JP2002234262A - 改良されたイメージトーンを有するサーモグラフィー記録材料 - Google Patents

改良されたイメージトーンを有するサーモグラフィー記録材料

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JP2002234262A
JP2002234262A JP2001364505A JP2001364505A JP2002234262A JP 2002234262 A JP2002234262 A JP 2002234262A JP 2001364505 A JP2001364505 A JP 2001364505A JP 2001364505 A JP2001364505 A JP 2001364505A JP 2002234262 A JP2002234262 A JP 2002234262A
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Japan
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ion
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thermographic recording
substantially light
insensitive
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JP2001364505A
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English (en)
Inventor
Johan Loccufier
ヨハン・ロキユフイエ
Ivan Hoogmartens
イバン・ホークマルテンス
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Agfa Gevaert NV
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 印刷前の貯蔵時間およびに印刷後の記録保管
時間にあまり依存しないイメージトーンを有する印刷物
を作成できる改良されたイメージトーン安定性を有する
実質的に非感光性の黒白サーモグラフィー記録材料を提
供する。 【解決手段】 感熱性要素と支持体とを含んでなる実質
的に非感光性の黒白サーモグラフィー記録材料であっ
て、感熱性要素が少なくとも1種の実質的に非感光性の
有機銀塩、それと熱作用関係にあるそのための有機還元
剤、イメージトーン安定剤および結合剤を含有し、イメ
ージトーン安定剤が式(I): [式中、R1は水素、アルカリ金属イオン、アンモニウ
ムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、
アルカリ土類イオン、アルキル等、であり、R2はアル
キル、シクロアルキル、複素環、アルカリール、アラル
キル、ヘテロアリールまたはアリール基を表し、そして
Xは水素、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、
ホスホニウムイオン、スルホニウムイオンまたはアルカ
リ土類イオンである]に従う化合物であることを特徴と
する材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その印刷物が改良
された記録保管特性(archival proper
ties)を有するサーモグラフィー記録材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び課題】熱的像形成すなわちサーモグラ
フィーは、像が熱エネルギーの使用により作成される記
録方法である。直接的な熱的サーモグラフィーでは、記
録材料の像通りの加熱により可視像パターンが作成され
る。
【0003】US5,672,560は、支持体およびそ
の上に形成される感熱性像形成層を含んでなる感熱性像
形成材料であって、この像形成層が発色量の実質的に無
色の有機酸の微細分割状固体貴金属塩、加熱条件下で該
貴金属との発色反応が可能であってそれにより着色され
た像を形成するような有機還元剤、イメージトーン剤
(image toning agent)、該像形成
層中の像通りでない背景色の生成を減ずる式:
【0004】
【化3】
【0005】[式中、Z1、Z2およびZ3は各々独立し
て水素、アルカリ金属イオン、炭素数1〜約8のアルキ
ル基、炭素数5〜約10のアラルキルもしくはシクロア
ルキル基、または炭素数6〜約15のアルキル基を表す
か、或いはZ1およびZ2は一緒になって2価アルカリ土
類金属イオン、炭素数2〜約8の2価アルキレン基、ま
たは炭素数6〜約30の2価アリール基を表し、但し、
1およびZ2は一緒になって2価アルカリ土類金属イオ
ンを表さず、Z1、Z2およびZ3の少なくとも1つは水
素またはアルカリ金属イオンを表す]を有する安定剤化
合物を含んでなる材料を開示している。
【0006】ライトボックスで見るための医学的用途の
ためのサーモグラフィー材料を用いる印刷では、青黒イ
メージトーンの詳細部を識別する人間の目のより高い能
力を利用することができ、それによりそのような印刷物
の診断価値を改良するので、最適な診断には青黒イメー
ジトーンが要求される。そのようなイメージトーンは印
刷前のサーモグラフィー記録材料の貯蔵寿命および印刷
後の記録保管時間から独立しているべきである。イメー
ジトーンはASTM Norm E179−90に従う分
光計測定によりR(45/0)幾何学でASTM No
rm E308−90に従う評価で測定されるL*、a*
およびb* CIELB−値を基準にして評価することが
できる。プレテンパリング(pretemperin
g)後の印刷前の貯蔵時間および印刷後の記録保管時間
にあまり依存しないイメージトーンで印刷物を得ること
を可能にしながら、ライトボックス上で放射線技師が透
過像を見るため許容できるイメージトーンを示すような
イメージトーン安定化性質の均衡を与える実質的に非感
光性のサーモグラフィー記録材料用の成分が要望され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の一つ
の特徴は印刷前の貯蔵時間にあまり依存しないイメージ
トーンを有する印刷物を作成することができる改良され
たイメージトーン安定性を有する実質的に非感光性の黒
白サーモグラフィー記録材料を提供することである。
【0008】従って、本発明の別の特徴は印刷後の記録
保管時間にあまり依存しないが医学およびグラフィック
ス像に許容可能なイメージトーンを有する実質的に非感
