JP3856379B2 - 印刷適性における損失なく向上したプリント記録保管能を有するサーモグラフィ記録材料 - Google Patents

印刷適性における損失なく向上したプリント記録保管能を有するサーモグラフィ記録材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、印刷適性における損失なしで、そのプリントが向上した記録保管性(archival properties)を有するサーモグラフィ記録材料に関する。
【0002】
【発明の背景】
熱的画像形成又はサーモグラフィは、熱エネルギーの使用によって画像が形成される記録法である。直接熱的サーモグラフィ(direct thermalthermography)では、記録材料の画像−通りの加熱により可視の画像パターンが形成される。
【0003】
EP 692 733は、直接熱的記録材料をドット−様式で加熱し、直接熱的記録材料がフィルム−形成性ポリマー性結合剤中に均一に分布させて(i)複塩ではない1種もしくはそれより多い実質的に非−感光性の有機銀塩を(ii)それのための有機還元剤と熱的作用関係で含有する画像形成層を基質上に含み、還元剤がベンゼン化合物であり、そのベンゼン核が2つ以下のヒドロキシ基により置換されており、それらは核上の3,4−位に存在し、核の1−位にカルボニル基によって核に結合している置換基を有することを特徴とする直接熱的記録法を開示している。EP−A 692 733の好ましい態様において、好ましいカルボニル置換3,4−ジヒドロキシ−ベンゼン還元剤は3,4−ジヒドロキシ−安息香酸、それらのアルキルもしくはアリールエステル、3,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシ−ベンズアミド及びアリールもしくはアルキル(3,4−ジヒドロキシフェニル)ケトンより成る群から選ばれる。EP−A 692 733は3,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノンを例示している。
【0004】
ライトボックスを用いて見るための医学的用途用にサーモグラフィ材料を用いて印刷する場合、人間の目がブルー−ブラック画像トーンを用いて詳細を識別するより高い能力を利用し、それによりそのようなプリントの診断的価値を向上させることができるように、最適診断はブルー−ブラック画像トーンを必要とする。そのような画像トーンは印刷前のサーモグラフィ記録材料の保存寿命(shelf−life)に、ならびに又、印刷後の記録保管時間(archival time)に無関係でなければならない。ASTM Norm E179−90に従う分光光度測定により、R(45/0)幾何学において、ASTM Norm E308−90に従う評価を用いて決定されるL*、a*及びb* CIELAB−値に基づいて画像トーンを評価することができる。実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料を用いて作成される新しいプリントが、X−線画像を用いる信頼できる診断に必要な青がかったトーンを示すのみでなく、記録保管所内の暗所における保存の間、ならびに又、ライト−ボックスを用いて透過において見られている、すなわち可視光に暴露されている間に画像トーンが実質的に保持されることも重要である。従って実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料は、印刷されると青がかったプリントを作成することができなければならず、且つこの画像トーンは暗所における保存の間及びライトボックス上で見られている間、それらのセンシトメトリーを維持しながら実質的に保持されねばならない。先行技術の材料はこの性質のバランスを与えていない。
【0005】
【発明の側面】
従って本発明の側面は、Dmax対有機銀塩被覆率の比により表される高い印刷適性を、暗所における保存の間の、例えばD=1.0に関する画像濃度レベル及びセンシトメトリーの保持が向上しているサーモグラフィプリントと一緒に示すことができる実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる側面及び利点は以下の記述から明らかになるであろう。
【0007】
【発明の概略】
驚くべきことに、その感熱要素が、還元剤としての、アリール基が特定の置換基で置換されている3,4−ジヒドロキシフェニルオキソ−アリール化合物あるいは3,4−ジヒドロキシフェニルオキソ−ヘテロアリール化合物と熱的作用関係で、実質的に非−感光性の有機銀塩を含有する実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料が、Dmax対有機銀塩被覆率の比により表される高い印刷適性を、暗所における保存の間の、例えばD=1.0に関する画像濃度レベルの保持が向上しているサーモグラフィプリントと一緒に示すことが見いだされた。
【0008】
上記の側面は、実質的に非−感光性の有機銀塩、それと熱的作用関係にある3,4−ジヒドロキシベンゼン−化合物及び結合剤を含有する感熱要素ならびに支持体を含み、3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物がアリールオキソ−3,4−ジビトロキシベンゼン化合物であり、ここでアリール−基は0より大きいσm−値を有する少なくとも1つの置換基で置換されているか;あるいはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物であり、ここでヘテロアリール基は53より大きい統一芳香族性指数(unified aromaticity index)IAを有し且つ場合によりアリール、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホ、スルホアルキル、スルホアリール、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、環付加(annulated)アリール、環付加ヘテロアリール、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、オキソアルキル、オキソアリール、ハロゲン、ニトロ、シアノ及びメルカプト−アルキル基より成る群から選ばれる少なくとも1つの基で置換されていることができることを特徴とする実質的に非−感光性のモノシート黒白サーモグラフィ記録材料を提供することにより実現される。
