JP2002247092A - 通信装置および帯域管理方式 - Google Patents

通信装置および帯域管理方式

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JP2002247092A JP2001041806A JP2001041806A JP2002247092A JP 2002247092 A JP2002247092 A JP 2002247092A JP 2001041806 A JP2001041806 A JP 2001041806A JP 2001041806 A JP2001041806 A JP 2001041806A JP 2002247092 A JP2002247092 A JP 2002247092A
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Takuya Kitamura
卓也 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コネクションレス型の網のノード
である通信装置と、その通信装置に適用された帯域管理
方式とに関し、共通の網に配置された全ての通信装置の
帯域に整合する値に伝送帯域を自動的に設定ことを目的
とする。 【解決手段】 コネクションレス型の網に収容され、か
つ自局を含む複数のノードに個別に割り付けられた全て
の帯域が格納された記憶手段と、複数のノードの内、伝
送情報の送信元である自局と宛先とにそれぞれ割り付け
られた帯域BWt、BWrと、その宛先以外の全てのノ
ードに割り付けられた帯域の総和ΣBWとを記憶手段か
ら取得し、この伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯
域(=BWt・BWr/ΣW)を算出する帯域算出手段
と、伝送情報をシェーピングし、帯域算出手段によって
算出された伝送帯域の範囲でコネクションレス型の網に
その伝送情報を送信する送信手段とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクションレス
型の網にノードとして配置される通信装置と、その通信
装置において送信時に適用されるべき帯域を設定する帯
域管理方式とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、企業体の拠点間に公衆網や専用線
を介して敷設され、その企業体の業務にかかわる多様な
情報の伝送を可能とする私設網の多くは、パケット交換
やフレームリレー(セルリレー)等の技術が適用される
ことによって、所望の拠点間に通信路を形成できるコネ
クションレス型の網として構成されている。
【0003】また、現在、キャリアは、回線の利用効率
が大きく、多重化のメリットを最大限に享受できるIP
(Internet Protocol) やイーサネット(登録商標)等が
適用されたコネクションレス型の網への置き換えを進め
ており、その結果として利用者でもある企業体も、料金
が安価であるIP−VPN(L3VPN)、L2VPN
等のような、より経済的なサービスを利用して網を構築
するようになりつつある。
【0004】このようなコネクションレス型の網では、
個々の拠点間において伝送情報の伝送に供されるべき帯
域は、その伝送情報がない状態には解放される。したが
って、例えば、複数の拠点から特定の拠点宛に並行して
多量のパケットが送信された場合には、このコネクショ
ンレス型の網に接続されたエッジネットワークが輻輳状
態に陥り、これらのパケットの多くが廃棄され得る。
【0005】これらの廃棄されたパケットに関しては、
一般に、IPの上位の通信手順であるTCP(Transmiss
ion Control Protocol) に組み込まれた再送手順によっ
て復元が可能である。しかし、廃棄されたパケットの
内、IPレイヤ以上のレイヤで網を終端する通信装置に
よって送信され、あるいはその通信装置が受信すべきパ
ケット(例えば、UDP(User Datagram Protocol)の下
で送受される通話信号や音声信号が該当する。)は、何
ら復元されない。
【0006】従来、このようなコネクションレス型の網
において上記の問題点を解決する先行技術としては、例
えば、特開平10−107802号公報に掲載されるよ
うに、個々の通信装置に物理的に割り付けられた帯域
と、送信されるべき伝送情報の宛先となるべき通信装置
の契約帯域とに応じて各伝送情報のシェーピングが行わ
れることによって、個々の宛先との間に論理的な回線が
形成され、かつ専用線が適用された従来の私設網とほぼ
同じ網の構成を可能とするATMセル速度帯域制御方式
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例では、全ての拠点の間に形成されるべきパスの帯域
と、これらの帯域の組み合わせに応じて個々の拠点が送
信に供することができる帯域とは、手動によって適宜設
定されていた。しかし、例えば、特定の拠点に割り付け
られた帯域が変更され、または何らかの拠点の増設、も
しくは移設が行われる場合には、先行して設定された帯
域等の更新が全ての拠点において同時に行われなければ
ならなかった。
【0008】さらに、このような更新にかかわる作業の
開始は、個々の拠点に設置された通信装置の運用が強制
的に中断される時点、あるいはその運用の中断が許容さ
れる状態や時間が確認される時点まで保留されなければ
ならなかった。しかし、例えば、銀行や証券取引行者に
よって利用され、かつ基幹業務に供される網に関して
は、上述したパケットの廃棄だけではなく、既述の帯域
等の更新に際して行われる通信装置の運用の中断に起因
して伝送品質が劣化し、あるいは信頼性が低下すること
は許容されない。
【0009】したがって、L3VPN、L2VPN等の
サービスを提供するキャリア(L3VPN、L2VPN
のサービスおよびそのサービスを実現する機器をシステ
ムとして提供する「システムインテグレーション企業」
を含む。)は、保守や運用の形態に柔軟に適応し、かつ
音声を含む多様な伝送情報を効率的に伝送できるコネク
ションレス型の網の実現を強く要望していた。
【0010】本発明は、共通の網に配置された全ての通
信装置に割り付けられた帯域に整合する値に、送信に適
用されるべき伝送帯域を自動的に設定し、かつ維持する
ことができる通信装置と帯域管理方式とを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理ブ
ロック図である。
【0012】請求項1に記載の発明では、記憶手段11
には、コネクションレス型の網に収容され、かつ自局を
含む複数のノード10-1〜10-nに個別に割り付けられ
た全ての帯域が格納される。帯域算出手段12は、これ
らのノード10-1〜10-nの内、伝送情報の送信元であ
る自局と宛先とにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、
BWrと、その宛先以外の全てのノードに割り付けられ
た帯域の総和ΣBWとを前記記憶手段11から取得し、
これらの帯域BWt、BWrおよび総和ΣBWに基づい
て、この伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=
BWt・BWr/ΣBW)を算出する。送信手段13
は、上述した伝送情報をシェーピングすることによっ
て、帯域算出手段12によって算出された伝送帯域の範
囲でコネクションレス型の網にその伝送情報を送信す
る。
【0013】このような伝送帯域は、上述した伝送情報
の送信元であるノード(本発明にかかわる通信装置)に