光性の黒白サーモグラフィー記録材料を提供することで
ある。
【0009】本発明の別の特徴および利点は以下の記述
から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】特定のホスホン酸誘導体
を含有する感熱性要素を含んでなる実質的に非感光性の
サーモグラフィー記録材料が、イメージトーンが印刷前
の貯蔵時間にあまり依存せず且つ印刷後の記録保管時間
にあまり依存しない印刷物を与えうることが驚くべきこ
とに見いだされ、許容可能なイメージトーンと組み合わ
されたそのような性質のバランスは先行技術のサーモグ
ラフィー記録材料によっては提供されていない。
【0011】本発明の局面は、感熱性要素と支持体とを
含んでなる実質的に非感光性の黒白サーモグラフィー記
録材料であって、感熱性要素が少なくとも1種の実質的
に非感光性の有機銀塩、それと熱作用関係にあるそのた
めの有機還元剤、イメージトーン安定剤および結合剤を
含有し、イメージトーン安定剤が式(I):
【0012】
【化4】
【0013】[式中、R1は水素、アルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホ
ニウムイオン、アルカリ土類イオン、または場合により
置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、複素
環、アルカリール、アラルキル、ヘテロアリールもしく
はアリール基であり、R2は場合により置換されていて
もよいアルキル、シクロアルキル、複素環、アルカリー
ル、アラルキル、ヘテロアリールまたはアリール基であ
るか、或いはR1およびR2は一緒になって環構造を形成
するのに必要な原子を表し、そしてXは水素、アルカリ
金属イオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオ
ン、スルホニウムイオンまたはアルカリ土類イオンであ
る]に従う化合物であることを特徴とする実質的に非感
光性の黒白サーモグラフィー材料を提供することであ
る。
【0014】本発明の別の局面は、(i)上記のサーモ
グラフィー記録材料の最外層を熱源付近に持っていき、
(ii)熱源からの熱をサーモグラフィー記録材料に対し
て実質的に水を含まない条件下で熱源付近に保ちながら
像通りに適用して像を形成せしめ、そして(iii)サー
モグラフィー記録材料を熱源から除去する段階を含んで
なる記録方法を提供することである。
【0015】実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料におけるイメージトーン安定剤としての、式
(I):
【0016】
【化5】
【0017】[式中、R1は水素、アルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホ
ニウムイオン、アルカリ土類イオン、または場合により
置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、複素
環、アルカリール、アラルキル、ヘテロアリールもしく
はアリール基であり、R2は場合により置換されていて
もよいアルキル、シクロアルキル、複素環、アルカリー
ル、アラルキル、ヘテロアリールまたはアリール基であ
るか、或いはR1およびR2は一緒になって環構造を形成
するのに必要な原子を表し、そしてXは水素、アルカリ
金属イオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオ
ン、スルホニウムイオンまたはアルカリ土類イオンであ
る]に従う化合物の使用を提供することも本発明の局面
である。
【0018】本発明の別の利点および特徴は以下の記述
から明らかになるであろう。
【0019】本発明に従うサーモグラフィー記録方法の
第1の局面によると、熱源は熱ヘッドである。
【0020】本発明に従うサーモグラフィー記録方法の
第2の局面によると、熱源は薄膜熱ヘッドである。
【0021】定義 アルキルなる用語は、アルキル基中の各々の炭素数に関
して可能な全ての変種を意味し、すなわち、炭素数3に
関してはn−プロピルおよびイソプロピル、炭素数4に
関してはn−ブチル、イソブチルおよびターシャリー−
ブチル、炭素数5に関してはn−ペンチル、1,1−ジ
メチル−プロピル、2,2−ジメチルプロピルおよび2
−メチル−ブチルなどを意味する。
【0022】実質的に非感光性とは、意図的に感光性で
ないことを意味する。
【0023】脂肪酸は、飽和系の脂肪族炭化水素類から
誘導される一般式Cn2n+1COOHの有機一塩基酸、
例えばパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸およびア
リチジン酸(arichidic acid)である。
【0024】ここで使用される実質的に水を含まない条
件下での加熱は、80〜250℃の温度における加熱を
意味する。用語「実質的に水を含まない条件」は、反応
系が空気中で水とほぼ平衡状態にあり且つ反応を誘発ま
たは促進するための水が要素に対して外部から特別にま
たは積極的に供給されないことを意味する。そのような
条件は T. H. James, "The Theory of the Photographi
c Process", Fourth Edition, Macmillan 1977, page 3
74 に記載されている。
【0025】イメージトーン安定剤 本発明によると、少なくとも1種の実質的に非感光性の
有機銀塩、それと熱作用関係にあるそのための有機還元
剤、イメージトーン安定剤および結合剤を含有する感熱
性要素を含んでなる実質的に非感光性の黒白サーモグラ
フィー記録材料であって、イメージトーン安定剤が式
(I):
【0026】
【化6】
【0027】[式中、R1は水素、アルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホ
ニウムイオン、アルカリ土類イオン、または場合により
置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、複素
環、アルカリール、アラルキル、ヘテロアリールもしく
はアリール基であり、R2は場合により置換されていて
もよいアルキル、シクロアルキル、複素環、アルカリー
ル、アラルキル、ヘテロアリールまたはアリール基であ
るか、或いはR1およびR2は一緒になって環構造を形成
するのに必要な原子を表し、そしてXは水素、アルカリ
金属イオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオ
ン、スルホニウムイオンまたはアルカリ土類イオンであ
る]に従う化合物であることを特徴とする実質的に非感
