JP2002270878A - 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置 - Google Patents

太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置

Info

Publication number
JP2002270878A
JP2002270878A JP2001072081A JP2001072081A JP2002270878A JP 2002270878 A JP2002270878 A JP 2002270878A JP 2001072081 A JP2001072081 A JP 2001072081A JP 2001072081 A JP2001072081 A JP 2001072081A JP 2002270878 A JP2002270878 A JP 2002270878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
curve
rsh
voltage
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001072081A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Iga
淳 伊賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2001072081A priority Critical patent/JP2002270878A/ja
Publication of JP2002270878A publication Critical patent/JP2002270878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池の出力を評価するには、基準状態
(1kw/m2 ,25℃)の電圧−電流値(I-V カーブ)を
測定時の日射強度・太陽電池温度条件のI-V カーブに、
また逆に変換する方法が確立されていない。また日射の
激しい変動等に測定が追随できない、連系運転中で評価
方法も確立されていないという課題がある。 【解決手段】 太陽電池の特性値から太陽電池基本特性
式を解き(S13) 、基準状態のI-V カーブを作成し(S14)
、測定時の日射強度・太陽電池温度条件のI-V カーブ
をつくる2つの方法(S16,S17〜S21)と、その逆変換(S2
7) をして比較・評価する方法(S22,S23,S28) 、および
急激な日射変動等にも対応でき(S24,S25,26)、また連
系運転中でも診断が可能であることを含んだ診断方法と
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】太陽電池は、図17のごと
く、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに直接変換す
るものである。すなわち光電効果の一種である光起電力
効果を応用し、起電力を発生させるものであり、太陽電
池中に適当なエネルギーを持った光(光子)が入射する
と、自由な電子と正孔が発生する。太陽電池半導体中の
pn接合近傍に達した電子と正孔は、それぞれn型半導
体側、p型半導体側に拡散し、両電極部に集まるので、
電力が取り出せ、電圧および電流が発生するというわけ
である。太陽電池は、結晶シリコン系、非晶質シリコン
系、化合物系に大別できる。結晶シリコン系太陽電池、
特に単結晶太陽電池は製造工程が複雑で、大量の電力を
必要とするため、コスト低減の研究が進められている。
最近、素子構造の工夫などにより、20% を超える変換効
率を達成した報告もある。製造工程の少し簡単な多結晶
シリコン太陽電池では、効率は実用上は10% 〜15% 程度
である。非晶質シリコン系太陽電池(アモルファス太陽
電池)では、製造工程が簡単で製造エネルギーが少な
く、またシリコン材料が少なくてすむため、低コスト太
陽電池として有望である。さらに、薄膜で各種の基板上
に形成できるため、広い応用範囲が期待される。効率は
10% 程度である。本発明は、このような太陽電池を使っ
た発電システム(太陽光発電システム)において、設置
した太陽電池の出力、発電量が仕様値(定格値)に比較
してどの程度であるかを評価する方法・装置に関する。
すなわち、太陽電池出力評価方法、出力評価プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体
および出力評価装置に関する。なかでも、太陽電池出力
評価に必須の太陽電池の電圧−電流曲線(I-V カーブ)、
電圧−電力曲線(P-V カーブ)の作成・変換と出力の比
較・評価方法および日射強度の変動に対応した測定デー
タの処理方法のプログラムと記録媒体およびこれらを使
った装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光発電システムは、地球環境問題の
解決の他、太陽電池とそのシステム価格の低減、逆潮流
に対する電力会社の受入体制の整備、国の助成措置など
により最近の普及は著しい。また、新しい、改良された
太陽電池も開発されている。しかし最近、実際に設置し
た太陽電池の出力や発電量が本来の仕様値(定格値)ほ
どでていないのではないかという疑問を、太陽電池・太
陽光発電システムの設置者、設置工事業者などからよく
聞く。実際に太陽電池の出力・発電量を調査した結果で
も、仕様値(定格値)や測定時の日射強度・太陽電池温
度から概略推定した値よりもかなり小さい場合をよく見
かける。従来から実施されている発電量の評価方法は、
一定期間の発電量を電力量計で測定し、一方同期間に測
定した日射計による積算日射量を使い、概略の比較評価
を実施する場合が多い。また、近年において、積算値で
なくそれぞれの時点における太陽電池出力と日射強度、
太陽電池温度から概略評価が行なわれている。しかしこ
れらの方法では、文字通り概略値の評価でその評価精度
は低い。また、評価した結果の値が低く太陽電池の出力
不足が考えられても、その原因解明とその対策の実施を
することが不可能であった。
【0003】そこで、最近では、太陽電池の出力評価装
置として、ある時点の太陽電池の発生電圧、発生電流値
を高速・連続的に測定し、太陽電池の電圧−電流カーブ
(I-V カーブ)を作成し、出力を評価する「I-V カーブ
測定器」(I-V カーブトレーサ)(図16)が、市販され
ている。この装置では、評価すべき太陽電池を、接続さ
れたインバータ・負荷などの機器から切離し、模擬負荷
(コンデンサ負荷、電子負荷など)を接続し、その負荷
を高速に切替・変化することにより、0.5 秒程度以内に
40〜50組程度の発生電圧(V)−発生電流(I)値
を測定して電圧−電流カーブ(I-V カーブ)を得、同時
に当該太陽電池の温度(以下太陽電池温度又はモジュー
ル温度という)と当該太陽電池受光面の日射強度を得
て、これらの値により太陽電池の出力を評価するもので
ある。この装置の評価の方法は、評価すべき時刻の日射
強度、太陽電池温度において測定したI-V カーブを基準
状態(日射強度1kw/m2 、モジュール温度25℃)のI-V
カーブに変換式を使って変換し、太陽電池メーカが示し
ている仕様値(基準状態における短絡電流(Isc)、開放
電圧(Voc)、最適電圧(Vop) 、最適電流(Iop) など)と
比較評価するものである。すなわちこの装置は、評価対
象の太陽電池の発電出力(電力)とその評価結果などを
パソコン・マイコンで出力するものである。また、これ
らの装置は前記のとおり実際に設置された太陽電池を、
連系されている直交変換装置(以下インバータとい
う)、負荷などから切離して測定・評価するものであ
り、また高価な装置(100〜300万円)ではあるが広く活用
されている。
【0004】太陽電池の出力・発電量の正確な評価に
は、前記「I-V カーブ測定器」が重要な地位を占めてい
るにもかかわらず、この種装置で市販されている機種は
国内外にあまり見られず、またこれらの機種の原理は類
似している。一般的にこれらの装置の課題は次のとおり
である。 (1) この装置の評価ソフトの中核部分は、測定時の日射
強度、太陽電池温度における発生電圧V−発生電流Iの
値(I-V カーブ)を、基準状態(日射強度1kw/m2,モジ
ュール温度25℃)の電圧−電流値(I-V カーブ)に、変
換(換算)する方法(式)である。しかし、従来からの
技術では(図16の装置でも同様),変換式を適用でき
る日射強度の条件(範囲)が0.8kw/m2程度以上で安定し
ている場合などに限定されており、実際には評価ができ
ない日射強度条件の場合も多い。すなわち、精度の高い
汎用的な変換式が一般には確立していないことにある。 (2) 一般に日射は変動が激しく、0.5 秒以内に最高から
最低まで日射強度が変動することもみられる。したがっ
て、より高速に電圧−電流の値(I-V カーブ)を測定す
る装置・技術、およびこの電圧・電流の測定値に正確に
時間対応した日射強度と太陽電池温度が測定できる装置
・技術が必要である。この点でも従来の技術では十分と
いえない。また、 (3) 太陽電池出力を評価する場合、電力負荷と連系さ
れ、運転中の太陽電池と切離すことなく太陽電池の出力
・発電量を計測し、評価することが望まれる場合が多
い。すなわち太陽電池を切離すことなく計測し、出力評
価する技術の確立が期待される。しかし、一般にこの技
術もまだ確立されていない。
【0005】ここで、太陽電池の特性と特性曲線および
評価の方法に関して説明を加える。図18は太陽電池の
出力特性曲線で、電圧−電流曲線すなわち、I-V カーブ
を示しており、横軸は電圧V、縦軸は電流Iを示してい
る。なお、破線は電圧−電力曲線、すなわちP-V カーブ
を示しており、横軸は電圧V、縦軸は電力Pである。太
陽電池の出力すなわち電力は、電圧Vと電流Iの積であ
る。この太陽電池の出力が最大となる点を,最大出力点
Pmaxで示している。最大出力点Pmaxにおける電流Iおよ
び電圧Vのそれぞれの値は、最適電流Iop および最適電
圧Vop と呼ばれている。そして、電流が0のときの電圧
Vの値を解放電圧Voc という。電圧が0のときの電流I
の値を短絡電流Isc という。太陽電池は、その個々の特
性の違いによってはもちろん、受光する光の日射強度や
太陽電池温度が異なると、そのI-V カーブが異なってく
る。そこで、太陽電池の特性値は、基準太陽電池温度25
℃で基準日射強度1kw/m2の状態(以下、「基準状態」
という)での短絡電流Isc,最適電流Iop, 最適電圧Vop,
開放電圧Voc,モジュール直列抵抗Rs,温度が1℃変化し
たときの短絡電流Isc の変動値α、温度が1℃変化した
ときの開放電圧Voc の変動値β,曲線補正因子Kで表さ
れる。また、太陽電池の特性値は、太陽電池温度55℃で
日射強度1kw/m2 の状態(以下、「動作状態」という)
での短絡電流Isc, 最適電流Iop, 最適電圧Vop, 開放電
圧Vocなどで表わされることもある。
【0006】太陽電池の出力特性値は、前述のごとく一
般に、太陽電池温度が25℃(場合によっては55℃を含む
ことがある)で、日射強度が1kw/m2 の状態で与えられ
る。このため、太陽電池温度が25℃や55℃以外の場合
や、日射強度が1kw/m2 以外の場合には、評価対象の太
陽電池の出力や発電量が太陽電池本来の出力や発電量に
比較してどの程度であるかわからない。つまり、太陽電
池温度が基準温度と異なる値、例えば38℃で、日射強度
が基準日射強度と異なる値、例えば700W/m2 の場合に
は、I-V カーブは基準状態のI-V カーブを太陽電池温度
38℃、日射強度700W/m2 に変換できなければ評価対象の
太陽電池の出力がどの程度であるかわからない。このよ
うに、太陽電池の出力・発電量評価には、任意の日射強
度、任意の太陽電池温度で測定したI-V カーブを基準状
態(日射強度1kw/m2 、モジュール温度25度)のI-V カ
ーブに正確に変換する式あるいは、基準状態のI-V カー
ブを任意の日射強度、任意の太陽電池温度のI-V カーブ
に変換する式が不可欠である。前記のとおり日射強度が
ごく限られた条件(800〜850kw/m2 程度以上で安定して
いるとき)においては、基準状態のI-V カーブに戻す式
として、従来よりJIS8913,JIS8914,JIS8919 などの中に
ある変換式が一般に適用されている(図21の左および
中の欄の変換式)。しかし、このように、ごく限られた
日射条件などでの変換式では太陽電池出力評価には実質
的に役立たない。
【0007】また、与えられた基準状態の特性値Isc,Io
p,Vop,Voc などから基準状態のI-Vカーブを描く方法も
未だ一般的な方法として確立されていない。なお、従来
より、太陽電池の直列抵抗Rsに関しては、太陽電池温度
による影響が大きいので、太陽電池温度の関数として表
わすことがよく知られている。例えば、(財)日本品質保
証機構では、 Rs = {1+3.3717×10-3(T-298)+9.7058×10-5(T-29
8)2 }*Rs′ の式(図23参照)により、太陽電池温度25℃(絶対温
度298K)の直列抵抗値Rs′から太陽電池温度T(絶対温
度)での直列抵抗Rsの値を推定することを提案してい
る。しかし、この式はある限定された太陽電池などを使
って測定した実験式であり汎用的な式とは言い難い。
【0008】つぎに日射強度の変動について説明を加え
る。日射強度の変動は意外に急激で、前記のとおり1秒
以内に日射強度が最大から最小まで上下・往復の変化す
ることもある。太陽電池のI-V カーブをスムーズに描く
には、電圧−電流の測定値の組が約40〜50組程度は必要
である。現在開発されている最も進んだ「I-V カーブ測
定器」では、前記のとおり0.5 秒以内に電圧−電流値の
約50組を測定できるものがある。しかし、これでも日射
強度の変動に追随できない場合が生じている。図24は
前記I-V カーブ測定器によるI-V カーブを測定・作成中
に日射強度が変化したものと考えられる。また一般に、
日射強度、太陽電池温度、電圧−電流値の測定値の間に
は時間遅れ(時間差)などがあり各測定のタイミングに
ずれが生じることが多く、I-V カーブの測定結果データ
のばらつきの原因ともなっている。図25は各種日射計
に強制的にかけた陰を同時に除いた場合の各日射計の出
力を示したものである。各日射計に時間遅れがあること
がわかる。なお、太陽電池セルを使った日射計が使われ
ることがあり太陽電池日射計と呼ばれることがある。こ
の日射計によると上記日射変動や時間遅れの問題はかな
り解決できるが日射スペクトルの問題、すなわち日射計
として使っている太陽電池セルにより波長感度が異な
り、一般的な日射強度・日射量が得られない問題点があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の技
術の事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題はつぎ
のとおりである。まず、従来より太陽光発電量評価によ
く利用されている「I-V カーブ測定器」などにおいて使
用されている変換式とその評価方法に関するものであ
る。
【0010】その第1は、前述のように測定した日射強
度・太陽電池温度における太陽電池の電圧−電流カーブ
(I-V カーブ)を基準状態(日射強度1kw/m2 、モジュー
ル温度25℃)に変換して比較評価する正確かつ汎用的な
式がまだ十分でないこと。また逆に、基準状態での特性
値(Isc,Iop,Vop,Voc,α,β,Rs,K)から測定時の日射強度
・太陽電池温度における電圧−電流カーブ(I-V カーブ)
を求める正確かつ汎用的な式の確立ができていなかった
ことである。まず、この課題を解決しようとするもので
ある。すなわち、測定時日射強度,太陽電池温度条件の
I-V カーブ、出力値から基準状態(日射強度1kw/m2
モジュール温度25℃)のI-V カーブ、出力値を求める算
出方法(式)、また逆に評価すべき太陽電池の特性値か
ら測定時の日射強度,太陽電池温度の条件におけるI-V
カーブ、出力値を求める正確で汎用的な算出方法(式)は
国内はもちろん国外でも確立されていないのが現状であ
るため、この課題を解決しようとするものである。例え
ば、現在一般に使用されている任意の日射強度・太陽電
池温度条件のI-Vカーブを基準状態のI-V カーブに変換
する変換式(図21の表の左および中央の欄の変換式)
は、日射強度が800〜850W/m2程度以下の場合には、計算
精度が悪いという欠点などがある。このため、測定時の
日射強度が800〜850W/m2程度より大きい場合でなけれ
ば、実測時のI-V カーブを標準状態のI-V カーブに変換
することができないという課題が指摘されている。また
基準状態の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc,α,β,Rs,K)から基
準状態のI-V カーブを描く方法が確立していなかった。
また測定時日射強度・太陽電池温度条件のI-V カーブを
正確・汎用的に描くことができなかったため、この日射
強度・太陽電池温度条件での評価ができなかった。かか
る問題があるため、実際に設置された太陽電池の出力や
その積算値である発電量を正確・汎用的に評価できなか
った。また、これら変換方法(式)が確立していないた
め、太陽光発電システムの年間発電量のシミュレーショ
ン計算が正確にできず、太陽光発電システムの設計・運
用が十分に実施できにくかった。なお、図21の右端の
欄、下欄に記載の「実用的I-V カーブ変換式」とその逆
変換式は既に発表されているものの、実際に活用する段
階においては、基準状態のI-V カーブを太陽電池特性値
(Isc,Iop,Vop,Voc )から作成する方法が確立していな
かったところから活用できないという課題があった。
【0011】また、図21の下欄に記載の式に変わる、
より理論的な方法を探る動きもあった。例えば、変換式
として太陽電池基本式を使い、その基本特性値(IL,Rs,
Rshなど)に日射強度・太陽電池温度を使った関数を活
用する方法が1部にあった(図23)。すなわち、太陽
電池の特性値である直列抵抗Rs,並列抵抗Rsh などは太
陽電池温度による影響が大きいため、これらの値を太陽
電池温度の関数としてあらわしているが、Rs,Rsh など
は、特定の種類の太陽電池などを使った限られた条件の
もとで測定して得られた実験式であった。そのため、汎
用的で正確な値とは言い難く、これらの値を使って求め
