JP2002253988A - 電気集塵装置 - Google Patents

電気集塵装置

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JP2002253988A
JP2002253988A JP2001057014A JP2001057014A JP2002253988A JP 2002253988 A JP2002253988 A JP 2002253988A JP 2001057014 A JP2001057014 A JP 2001057014A JP 2001057014 A JP2001057014 A JP 2001057014A JP 2002253988 A JP2002253988 A JP 2002253988A
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dust
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electrodes
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JP2001057014A
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Kenji Shibata
憲司 柴田
Takuya Yamamoto
卓也 山本
Mitsuhiro Mieno
光博 三重野
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集塵極及び放電極より成る電極組をガス流方
向に沿い複数組並設すると共に集塵極を槌打する槌打装
置を電極組に対して各々設置して成る電気集塵装置にお
いて、槌打頻度を上げることなく、集塵極の電流密度分
布の均一性を向上し、スパークや逆電離現象の発生、ダ
スト再飛散を抑止して、集塵性能を向上すると共に、こ
の集塵性能の向上を集塵面積を低減しながら実現し、小
型化及び低コスト化を図る。 【解決手段】 ガス流方向最後部の電極組S3の放電極
17下端より上方に位置している放電極15,16を有
する電極組S1,S2を、ガス流方向最後部の電極組S
3よりもガス流方向上流側に設け、当該電極組S1,S
2にあっては、従来集塵極の下部で捕集されていたダス
トを、静電気作用を及ぼすことなく自然沈降させて、電
極組S1,S2下方で回収可能とし、集塵極11,12
のダスト堆積量分布の均一性を向上するように構成して
成るもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流入するガス中の
微細なダスト、ミストを捕集する電気集塵装置に関し、
詳しくは、集塵極及び放電極より成る電極組を、ガス流
方向に沿って複数組並設して成ると共に、集塵極を槌打
する槌打装置を電極組に対して各々備えて成る電気集塵
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気集塵装置は、流入するガスの流れ方
向に延びると共に互いに対面するように配置された多数
枚の平板状の集塵極と、この集塵極間に配置された放電
極と、から成る電極組を備え、例えば放電極に負の高圧
直流電圧を荷電すると共に集塵極を接地することで、放
電極よりコロナ放電を行い、このコロナ放電により、流
入するガス中の微細なダスト、ミスト(以下これらを総
称して単にダストと呼ぶ)に電荷(負イオン)を与えて
集塵極で捕集するようになっている。
【0003】ここで、最近にあっては、集塵性能の向上
を図ると共にガス流速の高速化に対応すべく、図5に示
すように、集塵極51及び放電極52から成る上記電極
組を、ガス流方向G及びこれに直交する方向に沿って複
数組(図5ではガス流方向Gに沿って3組、ガス流方向
Gに直交する方向に沿って4組)並設して成る電気集塵
装置が知られている。以下、説明の都合上、当該電気集
塵装置を複数組並設型電気集塵装置と呼び、ガス流方向
Gに沿う1組目の電極組を電極組S1、2組目の電極組
を電極組S2、3組目の電極組を電極組S3とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような電気集塵装
置にあっては、ダストは、電気集塵装置の入口まで10
m/sを越えるガス流に同伴して運ばれ、当該電気集塵
装置内に進入すると、ガス流は、整流板53により流れ
が均一化されて各電極組S1に導入される。このガス流
は、電気集塵装置内に導入されることで、流速が1〜2
m/sに減速される。このため、ガス流に同伴されるダ
ストは、整流板53流入直後から沈降を始め、沈降しな
がら電極組でコロナ放電により帯電されて集塵極51で
