JP2002223116A - 電波収束・偏向体およびアンテナ装置 - Google Patents

電波収束・偏向体およびアンテナ装置

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JP2002223116A
JP2002223116A JP2001016925A JP2001016925A JP2002223116A JP 2002223116 A JP2002223116 A JP 2002223116A JP 2001016925 A JP2001016925 A JP 2001016925A JP 2001016925 A JP2001016925 A JP 2001016925A JP 2002223116 A JP2002223116 A JP 2002223116A
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radio wave
phase shift
deflecting
phase
antenna
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JP2001016925A
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Fuminori Watanabe
文範 渡辺
Koji Aoki
幸治 青木
Koji Igawa
耕司 井川
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】到来した電波を集束、偏向させる電波収束・偏
向体を用いて、電波の送受信の効率が向上するように電
波の位相補償を効率よく行う。 【解決手段】電波集束・偏向体15に、リング形状の導
電性薄膜を導電体基板両面の同心円の周上に沿って一定
の間隔で連続的に配設することによって、到来する電波
の位相をシフトさせる位相シフト領域が、導電性薄膜を
配設せず電波の位相をシフトすることなく到来する電波
を透過させる電波透過領域14a2n-1、14b2n-1の内
側あるいは外側に電波透過領域と隣接して配される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、到来した電波のエ
ネルギー密度を増大させて電波を集束して受信し、ある
いは、放射した電波を偏向して送信するアンテナ装置に
用いられる電波収束・偏向体、およびアンテナ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通信用アンテナや放送用アン
テナとして、パラボラ面のような反射鏡により電波を焦
点に集束させるいわゆるパラボラアンテナが知られてい
る。このパラボラアンテナは、ビル等の建築物の屋上等
の屋外に充分な太さの支柱に設置され、パラボラアンテ
ナの自重、さらには風や積雪等の気象条件を考慮して充
分な強度や耐久性が得られる頑強な重量構造物となって
いる。しかし、パラボラアンテナは屋外に設置されるた
め、老朽化を抑制するための保守を常に行う必要がある
他、ビル等の屋外に突出して設置されるため、ビル等の
全体の外観を損なうといった問題もあった。そのため、
パラボラアンテナ等を室内に設置することも考えられる
が、室内に重量構造物を設置しなければならず、しか
も、室内のスペースを大きくとるため実用的でない。
【0003】ところで、今日、高速、大容量通信への要
求から、マイクロ波やミリ波を用いて電波を送受信する
高周波の通信が急速に拡がっている。このマイクロ波や
ミリ波は、波長が数mm〜数十mmであるため、電波を
集束させるレンズ等を容易に作製することができ、この
ようなレンズや回折格子を用いたアンテナ装置が種々提
案されている。
【0004】例えば、特開平4−134909号公報で
は、透明導電性を有する回折リングと回折リングのほぼ
焦点位置に配設されるアンテナ部を有する回折リング型
アンテナが提案されている。ここで、回折リング型アン
テナは、ガラス板等の誘電体基板上に設けられた電波集
束体である回折リングを通過してアンテナ部に至る電波
の位相を同位相に揃え、アンテナ部に至る電波のエネル
ギー密度を増大させる。そのため、電波の伝搬路の経路
差によって電波の位相が逆位相となる回折リングの面上
の場所を通過する電波は透明導電性薄膜を用いて反射さ
れ、アンテナ部に到達しないように構成される。しか
し、上記回折リングは到来する電波の一部分が透明導電
性薄膜を用いて反射されるため、アンテナ部における電
波の利得が低く、受信効率は低いといった問題があっ
た。
【0005】そこで、特開平5−191136号公報で
は、回折リングに替えて、ダイポール列やループ列を同
心円に沿って配設する電波集束体を用いることによっ
て、例えば、回折リングの場合アンテナ部に至れば電波
の位相が逆位相となる電波集束体上の場所を通過する電
波の位相を180度シフトして、すなわち、到来する電
波の位相を補償することによってアンテナ部における受
信効率を高める、反射型および透過型の位相補償レンズ
アンテナを提案している。さらに、同公報は、この電波
の位相補償を行うために、ダイポール列のダイポール長
の大きさによって電波の遅波率を制御することを、その
原理とともに開示し、これを用いて到来する電波の位相
を制御して位相補償を行う位相補償レンズアンテナを提
案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同公報は、到
来する電波が電波集束体を通りアンテナ部に至る伝搬経
路の距離が、到来する電波が電波集束体を通りアンテナ
部に至る最短の伝搬経路の距離に比べて電波の波長の自
然数倍分長い電波集束体上の円周に沿ってダイポール列
を配設することを開示している。また、同公報は、図1
〜図6に示されるように、ダイポール列やループ列を一
様に配設することを開示している。そのため、同公報で
は、上記最短の伝搬経路の距離に比べて電波の波長の自
然数倍分距離の長い伝搬経路を通る、本来位相補償をす
る必要のない電波も位相補償を行うことになる。その結
果、効率よく電波をアンテナ部に集束させることができ
ず、アンテナ部の受信効率を十分に高めることはできな
い。このような問題は、到来する電波を受信する受信機
能を有するアンテナ装置のみならず、遠方に電波を送信
する送信機能を有するアンテナ装置においても同様の問
題があった。
【0007】そこで、本発明は、上記問題を解決すべ
く、到来した電波のエネルギー密度を増大させて電波を
