JP2002263095A

JP2002263095A - Ｘ線ｃｔ装置

Info

Publication number: JP2002263095A
Application number: JP2001067149A
Authority: JP
Inventors: Hidemichi Yamamoto; 栄道山本; Nobuhiko Matsui; 伸彦松井; Mikio Mochitate; 幹雄持立
Original assignee: Hitachi Medical Corp
Current assignee: Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Priority date: 2001-03-09
Filing date: 2001-03-09
Publication date: 2002-09-17

Abstract

(57)【要約】【課題】ＣＴ装置の回転ドラムを回転支持する複数個
の回転ローラの接触周面を圧縮変形させないようにす
る。【解決手段】回転ドラム７を油圧装置１０のシリンダ
１３により持ち上げるように構成し、これにより、回転
ドラム７を回転支持する複数個のローラ８ａ，８ａ’，
８ｂ，８ｂ’を回転ドラムの周面２７から離脱させるよ
うに構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、Ｘ線ＣＴ装置に関
し、特に、スキャナ回転ドラムの変形による振動を低減
し、かつ該回転ドラムの周面に発生する粉塵を収集する
機構のスキャナを備えたＸ線ＣＴ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＣＴスキャナはＸ線管と検出器など、撮
影に必要な機器を配置した回転ドラムを、Ｘ線を被写体
に照射しながら被写体の回りに回転させる。回転体の外
周はテーパ面を持つレール状で、そこに嵌る上下左右４
ケ所のプラスチック製ローラで回転体を支持している。
回転体にはチェーンで減速機構を介したモータの回転が
伝えられる。最近の事例では特開平１０−５７３６８号
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のようにスキャナ
装置では回転体を支持するローラは４つ有り、それらの
ローラで回転体をラジアル方向、スラスト方向に支持し
ていた。ローラ材質はナイロンで回転中の振動・騒音の
抑制を配慮した材質である。しかし、長時間スキャナが
停止した状態にあると、回転体自重によりローラの一部
がわずかに圧縮変形を起こす。この微小変形はスキャナ
が回転したときに振動の原因になる。周速度が１．４ｍ
／Ｓ程度では支障がなかった微小変形も８ｍ／Ｓを超え
る回転周速度では無視することができなくなった。ま
た、スキャン中に巻き上げる粉塵などもローラと回転体
外周に浸入して、ローラの転動面に傷を付けて、新たな
振動の原因になる。

