JP2002224733A - 内面溝付金属管の製造装置 - Google Patents

内面溝付金属管の製造装置

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JP2002224733A
JP2002224733A JP2001029166A JP2001029166A JP2002224733A JP 2002224733 A JP2002224733 A JP 2002224733A JP 2001029166 A JP2001029166 A JP 2001029166A JP 2001029166 A JP2001029166 A JP 2001029166A JP 2002224733 A JP2002224733 A JP 2002224733A
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groove
pressing element
pressing
ring body
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JP2001029166A
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Yoshio Suzuki
喜夫 鈴木
Hideto Omoto
秀人 於本
Masashi Sekikawa
政志 関川
Atsushi Nagai
淳 永井
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】内面に溝加工を施される金属管の外径あるいは
肉厚等のサイズ変動に対する調整を迅速かつ容易に行う
ことができ、さらに、従来の製造装置より加工速度の向
上を図ることのできる内面溝付金属管の製造装置を提供
する。 【解決手段】他よりの回転力を受けて金属管1の円周方
向への回転を行うホルダ9にネジ係合部10により一体
化させてリング体7を収容するとともに、リング体7お
よびホルダ9の金属管1の軸方向における相互位置関係
をネジ係合部10によって調整可能にし、さらに、金属
管1に押圧力を加える押圧素子4と接するリング体7の
内面に金属管1の軸方向に径が変化するテーパ部8を設
け、このテーパ部8と押圧素子4の側方より接する押圧
素子受け20とによって押圧素子4を支持する構成と
し、テーパ部8の押圧素子4に接する位置を変えること
によって押圧素子4よりの押圧度合を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内面溝付金属管の
製造装置に関し、特に、溝加工を施される金属管の外径
あるいは肉厚等のサイズ変動に対する調整を迅速かつ容
易に行うことができ、さらに、従来の製造装置より加工
速度の向上を図ることのできる内面溝付金属管の製造装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】内面に溝を形成した金属管が、空気調和
機あるいは冷凍機等の熱交換器用配管として使用されて
いる。管内に相変化のする冷媒を流通させ、冷媒の蒸発
と凝縮を利用することによって熱交換を行うもので、た
とえば、ルームエアコン等においては、管内での冷媒の
蒸発と凝縮による熱伝導を効率よく行わせるため、内面
に螺旋状の溝を形成した金属管が使用されている。
【0003】図7は、シームタイプとシームレスタイプ
の内面溝付金属管のあるなかで、シームレスタイプの金
属管を製造するための従来の製造装置を示したものであ
る。図において、31は金属管、32はダイス装置、3
3はダイス装置32に装着された引抜ダイス、34は引
抜ダイス33との組み合わせによって金属管31を所定
のサイズに縮径加工するフローティングプラグを示す。
【0004】35はダイス装置32の後方位置に配置さ
れ、金属管31の内面に螺旋状の溝36を形成して内面
溝付金属管37に加工する加工装置を示し、この加工装
置35は、外周面に所定の形状の溝部38を有して連結
棒39によりフローティングプラグ34との間を連結さ
れたプラグ40と、内面の凹部41が球状の押圧素子4
2を支持した状態で金属管31の周囲を回転させられる
リング43との組み合わせによって構成されている。
【0005】押圧素子42は、その加工位置Aを金属管
31の外径よりも軸心側に位置させて金属管31の周囲
に複数個配列されており、リング43の回転に伴い金属
管31上を円周方向に転がることで、凹部41に支持さ