割り付けられた帯域BWtが大きく、その伝送情報の宛
先となるべきノードに割り付けられた帯域BWrとその
ノード以外の全てのノードに割り付けられた伝送帯域の
総和ΣBWとの比が大きいほど、大きな値に設定され
る。
【0014】したがって、送信元であるノードに割り付
けられた帯域BWtは、そのノードが上述した宛先とな
るべきノード以外のノード宛に何らかの情報を並行して
送信するために適用されるべき余剰の帯域が確保される
比率で配分され、かつ既述の伝送情報の送信に適用され
る。請求項2に記載の発明では、記憶手段11には、コ
ネクションレス型の網に収容され、かつ自局を含む複数
のノード10-1〜10-nに個別に割り付けられた全ての
帯域が格納される。帯域算出手段12Aには、自局に割
り付けられた帯域と、その帯域の内、何らかの伝送情報
の送信に供されている帯域との比の単調非減少関数の値
である曖昧度Aが予め与えられる。さらに、帯域算出手
段12Aは、上述した複数のノード10-1〜10-nの
内、この伝送情報の送信元である自局と宛先とにそれぞ
れ割り付けられた帯域BWt、BWrと、その宛先以外
の全てのノードに割り付けられた帯域の総和ΣBWとを
記憶手段11から取得し、その伝送情報の送信に適用さ
れるべき伝送帯域(=A・BWt・BWr/ΣBW)を
算出する。送信手段13Aは、このような伝送情報をシ
ェーピングすることによって、帯域算出手段12Aによ
って算出された伝送帯域の範囲でコネクションレス型の
網にその伝送情報を送信する。
【0015】このような伝送帯域の算出に適用される曖
昧度Aは、送信元に該当するノード(本発明にかかわる
通信装置)に割り付けられた帯域の余剰分が大きいほど
大きく設定され、かつトラヒックの分布に適応した値と
なる。したがって、このような帯域の余剰分は、上述し
た伝送情報の効率的な送信に有効に利用される。
【0016】請求項3に記載の発明では、帯域設定手段
14は、複数のノード10-1〜10-nの内、自局に予め
割り付けられた帯域を自局以外の他のノードに通知し、
その帯域に併せて、これらの他のノードによって個別に
通知された帯域を記憶手段11に格納する。すなわち、
記憶手段11には、複数のノード10-1〜10-nによっ
て互いに交換され、かつこれらのノード10-1〜10-n
に個別に割り付けられた帯域の全てが格納される。
【0017】したがって、送信されるべき伝送情報の宛
先となるべきノードがこれらのノード装置10-1〜10
-nの何れであっても、その伝送情報の送信に適用される
べき伝送帯域が精度よく、かつ効率的に算出される。請
求項4に記載の発明では、コネクションレス型の網に収
容された複数のノード10-1〜10-nの内、伝送情報の
送信元と宛先となるべきノードにそれぞれ割り付けられ
た帯域BWt、BWrと、その宛先以外の全てのノード
に割り付けられた帯域の総和ΣBWとが取得される。さ
らに、これらの帯域BWt、BWrおよび総和ΣBWに
基づいて、その伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯
域(=BWt・BWr/ΣBW)が算出される。この伝
送情報は、シェーピングされ、算出された伝送帯域の範
囲で上述したコネクションレス型の網に送信される。
【0018】このような伝送帯域は、上述した伝送情報
の送信元であるノードに割り付けられた帯域BWtが大
きく、その伝送情報の宛先となるべきノードに割り付け
られた帯域BWrとそのノード以外の全てのノードに割
り付けられた伝送帯域の総和ΣBWとの比が大きいほ
ど、大きな値に設定される。したがって、送信元である
ノードに割り付けられた帯域BWtは、そのノードが上
述した宛先となるべきノード以外のノード宛に何らかの
情報を並行して送信するために適用されるべき余剰の帯
域が確保される比率で配分され、かつ既述の伝送情報の
送信に適用される。
【0019】請求項5に記載の発明では、コネクション
レス型の網に収容された複数のノード10-1〜10-nの
内、伝送情報の送信元と宛先となるべきノードにそれぞ
れ割り付けられた帯域BWt、BWrと、その宛先以外
の全てのノードに割り付けられた帯域の総和ΣBWとが
取得される。この送信元に割り付けられた帯域と、その
帯域の内、何らかの伝送情報の送信に供されている帯域
との比の単調非減少関数の値である曖昧度Aと、上述し
た帯域BWt、BWrと帯域の総和ΣBWとに基づいて
この伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=A・
BWt・BWr/ΣBW)が算出される。さらに、その
伝送情報は、シェーピングされ、このようにして算出さ
れた伝送帯域の範囲で上述したコネクションレス型の網
に送信される。
【0020】上述した曖昧度Aは、送信元に該当するノ
ードに割り付けられた帯域の余剰分が大きいほど大き
く、かつトラヒックの分布に適応した値となる。したが
って、このような帯域の余剰分は、上述した伝送情報の
効率的な送信に有効に利用される。請求項1ないし請求
項3に記載の発明の下位概念の発明では、帯域設定手段
14Aは、複数のノード10-1〜10-nに個別に予め割
り付けられ、かつ所定の装置によって配信された帯域を
受信し、これらの帯域を記憶手段11に格納する。
【0021】このような装置は、上述した複数のノード
10-1〜10-nの一部(複数のノードであってもよ
い。)、もしくはこれらのノード10-1〜10-nの何れ
にも該当しない装置である。したがって、ノード10-1
〜10-nの負荷の軽減あるいは構成の簡略化が図られ、
かつ保守や運用の形態に対する柔軟な適応が可能とな
る。
【0022】請求項1ないし請求項3に記載の発明に関
連した第一の発明では、帯域設定手段14Bは、複数の
ノード10-1〜10-nに個別に予め割り付けられ、かつ
所定の記録媒体に記録された帯域を記憶手段11に格納
する。すなわち、複数のノード10-1〜10-nに個別に
予め割り付けられた帯域は、これらのノード10-1〜1
0-nの間で相互に交換されない場合であっても記録手段
11に格納される。
【0023】したがって、ノード10-1〜10-nの負荷
の軽減および構成の簡略化が図られる。請求項1ないし
請求項3に記載の発明に関連した第二の発明では、帯域
設定手段14Cは、複数のノード10-1〜10-nの全て
または一部に個別に割り付けられるべき帯域の設定にか
かわるマンマシンインタフェースをとり、そのマンマシ
ンインタフェースの下で設定された帯域を記憶手段11
に格納する。
【0024】すなわち、複数のノード10-1〜10-nの
何れに割り付けられるべき帯域も、保守や運用の過程で
適宜設定され、あるいは更新される。したがって、保守
および運用にかかわる作業の柔軟性が確保される。請求
項2に記載の発明の下位概念の発明では、曖昧度更新手
段15は、コネクションレス型の網に発生した事象、あ
るいはその網のトラヒックの分布に応じて曖昧度Aを更
新する。帯域算出手段12Aは、このようにして更新さ
れた曖昧度Aを適用して伝送帯域を算出する。
【0025】すなわち、曖昧度Aは、送信元に該当する
ノードに割り付けられた帯域の内、上述した事象および
トラヒックの分布に応じて増減する余剰分に整合した値
に維持される。したがって、本発明にかかわる通信装置
では、個々の伝送情報の送信に際して適用されるべき帯
域は、網の多様な状況に柔軟に適応した値に設定され
る。
【0026】請求項2に記載の発明に関連した第一の発
明では、曖昧度更新手段15は、規定の頻度または周期
で曖昧度Aを更新する。すなわち、曖昧度Aは、網に発
生した事象やその網のトラヒックの分布の如何にかかわ
