JP2002260052A - 真偽判別及び識別可能な諸証券類及びその識別法 - Google Patents

真偽判別及び識別可能な諸証券類及びその識別法

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JP2002260052A
JP2002260052A JP2001056616A JP2001056616A JP2002260052A JP 2002260052 A JP2002260052 A JP 2002260052A JP 2001056616 A JP2001056616 A JP 2001056616A JP 2001056616 A JP2001056616 A JP 2001056616A JP 2002260052 A JP2002260052 A JP 2002260052A
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Yumiko Munakata
弓子 宗像
Yasushi Ozaki
靖 尾▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】諸証券類の図柄の一部分にNa〜Uまでの一つ
又は複数の元素を多量に含む顔料をインキ中に配合し、
スペクトル解析装置を用いたスペクトル解析により諸証
券類の真偽判別及び識別する方法を提供する。 【解決手段】周期律表のNa〜Uまでの一つ又は複数の
元素の量が殆どないか或いは希少である通常の顔料に比
して、Na〜Uまでの一つ又は複数の元素の量を多量に
含有する顔料を、該元素を意図した顔料としてインキ中
に配合したインキを用いて、図柄の少なくとも一部を印
刷又は塗被し、スペクトル解析装置を用いたスペクトル
解析により諸証券類を特定する元素を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周期律表のNa〜
Uまでの一つ又は複数の元素を多量に含む顔料組成のイ
ンキ色の組合せを利用した、真偽判別及び識別を可能と
する諸証券類及びその識別法に関する。本発明におい
て、諸証券類とは、一般的に銀行券、有価証券、貴重印
刷物、パスポート又は身分証明書等を総称して言う。
【0002】
【従来の技術】 一般に、諸証券類の偽造或
いは改ざんを防止し、偽造或いは改ざんを識別するため
には、1つの証券の中に多くの色を用いたり、更にはレ
インボー印刷などの特殊な印刷方式による連続的に変化
する画線などを用いている。
【0003】しかし、近年の電子複写法やコンピュータ
の急速な進歩に伴い、色による判別法はカラーコピーや
コンピュータの画像処理ソフトによって、極めて類似し
た色再現が可能であり、目視のみでは偽造あるいは改ざ
んを識別するのは非常に困難になってきている。
【0004】また、肉眼では見えない紫外線や赤外線に
よって判別できる印刷を行う方法、磁気などによって検
知可能な材料、例えば鉄やコバルトなどの化合物を利用
し、これらの物質でインキを構成し、印刷するなどの方
法がとられている。しかし、紫外線下で発光する蛍光物
質や磁性を持つ酸化鉄などの材料は、容易に入手可能で
あり、実際にこれらを用いた偽造事件も起こっている。
【0005】また、故意或いは過失により燃焼した諸証
券類の真偽判別には、特開平10−76771号公報
(通帳類)があるが、この場合には、燃えた灰が形状を
有している灰でなければならない、という制限がある。
更に、阪神大震災の時に行われたように、それらの灰化
物を復元し、目視で確認するなどの方法もとられてい
る。しかし、故意或いは過失により燃焼した諸証券類の
真偽判別は、それらの灰化物を復元し、確認するため
に、多大の時間と労力を必要とし、非常に熟練を要する
作業である。
【0006】そこで、これまでにICP発光分光分析や
蛍光X線分析をすることにより、諸証券類に対する真偽
