボール10を図示する。図1の上記の実施例
の各々において、厚さは、必ずしも適正な縮尺に図示さ
れていない点に留意する必要がある。また、本発明の各
実施例に関しては、コアは、1つ以上のの層を含み且つ
中実、糸巻き、流体充填または当業者が実施可能な任意
のその他の構造とすることができる。更に別の実施例
(図示なし)では、本発明のゴルフボールは、コア、反
応性粘度弾性材料から形成した第1の中間層、内側カバ
ー層、反応性粘度弾性材料から形成した第2の中間層、
及びカバーを含み、各々が前の層と同心状に配置され
る。
【0071】第1の好適な実施例は、薄く、剛性のある
外側カバー材料を含み、該材料は、イオノマー、高酸イ
オノマー、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレタンイ
オノマー等から形成され、ショアD硬度は約60を超
え、厚さは約0.00254cm乃至0.0762cm
(約0.001インチ乃至0.03インチ)であり、前
記反応性粘度弾性配合物が、前記外側カバー層に直接隣
接すると共に該カバー層の内側にあり、且つ、前記コア
に直接隣接して配置された中間層を備える。本実施例の
中間層の厚さは、約0.0762cm乃至0.254c
m(0.03インチ乃至0.1インチ)とすることがで
きる。また、中間層のショアD硬度は、約50未満であ
るのが典型的であり、好適には硬度は、約90ショアA
未満であり、より好適には、約70ショアA未満であ
る。
【0072】第2の好適な実施例も同様であるが、更
に、同一材料から成る内側カバー層、または、同一材料
をコア及び中間層の間に含む。1実施例では、外側カバ
ー層は、ポリウレタン、好適には、注型したポリウレタ
ン材料を含み、内側カバー層は、少なくとも1つのイオ
ノマーを含む。第3の好適な実施例は、第1のものと同
様ではあるが、中間層が、内側及び外側カバー層の双方
から内側に配置される。この第3の好適な実施例の様々
な実施例において、内側及び外側カバー層の硬度は、一
方の層が他方の層より固くなるように調整することが出
来る。
【0073】図4を参照すると、最も好適な成型工程で
は、上部または頂部モールドフレーム31、下部または
底部モールドフレーム32及びセンターモールドフレー
ム33を備えたモールドアセンブリ30を使用する。頂
部及び底部モールドフレーム31及び32は、複数の嵌
め合いキャビティ34及び35を含み、該キャビティ
は、上記に記載した如くゴルフボールコアのサイズの球
体を形成する。センターモールドフレーム33は、複数
の突起36を該センターモールドフレームの両側に含
み、斯かる突起は、前記頂部及び底部モールドフレーム
のキャビティ34及び35に対応する。前記突起36
は、半球形であり、上記に記載した如く、ボールセンタ
ーの2分の1と同サイズである。
【0074】最初に、ステップ1に図示した如く、ポリ
ブタジエンプレップ37等のマントル材料が、頂部及び
底部モールドフレームのキャビティ34及び35内に設
置される。次いで、ステップ2Aを参照すると、センタ
ーモールドフレーム33が、底部モールドフレーム32
と整列するように移動されて、突起36がキャビティ3
5と整列または同軸に配置される。しかしながら、セン
ターモールドフレーム33は、底部モールドフレーム3
2上方のポリブタジエンプレップが十分に圧縮されて所
定位置に保持される高さに位置決めされる。次いで、ス
テップ2B及び2Cを参照すると、センターモールドフ
レーム33及び底部モールドフレーム32を頂部モール
ドフレーム31と整列するように移動させて、前記突起
36及びキャビティ34及び35がすべて整列するよう
になる。再び、センタモールドフレーム33を頂部モー
ルドフレーム31から離間させて、頂部モールドフレー
ムキャビティ34内のプレップが若干だけ圧縮されるよ
うにする。
【0075】一旦モールドアセンブリ30が所定位置に
配置されると、モールドアセンブリ30が、プレス内に
設置され、ステップ3に図示する如く、加熱圧縮され
る。好適には、モールドアセンブリ30を第1の温度に
加熱して、ポリブタジエンプレップを一段と可撓性を有
するようにするが、硬化開始点以上の温度までにはしな
い。好適には、前記温度は、約65.6℃(約150°
F)より高いが、硬化開始点には達していない。最も好
適な温度は、約87.8℃乃至約104.4℃(約19
0°F乃至220°F)である。モールドアセンブリ3
0は、ステップ4に図示した如く、ポリブタジエンプレ
ップから半球体を形成するのに十分な圧力に圧縮され
る。好適には、モールドアセンブリは、約700psi
乃至1400psiの圧力まで圧縮され、より好適に
は、約1000psiの圧力まで圧縮される。次いで、
モールドは、約15.6℃乃至約37.8℃(約60°
F乃至100°F)まで冷却され、好適には、約26.
