JP2002247696A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP2002247696A JP2001043785A JP2001043785A JP2002247696A JP 2002247696 A JP2002247696 A JP 2002247696A JP 2001043785 A JP2001043785 A JP 2001043785A JP 2001043785 A JP2001043785 A JP 2001043785A JP 2002247696 A JP2002247696 A JP 2002247696A
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勝裕 若林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性を有し、加工中にわれ欠けの発生が少な
く、加工が容易であり、最適な音響インピーダンスをも
つ音響整合層を備えた超音波探触子を提供する。 【解決手段】超音波探触子は背面負荷材2と、この上に
順に積層された圧電素子4、第1音響整合層6、第2音
響整合層8及び音響レンズ10を備えている。第1音響
整合層6は炭化物を含有し、導電性を有し、加工中にわ
れ欠けの発生が少なく、加工が容易であり、かつ最適な
音響インピーダンスをもつ炭素複合材料からなる。第1
音響整合層6の側面にはアース線として用いられるフレ
キシブルプリント基板14が導電性接着剤を用いて接着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用もしくは非
破壊検査用の超音波診断に用いる超音波探触子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波の反射を利用して体腔内の
各組織の界面を診断したり、非破壊検査に用いて被測定
物内部の傷等の非連続部を診断したりする超音波探触子
の改良が進んでいる。超音波探触子の典型的な構成は
「改訂医用超音波機器ハンドブック」((社)日本電子
機械工業会編、コロナ社、1997.1.20、p.6
8〜74)に示されている。図11の(A)はこの超音
波探触子の斜視図である。図11の(B)はこの超音波
探触子を側面から見た図である。図11の(A)では超
音波探触子の一部が取り除かれて示されている。尚、図
11の(A)及び図11の(B)では個々の部材の識別
を明確にするためにハッチングが施されている。超音波
探触子は、背面負荷材112と、背面負荷材112の上
に順に積層されている圧電素子114、第1音響整合層
116及び第2音響整合層118とを備えている。圧電
素子114は圧電セラミックからなる。圧電素子114
と第1音響整合層116とには、第1音響整合層116
の面に沿って直線状に延びている複数の溝(例えば溝1
15)が形成されている。これらの溝は一列に並んでい
る。これらの溝により、圧電素子114と第1音響整合
層116とは、夫々複数の部分に分割されている。第2
音響整合層の上には音響レンズ1110が積層されてい
る。圧電素子114の下面の電極にはフレキシブルプリ
ント基板1112が接続されている。フレキシブルプリ
ント基板1112は圧電素子114の下面から背面負荷
材の側面に沿って延びている。フレキシブルプリント基
板1112はポリイミド等の絶縁樹脂から形成されてい
る絶縁部1112aと、この絶縁部の上に配線されてい
る複数の導線1112bとを有している。各導線111
2bには分割された圧電素子114の部分の少なくとも
1つが接続されている。導線1112bは銅箔により形
成されている。フレキシブルプリント基板は、数百ボル
ト程度のパルス波形の電圧(駆動信号)を圧電素子11
4に供給するためのパルサと、超音波を受けた圧電素子
114が発生する電圧(受信信号)を受信するための観
測装置とに接続されている(ともに図示せず)。フレキ
シブルプリント基板1112は駆動信号と受信信号とを
伝送するための信号線として用いられる。圧電素子11
4の上面において、フレキシブルプリント基板1112
が接続されている側と反対側の端には1本のアース線1
114が配線されている(図11の(B))。アース線
1114には導電性のワイヤーや箔が用いられている。
アース線1114は半田付けを利用したり、導電性樹脂
を用いたりして接続されている。アース線1114は分
割された圧電素子の部分の全てに接続されており、保護
樹脂1116で覆われている。アース線1114は図示
しないアースに接続されている。
【0003】超音波探触子の動作を説明する。音響レン
ズ1110を被検体の表面に接触させ、パルサを用いて
駆動信号を圧電素子114に供給すると、圧電素子11
4が逆圧電効果により急速に変形し、超音波パルスが励
起される。このとき、背面負荷材112は不要な振動を
抑制する。この超音波パルスは第1音響整合層116、
第2音響整合層118及び音響レンズ1110を介して
被検体に入射する。
【0004】一般に、圧電セラミックからなる圧電素子
を生体に直接接触させて圧電素子から生体に超音波を伝
播させると、一部は透過するが大部分は反射される。圧
電素子と生体との間に適切な音響インピーダンスをもつ
音響整合層を設けると、音響整合層を設けない場合と比
べて透過する超音波の量が増加する。これを利用する
と、超音波パルスは圧電素子から被検体に効率良く伝達
される。
【0005】音響レンズ1110は屈折を利用して超音
波パルスを被検体内部の対象物(体内の各組織の界面や
被測定物内部の傷等の非連続部)に集束させる。この超
音波パルスは対象物で反射し、音響レンズ1110、第
2音響整合層118及び第1音響整合層116を介して
圧電素子114に入射する。この超音波パルスは圧電素
子114に機械的振動を発生させる。この振動は圧電効
果により電気信号(受信信号)に変換されたのち、フレ
キシブルプリント基板1112(信号線)を介して観測
装置に送られて画像化される。
【0006】特開平9−139998号には、背面負荷
材と、圧電素子と、導電性材料であるカーボンからなる
音響整合層と、音響レンズとを有しており、図11の超
音波探触子と同様に、これらがこの順に積層されている
超音波探触子が開示されている。音響整合層は圧電素子
の上面に形成された電極に導電性を確保して接合されて
いる。音響整合層はアースのための電極を兼ねている。
【0007】また、特公平1−61062号には、背面
負荷材と、圧電素子と、導電性材料である導電性樹脂か
らなる音響整合層とを有しており、これらがこの順に積
層されている超音波探触子が開示されている。導電性樹
脂は、基質(マトリクス)である樹脂材料に、充填剤
(フィラー)として金属粉を混入させて形成されてい
る。特開平9−139998号と同様に、音響整合層は
アースのための電極として用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、音響整
合層にカーボンを用いた、特開平9−139998号の
超音波探触子では、音響整合層は導電性を有し、かつ切
削性も良い一方で、音響整合層の厚さが典型的に用いら
れる1/4λの場合、機械的な強度が低く、薄板化する
加工中にわれや欠けが発生する。また、カーボン単体に
より音響整合層が形成されている場合において、超音波
探触子を人体に用いるとき、音響整合層の音響インピー
ダンスが最適な値からずれる。この結果、超音波は効率
よく伝達されないので、感度が低下し、画像精度が悪化
する。
【0009】また、音響整合層に導電性樹脂を用いた、
特公平1−61062号の超音波探触子では、フィラー
の材質、マトリックスである樹脂材料を適切に選択する
ことにより導電性は得られるが、経時変化はもちろんの
こと、消毒や滅菌といった工程の際に消毒液や滅菌液が
樹脂内に進入し樹脂の劣化、膨潤そして、フィラーであ
る金属の酸化等により、導電性が悪くなり、抵抗値が大
きくなる。そのため、S/N比の低下や、導通不良、画
質劣化が生じる。また、導電性樹脂は超音波減衰率が大
きい材料であるので、送受信感度及び画質が低下する。
【0010】従って、本発明の目的は、導電性を有し、