判別が試みられてきたが、これらの方法では、類似した
元素組成をもつインキにより印刷された証券類の判別を
行うのは非常に難しいことが分かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来技術における問題点を解決するためになされた
ものであり、機能性材料を用いた偽造防止技術は、その
材料の入手が可能であれば偽造を阻止することができな
く、ICP発光分光分析装置や蛍光X線分析装置を用い
て諸証券類やこれらの灰化物の真偽判別をする場合、ま
たそれらの券種を特定する場合、類似した元素組成をも
つ顔料配合のインキを使用して印刷された諸証券類では
無理があった。
【0008】本発明は、機能性材料を用いることなく、
汎用的な顔料を使用して偽造防止及び真偽判別の機能を
施した諸証券類であるので、該諸証券類に施した偽造防
止材料の存在を知ることさえ、しかもその物質を特定す
ることも難しく、また諸証券類に印刷又は塗被するイン
キ配合の中に意図した顔料を配合し、諸証券類の図柄を
インキ配合色の組み合わせのみで構成し、その配色の異
同は、図柄のデザインの設計事項の範ちゅうに相殺さ
れ、カムフラージュの作用を奏するので、偽造を行おう
とする意図そのものを阻止することが可能な諸証券類及
びその識別法の提供を目的とする。
【0009】また、本発明の諸証券類では、含有される
周期律表のNa〜Uまでの一つ又は複数の元素の量が、
殆どないか或いは希少である通常の顔料に比して、Na
〜Uまでの一つ又は複数の元素の量を多量に含有する顔
料を特定顔料としてインキ中に配合し、図柄を印刷する
ことによって、前記元素を含むインキの該図柄の少なく
とも一部分と、他の元素組成を含むインキとの該図柄の
組み合わせや配置は、該顔料に含有する元素自体には依
存しなく、インキの配合色の組み合わせのみで該図柄を
構成しているので、多様なインキ配合の組み合わせが可
能な諸証券類の図柄の設計と、偽造を阻止することが可
能であり、しかも諸証券類又は諸証券類に基づく試料
を、スペクトル解析装置を用いたスペクトル解析により
諸証券類を特定する元素を識別する真偽判別可能な諸証
券類の提供を目的とし、またスペクトル解析装置を用い
ることにより、諸証券類又は火災等の発生で燃えて灰に
なった灰化物のNa〜Uまでの一つ又は複数の元素を信
頼性の高い精度で迅速に分析し、確実に諸証券類を識別
し、真偽判別及び識別する方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の真偽判別及び識
別可能な諸証券類は、基材上に、施される図柄の少なく
とも一部分を、通常の顔料に比べてNa(ナトリウム)
からU(ウラン)までの一つ又は複数の元素が1%以
上、好ましくは10%以上含まれる少なくとも1つ以上
の顔料を含有した一つ又は複数のインキを用いて印刷又
は塗被した諸証券類であって、該元素を含むインキと、
他の元素組成を含むインキとから構成される該図柄は、
該顔料に含有する元素自体には依存せず、該インキの配
合色の組み合わせや配置のみで構成するので、該図柄か
らは一つ又は複数の該インキに含まれる該元素を有する
顔料の存在は認識できず、該諸証券類又は諸証券類に基
づく試料を、スペクトル解析装置を用いたスペクトル解
析により該諸証券類を特定する一つ又は複数の元素を識
別し、該識別した一つ又は複数の元素を、基準の諸証券
類の元素と比較することにより、真偽判別及び識別を可
能としてなることを特徴としている。
【0011】このように、本発明の諸証券類に施される
図柄の少なくとも一部分に、通常の顔料に比べてNa
(ナトリウム)からU(ウラン)までの元素を多く含む
顔料を用いたインキで印刷し、図柄の他の部分を通常の
顔料によるインキで印刷しており、用いる顔料は汎用的
な顔料を使用し、図柄は前記顔料に含有される元素自体
には依存せず、インキの配合色の組み合わせや配置のみ
で構成されるので、偽造防止材料の存在やその物質を特