集束させ、あるいは、到来した電波を偏向させる電波収
束・偏向体を用いて、電波の送受信の効率が向上するよ
うに到来する電波の位相補償を効率よく行う電波収束・
偏向体およびこれを用いたアンテナ装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、誘電体基板と、この誘電体基板の基板面
の両面に設けられた電波集束・偏向部を有し、到来した
電波のエネルギー密度を増大して電波を集束させ、ある
いは、到来した電波を偏向させる電波収束・偏向体であ
って、前記基板面の両面に設けられた前記電波集束・偏
向部の各々は、到来した電波を前記基板面で透過させ
る、輪帯を成した電波透過領域と、到来した電波が前記
誘電体基板を通過する際に電波の位相をシフトさせる、
前記電波透過領域に沿って輪帯を成した位相シフト領域
を有し、前記電波透過領域の輪帯の内側あるいは外側
に、前記電波透過領域と隣接して前記位相シフト領域が
配されることを特徴とする電波集束・偏向体を提供する
ものである。
【0009】また、本発明は、誘電体基板の基板面を対
向させて複数の誘電体基板を並設した誘電体と、これら
の誘電体基板のうちの2つの基板面に設けられた電波集
束・偏向部を有し、到来した電波のエネルギー密度を増
大して電波を集束させ、あるいは、到来した電波を偏向
させる電波収束・偏向体であって、前記2つの基板面に
設けられた前記電波集束・偏向部の各々は、到来した電
波を前記基板面で透過させる、輪帯を成した電波透過領
域と、到来した電波が前記誘電体を通過する際に電波の
位相をシフトさせる、前記電波透過領域に沿って輪体を
成した位相シフト領域を有し、前記電波透過領域の輪体
の内側あるいは外側に、前記電波透過領域と隣接して前
記位相シフト領域が配されることを特徴とする電波集束
・偏向体を提供するものである。
【0010】ここで、前記位相シフト領域は、所定の形
状を成した導電性薄膜を前記電波透過領域の輪帯に沿っ
て一定の間隔で連続的に配設することによって形成され
るのが好ましい。また、前記電波透過領域の輪体の内側
あるいは外側に、電波の位相シフト量が一定である1種
類の前記位相シフト領域、あるいは、電波の位相シフト
量が異なる複数種類の前記位相シフト領域が前記電波透
過領域の輪帯の幅方向に配されるのが好ましい。その
際、前記複数種類の位相シフト領域は、前記導電性薄膜
の形状を変えることによって前記位相シフト量を変える
のが好ましい。ここで、前記電波透過領域および前記位
相シフト領域は、前記基板面上の同心円の周上に沿って
配置されるのが好ましい。その際、前記同心円の中心部
には、到来した電波を前記基板面で透過させる領域が配
置され、この領域の外側に、1種類あるいは複数種類の
前記位相シフト領域と前記電波透過領域とが順次交互に
形成されるのが好ましい。
【0011】さらに、前記複数種類の位相シフト領域
は、3種類の位相シフト領域であって、到来する電波の
位相を90度進ませる90度位相シフト領域と、この9
0度位相シフト領域の外側に配置され到来する電波の位
相を180度進ませる180度位相シフト領域と、この
180度位相シフト領域の外側に配置され到来する電波
の位相を270度進ませる270度位相シフト領域から
なるのが好ましい。ここで、90度位相シフト領域は、
到来する電波の位相を270度遅らせるものであっても
よく、また、180度位相シフト領域は、到来する電波
の位相を180度遅らせるものであってもよく、また、
270度位相シフト領域は、到来する電波の位相を90
度遅らせるものであってもよい。その際、前記同心円
は、下記式(1)で表される半径Rk (自然数:k=1
〜N)の同心円であるのが好ましい。 Rk = (2kλF/4+(kλ/4)2 (1/2) (1) ここで、λは到来する電波の波長であり、Fは、電波集
束・偏向体によって電波を集束させる焦点距離Fであ
る。
【0012】さらに、本発明は、上述の電波集束・偏向
体と、この電波集束・偏向体によって電波を集束させる
位置に、送信機能および受信機能の少なくとも一方の機
能を有するアンテナ素子を配したことを特徴とするアン
テナ装置を提供するものである。
【0013】ここで、アンテナ素子は、平板の面上に設
けられた2次元アンテナである平面アンテナ、例えば、
平板面上にパッチ放射器が設けられたマイクロストリッ
プアンテナや、平板面上に線状の送受信素子が設けられ
た線状アンテナ、例えばダイポールアンテナやquas
i−八木宇田アンテナであるのが好ましい。あるいは、
スロットアンテナであってもよい。さらに、パラボラア
ンテナ等に1次放射器として利用される、導波管の開口
面の電界分布を利用した開口面アンテナであってもよ
い。また、上述の電波集束・偏向体および上述のアンテ
ナ装置に適用される電波はマイクロ波あるいはミリ波で
あるのが好ましい。ここでいうマイクロ波とは、3GH
z〜30GHzの周波数の電波をいい、ミリ波とは、3
0GHz〜300GHzの周波数の電波をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電波集束・偏向体
およびアンテナ装置について、添付の図面に示される好
適実施例を基に詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の電波集束・偏向体を用い
た本発明のアンテナ装置の好適実施例であるアンテナ装
置10の概略斜視図である。アンテナ装置10は、マイ
クロ波やミリ波の電波12を電波集束・偏向部14a、
14bを有するガラス板14を用いて集束させて電波の
エネルギー密度を高め、このエネルギー密度の高められ
た電波をアンテナ素子であるマイクロストリップアンテ
ナ16aで受信するとともに、アンテナ装置の送受の可
逆性を利用して、マイクロストリップアンテナ16aか
ら送信された電波を窓ガラス板14を用いて偏向させて
平面波とし、所定の方向に電波を送信するアンテナ装置
である。
【0016】すなわち、アンテナ装置10は、誘電体基
板であるガラス板14とこのガラス板14の両面の面上
に設けられた電波集束・偏向部14a、14b(図1に
おいて14bは、ガラス板14の裏面にあり、省略され
ている)を有し、到来した電波のエネルギー密度を増大
させて電波を集束させ、あるいは、到来した電波を偏向
させる機能を持つ電波収束・偏向体15と、電波の送受
信機能を有するマイクロストリップアンテナ16aをア
ンテナ素子として備える送受信部16とを有して構成さ
れる。なお、ガラス板14の両面の面上に設けられた電
