JP2002267016A - 潤滑剤保持溝を備えたシリンダ - Google Patents

潤滑剤保持溝を備えたシリンダ

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JP2002267016A
JP2002267016A JP2001066300A JP2001066300A JP2002267016A JP 2002267016 A JP2002267016 A JP 2002267016A JP 2001066300 A JP2001066300 A JP 2001066300A JP 2001066300 A JP2001066300 A JP 2001066300A JP 2002267016 A JP2002267016 A JP 2002267016A
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lubricant
cylinder
holding groove
lubricant holding
wavy
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Susumu Suketa
進 助田
Kazuki Watanabe
一樹 渡辺
Kazuhisa Sanpei
和久 三瓶
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、潤滑剤の吹き抜け及びブローバイガ
スの発生を低減することができ、摺動領域で優れた潤滑
機能が得られるとともに、ピストン出力を向上でき、コ
スト面で優れる潤滑剤保持溝を備えたシリンダを提供す
ることを課題とする。 【解決手段】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリンダ
は、シリンダボア1a内を往復移動するピストン4に複
数装着されたピストンリング6、6が摺接するシリンダ
1の摺動面2に該シリンダボア1aの軸方向Pに所定の
間隔で配設され該ピストンリング6、6と該摺動面2と
の摺動領域に潤滑剤を供給する波線状潤滑剤保持溝3A
を備え、該潤滑剤保持溝3Aの波巾h1を該ピストンリ
ング6、6のピッチ巾h2より小さいものとしたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の各種のシリ
ンダや、内燃機関のシリンダなどに適用することができ
る潤滑剤保持溝を備えたシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、互いに相対移動するピストンとシ
リンダとの摺動領域に潤滑機能を得るための手段とし
て、潤滑剤(潤滑油などを含む)を供給する潤滑剤保持
溝をシリンダの摺動面に形成することが知られている。
例えば、 (1)特開平7ー40068号公報には、内燃機関のシ
リンダおけるピストン走行部にクロスハッチ状(網状や
交差模様状など)の潤滑剤保持溝をレーザ加工で形成す
ることが開示されている。 (2)特開平6ー137209号公報には、クロスハッ
チ状潤滑剤保持用凹部をレーザ加工で形成することが開
示されている。 (3)実開平60ー173648号公報には、シリンダ
内周面に波線状の硬化層をレーザ加工で形成することが
開示されている。 (4)特公平5ー12586号公報には、摺動面として
のシリンダ内周面にレーザ加工により焼入れ処理を施し
た硬化部分と、非焼入れ部との硬さが違うことによる摩
耗量の差を利用し、非焼入れ部を凹み(油溜あるいは潤
滑剤保持溝)として形成し用いることが開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
(1)〜(3)及び前記(4)の従来技術の場合には、
下記のようになお改善の余地がある。
【0004】すなわち、前記(1)及び(2)の場合に
は、シリンダの摺動面に形成されたクロスハッチ状潤滑
剤保持溝は、ピストンに装着されたピストンリングとシ
リンダの摺動面との摺動領域全体にほぼ均一に潤滑剤を
供給、塗布することができるものの、クロスハッチ状の
傾斜領域がピストンリングに対向する位置から軸方向
(ピストンリングの往復移動方向)に伸びる配置となっ
ているため、クロスハッチ状潤滑剤保持溝から潤滑剤が
吹き抜ける。
【0005】また、クロスハッチ状潤滑剤保持溝は、内
燃機関のシリンダの摺動面に適用した場合には、潤滑剤
とともに燃焼室の高圧ガスが吹き抜ける(ブローバイガ
スが発生する)ため、充分な潤滑機能及びピストン出力
を発揮し得ない。
【0006】そこで、前記クロスハッチ状潤滑剤保持溝
による潤滑剤の吹き抜け及び燃焼室の高圧ガスの吹き抜
