JP2002251944A - ガス遮断器 - Google Patents

ガス遮断器

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JP2002251944A
JP2002251944A JP2001051169A JP2001051169A JP2002251944A JP 2002251944 A JP2002251944 A JP 2002251944A JP 2001051169 A JP2001051169 A JP 2001051169A JP 2001051169 A JP2001051169 A JP 2001051169A JP 2002251944 A JP2002251944 A JP 2002251944A
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健 新海
Takahiko Shindou
尊彦 新藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮室の過大な圧力上昇を回避しつつパッフ
ァピストンの簡略化及び小径化を図ることにより、機器
の小形化及びコストの低減化に寄与できるガス遮断器を
提供する。 【解決手段】 パッファピストン29にはピストン面2
9aから連続して同じ外径の円筒部30が設けられてい
る。この円筒部30はガス遮断器動作時の操作ロッド1
3及びシリンダ11の移動距離である可動部ストローク
と等しい長さにわたって形成されている。シリンダ11
の内面には円筒部30に摺動して圧縮室12内からのガ
ス漏れを防ぐシール装置26が設置されている。円筒部
30の側面部には圧縮室12内のガスを放出する放圧溝
15が設けられる。放圧溝15は固定アーク接触子1と
可動アーク接触子5とが開離する時点でシール装置26
が接する位置から操作機構部側に向って配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ内を圧縮
室及び熱昇圧室に分割したガス遮断器に係り、特に、圧
縮室における過剰な圧力上昇を回避するための放圧構造
に改良を施したガス遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電力系統の変電所あるいは開
閉所にはガス遮断器が広く用いられている。中でも、電
極間のアークに加圧した消弧性ガスを吹付けてこれを消
弧するタイプのガス遮断器は高い需要を得ている。この
ようなガス遮断器の従来例について図7から図9の断面
図を参照して具体的に説明する。なお、図7は投入状
態、図8は遮断動作の初期状態、図9は遮断動作の中期
状態を示している。
【0003】図7〜図9に示すように、消弧性ガスを封
入した容器内には固定アーク接触子1及び固定通電接触
子2が同軸状に固定されている。固定アーク接触子1に
対向して可動アーク接触子5が接離自在に配置されてい
る。可動アーク接触子5には中空の操作ロッド13が取
付けられている。操作ロッド13の基端部には図示しな
い操作機構部が絶縁ロッド等を介して連結されている。
また、操作ロッド13の基端部側には操作ロッド13内
のガスを、後述するパッファピストン19の内部へ排気
する操作ロッド用排気穴18が形成されている。さら
に、操作ロッド13にはこれと同軸状のシリンダ11が
操作ロッド13を包囲するようにして固定されている。
シリンダ11の外周にはシリンダ11と電気的に摺動可
能な摺動通電装置7が設置されており、ここから電流が
供給されている。さらに、シリンダ11における固定ア
ーク接触子1側の端面11aには、ガス流路4aを保持
しつつ可動アーク接触子5を包囲する絶縁ノズル4と、
前記固定通電接触子2に対して接離自在な可動通電接触
子6とが固定されている。
【0004】操作ロッド13とシリンダ11との間には
絶縁物で容器に支持されたパッファピストン19が挿入
されている。より詳しくは、パッファピストン19のピ
ストン面19aが操作ロッド13及びシリンダ11に摺
動自在に配置、挿入されている。また、操作ロッド13
及びシリンダ11の少なくとも一方には区切り板10が
固定されており、この区切り板10によって操作ロッド
13、シリンダ11及びパッファピストン19のピスト
ン面19aで包囲されたシリンダ11内の空間が2つの
空間に分割される。分割された2つの空間のうち、パッ
ファピストン19側が圧縮室12、可動アーク接触子5