加工中にわれ欠けの発生が少なく、加工が容易であり、
かつ最適な音響インピーダンスをもつ音響整合層を備え
た超音波探触子を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係わる超音波探触子は、圧電素
子と音響整合層とを有している超音波探触子において、
前記音響整合層の少なくとも1つは炭化物を含有した炭
素複合材料からなることを特徴としている。
【0012】炭素複合材料は加工中にわれ欠けの発生が
少なく、加工が容易である。また、炭素に炭化物を配合
して炭素複合材料を形成する際、炭化物の配合比を変化
させることにより、炭素複合材料の音響インピーダンス
を変化させることができる。このような材料を音響整合
層に用いることにより、導電性を有し、加工中にわれ欠
けの発生が少なく、加工が容易であり、かつ最適な音響
インピーダンスをもつ音響整合層を備えた超音波探触子
を提供することができる。
【0013】本発明の請求項2に係わる超音波探触子で
は、前記圧電素子は、音響放射面を有しており、前記炭
素複合材料からなる前記音響整合層は、この音響放射面
に対向し、この音響放射面より大きい対向領域を有して
おり、この対向領域は、前記圧電素子の音響放射面に接
合されている接合領域と、前記圧電素子を配線する配線
領域とを有していることを特徴としている。
【0014】音響整合層に配線する場合、音響整合層の
側面に配線することが考えられるが、通常音響整合層の
側面の面積は小さい。本発明の請求項2に係わる超音波
探触子では、音響整合層の対向領域に配線領域が設けら
れていることにより、配線される面積を大きくできる。
【0015】本発明の請求項3に係わる超音波探触子
は、前記炭素複合材料からなる前記音響整合層には、音
響整合層の表面に沿って延びている、複数の配列された
配列溝が形成されており、夫々の配列溝の深さは、音響
整合層が分割されるように配列溝の全ての部分で音響整
合層の厚さと等しいか、配列溝の全ての部分で音響整合
層の厚さ未満であるか、又は少なくとも配列溝の一部で
音響整合層の厚さ未満であることを特徴としている。
【0016】配列溝の深さが音響整合層の厚さと等しい
場合、音響整合層は配列溝により分割される。一方、厚
さ未満の場合、音響整合層は分割されないので、導電性
を有する音響整合層の一部に配線すれば音響整合層の全
ての部分に導通する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1ないし図10を参照して、本
発明の実施の形態に係わる超音波探触子を説明する。
【0018】先ず、本発明の第1の実施の形態の超音波
探触子を図1乃至図3を用いて説明する。図1は超音波
探触子の側面図である。尚、図1では個々の部材の識別
を明確にするためにハッチングが施されている。超音波
探触子は背面負荷材2を有している。背面負荷材2は柔
軟性があるウレタン樹脂により形成されており、フィラ
ーとしてアルミナが用いられている。ウレタン樹脂の硬
度はショアーA90程度である。図1では背面負荷材2
の4つの側面の内の1面である前面が紙面に向けられて
いる。背面負荷材2の上面には、圧電素子4と第1音響
整合層6と第2音響整合層8とがこの順に積層されてい
る。圧電素子4は一般的な焼結工程等により製造される
圧電セラミックで形成されている。圧電素子4の下面
(背面負荷材2の上面と対向する面)と上面には電極が
形成されている。第1音響整合層6は炭素複合材料から
なり、導電性をもつ。第1音響整合層6の厚さは200
μmであり、5MHzの超音波を利用するときに超音波
は効率良く伝達される。第2音響整合層8はエポキシ樹
脂により形成されており、その厚さは100μmであ
る。圧電素子4、第1音響整合層6及び第2音響整合層
8は積層体を構成している。
【0019】図2は図1のC1−C1線に沿って切断し
た積層体の断面図であり、図3は積層体の側面図であ
る。図3では積層体の前面(図1で紙面に向いている
面)が紙面に向いており、図1とは上下が逆にされてい
る。積層体の下面は圧電素子4の下面である。積層体に
は、積層体の下面に沿って延びている、複数の配列され
た配列溝5が形成されている。これらの配列溝5は積層
体の前面にほぼ平行に略直線的に延びており、所定間隔
をおいて配列されている。
【0020】図3に示されるように、配列溝5は圧電素
子4の下面(背面負荷材2と接している面)と、第2音
響整合層8を貫く線32との間に形成されている。配列
溝5が形成されていることで、圧電素子4と第1音響整
合層6とは夫々複数の部分に分割されている。第1音響
整合層6に注目すると、配列溝5は第1音響整合層6の
表面に沿って延びており、夫々の配列溝5の深さは第1
音響整合層6が分割されるように配列溝5の全ての部分
で第1音響整合層6の厚さと等しい。第2音響整合層8
の上には音響レンズ10が設けられている(図1)。音
響レンズ10はシリコーン樹脂により形成されている。
音響レンズ10の上面は凸形状に成形されている。
【0021】背面負荷材2において、前面に隣接してい
る側面に沿って、略平板状のフレキシブルプリント基板
12が上下方向に延びている。フレキシブルプリント基
板12の上端は背面負荷材2の上面と圧電素子4の下面
との間に挟まれている。他方の端は図11の超音波探触
子と同様の、図示されないパルサと観測装置とに接続さ
れている。フレキシブルプリント基板12には複数の導
線が配線されている。これらの導線は半田を介して分割
された圧電素子4の対応する部分の下面の電極に接続さ
れている。フレキシブルプリント基板12は駆動信号と
受信信号とを伝送するための信号線として用いられる。
【0022】超音波探触子において、フレキシブルプリ
ント基板12が設けられている側面と対向する側面に
は、ベタ電極を有している略平板状のフレキシブルプリ
ント基板14が導電性接着剤を用いて接着されている。
圧電素子4と第1音響整合層6とは導通しており、第1
音響整合層6にフレキシブルプリント基板14を接着す
ることで、第1音響整合層6は分割された圧電素子4の
夫々の部分の共通電極を形成している。フレキシブルプ
リント基板14において圧電素子4と隣接する部分に
は、絶縁体であるポリイミドが配設されている。これに
より、圧電素子4の下面の電極とフレキシブルプリント
基板14とは絶縁されている。フレキシブルプリント基
板14は図示しないアースに接続されており、アース線
として用いられる。以上のようにして、圧電素子4の上
面の電極は第1音響整合層6とアース線とを介してアー
スに接続されている。超音波探触子の動作は図11の超
音波探触子と同様である。
【0023】第1音響整合層6を形成している材料につ
いて説明する。上述したように、第1音響整合層6は炭
素複合材料からなる。この炭素複合材料はカーボンと炭
化物とを含有している。この炭化物は炭化珪素SiCと
炭化ホウ素BCとを含んでいる。上記炭素複合材料
は、この炭化物のセラミック微粉とホウ化物のセラミッ
ク微粉とを含んでいる。この炭素複合材料は焼成体で形
成されている。
【0024】炭素複合材料からなる第1音響整合層6の
強度は、カーボンのみからなる場合と比較して高い。こ
れは、以下に示す理由に由来すると考えられている。炭
素複合材料は主に粒子状のカーボンと、これらの粒子間
に存在するセラミック微粉とから形成されている。セラ
ミック微粉はこれに接しているカーボンの粒子にくさび
のように埋め込まれている。これにより、セラミック微
粉を介して隣接しているカーボンの粒子は互いに離れに
くくなるので、マイクロクラックの成長が抑制されると
考えられている。特に、セラミック微粉の形状が球形で
はなく、凹凸を有した多角形(多角形の組み合わせ)の
ときには、カーボンの粒子を繋ぎ止める働きが強く、強
度が向上することが期待される。
【0025】以上のように、炭素複合材料は加工中にわ
れ欠けの発生が少ないので、加工が比較的容易である。
特に、10MHz以上の高周波の超音波を利用する場
合、音響整合層を100μm以下の厚さに加工する必要
があるが、このような薄物加工も容易に行うことができ
る。
【0026】炭素複合材料は、カーボンに平均粒径0.
