JP2002274395A - 動力伝達継手及びこれを含む電動式動力舵取装置 - Google Patents

動力伝達継手及びこれを含む電動式動力舵取装置

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JP2002274395A
JP2002274395A JP2001076359A JP2001076359A JP2002274395A JP 2002274395 A JP2002274395 A JP 2002274395A JP 2001076359 A JP2001076359 A JP 2001076359A JP 2001076359 A JP2001076359 A JP 2001076359A JP 2002274395 A JP2002274395 A JP 2002274395A
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shaft
steering
joint
transmission joint
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Yamato Arai
大和 新井
Takeshi Tsuda
武志 津田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えばコラムアシスト型の電動式動力舵取装置
において、静粛性に優れ且つ強度のある動力伝達継手を
提供すること。 【解決手段】動力伝達継手Aは同軸上に並ぶモータ軸1
6とウォーム軸18との間に介在ししてトルクを伝達す
る動力伝達部材36からなるオルダム継手である。動力
伝達部材36は例えばポリエステル系熱可塑性エラスト
マを射出成形してなり、ショアー硬さ(Dスケール)が
35〜70の範囲にあるので打音を抑制できる。動力伝
達部材36の弾性変形範囲が広いので、大きな衝撃荷重
を受けたときに、軸16,18の突条41,42が対応
する連結溝39,40内で空回りし、衝撃エネルギを吸
収する。高い次元で静粛性と強度を両立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸上に並ぶ駆動
軸と被動軸との間に介在してトルクを伝達する動力伝達
継手及びこれを含む電動式動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】自動
車用の舵取装置では、操舵輪に連なる第1操舵軸と、こ
の第1操舵軸にトーションバーを介して連結されると共
に舵取機構に連なる第2操舵軸とを備えている。舵取装
置において、第1および第2の操舵軸の回転方向への相
対変位量をトルクセンサにより検出し、このトルクセン
サの検出結果に基づいて電動モータのモータ軸の回転を
動力伝達継手及び減速機構を介して第2操舵軸に伝える
ことにより、操舵輪の回転に応じた舵取機構の動作を電
動モータの回転により補助し、舵取りのための運転者の
労力負担を軽減する電動式動力舵取装置が提供されてい
る。この種の電動式動力舵取装置は、電動モータ、動力
伝達継手及び減速機構等からなる操舵補助ユニットをス
テアリングコラムやラック・ピニオン部に配置するもの
が知られている。前者のものは、コラムアシスト型電動
式動力舵取装置(C−EPS)と呼ばれている。後者の
ものとしては、電動モータのトルクを、車幅方向に沿っ
て延びるラックバーに伝えるR−EPS(ラックアシス
ト型電動式動力舵取装置)、D・D−EPS(ダイレク
トドライブ型電動式動力舵取装置)、ラックを駆動する
ピニオンをアシストするP−EPS(ピニオンアシスト
型電動式動力舵取装置)がある。
【0003】コラムアシスト型電動式動力舵取装置を例
にとって説明すると、操舵補助ユニットが車室内に配置
されるため、操舵補助ユニットの動作音をできるだけ小
さくすることが好ましいのに対し、動力伝達継手と電動
モータのモータ軸との連結部や、動力伝達継手と減速機
構のギヤ軸との連結部では、打音が生じ易いという問題
がある。一方、上記の動力伝達継手としてオルダム継手