側が熱昇圧室8となっている。なお、熱昇圧室8は絶縁
ノズル4が形成するガス流路4aと連通されている。区
切り板10には圧縮室12及び熱昇圧室8を連通する連
通穴10aが形成されており、ここに逆止弁9が設置さ
れている。逆止弁9は圧縮室12の圧力が熱昇圧室8の
圧力よりも高い場合に開放し低い場合に閉止するように
構成されている。
【0005】また、パッファピストン19のピストン面
19aには投入用逆止弁14と放圧弁22が設けられて
いる。放圧弁22は圧縮室12内の圧力が予め設定され
た圧力に達すると開放するように構成されている。投入
用逆止弁14はガス遮断器が投入動作を行う際に圧縮室
12内の圧力がパッファピストン19の外部空間の圧力
よりも低下すると開放するように構成されている。さら
に、ピストン面19aと操作ロッド13との間、及びピ
ストン面19aとシリンダ11との間にはシール装置1
6が設置されている。シール装置16は圧縮室12内か
らのガス漏れを防ぐように構成されている。また、パッ
ファピストン19の側面部にはパッファピストン19内
のガスをパッファピストン19の外部へと排気するパッ
ファピストン用排気穴17が形成されている。
【0006】以上のような構成を有するガス遮断器にお
いて大電流の遮断動作を行う場合、図8に示す初期状態
では、図示しない操作機構部からの操作力により操作ロ
ッド13及びシリンダ11が固定アーク接触子1から離
れる方向に駆動すると、区切り板10が圧縮室12を圧
縮する。このとき、シール装置16が圧縮室12内から
のガス漏れを防ぐため、圧縮室12内の圧力は上昇して
いき、熱昇圧室8の圧力よりも高くなる。図8の状態で
は逆止弁9は開放状態にあり、圧縮室12内のガスは圧
縮室12から逆止弁9を抜けて熱昇圧室8に流入し、熱
昇圧室8のガス量が増大する。
【0007】続いて、図9に示す遮断動作の中期状態で
は、アーク3によって加熱された高温ガスが絶縁ノズル
4内側のガス流路4aを通って熱昇圧室8に流入する。
そして、熱昇圧室8の圧力が上昇して圧縮室12の圧力
を上回ると、逆止弁9は閉止する。このようにして熱昇
圧室8内には高圧ガスが封入されることになる。一方、
区切り板10による圧縮室12の圧縮は継続しているた
め、圧縮室12内の圧力は上昇し続けるが、予め設定さ
れた圧力になると放圧弁22が開放する。このため、圧
縮室12内からパッファピストン19外部の空間にガス
を出ていく。したがって、圧縮室12内における過度の
圧力上昇を防止でき、操作機構部に過負荷がかかること
を回避することができる。さらに、遮断動作の終期に至
ると、絶縁ノズル4が熱昇圧室8内の高圧ガスをアーク
3に吹き付け、電流零点でアーク3を消弧することがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には次のような問題点があった。すなわち、パ
ッファピストン19には投入用逆止弁14及び放圧弁2
2という2つの弁を設置しなくてはならない。そのた
め、パッファピストン19の構造が複雑となっている。
しかも、これらの弁14,22におけるガス流の方向
は、一方が圧縮室12への供給方向、他方が圧縮室12
からの放出方向である。つまり、双方向のガス流路を確
保する必要があり、パッファピストン19は大きな断面
積を持つことが要求されている。この結果、パッファピ
ストン19は大径化することになり、ガス遮断器の小形
化及びコストの低減化を進める上で大きな障害となって
いる。
【0009】また、アーク3によって加熱された高温ガ
スは、絶縁ノズル4内側のガス流路4aから熱昇圧室8
に入るだけではなく、中空の操作ロッド13を通過して
操作ロッド用排気穴18を抜けて、パッファピストン1
9の内部へも入る。さらに、前記高温ガスはパッファピ
ストン用排気穴17からパッファピストン19の外部へ
出ていき、シリンダ11の内面に衝突する。このため、
シリンダ11内面が高温ガスにより損傷するおそれがあ
り、問題となっている。
【0010】本発明は、このような問題点を解消するた
めに提案されたものであり、その主たる目的は、圧縮室
の過大な圧力上昇を回避しつつパッファピストンの簡略
化及び小径化を図ることにより、機器の小形化及びコス
トの低減化に寄与できるガス遮断器を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、アークからの高温ガス
によるシリンダ内面の損傷を防止して信頼性を向上させ