波集束・偏向部14aおよび14bと、ガラス板14と
によって上記電波集束・偏向体15の機能を発揮するも
のである。
【0017】ガラス板14は、ビル等の建物に使用され
る窓ガラス板等であって、ガラス板14の両面に電波集
束・偏向部14a、14bが設けられている。電波集束
・偏向部14a、14bには、後述するリング形状のパ
タンを成した金属薄膜、金属酸化物薄膜または金属窒化
物薄膜等の導電性薄膜がガラス板14の面上に後述する
同心円の全周に沿って一定の間隔で連続的に配設されて
導電性薄膜列を形成し、この導電性薄膜列を少なくとも
1列以上有して、到来する電波12の位相をシフトさせ
て電波を通過させる、輪帯形状の位相シフト領域が形成
されている。そして、この位相シフト領域は、上記リン
グ形状のパタンを変えることによって、上記同心円の径
方向に複数種類隣接して配置されている。そして、この
複数の位相シフト領域によって輪帯形状の位相シフト群
領域14a2n(n=1〜6)、14b2n(n=1〜6)
が、図2に示される様に形成される。なお、上記導電性
薄膜における金属薄膜とは金属を含む薄膜をいうことは
いうまでもないが、金属の他に金属酸化物および/また
は金属窒化物を含む薄膜であってもよい。また、金属酸
化物薄膜とは金属酸化物を含む薄膜をいうことはいうま
でもないが、金属酸化物の他に金属を含む薄膜であって
もよい。
【0018】位相シフト群領域14a2n、14b2nの内
周側あるいは外周側には、位相シフト群領域14a2n
14b2nに隣接して、上記導電性薄膜が一切配設されず
電波12の位相をシフトすることなく到来する電波12
をガラス面でそのまま透過させる輪帯形状を成した電波
透過領域14a2n-1、14b2n-1(n=1〜6)が図2
に示される様に形成される。電波透過領域14a2n-1
14b2n-1は、後述する式(1)で示す半径(n=4、
8、12・・・等の4の倍数)を有する同心円の円周に
沿って複数形成されるので、図3に示す様に、到来して
カラス板14を透過した電波を、回折によって電波を集
束させ、あるいは、偏向させることができる。さらに、
電波集束・偏向部14a、14bの位相シフト群領域1
4a2n、14b2n(n=1〜6)は、遠方より到来した
略平面波の電波12のエネルギー密度を増大させて、ガ
ラス板14から距離F離れた位置に配されたマイクロス
トリップアンテナ16aの面上に電波12を効率よく集
束させ、あるいは、マイクロストリップアンテナ16a
から放射され電波集束・偏向部14bに到来した電波を
偏向して平面波として効率よく送信させることができ
る。位相シフト群領域14a2n、14b2nおよび電波透
過領域14a2n-1、14b2n-1についての詳細は後述す
る。
【0019】このような電波集束・偏向体14a、14
bの位相シフト群領域や電波透過領域の形成は、1例を
挙げると、マスキングやフォトレジストを用い、スパッ
タリング法により所定のパタンを成した金属薄膜等の導
電性薄膜を直接形成して行われる。また、ガラス表面に
金属薄膜の層を導電性薄膜の層としてコーティング処理
した後、所定のパタンに加工してもよい。金属薄膜とし
て、Cr、Ti、Ag、Au、Al、CuあるいはNi
等の金属薄層の単層構造の金属導電膜が挙げられる。ま
た、金属薄膜の替わりに、透明酸化錫(SnO2 )導電
膜等の酸化物半導体薄膜を用いてもよい。また、TiO
2/Ag/TiO2 、ZnO/Ag/ZnOなどのよう
に金属薄層を上下から透明性誘電体層でサンドイッチ状
に積層した複数構造の金属導電膜をガラス表面にコーテ
ィング処理してもよい。上記金属薄層や金属導電膜や酸
化物半導体薄膜等の導電性薄膜は、電波の反射性能があ
ればよく、導電性が低いものほどよい。上記金属薄層や
金属導電膜や酸化物半導体薄膜等による所定のパタン
は、スパッタリング法の他に、スプレー法やディップ法
やCVD法等を用いて直接形成してもよい。
【0020】また、コーティング形成された導電性薄膜
層を加工して所定のパタンを形成するには、公知の方法
による導電性薄膜層の分解除去によって行われる。例え
ば、金属薄膜層を分解除去して所定のパタンに加工する
加工方法としては、特開平11−171600号公報に
記載されるスクリーン印刷法やフレキソ印刷などの各種
印刷法による方法が挙げられる。例えば、エチルセルロ
ースを9重量%含むα−テルピネオール溶液と、リン酸
二水素アンモニウムの粉体(平均粒径30μm)とを
3:7(重量比)で混合した溶液を用意し、スクリーン
印刷法により塗布した後、200℃で10分加熱し、冷
却後、水洗して金属薄膜を除去する。
【0021】送受信部16は、アンテナ素子であるマイ
クロストリップアンテナ16aの他、マイクロストリッ
プアンテナ16aから受信された電波を受信信号として
増幅する、また、送信信号を増幅する増幅素子(図示さ
れない)を有して構成される。なお、本発明において、
送受信部16は上記受信機能および上記送信機能の少な
くとも一方の機能を有すればよい。
【0022】マイクロストリップアンテナ16aは、図
4に示すように、パッチ放射器20、誘電体基板22お
よび接地導体24の3層構造からなり、ガラス板14の
電波集束・偏向体15によって電波12の集束する位置
(焦点位置)に、ガラス板14に固定された支持調整部
材18を介して調整されて配される。ここで、マイクロ
ストリップアンテナとは、接地導体付の誘電体基板上に
形状が矩形状や円形状や楕円形状等のパッチ放射器(ス
トリップ)を備えるアンテナで、矩形ストリップの場
合、アンテナの長さが誘電体基板の誘電体の影響を考慮
した波長の半分の時に共振を起こし、アンテナの導体薄
膜の面に垂直方向に送受信の指向性を持つものをいう。
【0023】パッチ放射器20は、図4に示すように、
矩形状パッチ20aに突出部20a’、20a’を設
け、突出部20a’、20a’の中間位置から給電線路
26が引き出されて略T字状に形成された銅箔が、誘電
体基板24に貼り合わされている。給電線路26は、図
示されない増幅素子に接続される。誘電体基板22は、
樹脂材料の他、セラミックやサファイア等の材料が用い
られ、パッチ放射器20に電界エネルギーを集中させ
る。接地導体24は、誘電体基板22で電界が発生する
ように銅箔で形成され接地されている。なお、上記実施
例では、パッチ放射器20を銅箔によって形成している
が、銀や金等からなる導電性膜で形成してもよい。ま
た、パッチ放射器20等のような平面アンテナの部品面
