JP2002277871A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002277871A
JP2002277871A JP2001073611A JP2001073611A JP2002277871A JP 2002277871 A JP2002277871 A JP 2002277871A JP 2001073611 A JP2001073611 A JP 2001073611A JP 2001073611 A JP2001073611 A JP 2001073611A JP 2002277871 A JP2002277871 A JP 2002277871A
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liquid crystal
crystal display
pitch
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JP2001073611A
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Akira Kobayashi
晃 小林
Masahiko Kadowaki
正彦 門脇
Toshikazu Miyauchi
敏和 宮内
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画面に生じる干渉縞により表示品質が低
下するのを防止するための、画素の配列ピッチに対す
る、光学素子における光学的変化パターンの配列ピッチ
の許容範囲を、従来よりも増大させた液晶表示装置を提
供する。 【解決手段】 前記液晶表示素子における画素の配列ピ
ッチをP1、光源からの照射光を集光する光学素子の光
学的変化パターンのピッチをP2とするとき、下記
(1)ないし(7)式のいずれかを満足する。(1)
0.075×P1/(P1+0.075)<P2<0.
45×P1、(2)0.55×P1<P2<0.675
×P1、(3)0.825×P1<P2<0.9×P
1、(4)1.1×P1<P2<1.35×P1、
(5)1.65×P1<P2<1.8×P1 (6)2.025×P1<P2<2.2×P1、(7)
2.475×P1<P2<2.7×P1、(8)3.3
×P1<P2<3.6×P1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特に、表示面に発生する干渉縞を低減させた液晶表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】STN(Super Twisted Nematic)方
式、あるいはTFT(Thin Film Transister)の液晶表
示モジュールは、ノート型パーソナルコンピュータ等の
表示装置として広く使用されている。これらの液晶表示
モジュールは、周囲に駆動回路部が配置された液晶表示
パネルと、当該液晶表示パネルを照射するバックライト
ユニットとで構成される。このバックライトユニット
は、モールド内に、例えば、光源から照射される光を、
光源から離れた方へ導き、液晶表示パネル全体に光を均
一に照射するための導光体と、導光体の側面近傍に、導
光体の側面に沿って当該側面と平行に配置される線状光
源である冷陰極蛍光灯と、導光体上に配置される光学シ
ート(例えば、2枚の拡散シート、および、2枚のプリ
ズムシート)と、導光体の下側に延長配置される反射シ
ートとが収納されて構成される。なお、このような技術
は、例えば、特開昭63−309921号公報や、「冗
長構成を採用した12.5型アクティブ・マトリクス方式カ
ラー液晶ディスプレイ」、日経エレクトロニクス、頁19
3〜210、1986年12月15日、日経マグロウヒル社発行、に
記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したバックライト
において、導光体上に配置されるプリズムシートは、上
面(液晶表示パネル側の面)は、多数本のストライプ溝
が平行に配列されたプリズム面とされ、下面(導光体板
側の面)が平滑面とされている。このプリズムシート
は、大きな角度で入射する冷陰極蛍光灯からの光の拡散
角度を、プリズムシートのプリズム面によって小さくす
る、即ち、冷陰極蛍光灯からの光を、液晶表示パネルに
対して垂直方向に近く集光することにより、液晶表示パ