れて生ずる押圧力を金属管31に作用させる。金属管3
1は、この押圧力によって内面をプラグ40の外周面に
押し付けられ、溝部38による溝36を刻設されること
で所定の内面溝付金属管37に加工される。
【0006】リング43は、間にシム44を介在させた
部材43aおよび43bの組み合わせにより構成されて
おり、従って、凹部41により支持された押圧素子42
の加工部Aと金属管31の外径との相互関係は、シム4
4の厚さによって設定されている。45は封止部材46
の取り付けによってリング43を内部に収容し、たとえ
ば、中空のモータシャフトに取り付けられて自身が回転
することによってリング43を回転させるホルダを示
す。47は押圧素子42を位置決めするための保持器、
48および49は、加工装置35の後方に配置された仕
上り外径加工のための空引用ダイスを示す。
【0007】昭54−37059号、特公平6−716
23号あるいは特許第2630006号等にも開示され
ている以上の構成の内面溝付金属管の製造装置は、その
優れた溝加工性あるいは長尺加工性等により高い評価を
受けており、この装置により加工されたシームレスタイ
プの内面溝付金属管は、空気調和機あるいは冷凍機等の
熱交換器用として広く活用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の内面溝
付金属管の製造装置によると、金属管31の外径あるい
は肉厚等がロット間のバラツキ等によって変動したと
き、設備調整に長時間を要する問題を有している。
【0009】即ち、金属管31の寸法は、そのまま内面
溝付金属管37の性能に直結するため、金属管31に寸
法変動が生じたときは、直ちに、押圧素子42の加工位
置Aの変位による押圧度合の変更のための調整が必要と
なるが、これを行うには、金属管31を装置35より引
き抜き、ホルダ45内のリング43を外してシム44を
所定の厚さのものに交換し、さらに、再度、これらを復
元させなければならず、この作業完遂のためには多大な
時間を要することとなる。
【0010】また、従来の内面溝付金属管の製造装置に
よると、保持器47の存在からくる寸法上の制約のた
め、押圧素子42の数を多くできない特質を有してお
り、このため、加工の速度増を図れない問題を有してい
る。以下、この問題について述べる。
【0011】この種装置による溝加工においては、装置
35で加工された内面溝付金属管37の外表面の軸方向
への1本の線上において、第1の押圧素子42がこの線
と交差してから第2の押圧素子42が交差するまでの金
属管31の移動距離を加工ピッチP(m)としており、
この加工ピッチP、金属管31の周囲に配置された押圧
素子42の総数n、およびリング43の回転数T(rp
m)より内面溝付金属管37の加工速度Sを求めると、
S=P・n・T(m/分)となる。
【0012】従って、加工速度Sを向上させるには、
P、n、Tのうちの少なくとも1つを上昇させれば達成
されることになるが、加工ピッチPは、内面溝付金属管
37の表面粗さ、および熱交換器への適用時の曲げ加工
あるいは表面に取り付けるフィンへの密着性等を考慮し
て決められるため、装置35の構成とは関係がなく、一
方、回転数Tも、同様に装置35の構成とは無関係の別
個の要因によって決定されるため、加工速度の向上要因
としては、押圧素子42の配置数増だけということにな
る。
【0013】しかし、金属管31の周囲に配置される押
圧素子42の数は、同じく金属管31の周囲に配置され
る保持器47の寸法の影響を大きく受けるため、たとえ
ば、押圧素子42の外径を12mm、押圧素子42の最
小公転半径を16.6mmと仮定したとすると、組み込
むことのできる押圧素子42の数は、せいぜい4個であ
り、これによる加工速度増にはおのずと限界がある。
【0014】従って、本発明の目的は、溝加工を施され
る金属管の外径あるいは肉厚等のサイズ変動に対する調
整を迅速かつ容易に行うことができ、さらに、従来の製
造装置より加工速度の向上を図ることのできる内面溝付
金属管の製造装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、外周面に溝部を有するプラグを金属管内
に配置して前記金属管の外周より押圧力を加えることに
よって前記金属管の内面に前記プラグの前記溝部の刻設
による溝を形成する内面溝付金属管の製造装置におい
て、移行する金属管を周上に挿通させ、所定の形状の溝
部を外周面に形成したプラグと、前記金属管を介して前
記プラグ上に位置するとともに、前記金属管上の円周方