5μmのSiCと平均粒径5μmのBCとを配合して
形成されている。SiCとBCの重量比は夫々6wt
%(重量百分率),9wt%である。カーボンにはこれ
らの他に4wt%のホウ化ジルコニウムが配合されてい
る。音響インピーダンスは約8.5×10kg/m
s(8.5MRayl)である。炭素複合材料はカーボ
ンよりも大きい密度をもつセラミック微粉を含んでいる
ので、カーボン単体と比較してより大きい密度をもつ。
このため、炭素複合材料の音響インピーダンスはカーボ
ン単体のそれより大きい。炭素複合材料に配合される炭
化物の配合比(即ち重量比)を変化させたり、平均粒径
を変化させたりすると、音響インピーダンスは変化す
る。典型的には、約7.5×10kg/ms(7.
5MRayl)〜約10×10kg/ms(10M
Rayl)の音響インピーダンスを得ることができる。
これを利用することにより、超音波が効率良く伝達され
るのに最適な音響インピーダンスをもつ音響整合層を用
意することができる。
【0027】ところで、樹脂材料にフィラーを混入させ
て形成した樹脂においても、混入されるフィラーを変更
すると、音響インピーダンスが変化する。しかしなが
ら、このような樹脂は大きな超音波減衰率をもつので、
このような樹脂からなる音響整合層を用いると、超音波
は効率良く伝達されない。特に、特公平1−61062
号で開示されているような導電性樹脂は導電性を確保す
るために独特の形状をもつフィラーを含んでいることに
より、さらに大きな減衰率をもつので、このような欠点
がより顕著である。このような樹脂と比較して、炭素複
合材料は比較的小さな超音波減衰率をもつので、超音波
は比較的効率良く伝達される。以上のように炭素複合材
料からなる音響整合層を用いれば、より大きな強度の駆
動信号を対象物に導くことができるとともに、より大き
な強度の受信信号を圧電素子に入射させることができ
る。従って、超音波探触子の感度を向上させることがで
きる。
【0028】本実施の形態ではカーボンにSiC、B
C及びホウ化ジルコニウムを配合して炭素複合材料を形
成しているが、カーボンにこれらを配合する代わりに炭
化アルミAl等の炭化物やホウ化タングステンW
B等を配合した炭素複合材料も本実施の形態の炭素複合
材料と同様の作用効果が得られる。また、SiC、B
C、ホウ化ジルコニウム、Al及びWBの少なく
とも1つを配合しても本実施の形態の炭素複合材料と同
様の作用効果が得られる。
【0029】以上詳述した如く構成されている本発明の
第1の実施の形態に従った超音波探触子においては、S
iC及びBCの配合比を変化させることにより、炭素
複合材料の音響インピーダンスを変化させることができ
るので、最適な音響インピーダンスをもつ音響整合層を
備えた超音波探触子を提供することができる。
【0030】ところで、本実施の形態とは異なり、第1
音響整合層6が導電性をもたない超音波探触子では、ア
ース線として用いられているフレキシブルプリント基板
14は圧電素子4の上面の電極から延びており、圧電素
子4の側面と第1音響整合層6の側面との間から外部に
露出している小さな電極に接続される。これに対して、
本実施の形態のように第1音響整合層6が導電性をもつ
超音波探触子では、フレキシブルプリント基板14は第
1音響整合層6の側面に接着されており、この側面の面
積は上記の外部に出ている電極の面積と比較して大き
い。従って、導通不良に対する信頼性を高くすることが
できる。
【0031】また、図11の従来の超音波探触子では、
アース線1114は半田付け等を利用して圧電素子11
4に接続されている。加熱された半田を圧電素子に接触
させると、圧電素子が消極することがある。これに対し
て、本実施の形態では、フレキシブルプリント基板14
は導電性接着剤を用いて第1音響整合層6に接続されて
いるので、圧電素子4が消極することはない。
【0032】また、図11の従来の超音波探触子では、
超音波を放射する圧電素子114の上面にはアース線1
114が配線されている。アース線1114が配線され
ている領域からは超音波が有効に放射されない。ところ
で、超音波探触子が体腔内の診断に利用される場合、微
小な圧電素子が用いられる。このような場合、圧電素子
の上面の多くの部分が、アース線が配線されている領域
で覆われるので、有効に放射されないことが顕著にな
る。これに対して、本実施の形態では、アース線を圧電
素子4の上面に配線する必要がないので、圧電素子4か
ら放射される超音波の音場を容易に制御することができ
る。
【0033】また、特公平1−61062号のように音
響整合層に導電性樹脂を用いた従来の超音波探触子で
は、樹脂の経時変化や、消毒工程や滅菌工程の際の樹脂
の劣化等により、導電性が悪化するので、感度が低下し
たり導通不良が生じたりする。これに対して、本実施の
形態では音響整合層に炭素複合材料を用いているので、
このようなことは起こらない。特に、第2音響整合層8
に耐薬品性の高いポリイミド等を用いれば、滅菌及び消
毒時の薬剤に対して特性の劣化がない超音波探触子を提
供できる。
【0034】本実施の形態の各構成は、当然、各種の変
形、変更が可能である。5MHzの超音波を利用すると
きには、第1音響整合層6の厚さは200μmである
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば1
0MHzの超音波を利用するために、厚さは100μm
であってもよい。また、任意の周波数の超音波を利用す
るために、この周波数に対応した厚さをもつことができ
ることは言うまでもない。
【0035】また、本実施の形態では、フレキシブルプ
リント基板14において圧電素子4に対向する面に絶縁
体を設けることにより、フレキシブルプリント基板14
と圧電素子4の下面の電極とを絶縁しているが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば圧電素子4の
下面の電極が圧電素子4の側面と第1音響整合層6の側
面との間から外部に露出しないように、圧電素子4の下
面の電極を形成することにより絶縁してもよい。また、
圧電素子4の下面の電極において外部に露出している部
分を樹脂で封止することにより絶縁してもよい。
【0036】また、本実施の形態では半田を介して圧電
素子4の電極にフレキシブルプリント基板12を接続し
ているが、本発明はこれに限定されるものではない。例
えば異方性導電膜(ACF)を介して接続されていても
よい。この場合、加熱された半田が圧電素子4に接触す
ることにより生じる圧電素子4の消極を防止することが
できる。
【0037】また、圧電素子4は配列溝5が延びている
方向と交差する方向に凸形状に湾曲していてもよい。こ
のような超音波探触子をコンベックスアレイ探触子とい
う。
【0038】次に、第1の実施の形態の超音波探触子の
製造方法の第1の例について説明する。先ず、第1工程
について説明する。所定の炭化物を含有した炭素複合材
料を用意し、この炭素複合材料に研削加工を施して略平
板状の第1音響整合層6を形成する。上述したように第
1音響整合層6の厚さは200μmである。厚さ200
μmに炭素複合材料を形成するには、両面ラップ盤を使
用したり、ワックスや水溶性接着剤を用いて炭素複合材
料を基材に貼り付け、研削及び研磨を行ったりして炭素
複合材料を加工する。
【0039】第2工程(第2音響整合層形成工程)につ
いて説明する。第1音響整合層6の側面を覆うように枠