たガス遮断器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、消弧性ガスを封入した容器内には一対
の固定及び可動のアーク接触子が接離自在に対向して配
置され、前記可動アーク接触子には基端部側に操作機構
部を連結した中空の操作ロッドが取付けられ、前記操作
ロッドにはこれを包囲するシリンダが該操作ロッドと同
軸状に固定され、前記シリンダの外周にはこれと電気的
に摺動可能な摺動通電装置が設置され、前記シリンダに
おける前記固定アーク接触子側の端面にはガス流路を保
持しつつ前記可動アーク接触子を包囲する絶縁ノズルが
固定され、前記操作ロッドと前記シリンダとの間には絶
縁物で前記容器に支持されたパッファピストンが挿入さ
れ、前記操作ロッド及び前記シリンダの少なくとも一方
には区切り板が固定され、この区切り板によって前記操
作ロッド、前記シリンダ及び前記パッファピストンで包
囲された空間が前記パッファピストン側の圧縮室と前記
可動アーク接触子側の熱昇圧室とに分割され、前記熱昇
圧室は前記絶縁ノズルが形成するガス流路と連通され、
前記区切り板には前記圧縮室及び前記熱昇圧室を連通す
る連通穴が形成され、前記連通穴には逆止弁が設置さ
れ、前記逆止弁は前記圧縮室内の圧力が前記熱昇圧室内
の圧力よりも高い場合に開放し低い場合に閉止するよう
に構成されたガス遮断器において、次のような技術的な
特徴を有している。
【0012】請求項1の発明は、前記パッファピストン
には前記区切り板と対向する前記固定アーク接触子側の
端面から連続して同じ外径の円筒部が設けられ、前記円
筒部は少なくとも前記固定アーク接触子と前記可動アー
ク接触子とが完全に投入された状態から両アーク接触子
が開離するまでの移動距離と等しい長さにわたって形成
され、前記シリンダの内面には前記円筒部に摺動して前
記圧縮室内からのガス漏れを防ぐシール装置が設置さ
れ、さらに、前記パッファピストンの側面部には前記シ
ール装置との間に隙間を形成させて前記圧縮室内のガス
を放出する放圧部が設けられ、前記放圧部は前記固定ア
ーク接触子と前記可動アーク接触子とが開離する時点で
前記シール装置が接する位置から前記操作機構部側に向
って配置されたことを特徴とする。このような請求項1
の発明において、遮断動作の初期にはシール装置がパッ
ファピストンの円筒部に摺動して圧縮室内からのガス漏
れを防ぐため、区切り板の移動による圧縮室の圧力上昇
を確実に実現させることができる。また、遮断動作が進
み、固定アーク接触子と可動アーク接触子とが開離する
と、この時点でシリンダ内面のシール装置がパッファピ
ストンの放圧部に到達するので、放圧部から圧縮室内の
ガスを放出させることができる。つまり、上記の発明に
よれば、従来技術において設置していた放圧弁は不要と
なる。したがって、パッファピストンの簡略化及び小径
化を図ることが可能となる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1に記載のガス
遮断器において、前記円筒部はガス遮断器動作時の前記
操作ロッド及び前記シリンダの移動距離である可動部ス
トロークと等しい長さにわたって形成され、前記放圧部
は前記円筒部の側面部に溝状または穴状に設けられたこ
とを特徴とする。以上の請求項2の発明では、パッファ
ピストンの円筒部の長さを可動部ストロークと等しく設
定しておき、そこに溝状または穴状といった極めて簡単
な構成にて放圧部を設けたので、パッファピストンの簡
略化をいっそう進めることができる。
【0014】請求項3の発明は、請求項2に記載のガス
遮断器において、前記放圧部は前記パッファピストンの
円筒部を貫通するように設けられたことを特徴とする。
以上の請求項3の発明では、放圧部がパッファピストン
円筒部を貫通しているので、圧縮室内のガスはパッファ
ピストン円筒部の内部にも流れ込むことができ、迅速な
ガス放出が可能となる。これにより、圧縮室内の過剰な
圧力上昇を確実に抑えることができる。
【0015】請求項4の発明は、請求項3に記載のガス
遮断器において、前記操作ロッドには該操作ロッド内の
ガスを前記パッファピストンの内部へ排気する操作ロッ
ド用排気穴が形成されており、前記シリンダの内面には
耐熱性部材が設けられたことを特徴としている。遮断動
作時にアークによって加熱された高温ガスが操作ロッド
用排気穴からパッファピストンの内部へ噴出すると、こ
の高温ガスは貫通する放圧部を通ってシリンダの内面に
当たる。このような場合でも請求項4の発明では、シリ
ンダ内面に耐熱性部材を設けたので、高温ガスが当って
