JP2002232365A - 複数アンテナによる電波測定方法及びシステム - Google Patents
複数アンテナによる電波測定方法及びシステムInfo
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Abstract
きる複数アンテナによる電波測定方法及びシステムを得
る。 【解決手段】 測定システムを移動しつつ該当個所(不
要な反射波を受信する箇所)を探索し(100)、電波
の受信レベルが許容範囲を越えると(102、104で
否定)、複数の方位の異なるアンテナの各々についてタ
イムドメイン測定後に反射波を抽出する(108,11
0)。次に、レイトレーシング処理により測定部に至る
電波の伝搬経路を、幾何学的に解析し(112)、計測
結果と解析結果から伝搬経路を特定し(114,11
6)、その解析結果の伝搬経路上の反射部位へ向けてレ
ーザ光を照射する(118)。
Description
る電波測定方法及びシステムにかかり、特に、電波の反
射経路を特定するための複数アンテナによる電波測定方
法及びシステムに関する。
う場合、作業員により行われており、自動化が望まれて
いる。例えば、有料施設では、作業員による手作業によ
って利用料金を収受しており、この有料施設の利用料金
を自動的に収受するものとして、有料道路の入口ゲート
や出口ゲートで料金を徴収することを電波通信によって
自動的に行う通信装置が知られている。この通信装置で
は、該当車両に対して情報を問い合わせるために道路側
に電波を送受信する通信装置(以下、質問機という。)
を配設し、この質問機からの問い合わせに対する返答を
車両側から行う通信装置(以下、応答機という。)を車
両に設置して、質問機と応答機との間で電波通信により
情報を授受する。
信された電波を受信するのは、送信された電波を直接受
信したり建造物などによって反射された電波を受信した
りする。直接受信した電波と共に、反射された電波を受
信すると、その反射された電波がノイズとして作用し、
本来受信すべき電波による信号の妨げになる。すなわ
ち、不要な反射波によるEMI(電波干渉)として問題
が顕在化してきている。このため、送信側すなわち質問
機において指向性を有するアンテナを用いて電波を送信
し、受信できる領域を制限して、応答機による応答の確
実性を図っていた。
を有するアンテナで電波を送信しても、全ての電波を応
答機のみで受信することが困難であるため、送信した電
波のうち直接受信された電波以外は、その経路上を伝搬
して建造物などで反射波となり、他の応答機へ影響を与
える場合がある。また、指向性を有するアンテナを用い
た電波送信であっても、指向性の範囲外の微弱な電波の
送出を避けることはできないので、反射波をなくすこと
は困難であった。特に、車両のように移動する対象に対
して情報授受を要求する、ETC料金所システムなどに
おいては、路面、料金所屋根、および料金所敷設物によ
る反射障害が生じている。
射波による障害を抑制することができる複数アンテナに
よる電波測定方法及びシステムを得ることが目的であ
る。
に請求項1に記載の発明の複数アンテナによる電波測定
方法は、発信源からの電波の受信レベルを、異なる方位
で複数計測し、予め定めた受信レベルを越えた受信レベ
ルの計測位置でかつ該計測位置における計測方位で、前
記電波の受信レベルと受信遅延時間の対応を表す時間特
性を測定し、前記時間特性に基づいて、発信源からの電
波のうちの反射波に該当する成分を推定しかつ推定した
成分の電波を仮反射波として特定し、前記発信源から前
記計測位置までの周辺に設置されている物品の予め定め
た構造情報に基づいて、前記発信源から前記計測位置に
至る電波の伝送経路及び伝送時間を複数求め、前記複数
の伝送経路のなかから前記特定した仮反射波の時間特性
の受信遅延時間及び前記計測方位に対応する前記伝送時
間の前記伝送経路を前記発信源からの反射波の伝送経路
として決定する。
に電波吸収体を設置して反射波のエネルギを減衰させる
ことが効果的である。そこで、本発明者は、反射波を特
定するのに有効な、電波の伝搬経路を特定して、その伝
搬経路上に電波吸収体を設置することを勘案した。電波