捕集される。
【0005】図6は、従来技術に係る集塵極面上の堆積
ダストの厚み分布を示す模式図であり、その側方及び下
方に、集塵極51で捕集された堆積ダストの厚み勾配が
示されている。図6に示すように、上記沈降に伴って、
集塵極51面上で捕集されるダストに堆積量分布が生
じ、ダスト堆積量は、入口側下方が最も多く、その対角
である出口側上方が最も少なくなる。この傾向は、当然
のことながら、1組目の電極組S1で最も顕著となる。
【0006】このように堆積量分布が不均一な状態でコ
ロナ放電すると、ダスト層の薄い箇所に集中的にコロナ
電流が流れることになる。その結果、5×1010Ω・c
mを越す高抵抗ダストでは、スパークや逆電離現象を誘
発する原因となる。
【0007】一方、ダスト層の厚い箇所ではコロナ電流
が流れ難く、5×1010Ω・cm未満の低抵抗ダストで
は、コロナ電流による圧密力が働かず、ダストが集塵極
51から剥離してガス流によるダスト再飛散を引き起こ
す原因となる。
【0008】すなわち、集塵極51のダスト堆積量分布
の不均一に起因して集塵極51の電流密度分布が不均一
となり、集塵性能が低下することになる。
【0009】このような集塵性能の低下を防止するに
は、電極組S1,S2,S3に対して各々付設されてい
る槌打装置(不図示)により、集塵極51を頻繁に槌打
して捕集ダストを剥離し、集塵極51のダスト堆積量の
均一化を図るようにすれば良い。
【0010】しかしながら、このように槌打装置により
集塵極51を頻繁に槌打すると、逆にダスト再飛散が増
加し、これより下流側の電極組の集塵極51へのダスト
負荷の増大を招来すると共に集塵性能が低下するという
問題がある。加えて、槌打頻度を上げるため、集塵極5
1及び槌打される槌打座の機械的強度を増す必要があ
り、高コスト化を招いてしまう。すなわち、集塵極51
に対する槌打頻度を上げるには無理がある。
【0011】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、集塵極及び放電極より成る電極
組が、ガス流方向に沿って複数組並設されると共に、集
塵極を槌打する槌打装置が電極組に対して各々設置され
る電気集塵装置において、槌打頻度を上げることなく、
集塵極の電流密度分布の均一性を向上し、スパークや逆
電離現象の発生、ダスト再飛散を抑止して、集塵性能を
向上すると共に、この集塵性能の向上を集塵面積を低減
しながら実現し、小型化及び低コスト化を図る電気集塵
装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述した
複数組並設型電気集塵装置の問題点について検討した結
果、帯電しなければ、自然沈降により、電極組下方に設
置されている例えばホッパ等で回収可能なダストまで、
集塵極の下部で捕集していて、特に、この無駄なダスト
捕集状態は、ガス流上流側の電極組ほど顕著になること
を見出した。
【0013】そこで、本発明の電気集塵装置は、流入す
るガスの流れ方向に延びると共に互いに対面するように
配置された集塵極と、この集塵極間に配置された放電極
と、を具備し、集塵極及び放電極より成る電極組が、ガ
スの流れ方向に沿って複数組並設されると共に、集塵極
を槌打する槌打装置が電極組に対して各々設置されて成
る電気集塵装置において、ガス流方向最後部の電極組の
放電極下端より上方に位置している放電極を有する電極
組が、ガス流方向最後部の電極組よりもガス流方向上流
側に設けられていることを特徴としている。
【0014】このように構成された電気集塵装置によれ
ば、ガス流方向最後部の電極組よりもガス流方向上流側
に設けられ、ガス流方向最後部の電極組の放電極下端よ
り上方に位置している放電極を有する電極組にあって
は、従来集塵極の下部で捕集されていたダストが、静電
気作用を受けることなく自然沈降して、電極組下方で回
収可能とされる。このため、集塵極のダスト堆積量分布
の均一性が向上される。
【0015】ここで、ガス流方向最後部の電極組の高さ
方向長をHとした時に、ガス流方向最後部の電極組より
ガス流方向上流側で、当該ガス流方向最後部の電極組の
放電極下端より上方に位置している放電極を有する電極
組の少なくとも放電極は、その下端が、ガス流方向最後
部の電極組の下端よりH/10〜H/2上方に位置して
いるのが好ましい。
【0016】これは、H/10未満では、集塵極に捕集
されずに自然沈降するダストが少な過ぎて、集塵極のダ
スト堆積量分布の均一性向上が不十分となり、H/2を
越えると、集塵面積が少な過ぎて集塵性能が低下する傾
向にあるからである。
【0017】また、電極組が、3組以上並設されている
場合には、ガス流方向最後部以外の電極組の少なくとも