も耐熱性部材がシリンダ内面を保護する。したがって、
シリンダ内面の損傷を防止することができ、優れた信頼
性を確保することができる。
【0016】請求項5の発明は、請求項4に記載のガス
遮断器において、前記耐熱性部材はガス遮断器の完全投
入状態において前記摺動通電装置よりも前記操作機構部
側に設けられたことを特徴としている。上記の請求項5
の発明では、完全投入状態において摺動通電装置と耐熱
性部材とが接することがない。このため、たとえ耐熱性
部材が非導電性あるいは抵抗の高い部材であっても発熱
を低く抑えることが可能である。
【0017】請求項6の発明は、請求項4または5に記
載のガス遮断器において、前記耐熱性部材は銅または銅
合金または鉄または鉄合金から構成され、圧接または熱
嵌合あるいは溶射によって設けられたことを特徴として
いる。請求項7の発明は、請求項4または5に記載のガ
ス遮断器において、前記耐熱性部材はPTFEを主成分
とする絶縁物から構成され、溶射によって設けられたこ
とを特徴としている。以上のような請求項6、7の発明
では、耐熱性部材を銅または銅合金または鉄または鉄合
金から構成した場合には圧接または熱嵌合あるいは溶射
によって、耐熱性部材をPTFEを主成分とする絶縁物
から構成した場合には溶射によって、簡単にシリンダ内
面に設けることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガス遮断器の
実施の形態について図面および図中に付した符号を引用
して具体的に説明する。なお、下記の各実施の形態にお
いて、図7〜図9にて示した従来例と同一の部材に関し
ては同一符号を付して説明は省略する。
【0019】(1)第1の実施の形態 [構成]図1〜図3を用いて請求項1〜2の発明に対応
する第1の実施の形態を説明する。図1は投入状態、図
2は遮断動作の中期状態、図3は遮断動作の終期状態を
示す断面図である。パッファピストン29は区切り板1
0と対向する固定アーク接触子1側の端面、すなわちピ
ストン面29aから連続して同じ外径の円筒部30が設
けられている。円筒部30はガス遮断器動作時の操作ロ
ッド13及びシリンダ11の移動距離である可動部スト
ロークと等しい長さにわたって形成されている。また、
シリンダ11の内面にはシール装置26が設置されてい
る。シール装置26は円筒部30の外周部に摺動して圧
縮室12内からのガス漏れを防ぐように構成されてい
る。さらに、円筒部30の側面部には円筒部30とシー
ル装置26との間に隙間を形成させて圧縮室12内のガ
スを放出する放圧溝15が設けられている。放圧溝15
は固定アーク接触子1と可動アーク接触子5とが開離す
る時点でシール装置26が円筒部30に接する位置から
操作機構部側に向って配置されている。なお、放圧溝1
5よりも固定アーク接触子1側に位置する円筒部30で
は凹凸はなく、前記シール装置26が完全にシールする
ようになっている。
【0020】[作用効果]以上の構成を有する第1の実
施の形態において大電流の遮断動作を行う場合、遮断動
作の初期ではシール装置26が圧縮室12内からのガス
漏れを防いでいるため、シリンダ11の駆動に伴って区
切り板10が圧縮室12を圧縮すれば、圧縮室12内の
圧力は上昇する。そして、図2に示した遮断動作の過程
中期になると、固定アーク接触子1と可動アーク接触子
5とが開離する時点でシール装置26は放圧溝15が設
置された区域に到達する。このため、圧縮室12内のガ
スはシリンダ11内面とパッファピストン29外周との
間の空間を通って放圧溝15から放出されることにな
る。さらに、図3に示した遮断動作の終期においては、
絶縁ノズル4が熱昇圧室8内の高圧ガスをアーク3に吹
き付け、電流零点でアーク3を消弧することができる。
【0021】このような第1の実施の形態におけるパッ
ファピストン29では、従来のパッファピストン19に
設置していた放圧弁22は不要となり、投入用逆止弁1
4のみを設置するだけという簡単な構造とすることがで
きる。しかも、弁によるガス流も1方向で済むため、断
面積を縮小化でき、小径化したパッファピストン29を
得ることができる。これにより、ガス遮断器の小形化及
びコストの低減化を進めることが可能となる。
【0022】(2)第2の実施の形態 [構成]第2の実施の形態は請求項3〜6の発明に対応
しており、図4は投入状態、図5は遮断動作の終期状態
を示している。第2の実施の形態では、前記第1の実施