ネルの表示画面の輝度を増大させるために配置される。
また、従来のTFT方式の液晶表示パネルでは、図8に
示すように、液晶表示パネルの画素は、ピッチ(P1、
P1’)で規則正しく配置される。そして、前述したプ
リズムシートを使用する液晶表示装置では、液晶表示パ
ネルの表示画面の輝度は増大するが、プリズムシートの
プリズム面に平行に配列形成される多数本のストライプ
溝と、液晶表示パネルの画素の配列ピッチとが干渉し、
表示画面に干渉縞(以下、本明細書ではモアレ縞とい
う)が発生し、表示品質が低下する問題があった。
【0004】従来の液晶表示装置では、前述したモアレ
縞を低減させるために、プリズムシートのプリズム面に
平行に配列形成される多数本のストライプ溝の延長方向
が、液晶表示パネルの画素の配列パターンに対して所定
の角度だけ傾くように、プリズムシートを配置してい
る。さらに、例えば、(イ)特開平6−34991号公
報、(ロ)特開200−206529号公報には、モア
レ縞のピッチを小さくすれば、モアレ縞が識別できなく
なることを利用し、このモアレ縞により、表示品質が低
下するのを防止することが記載されている。前述の
(イ)の公報に記載された液晶表示装置では、プリズム
シートのストライプ溝のピッチをλ1(mm)とし、こ
のストライプ溝と平行な画素の配列ピッチをλ2(m
m)とするとき、λ1≦0.075×λ2/(λ2+
0.075)を満足するように、それぞれピッチλ1、
λ2を設定し、モアレ縞により表示品質が低下するのを
防止している。また、前述の(ロ)の公報に記載された
液晶表示装置では、プリズムシートのストライプ溝のピ
ッチをP2(mm)とし、このストライプ溝と平行な画
素の配列ピッチをP1(mm)とするとき、1.3×P
1<P2<1.7×P1、0.6×P1<P2<0.8
×P1、0.35P1<P2<0.45×P1、あるい
は、0.15×P1<P2<0.25×P1を満足する
ように、それぞれピッチP1、P2を設定し、モアレ縞
により表示品質が低下するのを防止している。
【0005】しかしながら、前述の(イ)、(ロ)の公
報に記載されている液晶表示装置では、表示画面に生じ
るモアレ縞により表示品質が低下するのを防止する上
で、画素の配列ピッチ(λ2、P1)に対する、プリズ
ムシートのストライプ溝の配列ピッチ(λ1、P2)の
許容範囲が狭いという問題点があった。本発明は、前記
従来技術の問題点を解決するためになされたものであ
り、本発明の目的は、表示画面に生じる干渉縞により表
示品質が低下するのを防止するための、画素の配列ピッ
チに対する、光学素子における光学的変化パターンの配
列ピッチの許容範囲を、従来よりも増大させた液晶表示
装置を提供することにある。本発明の前記ならびにその
他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面
によって明らかにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、液晶表示装
置における表示画面に生じる干渉縞により表示品質が低
下するのを防止するために、画素の配列ピッチと、光学
素子における光学的変化パターンの配列ピッチとの関係
について検討した結果、前述の(イ)、(ロ)の公報に
記載されている許容範囲(即ち、画素の配列ピッチに対
する、光学素子における光学的変化パターンの配列ピッ
チの許容範囲)以外にも、画素の配列ピッチと光学素子
における光学的変化パターンの配列ピッチとが、所定の
関係式を満足すれば、表示画面に生じる干渉縞により表
示品質が低下するのを防止できることを見いだした。本
発明は前記知見に基づき成されたものであり、本願にお
いて開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単
に説明すれば、下記の通りである。
【0007】即ち、本発明は、少なくとも一方向に、ピ
ッチ(P1)の間隔で配列される複数の画素と、少なく
とも一方向に、ピッチ(P2)の間隔で形成される光学
的変化パターンを有する光学素子とを備える液晶表示装
置において、前記光学的変化パターンのピッチ(P2)
が、下記(1)ないし(7)式のいずれかを満足するこ
とを特徴とする。 (1)0.075×P1/(P1+0.075)<P2