定することが難しいので、偽造を行おうと意図するもの
を阻止することができる。
【0012】また、本発明の諸証券類を、各種の銀行券
として用いることによって、カラーコピーやコンピュー
タの画像処理ソフト等によって外見的には極めて類似し
た偽造物を作製したとしても、意図して用いた偽造防止
材料の存在やその物質を特定することは非常に困難であ
るので、確実に真偽判別が可能である。更に銀行券の券
種毎に、意図した元素を多く含んでいる顔料を配合した
インキで、銀行券の図柄の少なくとも一部分を印刷する
ことにより、銀行券の券種毎に差別化が図れ、確実に偽
造を阻止することができる。
【0013】また、前記諸証券類に基づく試料が、燃え
た灰化物であっても、また灰化物がその形状を保持して
いなくとも、その灰化物のNa(ナトリウム)からU
(ウラン)までの一つ又は複数の元素を分析することに
より確実に識別し、真偽判別及び識別が可能である。
【0014】前記した本発明の真偽判別及び識別可能な
諸証券類を識別する識別法としては、前記Na(ナトリ
ウム)からU(ウラン)までの一つ又は複数の元素をス
ペクトル解析ができるスペクトル解析装置を用いて、前
記諸証券類又は諸証券類に基づく試料の対象領域から励
起されて放出される物質のスペクトルを、前記スペクト
ル解析装置により検出し、前記検出したスペクトルから
前記元素の解析を行い、該諸証券類又は諸証券類に基づ
く試料を特定する一つ又は複数の元素として識別し、基
準の諸証券類又は諸証券類に基づく試料の一つ又は複数
の元素のスペクトルと比較して、前記諸証券類の真偽を
判別することを特徴とする真偽判別及び識別可能な諸証
券類の識別法である。
【0015】前記諸証券類又は諸証券類に基づく試料を
識別する前記スペクトル解析ができるスペクトル解析装
置としては、蛍光X線分析装置、原子吸光分析装置、イ
オンクロマトグラフィー、ICP発光分光分析装置、I
CP質量分析装置、全反射蛍光X線分析装置又は電子線
マイクロアナライザがあり、前記スペクトル解析ができ
るスペクトル解析装置を用いた識別法として、例えば蛍
光X線分析装置を用いて識別する方法を説明する。諸証
券類又は諸証券類に基づく試料を蛍光X線分析装置の試
料台にセットし、該試料台を移動させながらX線発生器
から発生したX線ビームを照射し、前記諸証券類又は諸
証券類に基づく試料の対象領域から励起されて放出され
る物質の蛍光X線スペクトルを、前記蛍光X線分析装置
の前記蛍光X線検出器により検出し、前記検出した蛍光
X線スペクトルから前記元素の解析を行い、該諸証券類
又は諸証券類に基づく試料を特定する一つ又は複数の元
素として識別し、前記検出した蛍光X線スペクトルと基
準の諸証券類又は諸証券類に基づく試料の一つ又は複数
の元素の蛍光X線スペクトルと比較して、前記諸証券類
の真偽を判別することにより、諸証券類を真偽判別及び
識別することが可能となる。
【0016】また、前記諸証券類に基づく試料を識別す
る前記スペクトル解析ができるスペクトル解析装置とし
ては、ICP発光分光分析装置及びICP質量分析装置
を用い、前記諸証券類を燃やして灰化処理した灰化物を
酸に溶解した試料とし、該試料を吸引したネブライザ
(噴霧器)によって噴霧された液体試料中に含まれる前
記元素のスペクトルから該元素の濃度を解析し、前記灰
化物を特定する一つ又は複数の元素として識別し、前記
検出したスペクトルと基準の諸証券類の灰化物の一つ又
は複数の元素のスペクトルと比較して、前記諸証券類の
真偽を判別することを特徴とする真偽判別及び識別可能
な諸証券類の識別法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態に基づき
本発明を説明する。本発明における諸証券類の材質とし
ては、紙、プラスチック等、特に限定しないが、一般的
に証券等に使用される材質に適用される。また、通常の
顔料に比べてNa〜Uまでの一つ又は複数の元素が多く