放電極は、その下端が、ガス流方向の上流側に向かうに
従い電極組単位で順に短くされていると、各電極組での
集塵極のダスト堆積量分布の均一性と集塵性能を左右す
る集塵面積とのバランスの最適化が図られるようにな
る。
【0018】また、ガス流方向最後部の電極組よりガス
流方向上流側で、当該ガス流方向最後部の電極組の放電
極下端より上方に位置している放電極を有する電極組の
集塵極及び放電極両方の下端が、ガス流方向最後部の電
極組の下端より上方に位置している場合には、ガス流方
向最後部の電極組の下端より上方に位置している集塵極
及び放電極を備える電極組の直下に、ガス流を整流する
整流手段を備えているのが好ましい。この整流手段によ
り、ガスの偏流が防止されるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電気集塵装置
の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明
する。図1は、第1実施形態に係る電気集塵装置を示す
側面構成図、図2は、図1のA−A矢示図である。な
お、各図において、同一の要素には同一の符号を付し、
重複する説明は省略する。
【0020】図1に示すように、本実施形態の電気集塵
装置は、所定のケーシング1内に、流入するガスの流れ
方向Gに沿って、電極組S1,S2,S3を並設して成
る3組並設型電気集塵装置である。ガス流方向Gに沿っ
て配設される1組目(先頭部)の電極組S1は集塵極1
1及び放電極15を、2組目の電極組S2は集塵極12
及び放電極16を、3組目(最後部)の電極組S3は集
塵極13及び放電極17を、各々備える。
【0021】各電極組S1,S2,S3において、集塵
極11,12,13はガス流方向Gに延びる平板状を成
し、ガス流方向Gに直交する方向(図1の紙面垂直方
向)に面対向で複数配設され(図2参照)、一方、放電
極15,16,17は上下方向に延びるワイヤ状を成
し、図1に示すように、これらの集塵極間毎にガス流方
向Gに沿って複数並設される。これら電極組S1,S
2,S3を構成する集塵極及び放電極は、そのサイズが
各電極組で相違するが、これに関しては後述する。
【0022】各電極組S1,S2,S3では、集塵極1
1、12,13は接地され、放電極15,16,17は
高圧直流電源装置(不図示)に接続され、当該放電極1
5,16,17に例えば負の高圧直流電圧を供給するこ
とで、放電極15,16,17と、これに対応する集塵
極11,12,13との間で各々コロナ放電が生じ、流
入するガス中のダストに電荷(負イオン)を付与して集
塵極11,12,13で各々捕集する構成に成されてい
る。
【0023】また、この3組並設型電気集塵装置は、各
電極組S1,S2,S3に対応して槌打装置20を各々
備えている。この槌打装置20は、後方横部槌打装置で
あり、集塵極11,12,13の捕集ダストを剥離すべ
く、当該集塵極11,12,13の下部を支持する支持
枠21の後端部の各槌打座22を、槌打シャフト23の
回転に従って最高点迄引き上げられて重力の作用で自然
落下する各槌打ハンマ24により、所定の時期に各々槌
打するように構成されている。
【0024】これら電極組S1,S2,S3の下方に
は、略四角錐を逆さにした形状を成し、上記槌打装置2
0により槌打されることで集塵極11,12,13から
剥離するダスト及び後述の自然沈降ダストを回収するホ
ッパ25,26,27が電極組に対応して各々配設され
ている。
【0025】各電極組S1,S2,S3では、集塵極と
放電極が上下方向にほぼ同サイズに設定されていて(正
確には放電極が集塵極より多少短い)、3組目の電極組
(ガス流方向最後部の電極組)S3では、その集塵極1
3及び放電極17のサイズは、ケーシング1内に形成さ
れるガス通過領域にほぼ対応する大きさとされ、従来と
同様に、その下端がホッパ27の上方近傍に位置するよ
うに設定されている。
【0026】一方、1組目、2組目の電極組(ガス流方
向最後部以外の電極組)S1,S2では、その下端が、
ガス流方向Gの上流側に向かうに従い電極組単位で順に
短くされている。すなわち、2組目の電極組S2では、
その下端が、3組目の電極組S3の下端より上方に位置
し、1組目の電極組S1では、その下端が、2組目の電
極組S2の下端より上方に位置する構成に成されてい
る。
【0027】ここで、3組目の電極組S3の高さ方向長
をHとした場合、1組目、2組目の電極組S1,S2の
下端と3組目の電極組S3の下端との間の距離は、H/
10〜H/2に設定されている(理由については後
述)。
【0028】また、1組目の電極組S1の直下には多孔
板(整流手段)30が、2組目の電極組S2の直下に
は、図1及び図2に示すように、多孔板31が各々設置