らず更新される。したがって、送信元に該当するノード
に割り付けられた帯域の余剰分は、そのノードによって
並行して行われる何れの伝送情報の送信にも偏ることな
く適用される。
【0027】請求項2に記載の発明に関連した第二の発
明では、曖昧度更新手段15は、ノード10-1〜10-n
の内、伝送情報の宛先となるべきノードと自局とにそれ
ぞれ割り付けられた帯域BWr、BWtを記憶手段11
から取得し、これらの帯域BWr、BWtの和が大きい
ほど大きな重みで重み付けられた値に曖昧度Aを設定す
る。
【0028】すなわち、上述した伝送情報の送信元に割
り付けられた帯域の余剰分は、その伝送情報の送信元と
宛先との双方もしくは何れか一方に割り付けられた帯域
が大きいほど優先的に多く割り付けられ、この伝送情報
の送信に適用される。したがって、このような帯域の余
剰分は、上述した送信元によって並行して送信されるべ
き何れの伝送情報の送信にも著しく偏ることなく有効に
適用される。
【0029】請求項2に記載の発明に関連した第三の発
明では、曖昧度更新手段15は、送信されるべき伝送情
報を含むパケットのフローの属性に整合した重みで重み
付けられた値に曖昧度Aを設定する。すなわち、送信元
に割り付けられた帯域の余剰分は、その送信元によって
並行して送信されるべき個々の伝送情報のサービスクラ
スその他の要求に柔軟に適応した比率で配分される。
【0030】したがって、総合的な信頼性やサービス品
質が高く維持されつつ多様な保守や運用の形態に対する
柔軟な適応が可能となる。請求項3に記載の発明の下位
概念の発明では、帯域設定手段14は、自局に割り付け
られた帯域が更新される度にその帯域を自局以外の他の
ノードに通知する。
【0031】すなわち、ノード装置10-1〜10-nの何
れかによって本発明にかかわる通信装置宛に所望の伝送
情報を送信するために適用されるべき帯域は、その通信
装置に割り付けられた帯域の増減に応じて適宜調整され
る。したがって、網の状況と保守や運用にかかわる要求
とに対する柔軟な適合が可能となる。
【0032】請求項3に記載の発明に関連した第一の発
明では、複数のノード10-1〜10-nの内、自局以外の
他のノードと帯域設定手段14との間には、コネクショ
ンレス型の網と異なる伝送路またはパスが形成される。
帯域設定手段14は、自局に割り付けられた帯域をこの
伝送路またはパスを介して他のノードに通知する。すな
わち、ノード10-1〜10-nに個別に割り付けられた帯
域は、本来的に伝送情報の伝送サービスに供される網を
介することなくこれらのノード10-1〜10-nの間で相
互に引き渡される。
【0033】したがって、適用されるべき通信手順の簡
略化と、上述した網の負荷の軽減とが図られる。請求項
1ないし請求項3に記載の発明に関連した第一の発明で
は、計時手段16は、計時を行い、かつ時刻を与える。
帯域算出手段12、12Aは、計時手段16によって与
えられた規定の時刻以降に、記憶手段11に格納された
最新の帯域の組み合わせを伝送帯域の算出に適用する。
【0034】すなわち、上述した計時手段16および帯
域算出手段12、12Aと同じ手段がノード10-1〜1
0-nの全てに個別に備えられる場合には、これらのノー
ド10-1〜10-nに備えられた個々の計時手段によって
与えられる時刻の精度が高いほど、伝送帯域が記憶手段
11に格納された最新の帯域の組み合わせに基づいて確
度高く同時に算出され、かつ更新される。
【0035】したがって、ノード装置10-1〜10-nで
は、個別に割り付けられた帯域の全てが他のノード装置
に対して同時には引き渡されないために、これらのノー
ド装置10-1〜10-nの何れかに割り付けられた帯域の
更新が遅れても、伝送帯域が過渡的に不適正な値に設定
されることが回避される。請求項1ないし請求項3に記
載の発明に関連した第二の発明では、記憶手段11は、
帯域算出手段12、12Aによって伝送帯域の算出に適
用された最新の帯域の組み合わせと、その組み合わせに
何らかの変更が施されてなる後続する組み合わせとが個
別に格納されるべき記憶領域を有する。帯域算出手段1
2、12Aは、これらの組み合わせの内、上述した後続
する組み合わせを伝送帯域の算出に適用する。
【0036】すなわち、記憶手段11が既述の通りに有
する複数の記憶領域がファーストイン・ファーストアウ
ト方式に基づいて管理される。したがって、ノード10
-1〜10-nに個別に割り付けられた帯域が上述した伝送
帯域が算出される時点とは非同期に更新される場合であ
っても、その伝送帯域の算出に適用されるべき帯域の組
み合わせが安定に、かつ確実に得られる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。図2は、本発明の第一
ないし第四の実施形態を示す図である。
【0038】図において、LAN21-A、21-B、21
-Cはそれぞれ拠点A、B、Cに設置された通信装置22
-A、22-B、22-Cの配下に形成され、これらの通信装
置22-A〜22-CはIP−VPN23に接続される。通
信装置22-Aは、下記の要素から構成される。 ・ IP−VPN23の対応するエッジネットワークに
CSMA/CD方式の物理的なリンク(あるいは専用
線)を介して接続されたインタフェース部31-A ・ インタフェース部31-Aの入出力端子に直結された
ポートを有する制御部32-A ・ 制御部32-Aによって直接アクセスされるメモリ3
3-A ・ 制御部32-Aの対応するポートに接続された帯域制
御部34-A、TCP/IP部35-Aおよびルーティング
部36-A 通信装置22-Aでは、メモリ33-Aの記憶領域には、図
3に示され、かつ下記の情報が格納されるべき契約帯域
テーブル37-Aが配置される。
【0039】・ 通信装置22-A〜22-Cを個別に示す
「通信装置識別子」(=A、B、C) ・ これらの通信装置22-A〜22-Cに個別に割り付け
られ、かつ送信に供されるべき帯域である契約帯域(こ
こでは、簡単のため共通の単位「メガビット/秒」で示
されると仮定する。) さらに、メモリ33-Aの記憶領域には、図4に示され、
かつ下記の情報が格納されるべき算出帯域テーブル38
-Aが配置される。
【0040】・ 通信装置22-A〜22-Cの内、何らか
のパケットの送信元と宛先とそれぞれなり得る通信装置
の全ての組み合わせに対応し、これらの送信元と宛先と
に該当する通信装置(拠点)の対を示す「送受信端識別
子」(ここでは、簡単のため、拠点A〜Cを示す識別子
「A」〜「C」の内、該当する送信元と宛先との識別子
の対として与えられると仮定する。) ・ これらの「送受信端識別子」で示される送信元から
宛先に対する伝送情報の送信に適用されるべき帯域を示
す「算出帯域」(ここでは、簡単のため共通の単位「メ
ガビット/秒」で示されると仮定する。) なお、通信装置22-B、22-Cの構成については、通信
装置22-Aの構成と基本的に同じであるので、以下で
は、対応する構成要素に添え文字「A」に代わる添え文
字「B」、「C」が付加された同じ符号を付与して示
し、ここではその説明を省略する。
【0041】また、以下では、メモリ33-A〜33-Cの
記憶領域に個別に配置された契約帯域テーブル37-A〜
37-Cのレコードの内、通信装置22-A〜22-Cにそれ
ぞれ対応するレコードの「通信装置識別子」フィールド
と、「契約帯域」フィールドとの値については、局情報
の一部である定数が予め格納されると仮定する。図5
は、本発明の第一の実施形態の動作フローチャートであ
る。
【0042】以下、図2〜図5を参照して本発明の第一
の実施形態の動作を説明する。まず、以下では、通信装