の形態で示した放圧溝15の代わりに、パッファピスト
ン29の円筒部30を貫通する溝状の放圧穴21が設け
られている。また、シリンダ11の内面にはガス遮断器
の完全投入状態において摺動通電装置7よりも操作機構
部側に耐熱性部材20が設けられている。耐熱性部材2
0は銅または銅合金または鉄または鉄合金で構成されて
おり、シリンダ11と圧接により接合されている。
【0023】[作用効果]以上の第2の実施の形態によ
れば、前記第1の実施の形態に加えて、次のような作用
効果を得ることができる。すなわち、放圧穴21がパッ
ファピストン29の円筒部30を貫通しているため、圧
縮室12内のガスは円筒部30の内部にも流れ込むこと
になり、迅速にガス放出を実施することができる。した
がって、圧縮室12内の過度の圧力上昇をスムーズに抑
止することが可能となる。また、第2の実施の形態で
は、シリンダ11内面に耐熱性部材20を設けたので、
操作ロッド用排気穴18から噴出した高温ガスがシリン
ダ11内面に当っても、シリンダ11内面の損傷を防ぐ
ことができ、信頼性が向上する。なお、耐熱性部材20
は圧接によって簡単にシリンダ11内面に設けているた
め、前記の作用効果を容易に獲得することができる。さ
らに、第2の実施の形態においては、完全投入状態時に
摺動通電装置7と耐熱性部材20とが接していない。こ
のため、耐熱性部材20が銅または銅合金または鉄また
は鉄合金から構成されていても、その発熱を低く抑える
ことができる。
【0024】(3)他の実施の形態 なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものでは
なく、例えば、耐熱性部材20を圧接ではなく、熱嵌合
により接合しても良い。また、請求項7の発明に対応す
る実施の形態として、耐熱性部材をPTFEを主成分と
する絶縁物から構成し、溶射によってこれを設けても良
い。さらに、各部材の形状や配置数あるいは材質などは
適宜変更可能であり、具体的には図6に示すように、放
圧穴21が複数個設けられていても構わない。また、上
記の実施の形態ではいずれも、円筒部をガス遮断器動作
時の可動部ストロークと等しい長さにわたって形成して
いるが、円筒部は固定アーク接触子と可動アーク接触子
とが完全に投入された状態から両アーク接触子が開離す
るまでの移動距離と等しい長さであれば、シール装置に
より圧縮室のガス漏れを防ぐことができ、円筒部の長さ
は適宜調整可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、パ
ッファピストンに円筒部を設け、シリンダの内面に円筒
部に摺動して圧縮室内からのガス漏れを防ぐシール装置
を設置するといった極めて簡単な構成により、圧縮室の
過大な圧力上昇を回避しつつパッファピストンの簡略化
及び小径化を図ることが可能となり、機器の小形化及び
コストの低減化に寄与できるガス遮断器を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における投入状態を
示す断面図。
【図2】第1の実施の形態における遮断動作の中期状態
を示す断面図。
【図3】第1の実施の形態における遮断動作の終期状態
を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態における投入状態を
示す断面図。
【図5】第2の実施の形態における遮断動作の終期状態
を示す断面図。
【図6】本発明の他の実施の形態における遮断動作の終
期状態を示す断面図。
【図7】従来のガス遮断器における投入状態を示す断面
図。
【図8】従来のガス遮断器における遮断動作の初期状態
を示す断面図。
【図9】従来のガス遮断器における遮断動作の中期状態
を示す断面図。
【符号の説明】
1…固定アーク接触子 2…固定通電接触子 3…アーク 4…絶縁ノズル 4a…ガス流路 5…可動アーク接触子 6…可動通電接触子 7…摺動通電装置 8…熱昇圧室 9…逆止弁 10…区切り板 10a…連通穴 11…シリンダ 11a…端面 12…圧縮室 13…操作ロッド 14…投入用逆止弁 15…放圧溝 16,26…シール装置 17…排気穴 18…操作ロッド排気穴 19,29…パッファピストン 19a,29a…ピストン面 20…耐熱性部材 21…放圧穴 22…放圧弁 30…円筒部