されている。この多孔板30,31は、対応する1組
目、2組目の電極組S1,S2の直下、すなわち集塵極
及び放電極の無い部分でのガス流を整流するものであ
り、ガス流方向Gに対向するように配設されると共にガ
ス流方向Gに沿って複数枚が並設されている。なお、こ
の多孔板30,31に代えて、パンチングメタル、金網
等の他の整流手段を用いても良い。
【0029】因みに、電極組S1,S2,S3は、ガス
流方向Gに直交する方向(図1の紙面垂直方向)には並
設されていても、いなくても良い。
【0030】このように構成された3組並設型電気集塵
装置によれば、電気集塵装置の入口まで10m/sを越
えるガス流に同伴して運ばれてくるダストは、装置内に
進入すると、入口部に設置される流れの均一化を図る整
流板33を通過することでその流速が1〜2m/sに減
速され、沈降しながら進行する。
【0031】このため、1組目の電極組S1に進入した
ダストは、帯電されて自然沈降しながら大部分が集塵極
11で捕集され、一方、電極組S1の下方に進入し帯電
されないダスト及び電極組S1で帯電されたが集塵極1
1で捕集されなかったダストは、当該ダストの自然沈降
により、ホッパ25で回収される。また、2組目の電極
組S2でも同様に、電極組S2の下方に進入し帯電され
ないダスト及び電極組S1や電極組S2で帯電されたが
集塵極11,12で捕集されなかったダストは、当該ダ
ストの自然沈降により、ホッパ26で回収される。
【0032】すなわち、ガス流方向最後部の電極組(3
組目の電極組)S3以外の1組目、2組目の電極組S
1,S2では、無駄な帯電領域をカットすることで、帯
電しなければ自然沈降していくダストが、その自然沈降
にまかせてホッパ25,26で回収されるため、集塵極
11,12のダスト堆積量分布の均一性が向上されてい
る。
【0033】ここで、1組目、2組目の電極組S1,S
2の下端と3組目の電極組S3の下端との間の距離が、
H/10未満では、集塵極11,12に捕集されずに自
然沈降するダストが少な過ぎて、集塵極11,12のダ
スト堆積量分布の均一性向上が不十分となり、一方、H
/2を越えると、集塵面積が少な過ぎて集塵性能が低下
する傾向にあるが、本実施形態では、H/10〜H/2
に設定されているため、これらの解消が図られている。
【0034】そして、1組目、2組目の集塵極11,1
2で捕集されないダスト及びホッパ25,26で回収さ
れなかったダストは、3組目の電極組S3に進入し、帯
電済みのダストは集塵極13で捕集され、未帯電のダス
トは当該3組目の電極組S3で帯電されて集塵極13で
捕集されることになる。
【0035】このように、本実施形態においては、1組
目、2組目の電極組S1,S2の下端が、3組目の電極
組S3の下端より上方に位置しているため、1組目、2
組目の電極組S1,S2にあっては、従来集塵極の下部
で捕集されていたダストが、静電気作用を受けることな
く自然沈降して、電極組S1,S2下方のホッパ25,
26で回収可能とされ、集塵極11〜13のダスト堆積
量分布の均一性が向上されている。このため、槌打装置
20による槌打頻度を上げることなく、集塵極11〜1
3の電流密度分布の均一性が向上され、スパークや逆電
離現象の発生、ダスト再飛散が抑止されて、集塵性能を
向上するのが可能とされていると共に、この集塵性能の
向上が集塵面積を低減しながら実現され、小型化及び低
コスト化を図るのが可能とされている。
【0036】従って、本実施形態の構成を、例えば石炭
焚きボイラ排ガスのダスト(フライアッシュ)のように
ダスト濃度が10〜20g/m3Nと高濃度で、従来で
あれば1組目の電極組の集塵極下部で大半が捕集される
傾向にある電気集塵装置や、例えばガス流方向長L=5
m、高さ方向長H=15m等の大型の集塵極を有するこ
とでダスト堆積量分布の不均一性が拡大傾向にある例え
ば大型の火力発電所等で採用されている電気集塵装置等
に適用すると、特に効果的である。
【0037】また、本実施形態においては、1組目、2
組目の電極組S1,S2の下端が、ガス流方向Gの上流
側に向かうに従い電極組単位で順に短くされているた
め、各電極組S1,S2での集塵極11,12のダスト
堆積量分布の均一性と集塵性能を左右する集塵面積との
バランスの最適化が図られている。このため、集塵性能
を一層向上するのが可能とされている。
【0038】また、1組目、2組目の電極組S1,S2
の直下で、集塵極及び放電極の無い部分に、多孔板3
0,31が設置されているため、ガス流に偏流が生じる
ことがなく、ダストの散乱が防止されて、高く安定した
集塵性能が得られるようになっている。
【0039】なお、ダストの沈降速度は、粒子径、電気
集塵装置内での流速及びガスの物性(密度、粘性)によ