置22-A〜22-Cの全てに共通の事項については、既述
の添え文字「A」〜「C」の何れにも該当することを意
味する添え文字「Z」を個々の符号に付加して記述す
る。通信装置22-Zでは、帯域制御部34-Zは、始動時
およびその通信装置22-Zの契約帯域が更新されたとき
には、制御部32-Zを介してTCP/IP部35-Z宛
に、下記の項目を含んでなる「配信要求」を与える(図
5(1))。
【0043】・ 契約帯域テーブル37-Zのレコードの
値の内、既述の局情報として予め格納された契約帯域 ・ 自局を除く全ての通信装置22-A〜22-C(以下、
単に「他の通信装置」という。)宛にこれらの情報を配
信すべき旨を示す制御情報 TCP/IP部35-Zは、上述した「配信要求」をアナ
ウンスメッセージとして示し、かつ図6に示すようにU
DPに整合した形式のパケットを生成する。さらに、T
CP/IP部35-Zは、制御部32-Zおよびインタフェ
ース部31-Zと連係することによって、IP−VPN2
3を介して上述した他の通信装置にそのパケットを配信
する。
【0044】なお、以下では、このようなパケットの宛
先に該当する他の通信装置の各部における動作について
は、上記の大文字「Z」で示される添え文字との峻別が
可能であり、かつ添え文字「A」〜「C」の何れにも該
当することを意味する小文字の添え文字「z」を個々の
符号に付して記述する。通信装置22-zでは、インタフ
ェース部31-z、制御部32-z、TCP/IP部35-z
および帯域制御部34-zは、このパケットの送信元であ
る通信装置22-Zにおいて既述の通りに連係することに
よって行われた処理の手順と反対の手順に基づく処理を
行うことによって、契約帯域テーブル37-zの対応する
レコードに、その「パケット」に含まれる「契約帯域」
(対応する「通信装置識別子」との対として与えられ
る。)を格納する(図5(2))。
【0045】したがって、通信装置22-z、22-Zに備
えられた契約帯域テーブル37-z、37-Zには、図3に
示すように、全ての通信装置22-A〜22-Cの契約帯域
がこれらの通信装置22-A〜22-Cを個別に示す通信装
置識別子「A」〜「C」に対応付けられて格納される。
帯域制御部34-zは、契約帯域テーブル37-zの全ての
レコードに有効な値が格納され、あるいは何らかのレコ
ードが更新されたことを識別すると、下記の式で示され
る算術演算を行うことによって、算出帯域テーブル38
-zの「送受信端識別子」フィールドに格納されるべき全
ての通信装置の組み合わせに個別に対応した算出帯域B
Wgを求める(図5(3))。
【0046】 BWg=BWt・BWr/(ΣBW−BWt) ・・・(1) ここに、BWtは送信元に該当する通信装置22-t(通
信装置22-A〜22-Cの何れか)の契約帯域であり、B
Wrは宛先に該当する通信装置22-r(通信装置22-A
〜22-Cの何れか)の契約帯域であり、ΣBWは通信装
置22-A〜22-Cの契約帯域の総和であり、これらの契
約帯域は何れも図3に示す契約帯域テーブル37-zに先
行して格納された値として与えられる。
【0047】また、例えば、通信装置22-Aでは、この
ようにして算出帯域テーブル38-Aの全てのレコードに
有効な値が格納された状態では、TCP/IP部35-A
は、他の通信装置(ここでは、簡単のため、通信装置2
2-Bであると仮定する。)宛に送信されるべき何らかの
伝送情報を制御部32-Aの配下で識別すると、その制御
部32-Aを介してルーティング部36-Aと帯域制御部3
4-Aとにこの伝送情報の送信元と宛先とを示すIPアド
レスを与える。
【0048】ルーティング部36-Aは、これらのIPア
ドレスに基づいて上述した伝送情報が送信されるべき方
路(このような方路となり得る方路が複数あり、これら
の方路に個別に対応するインタフェース部がある場合に
は、該当するインタフェース部を含む。)を決定し、制
御部32-Aを介してTCP/IP部35-Aにその方路を
与える。
【0049】帯域制御部34-Aは、制御部32-Aを介し
てメモリ33-Aにアクセスすることによって、算出帯域
テーブル38-Aのレコードの内、「送受信端識別子」の
値がこれらのIPアドレスの対に相当するレコードの
「算出帯域」フィールドを値(以下、単に「算出帯域」
という。)を取得し(図5(4))、制御部32-Aを介して
TCP/IP部35-Aにその算出帯域を与える(図5
(5))。
【0050】TCP/IP部35-Aは、制御部32-Aを
介してインタフェース部31-Aに上述した伝送情報と共
にこれらの方路および算出帯域を与える。インタフェー
ス部31-Aは、その方路毎に該当する伝送情報を蓄積し
つつシェーピングを行うことによって、該当する方路に
パケットの列として単位時間当たりに送信されるべき伝
送情報の情報量を上述した算出帯域以下に維持する。
【0051】すなわち、通信装置22-A〜22-Cの何れ
においてもパケットの送信に適用されるべき帯域は、こ
れらの通信装置22-A〜22-Cの何れの契約帯域が更新
された場合であっても、「そのパケットの宛先に該当す
る通信装置の契約帯域」と、「この宛先以外の全ての通
信装置の契約帯域の総和」に対する「送信元に該当する
通信装置の契約帯域」の比率との双方に比例した値に自
動的に設定され、かつ維持される。
【0052】したがって、送信元に該当する通信装置の
契約帯域は、その通信装置が上述した宛先に該当する通
信装置以外の通信装置宛に何らかの情報を並行して送信
するために適用されるべき余剰の帯域が確保される比率
で配分され、かつ既述の伝送情報の送信に適用される。
また、拠点の増設、移設その他に伴って個々の通信装置
によって送信に供されるべき帯域がこれらの通信装置の
全てに関してほぼ同時に、かつ手動で更新されなければ
ならなかった従来例に比べて、保守および運用にかかわ
るコストが削減され、かつ伝送品質やサービス品質が安
定に維持される。
【0053】なお、本実施形態では、既述の「配信要
求」は、図6に示す形式のパケットとして個々の通信装
置に配信されている。しかし、このような「配信要求」
は、既述の処理と等価な処理を実現する演算対象である
限り、如何なる形式および内容の情報として構成されて
もよい。また、本実施形態では、上述した「配信要求」
を受信した何れの通信装置によっても何ら応答が送信さ
れず、その「配信要求」の送信元に該当する通信装置は
この「配信要求」の送信を何ら反復していない。
【0054】しかし、本発明はこのような構成に限定さ
れず、例えば、上述した「配信要求」の送信元に該当す
る通信装置宛に、既述のアナウンスメッセージに含まれ
る宛先ポート番号と異なる宛先ポート番号を含んでなる
リプライメッセージが送信されることによって、この
「配信要求」の送信元と宛先とに該当する通信装置の間
における連係が高く行われてもよい。
【0055】さらに、本実施形態では、TCP(または
IP)を実現するTCP/IP部35-Zが主導的に行う
処理の手順に基づいて「配信要求」を示すパケットの生
成および配信が行われている。
【0056】しかし、本発明はこのような構成に限定さ
れず、例えば、TCP(またはIP)の上位の通信手順
を実現する処理、あるいは本発明を実現するアプリケー
ションシステムの処理の手順に基づいて同様のパケット
の生成および配信が行われてもよい。また、このような
処理については、制御部32-Zその他の要素によって単
独で行われ、あるいは複数の要素が連係することによっ
て如何なる形態で機能分散や負荷分散が図られてもよ
い。
【0057】さらに、本実施形態では、通信装置22-A
〜22-Cは、個別に他の全ての通信装置宛に「配信要