の伝搬経路は、幾何学的に推定したり、実測により推定
したりすることが考えられる。
ス法がある(「電波伝搬ハンドブック」監修:細矢良雄
・北見工業大学)。レイトレース法では、電波を反射す
ることが予測される物品の構造データを予め用意してデ
ータとして入力してそのデータを用いて反射波を推定し
ている。しかし、電波を反射することが予測される伝搬
経路周辺に存在する全ての建造物をデータとして保持す
ることが困難であるため、少ないデータにより推定を行
うと、実際に伝搬している電波を含む多数の推定結果が
得られる場合があり、特定することが困難である。実測
により推定する方法には、タイムドメイン法がある
(「Chapter 11 Time-Domain Reflectmetry」G. H. Bry
ant, Principle of Microwave Measurements (IEE Elec
trical Measurement Series 5), Peter Perigrinus, 19
93.)。タイムドメイン法は、電波を受信するときの遅
延時間を計測することで反射波を推定している。しか
し、遅延時間から推定される反射波は、その存在のみで
あり、伝搬方位を特定できない。
異なる方位で複数計測し、予め定めた受信レベルを越え
た受信レベルの計測位置でかつ、その計測位置における
計測方位で、電波の受信レベルと受信遅延時間の対応を
表す時間特性を測定する。この予め定めた受信レベル
は、実際に応答機で電波を受信するときのSNを境界と
して実験的に求めた値を設定することができる。この時
間特性に基づいて、発信源からの電波のうちの反射波に
該当する成分を推定しかつ推定した成分の電波を仮反射
波として特定する。この特定には、タイムドメイン法を
利用することができる。反射波に該当する成分は、前記
予め定めた受信レベルを越えた信号成分全てでも良く、
さらに反射波検出用に受信レベルを定め、その反射波検
出用受信レベル越えた信号成分でもよい。次に、発信源
から計測位置までの周辺に設置されている物品の予め定
めた構造情報に基づいて、発信源から計測位置に至る電
波の伝送経路及び伝送時間を複数求める。構造情報は、
予め地形などから求めておいても良く、計測した結果を
用いても良い。この電波の伝送経路及び伝送時間を求め
るには、レイトレース法を利用することができる。そし
て、複数の伝送経路のなかから特定した仮反射波の時間
特性の受信遅延時間及び計測方位に対応する伝送時間の
伝送経路を発信源からの反射波の伝送経路として決定す
る。このように、理論的(幾何学的)に求めた電波の伝
搬経路から実際の計測結果に該当する経路を特定するの
で、より短時間でかつ確実な伝搬経路を決定することが
できる。
るには、その実測値の変動から導出することが可能であ
る。すなわち、受信電力レベルの分布(コンター)から
レベルの変動方向を把握する。例えば、任意のポイント
を中心として右側(上側)より左側(下側)の方がレベ
ルが高ければ、左方から反射波が到来していると想定さ
れる。従って、時間により経路を決定することに代えて
受信電力レベルの分布から電波の到来方位を把握するこ
ともできる。
の複数アンテナによる電波測定方法であって、前記仮反
射波は、最初に到達した応答波形以外の応答波形の電波
を仮反射波として特定することを特徴とする。アンテナ
に指向性を有させた場合であっても、直接波は飛来し、
その直接波は最初の応答波形になる。そこで、最初に到
達した応答波形以外の応答波形の電波を仮反射波として
特定することにより、反射波である可能性が高い電波を
特定することができる。この場合、応答波形で受信レベ
ルの大きい順に対応する電波を特定すれば、強度が大き
い反射波から順に特定することができる。
ムにより用意に実現可能である。詳細には、請求項3に
記載の発明の電波測定システムは、発信源からの電波の
受信レベルを、異なる方位で複数計測する計測手段と、
予め定めた受信レベルを越えた受信レベルの計測位置で
かつ該計測位置における計測方位で、前記電波の受信レ
ベルと受信遅延時間の対応を表す時間特性を測定する測
定手段と、前記時間特性に基づいて、発信源からの電波
のうちの反射波に該当する成分を推定しかつ推定した成
