JP2002237362A - シールド電線接続用端子及びシールド電線接続方法 - Google Patents

シールド電線接続用端子及びシールド電線接続方法

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JP2002237362A
JP2002237362A JP2001031086A JP2001031086A JP2002237362A JP 2002237362 A JP2002237362 A JP 2002237362A JP 2001031086 A JP2001031086 A JP 2001031086A JP 2001031086 A JP2001031086 A JP 2001031086A JP 2002237362 A JP2002237362 A JP 2002237362A
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insulating
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Katsuhiro Suzuki
克浩 鈴木
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信秋 伊達
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド電線の接続工程を簡素化・集約化す
ることのできるシールド電線接続用端子およびシールド
電線接続方法を提供する。 【解決手段】 端子11の一方に相手端子に対する電気
接触部21、他方にシールド電線との接続に供される電
線圧接部31を設け、電線圧接部31を構成する一対の
圧接片37,38には、シールド電線の芯線と接触する
導体部39と、導体部39の周囲において絶縁材料で被
覆された絶縁部40とを設け、絶縁部40にシールド電
線のシールド部を接触させる。圧接片37,38を、端
子11の長手方向を向く両端面37a,37b,38
a,38bと、両端面を繋ぐ狭幅の側面及び上面とから
構成し、絶縁部40を両端面、側面及び上面に形成す
る。圧接片37,38の両端面の端部側に、略半円状の
導体部39を設け、導体部39の周囲に略コの字状又は
略逆コの字状の絶縁部39を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド電線の端
末に接続されるシールド電線接続用端子及びシールド電
線接続方法に関し、特に、シールド電線の接続工程を簡
素化することのできるシールド電線接続用端子及びシー
ルド電線接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等に搭載される各種電装品
及び補機等(以下「電子機器」という)の数は飛躍的に
増大しており、これらの電子機器自体から発生するノイ
ズによる誤動作等が心配されている。そこで、ノイズの
発生を抑制するための対策や、発生したノイズを授受し
ないようにするための対策が各方面で行われている。一
例として、静電シールド法や電磁シールド法は、一般的
に知られているノイズ対策の方法の一つである。いずれ
の方法を採用するかは、ノイズの発生源、ノイズの種類
等によってケース・バイ・ケースである。
【0003】また、これらの各種電子機器は、ワイヤハ
ーネス等の電線を介してバッテリーから電源の供給を受
けたり、信号のやりとりが行われているため、配索され
る電線の種類や、コネクタ等の電線接続部の状態、接地
の仕方によっても、機器のノイズに対する性能が左右さ
れている。電線については、平型の電線よりも、同軸の
電線のほうがノイズの影響を受けにくく、太く・短い電
線ほどノイズに対する影響を受けにくいとされている。
コネクタについては、短絡や漏電の心配等もあり、確実
な電気的接続の信頼性が必要とされている。接地につい
ては、必ずしも電線の両端を接地(ドレイン)すること
が万全ではない。
【0004】芯線の周囲をシールドされた電線、いわゆ
るシールド電線は、ノイズに対して強いことから、一般
的に広く普及している。また、自動車のインパネ内は、
電子機器の増大により電線の配索スペースが狭くなって
おり、電線の細径化が進んでいる。例えば、細いもの
で、2mm以下の電線も提供されるに至っている。この
ような細い電線の配索においては、ノイズによる影響が
殊に心配であり、シールド化は不可欠になっている。
【0005】このようなシールド電線、殊に細く長いシ
ールド電線の普及に伴い、各種のシールド電線接続用端
子及びシールド電線接続方法が提案されている。ここで