はガラス板14側に向けて配することが通信特性上好ま
しい。
【0024】マイクロストリップアンテナ16aは、両
面が銅箔されたプリント配線基板の片面の銅箔を所定の
形状になるように除去して形状加工し、反対面の銅箔を
接地導体とすることによって作製される。例えば、マイ
クロストリップアンテナ16aのパッチ放射器20は、
プリント配線基板に使用される銅箔を部分的にエッチン
グ等により形状加工除去してプリントアンテナとして作
製される。その際、プリント配線基板の物理強度を向上
させるためにガラス繊維織物をエポキシ樹脂等の樹脂で
固めて誘電体基板22とする。特に、マイクロ波やミリ
波の高周波特性を向上させるために、ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)やブタジエン・スチレン系の樹
脂を使用するのが好ましい。誘電体基板22がセラミッ
ク基板である場合、銀や銀−パラジウム等の導電金属粉
末、無機結合剤および有機ビヒクルからなるペースト材
を、セラミック基板上にスクリーン印刷等の形成方法を
用いて形成し、この形成したペースト材を乾燥した後焼
成することによって、銀や銀−パラジウム等からなる導
電性膜によってパッチ放射器20が作製される。
【0025】さらに、マイクロストリップアンテナ16
aは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の
技術を用いて、すなわち、ダイオードやトランジスタ等
の能動素子やキャパシタ等の受動素子を用いて、発振素
子、変調素子、増幅素子、あるいは検波素子等が形成さ
れた一つの半導体基板上に、一体となって形成されても
よい。マイクロストリップアンテナ16aを他の回路と
共に1チップ化することでよりコンパクトな構成とする
ことができる。また、マイクロストリップアンテナ16
aは、増幅素子や発振素子や変調素子をモノリシックに
構成したMMICとともに、同一のプリント配線基板の
同一の面側に実装した混成マイクロ波集積回路(HMI
C)を構成してもよい。すなわち、誘電体基板の片面に
接地導体が形成される場合には、半導体で形成されたM
MIC回路をはじめとする各構成部品は、接地導体が形
成されている面の反対側の面(部品面)に実装すること
が好ましく、この部品面をガラス板14側に向けて誘電
体基板を配することが通信特性上より好ましい。
【0026】なお、本実施形態では、マイクロストリッ
プアンテナ16aを用いるものであるが、本発明におい
てはマイクロストリップアンテナに限定されず、平面ア
ンテナであればよく、例えば、マイクロストリップアン
テナ16aのパッチ放射器20の替わりに、誘電体基板
22の誘電体の波長短縮率を考慮した波長のおよそ4分
の1の長さの線状素子2つを直線状、あるいは一定の角
度に配置した形状を、平板面上に銅箔等でプリントした
ダイポールアンテナや、導波器や反射器を上記線状素子
の前後に配置して送受信効率を高め、FMラジオ放送や
テレビ放送の受信アンテナとして周知の八木宇田アンテ
ナまたその変形された構成を平板面上にプリントしたq
uasi−八木宇田アンテナであってもよい。このよう
な線状素子を有するアンテナは、マイクロ波やミリ波帯
域の電波の波長が短く、高精度な寸法精度を必要とする
が、プリント配線基板から線状に形状加工することで精
度良く作製することができる。また、ダイポールアンテ
ナの線状素子の銅箔導体を除去して空隙とし、この空隙
周囲に銅箔等の導体を設けた、ダイポールアンテナと相
対するスロットアンテナであってもよい。これらのアン
テナは、いずれも軽量薄型化でき、しかも送受信効率が
高い。勿論、これらのアンテナも、上記MMICやHM
ICの回路の一部として一体となって組み込まれるもの
であってもよい。
【0027】なお、これらのアンテナは、平板面上に銅
箔等の導体が予めプリントされた基板から所定の形状に
なるように銅箔等を削除して得られるプリントアンテナ
が作製工程の簡素さや寸法精度の点から好ましいが、本
発明におけるアンテナ素子はプリントアンテナに限定さ
れず、銅箔等の導体を別個に誘電体基板22上に設けて
作製されたものであってもよい。アンテナを室内に設置
する場合、上記平面アンテナはスペースをとらず実用的
であることから、上記平面アンテナが好適に用いられる
が、本発明において、アンテナ素子は、送信機能あるい
は受信機能の少なくとも1方を有するものであればよ
く、パラボラアンテナ等に1次放射器として利用され
る、導波管の開口面の電界分布を利用した開口面アンテ
ナであってもよい。
【0028】マイクロストリップアンテナ16aに電波
を集束させ、あるいは、マイクロストリップアンテナ1
6aから放射した電波を偏向する電波集束・偏向部14
a、14bは、上述した様に、位相シフト群領域14a
2n、14b2n(n=1〜6)および電波透過領域14a
2n-1、14b2n-1(n=1〜6)によって形成される
が、この位相シフト群領域14a2n、14b2nおよび電
波透過領域14a2n-1、14b2n-1は、図5に示すよう
な構成を有する。なお、図5は、図2に示す(A)の領
域を拡大した拡大図である。
【0029】位相シフト群領域14a2 および14b2
は、位相シフト領域Z2 、Z3 、Z 4 を有し、位相シフ
ト領域Z2 、Z3 、Z4 はそれぞれ、下記式(1)で定
まる半径R1 の同心円と半径R2 の同心円で挟まれた領
域に、半径R2 の同心円と半径R3 の同心円で挟まれた
領域に、半径R3 の同心円と半径R4 の同心円に挟まれ
た領域に、隣接して形成される。 Rk = (2kλF/4+(kλ/4)2 (1/2) (1) ここで、kは1〜24の自然数であり、λは到来する電
波の波長であり、Fは、電波集束・偏向体15によって
電波を集束させる焦点距離である。
【0030】位相シフト領域Z2 は、図6に示すリング
形状の平均半径(r1 +r2 )/2とリング形状の幅w
が表1に示す値を有する大パタンの形状を成した導電性
薄膜を、ガラス板14の両面上の半径R1 の同心円の周
上外側全周に沿って一定の間隔で連続的に配設した導電
性薄膜列を半径R1 の同心円の径方向外側に2列有し、
到来する電波の位相を90度進ませて(あるいは270
度遅らせて)電波を通過させる90度位相シフト領域が
形成される。表2には、位相シフト領域Z2 におけるパ
タン形状と、導電性薄膜列の列数と、同心円の中心Oか
ら各導電性薄膜列のリング形状の中心までの距離と、同
心円に沿って等間隔に配設するリング形状の個数とを示