フロントページの続き (72)発明者 新藤 尊彦 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 中本 哲哉 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5G001 AA08 BB03 CC02 DD03 DD07 EE03 GG14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスを封入した容器内には一対の
    固定及び可動のアーク接触子が接離自在に対向して配置
    され、前記可動アーク接触子には基端部側に操作機構部
    を連結した中空の操作ロッドが取付けられ、前記操作ロ
    ッドにはこれを包囲するシリンダが該操作ロッドと同軸
    状に固定され、前記シリンダの外周にはこれと電気的に
    摺動可能な摺動通電装置が設置され、前記シリンダにお
    ける前記固定アーク接触子側の端面にはガス流路を保持
    しつつ前記可動アーク接触子を包囲する絶縁ノズルが固
    定され、前記操作ロッドと前記シリンダとの間には絶縁
    物で前記容器に支持されたパッファピストンが挿入さ
    れ、前記操作ロッド及び前記シリンダの少なくとも一方
    には区切り板が固定され、この区切り板によって前記操
    作ロッド、前記シリンダ及び前記パッファピストンで包
    囲された空間が前記パッファピストン側の圧縮室と前記
    可動アーク接触子側の熱昇圧室とに分割され、前記熱昇
    圧室は前記絶縁ノズルが形成するガス流路と連通され、
    前記区切り板には前記圧縮室及び前記熱昇圧室を連通す
    る連通穴が形成され、前記連通穴には逆止弁が設置さ
    れ、前記逆止弁は前記圧縮室内の圧力が前記熱昇圧室内
    の圧力よりも高い場合に開放し低い場合に閉止するよう
    に構成されたガス遮断器において、 前記パッファピストンには前記区切り板と対向する前記
    固定アーク接触子側の端面から連続して同じ外径の円筒
    部が設けられ、 前記円筒部は少なくとも前記固定アーク接触子と前記可
    動アーク接触子とが完全に投入された状態から両アーク
    接触子が開離するまでの移動距離と等しい長さにわたっ
    て形成され、 前記シリンダの内面には前記円筒部に摺動して前記圧縮
    室内からのガス漏れを防ぐシール装置が設置され、 さらに、前記パッファピストンの側面部には前記シール
    装置との間に隙間を形成させて前記圧縮室内のガスを放
    出する放圧部が設けられ、 前記放圧部は前記固定アーク接触子と前記可動アーク接
    触子とが開離する時点で前記シール装置が接する位置か
    ら前記操作機構部側に向って配置されたことを特徴とす
    るガス遮断器。
  2. 【請求項2】 前記円筒部はガス遮断器動作時の前記操
    作ロッド及び前記シリンダの移動距離である可動部スト
    ロークと等しい長さにわたって形成され、 前記放圧部は前記円筒部の側面部に溝状または穴状に設
    けられたことを特徴とする請求項1に記載のガス遮断
    器。
  3. 【請求項3】 前記放圧部は前記パッファピストンの円
    筒部を貫通するように設けられたことを特徴とする請求
    項2に記載のガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記操作ロッドには該操作ロッド内のガ
    スを前記パッファピストンの内部へ排気する操作ロッド
    用排気穴が形成されており、 前記シリンダの内面には耐熱性部材が設けられたことを
    特徴とする請求項3に記載のガス遮断器。
  5. 【請求項5】 前記耐熱性部材はガス遮断器の完全投入
    状態において前記摺動通電装置よりも前記操作機構部側
    に設けられたことを特徴とする請求項4に記載のガス遮
    断器。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性部材は銅または銅合金または
    鉄または鉄合金から構成され、圧接または熱嵌合あるい
    は溶射によって設けられたことを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載のガス遮断器。
  7. 【請求項7】 前記耐熱性部材はPTFEを主成分とす
    る絶縁物から構成され、溶射によって設けられたことを
    特徴とする請求項4または5に記載のガス遮断器。
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