は、その一例を図5に示す。
【0006】図5に示すように、この発明は、編組線の
端末部分を結束手段である熱収縮チューブにより結束・
補強し、芯線と編組線とを別々に圧着端子に接続して電
線端末の処理を行うものである。シールド電線65は、
導体からなる芯線66と、芯線66の周囲を覆う内皮6
7と、内皮67の周囲に設けられた編組線68と、編組
線68の周囲に設けられた外皮69とから構成されてい
る。
【0007】このようなシールド電線65の端末は、先
ず、所定の長さだけ外皮69の皮剥を行い編組線68を
露出させる。次に、芯線66の周囲を覆う内皮67の皮
剥を行い、芯線66を露出させる。そして、編組線68
と芯線66とが接触しないように、編組線68は横方向
に折り曲げられて、解れないように束ねられる。
【0008】束ねられた編組線68は、端末部分に熱収
縮チューブ62を装着し、加熱することによって、固く
結束し一体にされる。これによって、編組線68の端末
部分が結束補強される。そして、編組線68毎に熱収縮
チューブ62が端子61bに加締められる。芯線66の
端末も別の端子61aに加締められる。
【0009】編組線68と芯線66は、別々の端子61
a,61bに加締め接続されて、コネクタハウジング7
0の端子収容室71に収容されるから、短絡を生ずるこ
となく、確実にシールド電線65の接続を行うことがで
きる。
【0010】また、熱収縮チューブ62により結束され
た編組線68の端末部分は、芯線66とは別々の端子6
1bに加締められるため、芯線66と編組線68との間
を確実に絶縁することができる。
【0011】また、編組線68を熱収縮チューブ62で
結束せずに、Bでカットしたままの状態で芯線66のみ
を端子61aに接続して使う場合もある。この場合、編
組線68は接地されないが、芯線66の周囲は編組線6
8で覆われているため、芯線66への外部ノイズの進
入、芯線66からの内部ノイズの漏れだしは防止されて
いる。カットされた編組線68は、芯線66や端子61
aと接触しないように、折り返してテープ巻きされる。
【0012】上述したように、静電誘導により発生する
ノイズをシールドする際は、接地をしなくても初期の目
的が達成される場合が多く、この場合、編組線68接続
用の端子61bは不要となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の端子構造及び電線接続方法では、特に、編組線
68を端子61bに接続しないで芯線66のみ端子61
aに接続したい場合に、外皮69の皮剥をして編組線6
8を露出させ、露出した編組線68を折り曲げてテープ
巻きし、次に、内皮67の皮剥を行って芯線66を露出
させ、そして芯線66を端子61aに加締め接続すると
いう四工程を経なければ一連の接続工程が終了せず、工
程数が掛かるという問題があった。
【0014】また、端子61aがいわゆる加締め接続す
る圧着端子でなく、一対の圧接片により接続する圧接端
子の場合は、内皮67の皮剥工程が省かれるが、それで
も三工程(外皮の皮剥工程、編組線の折り曲げ工程、電
線の圧接工程)を経なければならず、接続を容易に行う
ことのできる端子構造及び電線接続方法が求められてい
た。
【0015】そこで、本発明の目的は、シールド電線の
電気的接続の信頼性とシールド性能を損なうことなく、
シールド電線端末の処理工程を簡素化・集約化すること
のできるシールド電線接続用端子及びシールド電線接続
方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方に相手端
子に対する電気接触部、他方にシールド電線との接続に
供される電線圧接部を有し、該電線圧接部を構成する一
対の圧接片に、前記シールド電線の芯線と接触する導体
部と、該導体部の周囲において絶縁材料で被覆された絶
縁部とが設けられ、該絶縁部に前記シールド電線のシー
ルド部が接触することを特徴とする(請求項1)。
【0017】また、請求項1記載のシールド電線接続用
端子において、前記シールド電線は、中心に配置される
芯線と、該芯線の周囲に配置される第二層の絶縁内皮
と、該絶縁内皮の周囲に配置される第三層の編組線と、
該編組線の周囲に配置される最外層の絶縁外皮とからな
り、該芯線が前記圧接片の前記導体部に接触し、該編組
線が前記圧接片の前記絶縁部に接触して、該芯線と該編
組線との間が絶縁されることも有効である(請求項
2)。
【0018】また、請求項1又は請求項2記載のシール
ド電線接続用端子において、前記圧接片は、前記端子の
長手方向を向く両端面と、該両端面を繋ぐ狭幅の内側面