が用いられる場合がある。オルダム継手では、その両端
に形成される各連結孔の動力伝達面に対して、対応する
軸がすべり対偶をなしている。このため、各連結孔と対
応する軸との間に互いの相対的な滑りを許容するための
所定量の隙間が必要となるが、この隙間が原因で打音が
大きくなる傾向にある。
【0004】そこで、動力伝達継手として合成樹脂を用
い、騒音を低減することが試みられている。ところで、
近年、伝達トルクの大きい車種についても動力舵取装置
の電動化が進んでおり、動力伝達継手として、大きな伝
達トルクに耐え得る高い強度を持つものが求められてい
る。そこで、高強度を達成するために、動力伝達継手に
用いる合成樹脂をガラス繊維で補強したりすることが試
みられているが、このように強度を高くすると、弾性率
や硬度が増加する一方で、打音による騒音が大きくな
り、十分な静粛性が得られない。逆に、静粛性を確保す
るべく柔らかい合成樹脂を用いると、強度が不足する。
【0005】このような問題は、自動車のコラムアシス
ト型電動式動力舵取装置に用いる動力伝達継手に限ら
ず、一般の駆動系にも存在する。本発明は、上記課題に
鑑みてなされたものであり、静粛性に優れ且つ強度の高
い動力伝達継手及びこれを用いた電動式動力舵取装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題に鑑み、本願発明者は、鋭意研究の結果、同軸上に並
ぶ駆動軸と被動軸との間に介在してトルクを伝達する動
力伝達継手として、高分子の合成樹脂材料を射出成形し
てなる動力伝達部材により構成され、動力伝達部材のシ
ョアー硬さがDスケールにて35〜70であるものを用
いれば、静粛性と強度を両立できるという知見を得た。
【0007】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のであり、動作音を例えば50デシベル以下とすること
が可能となる。一方、ショアー硬さ(Dスケール)が3
5〜70の範囲の合成樹脂であれば、弾性変形の範囲が
広いので、本動力伝達継手が大きな衝撃荷重を受けると
きでも、適度に変形することにより、衝撃エネルギを吸
収することができる。ショアー硬さ(Dスケール)が3
5〜70の範囲の合成樹脂成形品では、特に、伝達トル
クが3〜5N・mである動力伝達継手に適用したとき
に、最も高い次元で静粛性と強度を両立させることがで
きる。ショアー硬さ(Dスケール)が35未満では強度
不足となり、70を超えると騒音が大きくなる。
【0008】また、上記高分子の合成樹脂材料には熱可
塑性エラストマが含まれることが好ましい。熱可塑性エ
ラストマとしては、下記の1)〜3)を例示することが
できる。 1)ポリエステル系熱可塑性エラストマ(TPEE:Th
ermoplastic elastmerpolyester)。例えば東レ・デュ
ポン株式会社製の商品名ハイトレル(Hytrel)等の熱可塑
性ポリエーテルエステルエラストマや、東洋紡績株式会
社製のペルプレン等の熱可塑性ポリエステルエラストマ
がある。
【0009】2)ウレタン系熱可塑性エラストマ(TP
U:Thermoplastic elastmer urethane)。例えば大日本
インキ化学工業社製の商品名パンデックス等がある。 3)オレフィン系熱可塑性エラストマ(TPO:Thermo
plastic elastmer olefin )。例えば三菱モンサント化
成株式会社製の商品名サントプレーン(Santoprene)等が
ある。また、本発明の動力伝達継手は、上記動力伝達部
材の一対の端部に、それぞれ対応する軸を連結するため
の断面矩形の連結溝を設けてオルダム継手を構成する場
合に、特に顕著な効果を発揮することができる。すなわ
ち、オルダム継手では、各連結溝の動力伝達面に対して
対応する軸がすべり対偶をなしているため、各連結溝と
対応する軸との間に互いの相対的な滑りを許容するため
の所定量の隙間が必要となり、この隙間が原因で動作音
が大きくなる傾向にあるが、この動作音を格段に低減す
ることができるからである。しかも、大きな衝撃荷重を