光性の黒白サーモグラフィー記録材料が提供される。
【0028】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第1の局面によると、式(I)にお
けるR1が表すアルキル、シクロアルキル、複素環、ア
ルカリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはアリー
ル基のための置換基は、カルボキシ、カルボキシアルキ
ル、アルキル、ヒドロキシ、アシル、ヘテロアリール、
メルカプト、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキ
シおよびオキソアミノ基である。
【0029】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第2の局面によると、式(I)にお
けるR2が表すアルキル、シクロアルキル、複素環、ア
ルカリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはアリー
ル基のための置換基は、カルボキシ、カルボキシアルキ
ル、アルキル、ヒドロキシ、アシル、ヘテロアリール、
メルカプト、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキ
シおよびオキソアミノ基である。
【0030】本発明に従う適当なイメージトーン安定化
用化合物は下記のものである:
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第3の局面によると、イメージトー
ン安定剤は2−ホスホノ−1,2,3−プロパントリカル
ボン酸(ITS−1)または4−エチルホスホメチル−
2,5−ジ−t−ブチルフェノールのカルシウム塩(I
TS−2)である。
【0036】感熱性要素 ここで使用される感熱性要素は、像形成に寄与する全て
の成分を含有する要素である。本発明の実質的に非感光
性のサーモグラフィー記録材料によると、感熱性要素は
実質的に非感光性の有機銀塩、それと熱作用関係にある
そのための有機還元剤、イメージトーン安定剤および結
合剤を含有する。
【0037】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第4の局面によると、感熱性要素は
上記の成分が異なる層の中に分散されているような層系
を含んでなるが、但し実質的に非感光性の有機銀塩は還
元剤と反応性関係にあり、すなわち熱現像工程中に還元
剤はそれが実質的に非感光性の有機銀塩の粒子に対して
拡散できて銀の還元を引き起こしうるような方法で存在
しなければならない。
【0038】有機銀塩 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第5の局面によると、実質的に非感光性の有機銀
塩は有機カルボン酸の実質的に非感光性の銀塩である。
【0039】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第6の局面によると、実質的に非感
光性の銀塩は脂肪族カルボン酸の銀塩である。
【0040】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第7の局面によると、実質的に非感
光性の銀塩は脂肪酸の銀塩である。
【0041】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第8の局面によると、実質的に非感
光性の銀塩は脂肪族炭素連鎖の炭素数が12〜30の間
である脂肪族カルボン酸の銀塩、例えばラウリン酸銀、
パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、ヒドロキシステアリ
ン酸銀、オレイン酸銀およびベヘン酸銀であり、これら
の銀塩は「銀石鹸」とも称される。
【0042】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第9の局面によると、実質的に非感
光性の銀塩はGB−P 1,439,478に記載されて
いるような有機カルボン酸、例えば安息香酸銀である。
【0043】ここに引用することにより本発明の内容と
なるEP−A 964 300に開示されているような有
機カルボン酸の異なる銀塩の組み合わせも本発明で使用
することができる。
【0044】有機銀塩は標準的な分散技術により分散さ
せることができ、例えばボールミル、ビーズミル、微小
流動床、超音波装置、ロータースターターミキサーなど
の使用がこれに関して有用であることが見いだされた。
種々の技術により製造される有機銀塩分散液の混合物を
使用して、例えば有機銀塩の比較的粗いおよび比較的微
細に粉砕された分散液の、所望するサーモグラフィー性
質を得ることもできる。
【0045】還元剤 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第10の局面によると、実質的に非感光性の有機
銀塩の還元用の有機還元剤は、芳香族ジ−およびトリ−
ヒドロキシ化合物の場合のようにO、NまたはCに結合
された少なくとも1つの活性水素原子を含有する有機化
合物である。
【0046】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第11の局面によると、有機還元剤
は1,2−ジヒドロキシベンゼン誘導体、例えばカテコ
ール、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオン
酸、1,2−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸およびエ
ステル類、例えば没食子酸メチル、没食子酸エチル、没
食子酸プロピル、タンニン酸、および3,4−ジヒドロ
キシ−安息香酸エステルである。
【0047】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第12の局面によると、有機還元剤
はここに引用することにより本発明の内容となるEP−
B692 733に開示されている有機還元剤、例えば
3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチルおよび3,4−ジヒ
ドロキシ安息香酸n−ブチルである。本発明に従う実質
的に非感光性のサーモグラフィー記録材料の第13の局
面によると、有機還元剤はここに引用することにより本
発明の内容となるEP−A903 625に開示されて
いる有機還元剤、例えば3,4−ジヒドロキシベンゾニ
トリルである。
【0048】2種もしくはそれ以上の有機銀塩の混晶を
含有する実質的に非感光性の有機銀塩の還元において加