【0009】
上記の側面は、(i)サーモグラフィ記録材料を準備し;(ii)サーモグラフィ記録材料を熱源に近接させ;(iii)熱源からサーモグラフィ記録材料に画像通りに熱を適用し;(iv)サーモグラフィ記録材料を熱源の近くから取り除く段階を含む、上記の実質的に非−感光性のモノシート黒白サーモグラフィ記録材料のためのサーモグラフィ記録法を提供することによっても実現される。
【0010】
種々の態様を従属クレイムにおいて開示する。
【0011】
【発明の詳細な記述】
本発明に従うサーモグラフィ記録法の第1の態様に従うと、熱源はサーマルヘッドである。
【0012】
本発明に従うサーモグラフィ記録法の第2の態様に従うと、熱源は薄フィルムサーマルヘッドである。
【0013】
定義
実質的に非−感光性により、ことさら感光性てはないことを意味する。
【0014】
有機銀塩に関する複塩という用語は、銀が他のカチオン、例えばマグネシウムイオン又は鉄イオンを伴っている(associated with)ことを意味する。
【0015】
3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物という用語は、1−位に置換基ならびに3及び4位にヒドロキシ基を有するベンゼン化合物を意味する。
【0016】
環付加という用語は、2つの環が2つの隣接環原子を共有している環系を指す。
【0017】
本明細書で用いられる実質的に無水条件という表現と関連する加熱は、80〜250℃の温度における加熱を意味する。本明細書で用いられる「実質的に無水条件」という用語は、反応系が空気中の水と大体平衡にあり、反応を誘導もしくは促進するための水が要素の外部から特にもしくは積極的に供給されないことを意味する。そのような条件はT.H.James,“The Theory of the Photographic Process”,Fourth Edition,Macmillan 1977,page 374に記載されている。
【0018】
アシル基は有機カルボン酸からヒドロキシル基の除去により作られる基であり、一般式RC=Oを有し、ここでRは脂肪族、脂環式又は芳香族基であることができる。
【0019】
ヘテロアシル基は、複素環式カルボン酸からヒドロキシル基の除去により作られる基であり、一般式R’C=Oを有し、ここでR’は複素脂肪族、複素環式又は複素芳香族基であることができる。
【0020】
ハメットσm置換基値は、引用することによりその記載事項が本明細書の内容となるAdvances in Linear Free Energy Relationships,Edited by N.B.Chapman and J.Shorter,published by Plenum Press,London in 1972 on pages 28−29に見いだすことができる。
【0021】
統一芳香族性指数(unified aromaticity index)IAはC.W.Bird,Tetrahedron,48(32),335−340(1992)に記載されており、この公開文献は大きな範囲の芳香族基に関する芳香族性指数の値も開示しており、引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる。
【0022】
アリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼン
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第1の態様に従うと、その感熱要素中のアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンのアリール基の置換基は、アリール、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホ、スルホアルキル、スルホアリール、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、環付加アリール、環付加ヘテロアリール、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、オキソアルキル、オキソアリール、ハロゲン、ニトロ、シアノ及びメルカプト−アルキル基より成る群から選ばれる。
【0023】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第2の態様に従うと、その感熱要素中のヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンのヘテロアリール基はチオフェニル、ピロリル及びピリジニル基より成る群から選ばれる。
【0024】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第3の態様に従うと、その感熱要素中のアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンのアリールオキソ基はベンゾイル、ナフトイル及びアントラセノイル及びフェナントレノイル基より成る群から選ばれる。
【0025】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第4の態様に従うと、その感熱要素中のアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンは3,4−ジヒドロキシ−4’−ヨード−ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−4’−ブロモ−ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−4’−クロロ−ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−3’−クロロ−ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−3’,4’−ジクロロ−ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−4’−ニトロ−ベンゾフェノン及び3,4−ジヒドロキシ−4’−シアノ−ベンゾフェノンより成る群から選ばれる。