している。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】位相シフト領域Z3 は、図6に示すリング
形状の平均半径(r1 +r2 )/2とリング形状の幅w
が表1に示す値を有する中パタンの形状を成した導電性
薄膜を、ガラス板14の両面上の半径R2 の同心円の周
上全周に沿って一定の間隔で連続的に配設した導電性薄
膜列を半径R2 の同心円の径方向外側に3列有し、到来
する電波の位相を180度進ませて(あるいは180度
遅らせて)電波を通過させる180度位相シフト領域が
形成される。表2には、位相シフト領域Z3 におけるパ
タン形状と、導電性薄膜列の列数と、同心円の中心Oか
ら各導電性薄膜列のリング形状の中心までの距離と、同
心円に沿って等間隔に配設するリング形状の個数とを示
している。
【0034】位相シフト領域Z4 は、図6に示すリング
形状の平均半径(r1 +r2 )/2とリング形状の幅w
が表1に示す値を有する小パタンの形状を成した導電性
薄膜を、ガラス板14の両面上の半径R3 の同心円の周
上全周に沿って一定の間隔で連続的に配設した導電性薄
膜列を半径R3 の同心円の径方向外側に5列有し、到来
する電波の位相を270度進ませて(あるいは90度遅
らせて)電波を通過させる270度位相シフト領域が形
成される。表2には、位相シフト領域Z4 におけるパタ
ン形状と、導電性薄膜列の列数と、同心円の中心Oから
各導電性薄膜列のリング形状の中心までの距離と、同心
円に沿って等間隔に配設するリング形状の個数とを示し
ている。
【0035】また、位相シフト群領域14a2 、14b
2 で囲まれた同心円の中心Oを含む領域(半径R1 の同
心円で囲まれた内側の領域)には、導電性薄膜が一切配
設されず、電波12の位相をシフトすることなく到来す
る電波12をそのまま透過させる電波透過領域Z1 (1
4a1 、14b1 )が形成される。また、位相シフト群
領域14a2 、14b2 の外側の、半径R4 の同心円と
半径R5 の同心円で挟まれた領域にも、導電性薄膜が一
切配設されず、電波12の位相をシフトすることなく到
来する電波12をそのまま透過させる電波透過領域Z5
(14a3 、14b3 )が、位相シフト群領域14
2 、14b2 の外側に隣接して形成される。
【0036】さらに、電波透過領域Z5 の外側には、位
相シフト領域Z6 、Z7 、Z8 のそれぞれが、半径R5
の同心円と半径R6 の同心円で挟まれた領域に、半径R
6 の同心円と半径R7 の同心円で挟まれた領域に、半径
7 の同心円と半径R8 の同心円に挟まれた領域に、隣
接して形成される。表2には、位相シフト領域Z6 、Z
7 、Z8 におけるパタン形状と、導電性薄膜列の列数と
同心円の中心Oからパタンのリング形状の中心までの距
離と、同心円に沿って等間隔に配設するパタンの個数が
示されている。ここで、位相シフト領域Z6 は90度位
相シフト領域を形成し、位相シフト領域Z7 は180度
位相シフト領域を形成し、位相シフト領域Z8 は270
度位相シフト領域を形成する。
【0037】同様に、表2には、位相シフト領域Z10
11、Z12、Z14、Z15、Z16、Z 18、Z19、Z20、Z
22、Z23、Z24のパタン形状と、導電性薄膜列の列数と
同心円の中心Oからリング形状の中心までの距離と、同
心円に沿って等間隔に配設するパタンの個数が示されて
いる。ここで、位相シフト領域Z10、Z14、Z18、Z 22
は90度位相シフト領域を形成し、位相シフト領域
11、Z15、Z19、Z23は180度位相シフト領域を形
成し、位相シフト領域Z12、Z16、Z20、Z24は270
度位相シフト領域を形成する。位相シフト領域において
導電性薄膜列が複数列形成される場合、図6に示される
隣接する列間の距離はdは、リング形状の幅wの50%
以上であり、200%以下であるのが、リング形状の配
設の集積度を高める点から好ましい。電波集束・偏向部
14a、14bは以上の様に形成される。
【0038】このように、位相シフト領域に配設される
導電性薄膜のリング形状の大きさを、大パタン、中パタ
ン、小パタンといったように変えることによって到来す
る電波の位相を所望のシフト量だけシフトさせることが
できるのは、ガラス板14が誘電体基板であって、その
上にリング形状の導電性薄膜を形成するため、到来する
電波の位相が導電性薄膜のリング形状の大きさによって
大きく変化する共振を起こすからである。すなわち、予
め周波数が設定された電波に応じて、導電性薄膜で共振
を起こすリング形状の大きさを調べ、電波集束・偏向部
14a、14bのリング形状の大きさをこの共振を起こ
すリング形状の大きさの付近に設定することによって、
到来する電波の位相を容易にシフトさせ、位相のシフト
した電波をマイクロスストリップアンテナ16a上に集
束させ、あるいは平面波として偏向させることができ
る。
【0039】図7には、図6で示されるリング形状を成
した導電性薄膜をガラス板14の両面に配設した場合、
26GHzの周波数で到来する電波12が、リング形状
の平均半径(r1 +r2 )/2によってどのように位相
シフトするか、その位相シフト量を示している。これに
よると、平均半径(r1 +r2 )/2が2.205mm
のリング形状では、到来する26GHzの電波12の位
相を90度進ませる(270度遅らせる)ことができ
る。同様に、平均半径(r1 +r2 )/2が1.177
mmのリング形状では、電波12の位相を180度進ま
せる(180度遅らせる)ことができ、平均半径(r1
+r2 )/2が0.7mmのリング形状では、電波12
の位相を270度進ませる(90度遅らせる)ことがで
きる。このような位相シフト量は、電波の波長と平均半
径(r1 +r2 )/2の大きさの相対関係によって生じ
る共振に依存するため、予め設定する電波の周波数に応
じて、リング形状の大きさを設定することが必要であ
る。
【0040】電波集束・偏向部14a、14bは、26
GHzの周波数で到来する電波12に対して機能を発揮
するように設計されており、90度位相シフト領域には
平均半径(r1 +r2 )/2を2.205mmとする大
パタンのリング形状を、180度位相シフト領域には平
均半径(r1 +r2 )/2を1.177mmとする中パ
タンのリング形状を、270度位相シフト領域には平均
半径(r1 +r2 )/2を0.7mmとする小パタンの
リング形状を配設している。上記パタン寸法を採用する
ことによって、26GHzの周波数の電波(λ=11.