【０００４】本発明の目的は、スキャナ回転ドラムを回
転支持する回転ローラの接触周面の圧縮変形を防止し
て、回転振動を低減し、かつ前記ローラの転動面に巻き
込んだ粉塵等がローラ転動面を傷つけるのを防止するス
キャナを備えたＸ線ＣＴ装置を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はスタンドに支持されたフレームと、このフ
レーム内に配設された回転ドラムと、前記フレームと前
記回転ドラムとの間に設けられた前記回転ドラムを回転
支持する複数個のローラと、前記回転ドラムを回転させ
る駆動部とよりなる装置において、前記フレームに油圧
装置を設け、そのシリンダにより、回転ドラムの回転停
止時に、前記回転ドラムを持ち上げて、前記複数個のロ
ーラを前記回転ドラムより離脱させるように構成した。
さらに、本発明は前記回転ドラムの回転時に、前記ロー
ラと接する前記回転ドラムの周面に発生する粉塵を収集
する収塵装置を設けた。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図１ないし図５を用いて本
発明の実施例を説明する。まず、正面から見て凹型のス
タンド４を配置する。このスタンド４にほぼ８角形状で
あって少々奥行のあるフレーム６を取付ける。このフレ
ーム６の内側にドーナツ形状の回転ドラム７を配置す
る。回転ドラム７には、従来と同様の公知の手段によ
り、Ｘ線管装置１、冷却フアン２、検出器３、２分割し
た高電圧装置５，５’および制御装置１２を配置する。
フレーム６の下側と上側には、回転ドラム７を回転支持
するための支持装置を設ける。下側の支持装置を図２お
よび図３の拡大図で示す。この図２および図３におい
て、フレーム６に下側小フレーム２６，２６’を設け、
それぞれにローラ８ａ，８ａ’を取り付け、後述の油圧
シリンダの作用により、回転ドラム７の周面２７に接触
し、これを回転支持するようにする。また、回転ドラム
７の回転停止時には、油圧シリンダにより、回転ドラム
７が上方に持ち上げられて、ローラ８ａ，８ａ’は回転
ドラム７の周面２７と非接触状態になるように構成す
る。下側小フレーム２６に対応するフレーム６の位置に
は、駆動部（モータ）９を設け、その駆動軸に小プーリ
２８を取付け、これと回転ドラム７の端との間にベルト
２９をかけて、回転ドラム７を回転させるようにする。
また、さらに、フレーム６には、油圧装置１０と油圧シ
リンダ１３を配設し、その間を油圧配管３０で連結し、
回転ドラム７が回転を停止したときに、油圧シリンダ１
３を矢示の方向に駆動し、また、回転ドラム７が始動す
るときは、油圧シリンダ１３を下方に移動させて元の位
置に納めるようにする。フレーム６の右側空間には、掃
除機を駆動するための蓄電池２５を設ける。蓄電池２５
は、回転ドラム７の回転時に充電され、システム電源が
切られた場合は油圧系統の動力源になるようにする。次
に、図４の拡大図を用いて、回転ドラム７の上側の支持
装置を説明する。フレーム６には、左右にシリンダ１
４，１４’を有する第２の油圧装置３１を設ける。この
油圧装置３１は配管１５（図１も参照）により油圧装置
１０に接続され、これにより作動されるようにする。ま
た、フレーム６の左右の端には、それぞれベルクランク
１６，１６’を設け、その先端にはローラ８ｂ，８ｂ’
を取付ける。油圧装置３１の左側シリンダ１４はベルク
ランク１６と連結し、回転ドラム７が回転するときに、
ローラ８ｂを回転ドラム７の周面２７に圧接し、回転ド
ラム７の回転が停止したときには、ベルランク１６を矢
示の方向に移動させて、ローラ８ｂを回転ドラム７の周
面２７から離脱させるようにする。一方、油圧装置３１
の右側シリンダ１４’はベルクランク１６’と連結し、
ローラ８ｂ’を回転ドラム７の周面２７に圧接し、ま
た、ベルクランク１６’を矢示方向に移動させて、回転
ドラム７よりローラ８ｂ’が解放されるようにする。フ
レーム６にはリミットスイッチ１７，１８を設け、これ
らスイッチ１７，１８は、ベルクランク１６’により作
動するようにする。

【０００７】次に、図１および図５を用いて、回転ドラ
ム７の周面２７に発生する粉塵を除去する集塵装置１１
について説明する。フレーム６に第１の受台３２と第２
の受台３３を設け、第１の受台３２には集塵装置１１、
例えば小型の掃除機２２を取付け、第２の受台３３に
は、その表面にブラッシローラ２１，２１’を有する小
ローラ２０，２０’を取付ける。掃除機２２を第１の受
台３２に取付けるときには、その集じん口３４が小ロー
ラ２０，２０’の中間に位置するようにする。また、小
ローラ２０，２０’を第２の受台３３に取付けるとき
は、そのブラシローラ２１，２１’が回転ドラム７の周
面２７に圧接するようにする。３５は蓄電池２５と掃除
機２２とを結ぶ配線である。１９（図１および図５）は
回転ドラム７の周面２７にかぶせたカバーであって、出
来るだけ、外部より粉塵が周面２７に付着しないように
したものである。ローラ８ａ，８ａ’，８ｂ，８ｂ’お
よび小ローラ２０，２０’は、このカバー１９を貫通し
て回転ドラム７の周面２７に圧接するように構成する。
３６（図１）は操作卓の制御部であって、駆動部９のオ
ン、オフおよび掃除機２２のオン、オフを制御するもの
である。