【0026】
本発明のサーモグラフィ記録材料中で用いるために適したアリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンは:
【0027】
【表1】
Figure 0003856379
【0028】
【表2】
Figure 0003856379
【0029】
【表3】
Figure 0003856379
【0030】
である。
【0031】
加熱されると実質的に非−感光性の有機銀塩の還元における反応性パートナーになるアリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシ−ベンゼン化合物の組合わせも用いることができる。
【0032】
アリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンの合成
3,4−ジヒドロキシフェニルオキソベンゼンは、十分に実証された方法に従って製造することができる。アシルクロリド又は無水物及びルイス酸活性化を用いるカテコールへの直接フリーデル・クラフツ−アシル化は以下の文献に報告されている:Indian J.Chem.Sect.B,26B(9),823−6(1987)において無水物及びZnCl2;Chem.Ber.,119(1),50−64(1986)において、溶媒としてのCS2中でアシルブロミド及びAlBr3;Org.Prep.Proced.Int.17(6),401−7(1985)において、溶媒としてのクロロベンゼン中でアシルクロリド及びAlCl3;J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,(2),641−5(1990)において、溶媒としてのニトロベンゼン中でアシルクロリド及びAlCl3;ならびにEur.J.Med.Chem.,23(1),45−52(1988)において溶媒としてのジクロロエタン中で無水物及びAlCl3
【0033】
文献は、例えばJ.Prakt.Chem.329(5),923−6(1987)及びNippon Kagaku Kaishi,(4),742−6(1985)において、フリース転位のいくつかの報告を含んでいる。フリース転位に関して報告されている収率は非常に低く、直接フリーデル・クラフツアシル化は非常に複雑な反応混合物を与え、それは容易な精製を妨げることが見いだされた。
【0034】
反応条件を最適化する代わりに、保護されたカテコールについてフリーデル・クラフツアシル化を行い、中間体の精製の後にヒドロキシル基を脱保護した。以下の一般的合成戦略を用いた:
【0035】
【化1】
Figure 0003856379
【0036】
バルクの(in bulk)その利用性の故に、ベラトロールを保護されたカテコールとして選んだ。触媒として例えばFeCl3を用いる1,2−ジアルコキシベンゼンについてのフリーデル・クラフツアシル化は文献において十分に実証されている[C.R.Acad.Sci.,Ser.Iic:Chim.,2(7−8),455−465(1999)、あるいは触媒としてSnCl4を用いて(Eur.Pat.Appl.,839801(1988);J.Org.Chem.,55(17),5078−88(1990),J.Med.Chem.,30(10),1914−18(1987)]。
【0037】
いくつかの他の触媒及びアシル化試薬が文献に報告されている(Chem.Commun.16,1567−1568(1997);Tetrahedron,52(43),13623−13640(1996);Fr.Demande,2722781(1996);J.Org.Chem.60(22),7086−7(1995))。好ましくはないが、いくつかの代替的合成戦略が中間体であるジメトキシベンゾフェノンの製造に関して報告されている。第1の代替法では、中間体のベンズヒドロールを対応するベンゾフェノンに酸化する。
【0038】
【化2】
Figure 0003856379
【0039】
典型的な例はHelv.Chim.Acta,72(5),952−968(1989)、Indian J.Chem.,Sect.B,26B(11),1025−9(1987)及びJ.Org.Chem.,50(13),2220−4(1985)に示されている。必要なベンズヒドロールはTetrahedron Lett.,38(5),893−896(1997)、J.Labelled Compd.Radiopharm.,39(4),303−318(1997)及びPCT Int.Appl.,9517399(1995)に報告されている通り、有機金属化学を用いて得ることができる。J.Med.Chem.,32(1),192−7(1989)及びTetrahedronLett.27(34),3963−6(1986)で実証されている有機金属化合物とアシルクロリド又はニトリルとの直接の反応は第3の可能性である。
【0040】
上記の戦略の1つを用いて3,4−ジヒドロキシ−ヘテロアリールオキソベンゼンを得ることができる。ピリジル誘導体が記載されている典型的な例はPCTInt.Appl.9806700(1998)に見いだすことができ、中間体のベンズヒドロールの製造のための有機金属化学及び続くベンズヒドロールから対応するケトンへの酸化の組合わせを用いている。ピリジル誘導体の製造のためのフリーデル・クラフツ−アシル化はGer.Offen.,4231632(1994)において報告されている。さらに別の酸化的戦略がHeterocycles 29(9),1815−24(1989)、J.Heterocyclic Chem.26(3),811−815(1989)、Tetrahedron Lett,36(7),1001−2(1995)及びJ.Org.Chem.,53(6),1176−83(1988)において報告されている。この文献から、広い範囲のヘテロアリールオキソベンゼンを製造できることが明らかである。
【0041】
