JP2002252575A - 適応等化方法及び適応等化器 - Google Patents

適応等化方法及び適応等化器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演算量、演算処理時間を削減する。 【解決手段】 受信信号R(n)中のトレーニング信号受信
中にMチャネルの伝送路のインパルス応答推定値Hm(n)
を求めて、かつそのR(n)とトレーニング信号b(n)を用い
て線形フィルタ111のタップ係数G(n)を適用アルゴリズ
ムにより計算し、R(n)の情報シンボルについては、最終
G(n)でR(n)を線形フィルタ処理し、その出力Z(n)と最終
H(n)により軟判定値λ1 を計算し、2回目以降の処理で
復号器よりの軟判定値λ2[b(n)]から尤度b'(n)を求め、
着目符号b(n)に対する符号間干渉が零であると近似した
インパルス応答推定値ベクトルHL(n)で尤度b'(n)を線形
フィルタ処理してレプリカを生成し、レプリカと受信信
号の差信号Rc(n)を求め、またインパルス応答推定値ベ
クトルHL(n)を用いてG(n)を更新し、そのG(n)を用いてR
c(n)をフィルタ処理して信号Z(n)を求め、その信号Z(n)
と、HL(n)を用いて軟判定値λ1 を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば移動通信
におけるフェージングの影響を抑圧するために用いられ
る適応等化方法及び適応等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】移動通信環境では、移動局から送信され
た信号は周囲の建物、樹木などの影響を受け、様々な方
向からの信号が基地局に到来する。このようなマルチパ
ス伝搬路において遅延時間差が大きい遅延波が到来する
ことにより生じる符号間干渉の影響が、移動通信を行う
上で大きな問題となる。符号間干渉による信号の波形歪
みの影響を軽減する技術として伝送路の特性を推定し、
その推定した特性から等化を行う等化技術がある。等化
技術で用いられる等化アルゴリズムの一つとして、低S
NRにおいて非常に良い誤り率特性を実現するターボ符
号技術を応用した方式である繰返し等化がある。ターボ
符号化方法は、情報理論で存在のみが示されている通信
路符号化法の限界に近い誤り率特性を、現実的な符号化
・復号処理量で実現することができる。ターボ符号化方
法は、情報系列及びそれを並び替えた系列をそれぞれ符
号化して送信し、受信側でそれらを交互に繰返し復号を
行う。このターボ符号化における畳み込み符号の符号化
系列生成の過程は、マルチパス伝搬における符号間干渉
発生の過程と等価であるため、ターボ符号技術の復号処
理を遅延波の等化処理に応用することができる。
【0003】図1にDaryl Reynolds and Xiaodongによ
る文献 Wang, "Low Complexity Turbo-Equalization fo
r Diversity Channels", http://ee.tamu.edu/〜reynol
ds/に示されている繰返し等化における送受信器の構成
例を示す。送信器10では情報ビット系列d(i)の符号化
が符号化器11で行われ、その符号化出力系列がインタ
リーバ12で並び替えられた後、変調器13で搬送波を
変調し、その変調出力ビット列b(i)が伝送路14を通し
て送信される。受信器20では受信信号r(t)に対しSISO
(Soft-Input Soft-Output) 等化器21により遅延波の
等化が行われ、受信信号r(t)に対し各符号化ビットb(i)
が+1である確率と−1である確率の対数尤度比Λ
1 (LLR:Log-Likelihood Ratio)が次式(1) により導
出される。
【0004】
【数5】 式(1)の第一項目のλ1[b(i)]はSISO等化器21の出
力である対数尤度比Λ1[b(i)]から減算器26により事
前情報λ2[b(i)]を減算して導出された外部情報であ
る。式(1)の第二項目のλ2[b(i)]は前回の繰返し処
理においてSISO復号器23により出力された対数尤度比
Λ2[b(n)]から減算器24によりλ1[b(n)]を減算し、得
られたλ2[b(n)]をインタリーバ25で並び替えたもの
であり、λ2[b(n)]の初期値は0である。λ2[b(i)]は符
号化ビット列{b(i)}の事前LLR値として使用される。
外部情報であるλ1[b(i)]はデインタリーバ22により
元に並び替えてλ1[b(n)]とされ、SISO復号器23にお
ける事前情報として入力される。この事前情報を用いて
SISO復号器23は符号化ビット列{b(i)}の事後LLR値
Λ2 を次式(2) により導出する。
【0005】 Λ2[b(n)]=λ2[b(n)]+λ1[b(n)] (2) 2回目以降の処理では、SISO復号器23によって導出さ
れた事後LLR値Λ2 からλ1[b(n)]を減算器24で減算し
て外部情報λ2[b(n)]を求め、これはインタリーバ25
を介して事前情報λ2[b(i)]としてSISO等化器21へ与
えられる。このように等化と復号の処理を繰返し行うこ
とにより、LLR値が更新され、より確からしいLLR値
が導出される。つまりディジタル受信信号に対する1回
目の適応等化処理により第1対数尤度比Λ1を求め、そ
の第1対数尤度比を復号処理して、第2対数尤度比Λ2
を求め、その第2対数尤度比Λ2を用いて上記ディジタ
ル受信信号に対し2回目の適応等化処理を行って、第1
対数尤度比Λ1を求め、その第1対数尤度比を復号処理
して復号結果を出力する。
【0006】この繰返し等化においてSISO等化器・復号
器において用いられるアルゴリズムは、シンボル単位で
最適な復号を行うMAP(Maximum A-posteriori Proba
bility)アルゴリズムとそれに基づくLog-MAPアルゴリ
ズム、近似計算を用いることによって等化・復号処理の
演算量を削減したMax-Log-MAPアルゴリズムがある。ま
たMAPアルゴリズムとは異なり、系列単位で最適な復
号を行いながらビットの信頼度情報を出力するSOVA(So
ft-Output Viterbi Algorithm)がある。しかし、これ
らのアルゴリズムを等化器の等化アルゴリズムとして用
いる場合、等化器において考慮する最大遅延シンボル数
に対してアルゴリズムの複雑度が指数関数的に増加して
しまい、演算量は非常に多くなってしまう。例えば、変
調方式としてBPSKを用いた場合、1つの受信チャネルの
記憶容量が10シンボル(等化器の考慮する最大遅延シ
ンボル数を10シンボル)とすると状態数は210=1024
となってしまい、これによって現実的な演算量(処理
量)を超えてしまう。そこで繰返し等化で用いられる等
化器の等化処理において線形等化器を用いることにより
演算量を削減することができる。
【0007】図2に線形等化器の代表的な構成例を示
す。この等化器はサンプルされた受信信号を遅延素子
(τ秒間隔の遅延)31の縦続接続に供給して順次τ秒
遅れた信号を得、それらを係数適応化回路34により係
数が設定された可変重み付け回路32と加算器33とに
より重み付け合成して等化を実現している。τとしては
一般的にサンプル周期T又はT/2が選ばれる。等化器
を1つのフィルタと考え、フィルタの特性で考えると、
線形等化は受信信号を判定するのに都合の良いフィルタ
特性を実現することにより、等化を実現していることに
なる。このフィルタは基本的には伝送路歪みの逆特性を
実現することになる。
【0008】このような線形等化器を等化・復号処理を
繰返し行う繰返し等化の等化処理に用いる場合、出力と
して軟判定値を導出することが必要となる。線形等化器
を用いて軟判定値を導出することにより、従来の繰返し
等化で用いられていたMAP、SOVA等のアルゴリズ
ムよりも少ない演算量で繰返し等化を行う方式について
前述のDaryl Reynolds and Xiaodong Wangの文献に述べ
られている。その文献ではチャネルモデルとして以下の
離散時間モデルを想定し、その上で線形等化器を適用し
た場合について述べられている。受信信号サンプルr(n)
を次式
【0009】
【数6】 のように表す。Mをチャネルの出力数としてr(n) =[r0
(n) r1(n) …rM-1(n)]Tはそれぞれのチャネルの時点n
における受信サンプル値を表すベクトルである。 Tは転
置行列を示す。例えば、複数のアンテナを用いる場合、
Mはアンテナ数に対応する。b(n)は符号化ビットを表