を取り付け、容器を形成するとともに、第1音響整合層
6の一方の面をテープ等でマスキングする。マスキング
には水溶性樹脂やレジストを用いてもよい。この容器の
底面は第1音響整合層6であり、側面は枠である。マス
キングした面は容器の外部に向いた面である。次に、容
器の中にエポキシ樹脂を流し込み、樹脂を固化させて第
2音響整合層8を形成する。流し込む樹脂の量は第2音
響整合層8の厚さが100μmとなるように調節する。
この後に枠とマスキングを取り除く。
【0040】第3工程(積層体形成工程)について説明
する。略平板上であり、上下の面に電極が形成された圧
電素子4を用意する。圧電素子4の上面を第1音響整合
層6のマスキングが取り除かれた面に接着剤を用いて接
着し、圧電素子4、第1音響整合層6及び第2音響整合
層8からなる積層体を形成する。
【0041】第4工程(信号線接続工程)について説明
する。信号線となるフレキシブルプリント基板12を圧
電素子4の下面(第1音響整合層6と接する面の反対側
の面)の電極に半田を用いて接続する。
【0042】第5工程(配列溝形成工程)について図3
を参照して説明する。図3の矢印の方向に線32に沿っ
て精密裁断器の刃33を積層体の前面に隣接している2
つの側面の一方から他方まで移動させる。上述したよう
に、線32は第2音響整合層8を貫く線である。この移
動を繰り返すことにより、図2で示されている配列溝5
を形成する。
【0043】第6工程について説明する。第2工程と同
様に枠を利用して、圧電素子4の下面にウレタン樹脂で
背面負荷材2を形成する。次に、アース線となるフレキ
シブルプリント基板14を第1音響整合層6の側面に導
電性接着剤を用いて接着する。この後、第2音響整合層
8の上面(第1音響整合層6と接する面と反対側の面)
にシリコーン樹脂を用いて音響レンズ10を形成する。
【0044】以上詳述した、第1の実施の形態の超音波
探触子の製造方法の第1の例においては、加工中にわれ
欠けの発生が少なく、第1音響整合層6として、加工が
容易な炭素複合材料を用いることにより、容易に製造す
ることができる。
【0045】製造方法の第1の例では、第1工程におい
て5MHzの超音波を利用するために、炭素複合材料に
研削加工を施して200μmの厚さの第1音響整合層6
を形成したが、さらに高周波の超音波を利用するため
に、炭素複合材料をより薄く加工してもよい。この場
合、炭素複合材料は加工中にわれ欠けの発生が少ない材
料なので、特開平9−139998号の音響整合層に用
いられているようなカーボン単体を薄く加工するよりも
容易に加工することができる。
【0046】また、本発明の音響整合層として用いる炭
素複合材料中の炭化物を含めたセラミック微粉の含有量
は10〜50wt%が好ましい。50wt%以上混入する
と導電性が悪くなるとともに、SiCやBCといった
マイクロクラックを抑制するために混入させる炭化物は
硬度が高く、加工時の研磨治具の寿命を短くしてしまい
結果的に探触子の低コスト化は困難になる。また、10
wt%以下では、マイクロクラックの抑制効果が低下し
てしまう。尚、炭素複合材料は焼成をして焼き固めたも
のが好ましい。
【0047】また、コンベックスアレイ探触子を製造す
るために、積層体を凸形状に湾曲させてもよい。第2音
響整合層8はエポキシ樹脂により形成されており、可撓
性をもつ。これを利用して、図2の積層体を形成した後
に第2音響整合層8において配列溝5の近傍を変形させ
ることにより、コンベックスアレイ探触子が製造でき
る。
【0048】次に、第1の実施の形態の超音波探触子の
製造方法の第2の例について説明する。上記第1の例と
この例とは基本的に同じである。上記第1の例とこの例
とが異なる点は、第1の例の第3工程(積層体形成工
程)と第4工程(信号線接続工程)の間に積層体を裁断
する工程が設けられていることである。図7には積層体
の裁断する部分を指示する格子状の線70が示されてい
る。先ず、上記第1の例の第1乃至第3工程(積層体形
成工程)に従って形成され、精密裁断器の刃33で加工
されていない積層体(親積層体)を線70に沿って切断
する。親積層体の面の大きさは第1の例に従って形成さ
れた積層体の面の大きさの4倍より大きい。親積層体は
第1の例で形成された圧電素子、第1音響整合層及び第
2音響整合層と実質的に同様な圧電素子4A、第1音響
整合層及6A及び第2音響整合層8Aを有している。格
子状の線70には4つの窓が存在する。線70に沿って
親積層体を切断すると、格子の4つの窓に対応して4つ
の積層体(子積層体)71,72,73,74が得られ
る。親積層体の残りの部分は取り除かれる。この後、上
記第1の例の第4工程(信号線接続工程)以降を行う
と、第1の実施の形態の超音波探触子が得られる。
【0049】上記第1の例では、第3工程(積層体形成
工程)以前で形成された積層体の側面は、第2工程(第
2音響整合層形成工程)で枠から漏れたエポキシ樹脂又
は、第3工程(積層体形成工程)で用いられた接着剤で
汚れることがある。しかしながら、この例では、親積層
体の側面に接していた部分は裁断後に取り除かれるの
で、子積層体の側面は汚れない。従って、第6工程にお
いてフレキシブルプリント基板14を汚れのない子積層
体の側面に接着することができるので、接着剤等の絶縁
体が介在しない。従って、炭素複合材料の側面で導通を
確保する際には信頼性が向上する。また、密着強度と接
着の耐久性を高くすることもできる。
【0050】また、この例に従って4つの子積層体を形
成するのに費やす時間は、上記第1の例に従って4つの
積層体を形成するのに費やす時間の約1/4である。こ
の例に従えば迅速にかつ低コストで超音波探触子を製造
することができる。
【0051】本実施の形態では、4つの窓をもつ格子状
の線70に沿って積層体を切断しているが、本発明はこ
れに限定されるものではない。窓の数は2又は3つであ
ってもよく、また5以上のであってもよい。また、窓の
形は4角形に限らず、例えば6角形であってもよい。ま
た、積層体の裁断の仕方は格子に限らない。
【0052】次に、超音波探触子の第2の実施の形態を
図1、図3及び図4を用いて説明する。本実施の形態の
超音波探触子の構成は基本的に第1の実施の形態の超音
波探触子の構成と同じである。本実施の形態の超音波探
触子を前面から見た構成は第1の実施の形態のそれと同
じなので、図1を本実施の形態の超音波探触子の側面図
として、図3を本実施の形態の積層体の側面図として引
き続き参照する。尚、本実施の形態において、第1の実
施の形態を説明するときに図1及び図3を参照して説明
した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第1の実施
の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同
じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0053】本実施の形態の構成が第1の実施の形態の
構成と異なる点は、第1音響整合層と第2音響整合層の
構成であるので、図1及び図3においては、第1音響整
合層を符号6の代わりに符号6aで指示し、第2音響整
合層を符号8の代わりに符号8aで指示している。図4
は図1のC1−C1線に沿って切断した積層体の断面図
である。図2で示された第1の実施の形態の積層体で
は、配列溝5は圧電素子4の下面から第2音響整合層8
まで形成されているが、図4で示された本実施の形態の