向に転がることによって前記金属管に押圧力を加え、前
記押圧力によって前記金属管の内面に前記プラグの前記
溝部を刻設する球状の押圧素子と、前記押圧素子と接す
る内面に前記金属管の軸方向に径が変化するテーパ部を
有し、前記押圧素子上で前記金属管の円周方向への回転
を行うリング体と、ネジ係合により一体化させて前記リ
ング体を収容し、他よりの回転力を受けることによって
前記リング体の前記回転とともに前記金属管の円周方向
への回転を行い、かつ、前記金属管の軸方向における前
記リング体との位置関係を前記ネジ係合により調整可能
にされたホルダと、前記ホルダに回転フリーに取り付け
られて前記押圧素子に側方より接することによって前記
テーパ部との間で前記押圧素子を支持する押圧素子受け
より構成されることを特徴とする内面溝付金属管の製造
装置を提供するものである。
【0016】上記のテーパ部としては、金属管の軸方向
におけるリング体の位置を調整したときの、押圧素子の
押圧度合の変化量を適度なものとするために、1/10
以下のテーパ度を有することが好ましい。1/10を超
えるテーパ度は、調整時における押圧度合の変化が急激
かつ過剰となって、微調整を困難にするので避けるべき
である。
【0017】押圧素子に側方より接する押圧素子受けと
しては、金属管の軸心を中心とする放射方向に沿って横
断面が円弧状のガイド溝を有し、このガイド溝に押圧素
子を係合させる構成であることが好ましい。このような
構成とするときには、相互間の位置関係を一定にした均
一な押圧素子の働きを確保することができ、その結果、
プラグの溝部への金属管の材料の流れ込みが良好になる
とともに、金属管のサイズ変動に対処した調整のたびに
変化することのない、同じ位置からの押圧力付加に基づ
く均質な溝加工を期待することができる。
【0018】また、この構成におけるガイド溝の円弧状
の横断面としては、押圧素子の半径より大きな曲率半径
を有していることが好ましい。この構成は、押圧素子の
摩耗を減少させる効果を有するため、押圧素子の交換頻
度を少なくしてメンテナス作業を減ずる利点を生む。
【0019】さらに、円弧状の横断面の深さとしては、
押圧素子の外径の1/10以下に設定することが好まし
く、深さをこのように設定するときには、押圧素子の摩
耗を少なくする効果が得られることになる。即ち、ガイ
ド溝が深くなると、押圧素子の回転の軸心より離れた部
分の周速が大きくなり、その分、摩擦による摩耗量が増
えることになるが、1/10以下とするガイド溝深さの
設定は、この現象を抑制することとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明による内面溝付金属
管の製造装置の実施の形態を説明する。図1において、
1は図7の引抜ダイス33およびフローティングプラグ
34により縮径加工を施された後に送り込まれた金属
管、2はフローティングプラグ34との間を連結棒39
によって連結され、外周面に所定の形状の溝部3を形成
したプラグを示し、周上に金属管1を挿通させている。
【0021】4は金属管1を介してプラグ2上に位置さ
せられた球状の押圧素子を示し、金属管1の円周方向に
転がることによって金属管1に押圧力を加え、金属管1
の内面に溝部3の刻設による溝5を形成する。6は内面
溝付金属管を示す。
【0022】7は金属管1の軸方向に径が変化するテー
パ部8を内面に有し、このテーパ部8を押圧素子4と接
触させることによって押圧素子4による金属管1に対す
る押圧力をバックアップするリング体、9はリング体7
を内側に収容し、リング体7との間をネジ係合部10に
よって一体化されたホルダを示す。
【0023】ホルダ9は、そのフランジ部11に形成さ
れた孔12をモータシャフト等にネジ結合されることに
よって、金属管1の円周方向に回転するように構成され
ており、従って、リング体7も、この回転により押圧素
子4上を金属管1の円周方向に回転し、これにより押圧
素子4を金属管1上に転がす作用をする。
【0024】図2は、ホルダ9の構成を示し、(b)の
ように、リング体7との間でネジ係合部10を形成する
ためのネジ部13を内面に有し、その側面部14には、
金属管1の挿通孔15と孔16が形成されている。孔1
6は、(a)に示されるように2個形成されており、そ
れぞれ120゜の角度θを有する半円状に形成されてい
る。なお、(a)における孔16は、2本のボルト19
をそれぞれ図1での配置位置に挿通させている。
【0025】図3は、リング体7の構成を示す。(b)