3,4−ジアルコキシアリールオキソベンゼン中間体の製造に用いられる戦略に無関係に、特許請求した現像薬を得るためには脱アルキル化が必要である。アリールエーテルの開裂のための種々の方法が文献において報告されているが、上記のスキームにおいて示した通り、ピリジンクロロハイドレートの溶融体中における反応を選んだ。
【0042】
合成されるアリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシヘンゼン化合物の構造は1H−NMR−分光分析法により確かめた。
【0043】
感熱要素
本明細書で用いられる感熱要素は、画像形成に寄与するすべての成分を含有する要素である。本発明に従うと、感熱要素は実質的に非−感光性の有機銀塩、それと熱的作用関係にあるそのための還元剤としての3,4−ジヒドロキシベンゼン−化合物及び結合剤を含有する。要素は、上記の成分が異なる層中に分散れさていることができる層系を含むことができ、但し、実質的に非−感光性の有機銀塩は還元剤と反応的関連にある、すなわち熱現像プロセスの間、還元剤は、それが実質的に非−感光性の有機銀塩の粒子に拡散することができ、銀への還元が起こり得るような方法で存在しなければならない。
【0044】
有機銀塩
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第5の態様に従うと、有機銀塩は第2のカチオン、例えばマグネシウムもしくは鉄イオンを伴う銀カチオンを含有する複有機塩(double organic salt)ではない。
【0045】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第6の態様に従うと、有機銀塩は有機カルボン酸の実質的に非−感光性の銀塩である。
【0046】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第7の態様に従うと、有機銀塩は、脂肪族炭素鎖が好ましくは少なくとも12個のC−原子を有する脂肪酸として既知の脂肪族カルボン酸の実質的に非−感光性の銀塩、例えばラウリン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、ヒドロキシステアリン酸銀、オレイン酸銀及びベヘン酸銀であり、その銀塩は「銀せっけん」とも呼ばれる。GB−P 1,439,478に記載されているような他の有機カルボン酸の銀塩、例えば安息香酸銀を同様に用いて熱現像可能な銀画像を形成することができる。EP−A 964 300に開示されている通り、種々の有機カルボン酸の銀塩の組み合わせを本発明で用いることもできる。
【0047】
標準的分散法により有機銀塩を分散させることができ、例えばボールミル、ビーズミル、ミクロフルーダイザー(microfluidizers)、超音波装置、ローターステーターミキサーなどの使用がこれに関して有用であることが見いだされた。種々の方法により調製される有機銀塩分散液の混合物を用い、例えば有機銀塩のより粗い、及びより微粉砕された分散液の所望のサーモグラフィ性を得ることもできる。
【0048】
補助還元剤
アリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシ−ベンゼン化合物と、加熱されると実質的に非−感光性の有機銀塩の還元における反応性パートナーとなる少なくとも1種のさらに別の還元剤との組合わせも用いることができる。
【0049】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第8の態様に従うと、感熱要素はアリールオキソ−もしくはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシ−ベンゼン化合物の他に還元剤を含有する。
【0050】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第9の態様に従うと、感熱要素はさらに少なくとも1種のEP−B 692 733に開示されている還元剤又はEP−A 903 625に開示されている還元剤を含有する。
【0051】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第10の態様に従うと、感熱要素はさらに3,4−ジヒドロキシ安息香酸アルキル及びアリールエステル(例えば3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチル又は3,4−ジヒドロキシ安息香酸n−ブチル)、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシ−アセトフェノン及び3,4−ジヒドロキシベンゾニトリルより成る群から選ばれる少なくとも1種の還元剤を含有する。
【0052】
感熱要素の結合剤
感熱要素のフィルム−形成性結合剤は、実質的に非−感光性の有機銀塩が水性もしくは溶媒媒体中に均一に分散されることができるすべての種類の天然、改質天然又は合成樹脂あるいはそのような樹脂の混合物:例えばセルロース誘導体、例えばエチルセルロース、セルロースエステル類、例えば硝酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉エーテル、ガラクトマンナン、α,β−エチレン性不飽和化合物から誘導されるポリマー、例えばポリ塩化ビニル、後−塩素化ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと塩化ビニリデンのコポリマー、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、ポリ酢酸ビニル及び部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、出発材料としてポリビニルアルコールから作られ、繰り返しビニルアルコール単位の一部のみがアルデヒドと反応していることができるポリビニルアセタール類、好ましくはポリビニルブチラール、アクリロニトリルとアクリルアミドのコポリマー、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリスチレンならびにポリエチレンあるいはそれらの混合物であることができる。