<0.45×P1 (2)0.55×P1<P2<0.675×P1 (3)0.825×P1<P2<0.9×P1 (4)1.1×P1<P2<1.35×P1 (5)1.65×P1<P2<1.8×P1 (6)2.025×P1<P2<2.2×P1 (7)2.475×P1<P2<2.7×P1 (8)3.3×P1<P2<3.6×P1
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をTFT方式の液晶
表示モジュールに適用した実施の形態を詳細に説明す
る。なお、実施の形態を説明するための全図において、
同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返し
の説明は省略する。〈本実施の形態のTFT方式の液晶
表示モジュールの基本構成〉図1は、本発明の実施の形
態のTFT方式の液晶表示モジュール(LCM)の概略
構成を示す分解斜視図である。図1に示す液晶表示モジ
ュール(LCM)は、金属板から成る枠状のフレーム
(上側ケース)4、液晶表示パネル(LCD)5、バッ
クライトユニットとから構成される。液晶表示パネル5
は、画素電極、薄膜トランジスタ等が形成されるTFT
基板と、対向電極、カラーフィルタ等が形成されるフィ
ルタ基板とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基
板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材により、両基
板を貼り合わせると共に、シール材の一部に設けた液晶
封入口から両基板間のシール材の内側に液晶を封入、封
止し、さらに、両基板の外側に偏光板を貼り付けて構成
される。
【0009】ここで、TFT基板のガラス基板上には、
半導体集積回路装置(IC)で構成される複数のドレイ
ンドライバおよびゲートドライバが搭載されている。こ
のドレインドライバには、フレキシブルプリント配線基
板1を介して、駆動電源、表示データおよび制御信号が
供給され、ゲートドライバには、フレキシブルプリント
配線基板2を介して、駆動電源および制御信号が供給さ
れる。これらフレキシブルプリント配線基板(1,2)
は、バックライトユニットの後ろ側に設けられる駆動回
路基板3に接続される。本実施の形態のバックライトユ
ニットは、冷陰極蛍光灯16、楔形(側面形状が台形)
の導光体9、上拡散シート6、2枚のプリズムシート
7、下拡散シート8、反射シート10とが、図1に示す
順序で、側壁140を有し、枠状に形成されたモールド
14に嵌め込まれて構成される。なお、図1において、
11はゴムブッシュ、12はコネクタ、18,19はケ
ーブルである。
【0010】〈本実施の形態のTFT方式の液晶表示モ
ジュールの断面構造〉図2は、本実施の形態の液晶表示
モジュールの概略断面構造を示す断面図である。なお、
この図2は、冷陰極蛍光灯16の延長方向(または、長
さ方向)と直交する面で切断した断面構造を示す断面図
である。図2に示すように、冷陰極蛍光灯16は、導光
体9の側面近傍で、かつ導光体9の側面に沿って当該導
光体9の側面と平行に配置される。導光体9は、冷陰極
蛍光灯16から照射される光を、冷陰極蛍光灯16から
離れた方へ導き、液晶表示パネル全体に光を均一に照射
する。ここで、導光体9は、冷陰極蛍光灯16と対向す
る面が幅広に形成され、冷陰極蛍光灯16から遠ざかる
程断面が小さくなる楔形の形状に形成される。導光体上
には、上および下拡散シート(6,8)と、2枚のプリ
ズムシート7が配置される。
【0011】冷陰極蛍光灯部分の断面形状がほぼコ字状
で、その内面が白色または銀色の反射シート10は、冷
陰極蛍光灯16をほぼ全長にわたって覆うとともに、導
光体9の下まで延長して配置される。これにより、導光
体9と異なる方向に放射された光を無駄なく導光体9に
集光させることができる。また、図2に示すように、モ
ールド14の側壁140には、冷陰極蛍光灯16に駆動
電圧を印加するケーブル(接地電圧側のケーブル)19
が挿入されるケーブル案内用の溝30が形成されてい
る。液晶表示パネル5は、上フレーム4と、上拡散シー
ト6との間に配置される。なお、図2において、SUB
1は、基板上に画素電極、薄膜トランジスタなどが形成
されるTFT基板側のガラス基板、SUB2は、基板上
に対向電極、カラーフィルタ、ブラックマトリクス等が
形成されるフィルタ基板側のガラス基板、POL1,P
OL2は偏光板であり、これらが液晶表示パネル5を構