けを低減するために、周方向に一巡する直線領域に沿
い、破線状の潤滑剤保持溝を配設することが考えられる
が、この場合には、破線状に配設された潤滑剤保持溝の
周方向位置に非溝形成領域が所定の間隔で形成されるた
め、非溝形成領域がシリンダボアーの軸方向に対向する
摺動領域部分に潤滑剤が充分に供給、塗布されない可能
性がある。
【0007】このため、例えば、高負荷摺動領域(燃焼
室に近い摺動領域)では、潤滑剤の不足から焼き付きが
発生することを考慮してシリンダの摺動面に対し、周方
向に一巡する破線状の潤滑剤保持溝を前記軸方向に沿い
間隔を密(約3mm以下の狭い間隔)に配設する必要が
あるが、加工工程時間が増加し、コスト面で不利とな
り、かつ実用的でない。
【0008】前記(3)の場合には、シリンダ内周面に
レーザ加工で形成された波線状の硬化層以外の面領域を
ピストンリングとの摺接により窪みができる深さに摩耗
させるまでの所定の期間、潤滑剤保持溝として機能しな
いため、直ちに実用することが困難であり、かつ倣し摺
動する必要があり、この分、コスト面で不利である。に
適さない。
【0009】前記(4)の場合には、シリンダ内周面に
レーザ加工により焼入れ処理を施した硬化部分以外の非
焼入れ部を摩耗量の差を利用して凹み(油溜あるいは潤
滑剤保持溝)として形成する必要があり、かつ所定の凹
み深さに摩耗させるまでの所定の期間、潤滑剤保持溝と
して機能しないため、直ちに実用することが困難であ
り、かつ倣し摺動する必要があり、この分、コスト面で
不利である。
【0010】本発明は、前記事情に鑑み、潤滑剤の吹き
抜け及びブローバイガスの発生を低減することができ、
摺動領域で優れた潤滑機能が得られるとともに、ピスト
ン出力を向上でき、コスト面で優れる潤滑剤保持溝を備
えたシリンダを提供することを課題とする。
【0011】
【発明の解決手段】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリ
ンダは、シリンダボア内を往復移動するピストンに複数
装着されたピストンリングが摺接するシリンダの摺動面
に該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設され該ピ
ストンリングと該摺動面との摺動領域に潤滑剤を供給す
る波線状潤滑剤保持溝を備え、該潤滑剤保持溝の波巾を
該ピストンリングのピッチ巾より小さいものとしたこと
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシ
リンダは、例えば、工作機械の各種のシリンダや、内燃
機関のシリンダなどに適用することができる。
【0013】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリンダに
よると、シリンダボア内をその軸方向に往復移動する複
数のピストンリングが摺接するシリンダの摺動面に形成
された波線状潤滑剤保持溝は、前記往復移動方向に沿
い、所定の波巾を備える。
【0014】このため、例えば、シリンダの摺動面の周
方向に伸びる直線状潤滑剤保持溝を形成した場合に較
べ、ピストンリングの往復移動方向に沿い、シリンダの
摺動面の広い領域に潤滑剤(潤滑油などを含む)を塗布
することができ、かつ潤滑機能を高めることができ、ピ
ストンリングとシリンダの摺動面との摺動領域における
耐摩擦性、耐摩耗性、耐攻撃性、耐スカッフ性などを向
上し得る。
【0015】波線状潤滑剤保持溝は、ピストンリングの
ピッチ巾より小さい波巾のものであるため、2つのピス
トンリングの一方の範囲外に露出しない。
【0016】このため、本発明の場合には、前記従来の
クロスハッチ状潤滑剤保持溝からの潤滑剤が摺動領域か
らピストンリングの範囲外に吹き抜ける構成とは異な
り、潤滑剤が吹き抜けることを低減でき、潤滑剤本来の
機能を充分に活用(有効に利用)できる。
【0017】また、内燃機関のシリンダの摺動面に適用
して波線状潤滑剤保持溝を形成した場合には、前記潤滑
剤本来の機能を充分に活用できることの他に、燃焼室の
高圧ガスが波線状潤滑剤保持溝を介して吹き抜けること
をほぼ阻止することができ、ブローバイガスの発生を低
減できる分、ピストン出力が向上する。このため、内燃
機関の性能を向上し得る。
【0018】前記内燃機関おけるシリンダの摺動面と
は、シリンダの内周面に直接形成された摺動面や、シリ
ンダの内周面に装着された筒状ライナーの摺動面を含
む。
【0019】前記波線状潤滑剤保持溝は、所定の波巾を
備えるため、直線状潤滑剤保持溝と較べ、波巾の分、軸
方向(ピストンリングの往復移動方向)に形成領域を拡
張でき、この分、摺動領域に対する潤滑剤の塗布範囲を
拡大でき、かつ効率良く塗布できる。