含まれる顔料の多くとは、用いる装置の測定精度や検出
精度にもよるが、その真偽判別及び識別可能な範囲は、
1%以上、好ましくは10%以上であれば良いが、その
含有量は、より多い程望ましい。
【0018】本発明において、諸証券類の図柄の少なく
とも一部に含有されるNa〜Uまでの一つ又は複数の元
素の量が、ほとんどないかあるいは希少である通常の顔
料に比して、Na〜Uまでの一つ又は複数の元素の量を
多量に含有する顔料を用いて印刷又は塗被する方法とし
ては、一般に公知な印刷方法、例えば凹版印刷、凸版印
刷、オフセット印刷、グラビア印刷又はフレキソ印刷な
ど、どの印刷方法を用いてもよい。
【0019】本発明の諸証券類は、偽造防止のための特
定の機能性材料を用いるのではなく、汎用的な顔料を偽
造防止及び真偽判別の対象として、この顔料を構成する
元素に着目し、意図した元素の含有量の多い顔料を使用
して、インキ配合の中にその意図した顔料を組み入れ、
インキ配合色の組み合わせのみで諸証券類の図柄を構成
するので、その図柄の配色の異同は、図柄のデザインの
設計範囲として相殺されるので、顔料の中の意図した元
素の存在を知ることさえ、またその物質を特定すること
さえも困難となる。
【0020】本発明の諸証券類では、周期律表のNa〜
Uまでの一つ又は複数の元素の量が殆どないか或いは希
少である通常の顔料に比して、Na〜Uまでの一つ又は
複数の元素の量を多量に含有する顔料を、該元素を意図
した顔料としてインキ中に配合した一つ又は複数のイン
キを用いて図柄の少なくとも一部を印刷又は塗被した諸
証券類であり、該元素を含むインキと、他の元素組成を
含むインキとから印刷される図柄は、顔料に含有する該
元素自体には依存せず、インキ配合色の組み合わせや配
置のみで構成し、該図柄からはインキ中に含まれる該元
素を含む該顔料の存在はわからなく、この諸証券類又は
諸証券類に基づく試料を、スペクトル解析装置を用いた
スペクトル解析により諸証券類を特定する一つ又は複数
の元素を識別し、識別した一つ又は複数の元素を、基準
の諸証券類の元素と比較することにより、真偽判別及び
識別を可能とした諸証券類である。
【0021】なお、真偽判別及び識別可能な諸証券類
が、券種の異なる銀行券であっても、銀行券の種類を特
定し、その真偽判別及び識別が可能である。また、諸証
券類に基づく試料が火災等で燃えて灰になった灰化物で
あっても、スペクトル解析装置を用いたスペクトル解析
により、真偽判別及び識別が可能である。
【0022】本発明の諸証券類又は諸証券類に基づく試
料の識別法に用いるスペクトル解析装置としては、蛍光
X線分析装置、原子吸光分析装置、イオンクロマトグラ
フィー、ICP発光分光分析装置、ICP質量分析装
置、全反射蛍光X線分析装置又は電子線マイクロアナラ
イザがあり、この内ICP発光分光分析装置及びICP
質量分析装置を用いた前記諸証券類に基づく試料の識別
においては、前記諸証券類を燃やして灰化処理した灰化
物を酸に溶解した試料とすることにより、諸証券類を特
定する一つ又は複数の元素を識別し、識別した一つ又は
複数の元素を、基準の諸証券類の元素と比較することに
より、真偽判別及び識別を可能とした諸証券類である。
【0023】
【実施例】次に本発明における真偽判別及び識別可能な
諸証券類の実施例について具体的に説明するが、本発明
はこの実施例によってなんら限定されるものではない。
なお、本実施例においては、スペクトル解析装置として
蛍光X線分析装置とICP発光分光分析装置を用いた識
別法を説明する。また、その識別法として元素のスペク
トル解析を用いているが、検出したスペクトルから元素
をマッピングすることによりマッピング解析を行い、元
素のマッピング像として識別してもよい。
【0024】(実施例1)図1は、市販の上質紙に、諸
証券類の図柄(1)を、表1に示す組成のインキAをイ
ンキBの図柄の一部に組み入れ、一般に公知の印刷方法