成する。また、図2では、液晶表示パネルの各画素を駆
動する半導体チップ(ICd)は、液晶表示パネル5
の、冷陰極蛍光灯16が配置される側に実装されている
が、この反対側に実装するようにしてもよい。
【0012】本実施の形態のプリズムシート7は、例え
ば、厚さ約0.15mmのポリカーボネイトフィルムや
アクリルフィルムからなり、図3に示すように、下面は
平滑面で、上面は、断面形状がV字状の多数のストライ
プ溝31がそれぞれ平行に配列形成されている。なお、
ストライプ溝31のV字の角度θはここでは90°であ
る。このプリズムシート7は、下拡散シート8から大き
な角度で拡散して入射される光の拡散角度を、プリズム
シート7の上面に形成されたプリズム面により小さく
(表示画面に対して垂直方向に近く)し、表示面の輝度
を増大させるために設けられる。しかも、全体として拡
散方向を小さくすることができるので、均一な輝度分布
を保つことができ、したがって、冷陰極蛍光灯16の光
を効率的に利用でき、明るく輝度の均一な表示画面を得
ることができる。
【0013】しかしながら、「発明が解決しようとする
課題」の欄で述べたように、液晶表示装置では、プリズ
ムシート7のストライプ溝31(その複数本がシート上
に所定のピッチで並設される)と、液晶表示パネル5の
画素の配列ピッチ(または、セルピッチ、例えば、並設
される画素列の中心の間隔やドレイン信号線の間隔とし
て定義される)とが干渉し、表示画面にモアレ縞(Moir
e Fringes)を発生させる。このため、このモアレ縞が
表示される画像に被り、液晶表示装置の画像表示性能
(画像品質)を劣化させる。モアレ縞は、例えば、図4
に示すように、強度分布の周期の異なる2種類の格子
A,Bを重ね合せたときに現われるいずれの格子よりも
目の粗い模様として説明される。図4において、強度分
布の周期の異なる2種類の格子は、並設されて各格子を
構成する複数の線の間隔が異なる格子A(又は、A群)
及び格子B(又は、B群)に擬えられる。これら複数の
線を、プリズムシート7における光の透過強度が弱い部
分(暗部)に喩えると、これらが構成する格子が「周期
的な強度分布」を有するイメージが容易に理解される。
【0014】格子A,Bを夫々構成する複数の線の間隔
P11,P21は、上記プリズムシート7のストライプ
溝31のピッチや、上記液晶表示パネル5の画素の配列
ピッチに喩えられる。図4(a)は、格子Aと格子Bと
を、夫々を構成する複数の線が互いに略平行となるよう
に配置した場合に生じるモアレ縞を説明する模式図であ
る。以下の説明をわかり易くするために、格子Aは透明
なシートに黒インクで複数の線(図4(a)におけるA
群の線A〜A’)をP11の間隔で描かれてなり、
格子Bは別の透明なシートに黒インクで複数の線(図4
(a)におけるB群の線B〜B’)をP21の間隔
で描かれてなると想定する。このような想定の下、図4
(a)は格子Aが描かれた透明なシートと格子Bが描か
れた透明なシートを重ね合せたイメージを示す。格子B
を構成する複数の線は格子Aのそれと区別するために点
線で示されている。また、格子Aの線Aと格子Bの線
B、及び格子Aの線A’と格子Bの線B’とは互
いに重なっているが、図の理解のために僅かにずらして
ある。
【0015】図4(a)の如く重ね合せた2枚の透明シ
ートを光源に翳すと、上記格子A及び上記格子Bを構成
する夫々の複数の線とは別に、上記格子Aの線Aと格
子Bの線Bとの重複部及び格子Aの線A’と格子B
の線B’との重複部が暗く、その中間に位置する格子
Aの線A,A、及び格子Bの線Bの近傍が明るく
なる。この2種類の格子の暗部(上記複数の線からな
る)の重複により生じる、いずれの格子間隔よりも広い
間隔の明暗のパターンをモワレ縞といい、その明暗の周
期をモアレ縞のピッチ(モアレピッチ)とよぶ。このモ
アレ縞のピッチ(L)は下記(1)式により定まる。
【数1】 L=P11×P21/|P11−P21| ・・・・・・ (1) 図4(a)にて、上記P11と上記P21とが等しけれ
ば、斯様なモアレ縞は発生せず、格子Aを構成する複数
の線と格子Bを構成する複数の線との間隔(相互が重な
り合う面積の大きさ)に応じて、画面全体が白から灰
色、そして黒に変わる。
【0016】一方、図4(a)に示される如く重ね合わ
された上記2枚の透明シートの一方をずらし、格子Aを
構成する複数の線と格子Bを構成する複数の線とを角度
θ2で交差させる。このイメージを図4(b)に示す。