た計算結果には課題があった。また、太陽電池基本式を
非線形の方程式として解く方法(電気学会論文1(伊
賀:「太陽電池の光照射状態での電圧−電流特性を用い
たI-V カーブ作成法とその活用」、電学論116 巻、10
号、1996))でも基準状態以外の条件(太陽電池温度5
5℃など)のI-V カーブ作成方法、Rsの扱い方、基本
特性値(IL,Co,n,Rsh,Rsなど)の曲線補間の方法などに不
十分なところがあった。これらの課題を解決しようとす
るものである。
【0012】第2に、現在最も進んだ評価装置でも、前
記のように急激な日射変動があるとき、正確かつバラツ
キのない安定したI-V カーブを描けない場合があるとい
う課題がある。すなわち時々刻々と変化する太陽電池の
出力を評価するには日射強度の激しい変動があっても、
短時間に(0.1 秒程度以下)に約50組の電圧−電流値
(I-V カーブ)を測定し終える必要がある。実際、正常
なI-V カーブでなく変形したI-V カーブも得られている
(図24参照)。しかし現実にはこのような高速の測定
は装置のハード面のみでは解決し難いという課題があ
り、これをソフトの面から解決しようとするものであ
る。
【0013】第3に、太陽電池出力の評価では、同時刻
に測定した各値にもとづく比較評価が基本である。しか
し、日射強度、太陽電池温度、電圧−電流値には、それ
ぞれの各センサーによる時間遅れ(測定タイミングのず
れ)がある。また、激しい日射変動のもとで測定した各
測定値の間にも測定タイミングのずれがあり、正確な評
価ができ難いという課題がある。さらに、日射強度の種
類によっても図25のように差がある。これを解決しよ
うとするものである。
【0014】次に、大きい課題として、前記「I-V カー
ブ測定器」では太陽電池をインバータなどと連系された
状態から切り離した状態にして測定しなければならない
という課題があった。すなわち連系状態で測定した発生
電圧Vjと発生電流Ijを使いどのように比較評価するかと
いう課題があった。また、発生電流Ijを連系された状態
で測定する方法に工夫する必要があった。これらの技術
的課題を解決し、より低価格でコンパクトな装置を開発
するかが大きい課題であった。
【0015】したがって、本発明はかかる課題と事情に
鑑み、評価すべき太陽電池の仕様値として与えられた特
性値を使い、任意の太陽電池温度、任意の日射強度の状
態における太陽電池のI-V カーブをより正確に計算・作
成でき、また逆に測定時の日射強度・太陽電池温度条件
のI-V カーブを基準状態のI-V カーブに変換できること
を中心に日射強度が低くても、日射強度の変動が大きく
ても、太陽電池の出力や発電量を正確に評価できること
を目的とする。また、実際の出力や発電量が仕様値より
低い場合には、その原因を分析・解析して究明でき、Pm
ax運転や定電圧運転できているかどうかを実証的に評価
できる太陽電池の出力評価方法、出力評価プログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体お
よび出力評価装置を提供することを目的とする。そし
て、太陽電池が負荷などと連系された状態で評価できる
方法・装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の太陽電池の出
力評価方法は、太陽電池基本式中の基本特性値(IL,Co,
n,Rs,Rsh)のそれぞれについて、a℃、b℃、c℃の値
を求め、それぞれのa℃、b℃、c℃での値を補間する
ことにより測定温度におけるそれぞれの基本特性値(IL,
Co,n,Rs,Rsh)を求め、測定時の日射強度により上記特性
値の一部を補正の後、これら基本特性値(IL,Co,n,Rsh,R
s)を使い測定時条件の電圧−電流カーブを作成し、測定
時の日射強度と太陽電池温度条件における電圧−電流カ
ーブを測定し、前記2つの電圧−電流カーブを比較評価
することを特徴とする。
【0017】請求項2の太陽電池の出力評価方法は、評
価すべき太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準
状態の電圧−電流カーブを作成し、この電圧−電流カー
ブから測定時の日射強度と太陽電池温度条件の電圧−電
流カーブを変換式により作成し、測定時の日射強度と太
陽電池温度条件における電圧−電流カーブを作成し、前
記2つの電圧−電流カーブを比較評価することを特徴と
する。
【0018】請求項3の太陽電池の出力評価方法は、評
価すべき太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準
状態の電圧−電流カーブを作成し、測定時の日射強度と
太陽電池温度条件における電圧−電流カーブを測定し、
基準状態の電圧−電流カーブを作成し、前記2つの作成
した電圧−電流カーブを比較評価することを特徴とす
る。
【0019】請求項4の太陽電池の出力評価方法は、
{01}電圧V、電流I、光起電流IL、飽和電流温度係数
Co、接合定数n、並列抵抗Rsh、直列抵抗Rs、太陽電池温
度T (絶対温度)を含んだ 関数:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T) = IL - CoT3 exp(-
qEg/nk0T)*(exp( q*(V+Rs*I)/(n*k0*T) )-1) - (V+Rs*
I)/ Rsh - I を作成し、つぎに、{02}該関数Func(V,
I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)を変数Vで微分した関数:Diff(V,
I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)を作成し、{03}太陽電池の基準
状態(太陽電池温度Ta(298K(ta=25℃)) 、日射強度Ea
(1kw/m2 ))での仕様値である、短絡電流Isca、最適
電流Iopa −最適電圧Vopa、開放電圧Vocaの点P1(0,Isc
a),P2(Vopa,Iopa),P3(Voca,0)を選択し、{04}前記関
数Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0のTに基準状態の温度
Ta(298K),直列抵抗Rsに基準温度での値Rsa,および前記P
1,P2,P3の点の値を代入し、IL,Co,n,Rshを未知数とする 関係式:Func(0,Isca,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0, 関係式:Func(Voca,0,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0, 関係式:Func(Vopa,Iopa,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0を作成
し、{05}前記関数Diff(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0
に、基準状態の温度Ta(298K)、直列抵抗Rsに基準温度で
の値Rsa 、および前記点P2の値(Vopa,Iopa) を代入し
て、IL,Co,n,Rshを未知数とする、関係式:Diff(Vopa,Io
pa,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0を作成し、つぎに、{06}
前記4つの関係式:Func(0,Isca,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)=
0,Func(Voca,0,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0,Func(Vopa,Iop
a,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0,Diff(Vopa,Iopa,IL,Co,n,Rs
h,Rsa,Ta)= 0 を満たす解A(ILa,Coa,na,Rsha)を、非線
形解法のプログラムによって算出し、つぎに、{07}前
記関数:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0のIL,Co,n,Rsh
に、前記解A(ILa,Coa,na,Rsha) を代入して、さらにT
に基準状態の温度Ta(298K)および直列抵抗Rsに値Rsaを
代入し、変数V,Iの関係式:Func(V,I,ILa,Coa,na,Rsha,R
sa,Ta)=0を作成し、{08}この式を再び非線形解法のプ
ログラムにより約40〜50点のVに対するIの解を求め、基
準状態における電圧(V)−電流(I)および電圧(V)−電力
(P)(電力(P)= 電圧(V)×電流(I))の関係の点(約40〜50
点)を求め、これらの点を結んだ電圧V-電流Iカーブ(I-
V カーブ),電圧V-電力Pカーブ(P-V カーブ)を作成し、
つぎに、{09}前記太陽電池の日射強度Eb(ここでは1k
w/m2 )、太陽電池温度Tb(絶対温度:Tb(K)=tb(℃)+273)
における電圧Vb,電流Ibを求めるため、前記太陽電池の
基準状態における日射強度Ea(1kw/m2 )、太陽電池温度
Ta(298K:絶対温度:Ta=ta+273) における短絡電流Isca,
モジュール直列抵抗Rsa,温度が1℃変化したときの前
記短絡電流Iscaの変動値α、温度が1℃変化したときの
前記開放電圧Voca の変動値β、曲線補正因子Kとする 変換式(Va,Ia)→(Vb,Ib): Ib = Ia + α*(tb - ta) Vb = Va + β*(tb - ta) - Rsa*(Ib - Ia) - K*Ib*(tb
- ta) を作成し、これに前記{08}で作成した電圧−電
流の各点またはそれを結んだI-V カーブ上の各点をIa,V
a値として使用し、日射強度Eb(1kw/m2 )、太陽電池温度
Tb(K) における各点(電圧Vb-電流Ib:約40〜50点)を求
め、これらの点を結んだI-V カーブ,P-V カーブを作成
し、つぎに、{10}前記{09}で作成したI-V カーブ上
から、近接しない任意の5点を選択し、これらの点(VQ
1,IQ1),(VQ2,IQ2),(VQ3,IQ3),(VQ4,IQ4),(VQ5,IQ5) を
前記関係式:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0の変数V,
I、に代入して、IL,Co,n,Rsh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(VQ1,IQ1,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ2,IQ2,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ3,IQ3,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ4,IQ4,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ5,IQ5,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0を作成
し、該5つの関係式の解B(ILb,Cob,nb,Rshb,Rsb)を、非
線形解法のプログラムによって算出し、つぎに、{11}
前記太陽電池の日射強度Ec(ここでは1kw/m2 ),太陽電
池温度Tc (絶対温度:Tc(K)=tc(℃)+273)における電圧V
c,電流Icの関係についても前記{09}と同様に、 変換式(Va,Ia)→(Vc,Ic): Ic = Ia + α*(tc - ta) Vc = Va + β*(tc - ta) - Rsa*(Ic - Ia) - K*Ic*(tc
- ta)を使い I-V カーブ,P-V カーブを作成し、{12}
前記{11}で作成したI-V カーブ上から近接しない任意
の5点を選択し、これらの値(VR1,IR1),(VR2,IR2),(VR
3,IR3),(VR4,IR4),(VR5,IR5) を前記関係式:Func(V,I,I
L,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0の変数V,Iに代入して、IL,Co,n,R
sh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(VR1,IR1,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR2,IR2,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR3,IR3,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR4,IR4,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR5,IR5,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0を作成
し、該5つの関係式の解C(ILc,Coc,nc,Rshc,Rsc)を、非
線形解法のプログラムによって、算出し、つぎに、{1
3}測定日射強度Ej,測定太陽電池温度tj(摂氏:絶対温度
はTj=tj+273)およびこの条件での評価すべき太陽電池
の発生電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り込み、{14}基
準状態での前記温度ta(摂氏25℃:絶対温度Ta(K)=ta(℃)
+273)における前記{06}の解A(ILa,Coa,na,Rsha)、前
記温度tb(摂氏:Tb=tb+273) における前記{10}の解B
(ILb,Cob,nb,Rshb,Rsb)、前記温度tc(摂氏:Tc=tc+273)
における前記{12}の解C(ILc,Coc,nc,Rshc,Rsc)およ
び入力値Rsa のそれぞれ(IL,Co,n,Rsh,Rs)の値に関して
温度について曲線補間して、実測温度tj(摂氏:Tj=tj+2
73)での特性値M(ILm,Com,nm,Rshm,Rsm) を算出し、つぎ
に、{15}ILmを測定した日射強度EjによりILm=ILm×
Ej÷Ea で補正した後、前記関係式:Func(V,I,IL,Co,n,
Rsh,Rs,T)=0にILm,Com,nm,Rshm,Rsmを代入して、Func
(V,I,ILm,Com,nm,Rshm,Rsm,Tj)=0 を作成し、電圧(V)
-電流(I)の関係(約40〜50点)を非線形解法のプログラム
によって求め、電圧(V)-電流(I)の関係またはそれを結
んだI-V カーブ,P-V カーブを作成し、{16}前記{1
3}の実測値(Vj,Ij)またはその集合したI-V カーブ,P-V
カーブと、前記{15}のI-V カーブ,P-V カーブとを比
較評価することを特徴とする。
【0020】請求項5の太陽電池の出力評価方法は、
{20}評価すべき太陽電池の測定した日射強度Ej,太陽
電池温度tj(摂氏:Tj=tj+273)およびこの条件での発生
電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り込み、{21}前記{0
1}〜{08}により作成した基準状態(日射強度1kw/
2 ,太陽電池温度25℃)における電圧値Va−電流値Ia
(約40〜50点)について、前記{09}のIsca,α,
β,Rsa,Kを使って 変換式(Va,Ia)→(Vk,Ik): Ik = Ia + Isca*(Ej/Ea - 1) + α*(tj - ta) Vk = Va + β*(tj - ta) - Rsa*(Ik - Ia) - K*Ik*(tj
- ta) によって変換し、これらの電圧値V−電流値Iまたは、
それらを結んだI-V カーブ,P-V カーブを作成し、{2
2}前記{20}の実測値(Vj,Ij)またはその集合したI-V
カーブ,P-V カーブと、前記{21}のI-V カーブ,P-V
カーブを比較評価することを特徴とする。
【0021】請求項6の太陽電池の出力評価方法は、
{30}評価すべき太陽電池の測定した日射強度Ej、太陽
電池温度tj(摂氏:絶対温度Tj=tj+273)およびこの条件
での発生電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り込み、{31}当
該日射強度Ej、太陽電池温度tj(摂氏:絶対温度Tj=tj+2
73)、発生電圧Vj、発生電流Ijおよび基準状態(温度ta
(25℃:摂氏)、日射強度Ea(1kw/m 2 ))における
短絡電流Isca、モジュール直列抵抗Rsa 、温度が1℃変
化したときの前記短絡電流Iscaの変動値αa、温度が1
℃変化したときの前記開放電圧Vocaの変動値βa、曲線
補正因子Kaとした、 変換式(Vj,Ij)→(Ve,Ie): Ie = Ij + Isca*(Ea - Ej)/Ea + αa*(ta - tj) Ve = Vj + βa*(ta - tj) - Rsa*(Ie - Ij) - Ka*Ij*(t
a - tj) を使い基準状態の電圧(Ve)−電流(Ie)値を求め、こ
れらを結んだI-V ,P-Vカーブを作成し、{32}前記{08}
で求めたI-V ,P-V カーブの各点と比較・評価すること
を特徴とする。
【0022】請求項7の太陽電池の出力評価方法は、{4
0}測定時の日射強度Ej1、太陽電池温度tj1(摂氏:絶対
温度Tj1=tj1+273)および発生電圧V−発生電流Iの5点
(Vj11,Ij11)、(Vj12,Ij12)、(Vj13,Ij13)、(Vj14,Ij1
4)、(Vj15,Ij15)を測定し、これらの値を前記{01}の関
数Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)=0に代入して、IL,Co,n,
Rsh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(Vj11,Ij11,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj12,Ij12,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj13,Ij13,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj14,Ij14,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj15,Ij15,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0を作成