7℃(約80°F)まで冷却される。
【0076】マントル材料、例えば、ポリブタジエンプ
レップを半球形に形成した後で、モールドアセンブリを
プレスから取り出して、頂部モールドフレーム31、底
部モールドフレーム32及びセンターモールドフレーム
33の整列を、ステップ4に図示する如く、解く。次い
で、ステップ5を参照すると、中間層15(図1を参
照)を備えたボールセンター13を底部モールドフレー
ム32内に配置した半球体内に設置する。頂部モールド
フレーム31を移動して底部モールドフレームと整列さ
せて、マントル半球体がボールセンター13の周りに球
体を形成するようにする。次いで、頂部及び底部モール
ドフレーム31及び32をプレス内に戻して、再度加熱
圧縮する。この時、頂部及び底部モールドフレームを硬
化開始より高い温度まで加熱してポリブタジエンがマン
トルプレップを形成する。好適には、モールドフレーム
は、約143.3℃(約290°F)を超える温度まで
加熱されると共に、約2000psiを超える圧力まで
圧縮される。
【0077】図1を参照すると、カバー11は、ボール
10とクラブとの間のインタフェースを画成する。カバ
ーにとって望ましい特性は、色々あるが、その中でも、
良好な成形性、高耐損傷性、高せん断強さ、高レジリエ
ンス及び良好な型離れが、特性として挙げられる。
【0078】カバー11は、エチレン及び不飽和モノカ
ルボン酸から成るイオンコポリマー等のポリマー材料か
ら構成することができ、デラウエア州、ウィルミントン
(Wilmington)のE.I.デュポン・ドゥ・
ネモーズ&カンパニー(E.I.DuPont de
Nemours & Company)から「SURL
YN」の商標名、または、エクソン(Exxon)社か
ら「IOTEK」または「ESCOR」の商標名で市販
されている。これらは、エチレン及びメタクリル酸また
はアクリル酸のコポリマーまたはターポリマーであり、
前記メタクリル酸またはアクリル酸は、亜鉛、ナトリウ
ム、リチウム、マグネシウム、ポタシウム、カルシウ
ム、マンガン、ニッケル等で部分的に中和される。
【0079】好適なボールによれば、カバー11は、十
分な強度、良好な性能特性及び耐久性を全体として提供
できる厚さを有する。好適には、カバー11の厚さは、
約0.0762cm乃至0.3048cm(約0.03
インチ乃至0.12インチ)である。より好適には、カ
バー11の厚さは、約0.1016cm乃至0.228
6cm(約0.04インチ乃至0.09インチ)であ
り、最も好適には、約0.127cm乃至0.2159
cm(約0.05インチ乃至0.085インチ)であ
る。
【0080】1つの好適な実施例では、カバー11は、
亜鉛、リチウム及び/またはナトリウムイオンコポリマ
ーまたはターポリマーの混合物またはブレンドから形成
することができる。
【0081】カバー11に使用する「SURLYN」樹
脂は、イオンコポリマーまたはターポリマーであり、斯
かるポリマーにあっては、ナトリウム、リチウムまたは
亜鉛塩は、2乃至8個の炭素原子を有したオレフィンと
3乃至8個の炭素原子を有した不飽和モノカルボン酸と
の反応生成物である。カルボン酸基のコポリマーは、全
体または部分的に中和することが可能であり、メタクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸またはイタコ
ン酸を含むことが可能である。
【0082】本発明のカバーは、ホモポリマー及びコポ
リマー材料から成ることが可能であり、斯かる、ホモポ
リマー及びコポリマーは、下記の通りである。 (1) 酢酸ビニル、アクリル酸エステルまたは塩化ビ
ニリデンで塩化ビニルを重合するかまたは共重合して形
成される如きビニル樹脂。 (2) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン
及びエチレンメタクリレート、エチレンエタクリレー
ト、エチレン酢酸ビニル、エチレンメタクリル酸または
エチレンアクリル酸またはプロピレンアクリル酸等のコ
ポリマー等のポリオレフィン及びシングルサイト触媒を
使用して生成されるコポリマー及びホモポリマー。 (3) ポリオール及びジイソシアネートまたはポリイ
ソシアネートから調整される如き、または、米国特許第
5,334,673号に開示された如きポリウレタン。 (4) 米国特許第5,484,870号に開示された
如きポリ尿素。 (5) ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)及びジアミ
ン及び二塩基酸から調整されるその他のもの及びポリ
(カプロラクタム)等のアミノ酸から調整されるもの等
のポリアミド、及びポリアミドとサーリン(Surly
n)、ポリエチレン、エチレンコポリマー、エチル−プ
ロピレン−非−共役ジエンターポリマー等とのブレン
ド。 (6) アクリル樹脂及びアクリル樹脂とポリ塩化ビニ
ル、エラストマー等とのブレンド。 (7) ウレタン等の熱可塑性プラスチック、ポリオレ
フィンとエチレン−プロピレン−非−共役ジエンターポ
リマー、スチレン及びブタジエンのブロックコポリマ
ー、イソプレンまたはエチレン−ブタジエンゴム、また
は、ペンシルベニア(Pennsylvania)州、