【0053】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第10の態様に従うと、感熱要素は、結合剤が用いられているサーモグラフィ記録材料のサーモグラフィ性に悪影響を及ぼす添加剤又は不純物を含有しない結合剤を含有する。
【0054】
調色剤
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第11の態様に従うと、比較的高い濃度において中性のブラック画像トーンそして比較的低い濃度において中性のグレーを得るために、感熱要素はさらにいわゆる調色剤有機銀塩を含有する。
【0055】
適した調色剤はUS 3,074,809、US 3,446,648及びUS 3,844,797及びUS 4,082,901に記載されている。他の特に有用な調色剤はGB 1,439,478、US 3,951,660及びUS 5,599,647に開示されているようなベンズオキサジンジオン又はナフトオキサジンジオン型の複素環式調色化合物である。
【0056】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第12の態様に従うと、感熱要素はさらにフタラジノン、ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン、7−メチル−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン、7−メトキシ−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン及び7−(エチルカルボナト)−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオンより成る群から選ばれる1種もしくはそれより多い調色剤を含有する。
【0057】
安定剤
向上した保存寿命及びカブリの減少を得るために、本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料中に安定剤を導入することができる。
【0058】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第13の態様に従うと、感熱要素はさらにベンゾトリアゾール;置換ベンゾトリアゾール;テトラゾール類;メルカプトテトラゾール類、例えば1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾール;ならびに芳香族ポリカルボン酸、例えばオルト−フタル酸、3−ニトロ−フタル酸、テトラクロロフタル酸、メリト酸、ピロメリト酸及びトリメリト酸及びそれらの無水物より成る群から選ばれる少なくとも1種の安定剤を含有する。
【0059】
ポリカルボン酸及びそれらの無水物
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料に従うと、感熱要素はさらに、少なくとも1種の場合により置換されていることができる脂肪族(飽和ならびに不飽和脂肪族及び又、環状脂肪族)ポリカルボン酸及び/又はそれらの無水物を、存在するすべての有機銀塩に関して少なくとも15のモルパーセンテージで、且つそれらと熱的作用関係で含むことができる。少なくとも2つの遊離のカルボン酸が残っているか、又は熱記録段階に利用できるという条件で、ポリカルボン酸を無水物の形態で、あるいは部分的にエステル化された形態で用いることができる。
【0060】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第14の態様に従うと、感熱要素はさらにグルタル酸を含有する。
【0061】
界面活性剤及び分散剤
界面活性剤及び分散剤は特定の分散媒中に不溶性の成分又は反応物の分散を助ける。本発明のサーモグラフィ記録材料はアニオン性、非−イオン性もしくはカチオン性界面活性剤であることができる1種もしくはそれより多い界面活性剤及び/又は1種もしくはそれより多い分散剤を含有することができる。
【0062】
他の添加剤
記録材料は上記の成分に加えて他の添加剤、例えば均展剤、例えばBAYSILONTM MA(BAYER AG,GERMANYから)を含有することができる。
【0063】
支持体
本発明に従う感熱要素のための支持体は透明、半透明もしくは不透明であることができ、透明樹脂フィルムから作られる、例えばセルロースエステル、三酢酸セルロース、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートから作られる薄い柔軟性担体である。
【0064】
支持体はシート、リボン又はウェブの形態にあることができ、その上にコーティングされる感熱要素への接着を向上させるために必要なら下塗りされていることができる。それはいわゆるブルー−ベースのように青い顔料で着色されていることができる。カール及び静電気(static)のような物理的性質を制御するために、1つもしくそれより多い裏引き層を設けることができる。
【0065】
保護層
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第15の態様に従うと、感熱要素の局部的変形を避けるため、及び摩擦に対する抵抗性を向上させるために、感熱要素に保護層を設ける。
【0066】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第16の態様に従うと、結合剤を含む保護層を感熱要素に設け、結合剤は溶媒−可溶性、溶媒−分散性、水−溶性又は水−分散性であることができる。
【0067】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第17の態様に従うと、EP−A 614 769に記載されているように、結合剤として溶媒−可溶性ポリカーボネートを含む保護層を感熱要素に設ける。
【0068】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第18の態様に従うと、水性組成物からコーティングを行うことができ、且つ直下の層において溶媒−可溶性もしくは溶媒−分散性結合剤を用いることによって保護層と直下の層との混合を避けることができるので、水−溶性又は水−分散性結合剤を含む保護層を感熱要素に設ける。本発明に従う保護層は架橋されていることができる。架橋はWO 95/12495に記載されているような架橋剤の使用により達成され得る。固体もしくは液体潤滑剤又はそれらの組合わせは、本発明に従うサーモグラフィ記録材料の滑り特性を向上させるために適している。