で印刷した印刷物Aである。該印刷物Aと比較するため
に、諸証券類の図柄(2)をインキBのみで印刷した印
刷物Bを作製する。これらの印刷物を肉眼で観察した結
果、自然光の元では両者の色が同等で区別がつかなかっ
た。
【0025】
【表1】 インキA:C.I.Pigment Red 48:3(ハ゜ーマネントレット゛2B) 15重量% 体質顔料 50重量% アルキド樹脂 33重量% 乾燥剤 2重量% インキB:赤色顔料 15重量% 体質顔料 50重量% アルキド樹脂 33重量% 乾燥剤 2重量%
【0026】次に、これらの印刷物を蛍光X線分析装置
を用いて測定する。これらの印刷物から元素のスペクト
ルを測定し、得られたスペクトルから真偽判別するもの
である。図2は、スペクトル解析に用いる蛍光X線分析
装置の概略図を示したものであり、試料ステージ
(3)、X線発生器(4)、X線導管(5)、蛍光X線
検出器(6)及びコンピュータ(7)から構成されてい
る。
【0027】前記図1の印刷物Aを、試料ステージ
(3)にセットし、試料ステージを駆動させながら前記
印刷物A及び印刷物Bのそれぞれの面を移動させ、図柄
の意図した部分に組み込んで印刷した元素を含んだイン
キの部分に、X線発生器(4)から発生したX線ビーム
がX線導管(5)で微細X線ビームとして絞られ、前記
印刷物Aの前記部分における物質(本実施例において
は、印刷物Aの図柄の部分に付与された物質)が励起さ
れ、蛍光X線スペクトルを放出し、蛍光X線スペクトル
が蛍光X線検出器(6)により検出される。比較用の印
刷物Bも同様に測定する。
【0028】図3(a)は、印刷物Aの蛍光X線スペク
トルであり、インキAに含まれているSrが励起され、Sr
Kα線を観測することができ、図3(b)は、比較用と
しての印刷物Bの蛍光X線スペクトルであり、SrKα線
は観測しないので、印刷物Aと印刷物Bとを判別するこ
とが可能である。更に、これらの測定結果を、別に測定
してある基準の印刷物の蛍光X線スペクトルと比較する
ことにより確実に真偽判別及び識別することができる。
【0029】次に、前記印刷物Aと印刷物Bを750℃
で2時間灰化処理を行い、それぞれの灰化物A′と灰化
物B′とを得た。これらを肉眼で観察した結果、自然光
の元では両者の色が同等で区別できなかった。しかし、
これらの灰化物に前述した方法でX線を照射し、図4に
示す蛍光X線スペクトルを検出することができる。図4
(a)は、灰化物A′の蛍光X線スペクトルであり、灰
化物A′に含まれているSrが励起され、SrKα線を観測
することができ、図4(b)は、灰化物B′の蛍光X線
スペクトルであり、SrKα線は観測しないので、灰化物
A′と灰化物B′とを区別することが可能である。
【0030】(実施例2)実施例1と同様に、図1に示
す諸証券類の図柄(1)を、表2に示す組成のインキC
をインキDの図柄の一部に組み入れ、一般に公知の印刷
方法で印刷した印刷物Cを作製し、該印刷物Cと比較す
るために、諸証券類の図柄(2)をインキDのみで印刷
した印刷物Dを作製する。これらの印刷物を肉眼で観察
した結果、自然光の元では両者の色が同等で区別がつか
なかった。
【0031】
【表2】 インキC:コバルトブルー 10重量% ピグメントイエロー 5重量% 体質顔料 50重量% アルキド樹脂 33重量% 乾燥剤 2重量% インキD:緑色顔料 15重量% 体質顔料 50重量% アルキド樹脂 33重量% 乾燥剤 2重量%
【0032】実施例1と同様に、これらの印刷物を蛍光
X線分析装置を用いて測定する。両者の印刷物にX線を
照射すると、インキCに含まれているCoとTiが励起さ
れ、インキCでのみCoKα線とTiKα線を観測することが
でき、印刷物Cと印刷物Dとを判別することが可能であ
った。図5(a)は、印刷物Cの蛍光X線スペクトルで
あり、インキCに含まれているCoとTiが励起され、CoK
α線とTiKα線を観測することができ、図5(b)は、