熱時に反応相手になる還元剤の組み合わせを使用するこ
ともできる。例えば、US−P 5,464,738に開
示されているような立体障害フェノール類とスルホニル
ヒドラジド還元剤、US−P 5,496,695に開示
されているようなトリチルヒドラジド類およびホルミル
−フェニル−ヒドラジド類、US−P 5,545,50
5、US−P 5,545,507およびUS−P5,55
8,983に開示されているようなトリチルヒドラジド
類およびホルミル−フェニル−ヒドラジド類と種々の補
助還元剤、US−P 5,545,515およびUS−P
5,635,339に開示されているようなアクリロニト
リル化合物、並びにUS−P 5,654,130に開示
されているような2−置換されたマロノジアルデヒド化
合物の組み合わせ。
【0049】感熱性要素の結合剤 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第14の局面によると、結合剤は天然、改質され
た天然もしくは合成樹脂またはそのような樹脂の混合物
であり、そこでは実質的に非感光性の有機銀塩を水性ま
たは溶媒性の媒体、例えばセルロース誘導体、例えばエ
チルセルロース、セルロースエステル類、例えば硝酸セ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉エーテル
類、ガラクトマンナン、α,β−エチレン系不飽和化合
物から誘導される重合体、例えばポリ塩化ビニル、後塩
素化されたポリ塩化ビニル、塩化ビニルと塩化ビニリデ
ンの共重合体、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、ポ
リ酢酸ビニルおよび部分的に加水分解されたポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルアルコール、繰り返しビニルアルコー
ル単位の一部だけがアルデヒドと反応されていてもよい
出発物質としてのポリビニルアルコールから製造される
ポリビニルアセタール類、好ましくはポリビニルブチラ
ール、アクリロニトリルとアクリルアミドの共重合体、
ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル
類、ポリスチレンおよびポリエチレンまたはそれらの混
合物、の中に均質に分散させることができる。
【0050】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第15の局面によると、結合剤は水
溶性フィルム生成性結合剤、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリ
アクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレングリコール、蛋白質系結合剤、例えば
ゼラチン、改質ゼラチン類、例えばフタロイルゼラチ
ン、多糖類、例えば澱粉、アラビアゴムおよびデキスト
ラン並びに水溶性セルロース誘導体である。
【0051】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第16の局面によると、結合剤はゼ
ラチンである。
【0052】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第17の局面によると、結合剤対実
質的に非感光性の有機銀塩の重量比は0.2〜7の範囲
内である。
【0053】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第18の局面によると、感熱性要素
の厚さは5〜50μmの範囲内である。
【0054】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第19の局面によると、結合剤は実
質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料のサーモグ
ラフィー性質に悪影響を与える接着剤または不純物を含
有しない。
【0055】トーニング剤 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第20の局面によると、感熱性要素は純黒調をよ
り高い濃度でそして純灰色をより低い濃度で得るために
トーニング剤(toning agent)をさらに含
有する。
【0056】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第21の局面によると、感熱性要素
はフタルイミド類およびフタラジノン類よりなる群から
選択される少なくとも1種の調色剤をさらに含有する。
適する調色剤はUS 4,082,901に記載されてい
る一般式の範囲内である。US 3,074,809、3,
446,648および3,844,797に記載されてい
るトーニング剤も参照すること。
【0057】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第22の局面によると、感熱性要素
はGB 1,439,478、US 3,951,660に開
示されているようなベンゾキサジンジオンまたはナフト
キサジンジオンタイプの少なくとも1種の複素環式トー
ニング化合物、例えばベンゾ[e][1,3]オキサジン−
2,4−ジオンおよび7−メチル−ベンゾ[e][1,3]オ
キサジン−2,4−ジオン、並びにUS 5,599,64
7に開示されているもの、例えば7−(エチルカルボナ
ト)−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオンを
含有し、それらはここに引用することにより本発明の内
容となる。
【0058】かぶり防止剤 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第23の局面によると、実質的に非感光性のサー
モグラフィー記録材料は改良された貯蔵寿命およびかぶ
りの減少を得るためにかぶり防止剤をさらに含有する。
【0059】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第24の局面によると、実質的に非
感光性のサーモグラフィー記録材料はベンゾトリアゾー
ル、置換されたベンゾトリアゾール類、テトラゾール
類、メルカプトテトラゾール類、例えば1−フェニル−
5−メルカプト−テトラゾール、並びに芳香族ポリカル
ボン酸類、例えばオルト−フタル酸、3−ニトロ−フタ
ル酸、テトラクロロフタル酸、メリト酸、ピロメリト酸
およびトリメリト酸、並びにそれらの無水物よりなる群
から選択される少なくとも1種のかぶり防止剤をさらに
含有する。