分の電波を仮反射波として特定する特定手段と、前記発
信源から前記計測位置までの周辺に設置されている物品
の予め定めた構造情報に基づいて、前記発信源から前記
計測位置に至る電波の伝送経路及び伝送時間を複数求め
る演算手段と、前記複数の伝送経路のなかから前記特定
した仮反射波の時間特性の受信遅延時間及び前記計測方
位に対応する前記伝送時間の前記伝送経路を前記発信源
からの反射波の伝送経路として決定する決定手段と、を
備えている。
の電波測定システムにおいて、前記演算手段は、前記発
信源から前記計測位置までの周辺構造を調査する調査手
段を含み、前記調査手段で調査した構造情報に基づいて
前記電波の伝送経路及び伝送時間を複数求めることを特
徴とする。この調査手段は、スケールなどによる計測、
レーザ光を用いた3次元計測、カメラ等の撮像画像を用
いた3次元計測などによる計測装置が一例としてあり、
この計測結果により発信源から計測位置までの周辺構造
を調査すなわち構造情報を得ることができる。これによ
って、変動が多い構造情報の更新が容易となる。
施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態は道路
に設置された質問機と車両に設置された応答機との間で
情報授受する情報授受システムの電波状態を最適にする
ための測定システムに本発明を適用したものである。
システムは、車両に搭載された応答機と、地上側に設置
されたアンテナを有する質問機との間で電波通信をする
ことにより、車両が停止することなく通行料金等を決済
するためのシステムである。
能な、質問機10は、有料道路のゲートなどに設置され
ている。この質問機10は、道路80上に設置されたア
ーチ82に取り付けられたアンテナ12と、アンテナ1
2に接続されかつゲートボックス84内に設置された制
御装置14とから構成されている。この制御装置14
は、制御装置14によりアンテナ12を介して、有料道
路の料金情報などを車両86に搭載された応答機30と
の間で電波通信によって交信するためのものである。な
お、アンテナ12は、図示を省略した無線装置を含むも
のである。この無線装置によりアンテナと制御装置14
との間で授受可能な信号に整えられる。
ム上の電波状態を最適にするための測定システム50と
置き換えが可能である。また、応答機30のみの置き換
えに限定されるものではなく、質問機10についても測
定システム50を含めて考えたときには測定用に置き換
えが可能である。
信)するための所定の指向性を有したアンテナであり、
所定方位の通信領域Arが設定されている。この通信領
域Arは、アンテナ12を道路80から上方へ離間しか
つ指向性の方向が所定角度で道路80へ向くように設置
されることで形成される。これにより、通信領域Arを
通過中の車両86に対して交信が可能になる。
ナ12、及び制御装置14から構成されている。制御装
置14は、CPU16,ROM18,RAM20,メモ
リ22及び入出力ポート(I/O)24からなるコンピ
ュータで構成され、各々はコマンドやデータの授受が可
能なようにバス26によって接続されている。なお、R
OM18には、応答機30に対する質問処理のための処
理ルーチンが記憶されている。入出力ポート24には、
制御装置14を介してアンテナ12が接続されている。
なお、入出力ポート24には、記録媒体に情報の読み書
き可能な読書装置が接続可能とされ、データやコマンド
等を読み書き可能な構成とすることができる。
30は、上記と同様に、アンテナ32、及び制御装置3
4から構成されている。制御装置34は、各々コマンド
等を授受するバス46に接続されたCPU36,ROM
38,RAM40,メモリ42及び入出力ポート(I/
O)44からなるコンピュータで構成される。なお、R
OM38には、質問機10に対する応答処理のための処
理ルーチンが記憶されている。また、アンテナ32は、
図示を省略した無線装置を含むものである。この無線装
置によりアンテナと制御装置34との間で授受可能な信
号に整えられる。
では、通信処理により課金処理、すなわち、車両86に
取り付けられた応答機30と、質問機10との間で交信
を行い課金処理を行う。