比較用としての印刷物Dの蛍光X線スペクトルであり、
CoKα線とTiKα線は観測しないので、印刷物Cと印刷物
Dとを判別することが可能である。更に、これらの測定
結果を、別に測定してある基準の印刷物の蛍光X線スペ
クトルと比較することにより確実に真偽判別及び識別す
ることができる。
【0033】次に、印刷物Cと比較用の印刷物Dを75
0℃で2時間灰化処理を行い、それぞれの灰化物C′と
灰化物D′とを得た。これらを肉眼で観察した結果、自
然光の元では両者の色が同等で区別できなかった。しか
し、これらの灰化物にX線を照射すると、灰化物C′に
含まれているCoとTiが励起され、灰化物C′でのみCoK
α線とTiKα線を観測することができ、灰化物C′と灰
化物D′とを区別することが可能である。
【0034】(実施例3)前述した灰化物のスペクトル
解析は、灰化された粉体の状態で測定することが可能な
スペクトル解析装置の場合であるが、ICP発光分光分
析装置、ICP質量分析装置を用いる場合は、灰化物を
酸に溶解して液体試料とする必要がある。図6は、印刷
物の灰化物を酸に溶解して液体試料とし、該液体試料中
の元素の濃度を解析するICP発光分光分析装置であ
り、高周波電源部(8)、試料導入部(9)、分光部
(10)、データ処理部(11)から構成されている。
【0035】前記諸証券類の印刷物A及び比較用の印刷
物Bを750℃で2時間灰化処理を行い、それぞれの灰
化物A′と灰化物B′とを得、これらの灰化物をそれぞ
れ酸に溶解して灰化物溶液A″と灰化物溶液B″とを得
た。これらの灰化物溶液を、ICP発光分光分析装置の
試料導入部(9)にセットすると、その試料を吸引した
噴霧器(12)によって、高周波電源部(8)から供給
されたエネルギーによってアルゴンガスが電離し形成さ
れた高周波誘導結合プラズマ(13)中に噴霧され、励
起されて発光する発光スペクトルを分光部(10)で検
出し、元素の濃度が解析される。
【0036】図7は、灰化物A′と灰化物B′をそれぞ
れ酸に溶解して得られた灰化物溶液A″(14)と灰化
物溶液B″(15)の発光スペクトルであり、灰化物溶
液A″(14)でのみSrを観測することができ、灰化物
A′と灰化物B′とを区別することが可能である。
【0037】同様に、印刷物Cと比較用の印刷物Dの灰
化物C′と灰化物D′の場合も、それぞれの灰化物溶液
の発光スペクトルから、灰化物C′でのみCoとTiを観測
することができ、灰化物C′と灰化物D′とを区別する
ことが可能であった。
【0038】このように、Na〜Uまでの一つ又は複数の
元素の含有量の多い顔料を使用して、インキ配合の中に
その意図した顔料を組み入れ、インキ配合色の組み合わ
せのみで諸証券類の図柄を構成するのは、それらの製造
者等がいかようにもできるので、例えば銀行券の各券種
毎に組み入れる元素を変えることで、確実に券種毎の差
別化が図れ、確実に偽造を阻止することが可能である。
また、本実施例では、図柄の一部分にNa〜Uまでの一つ
又は複数の元素が多く含まれる顔料を配合したインキを
用いて印刷を施しているが、もちろん一部分ということ
でなく、該インキで図柄の全体を印刷してもよい。
【0039】以上の実施例で詳述したように、Na〜Uま
での一つ又は複数の元素を判別及び識別する方法として
は、インキ中の元素の検出が可能である化学的または物
理的な分析方法が適している。
【0040】このような分析方法の例として本実施例に
おいては、蛍光X線分析(XRFA)とICP発光分光
分析(ICP−AES)を用いて説明したが、原子吸光
(AAS)、イオンクロマトグラフィ(IC)、ICP
質量分析(ICP−MS)、全反射蛍光X線分析(TX
RF)又は電子線マイクロアナライザ(EPMA)の分
析方法を用いて測定する場合も、前述した実施例と同様
な方法で試料を作製することによって容易に測定するこ
とができるので、確実に真偽判別及び識別することが可