受けたときに、断面矩形の連結溝内で対応する軸が連結
溝を大きく拡げながら少なくとも半回転分、空回りする
ことにより、衝撃を吸収することができる。また、空回
り後、連結溝は元の形に復元できるので、何ら問題が生
じない。
【0010】さらに、上述の駆動力伝達継手を電動モー
タの駆動力を減速機構を介して操舵軸に伝えて操舵を補
助する電動式動力舵取装置に適用し、上記電動モータの
モータ軸と減速機構のギヤ軸との間を動力伝達継手を介
して連結するようにしても良い。この場合、自動車の室
内の騒音を低減して、ユーザーに不快感を与えない点で
好ましい。また、車輪が縁石に衝突して、動力伝達継手
が衝撃荷重を受けても、動力伝達継手の弾性範囲内での
変形にて衝撃を吸収でき、しかも動力伝達継手が元の形
状に容易に復元できるので、好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明
の一実施の形態の動力伝達継手が適用された電動式動力
舵取装置の構成を示す模式図である。図1を参照して、
電動式動力舵取装置1(以下では、単に舵取装置1とも
いう)は、操舵輪(ステアリングホイール)2に連結し
ている操舵軸(ステアリングシャフト)3と、操舵軸3
の先端部に設けられたピニオンギヤ4と、このピニオン
ギヤ4に噛み合うラックギヤ5を形成して車両の左右方
向に延びるラック軸6とを有している。
【0012】ラック軸6の両端部にはそれぞれタイロッ
ド7が結合されており、各タイロッド7は対応するナッ
クルアームを介して対応する車輪8に連結されている。
操舵輪2が操作されて操舵軸3が回転されると、この回
転がピニオンギヤ4およびラックギヤ5によって、車両
の左右方向に沿ってのラック軸6の直線運動に変換され
る。これにより、車輪8の転舵が達成される。操舵軸3
は、操舵輪2に連なる筒状の第1操舵軸9と、ピニオン
4に連なる第2操舵軸10とに分割されており、これら
第1操舵軸9と第2操舵軸10とはトーションバー11
を介して同一の軸線上で互いに連結されている。
【0013】トーションバー11を介する第1操舵軸9
と第2操舵軸10の相対回転変位量により操舵トルクを
検出するトルクセンサ12が設けられており、このトル
クセンサ12のトルク検出結果は制御部13に与えられ
る。制御部13では、トルク検出結果に基づいて、ドラ
イバ14を介して操舵補助用の電動モータ15への印加
電圧を制御する。電動モータ15のモータ軸16(図2
参照)の回転が、ウォーム機構を含む減速機構17を介
して第2操舵軸10に伝達され、操舵が補助される。
【0014】図2を参照して、減速機構17は、電動モ
ータ15のモータ軸16の端部16aに動力伝達継手A
を介して連なるギヤ軸としてのウォーム軸18の軸長方
向の中間に一体に形成されたウォーム19と、第2操舵
軸10に一体回転可能に係合されるウォームホイール2
0とを備えている。ウォーム軸18は、第2操舵軸10
の軸芯と交差するように配置されている。ウォーム軸1
8の軸長方向に相対向する第1及び第2の端部21,2
2は、玉軸受を用いてなる第1及び第2の軸受23,2
4を介してギヤハウジング25の第1及び第2の軸受孔
26,27に回転可能に支持されている。
【0015】ウォーム軸18は、第1及び第2の軸受2
3,24間の中間の部分に上記ウォーム19を一体に形
成している。ウォーム軸18の第1の端部21は動力伝
達継手Aを介して上記モータ軸16の端部16aに連結
されている。第2の軸受24に関連してバックラッシ調
整機構28が設けられている。バックラッシ調整機構2
8は、付勢部材29の付勢力を受け部材30を介して第
2の軸受24に与え、第2の軸受24を介してウォーム
軸18の第2の端部22をウォームホイール20側へ付
勢させて、ウォーム19とウォームホイール20の間の
バックラッシュをなくす。30は付勢力調整用のねじで
あり、31はロックナットである。33は第2の軸受2
4の偏倚を許容するために第2の軸受孔27に形成され
た凹部である。
【0016】34は第1の軸受23を介してウォーム軸
18を軸方向に位置決めするねじである。35はねじ3