求」を配信している。しかし、本発明はこのような構成
に限定されず、例えば、以下に列記される構成が適用さ
れることによって、トラヒック制御にかかわる処理の一
元化が図られてもよい。
【0058】・ 全ての通信装置22-A〜22-Cの契約
帯域は、通信装置22-A〜22-Cの内、特定の通信装置
またはこれらの通信装置22-A〜22-C以外の装置(例
えば、IP−VPN23に接続されたサーバ等)に、局
情報等の既知の情報として登録される。 ・ この特定の通信装置またはサーバ等は、構成が図4
に示す算出帯域テーブル38-A〜38-Cと同じである算
出帯域テーブルを有し、かつ「配信要求」が何ら与えら
れなくても、その算出帯域テーブルの各レコードの「送
受信端識別子」フィールドおよび「算出帯域」フィール
ドの値を上述した契約帯域に基づいて求める。
【0059】・ さらに、この特定の通信装置またはサ
ーバは、全ての通信装置22-A〜22-C宛にこのように
して内容が確定した算出帯域テーブルの内容を配信す
る。また、本実施形態では、通信装置22-A〜22-Cは
何れも他の全ての通信装置宛に何らかのパケットを送信
し得るので、図4に示すように、算出帯域テーブル38
-A〜38-Cの全てのレコードの「算出帯域」フィールド
の値が正数に設定されている。
【0060】しかし、本発明はこのような構成に限定さ
れず、例えば、図7に網掛けを臥して示すように、通信
装置22-A〜22-Cの内、2つの要素からなる順列(ま
たは組み合わせ)の何れかに該当する通信装置の間にト
ラヒックが発生し得ない場合には、算出帯域テーブル3
8-A〜38-Cの対応するレコードの「算出帯域」フィー
ルドの値が「0」に設定されてもよい。
【0061】さらに、本実施形態では、他の通信装置か
ら個別に配信された「配信要求」に含まれる契約帯域が
適用されることによって算出帯域が求められている。し
かし、これらの契約帯域や算出帯域は、例えば、フロッ
ピー(登録商標)ディスクその他の記憶媒体に予め格納
された情報として与えられ、あるいは保守や運用の過程
で行われるマンマシンインタフェースの下で適宜与えら
れてもよい。
【0062】図8は、本発明の第二の実施形態の動作フ
ローチャートである。以下、図2〜図4および図8を参
照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。本実
施形態の特徴は、帯域制御部34-zが算出帯域を求める
演算の手順にある。
【0063】通信装置22-Zに備えられたメモリ33-Z
には、図9に示すように、トラヒックの分布に基づいて
区分された所定の時間帯p毎に、その通信装置22-Zの
契約帯域BWpと、その契約帯域BWpの内、実際に何
らかの伝送情報の送信に供されている帯域BWopとに対
して、下記の式の値とて予め算出された「曖昧さパラメ
ータ」(曖昧度)Apが登録された変動テーブル39-Z
が配置される。
【0064】 Ap=(BWp−BWop)/BWop ・・・(2) 帯域制御部34-zは、第一の実施形態と同様に契約帯域
テーブル37-zの全てのレコードに有効な値が格納さ
れ、あるいは何らかのレコードが更新されたことを識別
すると、その時点の時間帯pに対応付けられて変動テー
ブル39-zに格納されている「曖昧さパラメータ」Ap
(ここでは、簡単のため、「1.5」であると仮定す
る。)を取得する(図8(1))。
【0065】さらに、帯域制御部34-zは、その「曖昧
さパラメータ」Apに併せて、既述の送信元に該当する
通信装置22-t(通信装置22-A〜22-Cの何れか)の
契約帯域BWtと、宛先に該当する通信装置22-r(通
信装置22-A〜22-Cの何れか)の契約帯域BWrと、
全ての通信装置22-A〜22-Cの契約帯域の総和ΣBW
とに対して、既述の式(1) に代わる下記(3) の式で示さ
れる算術演算を行うことによって、図10に示すよう
に、全ての通信装置の組み合わせに個別に対応し、かつ
算出帯域テーブル38-zの「送受信端識別子」フィール
ドに格納されるべき算出帯域BWgを求める(図8
(2))。
【0066】 BWg=Ap・BWt・BWr/(ΣBW−BWt) ・・・(3) なお、このようにして算出された算出帯域BWgが送信
に適用されるために、各部が連係することによって行わ
れる処理の手順については、既述の第一の実施形態にお
ける手順(図5(4)、(5))と同じであるので、ここではそ
の説明を省略する。
【0067】すなわち、通信装置22-A〜22-Cの何れ
においてもパケットの送信に適用されるべき帯域は、時
間帯毎のトラヒックの分布に適応した値として予め与え
られ、かつ契約帯域の余剰分が大きいほど大きな値に設
定された「曖昧さパラメータ」に比例する値に設定され
る。したがって、本実施形態によれば、第一の実施形態
に比べて上述した契約帯域の余剰分が個々の時間帯にお
いて行われるべきパケットの送信に有効に利用され、か
つ伝送品質が向上する。
【0068】なお、本実施形態では、通信装置22-A〜
22-Cにおけるトラヒックの分布が同じであることを前
提として求められた同じ「曖昧さパラメータ」の集合が
変動テーブル39-A〜39-Cの全てに登録されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、時間帯
の区分と「曖昧さパラメータ」の値との双方もしくは何
れか一方は、通信装置22-A〜22-Cの個々におけるト
ラヒックの分布に適応した値であってもよい。
【0069】また、本実施形態では、「曖昧さパラメー
タ」の値は、上式(2) に示す算術演算の結果として予め
求められ、かつ変動テーブル39-Zに格納されている。
しかし、このような「曖昧さパラメータ」の値は、上述
した算術演算に基づいて求められた値に限定されず、通
信装置22-A〜22-Cの全てあるいは個々におけるトラ
ヒックの分布(実測に基づいて求められた値と理論的に
求められた値との何れであってもよい。)に整合し、契
約帯域に対するその契約帯域の余剰分の比率が大きいほ
ど大きな値となるならば、如何なる値として与えられて
もよい。
【0070】さらに、本実施形態では、「曖昧さパラメ
ータ」の値は、通信装置22-A〜22-Cにおいて個別
に、かつトラヒックの分布に整合した時間帯p毎に設定
されている。しかし、このような「曖昧さパラメータ」
の値は、トラヒックの分布が定常的であり、あるいは一
定であると見なされ得る場合には定数として設定されて
もよく、かつ通信装置22-A〜22-Cの何れにおいても
トラヒックの分布が同じである場合にはこれらの通信装
置22-A〜22-Cに共通の値であってもよい。
【0071】以下、図2および図8を参照して本発明の
第三の実施形態の動作を説明する。本実施形態の特徴
は、制御部32-A〜32-Cが行う下記の処理の手順にあ
る。通信装置22-Zでは、制御部32-Zは、インタフェ
ース部31-Z、TCP/IP部35-Zおよびルーティン
グ部36-Zと連係することによって、その通信装置22
-ZとIP−VPN23との間に形成されたエッジネット
ワークと、そのIP−VPN23との双方もしくは何れ
か一方に発生し得るトラヒックの分布の変動、輻輳、障
害その他の事象を監視する。
【0072】さらに、制御部32-Zは、このような事象
を識別する度に、変動テーブル39-Zのレコードの内、
その事象が識別された時間帯に対応するレコードの「曖
昧さパラメータ」フィールドの値をこの事象に適応した
値に更新する。帯域制御部34-zは、その更新された
「曖昧さパラメータ」Apを適用することによって上式
(3) に示す算術演算を行うことによって、既述の算出帯
域BWgを算出する。