【0020】前記波線状潤滑剤保持溝は、波巾1mm〜
5mmのものを用いることができる。前記波巾は、前記
値に満たない場合には前記の効果が得られず、前記値を
超過した場合には潤滑剤、ブローバイガスの吹き抜けが
発生する。
【0021】前記波線状潤滑剤保持溝は目的に応じて種
々の波形状に設定でき、例えば、円弧、台形、三角形な
どや、その他の波形状とすることができる。また軸方向
(ピストンリングの往復移動方向)に複数を配設する場
合、波形状や、波の周期や、波の大きさなどを異にする
ことができる。
【0022】前記波線状潤滑剤保持溝は、波の山頂部分
及び波の谷底部分の少なくとも一方に所定量の潤滑剤を
停滞させる潤滑剤停滞部として用いることや、潤滑剤停
滞部を備える構成とすることができる。
【0023】この場合には、潤滑剤停滞部に所定量の潤
滑剤を停滞させ得るとともに、ピストンの往復移動時に
潤滑剤停滞部の潤滑剤を潤滑剤保持溝の全域にほぼ均一
に流動保持することができ、潤滑剤による潤滑機能を長
期に渡って安定保持することができる。
【0024】前記潤滑剤停滞部は、溝巾が局所的に広く
形成された領域、あるいは溝深さが局所的に深く形成さ
れた領域である構成とすることができる。
【0025】潤滑剤停滞部は、溝巾20μm〜200μ
m、溝深さ10μm〜100μmのものを用いることが
できる。
【0026】前記溝巾は、前記値に満たない場合にはシ
リンダの内周面(摺動面)の摩耗により前記効果が早期
に失われる。前記値を超過した場合には過剰な潤滑剤保
持が無駄となるばかりでなく、加工時間が余分にかか
る。
【0027】前記溝深さは、前記値に満たない場合には
シリンダの内周面(摺動面)の摩耗により前記効果が早
期に失われる。前記値を超過した場合には過剰な潤滑剤
保持が無駄となるばかりでなく、加工時間が余分にかか
る。
【0028】前記波線状潤滑剤保持溝は、高負荷摺動領
域<低負荷摺動領域の関係にあるピッチ巾をもつ構成と
することができる。
【0029】この場合には、例えば、内燃機関のシリン
ダにおける摺動面で燃焼室に近い高負荷摺動領域側で
は、燃焼室より離れた側の低負荷摺動領域に較べ、潤滑
剤の消費が激しいため、ピストンリングの往復移動方向
(シリンダボアの軸方向)に沿い、複数の波線状潤滑剤
保持溝を密(狭い間隔)に配設することによって、充分
な潤滑剤を供給、塗布することができ、かつ高負荷摺動
領域での焼き付けを阻止することができる。
【0030】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
ボア内の前記摺動面の周方向に沿い一巡するとともに、
該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設された複数
により形成された構成とすることができる。
【0031】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
ボア内の前記摺動面の周方向に沿い破線状に配置される
とともに、該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設
され互いに該周方向の波位置を異にする複数により形成
された構成とすることができる。
【0032】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
ボア内の前記摺動面に螺旋状に形成された構成とするこ
とができる。
【0033】なお、前記波線状潤滑剤保持溝は、従来の
レーザー加工技術を用い、短時間で目的とする波巾、溝
形状、溝深さのものをシリンダの摺動面に形成でき、コ
スト面で優れる。
【0034】
【実施例】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリンダを内
燃機関のシリンダに適応した場合の実施例及びその変形
例1〜15を図1〜図21に基づいて説明する。
【0035】(実施例)図1に断面として示す実施例の
潤滑剤保持溝を備えたシリンダ1は、シリンダボア1a
を形成する内周面である摺動面2に円弧形の波線状潤滑
剤保持溝3Aを複数個、形成した構成である。
【0036】シリンダ1の摺動面2には、シリンダボア
1a内を軸方向Pに沿い往復移動するピストン4の複数
のリング状溝5に装着された複数のピストンリング6の
摺動面60が接触した状態でピストン4とともに往復移
動する。
【0037】波線状潤滑剤保持溝3Aは、図2に展開し
て示すように、シリンダ1の摺動面2の周方向Sに沿い
一巡するとともに、2つのピストンリング6、6のピッ
チ巾間隔h2よりも小さい値に設定された波巾h1を備
え、交互に等間隔に形成された波の山頂部分31aと、