るための本実施の形態にかかる測定システム50を説明
する。本実施の形態の測定システム50は、質問機10
からの電波について、不要な反射波として応答機30へ
入力されることを抑制するための支援を行うものであ
る。
電波状態を測定する測定部52、反射波の方位を指示す
る方位指示駆動部54、キーボードなどの入力部62、
測定結果などを表示する表示部64及び制御装置66か
ら構成されている。
から送信される電波を受信するためのアンテナを備えて
おり、その電波伝搬特性を時間領域で計測するための装
置であり、制御装置66に接続されている。この測定部
には、ネットワークアナライザなどの測定機器を含むこ
とができる。この測定部では、電波の受信電力レベルの
測定と、受信した電波の直接波及び反射波の時間領域応
答を計測する。詳細は後述するが、測定部52は、質問
機10のアンテナ21から送信される電波と同期をとる
ため、質問機10に接続することが好ましい。
たアンテナ53は、計測方位の異なる複数のアンテナ
(本実施の形態では、アンテナ53A、53B、54
C、53D)からなるアンテナアレイで構成されてい
る。すなわち測定部52のアンテナ53では、各々のア
ンテナ53A〜53Dによって電波をほぼ同時に受信す
ると共に、その受信するときの方位が異ならせて設置し
ているので、どの方位からの電波が強いかをその受信強
度から計測することができる。これによって、受信強度
のみではその方位を計測できない点を解消することがで
きる。
計測する方位として、水平方向に4等分した各々の方位
を設定している。この複数の方位は、4方位に限定され
るものではない。2方位以上であればよく、また、水平
方向に限定されるものでもない。例えば、仰角及び旋回
角を1または2つ以上の複数に設定して、各々の方位を
計測方位として扱っても良い。
方位を計測する一例を示した。すなわち、アンテナ53
を予め定めた一定方向(図10の例では矢印R方向)に
回転させる。これによって、一定時間で任意の方位を設
定でき、方位設定の自由度を向上させることができる。
この回転方向は、1軸に限定されるものではない。たと
えは、2軸以上の複数の軸で回転させてもよい。例え
ば、仰角及び旋回角が変更されるように回転軸を設定す
ることができる。
性)を変更することなく、1つのアンテナまたは複数の
アンテナを用いて複数点での位相情報を与えることで等
価的にアンテナの指向特性を得ることができる。
イアンテナにより方位を計測する一例を示した。アレイ
アンテナ90には、アンテナ92が縦横複数配列されて
いる。これらのアンテナ92の指向性及び電気特性はほ
ぼ同様に設定されている。アレイアンテナ90の出力
は、図12に示す各アンテナ92を構成するアンテナ素
子93の出力を、振幅調整器94及び可変移相器95を
介して各々を加算した出力を得る構成と等価的な構成と
されている。これら複数のアンテナのうちの何れかのア
ンテナに振幅と位相の両方のデータを付与する。このデ
ータを付与するアンテナの設定は、複数のアンテナのう
ちの少なくとも1つであればよく、全てのアンテナに付
与してもよい。付与する振幅と位相の両方のデータは、
同一のものでもよく、また徐々に変化したデータでもよ
く、アンテナ毎に設定したデータでもよい。これによっ
て、アンテナの指向特性を任意の方向に設定でき、その
干渉の度合いにより電波の方位を把握することができ
る。
は、測定システム50のアンテナすなわち測定部52の
アンテナに反射波が到達するときの方位を指示するため
の装置であり、光源56,仰角駆動装置58及び旋回角
駆動装置から構成され、制御装置66に接続されてい
る。
るバス78に接続されたCPU68,ROM70,RA
M72,メモリ74及び入出力ポート(I/O)76か
らなるコンピュータで構成される。なお、ROM70に
は、電波状態を測定する処理のための処理ルーチンが記
憶されている。
は、ビームの広がりが低いレーザ光Lを射出するレーザ
装置などの光源56を備えている。本実施の形態では、
ビームの広がりが低いレーザ光を光源56から射出され
る構成とするが、レーザ光に限定されるものではない。
すなわち、本実施の形態における方位指示は、特定され