し、式(4) のv(n) は平均0の複素ベクトルであり、雑
音を表している。式(5) のh(n;J) はチャネルのタップ
重み係数を表すベクトルである。またJは考慮する符号
間干渉(ISI:Inter-Symbol Interference)の最大のシ
ンボル数である。ここで、受信信号ベクトルR(n),雑音
ベクトルV(n),符号化ビットベクトルB(n),チャネル行
列Hm(n)について以下のように定義する。
【0010】
【数7】
【0011】
【数8】 式(6), (7)で表されるベクトルR(n), V(n)はMJ行1列の
行列、即ちMJ次元の縦ベクトルである。B(n)は(2J-1)次
元の縦ベクトルであり、H(n)はM行J列の行列であり、
Hm(n)はMJ行(2J-1)列の行列である。以上から式(3)
は下記のようになる。 R(n) =Hm(n)B(n) +σV(n) (11) 次に、符号化ビット列b(i)の事前LLR値λ2[b(k)]を
用いて、符号化ビット列の尤度を以下の式で定義する。
【0012】 b'(k) =tanh[λ2[b(k)]/2],n−(J-1) n+(J-1) (12) 式(12)は、ハイパボリック関数tanhxの変数xが0から
ずれると急速に1又は−1に漸近する性質を有してお
り、尤度b'(k)はb(k)の推定符号を表している。更に、
受信信号ベクトルR(n)において、時点nの符号化ビット
b(n)に符号間干渉として影響を与える符号化ビットの推
定値ベクトルを次式 B'(n)=[b'(n+(J-1))b'(n+(J-2))...b'(n+1)0b'(n-1)...b'(n-(J-1))]T (13) とする。B'(n)は受信信号ベクトルR(n)から符号化ビッ
トb(n)に対する符号間干渉成分を差し引くために用いる
推定値ベクトルであるため、B'(n)ベクトルのb(n)に相
当する要素は0とおく。この符号化ビットの推定値ベク
トルB'(n)を用いて、受信信号ベクトルR(n)から符号間
干渉成分レプリカを引いた差分ベクトルRc(n)を以下の
ように定義する。
【0013】 Rc(n)=R(n)-Hm(n)B'(n) = Hm(n)[B(n)-B'(n)]+σv(n) (14) このRc(n)をタップ係数G(n)の線形フィルタにより次式
で表されるフィルタ処理する。 Z(n) = G(n)HRc(n) (15) ここで、 Hは共役転置行列である。このタップ係数G(n)
は次式で示すように符号化ビットB(n)とフィルタ出力Z
(n)の平均二乗誤差を最小にするように決められる。
【0014】 G(n)=arg min E{‖b(n)−G(n)HRc(n)‖2} =arg min G(n)HE{Rc(n)Rc(n)H}G(n)−2G(n)HE{b(n)Rc(n)} (16) arg min E{ }はJ次元のすべてのベクトルGについて
の{ }内が最小のものを表わす。式(16)の第一項目と
第二項目を展開すると以下のようになる。 E{Rc(n)Rc(n)H}=Hm(n)Λ(n)Hm(n)H +σ2I (17) E[b(n)Rc(n)]=Hm(n)eJ (18) ただし、Iは単位行列、Λ(n)は Λ(n)=Cov[B(n)-B'(n)] =diag[1-b'2(n+(J-1)),…,1-b'2(n+1),1,1-b'2(n-1), …,1-b'2(n-(J-1))] (19) となる。ここで、Covは共分散行列を、diagは対角行列
を表す。eJ は長さ2J-1のベクトルでありJ番目の要素
が1、それ以外の要素は0である。ここで最適なタップ
係数G(n)は、式(16)の右辺の勾配ベクトルを0とし、正
規方程式を解き、式(17), (18)を代入することによって
以下のように与えられる。
【0015】 G(n)=[Hm(n)Λ(n)Hm(n)H+σ2I]-1Hm(n)eJ (20) 導出したG(n)を式(15)に代入し、Z(n)を計算すると Z(n)=eJ THm(n)H[Hm(n)Λ(n)Hm(n)H+σ2I]-1[R(n)−Hm(n)B(n)] (21) となる。ここで、Hm(n)がフルコラムランクとなる必要
があるので、少なくともアンテナ数Mは2もしくはそれ
以上必要となる。式(21)のZ(n)はフィルタの出力がガウ
ス分布で近似できると仮定すると以下のように書くこと
ができる(文献:V.Poor and S.Verdu,"Probability o
f Errorin MMSE Multiuser Detection",IEEE Trans. I
nformation Theory.,vol.IT-43,No.3, pp.858-871, May
1997を参照)。
【0016】 Z(n)=μ(n)b(n)+η(n) (22) ただし、μ(n)は出力信号の等価振幅であり、η(n)は平
均0、分散ν2(n)のガウス分布を表す。よって、μ(n)
とν(n)は以下のように表すことができる。 μ(n)=E{Z(n)b(n)} =[Hm(n)H[Hm(n)Λ(n)Hm(n)H+σ2I]-1Hm(n)]J,J (23) [ ]J,J は行列中のJ行J列番目の要素を示す ν2 =var{Z(n)}=μ(n)−μ2(n) (24) 以上から、線形等化器により導出される外部情報は以下
の式から導きだすことができる。
【数9】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この導出法で
は最適なタップ係数G(n)を導出するためには各時点毎に
式(20)における以下の式で示される逆行列演算を行う必
要があり、演算処理に多大な時間を要する。 Φ(n) = [Hm(n)Λ(n)Hm(n)H + σ2I]-1 (26) 線形等化器を用いた繰返し等化において従来の方法では
タップ係数を更新するために各時点毎に逆行列演算を行
う必要があるために、演算処理に多大な時間を要すると
いう問題がある。
【0017】この発明は、繰返し等化で用いられる線形
等化器のタップ係数を導出するために必要な演算量を削
減し、演算処理に要する時間を削減することができる適
応等化方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
よれば、受信信号サンプル値と既知信号からその伝送路
のインパルス応答を推定し、また受信信号サンプル値系
列から適応的に線形フィルタのタップ係数を計算し、そ
のタップ係数を用いて受信信号サンプル値系列を線形フ
ィルタ処理し、その線形フィルタ処理結果と前記インパ
ルス応答推定値とを用いて軟判定値を導出する。この構
成によれば、線形等化器を繰返し等化に用いた場合にお
いて、受信信号サンプル値系列を入力として適応的に線
形フィルタのタップ係数を導出しているため、逆行列演
算を行う従来の方法と比較して演算量を削減することが
できる。
【0019】この発明の第2の観点によれば、等化と復
号の繰返し処理を行う適応繰返し等化器において2回目
以後の処理で復号器からの軟判定値からその尤度を用い
た符号化ビットの推定ベクトルをインパルス応答推定値
Hm(n)から線形フィルタ処理して、受信信号のレプリカ
を生成し、受信信号からレプリカを差し引いて符号間干
渉成分の除去された差分信号Rc(n)を生成し、符号間干
渉成分がゼロであるとみなして近似したインパルス応答
推定値ベクトルHL(n)から、例えばMatrix Inversion Le
mma(逆行列の補助定理)を用いて線形フィルタのタッ
プ係数を計算し、そのタップ係数を用いて差分信号R
c(n)を線形フィルタ処理し、その線形フィルタ処理の結
果と、上記インパルス応答推定値ベクトルとを用いて軟
判定値を導出する。
【0020】この構成によれば、線形等化器を繰返し等
化に用いた場合において2回目以降の線形フィルタのタ
ップ係数を例えばMatrix Inversion Lemmaを用いて計算
することができ、式(20)の逆行列演算を行う従来の方法
と比較して演算量を削減することができる。この発明の
第3の観点によれば、受信信号サンプル値と既知信号を
用いて伝送路のインパルス応答を推定し、閾値を設け、
推定されたインパルス応答推定値ベクトルの中から閾値
以下の値を持つ成分を削除し、即ちインパルス応答推定
値ベクトルの次元を小さくする。更に受信信号サンプル
値系列から計算した線形フィルタのタップ係数と受信信
号ベクトルに対して、インパルス応答推定値において削
除された閾値以下の値を持つ成分に対応した成分を削除
する。これにより、線形フィルタのタップ係数及び受信
信号ベクトルの次元も小さくする。以上のようにベクト
ルの次元を小さくしたインパルス応答推定値ベクトル及