波の谷底部分33aと、波の山頂部分31aと波の谷底
部分33aとを接続する傾斜部分32aとからなる。
【0038】波線状潤滑剤保持溝3Aは、波巾h1(図
1、図2参照)が3mmでピストンリング6、6のピッ
チ巾間隔h2(6mm)より小さな値であり、溝巾w
(一部を拡大して示す図3参照)が50μm、シリンダ
1の摺動面2からの溝深さe(一部を拡大して示す図4
参照)が30μmに設定されている。波線状潤滑剤保持
溝3Aは、レーザー加工を用い形成することができ、か
つ加工が容易である。
【0039】前記のように構成された実施例のシリンダ
1によると、波線状潤滑剤保持溝3Aの波の山頂部分3
1a、傾斜部分32a、波の谷底部分33aが潤滑剤の
流路となる。また、波線状潤滑剤保持溝3Aの開口30
a(図1、図4参照)に、ピストンリング6の摺動面6
0が対向位置したとき、波線状潤滑剤保持溝3A内の潤
滑剤がピストンリング6の摺動面60に付着し摺動面6
0とシリンダ1の摺動面2との間に介在するものとな
り、潤滑作用をなす。
【0040】ここで、波線状潤滑剤保持溝3Aは、図
1、図2に示されるように、波の山頂部分31aと波の
谷底部分33aとで形成される波巾h1を備えるため、
この分、軸方向Pに潤滑剤の塗布領域を拡大できるた
め、例えば、周方向Sに直線的に一巡する線状潤滑剤保
持溝(図示せず)に較べ潤滑効率を向上できること、及
び潤滑剤保持量を増し前記塗布機能を高めることができ
る。
【0041】さらに、各波線状潤滑剤保持溝3Aの波巾
h1は、2つのピストンリング6、6のピッチ巾間隔h
2よりも小さい値に設定されている。
【0042】このため、各波線状潤滑剤保持溝3Aは、
シリンダ1の摺動面2とピストンリング6の摺動面60
との摺動時において、波の山頂部分31aと波の谷底部
分33aのいずれか一方が2つのピストンリング6、6
のいずれか一方により外部との連通をほぼ阻止される状
態となり、下記の2つの作用効果が得られる。
【0043】すなわち、波線状潤滑剤保持溝3Aの開口
30から潤滑剤を塗布することを必要とする領域以外に
流出することを低減でき、潤滑に必要とする量の潤滑剤
をピストンリング6の摺動面60と、シリンダ1の摺動
面2との摺動領域に充分に供給、塗布でき、かつシリン
ダ1Aの摺動面2とピストンリング6の摺動面60と
は、耐摩擦性、耐摩耗性、耐攻撃性、耐スカッフ性など
に優れ、繰り返し摺動する衝撃に対し、長期の間、充分
に耐えることができ、耐久寿命を延ばすことができる。
【0044】さらに、燃焼室10の高圧ガスが波線状潤
滑剤保持溝3Aを介して摺動領域外部に潤滑剤とともに
吹き抜けるブローバイガスの発生を低減でき、この分、
ピストン4の出力性能を向上し得る。
【0045】従って、実施例のシリンダ1は、潤滑剤の
吹き抜け及び高圧ガスの吹き抜け(ブローバイガスの発
生)を低減する作用が得られ、かつ潤滑機能の向上及び
ピストン4の出力向上に役立ち、内燃機関の性能を向上
できる。
【0046】なお、前記複数の波線状潤滑剤保持溝3A
は、図2に示されるように、シリンダ1の摺動面2での
高負荷摺動領域(燃焼室10に近い摺動領域)E1と低
負荷摺動領域(燃焼室10から離れた摺動領域)E2と
で、前記シリンダボア1aの軸方向Pに沿い形成される
本数を対応する構成とすることができる。
【0047】すなわち、高負荷摺動領域E1では、低負
荷摺動領域E2よりも、潤滑剤を多く必要とするため
に、高負荷摺動領域E1に配設される波線状潤滑剤保持
溝3Aのピッチ巾P1<低負荷摺動領域E2に配設され
る波線状潤滑剤保持溝3Aのピッチ巾P2の関係に設定
することができる。この場合には、前記高負荷摺動領域
E1に対応した量の潤滑剤を供給できるとともに、前記
低負荷摺動領域E2に対応した量の潤滑剤を供給できる
ため、前記効果をさらに高めることができる。
【0048】(変形例1)実施例の変形例1を図5に示
す。
【0049】変形例1の場合は、シリンダボア1a(図
1参照)の軸方向Pに沿う所定の間隔位置の複数の波線
状潤滑剤保持溝3Aを周方向Sに波をずらして位相配設
し、かつ複数の波線状潤滑剤保持溝3Aの波の山頂部分
31aと波の谷底部分33aとを対向配設したこと以外
は前記実施例の場合と同じ構成であり、前記実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0050】(変形例2)実施例の変形例2を図6に示
す。
【0051】変形例2の場合は、実施例における円弧形
の波線状潤滑剤保持溝3Aの代わりに、三角形の波線状
潤滑剤保持溝3Bをシリンダボア1a(図1参照)を形
成する内周面である摺動面2に複数個、形成した構成で
あり、前記実施例と同様の効果を得ることができる。な