【0060】ポリカルボン酸およびそれらの無水物 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第25の局面によると、感熱性要素は少なくとも
1種のポリカルボン酸および/またはそれらの無水物を
存在する全ての有機銀塩(類)に関して少なくとも15
のモル比で且つそれらと熱作用関係でさらに含んでな
る。
【0061】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第26の局面によると、感熱性要素
は少なくとも1種の脂肪族(飽和並びに不飽和の脂肪族
および脂環式)または芳香族ポリカルボン酸をさらに含
んでなり、それらは場合により置換されていてもよく、
そして場合により少なくとも2つの遊離カルボン酸が残
存するかまたは熱記録段階で利用可能である条件下では
無水物形態であってももしくは部分的にエステル化形態
であってもよい。
【0062】界面活性剤および分散剤 界面活性剤および分散剤は、特定の分散媒体中に不溶性
である成分または反応物の分散を助ける。
【0063】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第27の局面によると、実質的に非
感光性のサーモグラフィー記録材料は1種もしくはそれ
以上の界面活性剤をさらに含んでなり、それらはアニオ
ン性、非イオン性もしくはカチオン性界面活性剤、およ
び/または1種もしくはそれ以上の分散剤であってよ
い。
【0064】別の添加剤 記録材料は上記の成分の他に、別の添加剤、例えば帯電
防止剤、例えばF3C(CF2)6CONH(CH2CH2O)
−H中のようにフルオロカーボン基を含む非イオン性帯
電防止剤、シリコーン油、例えばベイシロン(BAYSILON)
TMMA(ドイツのバイエル(BAYER)AGから)を含有する
ことができる。
【0065】支持体 本発明に従う感熱性要素用の支持体は透明、半透明また
は不透明であってよく、そして透明樹脂フィルム製の、
例えばセルロースエステル、セルローストリアセテー
ト、ポリプロピレン、ポリカーボネートまたはポリエス
テル、例えばポリエチレンテレフタレート製の、薄い柔
軟な支持体である。
【0066】支持体はシート、リボンまたはウェブ形態
であってよくそして必要ならその上にコーテイングされ
る感熱性要素に対する接着性を改良するために下塗りし
てもよい。それはいわゆるブルーベースのように青色顔
料で着色してもよい。1つもしくはそれ以上の裏打ち層
を付与して例えばカールおよび静電性の如き物理的性質
を調節することができる。
【0067】保護層 本発明に従う実質的に非感光性のサーモグラフィー記録
材料の第28の局面によると、感熱性要素の局部的変形
を避け且つ耐摩耗性を改良するために保護層が感熱性要
素に付与される。
【0068】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第29の局面によると、溶媒可溶
性、溶媒分散性、水溶性または水分散性であってよい結
合剤を含んでなる保護層が感熱性要素に付与される。
【0069】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第30の局面によると、ここに引用
することにより本発明の内容となるEP−A 614 7
69に記載されているような溶媒可溶性ポリカーボネー
ト結合剤を含んでなる保護層が感熱性要素に付与され
る。
【0070】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第31の局面によると、コーテイン
グを水性組成物から行うことができ且つ保護層と中間に
ある下塗り層との混合が中間にある下塗り層中の溶媒可
溶性または溶媒分散性結合剤を使用することにより回避
できるため、水溶性または水分散性結合剤を含んでなる
保護層が感熱性要素に付与される。
【0071】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第32の局面によると、架橋結合さ
れた保護層が感熱性要素に付与される。
【0072】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第33の局面によると、ここに引用
することにより本発明の内容となるWO 95/124
95に記載されているような架橋結合剤で架橋結合され
た保護層が感熱性要素に付与される。
【0073】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第34の局面によると、実質的に非
感光性のサーモグラフィー記録材料の滑り特性を改良す
るために固体もしくは液体潤滑剤またはそれらの組み合
わせを含んでなる保護層が感熱性要素に付与される。
【0074】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第35の局面によると、ここに引用
することにより本発明の内容となるWO 94/111
99に記載されているような熱溶融可能な粒子を含んで
なる保護層が、固体潤滑剤が熱溶融可能な粒子であるた
め、感熱性要素に付与される。
【0075】本発明に従う実質的に非感光性のサーモグ
ラフィー記録材料の第36の局面によると、ここに引用
することにより本発明の内容となるWO 94/111
98に記載されているような艶消し剤、例えばタルク粒
子、を含んでなる保護層が感熱性要素に付与され、これ
らの粒子は場合により保護層から突出していてもよい。
【0076】コーテイング 本発明の記録材料のいずれかの層のコーテイングはいず
れかのコーテイング技術、例えば Modern Coating and
Drying Technology, edited by Edward D. Cohen and E
dgar B. Gutoff, (1992) VCH Publishers Inc. 220 Eas
t 23rd Street,Suite 909 New York, NY 10010, U.S.A.
に記載されているものにより行うことができる。
【0077】サーモグラフィー処理 サーモグラフィー像形成はアナログ方式では像を通す直
接的な露出によりもしくは像からの反射により、または
画素毎のデジタル方式では赤外熱源、例えばNd−YA
Gレーザーもしくは他の赤外レーザーを好ましくは赤外
吸収化合物を含有する実質的に非感光性のサーモグラフ
ィー材料と共に使用することによりもしくは熱ヘッドを
用いる直接的な熱像形成により、像通りの熱の適用によ
り行われる。
【0078】熱印刷では、像信号が電気パルスに転換さ
れそして次にドライバー回路を通して熱印刷ヘッドに選
択的に転写される。熱印刷ヘッドは微小熱抵抗器部品よ