し、該5つの関係式の解j1(ILj1,Coj1,nj1,Rshj1,Rsj1)
を、非線形解法のプログラムによって、算出し、{41}前
記関係式Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)=0に解j1の値を代
入し、Func(V,I,ILj1,Coj1,nj1,Rshj1,Rsj1,Tj1)=0を作
成し、これを非線形解法のプログラムにより解き、電圧
V−電流Iの関係を求めそれを結んだI-V カーブを作成
し、つぎに、{42}前記{40}の測定直後における日射強度
Ej2、モジュール温度tj2(摂氏:絶対温度Tj2=tj2+273)
および発生電圧Vj−発生電流Ijの5点(Vj21,Ij21)、(Vj
22,Ij22)、(Vj23,Ij23)、(Vj24,Ij24)、(Vj25,Ij25) を
測定し、これらの値を前記{40}と同様に関数Func(V,I,I
L,Co,n,Rsh,Rs,T)=0に代入して、解j2(ILj2,Coj2,nj2,R
shj2,Rsj2)を、非線形解法のプログラムによって算出
し、電流−電圧の関係およびI-V カーブを作成し、つぎ
に、{43}前記{40}〜{42}の工程を数回〜数十回程度繰り
返し、各時刻におけるI-Vカーブを作成し、同一の電圧
におけるそれぞれのI-V カーブの電流値の平均をとり、
平均値を各電圧における電流値とし、電圧−電流の関係
すなわち平均I-V カーブを求め、また日射強度Ej、太陽
電池温度tjについても、その測定時間帯における平均値
を求め、{44}前記{43}の平均日射強度Ej、平均太陽電池
モジュール温度tj、平均I-V カーブ上の電圧-電流値をE
j、tjの条件における発生電圧Vj、発生電流Ijとして、
請求項4記載の{13}の各値、請求項5記載の{20}の各
値、または請求項6記載の{30}の各値、または請求項
1、2、3の測定値として使用して比較評価することを
特徴とする。
【0023】請求項8の太陽電池の出力評価プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録(記
憶)媒体は、評価すべき太陽電池の実測された日射強度
Ej、太陽電池温度Tj、発生電圧Vj、発生電流Ijを取り込
むための測定値取り込みプログラムと、定数の入力プロ
グラムと、評価すべき太陽電池の仕様値(Isca,Vopa,Io
pa,Voca,α,β、Rs,K)を入力する入力プログラムと、請
求項1、2、3、4、5または請求項6記載の太陽電池
の出力評価方法を処理する処理プログラムと、請求項7
記載の{40}〜{44}の処理を行う処理プログラムとからな
ることを特徴とする。
【0024】請求項9の太陽電池の出力評価装置は、評
価すべき太陽電池の近傍に設けられ、日射強度Ejを測定
する日射計と、太陽電池温度tjを測定する温度計と、前
記太陽電池の発生電圧Vjを測定する電圧計と、前記太陽
電池の発生電流Ijを測定する電流計と、前記太陽電池の
電圧−電流カーブ(I-V カーブ)を得るための模擬負荷
・模擬負荷切替装置と、請求項1、2、3、4、5、6
記載の太陽電池の出力評価方法を処理する処理プログラ
ムと請求項7の処理をするプログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体が動作しうるコンピュー
タとからなることを特徴とする。
【0025】請求項10の太陽電池の出力評価方法は、
{70}太陽電池がインバータ、負荷などと連系された実運
転中において、日射強度Ej、太陽電池温度tj(摂
氏:絶対温度Tj=tj+273 )およびこの条件での評
価すべき太陽電池の発生電圧Vj−発生電流Ijの各値
を取り込み、{71}1〜10分間程度の期間で各値の平均
値を求め、該平均日射強度(μEj)、平均太陽電池温度
(μtj)条件におけるI-V カーブ、P-Vカーブを前記請求
項4の{01}〜{12}、{14}、{15}又は請求項5の{21}の方
法で作成し、{72}前記{70}で取り込んだ発生電圧Vj、
発生電流Ijの1〜10分間程度の期間の平均値(μVj,
μIj) および発生電力(=μVj*μIj)と比較評価、また
は、{73}該平均日射強度(μEj)・平均太陽電池温度(μt
j)における平均発生電圧(μVj)・平均発生電流(μIj)
を、前記{31}の変換式により基準状態の電圧値、電流値
を算出し、前記請求項4の{01}〜{08}の方法で求めたI-
V カーブ、P-V カーブと比較評価することを特徴とす
る。
【0026】請求項11の太陽電池の出力評価方法は、
{74}前記{70}、{71}で取り込み・算出した一定期間の平
均日射強度(μEj)、平均太陽電池温度(μtj)、平均発生
電圧(μVj)、平均発生電流(μIj)を、できるだけ日射強
度・太陽電池温度条件にバラツキがあるように(近接し
た値にならないように)5回のデータ(μEj1 、μtj1
μVj1 、μIj1 、μEj2 、μtj2 、μVj2 、μIj2 、μ
Ej3 、μtj3 、μVj3、μIj3 、μEj4 、μtj4 、μVj4
、μIj4 、μEj5 、μtj5 、μVj5 、μIj5)を得、こ
れらのデータを請求項4の{01}の関数:Func(V,I,IL,C
o,n,Rsh,Rs,T)= 0に代入してIL,Co,n,Rsh,Rs を未知数
とする。 関係式:Func(μVj1 、μIj1 、IL1 、Co、n、Rsh 、R
s、μTj1 )=0 関係式:Func(μVj2 、μIj2 、IL2 、Co、n、Rsh 、R
s、μTj2 )=0 関係式:Func(μVj3 、μIj3 、IL3 、Co、n、Rsh 、R
s、μTj3 )=0 関係式:Func(μVj4 、μIj4 、IL4 、Co、n、Rsh 、R
s、μTj4 )=0 関係式:Func(μVj5 、μIj5 、IL5 、Co、n、Rsh 、R
s、μTj5 )=0 (ここで、IL1 =IL*μEj1 、IL2 =IL*μEj2 、IL3
IL*μEj3 、IL4 =IL*μEj4 、IL5 =IL*μEj5 、μTj1
=μtj1 +273 、μTj2 =μtj2 +273 、μTj3=μtj
3 +273 、μTj4 =μtj4 +273 、μTj5 =μtj5 +27
3 )を作成し、該5つの関係式の解(IL,Co,n,Rsh,Rs)
を、非線形解法のプログラムによって算出し、つぎに、
{75}これらの解(IL,Co,n,Rsh,Rs)を基準状態(日射強度
1kw/m2 、太陽電池温度25℃)又は測定時日射強度・
太陽電池温度の条件のもとで前記関係式:Func(V,I,IL,
Co,n,Rsh,Rs,T)= 0に代入し、電圧(V)、電流(I)の関
係を非線形解法のプログラムによって求め、I-V カー
ブ、P-V カーブを作成し、請求項4の{01}〜{08}の方法
で求めたI-V カーブ、P-V カーブと比較評価し、{76}ま
たは、これらの解(IL,Co,n,Rsh,Rs)から、5つの測定の
いずれかの測定日射強度・太陽電池温度条件のI-V カー
ブ、P-V カーブを作成し、請求項4の{01}〜{12}、{1
4}、{15}又は請求項5の{21}の方法で作成したI-V カー
ブ、P-V カーブと比較評価することを特徴とする。
【0027】請求項12の太陽電池の出力評価プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
評価すべき連系運転中の太陽電池から平均化した日射強
度Ej・太陽電池温度μtj・発生電圧μVj・発生電流μ
Ijを取り込むプログラムと、定数の入力プログラムと、
評価すべき太陽電池の仕様値(Isc 、Vop 、Iop 、Voc、
α、β、RS、K)を入力するプログラムと、請求項1
0、11記載の太陽電池の出力評価方法を処理する処理
プログラムからなることを特徴とする。
【0028】請求項13の太陽電池の出力評価装置は、
評価すべき連系運転中の太陽電池の近傍に設けられた、
日射強度Ejを測定する日射計と、太陽電池温度tjを
測定する温度計と、前記太陽電池の発生電圧Vjを測定
する電圧計と、前記太陽電池の発生電流Ijを測定する
クランプ電流計又はシャント抵抗と、取得したこれらの
値から、それぞれの値について一定時間の平均値を求め
る処理をするプログラムと、請求項10、11記載の太
陽電池出力評価方法を処理するプログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体を動作しうるコンピ
ュータからなることを特徴とする。
【0029】本発明の請求項1の特徴としては、太陽電
池基本式中の基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)のそれぞれに
ついて、25℃、b℃(55℃など)、c℃(40℃など)の
値を太陽電池基本式を解くことにより求め、それぞれの
25℃、b℃、c℃の値を使った曲線補間により指定温度
(ここでは測定時太陽電池温度)におけるそれぞれのI
L,Co,n,Rs,Rshを求めている。従来の方法では、これら
の値は温度の関数(特定の太陽電池を使った実験式)を
使っていたため、ある特定の太陽電池以外の太陽電池で
は汎用的で精度よい基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)が得ら
れておらず、したがって測定時日射強度・太陽電池温度
におけるI-V カーブも汎用的で精度よく算出でき難かっ
た。請求項1の方法は、これら基本特性値(IL,Co,n,Rs,
Rsh)を評価対象のそれぞれの太陽電池の特性値(Isc,Io
p,Vop,Vocなど) を使い算出しているため、従来の方法
より個々の太陽電池の基本特性値が精度よく求まり、し
たがってそれぞれの太陽電池のI-V カーブがそれぞれの
特性を反映して、精度よく作成できる。また、基本特性
値(IL,Co,n,Rs,Rsh)の指定温度における値を求めるのに
25℃、b℃、c℃の3点の曲線補間により求めている。
このため、本発明者が従来実施していた直線補間による
方法(電気学会論文1(伊賀:「太陽電池の光照射状態
での電圧−電流特性式を用いたI-V カーブ作成法とその
活用」電学論D、116 巻10号、1996)による算出結果
(図19参照)に比べてもさらに精度よく指定温度の基本
特性値を求めることができる。なお、図19においては
上記論文(電気学会論文1)に記載したI-V カーブ作成
法により算出したI-V カーブ(実線)と実用値(×印)
を比較評価したものでこの論文による方法ですらよく合
っていることがわかるが、本発明による方法ではさらに
汎用的に精度よく求まることが期待できる。また、本発
明では上記論文(電気学会論文1)による方法と異な
り、b℃、c℃におけるRsの値として、前述した日本
品質保証機構のRsの実験式でなく、b℃、c℃の温度
のI-V カーブからRsを計算により求めているため、当
該太陽電池によりマッチした、より精度の高いI-V カー
ブの作成ができる。また、上記論文(電気学会論文1)
による方法と異なり、b℃、c℃におけるI-V カーブの
作成に請求項4の{01}〜{08}の方法で作成したI-V カー
ブ上の各電圧−電流値をもとに求めている。すなわち、
後述のように太陽電池の基本特性値Isc,Iop,Vop,Voc か
ら、基準状態のI-V カーブを求め、これを利用してb
℃、c℃のI-V カーブを求めているところにも特色があ
る。なお、b℃、c℃のI-V カーブは基準状態のI-V カ
ーブからα、β、Rs、Kの値を使い求めているが、例
えば40℃、55℃における特性値(Isc,Iop,Vop,Voc
など)が与えられている場合は、これらの値を使い前述
のように方程式を解くことにより基本特性値を求め、I-
V カーブを作成できる。
【0030】本発明の請求項2の特徴としては、個々の
太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準状態(日
射強度1kw/m2 モジュール温度25℃)のI-V カーブを作
成し、このI-V カーブから、変換式により測定時の日射
強度、モジュール温度条件のI-V カーブを作成する。そ
して測定したI-V カーブと比較評価している。従来は、
太陽電池の特性値Isc,Iop,Vop,Voc からI-V カーブを作
成する方法は一般には知られておらず、わずかに特願平
6−1156すなわち電気学会論文2(伊賀他:「I-V
カーブ作成法を用いた太陽光発電量シミュレーション計
算プログラムの開発」、電学論D、115 巻6号、1995)
の方法に見られるにすぎない。この方法においても、評
価すべき太陽電池の基準状態のI-V カーブを作成する過
程において、特定の太陽電池のI-V カーブをベースにし
ている。そのため評価すべき太陽電池のI-V カーブが必
ずしも忠実に再現しているとは限らないことがある。請
求項2では上記特定の太陽電池のI-V カーブでなく、評
価すべき太陽電池の特性値Isc,Iop,Vop,Voc をもとに作
成したI-V カーブをベースにしているため特願平6−1
156、電気学会論文2の方法による結果(図20)よ
りさらに精度と汎用性の高いI-V カーブの作成できる。
そして、この太陽電池特性値(Isca,Iopa,Vopa,Voca) か
ら太陽電池基本式を使い基準状態のI-V カーブを作成す
る方法(式)は、従来から存在しない新たな方法である。
なお、図20においては上記論文に記載したI-V カーブ
作成法により算出したI-V カーブ(実線)と実測値(×
印)を比較評価したものでこの論文による方法でもよく
合っていることがわかるが、本発明による方法ではさら
に種々の太陽電池で汎用的に精度よく求まることが期待
できる。また、ここでも前記基準状態のI-V カーブを作
成する方法と、基準状態のI-Vカーブから任意の日射強
度・太陽電池温度のI-V カーブを作成する請求項5の
{21}記載の変換式を結びつけ、組合せることにより、
測定時の日射強度・太陽電池温度条件のI-V カーブが、
精度よく汎用的にしかも簡単に作成できている。
【0031】請求項3の特徴としては、個々の太陽電池
の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準状態(日射強度1
kw/m2 、モジュール温度25℃)のI-V カーブを作成し、
一方測定したI-V カーブを請求項6の{31}記載の変換
式(「実用的I-V カーブ変換式」の逆変換式、後記)に
よって基準状態のI-V カーブに変換して比較・評価して
いる。従来は、太陽電池特性値(Isca,Iopa,Vopa,Voca)
から基準状態のI-V カーブを作成できなかった。そのた
め特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) と、測定したI-Vカーブを
後述の図21に記載の(3)´および(4)´の変換式により
基準状態のI-Vカーブに変換して比較評価していた。従
来の変換式では日射強度が約800W/m2 以上など極限られ
た条件で測定した電圧−電流値すなわちI-V カーブしか
適用できず、実質上はほとんど比較評価できなかった。
また上記のようにその比較の対象となる評価すべき太陽
電池の基準状態での値がI-V カーブでなく、比較値とし
て与えられた単なる3点(O,Isc),(Vop,Iop),(Voc,O) し
かなく十分な比較評価ができなかった。請求項3の方法
ではそれらの課題を全て解決したもので精度よく、汎用
的に比較・評価ができる。
【0032】本発明の請求項4の特徴としては、太陽電
池基本式中の基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)のそれぞれに
ついて、25℃、b℃(55℃など)、c℃(40℃など)の
値を太陽電池基本式を解くことにより求め、それぞれの
25℃、b℃、c℃の値を使った曲線補間により指定温度
(ここでは測定時太陽電池温度)におけるそれぞれのI
L,Co,M,Rs,Rshを求めている。従来の方法では、これら
の値は温度(特定の太陽電池を使った実験式)を使って
いたため、ある特定の太陽電池以外の太陽電池では汎用
的で精度よい基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)が得られず、
したがってその測定時日射強度・太陽電池温度における
I-V カーブも汎用的で精度よく算出でき難かった。請求
項4の方法は、これら基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)を、
評価対象のそれぞれの太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vop,
Voc など)を使い算出しているため、従来他の方法より
個々の太陽電池の基本特性値が精度よく求まり、したが
って評価対象の太陽電池のI-V カーブがそれぞれの特性
を反映して、精度よく作成できる。また、基本特性値(I
L,Co,n,Rs,Rsh)の指定温度における値を求めるのに25
℃、b℃、c℃の3点の曲線補間により求めている。こ
のため、本発明者が従来実施していた直線補間による方
法(電気学会論文1(伊賀:「太陽電池の光照射状態で
の電圧−電流特性式を用いたI-V カーブ作成法とその活
用」電学論D、116 巻10号、1996)による算出結果
(図19参照)に比べてもさらに精度よく指定温度の基本
特性値を求めることができる。なお、図19においては
上記論文(電気学会論文1)に記載したI-V カーブ作成
法により算出したI-V カーブ(実線)と実用値(×印)
を比較評価したものでこの論文による方法ですらよく合
っていることがわかるが、本発明による方法ではさらに
汎用的に精度よく求まることが期待できる。また、本発
明では上記論文(電気学会論文1)による方法と異な
り、b℃、c℃におけるRsの値として、前述した日本
品質保証機構のRsの実験式でなく、それぞれの温度の
I-V カーブからRsを計算により求めているため、当該
太陽電池によりマッチした、より精度の高いI-V カーブ
の作成ができる。また、上記論文(電気学会論文1)に
よる方法と異なり、b℃、c℃におけるI-V カーブの作
成に請求項4の{01}〜{08}の方法で作成したI-V カーブ