能である。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明によれば、
諸証券類の図柄の一部分に、周期律表のNa〜Uまでの
少なくとも一つ以上の元素が多く含まれる顔料を配合し
たインキ組成物を用いて印刷又は塗被を行った諸証券類
であり、Na〜Uまでの少なくとも一つ以上の元素を含
むインキの該図柄の少なくとも一部分と、他の元素組成
を含むインキとの該図柄の組み合わせや配置は、該顔料
に含有する該元素自体には依存せず、汎用的な顔料を使
用するので、偽造防止材料の存在を知ることさえ、しか
もその物質を特定することも難しい。
【0042】また、諸証券類の図柄をインキの配合色の
組み合わせのみで構成しており、その配色の組み合わせ
は、図柄のデザインの設計事項の範ちゅうに相殺される
作用があるので、多様なインキ配合の組み合わせができ
る諸証券類の図柄の設計が可能であり、偽造を行おうと
意図するものを阻止することができ、容易にその識別方
法を見破られず、万全の偽造防止が期待できる。
【0043】しかも、諸証券類又は諸証券類に基づく試
料を、スペクトル解析装置を用いたスペクトル解析によ
り諸証券類を特定する元素を識別し真偽判別及び識別可
能な諸証券類の識別法の提供ができ、また、スペクトル
解析装置を用いることと、これに付随して色の吸収スペ
クトルによる化学的検出も容易になり、特定色に含まれ
る元素を分析機器により検出することで正確な諸証券類
の識別が可能となる。
【0044】更に諸証券類又は火災等の発生で燃えて灰
になったその灰化物のNa〜Uまでの一つ又は複数の元
素を信頼性の高い精度で迅速に分析し、確実に諸証券類
を識別し、真偽判別する方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の印刷物を示す図である。
【図2】蛍光X線分析装置の概略図である。
【図3】本発明の実施例1の印刷物Aと比較用の印刷物
Bの蛍光X線スペクトルを示す。
【図4】本発明の実施例1の印刷物Aと比較用の印刷物
Bの灰化物の蛍光X線スペクトルを示す。
【図5】本発明の実施例2の印刷物Cと比較用の印刷物
Dの蛍光X線スペクトルを示す。
【図6】ICP発光分光分析装置の概略図である。
【図7】本発明の実施例3の印刷物の灰化物の蛍光X線
スペクトルを示す。
【符号の説明】
1 印刷物Aの図柄 2 比較用の印刷物Bの図柄 3 試料ステージ 4 X線発生器 5 X線導管 6 蛍光X線検出器 7 コンピュータ 8 高周波電源部 9 試料導入部 10 分光部 11 データ処理部 12 噴霧器 13 高周波誘導結合プラズマ 14 灰化物溶液AのICP発光スペクトル 15 灰化物溶液BのICP発光スペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/31 610 G01N 21/62 A 2H113 21/62 21/73 3E041 21/73 23/223 23/223 23/225 23/225 27/62 V 27/62 G07D 7/10 G07D 7/10 7/12 7/12 G01N 1/28 X Fターム(参考) 2C005 HA02 HB01 HB02 HB09 HB10 JB40 KA03 KA40 2G001 AA01 AA03 BA04 BA05 CA01 CA07 FA01 GA01 GA06 JA07 KA01 KA20 LA20 NA11 NA15 NA17 PA11 RA10 2G043 AA04 BA07 CA03 CA07 DA02 EA01 EA08 EA11 JA01 NA01 2G052 AA23 FD09 FD16 GA15 GA18 GA19 GA24 GA27 2G059 AA01 BB20 CC02 DD01 EE12 MM01 2H113 AA03 AA06 BC09 CA39 DA02 EA10 FA56 3E041 AA01 AA03 BA09 BA11 BB04 BC01 CA01 CB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、施される図柄の少なくとも一