2種類の格子が交差する場合、図4(b)に黒丸で示さ
れる2種類の格子A,Bの交点(図4(b)の黒丸)を
結ぶ線CP1,CP2に沿って、暗部が現れる。また、
線CP1,CP2に囲まれた(挟まれた)領域は、そこ
に格子Aを構成する複数のラインの一つや格子Bを構成
する複数のラインの一つが有っても、上記線CP1,C
P2に沿いの暗部に比べて明るくなる。従って、図4
(b)において現れる明暗のパターンは、格子Aにより
生じる明暗のパターン(周期:P11)とも、格子Bに
より生じる明暗のパターン(周期:P21)とも異な
る。
【0017】この明暗のパターンが、2種類の格子を互
いに交差させたときに生じるモアレ縞であり、そのピッ
チ(モアレピッチ)は、θ2が十分小さい限りにおいて
は下記(2)式により定まる。
【数2】 L=P11×P21/{(P11−P21)2+P11×P21×θ221/2 ・・・・・・ (2) 式(2)で定まるモアレ縞のピッチは、分母に交差角度
θ2が関係するパラメータが入るため、式(1)で定ま
るピッチに比べて、角度θ2の増大に応じて小さくな
る。また、図4(a)の場合と異なり、P11とP21
とが等しい場合にも、夫々の格子を交差させたときに図
4(b)に示すようなモアレ縞が生じ、そのピッチは下
記式(3)にて定まる。
【数3】 L=P11/2sin(θ2/2) ・・・・・・ (3) 上述の式(1)乃至(3)で定まるモアレ縞のピッチの
いずれも、殆どの場合、P11及びP21より大きいた
め、格子A及び格子Bによる人間の眼では無視できるほ
ど微小な明暗のパターンは目障りな明暗パターンを示す
モアレ縞に変わる。
【0018】以下の説明において、画素の配列ピッチ
(P1)を上記格子Aのピッチ(P11)、プリズムシ
ートのストライプ溝31の配列ピッチ(P2)を上記格
子Bのピッチ(P21)に見立てて、上述の説明を参照
されることを推奨する。プリズムシート7のストライプ
溝31のピッチ(P2)を0.1mmとし、液晶表示パ
ネル5の画素の配列ピッチ(P1)を変化させたとき
に、前述の(1)式を用いて計算されるモアレ縞のピッ
チ(L)をグラフ化したのが、図5に示すグラフであ
る。前述の(イ)の公報に記載された液晶表示装置で
は、前述の(1)式において、モアレ縞のピッチ(L)
が0.075mm以下であれば、即ち、プリズムシート
7のストライプ溝31のピッチ(P2)と、液晶表示パ
ネル5の画素の配列ピッチ(P1)とが、下記(4)を
満足すれば、通常の視力をもった人では干渉縞を識別す
ることができないとの認識の元に前述した範囲を決定し
ている。
【数4】 P1×P2/|P1−P2|≦0.075(mm) ・・・・・・ (4) 横軸に、液晶表示パネル5の画素の配列ピッチ(P1)
をとり、縦軸に、プリズムシート7のストライプ溝31
のピッチ(P2)とって、前述の(4)式をグラフ化し
たものが、図7に示すグラフであり、この図7のグラフ
のおいて、斜線で示す部分が、前述の(4)式で表され
る範囲を示す。
【0019】しかしながら、本発明者は、前述の(4)
式以外にも、プリズムシート7のストライプ溝31のピ
ッチ(P2)と、液晶表示パネル5の画素の配列ピッチ
(P1)とが、下記(5)式のいずれかを満足する場合
に、通常の視力をもった人では干渉縞を識別することが
できないことを見いだした。
【数5】0.075×P1/(P1+0.075)<P
2<0.45×P1 0.55×P1<P2<0.675×P1 0.825×P1<P2<0.9×P1 1.1×P1<P2<1.35×P1 1.65×P1<P2<1.8×P1 2.025×P1<P2<2.2×P1 2.475×P1<P2<2.7×P1 3.3×P1<P2<3.6×P1
【0020】横軸に、液晶表示パネル5の画素の配列ピ
ッチ(P1)をとり、縦軸に、プリズムシート7のスト
ライプ溝31のピッチ(P2)をとって、前述の各式を
グラフ化したものが、図6に示すグラフであり、この図
6のグラフにおいて、斜線で示す部分が、前述の(5)
式で表される範囲を示す。なお、前述の(5)式は、前
述の(1)式において、モアレ縞のピッチ(L)が、L
<0.5mmのときの条件で計算した場合を示してい
る。このように、本発明では、画素の配列ピッチ(P
1)に対する、プリズムシートのストライプ溝31のピ
ッチ(P2)の許容範囲を広げることが可能となる。こ
れにより、本実施の形態では、液晶表示パネル5の表示