54mm)の焦点距離Fを100mmとすることができ
る。
【0041】一方、90度位相シフト領域である位相シ
フト領域Z2 を電波透過領域Z1 の外側に隣接して設け
るのは、以下の理由による。図3に示される電波集束・
偏向部14a、14bを簡略化して1つにまとめた図8
の簡略図に示す様に、同心円の中心Oから距離R1 離れ
た場所に到来する電波12がマイクロストリップアンテ
ナ16aに至る伝搬路L1 の距離が、同心円の中心Oを
通過してマイクロストリップアンテナ16aに至る伝搬
路L0 の距離に比べて、式(1)から判る様に電波12
の波長λの4分の1波長分長い。そのため、伝搬路L1
を通りマイクロストリップアンテナ16aに至った電波
の位相が、伝搬路L0 を通りマイクロストリップアンテ
ナ16aに至った電波の位相と同位相となるように、同
心円の中心Oから距離R1 離れた場所を通る電波の位相
を90度進ませる必要があるからである。
【0042】同様に、90度位相シフト領域である位相
シフト領域Z2 の外側に180度位相シフト領域である
位相シフト領域Z2 を設けるのは、同心円の中心Oから
距離R2 離れた場所に到来する電波12がマイクロスト
リップアンテナ16aに至る伝搬路L2 の距離が、同心
円の中心Oを通過してマイクロストリップアンテナ16
aに至る伝搬路L0 の距離に比べて、式(1)から判る
様に電波12の波長λの2分の1波長分長く、そのた
め、伝搬路L2 を通りマイクロストリップアンテナ16
aに至った電波の位相が、伝搬路L0 を通りマイクロス
トリップアンテナ16aに至った電波の位相と同位相と
なるように、同心円の中心Oから距離R2離れた位置を
通る電波の位相を180度進ませる必要があるからであ
る。同様の理由から、180度シフト領域である位相シ
フト領域Z2 の外側に270度位相シフト領域である位
相シフト領域Z3 を設ける。同様の理由から、その他の
位相シフト群領域においても、電波透過領域の外側に9
0度位相シフト領域を、この90度位相シフト領域の外
側に180度位相シフト領域を、この180度位相シフ
ト領域の外側に270度位相シフト領域を設ける。
【0043】このように、本実施例では、位相をシフト
させない(位相シフト量0)電波透過領域も含め、4つ
の位相シフト量を用いて位相補償を行うため、電波12
の波長λの1/4の自然数倍分、伝搬路L0 より伝搬距
離の長い伝搬路Ln を通る電波集束・偏向部上の位置
を、式(1)で表される半径Rk の同心円によって求め
る。なお、半径Rk を有する同心円は、電波12が伝搬
路Ln を通りマイクロストリップアンテナ16aに至る
距離と電波12が伝搬路L0 を通りマイクロストリップ
アンテナ16aに至る距離との差が((半径Rk 2
2 (1/2)−Fで表され、この差が電波12の波
長λの1/4の自然数倍(k倍)となることから、下記
式(2)を介して式(1)を得ることができる。 (Rk 2 + F2 (1/2) −F = kλ/4 (2)
【0044】電波集束・偏向部14a、14bは、本実
施例において電波透過領域14a2n -1、14b2n-1(n
=1〜6)と位相シフト群領域14a2n、14b2n(n
=1〜6)とをそれぞれ6つずつ有するが、本発明にお
いては電波透過領域と位相シフト群領域をそれぞれ6つ
有する必要はなく、1つあるいは2つあるいは3つ等で
あってもよく、電波透過領域および位相シフト群領域の
それぞれの設定数に制限はない。
【0045】また、位相シフト群領域14a2n、14b
2n(n=1〜6)の各々は、90度位相シフト領域、1
80度位相シフト領域および270度位相シフト領域の
3つの位相シフト領域を有するが、位相シフト領域の数
は限定されず、1つであってもよく、2つ、3つ等の複
数であってもよい。2個の位相シフト領域で位相シフト
群領域が形成される場合、120度位相シフト領域と2
40度位相シフト領域を、s個の位相シフト領域で位相
シフト群領域が形成される場合、(360×m/(s+
1))度位相シフト領域(m=1〜s)をs個形成す
る。さらに、所望の位相シフト量が得られるように図7
を用いてリング形状の大きさを設定する。その際、位相
シフト領域を形成するための同心円の半径Rk は、式
(1)に替えて、下記式(3)を経て下記式(4)に変
更される。 (Rk 2 + F2 (1/2) −F = kλ/(s+1) (3) Rk = (2kλF/(s+1)+(kλ/(s+1))2 (1/2) (4)
【0046】また、電波集束・偏向部14a、14b
は、誘電体基板であるガラス板14の両面上に設けられ
るが、ガラス板14の厚みは、ガラス板14内を通過す
る際の電波の波長をλg とすると、λg の略4分の2、
すなわち、0.9・λg ・2/4以上、1.1・λg
2/4以下となっている。なお、本発明においては、ガ
ラス板14の厚みは、特に限定されないが、λgの略4
分の1の偶数倍、好ましくは、本実施例のようにλg
略4分の2とするのがよい。上記ガラス板14の厚みを
λg の略4分の1の偶数倍とすることによって、例え
ば、電波透過領域14a2n-1、14b2n-1において、ガ
ラス板14の一方のガラス面A(図3参照)から入射し
た電波12が他方のガラス面B(図3参照)から出射す
る際電波12の一部分が反射して、ガラ面Bで反射した
電波12と、ガラス面Aから入射した電波12の位相が
同相となって共振を起こしエネルギー密度を増大させる
ことができる。ガラス板14の厚みをλg の略4分の2
とすることによって、特に、ガラス板14の厚みを、
0.9・λg ・2/4以上、1.1・λg ・2/4以下
とすることによって、ガラス板14を通過中の電波の誘
電体基板に基づく減衰も抑えることができる。
【0047】ここで、ガラス板14内部を通過する電波
12の波長λg は、下記式(5)によって定まる。 λg (m) = c/(f×εr (1/2) ) (5) なお、cは電波12の真空中での電波の伝搬速度(光
速)、fは電波12の周波数、εr はガラス板14の比
誘電率である。光速はc=3×108 (m/s)である
ので、比誘電率εr =7.0のガラス板14の場合、電
波12の周波数fを26GHzとすると、λg /2は、
2.2(mm)となる。この場合、ガラス板14の厚み
を1.98mm以上、2.42mm以下とするのがよ
い。
【0048】なお、本実施例はガラス板14の両面に電
波集束・偏向部14a、14bを設けるものであるが、
合成樹脂のフィルムやアクリル樹脂等を中間膜として間
に介在させて複数枚のガラスを接着した公知の合わせガ
ラス板を用い、合わせガラス板の外側の両面に電波集束
・偏向部14a、14bをそれぞれ設けるようにしても
よい。また、合わせガラス板の内側の面(中間膜に接す
る面)に電波集束・偏向部14a、14bのうちの一方
を設け、合わせガラス板の外側の面に電波集束・偏向部
14a、14bのうちの他方を設けるようにしてもよ