4を止定するロックナットである。次いで、図3を参照
して、動力伝達継手Aは、高分子の合成樹脂材料を射出
成形してなる動力伝達部材36により構成されている。
この動力伝達部材36は軸状をなし、相対向する第1お
よび第2の端部37,38には、第1の連結溝39と、
第2の連結溝40がそれぞれ形成される。
【0017】第1の連結溝39は、駆動軸としてのモー
タ軸16の端部16aに形成された被連結部としての突
条41に嵌め合わされる。一方、第2の連結溝40は、
被動軸(ギヤ軸)としてのウォーム軸18の第2の端部
21に形成された被連結部としての突条42に嵌め合わ
される。本動力伝達継手Aはオルダム継手を構成してお
り、突条41,42は、いわゆるすべりこ(スライダ)
として機能する。モータ軸16の突条41は断面略矩形
をなし、二面幅を形成する互いに平行な一対の平坦面か
らなる動力伝達面43,43を有している。突条41に
対応する第1の連結溝39は断面略矩形をなす孔からな
り、突条41の一対の動力伝達面43,43にそれぞれ
係合する互いに平行な一対の平坦な動力伝達面45,4
5を有している。一対の動力伝達面45,45は動力伝
達部材36の軸線に平行であるとともに、連結溝39の
断面のなす矩形の一対の長辺にそれぞれ沿っている。連
結溝39の断面のなす矩形の長辺の長さは、突条41の
断面のなす矩形の長辺の長さよりも若干長く設定されて
おり、モータ軸15の端部16aと動力伝達継手Aの第
1の端部37は、長辺に沿って相対変位できるようにさ
れている。
【0018】同様に、被動側のウォーム軸18の突条4
2も断面略矩形をなし、二面幅を形成する互いに平行な
一対の平坦面からなる動力伝達面44,44を有してい
る。突条42に対応する第2の連結溝40は断面略矩形
をなす孔からなり、突条42の一対の平坦面44,44
にそれぞれ係合する互いに平行な一対の動力伝達面4
6,46を有している。一対の動力伝達面46,46は
動力伝達部材36の軸線に平行であるとともに、連結溝
40の断面のなす矩形の一対の長辺にそれぞれ沿ってい
る。連結溝40の断面のなす矩形の長辺の長さは、突条
42の断面のなす矩形の長辺の長さよりも若干長く設定
されており、ウォーム軸18の第1の端部21と動力伝
達継手Aの第2の端部38とは長辺に沿って相対変位で
きるようにされている。
【0019】また、図3に示すように、連結溝39の断
面のなす矩形の長辺が延びる方向X(すなわち動力伝達
面45,45が沿う方向)と、連結溝40の断面のなす
矩形の長辺が延びる方向Y(すなわち動力伝達面46,
46が沿う方向)とは、例えば略直交するようにして互
いに交差している。両連結溝39,40の底部同士は互
いに連通している。動力伝達部材36は、ショアー硬さ
(Dスケール)が35〜70の範囲の合成樹脂成形品に
より形成されている。ショアー硬さ(Dスケール)が3
5〜70の範囲の合成樹脂であれば、弾性変形の範囲が
広いので、動力伝達継手Aが大きな衝撃荷重を受けると
きでも、適度に変形することにより、衝撃エネルギを吸
収することができる。これにより、動作音を例えば50
デシベル以下とすることが可能となる。
【0020】ショアー硬さ(Dスケール)が35〜70
の範囲の合成樹脂成形品では、特に、伝達トルクが3〜
5N・mである動力伝達継手に適用したときに、最も高
い次元で静粛性と強度を両立させることができる。ショ
アー硬さ(Dスケール)が35未満では強度不足とな
り、70を超えると騒音が大きくなる。ショアー硬さ
(Dスケール)が35〜70の範囲の合成樹脂成形品を
形成するための高分子の合成樹脂材料としてには、熱可
塑性エラストマが含まれることが好ましい。熱可塑性エ
ラストマとしては、下記の1)〜3)を例示することが
できる。
【0021】1)ポリエステル系熱可塑性エラストマ
(TPEE:Thermoplastic elastmerpolyester)。例
えば東レ・デュポン株式会社製の商品名ハイトレル(Hyt
rel)等の熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマや、