り決まり、沈降量は、電気集塵装置のガス流方向長及び
高さ方向長により決まるため、これらを考慮して、1組
目、2組目の電極組S1,S2の下端と3組目の電極組
S3の下端との間の距離を決定するのが好ましい。
【0040】図3は、第2実施形態に係る電気集塵装置
を示す側面構成図、図4は、図3のB−B矢示図であ
る。
【0041】この第2実施形態の電気集塵装置が第1実
施形態のそれと違う点は、1組目、2組目の電極組(ガ
ス流方向最後部以外の電極組)S1,S2の集塵極1
1,12を、その高さ方向長が、3組目の電極組(ガス
流方向最後部の電極組)S3の高さ方向長Hと略同一と
されると共に、その下端レベルが、3組目の電極組S3
の下端レベルと略同一とされる集塵極41,42に代え
た点であり、1組目、2組目の電極組S1,S2の放電
極15,16の下端が、3組目の電極組S3の下端より
上方に位置している点は、第1実施形態と同様である。
【0042】このような第2実施形態によれば、1組目
の電極組S1の放電極15と集塵極41との間に進入し
たダストは、帯電されて自然沈降しながら大部分が集塵
極41で捕集され(対向する放電極15が無い集塵極4
1の下部部分でも捕集され)、一方、電極組S1の放電
極15の無い部分に進入し帯電されないダスト及び帯電
されたが集塵極41で捕集されなかったダストは、当該
ダストの自然沈降により、ホッパ25で回収される。ま
た、2組目の電極組S2でも同様に、電極組S2の放電
極16の無い部分に進入し帯電されないダスト及び帯電
されたが集塵極42で捕集されなかったダストは、当該
ダストの自然沈降により、ホッパ26で回収される。
【0043】このように、第2実施形態においても、1
組目、2組目の電極組S1,S2にあっては、従来集塵
極の下部で捕集されていたダストが、静電気作用を受け
ることなく自然沈降して、電極組S1,S2下方のホッ
パ25,26で回収可能とされるため、第1実施形態と
同様な効果を得ることができる。
【0044】以上、本発明をその実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、例えば、上記実施形態においては、放電極
15,16,17をワイヤ状放電極としているが、放電
極の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、丸
線、棘付線、バーブド線等でも良く、また、周縁に突起
部を有する平板状放電極等であっても良い。
【0045】また、槌打装置20は、図1、図3に示す
構成に限定されるものではなく、他の構成の槌打装置で
あっても良い。また、槌打装置20は、集塵極のガス流
方向G下流側端部を槌打する後方横部槌打装置に限定さ
れるものではなく、集塵極のガス流方向G上流側端部を
槌打する前方横部槌打装置や集塵極の上部を槌打する上
部槌打装置であっても良い。
【0046】また、上記実施形態においては、各電極組
S1,S2,S3での集塵極のダスト堆積量分布の均一
性と集塵性能を左右する集塵面積とのバランスの最適化
を図るべく、1組目、2組目の電極組S1,S2の少な
くとも放電極15,16の下端を、ガス流方向Gの上流
側に向かうに従い電極組単位で順に短く構成している
が、1組目、2組目の電極組S1,S2の少なくとも放
電極15,16の下端が、3組目の電極組S3の下端よ
り上方に位置していれば、1組目、2組目の電極組S
1,S2の少なくとも放電極15,16の下端は、各電
極組S1,S2で同一レベルであっても良い。
【0047】加えて、上記実施形態においては、ガス流
方向最後部(3組目)の電極組S3よりガス流方向上流
側の電極組S1,S2の放電極15,16の下端を、ガ
ス流方向最後部の電極組S3の放電極17の下端より上
方に位置するようにしているが、ガス流方向最後部の電
極組S3を含む下流側の電極組S2,S3の放電極1
6,17の下端位置を放電極17の下端位置と同じと
し、これよりガス流方向上流側の電極組S1の放電極1
5の下端を、放電極16,17より上方に位置するよう
にしても良い。
【0048】さらにまた、上記実施形態においては、3
組並設型電気集塵装置に対する適用を述べているが、3
組以外の複数組を並設して成る電気集塵装置に対しても
同様に適用可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明による電気集塵装置は、集塵極及
び放電極より成る電極組を、ガス流方向に沿って複数組
並設すると共に、集塵極を槌打する槌打装置を電極組に
対して各々設置して成る電気集塵装置において、ガス流
方向最後部の電極組の放電極下端より上方に位置してい
る放電極を有する電極組を、ガス流方向最後部の電極組