上の各電圧−電流値をもとに求めている。すなわち後述
のように太陽電池の基本特性値Isc,Iop,Vop,Voc から、
基準状態のI-V カーブを求め、これを利用してb℃,c
℃のI-V カーブを求めているところにも特色がある。な
お、b℃、c℃のI-V カーブは基準状態のI-V カーブか
らα、β、Rs、Kの値を使い求めているが、例えば4
0℃、55℃における特性値(Isc,Iop,Vop,Vocなど)
が与えられている場合は、これらの値を使い前述のよう
に方程式を解くことにより基本特性値を求め、I-V カー
ブを作成できる。なお、本発明では基本特性値はIL,Co,
n,Rs,Rshとしているが、基本特性値としてIL,Io(=Co*T3
*exp(-qEg/nk0T)),n,Rs,Rshを使ってもよい。
【0033】本発明の請求項5の特徴としては、個々の
太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準状態(日
射強度1kw/m2 モジュール温度25℃)のI-V カーブを作
成し、このI-V カーブから、変換式により測定時の日射
強度、モジュール温度条件のI-V カーブを作成する。そ
して測定したI-V カーブと比較評価している。従来は、
太陽電池の特性値Isc,Iop,Vop,Voc からI-V カーブを作
成する方法は一般には知られておらず、わずかに特願平
6−1156すなわち電気学会論文2(伊賀他:「I-V
カーブ作成法を用いた太陽光発電量シミュレーション計
算プログラムの開発」、電学論D、115 巻6号、1995)
の方法に見られるにすぎない。この方法においても、評
価すべき太陽電池の基準状態のI-V カーブを作成する過
程において、特定の太陽電池のI-V カーブをベースにし
ている。そのため評価すべき太陽電池のI-V カーブを必
ずしも忠実に再現しているとは限らないことがある。請
求項5では上記特定の太陽電池のI-V カーブでなく、評
価すべき太陽電池の特性値Isc,Iop,Vop,Voc をもとに作
成したI-V カーブをベースにしているため特願平6−1
156、電気学会論文2の方法による結果(図20)よ
りさらに精度と汎用性の高いI-V カーブの作成できる。
そして、この太陽電池特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から太
陽電池基本式を使い基準状態のI-V カーブを作成する方
法(式)は、従来から存在しない新たな方法である。な
お、図20においては上記論文に記載したI-V カーブ作
成法により算出したI-V カーブ(実線)と実測値(×
印)を比較評価したものでこの論文による方法でもよく
合っていることがわかるが、本発明による方法ではさら
に種々の太陽電池で、汎用的に精度よく求まることが期
待できる。また、ここでも前記基準状態のI-V カーブを
作成する方法と、基準状態のI-Vカーブから任意の日射
強度・太陽電池温度のI-V カーブを作成する請求項5の
{21}記載の変換式を結びつけ組合せることにより、測
定時の日射強度・太陽電池温度条件のI-V カーブが、精
度よく汎用的にしかも簡単に作成できている。
【0034】請求項6の特徴としては、個々の太陽電池
の特性値(Isc,Iop,Vop,Voc) から基準状態(日射強度1
kw/m2 、モジュール温度25℃)のI-V カーブを作成し、
一方測定したI-V カーブを請求項6の{31}記載の変換
式(「実用的I-V カーブ変換式」の逆変換式、後記)に
よって基準状態のI-V カーブに変換して比較・評価して
いる。従来は、太陽電池特性値(Isca,Iopa,Vopa,Voca)
から基準状態のI-V カーブを作成できなかった。そのた
め特性値と、測定したI-V カーブを図21に記載の(3)
´ および(4)´ の変換式により基準状態のI-V カーブ
に変換して比較評価していた。従来の変換式では日射強
度が約800W/m2 以上など極限られた条件で測定した電圧
−電流値すなわちI-V カーブしか適用できず、実質上は
ほとんど比較評価できなかった。またその比較の対象と
なる評価すべき太陽電池の基準状態での値がI-V カーブ
でなく、比較値として与えられた単なる3点(O,Isc),(V
op,Iop),(Voc,O) しかなく十分な比較・評価ができなか
った。請求項6の方法ではそれらの課題を全て解決した
もので精度よく、汎用的に比較・評価ができる。
【0035】請求項7の方法の特徴としては、測定すべ
き電圧−電流の組が、従来は約40〜50組であったの
に対して1/10程度(5組程度)にすることにより、測定
時間も1/10程度にすることができるため、測定中の日射
強度の変動に影響されにくくなり、安定したI-V カーブ
が得られるものである。すなわち、通常はI-V カーブを
測定する場合、電圧−電流値の約50組の測定が必要で
あり、前記のごとき現在の最新技術の装置を使っても0.
5 秒程度の時間を必要とする。そこで、本方法では、測
定点数を5個程度に減らし、その測定点の値からI-V カ
ーブを復元することにより、実質的な高速測定を実現す
るものである。換言すれば、5点の測定値によりI-V カ
ーブを作成できるため、現在の最高技術による測定装置
より10倍程度速く、すなわち、0.1 秒以内で測定した
値によりI-V カーブが作成できることになる。このた
め、急激な日射変動に対しても対応できる。また、従来
は日射強度や太陽電池温度の測定センサーには、その原
理上測定値に時間遅れがあることに加え、電圧−電流値
と日射強度・太陽電池温度の測定タイミングとの間にも
時間差があった。そのため、本方法ではある期間のこれ
らの値の平均値をとって評価しようとするものである。
【0036】請求項8の特徴としては、請求項1、2、
3、4、5、6の出力評価方法と請求項7の処理プログ
ラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体で動作し得
ることにある。
【0037】請求項9の太陽電池の出力評価装置の特徴
としては、請求項8の記録媒体で動作し得るコンピュー
タからなっていることにある。
【0038】請求項10の特徴として評価太陽電池をイ
ンバータ・負荷などから切離すことなく測定でき、比較
評価ができる。この場合の測定では、測定値はI-V カー
ブではなく、電圧−電流の1組の値しか得られないが、
請求項1、2、4または5の方法により測定時日射強度
・太陽電池温度条件のI-V カーブが得られるため、容易
に比較評価が実施できる。また、基準状態における評価
も実施できる。
【0039】請求項11の特徴としては請求項10のご
とき連系状態での評価ができることに加え、5組の電圧
−電流の測定値よりI-V カーブを作成できるため、I-V
カーブどうしでの比較ができ、より的確な評価が実施で
きる。また、請求項10,11では日射強度・太陽電池
温度、発生電圧Vj−発生電流Ijの一定時間の平均化
した値を使うことにより激しい日射変動や各測定値の時
間遅れなどの問題を解決できる。ここで図22のS37 で
算出しているIL,Co,n,Rsh,Rsの値について特徴を述べ
る。ここで算出されたこれらの値は仕様値としての値で
なく測定時の状態における値であるため、これらの値を
使って求めたI-V カーブはより実体をあらわしている。
そのためより的確な評価ができる。
【0040】請求項12の特徴としては、請求項10,
11の出力評価方法とプログラムをコンピュータ読み取
り可能な記録媒体で動作し得るコンピュータによりなっ
ている。
【0041】請求項13の特徴としては、前記「I-V カ
ーブ測定器」を必要とせず、しかも負荷と連系状態で太
陽電池が評価できる装置である。
【0042】ここで本発明に関する用語などについて説
明する。 ○太陽電池温度は太陽電池モジュール温度,モジュール
温度ともいわれ、通常は太陽電池モジュールのセルに埋
込んだ熱電対により測定する。なお、太陽電池はその構
成の段階によりセル→モジュール→アレイという名称で
呼ばれている。 ○太陽電池温度に使っている記号については、小文字で
示したt(℃)は摂氏を、大文字で示したT(K(ケルビ
ン))は絶対温度を示す。すなわちT(K)=t(℃)+273
である。大文字Tは主に太陽電池基本式の中で使われて
おり、その他の所では小文字tが使われている。 ○太陽電池出力・発電量に関しては、太陽電池の瞬間の
発生電圧Vと瞬間の発生電流Iの積を太陽電池出力(単
位W又はKW)と言い、その時間積分値が発電量(単位Wh
又はKwh )である。 ○太陽電池基本特性式は次の式である。 I=IL-Co*T3*exp(-qEg/nKoT)*(exp(q(V+RsI)/nKoT)-1)-
(V+RsI)/Rsh ここに各記号は次のとおりである。 I :出力電流[A] Co :飽和電流温度係数 V :出力電圧[V] Eg :エネルギーギャップ[eV] IL :光起電流[A] T :太陽電池素子絶対温度[K] IO :飽和電流[A] Ko :ボルツマン定数[J/K] Rs :直流抵抗[Ω] q :電子の電荷量[℃] Rsh :並列抵抗[Ω] n :接合定数 上記式は半導体の基本に基づく式で理論的式である。こ
の式からI-V カーブ上の各点を求めるには、この式の左
辺のIを右辺に移項し Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)=IL-Co*T3*exp(-qEg/nKoT)
*(exp q(V+RsI)/nKoT-1)-(V+RsI)/Rsh-I の関数をつくり基本特性値(IL,Co,n,Rsh,Rs)を代入の
うえ、V,I の関係を非線形解法プログラムで解いてI-V
カーブを求めることができる。 ○本発明では特性値については次のとおり使い分けてい
る。 (1) (太陽電池)基本特性値…IL,Co,n,Rsh,Rs (2) (太陽電池)特性値…Isc,Iop,Vop,Voc,α,β,Rs,K なお、上記の通りRsは(1) 、(2) の両方で使われてい
る。 ○変換式については次のとおりである。 (1) 「実用的I-V カーブ変換式」 I1=I2+Isc(E1/(E2)-1)+α(t1-t2) V1=V2+β(t1-t2)-Rs(I1-I2)-K・I1・(t1-t2) (2) 「実用的I-V カーブ変換式」の逆変換式(逆の適
用) ((1) の式のV2,I2について式を解いて変形したもので
ある) I2=I1+Isc(E2-E1)/E2+α(t2-t1) V2=V1+β(t2-t1)-Rs(I2-I1)-K・I1・(t2-t1) ここで、(1) 、(2) は一般に知られているJIS8913,891
4,8919の式と異なり、新しい優れた式である。(1) の式
については特願平6−2626および前記電気学会論文
1、電気学会論文2で使っている(図21参照)。ま
た、これらの式で使っている記号は基準状態での電圧
値、電流値、日射強度、太陽電池温度をそれぞれV2,I2,
E2,T2 また任意の条件での各値をV1,I1,E1,T1とする。 また、 Isc:短絡電流(A) Iop:最適電流(A) Vop:最適電圧(V) Voc:開放電圧(V) α:温度が1℃変化した時のIsc の変動値(A/℃) β:温度が1℃変化した時のVoc の変動値(V/℃) Rs:モジュールの直列抵抗(Ω) K:曲線補正因子(Ω/℃) である。 なお、図21の下欄(1)、(2)式が「実用的I-V カーブ変
換式」に、また図21の右欄の(3)、(4)式が「実用的I-
V カーブ変換式」の逆の適用に相当する。基準状態の電
圧−電流値と測定時日射強度・太陽電池温度条件におけ
る電圧−電流値の変換式の一覧が図21である。この図
は電気学会論文3(伊賀:「実用的I-V カーブ作成法を
使った太陽電池日射計」,電学論D,117 巻10号,19
97)に掲載されたもので右端の欄および下欄が発明者の
式で下欄は特願平6−2626で論文発表の前に特許申
請がされている。一般には、まだ左端又は中央の欄の式
が使われ、前記「I-V カーブ測定器」でも同様に使われ
ている。
【0043】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は本実施形態の太陽電池の出力
評価装置の構成ブロック図である。同図において、符号
Sは評価すべき太陽電池を示している。本実施形態の太
陽電池の出力評価装置は、太陽電池モジュール温度計1
1、電流計12、電圧計13、日射計14、模擬負荷・
切替装置15、インタフェイス16およびコンピュータ
17から構成されている。太陽電池モジュール温度計1
1は、太陽電池Sのモジュール温度t℃を実測するため
のものである。モジュール温度計11は、熱電対を使用
するとよい。電流計12は、シャント抵抗又はクランプ
電流計であり、太陽電池Sの直流の発生電流Ijを実測す
るものである。シャント抵抗がなくても、運転状態の太
陽電池を切離すことなくクランプ電流計によっても測定
できるようにしている。電圧計13は、太陽電池Sの発
生電圧Vjを実測するためのものである。日射計14は、
評価すべき太陽電池の受光面における日射強度Ejを実
測するためのもので全天日射計(サーモパイル方式)又
は太陽電池日射計であり、太陽電池Sの近傍に太陽電池
Sと同一方位・傾斜角の面に設けられている。模擬負荷
・切替装置15は、インバータ等から切離した太陽電池
Sを接続し、模擬負荷抵抗を高速・自動的に切替えて、
電圧−電流の約40〜50点の組の値を得るものであ
る。通常運転のときには、インバータ等一般接続負荷
は、太陽電池Sと接続しており、前記「I-V カーブ測定
器」を使い太陽電池の出力評価をするときには、太陽電
池Sと模擬負荷・切替装置を接続して試験・評価する。
そして、模擬負荷・切替装置15と太陽電池Sとを接続
した状態でなくてインバータ等一般接続負荷と太陽電池
Sが接続した状態でも、太陽電池Sの出力評価を行なう
ことができる。すなわち請求項10〜13に記述したの
がその方法と装置である。インバータには、太陽電池S
から発生する直流電力(電圧×電流)が供給される。
【0044】そして、これら装置とコンピュータ17を
結びつけ、リアルタイムにデータ入出力・制御をするの
が(入出力計測制御・模擬負荷切替制御)インタフェイ
ス16(以下、単にインタフェイスという)である。そ
して、前記日射計14、モジュール温度計11、電流計
12、および電圧計13で実測されたそれぞれの日射強
度Ej、太陽電池温度tj、発生電流Ijおよび発生電圧Vj
は、インタフェイス16を介して、リアルタイムにコン
ピュータ17に取り込まれるように構成されている。
【0045】つぎに、コンピュータ17を説明する。符
号17は、本発明の太陽電池の出力評価プログラム15S
を動作させるためのコンピュータである。符号1〜4
は、それぞれコンピュータ本体、キーボード、マウス、
モニタを示している。符号5は、太陽電池の出力評価プ
ログラム15S が記録されたコンピュータ読み取り可能な
データ記録媒体であって、本体内部のハードディスクで
もよいが、例えば、CD−ROMやフロッピー(登録商
標)ディスクでもよく、図1ではそれを示している。前
記コンピュータ本体1は、CPU、メモリ、ハードディ
スク等のコンピュータ基本装置を備えている。このコン
ピュータ本体1には、記録媒体5に格納された太陽電池
の出力評価プログラム15S をインストールするためのC
D−ROMドライブやフロッピーディスクドライブを備
えている。もちろん、コンピュータ本体1には、Win
dowsNT、Windows95、Windows9
8やMacOS等のOSはインストール済みである。な
お、コンピュータ17は図ではノート型であるが、デス
クトップ型、タワー型など特に限定されない。コンピュ
ータ17がノート型の場合、携帯できるので現場で使用
でき、好適である。さらに、太陽電池の出力評価プログ
ラム15S をコンピュータ17上で動作させるだけでな
く、マイコンに組み込みインタフェイス,模擬負荷15
などと一体化した装置として動作させてもよい。
【0046】図2は本発明の太陽電池の出力評価プログ
ラム15S のブロック図の概要であり、図3は太陽電池の
出力評価プログラム15S の処理内容を記述したブロック
図である。図4および図5は、いずれも出力評価プログ
ラム15S の内容をさらに詳しく示したブロック図であ
る。図2〜13において、記号S11〜S28等は対応してい
る。太陽電池の出力の比較評価は図2〜5に示すよう
に、測定時の日射強度・モジュール温度条件における比
較評価S22,S23 (それぞれ請求項1と4および請求項
2、5に対応)、および基準状態(日射強度1kw/m2
モジュール温度25℃)における比較評価S28 (請求項
3と6に対応)より構成されている。また、連続するS2
4,S25,S26 は、日射強度・太陽電池温度の急激な変化へ
の対応および各測定センサーによる測定値の測定タイミ
ングのずれ(遅れ)への対応のための処理である(請求
項7の「高速測定・平均化処理」に対応)。そして、請
求項8に述べている内容は、太陽電池の出力評価プログ
ラム15S を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体であり、請求項9で述べている装置は、この記録媒体
5を動作し得るコンピュータを含んだ太陽電池の出力評
価装置(図1)である。また請求項10〜13は負荷と
接続された状態で太陽電池の出力評価が可能な方法とそ
のプログラムを記録したコンピュータ記録媒体およびそ
れを動作し得る出力評価装置(図1)である。
【0047】つぎに、図2〜5におけるS11 で使用する
入力画面を、図6で説明する。図6は仕様値入力画面で
ある。同図に示すように、仕様値入力画面は、評価すべ
き太陽電池の特性値を入力するための画面である。ここ
で入力フィールドは日射強度1kw/m2 でモジュール温度
が25℃の場合と55℃の場合を設けているが、通常は25℃
の値が太陽電池メーカーより与えられているため入力さ
れる。55℃の値が入手できた場合は、その値を仕様値入
力画面で入力し、後述する図4のS13 のごとき方法で直
接55℃のIL,Co,n,Rs,Rshを求めS20 のb℃の値として評
価に活用する。なお、40℃などの値も得られるなら、
同様の方法でc℃のIL,Co,n,Rs,Rsh値を求め評価に活用
する。
【0048】入力フィールドIsc,Iop,Vop,Voc は、それ
ぞれ、基準状態(日射強度1kw/m2,太陽電池温度25
℃)における評価すべき太陽電池Sの短絡電流、最適電
流、最適電圧、解放電圧を入力するためのものである。
また、入力フィールドα、βは、それぞれ、基準状態に