及び上面とからなり、前記絶縁部は、該両端面及び該内
側面及び該上面に形成されていることも有効である(請
求項3)。
【0019】また、請求項1〜請求項3の何れかに記載
のシールド電線接続用端子において、前記圧接片の前記
両端面の端部側には、略半円状の前記導体部が設けら
れ、該導体部の周囲には略コの字状又は略逆コの字状の
前記絶縁部が形成されていることも有効である(請求項
4)。
【0020】また、請求項1〜請求項4の何れかに記載
のシールド電線接続用端子において、前記圧接片の前記
絶縁部には、フェノール樹脂、ポリエチレン又はその他
の合成樹脂が被着されていることも有効である(請求項
5)。
【0021】また、端子の電線圧接部を構成する一対の
圧接片に導体部と絶縁部とを形成し、該電線圧接部にシ
ールド電線を圧接することで、該導体部に該シールド電
線の芯線を接触させ、該絶縁部に該シールド電線のシー
ルド部を接触させることを特徴とする(請求項6)。
【0022】また、以下に、上記構成に基づく作用・効
果を説明する。請求項1記載の発明においては、端子の
一側端部寄りに位置する電線圧接部の一対の圧接片の間
にシールド電線を上方から押し込むことにより、シール
ド電線の芯線を除く部分が切裂され、芯線部分は圧接片
の導体基板が露出する導体部に挟持されて電気的接続が
行われ、シールド部は芯線とは絶縁された状態で端子に
接続される。
【0023】請求項2記載の発明においては、シールド
電線を電線圧接部の一対の圧接片の間に押し込むこと
で、シールド電線の芯線を除く外周部分が切裂され、切
り口が露出した状態となる。シールド電線は、内側から
外側にかけて、中心に位置する芯線、第二層の絶縁内
皮、第三層の編組線、最外層の絶縁外皮の順に配置構成
されているから、芯線は圧接片の導体部に接触し、シー
ルド部は圧接片の絶縁部に接触する。
【0024】請求項3記載の発明においては、圧接片の
前側端面及び後側端面と、この前後の両端面を繋ぐ内側
面及び上面と、からプレート状の圧接片が構成され、こ
の圧接片に各面に絶縁部が形成されており、一対の圧接
片の間に押し込まれたシールド電線のシールド部が、該
絶縁部と接するようになっている。
【0025】請求項4記載の発明においては、シールド
電線の断面円形の芯線の接触する位置である圧接片の前
側端面及び後側端面の端部側に、断面略半円形の導体部
が形成されているから、電線の接続信頼性が維持されて
いる。また、シールド電線の芯線を除く断面環状部分が
前側端面及び後側端面の略コの字状及び略逆コの字状の
絶縁部に接触しているから、芯線とシールド部との間が
絶縁されている。
【0026】請求項5記載の発明においては、圧接片の
壁面に絶縁材料であるフェノール樹脂、ポリエチレン又
はその他の合成樹脂が樹脂成型にて被着されているか
ら、芯線とシールド部との間が絶縁される。また、絶縁
材の耐剥離性が高いから、長期に亘りシールド性が維持
される。
【0027】請求項6記載の発明においては、端子の一
側端部寄りに位置する電線圧接部の一対の圧接片の間に
シールド電線を上方から押し込むことにより、シールド
電線の芯線を除く部分が切裂され、芯線部分は圧接片の
導体基板が露出する導体部に挟持されて電気的接続が行
われ、シールド部は芯線とは絶縁された状態で端子に接
続される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図4は、本発
明に係るシールド電線用端子の一実施形態を示すもので
ある。図1に示すように、端子11は、長手方向(左右
方向、x方向)の前半部に薄肉の電気接触部21、後半
部に電線圧接部31を有している。後述するように、電
気接触部21は、周囲が薄肉の壁で構成され、全体とし
て矩形筒状を成し、電線圧接部31は、底板部34aと
両側側板部34bとで構成される電線収容空間35に一
対の圧接片37,38を端子11の長手方向の前後に備
え、全体として樋状を成している。ここで、端子11の
長手方向の前後の概念については、相手側端子と接触す
る側を前側と定義することとする。従って、端子11の
電気接触部21側が前側、電線圧接部31側が後側とな
る。
【0029】電気接触部21は、従来とほぼ同様の筒形
をなし、薄肉平板状の導体基板を端子11を展開した状
態にパンチとダイスを利用して打ち抜いた後、成形型を
利用して基板が直交するように順次折り曲げて形成され
ている。導体基板を薄肉平板状としたのは、打ち抜き加
工及び折り曲げ加工を行いやすく作業性が良いからであ
る。筒形状の周壁22は、端子11の長手方向に延在す
る底板部23aと、底板部23aの両側に垂直に起立す