りなり、それらが電気エネルギーをジュール効果により
熱に転化させる。一般的な熱印刷ヘッドの操作温度は3
00〜400℃の範囲内にありそして画の要素(画素)
当たりの加熱時間は1.0msより短く、熱印刷ヘッド
と記録材料との接触圧力は熱の良好な移動を確実にする
ためには例えば200−500g/cm2である。
【0079】最外層が保護層でない場合に熱印刷ヘッド
と感熱性要素としての支持体の同一面にある最外層との
直接的接触を回避するために、接触するが加熱中にそこ
から除去可能な樹脂シートまたはウェブを通して熱印刷
ヘッドによる記録材料の像通りの加熱を行うことがで
き、記録材料の移動は起きえない。
【0080】加熱要素の活性化は、一定電力に電力でま
たはパルス長さで調節することができる。EP−A 6
54 355はエネルギー化可能な加熱要素を有する熱
ヘッドによる像通りの加熱により像を形成する方法を開
示しており、そこでは加熱要素の活性化はデューティー
サイクルパルス方式で(duty cycled pu
lsewise)行われる。EP−A 622 217は
連続的トーン再現において改良を与える直接的熱像形成
要素を用いる像の形成方法を開示している。
【0081】記録材料の像通りの加熱は材料中に加えら
れる電気抵抗性リボンを用いて行うこともできる。記録
材料の像−またはパターン−通りの加熱は画素通りに調
節される超音波により行うこともできる。
【0082】工業的用途 サーモグラフィー像形成を、特に黒色に像形成されたネ
ガがライトボックスと共に操作される検査技術で広く使
用されている医学診断分野における使用のための、反射
タイプの印刷物およびネガの製造用に使用することがで
きる。
【0083】本発明を以下で比較例および本発明の実施
例により説明する。これらの実施例に示されている百分
率および比は断らない限り重量による。本発明の実施例
および比較例で使用される成分は以下のものである: ・有機銀塩: AgB=ベヘン酸銀、 ・還元剤: R01=3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチル、 R02=3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル、 ・結合剤:K17881=アグファ−ゲベルト・ゲラチ
ンファブリーク・フォルム・ケペフ・アンド・ゾーネ(A
GFA-GEVAERT GELATINEFABRIEK vorm. KOEPFF & SOEHNE)
からのタイプ17881、低いカリウムイオン、ナトリ
ウムイオンおよびクロリド−イオン濃度を有するゼラチ
ン、R16875=タイプ16875、ルーセロット(R
ousselot)からのフタロイル−ゼラチン、LATEX0
1=54.25重量%のスチレン、43.25重量%のア
クリル酸ブチルおよび2.5重量%のN−[(4′−スル
ホベンズアミド)−オキソ−デシル]メタクリルアミドの
カリウム塩よりなる共重合体、 ・S01=1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾー
ル、 ・トーニング剤:T01=7−(エチルカルボナト)−ベ
ンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン、T02=
フタラジノン、 ・US 5,672,560に従う安定剤RU01=
【0084】
【化7】
【0085】RU02=Na3PO4、 RU03=燐酸水素ビス(2−エチルヘキシル)
【0086】
【化8】
【0087】・界面活性剤Nr.1=マルロン(MARLON)
TMA−365、ヒュルス(HUELS)によりアルキル−フェ
ニルスルホン酸ナトリウムの65%濃縮物として供給さ
れる、 ・界面活性剤Nr.2=マルロンTMAS3、ヒュルスに
よりアルキルフェニルスルホン酸の98%濃縮物として
供給される。
【0088】
【実施例】比較例1〜4および本発明実施例1〜3 US 5,672,560に従うサーモグラフィー材料の
印刷物のイメージトーン安定性と本発明に従うサーモグ
ラフィー材料のものとの比較 ベヘン酸銀分散液の製造 ベヘン酸銀分散液を下記の通りにして製造した:25k
g(73.5M)のベヘン酸を撹拌しながら80℃で1
gのベヘン酸当たり100Lの界面活性剤Nr.1の1
0%溶液の中に分散させ、80℃の温度の脱イオン水で
250Lにし、次に36.75Lの水酸化ナトリウムの
2M水溶液を10〜20分間の期間にわたり加えて実質
的にベヘン酸ナトリウムを含有する透明な溶液を与え、
次に硝酸銀の2.94M水溶液を撹拌しながら0.163
モル/モルのベヘン酸銀・分の速度で加えてベヘン酸ナ
トリウムをベヘン酸銀に完全に転化させ、そして最後に
硝酸アンモニウムを加えて界面活性剤Nr.1をそのア
ンモニウム塩に転化させながら限外濾過を50000M
Wポリスルホンカートリッジフィルターを用いて室温で
行って生じたベヘン酸銀分散液を濃縮すると、最終的な
AgBeh−濃度は20.4%であり、0.062gのア
ルキル−フェニルスルホン酸アンモニウム/gのAgB
ehを有し、残留導電率は1.0mS/cmであった。
【0089】サーモグラフィー記録材料の製造 最初に3.44gのK17881を16.33gの脱イオ
ン水の中で30分間の期間にわたり膨潤させることによ
り、感熱性要素のコーテイング分散液を製造した。1
8.08%のT01および9.95%のK17881を含
有する3.05gの第1水性調色剤並びに20.12%の
T02および8.88%のR16875を含有する第2
調色剤を次に加え、そして生じた分散液を撹拌しながら
50℃まで加熱した。2gの上記のベヘン酸銀の分散液
を次に加え、そして10分間の撹拌後にさらに22.2
gの同じベヘン酸銀分散液を加え、そして生じた分散液
をさらに10分間にわたり撹拌し、その後に3.955
gのLATEX01の25.28%分散液を加えた。さ
らに10分間の撹拌後に2.222gの水中5.9%ポリ
イタコン酸を加え、そしてさらに10分間の撹拌後に、
生じた分散液を36℃に冷却した。最後に、比較例1の
場合には18gの脱イオン水を加え、或いは比較例2〜
4並びに本発明の実施例1および2の場合にはベヘン酸
銀に関して脱イオン水で18gにされた10モル%の濃
度を生ずる量のUS 5,672,560に従う種々の安
定剤および本発明に従う像安定剤の溶液または分散液を
加え(添加方法に関しては表6参照)、そして分散液を
さらに15分間にわたり撹拌した。コーテイングの直前
に、9.909%のR02および4.9%のS01を含有
する6gのエタノール水溶液を撹拌しながら加えた。
【0090】36℃の温度のこのコーテイング分散液を
次に、裏打ち層(裏打ち層を有する下塗りされた支持体