【0069】
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第19の態様に従うと、WO 94/11199に記載されているもののような固体の熱融解性潤滑剤を含む保護層を感熱要素に設ける。
【0070】
本発明に従うサーモグラフィ記録材料の保護層は艶消剤を含むことができる。本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の第20の態様に従うと、WO 94/11198に記載されているような、且つ場合により保護層から突出していることができる艶消剤、例えばタルク粒子を含む保護層を感熱要素に設ける。
【0071】
コーティング
本発明の記録材料のいずれの層のコーティングも、例えばModern Coating and Drying Technology,edited by Edward D.Cohen and Edgar B.Gutoff,(1992) VCH Publishers Inc.,220 East 23rd Street,Suite 909 New York,NY 10010,U.S.A.に記載されているようないずれかのコーティング法によって行うことができる。
【0072】
サーモグラフィ処理
サーモグラフィ画像形成は、像を介するか、又は像からの反射による直接露出によりアナログ様式で、あるいは好ましくは赤外吸収性化合物を含有する実質的に非−感光性のサーモグラフィ材料を以て赤外熱源を用いることにより、例えばNd−YAGレーザー又は他の赤外レーザーを用いて、あるいはサーマルヘッドを用いる直接熱的画像形成によりデジタル様式で画素毎に、熱を画像−通りに適用することにより行われる。
【0073】
熱的印刷の場合、画像信号は電気パルスに変換され、次いでドライバー回路(driver circuit)を介して選択的にサーマルプリントヘッドに伝達される。サーマルプリントヘッドは顕微鏡的発熱抵抗器(microscopic heat resistor)部品から成り、それが電気エネルギーをジュール効果を介して熱に変換する。通常のサーマルプリントヘッドの操作温度は300〜400℃の範囲内にあり、画素(pixel)当たりの加熱時間は1.0ミリ秒未満であることができ、サーマルプリントヘッドと記録材料の圧力接触は、優れた熱の伝達を保証するために例えば200〜500g/cm2である。
【0074】
支持体の感熱要素と同じ面上の最外層が保護層でない場合、サーマルプリントヘッドとこの最外層との直接の接触を避けるために、サーマルプリントヘッドを用いる記録材料の画像−通りの加熱を、接触しているが除去可能であり、加熱の間にそこからの記録材料の転移が起こり得ない樹脂シートもしくはウェブを介して行うことができる。
【0075】
加熱部品の活性化は出力−変調されるか、あるいは一定の出力においてパルス−長変調されることができる。EP−A 654 355は電圧印加可能な加熱部品を有するサーマルヘッドを用いる画像通りの加熱による画像形成法を開示しており、その方法では加熱部品の活性化がデューティーサイクル化(duty cycled)パルス様式で行われる。EP−A 622 217は連続トーン再現における改良を生む直接熱的画像形成要素を用いる画像形成法を開示している。
【0076】
記録材料の画像通りの加熱を材料中に導入される電気抵抗性リボンを用いて行うこともできる。記録材料の画像−もしくはパターン−通りの加熱を画素−通りに変調される超音波を用いて行うこともできる。
【0077】
工業的用途
サーモグラフィ画像形成を反射型プリント及び、特に医学的診断分野において用いるためのトランスパレンシーの作成に用いることができ、その分野ではライトボックスを用いて操作される検査法においてブラック−画像形成されたトランスパレンシーが広く用いられている。
【0078】
アリールオキソ−及びヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼンの合成
本発明の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料において用いられる還元剤の合成を例示するために、(4−クロロ−フェニル)−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−メタノンの合成を下記に示す。第1段階において、260g(1.6モル)のFeCl3を775mLのベラトロールに少しづつ加えることにより、4−クロロ−ベンゾイルクロリドを用いてベラトロールをフリーデル・クラフツアシル化した:
【0079】
【化3】
Figure 0003856379
【0080】
添加の間に温度は50℃に上昇した。温度を55℃に保ちながら、262.5g(192mL、1.5モル)の4−クロロ−ベンゾイルクロリドを加えた。反応温度を60℃に10時間保ち、次いで1.5Lの脱イオン水を加え、黒い懸濁液を2.5Lの塩化メチレンで抽出した。沈殿を溶解するために500mLのメタノールの添加が必要であった。水層を1Lの塩化メチレンで再度抽出した。合わせた塩化メチレン−抽出物を500mlの水で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。塩化メチレン−抽出物を減圧下で蒸発させ、暗色の残留物を塩化メチレン中に再溶解した。シリカ層上の濾過により極性の副生成物を除去した(溶離剤 塩化メチレン)。減圧下における蒸発の後、油性残留物を500mLのエタノールから結晶化させた(収率:40%)。
【0081】
115gの中間体4−クロロ−3’,4’−ジメトキシベンゾフェノン及び185gのピリジンクロロハイドレートを170℃で12時間加熱して中間体ジメトキシベンゾフェノンの脱メチル化を行った。室温に冷却した後、500mLを加え、
【0082】
【化4】
Figure 0003856379
【0083】