のように、内面に押圧素子4に接触させるテーパ部8を
有するとともに、ホルダ9との間でネジ係合部10を形
成するネジ部17を外面に有し、さらに、一方の側面に
90゜間隔で4個のボルト孔18が形成されている。
【0026】図1に戻って、19はホルダ9の半円状の
孔16を通ってリング体7のボルト孔18に装着された
2本のボルトを示し、ホルダ9およびリング体7は、こ
のボルト19の締め付けによってネジ係合部10が緩ま
ないように互いに結合されている。20は押圧素子4に
側方より接する押圧素子受けを示し、ホルダ9に嵌入さ
れたベアリング21に取り付けられ、これによりホルダ
9とは別個にフリーに回転するように構成されている。
【0027】図4は、押圧素子受け20を示したもの
で、(a)のように、押圧素子4と接する側に形成され
たフランジ22に、複数のガイド溝23を均等に配列さ
せて構成されており、さらに、このガイド溝23は、そ
れぞれ(b)に示されるように円弧状の横断面を有して
いる。従って、押圧素子4は、その一部をガイド溝23
に係合させており、これにより金属管1の円周方向にお
ける位置を決められている。
【0028】以上のように構成される本実施の形態の製
造装置は、以下のように動作する。まず、金属管1が導
入されてこの周りをホルダ9が回転すると、リング体7
の内面のテーパ部8により支持された押圧素子4は、金
属管1上を金属管1の円周方向に転がると同時に、金属
管1をプラグ2に対して所定の圧力のもとに押圧する。
【0029】押圧される結果、金属管1の内面にはプラ
グ2の溝部3の刻設による螺旋状の溝5が形成され、こ
れにより内面溝付金属管6が製造される。そして、この
装置の後ろには、図7の空引ダイス48および49が設
置されており(必要により)、ここにおいて最終外径に
仕上げられ、所定の製品となる。
【0030】次に、以上の構成の製造装置において、金
属管1の外径あるいは肉厚等に変動が発生し、これに対
処するために押圧素子4の押圧度合を調整する必要が生
じたときの調整手順を以下に示す。なお、ネジ係合部1
0は右ネジ係合とし、調整は、金属管1の外径増に対処
するために押圧素子4による押圧度合(押圧深さ)を減
ずることを目的として行われるものとする。
【0031】・手順1:「2本のボルト19を緩める」 これによって、リング体7とホルダ9のネジ係合部10
は相互にネジ回転が可能となり、リング体7を回転させ
てネジ係合部10の係合長さを変えれば、テーパ部8と
押圧素子4の接触位置を変更できる状態となる。
【0032】・手順2:「対向配置されているボルト1
9および19に指を掛け、あるいはこれに治具を装着し
てリング体7を左に回す」 これによって、リング体7は図1の左方向に移動し、そ
の結果、テーパ部8の押圧素子4との接触点は離れ、そ
の分、押圧素子4による金属管1に対する押圧度合(押
圧深さ)は減少する。つまり、これにより、金属管1の
外径増の変動に対処したことになる。 ・手順3:「ボルト19を締める」
【0033】以上により調整は完了する。基本的に3つ
の操作によって終了するものであり、従って、前述した
従来の製造装置に比べると、著しく短い時間のうちに調
整作業を終了させることができる。これにより、調整作
業が生産効率におよぼす影響は最小のものとなる。
【0034】なお、通常の調整においては、ボルト19
を半円状の孔16の120゜の範囲内で動かすことによ
って対処できるのが普通であるが、120゜で不足の場
合には、ボルト19を孔16の端部まで回した後、ボル
ト19を外して孔16に現れた隣のボルト孔18に係合
し直すようにすれば調整可能である。そして、これを繰
り返すようにすれば、ネジ係合部10が外れないかぎ
り、調整代の制限はない。
【0035】次に、図1の製造装置における他の利点と
して、以下を挙げることができる。即ち、押圧素子4を
リング体7のテーパ部8と押圧素子受け20によって支
持する結果、図7の従来の製造装置における保持器47
が不要となり、従って、この分、押圧素子4の数増加に
よる加工速度の向上を図ることができる。
【0036】既述したように、図7の製造装置における
押圧素子42の数は、保持器47の存在からくる寸法上
の制約のために限界があるが、本実施の形態の場合に
は、保持器が存在しないため、押圧素子4を従来よりも
増やすことができ、従って、このことによる加工速度の
向上を図ることが可能となる。
【0037】因みに、従来の製造装置においては、押圧
素子の外径を12mm、および押圧素子の最小公転半径