フィラデルフィア(Philadelphia)のEl
f−Atochem社が販売する「PEBAX」等のコ
ポリ(エーテル−アミド)。 (8) 酸化ポリフェニレン樹脂、または、酸化ポリフ
ェニレンとマサチューセッツ州ピッツフィールドのゼネ
ラル・エレクトリック社(General Elect
ric Company,Pittsfield,M
A)により「NORYL」の商標名で市販されている如
き高衝撃ポリスチレンとのブレンド。 (9) ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、改質ポリエチレンテレフタレート/グリ
コール及びデラウエア州ウィルミントンのE.I.デュ
ポン・ドゥ・ネモーズ社により「HYTREL」の商標
名で及びマサチューセッツ州ピッツフィールドのゼネラ
ル・エレクトリック社により「LOMOD」の商標名で
販売されているエラストマー等の熱可塑性ポリエステ
ル。 (10) ポリカーボネートとアクリルニトリルブタジ
エンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、スチレンマレイン酸硬石膏、ポリ
エチレン、エラストマー等とのブレンド及び合金、及
び、塩化ビニルとアクリルニトリルブタジエンスチレン
またはエチレン酢酸ビニルまたはその他のエラストマー
とのブレンド及び合金を含んだブレンド及び合金。熱可
塑性ゴムとポリエチレン、プロピレン、ポリアセター
ル、ナイロン、ポリエステル、セルロースエステル等と
のブレンド。
【0083】好適には、カバー11は、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1またはヘキサン−1ベースのホモポ
リマー及びコポリマー等のアクリル酸及びメタクリル酸
及び全体的にまたは部分的に中和されたイオノマー樹脂
及びそれらのブレンド等の官能モノマーを含んだポリマ
ー、メチルアクリレート、メチルメタクリレートホモポ
リマー及びコポリマー、ポリマーを含んだイミド化(i
midized)したアミノ基、ポリカーボネート、強
化ポリアミド、酸化ポリフェニレン、高衝撃ポリスチレ
ン、ポリエーテルケトン、ポルスルホン、ポリ(フェニ
レンスルフィド)、アクリロニトリル−ブタジエン、ア
クリル−スチレン−アクリロニトリル、ポリ(エチレン
テレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、
ポリ(エチレンビニルアルコール)、ポリ(テトラフル
オロエチレン)及び官能コモノマーを含んだそれらのコ
ポリマー、及びそれらのブレンドから成る。更に、カバ
ー11は、好適には、ポリエーテルまたはポリエステル
熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、酸含有エチ
レンコポリマーイオノマー等のE/X/Yターポリマー
を含んだイオノマーまたはそれらの組合せから成り、前
記E/X/Yターポリマー中、Xは、0乃至50重量パ
ーセントの量で存在するアクリレートまたはメタクリレ
ートベースの軟化コモノマー、及び、Yは、約5乃至3
5重量パーセントの量で存在するアクリル酸またはメタ
クリル酸である。より好適には、最大飛距離を目的とし
て設計された低スピン速度の実施例では、15乃至35
重量パーセントのアクリル酸またはメタクリル酸が存在
して、斯かるイオノマーを高弾性率のイオノマーにす
る。高スピンの実施例では、カバーは、約10乃至15
重量パーセントの酸が存在するイオノマー及び軟化コモ
ノマーを含む。
【0084】本発明の好適な実施例を添付図面に図示す
ると共に、前記詳細な説明で説明してきたが、本発明は
開示した前記実施例に限定されるものではなく、本発明
の趣旨を逸脱しなければ、部品及び要素を様々に再配置
及び修正することが出来る。
【0085】
【発明の効果】本発明では、ゴルフボールコア配合物中
の酸化亜鉛をある程度酸化カルシウムに代えることがで
きる。斯かる混合物から生成されるコア及びボールは、
典型的に高性能特性を示す。標準ボールの初速度は、維
持されるが、ボールの圧縮は、標準の圧縮尺度で少なく
とも約2圧縮ポイントだけ低減される。他方、ある程度
の酸化カルシウムの使用と高パーセントのジアクリレー
ト亜鉛との組み合わせを使用して、同一の圧縮を維持す
ることができるが、初速度は著しく高められる。
【0086】本発明による斯かるゴルフボールは、ボー
ルの特性が、ゴルフクラブが本発明によるボールと打つ
ときに、ゴルフクラブのスイング速度に応じて変化する
ことから、初心者および上級者双方に所望となる特性を
有していて効果的である。
【図面の簡単な説明】
本発明の更なる特徴及び効果は、添付図面と関連して記
載した下記の詳細な説明から確実にされる。
【図1】本発明のボールの断面図である。
【図2】本発明の装置の立面図である。
【図3】コア処理装置の平面図である。
【図4】本発明による内側球体を形成する方法のフロー
チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケビン エム ハリス アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02740 ニューベッドフォード ライアン ストリート65 (72)発明者 マイケル ジェイ サリバン アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02806 バリントン ラムソン ロード32

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センターと、 該センターの周りに形成され、且つ、厚さが、約0.0
    254cm(約0.01インチ)未満で曲げ弾性率が約
    100,000psi未満の中間層と、 弾性ポリマー成分から成る少なくとも1つの層から成
    り、前記中間層に隣接して同心に配置されたマントル
    と、 該マントルの周りに同心に配置された少なくとも1つの
    カバー層とから成るコアを備え、 前記中間層が、低アンモニア天然ラテックス及び/また
    は事前に加硫した天然ラテックス、エラストマー接着
    剤、ウレタン分散液、水性及び非水性接着剤、合成ラテ
    ックス、アルキド樹脂、アクリル及びラテックスコポリ
    マー、ポリウレタン被膜またはそれらの混合物から成る
    ことを特徴とする多層ゴルフボール。
  2. 【請求項2】請求項1のボールであって、前記中間層の
    厚さが、約0.00127cm乃至0.0254cm
    (約0.0005インチ乃至0.01インチ)であるボ
    ール。
  3. 【請求項3】請求項2のボールであって、前記中間層の
    厚さが、約0.002032cm乃至0.0254cm
    (0.0008インチ乃至0.01インチ)であるボー
    ル。
  4. 【請求項4】請求項1のボールであって、前記中間層の
    硬度が、ショアA硬度で約90未満であるボール。
  5. 【請求項5】請求項4のボールであって、前記中間層の
    硬度が、ショアA硬度で約70未満であるボール。
  6. 【請求項6】請求項1のボールであって、前記中間層の
    曲げ弾性率が、約3,000psi未満であるボール。
  7. 【請求項7】請求項1のボールであって、前記センター
    の外径が、約1.27cm乃至3.429cm(約0.
    5インチ乃至1.35インチ)であるボール。
  8. 【請求項8】請求項7のボールであって、前記センター
    の外径が、約1.905cm乃至3.175cm(約
    0.75インチ乃至1.25インチ)であるボール。
  9. 【請求項9】請求項1のボールであって、前記センタ
    ー、前記柔らかな弾性中間層及び前記マントルを組み合
    わせた外径が、約3.683cmないし4.064cm
    (約1.45インチ乃至1.6インチ)であるボール。
  10. 【請求項10】前記センター、前記柔らかな弾性中間層
    及び前記マントルを組み合わせた外径が、約3.81c
    m乃至4.0132cm(約1.5インチ乃至1.58
    インチ)であるボール。
  11. 【請求項11】請求項1のボールであって、前記センタ
    ーが、中実であるか、または、液体、ゲル、発泡体また
    はガスで充填されるボール。
  12. 【請求項12】請求項1のボールであって、前記マント
    ル層が、補強ポリマー成分から成るボール。
  13. 【請求項13】請求項1のボールであって、前記マント
    ル層の前記弾性ポリマー成分が、ポリブタジエン、天然
    ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンまたはス
    チレン−プロピレン−ジエンゴムから成るボール。
  14. 【請求項14】請求項1のボールであって、前記センタ
    ーが、中実センターであり、該中実センターが、弾性ポ
    リマー成分から成るボール。
  15. 【請求項15】請求項14のボールであって、前記中実
    センターが、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレ
    ン、スチレン−ブタジエンまたはスチレン−プロピレン
    −ジエンゴムから成るボール。
  16. 【請求項16】請求項13のボールであって、前記弾性
    ポリマー成分が、分子量平均が約50,000乃至約
    1,000,000である1,4−シス−ポリブタジエ
    ンから成るボール。
  17. 【請求項17】請求項13のボールであって、前記弾性
    ポリマー成分の量が、ポリマー成分の総重量の約60乃
    至約99重量パーセントであるボール。
  18. 【請求項18】請求項13のボールであって、更に、充
    填剤、遊離基開始剤または架橋剤の少なくとも1つから
    成るボール。
  19. 【請求項19】請求項13のボールであって、前記マン
    トル層の曲げ弾性率が、約3.5MPaを超えるボー
    ル。
  20. 【請求項20】請求項1のボールであって、前記柔らか
    な中間層が、天然または合成ラテックス材料から成るボ
    ール。
  21. 【請求項21】請求項1のボールであって、前記中間層
    が、添加剤、充填剤、増粘剤、または、それらの組合せ