(4−クロロ−フェニル)−(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−メタノンが灰色の粉末として析出した。最後に分取クロマトグラフィー(NP−シリカ、溶離剤:ヘキサン/酢酸エチル 70/30、Rf:0.3)により化合物を精製し、41%の非常に純粋な化合物を得、その構造を1H−NMR−分光分析法により確かめた。
【0084】
下記において比較実施例及び本発明の実施例により本発明を例示する。これらの実施例で示すパーセンテージ及び比率は、他にことわらなければ重量による。本発明の実施例及び比較実施例の実質的に非−感光性の記録材料の感熱要素で用いられる成分は:
●有機銀塩:
AgB=ベヘン酸銀;
●還元剤(EP−A 692733に従う):
CR01=3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチル;
CR02=3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン;
CR04=3,4−ジヒドロキシ−4’−メチル−ベンゾフェノン;
CR05=(3,4−ジヒドロキシ−フェニル)−フラン−2−イル−メタノンとしても既知の3,4−ジヒドロキシ−(2−フラニル)オキソベンゼン
●本発明の範囲外の他の還元剤
CR03=3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル;
●結合剤:
BL5HP=S−LEC BL5HP、Sekisuiからのポリビニルブチラール;
●調色剤:
T01=ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン;
T02=7−(エチルカルボナト)−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオン;
●安定剤:
S01=グルタル酸;
S02=テトラクロロフタル酸無水物;
S03=ベンゾトリアゾール
である。
【0085】
本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5
感熱要素の製造
以下の成分を有する2−ブタノン分散液を、それぞれ−7.9及び−16.6のCIELAB a*及びb*値を有する、下塗りされた168μmの厚さの青−顔料着色されたポリエチレンテレフタレート支持体上にコーティングして表1に示す組成を有する層を形成することにより、本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5の感熱要素を製造した。
【0086】
【表4】
Figure 0003856379
【0087】
保護層
次いで本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5のサーモグラフィ記録材料の感熱要素に以下の組成を有する水性組成物をコーティングした:
Figure 0003856379
【0088】
1N硝酸を加えることによりコーティング組成物のpHを4のpHに調節した。水中に不溶性の潤滑剤を、必要なら分散剤を用いてボールミル中で分散させた。組成物を85μmの湿潤層厚さまでコーティングし、次いで40℃で15分間乾燥し、57℃及び34%の相対湿度で7日間硬膜させ、それにより本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5のサーモグラフィ記録材料を製造した。
【0089】
サーモグラフィ印刷
300dpi(標準)から508dpiにその解像度が向上するように適応させ、12ミリ秒のラインタイム及び34mW/画素の最大印刷出力(ラインタイムは1つのラインの印刷に必要な時間である)で運転される薄フィルムサーマルヘッドが備えられたAGFA−GEVAERTからのDRYSTARR 2000プリンターを用い、本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5のサーモグラフィ記録材料を印刷した。このラインタイムの間、プリントヘッドは一定の出力を与えられた。サーマルヘッド抵抗器は時間−変調されて種々の画像濃度を与えた。
【0090】
MACBETHTM TR924デンシトメーターを用い、64のデータレベルに対応するグレースケール段階において、可視フィルターを介して測定される画像の最大濃度(Dmax)を、本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5に関して表2に示す。
【0091】
画像評価
本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料を用いて作成される新しいプリントの画像トーンをL*、a*及びb* CIELAB−値に基づいて評価した。L*、a*及びb* CIELAB−値は、ASTM Norm E179−90に従う分光光度測定により、R(45/0)幾何学において、ASTM Norm E308−90に従う評価を用いて決定された。本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の新しいプリントの、1.0の光学濃度Dにおけるa*及びb* CIELAB−値を表2に示す。
【0092】
CIELAB−系において、負のCIELAB a*−値は緑がかった画像−トーンを示し、a*がより負になると共により緑になり、正のa*−値は赤がかった画像−トーンを示し、a*がより正になると共により赤くなる。負のCIELAB b*−値は青がかったトーンを示し、b*がより負になると共にますますより青くなり、正のb*−値は黄色がかった画像−トーンを示し、b*がより正になると共により黄色になる。全体としての画像の視覚的認知の点で、1.0の濃度を有する画像の要素の画像トーンがもっと低いか又はもっと高い光学濃度を有する要素の画像トーンより強い効果を有する。
【0093】
表2から、還元剤CR03(=3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル)を用いている比較実施例3の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料が、表中の他の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料のものより有意に低い印刷適性、0.65m2/gのDmax/ベヘン酸銀比を示すことが明らかである。