る両側板部23bと、両側側板部23bの上端を繋ぐ天
板部23cとから構成されている。底板部23aは、加
工時の基準となる面であり、一側から他側に亘り平坦面
となっている。
【0030】底板部23aの内面には、前端から切り起
こして湾曲させた弾性接触片(図示しない)が設けられ
ている。弾性接触片は、周壁22と同一の板厚に形成さ
れ、例えば、根本側(電気接触部の先端側)を片持ち状
態の如く一端支持し、他端である自由端をやや渦巻き状
に折り曲げて、弾性力を確保できるようにすることが有
効である。
【0031】天板部23cには、電気接触部21の内側
に向けて凸出する接触用凸部24が形成されている。接
触用凸部24は、平板状の導体基板の打ち抜き加工と同
時にプレス成形される。接触用凸部24の中央、ないし
は天板部23cの中央には、側板部23bの接合面が端
子11の長手方向に延在している。
【0032】弾性接触片と接触用凸部24との間に、相
手側端子の電気接触部(図示しない)である、いわゆる
雄型のタブ状部が挿入されて、電気的接続が得られるよ
うになっている。弾性接触片と接触用凸部24との間隙
は、タブ状部に対する適切な接触圧力が得られるように
設定されている。仮に、この間隙が狭すぎると、タブ状
部の挿入が妨げられ、折れ曲がったり、挿入作業をスム
ーズに行うことができないからである。逆に、間隙が広
すぎると、電気的に接触せず、端子11としての本来の
機能を発揮し得ないからである。
【0033】電線圧接部31は、電気接触部21の後方
に位置し、底板部34aと、電気接触部21の側板部2
3bの半分程度の高さでほぼ垂直に起立する側板部34
bと、端子11の長手方向に前後して配置される各一対
の圧接片37,38とから構成されている。
【0034】なお、圧接片37,38を前後に各一対設
けずに、前又は後のどちらかに一対設けるだけでも、シ
ールド電線51との接触面積と保持強度を確保すること
ができる。このようにすれば、端子11の全長を短くで
き、ひいてはコネクタハウジングをコンパクトにできる
利益がある。
【0035】端子11に接続されるシールド電線51
(図2など)は、中心に配置される芯線52と、芯線5
2の周囲に配置される第二層の絶縁内皮53と、絶縁内
皮53の周囲に配置される第三層の編組線54(シール
ド部)と、編組線54の周囲に配置される最外層の絶縁
外皮55とから構成されている。編組線54は、細い導
線を格子状に編んだものである。芯線52は、各一対の
圧接片37,38に挟持されるようになっている。
【0036】図1及び図2に示すように、圧接片37,
38は、両側板部34bを観音開き状にほぼ垂直に切り
起こして形成されている。また、各圧接片37,38の
板厚b1は、同一に形成されている。圧接片37,38
の各面は、端子11の長手方向を向く前後の両端面37
a,37b,38a,38bと、両端面37a,37
b,38a,38bを繋ぐ狭幅の内側面37c,38c
及び上面37d,38dとからなっている。圧接片3
7,38には、導体基板の露出する導体部39と、導体
部39の周囲において絶縁材料で被覆された絶縁部40
とが形成されている。
【0037】導体部39は、圧接されたシールド電線5
1の芯線52に対応する位置に形成されており、両端面
37a,37b,38a,38bの端部寄りの位置と、
両端面37a,37b,38a,38bを繋ぐ内側面3
7c,38cとに連続して形成されている。両端面37
a,37b,38a,38bの導体部39は、一対の半
円形が対面するような格好で形成されている。なお、導
体部39は、必ずしも半円形に拘泥するものではなく、
矩形であってもよい。
【0038】絶縁部40は、フェノール樹脂、ポリエチ
レン又はその他の合成樹脂などの絶縁材料が樹脂成型等
により被着された部分であり、両端面37a,37b,
38a,38b、内側面37c及び上面37dにおいて
導体部39の周囲に形成されている。このようにすれ
ば、シールド電線51の芯線52が圧接片37の導体部
39に接触し、編組線54が圧接片37の絶縁部40に
接触して、芯線52と編組線54との間を確実に絶縁す
ることができるからである。
【0039】次に、一対の圧接片37,38の間隙a
は、後述する鋭利な圧接刃41によって切裂されて露出
する芯線52を挟持することができる寸法に設定されて
いる。間隙aが広過ぎる場合は、シールド電線51と端
子11との電気的接続が行われないばかりか、シールド
電線51が挟持されないため上方に抜き出ることがある
からである。逆に、間隙aが狭すぎると、シールド電線
51を挿入できないからである。挿入できたとしても、