東洋紡績株式会社製のペルプレン等の熱可塑性ポリエス
テルエラストマがある。 2)ウレタン系熱可塑性エラストマ(TPU:Thermopla
stic elastmer urethane)。例えば大日本インキ化学工
業社製の商品名パンデックス等がある。
【0022】3)オレフィン系熱可塑性エラストマ(T
PO:Thermoplastic elastmer olefin )。例えば三菱
モンサント化成株式会社製の商品名サントプレーン(San
toprene)等がある。特に、本動力伝達継手Aがオルダム
継手を構成しているので、特に顕著な効果を発揮するこ
とができる。すなわち、オルダム継手では、各連結溝3
9,40の動力伝達面45,46に対して対応する軸1
6,18がすべり対偶をなしているため、各連結溝3
9,40と対応する軸16,18との間に互いの相対的
な滑りを許容するための所定量の隙間が必要となり、こ
の隙間が原因で動作音が大きくなる傾向にあるが、この
動作音を格段に低減することができるからである。
【0023】しかも、動力伝達部材36が大きな衝撃荷
重を受けたときに、図4(a),(b)及び(c)に示
すように、例えば断面矩形の連結溝39内で対応する軸
16の突条41が連結溝39を大きく拡げながら少なく
とも半回転分、空回りすることにより、衝撃を吸収する
ことができる。また、空回り後、図4(c)に示すよう
に、連結溝39は元の形に復元できるので、何ら問題が
生じることもない。さらに、本実施の形態のように、本
動力伝達継手Aをコラムアシスト型の電動式動力舵取装
置に適用し、上記電動モータ15のモータ軸16と減速
機構17のウォーム軸18との間を本動力伝達継手Aを
介して連結しているので、より顕著な効果を発揮するこ
とができる。
【0024】というのは、コラムアシスト型の電動式動
力舵取装置では、電動モータ15、動力伝達継手A及び
減速機構17を含む操舵補助ユニットが自動車の車室内
に配置される関係上、特に静粛性が要求されるが、上記
の打音の防止により、自動車の室内の騒音を格段に低減
して、ユーザーに不快感を与えなくすることができるか
らである。そして、車輪が縁石に衝突して、動力伝達継
手Aが衝撃荷重を受けても、動力伝達部材36の弾性範
囲内での変形にて衝撃を吸収でき、しかも動力伝達部材
36が元の形状に容易に復元できるので、好ましい。
【0025】なお、上記の実施の形態では、本発明をコ
ラムアシスト型の電動式動力舵取装置に適用したが、こ
れに限らず、本発明をR−EPS、D・D−EPS、P
−EPS等の電動式動力舵取装置に適用しても良く、ま
た、他の公知の駆動系に適用しても良い。その他、本発
明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0026】
【実施例1〜4】図2の電動式動力舵取装置の操舵補助
ユニットに関して、下記の実施例1,2,3及び4の動
力伝達継手にトルクを伝達させて、そのときの騒音の音
圧レベルを測定したところ、図5に示す結果を得た。図
5において、横軸は図6に示すような動力伝達面43,
45間のトータルの隙間量Sであり、縦軸は騒音の音圧
レベル(dB:デシベル)である。各実施例の材質とショアー硬さ 各実施例の材質としては、前述したポリエステル系熱可
塑性エラストマである、東レ・デュポン株式会社製の商
品名ハイトレル(Hytrel)の種々のグレードのものを用い
た。
【0027】各実施例のショアー硬さ(Dスケール)
は、デューロメータ(ショア硬さ計:Shore-type durom
eter:JIS K 6253−1997/ISO 76
19)を用いて測定したものである。 実施例1:ショアー硬さ(Dスケール)が35 実施例2:ショアー硬さ(Dスケール)が55 実施例3:ショアー硬さ(Dスケール)が65 実施例4:ショアー硬さ(Dスケール)が70 また、各実施例1〜4において、隙間量Sを0〜0.3
5mmの間で種々設定してテストした。試験条件 0±180°三角波を用い、回転数2.4rpm、加振
15Hzとし、±5N・mのトルクを伝達して、ウォー