    から成るボール。
  22. 【請求項22】請求項1のボールであって、前記充填剤
    が、酸化亜鉛であり、且つ、約0.5乃至20重量パー
    セントの量で存在するボール。
  23. 【請求項23】第1の硬度を有した中実センターと、 前記第1の硬度より小さい第2の硬度を有した、前記中
    実センター上に形成された中間層と、 前記第1の硬度より大きい第3の硬度を有した、前記中
    間層上に形成される外側層と、 カバーとを備えたことを特徴とするゴルフボール。
  24. 【請求項24】請求項23のボールであって、前記第1
    の硬度が、約20乃至40ショアDであるボール。
  25. 【請求項25】請求項23のボールであって、前記第2
    の硬度が、約20ショアD未満であるボール。
  26. 【請求項26】請求項23のボールであって、前記第3
    の硬度が、約50ショアDより大きいボール。
  27. 【請求項27】少なくとも1つの層を有したコアと、 該コアの周りに同心状に配置されると共に、少なくとも
    1つの層を有したカバーと、 前記コア及び前記少なくとも1つのカバー層との間に配
    置された反応粘度弾性配合物から形成された中間層とか
    ら成ることを特徴とする多層ゴルフボール。
  28. 【請求項28】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の厚さが、約0.0254cm(約0.01イ
    ンチ)未満であるゴルフボール。
  29. 【請求項29】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の厚さが、約0.00127cm乃至0.02
    54cm(約0.0005インチ乃至0.01インチ)
    であるゴルフボール。
  30. 【請求項30】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の厚さが、約0.002032cm乃至お0.
    00508cm(0.0008インチ乃至0.002イ
    ンチ)であるゴルフボール。
  31. 【請求項31】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の厚さが、0.0254cm乃至0.254c
    m(0.01インチ乃至0.1インチ)であるゴルフボ
    ール。
  32. 【請求項32】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の厚さが、約0.0254cm乃至0.076
    2cm(約0.01インチ乃至0.03インチ)である
    ボール。
  33. 【請求項33】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層が、2つのカバー層の間に配置されるゴルフボ
    ール。
  34. 【請求項34】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層が、前記コア及び第2の中間層の間に配置され
    るゴルフボール。
  35. 【請求項35】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の可塑度が、約20ミル乃至150ミルである
    ゴルフボール。
  36. 【請求項36】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層の可塑度が、約60ミル乃至120ミルである
    ボルフボール。
  37. 【請求項37】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層が、中実、半中実、ゲル、またはゲル状材料か
    ら成るゴルフボール。
  38. 【請求項38】請求項37のゴルフボールであって、前
    記材料が、ポリジメチルシロキサン、ジメチルシクロシ
    ロキサン、ヒドロキシを末端基とするポリジメチルシロ
    キサン、ポリビニルアルコール、アクリルプラスチゾ
    ル、アクリルオルガノゾル、炭化水素をベースにしたゲ
    ル、スルホン酸イオノマー、ブチルゴムイオノマー、イ
    オン化架橋ポリアクリルアミドゲル、微孔性速反応性ゲ
    ル、熱可塑性エラストマーゲル、またはそれらのブレン
    ドの少なくとも1つを備えるゴルフボール。
  39. 【請求項39】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層材料の硬度は、約90ショアA未満であるゴル
    フボール。
  40. 【請求項40】請求項27のゴルフボールであって、前
    記中間層材料の硬度は、約70ショアA未満であるゴル
    フボール。
  41. 【請求項41】請求項27のゴルフボールであって、前
    記カバーの厚さが、約0.0508cm乃至0.254
    cm(約0.02インチ乃至0.1インチ)であるゴル
    フボール。
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