積層体では、第1音響整合層6aまでしか配列溝5aが
形成されていない。図3を用いて説明すると、配列溝5
aは圧電素子4の下面と第1音響整合層6aを貫く線3
4との間で形成されている。第1音響整合層6aに注目
すると、配列溝5aの深さは配列溝5aの全ての部分で
第1音響整合層6aの厚さ未満である。
【0054】以上詳述した如く構成されている超音波探
触子の第2の実施の形態においては、第1音響整合層6
aは配列溝5aにより分割されないので、導電性の第1
音響整合層6aの一部に配線すれば分割された第1音響
整合層6aの部分の全てに導通する。従って、アース線
として用いられているフレキシブルプリント基板14は
第1音響整合層6aの分割された部分の全てに接着され
ている必要がない。少なくとも第1音響整合層6aの一
部に接着されていればよいので、構成が単純で信頼性が
高い超音波探触子を提供できる。
【0055】本実施の形態の超音波探触子は、基本的に
上記第1の実施の形態の超音波探触子の製造方法の第1
の例又は第2の例に従って製造できる。但し、第5工程
(配列溝形成工程)では精密裁断器の刃33を線32で
はなく線34に沿って移動させる。
【0056】次に、第3の実施の形態を図1、図3及び
図5を用いて説明する。本実施の形態の超音波探触子の
構成は基本的に第1の実施の形態の超音波探触子の構成
と同じである。本実施の形態の超音波探触子を前面から
見た構成は第1の実施の形態のそれと同じなので、図1
を本実施の形態の超音波探触子の側面図として引き続き
参照する。尚、本実施の形態において、第1の実施の形
態を説明するときに図1を参照して説明した構成部材と
実質的に同一の構成部材は、第1の実施の形態の対応す
る構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0057】本実施の形態の構成が第1の実施の形態の
構成と異なる点は、第1音響整合層と第2音響整合層の
構成であるので、図1においては、第1音響整合層を符
号6の代わりに符号6bで指示し、第2音響整合層を符
号8の代わりに符号8bで指示している。図5は図1の
C1−C1線に沿って切断した積層体の断面図である。
図2及び図3で示された第1の実施の形態の配列溝5
は、第2音響整合層8を貫く線32まで形成されてい
る。ところで、図3及び図4で示された第2の実施の形
態の配列溝5aは、第1音響整合層6aを貫く線34ま
で形成されている。第1の実施の形態の積層体と異な
り、第3の実施の形態の積層体では、配列溝5と同様な
深さをもつ溝であるメインダイス52と、配列溝5aと
同様な深さをもつ溝であるサブダイス54とが周期的に
混在して並んでいる。メインダイス52を(深)、サブ
ダイス54を(浅)と略すと、(浅)(浅)(深)
(浅)(浅)(深)(浅)(浅)の順に並んでおり、2
つのサブダイス54がメインダイス52で孤立させられ
ている。この結果、メインダイス52で分割された圧電
素子4の部分はさらに2つのサブダイス54で3つの部
分(例えば、部分55,56,57)に分割されてい
る。一方、メインダイス52で分割された第1音響整合
層6bの部分58にはサブダイス54が形成されている
が、この部分58は分割されておらず、連続している。
圧電素子4の部分55,56,57は第1音響整合層6
bの部分58を介して互いに導通している。部分55,
56,57と部分58とは1つの駆動単位を形成してい
る。積層体はこのような駆動単位を複数有している。
【0058】第1の実施の形態では分割された第1音響
整合層6の全ての部分にフレキシブルプリント基板14
を接着する必要がある。以上詳述した如く構成されてい
る超音波探触子の第3の実施の形態においては、各駆動
単位の一部にだけ接着するだけでよいので、導通不良に
対する信頼性を高くすることができる。
【0059】また、駆動単位を形成する圧電素子4の部
分がサブダイス54でさらに小さく分割されているの
で、超音波探触子の特性を高くすることができる。
【0060】本実施の形態では、2つのサブダイス54
がメインダイス52で孤立させられているが、本発明は
これに限定されるものではない。例えば1つのサブダイ
スがメインダイスで孤立させられてもよい。また、3以
上のサブダイスが孤立させられてもよい。
【0061】圧電素子4はメインダイス52が延びてい
る方向と交差する方向に湾曲していてもよい。第2音響
整合層8bが可撓性を持つことを利用して、第2音響整
合層8bにおいてメインダイス52の近傍を変形させ、
夫々の駆動単位を凸形状に配列させることにより、コン
ベックスアレイ探触子を形作ることができる。
【0062】本実施の形態の超音波探触子は、基本的に
上記第1の実施の形態の超音波探触子の製造方法の第1
の例又は第2の例に従って製造できる。但し、第5工程
(配列溝形成工程)では、メインダイス52、サブダイ
ス54を形成するためには精密裁断器の刃33を夫々線
32、線34に沿って移動させる。
【0063】次に、第4の実施の形態を図1、図2及び
図6を用いて説明する。本実施の形態の超音波探触子の
構成は基本的に第1の実施の形態の超音波探触子の構成
と同じである。本実施の形態の超音波探触子を前面から
見た構成は第1の実施の形態のそれと同じなので、図1
を引き続き本実施の形態の超音波探触子の側面図として
参照する。また、本実施の形態の積層体を図1のC1−
C1線に沿って切断して見た構成は第1の実施の形態の
それと同じなので、図2を引き続き本実施の形態の積層
体の断面図として参照する。尚、本実施の形態におい
て、第1の実施の形態を説明するときに図1及び図2を
参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材
は、第1の実施の形態の対応する構成部材を指示してい
た参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0064】本実施の形態の構成が第1の実施の形態の
構成と異なる点は、第1音響整合層及び第2音響整合層
の構成であるので、図1及び図2においては、第1音響
整合層、第2音響整合層、配列溝を夫々符号6,8,5
の代わりに符号6c,8c,5cで指示している。図6
は積層体の側面図である。図6では、図3と同様に、積
層体の前面が紙面に向いており、図1とは上下が逆にさ
れている。第1の実施の形態では配列溝5の底面は図3
で示されているように、第2音響整合層8を貫く線32
に沿っているが、本実施の形態では配列溝5cの底面は
図6の線64に沿っている。即ち、配列溝5cの底面
は、線32と同様に、第2音響整合層8cの一方の側面
から第2音響整合層8c内部の点Bまで直線状に延び、
点Bから上記一方の側面と反対側の第1音響整合層6c
の側面まで延びている。このため、第1音響整合層6c
に注目すると、配列溝5cの深さは前記第1音響整合層
6cの側面の付近で第1音響整合層6cの厚さ未満であ
る。配列溝5cの厚さはその他の部分では音響整合層6
cの厚さに等しい。深さが第1音響整合層6cの厚さ未
満であるような配列溝5cの部分の底面と、第2音響整
合層8cとの間に位置している第1音響整合層6cの部
分62を介して、第1音響整合層6cは連続している。
圧電素子4は配列溝5cにより分割されている。圧電素
子4の分割された部分の夫々は導電性の第1音響整合層
6cの部分62を介して導通する。
【0065】以上詳述した如く構成されている超音波探
触子の第4の実施の形態においては、図4を用いて説明