大きい押し込み力を必要とし、端子11の変形を招くな
どの不具合を生ずることがあるからである。
【0040】一対の圧接片37,38の板厚b1は、絶
縁材料を被着している分だけ、導体基板の板厚b2より
若干厚くなっている。絶縁材料層の厚さb1−b2は、
任意であり、剥離しない程度の層厚に設定されている。
【0041】図2に示すように、圧接片37の上端隅部
(肩部)には、30゜〜60゜の傾斜角度の鋭利な圧接
刃41が形成されている。圧接刃41を形成したのは、
シールド電線51を一対の圧接片37の間隙に上方から
スムーズに押し込んで、芯線52を除く電線部分を切裂
して、芯線52を露出させ、挟持するためである。
【0042】圧接した際に、シールド電線51の切り口
から編組線54が露出して、端子11の導体基板と接触
したり、芯線52と接触して短絡する虞はない。上述し
たよに、圧接片37,38には、絶縁材料が被着された
絶縁部40が形成されているからである。
【0043】次に、シールド電線51の接続方法につい
て説明する。図3及び図4に示すように、シールド電線
51は、横に寝かされた状態で電線圧接部31を構成す
る一対の圧接片37,38の間に上方から圧接工具等に
より押し込まれる。従来技術の欄(図5)で例示したい
わゆる圧着端子は、加締片を折り曲げて電線を接続する
方式であるため、端子が高さ方向に肥大化し、コネクタ
ハウジングまでもが肥大化するという欠点を有していた
が、本発明の端子11はいわゆる圧接端子であるため、
係る欠点がなく、端子の小型化ひいてはコネクタハウジ
ングを小型化することができる利益もある。
【0044】先ず、シールド電線51は、圧接片37,
38の上端隅部に設けられたV字状の圧接刃41に案内
されると同時に、切裂されて、間隙aに挿入される。こ
の際、シールド電線51は、圧接刃41によって芯線5
2と編組線54とを露出し、芯線52は圧接片37,3
8の導体部39に接触し、編組線54は絶縁部40に接
触して、芯線52と編組線54との間が絶縁された状態
で接続される。
【0045】このように、本発明によれば、絶縁外皮5
5及び絶縁内皮53の皮剥、編組線54の処理を行うこ
となく、圧接だけでシールド電線51の芯線52及び編
組線54の端末処理を同時に行うことができる。この
際、シールド電線51の本来のシールド機能が損なわれ
ることなく、電気的接続の信頼性も維持される。
【0046】なお、細線を格子状に編んだ編組線54以
外に、銅箔等をシールド部材として用いることも可能で
ある。
【0047】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、シールド電線の芯線部分は圧接片の導体基板が露出
する導体部に接触し挟持され、シールド電線の芯線を除
く電線部分は圧接片の絶縁部に接触して、芯線とシール
ド部とが分離した状態でシールド電線の接続が行われ
る。従って、シールド電線の接続を外皮の皮剥等の複数
の工程を経て行う必要がなく、シールド電線の接続を簡
素化することができる。また、シールド電線接続用端子
が一つで済むため、端子数が減少してコネクタハウジン
グの肥大化が防止され、端子を収容するコネクタハウジ
ングを小型化することもできる。
【0048】また、請求項2記載の発明によれば、シー
ルド電線は、中心から半径方向外側に向けて、芯線、第
二層の絶縁内皮、第三層のシールド部、最外層の絶縁外
皮の順に配置構成されているから、中心に位置する芯線
が圧接片の導体部に接触し、シールド部が圧接片の絶縁
部に接触して、電気的接続の信頼性とシールド効果が維
持されている。従って、シールド電線を一対の圧接片に
押し込むだけで、芯線とシールド部との間が絶縁された
状態で端子に接続されるから、外皮の皮剥工程、内皮の
皮剥工程及び編素線の処理工程が不要となり、シールド
電線の接続を簡素化することができる。
【0049】また、請求項3記載の発明によれば、圧接
片の前側端面及び後側端面と、この前後の両端面を繋ぐ
内側面及び上面と、からプレート状の圧接片の各面が構
成され、この圧接片に絶縁部が形成されているから、芯
線とシールド部との間が絶縁され、電気的接続の信頼性
とシールド性を保ちつつ、シールド電線の接続を容易に
行うことができる。
【0050】また、請求項4記載の発明によれば、シー
ルド電線の芯線及びシールド部に対応する位置で、所定
の形状に導体部と絶縁部とが形成されているから、芯線
とシールド部との間を確実に絶縁することができる。
【0051】また、請求項5記載の発明によれば、絶縁
材料であるフェノール樹脂、ポリエチレン又はその他の
合成樹脂を、樹脂成型にて圧接片に容易に形成でき、ま