お、波線状潤滑剤保持溝3Bは、波の山頂部分31b
と、波の谷底部分33bと、波の山頂部分31bと波の
谷底部分33bとを接続する傾斜部分32bとからな
る。
【0052】(変形例3)実施例の変形例3を図7に示
す。
【0053】変形例3の場合は、シリンダボア1a(図
1参照)の軸方向Pに沿う所定の間隔位置の複数の波線
状潤滑剤保持溝3Bを周方向Sに波をずらして位相配設
し、かつ複数の波線状潤滑剤保持溝3Bの波の山頂部分
31b同士と波の谷底部分33bとを対向配置したこと
以外は前記実施例の場合と同じ構成であり、前記実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0054】(変形例4)実施例の変形例4を図8に示
す。
【0055】変形例4の場合は、実施例における円弧形
の波線状潤滑剤保持溝3Aの代わりに、台形の波線状潤
滑剤保持溝3Cをシリンダボア1a(図1参照)を形成
する摺動面2に複数個(図8には一つを代表して示す)
形成した構成であり、前記実施例と同様の効果を得るこ
とができる。
【0056】波線状潤滑剤保持溝3Cは、波の山頂部分
31cと、波の谷底部分33cと、波の山頂部分31c
と波の谷底部分33cとを接続する傾斜部分32cとか
らなる。
【0057】なお、波の山頂部分31c及び波の谷底部
分33cは、軸方向Pと直交するため、傾斜部分32c
よりも潤滑剤の流れが遅く、かつ停滞しやすい潤滑剤停
滞部Rとして機能するため、潤滑に必要とする量の潤滑
剤をピストンリング6の摺動面60と、シリンダ1の摺
動面2との高負荷摺動領域E1及び低負荷摺動領域E2
に長い間、供給、塗布できる。
【0058】(変形例5)実施例の変形例5を図9に示
す。
【0059】変形例5の場合は、シリンダボア1a(図
1参照)の軸方向Pに沿う所定の間隔位置の複数の波線
状潤滑剤保持溝3Cを周方向Sに波をずらして位相配設
し、かつ複数の波線状潤滑剤保持溝3Cの波山頂部分3
1cと波谷底部分33cとを対向配置したこと以外は前
記変形例4の場合と同じ構成であり、前記実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0060】(変形例6)実施例の変形例6を図10に
示す。
【0061】変形例6の場合は、図8に示す変形例4に
おける波線状潤滑剤保持溝3Cの傾斜部分32cの溝巾
wよりも、10μm〜150μm大きい溝巾w1の波の
山頂部分310c及び波の谷底部分330cを形成し、
かつ潤滑剤停滞部Rとして用いる構成としたこと以外は
変形例4の構成と同じである。
【0062】この変形例6の構成によれば、変形例4と
同じ効果が得られることの他、潤滑剤停滞部Rとし機能
する波の山頂部分310c及び波の谷底部分330c
に、所定量の潤滑剤を停滞できるため、前記高負荷摺動
領域E1(図2参照)で充分な潤滑剤による潤滑機能を
発揮し得る。
【0063】(変形例7)実施例の変形例7を図11に
示す。
【0064】変形例7の場合は、三角形の波線状潤滑剤
保持溝3B1の傾斜部分32bの溝深さe(図14及び
図15参照)よりも10μm〜70μm深く、かつ深さ
e1の断面テーパー状穴よりなる潤滑剤停滞部R1(図
14参照)や、断面円状穴(図15参照)よりなる潤滑
剤停滞部R2などを形成した波の山頂部分310b及び
波の谷底部分330bを備えた構成としたこと以外は変
形例2の構成と同じである。
【0065】この変形例7の構成によれば、変形例2と
同じ効果が得られることの他、波の山頂部分310b及
び波の谷底部分330bは、潤滑剤停滞部R1あるいは
R2により所定量の潤滑剤を停滞できるため、前記高負
荷摺動領域E1(図2参照)で充分な潤滑剤による潤滑
機能を発揮し得る。
【0066】(変形例8)実施例の変形例8を図12に
示す。
【0067】変形例8の場合は、円弧形の波線状潤滑剤
保持溝3A1に、前記図14及び15に示す潤滑剤停滞
部R1あるいはR2を波の山頂部分310a及び波の谷
底部分330aを備えた構成としたこと以外は実施例の
構成と同じである。
【0068】この変形例8の構成によれば、変形例7と
同じ効果が得られる。
【0069】(変形例9)実施例の変形例9を図13に
示す。
【0070】変形例9の場合は、図8に示す台形の波線
状潤滑剤保持溝3C1に、前記図14及び15に示す潤
滑剤停滞部R1あるいはR2を波の山頂部分310c及
び波の谷底部分330cを備えた構成としたこと以外は
変形例4の構成と同じである。
【0071】この変形例9の構成によれば、変形例7と
同じ効果が得られる。
【0072】(変形例10)実施例の変形例10を図1
6に示す。
【0073】変形例10の場合は、高負荷摺動領域E1