画面に生じる干渉縞により表示品質が低下するのを防止
することが可能となる。また、従来のように、プリズム
シート7のストライプ溝31を、液晶表示パネル5の画
素の配列パターンに対して傾ける必要がなくなり、大面
積の原板から、複数枚のプリズムシートを作成する際の
効率を向上させることが可能となる。なお、プリズムシ
ートのストライプ溝31のピッチ(P2)が大きくなる
ほど、プリズムシート7の厚さは厚くなり、また、ピッ
チ(P2)があまり大きいと液晶表示パネル5を通して
ストライプ溝31が見えてしまうため、プリズムシート
7のストライプ溝31のピッチは高々0.数mm程度が
実用的である。
【0021】なお、現在の液晶表示パネルの透明導電膜
配線のピッチは、例えば、ゲートラインでは、中精細パ
ネルの場合0.3mm、高精細の場合0.2mm程度で
ある。また、データラインでは、中精細パネルの場合
0.1mm、高精細の場合0.07mm程度である。ま
た、前述の説明では、プリズムシート7のストライプ溝
31と、画素の配列ピッチ(P1)とが平行になるよう
に、プリズムシート7が配置されている場合に付いて説
明したが、プリズムシート7のストライプ溝31と、画
素の配列ピッチ(P1)とは、平行になるように配置す
る必要はなく、プリズムシート7のストライプ溝31
と、画素の配列ピッチ(P1)とが交わる角度(図4
(b)のθ2)が、±5度以内であれば、前述した作用
・効果を得ることが可能である。さらに、画素の配列ピ
ッチ(P1)とプリズムシートのストライプ溝(凸部で
もよい)のピッチ(P2)との関係も同様の作用・効果
が得られる。なお、前述の実施の形態では、サイドライ
ト型のバックライトユニットを採用する液晶表示装置
に、本発明を適用した実施の形態について説明したが、
本発明は、直下型のバックライトユニットを採用する液
晶表示装置にも適用可能である。この場合に、プリズム
シート7のストライプ溝31の延長方向と、冷陰極蛍光
灯の長軸方向との関係は平行でもよいし、直角でもよ
い。
【0022】また、プリズムシート7の材質、厚さ、構
成等は種々のものを使用することができる。例えば、プ
リズムシート7の断面形状は、図3に示したものに限定
されず、例えば、プリズム面の山はとがった形状でな
く、丸みを帯びていてもよく、さらに、V字状ストライ
プ溝のV字の山・谷の角度やピッチ等も材料の屈折率等
を考慮して種々のものを使用することができる。また、
ストライプ溝31の角度やピッチも、プリズムシート全
体にわたって均一でなくてもよい。例えば、直下型のバ
ックライトユニットを採用する液晶表示装置において、
液晶表示パネル5の下に光拡散板8を介して冷陰極蛍光
灯を配置した場合等は、全体として均一な輝度分布を得
るために、冷陰極蛍光灯の直上のみ山をなだらかにして
もよい。
【0023】また、プリズムシート7と光拡散板8とを
一体に形成してもよく、例えば、下面側を透明樹脂材に
拡散粒子を混入した材料で光拡散層を形成し、上面側に
プリズム面を形成するように一体成形してもよい。ま
た、プリズムシート7の下面の平滑面はわずかに凸面ま
たは凹面になっていてもよい。また、光拡散板8として
は、公知の種々の拡散板を使用することができる。さら
に、前述の実施の形態では、本発明を、アクティブ・マ
トリクス方式の液晶表示装置に適用した実施の形態につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、単純マトリクス方式の液晶表示装置にも適用可能で
あることは言うまでもない。以上、本発明者によってな
された発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明し
たが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能
であることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。本発明によれば、液晶表示素子の表示
画面に生じる干渉縞により表示品質が低下するのを防止
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のTFT方式の液晶表示モ
ジュール(LCM)の概略構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の液晶表示モジュールの概