た電波の反射部位を照明するためのものであるため、少
なくとも対象となる反射部分の一部を照明できればよ
い。
られている。この仰角駆動装置58は、光源56から射
出されるレーザ光の、水平に対する仰角を変更駆動する
ために、光源56の向きを変更するためのものである。
この仰角駆動装置58は、旋回角駆動装置60に取り付
けられている。旋回角駆動装置60は、光源56から射
出されるレーザ光の、水平方向の旋回角を変更駆動する
ために、光源56の向きを変更するためのものである。
指示するための方位は、水平方向に直交するX軸とY軸
のX軸(例えば道路の走行方向)を基準として、レーザ
光LのXY平面の正射影の線分に対するX軸までの角度
を旋回角φと定める。また、XY平面と直交する方向
(鉛直方向)のZ軸(例えば道路に直交する方向)を基
準として、レーザ光LのXY平面の正射影の線分に対す
るレーザ光Lまでの角度を仰角θと定める。
実施の形態では、測定システム50の少なくとも測定部
52に含まれる電波受信部分を車両86に搭載して測定
する場合を説明する。
と、測定システム50では、ステップ100において、
測定システム50の移動処理を開始する。この移動処理
は、対象となる道路80上の範囲を移動しながら該当個
所(不要な反射波を受信する箇所)を探索するための処
理である。本実施の形態では、水平方向には測定範囲
V、垂直方向には測定範囲Hが予め定めてある(図1参
照)。この場合、測定範囲の何れか一方の端点を始点と
し、他方を終点として、その間を移動処理する。
いて質問機10からの電波の受信レベルを測定し、測定
した受信レベルが予め定めた許容範囲内か否かをステッ
プ104において判断する。この予め定めた許容範囲
は、受信レベルとして、実際に応答機で電波を受信する
ときのSNの境界値を実験的に求め、その値を設定す
る。
信した電波による障害はないため、ステップ106へ進
み、測定システム50が移動範囲内(測定範囲Vと測定
範囲Hの内部)であるか否かを判断する。ステップ10
6で肯定された場合には、ステップ102に戻り、否定
されると、全ての測定が終了したため、ステップ122
へ進み、移動処理を終了した後に本ルーチンを終了す
る。
テップ108へ進み、アンテナアレイ53による電波計
測を行い、タイムドメイン測定を行った後に、ステップ
110において反射波を抽出する。ステップ108の測
定処理は、アンテナアレイ53の各々のアンテナ53A
〜53Dについてタイムドメイン計測を行う測定であ
り、電波の受信強度と共に電波を受信するときの遅延時
間を計測することで反射波を推定する処理である。
一例として、遅延時間と受信信号レベルとの関係を表す
特性を示した。図7の例では、受信信号レベルが際だっ
て大きくなる遅延時間(成分TD1,TD2)の電波が
測定されたことを表している。一番最初に来ている成分
TD1に相当する電波は、直接波であることが想定され
る。これは、直接波は伝搬距離が一番短く、最初に到達
すると考えられるからである。従って、成分TD1以外
で、レベルの大きい成分に相当する電波が反射波である
と推定できる。本実施の形態では、説明を簡単にするた
め、遅延時間t1の成分TD2に相当する電波を反射波
として抽出する。なお、複数の反射波を抽出してもよ
い。
ついて行った測定により、受信レベルが最大となる電波
を受信したアンテナ(例えば、電波の受信レベルが最大
となるアンテナ)が最も方位的に確実な電波を受信した
ことに相当する。これによって、その受信レベルが最大
となる電波を受信したアンテナ(例えば、電波の受信レ
ベルが最大となるアンテナ)の方位が、アンテナに至る
電波の方位に近いことになる。
を行う。ステップ112の解析処理は、レイトレーシン
グ処理であり、質問機10から送信された電波について
測定部52に至るまでの伝搬経路を、幾何学的に解析す
るものである。このステップ112では、解析結果とし
て、複数の伝搬経路と共に、各伝搬経路の方位、及び遅
延時間についても求める。
定する。ステップ114は、ステップ108で測定しス
テップ110で抽出した反射波が複数あるときに、何れ
か1つの反射波を対象反射波と決定する処理である。こ