では、低負荷摺動領域E2よりも、潤滑剤を多く必要と
するために、高負荷摺動領域E1に配設される波線状潤
滑剤保持溝3Bの波周期巾L1<低負荷摺動領域E2に
配設される波線状潤滑剤保持溝3B2Aの波周期巾L2
の関係に設定するとともに、三角形の波線状潤滑剤保持
溝3Bの波巾h1<低負荷摺動領域E2に配設される三
角形の波線状潤滑剤保持溝3B2Aの波巾h2の関係に
設定した構成であること以外は変形例2の構成と同じで
ある。
【0074】この場合には、変形例2の構成と同じ効果
が得られる他、前記高負荷摺動領域E1に対応した量の
潤滑剤を供給できるとともに、前記低負荷摺動領域E2
に対応した量の潤滑剤を供給できるため、前記効果をさ
らに高めることができる。
【0075】(変形例11)実施例の変形例11を図1
7に示す。
【0076】変形例11の場合は、高負荷摺動領域E1
では、低負荷摺動領域E2よりも、潤滑剤を多く必要と
するために、高負荷摺動領域E1に配設される台形の波
線状潤滑剤保持溝3Cの波の山頂部分31c及び波の谷
底部分33cにおける周方向Sの長さS1<低負荷摺動
領域E2に配設される台形の波線状潤滑剤保持溝3C2
の波の山頂部分311c及び波の谷底部分331cにお
ける周方向Sの長さS2の関係に設定するとともに、波
線状潤滑剤保持溝3Cの波巾h1<低負荷摺動領域E2
に配設される波線状潤滑剤保持溝3C2の波巾h2の関
係に設定した構成であること以外は変形例4の構成と同
じである。
【0077】なお、波線状潤滑剤保持溝3Cは、前記変
形例4と同じものであり、波の山頂部分31c及び波の
谷底部分33cは、軸方向Pと直交するため、傾斜部分
32cよりも潤滑剤の流れが遅く、かつ停滞しやすい潤
滑剤停滞部Rとして機能するため、潤滑に必要とする量
の潤滑剤をピストンリング6の摺動面60と、シリンダ
1の摺動面2との高負荷摺動領域E1に長い間、供給で
きる。
【0078】波線状潤滑剤保持溝3C2は、波の山頂部
分311cと、波の谷底部分331と、波の山頂部分3
11cと波の谷底部分331cとを接続する傾斜部分3
21cとからなり、波の山頂部分311c及び波の谷底
部分331cは、軸方向Pと直交するため、傾斜部分3
21cよりも潤滑剤の流れが遅く、かつ停滞しやすい潤
滑剤停滞部Rとして機能するため、潤滑に必要とする量
の潤滑剤をピストンリング6の摺動面60と、シリンダ
1の摺動面2との低負荷摺動領域E2に長い間、供給で
きる。
【0079】(変形例12)実施例の変形例12を図1
8に示す。
【0080】変形例12の場合は、高負荷摺動領域E1
では、低負荷摺動領域E2よりも、潤滑剤を多く必要と
するために、変形例11と同じように台形の波線状潤滑
剤保持溝3Cを配設するとともに、低負荷摺動領域E2
に三角形の波線状潤滑剤保持溝3B2を形成した構成で
ある。
【0081】すなわち、高負荷摺動領域E1と低負荷摺
動領域E2とに、互いに異なる形状の波線状潤滑剤保持
溝3Cと波線状潤滑剤保持溝3B2とを形成したもので
ある。この場合には、ほぼ変形例11と同じ効果が得ら
れる。
【0082】(変形例13)実施例の変形例13を図1
9に示す。
【0083】変形例13の場合は、シリンダボア1aの
軸方向Pに沿う所定の間隔位置で複数の円弧形の部分波
線状潤滑剤保持溝3A3を周方向Sに波をずらして周方
向Sに破線状に位相配設させるとともに、軸方向Pに未
形成領域を無くしたこと以外は、実施例の構成と同じで
ある。各部分波線状潤滑剤保持溝3A3は、波の山頂部
分31a、傾斜部分32a、波の谷底部分33aからな
る。
【0084】この場合には、各部分波線状潤滑剤保持溝
3A3が周方向Sに破線状配置されていても、図2を参
照して示す実施例の場合と同じように、潤滑に必要とす
る量の潤滑剤をピストンリング6の摺動面60と、シリ
ンダ1の摺動面2との高負荷摺動領域E1及び低負荷摺
動領域E2とに供給でき、かつ実施例とほぼ同じ効果が
得られる。
【0085】(変形例14)実施例の変形例14を図2
0に示す。
【0086】変形例14の場合は、シリンダボア1aの
軸方向Pに沿う所定の間隔位置で複数の三角形の部分波
線状潤滑剤保持溝3B3及び3B4とを周方向Sに波を
ずらして周方向Sに破線状に位相配設させるとともに、
軸方向Pに未形成領域を無くしたこと以外は、実施例の
構成と同じである。部分波線状潤滑剤保持溝3B3は、
波の山頂部分31bと傾斜部分32b、32bとよりな
り、部分波線状潤滑剤保持溝3B4は、波の谷底部分3
3bと傾斜部分32b、32bとよりなる。
【0087】この場合には、部分波線状潤滑剤保持溝3
B3が周方向Sに破線状配置されていても、図2を参照
して示す実施例の場合と同じように、潤滑に必要とする