い。また、ガラス板14は、2枚以上の板ガラス板や加
工ガラスをスペーサを介して一定の間隔をおいて並設
し、その間隙に大気圧に近い圧力の乾燥空気を封止した
複層ガラス板であってもよく、この場合、電波集束・偏
向部14a、14bは、複層ガラス板を構成するガラス
板のどの面に設けてもよい。例えば、乾燥空気を有する
空間を介して相対するガラス板の内側の面同士に設けて
もよいし、電波集束・偏向部14a、14bの一方はガ
ラス板の内側の面に、他方はガラス板の外側の面に設け
てもよい。この場合、電波集束・偏向部の配置される距
離は、ガラス面における反射によって2つの電波集束・
偏向部の間を往復する電波の位相が、新たにガラス面か
ら入射される電波の位相と同位相となって共振するよう
に、ガラス板を通過する電波の比誘電率と乾燥空気中を
通過する比誘電率を考慮して、複層ガラス板を構成する
ガラス板の厚さや電波集束・偏向部の配置位置が設定さ
れる。上記複層ガラス板は、乾燥空気を有する空間を中
間層とするが、この中間層に、空気以外の気体、例えば
窒素を用いたものであってもよく、さらには、中間層を
真空としたものであってもよい。
【0049】また、上記実施例は、ガラス板14の面上
に所定のリング形状のパタンを成した導電性薄膜を配設
するものであるが、電波集束・偏向部14aや14bを
形成する誘電体基板は1枚のガラス板に限られず、ガラ
ス板に張着した誘電体板であってもよく、ガラス板と所
定の厚みを有する空間を誘電体としたものであってもよ
い。すなわち、本発明では、電波集束・偏向部14a、
14bによって挟まれる間隙には、電波が通過する誘電
体が存在していればよく、誘電体は、電気的絶縁性を有
する固体のみならず気体や液体で構成されてもよく、さ
らには、一部に真空の空間が形成されてもよい。
【0050】また、電波集束・偏向部14a、14bを
形成する導電性薄膜は、リング形状のパタンを成したも
のであるが、本発明では、リング形状のパタンに限定さ
れず、図9(a)〜(c)に示すような、四角ループ形
の形状や十字ダイポール形の形状や星形の形状等どのよ
うな形状であってもよく、予め設定された電波12の周
波数に対する位相シフト量を調べ、この結果に基づい
て、所望の位相シフト領域を形成するように、大パタ
ン、中パタン、小パタンといったように大きさによって
形状を変えてもよいし、リング形状を含め四角ループ形
の形状や十字ダイポール形の形状や星形の形状を位相シ
フト領域に応じて選択してもよい。この場合、ガラス板
14の両面上の対応する位相シフト領域のパタン形状
は、リング形の形状と四角ループ形の形状といったよう
に、お互いに形状の種類が異なってもよい。
【0051】また、本実施例では、位相シフト群領域
は、すべて同心円の円周に沿って形成されるものである
が、本発明においては、電波の到来する方向に合わせて
同心円を変形した楕円群の楕円の周状に沿って位相シフ
ト群領域が楕円状に形成されてもよい。すなわち、位相
シフト群領域は、楕円群中の楕円の周上全周に沿って一
定の間隔で連続的に配設した導電性薄膜列を少なくとも
1列以上有して、到来する電波の位相をシフトさせる位
相シフト領域を、導電性薄膜の形状を変えることによっ
て、上記楕円群中の楕円の径方向に複数隣接して配置し
たものであってもよい。例えば、楕円状の位相シフト群
領域は、電波の到来する方向が、ガラス板14上に形成
される電波集束・偏向体の面の法線方向に対して傾斜し
ている場合、この傾斜している方向に長軸を有する楕円
状の位相シフト群領域を形成するとよい。また、電波を
集束させる位置が、ガラス板14上に形成される電波集
束・偏向体15の中心位置からずれている場合、このず
れている方向に長軸を有する楕円状の位相シフト群領域
を形成するとよい。以上が、アンテナ装置10の構成で
ある。
【0052】次に、本発明のアンテナ装置および電波集
束・偏向体の作用について、まず、遠方から到来する電
波に基づいて説明する。アンテナ装置10では、まず、
電波12がガラス板14と電波集束・偏向部14a、1
4bで構成された電波集束・偏向体15に到来する。電
波12は、遠方より到来するので、略平面波となってお
り、電波透過領域14a1 に到来する電波は、電波透過
領域14b1 を通過し、しかも、位相シフトすることな
く伝搬路L0 を通り、マイクロストリップアンテナ16
aに至る。
【0053】一方、位相シフト群領域14a2 の半径R
1 の同心円と半径R2 の同心円で挟まれた場所に到来す
る電波は、位相シフト領域Z2 を通過し、電波の位相が
90度進む。しかし、位相シフト領域Z2 を通過する電
波がマイクロストリップアンテナ16aに至る伝搬路L
1 は、伝搬路L0 に比べて伝搬路の距離が電波の波長λ
の4分の1波長長いため、半径R1 の同心円と半径R2
の同心円で挟まれた場所に到来する電波は、マイクロス
トリップアンテナ16aに至る際、伝搬路L0を通過し
た電波と略同位相となる。
【0054】位相シフト群領域14a2 の半径R2 の同
心円と半径R3 の同心円で挟まれた場所に到来する電波
は、位相シフト領域Z3 を通過し、電波の位相が180
度進む。しかし、位相シフト領域Z3 を通過する電波が
マイクロストリップアンテナ16aに至る伝搬路L
2 は、伝搬路L0 に比べて伝搬路の距離が電波の波長λ
の2分の1波長長いため、同心円と半径R3 の同心円で
挟まれた場所に到来する電波は、マイクロストリップア
ンテナ16aに至る際、伝搬路L0 を通過した電波と略
同位相となる。
【0055】位相シフト群領域14a2 の半径R3 の同
心円と半径R4 の同心円で挟まれた場所に到来する電波
は、位相シフト領域Z3 を通過し、電波の位相が270
度進む。しかし、位相シフト領域Z4 を通過する電波が
マイクロストリップアンテナ16aに至る伝搬路L
3 は、伝搬路L0 に比べて伝搬路の距離が電波の波長λ
の4分の3波長長いため、半径R3 の同心円と半径R4
の同心円で挟まれた場所に到来する電波は、マイクロス
トリップアンテナ16aに至る際、伝搬路L0 を通過し
た電波と略同位相となる。
【0056】同様に、位相シフト群領域14a4 、14
6 、14a8 、14a10、14a 12に到来する電波
は、90度位相シフト領域、180度位相シフト領域、
あるいは270度位相シフト領域を通過し、また、電波
透過領域14a3 、14a5 、14a7 、14a9 、1
4a11に到来する電波は、電波透過領域Z5 、Z9 、Z
13、Z17、Z21を通過してマイクロストリップアンテナ
16aに至る。しかも、マイクロストリップアンテナ1
6aに至る際の電波の位相は伝搬路L0 を通過した電波
と略同位相となる。
【0057】このように、マイクロストリップアンテナ
16aに至る電波は、電波透過領域14a2n-1(n=1
〜6)に至った電波のみならず、位相シフト群領域14
2n(n=1〜6)に至った電波も位相補償が行われて