した第2の実施の形態と同様に、アース線として用いら
れているフレキシブルプリント基板14は第1音響整合
層6cの少なくとも一部に接着されていればよいので、
構成が単純で信頼性が高い超音波探触子を提供できる。
【0066】本実施の形態の超音波探触子は、基本的に
上記第1の実施の形態の超音波探触子の製造方法の第1
の例又は第2の例に従って製造できる。但し、第5工程
(配列溝形成工程)では、配列溝5cを形成するため
に、例えば図6の矢印の方向に点Aから線64に沿って
精密裁断器の刃33の先端を移動させ、点Bで停止さ
せ、点Bから遠ざけるように線64に垂直に移動させて
取り除く。
【0067】次に、超音波探触子の第5の実施の形態を
図8を用いて説明する。本実施の形態の超音波探触子の
構成は基本的に第1の実施の形態の超音波探触子の構成
と同じである。本実施の形態において、第1の実施の形
態を説明するときに図1乃至図3を参照して説明した構
成部材と実質的に同一の構成部材は、第1の実施の形態
の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照
符号を付して詳細な説明を省略する。
【0068】本実施の形態の構成が第1の実施の形態の
構成と異なる点は、圧電素子と信号線とアース線の構成
である。図8は超音波探触子を前面(図1で紙面に向い
ている面と同様な面)に平行な面で切断した超音波探触
子の断面図である。第1音響整合層6の下面80(圧電
素子4dと対向する面)は、圧電素子4dの上面(第1
音響整合層6に対向する面)より大きい。圧電素子4d
の上面は超音波を放射するための音響放射面となってい
る。第1音響整合層6の下面80は対向領域80として
用いられている。対向領域80は圧電素子4dの音響放
射面に接合されている接合領域82と、音響放射面に接
合されていない領域84とからなる。領域84にはアー
ス線として用いられている銅製のワイヤー14dが配線
されている。領域84は配線領域84として用いられて
いる。ワイヤー14dは導電性樹脂86を用いて配線領
域84に接続されている。配線領域84はアース線14
dとともに超音波探触子の側面に沿って超音波探触子の
前面から後面(前面と反対側の面)まで延びており、配
列溝5により分割された第1音響整合層6の部分の全て
に接続されている。
【0069】積層体をC8−C8線に沿って切断した断
面は図2で示された第1の実施の形態の積層体の断面と
実質的に同一である。圧電素子4dの下には略平板状の
ガラスエポキシ基板88が、配列溝5が延びている方向
と直交する方向(図8の紙面に垂直な方向)に超音波探
触子の前面から後面(前面と反対側の面)まで延びてい
る。ガラスエポキシ樹脂88の両面には複数の導線が配
線されている。ガラスエポキシ樹脂88の両面において
圧電素子4dに近い部分にはこれらの導線に対応する電
極が夫々長手方向に配列されている。これらの電極は夫
々1つのワイヤー89を介して、分割された圧電素子4
dの対応する部分の下面の電極に接続されている。ワイ
ヤー89は圧電素子4dに半田を用いて接続されてい
る。ガラスエポキシ樹脂88とワイヤー89とは信号線
12dとして用いられている。ガラスエポキシ樹脂88
の一部とワイヤー89とは背面負荷材2の中に配設され
ている。
【0070】高周波の超音波を利用する場合、第1音響
整合層6は薄くなる。従って、第1の実施の形態のよう
に第1音響整合層6の側面にアース線を接続すると、第
1音響整合層6がアース線に接する面積(接触面積)が
小さくなるので、導通不良に対する信頼性を確保するこ
とが難しくなる。しかしながら、以上詳述した如く構成
されている超音波探触子の第5の実施の形態において
は、第1音響整合層6の下面(圧電素子4dと対向する
面)の一部にアース線を接続することにより、接触面積
が第1音響整合層6の厚さに影響されることがないの
で、利用する周波数に左右されずに導通不良に対する信
頼性を安定して確保できる。
【0071】本実施の形態の積層体の構成は図2で示さ
れた第1の実施の形態の積層体の構成と実質的に同一で
あるが、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば図4又は図5で示された第2又は第3の実施の形態の
構成と実質的に同一であってもよい。また、図2及び図
6で示された第4の実施の形態の構成と実質的に同一で
あってもよい。
【0072】本実施の形態の超音波探触子の製造方法の
例について説明する。本実施の形態の超音波探触子は、
基本的に上記第1の実施の形態の超音波探触子の製造方
法の第1の例に従って製造できる。先ず、第1工程乃至
第3工程(積層体形成工程)に従って積層体を形成す
る。このとき、第3工程では第1音響整合層6の下面よ
りも小さな音響放射面を有している圧電素子4dを用意
する(図8)。圧電素子4dを第1音響整合層6に接着
するときは、上記配線領域が形成されるように、第1音
響整合層6に対して圧電素子4dを位置させる。次に、
第5工程(配列溝形成工程)に従って配列溝5を形成す
る。この後、ワイヤー14dと信号線12dとを接続
し、背面負荷材2と音響レンズ10とを形成する。
【0073】高周波の超音波を利用する場合、上述した
如く、第1の実施の形態のように第1音響整合層6の側
面にアース線を接続すると、第1音響整合層6がアース
線に接する面積(接触面積)が小さくなるので、アース
線を第1音響整合層6に取り付けることが困難になる。
一方、以上詳述した、第5の実施の形態の超音波探触子
の製造方法の例においては、アース線は比較的大きい接
触面積に取り付けられるので、作業性がよい。また、ア
ース線を確実に取り付けることができるので、歩留まり
が向上する。
【0074】次に、超音波探触子の第6の実施の形態を
図9を用いて説明する。本実施の形態の超音波探触子の
構成は基本的に第5の実施の形態の超音波探触子の構成
と同じである。本実施の形態において、第5の実施の形
態を説明するときに図8を参照して説明した構成部材と
実質的に同一の構成部材は、第5の実施の形態の対応す
る構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0075】本実施の形態の構成が第5の実施の形態の
構成と異なる点は、第1音響整合層の構成である。図9
は超音波探触子を前面(図8で紙面に向いている面と同
様な面)に平行な面で切断した超音波探触子の断面図で
ある。第5の実施の形態の第1音響整合層6では、接合
領域82と配線領域84とは同一の平面上に存在してい
る。しかしながら、本実施の形態の第1音響整合層6e
では、配線領域84eは接合領域82に対して陥没して
いる。このように構成しても第5の実施の形態の超音波
探触子と同様の作用効果がある。
【0076】本実施の形態の超音波探触子の製造方法の
例について説明する。基本的に上記第1の実施の形態の
超音波探触子の製造方法の第2の例に従って製造でき
る。先ず、図7に示されている親積層体を形成する。次
に、陥没した配線領域84eを形成するために、親積層
体の下面(圧電素子4Aにおいて第1音響整合層6Aと
接する面と反対側の面)に、格子状の線70の縦線と横
線のいずれか一方に沿って延びる溝(以下、配線溝)を
形成する。配線溝の幅は配線領域84eの幅の2倍より
大きい。配線溝は深さ方向に第1音響整合層6eの内部
まで達している。次に、上記第2の例の親積層体を裁断
する工程を行う。但し、配線溝に沿って裁断するとき、