を16.6mmとしたとき、組み込める押圧素子42の
数としては4個が限界であることは既に述べたが、同じ
寸法設定のもとでの本実施の形態の場合には、図4の押
圧素子受け20の構成にも見られるように5個の組み込
みが可能となる。図4のガイド溝23は、押圧素子4を
金属管1の円周方向に並べるのに際して構造的に少しの
障害も与えない構成を有しており、従って、これと、押
圧素子の相互間に突出して組み込まれる保持器47の構
成とを比較すれば、組み込むことのできる押圧素子の数
の差は、明白である。
【0038】図5および図6は、本実施の形態の製造装
置を使用して行った内面溝付金属管製造の実施結果をま
とめたものである。図5は、リング体7を回してホルダ
9とのネジ係合部10の係合角度(回転角度)を変えた
ときの内面溝付金属管6の加工部外径と回転角度との関
係を示したものであり、図6は、内面溝付金属管6に形
成された溝5の深さおよび溝底肉厚と回転角度との関係
を示したものである。
【0039】製造条件を以下に示す。 ・押圧素子4の外径:12mm ・押圧素子4の組み込み個数:5個 ・プラグ2の外径:8.2mm ・テーパ部8のテーパ度:2/100 ・金属管1の外径:10.4mm(りん脱酸銅) ・ネジ係合部10(ネジ部13および17)のネジピッ
チ:3mm
【0040】図5によれば、加工部外径は、回転角度±
60゜(リング体7の孔16の半円状の角度θ=120
゜による)において基準0゜に対して約±0.02mm
の変化を示し、一方、図6によれば、溝深さと溝底肉厚
は、それぞれ±0.002mmと±0.01mmの変化
を示している。これらの数値は、内面溝付金属管を製造
する際の調整範囲としては充分である。
【0041】表1は、前述した製造条件において、リン
グ体7のテーパ部8のテーパ度を1/10、ネジ部13
および17のネジピッチを1mm、2mmおよび3mm
にそれぞれ設定し、前述と同じ意味の回転角度を基準点
0を中心として±60゜の範囲内で変更したときの内面
溝付金属管6の外径の変化量を示したものである。
【0042】
【表1】
【0043】表1によると、内面溝付金属管の外径は、
ネジピッチが粗くなるのに伴って大きくなることが認め
られる。従って、調整によって微細で適度な加工外径の
変化量を確保するためには、ネジピッチを細かく設定す
ることが好ましいとともに、テーパ部8のテーパ度も急
激なものであってはならず、特に、テーパ度に関して
は、1/10以下の水準に設定することが好適となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による内面
溝付金属管の製造装置によれば、他よりの回転力を受け
て金属管の円周方向への回転を行うホルダにネジ係合に
より一体化させた状態でリング体を収容するとともに、
リング体およびホルダの金属管の軸方向における相互位
置関係を前記ネジ係合によって調整可能にし、さらに、
金属管上を円周方向に転がることによって金属管に押圧
力を加える押圧素子と接するリング体の内面に金属管の
軸方向に径が変化するテーパ部を設けるとともに、この
テーパ部と押圧素子の側方より接する押圧素子受けとに
よって押圧素子を支持する構成としているため、ネジ係
合部の係合長さを変えることによってリング体の位置調
整を行うことができ、従って、これによってリング体の
テーパ部の押圧素子と接する位置を変更することによ
り、押圧素子の金属管に対する押圧度合を自在に調整す
ることができる。
【0045】しかも、この間、従来の製造装置のように
大掛かりな装置解体の必要はなく、従って、内面に溝加
工を施される金属管の外径あるいは肉厚等のサイズ変動
に対して迅速かつ容易に対処することが可能となる。ま
た、本発明によれば、従来の装置のように押圧素子の配
列に対して寸法上の制約を与える保持器を必要としない
ため、押圧素子の数を増加することによる加工速度の向
上をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内面溝付金属管の製造装置の実施
の形態を示す説明図。
【図2】図1の実施の形態に使用されるホルダの構成を
示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図を
示す。
【図3】図1の実施の形態に使用されるリング体の構成
を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図
を示す。
【図4】図1の実施の形態に使用される押圧素子受けの