び線形フィルタのタップ係数、受信信号ベクトルを用い
て軟判定値を導出する。この構成によれば、線形等化器
を繰返し等化に用いた場合において、軟判定値導出に必
要な演算処理を削減することができる。
【0021】この発明の第4の観点によれば、等化と復
号の繰返し処理を行う適応繰返し等化器において2回目
以後の処理で復号器からの軟判定値の尤度を求め、1回
目の処理で次元が下げられ記憶されたインパルス応答推
定値ベクトルから、例えばMatrix Inversion Lemma (逆
行列の補助定理) を用いて線形フィルタのタップ係数を
計算し、そのタップ係数を用いて符号間干渉成分を差し
引いた差分信号を線形フィルタ処理し、その線形フィル
タ処理の結果と上記インパルス応答推定値を用いて軟判
定値を導出する。この構成によれば、線形等化器を繰返
し等化に用いた場合において2回目以降の処理において
も、軟判定値導出に必要な演算処理を削減することがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】第1実施例 繰返し等化に線形等化器を用いた前述の文献による方法
では、式(12)により符号化ビット列の事前LLR値2[b
(k)]を用いて符号化ビットの尤度b'(k)を求める。1回
目の等化処理においては、事前情報を持たないため、式
(12)の事前LLR値λ2[b(k)]は0であるので、b'(n)は
以下に示すように全て0である。 B'(n) =[00…0…00]T よって、式(14)の差分ベクトルRc(n)は Rc(n) =R(n)−Hm(n)B'(n) =R(n) (27) となり、Λ(n)は以下のような対角成分が全て1をとる
(2J-1)((2J-1)行列となる。
【0023】 Λ(n) = Cov[B(n)−B'(n)]=diag[1,1,…,1,…,1,1] (28) 従って、式(20)による線形フィルタの最適なタップ係数
G(n)は以下の計算を行うことによって導出することがで
きる。 G(n)= [Hm(n)Hm(n)H+σ2I]-1Hm(n)eJ (29) 式(29)よりタップ係数G(n)の値は伝送路のインパルス応
答と対応する値Hm(n)により決まる。ここで、伝送速度
が速い等の要因により、伝送路の時間変動が少ない場合
は、つまり受信バースト波の時間が短時間であり、その
間に受信信号の伝搬特性が変動しないと考えられる場合
は、G(n)もほぼ一定となる。従って、情報シンボル区間
の処理を行う前に、予めG(n)を導出しておいて、その値
を各情報シンボルにおける処理において用いることによ
り、各時点の情報シンボル毎にG(n)を導出する従来の方
式と比べて、演算量を削減することができる。更に式(2
9)のタップ係数計算においても、前記時間変動が無視で
きるため、適応アルゴリズムを用いることができ、これ
により、G(n)の導出の際に逆行列演算を行う必要がなく
なるため、演算量を削減することができる。
【0024】そこで、この発明による第1実施例では、
情報シンボル区間における処理を行う前の既知信号区
間、例えばトレーニング信号区間にタップ係数計算を適
応アルゴリズムにより行ってG(n)の導出を行い、得られ
た値を用いて情報シンボル区間における処理を行う。こ
れにより、逆行列演算を行う必要がなくなり、かつ情報
シンボルの各時点毎におけるG(n)の導出を行う必要がな
くなるので、従来の方式と比較して演算量を削減するこ
とができる。図3,4にこの発明の第1実施例による適
応等化器の1回目と2回目以降の等化処理における機能
構成例を示す。この適応等化器は、図1における等化器
21に対応している。図3は1回目の等化処理、図4は
2回目以降の等化処理を示す。図4中の点線は現時点
(2回目以降の等化処理)では使用されず、1回目の等
化処理において使用した部分を示している。
【0025】この第1実施例の適応等化器は、インパル
ス応答推定部100と、線形フィルタ部110と、軟判定値計
算部120と、スイッチ101と、尤度計算部130と、スイッ
チ160とから構成されている。インパルス応答推定部100
はトランスバーサルフィルタ103と、減算器105と、適応
推定部106とから構成され、線形フィルタ部110はトラン
スバーサルフィルタ111と、タップ係数計算部112と、減
算器113とから構成されている。まず、図3を参照して
繰返し等化における1回目の等化処理について述べる。
この場合は切替スイッチ101は既知信号、例えばトレー
ニング信号の入力端子102側に接続され、スイッチ160は
入力端子104側に接続される。インパルス応答推定部100
では、トレーニング信号入力端子102からの既知パター
ンであるトレーニング信号系列b(n)と、入力端子104か
らの受信信号サンプル値系列R(n)からトランスバーサル
フィルタ103の出力レプリカHm(n)b(n)を減算器105で差
し引いた差分値(ベクトル)Rc(n)とから適応推定部106
の計算部106Aで伝送路のインパルス応答Hm(n)を推定す
る。このインパルス応答推定計算は通常の適応等化器で
行われている適応アルゴリズムによりRc(n)の2乗が最
小になるようにすればよい。トレーニング信号系列b(n)
が終了した時点の収束したインパルス応答推定値Hm(n)
は記憶部106Bに記憶する。
【0026】一方、線形フィルタ部110においてはその
線形フィルタとしてのトランスバーサルフィルタ111に
受信信号サンプル値系列R(n)が入力され、タップ係数計
算部112で計算されたタップ係数G(n)により線形フィル
タ処理され、その出力Z(n)= GH(n)R(n)をトレーニング
信号系列b(n)から減算器113で差し引き、その差をタッ
プ係数計算部112に入力して線形フィルタのタップ係数G
(n)の更新を行う。この更新計算は適応アルゴリズムを
用いて行う。つまり、1回目の等化処理では式(27)から
R(n)=Rc(n)なので、式(16)から‖b(n)−G(n)HR(n)‖2
が最小になるように適応アルゴリズムによりタップ係数
G(n)を決める。このため従来式(20)による逆行列計算を
行う場合と比較してタップ係数G(n)の計算量が少なくて
済む。このタップ係数G(n)の更新はトレーニング信号系
列b(n)の終了で停止し、その時のタップ係数を保持す
る。
【0027】トレーニング信号系列b(n)が終了後の受信
信号、つまり情報シンボルの受信信号サンプル系列R(n)
を、トランスバーサルフィルタ111により、最終的に更
新されたタップ係数G(n)を用いて線形フィルタ処理す
る。この線形フィルタ処理出力Z(n)と最終的に得られた
インパルス応答推定値Hm(n)とにより軟判定値計算部120
で式(25)の軟判定値λ1[b(n)]を1回目の等化出力とし
て計算する。1回目の等化処理においては、事前情報λ
2[b(n)]=0なので、Λ1[b(n)]=λ1[b(n)]となる。このλ
1[b(n)]はデインタリーバ22(図1参照)へ供給され
ることになる。次に、まず繰返し等化における2回目以
降の等化処理の原理について述べ、その後に図4を参照
して具体的な等化処理を説明する。2回目以降の等化処
理においては、1回目の処理に用いた受信信号R(n)が再
び入力される。一方、1回目の処理の結果に対する図1
における復号器23の出力、より正確には、インタリー
バ25の出力である符号化ビットの軟判定値λ2[b(n)]
から、式(12)により尤度b'(n)が計算されると、この尤
度b'(n)は、Eb/No(ビットエネルギー対ノイズ比)が大
きい場合、ほぼ+1か-1のいずれかとなる。つまり、式(1
3)の符号化ビットの推定値ベクトルは次式のように近似
できる。
【0028】 B'(n)≒[±1,±1,…,±1,0,±1,…,±1,±1]T (30) この近似したb'(n)を用いることにより、式(19)は次式 Λ(n)=Cov[B(n)−B'(n)]=diag[0,0,…,0,1,0,…,0,0] (31) に近似できる。式(31)を式(20)に代入すると、線形フィ
ルタのタップ係数G(n)は以下の計算を行うことによって
導出することができる。 G(n)=[HL(n)HL H(n) +σ2I]-1HL (32) ただし、HL(n)は HL(n)=[h(n; J-1)…h(n; 0)]T= [h0(n; J-1)…hM-1(n; J-1) h0(n; J-2)…hM-1(n; J-2)…h0(n;0)…hM-1(n;0)]T のMJ行1列のベクトルとなる。
【0029】この場合、式(32)の線形フィルタのタップ
係数G(n)の計算においてMatrix Inversion Lemma(逆行