配線溝の幅方向の中心を通り、配線溝の長手方向に延び
る中心線に沿って切断する。この後、第5の実施の形態
の超音波探触子の製造方法の例と同様にして、信号線1
2dとワイヤー14dとを接続し、背面負荷材2と音響
レンズ10とを形成する。
【0077】第5の実施の形態の超音波探触子の製造方
法において、圧電素子4dを第1音響整合層6に接着す
るとき、接着剤が配線領域84に付着することがある。
このとき、導通不良に対する信頼性は低くなる。以上詳
述した、第6の実施の形態の超音波探触子の製造方法の
例においては、積層体を裁断する工程を行う前に配線溝
を形成することにより、配線領域84e上の接着剤が取
り除かれるので、迅速にかつ低コストで超音波探触子を
製造することができるとともに、導通不良に対する信頼
性をより高くすることができる。
【0078】第4の実施の形態及び本実施の形態では、
ガラスエポキシ樹脂88の両面から夫々延びている2列
のワイヤー89を用いて信頼性向上を図っているが、一
方の面から延びる1列のワイヤーを用いても同様な作用
効果が得られることは言うまでもない。
【0079】次に、超音波探触子の第7の実施の形態を
図10を用いて説明する。本実施の形態の超音波探触子
の構成は基本的に第5の実施の形態の超音波探触子の構
成と同じである。本実施の形態において、第5の実施の
形態を説明するときに図8を参照して説明した構成部材
と実質的に同一の構成部材は、第5の実施の形態の対応
する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を
付して詳細な説明を省略する。
【0080】本実施の形態の構成が第5の実施の形態の
構成と異なる点は、音響整合層と信号線とアース線の構
成である。図10の(A)は超音波探触子を前面(図1
で紙面に向いている面と同様な面)に平行な面で切断し
た超音波探触子の断面図である。本実施の形態の第1音
響整合層6fの接合領域82と、配線されている配線領
域84f、84gとの間には夫々溝101が形成されて
いる。図10の(B)では一方の配線領域84fと溝1
01とが拡大して示されている。配線領域84fは第1
音響整合層6fの側面102(前面に隣接している側
面)に接する部分に形成されている。配線領域84fは
側面102に直交し、側面102と連続し、側面102
に沿って延びている配線領域上面104と、配線領域上
面104と連続し、側面102と平行に延びている配線
領域側面105とで規定されている。
【0081】超音波探触子の側面(前面と隣接する面)
には略平板状のガラスエポキシ基板106がこの側面に
沿って背面負荷材2から第1音響整合層6fに向かって
延びている。ガラスエポキシ基板106の一端は配線領
域84fに嵌合している。ガラスエポキシ基板106に
おいて、配線領域上面104に対向する部分107と、
配線領域側面105に対向する部分108とには配線領
域84fに沿って延びているアース電極が形成されてい
る。即ち、第1音響整合層6fは配線領域84fにおい
て2つの面でアース電極と接している。第1音響整合層
6fとアース電極との接触面積が大きいので、導通不良
に対する信頼性が高い。この電極には、ガラスエポキシ
基板106の外側に向いた面に配線されており、アース
線として用いられている1本の導線14fが接続されて
いる。
【0082】配線領域84g及びこれに接続されている
ガラスエポキシ基板106fの構成は夫々配線領域84
f及びガラスエポキシ基板106の構成と実質的に同一
である。前者と後者とで異なる点は、ガラスエポキシ基
板106の部分108には電極が形成されているが、ガ
ラスエポキシ基板106fにおいて部分108に対応す
る部分には電極が形成されていないことである。即ち、
第1音響整合層6fは配線領域84gにおいて1つの面
でアース電極と接している。
【0083】ガラスエポキシ基板106,106fの内
側に向いた面には夫々信号線として用いられている複数
の導線12fが配線されている。これらの導線はワイヤ
ー109を介して分割された圧電素子4dの対応する部
分の下面の電極に半田を用いて夫々接続されている。
【0084】図11の従来の超音波探触子のように、分
割された第1音響整合層6fの複数の部分の内、互いに
隣り合う2つの部分にアース線1114が架橋されてい
ると、アース線1114を介してこれらの部分間に振動
が伝搬するので、機械的なクロストークが生じることが
ある。これに対して、第7の実施の形態においては、溝
101が形成されていることにより、振動がガラスエポ
キシ基板106,106fに伝わりにくくなるので、機
械的なクロストークを防止することができる。
【0085】また、本実施の形態では、信号線として用
いられている導線12fはワイヤー109を介して半田
を用いて圧電素子4dの下面の電極に接続されている
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えばワ
イヤーボンディングを用いてもよい。半田を用いた場合
には夫々のワイヤー109で半田の量にばらつきが生じ
ることがあるので、夫々のワイヤー109で負荷の差異
が発生することがある。ワイヤーボンディングを用いれ
ば、負荷の差異を小さくすることができるので、超音波
探触子の特性を安定させることができる。また、ワイヤ
ーと異なる導電体を介して半田を用いて接続してもよ
い。
【0086】本実施の形態の超音波探触子の製造方法の
例について説明する。本実施の形態の超音波探触子は、
基本的に上記第5の実施の形態の超音波探触子の製造方
法の例に従って製造できる。第5の実施の形態と同様に
して、小さな圧電素子4dを有する積層体を形成する。
次に、配列溝5と配線領域84f,84gと溝101を
形成する。この後、ガラスエポキシ基板106,106
fとワイヤー109とを取り付け、背面負荷材2と音響
レンズ10とを形成する。
【0087】本実施の形態では、アース線として用いら
れている導線14fが接続されているアース電極を音響
整合層6fに導電性接着剤を用いて直接接着している
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば信
号線として用いられている導線12fと同様にワイヤー
ボンディングを用いてもよい。この場合、第1音響整合
層6fのワイヤーボンディングされる部分にはスパッタ
等により金もしくはアルミ等の金属が設けられる。ワイ
ヤーボンディングを用いれば、導電性接着剤を使用する
場合と比較してより製造に要する時間を短くできるの
で、ワイヤーボンディングは量産性に適している。
【0088】尚、本実施の形態では第1音響整合層6f
側の圧電素子4dの電極をアースとして利用したが、音
響レンズ10や、第2音響整合層8等で十分な耐圧が確
保される場合は、ガラスエポキシ基板106,106f
のパターニングを変更し、信号線とアース線とを入れ替
えても構わない。
【0089】以上の実施の形態では、圧電素子に一般的
な焼結により得られる圧電セラミックを用いているが、
これの代わりに圧電単結晶を用いてもよい。
【0090】また、以上の実施の形態では、特に分割さ
れた圧電素子の部分が一列に1次元的に配列された超音
波探触子について詳細に説明したが、材料自体の超音波
の減衰が小さく、最適な音響インピーダンスを持ち、加
工性が良く薄板化が可能な炭化物を含んだ炭素複合材料
は、配列溝により分割されていない圧電素子を用いてい