【０００８】次に、実施例の動作を説明する。図示は、
回転ドラム７がローラ８ａ，８ａ’，８ｂ，８ｂ’によ
り支持されて回転している状態を示している。この場
合、制御部３６よりオン信号が出て駆動部９を駆動し、
小プーリ２８、ベルト２９を介して回転ドラム７を回転
させる。この場合、ローラ８ａ，８ａ’は回転ドラム７
の自重によりその周面には圧接され、また、ローラ８
ｂ，８ｂ’はリミットスイッチ１７の作動により油圧装
置３１を作動して回転ドラム７の周面２７に圧接され
る。一方、掃除機１１も制御部３６からのオン信号で作
動し、集塵口３４よりブラッシローラ２１，２１’によ
り集められた粉塵を吸収する。人体に対するＸ線撮影が
終了すると、制御部３６からオフ信号が発せられる。こ
れにより、駆動部９は作動を停止し、回転ドラム７は静
止する。すると、油圧装置１０が作動し、シリンダ１３
を矢示の方向に移動させ、回転ドラム７を持ち上げて、
ローラ８ａ，８ａ’をその周面２７より離脱させる。こ
れに連動して、油圧装置３１も作動し、シリンダ１４，
１４’により、ベルクランク１６，１６’を開き、ベル
クランク１６’がリミットスイッチ１８を作動させるこ
とにより、油圧装置３１の作動は停止し、ベルクランク
１６，１６’をこの開いた位置に保持する。この場合、
ローラ８ｂ，８ｂ’は矢示の方向に移動し、回転ドラム
７の周面２７より離れた状態を保つ。以上の動作によ
り、回転ドラム７はシリンダ１３だけで支えられた状態
になる。

【０００９】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、回
転ドラム停止時にローラとは別の支持手段で回転ドラム
を支持するようにしたので、長時間ローラには荷重がか
からず、ローラの周面を傷めるとは少なくなる。また、
集塵手段を備えて、ローラ転動面に巻き込んだ粉塵によ
り、ローラ転動面を傷つけるのを防せぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す正面図である。

【図２】図１の部分拡大の側面図である。

【図３】図１の部分拡大の正面図である。

【図４】図１の部分拡大の正面図である。

【図５】図１の部分拡大の正面図である。

【符号の説明】

１Ｘ線管装置２冷却器３検出器４スタンド５高圧発生装置６フレーム７回転ドラム８ローラ９駆動部１０油圧装置１１吸塵装置１２制御部１３油圧シリンダ（上）１４油圧装置１５配管１６ベルクランク１７リミットスイッチ（上）１８リミットスイッチ（下）１９カバー２０小ローラ２１ブラシローラ２２掃除機２５蓄電池２７周面２９ベルト３１第２の油圧装置

フロントページの続きＦターム(参考） 2G001 AA01 BA11 CA01 HA13 HA14 JA01 JA06 4C093 AA22 CA38 EC42 EC43

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】スタンドに支持されたフレームと、この
フレーム内に配設された回転ドラムと、前記フレームと
前記回転ドラムとの間に設けられた前記回転ドラムを回
転支持する複数個のローラと、前記回転ドラムを回転さ
せる駆動部を含むスキャナを備えたＸ線ＣＴ装置におい
て、前記回転ドラムの回転停止時に、前記複数個のロー
ラを前記回転ドラムより離脱させる手段を設けたことを
特徴とするＸ線ＣＴ装置。
【請求項２】前記離脱させる手段は、前記フレームに
油圧装置を設け、そのシリンダにより前記回転ドラムを
持ち上げて成る請求項１に記載のＸ線ＣＴ装置。