列の補助定理)を用いることによって線形フィルタのタ
ップ係数G(n)の導出に要する演算量を削減することがで
きる。このように符号化ビットの推定値ベクトルB(n)を
式(30)のように近似することによって、HL(n)はMJ行1
列のベクトルとなるため、逆行列演算を行う必要がな
く、従来方式と比較して演算量を大幅に削減することが
できる。そこで、この発明の実施形態では繰返し等化の
2回目以降の等化処理において式(31)による近似とMatr
ix Inversion Lemmaを適用することにより線形フィルタ
のタップ係数G(n)を導出するタップ係数計算部での演算
処理を削減することができる。
【0030】図4に第1実施例の適応等化器による2回
目以降の等化処理における機能構成例を示す。切替スイ
ッチ101は尤度計算部130の出力側に接続され、スイッチ
160は減算器105の出力側に接続される。前回の繰返し処
理の復号器23の出力(インタリーバ25の出力)であ
る、符号化系列の個々のビットの軟判定値λ2 [b(n)]が
端子131より尤度計算部130に入力され、式(12)の計算を
行うことにより尤度b'(n)が出力される。記憶部106Bに
記憶してあるインパルス応答推定値Hm(n)を用い、その
尤度b'(n)をトランスバーサルフィルタ103でフィルタ処
理して式(14)におけるHm(n)B'(n)を受信信号R(n)中の符
号間干渉成分のレプリカとして得る。このトランスバー
サルフィルタ103の出力レプリカを受信信号サンプル値
系列R(n)から、減算器105で差し引いて式(14)の差分値R
c(n)を導出する。
【0031】線形フィルタのタップ係数G(n)は、1回目
の線形フィルタのタップ係数の導出法とは異なり、記憶
部106Bに記憶してあるインパルス応答推定値HL(n)のみ
を入力として式(32)により計算する。この計算に先に述
べた逆行列の補助定理を用いる。つまりこの定理はA,
Bを(M,M)の正値行列、Cを(M,N)行列、Dを
(N,N)の正値行列とし、A=B-1+CD-1CH で表され
る場合、Aの逆行列は、 A-1=B−BC(D+CHBBC)-1CHB (33) で与えられる。式(32)中の逆行列計算の部分にこの定理
を適用すると、 HL(n)HL H(n)+σ2I=B-1+CD-1CH, HL(n)HL H(n) =CD-1CH , σ2I=B-1, h(n) =C, D-1=I, HL H(n) =CH となり、これらを用いて式(33)を計算すれば式(32)中の
逆行列計算が求まる。なお式(33)中にも逆行列計算(D+
CHBBC)-1が含まれるが、この逆行列もスカラとなるから
同様の手法により計算することができる。
【0032】このタップ係数計算値G(n)を用いて差分値
Rc(n)をトランスバーサルフィルタ111により線形フィル
タ処理し、その処理結果Z(n)と記憶部106B内のインパル
ス応答推定値HL(n)を用いて軟判定値計算部120で、式(2
5)を計算して軟判定値Λ1[b(n)]を導出する。式(25)に
おける等価振幅μ(n)は式(23)のΛ(n)に式(31)を導入す
ることにより次式 μ(n) = [HL(n)H[HL(n)HL(n)H2I]-1HL(n)] = HL(n)HG(n) (34) で与えられる。なお1回目の等化処理における線形フィ
ルタ部110のタップ係数計算部112においても前記逆行列
の補助定理を用いてタップ係数G(n)を計算してもよい。
【0033】上述のように、この第1実施例によれば、
繰返し等化で用いられる線形等化器のタップ係数を導出
するのに要する演算量を削減することができる。一例と
して線形等化器を繰返し等化に用いた場合のタップ係数
を導出するための適応アルゴリズムとして、収束特性が
良好な逐次最小2乗法(RLS:Recursive Least Squa
res algorithm)を用いた場合の計算機シミュレーション
により得られた誤り率特性を図5に示す。図5におい
て、縦軸は平均誤り率(BER:Bit Error Ratio )であ
り、横軸は、Eb/No(ビットエネルギー対ノイズ比)で
ある。変調方式はBPSK(2相位相シフト)を用い、情報
伝送速度は12Mbps、フェージング変動の速さを示す最
大ドップラー周波数は1000Hzとした。また、フレーム構
成は最初の128シンボルが既知パターンであるユニーク
ワードとしてインパルス応答Hm(n)の推定を行い、その
後に情報シンボルとして128シンボルを付加した。イン
パルス応答推定アルゴリズムにはRLSアルゴリズムを
用いた。伝搬路は等レベルの5波レイリーフェージング
伝搬路として、受信側では2ブランチダイバーシチを行
い、5タップの線形フィルタを用いて繰返し等化を行う
こととした。また、繰返し等化で用いられる復号処理に
はSOVA(Soft-Output Viterbi Algorithm)を用い、繰返
し回数は2回とした。
【0034】図5の曲線A0,A1は繰返し回数を1,2回
とした時の、線形フィルタのタップ係数を各時点毎に逆
行列演算を行い求めた場合の結果であり、曲線B0,B1は
この発明の前記実施形態の方法によって曲線B0は適応ア
ルゴリズムを用い、曲線B1は繰返し回数2回の時、Matr
ix Inversion Lemmaを用いてタップ係数G(n)を導出した
結果である。この発明は、各時点毎に逆行列演算を行い
求めた場合と比較して、約0.1dB程度しか劣化していな
く、ほぼ同等程度であり、式(26)で示される逆行列演算
を行う必要がなく、繰返し等化で用いられる線形等化器
のタップ係数の導出に必要な演算量を大幅に削減するこ
とができる。なお既知パターンが128シンボル、情報シ
ンボルが256の場合、既知パターンが128シンボル、情報
シンボルが512の場合も、前記例と同様であることを確
認した。このことはこれらの情報シンボル長の時間の程
度の短時間のバースト波(フレーム長)の場合は、伝搬
路のインパルス応答の変動は無視でき、各シンボル時点
毎に逆行列演算を行う場合と同程度の誤り率が得られ、
しかも計算量が少なくても済むことを示している。演算
量については、アンテナ(チャネル)の数をM、符号間
干渉の長さ(線形フィルタ111のタップ数)をJとする
と、従来の各時点毎に逆行列演算を行う場合は(MJ)3
度であるが、前記の発明の実施形態では(MJ)2 程度とな
り大幅に削減できる。
【0035】図3,4においては、機能構成を分かりや
すくするために、2つのトランスバーサルフィルタ103,
111を設けた構成について説明したが、実際の装置は1
つとすることもでき、また、タップ係数計算部112及
び、適応推定部106においても、それぞれ別のブロック
構成となっているが、トランスバーサルフィルタと同様
に装置としては1つで機能させることもできる。また先
に述べたように、この発明の一形態は、短時間では伝送
路のインパルス応答がそれ程変動していないことを利用
したものであるから、受信バースト波(フレーム)の先
頭のトレーニング信号、つまり既知の信号により、イン
パルス応答推定値Hm(n)を求め、その後の処理は、その
インパルス応答推定値Hm(n)を利用することに特徴があ
る。
【0036】また、この第1実施例の他の形態は2回目
の処理において、式(31)で表されるように符号化ビット
ベクトルB(n)と符号化ビットの推定値ベクトルB'(n)と
の差の共分散行列である対角行列のJ番目の要素のみを
1とし、他の全ての対角要素を0に近似することによ
り、タップ係数G(n)は式(32)のようにベクトル演算とな
り、逆行列演算を行う必要がないので計算量を削減でき
る。1回目の処理には必ずしも既知の信号(トレーニン
グ信号)を使用しなくてもよく、例えば、図3中に破線
で示すようにトランスバーサルフィルタ103の出力を識
別部150により2値の何れかに識別し、その出力を、切
替スイッチ101の出力よりの信号の代りに入力してもよ
い。この1回目の処理により最終的に得られたインパル
ス応答推定値Hm(n)を2回目以降の処理に利用する。 第2実施例 上述の図3,4の第1実施例では、式(5), (6), (8)〜
(11), (15), (25)からもわかるように、入力端子104に
異なるパスを経由して到達したいわゆるマルチパス受信
信号R(n)の、考慮する最大遅延シンボル数J内の全ての
パスに対し、等化処理を行う。しかしながら、信号伝播
路の伝搬路環境によっては、図6にマルチパス成分d1,
d2, ... で示すように受信電力が比較的大きいパスが他
のパスより時間的に離れて到来する場合もあり、このよ