ムの上方100mmの位置に設置した集音マイクにより
騒音レベルを測定した。考察 図5に示す結果から、下記の考察が得られる。 1)ショアー硬さが同じでも、隙間量Sが大きいと騒音
が大きくなる。 2)隙間量Sが同じでも、ショアー硬さが高いと騒音が
大きくなる。 3)一般的な設計寸法の交差で実現される隙間量Sが0
〜0.25mmの範囲で、騒音レベル50dBを達成す
るためには、ショアー硬さ(Dスケール)が35〜70
の範囲の合成樹脂成形品の使用が可能である。 4)隙間量Sが0〜0.30mm以下で、騒音レベル5
0dBを達成するためには、ショアー硬さ(Dスケー
ル)が35〜65の範囲の合成樹脂成形品の使用が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る動力伝達継手
を含む電動式動力舵取装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【図2】図1の電動式動力舵取装置の電動モータ、動力
伝達継手及び減速機構の断面図である。
【図3】図1の動力伝達継手とこれに対応する軸の分解
斜視図である。
【図4】(a),(b)及び(c)は大入力時に連結さ
れる軸が動力伝達継手の連結溝内で空回りする状態を順
次に示す概略断面図である。ただし、断面を示すハッチ
ングの図示を省略してある。
【図5】各実施例の隙間量と騒音の関係を示すグラフで
あり、横軸に隙間量を、縦軸に騒音レベルを示してい
る。
【図6】連結される軸と連結溝との間の隙間の量を説明
するための動力伝達継手の概略断面図である。
【符号の説明】
1 電動式動力舵取装置 3 操舵軸 9 第1操舵軸 10 第2操舵軸 11 トーションバー 15 電動モータ 16 モータ軸(駆動軸) 17 減速機構 18 ウォーム軸(ギヤ軸) 19 ウォーム 20 ウォームホイール A 動力伝達継手 36 動力伝達部材 39 第1の連結溝 40 第2の連結溝 41,42 突条 43,44 動力伝達面 45,46 動力伝達面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸上に並ぶ駆動軸と被動軸との間に介在
    してトルクを伝達する動力伝達継手において、高分子の
    合成樹脂材料を射出成形してなる動力伝達部材により構
    成され、動力伝達部材のショアー硬さがDスケールにて
    35〜70であることを特徴とする動力伝達継手。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記高分子の合成樹脂
    材料には熱可塑性エラストマが含まれることを特徴とす
    る動力伝達継手。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、上記動力伝達部
    材の一対の端部に、それぞれ対応する軸を連結するため
    の断面矩形の連結溝を設けてオルダム継手を構成するこ
    とを特徴とする動力伝達継手。
  4. 【請求項4】電動モータの駆動力を減速機構を介して操
    舵軸に伝えて操舵を補助する電動式動力舵取装置であっ
    て、上記電動モータのモータ軸と減速機構のギヤ軸との
    間が請求項1,2又は3記載の動力伝達継手を介して連
    結されることを特徴とする電動式動力舵取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100475923B1 (ko) * 2002-12-13 2005-03-10 현대자동차주식회사 자동차의 조향축
JP2011093337A (ja) * 2009-10-27 2011-05-12 Toyota Motor Corp 車両用ステアリング装置
JP2017172730A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 株式会社ショーワ 接続部材、及び操舵装置
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