る超音波探触子や、分割された圧電素子の部分が2次元
的に配列された超音波探触子に適用できることは言うま
でもない。
【0091】本発明は、以下の各項に示す発明を開示し
ている。第1項.圧電素子と音響整合層とを有している
超音波探触子において、前記音響整合層の少なくとも1
つは炭化物を含有した炭素複合材料からなることを特徴
とする超音波探触子。第2項.前記炭化物は、SiC又
はBCを含んでいることを特徴とする第1項に記載の
超音波探触子。第3項.前記炭素複合材料は、炭化物の
セラミック微粉とホウ化物のセラミック微粉とを含んで
いることを特徴とする第1項又は第2項に記載の超音波
探触子。第4項.前記炭素複合材料は、焼成体で形成さ
れていることを特徴とする第1項乃至第3項に記載の超
音波探触子。第5項.前記圧電素子は音響放射面を有し
ており、前記炭素複合材料からなる前記音響整合層は、
この音響放射面に対向し、この音響放射面より大きい対
向領域を有しており、この対向領域は、前記圧電素子の
音響放射面に接合されている接合領域と、前記圧電素子
を配線する配線領域とを有していることを特徴とする第
1項乃至第4項のいずれか1項に記載の超音波探触子。
第6項.前記配線領域は、前記接合領域に対して陥没し
ていることを特徴とする第5項に記載の超音波探触子。
第7項.前記対向領域において、前記接合領域と前記配
線領域との間には溝が設けられていることを特徴とする
第5項又は第6項に記載の超音波探触子。第8項.前記
炭素複合材料からなる前記音響整合層には、音響整合層
の表面に沿って延びている、複数の配列された配列溝が
形成されていることを特徴とする第1項乃至第7項のい
ずれか1項に記載の超音波探触子。第9項.前記配列溝
の夫々の深さは、音響整合層が分割されるように、配列
溝の全ての部分で音響整合層の厚さと等しいことを特徴
とする第8項に記載の超音波探触子。第10項.前記配
列溝の夫々の深さは、配列溝の全ての部分で音響整合層
の厚さ未満であることを特徴とする第8項に記載の超音
波探触子。第11項.前記配列溝の夫々の深さは、少な
くとも配列溝の一部で音響整合層の厚さ未満であること
を特徴とする第8項に記載の超音波探触子。尚、本発明
は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明
の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が
可能であることは勿論である。
【0092】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
音響整合層に炭化物を含有した炭素複合材料を用いたこ
とで、機械加工に耐えかつ実用的な音響整合層を得るこ
とができるとともに、機械加工性が良いために、配列溝
を形成するための裁断時の加工速度を向上させることが
できるので、設備費の圧縮、しいては超音波探触子のコ
ストを抑制することができる。
【0093】また、最適な音響インピーダンス(約7.
5×10kg/ms(7.5MRayl)〜約10
×10kg/ms(10MRayl))をもつ音響
整合層を用意することができるので、高感度で信頼性が
高くかつ安価な超音波探触子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1乃至第4の実施の形態の超
音波探触子の側面図である。
【図2】図1のC1−C1線で切断した第1及び第4の
実施の形態の超音波探触子の断面図である。
【図3】本発明における第1及び第2の実施の形態の超
音波探触子の積層体の側面図であり、精密裁断器で加工
する様子を示している。
【図4】第2の実施の形態の超音波探触子の断面図であ
る。
【図5】第3の実施の形態の超音波探触子の断面図であ
る。
【図6】本発明における第4の実施の形態の超音波探触
子の積層体の側面図であり、精密裁断器で加工する様子
を示している。
【図7】本発明における実施の形態の超音波探触子の製
造方法に係わる親積層体の斜視図であり、裁断される部
分が一点鎖線で示されている。
【図8】本発明における第5の実施の形態の超音波探触
子の前面に平行に切断した断面図である。
【図9】本発明における第6の実施の形態の超音波探触
子の前面に平行に切断した断面図である。
【図10】(A)は本発明における第7の実施の形態の
超音波探触子の前面に平行に切断した断面図であり、
(B)は(A)の超音波探触子の配線領域と溝とを拡大
して示した図である。
【図11】(A)は従来の典型的な構成の超音波探触子
の斜視図であり、(B)は(A)の超音波探触子の側面
図であり、超音波探触子の一部が取り除かれて示されて
いる。
【符号の説明】
2 背面負荷材 4 圧電素子 4a 圧電素子 4d 圧電素子 4A 圧電素子 5 配列溝 5a 配列溝 5c 配列溝 6 第1音響整合層 6a 第1音響整合層 6b 第1音響整合層 6c 第1音響整合層 6e 第1音響整合層 6f 第1音響整合層 6A 第1音響整合層 8 第2音響整合層 8a 第2音響整合層 8b 第2音響整合層 8c 第2音響整合層 8A 第2音響整合層 10 音響レンズ 12 フレキシブルプリント基板(信号線) 12d 信号線 12f 導線(信号線) 14 フレキシブルプリント基板(アース線) 14d ワイヤー(アース線) 14f 導線(アース線) 52 メインダイス 54 サブダイス 80 対向領域 82 接合領域 84 配線領域 84e 配線領域 84f 配線領域 84g 配線領域 101 溝 106 ガラスエポキシ基板(アース線、信号線) 106f ガラスエポキシ基板(アース線、信号線)
フロントページの続き Fターム(参考) 2G047 GB02 GB28 GB32 4C301 EE06 EE12 EE17 GB02 GB22 GB24 GB34 5D019 AA18 AA22 BB18 BB28 EE02 FF04 FF05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と音響整合層とを有している超
    音波探触子において、前記音響整合層の少なくとも1つ
    は炭化物を含有した炭素複合材料からなることを特徴と
    する超音波探触子。
  2. 【請求項2】 前記圧電素子は、音響放射面を有してお
    り、前記炭素複合材料からなる前記音響整合層は、この
    音響放射面に対向し、この音響放射面より大きい対向領
    域を有しており、この対向領域は、前記圧電素子の音響
    放射面に接合されている接合領域と、前記圧電素子を配
    線する配線領域とを有していることを特徴とする請求項
    1に記載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 前記炭素複合材料からなる前記音響整合
    層には、音響整合層の表面に沿って延びている、複数の
    配列された配列溝が形成されており、夫々の配列溝の深
    さは、音響整合層が分割されるように配列溝の全ての部
    分で音響整合層の厚さと等しいか、配列溝の全ての部分
    で音響整合層の厚さ未満であるか、又は少なくとも配列
    溝の一部で音響整合層の厚さ未満であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の超音波探触子。
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