【0073】すなわち、通信装置22-A〜22-Cの契約
帯域の余剰分は、上述したネットワークやIP−VPN
23の状態に適応した実体的な余剰分を示す「曖昧さパ
ラメータ」に換算され、かつ上述した算出帯域BWgの
算出に適用される。したがって、本実施形態によれば、
刻々と変化し得る各部の稼働状況に柔軟に適応した形態
で契約帯域の余剰分が通信装置22-A〜22-Cに配分さ
れ、かつ伝送速度およびサービス品質が安定に維持され
る。
【0074】なお、本実施形態では、上述した事象が発
生する度に「曖昧さパラメータ」が更新されている。し
かし、「曖昧さパラメータ」は、このような事象が発生
した時点に限らず、予め決められた頻度や周期で再設定
され、またはトラヒックの分布に適応した時間帯の始点
や終点もしくは規定の時刻に更新されてもよい。
【0075】また、本実施形態では、上述した事象と、
その事象に応じて「曖昧さパラメータ」が更新される形
態が示されていない。しかし、このように「曖昧さパラ
メータ」が更新される形態は、例えば、以下に列記され
るように、実際に発生した事象に応じて増減した契約帯
域の余剰分が有効に利用されるならば如何なるものであ
ってもよい。
【0076】・ 何らかのパケットが廃棄されたときに
「曖昧さパラメータ」が大きな値に更新される。 ・ このようなパケットが廃棄される頻度(輻輳の程
度)が大きいほど「曖昧さパラメータ」が小さな値に更
新される。以下、図2および図3を参照して本発明の第
四の実施形態の動作を説明する。
【0077】本実施形態の特徴は、帯域制御部34-A〜
34-Cが行う下記の処理の手順にある。帯域制御部34
-zは、規定の正数Kに対して下記の式(4) で示される補
正係数Cpを求め、かつ下記の式(5)、(6) の何れかで示
される算術演算を既述の式(1)、(3) で示される算術演算
に代えて行うことによって算出帯域BWgを求める。
【0078】 Cp=K(BWt+BWr) ・・・(4) BWg=Cp・BWt・BWr/(ΣBW−BWt) ・・・(5) BWg=Cp・Ap・BWt・BWr/(ΣBW−BWt) ・・・(6) このようにして算出された算出帯域BWgは、上式(4)
に示すように、送信元と宛先とに該当する通信装置の契
約帯域BWt、BWrの和が大きいほど大きな値とな
る。
【0079】したがって、本実施形態によれば、契約帯
域の余剰分は、本来的に高い伝送速度が要求される通信
装置に対して優先的に、あるいは大きな比率で割り付け
られる。なお、本実施形態では、送信元に該当する通信
装置の契約帯域の余剰分は、宛先に該当する通信装置の
契約帯域が大きいほど優先的に、あるいは大きな比率で
割り付けられている。
【0080】しかし、このような契約帯域の余剰分につ
いては、例えば、TCP/IP部35-zによって行われ
る通信制御の過程で識別されるフロー毎にそのフローの
属性に適合した優先度で割り付けられることによって、
サービスクラスとの整合が図られてもよく、あるいは所
定の頻度で生成される乱数で重み付けられることによっ
て、特定の通信装置やフローに偏って割り付けられるこ
とが回避されてもよい。
【0081】また、上述した各実施形態では、通信装置
22-A〜22-Cの何れに対しても「配信要求」を示すパ
ケットがIP−VPN23を介して配信されている。し
かし、このような「配信要求」は通信装置22-A〜22
-Cの間に敷設されたIP−VPN23以外の伝送路やパ
スを介して配信されてもよい。さらに、上述した各実施
形態では、算出帯域は、通信装置22-A〜22-Cによっ
て個別に、かつ非同期に算出され、あるいは更新されて
いる。
【0082】しかし、本発明はこのような構成に限定さ
れず、例えば、通信装置22-A〜22-Cに個別に備えら
れ、かつ所定の精度で校正された時計によって与えられ
る規定の時刻にこれらの通信装置22-A〜22-Cが一斉
に算出帯域を更新することによって、個々の通信装置で
算出帯域が更新される時点が異なることによって生じ得
る契約帯域の配分の偏りその他の問題点の回避が図られ
てもよい。
【0083】また、このような構成が適用された場合に
は、契約帯域テーブル37-Zが下記の2つの面(記憶領
域)を備え、これらの記憶領域が制御部32-Zと帯域制
御部34-Zとの双方もしくは何れか一方の主導の下で交
互に切り替えられることによって、通信装置22-A〜2
2-Cの契約帯域が非同期に如何なる値に更新された場合
であっても、契約帯域の余剰の帯域が過渡的に不適正に
配分されることが回避されてもよい。
【0084】・ 先行して算出帯域テーブル38-Zに格
納された算出帯域の算出に適用された契約帯域の組み合
わせが保持されるべき第一の面 ・ 第一の面に保持された契約帯域の組み合わせが初期
値として格納され、その初期値が格納された時点以降に
更新され、かつ上述した算出帯域の更新に適用されるべ
き全ての契約帯域の値が格納されるべき第二の面 さらに、上述した各実施形態では、IP−VPN23の
ノードとして配置された通信装置22-A〜22-Cに本発
明が適用されている。
【0085】しかし、本発明は、このような通信装置2
2-A〜22-Cに限定されず、コネクションレス型の網を
レイヤ2で終端し、かつパケット(メッセージ)交換方
式に適応するノードであれば、その網の構成の如何にか
かわらず適用可能である。また、上述した各実施形態で
は、通信装置22-Zに備えられたインタフェース部31
-Z、制御部32-Z、メモリ33-Z、帯域制御部34-Z、
TCP/IP部35-Zおよびルーティング部36-Zは、
LSI、あるいは専用のハードウエアとして構成されて
いる。
【0086】しかし、これらのインタフェース部31-
Z、制御部32-Z、メモリ33-Z、帯域制御部34-Z、
TCP/IP部35-Zおよびルーティング部36-Zの全
てまたは一部は、如何なる形態で機能分散や負荷分散が
はかれたモジュールとして構成されてもよく、もしくは
布線論理や蓄積論理に基づいて所定の処理を行う単一ま
たは複数のプロセッサとそのプロセッサの配下で作動す
る入出力デバイスとの集合として構成されてもよい。
【0087】さらに、上述した各実施形態では、IP−
VPN(L3VPN)に本発明が適用されている。しか
し、本発明は、このようなIP−VPN(L3VPN)
に限定されず、L2VPNのように、データリンク層に
おいてフレームレベルでネットワーク層と同様に行われ
る通信制御の下で構築される網にも同様に適用が可能で
ある。
【0088】また、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲において、多様な形
態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部も
しくは全てに如何なる改良が施されてもよい。以下、上
述した各実施形態に開示された発明の構成を階層的・多
面的に整理し、かつ付記項として順次列記する。
【0089】(付記1) コネクションレス型の網に収
容され、かつ自局を含む複数のノード10-1〜10-nに
個別に割り付けられた全ての帯域が格納された記憶手段
11と、前記複数のノード10-1〜10-nの内、伝送情
報の送信元である自局と宛先とにそれぞれ割り付けられ
た帯域BWt、BWrと、その宛先以外の全てのノード
に割り付けられた帯域の総和ΣBWとを前記記憶手段1
1から取得し、これらの帯域BWt、BWrおよび総和
ΣBWに基づいて、この伝送情報の送信に適用されるべ
き伝送帯域(=BWt・BWr/ΣBW)を算出する帯
域算出手段12と、前記伝送情報をシェーピングし、前
記帯域算出手段12によって算出された伝送帯域の範囲