おいて温度が1℃変化する毎に変化する短絡電流Isc の
変化量、温度が1℃変化する毎に変化する解放電圧Voc
の変化量を入力するためのものである。Kは、曲線補正
因子を入力するためのものである。しかも、仕様値入力
画面には、フィールドRsが設けられている。Rsは、
基準状態での直列抵抗を入力するためのものである。出
力評価をする人は、短絡電流Isc 、最適電流Iop 、最適
電圧Vop 、解放電圧Voc 、短絡電流Isc の変化量α、解
放電圧Voc の変化量β、曲線補正因子Kおよび直列抵抗
Rsのそれぞれに、仕様値を入力することができる。な
お、仕様値入力画面に、エネルギーギャップEgを定数
として扱うのでなく当該太陽電池の特性値として入力す
るフィールドを追加して、エネルギーギャップEgの値
を入力してもよい。なお、太陽電池基本特性値(IL,Co,
n,Rs,Rshなど)を直接入力し出力評価ソフトの中で活用
してもよい。
【0049】つぎに、図2〜5のS12 について説明す
る。ここで評価条件とは、評価方法として請求項1,
2,3,4,5,6のどの方法をここで適用するか、前
記の測定データとして高速測定・平均化処理を適用する
か、入出力の表示方法など、実際に評価装置を動作させ
る場合の諸条件である。S12 で入力する定数Eg,Ko,e(q)
はそれぞれ、エネルギーギャップ、ボルツマン定数およ
び電子の電荷量であり、いずれも定数と考えて、予め値
を与えておけばよい。なお、エネルギーギャップEgは
前述のとおり完全な定数とは言い難い面もあるため、2
5℃のエネルギーギャップEgは前記仕様値入力画面よ
り入力し、他の温度のEgは計算により求めることもで
きる。すなわち、S18, S19で求めたI―Vカーブを解く
段階で、I―Vカーブ上の5〜6点を使えば5〜6個の
方程式が得られるため、Egを計算でも求めることがで
きる。
【0050】つぎに、図2〜5のS15(b)について説明す
る。測定値としては各時刻の日射強度E(kw/m2 )、モジ
ュール温度t(℃)およびそのときの発生電圧V−発生電
流Iの値の組(V,I)が約40〜50組である。高速
測定では、Vj−Ijの約40〜50組をすべて測定す
るのではなく、5点を測定してこの値を太陽電池基本式
に適用して太陽電池基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh)を未
知数とする5個の方程式をつくり、これを解いてこの解
を再び太陽電池基本式に入れてVj−Ijの約40〜5
0組を求めるのである。この方法によると、電圧Vj−
電流Ijの測定の個数が1/10程度と少なくなるため、測
定時間が1/10程度に短くなり、日射の激しい変動にも対
応できるという効果がある。なお、前記Vj−Ijの組
(V,I)の個数は、約40〜50個だけでなく、これ
以上であってもよく、この場合精度は上がるが、測定時
間がかかるので、その状況に合わせて前記個数を決めれ
ばよい。また、太陽電池基本特性値は(IL,Co,n,Rs,Rs
h)は未知数を5個でなくEgなどを加えてもよく、そ
のときは測定点を増し、方程式の数を増して解けばよ
い。
【0051】つぎに平均化処理に関しては、図2〜5の
S26 で示すように、ある期間(例えば10秒〜10分程
度)に前記高速測定で測定した日射強度Ej、モジュー
ル温度tj、電圧Vj−電流Ijのそれぞれの値を基に
して、約40〜50組を推定した値を平均して、これら
の平均値を測定時の値として使う方法である。このよう
な処理によって、日射強度、太陽電池温度、電圧、電流
の測定センサーの違いによる測定時間遅れ(ずれ)によ
る誤差を解消することができる。この平均化処理は、い
うまでもなく高速測定したデータだけでなくS15(a)の測
定値そのもののデータの平均化処理でもよい。
【0052】つぎに、本発明の評価方法の本質を説明す
る前に、以下の説明にしばしば出てくる非線型方程式
(関数)を解く解法プログラムについて説明する。太陽
電池基本式は前記のとおり、(I=IL-CoT3exp(-qEg/nKOT)
*(exp(q(V+RsI)/nKOT)-1)-(V+RsI)/Rsh) である。図7
は非線型関数の解法プログラムの説明図である。同図に
示すように、太陽電池の基本式が非線型の関数であるた
め、その中の基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh など)を求
めたり、逆にこれらの値を与えて電圧V−電流Iの関係
を求めるには、式を整理し、f(x)=0のように未知数を
1つにしてニュートン法でコンピュータを使って解くこ
とができる。この解法を使った例は、電気学会論文1
(伊賀;「太陽電池の光照射状態での電圧−電流特性式
を用いたI-V カーブ作成法とその活用」、電学論,116
巻10号,1996)に示してある。なおニュートン法によ
る非線形関数(未知数1)のコンピュータによる解法プ
ログラムは一般的に知られている。なお、非線形関数
は、前記のとおり未知数を1つにしてニュートン法を適
用するだけでなく、未知数を複数個にしたままで解く方
法もあり、その方法によってもよい。
【0053】さて、本発明の評価方法の本質の1つであ
る太陽電池基本特性値の算出、I-Vカーブの作成、曲線
補間などについて説明する。図2〜5のS13 は図8に示
すように、評価すべき太陽電池の基準状態(日射強度1
kw/m2 ,モジュール温度25℃)における短絡電流Isc,最
適電流Iop 最適電圧Vop,開放電圧Voc,直列抵抗Rs,すな
わちIsca,Iopa,Vopa,Voca,Rsaから太陽電池基本式とそ
の微分した式を使い、基準状態における IL,Co,n,Rsh
すなわち評価太陽電池の基本特性値ILa,Coa,na,Rsha を
非線型解法プログラムで求める。この解法の詳細につい
ては、既に電気学会論文1(伊賀;「太陽電池の光照射
状態での電圧−電流特性式を用いたI-V カーブ作成法と
その活用」、電学論D,116 巻10号,1996)にお
いて確実に解けることを示している。ここでは、IL,Co,
n,Rshを未知数として、電圧V−電流Iの3〜4組の値
を入力して求めているが、電圧V−電流Iの組はそれ以
上であればよりI-V カーブに適合したIL,Co,n,Rshを求
めることができる。このことは、この種の計算では一般
的に知られた事項である。
【0054】図9は図2〜5のS14 の評価太陽電池の基
準状態における上記解である特性値ILa,Coa,na,Rsha と
Rsa を太陽電池基本式に入れ、各種電圧に対する電圧−
電流値の関係を非線型方程式により求め、この電圧−電
流値の関係を使いI-V カーブを作成することを示してい
る。前記のごとく、電圧−電流の値の組は40〜50組
があれば、ほぼ自然な形のI-V カーブが描けるが、さら
に多い組の値を求めれば、さらになめらかな曲線が求ま
る。また、電圧−電流の関係であるI-V カーブだけでな
く、電圧−電力(電圧*電流値)の組も求め、P-V カー
ブを求めてI-V カーブと同時に表示すればさらにその太
陽電池の特性がよくわかる。
【0055】図10は請求項1,4に相当し、図2〜5
のS17 〜S21 の基準状態のI-V カーブから測定時日射強
度・モジュール温度条件におけるI-V カーブの作成を示
したものである。S17 の変換式は、後述のS16 で使って
いる変換式とよく似た形の式であるが日射強度は1kw/m
2 のままとなっているため、日射強度の項はない。な
お、Kの値は曲線補正因子で零の場合もある。
【0056】S18,S19 ではb℃、c℃における太陽電池
基本特性値のIL,Co,n,Rsh,Rsを未知数として5つの式を
つくり解いているが、この他に前記のごとくEgについ
ても定数として扱わず、モジュール温度の関数として扱
うことができる。この場合は上記のように電圧V−電流
Iの5組の点の値でなく、6組の点の値を選び6つの式
をつくり解くことにより求めることができる。なお、2
5℃におけるEgについては、前記仕様値入力画面によ
り入力した値を入力することもできるが、S14のI-V カ
ーブから電圧、電流値を使い解いて求めた値を利用する
こともできる。ここで、5個〜6個の電圧−電流値の組
の値の選定方法は、これらの点は前述のように近接しな
い任意の点を選択することが基本であるが、できれば短
絡電流の点、開放電圧の点を含む方が望まれる。S18,S1
9 のモジュール温度は、ここではb℃を55℃、c℃を
40℃とそれぞれしているが、特定の値に限定する必要
はない。ここでb℃を55℃としたのは、図5の仕様値
入力画面で述べたように太陽電池によっては55℃の特
性値が与えられることがあるため、この値での特性値を
活用しようとしたものである。またc℃として40℃と
使ったのは、基準状態の温度25℃と上記55℃の中間
値である40℃を使うことによりS20 の曲線補間の値を
精度よく得ようとするものである。いずれにしろb℃c
℃は、これらの値に限定されず設定することができる。
なお、請求項1,4を実際に適用して測定時の日射強度
・モジュール温度におけるI-V カーブを作成する場合は
25℃、b℃、c℃の基本特性値(IL,Co,n,Rsh,Rs)はそ
の太陽電池特有の値であるため、一回計算するだけでよ
く、そのためこれらの計算結果値をメモリーに定数とし
て記録しておき、測定時の日射強度・モジュール温度が
変わったときは、それらの記録された値を使い曲線補間
の部分から計算することが効率的な方法である。
【0057】図11は請求項2に相当し図2〜5のS16
の基準状態のI-V カーブから測定時日射強度Ej、モジ
ュール温度tjにおけるI-V カーブを作成するものであ
る。使われている変換式は特願平6−2626,電気学
会論文2(伊賀他;「I-V カーブ作成法を用いた太陽光
発電量シミュレーションプログラムの開発」、電学論
D,115巻6号,1995)などで使用している式
(「実用的I-V カーブ変換式」)である。なお、Kの値
は曲線補正因子であり零の場合もある。なお、Ea,ta は
基準状態の日射強度(1kw/m2 )、モジュール温度(2
5℃)をそれぞれ示している。前記のごとく、電圧−電
流の値の組は40〜50組があれば自然な形のI-V カー
ブが描けるが、さらに多い組の値が求められればさらに
なめらかな曲線が求まる。また、電圧−電流の関係であ
るI-V カーブだけでなく、電圧−電力(電圧*電流)の
組も求め、P-V カーブも求めてI-V カーブと同時に表示
すれば、さらにその太陽電池特性がよくわかり評価しや
すい。
【0058】図12は請求項7に相当し、また図2〜5
のS15(b),S24〜S26 に相当し、激しい日射変動にも対応
できるよう工夫した高速測定・平均化処理を示したもの
である。S15(a)では、一般に電圧Vj−電流Ijの約4
0〜50組の値がなければスムーズなI-V カーブが得ら
れないが、ここでは短時間でI-V カーブを描くため、近
接しない5組の電圧Vj−電流Ij値からI-V カーブを
得ようとするものである。その方法は図12に示すよう
に、5組のVj−Ij値を太陽電池の基本式に入れ5つ
の方程式をつくり、IL,Co,n,Rsh,Rsを未知数として非線
型解法プログラムを解いてILj,Coj,nj,Rshj,Rsj を求め
る。つぎにこれらの値を太陽電池基本特性式に適用し、
電圧V−電流I値の関係(約40〜50個)を非線型解
法プログラムにより求め、I-V カーブを作成する。S26
は一定期間の日射強度Ej、太陽電池温度tjの平均値
を求めるとともにその期間の平均化されたI-V カーブを
求めている(例えば1秒おきに1分〜10分の平均)。
平均化されたI-V カーブは、それぞれの電圧における電
流値の平均を求めることにより得られる。また、平均化
されたI-V カーブは、前記ILj,Coj,nj,Rshj,Rsj の平均
値を求め、この値を使いI-V カーブを求めることでもで
きる。ここで請求項10〜13の場合、太陽電池が負荷
・系統と連系運転中の場合の平均化したデータを使った
評価方法について示す。日射強度、太陽電池温度は前述
のとおり激しく変動する場合をよく見かける。そのため
太陽電池の出力(電圧−電流)測定中に日射強度や太陽
電池温度が変化したり、これらの測定値の間の測定タイ
ミングが一致しない場合がある。そこで、例えば6秒間
隔で測定した日射強度・太陽電池温度を1分、10分平
均した値を図3におけるS16 またはS20,S21のEj,T
jの値として測定時条件のI-V 、P-V カーブを作成し
(S23,S22)、同様に6秒間隔で測定した電圧−電流値
の平均化処理した値をこのI-V 、P-V カーブにプロット
して、図14のごとく比較評価することができる。
【0059】図13は請求項3、請求項6における測定
した電圧−電流値(I-V カーブ)を基準状態のI-V カー
ブに変換する処理に相当し、図2〜5の連続するS15(a)
又はS15(b),S24,S25,S26 で得られた日射強度Ej、太
陽電池温度tjにおける発生電圧Vj−発生電流Ijの
測定値(約40〜50組)と、評価すべき太陽電池の基
準状態の特性値(Rsa,α, β,K,Isa)から変換式(「実用
的I-V カーブ変換式」の逆変換式)を使い、基準状態の
I-V カーブを作成する処理である。ここで、測定時の日
射強度Ej・太陽電池温度tjおよび発生電圧Vj−発生電流
Ijの測定値(約40〜50組)は、前記のように日射強
度等の変動が少ない場合など安定している場合は、S15
(a)で測定した値を直接使用することもできる。また、
前記のごとく、電圧−電流の値の組は40〜50組あれ
ば自然な形のI-V カーブが描けるが、さらに多い組の値
が求められれば、さらになめらかな曲線が求まる。ま
た、電圧−電流の関係であるI-V カーブだけでなく、電
圧−電力(電圧*電流)の組も求め、P-V カーブも求め
て、I-V カーブと同時に表示すれば、さらにその太陽電
流の特性がよくわかる。
【0060】図14、図15は前記のようにして求めた
I-V カーブを使った太陽電池の評価方法を説明したもの
である。図14は請求項1、2、4、5に相当し、図1
5は請求項3、6に相当している。図14は評価すべき
太陽電池の特性値(仕様値)を使い測定時の日射強度、
太陽電池温度条件におけるI-V カーブ,P-V カーブを描
き(実線)、実際に測定した電圧Vj−電流Ijのカー
ブ(破線)と比較し、評価する方法を示したものであ
る。なお、ここでの比較評価の説明においては、測定し
たI-V カーブは図2〜5のS24〜S26で記述した方法によ
り高速測定・平均化処理を実施して作成したI-V カーブ
を使用するが、日射変動が少ない場合などはS15(a)で測
定したI-V カーブを使用してもよい。比較評価の具体的
方法は、(1) 両P-V カーブの最大電力点(Pmax)の大きさ
で比較・評価する方法(P-V カーブの最大の値のところ
で比較) (2) ある指定電圧(例えば運転電圧など)(V’)の電
力値で比較する方法(指定電圧のときの両P-V カーブ上
の値で比較)がある。なお、測定時日射強度、太陽電池
温度条件で得られるのがI-V カーブでなく、電圧−電流
の値(V”,I”)1組が単独に得られた場合(×印)
でも図14に示すように同一の電圧V”における電流値
又は電力値の比較により評価できる。この比較評価方法
は、後記の請求項10,11におけるの評価のときにも
適用できる。
【0061】図15は請求項3、請求項6に相当し、測
定した日射強度Ej、太陽電池温度tjにおけるI-V カ
ーブを基準日射強度(1kw/m2 )、基準太陽電池温度2
5℃に換算したI-V カーブ(破線)と基準状態の仕様値
のI-V カーブ(実線)を比較評価したものである。比較
の方法としては図14に示す場合と同様に実施できる。
また×印の比較評価方法は請求項10,11における評
価でも同様に適用できる。
【0062】図22により、太陽電池がインバータ等一
般負荷に接続連系されて運転している場合の評価方法に
ついて述べる。この場合も前記図2〜5による評価方法
と同様に測定時日射強度・太陽電池温度条件での評価
(S33,S34,S41,S42) と、基準状態での評価(S36,S3
9) がある。測定時条件における、電圧−電流値の比較
評価では、測定時日射強度Ej(又はその平均値μEj)
・測定時太陽電池温度tj(又はその平均値μtj)の条
件におけるI-V,P-V カーブを請求項1,2又は請求項
4,5の方法により作成し(S16 又はS17〜S21),測定
時電圧値(又は平均値μVj)・測定時電流値(又はその
平均値μIj)と比較評価する(S33,S34) 。S32 では測
定時条件を5つ示しており、いずれかの日射強度・太陽
電池温度条件で、S16 又はS17 〜21で作成したI-V カ
ーブとそれぞれの条件で測定した電圧−電流値を比較評
価すればよい。また、測定時条件におけるI-V・P-V カー
ブでの比較評価では、測定時日射強度Ej(又はその平
均値μEj)・測定時太陽電池温度tj(又はその平均値μ
tj)の条件におけるI-V・P-V カーブを請求項1,2また
は請求項4,5の方法により作成し(S16又はS17〜S2
1) ,請求項11の{74}で求めた基本特性値(IL,C
o,n,Rs,Rsh)を使い{75}のごとき方法で測定時日射
強度・太陽電池温度条件のI-V カーブ・P-V カーブを求
め(S40) 、比較評価する(S41,S42) 。ここでも測定
時条件は5つあるので、いずれかの日射強度・太陽電池
温度条件でS16 又はS17 〜S21 で作成したI-V カーブ
と、その条件でS37 ,S40 により作成したI-Vカーブを
比較評価すればよい。また、基準日射強度における電圧
−電流値の比較評価では図22のS35 のごとく、実用的
I-V カーブ変換式の逆変換式(請求項6の{31}の
式)を使い、測定時電圧値(又はその平均値μVj)・測
定時電流値(又はその平均値μIj)を、測定時日射強度
Ej(又はその平均値μEj)・測定時太陽電池温度T
j(又はその平均値μTj)から基準状態(日射強度1KW
/m2 ,太陽電池温度25℃)に変換し、図2〜5のS14
で作成したI-V カーブと比較評価する(S36) 。また、
基準日射強度におけるI-V・P-V カーブでの比較評価では
測定時条件の電圧値Vj(又はその平均値μVj)・電流
値Ij(又はその平均値μIj)を、請求項11の{7
4}で求めた基本特性値(IL,Co,n,Rs,Rsh) を使い、
{75}の方法で基準状態のI-V・P-V カーブを求め(S3
8) 、比較評価する(S39) こともできる。なお、一定期
間の平均日射強度(μEj)、平均太陽電池温度(μtj)、平