うな伝搬路環境においても、前述の実施例の等化処理は
全ての受信されたパスに対して等化処理をおこなってい
る。
【0037】つまり、最大遅延シンボル数J内の受信電
力が非常に小さいパス、極端には、受信電力が0のマル
チパス成分に対しても等化処理を行い、演算処理に多大
な時間を要してしまう。以下では、このような受信電力
が無視できる程度に小さいマルチパス成分については、
それらに対応する次元を省略することによりベクトル及
び行列のサイズを小さくし、演算量、従って演算時間を
削減するように更に改善した場合の実施例を説明する。
前述の実施例の2回目の等化処理と同様に、1回目の処理
の結果Λ1[b(n)]に対する復号器出力である符号化ビッ
ト列b(n)についての軟判定値λ2[b(n)]の尤度b'(n)を式
(12)により求めると、その値はほぼ+1又は-1となること
を利用して、符号化ビットの推定値ベクトルB'(n)を式
(30)のように近似することによって線形フィルタ111の
タップ係数G(n)はMatrix Inversion Lemma (逆行列の補
助定理)を適用するができ、以下のように求めることが
できる。
【0038】 G(n)= [HL(n)HL(n)H + σ2I]-1HL(n) = HL(n)/(σ2 + HL(n)HHL(n)) (35) ただし、以下に示すようにHL(n)は長さM(Jの縦ベクトルである。 HL(n) = [h0(n; J-1)…hM-1(n; J-1) h0(n; J-2)…hM-1(n; J-2) … … h0(n;0)…hM-1(n;0)]T (36) 出力信号の等価振幅μ(n) も式(23)におけるΛ(n)が式
(31)のように近似されることにより、式(34)のように計
算される。一方、Z(n)は式(15)と同様に Z(n) = G(n)HRc(n) (37) で与えられる。式(37)で得られた線形フィルタ出力Z(n)
を式(25)に使用することにより、線形等化器により導出
される外部情報値Λ1[b(n)]を2回目以降の等化処理結
果として得ることができる。
【0039】ここで、以下に示すようなことを仮定す
る。等化器の考慮する最大遅延シンボル数Jにおいてj=
1からj=J-2までのパスは到来しておらず、j=0とj=J-1の
パスのみが到来しているものとする。仮に伝送路のイン
パルス応答を正確に推定することができたならば、有効
パス以外の成分はh(n;1),h(n;2),…,h(n;J-2) ≡ 0とな
る。よって式(35)から、 となる。
【0040】線形フィルタのタップ係数G(n)は式(35)に
示すようにHL(n)から求められるため、 G(n)=[g0(n;J-1)…gM-1(n;J-1) 0…0 g0(n;0)…gM-1(n;0)]T (39) となる。線形等化器の式(25)による軟判定値Λ1[b(n)]
導出のために必要な計算としては、式(36)の出力信号の
等価振幅μ(n)と式(37)の線形フィルタ出力Z(n)であ
る。μ(n)及び、Z(n)は以下に示すように計算される。 μ(n)=HL(n)HG(n) =h0(n;J-1)×g0(n;J-1)+…+hM-1(n;J-1)×gM-1(n;J-1)+…+0×0 +……+0×0+…+h0(n;0)×g0(n;0)+…+hM-1(n;0)×gM-1(n;0) (40) ここで、HL(n)H 、G(n)の0の要素を省く、即ち以下に示
すようにHL(n)H及びG(n)の次元を下げた場合においても
μ(n)の値は当然等しくなる。
【0041】 HL'(n)H =[h0(n;J-1)…hM-1(n;J-1)h0(n;0)…hM-1(n;0)] (41) G'(n)=[g0(n;J-1)…gM-1(n;J-1)g0(n;0)…gM-1(n;0)]T (42) μ(n) = HL'(n)HG'(n) =h0(n;J-1)×g0(n;J-1)+…+hM-1(n;J-1)×gM-1(n;J-1) +h0(n;0)(g0(n;0)+…+hM-1(n;0)×gM-1(n;0) (43) また、Z(n)は、 Z(n)=G(n)HRc(n) =g0(n;J-1)×r0(n+J-1)+…+gM-1(n;J-1)×rM-1(n+J-1)+… +0×r0(n+J-2)+…+0×rM-1(n+J-2)+……+0×r0(n+1)+…+0× rM-1(n+1)+g0(n;0)×r0(n)+…+gM-1(n;0)×rM-1(n) (44) となる。
【0042】式(44)においてG(n)Hは0の要素を有してい
るため、以下に示すようにその0の要素に対応したRc(n)
の値はZ(n)の導出において必要がなくなる。 Rc'(n) =[r0(n+J-1)…rM-1(n+J-1)r0(n)…rM-1(n)] (45) Z'(n) = G'(n)HRc'(n) = g0(n;J-1)×r0(n+J-1)+…+ gM-1(n; J-1)×rM-1(n+J-1)+… …+ g0(n;0)×r0(n)+…+gM-1(n;0)×rM-1(n) (46) このように、上記のようにRc(n)の次元を下げることが
できることから、式(14)より受信信号ベクトルR(n)の次
元も下げることができる。また、符号間干渉成分レプリ
カHm(n)B'(n)の次元も下げることができることから、チ
ャネル行列Hm(n)の次元も下げることができる。
【0043】上記のように線形等化器の外部情報値導出
に伴う計算において到来していないパス成分に関する計
算を省くことができることが分かる。即ち、伝送路のイ
ンパルス応答推定値、線形フィルタのタップ係数G(n)及
び、受信信号ベクトルR(n)、受信信号ベクトルから符号
間干渉成分を差し引いたRc(n)において到来していない
パス成分のベクトルもしくは行列の要素を省くことがで
きる。従って、線形等化器の軟判定値導出に伴う計算に
必要なベクトル成分の次元及び、行列の要素数を下げる
ことができる。しかし、伝送路のインパルス応答推定誤
差によってインパルス応答推定値は0とはならない。そ
のため、以下に示すようにある閾値hthを設け、比較し
判別することになる。例えば、h(n;1),h(n;2),…,h(n;J
-2)≦hth ならばh(n;1),h(n;2),…,h(n;J-2)≡0と見な
す。Lを閾値hth以上の受信有効パス数とすると以下に示
すように遅延シンボル幅J内の全インパルス応答推定値
を表すインパルス応答推定ベクトルHL(n)はMJ次元ベク
トルからML次元ベクトルHL'(n)へ次元を下げることがで
きる。
【0044】 HL(n)=[h0(n;J-1)…hM-1(n;J-1)0…0h0(n;0)…hM-1(n;0)]T (47) HL'(n)=[h0(n;J-1)…hM-1(n;J-1)h0(n;0)…hM-1(n;0)]T (48) また、チャネル行列Hm(n)の行方向の要素数を2J-1から2
L-1へと次元を下げることができる。
【0045】
【数10】 (49)
【数11】 繰返し処理2回目の線形フィルタのタップ係数ベクトルG
(n)は h(n;1), h(n;2),…, h(n;J-2) ≦ hth ならば g0(n;1)…gM-1(n;1), g0(n;2)…gM-1(n;2),…, g0(n;J-
2)…gM-1(n;J-2) ≡ 0 とし、 G'(n)=[g0(n;J-1)…gM-1(n;J-1) g0(n;0)…gM-1(n;0)]T (51) となる。これはHL'(n)HHL'(n)の計算において式(35)か
ら明らかである。また、G(n)においてもMJのベクトルか
らM×LのベクトルG'(n)へと次元を下げることができ
る。
【0046】同様に、受信信号ベクトルR(n)及び差分ベ
クトルRc(n)においてもMJのベクトルからMLのベクトル
へと次元を下げることができる。出力信号の等価振幅μ
(n)は式(43)によりHL'(n)HとG'(n)から求めることがで
き、 線形フィルタ出力Z'(n)は式(46)によりG'(n)H
Rc'(n)から求めることができるので、いずれも少ない次
元ベクトルの演算により導出することができるようにな
る。更に、以下に示すようにインパルス応答推定値から
生成される式(50)のチャネル行列Hm'(n)において0と見
なしたパスの位置の列方向の要素数の次元を下げること
ができ、式(25)による軟判定値導出に必要なチャネル行
列の次元も下げることができる。j=0とj=Jのパスのみを
有効パスとした例では、列方向の要素数を(2J-1)から(2
L-1)の次元へ下げることができることを示している。
【0047】
【数12】 図7,8にこの発明による第2実施例の1回目と2回目以