こでは、遅延時間t1の成分TD2に相当する電波を反
射波として決定する。
する。ステップ116では、上記ステップ112の解析
結果の複数求めた伝搬経路のうち、ステップ114で決
定した対象反射波すなわちステップ108で測定しステ
ップ110で抽出した反射波に対応する電波の何れか1
つの遅延時間に対応する、遅延時間の上記伝搬経路を導
出し、その導出した伝搬経路を求めることによって特定
する。ここで、ステップ110で抽出した反射波は、ア
ンテナアレイによって特定された大まかな方位も含んで
いる。従って、ステップ116で特定する伝搬経路は、
計測によって得られた大まかな方位によってフィルタリ
ングすることができ、特定対象となるデータ数を減少さ
せることができる。これによって、処理時間を短時間に
することができ、計測時間の短縮化に寄与することがで
きる。
16で特定した伝搬経路上において、測定部52に到達
するまでの反射部位を指示する。すなわちステップ11
8では、ステップ116で特定した伝送経路上の反射部
位へ向けてレーザ光を照射する(詳細は後述)。
10で抽出した全ての反射波について上記処理が終了し
たか否かを判断し、否定されるとステップ114へ戻
り、肯定されると、ステップ122において移動処理を
終了した後に、本ルーチンを終了する。
詳細を説明する。ステップ118が開始されると、図8
の処理ルーチンが実行される。先ずステップ130で
は、上記ステップ116で特定した伝搬経路のデータを
読み取る。この場合、伝搬経路上における反射点のデー
タ(例えば、位置座標x、y、z)を読み取ることで可
能となる。次のステップ132では、方位指示駆動部5
4の現在位置及びレーザ光の射出方位を把握する。次の
ステップ134では、方位指示駆動部54の角度変更処
理を行う。まず、反射点の位置座標x、y、zと、方位
指示駆動部54とを結ぶ直線の方位を求め、ステップ1
32で把握したレーザ光の射出方位との差分について、
仰角と旋回角を求める。次に、求めた仰角と旋回角だ
け、仰角駆動装置58と旋回角駆動装置60が駆動する
ようにデータを送出する。
の仰角と旋回角を、上述の仰角θと旋回角φ(図5)に
変換した後に変更してもよい。すなわち、反射点の位置
座標x、y、zと、方位指示駆動部54とを結ぶ直線の
方位を仰角θと旋回角φに変換すればよい。
する。これによって、反射部位付近が照明される。従っ
て、作業員が目視によって反射部位を確認することが可
能となる。これにより反射吸収部材の設置が容易とな
る。次のステップ138では、作業員や操作者の入力に
よる反射吸収部材の設置や確認処理の終了確認指示がな
されたか否かを判断し、肯定されると、ステップ140
へ進み、光源56を消灯した後に、本ルーチンを終了す
る。
信状態を異なる方位のアンテナを有するアンテナアレイ
で実測すると共に、送信電波の伝搬経路を幾何学的な解
析によって求めている。そして、実測による受信状態で
反射波でああることが推定される電波の経路を、解析結
果から選択している。従って、幾何学的な解析によって
求めた方位を含む伝搬経路の中で、実際に反射波である
ことが予測される遅延時間及び計測方位の実測結果を対
応させて決定するので、より反射波を確実に決定するこ
とができる。
ーザ光によって指示することができるので、反射を抑制
するための材料の設置部位を作業員が容易に把握するこ
とが可能となる。
信源からの電波の受信レベルを計測した計測結果と、発
信源から計測位置までの周辺に設置されている物品の予
め定めた構造情報に基づき求めた演算結果とから発信源
からの反射波の伝送経路を決定するので、より短時間で
かつ確実な伝搬経路を決定することができる、という効
果がある。
定する電波の経路を示すイメージ図である。
ある。
略構成を示すブロック図である。
を示す概要図である。
である。
理の流れを示すフローチャートである。
図である。
示すフローチャートである。
アレイ)を示す概念図である。
ことを示す概念構成図である。
す概念構成図である。
路についての振幅調整及び位相調整するための構成を示
す概念構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 発信源からの電波の受信レベルを、異な