均発生電圧(μVj)、平均発生電流(μIj)は、できるだけ
日射強度・太陽電池温度条件にバラツキが生じるように
(差があるように)5回のデータをとれば好適である。
なお、図22のS37,S38,S40 では太陽電池基本特性値を
IL,Co,n,Rs,Rshの5つとしているが、Egなども温度に
より変化する特性値と考えるときは6点以上の測定点を
使えばよい。また、図22では各測定値は一定期間の平
均値を使うこととしているが、これらの測定値が安定し
た値でえられるのであれば、平均化せず測定値そのもの
を使うこともできる。
【0063】図26により請求項10,11の評価方法
について述べる。図26は実線が太陽電池の特性値から
求めた測定時日射強度・太陽電池温度におけるI-V・P-V
カーブであり、破線が太陽電池特性値から求めた基準状
態におけるI-V・P-V カーブである。×印はそれぞれのカ
ーブのPmax 点をあらわし◎は測定した電圧−電流点、
・点はこの測定電圧−電流点を本発明の方法で基準状態
に戻した点である。◎印の測定点と実線上の各点(同一
電圧上の電流,電力の点又はPmax 点)の比較評価、お
よび測定点を基準状態にもどした点(・印)と破線上の
各点(同一電圧上の電流,電力の点又はPmax 点)の比
較評価を実施する。
【0064】
【発明の効果】発明の効果については前記の課題、手
段、実施形態の中でもかなり述べたので、ここではまだ
述べていない事項を中心に繰り返しになる事項も述べ
る。請求項1,4の太陽電池の出力評価方法に関して、
以下の(1),(2),(3)で述べる特徴があるため、太陽電池
の種類(単結晶、多結晶など),個々の特性値、日射強
度、太陽電池温度などに影響されず、測定時の日射強度
・太陽電池温度における電圧−電流値(I-V カーブ)を
正確かつ汎用的に描けるため、太陽電池出力およびその
積算値である発電電力量の評価が汎用的、高精度、的確
に実施できる。すなわち、請求項1,4の方法のI-V カ
ーブ作成法の基本的考え方は、電気学会論文1(伊賀:
「太陽電池の光照射状態での電圧−電流特性式を用いた
I-V カーブ作成法とその活用」電学論D、116 巻10
号、1996)によるI-V カーブ作成法とも次の点で大きく
異なる長所をもっているため、この論文で示している図
19の実証試験結果などより、さらに精度と汎用性に優
れていることが期待できる。 (1) 当該太陽電池の特性値(Isc ,Iop ,Vop ,Voc
,Rs)から基準状態のI-V カーブを描く場合は、前
記論文と同様に、太陽電池の基本特性式(太陽電池の光
照射状態での電圧−電流特性理論式)を厳密に適用、解
くことにより求めている。すなわち、太陽電池基本式(I
=IL-CoT3exp(-qEg/nKOT)*(exp(q(V+RsI)/nKOT)-1)-(V+
RSI)/Rsh) を使い非線形解法のプログラムにより、太陽
電池温度25℃の基本特性値(IL,Co,n,Rsh)について解
き、これらの基本特性値から基準状態のI-V カーブを求
めている。そして上記論文1と異なり、太陽電池の温度
がb℃、c℃におけるI-V カーブを求めるのに、基準状
態のI-V カーブ上の各値(40〜50点)から変換式によりb
℃,c℃値そしてI-V カーブを求めている。そしてこの
カーブ上の点(通常5点)を使いb℃,c℃の基本特性
値を求めている。すなわち、電気学会論文1では他の温
度の特性値(Isc ,Iop ,Vop ,Voc )を25℃における特
性値から変換式により直接求めているため値が正確に出
にくいが、本方法は算出精度が高くなっている。また、
任意のモジュール温度における基本特性値(IL,Co,n,Rs
h,Rs)をすべて3点の曲線補間により精度よく求めてい
る。 (2) 太陽電池温度25℃以外の直列抵抗Rsの算出に
は、前記のように日本品質保証機構が提案している次式
(図23参照)などが一般によく使われている。 Rs={1+13.3717*10-3(T-298 )+9.7058*10
-6 *(T−298 )2 }*Rsa しかしこの式は実験式であるため、適用できる太陽電池
の種類・範囲に制限がある。本発明では太陽電池基本式
を使い当該太陽電池の特性値からRsなどの基本特性値を
算出しているため、その太陽電池によく適合している。
(3) さらに今まで定数として扱ってきたEg(エネル
ギーギャップ)を場合によっては温度の関数として扱う
ことによりさらに精度と適用性の向上をはかった。これ
らの特徴を持っているため、本発明である「太陽電池出
力評価装置」への適用だけでなく、例えば、より精度と
汎用性の高い「太陽光発電量シミュレーションプログラ
ム」(……電気学会論文2(伊賀他:「I-V カーブ作成
法を用いた太陽光発電量シミュレーション計算プログラ
ムの開発」、電学論D、115 巻6号、1995参照)の開発
などにも活用できる。次に、請求項1,4方法の出力評
価におけるその他の特色と効果について述べる。すなわ
ち、太陽電池の特性は基準状態(1kw/m2 ,25℃)に
おける特性値Isc ,Vop ,Voc ,α,β,Rs,Kでよ
く示されるが、これだけの値を見ても、他の太陽電池と
比べてどのように優れ、特徴のある太陽電池であるか、
またどの程度劣化しているかを本質的に評価できにく
い。しかし請求項1,4の方法では、それぞれの太陽電
池の基準状態などにおける基本特性値(ダイオードパラ
メータといわれるIL,Co,n,Rs,Rsh )が得ら
れているため、この値を評価することにより出力が低下
した場合などの,より深い本質的な解析にも結びつくこ
とができる。またこの評価方法は太陽電池の基本的特性
式の解析に基づくため、理論的で信頼性が高いことが考
えられる。そして請求項1,4の方法は一見複雑な計算
を多く実施するかのように思われるが、前記のごとく実
際の処理ではそれぞれの温度のIL,Co,n,Rs,
Rsh は1回だけ計算しておけばよいため,S20,S21,S22
の部分のみの実行で、各種日射強度・太陽電池温度のI-
V カーブが描け,評価できる。請求項2,5の太陽電池
の出力評価方法でも、上記と同様の基本的考え方に基づ
いており、請求項1,4の方法と同様に、測定時の日射
強度、太陽電池温度における当該太陽電池の電圧−電流
値(I-V カーブ)を正確かつ汎用的に算出、描けるた
め、太陽電池出力およびその積算値である発電量の評価
が汎用的、高精度、的確に実施できる効果がある。請求
項2,5の方法の請求項1,4に比べた特徴は、基準状
態の電圧−電流値(I-V カーブ)から測定時の日射強度
・太陽電池温度条件の電圧−電流値(I-V カーブ)への
変換が簡単な変換式の適用で実施できていることにあ
る。また、従来の特許公報の中には、標準的な太陽電池
のI-V カーブをベースに使い、当該太陽電池の特性値
(Isc ,Iop ,Vop ,Voc )とI-V カーブを求め、測定
時の日射強度・モジュール温度のI-V カーブを作成する
方法(特願平6−1156,特願平6−2626および
電気学会論文2(伊賀他:「I-V カーブ作成法を用いた
太陽光発電量シミュレーション計算プログラムの開
発」、電学論D、115 巻6号,1995))もあるが、この
論文2の中に示す図20の試験結果より、さらに精度と
汎用性に優れていることが期待できる。それは、電気学
会論文2の方法が標準的な太陽電池(昭和シェル石油G
L133 )をベースにしているため、他の種類の太陽電池
でも十分な精度が得られるかどうかという疑問が生じる
可能性もあるためである。すなわち請求項2,5の方法
では、それぞれ個々の太陽電池の特性値をベースにして
いるためさらに高精度と汎用性が期待できる。請求項
2,5の方法は請求項1,4の方法に比べて、前記のと
おり算出過程が簡単であるため算出時間が短かくてすむ
ため、より高速でI-V カーブを作成できる。また、請求
項2,5の方法は請求項1,4の方法と同様に、「太陽
電池出力評価装置」への適用だけでなく、例えばより精
度と汎用性の高い「太陽光発電量シミュレーションプロ
グラムの開発」(電気学会論文2)などに適用が考えら
れる。請求項3,6の出力評価方法でも、請求項1,
2,4,5と同様に、出力および発電量の評価が汎用的
・高精度・的確に実施できる。すなわち請求項3,6の
特徴は,請求項1,2,4,5と異なり、測定時の日射
強度・太陽電池温度条件の電圧−電流値(I-V カーブ)
を基準状態の日射強度(1kw/m2 ),太陽電池温度(2
5℃)に換算して比較・評価するため、評価値が比較し
やすく分かりやすいということである。請求項3,6の
評価方法は、測定した電圧―電流値(I-Vカーブ)を基
準状態(日射強度1kw/m2 ,太陽電池温度25℃)に変
換してその太陽電池の仕様値と比較評価する面では、前
記「I-V カーブトレーサ」などで実施している評価方法
と同じ手法であるが,その変換式が基本的に異なる(図
21の右欄の変換式を使用)。すなわちこれまでの変換
式のように「適用できる日射強度の範囲」に制限がなく
(これまでのI-V カーブ測定器ではJIS 補正式(図21
の左又は中の欄の変換式)を使っているため日射強度が
0.8 kw/m2 以上のみで適用可能)、汎用的で精度よく適
用できる。また請求項3,6の方法では比較する基準状
態のI-V カーブ(仕様値)の作成方法に従来の方法に比
べた特徴と効果がある。請求項7の太陽電池のI-V カー
ブの高速測定と平均化処理は,日射強度の急激な変動や
日射強度、太陽電池温度、電圧−電流の測定値の間に生
じる測定タイミングの差(時間遅れ)があっても、これ
らの課題を解決し安定した測定値が得られるため、汎用
的、正確、的確な評価が実施できる効果がある。すなわ
ち、日射が急激に変化した場合や各測定センサーに時間
遅れの差がある場合でも安定して精度よく出力が評価で
きる効果がある。請求項8の出力評価プログラムを記録
したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体によれ
ば、実験室、製造工場、太陽電池設置現場など評価対象
の太陽電池がどこに、どのように設置されていても、記
録媒体を読み取るパソコン、マイコンなどがあれば適用
できるため、高精度、汎用的、的確な出力評価が実施で
きる。請求項9の出力評価装置によれば、請求項1〜6
の出力評価プログラムにより、評価上の課題の解決をは
かり、請求項7のプログラムにより高速測定と平均化処
理が実施されているため、高精度、汎用的、的確な評価
が実現している。これらの課題解決はデータ処理ソフト
を中心にしているため、装置が複雑、大型、高価になる
ことを妨げ安価な高性能の評価装置の実用化の実現が可
能になってくる。請求項10〜13の出力評価装置によ
れば、太陽電池の負荷を切離すことなく運転状態で評価
できるため、連系運転中でも常時、さらにI-V カーブ測
定器など特別な装置がなくても簡単に出力評価ができ
る。すなわち、通常出力評価を実施する場合、太陽電池
負荷は模擬負荷を使用し高速切替をして特性測定をする
が、運転状態の太陽電池では、太陽電池を切離すことが
難しい場合が多い。そのときはインバータ等を通じて一
般負荷と接続したままの状態で日射強度、太陽電池温度
および発生電圧−発生電流の値を測定し、この値と請求
項1、2、4、5で求めた測定時条件のI-V カーブと比
較評価ができる。しかも、日射強度の短時間での急激な
変動や日射強度と太陽電池出力間の時間遅れに対して
も、日射強度、太陽電池温度が激しく変動する場合や日
射強度と太陽電池出力のタイミングがあわない場合であ
っても、データの平均化処理をすることにより、安定し
た比較評価ができる効果がある。また、請求項11では
連系運転状態では従来不可能であったI-V カーブ、P-V
カーブでの相互評価を可能にしているため、より精度の
高い的確な評価が実施できる。そして、請求項10,1
1の評価方法では、運転電圧における太陽電池出力と電
流値の仕様値に対する評価の他に、Pmax運転が実施でき
ているとした場合の値との比較評価も実施できる。ま
た、一般に太陽光発電システムが連系状態では、仕様値
に対して70〜80%前後しか太陽電池出力が出ていな
いといわれており、その原因究明と対策にも結びつく効
果がある。なお、本評価装置は、ハード面から見ると図
1による機器より構成されるが、図1の各構成機器は本
評価装置に各種機能があることを示すため、多くの機器
を示している面がある。図1のすべての機器が必要とい
うわけではない。例えば日射計、電流計などはどちらか
の方式があればよいわけである。また、コンピュータも
前記のようにパソコンでなくマイコンの形で組み込むこ
とができるため、全体をコンパクトな装置に仕上げるこ
とができ、使い勝手のよいものにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の太陽電池の出力評価装置の構成図
である。
【図2】太陽電池の出力評価プログラムのブロック図
(概要)である。
【図3】太陽電池の出力評価プログラムのブロック図
(処理概要)である。
【図4】太陽電池の出力評価プログラムのブロック図
(詳細1)である。
【図5】太陽電池の出力評価プログラムのブロック図
(詳細2)である。
【図6】太陽電池の仕様値の入力画面である。
【図7】非線形関数の解法プログラムである。
【図8】基準状態の特性値(Isca,Iopa,Vopa,Voca,
Rsa)より太陽電池基本特性式を使った基本特性値(I
L,Co,n,Rsh )を算出するブロック図である。
【図9】基準状態の基本特性値(ILa,Coa,na,Rsha,Rsa
)よりI-V カーブの作成のブロック図である。
【図10】基準状態のI-V カーブから測定時日射強度・
モジュール温度条件におけるI-Vカーブ作成のブロック
図(請求項1、4関係)である。
【図11】基準状態のI-V カーブから測定時の日射強度
・モジュール温度条件におけるI-V カーブの作成ブロッ
ク図(請求項2、5関係)である。
【図12】高速測定・平均化処理(請求項7関係)であ
る。
【図13】測定時日射強度・モジュール温度条件におけ
るI-V カーブから基準状態I-V カーブの作成のブロック
図(請求項3、6関係)である。
【図14】測定時日射強度・モジュール温度条件におけ
るI-V カーブの比較評価である。
【図15】基準状態におけるI-V カーブの比較評価であ
る。
【図16】太陽電池I-V カーブ測定器の構成とアウトプ
ット例である。
【図17】太陽光発電のしくみである。
【図18】太陽電池出力特性曲線(I-V カーブ,P-V カ
ーブ)である。
【図19】太陽電池の各種日射強度・モジュール温度条
件のI-V カーブの作成結果(計算結果)とその実証試験
結果(実測値)(電気学会論文1より:請求項1、4関
連)である。
【図20】太陽電池の各種日射強度・モジュール温度条
件のI-V カーブの作成結果(計算結果)とその実証試験
結果(実測値)(電気学会論文2より:請求項2、5関
連)である。
【図21】測定時日射強度・モジュール温度における電
圧V−電流値Iの基準状態への変換式である。(電気学
会論文3:「実用的I-V カーブ作成法を使った太陽電池
日射計、電学論D、117 巻10号、1997より)
【図22】太陽電池を連系運転している場合における出
力評価プログラムのブロック図である。
【図23】(財)日本品質保証機構などが提案する太陽電
池基本特性値を示す式である。
【図24】日射強度が急激に変動した状態で得られた変
形したI-V カーブ,P-V カーブである。
【図25】各種日射計の出力の応答の試験結果である。
(各日射計にかけた陰を同時に除いた場合の応答であ
る。)
【図26】請求項10,11の評価方法を説明した図で
ある。
【符号の説明】
S 太陽電池 1 コンピュータ本体 2 キーボード 3 マウス 4 モニタ 5 記録媒体 11 太陽電池(モジュール)温度計 12 電流計 13 電圧計 14 日射計 15 模擬負荷・切替装置 15S 太陽電池の出力評価プログラム 16 (入出力計測制御・模擬負荷切替制御)インタ
フェイス 17 コンピュータ Iop 最適電流 Vop 最適電圧 Isc 短絡電流 Vos 開放電圧 T,t モジュール温度(Tは絶対温度(゜K)、tは摂
氏(℃)) I (発生)電流 V (発生)電圧 E 日射強度

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太陽電池基本式中の基本特性値(IL,Co,n,R
    s,Rsh)のそれぞれについて、a℃、b℃、c℃の値を求
    め、それぞれのa℃、b℃、c℃での値を補間すること
    により測定温度におけるそれぞれの基本特性値(IL,Co,
    n,Rs,Rsh)を求め、測定時の日射強度により上記特性値
    の一部を補正の後、これら基本特性値(IL,Co,n,Rsh,Rs)
    を使い測定時条件の電圧−電流カーブを作成し、測定時
    の日射強度と太陽電池温度条件における電圧−電流カー
    ブを測定し、前記2つの電圧−電流カーブを比較評価す
    ることを特徴とする太陽電池の出力評価方法。
  2. 【請求項2】評価すべき太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vo
    p,Voc) から基準状態の電圧−電流カーブを作成し、こ
    の電圧−電流カーブから測定時の日射強度と太陽電池温
    度条件の電圧−電流カーブを変換式により作成し、測定
    時の日射強度と太陽電池温度条件における電圧−電流カ
    ーブを作成し、前記2つの電圧−電流カーブを比較評価
    することを特徴とする太陽電池の出力評価方法。
  3. 【請求項3】評価すべき太陽電池の特性値(Isc,Iop,Vo
    p,Voc) から基準状態の電圧−電流カーブを作成し、測
    定時の日射強度と太陽電池温度条件における電圧−電流
    カーブを測定し、基準状態の電圧−電流カーブを作成
    し、前記2つの作成した電圧−電流カーブを比較評価す
    ることを特徴とする太陽電池の出力評価方法。
  4. 【請求項4】{01}電圧V、電流I、光起電流IL、飽和
    電流温度係数Co、接合定数n、並列抵抗Rsh、直列抵抗R
    s、太陽電池温度T (絶対温度)を含んだ関数:Func(V,
    I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T) = IL - CoT3 exp(-qEg/nk0T)*(ex
    p( q*(V+Rs*I)/(n*k0*T) )-1) - (V+Rs*I)/ Rsh - I