降の等化処理における機能構成例を示す。この実施例
は、図3,4の第1実施例における機能構成例に対して
新たに判別部140とスイッチ170が追加され、タップ係数
計算部112を計算部112Aと、記憶部112Bと、判別部112C
とにより構成し、適応推定部106にも判別部106Cを追加
した構成となっている。
【0048】最初にスイッチ101は端子102側に接続され
ており、スイッチ160及び170は端子104側に接続されて
いる。繰返し等化における1回目の等化処理でインパル
ス応答推定値Hm(n)とタップ係数G(n)を得るまでの処理
は第1実施例と同様である。この第2実施例では、更に
図7において、トレーニング信号が終了した時点の収束
したインパルス応答推定値Hm(n)から有効なパスを判別
部106Cにより判別する。例えば、図9に示すように最大
遅延シンボル数J内でそれぞれのシンボル遅延時間での
インパルス応答推定値が得られたものとする。判別方法
は、例えば図10に示すようにある閾値hthを設けそれ
以上のパスを選択するればよい。閾値hthとして例えば
全受信パスの平均電力を使用し、その平均電力以上の受
信パスを選択する方法等が可能である。あるいは閾値を
設けず、受信電力の高いものからパスを選択してもよ
い。判別された有効パスを例えば遅延シンボル数で表
し、そのタップ係数値hと共に記憶部106Bに記憶する。
保存データとしては、式(48)のベクトルHL'(n)のデータ
として保存してもよいし、式(50)の行列Hm'(n)のデータ
として保存してもよく、必要に応じて一方のデータから
他方のデータを容易に構成することができる。また、ト
レーニング信号の終了時点で得られた線形フィルタ111
のタップ係数ベクトルG(n)から、インパルス応答推定部
100の判定部106Cにおいて判定された有効パスに対応す
るもののみ、線形フィルタ111のタップ係数ベクトルG'
(n)として記憶部112Bに記憶する。
【0049】更に、スイッチ160を判別部140側に切り替
えて、判別部140によりトレーニング信号が終了後の受
信信号、つまり情報シンボル受信信号R(n)中の、有効パ
スに対応する情報シンボル受信信号R'(n)のみを選択
し、最終的に記憶部112Bに記憶されている線形フィルタ
111のタップ係数G'(n)を用いてトランスバーサルフィル
タ111により線形フィルタ処理する。この線形フィルタ
処理出力Z'(n)と最終的に得られたインパルス応答推定
値HL'(n)とにより軟判定値計算部120で軟判定値Λ1[b
(n)]を計算する。2回目以降の等化処理では、図8にお
いて、スイッチ101は尤度計算部130側に接続され、スイ
ッチ160は判別部140側に接続され、スイッチ170は減算
器105の出力側に接続される。記憶部106Bに記憶されて
いるインパルス応答推定値HL(n)を使って尤度計算部130
からの推定符号間干渉符号を表す尤度b'(n)をトランス
バーサルフィルタ103によりフィルタ処理し、出力レプ
リカHL(n)b'(n)を減算器105により受信信号サンプル値
系列R'(n)から差し引いて差分値Rc'(n)を計算する。イ
ンパルス応答推定部100の判定部106Cにおいて判定され
たパスについてのみ、判別部140により差分値Rc'(n)を
判別し、判別結果を線形フィルタ111へ入力する。線形
フィルタ111のタップ係数G'(n)は記憶部106Bに記憶され
ているインパルス応答推定値HL'(n)のみを入力とし、式
(35)により逆行列の補助定理を用いて導出され、記憶部
112Bに記憶される。記憶されているインパルス応答推定
値HL'(n)と線形フィルタ111のタップ係数G'(n)及び、判
定された差分値Rc'(n)とにより軟判定値計算部120で軟
判定値Λ1[b(n)]を計算する。
【0050】上述のように、この第2実施例によれば、
線形等化器の軟判定値を導出するのに要する演算量を削
減することができる。一例として、線形等化器を用いた
繰返し等化において繰返し処理が1回目では線形等化器
のタップ係数を導出するために収束特性が良好な逐次最
小2乗法 (RLS: Recursive Least Squares algorithm)
を用い、2回目以降ではMatrix Inversion Lemmaを用い
た場合の計算機シミュレーションにより得られた誤り率
特性を図11に示す。変調方式はBPSKを用い、情報伝送
速度は10Mbps,フェージング変動の速さを示す最大ドッ
プラー周波数は1000Hzとし、フレーム構成は情報信号と
して256シンボルに63シンボルの既知パターンであるト
レーニング信号を付加した構成をとる。また伝搬路モデ
ルとして図12に実線で示すj=0とj=4のパス成分のみが
到来している伝搬路を仮定し、受信側では2ブランチダ
イバーシチを行い、復号処理にはSOVA(Soft-Output Vit
erbi Algorithm)を用いた。また、伝送路推定は理想的
に推定が行われたものとし、繰返し回数は3回までとし
た。
【0051】図11のA1,A2,A3は繰返し回数を1,2,3回
とした時、線形等化器のタップ数を0〜4T遅延波まで考
慮し、線形等化器のタップ係数として5タップ全ての情
報を用いた場合の結果である。B1,B2,B3は同様に繰返し
回数を1,2,3回とした時、線形等化器のタップ数として2
タップ(0及び4T遅延波のみ)の情報を用いた場合の結果
である。図から明らかなように、線形等化器のタップ数
として5タップ用いた場合と2タップのみを用いた場合の
結果を比較して、2,3回繰返し処理を行った場合、ほぼ
同程度の誤り率特性が得られ、しかも計算量が少なくて
済むことを示している。
【0052】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明の第1実施例
によれば、繰返し等化を行う線形等化器において、線形
フィルタのタップ係数導出に伴う演算量を削減し、演算
処理に要する時間を削減することができる。この発明の
第2実施例によれば、複数パスが到来しているが、その
うち電力が比較的大きいパスが他のパスより時間的に離
れて到来している伝搬路環境において、繰返し等化を行
う線形等化器において導出される外部情報値導出に伴う
演算処理を適応的に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繰返し等化の送受信機構成を説明するための
図。
【図2】線形適応等化器の構成を説明するための図。
【図3】この発明による適応等化器の実施形態における
1回目の等化処理の機能構成図。
【図4】2回目以降の等化処理における機能構成図。
【図5】この発明の効果を説明するための図。
【図6】複数パスが受信される伝搬路環境例を表す図。
【図7】この発明による適応等化器の実施形態における
1回目の等化処理の機能構成図。
【図8】2回目以降の等化処理における機能構成図。
【図9】受信信号に含まれるインパルス応答例を表す
図。
【図10】インパルス応答から有効パスを選択する例を
表す図。
【図11】この発明の効果を説明するための図。
【図12】計算機シミュレーションに用いた伝搬路モデ
ルを説明するための図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨里 繁 東京都千代田区永田町二丁目11番1号 株 式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ内 (72)発明者 松本 正 東京都千代田区永田町二丁目11番1号 株 式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ内 Fターム(参考) 5J023 DA03 DB05 DC04 DD05 5K046 AA05 BA01 BA06 BB01 BB05 EE02 EF21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号の適応等化方法であり、 (a)受信信号及び既知信号に基づき伝送路のインパルス
    応答推定値を求め、そのインパルス応答推定値をメモリ
    に記憶するステップと、 (b) 上記受信信号及び既知信号に基づき線形フィルタ処
    理のタップ係数を求めるステップと、 (c) 上記受信信号を、上記タップ係数を用いて線形フィ
    ルタ処理するステップと、 (d) 上記受信信号の少なくとも上記既知信号に続く情報
    信号の上記フィルタ処理結果と上記記憶したインパルス
    応答推定値から軟判定値を計算するステップ、とを含む