同位相となってマイクロストリップアンテナ16aに至
るので、従来、回折リング等において、位相シフト群領
域14a2n(n=1〜6)に至った電波を反射させた場
合に比べて、電波の利得が向上し受信効率が向上する。
さらに、ガラス板14の厚みは、ガラス板14内を通過
する電波の波長λg の略4分の2となっているので、電
波透過領域14a2n-1、14b2n-1におけるガラス面の
両面で反射する電波がガラス面から新たに入射する電波
と同位相となって共振し、マイクロストリップアンテナ
16aに集束する電波のエネルギー密度は高まり、電波
の利得が一層向上し受信効率が一層向上する。
【0058】集束された電波は、マイクロストリップア
ンテナ16aで受信され、送受信部16の図示されない
増幅素子によって増幅され、さらに、検波されて受信信
号として出力される。
【0059】一方、マイクロストリップアンテナ16a
から、電波が放射されると、電波集束・偏向体15に到
来した球面波状の電波は、伝搬路の違いによって伝搬路
の距離が異なるため、電波集束・偏向部14bに到達す
る際位相がそれぞれ異なっているが、位相シフト領域Z
2 〜Z4 、Z6 〜Z8 、Z10〜Z12、Z14〜Z16、Z 18
〜Z20、Z22〜Z24を通過して位相補償が行われて同位
相となり、略平面波の電波が形成され、偏向されて遠方
へ送信される。従来、回折リング等において、位相シフ
ト群領域14b2n(n=1〜6)に至った電波を反射さ
せた場合に比べて、電波を効率よく用いることができる
ので、回折リング等を用いた場合に比べて電波のエネル
ギーを高めることができ、アンテナ装置における送信効
率が向上する。さらに、ガラス板14の厚みは、ガラス
板14内を通過する電波の波長λg の略 4分の2とな
っているので、電波透過領域14a2n-1、14b2n-1
おけるガラス面の両面で反射する電波がガラス面から新
たに入射する電波と同位相となって共振し、アンテナ装
置における電波の送信効率は一層向上する。
【0060】以上、本発明の電波集束・偏向体およびア
ンテナ装置について詳細に説明したが、本発明は上記実
施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて、各種の改良および変更を行ってもよいのはもち
ろんである。
【0061】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
電波集束・偏向体は、輪体領域に位相シフト領域と電波
透過領域を形成するので、従来、回折リング等を用い
て、電波の一部分を反射させた場合に比べて、電波のエ
ネルギーを増大させ、電波の受信効率や送信効率を向上
させることができ、また、従来の位相補償レンズアンテ
ナに比べて、電波のエネルギーを増大させ、電波の受信
効率や送信効率を向上させることができる。また、少な
くとも輪体領域に複数の位相シフト領域を形成するの
で、アンテナ素子に集束する電波の位相を細かく制御し
て同位相とすることができ、従来に比べて、電波のエネ
ルギーをより一層増大させ、電波の受信効率や送信効率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアンテナ装置の一例の概略斜視図で
ある。
【図2】 本発明の電波集束・偏向体のパタンの一例を
説明する説明図である。
【図3】 図1に示すアンテナ装置を側面からみた側面
図である。
【図4】 本発明のアンテナ装置に用いられるアンテナ
素子の一例を示す斜視図である。
【図5】 図1に示す電波集束・偏向体のA部分を拡大
した拡大図である。
【図6】 図1に示す電波集束・偏向体のリング形状の
配設方法を説明する図である。
【図7】 本発明の電波集束・偏向体に用いられるリン
グ形状の大きさと電波の位相シフト量との関係の一例を
示す図である。
【図8】 本発明のアンテナ装置の作用の一例を説明す
る図である。
【図9】 (a)〜(c)は、本発明の電波集束・偏向
体に配設する導電性薄膜の形状の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 アンテナ装置 12 電波 14 ガラス板 14a,14b 電波集束・偏向部 15 電波集束・偏向体 16 送受信部 16a マイクロストリップアンテナ 18 支持調整部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 耕司 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 5J020 AA02 AA08 BB01 BC02 BC13 DA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体基板と、この誘電体基板の基板面の
    両面に設けられた電波集束・偏向部を有し、到来した電
    波のエネルギー密度を増大して電波を集束させ、あるい
    は、到来した電波を偏向させる電波収束・偏向体であっ
    て、 前記基板面の両面に設けられた前記電波集束・偏向部の
    各々は、 到来した電波を前記基板面で透過させる、輪帯を成した
    電波透過領域と、 到来した電波が前記誘電体基板を通過する際に電波の位
    相をシフトさせる、前記電波透過領域に沿って輪帯を成
    した位相シフト領域を有し、 前記電波透過領域の輪帯の内側あるいは外側に、前記電
    波透過領域と隣接して前記位相シフト領域が配されたこ
    とを特徴とする電波集束・偏向体。
  2. 【請求項2】誘電体基板の基板面を対向させて複数の誘
    電体基板を並設した誘電体と、これらの誘電体基板のう
    ちの2つの基板面に設けられた電波集束・偏向部を有
    し、到来した電波のエネルギー密度を増大して電波を集
    束させ、あるいは、到来した電波を偏向させる電波収束
    ・偏向体であって、 前記2つの基板面に設けられた前記電波集束・偏向部の
    各々は、 到来した電波を前記基板面で透過させる、輪帯を成した
    電波透過領域と、 到来した電波が前記誘電体を通過する際に電波の位相を
    シフトさせる、前記電波透過領域に沿って輪体を成した
    位相シフト領域を有し、 前記電波透過領域の輪体の内側あるいは外側に、前記電
    波透過領域と隣接して前記位相シフト領域が配されたこ
    とを特徴とする電波集束・偏向体。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の電波集束・偏向
    体と、 この電波集束・偏向体によって電波を集束させる位置
    に、送信機能および受信機能の少なくとも一方の機能を
    有するアンテナ素子を配したことを特徴とするアンテナ
    装置。
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