で前記コネクションレス型の網にその伝送情報を送信す
る送信手段13とを備えたことを特徴とする通信装置。 (付記2) コネクションレス型の網に収容され、かつ
自局を含む複数のノード10-1〜10-nに個別に割り付
けられた全ての帯域が格納された記憶手段11と、自局
に割り付けられた帯域と、その帯域の内、何らかの伝送
情報の送信に供されている帯域との比の単調非減少関数
の値である曖昧度Aが予め与えられ、かつ前記複数のノ
ード10-1〜10-nの内、この伝送情報の送信元である
自局と宛先とにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、B
Wrと、その宛先以外の全てのノードに割り付けられた
帯域の総和ΣBWとを前記記憶手段11から取得し、こ
れらの曖昧度A、帯域BWt、BWrおよび総和ΣBW
に基づいて、この伝送情報の送信に適用されるべき伝送
帯域(=A・BWt・BWr/ΣBW)を算出する帯域
算出手段12Aと、前記伝送情報をシェーピングし、前
記帯域算出手段12Aによって算出された伝送帯域の範
囲で前記コネクションレス型の網にその伝送情報を送信
する送信手段13Aとを備えたことを特徴とする通信装
置。 (付記3) 付記1または付記2に記載の通信装置にお
いて、複数のノード10-1〜10-nの内、自局に予め割
り付けられた帯域を自局以外の他のノードに通知し、そ
の帯域に併せて、これらの他のノードによって個別に通
知された帯域を記憶手段11に格納する帯域設定手段1
4を備えたことを特徴とする通信装置。 (付記4) 付記1ないし付記3の何れか1項に記載の
通信装置において、複数のノード10-1〜10-nに個別
に予め割り付けられ、かつ所定の装置によって配信され
た帯域を受信し、これらの帯域を記憶手段11に格納す
る帯域設定手段14Aを備えたことを特徴とする通信装
置。
【0090】(付記5) 付記1ないし付記4の何れか
1項に記載の通信装置において、複数のノード10-1〜
10-nに個別に予め割り付けられ、かつ所定の記録媒体
に記録された帯域を記憶手段11に格納する帯域設定手
段14Bを備えたことを特徴とする通信装置。 (付記6) 付記1ないし付記5の何れか1項に記載の
通信装置において、複数のノード10-1〜10-nの全て
または一部に個別に割り付けられるべき帯域の設定にか
かわるマンマシンインタフェースをとり、そのマンマシ
ンインタフェースの下で設定された帯域を記憶手段11
に格納する帯域設定手段14Cを備えたことを特徴とす
る通信装置。
【0091】(付記7) 付記2に記載の通信装置にお
いて、コネクションレス型の網に発生した事象、あるい
はその網のトラヒックの分布に応じて曖昧度Aを更新す
る曖昧度更新手段15を備え、帯域算出手段12Aは、
前記曖昧度更新手段15によって更新された曖昧度Aを
適用して伝送帯域を算出することを特徴とする通信装
置。
【0092】(付記8) 付記7に記載の通信装置にお
いて、曖昧度更新手段15は、規定の頻度または周期で
曖昧度Aを更新することを特徴とする通信装置。 (付記9) 付記7に記載の通信装置において、曖昧度
更新手段15は、ノード10-1〜10-nの内、伝送情報
の宛先となるべきノードと自局とにそれぞれ割り付けら
れた帯域BWr、BWtを記憶手段11から取得し、こ
れらの帯域BWr、BWtの和が大きいほど大きな重み
で重み付けられた値に曖昧度Aを設定することを特徴と
する通信装置。
【0093】(付記10) 付記7に記載の通信装置に
おいて、曖昧度更新手段15は、送信されるべき伝送情
報を含むパケットのフローの属性に整合した重みで重み
付けられた値に曖昧度Aを設定することを特徴とする通
信装置。
【0094】(付記11) 付記3に記載の通信装置に
おいて、帯域設定手段14は、自局に割り付けられた帯
域が更新される度にその帯域を自局以外の他のノードに
通知することを特徴とする通信装置。
【0095】(付記12) 付記3または付記11に記
載の通信装置において、複数のノード10-1〜10-nの
内、自局以外の他のノードと帯域設定手段14との間に
は、コネクションレス型の網と異なる伝送路またはパス
が形成され、前記帯域設定手段14は、自局に割り付け
られた帯域をこの伝送路またはパスを介して他のノード
に通知することを特徴とする通信装置。
【0096】(付記13) 付記1ないし付記12の何
れか1項に記載の通信装置において、計時を行い、かつ
時刻を与える計時手段16を備え、帯域算出手段12、
12Aは、前記計時手段16によって与えられた規定の
時刻以降に、記憶手段11に格納された最新の帯域の組
み合わせを伝送帯域の算出に適用することを特徴とする
通信装置。
【0097】(付記14) 付記1ないし付記13の何
れか1項に記載の通信装置において、記憶手段11は、
帯域算出手段12、12Aによって伝送帯域の算出に適
用された最新の帯域の組み合わせと、その組み合わせに
何らかの変更が施されてなる後続する組み合わせとが個
別に格納されるべき個別の記憶領域を有し、帯域算出手
段12、12Aは、前記記憶手段11に格納された組み
合わせの内、前記後続する組み合わせを前記伝送帯域の
算出に適用することを特徴とする通信装置。
【0098】(付記15) コネクションレス型の網に
収容された複数のノード10-1〜10-nの内、伝送情報
の送信元と宛先となるべきノードにそれぞれ割り付けら
れた帯域BWt、BWrと、その宛先以外の全てのノー
ドに割り付けられた帯域の総和ΣBWとを取得し、前記
帯域BWt、BWrおよび総和ΣBWに基づいて前記伝
送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=BWt・B
Wr/ΣBW)を算出し、前記伝送情報をシェーピング
し、前記算出された伝送帯域の範囲で前記コネクション
レス型の網にその伝送情報を送信することを特徴とする
帯域管理方式。 (付記16) コネクションレス型の網に収容された複
数のノード10-1〜10-nの内、伝送情報の送信元と宛
先となるべきノードにそれぞれ割り付けられた帯域BW
t、BWrと、その宛先以外の全てのノードに割り付け
られた帯域の総和ΣBWとを取得し、前記送信元に割り
付けられた帯域と、その帯域の内、何らかの伝送情報の
送信に供されている帯域との比の単調非減少関数の値で
ある曖昧度Aと、前記帯域BWt、BWrと、前記帯域
の総和ΣBWとに基づいてこの伝送情報の送信に適用さ
れるべき伝送帯域(=A・BWt・BWr/ΣBW)を
算出し、前記伝送情報をシェーピングし、前記算出され
た伝送帯域の範囲で前記コネクションレス型の網にその
伝送情報を送信することを特徴とする帯域管理方式。
【0099】
【発明の効果】上述したように請求項1および請求項4
に記載の発明では、送信元であるノードに割り付けられ
た帯域は、そのノードが宛先となるべきノード以外のノ
ード宛に何らかの情報を並行して送信するために適用さ
れるべき余剰の帯域が確保される比率で配分され、かつ
所望の伝送情報の送信に適用される。
【0100】また、請求項2および請求項5に記載の発
明では、送信元に割り付けられた帯域の余剰分は、所望
の伝送情報の効率的な送信に有効に利用される。さら
に、請求項3に記載の発明では、宛先となるべきノード
の如何にかかわらず、送信に適用されるべき伝送帯域が
精度よく、かつ効率的に算出される。また、請求項1な
いし請求項3に記載の発明の下位概念の発明では、負荷
の軽減あるいは構成の簡略化が図られ、かつ保守や運用
の形態に対する柔軟な適応が可能となる。
【0101】さらに、請求項1ないし請求項3に記載の
発明に関連した第一の発明では、負荷の軽減および構成