    を作成し、つぎに、 {02}該関数Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)を変数Vで微
    分した関数:Diff(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)を作成し、 {03}太陽電池の基準状態(太陽電池温度Ta(298K(ta=2
    5℃)) 、日射強度Ea(1kw/m2 ))での仕様値である、
    短絡電流Isca、最適電流Iopa −最適電圧Vopa、開放電
    圧Vocaの点P1(0,Isca),P2(Vopa,Iopa),P3(Voca,0)を選
    択し、 {04}前記関数Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0のTに基
    準状態の温度Ta(298K),直列抵抗Rsに基準温度での値Rs
    a,および前記P1,P2,P3の点の値を代入し、IL,Co,n,Rsh
    を未知数とする 関係式:Func(0,Isca,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0, 関係式:Func(Voca,0,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0, 関係式:Func(Vopa,Iopa,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0を作成
    し、{05}前記関数Diff(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0
    に、基準状態の温度Ta(298K)、直列抵抗Rsに基準温度で
    の値Rsa 、および前記点P2の値(Vopa,Iopa) を代入し
    て、IL,Co,n,Rshを未知数とする、関係式:Diff(Vopa,Io
    pa,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0を作成し、つぎに、 {06}前記4つの関係式:Func(0,Isca,IL,Co,n,Rsh,Rs
    a,Ta)= 0,Func(Voca,0,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0,Func(V
    opa,Iopa,IL,Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0,Diff(Vopa,Iopa,IL,
    Co,n,Rsh,Rsa,Ta)= 0 を満たす解A(ILa,Coa,na,Rsha)
    を、非線形解法のプログラムによって算出し、つぎに、 {07}前記関数:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0のIL,
    Co,n,Rshに、前記解A(ILa,Coa,na,Rsha) を代入して、
    さらにTに基準状態の温度Ta(298K)および直列抵抗Rsに
    値Rsaを代入し、変数V,Iの関係式:Func(V,I,ILa,Coa,n
    a,Rsha,Rsa,Ta)=0を作成し、 {08}この式を再び非線形解法のプログラムにより約40
    〜50点のVに対するIの解を求め、基準状態における電圧
    (V)−電流(I)および電圧(V)−電力(P)(電力(P)= 電圧
    (V)×電流(I))の関係の点(約40〜50点)を求め、これら
    の点を結んだ電圧V-電流Iカーブ(I-V カーブ),電圧V-
    電力Pカーブ(P-V カーブ)を作成し、つぎに、 {09}前記太陽電池の日射強度Eb(ここでは1kw/m2 )、
    太陽電池温度Tb(絶対温度:Tb(K)=tb(℃)+273)における
    電圧Vb,電流Ibを求めるため、前記太陽電池の基準状態
    における日射強度Ea(1kw/m2 )、太陽電池温度Ta(298K:
    絶対温度:Ta=ta+273) における短絡電流Isca,モジュー
    ル直列抵抗Rsa,温度が1℃変化したときの前記短絡電
    流Iscaの変動値α、温度が1℃変化したときの前記開放
    電圧Voca の変動値β、曲線補正因子Kとする 変換式(Va,Ia)→(Vb,Ib): Ib = Ia + α*(tb - ta) Vb = Va + β*(tb - ta) - Rsa*(Ib - Ia) - K*Ib*(tb
    - ta) を作成し、これに前記{08}で作成した電圧−電
    流の各点またはそれを結んだI-V カーブ上の各点をIa,V
    a値として使用し、日射強度Eb(1kw/m2 )、太陽電池温度
    Tb(K) における各点(電圧Vb-電流Ib:約40〜50点)を求
    め、これらの点を結んだI-V カーブ,P-V カーブを作成
    し、つぎに、 {10}前記{09}で作成したI-V カーブ上から、近接し
    ない任意の5点を選択し、これらの点(VQ1,IQ1),(VQ2,I
    Q2),(VQ3,IQ3),(VQ4,IQ4),(VQ5,IQ5) を前記関係式:Fun
    c(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0の変数V,I、に代入して、
    IL,Co,n,Rsh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(VQ1,IQ1,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ2,IQ2,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ3,IQ3,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ4,IQ4,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0, 関係式:Func(VQ5,IQ5,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tb)= 0を作成
    し、該5つの関係式の解B(ILb,Cob,nb,Rshb,Rsb)を、非
    線形解法のプログラムによって算出し、つぎに、 {11}前記太陽電池の日射強度Ec(ここでは1kw/m2 ),
    太陽電池温度Tc (絶対温度:Tc(K)=tc(℃)+273)におけ
    る電圧Vc,電流Icの関係についても前記{09}と同様
    に、 変換式(Va,Ia)→(Vc,Ic): Ic = Ia + α*(tc - ta) Vc = Va + β*(tc - ta) - Rsa*(Ic - Ia) - K*Ic*(tc
    - ta)を使い I-V カーブ,P-V カーブを作成し、 {12}前記{11}で作成したI-V カーブ上から近接しな
    い任意の5点を選択し、これらの値(VR1,IR1),(VR2,IR
    2),(VR3,IR3),(VR4,IR4),(VR5,IR5) を前記関係式:Func
    (V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0の変数V,Iに代入して、IL,
    Co,n,Rsh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(VR1,IR1,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR2,IR2,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR3,IR3,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR4,IR4,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0, 関係式:Func(VR5,IR5,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tc)= 0 を作成し、該5つの関係式の解C(ILc,Coc,nc,Rshc,Rsc)
    を、非線形解法のプログラムによって、算出し、つぎ
    に、 {13}測定日射強度Ej,測定太陽電池温度tj(摂氏:絶対
    温度はTj=tj+273)およびこの条件での評価すべき太陽
    電池の発生電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り込み、 {14}基準状態での前記温度ta(摂氏25℃:絶対温度Ta
    (K)=ta(℃)+273)における前記{06}の解A(ILa,Coa,n
    a,Rsha)、前記温度tb(摂氏:Tb=tb+273) における前記
    {10}の解B(ILb,Cob,nb,Rshb,Rsb)、前記温度tc(摂氏:
    Tc=tc+273) における前記{12}の解C(ILc,Coc,nc,Rsh
    c,Rsc)および入力値Rsa のそれぞれ(IL,Co,n,Rsh,Rs)の
    値に関して温度について曲線補間して、実測温度tj(摂
    氏:Tj=tj+273)での特性値M(ILm,Com,nm,Rshm,Rsm) を
    算出し、つぎに、 {15}ILmを測定した日射強度EjによりILm=ILm×Ej÷
    Ea で補正した後、前記関係式:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,
    Rs,T)=0にILm,Com,nm,Rshm,Rsmを代入して、Func(V,
    I,ILm,Com,nm,Rshm,Rsm,Tj)=0 を作成し、電圧(V)-電
    流(I)の関係(約40〜50点)を非線形解法のプログラムに
    よって求め、電圧(V)-電流(I)の関係またはそれを結ん
    だI-V カーブ,P-V カーブを作成し、 {16}前記{13}の実測値(Vj,Ij)またはその集合したI
    -V カーブ,P-V カーブと、前記{15}のI-V カーブ,P-V
    カーブとを比較評価することを特徴とする太陽電池の
    出力評価方法。
  5. 【請求項5】{20}評価すべき太陽電池の測定した日射
    強度Ej,太陽電池温度tj(摂氏:Tj=tj+273)およびこの条
    件での発生電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り込み、 {21}前記{01}〜{08}により作成した基準状態(日
    射強度1kw/m2 ,太陽電池温度25℃)における電圧値Va
    −電流値Ia(約40〜50点)について、前記{09}の
    Isca,α,β,Rsa,Kを使って 変換式(Va,Ia)→(Vk,Ik): Ik = Ia + Isca*(Ej/Ea - 1) + α*(tj - ta) Vk = Va + β*(tj - ta) - Rsa*(Ik - Ia) - K*Ik*(tj
    - ta) によって変換し、これらの電圧値V−電流値Iまたは、
    それらを結んだI-V カーブ,P-V カーブを作成し、 {22}前記{20}の実測値(Vj,Ij)またはその集合した
    I-V カーブ,P-V カーブと、前記{21}のI-V カーブ,P
    -V カーブを比較評価することを特徴とする太陽電池の
    出力評価方法。
  6. 【請求項6】{30}評価すべき太陽電池の測定した日射
    強度Ej、太陽電池温度tj(摂氏:絶対温度Tj=tj+273)お
    よびこの条件での発生電圧Vj−発生電流Ijの各値を取り
    込み、 {31}当該日射強度Ej、太陽電池温度tj(摂氏:絶対温度T
    j=tj+273)、発生電圧Vj、発生電流Ijおよび基準状態
    (温度ta(25℃:摂氏)、日射強度Ea(1kw/m 2 ))
    における短絡電流Isca、モジュール直列抵抗Rsa 、温度
    が1℃変化したときの前記短絡電流Iscaの変動値αa、
    温度が1℃変化したときの前記開放電圧Vocaの変動値β
    a、曲線補正因子Kaとした、 変換式(Vj,Ij)→(Ve,Ie): Ie = Ij + Isca*(Ea - Ej)/Ea + αa*(ta - tj) Ve = Vj + βa*(ta - tj) - Rsa*(Ie - Ij) - Ka*Ij*(t
    a - tj) を使い基準状態の電圧(Ve)−電流(Ie)値を求め、こ
    れらを結んだI-V ,P-Vカーブを作成し、 {32}前記{08}で求めたI-V ,P-V カーブの各点と比較・
    評価することを特徴とする太陽電池の出力評価方法。
  7. 【請求項7】{40}測定時の日射強度Ej1、太陽電池温度t
    j1(摂氏:絶対温度Tj1=tj1+273)および発生電圧V−発
    生電流Iの5点(Vj11,Ij11)、(Vj12,Ij12)、(Vj13,Ij1
    3)、(Vj14,Ij14)、(Vj15,Ij15)を測定し、これらの値を
    前記{01}の関数Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)=0に代入し
    て、IL,Co,n,Rsh,Rsを未知数とする、 関係式:Func(Vj11,Ij11,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj12,Ij12,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj13,Ij13,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj14,Ij14,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0, 関係式:Func(Vj15,Ij15,IL,Co,n,Rsh,Rs,Tj1)= 0を作成
    し、該5つの関係式の解j1(ILj1,Coj1,nj1,Rshj1,Rsj1)
    を、非線形解法のプログラムによって、算出し、 {41}前記関係式Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)=0に解j1の
    値を代入し、Func(V,I,ILj1,Coj1,nj1,Rshj1,Rsj1,Tj1)
    =0を作成し、これを非線形解法のプログラムにより解
    き、電圧V−電流Iの関係を求めそれを結んだI-V カーブ
    を作成し、つぎに、 {42}前記{40}の測定直後における日射強度Ej2、モジュ
    ール温度tj2(摂氏:絶対温度Tj2=tj2+273)および発生
    電圧Vj−発生電流Ijの5点(Vj21,Ij21)、(Vj22,Ij22)、
    (Vj23,Ij23)、(Vj24,Ij24)、(Vj25,Ij25) を測定し、こ
    れらの値を前記{40}と同様に関数Func(V,I,IL,Co,n,Rs
    h,Rs,T)=0に代入して、解j2(ILj2,Coj2,nj2,Rshj2,Rsj
    2)を、非線形解法のプログラムによって算出し、電流−
    電圧の関係およびI-V カーブを作成し、つぎに、 {43}前記{40}〜{42}の工程を数回〜数十回程度繰り返
    し、各時刻におけるI-Vカーブを作成し、同一の電圧に
    おけるそれぞれのI-V カーブの電流値の平均をとり、平
    均値を各電圧における電流値とし、電圧−電流の関係す
    なわち平均I-V カーブを求め、また日射強度Ej、太陽電
    池温度tjについても、その測定時間帯における平均値を
    求め、 {44}前記{43}の平均日射強度Ej、平均太陽電池モジュー
    ル温度tj、平均I-V カーブ上の電圧-電流値をEj、tjの
    条件における発生電圧Vj、発生電流Ijとして、請求項4
    記載の{13}の各値、請求項5記載の{20}の各値、または
    請求項6記載の{30}の各値、または請求項1、2、3の
    測定値として使用して比較評価することを特徴とする太
    陽電池の出力評価方法。
  8. 【請求項8】評価すべき太陽電池の実測された日射強度
    Ej、太陽電池温度Tj、発生電圧Vj、発生電流Ijを取り込
    むための測定値取り込みプログラムと、定数の入力プロ
    グラムと、評価すべき太陽電池の仕様値(Isca,Vopa,Io
    pa,Voca,α,β、Rs,K)を入力する入力プログラムと、請
    求項1、2、3、4、5または請求項6記載の太陽電池
    の出力評価方法を処理する処理プログラムと、請求項7
    記載の{40}〜{44}の処理を行う処理プログラムとからな
    ることを特徴とする太陽電池の出力評価プログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体。
  9. 【請求項9】評価すべき太陽電池の近傍に設けられ、日
    射強度Ejを測定する日射計と、太陽電池温度tjを測定
    する温度計と、前記太陽電池の発生電圧Vjを測定する電
    圧計と、前記太陽電池の発生電流Ijを測定する電流計
    と、前記太陽電池の電圧−電流カーブ(I-V カーブ)を
    得るための模擬負荷・模擬負荷切替装置と、請求項1、
    2、3、4、5、6記載の太陽電池の出力評価方法を処
    理する処理プログラムと請求項7の処理をするプログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が動
    作しうるコンピュータとからなることを特徴とする太陽
    電池の出力評価装置。
  10. 【請求項10】{70}太陽電池がインバータ、負荷などと
    連系された実運転中において、日射強度Ej、太陽電池
    温度tj(摂氏:絶対温度Tj=tj+273 )およびこ
    の条件での評価すべき太陽電池の発生電圧Vj−発生電
    流Ijの各値を取り込み、 {71}1〜10分間程度の期間で各値の平均値を求め、該
    平均日射強度(μEj)、平均太陽電池温度(μtj)条件にお
    けるI-V カーブ、P-Vカーブを前記請求項4の{01}〜{1