    ことを特徴とする適応等化方法。
  2. 【請求項2】 符号化ビットb(n)を受信し、適応等化処
    理を複数回繰り返して復号する復号処理において、符号
    化ビットb(n)を軟判定して生成された軟判定値λ2[b
    (n)]が事前情報として与えられ、その事前情報を使って
    伝搬路の異なるMチャネルの受信信号R(n)を等化して軟
    判定値λ1[b(n)]を出力することを繰り返すことにより
    受信信号R(n)を適応等化する適応等化方法であり、 1回目の等化処理において、 (a) Mチャネルの受信信号R(n)に対して1回目の適応等
    化処理により、Mチャネル伝送路のインパルス応答推定
    値Hm(n)と、線形フィルタ処理のタップ係数G(n)を求め
    て第1軟判定値λ1[b(n)]を出力するステップと、 2回目以降の等化処理において、 (b) 上記第1軟判定値λ1[b(n)]に基づいて復号処理し
    て得られた第2軟判定値から符号列b(n)の尤度b'(n)を
    求めるステップと、 (c) 時点nの符号化ビットb(n)に対して符号間干渉成分
    がゼロであるとみなして近似したインパルス応答推定値
    ベクトルHL(n)と、そのインパルス応答推定値ベクトル
    から線形フィルタ処理のタップ係数G(n)とを求めてタッ
    プ係数G(n)を更新するステップと、 (d) 上記符号列b(n)の尤度b'(n)を上記インパルス応答
    推定値ベクトルHL(n)により線形フィルタ処理してレプ
    リカを生成するステップと、 (e) 上記受信信号R(n)から上記レプリカを差し引いて符
    号間干渉を除去した差分信号Rc(n)を生成するステップ
    と、 (f) 上記差分信号Rc(n)を上記タップ係数G(n)により線
    形フィルタ処理して信号Z(n)を生成するステップと、 (g) 上記信号Z(n)と上記インパスル応答推定値ベクトル
    HL(n)とから更新した第1軟判定値λ1[b(n)]を2回目以
    降の適応等化結果として出力するステップ、 とを含むことを特徴とする適応等化方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の適応等化方法において、
    上記ステップ(a) は、 (a-1) 上記受信信号R(n)と既知信号に基づき上記Mチャ
    ネルのインパルス応答推定値Hm(n)を求めるステップ
    と、 (a-2) 上記受信信号R(n)及び上記既知信号に基づき適応
    アルゴリズムにより上記タップ係数G(n)を求めるステッ
    プと、 (a-3) 上記受信信号R(n)を上記タップ係数G(n)を用いて
    上記線形フィルタ処理して信号Z(n)を得るステップと、 (a-4) 上記信号Z(n)と上記インパルス応答推定値Hm(n)
    から上記第1軟判定値λ1[b(n)]を計算するステップ、 とを含むことを特徴とする適応等化方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の適応等化方法にお
    いて、上記ステップ(c) における上記線形フィルタ処理
    のタップ係数G(n)の計算は、上記インパルス応答推定値
    ベクトルHL(n)から逆行列の補助定理を用いて計算する
    ステップを含むことを特徴とする適応等化方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の適応等化方法において、
    上記ステップ(a) は、 (a-1) 上記受信信号R(n)のサンプル値系列及び既知信号
    に基づきMチャネルの伝送路のインパルス応答推定値Hm
    (n)を求めるステップと、 (a-2) 上記インパルス応答推定値Hm(n)から受信信号電
    力が所定の基準値より大きいか否かを判別し、大きいと
    判別したものは、有効なパスとしてメモリに記憶するス
    テップと、 (a-3) 上記受信信号R(n)及び既知信号に基づき線形フィ
    ルタ処理のタップ係数G(n)を求め、上記判別した有効パ
    スに対応する線形フィルタのタップ係数G'(n)をメモリ
    に記憶し、受信信号ベクトルR(n)に対しても上記判別し
    た有効パスに対応する受信信号ベクトルR'(n)のみをメ
    モリに記憶するステップと、 (a-4) 上記インパルス応答推定値Hm'(n)と上記タップ係
    数G'(n)と上記受信信号ベクトルR'(n)から軟判定値λ
    1[b(n)]を導出するステップ、 とを含むことを特徴とする適応等化方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の適応等化方法において、
    上記ステップ(c) は、 (c-1) 上記有効パスに対応する成分からなる上記インパ
    ルス応答推定値ベクトルHL'(n)から逆行列の補助定理を
    用いて上記有効パスに対応する線形フィルタ処理のタッ
    プ係数G'(n)の計算をするステップと、 (c-2) 上記判別した有効パスに対応する線形フィルタ処
    理のタップ係数G'(n)のみをメモリに記憶するステップ
    とを含み、 上記ステップ(d) は上記有効パスに対応するタップ係数
    G'(n)を上記インパルス応答推定値ベクトルHL'(n)によ
    り線形フィルタ処理してレプリカ信号を得るステップで
    あり、 上記ステップ(e) は上記受信信号R'(n)からそのレプリ
    カ信号を差し引いた差分信号Rc'(n)に対して、上記判別
    した有効パスの差分信号のみをメモリに記憶するステッ
    プを含み、 上記ステップ(f) は上記差分信号Rc'(n)を上記タップ係
    数G'(n)により線形処理して信号Z'(n)を生成するステッ
    プであり、 上記ステップ(g) は上記インパルス応答推定値ベクトル
    HL'(n)と上記信号Z'(n)とから上記第1軟判定値λ1[b
    (n)]を計算するステップであることを特徴とする適応等
    化方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の適応等化方法において、
    Jを考慮する最大遅延シンボル数とし、Mチャネルの受
    信信号サンプルベクトルをr(n)=[r0(n)r1(n)・・・r
    M-1(n)]Tと表し、上記受信信号ベクトルR(n)をR(n)=[r
    (n+J-1)r(n+J-2)・・・r(n)]Tとし、チャネル重み係数ベク
    トルをh(n;j)=[h0(n;j)h1(n;j)・・・hM-1(n;j)] Tと表し、
    インパルス応答推定値のチャネル行列Hm(n)を 【数1】 と表すと、 上記ステップ(a) は、 (a-1) トレーニング信号区間におけるトレーニング信号
    b(n)を、インパルス応答Hm(n)を使って線形フィルタ処
    理してレプリカHm(n)b(n)を生成するステップと、 (a-2) 上記受信信号R(n)と上記レプリカHm(n)b(n)の差
    分を差分ベクトルRc(n)として生成するステップと、 (a-3) 上記受信信号R(n)を、タップ係数G(n)を使って線
    形フィルタ処理して出力Z(n)=G(n)HR(n)を生成するステ
    ップと、 (a-4) 上記出力Z(n)と上記信号b(n)との差に基づいて適
    応アルゴリズムにより上記タップ係数G(n)を決めるステ
    ップと、 (a-5) 線形フィルタ処理のためのインパルス応答Hm(n)
    と上記出力Z(n)とに基づいて、軟判定値λ1[b(n)]=4Rea
    l{Z(n)}/(1-μ)を演算し、1回目の等化処理結果とし
    て出力するステップ、 とを含み、 上記ステップ(b) は事前情報として与えられた復号化ビ
    ットの軟判定値λ2[b(n)]から符号化ビット列b(k)の尤
    度b'(k)=tanh[λ2[b(k)]/2]をkがn-(J-1)<k<n+(J-1)の
    範囲で計算し、 上記ステップ(c) は上記タップ係数G(n)を G(n)=[HL(n)HL(n)H(n)-σ2I]-1HL(n) HL(n)=[h0(n;J-1)…hM-1(n;J-1)h0(n;J-2)…hM-1(n;J-
    2)…h0(n;0)…hM-1(n;0)]T と近似して求め、上記ステップ(d) は時点nの符号化ビ
    ットb(n)に、符号間干渉として影響を与える符号化ビッ