た、強固に被着させることができる。従って、圧接片に
絶縁部を有する端子を低コストで製作することができる
とともに、摩擦等による絶縁材の剥がれを防止すること
ができ、長期に亘りシールド性能が維持される。
【0052】また、請求項6記載の発明によれば、シー
ルド電線の芯線部分は圧接片の導体基板が露出する導体
部に接触し挟持され、シールド電線の芯線を除く部分は
圧接片の絶縁部に接触して、芯線とシールド部とが分離
した状態でシールド電線の接続が行われる。従って、シ
ールド電線の接続を外皮の皮剥等の複数の工程を経て行
う必要がなく、シールド電線の接続工程を簡素化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールド電線接続用端子の一実施
形態を示す全体斜視図である。
【図2】図1に示すシールド電線接続用端子にシールド
電線を圧接する状態を説明する斜視図である。
【図3】シールド電線を圧接する状態を示す図1のA−
A線に沿う相当断面図である。
【図4】同じくシールド電線を圧接した状態を示す図1
のA−A線に沿う相当断面図である。
【図5】従来のシールド電線接続用端子の一例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
11 端子 21 電気接触部 22 周壁 31 電線圧接部 37,38 圧接片 39 導体部 40 絶縁部 51 シールド電線 52 芯線 53 絶縁内皮 54 編組線(シールド部) 55 絶縁外皮
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月13日(2001.2.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E012 AA04 AA08 AA14 AA23 AA37 5G355 AA10 BA04 BA20 5G375 AA12 CA03 CA13 CC07 DA36 EA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方に相手端子に対する電気接触部、他
    方にシールド電線との接続に供される電線圧接部を有
    し、該電線圧接部を構成する一対の圧接片に、前記シー
    ルド電線の芯線と接触する導体部と、該導体部の周囲に
    おいて絶縁材料で被覆された絶縁部とが設けられ、該絶
    縁部に前記シールド電線のシールド部が接触することを
    特徴とするシールド電線接続用端子。
  2. 【請求項2】 前記シールド電線は、中心に配置される
    芯線と、該芯線の周囲に配置される第二層の絶縁内皮
    と、該絶縁内皮の周囲に配置される第三層のシールド部
    と、該シールド部の周囲に配置される最外層の絶縁外皮
    とからなり、該芯線が前記圧接片の前記導体部に接触
    し、該シールド部が前記圧接片の前記絶縁部に接触し
    て、該芯線と該シールド部との間が絶縁されることを特
    徴とする請求項1記載のシールド電線接続用端子。
  3. 【請求項3】 前記圧接片は、長手方向を向く両端面
    と、該両端面を繋ぐ狭幅の内側面及び上面とからなり、
    前記絶縁部が該両端面、該内側面及び該上面に形成され
    ていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシ
    ールド電線接続用端子。
  4. 【請求項4】 前記圧接片の前記両端面の端部側には、
    略半円状の前記導体部が設けられ、該導体部の周囲には
    略コの字状又は略逆コの字状の前記絶縁部が形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記
    載のシールド電線接続用端子。
  5. 【請求項5】 前記圧接片の前記絶縁部には、フェノー
    ル樹脂、ポリエチレン又はその他の合成樹脂が被着され
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに
    記載のシールド電線接続用端子。
  6. 【請求項6】 端子の電線圧接部を構成する一対の圧接
    片に導体部と絶縁部とを形成し、該電線圧接部にシール
    ド電線を圧接することで、該導体部に該シールド電線の
    芯線を接触させ、該絶縁部に該シールド電線のシールド
    部を接触させることを特徴とするシールド電線接続方
    法。
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