    2}、{14}、{15}又は請求項5の{21}の方法で作成し、 {72}前記{70}で取り込んだ発生電圧Vj、発生電流Ij
    の1〜10分間程度の期間の平均値(μVj,μIj) および
    発生電力(=μVj*μIj)と比較評価、または、 {73}該平均日射強度(μEj)・平均太陽電池温度(μtj)に
    おける平均発生電圧(μVj)・平均発生電流(μIj)を、前
    記{31}の変換式により基準状態の電圧値、電流値を算出
    し、前記請求項4の{01}〜{08}の方法で求めたI-V カー
    ブ、P-V カーブと比較評価することを特徴とする太陽電
    池の出力評価方法。
  11. 【請求項11】{74}前記{70}、{71}で取り込み・算出し
    た一定期間の平均日射強度(μEj)、平均太陽電池温度
    (μtj)、平均発生電圧(μVj)、平均発生電流(μIj)を、
    できるだけ日射強度・太陽電池温度条件にバラツキがあ
    るように(近接した値にならないように)5回のデータ
    (μEj1 、μtj1 、μVj1 、μIj1 、μEj2 、μtj2
    μVj2 、μIj2 、μEj3 、μtj3 、μVj3 、μIj3 、μ
    Ej4 、μtj4 、μVj4 、μIj4 、μEj5 、μtj5 、μVj
    5 、μIj5 )を得、これらのデータを請求項4の{01}の
    関数:Func(V,I,IL,Co,n,Rsh,Rs,T)= 0に代入してIL,C
    o,n,Rsh,Rs を未知数とする。 関係式:Func(μVj1 、μIj1 、IL1 、Co、n、Rsh 、R
    s、μTj1 )=0 関係式:Func(μVj2 、μIj2 、IL2 、Co、n、Rsh 、R
    s、μTj2 )=0 関係式:Func(μVj3 、μIj3 、IL3 、Co、n、Rsh 、R
    s、μTj3 )=0 関係式:Func(μVj4 、μIj4 、IL4 、Co、n、Rsh 、R
    s、μTj4 )=0 関係式:Func(μVj5 、μIj5 、IL5 、Co、n、Rsh 、R
    s、μTj5 )=0 (ここで、IL1 =IL*μEj1 、IL2 =IL*μEj2 、IL3
    IL*μEj3 、IL4 =IL*μEj4 、IL5 =IL*μEj5 、μTj1
    =μtj1 +273 、μTj2 =μtj2 +273 、μTj3=μtj
    3 +273 、μTj4 =μtj4 +273 、μTj5 =μtj5 +27
    3 )を作成し、該5つの関係式の解(IL,Co,n,Rsh,Rs)
    を、非線形解法のプログラムによって算出し、つぎに、 {75}これらの解(IL,Co,n,Rsh,Rs)を基準状態(日射強度
    1kw/m2 、太陽電池温度25℃)又は測定時日射強度・
    太陽電池温度の条件のもとで前記関係式:Func(V,I,IL,
    Co,n,Rsh,Rs,T)= 0に代入し、電圧(V)、電流(I)の関
    係を非線形解法のプログラムによって求め、I-V カー
    ブ、P-V カーブを作成し、請求項4の{01}〜{08}の方法
    で求めたI-V カーブ、P-V カーブと比較評価し、 {76}または、これらの解(IL,Co,n,Rsh,Rs)から、5つの
    測定のいずれかの測定日射強度・太陽電池温度条件のI-
    V カーブ、P-V カーブを作成し、請求項4の{01}〜{1
    2}、{14}、{15}又は請求項5の{21}の方法で作成したI-
    V カーブ、P-V カーブと比較評価することを特徴とする
    太陽電池の出力評価方法。
  12. 【請求項12】評価すべき連系運転中の太陽電池から平
    均化した日射強度Ej・太陽電池温度μtj・発生電圧μ
    Vj・発生電流μIjを取り込むプログラムと、定数の入力
    プログラムと、評価すべき太陽電池の仕様値(Isc 、Vop
    、Iop 、Voc 、α、β、RS、K)を入力するプログラム
    と、請求項10、11記載の太陽電池の出力評価方法を
    処理する処理プログラムからなることを特徴とする太陽
    電池の出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
  13. 【請求項13】評価すべき連系運転中の太陽電池の近傍
    に設けられた、日射強度Ejを測定する日射計と、太陽
    電池温度tjを測定する温度計と、前記太陽電池の発生
    電圧Vjを測定する電圧計と、前記太陽電池の発生電流
    Ijを測定するクランプ電流計又はシャント抵抗と、取
    得したこれらの値から、それぞれの値について一定時間
    の平均値を求める処理をするプログラムと、請求項1
    0、11記載の太陽電池出力評価方法を処理するプログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を
    動作しうるコンピュータからなることを特徴とする太陽
    電池の出力評価装置。
JP2001072081A 2001-03-14 2001-03-14 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置 Pending JP2002270878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072081A JP2002270878A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001072081A JP2002270878A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002270878A true JP2002270878A (ja) 2002-09-20

Family

ID=18929714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001072081A Pending JP2002270878A (ja) 2001-03-14 2001-03-14 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002270878A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7680460B2 (en) 2005-01-03 2010-03-16 Rosemount Inc. Wireless process field device diagnostics
CN102118044A (zh) * 2009-12-30 2011-07-06 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 太阳能储能系统及其充电方法
US8159238B1 (en) 2009-09-30 2012-04-17 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Method and apparatus for in-situ health monitoring of solar cells in space
JP2012191000A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 診断装置、太陽光発電システム及び診断方法
KR101213059B1 (ko) 2011-02-23 2012-12-18 광운대학교 산학협력단 태양전지 측정시스템과 그 제어방법
JP2013527613A (ja) * 2010-05-18 2013-06-27 エスエムエー ソーラー テクノロジー アーゲー 光起電力システム及び装置の接点の診断方法
KR101369435B1 (ko) 2006-05-17 2014-03-05 에코 세이키 가부시키가이샤 태양 전지의 특성 평가 장치
JP2015114741A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 オムロン株式会社 太陽電池の評価装置、評価方法及び、太陽光発電システム
JP2015149431A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 太陽光発電装置の管理装置
JP2016039688A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 田淵電機株式会社 太陽光発電システムの複合検査装置
JP2017022879A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社ダイヘン 診断装置、太陽光発電システム、および、劣化・故障診断方法
CN109756188A (zh) * 2019-01-18 2019-05-14 陕西众森电能科技有限公司 一种双面太阳电池组件电性能测试方法及装置
CN109981050A (zh) * 2017-12-28 2019-07-05 中电电气(上海)太阳能科技有限公司 一种快速判定低效片的方法
US10396709B2 (en) 2009-09-30 2019-08-27 United States Of America As Represented By The Administrator Of National Aeronautics And Space Administration Method and apparatus for in-situ health monitoring of solar cells in space

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7680460B2 (en) 2005-01-03 2010-03-16 Rosemount Inc. Wireless process field device diagnostics
KR101369435B1 (ko) 2006-05-17 2014-03-05 에코 세이키 가부시키가이샤 태양 전지의 특성 평가 장치
US10396709B2 (en) 2009-09-30 2019-08-27 United States Of America As Represented By The Administrator Of National Aeronautics And Space Administration Method and apparatus for in-situ health monitoring of solar cells in space
US8159238B1 (en) 2009-09-30 2012-04-17 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Method and apparatus for in-situ health monitoring of solar cells in space
CN102118044A (zh) * 2009-12-30 2011-07-06 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 太阳能储能系统及其充电方法
JP2013527613A (ja) * 2010-05-18 2013-06-27 エスエムエー ソーラー テクノロジー アーゲー 光起電力システム及び装置の接点の診断方法
KR101213059B1 (ko) 2011-02-23 2012-12-18 광운대학교 산학협력단 태양전지 측정시스템과 그 제어방법
JP2012191000A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 診断装置、太陽光発電システム及び診断方法
JP2015114741A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 オムロン株式会社 太陽電池の評価装置、評価方法及び、太陽光発電システム
JP2015149431A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 太陽光発電装置の管理装置
JP2016039688A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 田淵電機株式会社 太陽光発電システムの複合検査装置
JP2017022879A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社ダイヘン 診断装置、太陽光発電システム、および、劣化・故障診断方法
CN109981050A (zh) * 2017-12-28 2019-07-05 中电电气(上海)太阳能科技有限公司 一种快速判定低效片的方法
CN109756188A (zh) * 2019-01-18 2019-05-14 陕西众森电能科技有限公司 一种双面太阳电池组件电性能测试方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Batzelis Simple PV performance equations theoretically well founded on the single-diode model
Zaimi et al. Determining combined effects of solar radiation and panel junction temperature on all model-parameters to forecast peak power and photovoltaic yield of solar panel under non-standard conditions
JP2002270878A (ja) 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置
Tsai Insolation-oriented model of photovoltaic module using Matlab/Simulink
Cristaldi et al. An improved model-based maximum power point tracker for photovoltaic panels
Tsai et al. Development of generalized photovoltaic model using MATLAB/SIMULINK
Jiang et al. Improved solar PV cell Matlab simulation model and comparison
JP5732873B2 (ja) 太陽電池の特性演算方法及び太陽光発電システム
Bressan et al. Development of a real-time hot-spot prevention using an emulator of partially shaded PV systems
Bastidas-Rodriguez et al. Reconfiguration analysis of photovoltaic arrays based on parameters estimation
Saetre et al. A new analytical solar cell I–V curve model
Masmoudi et al. Single and double diode models for conventional mono-crystalline solar cell with extraction of internal parameters
TAYYAN An approach to extract the parameters of solar cells from their illuminated IV curves using the Lambert W function
TWI595744B (zh) 太陽能板發電異常測試方法及其系統
Lineykin et al. Five-parameter model of photovoltaic cell based on STC data and dimensionless
Mahmoud et al. Evaluation of shunt model for simulating photovoltaic modules
Tan et al. Solar irradiance estimation based on photovoltaic module short circuit current measurement
JP2003133569A (ja) フィールドにおける太陽電池の出力評価方法・装置
Catelani et al. Matlab PV solar concentrator performance prediction based on triple junction solar cell model
El-Saadawi et al. A proposed dynamic model of Photovoltaic-DG system
Sinton et al. Assessing transient measurement errors for high-efficiency silicon solar cells and modules
Ma et al. On the performance of the two-diode model for photovoltaic cells under indoor artificial lighting
Masmoudi et al. Identification of Internal Parameters of a Mono-Crystalline Photovoltaic Cell Models and Experimental Ascertainment
JP2004077309A (ja) 太陽電池の出力評価方法,出力評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体および出力評価装置
JP2002270877A (ja) 太陽光発電量シミュレーション計算方法および計算プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なデータ記憶媒体