量の潤滑剤をピストンリング6の摺動面60と、シリン
ダ1の摺動面2との高負荷摺動領域E1及び低負荷摺動
領域E2とに供給でき、かつ実施例とほぼ同じ効果が得
られる。
【0088】(変形例15)実施例の変形例15を図2
1に示す。
【0089】変形例15の場合は、シリンダボア1aの
軸方向Pに沿う所定の間隔位置で複数の三角形の部分波
線状潤滑剤保持溝3B5を周方向Sに波をずらして周方
向Sに破線状に位相配設させるとともに、軸方向Pに未
形成領域を無くしたこと以外は、実施例の構成と同じで
ある。各部分波線状潤滑剤保持溝3B5は、波の山頂部
分31b、傾斜部分32b、波の谷底部分33bからな
る。
【0090】この場合には、部分波線状潤滑剤保持溝3
b5が周方向Sに破線状配置されていても、図2を参照
して示す実施例の場合と同じように、潤滑に必要とする
量の潤滑剤をピストンリング6の摺動面60と、シリン
ダ1の摺動面2との高負荷摺動領域E1及び低負荷摺動
領域E2とに供給でき、かつ実施例とほぼ同じ効果が得
られる。
【0091】
【発明の効果】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリンダ
によると、ピストンリングとシリンダの摺動面との摺動
領域に潤滑剤を供給する波線状潤滑剤保持溝を備えてお
り、この波線状潤滑剤保持溝は、波の山頂部分と波の谷
底部分とで形成される波巾を備えるため、この分、軸方
向への潤滑剤の塗布領域が例えば、周方向に直線的に伸
びる線状潤滑剤保持溝による塗布領域に較べ拡大する。
【0092】従って、ピストンリングとシリンダの摺動
面との摺動領域に潤滑剤を効率良く塗布でき、かつ潤滑
機能を高めることができる。
【0093】さらに、波線状潤滑剤保持溝の波巾は、ピ
ストンリングのピッチ巾間隔よりも小さい値に設定され
ており、波線状潤滑剤保持溝を2つのピストンリングの
いずれか一方により摺動領域外部との連通をほぼ阻止し
得る。
【0094】このため、シリンダの摺動面に波線状潤滑
剤保持溝が形成されていても、この波線状潤滑剤保持溝
の開口から潤滑剤を塗布することを必要とする摺動領域
以外に流出することを低減でき、潤滑に必要とする量の
潤滑剤を保持することができる。
【0095】さらに、ピストンリングとシリンダの摺動
面との摺動領域における耐摩擦性、耐摩耗性、耐攻撃
性、耐スカッフ性などを向上し得るため、繰り返し摺動
する衝撃に対し、長期の間、充分に耐えることができ、
かつ、耐久寿命を延ばすことができるなどの効果が得ら
れる。
【0096】本発明の潤滑剤保持溝を備えたシリンダ
は、内燃機関のシリンダに適用した場合には前記効果の
他、シリンダボアの軸方向に往復移動するピストンに伴
うピストンリングとシリンダの摺動面との摺動時に、燃
焼室からの高圧ガスの吹き抜け及びこれに伴う潤滑剤の
吹き抜けをほぼ阻止し得ることができる。このため、波
線状潤滑剤保持溝を介してのブローバイガスの発生を低
減でき、かつ潤滑機能の向上及びピストンの出力向上に
役立ち、内燃機関の性能を向上することができる。
【0097】なお、前記波線状潤滑剤保持溝は、従来の
レーザー加工技術を用い、短時間で目的とする波巾、溝
形状、溝深さのものをシリンダの摺動面に形成でき、コ
スト面で優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の潤滑剤保持溝を備えたシリンダにおけ
る使用状態の概略を断面して示す概略断面。
【図2】図1におけるシリンダの摺動面を周方向に展開
するとともに、摺動面に設けられた波線状潤滑剤保持溝
を示す展開図。
【図3】図1における波線状潤滑剤保持溝の溝巾を示す
拡大図。
【図4】図3における波線状潤滑剤保持溝の一部を前記
周方向に展開し、断面してさらに拡大して示す展開断面
図。
【図5】実施例における変形例1の潤滑剤保持溝を示す
展開図。
【図6】実施例における変形例2の潤滑剤保持溝を示す
展開図。
【図7】実施例における変形例3の潤滑剤保持溝を示す
展開図。
【図8】実施例における変形例4の潤滑剤保持溝を示す
展開図。
【図9】実施例における変形例5の潤滑剤保持溝を示す
展開図。
【図10】実施例における変形例6の潤滑剤保持溝を示
し、かつ波山部分及び波谷部分にその溝巾を広くした潤
滑剤停溜部を設けた場合を示す展開図。
【図11】実施例における変形例7の潤滑剤保持溝を示
し、かつ三角形状の波山部分及び波谷部分にその溝底を
深くした潤滑剤停溜部を設けた場合を示す展開図。
【図12】実施例における変形例8の潤滑剤保持溝を示
し、かつ円弧形状の波山部分及び波谷部分にその溝底を
深くした潤滑剤停溜部を設けた場合を示す展開図。
【図13】実施例における変形例9の潤滑剤保持溝を示