の伝達中の可視および青色フィルターを通るマクベス(M
ACBETH)THTR924を用いる測定による光学濃度はそ
れぞれ0.19および0.05であった)を有する下塗り
された168μm厚さの青色に顔料着色されたポリエチ
レンテレフタレートの裏打ち層でない側面上に、72g
/m2の湿潤コーテイング重量となるまでドクターブレ
ードコーテイングし、そして乾かない間に1.8重量%
の1,1−ビス(ビニルスルホン)メタンおよび0.909
1重量%の界面活性剤Nr.1を有する11g/m2の水
溶液をオーバーコーテイングした。乾燥後に、比較例1
〜4並びに本発明実施例1および2の感熱性要素が得ら
れた。
【0091】
【表5】
【0092】サーモグラフィー印刷 比較例1〜4並びに本発明実施例1および2の実質的に
非感光性のサーモグラフィー記録材料のサーモグラフィ
ー印刷中には、6μmの合計厚さのリボンを与えるよう
に、下塗り層、耐熱層および滑り層(抗摩擦層)で連続
的にコーテイングされている分離可能な5μm厚さのポ
リエチレンテレフタレートリボンの滑り層と接触してい
る薄い中間材料により印刷ヘッドは像形成層から離され
た。
【0093】アグファ−ゲバルトからのドライスター(D
RYSTAR)(R)2000には300dpiの解像度を有する
薄膜熱ヘッドが装備されており、そして11.8msの
線速度(線速度は1行を印刷するために必要な時間であ
る)で操作された。この線時間中、印刷ヘッドは一定の
電力を受けた。印刷電力は90mWでありそして熱ヘッ
ド抵抗器を時間−調節して種々の像濃度を生成する。
【0094】64のデータ水準に相当する灰色目盛り段
階でマクベスTMTR924濃度計付き可視フィルターを
通して測定された像の最大濃度(Dmax)が表2に示さ
れている。
【0095】像評価 比較例1〜4並びに本発明の実施例1および2の実質的
に非感光性のサーモグラフィー記録材料を用いて作成さ
れた新しい印刷物のイメージトーンをL*、a*およびb
*CIELAB−値を基準として評価した。L*、a*お
よびb*CIELAB−値はASTM Norm E17
9−90に従う分光計測定によりR(45/0)幾何学
でASTM Norm E308−90に従う評価で測定
した。1.0の光学濃度Dにおける比較例1〜4並びに
本発明の実施例1および2の実質的に非感光性のサーモ
グラフィー記録材料の新しい印刷物のa*およびb*CI
ELAB−値が表2に示されており、そして比較例1の
サーモグラフィー記録材料の例外は許容可能な値を示
す。Dmin値は主として、0.19のDvis値を有する支
持体の濃度に依存する。
【0096】
【表6】
【0097】貯蔵寿命試験 比較例1〜4並びに本発明の実施例1〜2の新しいサー
モグラフィー記録材料を45℃に70%相対湿度におい
て暗所でそれぞれ印刷前に3〜7日間にわたり加熱する
ことにより模擬長期間貯蔵寿命試験を行った。これらの
材料による印刷物を対応する新しいサーモグラフィー記
録材料の印刷物に関して以上に記載されている通りにし
て評価し、そして結果を表3に示す。
【0098】
【表7】
【0099】CIELAB−システムでは、負のCIE
LABa*−値はa*−の負がより大きくなるにつれて緑
色が濃くなる緑色がかったイメージトーンを示し、正の
a*−値はa*の正がより大きくなるにつれて赤色が濃く
なる赤色がかったイメージトーンを示す。負のCIEL
ABb*−値はb*−の負がより大きくなるにつれて青色
がだんだん濃くなる青色がかったイメージトーンを示
し、正のb*−値はb*の正がより大きくなるにつれて黄
色が濃くなる黄色がかったイメージトーンを示す。全体
として像の可視的な識別に関すると1.0の濃度を有す
る像の要素のイメージトーンはより低いまたはより高い
光学濃度を有する要素のイメージトーンより強い影響を
有しており、そしてa*−値における変動はb*−値にお
ける変動より大きな効果を有する。
【0100】暗所で3日間にわたり45℃および70%
相対湿度において加熱されたサーモグラフィー記録材料
のシートと、暗所でさらに4日間にわたり45℃および
70%相対湿度において、すなわち合計7日間にわたり
45℃および70%相対湿度において、加熱されたシー
トとを用いて作成された印刷物間のd=1.0における
a*CIELAB値における変化を比較することによ
り、貯蔵寿命性能を評価した。より許容可能な貯蔵寿命
性能は、D=1におけるより低い△a*CIELAB値
により示される。
【0101】表3は、安定化用化合物を含有しなくても
またはUS 5,672,560に従う安定化用化合物を
含有していても、本発明に従う本発明実施例1および2
の実質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料の印刷
物に関する印刷前の45℃および70%相対湿度におけ
る3日後、3〜7日の間、および7日後のD=1.0に
関するCIELABa*値における変動、すなわち△a
*、は本発明実施例1および2の実質的に非感光性のサ
ーモグラフィー記録材料の方が比較例1、2および3の
実質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料に関する
ものより実質的に低いことを示している。
【0102】US 5,672,560に従う別の安定化
用化合物を含有する比較例3の実質的に非感光性のサー
モグラフィー記録材料に関する印刷前の45℃および7
0%相対湿度における3日および7日後のD=1.0に
関する△a*値は本発明実施例1および2の実質的に非
感光性のサーモグラフィー記録材料に関するD=1.0
に関する△a*値の中間にあり、そして3〜7日の間の
D=1.0に関する△a*値は本発明実施例1および2の
実質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料に関する
ものより高かった。
【0103】記録保管可能性試験 比較例1〜4並びに本発明の実施例1および2のサーモ
グラフィー記録材料を用いて作成された印刷物を加熱す
ることにより模擬長期間記録保管可能性試験(simu
lated long−term archivabi
lity tests)を行い、それらは45℃に70
%相対湿度において暗所で印刷前の7日間にわたり、4
日間にわたり暗所で45℃に70%相対湿度において加
熱された。印刷物を次に対応する新しいサーモグラフィ
ー記録材料の印刷物に関して以上に記載されている通り
にして評価し、そして結果を表4に示す。
【0104】サーモグラフィー記録材料のシートを用い
て作成された印刷物のD=1.0におけるa*およびb*
CIELAB値における変化を監視することにより、記
録保管性能を評価し、それらは45℃に70%相対湿度
において暗所で印刷前の7日間にわたり、4日間にわた