    部分を、通常の顔料に比べてNa(ナトリウム)からU
    (ウラン)までの一つ又は複数の元素が1%以上、好ま
    しくは10%以上含まれる少なくとも1つ以上の顔料を
    含有した一つ又は複数のインキを用いて印刷又は塗被し
    た諸証券類であって、該元素を含むインキと、他の元素
    組成を含むインキとから構成される該図柄は、該顔料に
    含有する元素自体には依存せず、該インキの配合色の組
    み合わせや配置のみで構成するので、該図柄からは一つ
    又は複数の該インキに含まれる該元素を有する顔料の存
    在は認識できないが、該諸証券類又は該諸証券類に基づ
    く試料を、スペクトル解析装置を用いたスペクトル解析
    により該諸証券類を特定する一つ又は複数の元素を識別
    し、該識別した一つ又は複数の元素を、基準の諸証券類
    の元素と比較することにより、真偽判別を可能としてな
    ることを特徴とする真偽判別及び識別可能な諸証券類。
  2. 【請求項2】 前記諸証券類が、銀行券である請求項1
    記載の真偽判別及び識別可能な諸証券類。
  3. 【請求項3】 前記諸証券類に基づく試料が、燃えた灰
    化物であることを特徴とする請求項1又は2記載の真偽
    判別及び識別可能な諸証券類。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の真偽判別及び
    識別可能な諸証券類を識別する識別法であって、前記N
    a(ナトリウム)からU(ウラン)までの一つ又は複数
    の元素を前記スペクトル解析ができるスペクトル解析装
    置を用いて、前記諸証券類又は前記諸証券類に基づく試
    料の対象領域から励起されて放出される物質のスペクト
    ルを、前記スペクトル解析装置で検出し、前記検出した
    スペクトルから前記元素の解析を行い、該諸証券類及び
    諸証券類に基づく試料を特定する一つ又は複数の元素と
    して識別し、前記検出したスペクトルと基準の諸証券類
    又は諸証券類に基づく試料の一つ又は複数の元素のスペ
    クトルと比較して、前記諸証券類の真偽を判別すること
    を特徴とする真偽判別及び識別可能な諸証券類の識別
    法。
  5. 【請求項5】 前記諸証券類又は諸証券類に基づく試料
    を識別する前記スペクトル解析ができるスペクトル解析
    装置として、蛍光X線分析装置、原子吸光分析装置、イ
    オンクロマトグラフィー、ICP発光分光分析装置、I
    CP質量分析装置、全反射蛍光X線分析装置又は電子線
    マイクロアナライザを用いて識別する請求項4記載の真
    偽判別及び識別可能な諸証券類の識別法。
  6. 【請求項6】 前記諸証券類に基づく試料を識別する前
    記スペクトル解析ができるスペクトル解析装置として、
    ICP発光分光分析装置及びICP質量分析装置を用
    い、前記諸証券類を燃やして灰化処理した灰化物を酸に
    溶解した試料とし、該試料を吸引したネブライザ(噴霧
    器)によって噴霧された液体試料中に含まれる前記元素
    のスペクトルから該元素の濃度を解析し、前記諸証券類
    に基づく試料を特定する一つ又は複数の元素として識別
    し、前記検出したスペクトルと基準の諸証券類に基づく
    試料の一つ又は複数の元素のスペクトルと比較して、前
    記諸証券類の真偽を判別することを特徴とする請求項4
    記載の真偽判別及び識別可能な諸証券類の識別法。
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