し、かつ台形状の波山部分及び波谷部分にその溝底を深
くした潤滑剤停溜部を設けた場合を示す展開図。
【図14】実施例における変形例7、8、9の潤滑剤保
持溝位置に沿い断面し、かつ潤滑剤停溜部の形状の一例
を示す展開断面図。
【図15】実施例における変形例7、8、9の潤滑剤保
持溝位置に沿い断面し、かつ潤滑剤停溜部の形状の他例
を示す展開断面図。
【図16】実施例における変形例10の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【図17】実施例における変形例11の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【図18】実施例における変形例12の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【図19】実施例における変形例13の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【図20】実施例における変形例14の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【図21】実施例における変形例15の潤滑剤保持溝を
示す展開図。
【符号の説明】
1…シリンダ 1a…シリンダボアー 2…シリンダの
摺動面 3A、3A1…波線状潤滑剤保持溝 3B、3B1、3B2、3B3、3B4、3B5…波線
状潤滑剤保持溝 3C、3C1、3C2…波線状潤滑剤保持溝 3D…波線状潤滑剤保持溝 4…ピストン 5…ピストンのリング状溝 6…ピストンリング 60…ピストンリングの摺動面 h1…波線状潤滑剤保持溝の波巾 h2…ピストンリングのピッチ巾間隔 w…波線状潤滑剤保持溝の溝巾 R、R1、R2…
潤滑剤停滞部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三瓶 和久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G013 BA01 BC04 3G024 AA23 FA07 FA14 3J044 AA12 CC03 DA09 DA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボア内を往復移動するピストンに
    複数装着されたピストンリングが摺接するシリンダの摺
    動面に該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設され
    該ピストンリングと該摺動面との摺動領域に潤滑剤を供
    給する波線状潤滑剤保持溝を備え、該潤滑剤保持溝の波
    巾を該ピストンリングのピッチ巾より小さいものとした
    ことを特徴とする潤滑剤保持溝を備えたシリンダ。
  2. 【請求項2】前記波線状潤滑剤保持溝は、波の山頂部分
    及び波の谷底部分の少なくとも一方に所定量の潤滑剤を
    停滞させる潤潤滑剤停滞部を備える請求項1記載の潤滑
    剤保持溝を備えたシリンダ。
  3. 【請求項3】前記潤滑剤停滞部は、溝巾が局所的に広く
    形成された領域、あるいは溝深さが局所的に深く形成さ
    れた領域である請求項2記載の潤滑剤保持溝を備えたシ
    リンダ。
  4. 【請求項4】前記波線状潤滑剤保持溝は、高負荷摺動領
    域<低負荷摺動領域の関係にあるピッチ巾をもつ請求項
    2記載の潤滑剤保持溝を備えたシリンダ。
  5. 【請求項5】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
    ボア内の前記摺動面の周方向に沿い一巡するとともに、
    該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設された複数
    により形成されている請求項2記載の潤滑剤保持溝を備
    えたシリンダ。
  6. 【請求項6】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
    ボア内の前記摺動面の周方向に沿い破線状に配置される
    とともに、該シリンダボアの軸方向に所定の間隔で配設
    され互いに該周方向の波位置を異にする複数により形成
    されている請求項2記載の潤滑剤保持溝を備えたシリン
    ダ。
  7. 【請求項7】前記波線状潤滑剤保持溝は、前記シリンダ
    ボア内の前記摺動面に螺旋状に形成されている請求項2
    記載の潤滑剤保持溝を備えたシリンダ。
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