【0094】
【表5】
Figure 0003856379
【0095】
本発明の実施例1〜12の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料を用いて得られる新しいプリントの画像トーンを比較すると、本発明の実施例2、3、5〜10及び12の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料は、それらが高度にのa*及び高度にのb* CIELAB−値を同時に示すことにより示される通り、1.0の濃度においてずっと青い画像トーンを示す。
【0096】
記録保管能(archivability)試験
本発明の実施例1〜12及び比較実施例1〜5のサーモグラフィ記録材料を用いて作成されるプリントを34%の相対湿度中で57℃において3日間、ならびに70%の相対湿度中で45℃において4日間加熱することによって3系列の模擬的長期間記録保管能試験を行った。新しいプリントに関しての濃度、a* CIELAB−値及びb* CIELAB−値における変化を1.0の初期濃度に関して監視した。得られた結果を表3にまとめる。
【0097】
【表6】
Figure 0003856379
【0098】
表3の結果から、1.0における濃度の変化が本発明の実施例1〜12の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の場合に、Dmax/ベヘン酸銀被覆率の比により表される同等の印刷適性に関し、比較実施例1、2、4及び5の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料の場合に観察されるものより有意に低かった、すなわち記録保管能が優れていたことが明らかである。比較実施例3の実質的に非−感光性の記録材料は本発明の実施例1〜12のそれと同等の記録保管能を示したが、Dmax/ベヘン酸銀被覆率比により表される有意に低下した印刷適性の代償を以てであった。
【0099】
34%相対湿度中で57℃において3日間、暗所で加熱した時のD=1.0におけるCIELAB−値の変化を、本発明の実施例2、3及び5〜12の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料に関して表4に示す。
【0100】
【表7】
Figure 0003856379
【0101】
本発明の実施例2、3及び5〜12の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料を用いて得られる新しいプリントの画像トーンを比較すると、還元剤R03、R05、R06、R08、R09、R11及びR12を用いている本発明の実施例3、5、6、8及び9の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料のプリントが、a*−及びb*−値におけるずっと低いシフトによってわかる通り、還元剤R02、R07及びR10を用いている本発明の実施例2、7及び10の実質的に非−感光性のサーモグラフィ記録材料よりずっと安定な画像トーンを示す。
【0102】
本発明の好ましい態様を詳細に記載してきたが、ここで前記の特許請求の範囲で定義した本発明の範囲から逸脱することなく多数の修正をその中で成し得ることが当該技術分野における熟練者に明らかであろう。

Claims (3)

  1. 実質的に非−感光性の有機銀塩、それと熱的作用関係にある3,4−ジヒドロキシベンゼン−化合物及び結合剤を含有する感熱要素ならびに支持体を含み、該3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物がアリールオキソ−3,4−ジビトロキシベンゼン化合物であり、ここでアリール−基は0より大きいσm−値を有する少なくとも1つの置換基で置換されているか;あるいはヘテロアリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物であり、ここでヘテロアリール基は53より大きい統一芳香族性指数IAを有し且つ場合によりアリール、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホ、スルホアルキル、スルホアリール、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、環付加アリール、環付加ヘテロアリール、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、オキソアルキル、オキソアリール、ハロゲン、ニトロ、シアノ及びメルカプト−アルキル基より成る群から選ばれる少なくとも1つの基で置換されていることができることを特徴とする実質的に非−感光性のモノシート黒白サーモグラフィ記録材料。
  2. 該アリールオキソ−3,4−ジヒドロキシベンゼン化合物の該アリール基の該置換基がアリール、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホ、スルホアルキル、スルホアリール、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、環付加アリール、環付加ヘテロアリール、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、オキソアルキル、オキソアリール、ハロゲン、ニトロ、シアノ及びメルカプト−アルキル基より成る群から選ばれる請求項1に従うサーモグラフィ記録材料。
  3. (i)請求項1に従う実質的に非−感光性のモノシート黒白サーモグラフィ記録材料を準備し;(ii)該サーモグラフィ記録材料を熱源に近接させ;(iii)該熱源から該サーモグラフィ記録材料に画像通りに熱を適用し;(iv)該サーモグラフィ記録材料を該熱源の近くから取り除く段階を含む該サーモグラフィ記録材料のためのサーモグラフィ記録法。
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