の簡略化が図られる。また、請求項1ないし請求項3に
記載の発明に関連した第二の発明では、保守および運用
にかかわる作業の柔軟性が確保される。
【0102】さらに、請求項2に記載の発明の下位概念
の発明では、送信に際して適用されるべき帯域は、網の
多様な状況に柔軟に適応した値に設定される。また、請
求項2に記載の発明に関連した第一の発明では、送信元
に割り付けられた帯域の余剰分は、その送信元によって
並行して行われる何れの伝送情報の送信にも偏ることな
く適用される。
【0103】さらに、請求項2に記載の発明に関連した
第二の発明では、送信元に割り付けられた帯域の余剰分
は、その送信元によって並行して送信されるべき何れの
伝送情報の送信にも著しく偏ることなく有効に適用され
る。また、請求項2に記載の発明に関連した第三の発明
では、総合的な信頼性やサービス品質が高く維持され、
かつ多様な保守や運用の形態に対する柔軟な適応が可能
となる。
【0104】さらに、請求項3に記載の発明の下位概念
の発明では、網の状況と保守や運用にかかわる要求とに
対する柔軟な適合が可能である。また、請求項3に記載
の発明に関連した第一の発明では、通信手順の簡略化と
網の負荷の軽減とが図られる。さらに、請求項1ないし
請求項3に記載の発明に関連した第一の発明では、個々
のノード装置に割り付けられた帯域の全てが他のノード
装置に対して違いに同時には引き渡されないために、こ
れらのノード装置の何れかに割り付けられた帯域の更新
が遅れても、伝送帯域が過渡的に不適正な値に設定され
ることが回避される。
【0105】請求項1ないし請求項3に記載の発明に関
連した第二の発明では、各部の構成にかかわる制約が緩
和される。したがって、本発明が適用された網では、帯
域管理が適正に、かつ効率的に行われ、さらに、伝送品
質およびサービス品質が安定に高く維持されると共に、
総合的な信頼性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の第一ないし第四の実施形態を示す図で
ある。
【図3】契約帯域テーブルの構成を示す図である。
【図4】算出帯域テーブルの構成を示す図である。
【図5】本発明の第一の実施形態の動作フローチャート
である。
【図6】配信要求を示すパケットの形式を示す図であ
る。
【図7】本発明の第一の実施形態において算出された他
の算出帯域を示す図である。
【図8】本発明の第二の実施形態の動作フローチャート
である。
【図9】変動テーブルの構成を示す図である。
【図10】本発明の第二の実施形態において算出された
算出帯域を示す図である。
【符号の説明】
10 ノード 11 記憶手段 12,12A 帯域算出手段 13,13A 送信手段 14,14A,14B,14C 帯域設定手段 15 曖昧度更新手段 16 計時手段 21 LAN 22 通信装置 23 IP−VPN 31 インタフェース部 32 制御部 33 メモリ 34 帯域制御部 35 TCP/IP部 36 ルーティング部 37 契約帯域テーブル 38 算出帯域テーブル 39 変動テーブル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクションレス型の網に収容され、か
    つ自局を含む複数のノードに個別に割り付けられた全て
    の帯域が格納された記憶手段と、 前記複数のノードの内、伝送情報の送信元である自局と
    宛先とにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、BWr
    と、その宛先以外の全てのノードに割り付けられた帯域
    の総和ΣBWとを前記記憶手段から取得し、これらの帯
    域BWt、BWrおよび総和ΣBWに基づいて、この伝
    送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=BWt・B
    Wr/ΣBW)を算出する帯域算出手段と、 前記伝送情報をシェーピングし、前記帯域算出手段によ
    って算出された伝送帯域の範囲で前記コネクションレス
    型の網にその伝送情報を送信する送信手段とを備えたこ
    とを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 コネクションレス型の網に収容され、か
    つ自局を含む複数のノードに個別に割り付けられた全て
    の帯域が格納された記憶手段と、 自局に割り付けられた帯域と、その帯域の内、何らかの
    伝送情報の送信に供されている帯域との比の単調非減少
    関数の値である曖昧度Aが予め与えられ、かつ前記複数
    のノードの内、この伝送情報の送信元である自局と宛先
    とにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、BWrと、そ
    の宛先以外の全てのノードに割り付けられた帯域の総和
    ΣBWとを前記記憶手段から取得し、これらの曖昧度
    A、帯域BWt、BWrおよび総和ΣBWに基づいて、
    この伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=A・
    BWt・BWr/ΣBW)を算出する帯域算出手段と、 前記伝送情報をシェーピングし、前記帯域算出手段によ
    って算出された伝送帯域の範囲で前記コネクションレス
    型の網にその伝送情報を送信する送信手段とを備えたこ
    とを特徴とする通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の通信装
    置において、 複数のノードの内、自局に予め割り付けられた帯域を自
    局以外の他のノードに通知し、その帯域に併せて、これ
    らの他のノードによって個別に通知された帯域を記憶手
    段に格納する帯域設定手段を備えたことを特徴とする通
    信装置。
  4. 【請求項4】 コネクションレス型の網に収容された複
    数のノードの内、伝送情報の送信元と宛先となるべきノ
    ードにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、BWrと、
    その宛先以外の全てのノードに割り付けられた帯域の総
    和ΣBWとを取得し、 前記帯域BWt、BWrおよび総和ΣBWに基づいて前
    記伝送情報の送信に適用されるべき伝送帯域(=BWt
    ・BWr/ΣBW)を算出し、 前記伝送情報をシェーピングし、前記算出された伝送帯
    域の範囲で前記コネクションレス型の網にその伝送情報
    を送信することを特徴とする帯域管理方式。
  5. 【請求項5】 コネクションレス型の網に収容された複
    数のノードの内、伝送情報の送信元と宛先となるべきノ
    ードにそれぞれ割り付けられた帯域BWt、BWrと、
    その宛先以外の全てのノードに割り付けられた帯域の総
    和ΣBWとを取得し、 前記送信元に割り付けられた帯域と、その帯域の内、何
    らかの伝送情報の送信に供されている帯域との比の単調
    非減少関数の値である曖昧度Aと、前記帯域BWt、B
    Wrと、前記帯域の総和ΣBWとに基づいてこの伝送情
    報の送信に適用されるべき伝送帯域(=A・BWt・B
    Wr/ΣBW)を算出し、 前記伝送情報をシェーピングし、前記算出された伝送帯
    域の範囲で前記コネクションレス型の網にその伝送情報
    を送信することを特徴とする帯域管理方式。
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