構成を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正
面図を示す。
【図5】図1の実施の形態の製造装置において、ホルダ
に対するリング体のネジ係合の角度(回転角度)を変化
させたときの内面溝付金属管の加工部外径と回転角度と
の関係を示す説明図。
【図6】図1の実施の形態の製造装置において、ホルダ
に対するリング体のネジ係合の角度(回転角度)を変化
させたときの内面溝付金属管の溝の深さおよび溝底肉厚
と回転角度との関係を示す説明図。
【図7】従来の内面溝付金属管の製造装置を示す説明
図。
【符号の説明】
1 金属管 2 プラグ 3 溝部 4 押圧素子 5 溝 6 内面溝付金属管 7 リング体 8 テーパ部 9 ホルダ 10 ネジ係合部 11 フランジ部 13、17 ネジ部 16 半円状の孔 18 ボルト孔 19 ボルト 20 押圧素子受け 21 ベアリング 22 フランジ 23 ガイド溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 39/02 F25B 39/02 W 39/04 39/04 U (72)発明者 関川 政志 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内 (72)発明者 永井 淳 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内 Fターム(参考) 4E028 HA02 4E096 EA18 FA04 FA23 FA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に溝部を有するプラグを金属管内に
    配置して前記金属管の外周より押圧力を加えることによ
    って前記金属管の内面に前記プラグの前記溝部の刻設に
    よる溝を形成する内面溝付金属管の製造装置において、 移行する金属管を周上に挿通させ、所定の形状の溝部を
    外周面に形成したプラグと、 前記金属管を介して前記プラグ上に位置するとともに、
    前記金属管上の円周方向に転がることによって前記金属
    管に押圧力を加え、前記押圧力によって前記金属管の内
    面に前記プラグの前記溝部を刻設する球状の押圧素子
    と、 前記押圧素子と接する内面に前記金属管の軸方向に径が
    変化するテーパ部を有し、前記押圧素子上で前記金属管
    の円周方向への回転を行うリング体と、 ネジ係合により一体化させて前記リング体を収容し、他
    よりの回転力を受けることによって前記リング体の前記
    回転とともに前記金属管の円周方向への回転を行い、か
    つ、前記金属管の軸方向における前記リング体との位置
    関係を前記ネジ係合によって調整可能にされたホルダ
    と、 前記ホルダに回転フリーに取り付けられて前記押圧素子
    に側方より接することによって前記テーパ部との間で前
    記押圧素子を支持する押圧素子受けより構成されること
    を特徴とする内面溝付金属管の製造装置。
  2. 【請求項2】前記テーパ部は、1/10以下のテーパ度
    を有して形成されていることを特徴とする請求項1項記
    載の内面溝付金属管の製造装置。
  3. 【請求項3】前記押圧素子受けは、前記金属管の軸心を
    中心とする放射方向に横断面が円弧状のガイド溝を有
    し、前記押圧素子を前記ガイド溝に係合させていること
    を特徴とする請求項1項記載の内面溝付金属管の製造装
    置。
  4. 【請求項4】前記ガイド溝は、前記押圧素子の半径より
    大きな曲率半径の前記横断面を有することを特徴とする
    請求項3項記載の内面溝付金属管の製造装置。
  5. 【請求項5】前記ガイド溝は、前記押圧素子の外径の1
    /10以下の深さを有することを特徴とする請求項4項
    記載の内面溝付金属管の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1313793C (zh) * 2003-02-28 2007-05-02 日立电线株式会社 螺旋形内开槽金属管及其制造方法
CN113182414A (zh) * 2021-05-10 2021-07-30 哈尔滨韦玛通信工程有限公司 一种铜包钢接地棒连续旋压粘结结合的设备

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