略断面構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態のプリズムシートの断面構
造を示す断面図である。
【図4】モアレ縞の発生原理を説明するための図で、
(a)は2種類の格子(ストライプ・パターン)を平行
に配置した場合のモアレ縞を、(b)は2種類の格子
(ストライプ・パターン)を互いに交差させて配置した
場合のモアレ縞を、夫々示す。
【図5】プリズムシートのストライプ溝のピッチ(P
2)を0.1mmとし、液晶表示パネルの画素の配列ピ
ッチ(P1)を変化させたときに、(1)式を用いて計
算されるモアレ縞のピッチ(L)示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態における、液晶表示パネル
の画素の配列ピッチ(P1)と、プリズムシートのスト
ライプ溝のピッチ(P2)との関係を示すグラフであ
る。
【図7】特開平6−34991号公報に開示されてい
る、液晶表示パネルの画素の配列ピッチ(P1)と、プ
リズムシートのストライプ溝のピッチ(P2)との関係
を示すグラフである。
【図8】従来のTFT方式の液晶表示パネルの画素の配
列パターンを説明するための図である。
【符号の説明】
1,2…フレキシブルプリント配線基板、3…駆動回路
基板、4…フレーム、5…液晶表示パネル、6,8…拡
散シート、7…プリズムシート、9…導光体、10…反
射シート、11…ゴムブッシュ、12…コネクタ、14
…モールド、16…冷陰極蛍光灯、18,19…ケーブ
ル、30…ケーブル案内用溝、31…ストライプ溝、1
40…側壁、SUB1,SUB2…ガラス基板、POL
1,POL2…偏光板、ICd…半導体チップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 敏和 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 2H089 HA40 QA16 SA18 TA12 TA15 TA17 2H091 FA08X FA08Z FA14Z FA31Z FA41Z FA42Z LA18 LA21 LA30 5G435 AA00 BB03 BB12 BB15 EE27 GG24 HH02 KK05 KK07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、当該一対の基板間に狭持
    される液晶とを有する液晶表示素子と、 前記液晶表示素子の表示面と反対の側に配置されるバッ
    クライトユニットとを具備し、 前記バックライトユニットは、前記液晶表示素子に照射
    光を照射する光源と、前記光源からの照射光を集光する
    光学素子と、 前記光源と前記光学素子とを収納する収納部材とを有す
    る液晶表示装置であって、 前記液晶表示素子は、少なくとも一方向に、ピッチ(P
    1)の間隔で配列される複数の画素を有し、 前記光学素子は、少なくとも一方向に、ピッチ(P2)
    の間隔で形成される光学的変化パターンを有し、 前記光学的変化パターンのピッチ(P2)は、下記
    (1)ないし(7)式のいずれかを満足することを特徴
    とする液晶表示装置。 (1)0.075×P1/(P1+0.075)<P2
    <0.45×P1 (2)0.55×P1<P2<0.675×P1 (3)0.825×P1<P2<0.9×P1 (4)1.1×P1<P2<1.35×P1 (5)1.65×P1<P2<1.8×P1 (6)2.025×P1<P2<2.2×P1 (7)2.475×P1<P2<2.7×P1 (8)3.3×P1<P2<3.6×P1
  2. 【請求項2】 前記光学的変化パターンの延長方向と、
    前記光学的変化パターンの延長方向とほぼ同一方向に配
    置される前記画素の配列方向との交差角は、±5度以内
    であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006013648A1 (ja) * 2004-08-05 2006-02-09 Suntech Co., Ltd. ディスプレイ装置
CN100454109C (zh) * 2005-11-30 2009-01-21 卡西欧计算机株式会社 改善显示斑的液晶显示装置

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