り暗所で45℃に70%相対湿度において加熱された。
より許容可能な貯蔵寿命性能は、D=1におけるより低
い△a*および△b*CIELAB値により示される。
【0105】
【表8】
【0106】比較例1〜4並びに本発明の実施例1およ
び2の実質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料の
性能を評価する際には、重要なことは材料の全体的な性
能である。従って、許容可能なイメージトーンの純粋性
を仮定すると、良好な記録保管特性を伴わない良好な貯
蔵寿命性能は良好な貯蔵寿命性能を伴わない良好な記録
保管特性と同等に禁制事項であり、すなわちイメージト
ーンの純粋度の性能評価の際には貯蔵寿命性能および記
録保管特性の全てを考慮に入れるべきである。
【0107】本発明の実施例1および2の実質的に非感
光性のサーモグラフィー記録材料で観察されたものと同
様に高い貯蔵性能を示したUS 5,672,560に従
う安定剤を加えた比較例3の実質的に非感光性のサーモ
グラフィー記録材料が非常に高い△a*−および△b*−
値により示される非常に劣悪な記録保管特性を示したこ
とに注目すべきである。
【0108】他方では、本発明の実施例1および2の実
質的に非感光性のサーモグラフィー記録材料で観察され
たものと同様に高い記録保管特性を示したUS 5,67
2,560に従う安定剤を加えた比較例2の実質的に非
感光性のサーモグラフィー記録材料は非常な△a*−値
により示される非常に劣悪な貯蔵寿命性質を示した。
【0109】US 5,672,560に従う安定剤を加
えないおよび安定剤を加えた比較例1および4の実質的
に非感光性のサーモグラフィー記録材料はそれぞれ高い
△a*−値により証明される劣悪な貯蔵寿命性能および
高い△a*−および△b*−値により示される劣悪な記録
保管特性の両方を示した。
【0110】結論として、式(I)に従うイメージトー
ン安定化用化合物を加えたサーモグラフィー記録材料は
改良された貯蔵寿命色調安定性および改良された記録保
管イメージトーン安定性の両方を示し、それはUS 5,
672,560により教示されている安定剤化合物また
は他のイメージトーン安定剤が使用される場合には得ら
れない。US 5,672,560により教示されている
安定剤化合物は1つもしくはそれ以上の有利な効果を生
ずるが、医学用の像形成およびグラフィックス像形成目
的のためのサーモグラフィー記録材料により要求されそ
して本発明の式(I)に従う化合物により提供されるイ
メージトーン安定化効果の組み合わせを与えることがで
きない。
【0111】本発明の好ましい態様を詳細に記載してき
たが、請求項に定義されている本発明の範囲から逸脱せ
ずに多くの改変を行えることは当業者にはここで明らか
になるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/54 C07F 9/6518 9/58 9/6524 9/6518 9/6539 9/6524 9/6574 A 9/6539 B41M 5/18 102Z 9/6574 101C (72)発明者 イバン・ホークマルテンス ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB46 DD12 DD42 DD53 4H050 AA01 AB76

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱性要素と支持体とを含んでなる実質
    的に非感光性の黒白サーモグラフィー記録材料であっ
    て、該感熱性要素が少なくとも1種の実質的に非感光性
    の有機銀塩、それと熱作用関係にあるそのための有機還
    元剤、イメージトーン安定剤および結合剤を含有し、該
    イメージトーン安定剤が式(I): 【化1】 [式中、R1は水素、アルカリ金属イオン、アンモニウ
    ムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、
    アルカリ土類イオン、または場合により置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、複素環、アルカリー
    ル、アラルキル、ヘテロアリールもしくはアリール基で
    あり、R2は場合により置換されていてもよいアルキ
    ル、シクロアルキル、複素環、アルカリール、アラルキ
    ル、ヘテロアリールまたはアリール基であるか、或いは
    1およびR2は一緒になって環構造を形成するのに必要
    な原子を表し、そしてXは水素、アルカリ金属イオン、
    アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウ
    ムイオンまたはアルカリ土類イオンである]に従う化合
    物であることを特徴とする実質的に非感光性の黒白サー
    モグラフィー記録材料。
  2. 【請求項2】 (i)請求項1に記載のサーモグラフィ
    ー記録材料の最外層を熱源付近に持っていき、(ii)該
    熱源からの熱を該サーモグラフィー記録材料に対して実
    質的に水を含まない条件下で該熱源付近に保ちながら像
    通りに適用して像を形成せしめ、そして(iii)該サー
    モグラフィー記録材料を該熱源から除去する段階を含ん
    でなる記録方法。
  3. 【請求項3】 実質的に非感光性のサーモグラフィー記
    録材料中におけるイメージトーン安定剤としての、式
    (I): 【化2】 [式中、R1は水素、アルカリ金属イオン、アンモニウ
    ムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、
    アルカリ土類イオン、または場合により置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、複素環、アルカリー
    ル、アラルキル、ヘテロアリールもしくはアリール基で
    あり、R2は場合により置換されていてもよいアルキ
    ル、シクロアルキル、複素環、アルカリール、アラルキ
    ル、ヘテロアリールまたはアリール基であるか、或いは
    1およびR2は一緒になって環構造を形成するのに必要
    な原子を表し、そしてXは水素、アルカリ金属イオン、
    アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウ
    ムイオンまたはアルカリ土類イオンである]に従う化合
    物の使用。
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