    トの推定値ベクトル B'(n)=[b'(n+(J-1))b'(n+(J-2))…b'(n+1)0b'(n-1)…b'
    (n-(J-1))]T を上記HL(n)により線形フィルタ処理してレプリカHL(n)
    B'(n)を得て、 上記ステップ(e) は上記レプリカHL(n)B'(n)と上記受信
    信号R(n)との差分ベクトルRc(n)=R(n)-HL(n)B'(n)を求
    め、 上記ステップ(f) は上記タップ係数G(n)を用いて上記差
    分ベクトルRc(n)を線形フィルタ処理し、処理結果Z(n)=
    G(n)HRc(n)を出力し、 上記ステップ(g) は上記出力Z(n)とインパルス応答推定
    値ベクトルHL(n)とから軟判定値 【数2】 を2回目以降の等化出力として得るステップを含むこと
    を特徴とする適応等化方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の適応等化方法において、
    Jを考慮する最大遅延シンボル数とし、Mチャネルの受
    信信号サンプルベクトルをr(n)=[r0(n)r1(n)・・・r
    M-1(n)]Tと表し、上記受信信号ベクトルR(n)をR(n)=[r
    (n+J-1)r(n+J-2)・・・r(n)]Tとし、チャネル重み係数ベク
    トルをh(n;j)=[h0(n;j)h1(n;j)・・・hM-1(n;j)] Tと表し、
    インパルス応答推定値のチャネル行列Hm(n)を 【数3】 と表すと、 上記ステップ(a-3) は、 (a-3-1) トレーニング信号区間におけるトレーニング信
    号b(n)を、インパルス応答Hm(n)を使って線形フィルタ
    処理してレプリカHm(n)b(n)を生成するステップと、 (a-3-2) 上記受信信号R(n)と上記レプリカHm(n)b(n)の
    差分を差分ベクトルRc(n)として生成するステップと、 (a-3-3) 上記受信信号R(n)を、タップ係数G(n)を使って
    線形フィルタ処理して出力Z(n)=G(n)HR(n)を生成するス
    テップと、 (a-3-4) 上記出力Z(n)と上記信号b(n)との差に基づいて
    適応アルゴリズムにより上記タップ係数G(n)を決め、上
    記受信信号R(n)及びタップ係数G(n)のそれぞれ有効パス
    に対応する成分の受信信号R'(n)及びタップ係数G'(n)を
    保存するステップ、 とを含み、 上記ステップ(a-4) は上記線形フィルタ処理のインパル
    ス応答Hm'(n)と上記出力Z'(n)とに基づいて、軟判定値
    λ1[b(n)]=4Real{Z(n)}/(1-μ)を演算し、1回目の等
    化処理結果として出力するステップであり、 上記ステップ(b) は事前情報として与えられた復号化ビ
    ットの軟判定値λ2[b(n)]から符号化ビット列b(k)の尤
    度b'(k)=tanh[λ2[b(k)]/2]をkがn-(J-1)<k<n+(J-1)の
    範囲で計算し、 上記ステップ(c-1) は上記タップ係数G'(n)を G'(n)=[HL'(n)HL'(n)H(n)-σ2I]-1HL'(n) HL'(n)=[h0(n;J-1)…hM-1(n;J-1)h0(n;J-2)…hM-1(n;J-
    2)…h0(n;0)…hM-1(n;0)]T と近似して求め、 上記ステップ(d) は時点nの符号化ビットb(n)に、符号
    間干渉として影響を与える符号化ビットの推定値ベクト
    ル B'(n)=[b'(n+(J-1))b'(n+(J-2))…b'(n+1)0b'(n-1)…b'
    (n-(J-1))]T を上記HL'(n)により線形フィルタ処理してレプリカHL'
    (n)B'(n)を得て、 上記ステップ(e) は上記レプリカHL'(n)B'(n)と上記受
    信信号R'(n)との差分ベクトルRc'(n)=R'(n)-HL'(n)B'
    (n)を求め、 上記ステップ(f) は上記タップ係数G'(n)を用いて上記
    差分ベクトルRc'(n)を線形フィルタ処理し、処理結果Z'
    (n)=G'(n)HRc'(n)を出力し、 上記ステップ(g) は上記出力Z'(n)とインパルス応答推
    定値ベクトルHL'(n)とから軟判定値 【数4】 を2回目以降の等化出力として得るステップを含むこと
    を特徴とする適応等化方法。
  9. 【請求項9】 受信信号及び既知信号に基づき伝送路の
    Mチャネルのインパルス応答推定値を求めるインパルス
    応答推定部と、 上記受信信号及び上記既知信号に基づき適応アルゴリズ
    ムにより線形フィルタのタップ係数を求めるタップ係数
    計算部と、 上記タップ係数が設定され、上記受信信号を線形フィル
    タ処理する上記線形フィルタと、 上記インパルス応答推定値と、上記線形フィルタの処理
    結果とから軟判定値を計算する軟判定値計算部、 とを含むことを特徴とする適応等化器。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の適応等化器は更に、 上記インパルス応答推定値を記憶する記憶部と、 上記入力された軟判定値からその尤度を求める尤度計算
    部と、 上記記憶されたインパルス応答推定値から着目する符号
    b(n)に対する符号間干渉がゼロであると近似して得たイ
    ンパルス応答推定値ベクトルにより上記尤度を線形フィ
    ルタ処理してレプリカ信号を得る手段、 とを含み、 上記タップ係数計算部は、復号器からの軟判定値が入力
    されない状態で、上記受信信号及び上記既知信号に基づ
    き、適応アルゴリズムにより線形フィルタのタップ係数
    を計算し、上記軟判定値が入力される状態で上記インパ
    ルス応答推定値ベクトルから上記タップ係数を計算する
    手段を含み、 上記線形フィルタは、上記軟判定値が入力されない状態
    で上記受信信号を、上記軟判定値が入力される状態で上
    記受信信号と上記レプリカ信号の差を、上記タップ係数
    を用いて線形フィルタ処理し、その処理出力を上記軟判
    定計算部に与えることを特徴とする適応等化器。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の適応等化器は更に、 上記Mチャネルのインパルス応答推定値からそれぞれの
    パスの受信電力が所定の基準値より大きいか否かを判定
    するパス判定部と、 上記所定の基準値より大と判定されたパスを有効パスと
    して記憶するパスメモリと、 上記タップ係数中の上記有効パスに対応する上記タップ
    係数の成分を新たなタップ係数として記憶するタップ係
    数メモリと、 上記受信信号中の上記有効パスに対応する受信信号成分
    を判別する信号判別部、とを含み、 上記軟判定値計算部は、上記有効パスに対応する受信信
    号成分と、上記有効パスに対応するインパルス応答推定
    値と、上記有効パスに対応するタップ係数とから上記軟
    判定値を算出することを特徴とする適応等化器。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の適応等化器は更に、 上記軟判定値から符号の尤度を求める尤度計算部と、 上記インパルス応答推定値ベクトル中の上記有効パスに
    対応する成分からなるインパルス応答推定値ベクトルに
    より上記尤度を線形フィルタ処理し受信信号のレプリカ
    信号を生成するレプリカ生成線形フィルタと、 上記受信信号の上記有効パスに対応する成分から上記レ
    プリカ信号を差し引いた差分信号中の、上記有効パスに
    対応する差分信号成分のみを記憶する差分メモリ、 とを含み、 上記タップ係数計算部は、2回目以降の等化処理におい
    て、上記有効パスに対応する上記インパルス応答推定値
    ベクトルから逆行列の補助定理を用いて上記線形フィル
    タのタップ係数を計算し、上記軟判定値計算部は、2回
    目以降の等化処理において、上記有効パスに対応する上
    記インパルス応答推定値ベクトルと、上記線形フィルタ
    の上記有効パスに対応するタップ係数と、上記有効パス
    に対応する上記差分信号とから軟判定値を算出する手段
    であることを特徴とする適応等化器。
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