る方位で複数計測し、 予め定めた受信レベルを越えた受信レベルの計測位置で
かつ該計測位置における計測方位で、前記電波の受信レ
ベルと受信遅延時間の対応を表す時間特性を測定し、 前記時間特性に基づいて、発信源からの電波のうちの反
射波に該当する成分を推定しかつ推定した成分の電波を
仮反射波として特定し、 前記発信源から前記計測位置までの周辺に設置されてい
る物品の予め定めた構造情報に基づいて、前記発信源か
ら前記計測位置に至る電波の伝送経路及び伝送時間を複
数求め、 前記複数の伝送経路のなかから前記特定した仮反射波の
時間特性の受信遅延時間及び前記計測方位に対応する前
記伝送時間の前記伝送経路を前記発信源からの反射波の
伝送経路として決定する複数アンテナによる電波測定方
法。 - 【請求項2】 前記仮反射波は、最初に到達した応答波
形以外の応答波形の電波を仮反射波として特定すること
を特徴とする請求項1に記載の複数アンテナによる電波
測定方法。 - 【請求項3】 発信源からの電波の受信レベルを、異な
る方位で複数計測する計測手段と、 予め定めた受信レベルを越えた受信レベルの計測位置で
かつ該計測位置における計測方位で、前記電波の受信レ
ベルと受信遅延時間の対応を表す時間特性を測定する測
定手段と、 前記時間特性に基づいて、発信源からの電波のうちの反
射波に該当する成分を推定しかつ推定した成分の電波を
仮反射波として特定する特定手段と、 前記発信源から前記計測位置までの周辺に設置されてい
る物品の予め定めた構造情報に基づいて、前記発信源か
ら前記計測位置に至る電波の伝送経路及び伝送時間を複
数求める演算手段と、 前記複数の伝送経路のなかから前記特定した仮反射波の
時間特性の受信遅延時間及び前記計測方位に対応する前
記伝送時間の前記伝送経路を前記発信源からの反射波の
伝送経路として決定する決定手段と、 を備えた電波測定システム。 - 【請求項4】 前記演算手段は、前記発信源から前記計
測位置までの周辺構造を調査する調査手段を含み、前記
調査手段で調査した構造情報に基づいて前記電波の伝送
経路及び伝送時間を複数求めることを特徴とする請求項
3に記載の電波測定システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001030230A JP4381616B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | 複数アンテナによる電波測定方法及びシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001030230A JP4381616B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | 複数アンテナによる電波測定方法及びシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002232365A true JP2002232365A (ja) | 2002-08-16 |
JP4381616B2 JP4381616B2 (ja) | 2009-12-09 |
Family
ID=18894473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001030230A Expired - Lifetime JP4381616B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | 複数アンテナによる電波測定方法及びシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4381616B2 (ja) |
-
2001
- 2001-02-06 JP JP2001030230A patent/JP4381616B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4381616B2 (ja) | 2009-12-09 |
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