よりもガス流方向上流側に設け、当該ガス流方向最後部
の電極組の放電極下端より上方に位置している放電極を
有する電極組にあっては、従来集塵極の下部で捕集され
ていたダストを、静電気作用を及ぼすことなく自然沈降
させて、電極組下方で回収可能とし、集塵極のダスト堆
積量分布の均一性を向上するように構成したものである
から、槌打頻度を上げることなく、集塵極の電流密度分
布の均一性が向上され、スパークや逆電離現象の発生、
ダスト再飛散が抑止されて、集塵性能を向上するのが可
能になると共に、この集塵性能の向上が集塵面積を低減
しながら実現され、小型化及び低コスト化を図るのが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置を示
す側面構成図である。
【図2】図1のA−A矢示図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る電気集塵装置を示
す側面構成図である。
【図4】図3のB−B矢示図である。
【図5】複数組並設型電気集塵装置を示す平面構成図で
ある。
【図6】従来技術に係る集塵極面上の堆積ダストの厚み
分布を示す模式図である。
【符号の説明】
11,12,13,41,42…集塵極、15,16,
17…放電極、20…槌打装置、30,31…多孔板
(整流手段)、S1,S2…1組目、2組目の電極組
(ガス流方向最後部以外の電極組)、S3…3組目の電
極組(ガス流方向最後部の電極組)、G…ガス流方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三重野 光博 神奈川県平塚市夕陽ヶ丘63番30号 住友重 機械工業株式会社平塚事業所内 Fターム(参考) 4D054 AA02 BA01 BA08 BC31 DA02 DA11 EA14 EA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入するガスの流れ方向に延びると共に
    互いに対面するように配置された集塵極と、この集塵極
    間に配置された放電極と、を具備し、前記集塵極及び前
    記放電極より成る電極組が、前記ガスの流れ方向に沿っ
    て複数組並設されると共に、前記集塵極を槌打する槌打
    装置が前記電極組に対して各々設置されて成る電気集塵
    装置において、 ガス流方向最後部の電極組の放電極下端より上方に位置
    している放電極を有する電極組が、前記ガス流方向最後
    部の電極組よりもガス流方向上流側に設けられているこ
    とを特徴とする電気集塵装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス流方向最後部の電極組の高さ方
    向長をHとした時に、 前記ガス流方向最後部の電極組よりガス流方向上流側
    で、当該ガス流方向最後部の電極組の放電極下端より上
    方に位置している放電極を有する電極組の少なくとも放
    電極は、その下端が、前記ガス流方向最後部の電極組の
    下端よりH/10〜H/2上方に位置していることを特
    徴とする請求項1記載の電気集塵装置。
  3. 【請求項3】 前記電極組は、3組以上並設され、 前記ガス流方向最後部以外の電極組の少なくとも放電極
    は、その下端が、前記ガス流方向の上流側に向かうに従
    い電極組単位で順に短くされていることを特徴とする請
    求項1または2記載の電気集塵装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス流方向最後部の電極組よりガス
    流方向上流側で、当該ガス流方向最後部の電極組の放電
    極下端より上方に位置している放電極を有する電極組の
    集塵極及び放電極両方の下端が、前記ガス流方向最後部
    の電極組の下端より上方に位置している場合、 前記ガス流方向最後部の電極組の下端より上方に位置し
    ている集塵極及び放電極を備える電極組の直下に、ガス
    流を整流する整流手段を備えることを特徴とする請求項
    1〜3の何れか一項に記載の電気集塵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100435968C (zh) * 2004-09-24 2008-11-26 东北大学 一种带有外循环系统的电除尘器及其应用方法
JP2015504782A (ja) * 2012-01-26 2015-02-16 アルストム テクノロジー リミテッドALSTOM Technology Ltd 電気集塵器の槌打

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